JP4283147B2 - ゴルフスウィング計測方法 - Google Patents

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Description

本発明は、ゴルフスウィング計測方法に関し、詳しくは、ゴルファーのスウィング時の関節等の動きを撮影された画像から効率良く自動抽出するものに関する。
従来、ゴルファーの打撃時のスウィングを撮影し、打球の飛距離や軌道等の各種情報をコンピュータで自動的に算出してゴルファーに表示可能とする装置が各種提供されている。これら装置によりゴルファーは自己の飛球の良し悪しを検討することが可能となるが、肝心のフォームを改善するための有用な情報を提供することはあまりできない問題があった。
そこで、特開2003−117045号公報に開示されたスイングフォーム診断装置では、ゴルファーがスイングする画像を撮影してスイングフォームの診断のために重要な特定動作点の画像のみを抽出するようにしている。詳しくは、撮影された被験者の動画の中からスイング動作に関わるフレームを抽出し、各フレームと基準画像との差分画像における移動部分画像の解析結果に応じてスイング動作中の特定動作点を判定し、その特定動作点毎に対応するフレームを抽出して画像表示している。
しかしながら、スウィング動作中の特定動作点に対応するフレームを抽出しても、その抽出画像をただ見るだけでは、ゴルファーはスウィング中の自己の体(関節など)の動きを具体的に提供してもらうことはできず、自己のフォームの何処が欠点で何を直すべきが分かり難い問題がある。
そこで、特許第2794018号で開示された動作診断装置では、ゴルフクラブヘッドおよび被診断者の体に複数の動作ポイントを設け、スウィング動画像中の動作ポイントの座標を取得してスウィング診断を行っている。しかし、スウィング動画像の全コマについて多数の動作ポイントの座標を抽出する計算を行わねばならず、計算量が膨大になると共に動作ポイントの位置座標の誤認率も増大する問題がある。また、ゴルフスウィングの動作中には前記動作ポイントが腕などで隠れてカメラから視認できない場合があり、動作ポイントの位置座標を取得できず診断エラーが発生する確率が多くなる問題もある。
特開2003−117045号公報 特許第2794018号
本発明は、前記問題に鑑みてなされたもので、スウィング動作分析のために行うゴルファーの体の注目点の抽出に際して計算時間および誤認率を低減することを課題としている。
前記課題を解決するため、本発明は、第一に、ゴルフクラブを把持してスウィングするゴルファーをカラー動画像で撮影してコンピュータに取り込み、該コンピュータは、
前記カラー動画像を構成する複数の静止画像から、アドレス、テイクバックシャフト8時、テイクバックシャフト9時、テイクバック非利き腕水平、トップ、ダウンスウィング非利き腕水平、ダウンスウィングシャフト9時、インパクト、フォローシャフト3時、フィニッシュから選択される少なくとも1つ以上のスウィング姿勢の画像をチェックポイント画像として抽出した後、
前記チェックポイント画像を前記ゴルファーが写らない背景画像で差分処理することによりゴルファーのシルエットを取得して該シルエットの輪郭抽出を行い、
前記輪郭抽出後に、下記の(1)(2)(3)のいずれかでスウィング中に動作する注目点の位置座標として特定していることを特徴とするゴルフスウィング計測方法を提供している。
(1)取得された輪郭情報のx座標あるいはy座標が極値となるピクセルを前記注目点の位置座標として特定する;
(2)取得された輪郭のうち曲率が極値となるピクセルを前記注目点の位置座標として特定する;
(3)取得された輪郭のうち曲率が−10°〜10°の範囲内のピクセルが所定の個数以上連続している箇所を直線部とし、この直線部を用いて上記注目点の位置座標を特定する:
本発明は、第二に、ゴルフクラブを把持してスウィングするゴルファーをカラー動画像で撮影してコンピュータに取り込み、該コンピュータは、
前記カラー動画像を構成する複数の静止画像から、アドレス、テイクバックシャフト8時、テイクバックシャフト9時、テイクバック非利き腕水平、トップ、ダウンスウィング非利き腕水平、ダウンスウィングシャフト9時、インパクト、フォローシャフト3時、フィニッシュから選択される少なくとも1つ以上のスウィング姿勢の画像をチェックポイント画像として抽出した後、
前記チェックポイント画像において、隣接するピクセルとの間での明るさの変化量が所定の閾値以上となっているピクセルをエッジとし、前記チェックポイント画像中のゴルファーについて前記エッジの抽出を行い、該エッジを用いてスウィング中に動作する注目点の位置座標を取得することを特徴としているゴルフスウィング計測方法を提供している。
前記方法によれば、ゴルフスウィング診断に有用な静止画像(チェックポイント画像)を選択的に抽出した上で、ゴルファーの注目点の位置座標を取得する手順としているので、撮影されたスウィング動画像の全コマ(静止画像)についてゴルファーの注目点の位置座標を取得する必要が無くなるので計算コストを低減できる。また、計算対象とする静止画像をチェックポイント画像だけに絞ることで、注目点の誤認率の低減にも貢献する。
前記注目点は、前記ゴルファーの頭、首、肩、肘、腰、膝、足首、手首あるいは/および足先を含んでいる。
即ち、前記注目点を主に関節等に設定することで、スウィング動作の把握に有用な情報を得ることができる。なお、注目点はゴルファーの体の部分に限定されず、ゴルフクラブシャフトに取り付けたクラブ用色付マークやボール等のようにスウィング診断に有用と思われる箇所全般を含む。
少なくとも1つ以上の前記注目点に色付マークが設けられ、該色付マークより前記チェックポイント画像を抽出していることが好ましい。
前記チェックポイント画像上で前記色付マークが存在すると予測される領域である探索範囲を設定し、かつ、画像上のピクセル色情報が前記色付マークの基準色情報と同一色であるとみなすことのできる許容範囲である色範囲を設定し、
前記探索範囲において前記色範囲内であるピクセルを前記色付マークの位置とみなすことができる。
前記方法とすると、前記色付マークの位置を検出するために前記色範囲内であるか否かを判断する領域を全画面とせずに前記探索範囲内だけで判断しているので、前記色付マークと近似した色が静止画像中に含まれていても排除して誤認識を防止することができると共に計算時間も短縮化することができる。本発明では、静止画像の探索範囲内のピクセルについて前記背景画像との差分処理を行って背景画像を排除しているため、探索範囲内の背景画像中に色付マークの色と近似した色が存在しても排除してさらに誤認識を防止することができる。
前記のように、本発明では、チェックポイント画像を前記ゴルファーが写らない背景画像で差分処理することによりゴルファーのシルエットを取得して該シルエットの輪郭抽出を行い、取得された輪郭情報のx座標あるいはy座標が極値となるピクセルを前記注目点の位置座標として特定している。
前記方法とすると、前記チェックポイント画像上におけるゴルファーの注目点を認識するために、例えばゴルファーにマーク等が付されていない場合であっても、画像処理によって画像上のゴルファーの注目点位置座標を自動取得することができる。したがって、スイング計測を行う被診断者であるゴルファーの手間を省くことができ利便性が向上する。
また、上述した色付マークを用いた注目点位置の認識が失敗した際に、前記輪郭の極値を用いた注目点位置の特定方法などを使用するようにして二段構え以上にして位置座標の抽出をすれば、色付マークが腕などに隠れて見えない場合や、マークが影に入ってしまったために色が薄く若しくは暗くなってしまった場合でも、注目点位置の認識率を向上させることが可能となる。なお、x方向は画像上の水平方向で、y方向は画像上の垂直方向とする。
あるいは、本発明では、前記チェックポイント画像を前記ゴルファーが写らない背景画像で差分処理することによりゴルファーのシルエットを取得して該シルエットの輪郭抽出を行い、取得された輪郭のうち曲率が極値となるピクセルを前記注目点の位置座標として特定している。
あるいは、前記チェックポイント画像を前記ゴルファーが写らない背景画像で差分処理してゴルファーのシルエットを取得して該シルエットの輪郭抽出を行い、取得された輪郭のうち曲率が−10°〜10°の範囲内のピクセルが所定の個数以上連続している箇所を直線部とし、この直線部を用いて上記注目点の位置座標を特定している。
前記方法とすると、例えば膝関節のように比較的直線状である大腿と脛との間に存在する関節の位置座標を抽出することができる。また、前記取得された輪郭の曲率を用いずに済むので、前記ゴルファーの輪郭の曲率が大きくない関節箇所を認識することができる利点がある。なお、直線部の判定基準となる前記曲率の数値範囲は−5°〜5°とすれば、抽出精度上より好ましい。
具体的には、前記直線部の延長線が前記輪郭と交差する位置のピクセルを前記注目点の位置座標として特定したり、或いは、前記輪郭から抽出された前記直線部のうち、2つの直線部の延長線同士が交差する位置のピクセルあるいは交差する位置に最も近い輪郭点を前記注目点の位置座標として特定していると好ましい。
前記のように、第二の発明では、チェックポイント画像において、隣接するピクセルとの間での明るさの変化量が所定の閾値以上となっているピクセルをエッジとし、前記チェックポイント画像中のゴルファーについて前記エッジの抽出を行い、該エッジを用いて上記注目点の位置座標を特定している。
即ち、シルエット輪郭の内側に注目点が存在する場合には、その注目点は輪郭情報を用いて認識することはできないが、前記方法とすれば、ゴルファーのシルエットから得られる輪郭を抽出しただけでは分からない体のラインを抽出することができるので、輪郭の内側にある体のライン、つまり、エッジを用いることで注目点を特定することができる。
以上の説明より明らかなように、本発明によれば、撮影されたスウィング動画像からゴルフスウィング診断に有用なチェックポイント画像を選択的に抽出し、そのチェックポイント画像についてのみゴルファーの注目点の位置座標を取得するようにしているので、スウィング動画像の全コマについて注目点位置座標を取得する必要が無くなるので計算時間および誤認率を低減できる。
前記チェックポイント画像における注目点位置の取得方法としては、背景差分処理により得られたシルエットから抽出された輪郭あるいは輪郭の曲率を基に注目点を特定したり、輪郭の直線部の交差点を注目点位置として特定したり、或いは、エッジ抽出を用いて注目点を特定することで、自動的に画像処理によりゴルファーの注目点動作を把握することができる。
本発明の実施形態を図面を参照して説明する。
図2はゴルフスウィング計測システムの概略図を示し、コンピュータ16と、該コンピュータ16に接続された表示手段であるモニター17と、コンピュータ16に接続された入力手段であるキーボード18およびマウス19と、コンピュータ16に接続されゴルファー11の正面位置および飛球線後方(側面)位置に設置されたカラーCCDカメラ14、15とを備えている。
被診断者となるゴルファー11(右利きとする)は、注目点(関節)に色付マークM1〜M7が付された上着である計測用服12を私服の上から着用している。計測用服12は白地からなり、左肘には黄色の色付マークM1、左肩には赤色の色付マークM2および青色の色付マークM3、左肩には青色の色付マークM4および赤色の色付マークM5、右肘には青色の色付マークM6、腰にはの赤色の色付マークM7を備えている。なお、左肘の色付マークM1は腕章状とし、腰の色付マークM7はベルト状とし、その他の色付マークM2〜M6はボタン状(球状)としている。
ゴルファー11の把持するゴルフクラブ13のシャフト13aには間隔をあけて3つのクラブ用色付マークCM1、CM2、CM3が取り付けられている。クラブ用色付マークCM1〜CM3は、グリップ側からヘッド側にかけて等間隔に取り付けており、グリップに最も近いクラブ用色付マークCM1は黄色とし、真ん中に配置されたクラブ用色付マークCM2はピンク色とし、ヘッド13b側に配置されたクラブ用色付マークM3は黄色として隣り合うマークが異なる色となるようにしている。本実施形態では、各クラブ用色付マークCM1〜CM3の間の距離は250mmとすると共に、グリップ端とクラブ用色付マークCM1との距離は250mmとする。
2つのカラーCCDカメラ14、15はコンピュータ16で撮影タイミングを同期させており、高速度デジタルCCDカメラを用いる場合には、1秒間あたりのコマ数が30コマ以上で、好ましくは60コマ以上、シャッタースピードは1/500s、好ましくは1/1000s以下とする。
スウィングを撮影する空間(縦3×横3×高さ2m)の明るさはできるだけ明るい空間であることが好ましいが、極端に明るい箇所が生じるとハレーションが生じる可能性があるので、3000ルクスを超えない範囲内で均一の明るさをスウィング環境として設定することが好ましい。また、スウィングを撮影する空間の背景20は、ゴルファー11や色付マークM1〜M7やクラブ用色付マークCM1〜CM3を抽出しやすいように、極力、異なる色とすることが好ましい。
コンピュータ16は、カラーCCDカメラ14、15とLANケーブルやIEEE1394やCameraLink規格等を用いてオンライン接続されており、カラーCCDカメラ14、15で撮影されたスウィング動画像(複数の静止画像)をコンピュータ16のハードディスクやコンピュータ16上のメモリやボード上のメモリに保存している。また、コンピュータ16には、後述するように、静止画像の各ピクセルについて色情報に関する特定の閾値で二値化処理を行って閾値を満たすピクセルをクラブ用色付マークCM1〜CM3の位置として座標データを取得する手段と、クラブ用色付マークCM1〜CM3の座標データを基にしてシャフト13aの動きを認識する手段と、ゴルファーの腕の動きを認識する手段と、シャフト13aの動作データに基づいてスウィング計測に必要な静止画像を選択的に抽出する手段とを備えたプログラムを内蔵している。
次に、概ね図1のフローチャートに従ってゴルファー11の注目点の位置座標の取得を行う。
先ず、カラーCCDカメラ14、15でゴルファー11が存在しない状態の背景20のみを撮影した背景画像を読み込み、また、カラーCCDカメラ14、15からスウィング動画像の各コマ毎の静止画像をコンピュータ16に取り込んでハードディスクあるいはコンピュータ16内のメモリあるいはボード上のメモリに保存する(S10)。
次に、スウィング動画像を構成する多数の静止画像からスウィング診断に有用となるスウィング姿勢であるアドレス画像、テイクバックシャフト8時画像、テイクバックシャフト9時画像、テイクバック左腕水平画像、トップ画像、ダウンスウィング左腕水平画像、ダウンスウィングシャフト9時画像、インパクト前画像、インパクト画像、インパクト後画像、フォローシャフト3時画像、フィニッシュ画像の各チェックポイント画像を自動抽出する(S11)。
前記のようにスウィング動画像の多数の静止画像から前記チェックポイント画像を抽出することで、後工程において行われるゴルファー11の色付マークM1〜M7や輪郭処理等を用いてゴルファー11の注目点の位置座標を抽出する計算を前記チェックポイント画像についてのみ行えばよい利点がある。
以下、各チェックポイント画像の自動抽出方法について分説する。
(アドレス画像)
先ず、アドレス画像の抽出方法について説明する。なお、アドレス画像とは、ゴルファー11がアドレス姿勢をしている状態の静止画像である。
スウィング動画像の撮影をアドレス状態から開始した場合は、初期画像をアドレス画像とする。しかし、インパクト時の打球音やインパクトセンサをトリガ信号として取得し、その前後ある一定時間内の動画像を取得した場合には、例えば、初期画像がワッグル(アドレス前に予備動作としてヘッドを前後に揺らす動作)等を含むことで、初期画像が必ずしもアドレス画像とならない。そこで、この場合には、各フレーム(静止画像)間で差分処理を実施し、差分が最小となるフレームがゴルファー11が静止している状態と考えてアドレス画像とみなす。
次に、テイクバックシャフト9時画像、トップ画像、ダウンスウィングシャフト9時画像、インパクト前画像、インパクト画像、インパクト後画像、フォローシャフト3時画像、フィニッシュ画像の抽出方法について説明する。
ここで、テイクバックシャフト9時画像とは、テイクバック時にシャフトを時計の針に見立てた場合に9時位置にある状態の静止画像である。トップ画像とは、テイクバックからダウンスウィングに移行するトップポジションの状態の静止画像である。ダウンスウィングシャフト9時画像とは、ダウンスウィング時にシャフトを時計の針に見立てた場合に9時位置にある状態の静止画像である。インパクト前画像とは、インパクト直前の状態の静止画像である。インパクト画像とは、ゴルフクラブのヘッドがボールと衝突した瞬間の静止画像である。インパクト後画像とは、インパクト直後の状態の静止画像である。フォローシャフト3時画像とは、フォロースルー時にシャフトを時計の針に見立てた場合に3時位置にある状態の静止画像である。フィニッシュ画像とは、スウィングが終了しゴルフクラブの動きが停止した状態の静止画像である。
これらチェックポイント画像は、基本的には各フレームにおけるクラブ用色付マークCM1〜CM3の座標を追跡することで判定されるので、先ず、クラブ用色付マークCM1〜CM3の自動追尾方法について説明する。
アドレス画像においてクラブ用色付マークCM1〜CM3を自動認識するための二値化処理を行う。なお、二値化処理の対象は本実施形態ではフレーム全体としているが、ゴルファー11が画像中心付近に撮影されるように限定しておいた場合には、図3に示すように、ゴルフシャフト13aが存在すると考えられる領域Sのみで二値化処理してもよい。なお、領域Sの設定は具体的には、画像の幅をW、高さをHとすると、1/3W〜2/3Wの範囲を領域Sの幅とすると共に、1/2H〜4/5Hの範囲を領域Sの高さとしている。
二値化処理の方法としては、RGB値やYIQ値を用いてもよいが、本実施形態ではクラブ用色付マークCM1〜CM3の色を最も認識しやすい色相・彩度・明度を利用している。具体的には、フレーム上の各ピクセル毎のRGB値を取得し、
前記の数式1により求められる刺激和Tを用いて以下の数式2の正規化を行う。
なお、RGB値は色が24ビットで表現される場合は各色は0〜255までの値となるものである。
色相θは、以下の数式3および数式4で算出される。
但し、0≦θ1≦πを用いて、
とする。
彩度Sは、以下の数式5で算出される。
明度Vは、以下の数式6で算出される。
前記数式3〜6で算出されたピクセルの色相、彩度および明度の値(ピクセル色情報)が所定の条件(基準色情報)を満たさないピクセルは0とし、該条件を満たすピクセルは色付マークM1〜M3と同一の色であるとみなして1とする二値化処理を行い、1のピクセルを順にラベリング処理する。
ここで、色相、彩度および明度の条件としては、例えば、黄色のクラブ用色付マークM1、M3であれば色相θ=30〜60°、彩度S≧0.5、明度V≧100という閾値を設定しており、ピンク色の色付マークM2であれば色相θ=320°〜360°または0°〜10°、彩度S=0.3〜0.6、明度V≧80という閾値を設定することにより該条件を満たすピクセルをマークと同色とみなしている。
ここで、例えばピンク色のクラブ用色付マークCM2は現実には1つしかないが、画像中に関係のないピンク色が存在した場合には2つ以上の領域が抽出される恐れがある。そのような場合を考慮して、予めマークの面積範囲を設定しておき、その設定範囲外の面積を有する領域はクラブ用色付マークCM2ではないと判断し、設定範囲内の面積を有する領域をクラブ用色付マークCM2であると認識する。本実施形態ではクラブ用色付マークCM1〜CM3として認識する面積範囲は5〜60若しくは5〜200ピクセルとしている。
前記のようにしてクラブ用色付マークCM1〜CM3と認識したピクセルを各マークCM1〜CM3のラベリングにより1、2、3とした場合、各数字のピクセルからマーク色情報と重心座標を得る。ここで、マーク色情報とは、領域内の各ピクセルの平均色と、各ピクセルのRGBの最大値・最小値と、その変動幅を含む情報のことである。
以上のような処理を行うことで、ゴルフクラブ13のシャフト13aに付されたクラブ用色付マークCM1〜CM3を精度良く自動抽出することができる。
次に、アドレス画像で自動抽出されたクラブ用色付マークCM1〜CM3をアドレス画像取得後の2、3枚目の画像について自動追尾する処理を行う。
図4に示すように、クラブ用色付マークCM1〜CM3には、クラブ用色付マークCM1〜CM3を中心として四角形の探索範囲S1〜S3を設定する。ここで、探索範囲S1〜S3とは、クラブ用色付マークCM1〜CM3の検出処理を行う計算対象となる画像上の範囲のことを言う。探索範囲S1〜S3の概念を導入すれば、画像上の探索範囲S1〜S3外にクラブ用色付マークCM1〜CM3と色が近似している箇所があっても、クラブ用色付マークCM1〜CM3の検出処理を探索範囲S1〜S3内しか行わないため誤認識が防止できると共に、フレーム内の全ピクセルを処理対象とする場合に比べ計算時間も大幅に短縮することが可能となる。本実施形態では、探索範囲S1〜S3はクラブ用色付マークCM1〜CM3を中心としてデフォルトで縦横(YX)範囲を10×10ピクセルとしている。なお、画像上では横方向をX軸、縦方向をY軸としていると共に、画像上の右向きがX座標の正方向、下向きがY座標の正方向としている。また、前記自動追尾中の探索範囲S1〜S3の配置決定は、アドレス画像取得後の2、3枚目の画像においてはシャフト13aは殆ど動かないので、1つ前の時刻の画像で自動認識したクラブ用色付マークCM1〜CM3を中心位置として設定している。
次いで、色範囲を設定する。
色範囲とは、クラブ用色付マークCM1〜CM3を認識する際に、画像上の対象ピクセルの色情報がクラブ用色付マークCM1〜CM3の色(基準色情報)と同一であるとみなす誤差の許容範囲をいい、本実施形態では、上述のアドレス画像で取得されたマーク色情報のR(赤)G(緑)B(青)のそれぞれについて平均値を中心として最大最小幅の半分の数値範囲を色範囲として設定している。
以下の自動追尾処理は、スウィング中の移動速度の遅いグリップ近くに配されたクラブ用色付マークCM1から順にCM2、CM3と追尾していくこととする。
まず、探索範囲S1内の差分ピクセルのRGBそれぞれについて前記色範囲内であるか否かを判定し、色範囲内であるピクセルを色付マークM1を表示するピクセルとみなし、その色抽出されたピクセル群の重心位置を取得する。もし、この色範囲を用いた方法により追尾できない場合には、色情報(色相、彩度、明度)を利用して色抽出を行い追尾してもよい。これらの処理を各色付マークM1〜M3の探索範囲S1〜S3について行う。
もし、探索範囲内で複数のマーク候補領域が抽出された時には、色付マークM1について探索範囲S1内で背景画像との差分処理を行う。これにより、探索範囲S1内で背景画像が取り除かれ、後工程での色付マークM1の認識の際に、背景画像等に色付マークM1と近似した色が存在しても誤認しなくなる。
次に、アドレス画像から4枚目以降のフレームにおける色付マークCM1〜CM3の探索範囲S1〜S3の中心位置の設定方法について説明する。先ず、最もグリップに近いクラブ用色付マークCM1の場合については、例えば、4枚目のフレームに関しては、1枚目(アドレス)−2枚目間の移動ベクトル量V1と、2枚目−3枚目間の移動ベクトル量V2とを求めて、その増加量(V2−V1)を考慮して3枚目−4枚目間の移動ベクトル量{V2+(V2−V1)}を予測する。1つ前の時刻の探索範囲S1中心位置からその移動ベクトル量{V2+(V2−V1)}だけオフセット移動させた位置を現画像(4枚目)の探索範囲S2の中心として設定している。(5枚目以降のフレームについても同様の手順)
クラブ用色付マークCM2、CM3の探索範囲S2、S3の中心位置については、例えば4枚目のフレームに関しては、前記で位置が決定したクラブ用色付マークCM1を利用して求めた移動ベクトル量{V2+(V2−V1)}だけ1つ前の時刻の探索範囲S2、S3中心位置からオフセットさせると共に、1枚目−2枚目間のシャフト角度D1と、2枚目−3枚目間のシャフト角度D2とを求めて、その増加量(D2−D1)を考慮して3枚目−4枚目間のシャフト角度{D2+(D2−D1)}を予測し、4枚目のフレームの色付マークM1を回転支点として角度{D2+(D2−D1)}だけ回転させる。(5枚目以降のフレームについても同様の手順)
このように、オフセット移動と回転移動とを組み合せて探索範囲S2、S3の中心位置を決定することで、ダウンスウィングのようなシャフト13aの移動が速い場合でも、シャフト位置をかなり正確に予測することができ、探索範囲S2、S3の面積を追尾中に増加させる必要がなくなる。なお、図5に示すように、探索範囲S2、S3の面積は、20×20ピクセルとしている。
もし、探索範囲内で複数のマーク候補領域が抽出された時には、色付マークM1について探索範囲S1内で背景画像との差分処理を行う。これにより、探索範囲S1内で背景画像が取り除かれ、後工程での色付マークM1の認識の際に、背景画像等に色付マークM1と近似した色が存在しても誤認しなくなる。
前記方法によってもクラブ用色付マークCM1〜CM3を追尾できなかった場合は、アドレス画像でクラブ用色付マークCM1〜CM3を自動抽出した方法と同様にして再二値化処理を実施する。即ち、アドレス画像で決定した色範囲でクラブ用色付マークCM1〜CM3が発見できない主な理由は、アドレス画像に比べて暗い領域に存在するクラブ用色付マークCM1〜CM3を追尾しようとすることが考えられるため、クラブ用色付マークCM1〜CM3の彩度と明度の閾値を小さくする変更をして二値化処理を再実施することとする。
これでも追尾できなかった場合には、3つのクラブ用色付マークCM1〜CM3のうち2つのマークが認識できている場合は該2つのマークに対する位置関係から残りの1つのマークを位置を算出することとする。あるいは、前記方法によってオフセットした探索範囲の中心を現在の時刻のマーク位置と仮にみなしてもよい。
以上のようにして、アドレスからフィニッシュまでのスウィング動作におけるクラブ用色付マークCM1〜CM3の位置座標データが取得される。
次に、前記取得されたスウィング中のクラブ用色付マークCM1〜CM3の座標データに基づいて各チェックポイント画像を抽出する。
(テイクバックシャフト9時画像)
テイクバックシャフト9時画像は、クラブ用色付マークCM1〜CM3のうち2つを用いてシャフト13aの角度を算出し、シャフト13aが水平(90°)に最も近い画像を選択することで抽出する。あるいは、クラブ用色付マークCM1〜CM3のうち1つを用いる場合は、マークの移動ベクトルのX方向成分が極小になる画像を選択することで抽出してもよい。なお、ここでいう角度はシャフト13aが6時の状態を0°として時計回りを正とする。
(トップ画像)
トップ画像は、各クラブ用色付マークCM1〜CM3のうち2つを用いてシャフト13aの角度を算出し、シャフト13aの角度が最も大きくなった画像を選択することで抽出する。あるいは、クラブ用色付マークCM1〜CM3のうち1つを用いる場合は、マークの移動ベクトルのX方向成分およびY方向成分が極小になる画像を選択することで抽出してもよい。
(ダウンスウィングシャフト9時画像)
ダウンスウイングシャフト9時画像は、クラブ用色付マークCM1〜CM3のうち2つを用いてシャフト13aの角度を算出し、シャフト13aが水平(90°)に最も近く、かつ、時刻がトップ画像よりも後である画像を選択することで抽出する。あるいは、クラブ用色付マークCM1〜CM3のうち1つを用いる場合は、マークの移動ベクトルのX成分が極小になり、かつ、時刻がトップ画像よりも後である画像を選択することで抽出してもよい。
(インパクト画像)
インパクト画像は、クラブ用色付マークCM1〜CM3のうち2つを用いてシャフト13aの角度を算出し、シャフト13aの角度が0°に最も近くなった画像を選択することで抽出する。あるいは、クラブ用色付マークCM1〜CM3のうち1つを用いる場合は、マークの移動ベクトルのY方向成分が極小になる画像を選択することで抽出してもよい。また、インパクト画像は外部トリガー信号を用いて画像抽出を行ったり、インパクト時のヘッドとボールの打球音を利用してインパクト画像を抽出してもよい。
(インパクト前画像)
インパクト前画像は、前記抽出されたインパクト画像より予め設定された所定時間(あるいは所定フレーム数)を巻き戻して得られる画像を選択することで抽出する。
(インパクト後画像)
インパクト後画像は、前記抽出されたインパクト画像より予め設定された所定時間(あるいは所定フレーム数)を進めて得られる画像を選択することで抽出する。
(フォローシャフト3時画像)
フォローシャフト3時画像は、クラブ用色付マークCM1〜CM3のうち2つを用いてシャフト13aの角度を算出し、シャフト13aの角度が−90°に最も近くなった画像を選択することで抽出する。あるいは、クラブ用色付マークCM1〜CM3のうち1つを用いる場合は、マークの移動ベクトルのX方向成分が極小になり、かつ、時刻がインパクト画像より後の画像を選択することで抽出してもよい。
(フィニッシュ画像)
フィニッシュ画像は、クラブ用色付マークCM1〜CM3のうち2つを用いてシャフト13aの角度を算出し、シャフト13aの角度が最も小さくなった画像を選択することで抽出する。あるいは、クラブ用色付マークCM1〜CM3のうち1つを用いる場合は、マークの移動ベクトルのX方向成分およびY方向成分が極小になり、かつ、時刻がトップ画像よりも後の画像を選択することで抽出してもよい。
次に、テイクバック左腕水平画像、ダウンスウィング左腕水平画像の抽出方法について説明する。
ここで、テイクバック左腕水平画像とは、テイクバック時に左腕の前腕部が水平状態の静止画像である。ダウンスウィング左腕水平画像とは、ダウンスウィング時に左腕の前腕部が水平状態の静止画像である。
左腕が水平である画像を認識するためには、左腕を含む画像領域であるテンプレートを作成し、テンプレートマッチング処理によりマッチしたテンプレート角度が水平となる画像を左腕水平とする。
以下、静止画像中の左腕を含むテンプレートを作成するためにゴルファー11の輪郭抽出を行う。
先ず、クラブ用色付マークCM1〜CM3の座標から取得されるシャフト角度によりシャフト13aが6時状態となる画像を抽出する。グリップに最も近いクラブ用色付マークCM1と次に近いクラブ用色付マークCM2とからマーク間ベクトルを求めてグリップ位置を決定する。具体的には、
(グリップ位置)=(クラブ用色付マークCM1の位置)−α×(マーク間ベクトル)
によりグリップ位置を算出する。
ここで、αは、クラブ用色付マークCM1とクラブ用色付マークCM2との距離に対するクラブ用色付マークCM1とグリップとの実際の距離の割合を意味しており、本実施形態ではα=0.5としている。
次に、シャフト6時画像を背景画像(ゴルファー11が写っていない画像)で背景差分処理を行ってゴルファー11のシルエットを抽出する。詳しくは、背景画像でのRGB値をそれぞれr’、g’、b’とし、シャフト6時画像上のピクセルのRGB値をそれぞれr、g、bとすると、数式7に示すノルム(対象ピクセルでのr、g、bとr’、g’、b’との差の絶対値の2乗和の平方根)が予め設定した閾値未満であればゴルファー11のシルエットでないとみなして当該ピクセルを0とし、該閾値以上であればゴルファー11のシルエットであるとみなして1とする二値化処理を行い、1のピクセルについて順にラベリング処理を行う。なお、本実施形態でのノルムの閾値は40としている。また、色相、彩度、明度を用いて背景差分処理を行ってもよく、その場合、シルエットであるとみなしたラベリング領域のうち、5000以上もしくは10000以上の1つ或いは2つの領域をシルエットとする。
図6(A)に示すように、この二値化画像について走査処理を行って、1あるいは2のピクセルに当たったところから輪郭抽出を行う。この輪郭抽出の方法は、上記ラベリングした画像についてフレームの左上のピクセルを始点として右方向へと上から下へ走査処理を行い、1あるいは2のピクセルを探して輪郭抽出を行う。詳しくは、走査処理により初めに(4,7)のピクセルが見つかり、図5(B)に示すように、このピクセルの直前のピクセルを除いた回りの7つのピクセルを左上のピクセルから時計回りに調べ、最初に(4,7)で見つけたピクセル(1あるいは2)と同じラベルのピクセルを次の境界点とする。この処理を順々に行い、境界点が(4,7)に戻ってきた時点で輪郭抽出を終了する。この抽出された輪郭のままではノイズが残っているので、移動平均処理を輪郭全体に循環して行うことによってスムージングをかけておく。
なお、移動平均処理は以下の数式8で行われる。
ここで、bnd_pt(n)はn番目の輪郭の座標で、kは計算に利用する前後のピクセル数で、bnd_pt_ido(n)は移動平均後の輪郭の座標である。
ただし、ゴルファー11の輪郭が1番目からbnd_num番目(輪郭番号の最後)まで存在する場合において、移動平均を行うピクセルをn番目とすると、n<kである場合は、輪郭番号の最後の方であるbnd_num−(k−n)番目〜bnd_num番目のピクセルを利用して移動平均を行う。また、bnd_num−n<kである場合は、輪郭番号の最初の方である1番目〜k−(bnd_num−n)番目のピクセルを利用して移動平均を行っている。
次いで、スムージング後の輪郭データから曲率を計算してゴルファー11の左肩位置を取得する。つまり、図7に示すような輪郭データを含む画像の上から走査して初めに現れる輪郭21の大きな曲率部分を頭とし、次に現れる小さな曲率部分を首とし、その次に現れる大きな曲率部分を肩と認識する。ここで、服のしわ等を考慮して、前後±5のピクセルでそれぞれ曲率を計算してその平均値をそれらの中心のピクセルの曲率とするとよい。
以下、輪郭の曲率の計算方法について説明する。
対象となる輪郭の円弧の長さをS、角度をθとすると、曲率Cは以下の数式9で表される。
この数式9は、曲率を求めたいピクセルと該ピクセルの隣接点だけで計算すると、値の変動が大きく正しい値が得られないので、曲率を求めたいピクセルの両側k個の点列を含めて以下の数式10により計算する方法が用いられる。
なお、数式10は、数式9におけるSを省略して簡素化している。本実施形態では、さらに簡単のため、図9に示すように、点列の両端を用いて以下の数式11で曲率Cを算出している。
(テイクバック左腕水平画像)
図8(A)に示すように、前記のようにして抽出された左肩22とグリップ23との間の領域において長方形のテンプレートTを設定し、該テンプレートTの長辺の長さL1は肩とグリップの間の距離の半分とし、短辺の長さL2は腕がテンプレートTの中に入る程度の長さ(本実施形態では20ピクセル)としている。
次の時刻の画像を読み込んでグリップ位置を取得し、グリップ位置の移動ベクトルと同じように前フレームのテンプレートTを平行移動させる。次いで、図8(B)に示すように、テンプレートTをグリップ位置を支点として時計回りに10°まで1°刻みで回転させて最もマッチングしたテンプレートの角度を計算し、テンプレート角度が90°(水平)に最も近い画像をテイクバック左腕水平画像であるとみなして抽出する。さらに、テンプレートの回転に並進を加えてマッチング処理を行ってもよい。
なお、前記テンプレートマッチング処理は、テンプレートT内のピクセルの色情報であるRGB値を以下の数式12により輝度Yに変換して評価する。(なお、輝度Yで評価してもよいが、RGBのノルム(数式7を参照)を用いても構わない。)
前記評価は、以下の数式13で表される画素値の差の絶対値の和(Sum of Absolute Difference:SAD)が用いられる。
ここで、tは現在のフレーム、t−1は1コマ前のフレーム、(p,q)は平行移動を行う範囲、(i0,j0)はグリップ位置、mはテンプレートTの長辺のピクセル数、nはテンプレートTの短辺のピクセル数、θはテンプレートTの回転角度、αは1コマ前に求めたテンプレート角度、gt(x,y,θ)は座標(x,y)でテンプレート角度がθにおけるピクセルの輝度Y(あるいはRGBのノムル)を表す関数である。
テンプレートTの位置・角度(p,q,θ)を前記条件のもと変化させてS(p,q,θ)を計算し、この値が最小となる位置・角度で最もマッチングしたとみなすこととしている。このマッチングした際の(p,q,θ)のθ値が90°に最も近くなる画像をテイクバック左腕水平画像として抽出する。
(ダウンスウィング左腕水平画像)
ダウンスウィング9時画像は、前記取得されたテイクバック左腕水平画像での左腕を含むテンプレートを利用して、そのテンプレートと最もマッチングするトップ画像以降の画像をダウンスウィング左腕水平画像として抽出する。
ここで、スウィング画像の順番を考慮すればトップ画像の後にダウンスウィング左腕水平画像が抽出されること分かっているので、トップ画像からテンプレートマッチング処理を開始してもよいが、それでは時間がかかったり、あるいは、トップで腕が全部見えるとは限らないので誤認識する可能性もある。
そこで、本実施形態では、先にダウンスウィングシャフト9時画像を抽出しておいて、その後、時刻を戻しながらテンプレートマッチングを行うことによりダウンスウィング左腕水平画像を抽出することとして計算時間の短縮化と誤認識の防止を図っている。
(テイクバックシャフト8時画像)
次に、テイクバックシャフト8時画像の抽出方法について説明する。なお、テイクバックシャフト8時画像とは、テイクバック時にシャフトを時計の針に見立てた場合に8時位置にある状態の静止画像である。
上述したシャフト6時画像でのゴルファー11のシルエットを抽出することで、体の幅(スタンス幅)を取得しておき、右足側端を通過する垂線とクラブ用色付マークM1が交差する時刻の画像をテイクバックシャフト8時画像として選択して抽出する。
以上のようにして図10に示すような正面のチェックポイント画像(アドレス画像、テイクバックシャフト8時画像、テイクバックシャフト9時画像、テイクバック左腕水平画像、トップ画像、ダウンスウィング左腕水平画像、ダウンスウィングシャフト9時画像、インパクト前画像、インパクト画像、インパクト後画像、フォローシャフト3時画像、フィニッシュ画像)を抽出することができ、かつ、カラーCCDカメラ14、15は互いに撮影タイミングを同期させているので、正面のチェックポイント画像と同時刻のものを選らぶことで、図11に示すような飛球線後方(側面)のチェックポイント画像を抽出することができる。
以下、チェックポイント画像の夫々について、ゴルファー11のスウィング診断に必要な注目点の位置座標の取得を行う。
各チェックポイント画像についてシルエット抽出を行い、図12に示すようにゴルファー11の輪郭Rを抽出する。この輪郭Rについて曲率を取得すると共に、図13に示すように輪郭Rにおける直線部STの取得を行う(S12)。なお、シルエット・輪郭・曲率の取得方法は上述した通りである。また、直線部STの抽出は、取得された輪郭Rのうち曲率が−10°〜10°の範囲内のピクセルが5ピクセル以上連続している箇所を直線部STとしている。
次に、探索範囲Sを用いてゴルファー11が着用している計測用服12の色付マークM1〜M7の座標位置を認識することにより、ゴルファー11の注目点の位置座標を取得する(S13)。
例えば、アドレス画像(正面)の右肩の抽出方法は、輪郭Rの曲率を上端(頭部)から反時計回りに調べ、曲率が極値となるピクセルを右首と認識し、図14に示すように、この右首を探索範囲Sの端部起点としてY方向に−40ピクセル、X方向に+40ピクセルの範囲を探索範囲Sを決定している。
この探索範囲S内において背景画像との差分処理を行い、探索範囲S内の差分ピクセルのRGBそれぞれについて、右肩の色付マークM4(青)あるいはM5(赤)の色範囲内であるか否かを判定し、色範囲内であるピクセルを色付マークM4あるいはM5を表示するピクセルとみなして色抽出し、その重心位置座標を取得する。
この際、各色付マークM1〜M7の色範囲は表1のような条件としており、該条件を満たすピクセルを色付マークM1〜M7と同色とみなしている。
なお、予めマークの面積範囲を設定しておき、その設定範囲外の面積を有する領域は色付マークM1〜M7ではないと判断し、設定範囲内の面積を有する領域を色付マークM1〜M7であると認識するようにして認識精度を向上させている。本実施形態では色付マークM1〜M7として認識する面積範囲は5〜60ピクセルとしている。
次に、色付マークM1〜M7が隠れたり、影になったりすることで前記探索範囲Sを用いた色付マークM1〜M7の認識が失敗した場合、あるいは、色付マークM1〜M7の存在しない注目点を認識したい場合等には、ゴルファー11の輪郭情報(輪郭Rの座標等)又は輪郭Rの曲率を用いて、注目点の位置座標を抽出する(S14)。
例えば、図15に示すように、アドレス画像およびインパクト画像(側面)での頭24の抽出方法は、輪郭Rの輪郭抽出の起点、つまり、輪郭Rを構成するピクセルのうちY座標が最小のピクセルを頭24として抽出する。また首Kの抽出方法は、頭24から輪郭Rに沿ってピクセルの曲率を調べていき、曲率が極大値となる点B1、B2の中点を首Kとして抽出する。
また、図16に示すようにアドレス画像およびインパクト画像(側面)での右足先25の抽出方法は、ゴルファー11の輪郭Rの最下点(Y座標最大値)から反時計回りに調べて、X座標が極大になるピクセルを抽出して右足先25とする。
右足首26の抽出方法は、右足先25から輪郭の反時計回りに調べて、X座標が極小となるピクセルP1を抽出し、該ピクセルP1とY座標が同一である輪郭R上の別のピクセルP2を求め、ピクセルP1の座標とピクセルP2の座標との平均を右足首26の座標とする。
左足先27の抽出方法は、ピクセルP1から輪郭R上を反時計回りに調べて、X座標が極大となるピクセルを左足先27とする。
次に、色付マークM1〜M7や輪郭情報又は曲率による注目点の認識が失敗した場合、あるいは、色付マークM1〜M7の存在しない注目点を認識したい場合、若しくは、輪郭Rの曲率による認識が難しい場合等には、ゴルファー11の輪郭R上で抽出された直線部STを用いて、注目点の位置座標を抽出する(S15)。
例えば、図17に示すように、アドレス画像およびインパクト画像(側面)での右膝28の抽出方法は、輪郭Rの右膝28が存在すると考えられる領域の上下の直線部ST1、ST2の夫々の延長線が交差する位置のピクセルを右膝28の位置座標として特定している。詳しくは、輪郭Rの高さの下から30%〜40%に仮膝領域を想定し、仮膝領域内に直線部ST1の下端および直線部ST2の上端が存在するかを調べる。この際、複数の直線部が見つかった場合には仮膝領域に近い直線部を選択する。このようにして得られた2つの直線部ST1、ST2の延長線の交点もしくはY座標と輪郭Rが一致する点のうちX座標が最大の値を右膝28とする。なお、膝が曲がっていない等の理由により直線部ST1、ST2が見つからない場合には、前記仮膝領域内の輪郭RのX座標が最大のピクセルを右膝とする。
なお、画像上では上述した通り横方向をX軸、縦方向をY軸としていると共に、画像上の右向きがX座標の正方向、下向きがY座標の正方向としている。また、角度は、マイナスX方向を基点として時計回りに正角度、反時計回りに負角度としている。
また、図18に示すように、トップ画像(側面)での手首29の抽出方法は、まずゴルファー11のシルエットSの初期点I(画像左上のピクセルから順に左→右、上→下に走査した場合に見つかる最初のピクセル)を取得し、この初期点IのX座標がテイクバック左腕水平画像での後述する方法で取得された後首AのX座標よりも小さいかどうかを判定する。小さい場合には、初期点Iを仮手首として初期点Iを中心として、傾きが90°〜180°となる直線部ST3と、傾きが−90°〜−180°となる直線部ST4を抽出し、直線部ST3と直線部ST4との交点を手首29とする。これで直線部が抽出できなかった場合には初期点Iを手首とする。
一方、初期点IのX座標が後首AのX座標より大きい場合には、図19に示すように、後述する肌色抽出を行ってゴルファー11の顔H1を取得後、手の肌色抽出を実施し、手の肌色領域H2の中心を手首とする。
次に、図1のフローチャートには示していないが、トップ画像(側面)における右膝のように、色付マークが存在せず、かつ、輪郭Rよりも内側に存在するため輪郭Rを用いた特定が困難である場合には、特別に、画像上でのピクセルの明るさの変化を基にエッジの抽出を行い、ゴルファー11の体のライン(輪郭内側を含む)を取得して注目点位置を認識することとする。
以下、具体的にトップ画像(側面)における右膝の位置座標の抽出の手順を説明する。エッジ抽出の基本的な流れは、エッジ強度画像の作成→方向ラベリング画像の作成→非極大値抑制ラベリング画像の作成を行う。
先ず、図20に示すようなエッジ強度画像の作成を行う。
トップ画像(側面)からSobelオペレータを利用してエッジ強度を抽出する。
ここで、Sobelオペレータとは、画像上で明るさが急激に変化しているところ(=エッジ)を取得するために、中心点の回りの明るさに重み付けをして、明るさの変化を近似的に求める手法のことであり、以下に、カラー画像のRGBそれぞれの値を利用した計算を示す。
(1)カラー画像のX方向のソーベル強度
ここで、図23に示すように、現在の注目ピクセルがEとしてその周囲の8つのピクセルをA〜D、F〜Iとした場合において、ArはAのピクセルのR(赤)値、AgはAのピクセルのG(緑)値、AbはAのピクセルのB(青)値を意味している。なお、Br、Bg、Bb、〜Ir、Ig、Ibについても同様である。また、各変数の係数は夫々の重みづけを意味している。
また、ソーベル強度の方向は、Rx+Gx+Bx>0のときsign=1とし、Rx+Gx+Bx<0のときsign=−1とする。
X方向のソーベル強度Dxは
(2)カラー画像のY方向のソーベル強度
(ソーベル強度の方向は、Ry+Gy+By>0のときsign =1とし、Ry+Gy+By<0のときsign=−1とする。)
Y方向のソーベル強度Dyは
(3)カラー画像のソーベル強度
よって、カラー画像のソーベル強度(エッジ強度)DDは
で求められる。このDDが閾値(本実施形態では10)より大きいピクセルをソーベル強度(エッジ強度)すると共に閾値以下を0とし、図20に示すように0〜255の256諧調のソーベル強度でエッジ表示したエッジ強度画像が得られる。
次に、各方向のエッジ強度を用いて図21に示すような方向ラベリング画像の作成を行う。
方向は以下の4方向に分類する。
tangent=dy/dxとした場合に(dxはX方向のソーベル強度、dyはY方向のソーベル強度である)、
tangent<−tan(3/8π)のとき「3」とラベリングして緑色で表示し、
−tan(3/8π)≦tangent<−tan(1/8π)のとき「4」とラベリングして赤色で表示し、
−tan(1/8π)≦tangent<tan(1/8π)のとき「1」とラベリングして白色で表示し、
tangent<tan(3/8π)のとき「2」とラベリングして青色で表示し、
上記以外の場合は「3」とラベリングして緑色で表示し、図18に示す方向ラベリング画像が得られる。
次に、上記したエッジ強度画像と方向ラベリング画像とを利用して図22に示すような非極大値抑制ラベリング画像の作成を行う。
非極大抑制画像とは、上記取得したエッジ強度と明るさの変化方向を利用し、強度が極大になっている箇所をエッジとして抽出した画像のことである。
非極大画像を4つの方向に分類するために、
(1)横方向(X方向)について中心ピクセルの前後と中心ピクセルのソーベル強度のうち、中心ピクセルの強度が最も大きい場合は、極大位置とみなす(白色)。
(2)斜め方向(左上・右下方向)について中心ピクセルの前後と中心ピクセルのソーベル強度のうち、中心ピクセルの強度が最も大きい場合は、極大位置とみなす(赤色)。
(3)縦方向(Y方向)について中心ピクセルの前後と中心ピクセルのソーベル強度のうち、中心ピクセルの強度が最も大きい場合は、極大位置とみなす(緑色)
(4)斜め方向(左下・右上方向)について中心ピクセルの前後と中心ピクセルのソーベル強度のうち、中心ピクセルの強度が最も大きい場合は、極大位置とみなす(青色)。
以上のようにして図22に示すエッジ抽出された非極大値抑制ラベリング画像を取得している。
最終的に右膝の位置座標の取得は、上述したように輪郭Rの直線ST1、ST2により取得された左膝の高さを通る水平線と、非極大値抑制ラベリング画像のラベルが「1」の部分(白色)との交点を右膝としている。
次に、色付マークM1〜M7や輪郭情報や曲率やエッジ抽出による注目点の認識が困難である場合、あるいは、色付マークM1〜M7の存在しない注目点を認識したい場合等には、ゴルファー11のシルエット情報を用いて、注目点の位置座標を抽出する(S16)。
一例として、図24に示すように、アドレス画像(側面)における体とグリップとの距離であるグリップ幅Wを求める方法は、上述したようにシャフト13aに付された2つのクラブ用色付マークCM1、CM2の位置を通過するマーク間ベクトルからグリップ位置30を求めると共に、グリップ位置30とY座標が同一である輪郭R上のピクセルP3を求める。但し、ピクセルP3のX座標は、右足先のX座標よりも小さいことを条件とする。このグリップ位置30とピクセルP3との距離をグリップ幅Wとする。
上記取得されたチェックポイント画像におけるゴルファー11の注目点の位置座標は、コンピュータ16のメモリに記憶保持される(S17)。以上のようにして、スウィング診断に必要な全ての注目点を抽出するまで同様な計算を行う(S18)。つまり、チェックポイント画像においてもゴルファーの全ての注目点の位置座標を抽出するのではなく、各チェックポイント画像でスウィング診断に必要とされる注目点の抽出のみを行えばよく、更なる計算時間の短縮が図られる。
また、1つの画像処理アルゴリズムに依存することなく、複数のアルゴリズムを組み合せて注目点の抽出を行う仕組みとしているので、ゴルファー11の体型やスウィング動作が著しく異なる場合でも、あらゆる注目点抽出方法を駆使してゴルファー11の注目点の位置座標の認識率を大幅に向上させることができる。さらに、ゴルファー11の下半身については色付マークを用いた色抽出により膝等の注目点を認識するのではなく、上述した輪郭情報やエッジ抽出等を利用して注目点の位置座標を抽出しているので、ゴルファー11に計測用服を下半身には着用してもらわなくても済むというメリットもある。
(テイクバック左腕水平画像(側面)での注目点抽出)
次に、1つのチェックポイント画像において注目点を複数のアルゴリズムを組み合せて抽出する一例として、テイクバック左腕水平画像(側面)における各注目点の位置座標を抽出する場合について代表して説明する。
図25に示すように、まず上述した輪郭抽出の処理を行い(S100)、輪郭Rが取れなかった場合(S101)には、このチェックポイント画像に関する画像処理を終了するが(S102)、輪郭Rが取れた場合について詳説する。
(クラブ)
上述したように探索範囲Sを用いてクラブ用色付マークCM1〜CM3を色抽出して位置座標を取得する。抽出できなかった場合(S104)は失敗とし、抽出できた場合にはクラブ用色付マークCM1〜CM3の位置座標を記憶する(S105)。
(グリップ端およびグリップ中央)
前記S104でクラブ用色付マークCM1〜CM3が抽出できていなければ(S106)失敗とし、抽出できていた場合には、グリップに最も近いクラブ用色付マークCM1と次に近いクラブ用色付マークCM2とからマーク間ベクトルを求めてグリップ端およびグリップ中央を決定する(S106−2)。具体的には、
(グリップ端)=(クラブ用色付マークCM1の位置)−A×(マーク間ベクトル)
(グリップ中央)={(クラブ用色付マークCM1の位置)+(グリップ端)}/2
により算出する。
ここで、Aは、クラブ用色付マークCM1とクラブ用色付マークCM2との距離に対するクラブ用色付マークCM1とグリップ端との実際の距離の割合である。
(地面)
上述した輪郭Rの最下点のピクセルの位置座標を地面とみなしている(S107)。
(後首)
ゴルファー11のシルエット領域から頭部が存在する領域を絞っておき、その領域において背景差分した後、色相θ=0〜30、R=20〜240、G=20〜180、B=180以下を満たすピクセルの集合領域を肌とみなす(S108)。なお、該領域を肌とみなす場合の面積の閾値は30〜1400ピクセルとしている。図27(A)(B)に示すように、この抽出された肌色領域HのX座標が最小の顔領域の輪郭点をOとし、点OとX座標が同一でY座標が最小の輪郭点をAとし、点OとY座標が同一でX座標が最小の輪郭点をBとすると、直線ABの傾きと垂直で点Oを通る直線を引き、この直線と輪郭との交点を後首31と特定する(S110)。
肌色抽出ができなかった場合であって(S109)、アドレス画像(側面)において後首の位置座標が取得できている場合には(S111)、アドレス画像(側面)での後首位置のX座標とテイクバック左腕水平画像での輪郭Rとの交点を求め、これら交点からY座標が最も小さい輪郭R上のピクセルの前後10ピクセルの曲率を抽出し(S112)、曲率が0以下で且つ最小となるピクセルを後首と特定する(S113、S110)。
アドレス画像(側面)で後首が取得できてない場合(S111)、或いは、曲率による抽出ができなかった場合(S113)は、ゴルファー11のシルエットの下から90%位置のY座標をもつ輪郭R上のピクセルのうちX座標が最小のピクセルを後首として抽出する(S114、S110)。
(右腰Y座標)
先ず、探索範囲Sを、地面とゴルファーシルエット頂点の高さの平均値(Y)とシルエット重心(X)を起点としてX方向が−40〜40ピクセル、Y方向が−60〜20ピクセルの範囲となるように決定し、ベルト状の色付マークM7を色抽出して(S114−2)右腰のY座標を取得する(S115、S116)。
色抽出に失敗した時は、ゴルファー11のシルエットの下から60%の高さ位置を右腰のY座標とみなす(S117)。
次に、両肩と両肘の抽出は図25中から図26のサブルーチンを呼び出す。
(左肩)
アドレス画像(側面)の右肩を取得済みの場合は(S118)、図28(A)に示すように、その右肩を起点としてX方向に+40ピクセル、Y方向に±40ピクセルの範囲の位置に探索範囲Sを設定し、左肩の色付マークM3の色抽出を行う(S119)。色付マークM2の抽出に成功した場合には、その座標を左肩として記憶する(S120、S121)。
アドレス画像(側面)で右肩が抽出できていない場合(S118)および色抽出できなかった場合(S120)には、図28(B)に示すように、後首31のY座標と一致する輪郭R上のピクセルを首下32として抽出し、首下32から輪郭Rの起伏の情報を用いて左肩を決定する(S123)。
具体的には、首下32から時計回りに輪郭Rを調べて最初に山(極大点)が見つかれば、首下32から時計回りに30ピクセルまでの山→この山から時計回りに30ピクセルまでの谷(極小点)→この谷から時計回りに20ピクセルまでの山を左肩35としている。
一方、首下32から時計回りに輪郭Rを調べて最初に谷(極小点)が見つかった場合には、首下32から時計回りに30ピクセルまでの谷→この谷から時計回りに20ピクセルまでの山を左肩35としている。(S124、S121)
首下32が抽出できなかった場合(S122)、輪郭Rの起伏を用いた抽出ができなかった場合(S124)は、図28(C)に示すように、右腰(S125)からY方向に対して[右腰Y座標]〜[右腰Y座標−30ピクセル]の間の領域で輪郭Rの直線部STを抽出し(S126)、直線部STと輪郭Rとの交点を左肩36とみなす(S127、S121)。但し、交点はゴルファー11のシルエットの下から80%〜90%の領域で、その中のY座標が最小のピクセルとする。もし、直線部を抽出できなければ、[右腰Y座標]〜[右腰Y座標−30ピクセル]の間の輪郭を用いて最小二乗法により直線を抽出する。
右腰が見つからなかった場合には(S125)若しくは80%〜90%で左肩が見つからない場合には、図28(D)に示すように、シルエットの下から85%の位置(L2/L1=0.85)の輪郭Rで、Xが最大のピクセルを左肩37とする(S128、S121)。
(右肩)
後首31が抽出できている場合は(S129)、後首31を起点としてX方向に−50ピクセル、Y方向に±20ピクセルの範囲の位置に探索範囲Sを設定し、右肩の色付マークM4の色抽出を行う(S130)。色付マークM4の抽出に成功した場合には、その座標を右肩として記憶する(S131、S132−2)。
色抽出に失敗した場合(S131)は、クラブ用色付マークCM1〜CM3の抽出ができていれば(S132)、シャフト13aが輪郭Rと交差しているシャフト13aを輪郭Rから取り除く再輪郭抽出を行う必要があるどうかの判定を行い(S133)、シャフト13aの輪郭が体の輪郭と交差している場合には(S134)、シャフト13aの輪郭を輪郭情報から取り除く再輪郭抽出を行う(S135)。輪郭にシャフトが現れていない場合には再輪郭抽出せずに直線抽出処理(S136)に移る。
テイクバック左腕水平画像(側面)での後首のY座標から±10以内の位置にテイクバック左腕水平画像での輪郭Rに傾きが190°〜−180°の直線部STが存在するかを判定し、かつ、後首と右腰Y座標の間での下方向に傾きが90°〜180°の直線部が存在するかを判定し、2本の直線部が見つかったらその交点を右肩とする(S137、S132−2)。
後首が見つからない場合(S129)、クラブ用色付マークCM1〜CM3が抽出できない場合(S132)、2本の直線部が抽出されなかった場合(S137)は、シルエットの下から80%の位置の輪郭Rで、Xが最小のピクセルを右肩とする(S138、S132)。
(左肘)
グリップ端と左肩が抽出できていなけば(S139)失敗とし、抽出できていれば、X方向はグリップ端から左肩までの範囲で、Y方向は[左肩]から[グリップ端+40ピクセル]の範囲で探索範囲Sを設定し、左肘の色付マークM1の色抽出を行う(S140)。色付マークM1の抽出に成功した場合には、その座標を左肘として記憶する(S141、S142)。色付マークM1の抽出に失敗した場合には、左肩とグリップ端の中点を左肘とみなして抽出する(S143、S142)。
(右肘)
グリップ中央とアドレス画像(側面)での右腰が抽出できている場合には(S144)、グリップ中央を起点としてX方向に±50ピクセル、Y方向に±50ピクセルの範囲の位置に探索範囲Sを設定し、かつ、上述で抽出された肌色部分、シャフト付近、アドレス画像(側面)での右腰より下の領域は探索対象から除外した上で、右肘の色付マークM6の色抽出を行う(S145)。色付マークM6の抽出に成功した場合には、その座標を右肘として記憶する(S146、S147)。
グリップ中央とアドレス画像(側面)での右腰が抽出されなかった場合(S144)、色抽出できなかった場合(S146)は、左肘のY座標が同一でX座標が最小の輪郭点を起点としてX方向に±25ピクセル、Y方向に±25ピクセルの範囲の位置に探索範囲Sを設定し、右肘の色付マークM6の色抽出を行い(S149)、抽出できた場合には右肘の位置座標として取得する(S150)。
左肘の抽出ができなかった場合は(S148)、シルエットの地面から−Y方向の65%でX座標が最小の輪郭点を右肘とする(S151、S147)。色抽出ができなかった場合(S150)は、2回目の色抽出で用いた探索範囲の起点を右肘とする(S147)。
(スパイン軸)
図25のフローチャートに戻り、右腰、後首が抽出でき、かつ、右肩を色抽出により抽出できた場合には(S152)、右肩と右腰の間で輪郭Rに直線部STが存在すれば(S153)、その直線部を角度を保ったまま後首31を通過するようにオフセット移動すれば、スパイン軸(両腰の中心と首を結ぶ線)を取得することができる(S154、S155)。
また、S152の抽出ができなかった場合には、右腰および後首が取得できていない場合(S156)は失敗とする一方、取得できている場合は、右腰Y座標との交点のうちX座標が最小の輪郭点と後首の間の輪郭Rを用いて直線部を最小二乗法しスパイン軸とする(S157、S158、S155)。
(右腰X座標)
右腰Y座標とスパイン軸が抽出できていない場合(S159)には失敗であるが、抽出できている場合は、スパイン軸上で右腰Y座標と同じY座標をもつピクセルを特定することで右腰X座標を取得することができる(S160、S161)。
以上のように、図25および図26の流れでテイクバック左腕水平画像(側面)について、複数の画像処理アルゴリズムを駆使して注目点の位置座標を取得することができる。
本発明の実施形態のゴルフスウィング計測方法の概略を示すフローチャートである。 実施形態のゴルフスウィング計測システムの構成図である。 アドレス画像におけるマーク抽出を説明する図面である。 アドレス以降の2、3枚目におけるマーク抽出を説明する図面である。 マークの自動追尾を説明する図面である。 (A)(B)はゴルファーの輪郭抽出を説明する図面である。 ゴルファーの輪郭抽出された画像を示す図面である。 (A)(B)テンプレートマッチングを説明する図面である。 曲率計算の説明図である。 正面のチェックポイント画像である。 飛球線後方(側面)のチェックポイント画像である。 静止画像上のゴルファーの輪郭を示す図面である。 静止画像上の輪郭から抽出された直線部を示す図面である。 注目点の色抽出を説明する図面である。 注目点の輪郭を用いた抽出を説明する図面である。 注目点の輪郭の極値を用いた抽出を説明する図面である。 注目点の直線部を用いた抽出を説明する図面である。 注目点の直線部を用いた抽出を説明する図面である。 肌抽出を用いた注目点の抽出を説明する図面である。 エッジ強度画像を示す図面である。 方向ラベリング画像を示す図面である。 非極大値抑制ラベリング画像を示す図面である。 隣接するピクセルの位置関係の定義を説明する図面である。 シルエット情報による注目点の推定を説明する図面である。 テイクバック左腕水平画像(側面)において注目点を抽出する手順を示すフローチャートである。 図25の一部のサブルーチンを示すフローチャートである。 (A)(B)は肌抽出を説明する図面である。 左肩の抽出を示し、(A)は色抽出による場合の図面、(B)は輪郭抽出による場合の図面、(C)は直線部を用いた場合の図面、(D)はシルエット情報を用いた場合の図面である。
符号の説明
11 ゴルファー
12 計測用服
13 ゴルフクラブ
13a シャフト
14、15 カラーCCDカメラ
16 コンピュータ
20 背景
CM1〜CM3 クラブ用色付マーク
M1〜M7 色付マーク
S、S1〜S3 探索範囲
ST、ST1〜ST4 直線部
R 輪郭
T テンプレート

Claims (6)

  1. ゴルフクラブを把持してスウィングするゴルファーをカラー動画像で撮影してコンピュータに取り込み、該コンピュータは、
    前記カラー動画像を構成する複数の静止画像から、アドレス、テイクバックシャフト8時、テイクバックシャフト9時、テイクバック非利き腕水平、トップ、ダウンスウィング非利き腕水平、ダウンスウィングシャフト9時、インパクト、フォローシャフト3時、フィニッシュから選択される少なくとも1つ以上のスウィング姿勢の画像をチェックポイント画像として抽出した後、
    前記チェックポイント画像を前記ゴルファーが写らない背景画像で差分処理することによりゴルファーのシルエットを取得して該シルエットの輪郭抽出を行い、
    前記輪郭抽出後に、下記の(1)(2)(3)のいずれかでスウィング中に動作する注目点の位置座標として特定していることを特徴とするゴルフスウィング計測方法。
    (1)取得された輪郭情報のx座標あるいはy座標が極値となるピクセルを前記注目点の位置座標として特定する;
    (2)取得された輪郭のうち曲率が極値となるピクセルを前記注目点の位置座標として特定する;
    (3)取得された輪郭のうち曲率が−10°〜10°の範囲内のピクセルが所定の個数以上連続している箇所を直線部とし、この直線部を用いて上記注目点の位置座標を特定する:
  2. 前記(3)において、直線部の延長線が前記輪郭と交差する位置のピクセルを前記注目点の位置座標として特定している請求項1に記載のゴルフスウィング計測方法。
  3. 前記(3)において、輪郭から抽出された前記直線部のうち、2つの直線部の延長線同士が交差する位置のピクセルあるいは交差する位置に最も近い輪郭点を前記注目点の位置座標として特定している請求項1または請求項2に記載のゴルフスウィング計測方法。
  4. ゴルフクラブを把持してスウィングするゴルファーをカラー動画像で撮影してコンピュータに取り込み、該コンピュータは、
    前記カラー動画像を構成する複数の静止画像から、アドレス、テイクバックシャフト8時、テイクバックシャフト9時、テイクバック非利き腕水平、トップ、ダウンスウィング非利き腕水平、ダウンスウィングシャフト9時、インパクト、フォローシャフト3時、フィニッシュから選択される少なくとも1つ以上のスウィング姿勢の画像をチェックポイント画像として抽出した後、
    前記チェックポイント画像において、隣接するピクセルとの間での明るさの変化量が所定の閾値以上となっているピクセルをエッジとし、前記チェックポイント画像中のゴルファーについて前記エッジの抽出を行い、該エッジを用いてスウィング中に動作する注目点の位置座標を取得することを特徴としているゴルフスウィング計測方法。
  5. 前記注目点は、前記ゴルファーの頭、首、肩、肘、腰、膝、足首、手首あるいは/および足先を含んでいる請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載のゴルフスウィング計測方法。
  6. 少なくとも1つ以上の前記注目点には色付マークが設けられ、
    該色付マークより前記チェックポイント画像を抽出している請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載のゴルフスウィング計測方法。
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