JP4281339B2 - 数値制御工作機械における長尺円筒ワークの振れ取り加工方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば、印刷ロールのような長尺円筒ワークの振れを必要最小限の取代でもって自動的に除去する加工方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
凹版或いは凸版印刷に使用する印刷ロールは、印刷機に取り付けられて印刷作業に使用された後、新たな異なる印刷面を形成できるようにするために再生される。この再生作業では、凹版印刷用ロールの場合、ロール表面を剥ぎ取ってロール表面から陥没されている文字、図形等を除去すると共に、ロール表面の回転振れを除去する。この回転振れの原因は、主に、ロールの両端に形成されたセンタ穴の精度が印刷作業中のロール支持穴としての使用により損なわれ、センタ穴の形状自体が崩れたり、この崩れによりセンタ穴中心が外周面に対し実質的に偏奇すること等による。この回転振れが大きいと、このロールを再使用する印刷作業において、印刷の濃淡ムラを生じるばかりでなく、印刷ができなくなる。このため、使用済みの印刷ロールは、その後の再使用のために加工され、表面が剥ぎ取られて印刷作用面が除去されると共に、振れが除去される。
【0003】
このような印刷用ロールを再生するための従来の加工方法は、使用済みの印刷ロールを印刷機から取り外し、その両端部を旋盤等の加工機上でセンタ支持し、ロールを回転させながらの長手方向の振れが最大となる位置から工具を手動で所定量切込み、その工具とロールとを長手方向に相対移動してロールの全長に工具が接触できるようにトラバース送りする。このような、手動切込みとトラバース送りとを何度も繰り返すことにより、ロールの全長から先の印刷面が除去されると共に、振れも除去されるようになる。
また、数値制御を利用して自動加工する方法の試みも考えられる。この試みでは、最初に手作業によりロールの最大振れ量を測定し、ロールに対する切込み方向の工具の初期位置を最大振れ量よりもかなり後退した位置に設定することが考えられる。そして、この初期位置から、ロールの両端或いは片端位置で所定量の切込み送りを与え、続いてロールの長手方向において往復切削送りを与え、この切込み送りと切削送りを所定回数繰り返し、ロール表面を再生加工する作業手順の態様が考えられる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上述した旋削加工において手動で切込みを与える場合、作業者はロール再生加工の作業に付きっきりとなり、省力化と言った点で不利である。
数値制御の利用による自動加工の試みがなされる場合では、作業者は加工作業における操作や監視が不要となって省力化に貢献できるが、工具の切込み方向の初期位置を安全性の観点から相当の余裕を持った後方にプログラムする必要があり、数値制御のプログラム動作が開始されてから実際に材料除去が始まるまでにかなりの時間的ロスを伴うことになる。また、ロール再生加工は、ロールの表面から先の印刷面が振れが除去された時点で終了とすることができ、終了時の絶対寸法は特に問題とされないのが通常であるが、先の印刷面や振れの確実な除去と云う観点で、かなりの削りすぎを行うことが必要となる。
【0005】
さらに、手動工具切込みや数値制御を利用する従来の加工方法では、加工前の印刷使用済みのロールの振れ測定は、作業者の手作業による面倒で不正確な作業を必要としている。
旋盤作業に代えて、ロール再生加工作業を数値制御円筒研削盤を用いて行うことも考えられるが、この円筒研削盤を使用する場合では、実質的に数値制御旋盤について述べたような、加工初期における材料除去を伴わない時間的ロスや、加工終了段階における過度の切込みすぎや、面倒な振れ測定、などの問題が付随することとなる。特に、円筒研削盤でロール再生加工を実施が試みられる場合では、工具である砥石の一回当たりの切込み量を旋削バイトに比べて小さく設定する必要があるので、前記加工初期における材料除去を伴わない空研削量の過大設定による時間的ロスが一層の問題となる。
【0006】
従って、本発明の主たる目的は、これらの問題を解消し、例えば印刷ロールのような長尺円筒ワークを或る作業の使用後に表面を剥ぎ取りかつ振れを除去する加工を必要最小限の取代でもって全自動で能率よく行うことができるようにすることにある。
本発明の他の目的は、長尺円筒ワークから表面を剥ぎ取りかつ振れを除去する加工を数値制御円筒研削盤を使用して全自動で能率よく行うことができる加工方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段とその作用】
上述した課題を解決するために、請求項1に記載の振れ取り加工方法は、数値制御円筒研削盤において、加工サイクルの開始前に、ワークを回転させながら振れ測定器のプローブをワークに係合させ、この係合時における振れ測定器の出力に基づいてワークの回転振れによる見かけ上の最大径部及び最小径部の工具台送り座標系におけるそれぞれの位置を最大径部位置及び最小径部位置として記憶し、砥石を最大径部位置又はこの位置から空研削量後退した位置である加工サイクル開始位置へ位置決めしてから加工サイクルを開始して工具台と前記ワーク支持装置との間のトラバース送りと切込み送りとを繰り返し実行し、砥石が最小径部位置から所定の切込み量だけさらに切込みされるようにしてから加工サイクルを終了するようにした。
【0008】
この構成によれば、加工サイクルの開始前に、長尺円筒ワークの回転振れによる見かけ上の最大径部及び最小径部を工具台送り座標系の位置として記憶したので、加工サイクル開始位置への工具先端の設定及び加工サイクルの終了がこれら最大径部及び最小径部の工具台切込み座標系の位置に基づいて決定される。このため、切込み開始位置はワークの最大径部に精密に接近でき、また加工終了時期も最小径部を基準として所定の取代を除去する位置に正確に設定できる。これにより、加工開始時の無駄な空加工時間が短縮され、また加工過多、つまり過度の切込みすぎも防止される。
【0009】
振れ測定器がワークの回転振れを測定できる工具台の位置を確定し、この測定位置において振れ測定器から振れ量の最大値及び最小値を得るようにしたので、振れの最大値及び最小値が工具台の切込み座標系の位置に正確に置き換えられ、工具台の加工サイクルの制御が高精度かつ確実に実施される。
【0010】
好ましくは、請求項2に記載される振れ取り加工方法のように、ワークの回転振れをワークの長手方向における略中間位置を含む複数の長手方向位置で行い、各長手方向位置について測定される振れ量の複数の最大値と最小値の中から最も大きな値を示す1つの最大値と最も小さな値を示す1つの最小値を選択し、これら選択した1つの最大値及び最小値と振れ測定時における前記工具台の送り座標系の位置とに基づいてワークの見かけ上の最大径部位置及び最小径部位置を工具台送り座標系の位置に置き換えるようにした。
振れの最大値と最小値をワークの長手方向の略中間位置を含む複数の長手方向位置について測定し、これらの値の内の最大の値及び最小の値を取得してワークの最大径部及び最小径部としたので、砥石の振れ取り加工サイクルの開始位置及び終了位置が正確に制御される。
【0011】
さらに、請求項3に記載の振れ取り加工方法によれば、加工サイクルの終了後に、振れ測定器によりワークの回転振れを確認するようにした。
これにより、振れ取り加工の良否が機上で確認され、修正加工が必要であることが判れば、正規の振れ取り加工の設定を維持した状態で、修正加工が素早くかつ容易に行なわれる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の長尺ワークの振れ取り加工方法の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明加工方法を実施する数値制御円筒研削盤の概略平面図を示す。図1において、10はベッドで、このベッド10上の前部にはテーブル11が固定され、このテーブル11上にワークWの両端を一対のセンターで回転自在に支持するワーク支持装置としての主軸台12及び心押台13が搭載固定されている。主軸台12は回転面板14を有し、この面板14に固定の駆動金16がワークWの端面穴に螺合された被駆動ピン15を駆動するようにこれと係合している。これにより、主軸台12に固着したサーボモータ17が駆動されるとき、面板14とワークWは一体回転される。ワークWは、長尺円筒形状であって、本実施の形態では、凹版印刷機での印刷作業に使用された後この印刷機から取り外されて再生のために加工される印刷ロールである。
【0013】
摺動台20は、ベッド10上の後部に形成された前後一対の案内面21に沿ってワークWの長手方向(回転軸線O1方向)に摺動自在に案内され、サーボモータ22により送りねじ23を回転することにより、ベッド10上をワークWの回転軸線O1と平行にトラバース送りされる。摺動台20は、その上面に形成された左右一対の案内面20aに沿って工具台としての砥石台25を回転軸線O1横切る方向、正確には同軸線と直交する方向に進退自在に案内している。摺動台20の後端部に取り付けたサーボモータ26を駆動することにより送りねじ27が回転され、砥石台25がワークWに対し接近或いは離間するように進退送りされる。
【0014】
砥石台25は、その前部左端面側においてワークの回転軸線と平行な砥石軸線O2の廻りに加工工具としての砥石Gを回転自在に支持し、右端面側に固着した駆動モータ27によりこの砥石Gを回転駆動可能としている。なお、図中29、30は、摺動台20の左右側を覆うテレスコ式カバー装置を示し、各カバー装置29、30はその内側端のカバー部材29a、30aを摺動台20の両側面に固定してこれと共に一体移動させ、摺動台20のトラバース移動と共にカバー領域を伸縮するようにしている。
【0015】
砥石台25の前面には、ワークWと接触してワークWの振れを検出する振れ測定器40が取り付けられ、この測定器40は、測定棹41をワークW側に差し出す実線図示の測定位置と破線図示の退避位置に水平旋回移動可能としている。
上述したサーボモータ17、22及び26は、それぞれエンコーダ17a、22a及び26aを付属し、これらエンコーダ17a、22a及び26aの出力により、ワークWの回転位置や砥石台25(すなわち、砥石26)のZ軸座標系におけるトラバース位置及びX軸座標系における送り位置を検出できるようになっている。また、サーボモータ17、22及び26、エンコーダ17a、22a及び26aは、一般にCNCと称されるコンピュータ制御形の数値制御装置(以下、CNC装置と云う)50に接続され、同装置50からの指令により駆動され、逆に同装置50に対し位置情報を帰還入力するようになっている。さらに、振れ測定器40もCNC装置50に接続され、同装置50からの指令により計測位置と退避位置に選択的に割り出し可能であり、また同装置50に対し振れ位置に関する出力を入力するようになっている。
【0016】
図2は、本発明による振れ取り加工方法においてワークWの回転振れを検出する方法を説明する説明図である。本実施の形態におけるワークWは、凹版印刷用のロールであって、図略の印刷機上で使用された後、印刷機から外され、円筒研削盤上にセンター支持される。このような使用済みロールWは、外周面に文字や図形、その他の情報が凹部として例えば40μm程度の深さで陥没している。また、印刷中にセンター穴に侵入する印刷インクやその他の不純物により、センター穴が変形し、このセンター穴の支持中心は実質的にロール外周面から偏奇し、これがロールWの回転振れとなる。
【0017】
典型的には、図2に例示するように、ロールWは、その両センター穴が同一角度位相方向に偏奇する場合、その位相角度方向を砥石G側に向けるとき、実線で示す見かけ上の最大径部を差し出し、その位相角度から半回転進むとき、砥石G側に対し2点鎖線で示す見かけ上の最小径部を差し出す。また、別の典型的な回転振れの形態では、ロールWの両センター穴が半回転異なる角度位相方向に偏奇する場合であって、この場合、ロールWの長手方向の略中間位置が最小の振れとなり、両端部が直径方向の反対側で見かけ上の最大径部をそれぞれ砥石Gに対して向け、各最大径部の径方向の反対側に最小径部を砥石Gに対し差し向けることとなる。この後者の場合、1つの角度位相上では、ロールWの一端側が最大径部となると他端側が最小径部となり、その角度位相と半回転異なる角度位相では、ロールWの一端側が最小径部となり他端側が最大径部となるのである。
なお、見かけ上の最大径部とは、その最大径部の回転軌跡が形成する円の断面積の径が実際の断面積の径よりも大きく見えることを意味する。
【0018】
このため、測定器40により振れを計測する場合には、最低限ロールWのロール作用面の全長L0の長手方向における任意な1つの個所を計測すれば用が足りる場合と、図2に示すように、長手方向の中間位置L0/2とその他の1つ或いはそれ以上の個所、好適にはロール表面の両端から所定長さL1内側に入った位置を測定することが必要な場合とがある。これは、ロールWの特性に依存するので、振れ取り加工するロールに応じて測定法を変更してもよいし、全てのロールについて複数箇所の回転振れを測定するようにしてもよい。
なお、図中の符号Z0は、本実施の形態が適用される円筒研削盤のZ軸座標の原点であり、主軸台12のセンター上のワークW端面との境界点に定義されている。上記の各計測位置は、この原点Z0を起点として、予めCNC装置50に入力されているロールWの全長L0や前記所定長さL1等のデータを利用して確定される。
【0019】
図3は、図2に示す各計測位置で回転振れを計測する振れ測定器40の様子を示す。測定器40の測定棹41の先端から懸垂されるプローブ42は、ワークの回転状態における見かけ上の最大径部の表面が砥石の送り座標系Xに占める最大径部位置Pm及び最小径部の表面が同座標系に占める最小径部位置Psを検出する。図3に例示するロールWにおいては、その外周面と同心の正規中心Ncpに対し実際中心Acpは偏心量eだけ図示右側に偏奇しており、これにより最小径部の半径Rに対し最大径部の半径は2eだけ大きい。
【0020】
そして、このような最大径部の表面が砥石G側に向いた回転位相における砥石台25の送り座標系Xに占める最大径部位置Pm及び最小径部の表面が砥石G側に向いた回転位相における同座標系に占める最小径部位置Psは、測定器40を上記見かけ上の最大径及び最小径を測定できる位置に移動した状態の砥石台25のX軸座標位置をサーボモータ26のエンコーダ26aの出力から検出し、この座標位置出力と測定器40の測定出力とに基づいて確定できる。この最大径部位置Pm及び最小径部位置Psからなる各組のデータは、図2に示すZ軸方向の複数の測定位置の各々について得られる。そして、これら複数組のデータの内で最も値の大きな1つの最大径部位置Pmが選択され、この最大径部位置Pmの位置又はこの位置を所定の安全用の空研削代ΔX1分だけ後方に下げた位置PCsを加工サイクル開始位置と設定する。また、前記複数組のデータの内で最も値の小さな1つの最小径部位置Psが選択され、これに対し所定の加工取代x2分だけ切込み送りした位置PCfを加工サイクル終了位置と設定する。
【0021】
図4は、CNC装置50が実行する振れ取り加工プログラムの処理ルーチンを示す。以下、この処理ルーチンに従って、本実施の形態における振れ取り加工方法の手順を具体的に説明する。凹版印刷機における使用が終了したロール、すなわちワークWを、図1のように研削盤の主軸台12と心押台13との間に支持した後、CNC装置50に対し振れ取り加工指令が与えられる。図4のルーチンはこの加工指令に応答して実行開始され、ステップS1において計測位置指定変数Nが初期値「1」にセットされる。次にステップS2では、測定器40が計測位置へ前進され、そのプローブ42がワークWの外周面に当接できるように前方に差し出される。
【0022】
続くステップS3では、N=1に基づき、図2に示すワークWの加工面の左端から所定距離L1だけ中に入った位置に測定器40を整列するようにサーボモータ22を制御する。このZ軸制御は、下記のワーク情報及び機械情報を利用して行われる。すなわち、CNC装置50には、ワーク情報として、データL0、L1等が予め入力されており、また機械情報として、砥石台25及び砥石G先端のZ軸座標系及びX軸座標系における現在位置を、砥石台25の制御位置の変更及び砥石Gのツールイングによる縮径に関連して更新保持し、さらに砥石Gの左端面の前端コーナー部位置に対するプローブ42のZ軸方向及びX軸方向のオフセット量Mz、Mx(図1参)を砥石Gのツルーイングに関連して更新記憶している。
【0023】
N=1のため、ステップS4に続いてステップS5が実行され、X軸測定位置割り出しがワークWの端部(この実施の形態では、図2の実線の位置に測定器40を割り出した位置)において行われる。この割り出し動作では、サーボモータ17が駆動され、ワークWが回転された状態において、砥石台25が前進され、測定器40の測定位置を確定する砥石台25の位置が2段アプローチ動作により割り出される。この位置割り出しは、図3に線図として併記して示すように、図略の砥石台後退位置から速度が比較的早い粗アプローチ送りFraと速度の遅い精アプローチFfaの2段階送りで行われる。つまり、最初は、砥石台後退位置から粗アプローチ送りFraが行われ、プローブ42がワークWに接触してCNC装置50に信号が入ると、砥石台25が所定の短い距離だけ同速度で後退され、最後に精アプローチFfaで再接近しプローブ42が自由状態から偏奇されて、測定中立点に到達する。この時、この測定中立点への到達がCNC装置50に検出されて砥石台25の割り出し送りが停止され、砥石台25の振れ測定位置が設定される。振れ測定位置の設定動作は、振れ量が小さいか殆どない個所を使用して行うのが好ましい。
【0024】
図5は、測定器40の測定レンジの詳細を示す説明図であって、この測定器40は、図略のバネ機構によりプローブ42を常に第1測定端Re1に保持し、第2測定端Re2まで前記バネ機構の撥力に抗して偏奇可能である。この両測定端Re1とRe2との中間位置が測定中立点Pnである。従って、粗アプローチ送りFraにおいてプローブ42がワークW表面に当接し、第1測定端Re1から中立点Pn側に偏奇される時、この瞬間の測定器40からの出力変化を捉えて砥石台25を所定の短い距離だけ後退し、その後精アプローチFfaにおいて低速で再接近し、プローブ42が測定中立点Pnに偏奇するまで低速で前進される。プローブ42がこの中立点Pnに到達した瞬間を測定器40からの出力で捉え、砥石台25の前進を停止するようにサーボモータ26の駆動を停止する。この砥石台25の停止位置は、エンコーダ26aから読取ることができ、この停止位置における砥石Gの先端位置が図5に示すPGmとして確定される。測定中立点Pnは、測定器40から中立点信号を出力するようにしてもよいが、この中立点信号を出力できない形式のものを使用する場合は、CNC装置50内部で測定器40の出力を中立点閾値と比較して中立点到達の判定を行うようにしてもよい。
【0025】
このようにしてプローブ42が測定中立点Pnに偏奇する位置に砥石台25が停止された状態において、ステップS7が次に実行され、ワークWを回転させる。この間、プローブ42は図略のバネ機構によりワークWの表面に押し当てられているのでワーク表面に沿ってX軸方向に進退し、砥石G側に後退する最大径部出力+αとワーク軸線O1側に接近する最小径部出力―βが計測される。そして、先に捕捉した測定位置砥石位置PGmと既知である砥石Gに対するプローブ42のオフセット距離Mxとの和に前記最大径部出力+α及び最小径部出力―βをそれぞれ加算することにより、X軸座標系における最大径部位置Pm及び最小径部位置Psが演算され、これら位置をCNC装置50のメモリーに記憶しておく。次に、ステップS8にて計測位置指定変数Nが最終指定変数3か否か判定され、この場合「No」と判定されてステップS9で変数を歩進させ、再びステップS3に戻る。
【0026】
これにより、2回目のステップS3、S5〜S8が実行され、図2に示すワークWの長手方向中間位置のワーク断面について、X軸座標系における最大径部位置Pm及び最小径部位置Psが検出され、これら位置がCNC装置50のメモリーに記憶される。さらに、ステップS9において変数Nが3に設定された後、3回目のステプS3、S5〜S8が実行され、ワークWの長手方向の右端部のワーク断面について、X軸座標系における最大径部位置Pm及び最小径部位置Psが検出され、これら位置がCNC装置50のメモリーに記憶される。これにより、ワークWの左端部、中間部、右端部の各断面についての3組の最大径部位置Pm及び最小径部位置Psがデータとして捕捉される。
【0027】
このように3組の最大径部位置Pm及び最小径部位置Psが捕捉されると、ステップS8からステップS10へ進み、測定器40は旋回して図1に示す実線の計測位置から破線の退避位置へ後退される。続くステップS11では、メモリーに記憶された3組の最大径部位置Pm及び最小径部位置Psのデータから最も値の大きな1つの最大径部位置Pmが選択される。そして、図3に示すように、この選択された1つの最大径部位置Pmに保安のための空研削代ΔX1を加算して加工サイクル開始径位置PCsを決定する。また、3つの最小径部位置Psのデータから最も値の小さな1つの最小径部位置Psが選択され、これから研削代x2を減算して加工サイクル終了径位置PCfを決定する。このように設定された加工サイクル開始径位置PCsと終了径位置PCfの偏差を加工サイクルの単位切込み深さΔx3で除算し、加工サイクルの切込みの分割数を求める処理を行う。
【0028】
このサイクル分割処理の後、ステップS12へ進み、図6に示す加工サイクルを実行する。この加工サイクルは、間欠トラバース研削方式として知られる研削方式であり、回転中のワークWの片端部或いは両端部で砥石GをワークWに対し単位切込み量Δx3切込んでから両者間にワーク長手方向のトラバース送りを与えるように実行される。ワークWに対する砥石Gの切込み回数が前記分割数になった後にトラバース送りが与えられると、その送り端において直ちに、或いは切込み量ゼロで逆方向にトラバース送りしたその端部において、加工サイクルが終了され、砥石台25は後退端位置まで後退し、振れ取り加工が終了する。
この結果、ワークの表面からは先の凹版印刷作業で使用された印刷面が剥ぎ取られ、同時に回転振れも除去され、次の凹版印刷作業に供するべくワークWは再生される。
簡単に加工例を示すと、ワークWの凹版印刷作業面の情報刻印凹部の深さは0.04mm、振れが0.02〜0.1mmであり、よって直径で0.3mm以上の研削が必要であり、これを半径で0.01mmの単位切込みとトラバース送りを15〜17回程度行って印刷作業面及び振れを除去した。
【0029】
本実施の形態においては、上記した振れ取り加工サイクルを実行した後、振れ確認サイクルを実行するようにしている。すなわち、ステップS13において、ステップS3〜S9と同様な処理を複数回繰り返し実行し、図2に示すワークの両端部及び中央部の3箇所の各断面における見かけ上の最大径部位置Pmと最小径部位置Psを計測する。続いて、ステップS14において、これら3つの最大径部位置Pmのデータのうちの最大値と3つの最小径部位置Psのデータの最小値との偏差である最大振れ量Fmaxを演算し、ステップS15においてこの値が許容最大振れ量Frefを超えるか否か比較し、超えるときはステップS16で加工不良を意味するNG報告を行って図4のルーチンを終了する。
これにより、振れ取り加工された再生ワークの良否が機上で検査され、不良ワークについては、修正加工が施されて、良品ワークにされるのである。
【0030】
(他の実施の形態)
上述した実施の形態では、本発明による加工方法を数値制御円筒研削盤に適用した形態として説明したが、他の形式の工作機械、例えば、数値制御旋盤において本発明の加工方法を適用することもできる。
また、上記実施の形態はワークを凹版印刷用の印刷ロールとして説明したが、ワークWは凸版印刷用のロールであってもよく、また印刷ロール以外のその他の長尺円筒ワークであってもよい。
また、上記ワークの振れ量測定は、ワークの両端と中央の3箇所としたが、これ以上の個所で振れ測定を行うようにしてもよい。印刷機或いはワークの特性によりワークの回転振れの最大値をワークの長手方向の1箇所で測定することができるような場合では、複数箇所での測定は必ずしも必要ではなく、そのような特定の1箇所でワークの回転振れを測定して最大振れと認定するようにしてもよい。
【0031】
さらに、振れ測定器40は、図1、図3及び図5に示すような形式のものに限られず、ワークWが持つ振れ量をカバーする測定レンジを有するものであれば、使用に供すことができる。特に、振れ測定器40は、工具台25の前面に装着した形式のものを採用したが、これ以外の形式のもの、例えば、工具台25の上面に搭載され、工具台25の上方位置から砥石Gの前方の計測位置に進退する形式のものも採用できる。
さらに、本発明方法を円筒研削盤として砥石台トラバース形のものに適用した形態を例示したが、砥石台をトラバースさせずにワークテーブル11をワーク軸線O1と平行に往復動するテーブルトラバース形のものに適用してもよい。この場合、振れ測定器40は、工具台以外の場所、例えばベッド10のような固定部に設置することもできる。
それ以上に、振れ測定器40はこの装置自体の案内送り機構を設け、この案内機構によりワーク軸線O1に沿って割り出し可能とし、この割り出し位置でワークの振れを測定するように構成してもよい。
【0032】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明によれば、ワークの回転振れを自動計測し、ワークの回転振れによる見かけ上の最大径部及び最小径部を工具台送り座標系の位置として記憶したので、加工サイクル開始位置への工具先端の設定及び加工サイクルの終了がこれら最大径部及び最小径部の工具台送り座標系の位置に基づいて手動操作に伴う人為的誤差を巻き込むことなく正確に短時間で自動決定される。このため、切込み開始位置はワークの最大径部に精密に接近でき、また最小径部の座標位置から所定の取代分切り込んだ位置で加工を確実に終了でき、振れ取り加工作業の省力化に役立つのみならず、加工時間の短縮や加工過多、つまり過度の切込みすぎの防止と云った実用上の効果を奏することができる。
【0033】
また、本発明によれば、円筒研削盤において本発明方法を実施すると共に、振れ測定器を円筒研削盤の砥石を支持する工具台に搭載し、ワークの回転振れを測定できる工具台の位置を確定し、この測定位置において振れ測定器から振れ量の最大値及び最小値を得るようにしたので、振れの最大値及び最小値が工具台の送り座標系の位置に正確に置き換えられ、工具台の加工サイクルの制御を高精度かつ確実に実施可能とし、高精度かつ高能率な研削加工による振れ取り加工を実現できる。
【0034】
請求項2に記載の発明によれば、振れの最大値と最小値をワークの長手方向の略中間位置を含む複数の長手方向位置について測定し、これらの値の内の最大の値及び最小の値を取得してワークの最大径部及び最小径部としたので、砥石の振れ取り加工サイクルの開始位置及び終了位置がより一層高精度に制御できる。
さらに、請求項3に記載の発明によれば、加工サイクルの終了後に、振れ検出器によりワークの回転振れを確認するようにしたので、振れ取り加工の良否が機上で確認でき、修正加工が必要であれば、正規の振れ取り加工の設定状態で、修正加工を迅速かつ容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の長尺円筒ワークの振れ取り加工方法を実施する数値制御円筒研削盤の概略平面図。
【図2】 回転振れの測定個所を説明するための説明図。
【図3】 振れ測定時における測定器プローブの係合位置とX軸座標系位置との関係を説明する説明図。
【図4】 本発明による振れ取り加工方法を実施するために図1の数値制御円筒研削盤のCNC装置が実行するプログラムルーチンを示すフローチャート。
【図5】 図3に示す測定器プローブの測定レンジとX軸座標系位置との関係を説明する説明図。
【図6】 振れ取り研削サイクルにおける砥石Gの動きを説明する説明図。
【符号の説明】
W:長尺円筒ワーク、 12:主軸台、 13:心押台、 G:砥石(工具)、 25:砥石台(工具台)、 O1:ワークの回転軸線、 20:摺動台、 17、22、26:サーボモータ、 17a、22a、26a:エンコーダ、 50:CNC装置、40:測定器、 42:プローブ、 Pm:最大径部位置、Ps:最小径部位置、 Δx1:空研削量、 PCs:加工サイクル開始位置、 x2:切込み量(取代)、 PCf:加工サイクル終了位置
Claims (3)
- 長尺円筒ワークの両端をワーク支持装置により回転自在に支持し、また前記ワークを研削加工する砥石を回転支持する工具台を前記ワークの回転軸線を横切る方向に進退送り可能に設けると共にこの工具台と前記ワーク支持装置とをワークの軸線方向に相対的にトラバース送り可能とし、前記ワークの外周面にプローブを接触してこのワークの振れ量を測定できるとともに前記工具台に搭載されてこの工具台の移動により前記ワークに対し位置決め可能である振れ測定器を設け、さらに、前記工具台の進退送りと前記トラバース送りを数値制御可能として前記ワークを研削加工するようにしてなる数値制御円筒研削盤において、
前記プローブは、前記ワークの中心と前記砥石の中心を結ぶ線分に対して直角な線分上に旋回中心が位置し、前記ワークの中心と前記砥石の中心を結ぶ線分に沿って当接部が水平旋回可能に位置するようにし、
加工サイクルの開始前に、前記ワークを回転させながら前記振れ測定器の前記プローブを前記ワークに係合させる第1ステップと、
この係合時に前記振れ測定器により測定される振れ量の最大値及び最小値と振れ測定時における前記工具台の切込み座標系の位置とに基づいて最大径部位置及び最小径部位置を確定する第2ステップと、
前記砥石を前記最大径部位置又はこの位置から空研削量後退した位置である加工サイクル開始位置へ位置決めするように前記工具台を前進する第3ステップと、
前記工具台をこの加工サイクル開始位置へ前進した後に加工サイクルを開始して前記工具台と前記ワーク支持装置との間のトラバース送りと切込み送りとを繰り返し実行し、前記砥石が前記最小径部位置から所定の取代だけさらに切込みされるようにしてから前記加工サイクルを終了する第4ステップと、
からなることを特徴とする長尺円筒ワークの振れ取り加工方法。 - 前記第1ステップは、前記ワークの長手方向における略中間位置とその他の1つ又はそれ以上の位置に前記振れ測定器のプローブを選択的に係合させることからなり、また、前記第2ステップは、前記ワークの長手方向の各位置で前記振れ測定器により測定される振れ量の複数の最大値と最小値の中から最も大きな値を示す1つの最大値と最も小さな値を示す1つの最小値を選択し、これら選択した1つの最大値及び最小値と振れ測定時における前記砥石の送り座標系の位置とに基づいて前記最大径部位置及び最小径部位置を確定することを特徴とする請求項1に記載の長尺円筒ワークの振れ取り加工方法。
- 前記第4ステップの後に、前記振れ測定器のプローブを前記ワークに係合させ、これにより検出される振れ測定器の出力を確認する確認ステップを行うことを特徴とする請求項1〜2の何れかに記載の長尺円筒ワークの振れ取り加工方法。
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