JP4286942B2 - ホログラム複合体 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、体積ホログラムを利用した偽造防止性の高い複合体または積層体に関する。
【0002】
ホログラムは、立体像の表示用、計測用、光学素子等に用いられる他に、ホログラムの製造が、高度な技術と専用の装置を必要とし、簡単には偽造しにくい事から、しばしば、身分証明書等の、所持者が真に有資格者である事を証明する必要のあるもの、真正であることを証明する必要のある品物等に貼り付けられる事が多い。
【0003】
典型的な例として、クレジットカードの表面の顔写真や自筆サイン上にホログラムが積層されているものがある。しかし、この場合、不正な意図でホログラムを剥がし、他に転用する事に成功すると、ホログラムそのものは偽造品ではないため、本来、有効でないクレジットカードが有効であるかのように見え、また、偽造した金券や商品にあっては、真正品であるかのごとき、誤認を生じさせる恐れがある。
また、クレジットカードの未使用の基材を偽造しようとすると、紙幣における透かしのような偽造防止手段が講じられていないため、その外観については、写真製版による複製を行なう事が可能である。
【0004】
同様に、各種の証明書、証券、株券、金券等についてもその用紙に、地紋等を印刷して偽造を防止しているものの、複製が不可能ではなく、偽造が判定できるとしても、拡大したり、判定に特殊な技術を要することがあった。
これらの用紙が偽造されると、そのものの作成費用に相当する損害が発生するだけでなく、使用されることによって生じる経済的損失の額が莫大であり、それらの偽造防止策を講じることは、社会的な意義が高い。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
従って、本発明においては、クレジットカード等に限らず、種々のシート状の物品やその他の形状の物品に関して、主として印刷等により形成される、その地紋や柄等のパターンや着色等が、単に、形状と色相のコピーのみでは容易に複製されない、改良された製品を提供しようとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明では、装飾が施された基材自身が内部にホログラム層を有するか、あるいは装飾が施された基材上にホログラム層を積層することにより上記の課題を解決することができた。
【0007】
請求項1の発明は、装飾が施された基材の少なくとも一部に、体積ホログラム層が固着されており、前記装飾が施された基材の一部がくり抜かれたくり抜き部を有しており、該くり抜き部に体積ホログラム層がはめ込まれて固着されているホログラム複合体に関するものである。
【0008】
請求項2の発明は、請求項1において、基材が着色されているか模様が付与されることにより装飾が施されているホログラム複合体に関するものである。
【0010】
請求項3の発明は、請求項1〜2いずれかにおいて、上面または/および下面の全面に透明保護層が積層されているホログラム複合体に関するものである。
【0011】
請求項4の発明は、請求項1〜3いずれかにおいて、体積ホログラム層がはめ込まれた上部に装飾が施されているか、または/および情報が記録されているホログラム複合体に関するものである。
【0012】
請求項5の発明は、請求項1〜3いずれかにおいて、体積ホログラム層がはめ込まれた上以外の部分に装飾が施されているか、または/および情報が記録されているホログラム複合体に関するものである。
【0020】
【発明の実施の形態】
図1〜図10はいずれも本発明のホログラム複合体または本発明に関わるホログラム積層体の断面図である。
本発明のホログラム複合体は基材上にホログラムが積層されているものに限らず、基材にはめこまれているもの、埋め込まれているもの等、固着して一体化しているものであれば、いずれをも含む。
【0021】
図1は、表面の一部に装飾2を有する基材1の一部に、基材を貫通してくり抜かれたくり抜き部を有しており、そのくり抜き部に体積ホログラム層3がはめこまれている、ホログラム複合体の断面を示す。この図1に示すものは、はめ込む際の、基材1と体積ホログラム層3とが接する部分に、接着剤を適用するか、または誘導加熱等により一体化する。
なお、この明細書中で「くり抜き部」とは「基材を貫通してくり抜かれたくり抜き部」を指し、基材を貫通していない単なる窪みを除く。
【0022】
図2は、装飾2を上面に有する比較的厚みの厚い基材1がくり抜き部を有し、そのくり抜き部に体積ホログラム層3がはめこまれ、かつ、下面に比較的薄い、別の基材1’が全面に積層されているホログラム複合体の断面を示す。このようにすると、体積ホログラム層3の基材との固着がより一層強固になる。図2に示すものは、図1に示すものと同様に、くり抜き形状に沿って接着剤を適用するか誘導加熱することにより、基材1と体積ホログラム層3との一体化が可能だが、基材1’の上面と体積ホログラム層3の間、基材1’の上面と装飾2の間は、熱融着させるか、またはこれらの間に透明粘着剤等の接着剤を介在させて積層するとよい。図2のものも基材1の一部に装飾2を有している。なお、図2のものは、上面から見ることを想定しているが、もし、下面からも見るのであれば、基材1’を透明なものとする。また、図2における基材1’は基材1と装飾2を含む全面の上面に配置してもよく、その場合には、必ず透明なものとする。なお、本明細書中で透明とは、向こう側が透視出来ればよく、従って、無色透明に限らず、着色された着色透明も含む。基材1’は基材1と一体になって複合基材を構成すると見ることも可能であるが、また、基材1、装飾2、または体積ホログラム層3を保護する保護層でもある。
【0023】
ここで、くり抜き部の形状は、三角形、四角形(長方形、正方形を含む)、五角形、六角形等の多角形や、円、楕円等の幾何学形状、または文字や図案の形状等、任意の形状であってよい。また、必ず基材の外形の内部に形成されたものでなくてもよく、基材の隅や辺から切り込んで切り欠いた形状であってもよい。
【0024】
図3、図4は、基材を比較的厚い基材1と、その表裏に配置した比較的薄い基材1’および1’’との3つが積層した積層基材のうち、中心の厚い基材1がくり抜き部を有し、そのくり抜き部に体積ホログラム層3がはめこまれている。基材1’および1’’のうち、観察側を透明なものとしておく必要があるのは図2に示すものと同様である。
図1〜図4に示すものでは、いずれも体積ホログラム層3を有していない部分の上面に装飾2が施されていて、図3および図4に示すものでは、更に、装飾2が施されていない体積ホログラム層3上には、情報4が記録されている。装飾2または/および情報4は、基材1と薄い基材1’の間に積層してあっても、あるいは、裏面の基材1’’の下面や基材1と基材1’’との間に積層してあってもよい。情報4が後で記録されるものである場合には、図3における装飾2を基材1と薄い基材1’の間に施した構造のホログラム複合体を準備しておき、情報4を記録すればよい。
装飾2または/および情報4は下層が透視可能であるように構成すれば、体積ホログラム層3の上に形成しても支障がなく、また、ごく小さいものである場合も場所を限定しなくてよい。
図3に示すものに、最上面の全面を覆う透明保護層5が積層されたホログラム複合体の断面を図4に示す。
【0025】
図5に示すものは、上記した各要素を総合的に適用したもので、基材は、3層の積層体で、中心の層が厚く、上下の層は比較的薄い。中心の層1がくり抜かれたくり抜き部に体積ホログラム層3がはめ込まれ、体積ホログラム層3を含めて基材1の全体に基材1’および基材1’’が上下から積層されている。
この例では、少なくとも観察面側の基材1’は透明なもので構成する。
積ホログラム層3の上方の向かって左側には化粧2が施されており、同じく向かって右側には情報4が記録されている。
装飾2および情報4は、真下に体積ホログラム層3がある部分と、真下に体積ホログラム層3がない部分の両方に設けられている。
装飾2または/および情報4は、基材1’の上面にではなく、基材1および体積ホログラム層3の複合した部分と基材1’との間に直接設けられていてもよい。
情報4が後で記録されるものである場合には、図5における装飾2を基材1および体積ホログラム層3が作る面と薄い基材1’の間に施した構造のホログラム複合体を準備しておき、情報4を記録すればよい。
以上の説明において、装飾2、および情報4が基材1の片面にある場合のみを示したが、装飾2、および情報4は基材1の両面にあってもよく、その際、必要があれば、基材1’’を透明なもので構成する。図2〜図5を引用して説明した構造のもので、基材1’と基材1(または体積ホログラム層3)の接着、基材1’’と基材1(または体積ホログラム層3)の接着、透明保護層5による最上面の被覆、直接の手書き、印刷、またはプリンタ出力等ではなく、別のシートに手書き、印刷、またはプリンタ出力して積層する場合等においては、透明粘着剤を使用して行なうと、加熱の手段を用いる事なく積層が可能である。
【0026】
図1〜図5を引用して説明した例では、体積ホログラム層3が基材1にはめ込まれていたが、次の図6〜図10を引用して説明するものでは、いずれも、体積ホログラム層3を基材1に直接または間接に積層してある。
【0027】
図6に示すように、本発明に関わるホログラム積層体は、基材1上に装飾2が施されており、体積ホログラム層3がさらにその上に積層されたものである。
ここで、体積ホログラム層3の積層は、図7に示すように、透明粘着剤層6を介して行なわれていてもよい。
また、図8に示すように、体積ホログラム層3上に透明保護層5が積層してあってもよい。
図9は、本発明に関わるホログラム積層体に付加できる要素を総合的に有するものであって、基材1上に装飾2、透明粘着剤層6b、体積ホログラム層3、透明粘着剤層6a、および透明保護層5が、この順に積層されたものである。
さらに本発明に関わるホログラム積層体には、図10に示すように、図9に示すものの最上面に、情報4を記録してあってもよい。
図示はしないが、情報4を記録するのは、図6〜図8に示すようなものの体積ホログラム層3上に直接か、または最上面であってもよい。
なお、図6〜図10に示すものは、装飾2を上面に有する基材1上に体積ホログラム層3等が積層して、凸状部を形成しているが、図はいずれも、厚み方向が誇張されているので、これほどの極端な凸状部にはならないが、表面を平坦にするには、加熱加圧して表面を平坦にするか、あるいは予め基材に必要な深さの凹部を形成しておいて、その凹部に体積ホログラム層3等を埋め込み、表面を平坦にする事もできる。
図6〜図10に示すものにおいても、装飾2、および情報4は基材1の片面にある場合に限らず、基材1の両面にあってもよい。
【0028】
以下に、本発明のホログラム複合体、および本発明に関わるホログラム積層体に関して、理解しやすいように、基材1および装飾2、体積ホログラム層3、情報4、透明保護フィルム5、および透明粘着剤層6(6a、および6b)の順に、詳しく説明する。
【0029】
基材1は、次に説明する装飾を伴なう、種々の物品である。
典型的な例として挙げられるのは、クレジットカード、銀行カード、身分証明書等のID(IDは英語のidetityまたはidentificationの略で、本人であることの確認の意味を示す。)カードである。
IDカードのように、同一の会社、銀行、所有者の所属する法人等が発行する同一グレードのものであっても、カードを保持する個人の顔写真、自筆署名等の固有の情報を持つ事ができるものは、特に適している。
重複のないよう、厳重に管理された一連の番号を付することが可能なもの、例えば、紙幣、各種の金券、会員証、許可証、製造番号を有する製造証明書、品質保証書等も本発明の対象となり得る。
いずれも、表面に地色、地紋、絵柄等の装飾2を有している。
【0030】
基材1の素材について説明すると、クレジットカード、銀行カード、または身分証明書等のIDカードの場合、これらは、ポリ塩化ビニル樹脂やポリエステル、ポリエチレンやポリプロピレン等のポリオレフィンのシートを素材としており、しばしば、同種のプラスチックまたは異種のプラスチックの複合積層シートからなる。また、これらの基材1は、印刷された文字や図柄、インプリント(浮き出し文字)、磁気記録層、ICまたはLSI、光記録層、自筆署名記入欄、もしくは写真貼付欄等から選ばれた情報、または情報を持ち得る部分を通常有している。また、例えば基材1が光記録層を有しているいわゆる光カードである場合、ホログラムは光記録するときに使用する赤外光を透過するため、光記録層上に直接ホログラムを貼りつけることも可能である。
基材1が紙幣、各種の金券、会員証、許可証、製造番号を有する品質保証書の場合は、通常、これらは通常、紙製か、プラスチック製である事が多く、印刷やエンボスによる装飾2がなされている。
その他の物品では、紙、プラスチックのほか、金属系、木質系、大理石等の石等を素材とするものでもよく、印刷、刻印、焼き印、梨地加工等の表面加工による地色、地紋、絵柄等の装飾2がなされている。
一般的な装飾2としては、模様、パターン柄、ベタ印刷である。
【0031】
体積ホログラム層3は、種々の素材、方式によって作成し得る。
ホログラムを大量に複製する際の材料としては、銀塩材料、重クロム酸ゼラチン乳剤、光重合性樹脂、光架橋性樹脂等の公知のホログラム記録材料が挙げられる。
本発明においては、生産効率の観点から(1)マトリックスポリマー、(2)光重合可能な化合物、(3)光重合開始剤及び(4)増感色素とからなる乾式の体積位相型ホログラム記録用途の感光性材料をホログラム形成用樹脂組成物として使用して、適当な基板上にホログラム形成用樹脂組成物層を形成し、このホログラム形成用樹脂組成物層に体積ホログラム原版のホログラム情報を露光して、体積ホログラムを複製する事が好ましい。
【0032】
感光性材料の成分である(1)のマトリックスポリマーとしては、ポリ(メタ)アクリル酸エステル又はその部分加水分解物、ポリ酢酸ビニル又はその加水分解物、ポリビニルアルコールまたはその部分アセタール化物、トリアセチルセルロース、ポリイソプレン、ポリブタジエン、ポリクロロプレン、シリコーンゴム、ポリスチレン、ポリビニルブチラール、ポリクロロプレン、ポリ塩化ビニル、塩素化ポリエチレン、塩素化ポリプロピレン、ポリ−N−ビニルカルバゾールまたはその誘導体、ポリ−N−ビニルピロリドン又はその誘導体、スチレンと無水マレイン酸の共重合体またはその半エステル、アクリル酸、アクリル酸エステル、メタクリル酸、メタクリル酸エステル、アクリルアミド、アクリルニトリル、エチレン、プロピレン、塩化ビニル、酢酸ビニル等の共重合可能なモノマー群の少なくとも1つを重合成分とする共重合体等、またはそれらの混合物が用いられる。好ましくはポリイソプレン、ポリブタジエン、ポリクロロプレン、ポリビニルアルコール、又はポリビニルアルコールの部分アセタール化物であるホリビニルアセタール、ポリビニルブチラール、ポリ酢酸ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体等、またはそれらの混合物が挙げられる。
記録されたホログラムの安定化工程として加熱によるモノマー移動の工程があるが、そのためにはこれらのマトリックスポリマーは、好ましくはガラス転移温度が比較的低く、モノマー移動を容易にするものであることが必要である。
【0033】
感光性材料の成分である(2)の光重合可能な化合物としては、後述するような1分子中に少なくとも1個のエチレン性不飽和結合を有する光重合、光架橋可能なモノマー、オリゴマー、プレポリマー、及び、それらの混合物が挙げられ、例えば、不飽和カルボン酸、及びその塩、不飽和カルボン酸と脂肪族多価アルコール化合物とのエステル、不飽和カルボン酸と脂肪族多価アミン化合物とのアミド結合物が挙げられる。
【0034】
不飽和カルボン酸のモノマーの具体例としてはアクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、イソクロトン酸、マレイン酸、及びそれらのハロゲン置換不飽和カルボン酸、例えば、塩素化不飽和カルボン酸、臭素化不飽和カルボン酸、フッ素化不飽和カルボン酸等が挙げられる。不飽和カルボン酸の塩としては前述のナトリウム塩及びカリウム塩等がある。
【0035】
また、脂肪族多価アルコール化合物と不飽和カルボン酸とのエステルのモノマーの具体例は次のとおりである。
例が多いので、アクリル酸エステルとメタクリル酸エステルとに分けて列挙する。
まず、アクリル酸エステルとして、エチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、1,3−ブタンジオールジアクリレート、テトラメチレングリコールジアクリレート、プロピレングリコールジアクリレート、、ネオペンチルグリコールジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロールプロパントリ(アクリロイルオキシプロピル)エーテル、トリメチロールエタントリアクリレート、1,4−シクロヘキサンジオールジアクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、ペンタエリスリトールジアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールジアクリレート、ジペンタエリスリトールトリアクリレート、ジペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ソルビトールトリアクリレート、ソルビトールテトラアクリレート、ソルビトールペンタアクリレート、ソルビトールヘキサアクリレート、トリ(アクリロイルオキシエチル)イソシアヌレート、ポリエステルアクリレートオリゴマー、2−フェノキシエチルアクリレート、2−フェノキシエチルメタクリレート、フェノールエトキシレートモノアクリレート、2−(p−クロロフェノキシ)エチルアクリレート、p−クロロフェニルアクリレート、フェニルアクリレート、2−フェニルエチルアクリレート、ビスフェノールAの(2−アクリルオキシエチル)エーテル、エトキシ化されたビスフェノールAジアクリレート、2−(1−ナフチルオキシ)エチルアクリレート、o−ビフェニルアクリレートなどがある。
【0036】
メタクリル酸エステルとしては、テトラメチレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、トリメチロールエタントリメタクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、1,3−ブタンジオールジメタクリレート、ヘキサンジオールジメタクリレート、ペンタエリスリトールジメタクリレート、ペンタエリスリトールトリメタクリレート、ジペンタエリスリトールジメタクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサメタクリレート、ソルビトールトリメタクリレート、ソルビトールテトラメタクリレート、ビス−〔p−(3−メタクリルオキシ−2−ヒドロキシプロポキシ)フェニル〕ジメチルメタン、ビス−〔p−(アクリルオキシエトキシフェニル〕ジメチルメタン、2,2−ビス(4−メタクリロイルオキシフェニル)プロパン、メタクリル酸−2−ナフチル等がある。
【0037】
脂肪族多価アルコール化合物と不飽和カルボン酸とのエステルのモノマーの具体例のうち、イタコン酸エステルとしては、エチレングリコールジイタコネート、プロピレングリコールジイタコネート、1,3−ブタンジオールジイタコネート、1,4−ブタンジオールジイタコネート、テトラメチレングリコールジイタコネート、ペンタエタスリトールジイタコネート、ソルビトールテトライタコネート等がある。
【0038】
脂肪族多価アルコール化合物と不飽和カルボン酸とのエステルのモノマーの具体例のうち、クロトン酸エステルとしては、エチレングリコールジクロトネート、テトラメチレングリコールジクロトネート、ペンタエリスリトールジクロトネート、ソルビトールテトラクロトネート等がある。
【0039】
脂肪族多価アルコール化合物と不飽和カルボン酸とのエステルのモノマーの具体例のうち、イソクロトン酸エステルとしては、エチレングリコールジイソクロトネート、ペンタエリスリトールジイソクロトネート、ソルビトールテトライソクロトネート等がある。
【0040】
脂肪族多価アルコール化合物と不飽和カルボン酸とのエステルのモノマーの具体例のうち、マレイン酸エステルとしては、エチレングリコールジマレエート、トリエチレングリコールジマレエート、ペンタエリスリトールジマレエート、ソルビトールテトラマレエート等がある。
【0041】
ハロゲン化不飽和カルボン酸としては、2,2,3,3−テトラフルオロプロピルアクリレート、1H,1H,2H,2H−ヘプタデカフルオロデシルアクリレート、2,2,3,3−テトラフルオロプロピルメタクリレート、1H,1H,2H,2H−ヘプタデカフルオロデシルメタクリレート、メタクリル酸−2,4,6−トリブロモフェニル、ジブロモネオペンチルジメタクリレート、(商品名;NKエステルDBN、新中村化学工業(株)製)、ジブロモプロピルアクリレート(商品名;NKエステルA−DBP、新中村化学工業(株)製)、ジブロモプロピルメタクリレート(商品名;NKエステルDBP、新中村化学工業(株)製)、メタクリル酸クロライド、メタクリル酸−2,4,6−トリクロロフェニル、p−クロロスチレン、メチル−2−クロロアクリレート、エチル−2−クロロアクリレート、n−ブチル−2−クロロアクリレート、トリブロモフェールアクリレート、テトラブロモフェノールアクリレート等が挙げられる。
【0042】
また、不飽和カルボン酸と脂肪族多価アミン化合物とのアミドのモノマーの具体例としては、メチレンビスアクリルアミド、メチレンビスメタクリルアミト、1,6−ヘキサメチレンビスアクリルアミド、1,6−ヘキサメチレンビスメタクリルアミド、ジエチレントリアミントリスアクリルアミド、キシリレンビスアクリルアミド、キシリレンビスメタクリルアミド、N−フェニルメタクリルアミド、ダイアセトンアクリルアミド等が挙げられる。
【0043】
その他の例としては、特公昭48−41708号公報に記載された一分子に2個以上のイソシアネート基を有するポリイソシアネート化合物、一般式CH2 =C(R)COOCH2 (R’)OH(式中R、R’は水素あるいはメチル基を表す。)で示される水酸基を有するビニルモノマーを付加させた一分子中に2個以上の重合性ビニル基を含有するビニルウレタン化合物等が挙げられる。
【0044】
また特開昭54−37193号公報に記載されたウレタンアクリレート類、特開昭48−64183号公報、特公昭49−43191号公報、特公昭52−30490号公報にそれぞれ記載されているようなポリエステルアクリレート類、エポキシ基と(メタ)アクリル酸等の多官能性のアクリレートまたはメタクリレートを挙げることができる。
【0045】
さらに、日本接着協会誌Vol.20、No.7、300〜308頁に光硬化性モノマー及びオリゴマーとして、紹介されているものも、使用することができる。
【0046】
その他、リンを含むモノマーとしては、モノ(アクリロイロキシエチル)アシッドフォスフェート(商品名;ライトエステルPA、共栄社油脂化学工業(株)製)、モノ(2−メタクリロイロキシエチル)アシッドフォスフェート(商品名;ライトエステルPM、共栄社油脂化学工業(株)製)が挙げられ、またエポキシアクリレート系である商品名;リポキシVR−60(昭和高分子(株)製、商品名(リポキシVR−90(昭和高分子(株)製)等が挙げられる。
【0047】
また、商品名;NKエステルM−230G(新中村化学工業(株)製)、商品名;NKエステル23G(新中村化学工業(株)製)も挙げられる。
【0048】
更に、下記の構造を有するトリアクリレート類
【0049】
【化1】
Figure 0004286942
【0050】
(商品名;アロニックスM−315、東亜合成化学工業(株)製)、下記の構造を有するトリアクリレート類
【0051】
【化2】
Figure 0004286942
【0052】
(商品名;アロニックスM−325、東亜合成化学工業(株)製)、また、2,2’−ビス(4−アクリロキシ・ジエトキシフェニルプロパン(商品名;NKエステルA−BPE−4)、テトラメチロールメタンテトラアクリレート(新中村化学工業(株)製、商品名;NKエステルA−TMMT)等が挙げられる。
【0053】
次に、感光性材料の成分である(3)の光重合開始剤としては、1,3−ジ(t−ブチルジオキシカルボニル)ベンゾフェノン、3,3’,4,4’−テトラキス(t−ブチルジオキシカルボニル)ベンゾフェノン、N−フェニルグリシン、2,4,6−トリス(トリクロロメチル)s−トリアジン、3−フェニル−5−イソオキサゾロン、2−メルカプトベンズイミダゾール、また、イミダゾール二量体類等が例示される。
光重合開始剤は、記録されたホログラムの安定化の観点から、ホログラム記録後に分解処理されるのが好ましい。例えば、有機過酸化物系にあっては、紫外線照射することにより、容易に分解されるので好ましい。
【0054】
感光性材料の成分である(4)の増感色素としては、350〜600nmに吸収光を有するチオピリリウム塩系色素、メロシアニン系色素、キノリン系色素、スチリルキノリン系色素、ケトクマリン系色素、チオキサンテン系色素、キサンテン系色素、オキソノール系色素、シアニン染料、ローダミン染料、チオピリリウム塩系色素、ピリリウムイオン系色素、ジフェニルヨードニウムイオン系色素等が例示される。なお、350nm以下、または600nm以上の波長領域に吸収光を有する増感色素があってもい。
【0055】
上記した、(1)マトリックスポリマー、(2)光重合可能な化合物、(3)光重合開始剤及び(4)増感色素とからなる、体積ホログラム形成用樹脂組成物における配合比(いずれも、マトリックスポリマー100重量部に対する重量部で示す。)は、次のとおりである。
(2)の光重合可能な化合物は、10重量部〜1000重量部、好ましくは10重量部〜100重量部の割合。
(3)の光重合開始剤は、1重量部〜10重量部、好ましくは5重量部〜10重量部の割合。
(4)の増感色素は、0.01重量部〜1重量部、好ましくは0.01重量部〜0.5重量部の割合。
【0056】
その他、ホログラム形成用樹脂組成物の成分としては、例えば、可塑剤、グリセリン、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール及び各種の非イオン系界面活性剤、陽イオン系界面活性剤、陰イオン系界面活性剤が挙げられる。
【0057】
ホログラム形成用樹脂組成物は、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、ベンゼン、トルエン、キシレン、クロルベンゼン、テトラヒドロフラン、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテート、酢酸エチル、1,4−ジオキサン、1,2−ジクロロエタン、ジクロルメタン、クロロホルム、メタノール、エタノール、イソプロパノール等、またはそれらの混合溶剤を使用し、固形分15%〜25%程度の塗布液とされる。
【0058】
これらの塗布液を使用し、適当な基板上にバーコート、スピンコート、又はディッピング等、あるいは、グラビアロールコート、ロールコート、ダイコート、又はコンマコート等により塗布を行なって、乾燥させてホログラム形成用樹脂組成物層を形成し、ホログラム形成用感光材とする。
【0059】
ホログラム形成用感光材を作成する際の基板としては、具体的には、ガラス板や、アクリル樹脂板等のプラスチック板、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、アクリル、トリアセチルセルロース、セルロースアセテートブチレート等のプラスチックのフィルムを用いる。基板としては、平滑性が高いものを使用する事が望ましい。また、基材をそのまま積層体の一部として使用するのであれば、透明性が高い物が望ましい。
あるいは、基板を2枚用いて、その間にホログラム形成用樹脂組成物層を形成してもよい。この場合、露光光が入射する側は透明とする。基板を2枚使用するときは、片方の基板のみか両方に塗布し、塗布後、直ちに両者を合わせて加圧するか、あるいは、塗布液に合わせた乾燥又は硬化の手段を用いて固化させた後に、両者を合わせて、必要に応じて加熱しつつ加圧して、2枚の基板の間にホログラム形成用樹脂組成物層を挟み込んだ積層体を得て感光材としてもよい。このとき、気泡が入らないように、基板を多少たわませつつ、一度に全面で接触するのを避け、少しずつ、線状に接触させて行くとよい。 なお、一方の基板上にホログラム形成用樹脂組成物をスピンナーを用いて塗布し、直ちに別の基板を重ね合わせ、共に回転させることにより貼り合わせてもよい。
なお、ホログラム形成用樹脂組成物層の厚みとしては、0.1μm〜50μm、好ましくは5μm〜20μmである。
【0060】
基板を2枚使用する場合を除いて、ホログラム形成用樹脂組成物層の露出面には、保護フィルムを積層しておくとよい。この保護フィルムを後述の透明保護層5として機能させる事も可能である。
保護フィルムの素材としては、例えば、厚さ1μm〜1mm、好ましくは10μm〜100μmのポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、アクリルフィルム、トリアセチルセルロースフィルム、セルロースアセテートブチレートフィルム等の透明性が高く、平滑性が高い樹脂フィルムが適しており、これらをゴムローラー等で貼り合わせるとよい。
あるいは、透明樹脂フィルムを貼る替わりに、トリアセチルセルロース、ポリビニルアルコール、ポリメチルメタクリレート等のフィルム形成性のある材料を溶解した塗料をスピンコート等により塗布する事により保護フィルムを形成してもよい。
【0061】
保護フィルムとしては、熱可塑性樹脂からなるものも使用し得るが、熱硬化性樹脂を使用する熱硬化性樹脂組成物、あるいは紫外線又は電子線照射により硬化する電離放射線硬化性樹脂組成物を用い、塗布後に加熱したり、電離放射線を照射して架橋硬化させることによりさらに物理的、化学的な諸性能の向上したもので構成することもでき、この場合、ホログラム形成用感光材に露光し、加熱等により現像する際に、ホログラム形成用樹脂組成物層の伸縮を防止することができる。保護フィルムは、ホログラム形成用樹脂組成物層との接着性を調整し、剥離可能に積層しておくことにより、露光時にホログラム形成用感光材から剥がして使用することもできる。
【0062】
ホログラム感光材には、基板の裏側に反射防止層を設けてもよく、基板、ホログラム形成用樹脂組成物層、および必要に応じ設ける保護層と屈折率が等しいか、または差がごく小さい素材で構成することが好ましい。
反射防止層は、露光光の反射を防止するため、露光光の波長を吸収する染料等の着色剤で着色したものである事が好ましい。
【0063】
上記のホログラム形成用感光材を使用して、体積ホログラム複製用版を製造したり、あるいは、体積ホログラムを大量に複製する方法として、体積ホログラム原版を使用して、露光を行なう方法がある。
使用する体積ホログラム原版は、次の(1)または(2)のいずれかである。即ち、(1)必要な特性を生じるよう、コンピュータを使用して計算し、計算結果を電子線描画機により、描画して得たものか、あるいは、(2)前記の(1)で得られた体積ホログラムを後に記すような基板上のホログラム形成用樹脂組成物層に複製したものである。
上記のいずれも、体積ホログラム原版として使用できるが、一般的には上記の(1)のものを複製して(2)の複製用原版を幾つかつくり、この複製用原版を使用するとよい。
【0064】
上記の体積ホログラム原版、本発明のホログラム形成用感光材を使用し、通常は、両者の間にインデックスマッチング液を介して露光する。露光は、例えばアルゴンレーザー(波長514.5nm)等のレーザー光を入射して行なう。この露光により、体積ホログラム原版で回折した光と回折しないで進んだ光とが干渉し、ホログラム形成用樹脂組成物層中にホログラム情報を与える。
【0065】
露光後、超高圧水銀灯、高圧水銀灯、カーボンアーク、キセノンアーク、メタルハライドランプ等の光源から、0.1〜10,000mJ/cm2 、好ましくは、10〜1,000mJ/cm2 の紫外線照射により光重合開始剤を分解する工程、及び加熱処理、例えば、120℃で24分の加熱により、光重合可能な化合物を拡散移動させる工程を順次経て、安定な体積ホログラムとする。これら紫外線照射、および加熱が、安定化工程でもあり、現像工程でもある。
以上の工程を経ることにより、元の体積ホログラムの複製ができ、得られた体積ホログラムは製品として使用することもできるが、さらに大量の複製用の原版として使用することもできる。
ここで得られる体積ホログラムは、基板と場合によっては保護フィルム、反射層を有しているので、全体が透明性を有する限り、そのままでも使用できるが、いずれの層も剥離して、単独の体積ホログラム層として使用してもよい。
なお、体積ホログラム層3は、製造に支障の無い限り、着色透明なものとされていてもよい。
【0066】
情報4の最も代表的な例は、IDカードにおけるカード保有者の自筆署名や顔写真等の保有者に固有な情報である。このほか、あまり使用されてはいないが、指紋、眼球の光彩等も情報4として利用できる。
情報4としては、上記のほかに、重複のないよう管理された一連の番号や、番号またはその他の情報を通常のバーコードや赤外線感光性の透明バーコードで記録したものであってもよいし、そのほか、任意の情報であってもよい。
これらの情報4は、情報4が設けられている部分の下層が見える必要がある場合には、透明な着色料で形成するか、網点状に形成して網点の間が透視可能であることを利用するか、赤外線感光性の透明バーコードを利用する。一般のバーコードや、面積がごく小さいものの場合には、情報4の微細なパターン部分が遮光性であってもよい。
透視可能かごく小さいものであれば、体積ホログラム層3の上に直接か、間に別の層を介して間接に形成してあっても支障がない点は、装飾2に関しても同様である。
情報4の記録は、(1)自筆署名は保有者自身が手書きにより行ない、(2)顔写真については、銀塩写真フィルムに焼き付けしたものを好ましくは乳剤層のみ剥離して貼るか、または昇華転写等により形成する、(3)模様や文字、バーコードは印刷により、あるいはパーソナルコンピュータに接続したプリンタにより、バーコードはバーコードプリンタにより形成する、(4)指紋、眼球については一旦、記録後、ビデオカメラ等で取り込んだデータをプリンタで出力する等して行なう。
【0067】
情報4は、基材1や体積ホログラム層3上に直接形成してもよいが、別体のシートに形成したものを基材1の上面や下面に貼ることにより積層してもよい。別体のシートに形成して適用する場合、裏側に適用すると、左右が逆になることがあるので、その場合には、左右の像を逆にする。
ここで使用する別体のシートとしては、透明なものを使用するが、遮光しても支障がない部分では、遮光性のものも使用できる。
【0068】
透明保護層5は、本発明のホログラム複合体またはホログラム積層体の表面の物理的、化学的性状を向上させるもので、素材としては、透明なプラスチックフィルムが好ましく、素材としては、ホログラム形成用感光材の保護フィルムの素材として挙げたものと同様である。
透明保護層5もまた、着色されていて着色透明であってもよい。
透明保護層5上には、必要に応じ、表面を塗装して強化してもよい。塗装に用いる樹脂素材としては、熱可塑性のものも使用し得るが、熱硬化性樹脂を使用する熱硬化性樹脂組成物、あるいは紫外線又は電子線照射により硬化する電離放射線硬化性樹脂組成物を用い、塗布後に加熱したり、電離放射線を照射して架橋硬化させて、物理的、化学的な諸性能が向上したものが望ましい。
【0069】
透明粘着剤層6(=6a、および6b)は、本発明におけるホログラム複合体またはホログラム積層体の各層の積層、特に下層を透視可能にしなければならない部分の積層に使用される。
本発明における透明粘着剤層6は、本発明のホログラム複合体またはホログラム積層体の作成上、また使用上の支障が無い限り、着色されていて着色透明であってもよい。
透明粘着剤層6を構成する粘着剤としては、例えば、アクリル樹脂、アクリル酸エステル樹脂、またはこれらの共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、天然ゴム、カゼイン、ゼラチン、ロジンエステル、テルペン樹脂、フェノール系樹脂、スチレン系樹脂、クマロンインデン樹脂、ポリビニルエーテル、シリコーン樹脂等が例示され、また、α−シアノアクリレート系、シリコーン系、マレイミド系、スチロール系、ポリオレフィン系、レゾルシノール系、ポリビニルエーテル系、シリコーン系等の接着剤等が挙げられる。
【0070】
透明粘着剤層6を構成する粘着剤としては、上記以外に、ヒートシール剤である、例えば、エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエチレン樹脂、エチレン−イソブチルアクリレート共重合体樹脂、ブチラール樹脂、ポリ酢酸ビニル及びその共重合体樹脂、セルロース誘導体、ポリメチルメタクリレート樹脂、ポリビニルエーテル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリプロピレン樹脂、エポキシ樹脂、又はフェノール樹脂が挙げられる。
あるいは、SBS(スチレン−ブタジエン−スチレンブロックコポリマー)、SIS(スチレン−イソプレン−スチレンブロックコポリマー)、SEBS(スチレン−エチレン−ブチレン−スチレンブロックコポリマー)等の熱可塑性エラストマー、又は反応ホットメルト性樹脂等を使用してもよい。
【0071】
粘着剤を適用して接着する際には、幾つかの方法があり、その1つに、接着面のいずれか又は両側に塗布しておき、必要に応じて乾燥させた後、両者を圧着する方法がある。圧着の際に、必要に応じ、加熱してもよい。
あるいは、セパレーターと称する、表面が剥離性のシートの剥離性面に粘着剤を塗布しておき、いずれかの接着面に圧着し、圧着後にセパレーターを剥離し、剥離により露出した粘着剤面に他の接着面を圧着する方法がある。セパレーターに粘着剤を塗布してすぐに適用する場合には、セパレーターは1枚でよいが、2枚のセパレーターの間に粘着剤層を挟んだものを作り、まず、一方のセパレーターを剥がして接着させ、その後、他方のセパレーターを剥がして接着させる「両面テープ」を使用するような方法もあり、適宜に使い分けるとよい。「両面テープ」の場合には、積層時に透明である限り、粘着剤層間に不織布や透明なプラスチックフィルムを介在させてもよい。
【0072】
粘着剤を適用して積層する場合、および図1〜図5を引用して説明したくりぬき部に体積ホログラム層3を固着する場合、いずれの接着部も強固に接着している事が望ましいが、本発明のホログラム複合体においては、基材1と体積ホログラム層3は最も強固に接着していることが好ましい。
また、本発明のホログラム積層体においては、装飾2と体積ホログラム層3との間、もしも、装飾が無い部分に体積ホログラム層3が積層されている場合には基材1と体積ホログラム層3との積層部分が最も強固に接着していることが好ましい。
また、情報4を記録してある場合には、基材1と体積ホログラム層3との強固な接着に加えて、情報4と体積ホログラム層3との関係が強固に保たれると、偽造防止性が高まる。
逆に、積層用の粘着剤が剥離した部分の片面または両面に残り、容易には除去出来ないよう構成しておき、本発明のホログラム複合体やホログラム積層体から層の一部を剥がして転用するのを防止してもよい。
【0073】
【発明の効果】
請求項1の発明によれば、基材に装飾が施されているのと同時に基材の一部にホログラムが固着されているので、単なる複写や写真製版を利用した複製方法では複製ができず、偽造防止効果が高い。
更に、上記の効果に加え、ホログラムが基材の一部にはめ込まれているので、複製が一層困難である。
【0074】
請求項2の発明によれば、請求項1の発明の効果に加え、装飾が着色か模様によるため、その点の複製も必要になる。
【0076】
請求項3の発明によれば、請求項1〜2いずれかの発明の効果に加え、保護層が積層されているので、表面の保護効果が大きい。
【0077】
請求項4の発明によれば、請求項1〜3いずれかの発明の発明の効果に加え、情報がホログラム上に重なって記録されるので、ホログラムの存在に加えて、偽造防止効果が高まる。
【0078】
請求項5の発明によれば、請求項1〜3いずれかの発明の発明の効果に加え、ホログラム以外の部分に情報または装飾を有しているので、ホログラムの存在に加えて、偽造防止が高まる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ホログラム複合体の基本的な構造を示す断面図である。
【図2】基材が2層のホログラム複合体の例を示す断面図である。
【図3】基材が3層で情報を有するホログラム複合体の例を示す断面図である。
【図4】情報と透明保護層を有するホログラム複合体の例を示す断面図である。
【図5】図4に示したものの変形のホログラム複合体の断面図である。
【図6】ホログラム積層体の基本的な構造を示す断面図である。
【図7】透明粘着剤層を介してホログラムを積層した例を示す断面図である。
【図8】透明保護層を積層したホログラム積層体の例を示す断面図である。
【図9】透明保護層を透明粘着剤層で積層した例を示す断面図である。
【図10】最上面に情報を記録したホログラム積層体の例を示す断面図である。
【符号の説明】
1 基材
2 装飾
3 体積ホログラム層
4 情報
5 透明保護層
6 透明粘着剤層

Claims (5)

  1. 装飾が施された基材の少なくとも一部に、体積ホログラム層が固着されており、前記装飾が施された基材の一部がくり抜かれたくり抜き部を有しており、該くり抜き部に体積ホログラム層がはめ込まれて固着されているホログラム複合体。
  2. 基材が着色されているか模様が付与されることにより装飾が施されている請求項1記載のホログラム複合体。
  3. 上面または/および下面の全面に透明保護層が積層されている請求項1〜2いずれか記載のホログラム複合体。
  4. 体積ホログラム層がはめ込まれた上部に装飾が施されているか、または/および情報が記録されている請求項1〜3いずれか記載のホログラム複合体。
  5. 体積ホログラム層がはめ込まれた上以外の部分に装飾が施されているか、または/および情報が記録されている請求項1〜3いずれか記載のホログラム複合体。
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