JP4285581B2 - Hc供給制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、排気ガスの後処理装置を備えたディーゼルエンジンのHC供給制御装置に関するものである。
ディーゼルエンジンでは、排気ガスに含まれる粒子状物質(パティキュレート:以下PMという)、窒素酸化物(NOx)及びHC等の低減が大きな課題であり、これらを低減するために様々な後処理装置が提案されている。
例えば、連続再生型DPF(ディーゼル・パティキュレート・フィルタ)と称されるものは、排気ガス中のHCを酸化させるための酸化触媒と、その酸化触媒の下流側に配設され、排気ガス中のPMを捕集して酸化除去するための触媒付フィルタとを備えたものである。かかる連続再生型DPFでは、まず酸化触媒により排気ガス中のHCを酸化除去し、続いて、触媒付フィルタで排気ガス中のPMを捕集する。そして、フィルタに担持された触媒の作用によって捕集したPMを酸化除去して自己再生するものである。
ところで、この連続再生型DPF等のように触媒の作用を利用する後処理装置では、排気ガスの温度が触媒の活性温度(例えば、250°以上)でなければ充分な排気浄化効果を得ることができない。例えば、エンジンの始動直後や低負荷走行時などのように排気温度が低いときは、触媒付フィルタで捕集したPMを酸化除去することができず、フィルタが目詰まりするおそれがある。
そこで従来から、排気温度が後処理装置の触媒の活性温度に達していないときには、通常の燃料噴射とは別に、圧縮上死点後に後噴射(触媒用燃料噴射)を実行して排気温度を上昇させていた。後噴射を行うことによって多量の未燃ガス(HC)が排出されるため、酸化触媒で多くのHCが酸化し、その反応熱によって排気温度が上昇するのである。
特開平10−288031号公報 特開平10−288067号公報
ところで、上記後噴射を実行する場合、目標となる排気温度(触媒活性温度)と実際の排気温度との差に基づいて後噴射の噴射量を決定するのが一般的である。従って、後噴射による排気温度上昇制御の実行開始直後など、目標排気温度と実際の排気温度との差が比較的大きいときは比較的多量の後噴射を行うことになる。
しかしながら、目標排気温度と実際の排気温度との差が大きいときには酸化触媒の温度も低いため、HCの処理能力が低い。このため、多量の後噴射を行うと酸化触媒の処理能力を超えた量のHCが排出され、処理しきれなかったHCが白煙となって排出されてしまう問題があった。
そこで、本発明の目的は、上記課題を解決し、後処理装置の浄化能力を確保すべく後噴射による排気温度上昇制御を実行可能であり、かつ排気温度上昇制御時に白煙の発生を防止したHC供給制御装置を提供することにある。
上記目的を達成するために本発明は、内燃機関の排気通路に設けられ、触媒の作用により排気ガスを浄化する後処理装置と、該後処理装置を通過する排気ガスの温度を検出する排気温度検出手段と、上記触媒にHCを供給して排気温度を上昇させるためのHC供給手段と、該HC供給手段によるHC供給量を制御する制御手段とを備え、上記制御手段は、上記排気温度検出手段により検出された排気温度が上記後処理装置の触媒の活性温度よりも低いときに、上記HC供給手段によるHC供給を行って排気温度を上昇させる排気温度上昇制御を実行するHC供給制御装置において、
上記制御手段は、上記排気温度上昇制御を実行するときに、少なくとも目標とする排気温度と上記排気温度検出手段により検出された実際の排気温度との差に基づいて上記HC供給手段の目標HC供給量を決定すると共に、少なくとも上記排気温度検出手段により検出された実際の排気温度に基づいて上記HC供給手段のHC供給量の上限値を予め決定し、上記目標HC供給量が上記上限値以上であるときは実際のHC供給手段のHC供給量が上記上限値となるように制御し、上記目標HC供給量が上記上限値よりも小さいときは実際のHC供給手段のHC供給量が上記目標HC供給量となるように制御するものである。
ここで、上記HC供給手段は、上記内燃機関を駆動させるために燃焼室内に燃料を噴射する燃料噴射弁からなり、上記制御手段は、上記排気温度検出手段により検出された排気温度が上記後処理装置の触媒の活性温度よりも低いときに、上記HC供給手段として、上記燃料噴射弁による通常の燃料噴射よりも後に別途後噴射を行うものであっても良い。
また、上記上限値は、上記排気温度検出手段により検出された排気温度の上昇に伴って上昇することが好ましい。
また、上記制御手段は、上記排気温度上昇制御を実行するときに、上記内燃機関の負荷及び回転速度などの運転状態に基づいて上記HC供給手段の基本HC供給量を決定すると共に、上記目標とする排気温度と上記排気温度検出手段により検出された実際の排気温度との偏差に基づいて少なくとも上記HC供給手段のHC供給量の積分項を含む補正項を算出し、上記基本HC供給量と補正項とを加算して上記後噴射の目標HC供給量を決定するものであり、上記目標HC供給量が上記上限値以上、若しくは下限値以下で偏差が負であるときは上記積分項の積算を行わないようにすることが好ましい。
本発明によれば、後処理装置の浄化能力を確保すべく後噴射による排気温度上昇制御を実行でき、かつその排気温度上昇制御時における白煙及びトルク変動の発生を防止できるという優れた効果を発揮するものである。
以下、本発明の好適な一実施形態を添付図面に基づいて詳述する。
図1は、本実施形態のHC供給制御装置(燃料噴射制御装置)及びそれを備えた内燃機関の概略図である。
本実施形態の燃料噴射制御装置を適用するエンジン(内燃機関)Eは、コモンレール式燃料噴射装置を備えた6気筒ディーゼルエンジンである。
本実施形態の燃料噴射制御装置は、図示しない燃料タンクからの燃料をコモンレール7に供給するためのサプライポンプ5と、コモンレール7に複数接続され、エンジンEの各気筒の燃焼室内に燃料を噴射する燃料噴射弁(インジェクタ)6とを備える。
サプライポンプ5は吐出圧力を調整可能な調圧ポンプであり、コントローラ(制御手段)12によってその吐出圧力が制御される。
コモンレール7には圧力センサ11が設けられており、コモンレール7内の燃料圧力が圧力センサ11により検出され、その検出値がコントローラ12に入力される。
各燃料噴射弁6はコントローラ12に接続されており、コントローラ12から出力される駆動信号によって制御(駆動)される。コントローラ12には、エンジンEの回転速度を検出するエンジン回転センサ16、車両のアクセル開度(エンジン負荷)を検出するアクセル開度センサ17等の検出手段が接続されており、各検出手段16、17の検出値がコントローラ12に入力される。コントローラ12は、エンジン回転センサ16により検出された実際のエンジン回転速度と、アクセル開度センサ17により検出された実際のアクセル開度とに基づいて、予め入力された通常燃料噴射マップから燃料噴射量及び燃料噴射時期(タイミング)を決定する。そして、コントローラ12は、この燃料噴射量及び燃料噴射タイミングに従って各燃料噴射弁6に駆動信号を出力する。
エンジンEの各気筒の排気ポートは排気マニホールド23を介して1本の集合排気管(排気通路)24に接続され、その集合排気管24の途中に排気ガスを浄化するための後処理装置30が設けられる。本実施形態の後処理装置30は、集合排気管24に連続して形成されたケーシング31と、そのケーシング31内で上流側に配設され、排気ガス中のHCを酸化させるための酸化触媒32と、ケーシング31内で酸化触媒32よりも下流側に配設され、排気ガス中のPMを捕集して酸化除去する触媒付フィルタ33とを備えた、所謂、連続再生型DPFと称されるものである。触媒付フィルタ33は、例えばセラミック製のモノリスハニカム型ウォールフロータイプのフィルタや、セラミックや金属を繊維状にした繊維型フィルタなどにゼオライト等の触媒を担持させたものが用いられる。
排気ガスがDPF30内を通過すると、まず酸化触媒32の作用により排気ガス中のHCが酸化除去される。続いて、フィルタ33で排気ガス中のPMが捕集され、触媒の作用によりその捕集されたPMが酸化除去される。
DPF30の酸化触媒32と触媒付フィルタ33との間には、触媒付フィルタ33入口部の排気ガスの温度を検出するためのセンサ(排気温度検出手段)34が設けられ、そのセンサ34の検出値がコントローラ12に送信される。
なお、図1ではエンジンEの吸気管は省略されている。
さて、「従来の技術」の欄で説明したように、触媒の作用を利用するDPF30は、DPF30を通過する排気ガスの温度(以下、単に排気温度という)が触媒の活性温度(例えば250°)に達していなければ、触媒付フィルタ33で捕集したPMを酸化除去することができず、自己再生することができない。そこで、触媒付フィルタ33に捕集されたPMの量が一定量に達したときには、後噴射(触媒用燃料噴射)による排気温度上昇制御を実行して触媒付フィルタ33を強制再生する。即ち、上記燃料噴射マップに従った通常の燃料噴射とは別に、圧縮上死点後に後噴射を行うことによって未燃ガス(HC)を酸化触媒32に供給し、酸化触媒32におけるHCの反応熱を利用して排気温度を上昇させる。このように、本実施形態の燃料噴射弁6は、「特許請求の範囲」におけるHC供給手段としての機能も有している。
なお、本明細書中でいう「通常の燃料噴射」とは、後噴射を除く全ての噴射を総称したものである。つまり、排気温度上昇制御を実行しないときに、主噴射のみを行うタイプのエンジンであれば主噴射のことを意味し、予噴射と主噴射など複数の噴射を行うタイプのエンジンであれば、それら全ての噴射を総合した燃料噴射を意味する。
さて、DPF30の入出口における圧力損失などから触媒付フィルタ33に捕集されたPMの量を常時あるいは所定期間毎に算出し、PMの蓄積量が所定値以上に達したと判断されたならば上記排気温度上昇制御を実行する。なお、センサ34により検出された触媒付フィルタ33入口部の排気温度が、触媒の活性温度よりも高ければ排気温度上昇制御を実行しないのは勿論である。
排気温度上昇制御中は、コントローラ12は上記通常燃料噴射マップに従って通常の燃料噴射の噴射量及び噴射タイミングを決定する一方で、センサ34により検出された実際の排気温度をフィードバックして後噴射(触媒用燃料噴射)の目標噴射量及び噴射時期を決定する。また、コントローラ12はセンサ34により検出される実際の排気温度に基づいて後噴射の噴射量の上限値(HC供給量の上限値)を決定し、その上限値によって実際の後噴射の噴射量を制限する。具体的には、コントローラ12は、目標噴射量(目標HC供給量)と上限値とを比較し、目標噴射量が上限値以上であるときは、実際の後噴射の噴射量が上限値となるように燃料噴射弁6に信号を出力し、目標噴射量が上限値よりも小さいときは、実際の後噴射の噴射量が目標噴射量となるように燃料噴射弁6に信号を出力する。従って、実際の後噴射の噴射量は必ず上限値以下の値となる。
この上限値は、酸化触媒32が処理できるほぼ最大量のHCが排出される後噴射の噴射量であり、酸化触媒32の処理能力(排気温度にほぼ比例する)の変化に応じて変化する。従って、後噴射の噴射量が上限値以下であれば、排出された全てのHCが酸化触媒32で酸化されることになり、白煙として排出されることはない。
図2〜図4を用いて、排気温度上昇制御時における後噴射の噴射量の決定方法を説明する。
先ず、図2に示すように、センサ34により検出された実際の排気温度「Exh Tmp」とエンジン回転センサ16により検出された実際のエンジン回転速度「Eng rpm」とに基づいてマップM1から後噴射の噴射量の上限値「Post Q Limit」が一義的に定められる。上述したように上限値「Post Q Limit」は、白煙が発生することのない最大の噴射量であり、予め試験などで得られたデータに基づいてマップM1が作成される。
図3にマップM1の一例を示す。
通常、触媒の処理能力は、触媒温度と排気ガスの流量とに依存し、触媒温度が高いほど処理能力は高く、排気ガスの流量が少ないほど処理能力は高くなる傾向がある。そこで通常は、図3に示すように、触媒付フィルタ33入口部の排気温度(酸化触媒32の温度とほぼ比例関係にある)が高くなるほど上限値「Post Q Limit」が高く、エンジン回転速度「Eng rpm」(排気ガスの流量とほぼ比例関係にある)が高いほど上限値「Post Q Limit」が低くなるようにマップM1は作成される。
図2に戻り、上記通常燃料噴射マップから決定した通常の燃料噴射の総噴射量「Total Q」とエンジン回転センサ16により検出された実際のエンジン回転速度「Eng rpm」とに基づいてマップM2から後噴射の基本噴射量(基本HC供給量)「Base Post Q」が一義的に定められる。また、目標とする排気温度とセンサ34により検出された実際の排気温度との偏差などに基づいて後噴射の噴射量の各補正項(比例項「Post Q P」、積分項「Post Q I」及び微分項「Post Q D」)がそれぞれ算出される。そして、これら基本噴射量「Base Post Q」と全ての補正項(「Post Q P」、「Post Q I」、「Post Q D」)とが加算されて後噴射の目標噴射量「Post Q Target」が決定される。
基本噴射量「Base Post Q」は、実際の排気温度を目標排気温度まで上昇させるために必要な噴射量であり、予め試験などによって得られたデータに基づいてマップM2が作成される。通常、基本噴射量「Base Post Q」は、通常の燃料噴射の総噴射量「Total Q」が多いほど少なく、エンジン回転速度「Eng rpm」が高いほど少ない値となる。
なお、通常の燃料噴射の総噴射量「Total Q」は、エンジン回転センサ16により検出された実際のエンジン回転速度「Eng rpm」とアクセル開度センサ17により検出された実際のアクセル開度とに基づいて決定されるので、後噴射の基本噴射量「Base Post Q」はエンジン回転速度とアクセル開度(エンジン負荷)とから決定されると言い換えることもできる。
さて、コントローラ12は、上記マップM1から決定した後噴射の上限値「Post Q Limit」と、後噴射の目標噴射量「Post Q Target」とを比較する。そして、それら二つの値のうち小さい方を、最終的に制御すべき最終決定噴射量「Final Post Q」として選択する。従って、コントローラ12は最終決定噴射量「Final Post Q」に従って燃料噴射弁6に信号を出力する。言い換えれば、最終決定噴射量「Final Post Q」に応じた期間、燃料噴射弁6に通電する。
なお、排気温度上昇制御モード(DPF Mode)がOFFである場合は、スイッチS1がother側に切り換えられ、最終決定噴射量「Final Post Q」は0となる。排気温度上昇制御中でなければ、当然後噴射は行わないからである。
次に、図4を用いて、図2における積分項「Post Q I」の決定方法を説明する。
まず、目標とする触媒付フィルタ33入口部の排気温度「Desired Exh Tmp」とセンサ34により検出された実際の触媒付フィルタ33入口部の排気温度「Exh Tmp」との偏差ΔTを算出し、その偏差ΔTに基づいてマップM3から積分項の今回値「New Value」が一義的に定められる。そして、今回値「New Value」に前回値「Old Value」を加算して積分項「Post Q I」が決定される。なお、積分項「Post Q I」はリミッタLによって上限及び下限値が制限される。
ここで本実施形態では、上述した目標噴射量「Post Q Target」が上限値「Post Q Limit」以上であるときは、積分項「Post Q I」の積算が禁止される。即ち、目標噴射量「Post Q Target」が上限値「Post Q Limit」以上であるときは、スイッチS2が1側に切り換えられ、前回値「Old Value」がそのまま積分項「Post Q I」として決定される。要するに、今回値「New Value」の新たな足し込みが禁止されるのである。これは、上述したように目標噴射量「Post Q Target」が上限値「Post Q Limit」以上であるときは、実際の後噴射量は目標噴射量「Post Q Target」よりも小さい上限値「Post Q Limit」に制御されるため、この間に積分項の積算を行うと積分項「Post Q I」及び目標噴射量「Post Q Target」がどんどん大きな値になってしまうからである。
また、本実施形態では、目標噴射量「Post Q Target」が所定の下限値以下であって上記偏差ΔTが負である場合についても、今回値「New Value」の新たな足し込みが禁止される。これは、積分項「Post Q I」のマイナス側の過積算を防止するためである。
さて、図5を用いて、本実施形態の燃料噴射制御装置による排気温度上昇制御を実行したときの、実際の排気温度及び後噴射量の変化の一例について説明する。
図中、横軸が時間tであり、縦軸は上段が排気温度、下段が後噴射量である。
今、時刻t1において、センサ34により検出される触媒付フィルタ33入口部の排気温度「Exh Tmp」が目標排気温度「Desired Exh Tmp」よりも低く、かつDPF30の触媒付フィルタ33に捕集されたPMの量が所定量に達したため、後噴射による排気温度上昇制御を開始したとする。
コントローラ12は、図2のブロック図に従って後噴射の目標噴射量「Post Q Target」及び上限値「Post Q Limit」を決定する。図例では、排気温度上昇制御を開始した直後は、目標排気温度「Desired Exh Tmp」と実際の排気温度「Exh Tmp」との差ΔTが比較的大きく、目標噴射量「Post Q Target」が後噴射量の上限値「Post Q Limit」よりも大きい値となる。このため、コントローラ12は最終決定噴射量「Final Post Q」として上限値「Post Q Limit」を選択し、上限値「Post Q Limit」に従って燃料噴射弁6に信号を出力する。
上限値「Post Q Limit」に従った後噴射が実行されると、排気ガス中にHCが排出され、そのHCが酸化触媒32によって酸化され、その反応熱によって排気温度が徐々に上昇する。このとき、排出されるHCは酸化触媒32の処理能力に応じた量であり白煙が発生することはない。
排気温度の上昇に伴って、酸化触媒32の能力が上がり、上限値「Post Q Limit」も同様に上昇していく。なお、上述したように、上限値「Post Q Limit」が目標噴射量「Post Q Target」よりも小さい間は図4における積分項の今回値「New Value」の足し込み(積算)は行われない。排気温度上昇制御を開始した直後は積分項の前回値「Old Value」は0であるので、上限値「Post Q Limit」が目標噴射量「Post Q Target」よりも小さい間は積分項は0となる。
そして、時刻t2において、上限値「Post Q Limit」と目標噴射量「Post Q Target」とが逆転して目標噴射量「Post Q Target」の方が上限値「Post Q Limit」よりも小さくなると、コントローラ12は最終決定噴射量「Final Post Q」として目標噴射量「Post Q Target」を選択し、目標噴射量「Post Q Target」に従って燃料噴射弁6に信号を出力する。そして、この時刻t2から積分項の積算が開始される。つまり、実際の排気温度「Exh Tmp」が目標排気温度「Desired Exh Tmp」となるようにフィードバック制御される。また、このときの目標噴射量「Post Q Target」は上限値「Post Q Limit」よりも小さいので、当然、排出されるHCの量は酸化触媒32が処理可能な量であり、白煙が発生することはない。
結果として、実際の後噴射の噴射量は図中実線で示すように推移していくことになる。
このように、本実施形態の燃料噴射制御装置によれば、酸化触媒32の処理能力に応じて後噴射の噴射量を制限するので、排気温度上昇制御時に白煙が発生することがない。
更に、排気温度上昇制御の開始直後には、後噴射の噴射量が比較的少量に制限されるため、後噴射を行ったことによるトルク変動が少なく、ドライバビリティの悪化を防止できる。
本発明は以上説明してきた実施形態に限定はされず、様々な変形例が考えられる。
例えば、後処理装置30を通過する排気ガスの温度をセンサ34で検出するのではなく、エンジンEの回転速度及び負荷などから演算することも考えられる。
また、上記実施形態では、酸化触媒32に燃料を供給して排気温度を上昇させる触媒用燃料噴射弁として、エンジンEを駆動させるために燃焼室内に燃料を噴射する燃料噴射弁6を用いるタイプを示したが、本発明はこの点において限定されない。例えば、上記燃料噴射弁6とは別に排気通路24内で後処理装置30よりも上流側に触媒用燃料噴射弁を設け、排気温度上昇制御を行うときには、この触媒用燃料噴射弁による触媒用燃料噴射を実行するタイプにも適用できる。
また、上記実施形態では、後噴射の噴射量の補正項として比例項P、積分項I及び微分項Dを用いるPID制御を行う例を説明したが、本発明はこの点において限定されず、積分項Iのみを用いるI制御、比例項Pと積分項Iとを用いるPI制御を行うようにしても良い。
更に、後処理装置は上述したものに限定されず、触媒の作用を利用するものであれば、他のタイプの後処理装置を備えたエンジンにも適用できる。
本発明の一実施形態に係る燃料噴射制御装置及びそれを備えた内燃機関の概略図である。 後噴射の噴射量を決定するブロック図である。 後噴射の噴射量の上限値の決定に用いるマップの一例である。 後噴射の目標噴射量の積分項を決定するためのブロック図である。 本実施形態に係る排気温度上昇制御を実行したときの排気温度及び後噴射量の変化を示すグラフである。
符号の説明
6 燃料噴射弁(触媒用燃料噴射弁、HC供給手段)
7 コモンレール
12 制御手段(コントローラ)
16 エンジン回転センサ
24 排気通路(集合排気管)
30 後処理装置
32 酸化触媒
33 触媒付フィルタ
34 排気温度検出手段(センサ)
E 内燃機関

Claims (4)

  1. 内燃機関の排気通路に設けられ、触媒の作用により排気ガスを浄化する後処理装置と、該後処理装置を通過する排気ガスの温度を検出する排気温度検出手段と、上記触媒にHCを供給して排気温度を上昇させるためのHC供給手段と、該HC供給手段によるHC供給量を制御する制御手段とを備え、上記制御手段は、上記排気温度検出手段により検出された排気温度が上記後処理装置の触媒の活性温度よりも低いときに、上記HC供給手段によるHC供給を行って排気温度を上昇させる排気温度上昇制御を実行するHC供給制御装置において、
    上記制御手段は、上記排気温度上昇制御を実行するときに、少なくとも目標とする排気温度と上記排気温度検出手段により検出された実際の排気温度との差に基づいて上記HC供給手段の目標HC供給量を決定すると共に、少なくとも上記排気温度検出手段により検出された実際の排気温度に基づいて上記HC供給手段のHC供給量の上限値を予め決定し、上記目標HC供給量が上記上限値以上であるときは実際のHC供給手段のHC供給量が上記上限値となるように制御し、上記目標HC供給量が上記上限値よりも小さいときは実際のHC供給手段のHC供給量が上記目標HC供給量となるように制御することを特徴とするHC供給制御装置。
  2. 上記HC供給手段は、上記内燃機関を駆動させるために燃焼室内に燃料を噴射する燃料噴射弁からなり、上記制御手段は、上記排気温度検出手段により検出された排気温度が上記後処理装置の触媒の活性温度よりも低いときに、上記HC供給手段として、上記燃料噴射弁による通常の燃料噴射よりも後に別途後噴射を行う請求項1記載のHC供給制御装置。
  3. 上記上限値は、上記排気温度検出手段により検出された排気温度の上昇に伴って上昇する請求項1又は2記載のHC供給制御装置。
  4. 上記制御手段は、上記排気温度上昇制御を実行するときに、上記内燃機関の負荷及び回転速度などの運転状態に基づいて上記HC供給手段の基本HC供給量を決定すると共に、上記目標とする排気温度と上記排気温度検出手段により検出された実際の排気温度との偏差に基づいて少なくとも上記HC供給手段のHC供給量の積分項を含む補正項を算出し、上記基本HC供給量と補正項とを加算して上記後噴射の目標HC供給量を決定するものであり、上記目標HC供給量が上記上限値以上、若しくは下限値以下で偏差が負であるときは上記積分項の積算を行わない請求項1〜3いずれかに記載のHC供給制御装置。
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