JP4278074B2 - 合成樹脂複合成形体 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、箱、パネル、自動車部品等として好適に使用される、合成樹脂からなる中空体の内面に発泡成形体が内挿された合成樹脂複合成形体に関する。
【0002】
【従来の技術】
中空成形体と該中空成形体の内部に注入・成形された合成樹脂発泡成形体とからなる合成樹脂複合成形体は、従来から、鮮魚等を氷と共に搬送するための通い箱、トイレの水を貯蔵する防露タンク、バンパーや内装材等の自動車部品等として使用されてきた。例えば、ABS樹脂からなる中空成形体の内部にウレタン樹脂の発泡体を注入した合成樹脂複合成形体が広く知られている。
【0003】
しかしながら、従来使用されてきた合成樹脂複合成形体は、リサイクル性に問題があり資源を有効利用するというの点で不十分なものであった。即ち、従来行われてきた合成樹脂複合成形体の成形方法の殆どはブロー成形を応用したものであって、中空成形体を成形した後、その内部に合成樹脂発泡体を注入するという製造方法を採用していた。従って、該発泡体は上記中空成形体の内部で発熱により硬化することから、従来の合成樹脂複合成形体は中空成形体の内部で成形された合成樹脂発泡成形体と上記中空成形体とが一体として相互に接着された状態で成形されていた。
【0004】
その結果、例えばABS樹脂の中空成形体とウレタン樹脂の発泡体のように異なる樹脂から構成されている合成樹脂複合成形体を、それぞれ均一な物性の合成樹脂としてリサイクルし再ペレット化するには、強力に接着して一体となっている上記中空成形体と該発泡成形体とを分離しなければならなかった。かかる中空成形体と該発泡成形体の分離には多大な労力とコストがかかるので、リサイクルすることは実質的に不可能であった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、中空成形体と合成樹脂発泡成形体とを簡単に分離することができる合成樹脂複合成形体であって、リサイクルする際の作業性に優れ、リサイクルのコストが安価な合成樹脂複合成形体を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の合成樹脂複合成形体は、合成樹脂からなる複数の成形された分割体を相互に接着してなる厚み0.2〜7mmの中空成形体の内面に5%圧縮強度が0.1〜30kgf/cm 2 の合成樹脂発泡成形体が接着することなく内挿され、且つ上記合成樹脂発泡成形体の少なくとも一部が上記中空成形体の内面に密着することにより該発泡成形体が固定されていることを特徴とする。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図面に基き詳細に説明する。
図1は本発明の合成樹脂複合成形体(以下、「複合成形体」という。)の一例を示す一部切欠斜視図、図2は縦断面図であって、1は複合成形体を、2は中空成形体を、3は中空成形体を構成する一の分割体を、4は中空成形体を構成する他の一の分割体を、5は分割体3と分割体4の接着部を、6は合成樹脂発泡成形体(以下、「発泡成形体」という。)を、7は発泡成形体の一部が密着している中空成形体の内面を、8は発泡成形体と中空成形体の内面7との間にできている空間部をそれぞれ示す。
【0008】
本発明の中空成形体2を構成する分割体3,4は、合成樹脂からなる。該合成樹脂としては、ポリ塩化ビニル等の塩化ビニル系樹脂、ポリスチレン等のポリスチレン系樹脂、ポリエチレン系樹脂やポリプロピレン系樹脂等のポリオレフィン系樹脂、ポリメチルメタクリレート等のアクリル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂等の熱可塑性樹脂等が挙げられる。
【0009】
上記熱可塑性樹脂の中でも経済性、リサイクル性に優れているという点から、ポリスチレン系樹脂、ポリオレフィン系樹脂が好ましい。
上記ポリスチレン系樹脂の具体例としては、例えばポリスチレン、耐衝撃性ポリスチレン、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体、スチレンとメチルメタクリレートあるいはアクリロニトリル等の共重合体が挙げられる。
【0010】
上記ポリオレフィン系樹脂の具体例としては、例えば低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、直鎖状超低密度ポリエチレン、エチレン−プロピレンブロック共重合体、エチレン−プロピレンランダム共重合体、エチレン−ブテンランダム共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−メチルメタクリレート共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体の分子間を金属イオンで架橋したアイオノマー系樹脂、プロピレン単独重合体、プロピレン−エチレンランダム共重合体、プロピレン−エチレンブロック共重合体、プロピレン−ブテンランダム共重合体、ポリブテン、ポリペンテン、プロピレン−エチレン−ブテン三元共重合体、プロピレン−アクリル酸共重合体、プロピレン−アクリル酸共重合体、プロピレン−無水マレイン酸共重合体等が挙げられる。又、エチレン、プロピレン、ブテン、ペンテン等のオレフィン系モノマーと、該モノマーと共重合し得るスチレン等のモノマーとの共重合体を使用することもできる。又、上記複数の樹脂を混合した合成樹脂を使用することもできる。
【0011】
上記合成樹脂の中でも、耐熱性、耐薬品性、耐油性に優れ、リサイクルが容易であるという点から、ポリオレフィン系樹脂が特に好ましい。 具体的には、例えば低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、直鎖状超低密度ポリエチレン等のポリエチレン系樹脂や、プロピレン単独重合体、各種のプロピレン−エチレン共重合体、プロピレン−ブテン共重合体、プロピレン−エチレン−ブテン三元共重合体等のポリプロピレン系樹脂が挙げられる。
【0012】
本発明の中空成形体2は、複数の上記合成樹脂の分割体で構成されることを特徴とする。図1,図2に示す中空成形体2は分割体3と分割体4と接着部5とから構成されているが、使用する分割体の数に制限はなく、複合成形体の大きさや形状等に応じて定められる複数の分割体を用いて中空成形体2を構成することができる。
【0013】
複数の分割体3,4は同一の合成樹脂で構成することが好ましいが、分割体ごとに異なる種類の合成樹脂を用いることもできる。
【0014】
本発明の中空成形体2の厚み、即ち各分割体3,4の厚みは0.2〜7mmである。該厚みが0.2mm未満の中空成形体2を用いて複合成形体1を形成すると、中空成形体2と発泡成形体6が直接接触しないで空洞になっている部分が存在する場合、該部分に対応する複合成形体1の部分の剛性が小さくなりすぎる虞がある。一方、該厚みが7mmを超えると複合成形体1の重量が大きくなりすぎるので好ましくない。
【0015】
尚、本発明の複合成形体1の形状には制限はなく、例えば、板状、箱状、棒状、円柱状等の用途に応じた種々の形状を採用することができる。
【0016】
接着部5は、分割体を接着する際の作業性やコストが安価であるという観点から、分割体を相互に接着できる合成樹脂で構成することが好ましい。その際、接着する方法としては、接着剤や、封止接合や、平突きあわせ接合や、編みあわせ接合や、金属製の留金等を用いて接着する方法を採用することもできる。接着部5を合成樹脂で構成する場合は、分割体に用いた樹脂と同じ樹脂を用いることが望ましいが、分割体同士を接着できさえすれば異なる樹脂を用いることもできる。
【0017】
本発明においては、接着部5は、分割体3,4と発泡成形体6とを分離する妨げとならないように構成することが好ましい。そのための方法としては、図2に示すように、接着部5が発泡成形体6と直接接触しないような構造にしたり、接着部5の厚みを薄くすること等が挙げられる。
【0018】
尚、本発明の複合成形体1を容器として用いる場合、接着部5は、図1に示すように開口部の外側周縁部に設けることが、容器の剛性が大きくなるので好ましい。
【0019】
本発明の複合成形体1においては、上記中空成形体2に発泡成形体6が接着することなく内挿されている。このように構成すると、複合成形体1を切断するだけで、発泡成形体6と中空成形体2を簡単に分離することができ、発泡成形体6と中空成形体2のそれぞれを構成する合成樹脂のリサイクルが容易になる。
【0020】
但し、発泡成形体6と中空成形体2とを容易に分離できる程度に両者を仮止めすることは、接着の範疇に入らない。仮止めは、発泡成形体6を中空成形体2に内挿して、一体の複合成形体として成型する際の作業性を向上させるために行なうものであって、両者を容易に分離できる程度に見掛け上接着させておくだけのものである。従って、仮止めするだけでは、リサイクルする際の作業性に影響を与えることはない。
【0021】
発泡成形体6は、少なくとも一部が上記中空成形体2の内面に密着している状態で内挿されている。本発明においては、このように構成することにより、発泡成形体6を中空成形体2の内部で固定することができる。かかる内部で固定するという観点からは、発泡成形体6は一体として成形されていることを要し、又一体として成形されていることにより後述する5%強度や圧縮強度等の機械的強度を得ることができる。
但し、本発明は、一体として成形されている発泡成形体6を分割して挿入することを制限するものではない。
【0022】
尚、少なくとも一部が中空成形体2の内面に密着している具体的な態様としては、例えば、図3(a)に示すように中空成形体の内面全体に密着している場合、同(b)に示すように中空成形体の側面部内面11と側面部内面12に密着している場合、同(c)に示すように中空成形体の側面部内面11と側面部内面16に密着している場合、同(d)に示すように中空成形体の底面部内面13と底面部内面14に密着している場合等が挙げられる。
【0023】
上記各態様の中では、図3(a)のように、発泡成形体6が中空成形体2の全面に密着していることが好ましい。このように構成されていると、発泡成形体6が中空成形体2にしっかりと固定され、発泡成形体6のがたつきを防止でき、剛性や強度に優れる複合成形体を得ることができる。
【0024】
但し、本発明は、図3に記載されている態様に限定されるものではなく、発泡成形体6の少なくとも一部が中空成形体2の内面に密着さえしていれば、いかなる構成を採用することもできる。
【0025】
発泡成形体6を中空成形体2に密着させるため、発泡成形体6は後述するような5%圧縮強度を有するものである。また、発泡成形体6を中空成形体2に密着させるため、発泡成形体6は、後述するような圧縮クリープ等の物性を有することが望ましい。
【0026】
本発明においては、図2に示すように、発泡成形体6と中空成形体2の内面7との間に空間部8が存在しても構わない。但し、高剛性や高強度を要求される複合成形体1の場合には、上記空間部は少ないほど好ましい。
【0027】
発泡成形体6の基材樹脂は、複合成形体1全体として要求される物性に対応して適宜選定することができ、該発泡成形体6の基材樹脂は前記分割体3,4の基材樹脂とは同じものを用いることができる。
尚、発泡成形体6の基材樹脂は、過酸化物や放射線により架橋することもできるが、リサイクルするという観点からは架橋しない方が好ましい。
【0028】
発泡成形体6は、発泡成形体であれば製法を問わず、押出発泡成形体、発泡粒子型内成形体等のあらゆる種類の発泡成形体を用いることができる。但し、該発泡成形体6は、中空成形体の内部の寸法と同一寸法の発泡成形体を量産しやすいという観点から、発泡粒子型内成形体を用いることが好ましい。
【0029】
尚、本発明においては、発泡成形体6は、予め成形しておくことが好ましい。このようにすることにより、複合成形体1を成形する際、分割体3,4に容易に固定することができる。
【0030】
発泡成形体6の密度は、発泡成形体を構成する樹脂の種類によっても異なるが、0.018〜0.23g/cm3が好ましい。該密度が0.018g/cm3未満の場合は、圧縮強度が小さくなって複合成形体の物性が低下したり、複合成形体1にヒケ等による凹部が発生する虞がある。一方、該密度が、0.23g/cm3を超えると断熱性が悪くなったり、複合成形体を軽量化できなくなる虞がある。
【0031】
上記発泡成形体6の5%圧縮強度は、発泡成形体6の少なくとも一部を中空成形体2に密着させるために、0.1〜30kgf/cm2 となっている。該圧縮強度が0.1kgf/cm2未満では、発泡成形体6を中空成形体2の内面に密着させることが難しくなる虞がある。一方、該圧縮強度が30kgf/cm2を超えると、発泡成形体6の圧縮強度が大きくなりすぎて、該発泡成形体6を内挿してから分割体3,4を相互に結合しようとした場合に結合できなくなったり、結合後に複合成形体1が変形する虞がある。
尚、本明細書において、5%圧縮強度の測定はJIS−K6767の試験方法に準拠して行うこととし、10%まで圧縮強度を測定した後、その測定曲線から5%圧縮強度を求める。又、測定用の試験片を作製する際は全面が切断面となるようにする。
【0032】
発泡成形体6の圧縮クリープ試験における歪量は、荷重0.10kgf/cm2、試験期間100日の条件下で10%以下であることが好ましい。該歪量が10%を超えると、発泡成形体が変形したまま元の寸法に戻らない虞がある。発泡成形体が元の寸法に戻らないと、発泡成形体6と中空成形体2の間に空間部ができて、発泡成形体6が中空成形体2の内面に密着していない状態となり、複合成形体としての剛性や強度が低下する虞がある。
尚、本明細書における圧縮クリープ試験は、ASTM−C2221−1968に準拠し、50×50×25mmの試験片を用いて行うものとする。
【0033】
本発明の複合成形体の用途に制限はない。例えば、容器、断熱パネル、型枠、バンパー等の自動車用衝撃緩衝材、インストルメントパネル、ドアパネル、ダッシュボードやピラー等の自動車内装材、浮力材等の各種の用途に使用できる。
【0034】
本発明の複合成形体を上記容器として使用する場合、使用する樹脂は、例えば、耐熱性、耐油性に優れるポリオレフィン系樹脂からなる中空成型体と、圧縮回復性、耐熱性に優れるポリオレフィン系樹脂からなる発泡成形体とを組合わせることが好ましい。
【0035】
本発明の複合成形体を容器として使用する場合、中空成形体の厚みは、軽量性の点から200μm〜3mmが好ましい。又、発泡成形体の密度は、断熱性の点から0.02〜0.1g/cm3が好ましい。
【0036】
本発明の複合成形体を上記自動車衝撃緩衝材として使用する場合、使用する樹脂は、例えば、耐熱性、耐衝撃性に優れるポリプロピレン系樹脂やポリカーボネート系樹脂からなる中空成型体と、衝撃吸収性、耐熱性に優れるポリオレフィン系樹脂からなる発泡成形体とを組合わせることが好ましい。
【0037】
本発明の複合成形体を自動車衝撃緩衝材として使用する場合、中空成形体の厚みは、耐衝撃性の点から200μm〜7mmが好ましい。又、発泡成形体の密度は、耐衝撃性の点から0.025〜0.3g/cm3が好ましい。
【0038】
本発明の複合成形体を製造する方法の一例として、特公平2−38377号公報に提案されている方法を応用する方法が挙げられる。該方法は、射出成形の一種であって、分割体3を成形する雄型と分割体4を成形する雌型が設けられている金型と、上記雄型に対応する雌型と上記雌型に対応する雄型とが設けられている金型を使用する方法である。
【0039】
上記方法の手順は次の通りである。
まず、金型を型締めした後、合成樹脂を射出して各分割体3,4を同時に射出成形し、冷却する。次に、金型を型開きしてから、各雌型に残された分割体3,4が対向する位置まで一方の金型をスライドさせる。次に、金型に残されている一方の分割体に、予め成形された発泡成形体6を挿入する。次に、金型を型締めした後、合成樹脂を射出して接着部5を形成して複合成形体1を形成する。接着部5の冷却後、金型を開いて複合成形体1を取出す。
【0040】
上記方法によれば、本発明の複合成形体1を連続的に成形することができるので、生産効率を向上させることができる。又、ブロー成形された中空成形体と異なり、ピン用の穴や厚み厚薄が少ないので品質の良い複合成形体1を製造することができる。
更に、分割体を成形した後に発泡成形体を挿入するので、前記の物性を有する発泡成形体であればいかなるものでも複合成形体の芯材として使用できる上に、リサイクルする際には、複合成形体を切断するだけで発泡成形体と中空成形体とを容易に分離できる。
【0041】
尚、上記方法は本発明の複合成形体を成形する方法の一例であって、本発明の複合成形体の製造方法はこれに限定されるものではない。
【0042】
【実施例】
以下、実施例を挙げて、本発明を更に詳細に説明する。
〔実施例1〕
分割体及び接着部の基材樹脂として、プロピレン−エチレンランダム共重合体(メルトインデックス8g/10分、融点132℃、エチレン含量5.8重量%)を使用して、前記特公平2−38377号公報記載の方法で、前記構成の金型を備えた射出成形装置を使用して、中空成形体を構成する2個の分割体を同時に成形した。次に、上記金型を型開きし、各雌型に残された分割体が対向する位置まで一方の金型をスライドさせた。次に、中空成形体内部と同一寸法を有するように予め成形された、密度0.02g/cm3のポリプロピレン系樹脂発泡粒子成形体(基材樹脂プロピレン−エチレンランダム共重合体、エチレン含量7.4重量%、融点146℃、5%圧縮強度0.4kgf/cm2、圧縮クリープ歪量5%)を金型に残されている分割体の一に挿入した後金型を型締めし、上記分割体の基材樹脂と同じ樹脂を射出して中空成形体の接着部を成型し、通い箱(開口部330×220mm、深さ90mm)として使用する本発明の複合成形体を成型した。
【0043】
〔実施例2〕
分割体及び接着部の基材樹脂として、プロピレン−エチレンランダム共重合体(メルトインデックス8g/10分、融点132℃、エチレン含量5.8重量%)を使用し、発泡成形体として、中空成形体内部と同一寸法を有する密度0.18g/cm3のポリプロピレン系樹脂発泡粒子成形体(基材樹脂プロピレン−エチレンランダム共重合体、エチレン含量7.4重量%、融点146℃、5%圧縮強度20kgf/cm2、圧縮クリープ歪量3%)を使用して、実施例1と同様な方法で自動車のバンパー(厚み130mm、幅180mm、長さ1600mm)を成型した。
【0044】
【発明の効果】
本発明の合成樹脂複合成形体は、複数の合成樹脂製の分割体を相互に接着してなる中空成形体の内側面に合成樹脂発泡成形体が接着することなく内挿されているので、合成樹脂複合体を切断するだけで中空成形体と合成樹脂発泡成形体とを簡単に分離することができる。従って、リサイクルする際の作業性に優れ、リサイクルのコストを安価にすることができる。
【0045】
又、本発明の合成樹脂複合成形体は、発泡成形体と該中空成形体の相対向する内面とを密着性させれば、発泡成形体と中空成形体とが接着していなくても発泡成形体を中空成形体にしっかりと固定することができる。従って、発泡成形体が合成樹脂複合成形体の内部でがたつくことがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の合成樹脂複合成形体の一例を示す一部切欠斜視図である。
【図2】図2は、本発明の合成樹脂複合成形体の一例を示す縦断面図である。
【図3】図3(a)は、発泡成形体の少なくとも一部が中空成形体の内面に密着している一態様を示す説明図である。図3(b)は、発泡成形体の少なくとも一部が中空成形体の内面に密着している一態様を示す説明図である。図3(c)は、発泡成形体の少なくとも一部が中空成形体の内面に密着している一態様を示す説明図である。図3(d)は、発泡成形体の少なくとも一部が中空成形体の内面に密着している一態様を示す説明図である。
【符号の説明】
1 合成樹脂複合成形体
2 中空成形体
3 分割体
4 分割体
5 接着部
6 合成樹脂発泡成形体
7 合成樹脂発泡成形体が密着している中空成形体の内面
Claims (1)
- 合成樹脂からなる複数の成形された分割体を相互に接着してなる厚み0.2〜7mmの中空成形体の内面に5%圧縮強度が0.1〜30kgf/cm 2 の合成樹脂発泡成形体が接着することなく内挿され、且つ上記合成樹脂発泡成形体の少なくとも一部が上記中空成形体の内面に密着することにより該発泡成形体が固定されていることを特徴とする合成樹脂複合成形体。
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