JP4277421B2 - 車両位置検出システム及び車両位置検出装置並びに記録媒体 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、疑似ランダム符号を用いて車両位置を検出する車両位置検出システム及び車両位置検出装置並びに記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、車両位置を検出する技術として、例えば特開平10−103984号公報に記載の様に、道路上に磁石を敷設し、車両がその磁石列の極(磁極)を始点から検出することにより、車両位置を検出する方法が提案されている。
【0003】
しかしながら、この技術では、道路構造等が変更になって、始点が変更される場合には、磁石を埋設し直さなければならないという問題がある。また、何らかの理由により、始点が検出できない場合には、車両の走行している位置を特定することは不可能になる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
また、これとは別に、例えば特開平11−265497号公報に記載の様に、道路上の車両進行方向にM系列で磁石式マーカを敷設しておき、この磁石式マーカを通過する車両が、道路に敷設された磁石の極を検出することにより、車両の持つ機能から車両の位置を特定する方法が提案されている。
【0005】
この方式では、全ての位置に一意な特定コードを敷設するため、上記の様な問題は発生しない。
しかし、この公報では、磁石式マーカの敷設間隔は1〜2m程度と記載されているので、例えば日本全国の道路の総延長が100万Kmの場合には、230の符号長が必要になり、処理すべきデータ量も莫大となる。
【0006】
そのため、車両側でそれらの情報を管理・処理することが難しいという問題がある。即ち、車両位置を検出するために大きなデータベースを必要とし、しかも車両は高速で走行しているので高い検索スピードが要求され、よって、機能的な要求が高すぎるという問題がある。
【0007】
また、この方式では、車車間通信や路車間通信などを介して、車両間等で互いの位置情報を共有する場合において、通信を用いてやり取りされるデータ量が多くなるという問題もあった。
本発明は、前記課題を解決するためになされたものであり、簡易な情報処理で車両位置を検出することができる車両位置検出システム及び車両位置検出装置並びに記録媒体を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段及び発明の効果】
(1)請求項1の発明は、道路上の車両進行方向に特定の間隔で磁石式マーカを敷設し、その磁石式マーカの極(磁極)を車両に取り付けた磁石式マーカ検出手段(例えば電磁石を利用したセンサ)により検出することによって、車両位置を検出する車両位置検出システムである。
【0009】
このシステムでは、磁石式マーカの極を疑似ランダム符号に従って配列するとともに、符号化された磁石式マーカ配列の連続する符号の一部を起点として定める。つまり、疑似ランダムコードの連続する符号の一部を起点情報として用いる。尚、本発明では、この「符号化された磁石式マーカ配列の連続する符号の一部(即ち、疑似ランダムコードの連続する符号の一部)」を「部分符号」と称する。
【0010】
更に、第1記憶手段(例えば各種のメモリに記憶したデータベース1)により、疑似ランダム符号内に存在する部分符号毎に部分符号間の相対的な位置関係(例えば相対距離)を記憶し、第2記憶手段(例えば各種のメモリに記憶したデータベース2)により、起点として定められた部分符号の絶対位置(例えば地上のある地点を示す絶対位置)を記憶する。
【0011】
そして、車両位置検出手段によって、磁石式マーカ検出手段により検出した磁石式マーカ配列の部分符号と、第1記憶手段に記憶した部分符号間の相対位置と、第2記憶手段に記憶した起点を示す部分符号の絶対位置とから、車両位置を検出する。
【0012】
つまり、本発明では、図2に例示する様に、道路上に、磁石式マーカを擬似ランダム符号(例えばM系列)に従って配列する。この擬似ランダム符号の配列の場合には、部分符号(例えば図4(a)の[0111])により、擬似ランダム符号における起点(例えば図4(a)の[0011])からの位置がわかるので、磁石式マーカ検出手段によって部分符号を検出することにより、擬似ランダム符号の配列において、起点からどの位置に車両があるかが分かる。従って、予め起点の絶対位置を定めておけば、どの部分符号を検出しても、車両の絶対位置を検出することができる。
【0013】
この様に、本発明では、疑似ランダム符号において、適宜起点の絶対位置を設定するとともに部分符号毎に各部分符号間の相対位置を設定することにより、上述した従来技術と比べて、データの処理量を低減でき、簡易な情報処理で車両位置を検出することができるという顕著な効果を奏する。
【0014】
尚、ここで、擬似ランダム符号(PN符号)とは、スペクトル拡散通信やCDMA等に用いられる拡散符号系列であり、符号長2n−1のM系列の疑似ランダム符号は、1周期の中で連続するn個以上の符号が全て異なる性質を持つ。
(2)請求項2の発明は、車両位置検出手段の具体的な処理手順を例示している。
【0015】
ここでは、磁石式マーカ検出手段により検出した磁石式マーカ配列の部分符号を、第1記憶手段に記憶した部分符号間の相対位置のデータに当てはめ、検出した磁石式マーカ配列の部分符号(例えば図4(a)の[0111])と起点を示す部分符号(例えば図4(a)の[0011])の関係から、起点と現在位置との距離(例えば10−4=6m)を求め、その起点から現在位置までの距離と第2記憶手段に記憶した起点を示す部分符号の絶対位置(例えば図4(b)の絶対位置)とから、車両位置(従って、例えば車線番号1において東名高速から15+6=21mの地点)を検出することができる。
【0016】
(3)請求項3の発明では、疑似ランダム符号として、M系列符号を用いる。符号長2n−1のM系列の拡散符号は、1周期の中で連続するn個以上の符号は全て異なることが数学的に保証されている系列である。このM系列は、n段のシフトレジスタからmod2加算のフィードバックを行うことにより発生し、その符号長(L)は、2n−1である。
【0017】
従って、前記部分符号は、2n−1の符号長のM系列において、n個の符号の並びである。
例えばn=4とすると、15の符号長のM系列を示していることになる。
つまり、2n−1の符号長のM系列において、n個の符号の並び(部分符号)が特定されれば、そのn個の並びがM系列のどの位置にあるかが分かるので、磁石式マーカ検出手段により、n個の並びを検出することにより、M系列で配列された磁石式マーカが、道路のどの位置にあるか(従って車両位置)を検出することができる。
【0018】
(4)請求項4の発明では、道路側の起点位置を変更する場合でも、第2記憶手段にて起点を示す部分符号と、その起点位置を示す絶対位置との関係を示すデータを変更すればよい。
例えば、データベース上に、[0001]が起点であるA地点を示していた場合に、起点を[0011]のB地点に変更した場合には、データベース上で、起点を示すデータを、[0011]及びB地点に変更すればよい。
【0019】
つまり、従来技術では、起点を変更する場合には、道路に埋設された磁石式マーカを配列し直さなければならないが、本発明では、例えば図4(b)に示す様なデータベース上で、起点を示す部分符号とその絶対位置との関係を示すデータを修正するだけでよく、極めて簡単である。
【0020】
(5)請求項5の発明では、複数の道路に対して、それぞれ擬似ランダム符号が与えられている場合に、各道路を示す絶対位置などを参照して(例えばGPS装置からの情報に基づいて)、各道路を区別する。
1つの擬似ランダム符号のみを用いて、例えば日本全国をカバーしようとすると、その符号長が極端に長くなり、データの処理が膨大となって実用的ではない。
【0021】
そこで、本発明では、データ処理が容易となる様に、例えば各道路(東名高速道路や中央高速道路など)に、それぞれに擬似ランダム符号を与える。この場合、符号間では道路の区別がつかないので、例えばGPS装置により、現在どの道路を走行しているかを区別するのである。
【0022】
但し、この方法を用いるときは、各路線毎に起点を与えること、及び同じ部分符号がGPSの精度範囲内で異なる道路に存在しないことが必要になる。
これによって、各擬似ランダム符号における符号長を短くすることができるので、データ処理が軽減される。
【0023】
(6)請求項6の発明では、磁石式マーカ検出手段により検出した磁石式マーカ配列の部分符号の情報を、車車間通信又は路車間通信により伝達する。
車両の磁石式マーカ検出手段によって部分符号を検出することにより、現在車両がどの位置を走行しているかが分かる。従って、この車両位置のデータを、他の車両や道路側の施設に通信することにより、オートクルーズ等の各種の制御や、混雑状況の把握を好適に行うことができる。
【0024】
(7)請求項7の発明では、ナビゲーション装置の地図データベースに、起点を示す情報を記憶し、起点を示す情報と車両位置検出手段により検出した車両位置とから、車両位置を地図データベース上で認識し、車両位置をナビゲーション装置により使用者に報知する(例えばディスプレイ上に表示する)。
【0025】
上述した様に、検出した部分符号から現在位置が分かるので、この現在位置のデータをナビゲーション装置の地図データベースに参照することにより、地図上で現在位置を示すことができる。
これにより、例えばGPS装置を使用しなくとも、正確な現在位置をディスプレイ上に表示することができ、また、音声等で報知することができる。
【0026】
(8)請求項8の発明は、請求項1〜7のいずれかに記載の車両位置検出システムに使用される車両位置検出装置を示したものである。
本発明の車両位置検出装置により、前記請求項1の発明の説明と同様に、簡易な処理で車両位置を正確に検出することができる。
【0027】
(9)請求項9の発明は、車両位置検出装置を示したものであり、前記請求項2と同様な効果を奏する。
(10)請求項10の発明は、車両位置検出装置を示したものであり、前記請求項4と同様な効果を奏する。
【0028】
(11)請求項11の発明は、車両位置検出装置を示したものであり、前記請求項5と同様な効果を奏する。
(12)請求項12の発明は、車両位置検出装置を示したものであり、前記請求項6と同様な効果を奏する。
【0029】
(13)請求項13の発明は、車両位置検出装置を示したものであり、前記請求項7と同様な効果を奏する。
(14)請求項14の発明は、上述した車両位置検出装置による処理を実行させる手段を記憶している記録媒体である。
【0030】
つまり、上述した車両位置検出装置の処理を実行させることができる例えばプログラム等の手段を記憶したものであれば、特に限定はない。
例えば記録媒体としては、マイクロコンピュータとして構成される電子制御装置、マイクロチップ、フロッピィディスク、ハードディスク、光ディスク等の各種の記録媒体が挙げられる。
【0031】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の車両位置検出システム及び車両位置検出装置並びに記録媒体の好適な実施の形態を、例(実施例)を挙げて図面に基づいて詳細に説明する。
(実施例1)
a)まず、本実施例の車両位置システムの構成を説明する。
【0032】
図1に示す様に、本実施例では、道路の進行方向に沿って、特定の間隔(例えば1m間隔の等間隔)で磁石式マーカ(レーンマーカ)1を敷設する。この磁石式マーカ1は、磁石の極(S極又はN極)の一方が地面に向けられている。
前記磁石式マーカ1は、図2に示す様に、疑似ランダム符号(ここでは例えばM系列符号)の0符号をN極、1符号をS極として、疑似ランダム符号配列に従い道路に敷設する。
【0033】
特に、本実施例では、日本全国において、M系列は複数設定されているとする。例えば東名高速道路において、上りの走行車線に対応して1つのM系列が設定される様に、他の道路や他の走行車線に、それぞれ別個のM系列が設定される。従って、各M系列において、それぞれ起点の絶対位置が異なる。尚、各道路や走行車線に別個のM系列を設定する以外に、各道路や走行車線に同じM系列を設定してもよい。
【0034】
一方、車両には、図3に示す様に、通過した磁石式マーカ1の極を検出するレーンマーカセンサ3、車両の絶対位置を検出するGPS装置5、車車間通信や路車間通信を行う通信装置7、データベース1、2等を記憶している記憶装置9、それらの情報から車両位置を検出する演算装置11等を備えた車両位置検出装置が搭載されている。
【0035】
以下、車両位置検出装置の各構成について説明する。
前記レーンマーカセンサ3は、主として電磁石から構成され、磁石式マーカ1の磁界を横断することにより発生する電流から極を検出し、その情報を演算装置11に送る。
【0036】
前記GPS装置5は、衛星からの電波により、車両の絶対位置を検出するものであり、例えば複数のM系列の道路がある場合に、どの道路であるかを区別するため等に用いられる。
前記通信装置7は、自車の位置を他車や路側機等に通信するためのものであり、その他各種の情報の通信に用いられる。
【0037】
前記記憶装置9は、例えばEEPROM、ROM、CD−ROM、DVD等の各種の記憶装置であり、データベース1、2の情報等を記憶している。
前記演算装置11は、主としてマイクロコンピュータからなり、レーンマーカセンサ3により検出された極の配列や、GPS装置5からの情報や、データベース1、2等からの情報に基づいて、車両の位置を検出するものである。
【0038】
このうち、前記記憶装置9に記憶されているデータベース1には、図4(a)に示す様に、道路に敷設されているM系列の符号列(図2参照)から得られる部分符号列と、それぞれの部分符号列の位置関係の情報(データ)を保持している。
【0039】
つまり、2n−1の符号長のM系列において、少なくともn個(ここでは例えば4個)のデータからなる部分符号と、その部分符号が示す起点(基準となる部分符号)からの距離との関係が記憶されている。従って、ある部分符号を認識できれば、起点からの距離が分かる。
【0040】
例えば図5に示すM系列(n=4)を考えると、最初の部分符号[0001](=A)が距離0mで、次に部分符号[0010](=B)が距離1m、更に次の部分符号[0100](=C)が距離2mの様に、順番に距離が増加しているので、部分符号を認識できれば、起点の部分符号(例えば最初の[0001])からの距離だけでなく、部分符号同士の距離も分かる。
【0041】
また、データベース2には、図4(a)に示す様に、起点となるM系列の部分符号と、少なくとも絶対位置及び車線番号がリンクした情報を保持している。
つまり、起点を示す部分符号(この場合は[0011])と、その部分符号が示す地図における位置(例えば東名高速道路15キロポスト)と、どの車線(例えば第1レーン)かを示す車線番号とが、対応を付けて記憶されている。
【0042】
b)次に、本実施例の車両位置検出システムにより実施される車両位置検出方法の手順を、図6のフローチャートに基づいて説明する。
まず、図6のステップ100にて、車両走行中に、レーンマーカセンサ3により、磁石式マーカ1の極を順次読みとる。
【0043】
続くステップ110では、読みとった少なくともn個(ここでは例えば4個)の情報から、極の配列を認識する。つまり、読みとった配列から、例えば[0111]等の2進数における4桁の部分符号を認識する。
続くステップ120では、認識した4桁の部分符号をデータベース1のデータと参照する。例えば[0111]を考えると、[0111]の部分符号は、図4(a)に基づいて、例えば最初の部分符号[0001]の位置から、10m離れた(10m進行方向に進んだ)位置にあることが分かる。また、起点を示す部分符号[0011]から、10−4=6mだけ進行方向に進んだ位置にあることが分かる。
【0044】
尚、起点は任意に設定できるので、例えば最初の部分符号が示す位置[0001]を起点としてもよい。
続くステップ130では、起点を示す部分符号[0011]を、図4(b)のデータベース2に参照する。ここでは、部分符号[0011]は、車線番号1において、東名高速道路の15キロポストの位置を示している。
【0045】
尚、車線番号が異なれば参照する起点も異なるので、現在どの車線を走行中であるかは、例えばナビゲーション装置(図示せず)やGPS装置5から求めてもよいが、運転者が適宜入力してもよい。
続くステップ140では、前記ステップ130で得られた起点の絶対位置と、前記ステップ120で得られた現在の車両の相対位置とから、現在の絶対位置を求める。
【0046】
つまり、起点の絶対位置([0011]の位置)+相対位置([0011]から6m離れた位置)が現在の絶対位置であるので、現在、車線番号1において、東名高速道路の15キロポストから6m進行方向に進んだ位置が、車両が走行している位置であることが分かる。
【0047】
c)本実施例では、上述した構成により、下記の効果を奏する。
・本実施例では、ある道路において、磁石式マーカ1を2n−1の符号長のM系列となるように埋め込み、車両側では、磁石式マーカ1の配列のn個(例えば4個)の部分符号を読み取り、この部分符号が起点からどれだけ離れているかを認識するとともに、起点の絶対位置を認識するので、それらの(相対位置及び絶対位置の)情報から、現在車両がどこを走行しているかを正確に認識することができる。
【0048】
・また、データベース1により、各部分符号の相対位置を記憶しているので、車両が起点を通過しない場合でも、車両の絶対位置を検出することができる。
・更に、本実施例では、従来の様に、1つのM系列で日本全国をカバーするのではなく、各道路等に応じてM系列を設定するとともに、各M系列において1個以上の起点を設定し、現在どのM系列のどの位置を走行しているかを検出するので、処理すべきデータ量が少なく、データ処理が極めて容易であるという効果を奏する。
【0049】
・その上、本実施例では、起点が変更される場合でも、容易に対処できる。
例えば変更前の起点が、前記図7(a)に示す様に、部分符号[0011](即ち、東名高速の15キロポストを示す位置)であり、それが、変更後に、部分符号[1000]となった場合には、図7(b)に示す様に、単に、データベース2の部分符号の番号を、部分符号[1000](即ち、東名高速の15.01キロポストを示す位置)に変更するだけでよい。或いは、その逆に、絶対位置の方を変更してもよい。
【0050】
これにより、従来の様に、道路に埋設された磁石式マーカ1を埋設し直す必要がなく、極めて便利である。
・また、本実施例では、車両間で部分符号のデータを送受信することにより、自車だけでなく他車の位置情報を得ることができる。
【0051】
例えば他車の部分符号を受信した場合には、その他車の部分符号と自車の部分符号を、データベース1の距離のデータと参照することにより、他車の起点からの距離と自車の起点からの距離とが分かるので、自車と他車の車間距離を正確に把握することができる。
(実施例2)
次に、実施例2について説明するが、前記実施例1と同様な箇所の説明は省略する。
【0052】
本実施例では、GPS装置を利用して、同じM系列を配置した複数の道路の中から、車両が走行している道路を判別するものである。
本実施例では、特に、データベース2として、図8に示す様に、部分符号、起点の絶対位置、車線番号のデータに加え、起点の緯度・経度のデータも記憶している。
【0053】
次に、本実施例における制御処理を、図9のフローチャートに基づいて説明する。
まず、図9のステップ200にて、車両走行中に、GPS装置5から、現在位置の緯度・経度の情報を読みとる。
【0054】
続くステップ210では、レーンマーカセンサ3により、磁石式マーカ1の極を順次読みとる。
続くステップ220では、読みとった極の配列を認識する。つまり、読みとった配列から、例えば[0111]等の2進数における4桁の部分符号を認識する。
【0055】
続くステップ230では、認識した4桁の部分符号をデータベース1のデータと参照し、現在の部分符号が示す位置が、データベース2に記憶されている全ての起点を示す部分符号の位置から、どれだけ離れているか(起点までの距離)を検出する。
【0056】
続くステップ240では、GPS装置5で計測される位置情報(緯度・経度)と、データベース2に記憶されている全ての起点の位置情報(緯度・経度)を比較し、各起点までの距離をそれぞれ算出する。
続くステップ250では、前記ステップ230で求めた起点までの距離と、前記ステップ240で(GPS装置5を用いて)求めた各起点までの距離を、ぞれぞれ比較し、その距離の差が最も小さい起点を、現在車両が走行している道路の起点であると判断する。
【0057】
これにより、同じM系列を異なる道路に敷設する場合でも、現在車両が走行している道路の起点を正確に認識できるので、車両の現在位置を常に正確に検出することができる。
(実施例3)
次に、実施例3について説明するが、前記実施例1と同様な箇所の説明は省略する。
【0058】
本実施例では、現在の車両位置の検出の際に、ナビゲーション装置を利用するものである。
本実施例では、図10に示す様に、車両側に、レーンマーカセンサ21、データベース1、2を記憶する第1記憶装置23、及び演算装置25を備えるとともに、更に、ナビゲーション装置27、ナビゲーション用データベースを記憶する第2記憶装置29を備えている。
【0059】
特に、前記ナビゲーション用データベースには、前記データベース2に記載されている起点の部分符号(又は部分符号に対応した起点コード)と地図上の位置とがマッチングされて記憶されている。
次に、本実施例における制御処理を、図11のフローチャートに基づいて説明する。
【0060】
まず、図11のステップ300にて、車両走行中に、レーンマーカセンサ21により、磁石式マーカ22の極を順次読みとる。
続くステップ310では、読みとった極の配列を認識する。つまり、読みとった配列から、例えば[0111]等の2進数における4桁の部分符号を認識する。
【0061】
続くステップ320では、認識した4桁の部分符号をデータベース1のデータと参照し、現在の部分符号が示す位置が、起点を示す部分符号の位置から、どれだけ離れているか(起点までの距離)を検出する。
続くステップ330では、前記ステップ320で求めた起点からの距離の位置情報を、ナビゲーション装置27に出力して、起点からの距離の位置情報とナビゲーション用データベースの位置情報とを比較し、正確な地図上の位置情報を求める。
【0062】
つまり、現在位置の部分符号から、同じM系列において起点を示す部分符号が分かるので、ナビゲーション用データベースから起点を示す部分符号(又は起点コード)を探して、それに対応する地図上の位置を求め、この地図上の位置に、起点からの距離を加味することにより、地図上における絶対位置を求めることができる。
【0063】
これにより、ナビゲーション装置27を利用し、その地図上にて現在位置が正確に分かるので、ディスプレイ(図示せず)上に現在位置を表示することにより、例えばその後の道路案内を、より正確に行うことができる。
従って、GPS装置を使用しなくても、現在位置を正確に把握することができるという利点がある。
【0064】
尚、本発明は上記実施例に何ら限定されることなく、本発明の技術的範囲を逸脱しない限り、種々の態様で実施できることはいうまでもない。
例えば、前記実施例では、車両位置検出システム及び車両位置検出装置について述べたが、車両位置検出装置による処理を実行させる手段を記憶している記録媒体も、本発明の範囲である。
【0065】
例えば記録媒体としては、マイクロコンピュータとして構成される電子制御装置、マイクロチップ、フロッピィディスク、ハードディスク、光ディスク等の各種の記録媒体が挙げられる。
つまり、上述した車両位置検出装置の処理を実行させることができる例えばプログラム等の手段を記憶したものであれば、特に限定はない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 道路に埋設された磁石式マーカの状態を示す説明図である。
【図2】 道路に配置された磁石式マーカの配列の状態を示す説明図である。
【図3】 実施例1の車両位置検出装置を示す説明図である。
【図4】 実施例1のデータベースを示し、(a)はデータベース1を示す説明図、(b)はデータベース2を示す説明図である。
【図5】 実施例1のn=4のM系列を示す説明図である。
【図6】 実施例1の制御処理を示すフローチャートである。
【図7】 他のデータベース2を示す説明図である。
【図8】 実施例2のデータベースを示す説明図である。
【図9】 実施例2の制御処理を示すフローチャートである。
【図10】 実施例3の車両位置検出装置を示す説明図である。
【図11】 実施例3の制御処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1、22…磁石式マーカ(レーンマーカ)
3、21…レーンマーカセンサ
5…GPS装置
7…通信装置
9…記憶装置
11、25…演算装置
23…第1記憶装置
27…ナビゲーション装置
29…第2記憶装置
Claims (14)
- 道路上の車両進行方向に特定の間隔で磁石式マーカを敷設し、その磁石式マーカの極を車両に取り付けた磁石式マーカ検出手段により検出することによって、車両位置を検出する車両位置検出システムにおいて、
前記磁石式マーカの極を疑似ランダム符号に従って配列し、且つ前記符号化された磁石式マーカ配列の連続する符号の一部である部分符号を起点として定めたシステムを構成するとともに、
前記疑似ランダム符号内に存在する部分符号毎に前記部分符号間の相対的な位置関係を記憶する第1記憶手段と、
前記起点として定められた部分符号の絶対位置を記憶する第2記憶手段と、
前記磁石式マーカ検出手段により検出した磁石式マーカ配列の部分符号と、前記第1記憶手段に記憶した部分符号間の相対位置と、前記第2記憶手段に記憶した起点を示す部分符号の絶対位置とから、前記車両位置を検出する車両位置検出手段と、
を備えたことを特徴とする車両位置検出システム。 - 前記車両位置検出手段は、
前記磁石式マーカ検出手段により検出した磁石式マーカ配列の部分符号を、前記第1記憶手段に記憶した部分符号間の相対位置のデータに当てはめ、前記検出した磁石式マーカ配列の部分符号と起点を示す部分符号の関係から、起点と現在位置との距離を求め、その起点から現在位置までの距離と前記第2記憶手段に記憶した起点を示す部分符号の絶対位置とから、前記車両位置を検出することを特徴とする前記請求項2に記載の車両位置検出システム。 - 前記疑似ランダム符号は、M系列符号であり、前記部分符号は、2n−1の符号長のM系列において、少なくともn個の符号の並びであることを特徴とする前記請求項1又は2に記載の車両位置検出システム。
- 前記道路側の起点位置を変更する場合には、前記第2記憶手段における前記起点を示す部分符号と、その部分符号に該当する絶対位置との関係を示すデータを変更することを特徴とする前記請求項1〜3のいずれかに記載の車両位置検出システム。
- 複数の道路に対して、それぞれ擬似ランダム符号を与え、各疑似ランダム符号を、各道路を示す情報に基づいて区別することを特徴とする前記請求項1〜4のいずれかに記載の車両位置検出システム。
- 前記磁石式マーカ検出手段により検出した磁石式マーカ配列の部分符号の情報を、車車間通信又は路車間通信により伝達することを特徴とする前記請求項1〜5のいずれかに記載の車両位置検出システム。
- ナビゲーション装置の地図データベースに、前記起点を示す情報を記憶し、
前記起点を示す情報と前記車両位置検出手段により検出した車両位置とから、前記車両位置を地図データベース上で認識し、前記車両位置を前記ナビゲーション装置により使用者に報知することを特徴とする前記請求項1〜6のいずれかに記載の車両位置検出システム。 - 前記請求項1〜7のいずれかに記載の車両位置検出システムに使用される車両位置検出装置であって、
前記車両側に、
前記疑似ランダム符号内に存在する部分符号間の相対的な位置関係を記憶する第1記憶手段と、
前記起点として定められた部分符号の絶対位置を記憶する第2記憶手段と、
前記磁石式マーカ検出手段により検出した磁石式マーカ配列の部分符号と、前記第1記憶手段に記憶した部分符号間の相対位置と、前記第2記憶手段に記憶した起点を示す部分符号の絶対位置とから、前記車両位置を検出する車両位置検出手段と、
を備えたことを特徴とする車両位置検出装置。 - 前記車両位置検出手段は、
前記磁石式マーカ検出手段により検出した磁石式マーカ配列の部分符号を、前記第1記憶手段に記憶した部分符号間の相対位置のデータに当てはめ、前記検出した磁石式マーカ配列の部分符号と起点を示す部分符号の関係から、起点と現在位置との距離を求め、その起点から現在位置までの距離と前記第2記憶手段に記憶した起点を示す部分符号の絶対位置とから、前記車両位置を検出することを特徴とする前記請求項8に記載の車両位置検出装置。 - 前記道路側の起点位置を変更する場合には、前記第2記憶手段における前記起点を示す部分符号と、その部分符号に該当する絶対位置との関係を示すデータを変更することを特徴とする前記請求項8又は9に記載の車両位置検出システム。
- 複数の道路に対して、それぞれ擬似ランダム符号を与え、各疑似ランダム符号を、各道路を示す情報に基づいて区別することを特徴とする前記請求項8〜10のいずれかに記載の車両位置検出装置。
- 前記磁石式マーカ検出手段により検出した磁石式マーカ配列の部分符号の情報を、車車間通信又は路車間通信により伝達することを特徴とする前記請求項8〜11のいずれかに記載の車両位置検出装置。
- ナビゲーション装置の地図データベースに、前記起点を示す情報を記憶し、
前記起点を示す情報と前記車両位置検出手段により検出した車両位置とから、前記車両位置を地図データベース上で認識し、前記車両位置を前記ナビゲーション装置により使用者に報知することを特徴とする前記請求項1〜7のいずれかに記載の車両位置検出装置。 - 前記請求項8〜13のいずれかに記載の車両位置検出装置による処理を実行させる手段を記憶している記録媒体。
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