JP4283017B2 - 半導体装置の製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体装置の製造方法に関し、より詳細には、高誘電率の絶縁膜を有する半導体装置の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、半導体集積回路装置における高集積化が大きく進展しており、MOS(Metal Oxide Semiconductor)型半導体装置では高集積化に対応するためのトランジスタ等の素子の微細化、高性能化が図られている。特に、MOS構造を構成する要素の一つであるゲート絶縁膜に関しては、上記トランジスタの微細化、高速動作および低電圧化に対応すべく薄膜化が急速に進んでいる。
【0003】
ゲート絶縁膜を構成する材料としては、従来よりシリコン酸化膜(SiO膜)が用いられてきた。一方、ゲート電極の微細化に伴いゲート絶縁膜の薄膜化が進むと、キャリア(電子および正孔)がゲート絶縁膜を直接トンネリングすることによって生じるトンネル電流、すなわちゲートリーク電流が増大するようになる。例えば、130nmノードのデバイスで要求されるゲート絶縁膜の膜厚はSiO膜で2nm程度であるが、この領域はトンネル電流が流れ始める領域である。したがって、ゲート絶縁膜としてSiO膜を用いた場合には、ゲートリーク電流を抑制することができずに消費電力の増大を招くことになる。
【0004】
そこで、SiO膜に代えて、より誘電率の高い材料をゲート絶縁膜として使用する研究が行われている。高誘電率の絶縁膜(以下、High−k膜という。)としては、従来、TiO膜やTa膜などが検討されてきたが、最近では、Al膜、HfO膜、HfAlO膜およびHfSiO膜などがシリコン上での安定性に優れていることから注目されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
図6は、ゲート絶縁膜としてHigh−k膜を用いた場合の従来法による電界効果トランジスタ(Field Effect Transistor)の製造工程を示す断面図である。
【0006】
シリコン基板601上に公知の方法を用いて素子分離領域602,603を形成した後、熱酸化法によってSiO膜604を形成する。次に、High−k膜605、ゲート電極としての多結晶シリコン膜606およびマスク材としてのSiO膜607を順に成長させる。その後、ゲート電極の寸法均一性向上を目的として反射防止膜608を形成してから、フォトリソグラフィ法を用いてレジストパターン609を形成する(図6(a))。
【0007】
次に、レジストパターン609をマスクとして反射防止膜608、SiO膜607をドライエッチングし、SiO膜パターン610を形成する(図6(b))。
【0008】
次に、SiO膜パターン610をマスクとして多結晶シリコン膜606をドライエッチングし、多結晶シリコン膜パターン611を形成する(図6(c))。
【0009】
最後に、High−k膜605をエッチングすることによってゲート電極が完成するが、この際に次のような問題があった。
【0010】
図6(c)の構造において、High−k膜605が存在しない場合には、多結晶シリコン膜611と下地のSiO膜604との間の選択比が大きいために、SiO膜604が露出したところでエッチングが停止する。そして、希フッ酸などを用いたウェットエッチングによってSiO膜604を除去することによりゲート電極を形成することができる。
【0011】
一方、High−k膜605がある場合には、上記のようにして多結晶シリコン膜パターン611を形成した後、BCl、HBr、O若しくはフルオロカーボンなどのエッチングガスを用いたドライエッチング法または適当なエッチング液を用いたウェットエッチング法によって、High−k膜パターンを形成する。
【0012】
しかしながら、High−k膜パターンを形成する際に、High−k膜605と下地のSiO膜604との選択比が0.5以下の値でしか得られないために、SiO膜604、さらにはその下のシリコン基板601までエッチングされてしまうという問題があった(図6(d))。このことは、所望のエクステンションおよびソース・ドレイン領域の形成を阻害することになる。
【0013】
本発明はこのような問題点に鑑みてなされたものである。即ち、本発明の目的は、下地のSiO膜に対して選択的にHigh−k膜をエッチングすることのできる半導体装置の製造方法を提供することにある。
【0014】
本発明の他の目的および利点は、以下の記載から明らかとなるであろう。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明の半導体装置の製造方法は、半導体基板上にSiO膜を介して形成されたHfO又はAl又はこれらにSiOを含む膜をドライエッチングする半導体装置の製造方法において、該HfO又はAl又はこれらにSiOを含む膜の上にゲート電極である多結晶シリコン膜又はアモルファスシリコン膜を設ける。そしてCFガス、CFガスにCl、HBr、Oを加えた混合ガス、又は、HBr及びOの混合ガスによって、該HfO又はAl又はこれらにSiOを含む膜をエッチングする際に該多結晶シリコン膜又はアモルファスシリコン膜もエッチングすることによってエッチング雰囲気中にシリコン種を供給することを特徴とする。
【0016】
本発明の半導体装置の製造方法は、半導体基板上に素子分離領域を形成する工程と、 該半導体基板上で該素子分離領域に挟まれた領域にSiO 膜を形成する工程と、 該素子分離領域および該SiO 膜の上にHfO 又はAl 又はこれらにSiO を含む膜を形成する工程と、該HfO 又はAl 又はこれらにSiO を含む膜上に多結晶シリコン膜又はアモルファスシリコン膜を形成する工程と、該多結晶シリコン膜又はアモルファスシリコン膜の上にシリコンを含む酸化膜からなるゲートマスクを形成する工程と、該素子分離領域上の該多結晶シリコン膜又はアモルファスシリコン膜の上にレジストパターンを形成する工程と、該ゲートマスクおよび該レジストパターンをマスクとした該多結晶シリコン膜又はアモルファスシリコン膜のドライエッチングによって、ゲート電極およびダミーゲート電極を形成する工程を有する。そして、該ダミーゲート電極上の該レジストパターンを除去した後に該ゲートマスクを用いて該HfO 又はAl 又はこれらにSiO を含む膜をCF ガス、CF ガスにCl 、HBr、O を加えた混合ガス、又は、HBr及びO の混合ガスによって、ドライエッチングするとともに、該ダミーゲート電極をドライエッチングする工程を有することを特徴とする。
【0017】
本発明の半導体装置の製造方法は、半導体基板上に素子分離領域を形成する工程と、該半導体基板上で該素子分離領域に挟まれた領域にSiO膜を形成する工程と、該素子分離領域および該SiO膜の上にHfO又はAl又はこれらにSiOを含む膜を形成する工程と、該HfO又はAl又はこれらにSiOを含む膜上に多結晶シリコン膜又はアモルファスシリコン膜を形成する工程と、該多結晶シリコン膜又はアモルファスシリコン膜の上にシリコンを含む酸化膜からなるゲートマスクを形成する工程と、該素子分離領域上の該多結晶シリコン膜又はアモルファスシリコン膜の上にレジストパターンを形成する工程と、該ゲートマスクおよび該レジストパターンをマスクとした該多結晶シリコン膜又はアモルファスシリコン膜のドライエッチングによって、ゲート電極およびダミーゲート電極を形成する工程と、該ゲートマスクを用いて該HfO 又はAl 又はこれらにSiO を含む膜をCF ガス、CF ガスにCl 、HBr、O を加えた混合ガス、又は、HBr及びO の混合ガスによって、ドライエッチングするとともに、該ダミーゲート電極をドライエッチングする工程とを有する。そして、該ゲート電極およびダミーゲート電極を形成する工程において、該ドライエッチングの途中で該レジストパターンを除去し、該除去されたレジストパターンの下の該多結晶シリコン膜又はアモルファスシリコン膜も同時にドライエッチングして、該ゲート電極の膜厚よりも小さい膜厚を有する該ダミーゲート電極を形成することを特徴とする半導体装置の製造方法。
【0018】
本発明の半導体装置の製造方法は、半導体基板上に素子分離領域を形成する工程と、該半導体基板上で該素子分離領域に挟まれた領域にSiO 膜を形成する工程と、該素子分離領域および該SiO 膜の上にHfO 又はAl 又はこれらにSiO を含む膜を形成する工程と、該HfO 又はAl 又はこれらにSiO を含む膜上に多結晶シリコン膜又はアモルファスシリコン膜を形成する工程と、該多結晶シリコン膜又はアモルファスシリコン膜の上にシリコンを含む酸化膜からなるゲートマスクを形成する工程と、該ゲートマスクを用いたドライエッチングによってゲート電極を形成する工程と、
該ゲートマスクを除去する工程とを有する。そして、該ゲート電極をマスクとして該HfO 又はAl 又はこれらにSiO を含む膜をCF ガス、CF ガスにCl 、HBr、O を加えた混合ガス、又は、HBr及びO の混合ガスによって、ドライエッチングするとともに、該ゲート電極の一部もドライエッチングする工程を有することを特徴とする。
本発明の半導体装置の製造方法は、半導体基板上に素子分離領域を形成する工程と、該半導体基板上で該素子分離領域に挟まれた領域にSiO膜を形成する工程と、 該素子分離領域および該SiO膜の上にHfO又はAl又はこれらにSiOを含む膜を形成する工程と、該HfO又はAl又はこれらにSiOを含む膜上に多結晶シリコン膜又はアモルファスシリコン膜を形成する工程と、該多結晶シリコン膜又はアモルファスシリコン膜の上に、シリコンを含む酸化膜からなるゲートマスクおよびダミーゲートマスクを形成する工程と、該ゲートマスクおよび該ダミーゲートマスクを用いたドライエッチングによって、ゲート電極およびダミーゲート電極を形成する工程と、該ゲートマスクおよび該ダミーゲートマスクを除去する工程とを有する。そして該ゲート電極および該ダミーゲート電極をマスクとして、該HfO又はAl又はこれらにSiOを含む膜をCFガス、CFガスにCl、HBr、Oを加えた混合ガス、又は、HBr及びOの混合ガスによって、ドライエッチングするとともに、該ゲート電極および該ダミーゲート電極の一部もドライエッチングする工程を有することを特徴とする。
【0024】
【発明の実施の形態】
発明者らは、鋭意研究を行った結果、エッチング雰囲気中にシリコン原子および/またはシリコンを含む分子(以下、シリコン種という。)が存在することによって、High−k膜のエッチング速度が上昇し、シリコン酸化膜(SiO膜)との選択比が1より大きくなることを見出した。
【0025】
表1は、シリコン種の有無によるHigh−k膜のエッチング速度およびSiO膜に対する選択比を比較した結果である。エッチング雰囲気中にシリコン種が存在すると、Al膜およびHfO膜のいずれのHigh−k膜についても、エッチング速度およびSiO膜に対する選択比が大きくなることがわかる。一方、SiO膜では、エッチング雰囲気中にシリコン種が存在することによるエッチング速度の変化は見られない。
【0026】
【表1】
Figure 0004283017
【0027】
上記の知見から、本発明者は、半導体基板上で素子動作や回路動作に影響のない箇所にシリコン種供給源を形成し、High−k膜をエッチングする際にシリコン種供給源もエッチングすることによって、エッチング雰囲気中にシリコン種を供給することを考え、本発明に至った。
【0028】
図1(a)は、図6(c)における多結晶シリコン膜パターン611が素子分離領域602,603の上にも形成された構造に対応する。図1(a)で、半導体基板100上の素子分離領域101,102に形成された多結晶シリコン膜パターン103,104は、ダミーゲート電極である。一方、素子分離領域103,104に挟まれた領域に形成された多結晶シリコン膜パターン105が本来のゲート電極に相当する。ここで、多結晶シリコン膜パターン105上にはマスク材であるSiO膜106が形成されているが、多結晶シリコン膜パターン103,104上にはSiO膜が形成されていない。したがって、この構成によれば、High−k膜107をエッチングする際に、多結晶シリコン膜パターン103,104も一緒にエッチングされることになる。これにより、多結晶シリコン膜パターン103,104がシリコン種供給源となって、エッチング雰囲気中にシリコン種Sを供給することができる。尚、図中のシリコン種Sは、説明のために拡大して示したものである。また、矢印a,aは、多結晶シリコン膜パターン103,104からシリコン種Sが供給される様子を示している。
【0029】
図1(b)は、図6(c)における多結晶シリコン膜パターン611上にSiO膜610がない構造に対応するものである。マスク材としての役割を有するSiO膜がないことによって、High−k膜108をエッチングする際に多結晶シリコン膜パターン109も一緒にエッチングされる。したがって、この場合には、ゲート電極である多結晶シリコン膜パターン109がシリコン種供給源となって、エッチング雰囲気中にシリコン種Sを供給することができる。尚、図中のシリコン種Sは、説明のために拡大して示したものである。また、矢印a,aは、多結晶シリコン膜パターン109からシリコン種Sが供給される様子を示している。
【0030】
ここで、図1(a)において、マスク材であるSiO膜106にもシリコンが含まれることから、SiO膜106をシリコン種供給源とすることも考えられる。しかしながら、High−k膜107のエッチングは、High−k膜107の下地膜であるSiO膜110との選択比を大きくする条件、すなわち、SiO膜110のエッチング速度が小さくなる条件で行なわれる。これにより、SiO膜106のエッチング量も小さくなることから、SiO膜106がエッチング雰囲気中に有効な量のシリコン種を供給することは期待できない。したがって、SiO膜106をシリコン種供給源として利用することは難しい。
【0031】
また、図1(a)および(b)において、High−k膜107,108をエッチングする際に、多結晶シリコン膜パターン103,104,105,109の側壁もエッチングされることから、多結晶シリコン膜パターンを全てシリコン種供給源として利用することも考えられる。しかしながら、断面が矩形状のゲート電極を形成するために、エッチングは側壁保護膜111,112が形成される条件で行われる。すなわち、側壁保護膜111,112の存在によって多結晶シリコン膜パターン103,104,105,109の側壁がエッチングされなくなるので、多結晶シリコン膜パターンの全てをシリコン種供給源として利用することはできない。
【0032】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら具体的に説明する。
【0033】
実施の形態1
本実施の形態では、素子分離領域上にシリコンを含む膜からなるダミーゲート電極を形成し、これをシリコン種供給源として用いることを特徴としている。
【0034】
図2は、本実施の形態による半導体装置の製造工程を示す断面図である。まず、シリコン基板201上に公知の方法を用いて素子分離領域202,203を形成した後、素子分離領域202と素子分離領域203によって挟まれた領域に熱酸化法によってSiO膜204を形成する。SiO膜204の膜厚は、例えば1nm程度とすることができる。ここで、SiO膜204は、熱酸化法に限らず他の方法によって形成されてもよい。
【0035】
次に、素子分離領域202,203およびSiO膜204の上にHigh−k膜205を形成する。High−k膜205としては、例えば、HfO、ZrO、La、YおよびAlよりなる群から選ばれる少なくとも1種の材料からなる膜を用いることができる。また、High−k膜205は、HfO、ZrO、La、YおよびAlよりなる群から選ばれる少なくとも1種の材料にSiOまたは窒素を混合した材料からなる膜であってもよい。さらに、High−k膜205は、HfO、ZrO、La、YおよびAlよりなる群から選ばれる少なくとも1種の材料にSiOおよび窒素を混合した材料からなる膜であってもよい。尚、High−k膜205の膜厚は、例えば3nm〜7nm程度とすることができる。
【0036】
High−k膜205を形成した後は、この上に、ゲート電極およびダミーゲート電極となる多結晶シリコン膜206、マスク材となるSiO膜207を順に形成する。多結晶シリコン膜206の膜厚は、例えば150nm程度とすることができる。また、SiO膜207の膜厚は、例えば100nm程度とすることができる。
【0037】
SiO膜207を形成した後は、この上に反射防止膜208を形成する。反射防止膜208は、次に形成するレジスト膜をパターニングする際に、レジスト膜を透過した露光光を吸収することによって、レジスト膜と反射防止膜との界面における露光光の反射をなくす役割を果たす。反射防止膜208としては有機物を主成分とする膜を用いることができ、例えば、スピンコート法などによって形成することができる。尚、本発明においては、反射防止膜はなくてもよい。
【0038】
次に、反射防止膜208の上にレジスト膜(図示せず)を形成し、フォトリソグラフィ法によって所望の線幅を有するレジストパターン209を形成する。以上の工程によって、図2(a)の構造が得られる。
【0039】
次に、図2(b)に示すように、ゲートマスクとなるSiO膜パターン210およびダミーゲート電極形成のためのレジストパターン211,212を形成する。
【0040】
まず、図2(a)のレジストパターン209をマスクとして反射防止膜208,SiO膜207をエッチングする。その後、不要となったレジストパターン209を除去する。尚、反射防止膜208のエッチングが進行してSiO膜207が露出すると略同時に、レジストパターン209がエッチングによって消失するようにエッチング条件を設定してもよい。この場合、SiO膜207のエッチングは、反射防止膜パターン(図示せず)をマスクとして行う。SiO膜パターン210が形成された後は、例えば、酸素ガスを用いたプラズマ処理を行うことによって反射防止膜パターンを除去することができる。
【0041】
SiO膜パターン210を形成した後は、シリコン種供給源となるダミーゲート電極を形成するために、フォトリソグラフィ法によって、多結晶シリコン膜206上で素子分離領域202,203の上に相当する部分にレジストパターン211,212を形成する。ここで、素子分離領域上に相当する部分にシリコン種供給源を形成するのは、かかる領域が、シリコン基板上において素子動作や回路動作に影響のない場所であることによる。また、ダミーゲート電極と称するのは、シリコン種供給源がゲート電極と同じ構成を有するが、実際にはゲート電極として動作することはないためである。
【0042】
次に、SiO膜パターン210およびレジストパターン211,212をマスクとして、多結晶シリコン膜206のエッチングを行う。エッチング後、不要となったレジストパターン211,212を除去することによって、図2(c)に示す構造が得られる。図において、多結晶シリコン膜パターン213はゲート電極であり、多結晶シリコン膜パターン214,215はダミーゲート電極である。
【0043】
次に、SiO膜パターン210をマスクとしてHigh−k膜205のエッチングを行う。エッチングは、BCl、Cl、HBr、CF、O、Ar、NおよびHeよりなる群から選ばれる少なくとも1種のガスを用いて行うことができる。
【0044】
本実施の形態においては、まず、High−k膜205のエッチング速度が大きくなる条件で行った後、SiO膜204との選択比が大きくなる条件に変えて行うことが好ましい。例えば、最初に、比較的大きいエッチング速度の得られるCFガスを用いて、High−k膜205の膜厚の90%程度までエッチングする。CFガスにCl、HBrおよびOを加えた混合ガスを用いてエッチングを行ってもよい。次に、比較的高い選択比の得られるHBrおよびOの混合ガスにエッチングガスを変え、残りの10%程度の膜厚のHigh−k膜205をエッチングする。エッチングは、例えば、誘導結合による低圧高密度プラズマによって行うことができる。
【0045】
図2(c)に示すように、多結晶シリコン膜パターン213と異なり、多結晶シリコン膜パターン214,215の上にはSiO膜は形成されていない。したがって、High−k膜205をエッチングする際、多結晶シリコン膜パターン214,215もHigh−k膜と一緒にエッチングされる。これにより、エッチング雰囲気中にシリコン種を供給することが可能となる。表1で説明したように、エッチング雰囲気中にシリコン種が存在することによって、High−k膜205のエッチング速度およびSiO膜204に対する選択比をともに大きくすることができるので、SiO膜204を残して選択的にHigh−k膜205をエッチングすることが可能となる。
【0046】
以上の工程によって、図2(d)に示す構造を得ることができる。
【0047】
尚、本実施の形態において、ダミーゲート電極を構成する多結晶シリコン膜パターンの膜厚は、High−k膜のエッチング終了とともに消滅する膜厚であることが好ましい。但し、シリコン基板上において、素子動作および回路動作に支障のない箇所にのみダミーゲート電極を形成する場合には、High−k膜のエッチング終了後にこの多結晶シリコン膜パターンが残っていても問題はない。
【0048】
また、レジストパターンを消滅させるタイミングによって、下地の多結晶シリコン膜パターンを消滅させるタイミングを調整することもできる。
【0049】
High−k膜のエッチング終了とともに、ダミーゲート電極を構成する多結晶シリコン膜パターンが消滅する場合には、多結晶シリコン膜パターンの膜厚は適当であるといえる。したがって、レジストパターンは、多結晶シリコン膜のエッチング終了後であって、High−k膜のエッチング開始前に除去すればよい。
【0050】
しかしながら、図2(d)において、High−k膜205をエッチングした後に多結晶シリコン膜パターン214,215が残存する場合には、多結晶シリコン膜パターン214,215の膜厚が所望の値よりも大きいことになる。そこで、この場合には、図2(b)の多結晶シリコン膜206をエッチングする工程の途中で、レジストパターン211,212の除去を行い、レジストパターン211,212の下の多結晶シリコン膜206もエッチングされるようにする。このようにすることによって、図2(c)の多結晶シリコン膜パターン213が形成された時点で、多結晶シリコン膜パターン213よりも小さい膜厚を有する多結晶シリコン膜パターン214,215を得ることができる。したがって、レジストパターン211,212を除去するタイミングを調整すれば、多結晶シリコン膜パターン214,215の膜厚を調整することができるので、High−k膜205のエッチング終了とともに多結晶シリコン膜パターン214,215を消滅させることができるようになる。
【0051】
一方、多結晶シリコン膜パターン214,215のエッチング速度が速く、High−k膜205のエッチングが終了する前にこれらが消滅してしまう場合には、レジストパターン211,212を除去するタイミングを遅らせることが好ましい。具体的には、High−k膜205のエッチング工程の途中でレジストパターン211,212の除去を行う。このようにすることによって、多結晶シリコン膜パターン214,215が消滅するタイミングを遅くすることができる。したがって、上記の例と同様に、この場合においてもレジストパターン211,212を除去するタイミングを調整することによって、High−k膜205のエッチング終了とともに多結晶シリコン膜パターン214,215を消滅させることができるようになる。
【0052】
本実施の形態によれば、素子分離領域上にダミーゲート電極を形成し、これをシリコン種供給源として利用することによって、High−k膜のエッチング雰囲気中にシリコン種を供給することができるようになる。したがって、High−k膜のエッチング速度およびSiO膜に対する選択比を大きくすることができ、High−k膜を選択的にエッチングすることが可能となる。
【0053】
尚、本実施の形態においては、レジストパターンをSiO膜へ転写し、得られたSiO膜パターンをマスクとして多結晶シリコン膜をエッチングする例について示したが、本発明はこれに限られるものではない。レジストパターンをマスクとしたエッチングによって、直接多結晶シリコン膜にレジストパターンを転写してもよい。
【0054】
実施の形態2.
本実施の形態は、ゲート電極を構成する多結晶シリコン膜パターンをシリコン種供給源として用いることを特徴とする。
【0055】
図3は、本実施の形態による半導体装置の製造工程を示す断面図である。まず、シリコン基板301上に公知の方法を用いて素子分離領域302,303を形成した後、素子分離領域302と素子分離領域303によって挟まれた領域に熱酸化法によってSiO膜304を形成する。SiO膜304の膜厚は、例えば1nm程度とすることができる。ここで、SiO膜304は、熱酸化法に限らず他の方法によって形成されてもよい。
【0056】
次に、素子分離領域302,303およびSiO膜304の上に、High−k膜305を形成する。High−k膜305は、実施の形態1と同様の材料を用いて形成することができる。すなわち、High−k膜305として、例えば、HfO膜、ZrO膜、La膜、Y膜またはAl膜などを用いることができる。また、High−k膜305は、HfO、ZrO、La、YおよびAlの内で任意の材料を混合することによって得られる膜であってもよいし、これらの材料とSiOとを混合することによって得られる膜であってもよい。さらに、上記いずれかの材料に窒素が添加された材料であってもよい。尚、High−k膜305の膜厚は、例えば3nm〜7nm程度とすることができる。
【0057】
High−k膜305を形成した後は、この上に、ゲート電極となる多結晶シリコン膜306を形成する。本実施の形態においては、多結晶シリコン膜306がパターニングされた膜を用いてシリコン種供給源とするので、多結晶シリコン膜306の膜厚は通常よりも厚い膜厚とする。具体的には、ゲート電極として必要な膜厚に、High−k膜をエッチングする際に一緒にエッチングされることによって消失する分の膜厚を加えた値とする。例えば、ゲート電極として必要な膜厚が150nm程度であり、High−k膜をエッチングする際に消失する膜厚が150nm程度である場合には、300nm程度の膜厚の多結晶シリコン膜306を形成する。
【0058】
次に、マスク材となるSiO膜307を多結晶シリコン膜306の上に形成する。SiO膜307の膜厚は、例えば100nm程度とすることができる。
【0059】
SiO膜307を形成した後は、実施の形態1と同様に、SiO膜307の上に反射防止膜308を形成する。但し、本発明においては、反射防止膜308はなくてもよい。
【0060】
次に、反射防止膜308の上にレジスト膜(図示せず)を形成し、フォトリソグラフィ法によって所望の線幅を有するレジストパターン309を形成する。以上の工程によって、図3(a)の構造が得られる。
【0061】
次に、レジストパターン309をマスクとして反射防止膜308、SiO膜307をエッチングする。その後、不要となったレジストパターン309を除去することによって、図3(b)の構造が得られる。尚、反射防止膜308のエッチングが進行してSiO膜307が露出すると略同時に、レジストパターン309がエッチングによって消失するようにエッチング条件を設定してもよい。この場合、SiO膜307のエッチングは、反射防止膜パターン(図示せず)をマスクとして行う。SiO膜パターン307が形成された後は、例えば、酸素ガスを用いたプラズマ処理を行うことによって反射防止膜パターンを除去することができる。
【0062】
次に、SiO膜パターン310をマスクとして、多結晶シリコン膜306のエッチングを行う。エッチングが終了した後は、マスクであるSiO膜パターン310を除去する。これにより、図3(c)に示すようなゲート電極としての多結晶シリコン膜パターン311が得られる。
【0063】
次に、多結晶シリコン膜パターン311をマスクとしてHigh−k膜305のエッチングを行う。エッチングは、実施の形態1と同様に、BCl、Cl、HBr、CF、O、Ar、NおよびHeよりなる群から選ばれる少なくとも1種のガスを用いて行うことができる。
【0064】
また、実施の形態1と同様に、エッチングは2段階に分けて行うことが好ましい。すなわち、最初に、比較的大きいエッチング速度の得られるCFガスを用いて、High−k膜305の膜厚の90%程度までエッチングする。CFガスにCl、HBrおよびOを加えた混合ガスを用いてエッチングを行ってもよい。次に、比較的高い選択比の得られるHBrおよびOの混合ガスにエッチングガスを変え、残りの10%程度の膜厚のHigh−k膜305をエッチングする。エッチングは、例えば、誘導結合による低圧高密度プラズマによって行うことができる。
【0065】
多結晶シリコン膜パターン311の上にはSiO膜は形成されていないので、High−k膜305をエッチングする際に多結晶シリコン膜パターン311も一緒にエッチングされる。これにより、エッチング雰囲気中にシリコン種を供給することが可能となる。したがって、High−k膜305のエッチング速度およびSiO膜304に対する選択比をともに大きくすることができるので、SiO膜304を残して選択的にHigh−k膜305をエッチングすることができるようになる。
【0066】
以上の工程によって、図3(d)に示す構造を得ることができる。図において、多結晶シリコン膜パターン311の膜厚は、High−k膜305のエッチング時に一部消失することによって、図3(c)よりも小さい膜厚となっている。前述したように、図3(d)の構造において多結晶シリコン膜パターン311の膜厚がゲート電極として適当な膜厚となるように、初期膜厚(すなわち、図3(a)の多結晶シリコン膜306の膜厚)を設定する。
【0067】
本実施の形態によれば、ゲート電極を構成する多結晶シリコン膜パターンをシリコン種供給源とすることによって、High−k膜のエッチング雰囲気中にシリコン種を供給することができるようになる。したがって、High−k膜のエッチング速度およびSiO膜に対する選択比を大きくすることができ、High−k膜を選択的にエッチングすることが可能となる。
【0068】
また、本実施の形態によれば、既存の多結晶シリコン膜パターンをシリコン種供給源とするので、従来と異なるパターンを形成する必要がない。したがって、簡便且つ安価に本発明の目的を達成することができる。
【0069】
尚、本実施の形態においては、レジストパターンをSiO膜へ転写し、得られたSiO膜パターンをマスクとして多結晶シリコン膜をエッチングする例について示したが、本発明はこれに限られるものではない。レジストパターンをマスクとしたエッチングによって、直接多結晶シリコン膜にレジストパターンを転写してもよい。
【0070】
実施の形態3.
本実施の形態では、素子分離領域上にダミーゲート電極を設けるとともに、ゲート電極をマスクとしてHigh−k膜のエッチングを行うことを特徴としている。このようにすることによって、ダミーゲート電極とゲート電極の両方をシリコン種供給源とすることができる。
【0071】
図4および図5は、本実施の形態による半導体装置の製造工程を示す断面図である。まず、シリコン基板401上に公知の方法を用いて素子分離領域402,403を形成した後、素子分離領域402と素子分離領域403によって挟まれた領域に熱酸化法によってSiO膜404を形成する。SiO膜404の膜厚は、例えば1nm程度とすることができる。ここで、SiO膜404は、熱酸化法に限らず他の方法によって形成されてもよい。
【0072】
次に、素子分離領域402,403およびSiO膜404の上に、High−k膜405を形成する。High−k膜405は、実施の形態1と同様の材料によって形成することができる。すなわち、High−k膜405として、例えば、HfO膜、ZrO膜、La膜、Y膜またはAl膜などを用いることができる。また、High−k膜405は、HfO、ZrO、La、YおよびAlの内で任意の材料を混合することによって得られる膜であってもよいし、これらの材料とSiOとを混合することによって得られる膜であってもよい。さらに、上記いずれかの材料に窒素が添加された材料であってもよい。尚、High−k膜405の膜厚は、例えば3nm〜7nm程度とすることができる。
【0073】
High−k膜405を形成した後は、この上に、ゲート電極およびダミーゲート電極となる多結晶シリコン膜406を形成する。本実施の形態においては、多結晶シリコン膜406がパターニングされた膜を用いてシリコン種供給源とするので、多結晶シリコン膜406の膜厚は通常よりも厚い膜厚とする。この際、多結晶シリコン膜406をパターニングすることによって形成されるゲート電極およびダミーゲート電極の内で、ダミーゲート電極ではなくゲート電極を基準として膜厚を決定する。すなわち、ゲート電極として必要な膜厚に、High−k膜をエッチングする際に一緒にエッチングされることによって消失する分の膜厚を加えた値とする。例えば、ゲート電極として必要な膜厚が150nm程度であり、High−k膜をエッチングする際に消失する膜厚が150nm程度である場合には、300nm程度の膜厚の多結晶シリコン膜406を形成する。
【0074】
次に、マスク材となるSiO膜407を多結晶シリコン膜406の上に形成する。ここで、SiO膜407は、実施の形態1および2と同様にゲートマスクとして形成されるだけでなく、ダミーゲートマスクとしても形成される。尚、SiO膜407の膜厚は、例えば100nm程度とすることができる。
【0075】
SiO膜407を形成した後は、実施の形態1と同様に、SiO膜407の上に反射防止膜408を形成する。但し、本発明においては、反射防止膜408はなくてもよい。
【0076】
次に、フォトリソグラフィ法を用いて、反射防止膜408の上にレジストパターン409,410,411を形成し、図4(a)の構造とする。
【0077】
次に、レジストパターン409,410,411をマスクとして反射防止膜408、SiO膜407をエッチングする。その後、不要となったレジストパターン409,410,411を除去することによって、図4(b)の構造が得られる。図において、SiO膜パターン412は、ゲート電極形成用のゲートマスクである。一方、SiO膜パターン413,414は、ダミーゲート電極形成用のダミーゲートマスクである。
【0078】
次に、SiO膜パターン412,413,414をマスクとして、多結晶シリコン膜406のエッチングを行う。エッチングを終えた後にSiO膜パターン412,413,414を除去することによって、図4(c)に示す構造が得られる。図に示すように、本実施の形態では、ゲート電極を構成する多結晶シリコン膜パターン415の上にはマスクであるSiO膜が形成されていない。また、素子分離領域402,403上には、ダミーゲート電極である多結晶シリコン膜パターン416,417が形成されている。
【0079】
次に、多結晶シリコン膜パターン415,416,417をマスクとして、High−k膜405のエッチングを行う。エッチングは、実施の形態1と同様に、BCl、Cl、HBr、CF、O、Ar、NおよびHeよりなる群から選ばれる少なくとも1種のガスを用いて行うことができる。
【0080】
また、実施の形態1と同様に、エッチングは2段階に分けて行うことが好ましい。すなわち、エッチングは、最初に、High−k膜405のエッチング速度が大きくなる条件で行った後、SiO膜404との選択比が大きくなる条件に変えて行うことが好ましい。例えば、まず、比較的大きいエッチング速度の得られるCFガスを用いて、High−k膜405の膜厚の90%程度までエッチングする。CFガスにCl、HBrおよびOを加えた混合ガスを用いてエッチングを行ってもよい。次に、比較的高い選択比の得られるHBrおよびOの混合ガスにエッチングガスを変え、残りの10%程度の膜厚のHigh−k膜405をエッチングする。エッチングは、例えば、誘導結合による低圧高密度プラズマによって行うことができる。
【0081】
図4(c)に示すように、多結晶シリコン膜パターン415,416,417のいずれの上にもSiO膜は形成されていない。したがって、High−k膜405をエッチングする際、多結晶シリコン膜パターン415,416,417もHigh−k膜405と一緒にエッチングされる。これにより、エッチング雰囲気中に多量のシリコン種を供給することが可能となる。したがって、High−k膜405のエッチング速度およびSiO膜404に対する選択比をともに大きくし、SiO膜404を残して選択的にHigh−k膜405をエッチングすることが可能となる。
【0082】
以上の工程によって、図4(d)に示す構造を得ることができる。
【0083】
尚、本実施の形態においては、レジストパターンをSiO膜へ転写し、得られたSiO膜パターンをマスクとして多結晶シリコン膜をエッチングする例について示したが、本発明はこれに限られるものではない。レジストパターンをマスクとしたエッチングによって、直接多結晶シリコン膜にレジストパターンを転写してもよい。
【0084】
本実施の形態によれば、図4(d)に示すように、High−k膜のエッチング終了後の構造は、ゲート電極(多結晶シリコンパターン415)とともにダミーゲート電極(多結晶シリコンパターン416,417)が残存した構造となる。このことから、本実施の形態においては、シリコン基板上で素子動作および回路動作に支障のない箇所にのみダミーゲート電極を形成する必要がある。尚、ダミーゲート電極が残ることによって、本実施の形態では次のような副次的効果を得ることができる。
【0085】
図4(d)に示すゲート電極構造を形成した後は、エクステンション注入、サイドウォールの成膜、サイドウォールのエッチバック、ソース・ドレイン注入およびコンタクト層/バリア層の形成が順に行われる。図5(a)において、501はエクステンション注入領域であり、502はサイドウォールであり、503はソース・ドレイン領域である。また、504は、コンタクト層およびバリア層である。ここで、サイドウォールとしては、例えばシリコン窒化膜などを用いることができる。また、コンタクト層として例えば珪化チタンなどを用いることができ、バリア層として例えば窒化チタンなどを用いることができる。
【0086】
通常の工程では、この後にSiO膜などの層間絶縁膜を成膜した後、コンタクトホールの形成が行われる。しかしながら、本実施の形態によれば、ダミーゲート電極としての多結晶シリコン膜パターン416,417を残すことによって、図5(a)に示すように、ソース・ドレイン領域503が開口した構造を得ることができる。したがって、層間絶縁膜およびコンタクトホールの形成工程を省略することができる。
【0087】
本実施の形態では、図5(a)の構造を得た後に、全面にタングステン膜を成膜する。次に、化学的機械研磨法(CMP法)によって、開口部505,506を残してタングステン膜507を除去する。これにより、図5(b)に示す構造を得ることができる。
【0088】
また、図5(c)に示すように、層間絶縁膜508およびコンタクトホール509を形成する場合には、ゲート電極およびダミーゲート電極に形成されたサイドウォール502をエッチング停止層とすることによって、自己整合的にコンタクトホールを形成することが可能となる。
【0089】
さらに、ダミーゲート電極を残すことによって、ゲート電極以外の部分にもゲート電極と同程度の膜厚を有する構造物が存在することになる。したがって、全体的な平坦度を向上させることができるとともに、化学的機械研磨法工程における異常研磨(ディッシング)を抑制する効果を得ることもできる。
【0090】
本実施の形態によれば、ダミーゲート電極を設けるとともに、ゲート電極を構成する多結晶シリコン膜パターン上のSiO膜を除去することによって、これらをシリコン種供給源として利用することができる。したがって、High−k膜のエッチングの際に、多量のシリコン種をエッチング雰囲気中に供給することが可能となる。
【0091】
実施の形態1〜3においては、High−k膜の下地膜としてSiO膜を用いた例について示したが、本発明はこれに限られるものではない。High−k膜の下地膜はシリコンを含む酸化膜であればよく、例えばシリコン酸窒化膜やシリケート膜などを用いてもよい。尚、ゲートマスクおよびダミーゲートマスクについても同様である。
【0092】
また、実施の形態1〜3においては、ゲート電極材料として多結晶シリコン膜を用いた例について述べたが、本発明はこれに限られるものではない。アモルファスシリコンまたはシリコンゲルマニウムなどのシリコンを含む膜であれば、ゲート電極材料として用いることができる。
【0093】
さらに、実施の形態1〜3においては、トランジスタのゲート絶縁膜にHigh−k膜を用いた例について述べたが、本発明はこれに限られるものではない。例えば、受動素子としてのキャパシタ膜にHigh−k膜を用いた例にも適用することが可能である。
【0094】
【発明の効果】
本発明によれば、シリコン基板上にシリコン種供給源を設け、High−k膜のエッチング時にエッチング雰囲気中にシリコン種を供給することによって、High−k膜のエッチング速度を向上させることができるとともに、SiO膜に対する選択比を大きくすることが可能となる。したがって、High−k膜を選択的にエッチングして、半導体装置を安定的に製造することができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 (a)および(b)は、本発明によるHigh−k膜のエッチング工程を示す断面図である。
【図2】 (a)〜(d)は、実施の形態1による半導体装置の製造工程を示す断面図である。
【図3】 (a)〜(d)は、実施の形態2による半導体装置の製造工程を示す断面図である。
【図4】 (a)〜(d)は、実施の形態3による半導体装置の製造工程を示す断面図である。
【図5】 (a)〜(c)は、実施の形態3による半導体装置の製造工程を示す断面図である。
【図6】 (a)〜(d)は、従来の半導体装置の製造工程を示す断面図である。
【符号の説明】
100,201,301,401,601 半導体基板、
101,102,202,203,302,303,402,403,602,603 素子分離領域、
103,104,105,109,213,214,215,311,415,416,417,611 多結晶シリコン膜パターン、
106,110,204,207,304,307,404,407,604,607 SiO膜、
107,108,205,305,405,605 High−k膜、
111,112 側壁保護膜、
206,306,406,606 多結晶シリコン膜、
208,308,408,608 反射防止膜、
209,211,212,309,409,410,411,609 レジストパターン、
210,310,412,413,414,610 SiO膜パターン、
501 エクステンション注入領域、
502 サイドウォール、
503 ソース・ドレイン領域、
504 コンタクト層/バリア層、
505,506 開口部、
507 タングステン膜、
508 層間絶縁膜、
509 コンタクトホール、
,S シリコン種。

Claims (6)

  1. 半導体基板上にSiO膜を介して形成されたHfO又はAl又はこれらにSiOを含む膜をドライエッチングする半導体装置の製造方法において、
    前記HfO又はAl又はこれらにSiOを含む膜の上にゲート電極である多結晶シリコン膜又はアモルファスシリコン膜を設け、CFガス、CFガスにCl、HBr、Oを加えた混合ガス、又は、HBr及びOの混合ガスによって、前記HfO又はAl又はこれらにSiOを含む膜をエッチングする際に前記多結晶シリコン膜又はアモルファスシリコン膜もエッチングすることによってエッチング雰囲気中にシリコン種を供給することを特徴とする半導体装置の製造方法。
  2. 半導体基板上に素子分離領域を形成する工程と、
    前記半導体基板上で前記素子分離領域に挟まれた領域にSiO 膜を形成する工程と、
    前記素子分離領域および前記SiO 膜の上にHfO 又はAl 又はこれらにSiO を含む膜を形成する工程と、
    前記HfO 又はAl 又はこれらにSiO を含む膜上に多結晶シリコン膜又はアモルファスシリコン膜を形成する工程と、
    前記多結晶シリコン膜又はアモルファスシリコン膜の上にシリコンを含む酸化膜からなるゲートマスクを形成する工程と、
    前記素子分離領域上の前記多結晶シリコン膜又はアモルファスシリコン膜の上にレジストパターンを形成する工程と、
    前記ゲートマスクおよび前記レジストパターンをマスクとした前記多結晶シリコン膜又はアモルファスシリコン膜のドライエッチングによって、ゲート電極およびダミーゲート電極を形成する工程と、
    前記ダミーゲート電極上の前記レジストパターンを除去した後に前記ゲートマスクを用いて前記HfO 又はAl 又はこれらにSiO を含む膜をCF ガス、CF ガスにCl 、HBr、O を加えた混合ガス、又は、HBr及びO の混合ガスによって、ドライエッチングするとともに、前記ダミーゲート電極をドライエッチングする工程とを有することを特徴とする半導体装置の製造方法。
  3. 前記ダミーゲート電極は、前記HfO 又はAl 又はこれらにSiO を含む膜のエッチングの終了とともに消失する請求項2に記載の半導体装置の製造方法。
  4. 半導体基板上に素子分離領域を形成する工程と、
    前記半導体基板上で前記素子分離領域に挟まれた領域にSiO 膜を形成する工程と、
    前記素子分離領域および前記SiO 膜の上にHfO 又はAl 又はこれらにSiO を含む膜を形成する工程と、
    前記HfO 又はAl 又はこれらにSiO を含む膜上に多結晶シリコン膜又はアモルファスシリコン膜を形成する工程と、
    前記多結晶シリコン膜又はアモルファスシリコン膜の上にシリコンを含む酸化膜からなるゲートマスクを形成する工程と、
    前記素子分離領域上の前記多結晶シリコン膜又はアモルファスシリコン膜の上にレジストパターンを形成する工程と、
    前記ゲートマスクおよび前記レジストパターンをマスクとした前記多結晶シリコン膜又はアモルファスシリコン膜のドライエッチングによって、ゲート電極およびダミーゲート電極を形成する工程と、
    前記ゲートマスクを用いて前記HfO 又はAl 又はこれらにSiO を含む膜をCF ガス、CF ガスにCl 、HBr、O を加えた混合ガス、又は、HBr及びO の混合ガスによって、ドライエッチングするとともに、前記ダミーゲート電極をドライエッチングする工程とを有し、
    前記ゲート電極およびダミーゲート電極を形成する工程において、前記ドライエッチングの途中で前記レジストパターンを除去し、前記除去されたレジストパターンの下の前記多結晶シリコン膜又はアモルファスシリコン膜も同時にドライエッチングして、前記ゲート電極の膜厚よりも小さい膜厚を有する前記ダミーゲート電極を形成することを特徴とする半導体装置の製造方法。
  5. 半導体基板上に素子分離領域を形成する工程と、
    前記半導体基板上で前記素子分離領域に挟まれた領域にSiO 膜を形成する工程と、
    前記素子分離領域および前記SiO 膜の上にHfO 又はAl 又はこれらにSiO を含む膜を形成する工程と、
    前記HfO 又はAl 又はこれらにSiO を含む膜上に多結晶シリコン膜又はアモルファスシリコン膜を形成する工程と、
    前記多結晶シリコン膜又はアモルファスシリコン膜の上にシリコンを含む酸化膜からなるゲートマスクを形成する工程と、
    前記ゲートマスクを用いたドライエッチングによってゲート電極を形成する工程と、
    前記ゲートマスクを除去する工程と、
    前記ゲート電極をマスクとして前記HfO 又はAl 又はこれらにSiO を含む膜をCF ガス、CF ガスにCl 、HBr、O を加えた混合ガス、又は、HBr及びO の混合ガスによって、ドライエッチングするとともに、前記ゲート電極の一部もドライエッチングする工程とを有することを特徴とする半導体装置の製造方法。
  6. 半導体基板上に素子分離領域を形成する工程と、
    前記半導体基板上で前記素子分離領域に挟まれた領域にSiO 膜を形成する工程と、
    前記素子分離領域および前記SiO 膜の上にHfO 又はAl 又はこれらにSiO を含む膜を形成する工程と、
    前記HfO 又はAl 又はこれらにSiO を含む膜上に多結晶シリコン膜又はアモルファスシリコン膜を形成する工程と、
    前記多結晶シリコン膜又はアモルファスシリコン膜の上に、シリコンを含む酸化膜からなるゲートマスクおよびダミーゲートマスクを形成する工程と、
    前記ゲートマスクおよび前記ダミーゲートマスクを用いたドライエッチングによって、ゲート電極およびダミーゲート電極を形成する工程と、
    前記ゲートマスクおよび前記ダミーゲートマスクを除去する工程と、
    前記ゲート電極および前記ダミーゲート電極をマスクとして、前記HfO 又はAl 又はこれらにSiO を含む膜をCF ガス、CF ガスにCl 、HBr、O を加えた混合ガス、又は、HBr及びO の混合ガスによって、ドライエッチングするとともに、前記ゲート電極および前記ダミーゲート電極の一部もドライエッチングする工程とを有することを特徴とする半導体装置の製造方法。
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