JP4285575B2 - 画像処理装置とカメラシステム及び画像処理方法 - Google Patents

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Description

本発明はビデオカメラやデジタルスチルカメラ、銀塩カメラなどに用いられる画像処理装置とカメラシステム及び画像処理方法に関するものである。
従来より、ビデオカメラやデジタルスチルカメラ、あるいは銀塩カメラなどにより撮像された画像においては、撮像レンズの歪曲収差特性の影響により歪みが生じていた。ここで、高精度で高性能なレンズにおいて該歪みは目立たないが、コストが低いレンズを使用する場合や光学ズームレンズを使用する場合には、画歪みの影響を完全に回避することは難しい。
そこで、近年、該歪みを信号処理により補正する画像処理装置が提案されてきている。図33は、従来における画像処理装置100の構成を示す。図33に示されるように従来の画像処理装置100は、レンズ200と撮像素子300、データ変換部400、信号処理部500、画像メモリ600、制御マイコン700、同期信号生成部800、補正データテーブル1010、記録部1100、再生部1200、及び表示系処理部1300とを備える。
ここで、図34のフローチャートを参照しつつ、上記画像処理装置100の動作の概要を説明する。まずステップS1では、レンズ200及び撮像素子300を介して被写体101に対するアナログ画像信号を入力する。そして、ステップS2ではデータ変換部400で該アナログ画像信号をデジタル画像信号に変換し、画像102を生成する。
次に、ステップS3において、信号処理部500は補正データテーブル1010に格納された歪み補正ベクトル(以下、単に「補正ベクトル」ともいう)を用いて歪んだ画像102に対し補正演算を施す。そして、ステップS4において、制御マイコン700は画像の入力を終了するか否かを判断し、終了しないと判断した場合にはステップS1へ戻る。
以上が、図33に示された従来の画像処理装置100の動作の概要であるが、以下において該動作を詳しく説明する。
レンズ200は被写体101からの反射光を集光して撮像素子300に写影する。また、撮像素子300はCCDやCMOSセンサなどから構成され、写影された映像をキャプチャーして、アナログの画像信号を生成する。また、データ変換部400は撮像素子300から供給された該アナログ信号をデジタルの画像信号に変換し、画像102を生成する。一方、制御マイコン700は外部のユーザインタフェースへの入力に応じて、所定の動作を命令するコマンドを発行する。
また、信号処理部500は制御マイコン700から供給されたコマンドに応じてデータ変換部400により生成されたデジタル画像信号を画像メモリ600へ格納する。そして、信号処理部500は補正データテーブル1010に予め記録された全画素に対応する補正ベクトルを該テーブルから読み出し、該補正情報に応じて画像メモリ600から必要な画像信号を取得した後、該画像信号につき2次元補間方式による幾何学補正を実行することによって、データ変換部400から出力された画像102の歪みを補正する。
ここで、信号処理部500において生成された画像信号は、表示系処理部1300へ供給されることにより該画像がモニタに表示され、あるいは記録部1100へ供給されることにより外部のテープやディスクあるいはメモリなどのメディア1400に記録される。また、メディア1400に記録された画像信号は、再生部1200により再生され、該再生信号が表示系処理部1300へ供給されることにより該再生画像がモニタに表示される。
なお、同期信号生成部800は、外部から供給されるクロック信号CLKに応じて内部同期信号を生成し、撮像素子300とデータ変換部400及び信号処理部10へ供給する。
図35は、図33に示された信号処理部500の構成を示すブロック図である。図35に示されるように、信号処理部500はタイミング制御部510と補間位相・入力データ座標計算部520、データ取得部530、補間係数生成部540、データ補間計算部550、出力データバッファ560、及びデータ書き込み部570とを含む。
ここで、データ書き込み部570はデータ変換部400から供給されたデジタル画像信号を書き込み制御信号Swと共に画像メモリ600へ供給し、画像メモリ600に対して該デジタル画像信号を格納させる。
また、タイミング制御部510は同期信号生成部800から供給された内部同期信号に応じて制御タイミング信号Stを生成し、補間位相・入力データ座標計算部520は供給された制御タイミング信号Stに応じて出力画像の座標を計算し、得られた座標に対する補正ベクトルを要求する補正ベクトル要求信号Saを補正データテーブル1010へ供給する。
補正データテーブル1010は、内蔵する該テーブルにより補正ベクトル要求信号Saに応じた補正ベクトルを求め、データ取得部530及び補間係数生成部540へ供給する。データ取得部530は、読み出し制御信号Srを画像メモリ600へ供給することにより、補正データテーブル1010から出力された補正ベクトルの整数成分に応じた補間用データを画像メモリ600から取得する。なお、データ取得部530は取得した該補間用データをデータ補間計算部550へ供給する。
一方、補間係数生成部540は、補正データテーブル1010から供給された補正ベクトルの小数成分に応じて補間係数を生成し、データ補間計算部550へ供給する。そして、データ補間計算部550はデータ取得部530から供給された補間用データと、補間係数生成部540から供給された補間係数とに応じて補間演算を実行する。なお、該補間演算として2次元の補間演算が実行される。
以下、2次元補間による画像変換を図36を参照しつつ説明する。図36(a)は2次元補間の前後における画像を示し、図36(b)は図36(a)の一部を拡大した図を示す。
ここで、例えば図36(a)に示された点a1から点a4までを結ぶ矢印が出力画像であるとき、該出力画像を構成する点a1から点a4までに対応する画像102上の点は点A1から点A4までとする。従って、図36(a)では点A1から点A4までを結ぶ矢印からなる原画像が、2次元補間により点a1から点a4までを結ぶ出力画像に変換された場合が示される。
このときx及びy方向においてそれぞれ2つ(2×2)の画像データを用いて出力画像の各点の画像を決定する場合には、例えば点A1を囲む4つの格子点K00,K01,K10,K11における画像データを用いて点a1の画像データが決定される。なお、点A2から点A4までについても同様な演算が実行されることにより、点a2から点a4の画像データが決定される。ここで、上記4つの格子点K00,K01,K10,K11は、補正データテーブル1010から出力された補正座標に応じて決定される。
また、図36(b)に示されるように、格子点K00と格子点K10との間、及び格子点K10と格子点K11との間の距離を共に1としたとき、x方向及びy方向における点A1の位置はそれぞれ小数パラメータPx,Pyにより特定される。このとき、点a1の画像データを算出する際に用いられる格子点K00,K01,K10,K11の各画像データの重み付け(補間係数)Cn(n=1〜4)は、補正データテーブル1010から供給される上記補正ベクトルの小数成分、すなわち該小数パラメータPx,Pyにより決定される。
また、データ補間計算部550による補間演算の結果得られたデータは、出力データバッファ560に保持され、所定のタイミングで表示系処理部1300又は記録部1100へ出力される。
ここで、従来のデータ補間計算部550は図37に示されるように構成される。なお、図37においては、x及びy方向にそれぞれ4つ並んだ(4×4)合計16個からなる画像データを用いて出力画像の各点の画像が決定される場合の構成が示される。
図37に示されるように、従来のデータ補間計算部550は4つのラインメモリ900と、各ラインメモリ900の出力ノードにそれぞれ4つずつ直列接続された合計16個のレジスタ901と、各レジスタ901から出力された画像データと対応する補間係数CHn(n=00〜33)とをそれぞれ乗算する16個の乗算回路902と、該16個の乗算回路902により得られたデータを加算する加算回路904と、加算回路904により得られたデータを除算する除算回路905とを含む。
しかしながら、上記のような従来の画像処理装置によれば、リアルタイムに画像の歪みを補正することもできるが、全画素に対応する補正ベクトルを持つ必要があるために回路規模が大きくなり、コストがかかるという問題がある。
さらに、レンズ200の位置を変動させる場合やレンズ交換を行う場合には、該レンズの歪曲収差特性の変化に応じて補正ベクトルを更新する必要があるため、コストの高い大容量の補正データテーブル1010が必要となる。
また、補正データテーブル1010の該更新は、ユーザインタフェースからの指示により制御マイコン700により実行されるが、制御マイコン700と補正データテーブル1010との間においては大きな通信容量が必要とされるため、制御マイコン700によるリアルタイム処理が困難になるという問題もある。
なお、補正データテーブル1010を備える代わりに該補正ベクトルを逐次演算する方法もあるが、かかる方法ではいわゆるフレーム遅延のないリアルタイム処理が困難であり、リアルタイム処理を実現するためには大きなハードウェアが必要となってコストがかかるという問題がある。
また、上記のように2次元補間では、1点の画像データを補正するために画像が形成される2次元平面上の複数の点における画像データが用いられるが、質の高い画像を得るためには多数の点における画像データが必要となるため、画像メモリ600に対するアクセス頻度が高くなり動作の高速化を図ることができないという問題がある。
また、2次元補間を実行する場合には、画像メモリ600のポート幅が出力レートの数倍のバンド幅であることが必要となる。すなわち例えば、2次元補間において4画素の画像データから1画素の画像データを生成する場合には、該ポート幅は1画素のバンド幅の4倍であることが必要となる。
このように、2次元補間を実行する場合には該ポート幅に一定の条件が必要とされるため、高次タップ(「タップ」とは、画像処理の対象とされる一方向におけるデータ数を意味する)の高性能フィルタを用いることが非常に困難であることから、高画質な画像を得ることが難しいという問題がある。
本発明によれば、歪みを持った原画像の歪みを補正する画像処理装置であって、
直交する第1方向および第2方向のうち、第1方向における前記原画像を構成する画素点における歪み補正量を示す、第1補正量パラメータに基づいた画素点の前記原画像に対して、前記第1補正量パラメータに基づいた一次元の第1補間演算を施すことにより、前記原画像の第1方向における歪みを補正した第1補正画像データを生成する、第1補正手段と、前記第1補正画像データを記憶する記憶手段と、前記第1方向と直交する第2方向における前記原画像を構成する画素点における歪み補正量を示す、第2補正量パラメータに基づいて前記記憶手段から前記第1補正画像データを読み出し、当該読みだした第1補正画像データに対し、前記第2補正量パラメータに基づいた一次元の第2補間演算を施すことにより、前記原画像の第2方向における歪みを補正する第2補正手段とを備え、
前記第1補正手段と前記第2補正手段とが、前記記憶手段を介して並行して同時的に動作して、前記歪みを持った原画像に対して第1方向の歪み補正および第2方向の歪み補正を行うように構成されている、ことを特徴とする画像処理装置が提供される。
好ましくは、前記記憶手段は、前記第1補正手段で生成された前記第1補正画像データを順次記憶し、前記第2補正手段は、第2方向の最大歪み量に応じたライン数または行数の前記第1補正画像データが前記記憶手段に記憶されたとき、前記第2補正手段における前記処理を開始し、前記第1補正手段と前記第2補正手段とが前記記憶手段を介して並行して同時的に動作して、前記歪みを持った原画像に対して前記第1方向の歪み補正および前記第2方向の歪み補正を行うに当該画像処理装置が構成されている。
また好ましくは、前記第1補正量パラメータは、第1方向の画素点の位置を示す整数成分と、位相成分を示す少数成分とを含み、前記第1補正手段は、前記第1補正量パラメータの整数成分に基づいた画素点の前記原画像データに対して、前記第1補正量パラメータの少数成分に基づいた第1補間係数を用いて前記第1補間演算を行い、前記第2補正量パラメータは、第2方向の画素点の位置を示す整数成分と、位相成分を示す少数成分とを含み、前記第2補正手段は、前記第2補正量パラメータの整数成分に基づいた画素の前記原画像データを前記記憶手段から読み出し、当該読みだした原画像データに対して、前記第2補正量パラメータの少数成分に基づいた第2補間係数を用いて前記第2補間演算を行う
また本発明によれば、歪みを持った原画像の歪みを補正する画像処理方法であって、
直交する第1方向および第2方向のうち、第1方向における前記原画像を構成する画素点における歪み補正量を示す、第1補正量パラメータに基づいた画素点の前記原画像に対し、前記第1補正量パラメータに基づいて一次元の第1補間演算を施すことにより、前記原画像の第1方向における歪みを補正した第1補正画像データを生成する、第1補正ステップと、前記第1補正画像データを記憶手段に記憶する記憶ステップと、前記第1方向と直交する第2方向における前記原画像を構成する画素点における歪み補正量を示す、予め求められた第2補正量パラメータに基づいて前記記憶手段から前記第1補正画像データを読み出し、当該読みだした第1補正画像データに対し前記第2補正量パラメータに基づいて一次元の第2補間演算を施すことにより、前記原画像の第2方向における歪みを補正する第2補正ステップとを有し、
前記第1補正ステップの処理と前記第2補正ステップの処理とが前記記憶ステップの処理を介在させて並行して同時的に行われ、前記歪みを持った原画像に対して第1方向の歪み補正および第2方向の歪み補正を行う、ことを特徴とする画像処理方法が提供される。
本発明によれば、歪みを持った原画像を補正する画像処理装置であって、
前記原画像を構成する水平方向の画素点の位置に応じて規定される水平方向の歪み補正量を示す、水平補正量パラメータに基づいた画素点の位置の前記原画像に対して、前記水平補正量パラメータに基づいて規定される水平補間係数を用いて一次元の水平補間演算を施すことにより、前記原画像の水平方向における歪みを補正した水平補正画像データを生成する、水平補正手段と、垂直方向の最大歪み量に応じたライン数の前記水平補正画像データを記憶可能な記憶手段と、垂直方向の最大歪み量に応じたライン数の前記水平補正画像データが前記記憶手段に記憶されたとき動作を開始し、前記原画像を構成する垂直方向の画素点の位置に応じて規定される垂直方向の歪み補正量を示す、垂直補正量パラメータに基づいた画素点の位置の前記水平補正画像データを前記記憶手段から読み出し、当該読みだした水平補正画像データに対して、前記垂直補正量パラメータに基づいて規定される垂直補間係数を用いて一次元の垂直補間演算を施すことにより、前記原画像の垂直方向における歪みを補正する、垂直補正手段とを備え、
前記水平補正手段と前記垂直補正手段とが前記記憶手段を介して並行して同時的に動作して、前記歪みを持った原画像に対して、水平方向の歪み補正および垂直方向の歪み補正を行うように構成されている、ことを特徴とする画像処理装置が提供される。
好ましくは、前記水平補正量パラメータは、水平方向の画素位置を示す整数成分と、位相成分を示す少数成分とを含み、前記水平補正手段は、前記水平補正量パラメータの整数成分に応じて前記画素点における前記原画像データを選択的に取得する第1データ取得手段と、前記水平補正量パラメータの小数成分に応じて前記水平補間係数を生成する第1補間係数生成手段と、前記第1データ取得手段により取得された前記原画像データと、前記第1補間係数生成手段により生成された前記水平補間係数とを用いて一次元の前記水平補間演算を実行する第1補間演算手段とを有し、
前記垂直補正量パラメータは、垂直方向の画素位置を示す整数成分と、位相成分を示す少数成分とを含み、前記垂直補正手段は、前記垂直補正量パラメータの整数成分に応じて前記記憶手段から前記垂直方向の画素点における前記水平補間画像データを選択的に取得する第2データ取得手段と、前記垂直補正量パラメータの小数成分に応じて前記垂直補間係数を生成する第2補間係数生成手段と、前記第2データ取得手段により取得された前記水平補間画像データと、前記第2補間係数生成手段により生成された前記垂直補間係数とを用いて一次元の前記第2補間演算を実行する第2補間演算手段とを有する。
また好ましくは、前記水平補正手段は、前記水平補間演算により画像データを求める画素点の水平方向における間隔を調整することによって、前記原画像を水平方向において伸縮すると共に、前記垂直補正手段は、前記垂直補間演算により画像データを求める画素点の垂直方向における間隔を調整することによって、前記原画像を垂直方向において伸縮する。
また本発明によれば、歪みを持った原画像を補正する画像処理装置であって、
前記原画像を構成する垂直方向の画素点における当該画素点の位置に応じて規定される垂直方向の歪みの補正量を示す、垂直補正量パラメータに応じた画素点の位置の前記原画像データに対して、前記垂直補正量パラメータで規定される垂直補間係数を用いて一次元の垂直補間演算を施すことにより、前記原画像の垂直方向における歪みを補正した垂直補正画像データを生成する、垂直補正手段と、水平方向の最大歪み量に応じた列数の前記垂直補正画像データを記憶可能な記憶手段と、水平方向の最大歪み量に応じた列数の前記垂直補正画像データが前記記憶手段に記憶されたとき動作を開始し、前記画像を構成する水平方向の画素点の位置に応じて規定される水平方向の歪みの補正量を示す、水平補正量パラメータに応じた画素点の位置の前記垂直補正画像データを前記記憶手段から読み出し、当該読みだした垂直補正画像データに対して前記水平補正量パラメータで規定される水平補間係数を用いて一次元の水平補間演算を施すことにより、前記原画像の水平方向における歪みを補正する、水平補正手段とを備え、
前記垂直補正手段と前記水平補正手段とが前記記憶手段を介して並行して同時的に動作して、前記歪みを持った原画像に対して、垂直方向の歪み補正および水平方向の歪み補正を行うように構成されている、ことを特徴とする画像処理装置が提供される。
好ましくは、前記垂直補正量パラメータは、垂直方向の画素位置を示す整数成分と、位相成分を示す少数成分とを含み、前記垂直補正手段は、前記垂直補正量パラメータの整数成分に応じて前記画素点における前記原画像データを選択的に取得する第1データ取得手段と、前記垂直補正量パラメータの小数成分に応じて前記垂直補間係数を生成する第1補間係数生成手段と、前記第1データ取得手段により取得された前記原画像データと、前記第1補間係数生成手段により生成された前記垂直補間係数とを用いて前記垂直補間演算を実行する第1補間演算手段とを有し、
前記水平補正量パラメータは、水平方向の画素位置を示す整数成分と、位相成分を示す少数成分とを含み、前記水平補正手段は、前記水平補正量パラメータの整数成分に応じて、前記記憶手段から、前記画素点における前記原画像データを選択的に取得する第2データ取得手段と、前記水平補正量パラメータの小数成分に応じて前記水平補間係数を生成する第2補間係数生成手段と、前記第2データ取得手段により取得された前記原画像データと、前記第2補間係数生成手段により生成された前記水平補間係数とを用いて前記水平補間演算を実行する第2補間演算手段とを有する。
好ましくは、前記垂直補正手段は、前記垂直補間演算により画像データを求める画素点の垂直方向における間隔を調整することによって、前記原画像を垂直方向において伸縮すると共に、前記水平補正手段は、前記水平補間演算により画像データを求める画素点の水平方向における間隔を調整することによって、前記原画像を水平方向において伸縮する。
また本発明によれば、被写体からの光を集光するレンズと、前記レンズからの射影光より撮像画像信号を生成する撮像素子と、前記撮像素子からの撮像画像信号をデジタル画像信号に変換するデータ変換回路と、前記データ変換回路からのデジタル画像信号を信号処理して記録画像データを生成する信号処理回路と、前記信号処理回路からの記録画像データを記録する記録部とを含むカメラシステムであって、前記信号処理回路は、レンズ歪みを持った原画像を補正する画像補正手段を具備する、ことを特徴とするカメラシステムが提供される。前記画像補正手段は、請求項7に記載の画像処理装置と実質的に同じ構成を持つ。
また本発明によれば、被写体からの光を集光するレンズと、前記レンズからの射影光より撮像画像信号を生成する撮像素子と、前記撮像素子からの撮像画像信号をデジタル画像信号に変換するデータ変換回路と、前記データ変換回路からのデジタル画像信号を信号処理して記録画像データを生成する信号処理回路と、前記信号処理回路からの記録画像データを記録する記録部とを含むカメラシステムであって、前記信号処理回路は、レンズ歪みを持った原画像を補正する画像補正手段を具備する、ことを特徴とするカメラシステムが提供される。前記画像補正手段は、請求項10に記載の画像処理装置と実質的に同じ構成を持つ。
本発明によれば、請求項7〜9に記載の発明に対応する画像処理方法が提供される。
本発明によれば、請求項10〜12に記載の発明に対応する画像処理方法が提供される。
本発明に係る画像処理装置とカメラシステム及び画像処理方法によれば、低コストでリアルタイムに原画像の歪みを補正することができるため、高品質な画像を容易に得ることができる。
以下において、本発明の実施の形態を図面を参照しつつ詳しく説明する。なお、図中同一符号は同一または相当部分を示す。
図1は、本発明の実施の形態に係る画像処理システムの構成を示すブロック図である。図1に示されるように、本発明の実施の形態に係る画像処理システムは画像処理装置2と前処理装置3及びメディア1400を備え、画像処理装置2はレンズ200と撮像素子300、データ変換部400、信号処理部10、画像メモリ7、制御マイコン8、補正パラメータデコーダ9、同期信号生成部800、記録部1100、再生部1200、及び表示系処理部1300とを含み、前処理装置3は補正パラメータエンコーダ5と補正パラメータ導出部6とを含む。
ここで、レンズ200は被写体101からの反射光を集光して撮像素子300に写影するものであって、単焦点のレンズにとどまらずズーム機能を有するものであっても良い。また、撮像素子300はCCDやCMOSセンサなどから構成され、同期信号生成部800から供給された内部同期信号に応じて、写影された映像をキャプチャーしアナログ画像信号を生成する。
データ変換部400は撮像素子300に接続され、同期信号生成部800から供給された内部同期信号に応じて、撮像素子300により生成されたアナログ画像信号をデジタル画像信号に変換し画像102を生成する。
信号処理部10は、制御マイコン8とデータ変換部400、画像メモリ7、補正パラメータデコーダ9及び同期信号生成部800に接続される。そして、信号処理部10は、制御マイコン8から供給されたコマンドに応じて、データ変換部400から供給されるデジタル画像信号を画像メモリ7へ格納すると共に、補正パラメータデコーダ9から供給される補正量パラメータによって格納された該画像信号に対する補正処理を実行する。そして、信号処理部10は、該補正により得られた画像信号を表示系処理部1300及び記録部1100へ供給する。なお、信号処理部10については後に詳しく説明する。
一方、補正パラメータ導出部6は、レンズ200の歪曲収差に関するデータなどから、全画素の各位置に応じた補正量ベクトルを予め計算する。また、補正パラメータエンコーダ5は補正パラメータ導出部6及びユーザインタフェースに接続され、ユーザインタフェースから供給された制御信号Ln,Lwに応じて、補正パラメータ導出部6から供給された補正量ベクトルを圧縮(エンコード)し、該圧縮データPcを補正パラメータデコーダ9へ供給する。
なお、補正パラメータ導出部6における演算及び上記エンコードは、共に非常に負荷の大きな演算となるが、別途パーソナルコンピュータ等を用いて計算すればよく、画像処理装置2によるリアルタイム処理に影響を与えるものでない。
また、本発明の実施の形態に係る画像処理システムでは、前処理装置3は必須の構成要素とされず、画像処理装置2の外から上記圧縮データPcが補正パラメータデコーダ9へ供給される種々の実施の形態が同様に考えられる。
また、制御マイコン8はユーザインタフェースからの制御信号に応じて、所定の動作を命令するコマンド等を信号処理部10へ出力すると共に、レンズ200の位置情報などを補正パラメータデコーダ9へ供給する。
補正パラメータデコーダ9は、補正パラメータエンコーダ5と制御マイコン8及び信号処理部10に接続される。そして、補正パラメータデコーダ9は、制御マイコン8から供給された情報等に応じて、補正パラメータエンコーダ5から供給されたエンコードされた圧縮データPcを各画素に対応した補正量パラメータに伸長(デコード)し、該補正量パラメータを信号処理部10へ供給する。
ここで、補正パラメータデコーダ9は、信号処理部10において実行される補間方式によらず、上記補正量パラメータを信号処理部10へ供給する。なお、上記補正パラメータエンコーダ5及び補正パラメータデコーダ9については、後に詳しく説明する。
また、記録部1100は信号処理部10に接続され、信号処理部10により生成された画像信号をテープやフレキシブルディスク、DVD(デジタル多用途ディスク)、ハードディスク、メモリなどのメディア(記録媒体)1400に記録する。なお、信号処理部10により生成された画像信号は、インターネットやワイヤレス通信等を用いてメディア1400に記録されるようにすることもできる。
また、再生部1200はメディア1400に接続され、メディア1400に格納された画像信号を再生して表示系処理部1300へ供給する。表示系処理部1300は信号処理部10及び再生部1200に接続され、信号処理部10又は再生部1200から供給された画像信号をモニタに表示する。
なお、同期信号生成部800は外部から供給されたクロック信号CLKに応じて内部同期信号を生成し、撮像素子300とデータ変換部400及び信号処理部10へ供給する。
図2は、図1に示された信号処理部10の構成を示すブロック図である。図2に示されるように、信号処理部10は水平1次元補間部501と垂直1次元補間部502とを含む。なお、画像メモリ7は水平処理用FIFOメモリからなる画像メモリ601と垂直処理用ラインバッファからなる画像メモリ602とを含み、補正パラメータデコーダ9はx方向用の画歪補正パラメータデコーダ33とy方向用の画歪補正パラメータデコーダ34とを含む。
なお、画像メモリ602は垂直方向の歪み補正を実現するために必要な最小限のライン数分に渡るデータを格納できるだけの容量を有するものとされるが、この点については後述する。また、通常上記容量は、出力データバッファ32に供給される出力同期信号の周波数に応じて決定される。
そして、水平1次元補間部501はデータ書き込み部21と演算制御部22、補間位相・入力データ座標計算部23、データ取得部24、補間係数生成部25、及びデータ補間計算部26を含み、垂直1次元補間部502は演算制御部27と補間位相・入力データ座標計算部28、データ取得部29、補間係数生成部30、データ補間計算部31、及び出力データバッファ32を含む。
ここで、データ書き込み部21はデータ変換部400に接続され、演算制御部22は同期信号生成部800に接続される。また、補間位相・入力データ座標計算部23は演算制御部22及び制御マイコン8に接続され、データ取得部24は補間位相・入力データ座標計算部23と画像メモリ601及び画歪補正パラメータデコーダ33に接続される。また、補間係数生成部25は画歪補正パラメータデコーダ33に接続され、データ補間計算部26はデータ取得部24及び補間係数生成部25に接続される。
なお、画像メモリ601はデータ書き込み部21及びデータ取得部24に接続され、画像メモリ602はデータ補間計算部26及びデータ取得部29に接続される。また、画歪補正パラメータデコーダ33は補間位相・入力データ座標計算部23及びデータ取得部24に接続される。
一方、演算制御部27は同期信号生成部800に接続され、補間位相・入力データ座標計算部28は演算制御部27及び制御マイコン8に接続される。また、データ取得部29は補間位相・入力データ座標計算部28と画像メモリ602及び画歪補正パラメータデコーダ34に接続され、補間係数生成部30は画歪補正パラメータデコーダ34に接続される。また、データ補間計算部31はデータ取得部29及び補間係数生成部30に接続され、出力データバッファ32はデータ補間計算部31及び同期信号生成部800に接続される。
なお、出力データバッファ32の出力ノードは表示系処理部1300及び記録部1100に接続される。また、画歪補正パラメータデコーダ34は補間位相・入力データ座標計算部28に接続される。
上記のような構成を有する信号処理部10では、まず水平1次元補間部501が水平方向(x方向)の1次元補間演算を実行し、続いて垂直1次元補間部502が垂直方向(y方向)の1次元補間演算を実行する。ここで、信号処理部10による該演算の概要を、図3を参照しつつ説明する。なお、図3においては、x及びy方向にそれぞれ4つ並んだ(4×4)合計16個からなる画像データを用いて出力画像の各点の画像データが決定される場合が例示される。
そして、図3(a)はx方向の補正により、歪みを伴う原画像を構成する点B1〜B4に対応してそれぞれ点B10〜B40の画像データが算出されたことを示し、図3(b)はさらにy方向の補正により、点B10〜B40に対応して点b1〜b4の画像データが算出されたことを示す。
より具体的には、例えば水平方向に連続した点B1を跨ぐ4つの格子点の画像データに所定の補間演算を施すことにより点B10の画像データが算出され、同様に点B2〜B4に対応してそれぞれ点B20〜B40の画像データが算出される。
次に、図3(b)に示されるように、例えば点B30に対しては、垂直方向に連続した点B30を跨ぐ破線内の4つの格子点(点K20〜K23)における画像データに所定の補間演算を施すことにより点b3の画像データが算出される。また同様に、点B10,B20,B40に対応してそれぞれ点b1,b2,b4の画像データが算出される。
ここで、上記のような水平方向における1次元補間演算は、データ補間計算部26に含まれる図4に示された水平処理回路40により実現される。図4に示されるように水平処理回路40は、ラインメモリ900と、ラインメモリ900の出力ノードに直列接続された4つのレジスタ901と、各レジスタ901から出力されたデータと対応する補間係数CHk(k=0〜3)とを乗算する4つの乗算回路902と、4つの乗算回路902により得られたデータを加算する加算回路903とを含む。
なお、上記のような垂直方向における1次元補間演算は後述する図25に示された回路により実現されるが、これについては後に詳しく説明する。
次に、図2に示された信号処理部10の動作の概要を説明する。まずデータ変換部400から水平1次元補間部501へ入力された画像データは、データ書き込み部21によって書き込み制御信号と共に画像メモリ601へ供給され、該書き込み制御信号に応じて画像メモリ601に書き込まれる。
このとき、データ取得部24は読み出し制御信号を水平処理用の画像メモリ601へ供給することにより、画歪補正パラメータデコーダ33から供給されるx方向用の補正量パラメータXmに応じて、画像メモリ601から水平方向に並ぶ画像データを補間用データとして取得する。
そして、データ補間計算部26が補間係数生成部25から供給された補間係数を用いて水平方向の1次元補間演算を実行し、垂直処理用の画像メモリ602が該演算結果を格納する。
次に、垂直1次元補間部502では、データ取得部29が画歪補正パラメータデコーダ34から供給されるy方向用の補正量パラメータYmに応じて、垂直処理用の画像メモリ602から垂直方向に並ぶ画像データを補間用データとして取得する。そして、データ補間計算部31が補間係数生成部30から供給された補間係数を用いて垂直方向の1次元補間演算を実行し、出力データバッファ32は出力同期信号に応じて該演算結果を出力する。
なお、上記のように、水平1次元補間部501及び垂直1次元補間部502により実行される補間演算は1次元補間演算とされるため、キュービック補間のような4タップのフィルタ、又はより高次タップ数のフィルタを用いることができる。
すなわち、1次元補間演算は上記のように簡易な回路により実現されるため、2次元補間演算では難しい高次タップのフィルタによる演算が容易に実現できることから、より高画質な画像を得ることができる。なお、一般的な画素数変換回路などは1次元補間を実行する回路とされているため、既存の該回路を上記演算に共用しても良い。
また、上記においては、水平方向の1次元補間演算を実行した後に垂直方向の1次元補間演算を実行する実施の形態を説明したが、逆に垂直方向の1次元補間演算を先に実行し、その後に水平方向の1次元補間演算を実行するようにしても良い。なお、この場合にはデータ変換部400から出力される画像データは垂直1次元補間部502へ入力され、垂直1次元補間演算が施された後に一旦水平処理用の画像メモリ601へ格納される。そして、このように画像メモリ601に格納された画像データは、さらに水平1次元補間部501により水平1次元補間演算が施され、完全に歪みが補正されて信号処理部10の外部へ出力される。
また、上記における演算処理は1系統のデータに適用するのみならず、色信号(RGB,YUV)に対して系統毎に適用しても良い。さらに、動画像に対して該補間演算を施す場合には、垂直同期信号に同期して該演算を実行すれば良い。
ところで、ビデオカメラやデジタルスチルカメラなどの撮像装置では、いわゆる光学ズーム機能や手ぶれ補正機能が搭載されることが多い。ここで、上記機能により光学ズームを行うと、テレ(ズームアップ)かワイド(ズームダウン)かに応じてレンズの歪み特性が変動する。すなわち、一般的に、ワイドの向きにレンズ200が移動すると画像に樽歪みが生じ、テレの向きにレンズ200が移動すると画像に糸巻き型の歪みが発生する。
このとき、該光学ズームに応じた適切な補正ベクトルにより該画像が補正されないときは画質が劣化するため、補正パラメータデコーダ9はレンズの位置に応じた最適な補正量パラメータを選択するものとされる。
具体的には、補正パラメータデコーダ9は制御マイコン8からレンズ200の位置を示す情報を受け取り、補正パラメータエンコーダ5から供給された圧縮データPcを該位置情報に応じて選択的にデコードする。
このように、図1に示された画像処理装置2によれば、レンズ200の特性が変動するような場合においても、該特性に応じてデコードされた補正量パラメータのみが補間演算に使用されるため、該演算に使用されるデータ量を最小限に抑えることができ、その結果として製造コストを低減することができる。
次に、上記手ぶれ補正機能について説明する。一般的に、手ぶれによる画像の歪みを補正する方法には、アクティブプリズム方式やアクティブレンズ方式のようにレンズ等の位置を制御して該画像を光学的に補正する方法と、アクティブイメージエリア方式のように得られた画像信号に所定の処理を施すことにより電気的に補正する方法とがある。
ここで、光学的な補正方法はレンズ200の位置に応じてレンズ特性が変動することから、本発明の実施の形態に係る画像処理装置2で実現するのは難しい。
一方、上記の電気的な補正方法は、角速度センサ等により検知された手ぶれ位置の情報に基づいて、画像全体から一部(有効エリア)の画像を切り出す信号処理により実現される。このとき、該有効エリアの位置等に応じて画像処理の対象が変化するため、該対象に応じて補間演算を施す際に使用する補正ベクトルを変更する必要がある。
そこで、補正パラメータデコーダ9はさらに、制御マイコン8から手ぶれ位置の情報を受け取り、補正パラメータエンコーダ5から供給された圧縮データPcを該位置情報に応じて選択的にデコードすることによって、手ぶれ補正を実現する。
なお、本実施の形態に係る画像処理装置2では、レンズ200を交換したような場合にも同様に、補正パラメータデコーダ9が該新たなレンズ200等に応じて選択的に該圧縮データPcをデコードすることとすれば、部品交換後においても容易に高画質の画像を得ることができる。
次に、図5及び図6のフローチャートを参照しつつ、図2に示された水平1次元補間部501の動作を詳しく説明する。まず、演算制御部22は、同期信号生成部800から供給される内部同期信号に応じて制御タイミング信号を生成する。そして、補間位相・入力データ座標計算部23は、演算制御部22から供給された制御タイミング信号に応じて動作し、信号処理部10に入力された画像に歪みがない場合における座標系での補間点の座標を小数点付きで計算する。
具体的には、ステップS1において補間位相・入力データ座標計算部23は、図7(a)に示されるように歪み補正され等倍変換された画像上の座標(x,y)として、切り出した画像CIの左上の座標(Sx,Sy)を初期設定し、画歪補正パラメータデコーダ33へ補正パラメータ要求信号Rxを供給する。一方、ステップS2において、画歪補正パラメータデコーダ33は供給された補正パラメータ要求信号Rx及び該座標(Sx,Sy)に対応する補正量パラメータXmを求め、データ取得部24及び補間係数生成部25へ供給する。
ここで画歪補正パラメータデコーダ33は、例えばROM(Read Only Memory)を内蔵し、該ROMにx座標と補正量パラメータXmとの間の対照テーブルを予め格納しておくようにしても良いし、補正量パラメータXmをx座標のある関数として近似し、該関数を用いて補正量パラメータXmを求めても良いが、後に詳しく説明する。
次に、ステップS3において、データ取得部24は補間位相・入力データ座標計算部23から供給された座標(X,Y)に、画歪補正パラメータデコーダ33から供給された補正量パラメータXmに応じた補正量ベクトル(Xm,0)を加える。これより、図7(b)に示されるように、補正前の原画像OIにおいて上記座標(X,Y)に対応する点の座標(X+Xm,Y)、すなわち補正ベクトルが求められたことになる。
なお、データ取得部24の替わりに、画歪補正パラメータデコーダ33が補間位相・入力データ座標計算部23から供給されたx座標に応じて上記補正ベクトルを求め、該補正ベクトルをデータ取得部24へ供給するようにしても良い。
このとき、データ取得部24はx座標の整数値がXmを加えることで変化したか否かを判断し、変化したと判断した場合にはステップS5へ進み、変化していないと判断した場合にはステップS6へ進む。
ステップS5では、データ取得部24が、さらに該整数値は2以上変化したか否かを判断し、2以上変化したと判断した場合にはステップS8へ進み、1のみ変化したと判断した場合にはステップS7へ進む。一方、ステップS6では、画像メモリ601がデータ取得部24から供給されたホールド信号Shに応じて、前サイクルに出力したものと同じ補間用データを再度データ取得部24へ供給する。
上記において、データ取得部24は生成された補正ベクトルのx成分(X+Xm)の整数値に応じて画像メモリ601から読み出すべきデータのアドレスを生成し、読み出し制御信号を画像メモリ601に供給することによって該アドレスに応じた補間用データを取得する。
ここで、画像メモリ601は先頭アドレスからアドレスを1づつインクリメントしつつ該アドレスに応じた補間用データを順次出力すると共に、データ取得部24からホールド信号Shが供給されることによって、上記インクリメントを一時的に停止する。
なお、画像メモリ601はデータ取得部24から読み出し開始アドレスを受け取り、該読み出し開始アドレスを上記先頭アドレスとした所定数の連続データを出力するものであっても良い。
ここで、上記ホールド信号Sh及び読み出し開始アドレスは、画歪補正パラメータデコーダ33から出力される補正量パラメータXmの整数成分から求められる。
一方、補間係数生成部25は、画歪補正パラメータデコーダ33から供給される補正量パラメータXmの小数成分を水平補間フィルタの位相として扱い、該小数成分に応じて補間係数を生成する。なお、このような動作は、信号処理部10に入力される画像102がRGBフォーマットの場合に適用される。一方、YUVフォーマットの場合には輝度信号Yのフィルタ位相はRGBフォーマットのフィルタ位相と同じように扱うことができ、色差信号Cb/Crについては、補正量パラメータXmの小数成分だけでなく整数成分も併用して該位相を算出することができる。
そして、ステップS7においてデータ補間計算部26は、データ取得部24から供給された補間用データと上記補間係数とに応じて1次元補間演算を実行し、ステップS9へ進む。
ここで、上記の1次元補間演算では、例えばYUVフォーマットにおいては、図7(c)に示されるように補正ベクトル(X+Xm,Y)の近傍から水平方向において8画素の輝度データDtが補間用データとして利用され、上記小数成分を位相とした8タップの補間演算が実行される。なお、該補間演算により得られた結果は出力画像の輝度データ等として利用され、これより水平方向の歪みが補正される。
一方、ステップS8ではデータ取得部24が補間位相・入力データ座標計算部23と画歪補正パラメータデコーダ33及びデータ補間計算部26へスキップ信号skを供給し、これら補間位相・入力データ座標計算部23と画歪補正パラメータデコーダ33及びデータ補間計算部26の動作を停止させる。
ここで、ステップS5においてx座標が2以上変化したと判断される場合は、実際に補間演算する中心座標が2画素以上移動する場合を意味するため、データ補間計算部26による画像メモリ602へのデータ出力が中断される。また、実際に補間演算する中心座標が2画素以上移動する場合は、画歪補正パラメータデコーダ33から出力される補正量パラメータXmの小数成分(補間位相)は次サイクルまで保持されることから、画歪補正パラメータデコーダ33の動作が停止される。
そして、ステップS13では、補間位相・入力データ座標計算部23がx座標に水平方向の拡大縮小パラメータHaを加算し、ステップS2へ進む。なお、この拡大縮小パラメータHaは、補正後の画像に対する歪みを持った原画像の水平方向における長さの比により決定され、補正後に画像を水平方向に拡大する場合には1より小さな値とされ、逆に縮小する場合は1より大きな値とされ、等倍の場合には1とされる。
ステップS9ではデータ補間計算部26が、得られた画像データを垂直処理用ラインバッファからなる画像メモリ602へ格納する。そして、ステップS10では補間位相・入力データ座標計算部23が現時点のx座標を基に1ライン分、すなわち出力水平画素数HS分の画像データが画像メモリ602へ出力されたか否かを判断し、1ライン分のデータが出力されたと判断した場合にはステップS11へ進み、1ライン分のデータが出力されていないと判断した場合にはステップS13へ進む。
ステップS11では補間位相・入力データ座標計算部23がx座標をSxとすると共に、y座標に1を加える。そして、ステップS12では補間位相・入力データ座標計算部23がさらにy座標を基に1フレーム分、すなわち出力垂直ライン数分の画像データが画像メモリ602へ出力されたか否かを判断し、1フレーム分のデータが出力されたと判断した場合には動作を終了し、1フレーム分のデータが出力されていないと判断した場合にはステップS13へ進む。
以上より、水平1次元補間部501は、歪みを持った原画像に対して水平方向の1次元補間演算を施すことにより、水平画歪み補正処理と水平方向の拡大・縮小処理を同時に実現し、得られた画像を垂直処理用の画像メモリ602に保存する。
なお、上記水平1次元補間による等倍変換の具体例が図8に示される。ここで、図8は輝度信号に関する変換を示し、図8(a)は信号処理部10に入力された補間用データD0〜D9、図8(b)及び図8(f)は補正量パラメータXm、図8(c)及び図8(d)はそれぞれ補正後の画像を構成するデータのサンプリング位置及び番号を示す。
また、図8(e)は補間位相・入力データ座標計算部23から画歪補正パラメータデコーダ33へ供給されるx座標(xt)を示し、図8(g)はデータ取得部24により生成される補正ベクトルのx座標(補正パラメータ)、図8(h)は補正前の画像における補間用データのアドレス、図8(i)は補間位相をそれぞれ示す。
例えば、図8に示されるように、補正後の画像においてx座標が2.0の点に位置するデータの補正量パラメータXmは1.25とされる。その結果、補正前の画像における該点の対応点のx座標は、該2.0に補正量パラメータXmを加算して3.25と求められる。このとき、該x座標(3.25)の整数成分(3)が補正前の画像における該データのアドレスを示し、0.25が補間位相を示す。従って、補正後の画像におけるx座標が2.0の点の輝度信号は、補正前の画像において3近傍のxアドレスを有する複数の連続データを対象とし、水平補間フィルタの位相を0.25とした1次元補間演算により求められることになる。
図9は、図8に示された等倍変換の動作タイミングを示すタイミング図である。ここで、図9(a)は演算制御部22に供給される内部同期信号を示し、図9(b)は演算制御部22により生成される制御タイミング信号、図9(c)はデータ取得部24から画像メモリ601に供給される読み出し制御信号、図9(d)は画像メモリ601からデータ取得部24へ入力される補間用データ、図9(e)は補間位相・入力データ座標計算部23から画歪補正パラメータデコーダ33へ供給されるx座標(xt)をそれぞれ示す。
また、図9(f)は画歪補正パラメータデコーダ33から出力される補正量パラメータXmを示し、図9(g)はデータ取得部24により生成される補正パラメータ、図9(h)は補正前の画像における補間用データのアドレス、図9(i)は補間位相、図9(j)及び図9(k)はそれぞれデータ取得部24により生成されるスキップ信号sk及びホールド信号Sh、図9(l)は画像メモリ601から読み出される2タップのデータ、図9(m)はデータ補間計算部26から画像メモリ602へ出力されるデータ、図9(n)はデータ補間計算部26で内部生成される出力イネーブル信号をそれぞれ示す。なお、ここでは説明を簡略化するために、一つのデータを得るための補間演算においては、図9(l)に示される2タップのデータが使用されるものとする。
図9(b)に示されるように、時刻T1において制御タイミング信号が内部同期信号に応じてハイレベルに活性化されると、図9(e)に示されるように補間位相・入力データ座標計算部23は0.0から1.0づつインクリメントされるx座標(xt)を順次画歪補正パラメータデコーダ33へ供給する。
これより、図9(f)に示されるように画歪補正パラメータデコーダ33は対応する補正量パラメータXmを求め、その後にデータ取得部24は図9(g)に示される補正パラメータを算出する。ここで、図9(h)に示されるように、データ取得部24は該補正パラメータの整数成分から補正前の画像における補間用データの先頭アドレスを0と特定する。そして、図9(c)及び図9(d)に示されるように、データ取得部24は活性化された読み出し制御信号と共に、上記のように特定されたアドレス0を画像メモリ601へ供給する。
これより、図9(d)に示されるように、画像メモリ601は該先頭アドレス0に対応するデータD0から順次補間用データをデータ取得部24へ連続的に出力する。
また、図9(g)及び図9(j)に示されるように、時刻T2においてデータ取得部24は補正パラメータの整数成分が2以上増加したと判断すると、ハイレベル(H)のスキップ信号skを生成して補間位相・入力データ座標計算部23とデータ補間計算部26及び画歪補正パラメータデコーダ33へ供給する。この結果、図9(e)から図9(g)に示されるように時刻T3から1サイクルの間補正パラメータの生成動作が停止されると共に、図9(m)及び図9(n)に示されるように出力イネーブル信号がロウレベルに不活性化されることによって、データ補間計算部26から画像メモリ602へのデータ出力が停止される。
また、図9(g)及び図9(k)に示されるように、データ取得部24は時刻T4において生成された補正パラメータ(8.75)の整数成分が1サイクル前の補正パラメータ(8.25)の整数成分と同じであると判断し、時刻T4においてホールド信号Shをハイレベルに活性化させる。これより、図9(l)に示されるように時刻T5において、データ取得部24は画像メモリ601から前サイクルと同じ2タップの補間用データD8,D9を取得する。
なお、図10は図8と同様に水平1次元補間による拡大変換の具体例を示し、図11は図9と同様に該拡大変換の動作タイミングを示す。この拡大変換の例では、図10(e)に示されるように、データ番号が2から6近傍までのデータが水平方向の拡大縮小パラメータHaを0.5として水平方向に拡大される。ここで、図10(b)はデータ番号が0から9までの10個のデータについての補正量パラメータXmを示し、図10(f)は該拡大による補間点、すなわちx座標が2.0から6.5までにおける0.5間隔の10個の点における補正量パラメータXmを示す。
そして、このような拡大変換においては、図11(g)に示されるように時刻T2,T3,T4,T5,T6において補正パラメータの整数成分が変化しないため、各時刻において1サイクルの間ホールド信号Shがハイレベルに活性化される。
次に、図12及び図13のフローチャートを参照しつつ、図2に示された垂直1次元補間部502の動作を詳しく説明する。まず、演算制御部27は、同期信号生成部800から供給される内部同期信号に応じて制御タイミング信号を生成する。そして、補間位相・入力データ座標計算部28は、演算制御部27から供給された制御タイミング信号に応じて動作し、信号処理部10に入力された画像に歪みがない場合における座標系での補間点の座標を小数点付きで計算する。
具体的には、ステップS1において補間位相・入力データ座標計算部28は、図14(a)に示されるように歪み補正され等倍変換された画像上の座標(x,y)として、切り出した画像CIの左上の座標(Sx,Sy)を初期設定し、画歪補正パラメータデコーダ34へ補正パラメータ要求信号Ryを供給する。一方、ステップS2において、画歪補正パラメータデコーダ34は供給された補正パラメータ要求信号Ryに応じて該y座標に対応する補正量パラメータYmを求め、データ取得部29及び補間係数生成部30へ供給する。
ここで画歪補正パラメータデコーダ34は、例えばROM(Read Only Memory)を内蔵し、該ROMにy座標と補正量パラメータYmとの間の対照テーブルを予め格納しておくようにしても良いし、補正量パラメータYmをy座標のある関数として近似し、該関数を用いて補正量パラメータYmを求めても良いが、後に詳しく説明する。
次に、ステップS3において、データ取得部29は補間位相・入力データ座標計算部28から供給された座標(X,Y)に、画歪補正パラメータデコーダ34から供給された補正量パラメータYmに応じた補正量ベクトル(0,Ym)を加える。これより、図14(b)に示されるように、補正前の原画像OIにおいて上記座標(X,Y)に対応する点の座標(X,Y+Ym)、すなわち補正ベクトルが求められる。このとき、データ取得部29は生成された補正ベクトルのy成分(Y+Ym)の整数値に応じて画像メモリ602から読み出すべきデータのアドレスを生成し、メモリ制御信号と共に画像メモリ602へ供給する。
なお、データ取得部29の替わりに、画歪補正パラメータデコーダ34が補間位相・入力データ座標計算部28から供給されたy座標に応じて上記補正ベクトルを求め、該補正ベクトルをデータ取得部29等へ供給するようにしても良い。
そして、ステップS4においては、垂直処理用の画像メモリ602が供給された上記アドレスに応じて、座標Xにおいて垂直方向に複数ラインに渡って並ぶ複数の補間用データを同時にデータ取得部29へ出力する。
ここで、画像メモリ602は、データ取得部29から読み出しを開始する先頭アドレスを受け取り、該アドレスを1づつインクリメントすることにより該アドレスに応じた補間用データを順次出力するか、あるいは、アドレスをインクリメントすることなく、受け取った該先頭アドレスから所定数連続したデータを出力するものとされる。ここで、上記先頭アドレスは、画歪補正パラメータデコーダ34から出力される補正量パラメータYmの整数成分から求められる。
一方、補間係数生成部30は、画歪補正パラメータデコーダ34から供給される補正量パラメータYmの小数成分を垂直補間フィルタの位相として扱い、該小数成分に応じて補間係数を生成する。
そして、ステップS5においてデータ補間計算部31は、データ取得部29から供給された補間用データと上記補間係数とに応じて1次元補間演算を実行する。なお、上記補間演算は、信号処理部10に入力される画像102がRGBフォーマットの場合にのみ適用されるものでない。すなわち、YUVフォーマットの場合、輝度信号と色差信号の垂直方向におけるデータ密度が同じ場合には輝度信号のフィルタ位相を色差信号のフィルタ位相としても利用でき、該データ密度が異なる場合には補正量パラメータYmの小数成分だけでなく整数成分も併用することにより色差信号のフィルタ位相が算出される。
また、YUVフォーマットにおいては、図14(c)に示されるように補正ベクトル(X,Y+Ym)の近傍から垂直方向において例えば8画素の輝度データDt等が補間用データとして利用され、上記小数成分を位相とした8タップの補間演算が実行される。なお、該補間演算により得られた結果は出力画像の輝度データや色差データとして利用され、これより垂直方向の歪みが補正される。
次に、ステップS6において、出力データバッファ32は該補間演算により得られた画像データを出力する。ステップS7では、補間位相・入力データ座標計算部23が現時点のx座標を基に1ライン分、すなわち出力水平画素数HS分の画像データが出力されたか否かを判断し、1ライン分のデータが出力されたと判断した場合にはステップS8へ進み、1ライン分のデータが出力されていないと判断した場合にはステップS10へ進む。
ステップS8では、補間位相・入力データ座標計算部28がx座標をSxとすると共に、y座標に垂直方向の拡大縮小パラメータVaを加算する。一方、ステップS10ではx座標に水平方向の拡大縮小パラメータHaを加算し、ステップS2へ戻る。なお、上記拡大縮小パラメータVaは、補正後の画像に対する歪みを持った原画像の垂直方向における長さの比により決定され、補正後に画像を垂直方向に拡大する場合には1より小さな値とされ、逆に縮小する場合は1より大きな値とされ、等倍の場合には1とされる。
ステップS9では補間位相・入力データ座標計算部28がさらにy座標を基に1フレーム分、すなわち垂直ライン数(垂直画素数)分の画像データが出力データバッファ32から出力されたか否かを判断し、1フレーム分のデータが出力されたと判断した場合には動作を終了し、1フレーム分のデータが出力されていないと判断した場合にはステップS10へ進む。
なお、以上のような垂直方向における1次元補間では、水平方向に関するデータの補間や画像の拡大・縮小を伴わないため、図14(a)に示される水平方向のスキャンにおいては毎サイクル同様な動作が繰り返される。しかしながら、補正量パラメータYmが大きいときには、画像メモリ602における格納場所に応じて然るべき補間用データを読み出す時間が大きくなる場合がある。このような場合に、データ取得部29は補間位相・入力データ座標計算部28及び画歪補正パラメータデコーダ34へ活性化された待機信号WTを供給し、待機信号WTの該活性期間において補間位相・入力データ座標計算部28及び画歪補正パラメータデコーダ34の動作を中断させる。
以上より、垂直1次元補間部502は、歪みを持った原画像に対して垂直方向の1次元補間演算を施すことにより、垂直画歪み補正処理と垂直方向の拡大・縮小処理を同時に実現し、完全に歪みの取れた画像を生成して出力する。
なお、上記垂直1次元補間による等倍変換の具体例が図15に示される。ここで、図15は輝度信号に関する変換を示すグラフであり、横軸はx座標、縦軸は補正されたy座標(Y+Ym)を示す。
そして、図15において、y座標が0でx座標が0.0から10.0の10個の点は補正後の画像上における点を示し、矢印は該各点に対応する原画像上の点までの補正量パラメータYmを示す。すなわち例えば、補正後の画像において座標(1.0,0)の点は、補正前の原画像において座標(1.0,7.1)の点に対応し、補正量パラメータが7.1で補間位相がその小数成分0.1とされる。
次に、図1に示された前処理装置3及び補正パラメータデコーダ9について詳しく説明する。最初に、図16に示されたフローチャートを参照しつつ、前処理装置3及び補正パラメータデコーダ9の動作の概要を説明する。
図16に示されるように、ステップS1では、補正パラメータエンコーダ5が補正パラメータ導出部6から全画素点の補正量ベクトルを読み込む。次に、ステップS2に示されるように、補正パラメータエンコーダ5は該全画素点の補正量ベクトルを区分毎に分割するための格子線を決定する。なお、該格子線の決定については後に詳しく説明する。
ステップS3では、補正パラメータエンコーダ5が該格子線により分割された各区分の補正量ベクトルを圧縮して圧縮データPcとして補正パラメータデコーダ9へ供給すると共に、ステップS4では撮像素子300が画像を撮像する。なお、補正量ベクトルの該圧縮については後に詳しく説明する。
そして、ステップS5ではデータ変換部400が該撮像により生成されたアナログ画像信号をデジタル画像信号に変換する。ステップS6では、補正パラメータデコーダ9は補正量パラメータの信号処理部10への読み出しに必要な格子を決定し、ステップS7において信号処理部10から供給された座標を該格子に応じて正規化する。
次にステップS8においては、補正パラメータデコーダ9が該格子を利用して補正パラメータエンコーダ5から供給された圧縮データPcをデコードし、得られた補正量パラメータを信号処理部10へ供給する。そして、ステップS9においては、信号処理部10が該補正量パラメータを用いて原画像に対する補間演算を施す。ここで、ステップS10において制御マイコン8が信号処理部10への原画像の入力を終了させるか否かを判断し、終了させると判断した場合には画像処理装置2の動作を終了させ、該入力を終了させないと判断した場合にはステップS4へ戻る。
図17は、図1に示された補正パラメータエンコーダ5の構成を示すブロック図である。図17に示されるように、補正パラメータエンコーダ5は格子分割部11とパラメータ圧縮部12とを含む。ここで、格子分割部11はユーザインタフェースに接続され、パラメータ圧縮部12は格子分割部11と補正パラメータ導出部6に接続される。以下において、図18から図23を参照しつつ、補正パラメータエンコーダ5の動作を詳しく説明する。
まず、格子分割部11はデータ変換部400により得られた画像102を複数の領域に分割するための格子線を決定する。そして、パラメータ圧縮部12は、このような格子線により分割された領域毎に格子点を利用して画像の補正量ベクトルを圧縮し、得られた圧縮データPcを補正パラメータデコーダ9へ供給する。
このような方法によれば、補正パラメータデコーダ9により保持すべき補正量ベクトルの数を削減することができると共に、全点の補正量ベクトルを保持する場合と同様にx及びy方向の補正ベクトルを分けて演算することができ、高速な補間演算を実現することができる。
以下において、図17に示された格子分割部11による格子分割動作を説明する。なお、実際にはデータ変換部400により生成された画像102の歪みは中心(原点)に対して点対称に発生するため、図18(a)に示されるように、画像102の1/4の領域、例えば第一象限Q1のみを格子分割の対象領域とすれば足りる。
すなわち、上記歪みは中心からの距離によって決まるため、第一象限Q1における画像処理はx座標又はy座標、あるいはその双方の符号を反転させることにより他の象限における画像処理にそのまま適用することができる。
格子分割決定方法には、所定の領域をx方向及びy方向において均等に分割する方法(均等分割)と、各格子の幅が2のべき乗となるように分割する方法(べき乗分割)と、最適分割位置において分割する方法(最適分割)とがある。
ここで、格子分割部11はユーザインタフェースから格子分割方法を指定する信号Lwと格子分割数を指定する信号Lnとを受け取り、図18(b)に示されるように、該指定された方法により格子50を用いて画像102を指定された分割数に分割する。
このとき、上記のような格子分割により得られた格子点における補正量ベクトル、すなわち各方向につき(1/格子幅)毎の補正量ベクトルのみが該補間演算に利用される。なお、上記べき乗分割では格子の幅が2のべき乗とされることにより、各格子点における補正量ベクトルの演算が容易となるため、回路規模を軽減することができる。
以下において、図19及び図20のフローチャートを参照しつつ、格子分割部11により実行される上記最適分割方法を説明する。
ステップS1では、まず画像処理における走査方向をx方向と決定する。次に、ステップS2では図18(a)に示される画面上端における1ラインL1の補正量パラメータを取得して、該補正量パラメータのx依存性を調べる。そして例えば、基準点をx=0としたときにおける該補正量パラメータXm(x)のx依存性の一例が図21(a)に示される。
ステップS3では、該基準点(原点)の2画素右方にターゲット点を設定し、基準点と該ターゲット点との間(一区分)における全点を2次多項式(以下、「区分2次多項式」ともいう)でフィッティングする。
このとき、該区分において補正量パラメータXm(x)の値と該2次多項式により求められた補正量との差(コストともいう)が所定値より小さいという条件を満たす場合には、ターゲット点をさらに右へ1画素ずらして該コスト計算を繰り返す。このようにして、上記条件を満足する最大点を探索する(右方向探索)。
ステップS4では基準点をターゲット点にずらし、次区分における右方向探索を実行する。なお、このような方法により、例えば図21(b)に示された点X1,X2,X3が順次決定され、xの関数としての補正量パラメータXm(x)が区分毎に2次多項式で近似される。
ステップS5ではターゲット点が右端であるか否かを判断し、右端であると判断した場合にはステップS6へ進むと共に、右端でないと判断した場合にはステップS3へ戻る。
ステップS6では右端のデータを基準点として該基準点の2画素左方にターゲット点を設定し、上記右方向探索と同様に左方向探索を実行する。そして、該コスト計算によりある区分が決定された後は、ステップS7において基準点を該ターゲット点にずらし、次区分における左方向探索を実行する。なお、このような方法により、例えば図21(c)に示された点X5,X4が順次決定され、xの関数としての補正量パラメータXm(x)が区分毎に2次多項式で近似される。
ステップS8ではターゲット点が左端であるか否かを判断し、左端であると判断した場合にはステップS9へ進むと共に、左端でないと判断した場合にはステップS6へ戻る。
次にステップS9においては、図21(d)に示されるように、上記右方向探索により求められた点と左方向探索により求められた点とを比較し、全体の該コストが最小となる分割位置(最適点)を求める。ここで例えば、図21(d)に示されるように、点X4と点X1とを比較することにより点X6を決定し、点X5と点X2とを比較することによって点X7を決定する。
ステップS10では、分割位置の探索方向がx方向であるか否かを判断し、x方向であると判断した場合にはステップS11へ進むと共に、x方向でなくy方向であると判断した場合には動作を終了する。
ステップS11では、分割対象領域の右端における1ラインの補正量パラメータを取得して該補正量パラメータのy依存性を調べ、ステップS3へ戻る。なお、基準点をy=0とし、横軸をy座標、縦軸を補正量パラメータXm(y)とした関数は図21(a)と同様に示され、該関数に対してx方向と同様に該探索動作が実行される。格子分割部11は、このようにx方向及びy方向においてそれぞれ分割位置を決定して格子50を確定する。なお、この確定された格子位置は、格子情報Liとしてパラメータ圧縮部12へ供給される。
図17に示されたパラメータ圧縮部12は、格子分割部11から供給された格子情報Liに応じて、各格子点における補正量ベクトルのみを保持する。そしてパラメータ圧縮部12は、図22(a)に示されるように格子50を構成する線分L2を処理対象として決定する。ここで例えば、線分L2の両端のx座標をX0及びX2とし、これら両端における補正量パラメータをそれぞれXm0及びXm2としたとき、線分L2上の各点におけるx座標と補正量パラメータとの関係は例えば図22(b)のように示される。このとき、線分L2上の画素におけるx座標をX1、補正量パラメータをXm1として、以下の式(1)を満たす係数Ca,Cb,Ccを算出する。
Figure 0004285575
なお、図22(b)及び図22(c)に示されるように、X1はX0からX2まで順次1だけインクリメントされ、線分L2上の各点において補正量パラメータの大きさと該区分2次多項式による近似値との差が順次比較される。そして、該差が最小となる点のx座標及び補正量パラメータが、それぞれX1及びXm1として上記式(1)に代入される。
ここでパラメータ圧縮部12は、格子50をなす全線分について上記係数Ca,Cb,Ccを算出して保持すると共に、これらの係数Ca,Cb,Ccを圧縮データPcとして補正パラメータデコーダ9へ供給する。
図23は、図2に示されたx方向用の画歪補正パラメータデコーダ33の構成を示すブロック図である。図23に示されるように、画歪補正パラメータデコーダ33は歪みパラメータバッファ61と格子決定部62、正規化部63、関数変換部64、及び平面補間部65を含む。
ここで、歪みパラメータバッファ61は制御マイコン8及び補正パラメータエンコーダ5に接続され、格子決定部62と正規化部63及び関数変換部64は共に歪みパラメータバッファ61に接続される。さらに、格子決定部62は信号処理部10に接続され、正規化部63は格子決定部62に接続される。また、関数変換部64は正規化部63に接続され、平面補間部65は関数変換部64に接続される。なお、信号処理部10は平面補間部65に接続される。
上記のような構成を有する画歪補正パラメータデコーダ33は、補正パラメータエンコーダ5から供給された圧縮データPcをデコードして画面上の各点におけるx方向の補正量パラメータを復元するが、該動作を以下に詳しく説明する。
なお、図2に示されたy方向用の画歪補正パラメータデコーダ34は、x方向用の画歪補正パラメータデコーダ33と同様な構成を有し、該画歪補正パラメータデコーダ33と同様に動作する。
まず歪みパラメータバッファ61は、補正パラメータエンコーダ5より圧縮データPcと、該圧縮データPcに対応する格子の位置を示す格子位置情報Lpと、該格子の幅の逆数からなる格子定数情報Lcとを入力して格納すると共に、制御マイコン8からコマンド信号Cdを入力する。
格子決定部62は、信号処理部10から補正後の画像を求める点のx座標(xt)及びy座標(yt)を補正パラメータ要求信号Rxと共に受領し、該点が含まれる格子枠を決定する。ここで、格子決定部62は供給された座標(xt,yt)と歪みパラメータバッファ61から供給される格子情報LIとを比較することにより該格子枠を決定する。
次に、正規化部63は格子決定部62により決定された格子枠の範囲で所定の補間演算を実行するため、座標(xt,yt)を以下の式(2)により正規化する。但し、ここでは図24(a)に示されるように、座標(xt,yt)を含む格子枠の四隅の座標が(X0,Y0)と(X0,Y2)、(X2,Y0)及び(X2,Y2)であると仮定する。
Figure 0004285575
なお、上記式(2)における1/(X2−X0)及び1/(Y2−Y0)の値は補正パラメータエンコーダ5に含まれた格子分割部11において算出され、正規化部63は歪みパラメータバッファ61から該値を格子定数情報Lcとして受領する。これより、正規化部63において上記値を用いた乗算を実行することによって、座標(px,py)が算出される。
関数変換部64は、図24(b)に示されるように座標(xt,yt)を含む該格子枠において、x又はyの関数としての補正量パラメータf(x)とg(x)、m(y)、及びn(y)を求める。また関数変換部64は、上記4つの関数のそれぞれにおける係数Ca,Cb,Ccを、係数情報CLとして歪みパラメータバッファ61から受領する。
そして、関数変換部64は、上記4つの関数を用いて上記座標(xt,yt)の補正量パラメータを求めるが、x方向及びy方向における関数の連続性を担保するため、該4つの関数f,g,m,nを例えば下記の式(3)に示されるような重み付けを考慮した近似関数F,G,M,Nに変換する。なお、式(3)におけるfa,fb,fcは、関数fにおいて上記係数Ca,Cb,Ccに対応する係数を示し、同様にga,gb,gcは関数gの、ma,mb,mcは関数mの、na,nb,ncは関数nの該係数をそれぞれ示す。
Figure 0004285575
なお、関数変換部64は正規化部63より供給された座標(px,py)を、そのまま平面補間部65へ供給する。
そして、平面補間部65は、関数変換部64により得られた関数F,G,M,Nと上記座標(px,py)を示す情報とを用いて、下記の式(4)によって上記座標(xt,yt)における補正量パラメータXmを算出する。
Figure 0004285575
平面補間部65は、このような方法により算出された補正量パラメータXmを、該パラメータの算出動作が終了したことを示すイネーブル信号ENと共に信号処理部10へ供給する。なお、y方向用の画歪補正パラメータデコーダ34は、上記と同様な方法により補正量パラメータYmを算出し、イネーブル信号ENと共に信号処理部10へ供給する。
なお、格子枠をなす上記関数f,g,m,nは、上記のように区分2次多項式によって近似する他、一般的にn次多項式(nは自然数)により近似しても良い。
図25は、図2に示された画像メモリ602とデータ取得部29及びデータ補間計算部31の構成を示す図である。なお、図25は、画像処理装置2が(4×4)タップの16画素の画像データを利用した補間演算によって各画素の画像データを生成する場合の構成を示す。
図25に示されるように、画像メモリ602はセレクタ67と、垂直タップ数より1だけ大きな5つのメモリ、すなわちAメモリ71とBメモリ72、Cメモリ73、Dメモリ74、及びEメモリ75を含み、データ取得部29は制御部80とAバッファ81、Bバッファ82、Cバッファ83、Dバッファ84、Eバッファ85、サイクル分割部560、及びセレクタ96〜99を含む。なお、サイクル分割部560はセレクタ91〜95を含む。
ここで、データ取得部29には、上記のように垂直タップ数より1だけ多い5つのバッファ(Aバッファ81からEバッファ85)及び対応する5つのセレクタ91〜95と、垂直タップ数である4つのセレクタ96〜99が含まれることになる。
また、データ補間計算部31は4つのレジスタ901及び乗算回路902と加算回路43を含む。
上記において、セレクタ67はデータ補間計算部26及び制御部80に接続され、Aメモリ71とBメモリ72、Cメモリ73、Dメモリ74、及びEメモリ75はセレクタ67に接続される。
また、制御部80は画歪補正パラメータデコーダ34に接続され、Aバッファ81はAメモリ71に接続され、Bバッファ82はBメモリ72に接続される。同様に、Cバッファ83はCメモリ73に接続され、Dバッファ84はDメモリ74に接続され、Eバッファ85はEメモリ75に接続される。
また、セレクタ91はAバッファ81に接続され、セレクタ92はBバッファ82に接続され、セレクタ93はCバッファ83に接続される。同様に、セレクタ94はDバッファ84に接続され、セレクタ95はEバッファ85に接続される。また、セレクタ96〜99はそれぞれ5つのセレクタ91〜95に接続される。なお、セレクタ91〜99はそれぞれ制御部80により制御される。
また、セレクタ96〜99にはそれぞれレジスタ901が接続され、各レジスタ901には乗算回路902が接続される。そして、4つの乗算回路902は一つの加算回路43が接続される。
ここで、上記のように、データ補間計算部26により水平方向の補間処理がなされたデータは画像メモリ602へ書き込まれ、同時にデータ取得部29により画像メモリ602から取得されたデータに垂直方向の補間処理が施されるため、処理待ち時間としてのフレーム遅延を生じさせることなく画歪み補正が実行される。
以下において、図25に示された画像メモリ602とデータ取得部29及びデータ補間計算部31の動作を詳しく説明する。まず、水平方向の補間処理がなされたデータはデータ補間計算部26から順次セレクタ67へ供給されるが、該データは制御部80により制御されるセレクタ67によってAメモリ71からEメモリ75までの5つのメモリへ振り分けられて格納される。
そして、Aメモリ71に格納されたデータはAバッファ81を介してセレクタ91へ供給され、Bメモリ72に格納されたデータはBバッファ82を介してセレクタ92へ供給される。同様に、Cメモリ73に格納されたデータはCバッファ83を介してセレクタ93へ供給され、Dメモリ74に格納されたデータはDバッファ84を介してセレクタ94へ供給され、Eメモリ75に格納されたデータはEバッファ85を介してセレクタ95へ供給される。
ここで、サイクル分割部560に含まれた各セレクタ91〜95は、制御部80による制御に応じて、Aバッファ81からEバッファ85へ例えば2画素単位で読み出されたデータを分割し、1サイクル毎に1画素分のデータをセレクタ96〜99へ供給する。
そして、各セレクタ96〜99はセレクタ91〜95から供給されたデータを制御部80による制御により選択的にレジスタ901へ出力する。これより、垂直方向の補間処理に必要なタップ数である4つのデータが、選択的にデータ補間計算部31へ供給されることになる。
さらに、レジスタ901に格納された各データは、各乗算回路902において補間係数C0〜C3との間で積がとられ、該4つの積が加算回路43で加算されることにより垂直方向の補間演算が施され、出力データバッファ32へ供給される。
ここで、図26を参照しつつ、本発明の実施の形態に係る画像処理装置2の動作を説明する。なお、図26(a)〜(d)においては、1フレーム分の画像データが示される。
まず図26(a)に示されるように、時刻T1から信号処理部10へ画像データが入力されると、時刻T2から水平1次元補間部501により水平方向の補間処理が施される。そして、図26(c)に示されるように、水平方向の補間処理が施された画像は時刻T2以降において、画像メモリ602に含まれたAメモリ71からEメモリ75へ順次書き込まれる。ここで、例えば奇数サイクルにおいて画像メモリ602からデータ取得部29へ垂直処理用のデータが読み出され、偶数サイクルにおいてデータ補間計算部26から水平処理がなされたデータが画像メモリ602へ書き込まれることによって、2サイクル周期による歪み補正処理が実行される。
このとき、図27に示されるように、画像102における水平ラインの最大歪み曲線104における垂直方向の最大歪み量に応じたライン数分のデータDmxが画像メモリ602に格納された時刻T3から、各ラインの垂直方向における補間演算が順次実行される。従って、該補間演算における遅延時間は時刻T1から時刻T3までとされ、1フレーム分のデータに水平方向の補間処理が施される時間(フレーム遅延)を待ち時間とする必要がないため、リアルタイムに画歪み補正を実行することができる。
また、全体として画像メモリ602は、垂直方向においては上記最大歪み量に対応したライン数と垂直処理用タップ数(例えば4タップ)を加算した数、水平方向においては信号処理部10へ入力された画像の水平方向画素数分のデータを記憶するメモリ容量を有する。なお、図25に示されたAメモリ71からEメモリ75までの5つのメモリは例えば同容量とされ、各メモリのポート幅は例えば32ビットとされる。
ここで、画像102の領域102Pにおけるデータを画像メモリ602へ格納する方法が図28に示される。なお、図28において「A」から「E」は、それぞれ図25に示された「Aメモリ」71から「Eメモリ」75を意味する。また、上記のように各メモリのポート幅が32ビットで、1画素分のデータがY信号(輝度情報)とC信号(色差情報)を含む16ビットからなる場合には、セレクタ67は2画素分のデータを単位として該データをAメモリ71からEメモリ75へ順次格納する。
すなわちセレクタ67は、図28に示されるように、まず0ライン目の0から23画素目までのデータをAメモリ71に格納し、次に1ライン目の0から23画素目までのデータをBメモリ72に格納する。また同様に、セレクタ67は2ライン目の0から23画素目までのデータをCメモリ73に格納し、3ライン目の0から23画素目までのデータをDメモリ74に格納し、4ライン目の0から23画素目までのデータをEメモリ75に格納する。なお、セレクタ67は、以下同様に各ラインのデータをライン毎に順次Aメモリ71からEメモリ75へ格納する。
以下において、データ取得部29に垂直タップ数より1多い数のバッファが必要とされる理由を説明する。歪みを持った画像102を局所的に見た場合、図29(a)〜(c)のパターン1から3に示されるように、水平方向に隣接する2画素間においては画像データが垂直方向に2画素以上移動していることはない。
すなわち、図29(a)のパターン1に示されるように水平方向に隣接する画素間で該画像データは垂直方向に全く移動しないか、図29(b)や図29(c)のパターン2やパターン3に示されるように垂直方向に1画素分移動するものの、図30(a)や図30(b)に示されるように、水平方向に隣接する画素間で該画像データが垂直方向に2画素分以上移動することはない。
ここで、該垂直4タップ処理においては、図31に示されるように中心画素Icに対して垂直方向に隣接する3つの周辺画素Ipを含めた4画素のデータを用いてフィルタリング処理が実行される。
このとき、図32に示されるように、画像メモリ602に含まれたAメモリ71からEメモリ75の5つのメモリは、例えばそれぞれ32ビットのポートを持つものとされ、この場合には1回のアクセスにより該各ポートを介して16ビットの画像データが2画素分出力される。
すなわち、図32に示されるように、1回のアクセスによってAメモリ71からは各々16ビットからなる画像データIa0,Ia1が2画素単位で読み出され、Bメモリ72からは各々16ビットからなる画像データIb0,Ib1が2画素単位で読み出され、Cメモリ73からは各々16ビットからなる画像データIc0,Ic1が2画素単位で読み出される。また同様に、Dメモリ74からは各々16ビットからなる画像データId0,Id1が2画素単位で読み出され、Eメモリ75からは各々16ビットからなる画像データIe0,Ie1が2画素単位で読み出される。
このように、隣接する2画素分の画像データを垂直方向にタップ数より1だけ多く読み出すことによって、隣接画素間の変化が図29(a)から図29(c)に示されるパターン1からパターン3までのいずれであっても、各列において同じ処理が実行される。すなわち例えば図32の斜線部に示されるように、各列において中心画素Icの1つ上の画素から2つ下の画素まで垂直方向に並ぶ4つの画素における画像データを対象としたフィルタリング処理を実行することにより、水平方向に隣接する2画素の画像データがそれぞれ生成される。
なお、隣接画素間の該変化が図29(a)から図29(c)に示されたパターン1からパターン3のどれにあたるかは、制御部80により該フィルタリング処理前に予め識別される。
より具体的には、制御部80が画歪補正パラメータデコーダ34から水平方向に隣接する2列における2つの中心画素Icのy座標を受け、該y座標の差に応じてセレクタ96〜99を制御することにより、図32の斜線部に示された画像データがフィルタリング処理の対象として選択的にデータ補間計算部31へ供給される。
なお、上記においては例として4タップのフィルタリング処理を説明したが、本発明の実施の形態に係る画像処理方法は、画像メモリ602とデータ取得部29及びデータ補間計算部31をタップ数に応じた構成とし、画像メモリ602に対するデータの入出力サイクルを変更することによって4タップ以外のフィルタリング処理にも適用することができることはいうまでもない。
以上より、本発明の実施の形態に係る画像処理システムによれば、撮像された光学歪みを伴う画像に対して水平及び垂直方向に1次元補間演算が施され、補正ベクトルが効率的に利用されるため、静止画像だけでなくリアルタイム処理が必要な動画像に対する歪み補正が簡易な構成により実現され、歪みの無い高画質な画像を容易に得ることができる。
また、本発明の実施の形態に係る画像処理システムによれば、信号処理によりリアルタイムに画像の歪みを補正することができるため、レンズ設計の自由度を高めることができ、レンズの小型化やレンズの低コスト化を容易に実現することができる。
本発明の実施の形態に係る画像処理システムの構成を示すブロック図である。 図1に示された信号処理部の構成を示すブロック図である。 図2に示された信号処理部により実行される1次元補間演算の概要を説明する図である。 図2に示されたデータ補間計算部に含まれる水平処理回路の構成を示す図である。 図2に示された水平1次元補間部の動作を示す第一のフローチャートである。 図2に示された水平1次元補間部の動作を示す第二のフローチャートである 図5及び図6に示された動作を説明する図である。 水平1次元補間における等倍変換の一例を示す図である。 図8に示された等倍変換の動作タイミングを示すタイミング図である。 水平1次元補間における水平拡大変換の一例を示す図である。 図10に示された水平拡大変換の動作タイミングを示すタイミング図である。 図2に示された垂直1次元補間部の動作を示す第一のフローチャートである。 図2に示された垂直1次元補間部の動作を示す第二のフローチャートである。 図12及び図13に示された動作を説明する図である。 垂直1次元補間における垂直拡大変換の一例を示す図である。 図1に示された前処理装置及び補正パラメータデコーダの動作の概要を示すフローチャートである。 図1に示された補正パラメータエンコーダの構成を示すブロック図である。 図17に示された格子分割部の動作の概要を説明する図である。 最適分割の方法を示す第一のフローチャートである。 最適分割の方法を示す第二のフローチャートである。 図19及び図20に示された動作を説明する第一の図である。 図19及び図20に示された動作を説明する第二の図である。 図2に示されたx方向用の画歪補正パラメータデコーダの構成を示すブロック図である。 図23に示された補正パラメータデコーダの動作を説明する図である。 図2に示された画像メモリとデータ取得部及びデータ補間計算部の構成を示す図である。 水平1次元補間処理及び垂直1次元補間処理のタイミングを示すタイミング図である。 水平1次元補間及び垂直1次元補間を実行するために必要なメモリ容量を説明する図である。 図25に示された画像メモリへのデータ格納方法を説明する図である。 隣接画素における垂直方向の取り得る変化パターンを示す図である。 隣接画素における垂直方向の有り得ない変化パターンを示す図である。 垂直4タップ処理を説明する図である。 図25に示された画像メモリからのデータ読み出し方法を説明する図である。 従来における画像処理装置の構成を示すブロック図である。 図33に示された画像処理装置の動作の概要を示すフローチャートである。 図33に示された信号処理部の構成を示すブロック図である。 2次元補間による画像変換の原理を示す図である。 図35に示されたデータ補間計算部の構成を示すブロック図である。
符号の説明
2,100 画像処理装置、3 前処理装置、5 補正パラメータエンコーダ、6 補正パラメータ導出部、7,600,601,602 画像メモリ、8,700 制御マイコン、9 補正パラメータデコーダ、10,500 信号処理部、11 格子分割部、12 パラメータ圧縮部、21,570 データ書き込み部、22,27 演算制御部、23,28,520 補間位相・入力データ座標計算部、24,29,530 データ取得部、25,30,540 補間係数生成部、26,31,550 データ補間計算部、32,560 出力データバッファ、33,34 画歪補正パラメータデコーダ、40 水平処理回路、42,43,903,904 加算回路、61 歪みパラメータバッファ、62 格子決定部、63 正規化部、64 関数変換部、65 平面補間部、67,91〜98 セレクタ、71 Aメモリ、72 Bメモリ、73 Cメモリ、74 Dメモリ、75 Eメモリ、80 制御部、81 Aバッファ、82 Bバッファ、83 Cバッファ、84 Dバッファ、85 Eバッファ、200 レンズ、300 撮像素子、400 データ変換部、501 水平1次元補間部、502
垂直1次元補間部、510 タイミング制御部、800 同期信号生成部、900 ラインメモリ、901 レジスタ、902 乗算回路、905 除算回路、1010 補正データテーブル、1100 記録部、1200 再生部、1300 表示系処理部、1400 メディア。

Claims (20)

  1. 歪みを持った原画像の歪みを補正する画像処理装置であって、
    直交する第1方向および第2方向のうち、第1方向における前記原画像を構成する画素点における歪み補正量を示す、第1補正量パラメータに基づいた画素点の前記原画像に対して、前記第1補正量パラメータに基づいた一次元の第1補間演算を施すことにより、前記原画像の第1方向における歪みを補正した第1補正画像データを生成する、第1補正手段と、
    前記第1補正画像データを記憶する記憶手段と、
    前記第1方向と直交する第2方向における前記原画像を構成する画素点における歪み補正量を示す、第2補正量パラメータに基づいて前記記憶手段から前記第1補正画像データを読み出し、当該読みだした第1補正画像データに対し、前記第2補正量パラメータに基づいた一次元の第2補間演算を施すことにより、前記原画像の第2方向における歪みを補正する第2補正手段と
    を備え、
    前記第1補正手段と前記第2補正手段とが、前記記憶手段を介して並行して同時的に動作して、前記歪みを持った原画像に対して第1方向の歪み補正および第2方向の歪み補正を行うように構成されている、
    ことを特徴とする画像処理装置。
  2. 前記記憶手段は、前記第1補正手段で生成された前記第1補正画像データを順次記憶し、
    前記第2補正手段は、第2方向の最大歪み量に応じたライン数または行数の前記第1補正画像データが前記記憶手段に記憶されたとき、前記第2補正手段における前記処理を開始し、
    前記第1補正手段と前記第2補正手段とが前記記憶手段を介して並行して同時的に動作して、前記歪みを持った原画像に対して前記第1方向の歪み補正および前記第2方向の歪み補正を行うに構成されている、
    請求項1に記載の画像処理装置。
  3. 前記第1補正量パラメータは、第1方向の画素点の位置を示す整数成分と、位相成分を示す少数成分とを含み、
    前記第1補正手段は、前記第1補正量パラメータの整数成分に基づいた画素点の前記原画像データに対して、前記第1補正量パラメータの少数成分に基づいた第1補間係数を用いて前記第1補間演算を行い、
    前記第2補正量パラメータは、第2方向の画素点の位置を示す整数成分と、位相成分を示す少数成分とを含み、
    前記第2補正手段は、前記第2補正量パラメータの整数成分に基づいた画素の前記原画像データを前記記憶手段から読み出し、当該読みだした原画像データに対して、前記第2補正量パラメータの少数成分に基づいた第2補間係数を用いて前記第2補間演算を行う、 請求項2に記載の画像処理装置。
  4. 歪みを持った原画像の歪みを補正する画像処理方法であって、
    直交する第1方向および第2方向のうち、第1方向における前記原画像を構成する画素点における歪み補正量を示す、第1補正量パラメータに基づいた画素点の前記原画像に対し、前記第1補正量パラメータに基づいて一次元の第1補間演算を施すことにより、前記原画像の第1方向における歪みを補正した第1補正画像データを生成する、第1補正ステップと、
    前記第1補正画像データを記憶手段に記憶する記憶ステップと、
    前記第1方向と直交する第2方向における前記原画像を構成する画素点における歪み補正量を示す、予め求められた第2補正量パラメータに基づいて前記記憶手段から前記第1補正画像データを読み出し、当該読みだした第1補正画像データに対し前記第2補正量パラメータに基づいて一次元の第2補間演算を施すことにより、前記原画像の第2方向における歪みを補正する第2補正ステップと
    を有し、
    前記第1補正ステップの処理と前記第2補正ステップの処理とが前記記憶ステップの処理を介在させて並行して同時的に行われ、前記歪みを持った原画像に対して第1方向の歪み補正および第2方向の歪み補正を行う、
    ことを特徴とする画像処理方法。
  5. 前記記憶ステップにおいて、前記第1補正ステップにおいて生成された前記第1補正画像データを前記記憶手段に順次記憶し、
    前記第2補正ステップにおいて、第2方向の最大歪み量に応じたライン数または行数の前記第1補正画像データが前記記憶手段に記憶されたとき、前記第2補正ステップにおける前記処理を開始し、
    前記第1補正ステップの処理と前記第2補正ステップの処理とが前記記憶ステップの処理を介在させて並行して同時的に行われ、前記歪みを持った原画像に対して前記第1方向の歪み補正および前記第2方向の歪み補正を行う、
    請求項4に記載の画像処理方法。
  6. 前記第1補正量パラメータは、第1方向の画素点の位置を示す整数成分と、位相成分を示す少数成分とを含み、
    前記第1補正ステップにおいて、前記第1補正量パラメータの整数成分に基づいた画素点の前記原画像データに対して、前記第1補正量パラメータの少数成分に基づいた第1補間係数を用いて一次元の前記第1補間演算を行い、
    前記第2補正量パラメータは、第2方向の画素点の位置を示す整数成分と、位相成分を示す少数成分とを含み、
    前記第2補正ステップにおいて、前記第2補正量パラメータの整数成分に基づいた画素の前記原画像データを前記記憶手段から読み出し、当該読みだした原画像データに対して、前記第2補正量パラメータの少数成分に基づいた第2補間係数を用いて一次元の前記第2補間演算を行う、
    請求項5に記載の画像処理方法。
  7. 歪みを持った原画像を補正する画像処理装置であって、
    前記原画像を構成する水平方向の画素点の位置に応じて規定される水平方向の歪み補正量を示す、水平補正量パラメータに基づいた画素点の位置の前記原画像に対して、前記水平補正量パラメータに基づいて規定される水平補間係数を用いて一次元の水平補間演算を施すことにより、前記原画像の水平方向における歪みを補正した水平補正画像データを生成する、水平補正手段と、
    垂直方向の最大歪み量に応じたライン数の前記水平補正画像データを記憶可能な記憶手段と、
    垂直方向の最大歪み量に応じたライン数の前記水平補正画像データが前記記憶手段に記憶されたとき動作を開始し、前記原画像を構成する垂直方向の画素点の位置に応じて規定される垂直方向の歪み補正量を示す、垂直補正量パラメータに基づいた画素点の位置の前記水平補正画像データを前記記憶手段から読み出し、当該読みだした水平補正画像データに対して、前記垂直補正量パラメータに基づいて規定される垂直補間係数を用いて一次元の垂直補間演算を施すことにより、前記原画像の垂直方向における歪みを補正する、垂直補正手段と
    を備え、
    前記水平補正手段と前記垂直補正手段とが前記記憶手段を介して並行して同時的に動作して、前記歪みを持った原画像に対して、水平方向の歪み補正および垂直方向の歪み補正を行うように構成されている、
    ことを特徴とする画像処理装置。
  8. 前記水平補正量パラメータは、水平方向の画素位置を示す整数成分と、位相成分を示す少数成分とを含み、
    前記水平補正手段は、
    前記水平補正パラメータの整数成分に応じて前記画素点における前記原画像データを選択的に取得する第1データ取得手段と、
    前記水平補正パラメータの小数成分に応じて前記水平補間係数を生成する第1補間係数生成手段と、
    前記第1データ取得手段により取得された前記画像データと、前記第1補間係数生成手段により生成された前記水平補間係数とを用いて一次元の前記水平補間演算を実行する第1補間演算手段と
    を有し、
    前記垂直補正量パラメータは、垂直方向の画素位置を示す整数成分と、位相成分を示す少数成分とを含み、
    前記垂直補正手段は、
    前記垂直補正パラメータの整数成分に応じて前記記憶手段から前記垂直方向の画素点における前記水平補間画像データを選択的に取得する第2データ取得手段と、
    前記垂直補正パラメータの小数成分に応じて前記垂直補間係数を生成する第2補間係数生成手段と、
    前記第2データ取得手段により取得された前記水平補間画像データと、前記第2補間係数生成手段により生成された前記垂直補間係数とを用いて一次元の前記第2補間演算を実行する第2補間演算手段と
    を有する
    請求項7に記載の画像処理装置。
  9. 前記水平補正手段は、前記水平補間演算により画像データを求める画素点の水平方向における間隔を調整することによって、前記原画像を水平方向において伸縮すると共に、
    前記垂直補正手段は、前記垂直補間演算により画像データを求める画素点の垂直方向における間隔を調整することによって、前記原画像を垂直方向において伸縮する、
    請求項7に記載の画像処理装置。
  10. 歪みを持った原画像を補正する画像処理装置であって、
    前記原画像を構成する垂直方向の画素点における当該画素点の位置に応じて規定される垂直方向の歪みの補正量を示す、垂直補正量パラメータに応じた画素点の位置の前記原画像データに対して、前記垂直補正パラメータで規定される垂直補間係数を用いて一次元の垂直補間演算を施すことにより、前記原画像の垂直方向における歪みを補正した垂直補正画像データを生成する、垂直補正手段と、
    水平方向の最大歪み量に応じた列数の前記垂直補正画像データを記憶可能な記憶手段と、
    水平方向の最大歪み量に応じた列数の前記垂直補正画像データが前記記憶手段に記憶されたとき動作を開始し、前記画像を構成する水平方向の画素点の位置に応じて規定される水平方向の歪みの補正量を示す、水平補正量パラメータに応じた画素点の位置の前記垂直補正画像データを前記記憶手段から読み出し、当該読みだした垂直補正画像データに対して前記水平補正パラメータで規定される水平補間係数を用いて一次元の水平補間演算を施すことにより、前記原画像の水平方向における歪みを補正する、水平補正手段と
    を備え、
    前記垂直補正手段と前記水平補正手段とが前記記憶手段を介して並行して同時的に動作して、前記歪みを持った原画像に対して、垂直方向の歪み補正および水平方向の歪み補正を行うように構成されている、
    ことを特徴とする画像処理装置。
  11. 前記垂直補正量パラメータは、垂直方向の画素位置を示す整数成分と、位相成分を示す少数成分とを含み、
    前記垂直補正手段は、
    前記垂直補正パラメータの整数成分に応じて前記画素点における前記原画像データを選択的に取得する第1データ取得手段と、
    前記垂直補正パラメータの小数成分に応じて前記垂直補間係数を生成する第1補間係数生成手段と、
    前記第1データ取得手段により取得された前記原画像データと、前記第1補間係数生成手段により生成された前記垂直補間係数とを用いて前記垂直補間演算を実行する第1補間演算手段と
    を有し、
    前記水平補正量パラメータは、水平方向の画素位置を示す整数成分と、位相成分を示す少数成分とを含み、
    前記水平補正手段は、
    前記水平補正パラメータの整数成分に応じて、前記記憶手段から、前記画素点における前記原画像データを選択的に取得する第2データ取得手段と、
    前記水平補正パラメータの小数成分に応じて前記水平補間係数を生成する第2補間係数生成手段と、
    前記第2データ取得手段により取得された前記画像データと、前記第2補間係数生成手段により生成された前記水平補間係数とを用いて前記水平補間演算を実行する第2補間演算手段と
    を有する
    請求項10に記載の画像処理装置。
  12. 前記垂直補正手段は、前記垂直補間演算により画像データを求める画素点の垂直方向における間隔を調整することによって、前記原画像を垂直方向において伸縮すると共に、
    前記水平補正手段は、前記水平補間演算により画像データを求める画素点の水平方向における間隔を調整することによって、前記原画像を水平方向において伸縮する
    請求項10に記載の画像処理装置。
  13. 被写体からの光を集光するレンズと、
    前記レンズからの射影光より撮像画像信号を生成する撮像素子と、
    前記撮像素子からの撮像画像信号をデジタル画像信号に変換するデータ変換回路と、
    前記データ変換回路からのデジタル画像信号を信号処理して記録画像データを生成する信号処理回路と、
    前記信号処理回路からの記録画像データを記録する記録部と
    を含むカメラシステムであって、
    前記信号処理回路は、レンズ歪みを持った原画像を補正する画像補正手段を具備し、
    前記画像補正手段は、
    前記原画像を構成する水平方向の画素点の位置に応じて規定される水平方向の歪み補正量を示す、水平補正量パラメータに基づいた画素点の位置の前記原画像に対して、前記水平補正量パラメータに基づいて規定される水平補間係数を用いて一次元の水平補間演算を施すことにより、前記原画像の水平方向における歪みを補正した水平補正画像データを生成する、水平補正手段と、
    垂直方向の最大歪み量に応じたライン数の前記水平補正画像データを記憶可能な記憶手段と、
    垂直方向の最大歪み量に応じたライン数の前記水平補正画像データが前記記憶手段に記憶されたとき動作を開始し、前記原画像を構成する垂直方向の画素点の位置に応じて規定される垂直方向の歪み補正量を示す、垂直補正量パラメータに基づいた画素点の位置の前記水平補正画像データを前記記憶手段から読み出し、当該読みだした水平補正画像データに対して、前記垂直補正量パラメータに基づいて規定される垂直補間係数を用いて一次元の垂直補間演算を施すことにより、前記原画像の垂直方向における歪みを補正する、垂直補正手段と
    を備え、
    前記水平補正手段と前記垂直補正手段とが前記記憶手段を介して並行して同時的に動作して、前記歪みを持った原画像に対して、水平方向の歪み補正および垂直方向の歪み補正を行うように構成されている、
    ことを特徴とするカメラシステム。
  14. 被写体からの光を集光するレンズと、
    前記レンズからの射影光より撮像画像信号を生成する撮像素子と、
    前記撮像素子からの撮像画像信号をデジタル画像信号に変換するデータ変換回路と、
    前記データ変換回路からのデジタル画像信号を信号処理して記録画像データを生成する信号処理回路と、
    前記信号処理回路からの記録画像データを記録する記録部と
    を含むカメラシステムであって、
    前記信号処理回路は、レンズ歪みを持った原画像を補正する画像補正手段を具備し、
    前記画像補正手段は、
    前記原画像を構成する垂直方向の画素点における当該画素点の位置に応じて規定される垂直方向の歪みの補正量を示す、垂直補正量パラメータに応じた画素点の位置の前記原画像データに対して、前記垂直補正パラメータで規定される垂直補間係数を用いて一次元の垂直補間演算を施すことにより、前記原画像の垂直方向における歪みを補正した垂直補正画像データを生成する、垂直補正手段と、
    水平方向の最大歪み量に応じた列数の前記垂直補正画像データを記憶可能な記憶手段と、
    水平方向の最大歪み量に応じた列数の前記垂直補正画像データが前記記憶手段に記憶されたとき動作を開始し、前記画像を構成する水平方向の画素点の位置に応じて規定される水平方向の歪みの補正量を示す、水平補正量パラメータに応じた画素点の位置の前記垂直補正画像データを前記記憶手段から読み出し、当該読みだした垂直補正画像データに対して前記水平補正パラメータで規定される水平補間係数を用いて一次元の水平補間演算を施すことにより、前記原画像の水平方向における歪みを補正する、水平補正手段と
    を備え、
    前記垂直補正手段と前記水平補正手段とが前記記憶手段を介して並行して同時的に動作して、前記歪みを持った原画像に対して、垂直方向の歪み補正および水平方向の歪み補正を行うように構成されている、
    ことを特徴とするカメラシステム。
  15. 歪みを持った原画像を補正する画像処理方法であって、
    前記原画像を構成する水平方向の画素点の位置に応じて規定される水平方向の歪み補正量を示す、水平補正量パラメータに基づいた画素点の位置の前記原画像に対して、前記水平補正量パラメータに基づいて規定される水平補間係数を用いて一次元の水平補間演算を施すことにより、前記原画像の水平方向における歪みを補正した水平補正画像データを生成する、水平補正ステップと、
    垂直方向の最大歪み量に応じたライン数の前記水平補正画像データを記憶可能な記憶手段に、前記水平補正画像データを記憶する記憶ステップと、
    垂直方向の最大歪み量に応じたライン数の前記水平補正画像データが前記記憶手段に記憶されたとき動作を開始し、前記原画像を構成する垂直方向の画素点の位置に応じて規定される垂直方向の歪み補正量を示す、垂直補正量パラメータに基づいた画素点の位置の前記水平補正画像データを前記記憶手段から読み出し、当該読みだした水平補正画像データに対して、前記垂直補正量パラメータに基づいて規定される垂直補間係数を用いて一次元の垂直補間演算を施すことにより、前記原画像の垂直方向における歪みを補正する、垂直補正ステップと、
    を有し、
    前記水平補正ステップの処理と前記垂直補正ステップの処理と前記記憶ステップの処理を介して並行して同時的に行って、前記歪みを持った原画像に対して、水平方向の歪み補正および垂直方向の歪み補正を行う、
    ことを特徴とする画像処理方法。
  16. 前記水平補正量パラメータは、水平方向の画素位置を示す整数成分と、位相成分を示す少数成分とを含み、
    前記水平補正ステップは、
    前記水平補正パラメータの整数成分に応じて前記画素点における前記原画像データを選択的に取得する第1データ取得ステップと、
    前記水平補正パラメータの小数成分に応じて前記水平補間係数を生成する第1補間係数生成ステップと、
    前記第1データ取得ステップにおいて取得された前記画像データと、前記第1補間係数生成ステップにおいて生成された前記水平補間係数とを用いて前記水平補間演算を実行する第1補間演算ステップと
    を有し、
    前記垂直補正量パラメータは、垂直方向の画素位置を示す整数成分と、位相成分を示す少数成分とを含み、
    前記垂直補正ステップは、
    前記垂直補正パラメータの整数成分に応じて前記記憶手段から前記垂直方向の画素点における前記水平補間画像データを選択的に取得する第2データ取得ステップと、
    前記垂直補正パラメータの小数成分に応じて前記垂直補間係数を生成する第2補間係数生成ステップと、
    前記第2データ取得ステップにおいて取得された前記水平補間画像データと、前記第2補間係数生成ステップにおいて生成された前記垂直補間係数とを用いて前記第2補間演算を実行する第2補間演算ステップと
    を有する、
    請求項15に記載の画像処理方法。
  17. 少なくとも前記水平補正ステップにおいて、前記水平補間演算により画像データを求める画素点の水平方向における間隔を調整することにより前記原画像を水平方向において伸縮し、または
    前記垂直補正ステップにおいて、前記垂直補間演算により画像データを求める画素点の垂直方向における間隔を調整することにより前記原画像を垂直方向において伸縮する
    請求項15に記載の画像処理方法。
  18. 歪みを持った原画像を補正する画像処理方法であって、
    前記原画像を構成する垂直方向の画素点における当該画素点の位置に応じて規定される垂直方向の歪みの補正量を示す、垂直補正量パラメータに応じた画素点の位置の前記原画像データに対して、前記垂直補正パラメータで規定される垂直補間係数を用いて一次元の垂直補間演算を施すことにより、前記原画像の垂直方向における歪みを補正した垂直補正画像データを生成する、垂直補正ステップと、
    水平方向の最大歪み量に応じた列数の前記垂直補正画像データを記憶可能な記憶手段、前記垂直補正画像データを記憶する記憶ステップと、
    水平方向の最大歪み量に応じた列数の前記垂直補正画像データが前記記憶手段に記憶されたとき動作を開始し、前記画像を構成する水平方向の画素点の位置に応じて規定される水平方向の歪みの補正量を示す、水平補正量パラメータに応じた画素点の位置の前記垂直補正画像データを前記記憶手段から読み出し、当該読みだした垂直補正画像データに対して前記水平補正パラメータで規定される水平補間係数を用いて一次元の水平補間演算を施すことにより、前記原画像の水平方向における歪みを補正する、水平補正ステップと、 を有し、
    前記垂直補正ステップの処理と前記水平補正ステップの処理とが前記記憶ステップの処理を介して並行して同時的に行われ、前記歪みを持った原画像に対して垂直方向の歪み補正および水平方向の歪み補正を行う、
    ことを特徴とする画像処理方法。
  19. 前記垂直補正量パラメータは、垂直方向の画素位置を示す整数成分と、位相成分を示す少数成分とを含み、
    前記垂直補正ステップは、
    前記垂直補正パラメータの整数成分に応じて前記画素点における前記原画像データを選択的に取得する第1データ取得ステップと、
    前記垂直補正パラメータの小数成分に応じて前記垂直補間係数を生成する第1補間係数生成ステップと、
    前記第1データ取得ステップにおいて取得された前記原画像データと、前記第1補間係数生成ステップにおいて生成された前記垂直補間係数とを用いて前記垂直補間演算を実行する第1補間演算ステップと
    を有し、
    前記水平補正量パラメータは、水平方向の画素位置を示す整数成分と、位相成分を示す少数成分とを含み、
    前記水平補正ステップは、
    前記水平補正パラメータの整数成分に応じて、前記記憶手段から、前記画素点における前記原画像データを選択的に取得する第2データ取得ステップと、
    前記水平補正パラメータの小数成分に応じて前記水平補間係数を生成する第2補間係数生成ステップと、
    前記第2データ取得ステップにおいて取得された前記画像データと、前記第2補間係数生成ステップにおいて生成された前記水平補間係数とを用いて前記水平補間演算を実行する第2補間演算ステップと
    を有する、
    請求項18に記載の画像処理方法。
  20. 少なくとも前記垂直補正ステップにおいて、前記垂直補間演算により画像データを求める画素点の垂直方向における間隔を調整することにより前記原画像を垂直方向において伸縮し、または
    前記水平補正ステップにおいて、前記水平補間演算により画像データを求める画素点の水平方向における間隔を調整することにより前記原画像を水平方向において伸縮する
    請求項18に記載の画像処理方法。
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