JP4281852B2 - 血液凝固阻害抗体とその使用方法 - Google Patents

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Description

発明の背景
1.発明の分野
本発明は、新規な抗体とその抗体を使用して血液凝固を阻害する方法に関するものである。より具体的には、本発明は、特に、ネイティブヒト組織因子と高い親和性で結合する新規な抗体に関するものである。本発明の抗体は、様々な用途において、特にin vivoでの血液凝固を阻害することに有用である。
2.背景
血液凝固は、失血をできるだけ少なくすることによって、ホメオスターシスを維持する。一般に、血液凝固には、血管損傷、血小板凝集、凝固因子、線維素溶解現象の阻止が必要である。凝固因子は、血管損傷を血餅の形成と結びつけるカスケードで作用する(概して、L.Stryer,Biochemistry,3rd Ed,W.H.Freeman Co.,New York;およびA.G.Dilman et al.,The Pharmacological Basis of Therapeutics,8th Edition,McGraw Hill Inc.,New York,pp.1311-1331を参照)。
第X因子(FX)の第Xa因子(FXa)に対する活性が血液凝固プロセスにおいて重大なステップであるということは、一般的に一致している事柄である。通常、“組織因子”(TF)を含む触媒活性コンプレックスを結合することによって、FXはFXaに変換される。TFは、触媒活性コンプレックス(TF:VIIa)を形成するために第VII/VIIa因子を結合する、制御可能に発現される細胞膜タンパク質である。血餅はプロトロンビンのFXa媒介性活性化に続いて起こる。血液凝固は、TFを、TF:VIIaコンプレックスを最適に形成することができない非ネイティブ状態に不活性化することによって最小化することができる。FXaの過剰な形成は、再狭窄を含む様々な血栓につながると考えられている。
血栓症は、心臓手術(例えば、血管形成)、腹胸手術、動脈手術、器具(例えば、ステントやカテーテル)の配置、あるいは動脈血管内膜切除等の侵入的な医療処置と関連している。さらに、血栓症は、肺動脈塞栓症(例えば、塞栓形成を伴う心房細胞の繊維状組織の形成)や血管内凝固症候群等の様々な血栓障害や凝固障害を伴うことがある。体液操作も、体外循環(例えば、心肺バイパス手術)や透析を伴う処置の外に、特に輸血や体液のサンプリングにおける望ましくない血栓に帰するおそれがある。
抗凝血剤は、血栓症と関連する血液凝固を緩和したり、防止するために頻繁に使用されている。適当な抗凝血剤、またはクマリン誘導体(例えば、ワルフィン〔warfin〕やジクマロール)や荷電ポリマー(例えば、ヘパリン、ヒルジン、ヒルログ〔hirulog〕)を一つ以上含む混合物を投与することによって、血液凝固を最小化したり、排除することができることが多い。例えば、上述のGilman et al.,R.J.Beigering et al.,Ann.Hemathol.,72:177(1996);J.D.Willerson,Circulation,94:866(1996)を参照されたい。
しかしながら、抗凝血剤の使用は、出血、再閉塞、“white-clot”症候群、刺激、出産異常、血小板減少症や肝不全等の副作用をしばしば引き起こす。特に、抗凝血剤の長期にわたる投与は、生命をおびやかす病気の危険性を高める(例えば、上述のGilman et al.,を参照)。
また、抗血小板活性を持つある種の抗体が、様々な血栓を緩和するために使用されている。例えば、ReoPro(商標)は、血管形成、心筋梗塞、不安定アンギナ(狭心症)や冠状動脈狭窄症等によって引き起こされる様々な血栓障害を緩和するために日常的に投与される治療抗体である。さらに、ReoPro(商標)は、心筋梗塞とアンギナの危険性を低減する予防薬として使用することができる(J.T.Willerson,Circulation,94:866(1996);M.L.Simmons et al.,Circulation,89:596(1994)を参照)。
また、抗凝血抗体も知られている。特に、触媒活性TF:VIIaコンプレックスの会合を妨害することによって血液凝固を阻害しているのはではないかと推定されている、TF結合抗体が報告されている(例えば、Jeske et al.,SEM in THROM.and HEMO,22:213(1996);Ragni et al.,Circulation,93:1913(1996);欧州特許番号0 420 937 B1号;W.Ruf et al.,Throm.Haemosp.,66:529(1991);M.M.Fiorie et al.,Blood,8:3127(1992)を参照)。
しかしながら、現在のTF結合抗体には、それらの抗凝血剤としての適性を最小にする重大な欠点がある。例えば、現在のTF結合抗体は、最適な抗凝血活性に十分な結合親和性を持っていない。それゆえ、多くの血栓状態において、このような不十分な結合親和性を補償するためには、許容することができないような高い抗体レベルで投与して、血液凝固を最小にしなければならない。さらに、現在のTF結合抗体は、ネイティブTFと非ネイティブ状態のTFを効果的に判別することができない、即ち、現在の抗体は十分な結合特異性を持っていない。また、現在のTF結合抗体は、FXがTFおよび/またはTF:VIIaコンプレックスと結合するのを防止することができない。
それゆえ、高い親和性と選択率でネイティブヒトTFと結合する抗凝血剤を得、望ましくない血液凝固、および血餅の形成を阻害することが望まれている。さらに、第X因子とTF:VIIaコンプレックスの結合を防止するような抗凝血剤を得ることが望まれている。
本発明の概要
我々は、ヒトの組織因子(TF)を高い親和性と特異性で結合させる、優れた抗凝固活性を提供する抗体を見出した。本発明にかかる抗体は、in vivoで効果的に血液凝固を阻害することができる。本発明にかかる抗体は、単体でもしくはTF:VIIaコンプレックス内で、ヒトTFを結合することができ、TFまたはそのコンプレックスと結合する第X因子を効果的に阻害することによって、血液凝固を減少させることができる。
本発明における好ましい抗体はモノクローナルであり、具体的には、ネイティブヒトTFに対して優勢な配座エピトープをヒトのTFに結合させる。このエピトープは非常に強い抗体結合領域を提供する。実際、従来の抗凝結性抗体に比べ、本発明の好ましい抗体は少なくとも5倍、通常少なくとも10倍の結合親和力でネイティブヒトTFに結合する。さらに、本発明の好ましい抗体は、ネイティブヒトTFに選択的であり、非ネイティブまたは変成したTFを実質的に結合しない。H36.D2.B7(ハイブリドーマATCC HB-12255により分泌される)は特に本発明において好ましい抗体である。
本発明における好ましい抗体はTFを結合させるので、FXがTF:第VIIa因子コンプレックスへ効果的に結合せず、それゆえFXはその活性型(FXa)に効果的に転化されない。本発明における好ましい抗体は、FXのTF分子への結合またはアクセスを効果的にブロックすることで、TF機能を阻害することができる。例えば、結果は以下の実施例3に記載されているので参照されたい。
また、本発明における好ましい抗体は、TFと第VIIa因子との間の相互作用または結合をあまり強く阻害するものではなく、あるいはFX以外の材質であるTF:第VIIa因子コンプレックスの活性を阻害しない。例えば、結果は以下の実施例4に記載されているので参照されたい。
また、本発明は、本発明にかかる抗体をエンコードする核酸を提供するものである。H36.D2.B7の様々な領域における核酸とアミノ酸の配列(SEQ ID:NO:1ないし4)は、図1Aと1Bに示されている。
好ましい実施様態において、本発明は血液凝固および血餅の形成を阻害する方法、さらにヒトTFレベルを低下させる方法を提供するものである。
一般的に、本発明にかかる抗体は、上記の血液凝固、炎症または他の疾患を含む、TF、またはTF:VIIaコンプレックスに結合するFXによって仲介されるほぼすべての生物反応を調節する上で有効であろう。
本発明にかかる抗体は、様々な血栓症を和らげる際、特に動脈や心臓の手術(血管形成など)などの侵入的な医療処置に続いて起こるレステノシス(restenosis)、またはその他の血栓症を防止したり阻害する際に、非常に有効である。また、本発明にかかる抗体は、医療器具の使用(例えば、カテーテル、ステントあるいはその他の医療装置)によって生じる血液凝固を減らしたりさらに効果的に排除するために、用いられることができる。本発明における好ましい抗体は、多くの抗凝結、抗血小板、血栓崩壊の合成品と併用されるであろう。これによって、カクテルでの投与において血液凝固の阻害を増幅したり阻害を長く保つことが可能となる。
本発明にかかる抗体は、哺乳類、特にヒトの体外循環において、抗凝血薬としても用いられる。この方法では、心肺バイパス手術、臓器移植手術、あるいは他の長時間にわたる手術で発生する体外循環の前、またはその間に、血液凝固を阻害するのに十分な量で、本発明にかかる抗体を一種または複数種、該哺乳類に投与する。
本発明にかかる抗体は、薬のキャリヤーとして、特にストレポキナーゼ(strepokinase)、組織プラスミノゲン活性体(t−PA)、ウロキナーゼなどの血餅との相互作用を目的とした薬剤にも用いられる。同様に、本発明にかかる抗体は、適切なトキシンを抗体にコンジュゲートさせることによって細胞障害剤としても用いられる。本発明にかかる抗体のコンジュゲートは、また、補体結合能力および抗体依存性の細胞を仲介する細胞障害性を供与するため、細胞毒またはエフェクター分子を共有結合した、本発明にかかる抗体の効果的な量の哺乳類への投与により、哺乳類、特にヒトの組織因子レベルを低下させるためにも用いることができる。それによって、抗体コンジュゲートが組織因子を示す細胞と接触させることで哺乳類の組織因子レベルを低下する。
また、本発明にかかる抗体は、ネイティブヒトTFをイメージしたin vivo診断学を含むin vivo診断法にも利用できる。
また、本発明にかかる抗体は、体液(例えば、プラズマや血清など)または組織(例えば、生検サンプルなど)を含む生物サンプルにおけるネイティブTFを検出するためのin vitro分析法にも用いられる。特に、拮抗的や非拮抗的な形で様々な異種同種の免疫測定を用い、生物サンプル内のネイティブTFの存在、より好ましくはその量を検出することができる。
本発明におけるこのような分析法は、患者が血液凝固や血餅を有しているか否か、あるいはその可能性を決定するのに非常に有効である。つまり、血液凝固は、通常、脈管構造の内装の細胞のような細胞表面にTFが発現していることによって伴うものである。血液凝固がない場合、TFは常に発現するとは限らない。そのため、本発明における分析法を用いて体液サンプル中のTFを検出することで、血液凝固の存在を指示できるであろう。
また本発明にかかる抗体は、非常に純性なネイティブTF、特にネイティブヒトTFを生物サンプルから調製するためにも用いることができる。本発明にかかる抗体はまた、ネイティブTFを示す細胞の検出と精製にも用いることができる。
また本発明にかかる抗体は、生物サンプル中におけるネイティブTFを検出、より好ましくはその量を測定するための診断キットなどの一部としても用いることができる。本発明における他の概要は以下に記載される。
【図面の簡単な説明】
図1Aおよび1Bは、H36.D2.B7の軽鎖および重鎖の可変領域における核酸(SEQ ID NO:1および3)とアミノ酸(SEQ ID NO:2および4)の配列を示す。超可変領域(CDR即ち相補性決定領域)を下線で示す(一重下線は核酸配列、二重下線はアミノ酸配列を示す)ものである。
図2は、ELISAやBIACore分析によって決定された、抗組織因子抗体の会合(Ka)と解離(Kd)の定数を示すものである。
図3は、抗組織因子抗体でのプレインキュベートによるFX活性を仲介したTF:VIIaコンプレックスの阻害を示すものである。
図4は、FVIIa特定基質S−2288に対するTF:VIIaの活性を抗組織因子抗体により阻害していることを示すものである。
図5は、TFイニシエイテッド凝固分析法におけるプロトロンビンタイム(PT)を増加させるためのH36抗体の能力を示す図である。
図6Aおよび6Bは、FXa形成と、H36.D2抗体およびrHTFのモル比との関係を図示したものであり、図6Aでは、H36.D2がFX添加前にFT:VIIaコンプレックスを伴ってプレインキュベートされており、図6Bでは、H36.D2およびTF:VIIaおよびFXが同時に添加されている。
図7は、J−82細胞活性分析法におけるH36.D2抗体によるTF:VIIa活性の阻害を示すものである。
図8Aおよび8Bは、H36.D2抗体がrhTF上の配座エピトープを結合させたことを表す点を示す。レーン1−ネイティブrHTF、レーン2−8M尿素で処理したネイティブrHTF、レーン3−8M尿素と5mMのDTTで処理したネイティブrHTF。図8Aでは、プロッティングは約40秒さらされた一方、図8Bでは、プロッティングは120秒さらされた。
発明の詳細な説明
上記のように、本発明における好ましい抗体は、ネイティブヒトTFに対して十分な親和性を示す。特に、本発明における好ましい抗体は、ネイティブヒトTFに対する結合定数(Ka,M-1)を、表面プラスモン分析(後に述べる実施例1の手順に従ったBIACore分析)で決定された、少なくとも約1×108として示し、好ましくは、表面プラスモン分析で決定された少なくとも約5×108として示し、さらに好ましくは、表面プラスモン分析で決定された少なくとも約1×1010結合定数Ka(Ka,M-1)を示すものである。本発明にかかる抗体のこのような十分な結合親和性は、過去に報告された抗体におけるかなり低い結合親和性とは極めて対照的である。
この点に関して、後に記載の実施例3で述べられるようなin vitro分析で望まれるTF機能阻害(例えば、少なくとも約95、98、または99%の阻害)を実施するのに、本発明にかかる抗体は、多少低い有効濃度で、例えば、比較的低い濃度での使用が可能である。
また、好ましい抗体は、ネイティブヒトTFに対しても高い特異性を有しており、実質的に非ネイティブTFと結合しないことが好ましい。好ましい抗体は、非ネイティブTF、あるいは、例えば、標準ドットブロット分析によって決定された他の免疫学的に無関係な分子と実質的に結合しない(例えば、このようなドットブロット測定で視覚的に検出される非ネイティブTFと結合しない、あるいは本質的に結合しない)。ここで述べる“非ネイティブTF”とは、TFが変性するようにコアトロピック(choatropic)剤で処理された、自然に発生するか、または組み換え型ヒトTFを意味している。典型的なコアトロピック剤としては、洗剤(例えば、SDS)、ジチオトレオトールやβ−メルカプトエタノールと結合した尿素;グアニジン塩酸塩などが挙げられる。H36.D2、またはH36.D2.B7抗体は、このような非ネイティブTFと実質的に結合しない。例えば、ドットブロット測定である、後に述べる実施例8の結果を参照されたい。
上記のように、本発明の好ましい抗体は、FXが有効にTF/第VIIa因子コンプレックスと結合しないようにTFと結合し、それによってFXは有効にその活性形態(FXa)に変換されることがない。本発明の特に好ましい抗体は、本発明の抗体の存在下(即ち、実験サンプル)、あるいは本発明の抗体の非存在下(即ち、対照サンプル)においてFXとTF:第VIIa因子コンプレックスとを接触させ、実験サンプルと対照サンプルとの間でのFXのFXaへの変換の%の違いを測定する、後に述べる実施例3のような標準in vitro結合分析によって決定されるTF濃度が約1.0nMのTF、あるいはさらに低い約0.20nMや0.10nMのTF未満であっても、TF/第VIIa因子コンプレックスに対するFX活性を強く阻害するものであり、例えば、少なくとも約50%、好ましくは少なくとも約80%、さらに好ましくは少なくとも約90%、あるいは約95%阻害するものである。
本発明にかかる抗体は、開示された方法や分析で使用される場合には、略純粋であることが好ましい。ここで述べる抗体が“略純粋”であるとは、抗体またはタンパク質が、それに自然に付随する成分から分離された状態にあることを意味している。例えば、標準の免疫親和性またはプロテインA親和性精製技術を用いることで、本発明にかかる抗体は、ネイティブTFを抗原またはプロテインA樹脂として使用することによって、ハイブリドーマ培養物から精製することができる。同様に、本発明にかかる抗体とともに標準の免疫親和性精製技術を用いることによって、略純粋なネイティブTFを得ることができる。特に、総タンパク質(あるサンプルにおける総タンパク質の重量%)の少なくとも50%が本発明の抗体またはタンパク質である場合、該抗体またはタンパク質は略純粋である。該抗体またはタンパク質は、総タンパク質の少なくとも60重量%であることが好ましく、少なくとも75重量%であることがより好ましく、少なくとも90重量%であることがさらに好ましく、少なくとも98重量%であることが最も好ましい。純度は、SDS(PAGE)ゲル電気泳動法、カラムクロマトグラフィー(例えば、アフィニティクロマトグラフィー)またはHPLC分析等の公知の方法で容易に分析することができる。
本発明における好ましい抗体(H36.D2.B7)の核酸(SEQ ID NO:1および3)とアミノ酸(SEQ ID NO:2および4)配列を図1Aと図1Bに示す。SEQ ID NO:1および2は、軽鎖可変領域の核酸とアミノ酸をそれぞれ示し、SEQ ID NO:3および4は、重鎖可変領域の核酸とアミノ酸をそれぞれ示している。これらの配列の全てにおいて、超可変領域(CDRs即ち相補性決定部)は下線によって示されている。
本発明のさらに好ましい抗体は、図1Aと図1Bに示されている軽鎖、あるいは重鎖配列の一方、あるいは両方と略配列同一性を持つ。具体的には、好ましい抗体は、SEQ ID NO.2および/または4に対して、少なくとも約70%、好ましくは約80%以上、さらに好ましくは約85、90、あるいは95%以上の相同性(配列同一性)を有するものが含まれる。
本発明の好ましい抗体は、SEQ ID NO.2および4の(図1Aと図1Bにおいて二重下線で示される)超可変領域に対して、高い配列同一性を持っている。特に好ましい本発明にかかる抗体は、H36.D2.B7の軽鎖可変領域に対応する一つ、二つあるいは三つの超可変領域に対して高い配列同一性(少なくとも90%、または95%の配列同一性)を有する、あるいは同様である一つ、二つ、あるいは三つの超可変領域を軽鎖可変領域に有する(これらの超可変領域は図1Aにおいて下線で示された、以下のものである:
Figure 0004281852
特に好ましい本発明の抗体は、H36.D2.B7の重鎖可変領域の対応する一つ、二つあるいは三つの超可変領域に対して高い配列同一性(少なくとも90%、あるいは95%の配列同一性)を持つ、あるいは同様である一つ、二つ、あるいは3つの超可変領域を重鎖可変領域に有する(これらの超可変領域は図1Bにおいて下線で示された、以下のものである:
Figure 0004281852
本発明における核酸は、以下に述べる適度に厳しい条件(以下、“通常のストリンジェント”条件と述べる)下で、SEQ ID NO:1および/またはSEQ ID NO:3の配列に結合するのに十分な長さ(好ましくは、少なくとも約100、200、または250塩基対)を有することが好ましい。(通常のストリンジェント条件):37℃の温度で0.8M食塩水/0.08Mクエン酸ナトリウム(SSC)緩衝液に20%のホルムアミドを含み、このSSC緩衝液で37℃で一度洗浄された時に結合が残るハイブリッド形成緩衝液を使用。
さらに、本発明における核酸(好ましくは、少なくとも約100、200、または250塩基対)は、以下に述べるかなり厳しい条件(以下、“高ストリンジェント”条件と述べる)下で、SEQ ID NO:1および/またはSEQ ID NO:3の配列と結合する。(高ストリンジェント条件):42℃の温度で0.9M食塩水/0.09Mクエン酸ナトリウム(SSC)緩衝液に20%のホルムアミドを含み、このSSC緩衝液で42℃で二度洗浄された時に結合が残るハイブリッド形成緩衝液を使用。
本発明における核酸は、好ましくは少なくとも20塩基対、さらに好ましくは少なくとも約50塩基対、そしてより好ましくは少なくとも約100、200、250、または300塩基対を含んでいる。
一般的に好ましい本発明における核酸は、ここで述べられる好ましい結合親和性とその他の特性を持つ本発明にかかる抗体を発現する。
また、本発明における好ましい核酸は、図1Aと図1Bに示されている軽鎖、あるいは重鎖配列の一方、あるいは両方と略配列同一性を有する。具体的には、好ましい核酸は、SEQ ID NO:1および/または3に対して、少なくとも約70%、好ましくは約80%以上、さらに好ましくは約85、90、あるいは95%以上の相同性(配列同一性)持つ配列を含んでいる。
本発明における特に好ましい核酸配列は、SEQ ID NO:1および/または3の(図1Aと図1Bにおいて下線で示される)超可変領域に対して、高い配列同一性を有するものである。特に好ましい核酸は、抗体軽鎖可変領域をコード化し、超可変領域をコード化し、H36.D2.B7の対応する超可変領域をコード化する配列の一つ、二つ、または三つに対して高い配列同一性(少なくとも90%、あるいは95%の配列同一性)を有しているか、または一つ、二つ、または三つの配列と同様となっている(これらの超可変領域は図1Aにおいて下線で示され、以下のものである:
Figure 0004281852
また、特に好ましい核酸は、抗体重鎖可変領域をコード化し、超可変領域をコード化し、H36.D2.B7の対応する超可変領域をコード化する一つ、二つあるいは三つ配列に対して高い配列同一性(少なくとも90%、あるいは95%の配列同一性)を有する、または一つ、二つ、または三つの配列と同様となっている(これらの超可変領域は図1Bにおいて下線で示され、以下のものである:
Figure 0004281852
本発明における核酸は単離されている。これは、所定の核酸が、通常、所定の画分における総核酸重量の少なくとも約0.5%、好ましくは少なくとも約2%、さらに好ましくは少なくとも約5%を成すことを意味している。部分的に純粋な核酸は、所定の画分における総核酸重量の少なくとも約10%、好ましくは少なくとも約30%、さらに好ましくは少なくとも約60%をなしている。純粋な核酸は、所定の画分における総核酸重量の少なくとも約80%、好ましくは少なくとも約90%、さらに好ましくは少なくとも約95%をなしている。
本発明にかかる抗体は、従来から一般に知られている技術によって調製可能であり、典型的にはネイティブTFの精製サンプル、代表的なものとしてはネイティブヒトTF、好ましくは精製された組み換えヒト組織因子(rhTF)に生成されるものである。先を切った組み換えヒト組織因子、即ち“rhTF”(243のアミノ酸によって構成され、細胞質ドメインを持たない)は、本発明にかかる抗体を生成するのに特に好ましい。また、上記抗体は、非ネイティブTFには見られない、ネイティブTFの一つ以上のエピトープを含む免疫原性ペプチドから生成することも可能である。ここで述べる“ネイティブTF”とは、rhTF等を含むTFサンプルである。上述したように、一般的にはモノクローナル抗体が好ましいが、ポリクローナル抗体も採用することが可能である。
より具体的には、抗体は、ネイティブヒトTFの精製サンプル、あるいは上記免疫原性ペプチドを単独、またはキャリアとのコンプレックスを用いて哺乳類に免疫性を与えることによって調製することができる。好ましい哺乳類としては、羊、やぎ、うさぎ、モルモット、ねずみ、マウス等の典型的な実験動物が挙げられる。ねずみやマウス、特にマウスは、モノクローナル抗体を調製するには好ましい。哺乳類に対する抗原の投与は、皮下、腹腔内、静脈内、筋肉内、皮内注射などの数ある好ましい方法のうち、どの方法で行ってもかまわない。免疫性を与える最適な間隔、免疫を与える量等は比較的広い範囲にわたって変更可能であり、この開示に基づいて実験的に決定することができる。典型的な手順では、数か月にわたって抗原を数回、注入する。標準技術によって、免疫性を与えられた動物の血清から抗体が回収され、ネイティブヒトTFに特有な抗体を発見するためにスクリーニングされる。モノクローナル抗体は、抗体を生成する細胞内や、ハイブリドーマ細胞を形成する標準融合技術を用いることによってモノクローナル抗体を生成するのに使用された細胞内で生成可能である。G.Kohler,et al.,Nature,256:456(1975)を参照されたい。典型的なものとしては、抗体生成細胞を骨髄腫細胞等の不死細胞系と融合し、ハイブリドーマ細胞を形成することが挙げられる。あるいは、Huse,et al.,Science,256:1275(1989)の方法によって、モノクローナル抗体を細胞から生成することができる。
好ましいプロトコルでは、約2か月から7か月間にわたって処理された精製rhTFコンプレックスを含む組成物でマウスの腹腔内免疫化を行う。その後、免疫性を与えられたマウスから脾臓細胞が取り出される。脾臓細胞切除に先立って、rhTFに特有の抗体価が、免疫性を与えられたマウスの血清から測定される。その後、切除されたマウスの脾臓細胞は、ヒポキサンチン−グアニンホスホリボシルトランスフェラーゼ欠損(HGPRT-)やチミジンキナーゼ欠損(TK-)等のマーカーを持つ適切な同型遺伝子、あるいは異型遺伝子の(好ましくは、同型遺伝子の)リンパ系細胞系と融合される。骨髄腫細胞をリンパ系細胞系として採用することが好ましい。骨髄腫細胞と脾臓細胞を、例えば脾臓細胞に対して骨髄腫細胞が約1から4の割合で混合する。上記細胞は、ポリエチレングリコール(PEG)方法で融合することができる。上述のG.Kohler,et al.Nature,を参照されたい。このようにクローンされたハイブリドーマは、例えばRPMI-1640培地で生育される。G.E.More,et al.,Journal of American Medical Association,199:549を参照されたい。融合手順後に成長したハイブリドーマは、精製rhTFと特に結合する抗体の分泌を放射免疫分析や酵素免疫分析等することによってスクリーニングされ、例えば、精製rhTFと結合するが非ネイティブrhTFとは結合しない抗体が選択される。スクリーニングには、ELISAを採用することが好ましい。このようなスクリーニングにおいて、好ましい結果を示すハイブリドーマを限界希釈法で拡大し、クローニングすることができる。さらに、ヒトの体液サンプル以外の溶液中でrhTFと結合することができる抗体を選別するために、さらなるスクリーニングを行うことが好ましい。分離された抗体は、親和性クロマトグラフィー等、適した免疫技術を使ってさらに精製することができる。特に好ましいH36.D2.B7抗体を形成するハイブリドーマ培養物は、ブダペスト条約に準じて、12301 Parklawn Drive,Rockville,MD,10852のAmerican Type Culture Collection(ATCC)に寄託されている。このハイブリドーマ培養物は、1997年1月8日にATCCに寄託され、受入れ番号ATCC HB-12255が割り当てられた。
ヒトに対する治療への応用のためには、ヒトではない動物の可変領域と人間の定常領域を結合させるキメラ抗体誘導体、例えば抗体分子を形成し、それによって対象となるヒト内の抗体の免疫原性を非キメラ抗体よりも少なくさせることが望ましい。様々な種類のこのようなキメラ抗体を、例えばヒトの可変領域キメラを形成することによって得ることができる、可変領域のある部分、特に抗原結合ドメインの保存領域はヒトから発生し、超可変領域のみがヒトではない起源から発生する。S.L.Morrison,Science,229:1202-1207(1985);Oi et al.,BioTechnique,4:214(1986);Teng et al.,Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.,80:7308-7312(1983);Kozbor et al.,Immunology Today,4:7279(1983);Olsson et al.,Meth.Enzymol.,9:3-16(1982)に開示されたヒト適応キメラ抗体とその形成方法を参照されたい。さらに、トランスジェニックマウスを使うこともできる。例えば、ヒトの抗体のレパートリーを有し、ネイティブヒトTFを使って免疫性が付与されているトランスジェニックマウスが生み出されている。また、このような免疫性を付与されたマウスの脾臓を、上記のように、特にネイティブヒトTFと反応するヒトモノクローナル抗体を分泌するハイブリドーマを形成するのに使用することができる。N.Longberg et al.,Nature,368:856-859(1994);L.L.Green et el.,Nature Genet.,7:13-21(1994);S.L.Morrison,Proc,Natl.Acad.Sci.U.S.A.,81:6851-6855(1994)を参照されたい。
また、本発明にかかる抗体の核酸は、ポリメラーゼ連鎖反応によっても調製することができる(後述の実施例1に記載のプライマーを参照)。概して、Sambrook et al.,Molecular Cloning(2d ed.1989)を参照されたい。また、このような核酸は、公知の方法、例えばリン酸トリエステル法(Oligonucleotide Synthesis,IRL Press(M.J.GAit,ed.,1984)を参照)や市販の自動オリゴヌクレオチド合成機を使って合成することが可能である。このようにして得られた本発明における核酸は、本発明にかかる抗体を公知の方法で発現するのに採用することができる。本発明にかかる抗体の核酸コードは、例えば、制限酵素を使ってベクターに切れ目を形成し、コンストラクトを挿入し、ライゲーションする等の公知の方法によって、適当なベクターに取り入れることが可能である。適切にプロモータ配列と動作可能に結合されている、挿入された核酸配列を含むベクターは、発現のために宿主細胞に導入される。概して、上述のSambrook et al.,を参照されたい。適当なベクターは、クローニングプロトコルに関連する要因に基づいて経験的に選択することができる。例えば、ベクターは、採用される宿主に対して適合可能であり、適切なレプリコンを持っているものである。さらに、ベクターは、挿入された核酸配列を収容可能でなくてはならない。好ましい宿主としては、多様な真核細胞やE.coliなどのような原核細胞が挙げられる。
本発明にかかる抗体の分子量は、用途や、抗体がコンジュゲートした、または組み換え融合された毒素、薬、または検知可能ラベルのようなものを含んでいるか等の要因によって変化する。一般に、本発明にかかる抗体の分子量は、約20から150kDaである。このような分子量は、SDS−PAGE ゲル電気泳動法等の分子サイジング法とその後のタンパク質染色、あるいはウエスタンブロット分析法によって容易に決定される。
“本発明にかかる抗体”や同様の用語は、ネイティブTFを結合する免疫学的に活発な断片のような免疫グロブリン全体を指している。免疫グロブリンとその免疫学的に活発な断片は、抗体結合部(即ち、特にネイティブヒトTFと結合可能なペリトープ〔peritope〕)を含んでいる。模範的な抗体断片としては、例えばFab,F(v),Fab’,F(ab’)2断片、免疫グロブリンのジスルフィド結合の還元によって派生する“半分子”、単鎖免疫グロブリン、あるいはその他の好ましい抗原結合断片がある(例えば、Bird et al.,Science,pp.242-424(1998);Huston et al.,PNAS,(USA),85:5879(1988);Webber et al.,Mol.Immunol.,32:249(1995)を参照)。抗体やその免疫学的に活発な断片は、動物(例えば、マウスやラット等の齧歯類)のもの、あるいはキメラ形であってもよい(Morrison et al.,PNAS,81:6851(1984);Jones et al.,Nature,pp.321,522(1986)を参照)。本発明にかかる単鎖抗体が好ましい。
同様に、“本発明における核酸”は、本発明にかかる抗体を得るために発現される配列を示す用語で、上記の意味で明記している。
上記のように、本発明にかかる抗体は、典型的には、無菌水や食塩水等の調剤的に認められている非毒性キャリア、ポリエチレングリコール等のグリコール、植物性油等を一つ以上含む組成物において、再狭窄などの血栓を防止、あるいは減少するために、哺乳類、好ましくはヒト等の霊長類に投与することができる。特に、生適合性、生分解性ラクチド重合体、ラクチドグリコライド共重合体、ポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレン共重合体が、ここで述べる抗体含有組成物の放出を制御する賦形剤として有用である。その他可能性のある有用な投与システムとしては、エチレンビニルアセテート共重合体粒子、浸透ポンプ、植え込み型注入システム、およびリボソーム等が挙げられる。一般的に、本発明における抗凝固組成物は溶液、あるいは懸濁液状であり、好ましくは約0.01%から10%(w/w)の本発明にかかる抗体を含んでおり、さらに好ましくは約0.01%から5%(w/w)の上記抗体を含んでいる。抗体は、組成物における単独の活性成分、あるいはその他の抗凝固剤(例えば、ヘパリン、ヒルジンやヒルログ)、抗血小板(例えば、ReoPro)、あるいは血栓溶解(thrombolytic)剤(例えば、組織プラスミノーゲン活性化因子、ストレポキナーゼ、またはウロキナーゼ)を一つ以上含むカクテルとして投与することができる。さらに、本発明の抗体は、所望の抗凝固作用を促進させたり、または長引かせるために、適当な一種類以上の抗凝固剤、抗血小板や血栓溶解剤を投与する前、あるいは後に投与することができる。
さらに上記のように、本発明にかかる抗体を医療器具、例えばカテーテル、ステント等の留置装置の使用によって引き起こされる可能性のある血液凝固を削減するために使用することができる。ある好ましい方法では、体液と接触する前に、上記器具が本発明にかかる抗体(例えば、1mg/mlの食塩水溶液として)で処理される。あるいは、またはさらに、血餅の形成を最小限にするのに十分な量の本発明にかかる抗体を体液と混合することもできる。
本発明における治療抗凝固組成物は、非経口あるいは静脈投与、特に液体溶液の形状として投与されるのが適している。このような組成物は単位用量で投与されると便利であり、製薬技術で知られている方法で調製することができる。Remington’s Pharmaceutical Sciences,(Mack Publishing Co.,Easton PA,(1980))を参照されたい。“単位用量”とは、ヒト等の霊長類への統一された投薬量としてふさわしい物理的に別個の単位で採用された本発明における治療組成物を意味し、各単位は要求された希釈剤やキャリアと共に所望の治療効果を得るために求められた所定量の活性物質を含んでいる。単位用量は、種類、治療される血栓の重症度、患者の血液凝固システムの抗体を利用するための容量、所望のFX活性の阻害、あるいは中和度等の様々な要因によって変わる。投与する抗体の厳密な量は、典型的には医師によって判断されるが、単位用量は一般的には投与方法次第であり、一日あたり体重の10ng/kgから50mg/kgの範囲である。より典型的には、一日あたり体重の100ng/kgから10mg/kgの範囲である。促進注射における初回投与でふさわしい量もまた可変であるが、初回投与量と続く一時間以上の間隔で注射、または他の投与方法で投与される量によって典型化される。あるいは、連続、または間欠静脈注入は、血液中で少なくとも約10ナノモーラーから10マイクロモーラーの抗体濃度を保持するのに十分である。
所望の生物学的、化学的、物理的特性を付与するために、本発明にかかる抗体の修飾が望まれる場合がある。具体的には、上記抗体を薬、例えばt−PA、ストレプトキナーゼやウロキナーゼ等の血栓溶解薬とコンジュゲート(即ち、共有結合)し、血栓溶解作用を得ることが有用である。このような結合は、異種二官能プロテイン架橋剤、例えばSPDP、カルボジイミド等の結合分子を使用する方法を含むいくつかの方法や組み換え方法によって達成することができる。
さらに、血栓溶解薬等の薬に加えて、本発明の抗体は、例えばジフテリア毒素(即ち、DT)、志賀毒素、アブリン、コレラ毒素、リシン、サポリン、シュードモナス外毒素(PE)、アメリカヤマゴボウ抗ウイルスタンパク、またはジェロニン(gelonin)等の植物、またはバクテリア由来の毒素と結合することができる。このような毒素の生理活性断片は、従来よりよく知られており、例えばDT A鎖および、リシンA鎖がある。また上記毒素は、ホスホリパーゼ(例えば、ホスホリパーゼC)等の細胞表面で活発な薬剤であってもよい。その他の例としては、毒素は、例えばベンデシン(vendesine)、ビンクリスチン、ビンブラスチン、メトトレキセート、アドリアマイシン、ブレオマイシン、あるいはシスプラチン(cisplatin)等の化学療法薬であってもよいし、例えばヨウ素−131、イットリウム−90、レニウム−188、またはビスマス−212等の放射性核種であってもよい(概して、Moskaug et al.,J.Biol.Chem.,264:15709(1989);I.Pastan et al.,Cell,47:641(1986);Pastan et al.,Recombinant Toxins as Novel Therapeutic Agents,Ann.Rev.Biochem.,61:331(1992);Chemeric Toxins Olsnes and Phil,Pharmac.Ther.,25:355(1982);PCT出願公開番号WO 94/29350号;PCT出願公報番号WO 94/04689号;および米国特許番号5,620,939号を参照)。また、上記のように、毒素に加えて、哺乳類への投与によって補体結合力と抗体依存性細胞媒介細胞障害を得るために、本発明の抗体をエフェクター分子(例えば、IgG1、あるいはIgG3)とコンジュゲートさせることもできる。
治療的に効果のある量のこのような抗体/細胞毒素、またはエフェクター分子コンジュゲートを、腫瘍細胞、免疫系細胞、あるいはTFを発現することができる内皮を有するか、または有していると考えられている哺乳類、好ましくはヒト等の霊長類に投与することができる。このような腫瘍細胞、免疫系細胞、内皮の典型例としては、胸や肺の悪性腫(malignancies)、単球、および血管内皮が挙げられる。
また、本発明にかかる抗体は、例えば上記に述べられた外にも、例えば、薬品、酵素、ホルモン、放射性核種を結合可能なキレート化剤や病気の診断や治療に有効な他のタンパク質やポリペプチドなどの様々な調合薬とコンジュゲートすることが可能である。診断のためには、検知可能にラベルされた、またはラベルされていない本発明にかかる抗体を使用することができる。例えば、上記抗体を検知可能にラベルするために、放射性核種、蛍光体(fluors)、酵素、酵素基質、酵素補助因子、酵素阻害剤、例えばヘプテン等のリガンドなど多様なラベルを好適に使用することができる。
診断方法は、in vivo診断造影を含めて提供される[例えば、A.K.Abbas,Cellular and Molecular Immunology,pg.328(W.B.Saunders Co.1991)]。ほとんどのin vivo造影においては、例えば、125I、32P、99Tcや他の検知可能タグで本発明にかかる抗体を検知可能にラベルし、哺乳類、特にヒトに、抗体を所望の目的物に接触させるのに十分な所定の時間投与する。その後、患者が、抗体の結合を検出するためのシンチグラフィーカメラ分析等の公知の手順によって走査される。この分析は、特にここで開示されたような多くの血栓の診断や治療を促進することができる。この方法は、心臓手術、特に血管形成、または血餅の望まない形成が発生するであろう他の外科的手順と共に採用されると特に有効であり、血餅の発生や動きが目に見えるようになる。
また、本発明にかかる抗体は、略純粋(例えば、少なくとも約90%純度、好ましくは少なくとも約96、または97%純度の)ネイティブTF、特にネイティブヒトTFを生物学的サンプルから調製するために使用することができる。例えば、ネイティブTFは上記に記載のようにして得ることができ(L.V.M.Rao et al.,Thrombosis Res.,56:109(1989)を参照)、溶液を、抗体を含む固体支持体と混合し、結合反応混合物を形成することによって精製することができる。典型的な固体支持物としては、ポリスチレン、ポリビニリデンクロライド、セファデックス(Sephadex)(商標)(Pharmacia Fine Chemicals)等の架橋デキストラン、アガロース、ポリスチレンビーズ(Abbott Laboratories)、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、架橋形状のポリアクリルアミド、ニトロセルロース、またはナイロン等を含む、あるいは、これらから構成される支持体と同様の、マイクロタイタープレート等のプレートの壁が挙げられる。その後、TFは、標準免疫学的技術によって、固体支持物からほぼ純粋な形で分離される。概して、Harlow and Lane in Antelibodies:A Labotatory Manual,CSH Publication,New York(1988)およびAusubel et al.Current Protocols in Molecular Biology,John Wiley & Sons,New York(1989)を参照されたい。
また上記のように、本発明にかかる抗体を免疫学的サンプルにおけるネイティブヒトTF、特に血餅と結びついたネイティブTFを検出するために使用することもできる。典型的な免疫学的サンプルとしては、血漿、血清、唾液、尿、便、膣分泌物、胆汁、リンパ液、眼水、髄液、細胞培養培地、組織、特に心臓組織等の繊管束組織が挙げられる。サンプルは、例えば、心肺バイパス手術等の観血的医療処置;心筋梗塞、心筋症、心臓弁膜症、不安定アンギナ、または塞栓形成を伴う心房細胞等の心臓疾病;播種性血管内凝固を含む凝血障害、ステントやカテーテル等の器具の配置;ショック(例えば、敗血症性ショック症候群)、血管外傷、肝臓病、熱射病、悪性(例えば、すい臓、卵巣、小肺細胞癌)、狼瘡、子癇、脈管周囲閉塞性疾患、および腎臓病にかかわる血栓症、好ましくは再狭窄を患っている、または患っている疑いのある哺乳類から好適に得ることができる。
このような分析では、本発明にかかる抗体は、公知の方法で好適な原子や分子、例えば放射性ヨウ素、トリチウム、ビオチン、ベータガラクトシダーゼやホースラディッシュペルオキシダーゼ等の酵素に付着した抗ヨーディティピック(ioditypic)抗体等の検知可能な生成物を形成する試薬、または蛍光タグ(例えば、フルオロセインやローダミン)で検知可能にラベルされる。生物学的サンプルと検知可能にラベルされた抗体を接触させた後、未反応抗体が生物学的サンプルから分離され、ラベル(あるいは生成物)が抗体補足分析、抗体サンドイッチ分析、RIA、ELISA、免疫沈降、免疫吸着等の従来の免疫学的方法で検出される(上述のHarlow and Lane,;上述のAusubel et al.を参照)。好適な対照サンプルからよりも超過して検出されたラベル(または生成物)は、ネイティブTF、より具体的には血餅が生物学的サンプルに存在していることを示す。例えば、本発明にかかる抗体は、検知可能にラベル付けされ、抗体補足分析、ELISA、抗体サンドイッチ分析、RIAや免疫沈降、免疫吸着等の標準免疫技術によって、ネイティブTFを検出、好ましくは定量することができる。特に組織が使用された場合、免疫技術は公知の試薬を使って組織固定し、実質的にタンパク質コンフォメーション(例えば、ホルムアルデヒドで希釈)を維持してもよい。概して、Ausubel et al.,Current Protocols in Molecular Biology,John Wiley & Sons,New York,(1989);Harlow and Lane in Antibodies:A Laboratory Manual,CSH Publications,NY(1988)を参照されたい。
また、本発明にかかる抗体は、ある悪性細胞の外に線維芽細胞、脳細胞、免疫細胞(例えば、単球)、上皮を含むネイティブTFを発現する細胞の検出と精製するために使用することができる。細胞を検出し精製する好ましい方法としては、従来の免疫学的方法(例えば、FACSやイミュノパニング等のフローサイトメトリー法)がある。略純粋なネイティブTFを発現する細胞集団は、臨床や研究のために有用であり、例えばTF結合抗体をスクリーニングするための培養細胞としての細胞を得るのに有用である。
また、本発明は、ネイティブTF、特にネイティブヒトTFをテストサンプル、特に上記で述べた血液、血漿等の体液や組織から検出するためのテストキットそして診断キットを提供する。好ましいキットとしては、本発明の検知可能にラベルされた抗体が挙げられる。診断キットはELISA等の任意の認められた免疫フォーマットで使用することができ、生物学的サンプルにおけるネイティブTFの存在を検出、あるいは定量する。
本明細書において参照した全文書を、全て参考文献として記載する。
以下に、本発明を何ら限定するものではない実施例で、本発明を説明する。以下の実施例やその他においては、抗体H36とH36.D2を参照する。これらの抗体はH36.D2.B7と同じであるが、H36はマザークローンから派生し、H36.D2は一次クローンから得られる。一方、H36.D2.B7は、二次クローンから得られる。TF阻害の能力その他の物理的性質に関しては、これらの三つのクローン間で違いは観察されていない。
実施例1−抗rhTFモノクローナル抗体の調製およびクローニング
rhTFに対するモノクローナル抗体は以下のように調整された。
A.免疫化と促進
5匹の雌のBALB/cマウスを、それぞれ10μgの脂化され精製されたrhTFで免疫化した。マウスは、始めにHunter社のタイターミックス(Titermax)アジュバンドを用いて腹膜内で感作された。3回の終期増幅剤が0.85%NaCl溶液として投与された。増幅剤投与は最初の感作から2カ月、5.5カ月、および6.5カ月後に行われ、始めに皮下で投与された増幅剤以外はすべて腹膜内に投与された。最後の増幅剤は融合の3日前、20μgが投与された。
B.マウス骨髄腫細胞とマウス脾臓リンパ球との融合
rhTF免疫化されたBALB/cマウスの脾臓からのリンパ球をPEG1500を用いてX63−Ag8.653マウスの骨髄種に融合させた。引き続きPEGにさらして、細胞を熱不活性化された牛の胎児の血清内で37℃で1時間インキュベートした。その後融合した細胞をRPMI 1640で再び懸濁させ、10%のCO2内で37℃で一晩インキュベートした。翌日その細胞をRPMI 1640を用いてプレーティングして、マクロファージ培養物の上清を加えた。
C.ELISA発色
ELISA分析法のプレートを、炭酸塩のバッファー内で100マイクロリットルの組み換え型組織因子(0.25μg/ml)でコートした。全ての工程は室温で行った。プレートはBSAでブロックされ、洗浄され、テストサンプルとコントロールが加えられた。ヤギの抗マウスHRPコンジュゲート(Jackson ImmunoReserch Laboratories)でプレートをインキュベートし、ABTSペルオキシダーゼ基質システム(Kirkegaad and Perry Laborateries)を用いて、抗原と抗体の結合を検出した。吸収度は、405nmの波長で自動プレートリーダーで読み出された。
D.rhTFハイブリドーマ細胞系の安定化
融合から2週間後、特定rhTF ELISAによるハイブリドーマコロニーの選別を開始した。新たなコロニーのスクリーニングを3週間継続した。15の安定したクローンが凍結されるまで、連続した抗体の製造のために1週間から2週間ごとに陽性クローンをテストした。
E.1次・2次クローニング
限界希釈クローニングが、陽性の安定したハイブリドーマ毎に、1次クローンを得るために実施された。細胞を溶かし、短時間培養し、10細胞/ウェルから0.1細胞/ウェル希釈した。1次クローンを抗rhTFでテストし、5個から6個の陽性クローンを膨張させ凍結した。
抗rhTF抗体の2次クローン、H36.D2.B7は、上述したように、液体窒素で調整され保存された1次クローンH36.D2から得られた。4つの異なる希釈、5細胞/ウェル、2細胞/ウェル、1細胞/ウェル、0.5細胞/ウェルの1次クローンは、2次クローニングを開始するために96ウェルのマイクロタイタープレートで調製した。細胞は以下の添加物を含んだIMDM組織培養培地で希釈した。20%のウシの胎児の血清(FBS)、2mMのL−グルタミン、100単位/mlのペニシリン、100μg/mlのストレプトマイシン、1%のGMS−S、0.075%のNaHCO3。抗rhTF抗体を分泌するクローンを決定するために、2週間の成長の後に0.2細胞/ウェルマイクロタイタープレートの5個のウェルからの上清を取り出し、上述したようにELISA分析法により抗rhTF抗体があるかどうかテストした。5個のクローンはELISA分析法ですべて陽性の結果を示し、H36.D2.B7は最も良好に抗体を産出した。5個のクローンをすべて、以下の添加物を含んだRPMI培地で順応させ、膨張させた。10%のFBS、2mMのL−グルタミン、100単位/mlのペニシリン、100μg/mlのストレプトマイシン、1%のGMS−S、0.075%のNaHCO3、0.013mg/mlのオキサル酢酸。H36.D2.B7を、細胞培養物の上清からのプロテインA親和性クロマトグラフィーで精製し、FX活性化分析法においてTF:VIIaを阻害する能力があるかどうかテストした。その結果、H36.D2.B7はH36.D2抗体と同じ阻害力があることがわかった。細胞はすべて液体窒素中に保存された。
F.H36.D2.B7からの全RNAの単離
269μgの全RNAを、2.7×105H36.D2.B7ハイブリドーマ細胞から単離した。全RNAの単離は、QiagenからのRNeasy Midi Kitプロトコルで述べられたように実施された。RNAサンプルは、必要な時まで−20℃で水中に保存した。
G.cDNAの合成、およびH36.D2.B7遺伝子の可変領域のクローニング
cDNAの1次鎖を得るため、上述の通り単離された5μgの全RNA、重鎖(HC)用のバックプライマーJS300(すべてのプライマーが後に示される)、軽鎖(LC)用のOAK57、RNase阻害剤、dNTP類、DTT、スーパースクリプトII逆転写酵素を含んだ反応混合物を調製し、42℃で1時間インキュベートした。転写を止めるために、反応チューブを65℃で15分間インキュベートした。冷却後、5単位のRNase Hが加えられ37℃で20分間インキュベートした。cDNAサンプルは、必要な時まで−70℃で保存された。
上述のように作成されたcDNA、つまり抗rhTFのHCおよびLC両方の可変領域(図1Aと1Bに示すHCとLCの可変領域における核酸とアミノ酸の配列)をクローン化するために、PCR(ポリメラーゼ連鎖反応)を別々に行った。PCRは3回行われた。1回目:HC用のフロントプライマーJS002とバックプライマーJS300を用いてPCRを96℃、53℃、72℃で35サイクル行った。LCには、フロントプライマーJS009とバックプライマーOKA57を用いてPCRを96℃、63℃、72℃で35サイクル行った。2回目:pMC−18がHCフロントプライマーに用いられ、pMC−15がLCフロントプライマーに用いられる以外は、HCとLC両方のPCRが1回目と同様に行われた。3回目:HC用のH36HCFとH36HCRプライマーを用いて96℃、60〜65℃、72℃でPCRを30サイクル行った。LCには、H36LCFとH36LCRプライマーを用いてPCRを96℃、58℃、72℃で30サイクル行った。
以下のプライマーは、HCとLCのH36.D2.B7可変領域のクローニングに用いられた。
Figure 0004281852
上記SEQ ID NO:17ないし26において、KはGまたはT、MはAまたはC、RはAまたはG、SはCまたはG、VはA、CまたはG、WはAまたはT、YはCまたはTである。
実施例2−本発明のモノクローナル抗体(Mab)の結合活動
上記の実施例1で調製した本発明にかかるMabが使用された。rhTF分子をE.coliに発現させ、標準法(上述のHarlow and Lane,上述のAusubel et al.を参照)に基づいて免疫親和性クロマトグラフィーで精製した。Mabの会合(Ka)と解離(Kb)定数は、ELISAと表面プラスモン共鳴(例:BIACore)分析法(上述のHarlow and Lane;上述のAusubel et al.;Altschuh et al.,Biochem.,31:6298(1992);およびPharmacia Biosensorが開示したBIAcore法を参照)によって決定された。BIACore分析法には、rhTFが、製造者の支持に従ってバイオセンサーチップ上に固定された。各Mabの定数を4つの抗体濃度(0.125nM、0.2nM、0.5nM、1nM)として決定した。
タンパク質濃度は、スタンダードとして牛血清アルブミンを、また、商業的に利用可能な色素剤(Bio-Rad)を用いた標準分析法(M.M.Bradford,Anal.Biochem.,72:248(1976))によって決定した。
図2は各抗rhTF Mabの会合と解離定数を示している。Mab H36は、テストされたどの抗rhTF Mabの中で最高の会合率(Ka=3.1×1010-1)と最低の解離率(Kd=3.2×1011M)を示した。
実施例3−FXa特定基質分析法
ここで述べられた実験では、一般に、50mMのトリス−HCl、pH7.5と、0.1%の牛血清アルブミン(BSA)中で、30分間37℃で70/30w/w比のホスファチジコリン(0.07mg/ml)とホスファチジルセリン(0.03mg/ml)とともに脂化されたrhTFを用いて処理された。事前に作成されたTFの貯蔵液として、5nMの脂化されたrhTFと5nMのFVIIaを30分間37℃でインキュベートすることでTF:VIIaコンプレックスを形成した。TF:VIIaコンプレックスは分割され、必要なときまで−70℃で保存された。精製されたヒトの第VII因子、第VIIa因子、FXはEnyzme Research Laboratories,Inc.から得た。以下のバッファーは、25mMのHepes-NaOH、5mMのCaCl2、150mMのNaCl、0.1%のBSA、pH7.5といった全てのFXaとFVIIa分析法に用いられた。
MabはTF:VIIaが仲介するFXのFXaへの活性化をブロックするための容量のためにスクリーニングされた。FXの活性化は2つの連続しない工程において決定した。第1段階(FX活性化)では、FXのFXaへの活性化をCa+2の存在下で分析した。第2段階(FXa活性分析法)では、FXの活性化をEDTAで失わせて、FXaの形成はFXa特定色原体基質(S−2222)を用いて決定した。S−2222とS−2288(以下参照)色原体は、クロモジェニックス(Chromogenix)(Pharmacia Heper Inc.より配給)から得た。0.08nMのTF:VIIaを伴う反応をインキュベートすることによって、FX活性化を1.5mlのマイクロ遠心チューブ内で行い、どちらも抗rhTF抗体またはバッファーコントロールでプレインキュベートされた。続いて反応は37℃で30分間インキュベートし、それから30nMのFXが加えられた後、さらに37℃で10分間の追加的インキュベーションがなされた。FXa活性は96ウェルのタイタープレートで決定した。20マイクロリットルのサンプルを第1段階で取り出し、各ウェル毎に同量のEDTA(500mM)と混合し、続いて0.144mlのバッファーと0.016mlの5mMのS−2222基質を加えた。上記反応は、追加的に37℃で15〜30分間インキュベートすることが認められた。405nmの吸光度が各反応で記録された後、その後、反応は0.05mlの50%酢酸により失われた。TF:VIIaの活性の阻害は、実験(抗体を含む)サンプル、およびコントロール(抗体を含まない)サンプルにおけるOD405nm値から計算された。一部の実験では、抗hTF抗体、TF/VIIa、およびFXがそれぞれ同時に加えられて結合の競合を検出した。図3はH36.D2.Mab(太線)が、他のテストされた抗rHTF Mabよりはるかに大きい(95%)FXへのTF:/VIIa活性を阻害する様子を示す。
実施例4−FVIIa特定基質分析法
MabはFVIIa特定分析法によってさらにスクリーニングされる。この分析法では、5nMの脂化されたrhTFが、始めに96ウェルタイタープレート内で37℃で30分間、バッファー(コントロール)または50nMの抗体(実験用)でインキュベートされ、その後5nMの精製したヒトのFVIIa(VT=0.192ml)と混合し、続いて37℃で30分間インキュベートされた。F VIIa特定基質S−2288の貯蔵液20mMの8マイクロリットルが各ウェルに加えられた(最終濃度は0.8mM)。続いて、反応が37℃で1時間インキュベートされた。それから0.06mlの50%の酢酸で失わせた後、405nmでの吸光度が測定された。TF/VIIa活性の阻害率は、実験サンプルおよびコントロールサンプルからのOD405nm値から計算された。
図4は、H36抗体がTFとプレインキュベートされたか(VIIaを加える前)、またはVIIaとプレインキュベートされているTFに抗体が加えられた(上記抗体を加える前)場合、H36抗体はS−2288基質に対するTF/VIIa活性をあまり強くブロックしないことを示している。つまりH36はTFとFVIIa間の相互作用(結合)を妨げず、また、H36はペプチド基質に対するTF:VIIa活性を阻害しない。
実施例5−プロトロンビンタイム(PT)分析法
トロンプラスチンの添加後数秒で、カルシウムの加えられた血漿は凝固する。この現象はプロトロンビンタイム(PT)と呼ばれる。一般的に、長時間のPTは抗凝固活性の有効な指標である。(上述のGilman et al.を参照)
H36.D2抗体が、商品化されているヒト血漿(Baxter Diagnostics Inc.から得られたCi-Trol Control Level I)を用いた基準方法に基づいて、PTに影響を及ぼす能力のために調べられた。凝固反応は、Ca++の存在下で、脂化されたrhTFの添加により開始された。凝固時間は自動凝固タイマー(MLA Electra 800)で測定した。PT分析は、0.2mlの脂化rhTF(0.1%のBSA、14.6mMのCaCl 2、0.07mg/mlのホスファチジルコリン、0.03mg/mlのホスファチジルセリンを含む50mMのトリス−HCl、pH7.5バッファー内)をプラスチック製のツイン−ウェルキュベットに注入することにより開始された。上記各キュベットは、0.01mlのバッファー(コントロールサンプル)または抗体(実験サンプル)と1〜2分間プレインキュベートした0.1mlの血漿を入れていた。H36.D2抗体によるTF仲介凝固の阻害は、log[TF]がlog凝固時間に対してプロットされているTF基準曲線を用いて計算した。
図5は、H36.D2抗体が、ヒト血漿中でTFで開始される凝固を充分に阻害することを示している。H36.D2抗体はPT時間を大幅に伸ばし、この抗体がTFで開始される凝固の効果的な阻害剤であることがわかる(約99%の阻害まで)。
実施例6−FXおよびH36.D2抗体がTF:VIIaコンプレックスへの結合に競合する
TF/VIIa、FX、およびH36.D2抗体の間で競合実験を行った。図6Aは、予め形成したTF/VIIaコンプレックス(0.08nM)が、0.02nM、0.04nM、0.08nM、0.16nMのH36.D2モノクローナル抗体をそれぞれ含むバッファー中で、30分間37℃でプレインキュベートした実験結果を示すものである。そしてFX(30nM)を、TF/VIIaおよびH36.D2抗体の混合物に加えた後、その混合物をさらに10分間37℃でインキュベートした。上述した通り、FXの活性化はEDTAで失わせた。従って、製造されたFXaを、実施例3で述べたFXa特定分析法によって決定した。
図6Bは、H36.D2抗体と予め形成されたTF:VIIaとFXが同時に加えられてFX活性化分析法を開始した以外は、上述された条件で行った実験結果を示す。
図6Aと6Bで示したデータから、H36.D2抗体とFXが、予め形成されたTF/VIIaコンプレックスへの結合の際に競合することがわかる。
実施例7−細胞培養物におけるTF活性の阻害
J−82は、ネイティブヒトTFを、大量に細胞表面タンパク質として発現するヒト膀胱癌細胞系(ATCCより利用可能)である。H36.D2抗体は細胞表面上に現れているネイティブTFに結合することからFXを妨げることができることから見て、J−82 FX活性化分析は、FVIIの存在下でマイクロタイタープレート中で処理された(D.S.Fair et al.,J.Biol.Chem.,262:11692(1987)を参照)。各ウェルに2×105の細胞を加え、50ngのFVIIだけでなく、バッファー(コントロールサンプル)または抗TF抗体(実験サンプル)とともに37℃で2時間インキュベートした。その後、各ウェルをバッファーと共に丁寧に洗浄し、各ウェルに0.3mlのFX(0.05mg/ml)を室温で30分間加えた。ネイティブTFの結合競合を検出するため、上記抗体をFXと同時に加えた場合もある。それから0.05mlの部分標本を取り除き、それを100mMのEDTA0.025mlを有する96ウェルタイタープレートの新しいウェルに加えた。FXa活性は、実施例3で述べたようにFXa特定分析法によって決定した。J−82細胞表面のTF活性の阻害は、抗体のない状態(コントロールサンプル)とその存在下(実験サンプル)においてOD405nmから計算した。
図7は、H36.D2抗体がJ−82細胞膜上に発現したネイティブTFを結合させて、FXのTF仲介活性化を阻害したことを示す。これら結果は、この抗体が細胞表面に現れたネイティブTFに結合する際、FXと競合することを示している。下記の実施例8のデータを見ると、その結果からH36.D2抗体は細胞膜上のネイティブTF上の配座エピトープを結合できることがわかる。
実施例8−H36.D2抗体の、ネイティブrhTFへの特定結合
ネイティブと非ネイティブrhTFへのH36.D2の結合の評価は、簡易のドットブロット分析法で評価した。具体的には、以下の各3つのバッファーでrhTFを30μg/mlまで希釈した:10mMのトリス−HCl、pH8.0;10mMのトリス−HCl、pH8.0および8Mの尿素;10mMのトリス−HCl、pH8.0;0.8Mの尿素および5mMのジチオスレイトール。トリスバッファーでのインキュベーションはrhTFをネイティブの形態に保ち、一方、8Mの尿素と5nMのジチオスレイトールを処理することで非ネイティブ(変成)rhTFを産出した。各サンプルを室温で24時間インキュベートした。インキュベート後、ミリポア・イモビロン(Millipore Immobilon)(7×7平方cm)膜をメタノールで予め濡らし、続いて20%のメタノールを含む25mMのトリス、pH10.4で濡らした。その膜を風乾した後、各サンプル(30μg/ml)の約0.5μl、1μl、2μlを膜に塗布し風乾した。5%(w/v)のスキムミルクと5%(v/v)NP−40を含むPBSによって上記膜をブロックした後、該膜をH36.D2抗体でプローブし、続いてヤギの抗マウスIgGペルオキシダーゼコンジュゲート(Jackson ImmunoReseach Laboratories,Inc.より得た)とともにインキュベートした。製造元(Amersham)の指示に従ってECLウエスタンブロッティング試薬でインキュベートした後、該膜をプラスチックフィルム(サランラップ)で包み、様々な時間でX線フィルムにさらした。
図8Aは、H36.トリスバッファーまたは8M尿素を含むトリスバッファーの存在下で、H36.D2 MabがネイティブTF上で配座エピトープを結合することを示している(レーン1および2)。放射能写真を40秒間露光した。しかし、ネイティブTFを8Mの尿素と5mMのDTTで変成した場合、H36.D2の結合は大きく低下するか、消失してしまう(レーン3)。図8Bは、H36.D2抗体の非ネイティブ(変成など)rhTFへの結合が残っていることを示す、過剰露光された放射能写真を示す。過剰露光は約120秒間行った。8Mの尿素の処理だけでは、TFにおける二つのジスルフィドの結合は低下しないので、おそらくネイティブrhTFがごく一部変成したのみの結果となった。また尿素が除去された際、部分的に変成したTFは後のブロッティングプロセスでネイティブの確認状態に戻る可能性がある。こうした結果は、また、変成したTFを結合させない本発明における好ましい抗体は、以前報告された配座エピトープに選択的に結合せず、変成TFとも選択的に結合しない抗体とは異なることがわかる(米国特許5,437,864号における、ウエスタンブロット分析がSDSにより変成したTFへの結合を示す図18を参照)。
以上、本発明を好ましい実施形態を参照しながら、詳細に記載した。しかしながら、当業者ならば、本発明の開示をもとに、本発明の精神および範疇において、改良および改善を加えての実施が可能であろう。
配列リスト
(1)一般情報
(i)出願人:ウォン,ヒン,シー
ジアオ,ジン−アン
エスペランザ,ニーベス
ローレンス,ルーエプシェン
(ii)発明の名称:血液凝固阻害抗体とその使用方法
(iii)配列の数:26
(iv)住所:
(A)名宛人:ダイク、ブロンスタイン、ロバーツ、クッシュマン エルエル ピー
(B)通り:130 ウォーター ストリート
(C)市:ボストン
(D)州:マサチューセッツ
(E)国:アメリカ合衆国
(F)郵便番号:02109
(v)コンピュータ読み取り方式
(A)媒体のタイプ:ディスク
(B)コンピュータ:IBM コンパチブル
(C)作動システム:DOS
(D)ソフトウエア:ファストSEQ バージョン1.5
(vi)元の出願データ:
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(B)出願日:
(C)分類:
(vii)先行出願データ:
(A)出願番号:
(B)出願日:
(viii)代理人情報:
(A)氏名:ピーター エフ コーレス
(B)登録番号:33,860
(C)参考/ドケット番号:46943−PCT
(ix)通信情報:
(A)電話番号:617−523−3400
(B)ファックス番号:617−523−6440
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Claims (17)

  1. ネイティブなヒト組織因子に結合する抗体であって、寄託番号ATCC HB−12255のハイブリドーマによって生産されるH36.D2.B7である抗体。
  2. SEQ ID NO:2に示されるアミノ酸配列からなる軽鎖可変領域と、SEQ ID NO:4に示されるアミノ酸配列からなる重鎖可変領域とを含む、ネイティブなヒト組織因子に結合する抗体。
  3. SEQ ID NO:5〜SEQ ID NO:7に示されるアミノ酸配列からなる軽鎖超可変領域と、SEQ ID NO:8〜SEQ ID NO:10に示されるアミノ酸配列からなる重鎖超可変領域とを含む、ネイティブなヒト組織因子に結合する抗体。
  4. キメラ抗体である請求項2又は3に記載の抗体。
  5. ヒト適応キメラ抗体である請求項3に記載の抗体。
  6. ヒト由来の定常領域を含む請求項4又は5に記載の抗体。
  7. SEQ ID NO:11〜SEQ ID NO:13に示される核酸配列によってコードされる軽鎖超可変領域と、SEQ ID NO:14〜SEQ ID NO:16に示される核酸配列によってコードされる重鎖超可変領域とを含むネイティブなヒト組織因子に結合する抗体をコードする核酸。
  8. 請求項7に記載の核酸を含み、ネイティブなヒト組織因子と結合する抗体の少なくとも一部を発現可能とする組み換えベクター。
  9. 請求項8に記載の組み換えベクターを含む宿主細胞。
  10. 治療上効果的な量の請求項1〜6のいずれか1項に記載の抗体と、薬学的に許容可能な担体とを含む組成物。
  11. 治療上効果的な量の請求項1〜6のいずれか1項に記載の抗体と、薬学的に許容可能な担体とを含み、哺乳類における組織因子の活性レベルを低下させるための組成物。
  12. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の抗体、または請求項10に記載の組成物の使用方法であって、血栓症の治療用薬剤の製造に用いる、使用方法。
  13. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の抗体、または請求項10に記載の組成物の使用方法であって、侵入的な医療処置に関係する再狭窄の治療用薬剤の製造に用いる、使用方法。
  14. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の抗体、または請求項10に記載の組成物の使用方法であって、侵入的な医療処置である、血管形成術、動脈内膜切除術、導管(stent)の展開、カテーテルの使用、移植、または動静脈の側路(shunt)の処置用薬剤の製造に用いる、使用方法。
  15. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の抗体、または請求項10に記載の組成物の使用方法であって、心臓血管の疾患、感染性の疾患、腫瘍性の疾患、血栓形成剤の使用に関係する血栓塞栓状態の治療用薬剤の製造に用いる、使用方法。
  16. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の抗体、または請求項10に記載の組成物の使用方法であって、組織因子に依存的な第X因子の活性化を遮断または阻害するための薬剤の製造に用いる、使用方法。
  17. 哺乳動物における組織因子の活性を減少させる薬剤の製造のための請求項1〜6のいずれか1項に記載の抗体の使用方法。
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