JP4275412B2 - 硬質表面用の表面改質剤 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ガラス、プラスチックなど各種の硬い表面などに、耐久性に優れた防曇性、水滴防止性(水滴形成防止性)、易洗浄性、速乾性などの性質を付与する表面改質剤、防曇剤、水滴防止剤(水滴形成防止剤)、易洗浄剤、速乾性付与剤に関する。
本明細書は日本国への特許出願(「特願2001−204274号」)に基づくものであり、当該日本出願の記載内容は本明細書の一部として取り込まれるものとする。
【0002】
【従来の技術】
鏡や窓ガラス、あるいは透明なプラスチック等を、高温高湿の場所や外面と内面との温度差が大きい環境中で使用すると、これらの表面に水蒸気が微細に凝集し、その結果、これらの表面に曇りを生じる。
また、特にこれらを屋外で使用した場合、雨等により、これらの表面に水滴が付着して視界が妨げられたり、この付着した雨滴がこれらの表面に残存すると、筋状や斑点状の水垢となったり、砂ぼこりや車の廃棄ガス等を含む雨滴が付着することにより、表面に汚れが付着する等の問題が生じる。
また、浴室の壁に水滴等が残存すると、そこに有機物が付着してカビなどが繁殖し、健康面に悪い影響を与える等の問題が生じる。
これらの問題を解決するため、上述のような鏡、窓ガラス、プラスチック等の硬質表面に防曇性、水滴防止性、易洗浄性、速乾性を付与する表面改質剤が各種開発されてきた。
例えば、防曇性として、従来から界面活性剤を用いて曇りを防ぐ方法が知られていた。しかしながら、この方法では防曇性が時間とともに大きく低下し、その耐久性に問題があった。
また、高分子を用いた防曇剤や清浄剤が下記の(1)〜(3)に示した公報に開示されている。
【0003】
(1)特開昭57−187347号公報:特定の共重合体と無機質ゾルを必須成分とする防曇剤が開示されている。
(2)特開昭62−260895号公報:両性高分子化合物が配合された液体水性清浄剤が開示されている。この清浄剤は、主に帯電防止効果を目的としたもので、防曇性も備えている旨が開示されている。
(3)特開平3−275705号公報:アクリロイルオキシ基や(メタ)アクリロイルオキシ基を有する多官能性モノマーを用い、ネットワーク状に高分子を形成させて帯電防止能を発現させる防曇剤が開示されている。
【0004】
しかしながら、(1)に記載の防曇剤はpHや温度などの条件によってはゲル化を起こすなど、安定性に課題があった。
(2)に記載の清浄剤は、主目的が帯電防止能であるため、防曇性が不充分であるという問題があった。また、配合された両性高分子化合物の水溶性が高いため、この清浄剤は防曇性の耐久性に欠けるという問題があった。
(3)に記載の防曇剤は、高分子化合物を架橋させるため、例えば溶媒中ではゲル状となりやすく、これを配合して安定な液体状の製品にすることに問題があった。また、物体表面に塗布したときに、均一な膜を形成し難く、充分な防曇性を発現できないという問題もあった。
【0005】
このように、前記(1)〜(3)に記載の防曇剤や清浄剤においては、防曇性やその耐久性が充分ではなかった。
ここで、防曇性の耐久性とは、防曇剤によって硬質表面に防曇性を付与した後に、水などの影響によって時間とともに防曇性が低下する現象のことである。例えば風呂場にある鏡は、その表面を防曇剤によって処理しておいても、水がかかったり、水で濯いだりすると防曇剤が流れ落ち、すぐに曇ってしまう場合がある。また、窓ガラスなどの表面を防曇剤によって処理しておいても、雨の白や冬場などに生じる結露により、防曇剤が徐々に流れ落ち、防曇性が消失してしまう場合がある。
【0006】
また、下記の(4)、(5)に示した公報には防曇性の耐久性を向上させることを目的とした発明が開示されている。
(4)特開平3−223370号公報:加熱によって硬化するプラスチックに、その硬化前に特定の高分子からなる防曇剤を配合しておき、ついで硬化させることによって防曇性を付与する加熱硬化型防曇剤が開示されている。
(5)特開2000−94568号公報:チタン酸化物などの光触媒を用いたフィルムタイプの防曇性を付与した成形物が開示されている。
【0007】
しかしながら、(4)に記載の防曇剤は、プラスチックへの混合、硬化処理などが必要で、処理方法が簡便ではないし、適用範囲が限られるという問題があった。
(5)に記載の成形物は、紫外線の照射が必要で、また、フィルムを対象表面に均一に貼る必要があるなど、簡便さ、手軽さに欠けるという欠点があった。
水滴防止性を付与する表面改質剤としては、水滴付着防止剤や清浄剤が下記(6)、(7)に示した公報に開示されている。
【0008】
(6)特開平3−127619号公報には、水溶性のカチオン高分子にアルコール、あるいは界面活性剤を添加することによって、水滴の付着を防止することが開示されている。
(7)特開平4−246493号公報には、非イオンフッ素系界面活性剤、カチオン高分子及び一価の脂肪酸アルコールを必須成分として含有する、雨等の水滴防止剤が開示されている。
【0009】
しかしながら、(6)、(7)に記載のものにおいては、用いた高分子がカチオン性であるため、アニオン性界面活性剤と併用する時、析出物が生成する場合がある。また、カチオン性高分子のガラスへの吸着性は前記(7)にも記述されているように非常に大きいが、そのため、電荷を有する部位がガラス面方向に向き、空気側の表面は水和を起こすことのできる極性基が減るため、高分子自身の水滴防止能(水滴形成防止能)は低くなる等の欠点があった。
【0010】
また、易洗浄性を付与する表面改質剤として、例えば、易洗浄剤が下記(8)、(9)に示した公報に開示されている。
(8)特開平5−331494号公報には、アルコール類とシロキサンを必須成分に持つ、手拭き用仕上げ液が開示されている。
(9)特開2001−214150号公報には、光半導体層に官能基を有する化合物を修飾して易洗浄性を訴求した易洗浄剤が開示されている。
しかしながら、(8)に記載のものは、指紋、皮脂等の除去を目的としているため、水垢等のように固体状に付着した汚れに対しては不充分であった。
また、(9)に記載のものには、易洗浄性を発現するために、加熱して膜を形成し、更にこの膜を化学修飾する必要があるために、簡便さ、手軽さに欠けるという欠点があった。
【0011】
また、速乾性を付与する方法が、下記(10)、(11)に示した公報に開示されている。
(10)特開2000−344633号公報に、パーフルオロポリエーテル等のフッ素系油剤やシリコン誘導体を添加して速乾性を付与することが開示されている。
(11)特開2001−192599号公報に、エタノール等の揮発性の高い溶剤を主溶剤とする組成物で、速乾性を付与する方法が開示されている。
【0012】
しかし、(10)に記載の方法は、組成物に速乾性を付与する成分が疎水性物質であり、速乾性が付与された組成物を使用対象物に適用した後、タオルで拭いたり、ドライヤーをかけて乾かすことを想定しているので、適用された使用対象物には水滴が残らないが、この組成物を硬質表面に対して使用した場合、硬質表面が水をはじくため水滴状になり、乾燥後に水滴形状の模様が残る等の問題を生じる。
(11)に記載の方法は揮発性の高い溶剤を主溶剤として用いていることから、保存安定性に問題がある。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
したがって、本発明は、耐久性の高い防曇性が得られる防曇剤、耐久性の高い水滴防止性が得られる水滴防止剤、耐久性が高く、汚れを落とし易くすることができる易洗浄剤、表面を速く乾燥できる速乾性付与剤などの表面改質剤を提供することを課題とする。
具体的には、水などの付着によっても防曇性が低下しない防曇剤、水滴などの付着によっても水滴防止性が低下しない水滴防止剤、雨等の付着によっても、易洗浄性が低下しない易洗浄剤、水がかかることによって速乾性が低下しない速乾性付与剤を提供することを課題とする。
さらに、簡単、手軽に防曇性、水滴防止性、易洗浄性、速乾性を付与することができる防曇剤、水滴防止剤、易洗浄剤、速乾性付与剤などの表面改質剤を提供することを課題とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、前記課題を解決すべく鋭意研究した結果、特定のビニル単量体を必須成分とする共重合体からなる防曇剤、水滴防止剤、易洗浄剤、速乾性付与剤を用いることによって前記課題を解決できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
【0015】
すなわち、本発明の硬質表面用の表面改質剤は、メタクリル酸、アクリル酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、2−メタクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸及びこれらの塩からなる群より選択される1種以上であるアニオン性ビニル単量体(a)と、塩化トリメチルアミノエチルメタクリレート、塩化トリメチルアミノプロピルアクリルアミド、塩化トリメチルアミノプロピルメタクリルアミド、ジアリルジメチルアンモニウムクロライドからなる群より選択される1種以上である窒素含有ビニル単量体(b)と、一般式(4)で示される化合物である疎水性ビニル単量体(c)を(a)/(b)=80/20〜50/50モル%、(c)/((a)+(b)+(c))=0.1〜20質量%の割合で共重合させた共重合体を含むことを特徴とする。
【0016】
【化11】
Figure 0004275412
【0017】
(一般式(4)において、Rは水素または炭素数1〜2のアルキル基、Aは酸素原子またはNHを示す。また、X は炭素数3〜15の直鎖状または分岐鎖状アルキル基、あるいは直鎖状または分岐鎖状の不飽和炭化水素鎖を示す。)
【0020】
また、本発明の硬質表面用の防曇剤は、メタクリル酸、アクリル酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、2−メタクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸及びこれらの塩からなる群より選択される1種以上であるアニオン性ビニル単量体(a)と、塩化トリメチルアミノエチルメタクリレート、塩化トリメチルアミノプロピルアクリルアミド、塩化トリメチルアミノプロピルメタクリルアミド、ジアリルジメチルアンモニウムクロライドからなる群より選択される1種以上である窒素含有ビニル単量体(b)と、一般式(4)で示される化合物である疎水性ビニル単量体(c)を(a)/(b)=80/20〜50/50モル%、(c)/((a)+(b)+(c))=0.1〜20質量%の割合で共重合させた共重合体を含むことを特徴とする。
【0021】
【化13】
Figure 0004275412
【0022】
(一般式(4)において、Rは水素または炭素数1〜2のアルキル基、Aは酸素原子またはNHを示す。また、X は炭素数3〜15の直鎖状または分岐鎖状アルキル基、あるいは直鎖状または分岐鎖状の不飽和炭化水素鎖を示す。)
【0025】
また、本発明の硬質表面用の水滴防止剤は、メタクリル酸、アクリル酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、2−メタクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸及びこれらの塩からなる群より選択される1種以上であるアニオン性ビニル単量体(a)と、塩化トリメチルアミノエチルメタクリレート、塩化トリメチルアミノプロピルアクリルアミド、塩化トリメチルアミノプロピルメタクリルアミド、ジアリルジメチルアンモニウムクロライドからなる群より選択される1種以上である窒素含有ビニル単量体(b)と、一般式(4)で示される化合物である疎水性ビニル単量体(c)を(a)/(b)=80/20〜50/50モル%、(c)/((a)+(b)+(c))=0.1〜20質量%の割合で共重合させた共重合体を含むことを特徴とする。
【0026】
【化15】
Figure 0004275412
【0027】
(一般式(4)において、Rは水素または炭素数1〜2のアルキル基、Aは酸素原子またはNHを示す。また、X は炭素数3〜15の直鎖状または分岐鎖状アルキル基、あるいは直鎖状または分岐鎖状の不飽和炭化水素鎖を示す。)
【0030】
また、本発明の硬質表面用の易洗浄剤は、メタクリル酸、アクリル酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、2−メタクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸及びこれらの塩からなる群より選択される1種以上であるアニオン性ビニル単量体(a)と、塩化トリメチルアミノエチルメタクリレート、塩化トリメチルアミノプロピルアクリルアミド、塩化トリメチルアミノプロピルメタクリルアミド、ジアリルジメチルアンモニウムクロライドからなる群より選択される1種以上である窒素含有ビニル単量体(b)と、一般式(4)で示される化合物である疎水性ビニル単量体(c)を(a)/(b)=80/20〜50/50モル%、(c)/((a)+(b)+(c))=0.1〜20質量%の割合で共重合させた共重合体を含むことを特徴とする。
【0031】
【化17】
Figure 0004275412
【0032】
(一般式(4)において、Rは水素または炭素数1〜2のアルキル基、Aは酸素原子またはNHを示す。また、X は炭素数3〜15の直鎖状または分岐鎖状アルキル基、あるいは直鎖状または分岐鎖状の不飽和炭化水素鎖を示す。)
【0035】
また、本発明の硬質表面用の速乾性付与剤は、メタクリル酸、アクリル酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、2−メタクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸及びこれらの塩からなる群より選択される1種以上であるアニオン性ビニル単量体(a)と、塩化トリメチルアミノエチルメタクリレート、塩化トリメチルアミノプロピルアクリルアミド、塩化トリメチルアミノプロピルメタクリルアミド、ジアリルジメチルアンモニウムクロライドからなる群より選択される1種以上である窒素含有ビニル単量体(b)と、一般式(4)で示される化合物である疎水性ビニル単量体(c)を(a)/(b)=80/20〜50/50モル%、(c)/((a)+(b)+(c))=0.1〜20質量%の割合で共重合させた共重合体を含むことを特徴とする。
【0036】
【化19】
Figure 0004275412
【0037】
(一般式(4)において、Rは水素または炭素数1〜2のアルキル基、Aは酸素原子またはNHを示す。また、X は炭素数3〜15の直鎖状または分岐鎖状アルキル基、あるいは直鎖状または分岐鎖状の不飽和炭化水素鎖を示す。)
【0040】
これらの表面改質剤、防曇剤、水滴防止剤、易洗浄剤及び速乾性付与剤は前記共重合体のみからなるものでもよく、該共重合体を含む組成物であってもよい。この共重合体は、前記アニオン性ビニル単量体(a)は、メタクリル酸、アクリル酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸からなる群より選択される1種以上であり、前記疎水性ビニル単量体(c)は、ブチルアクリレート、ブチルメタクリレート、t−ブチルメタクリレート、t−ブチルメタクリルアミド、ヘキシルアクリレート、ヘキシルメタクリレート、2−エチルヘキシルアクリレートからなる群より選択される1種以上であることが好ましい。
【0043】
【発明の実施の形態】
本発明において、アニオン性ビニル単量体(a)は酸性を示すアニオン性の官能基を備えたビニル単量体またはその塩であり、例えばカルボキシル基を備えたビニル単量体またはその塩、スルホン酸基を備えたビニル単量体またはその塩などを例示することができる。
カルボキシル基を備えたビニル単量体(以下、酸型という場合がある)としては、例えばアクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル酸などを例示することができる。
また、カルボキシル基の水素がアルカリ金属などに置換された塩(以下、塩型という場合がある)を用いることもでき、塩を構成する対イオンは、例えばアルカリ金属、アンモニウム、有機アミン類などが好適である。アルカリ金属としては、例えばNa、Kなどを例示することができる。有機アミン類としては例えばモノエタノールアミン、トリエチルアミンなどを例示することができる。
【0044】
スルホン酸基を備えたビニル単量体(以下、酸型という場合がある)としては、以下の一般式(1)に示したものなどが好適である。
【0045】
【化22】
Figure 0004275412
【0046】
一般式(1)において、Rは水素または炭素数1〜2のアルキル基、Yはスルホン酸基(−SOH)を示す。
Aは酸素原子またはNHを示し、Xは炭素数1〜15の直鎖状または分岐鎖状のアルキレン基、あるいは直鎖状または分岐鎖状の不飽和炭化水素鎖を示す。
【0047】
スルホン酸基を備えたビニル単量体としては、アクリルアミドメタンスルホン酸、メタクリルアミドメタンスルホン酸、アクリルアミドエタンスルホン酸、メタクリルアミドエタンスルホン酸、アクリルアミドプロパンスルホン酸、メタクリルアミドプロパンスルホン酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、2−メタクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、メタンスルホン酸アクリレート、メタンスルホン酸メタクリレート、エタンスルホン酸アクリレート、エタンスルホン酸メタクリレート、プロパンスルホン酸アクリレート、プロパンスルホン酸メタクリレートなどが挙げられる。
【0048】
そして、前記式(1)中において、スルホン酸基の水素がアルカリ金属などで置換された塩(以下、塩型という場合がある)を用いることもでき、塩を構成する対イオンとしては、例えばアルカリ金属、アンモニウム、有機アミン類などが好適である。アルカリ金属としてはNa、Kなどを例示することができる。有機アミン類としては、モノエタノールアミン、トリエチルアミンなどを例示することができる。
【0049】
また、これら例示したもののうち、防曇性を効果的に発現させる点からアニオン性ビニル単量体(a)として好ましいものとして、以下の化合物を例示することができる。
すなわち、アクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸塩、メタクリル酸塩、アクリルアミドメタンスルホン酸、メタクリルアミドメタンスルホン酸、アクリルアミドメタンスルホン酸塩、メタクリルアミドメタンスルホン酸塩、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、2−メタクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸塩、2−メタクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸塩、メタンスルホン酸アクリレート、メタンスルホン酸メタクリレートが好ましく、より好ましくはアクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸塩、メタクリル酸塩、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、2−メタクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸塩、2−メタクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸塩などである。
【0050】
また、上述のように、アニオン性ビニル単量体(a)としては、酸型、塩型のいずれも用いることでき、それぞれ単独でもよいし、また、酸型と塩型の混合物を用いることもできる。また、酸型のアニオン性ビニル単量体(a)を、後述する他の必須成分のビニル単量体(b)、(c)とともに共重合させた後に、そのカルボキシル基および/またはスルホン酸基の一部または全部をアルカリ剤で中和して、塩型とすることもできる。
なお、アニオン性ビニル単量体(a)としては1種の化合物を用いることもできるし、異なる2種以上の化合物を組み合わせて用いることもできる。
【0051】
窒素含有ビニル単量体(b)は、アミノ基、置換アミノ基などの窒素を含み、かつ塩基性を示すカチオン性の官能基を備えたもので、第3級アミン、第4級アンモニウム塩などが好ましい。例えば以下の一般式(2−1)で示される1官能性単量体の第3級アミン、以下の一般式(2−2)で示される第4級アンモニウム塩、以下の一般式(3)で示される2官能性単量体の第4級アンモニウム塩などを例示することができる。なお、3級アミンの場合、例えば溶媒に溶解、または分散させた場合に、そのpHによってはプロトンが乖離した構造になるが、この乖離した構造も窒素含有ビニル単量体(b)に含まれる。
【0052】
【化23】
Figure 0004275412
【0053】
一般式(2−1)において、R、A、Xは一般式(1)中のものと同様である。Rは炭素数1〜2のアルキル基を示す。なお、R、Rは同じであっても異なっていてもよい。
【0054】
一般式(2−1)で表される第3級アミンとしては、具体的には、例えばジメチルアミノエチルアクリレート、ジメチルアミノエチルメタクリレート、ジメチルアミノプロピルアクリレート、ジメチルアミノプロピルメタクリレート、ジメチルアミノブチルアクリレート、ジメチルアミノブチルメタクリレート、ジエチルアミノエチルアクリレート、ジエチルアミノエチルメタクリレート、ジメチルアミノエチルアクリルアミド、ジメチルアミノエチルメタクリルアミド、ジメチルアミノプロピルアクリルアミド、ジメチルアミノプロピルメタクリルアミド、ジメチルアミノブチルアクリルアミド、ジメチルアミノブチルメタクリルアミド、ジエチルアミノエチルアクリルアミド、ジエチルアミノエチルメタクリルアミドなどを例示することができる。
【0055】
【化24】
Figure 0004275412
【0056】
一般式(2−2)において、R、A、X、R、Rは、上記一般式(2−1)中のものと同様である。また、RはRと同様である。なお、R、R、Rは同じであっても異なっていても良い。なお、一般式(2−2)中に塩を構成するカウンターアニオンは示されていないが、カウンターアニオンはマイナスイオンであって、例えばハロゲンイオン、硫酸イオン、有機酸イオンなどを例示することができる。中でも塩素イオン、臭素イオン、アルキル硫酸イオン、クエン酸イオンなどが好ましい。
【0057】
一般式(2−2)で表される第4級アンモニウム塩の具体例としては、例えば塩化トリメチルアミノエチルアクリレート、塩化トリメチルアミノエチルメタクリレート、塩化トリメチルアミノプロピルアクリレート、塩化トリメチルアミノプロピルメタクリレート、塩化トリメチルアミノブチルアクリレート、塩化トリメチルアミノブチルメタクリレート、塩化トリエチルアミノエチルアクリレート、塩化トリエチルアミノエチルメタクリレート、塩化トリメチルアミノエチルアクリルアミド、塩化トリメチルアミノエチルメタクリルアミド、塩化トリメチルアミノプロピルアクリルアミド、塩化トリメチルアミノプロピルメタクリルアミド、塩化トリメチルアミノブチルアクリルアミド、塩化トリメチルアミノブチルメタクリルアミド、塩化トリエチルアミノエチルアクリルアミド、塩化トリエチルアミノエチルメタクリルアミド等が挙げられ、好ましくはジメチルアミノエチルメタクリレート、ジメチルアミノエチルアクリレート、塩化トリメチルアミノエチルメタクリレート、塩化トリメチルアミノエチルアクリレート、塩化トリメチルアミノプロピルメタクリルアミド、塩化トリメチルアミノプロピルアクリルアミド等が挙げられる。
より好ましくは、塩化トリメチルアミノエチルメタクリレート、塩化トリメチルアミノプロピルメタクリルアミド、塩化トリメチルアミノプロピルアクリルアミドなどを例示することができる。
なお、ここではカウンターアニオンが塩素イオンの場合の具体例を示したが、これに限るものではなく、上述に例示した他のカウンターアニオンを有する第4級アンモニウム塩を適宜使用することができる。
【0058】
【化25】
Figure 0004275412
【0059】
一般式(3)において、R、R、およびRは上記一般式(2−2)中のものと同様である。ZおよびZは炭素数1〜3の直鎖状のアルキレン基を示し、ZとZは同じ構造でも、異なっていても良い。なお、一般式(3)において、塩を構成するカウンターアニオンは示されていないが、上述の一般(2−2)で示される第4級アンモニウム塩の場合と同様のカウンターアニオンを例示することができる。
【0060】
一般式(3)で示される第4級アンモニム塩の具体例としては、ジアリルジメチルアンモニウムクロライド、ジアリルジメチルアンモニウムブロマイド、ジアリルジエチルアンモニウムクロライド、ジアリルジエチルアンモニウムブロマイドなどが挙げられる。
より好ましくはジアリルジメチルアンモニウムクロライド、ジアリルジメチルアンモニウムブロマイドなどを挙げることができる。
窒素含有ビニル単量体(b)としては1種の化合物を用いることもできるし、異なる2種以上の化合物を組み合わせて用いることもできる。
【0061】
疎水性ビニル単量体(c)は、例えば一般式(4)で示される化合物、一般式(5)で示されるシリコンマクロマーなどを用いることができる。
【0062】
【化26】
Figure 0004275412
【0063】
一般式(4)において、R、Aは、前記一般式(2−1)中のものと同様である。また、Xは炭素数3〜15の直鎖状または分岐鎖状アルキル基、あるいは直鎖状または分岐鎖状の不飽和炭化水素鎖を示す。
【0064】
一般式(4)で示される化合物の具体例としては、プロピルアクリレート、プロピルメタクリレート、ブチルアクリレート、ブチルメタクリレート、t−ブチルアクリレート、t−ブチルメタクリレート、ヘキシルアクリレート、ヘキシルメタクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、オクチルアクリレート、オクチルメタクリレート、ラウリルアクリレート、ラウリルメタクリレート、プロピルアクリルアミド、プロピルメタクリルアミド、ブチルアクリルアミド、ブチルメタクリルアミド、t−ブチルアクリルアミド、t−ブチルメタクリルアミド、ヘキシルアクリルアミド、ヘキシルメタクリルアミド、オクチルアクリルアミド、オクチルメタクリルアミド、ラウリルアクリルアミド、ラウリルメタクリルアミドなどを用いることができる。
中でも好ましくはプロピルアクリレート、プロピルメタクリレート、ブチルアクリレート、ブチルメタクリレート、t−ブチルアクリレート、t−ブチルメタクリレート、ヘキシルアクリレート、ヘキシルメタクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレートなどであり、より好ましくは、ブチルアクリレート、ブチルメタクリレート、t−ブチルアクリレート、t−ブチルメタクリレートなどを用いることができる。
【0065】
【化27】
Figure 0004275412
【0066】
一般式(5)において、Rは前記一般式(2−1)中のものと同様であり、Rはエーテル基を含有しても良い炭素数1〜6、好ましくは1〜4の2価脂肪族基を示し、Rは炭素数1〜30、好ましくは2〜18の脂肪族基、または炭素数1〜22の含フッ素アルキル基を示す。
hは0、1または2の数を示し、jは0〜500、好ましくは10〜300の数を示す。
一般式(5)で示されるシリコンマクロマーの質量平均分子量は共重合体の耐久性と重合溶媒との相溶性の点から、300〜4万、好ましくは1000〜2万とされる。なお質量平均分子量はGPC(gel permeation chromatography)にて測定される値である。
疎水性ビニル単量体(c)としては、1種の化合物を用いることもできるし、2種以上の化合物を組み合わせて用いることもできる。
【0067】
本発明において、共重合体のアニオン性ビニル単量体(a)、窒素含有ビニル単量体(b)、疎水性ビニル単量体(c)の配合比(組成)は、防曇性、水滴防止性、易洗浄性、速乾性と、それら耐久性の点から以下の範囲とすることが好ましい。
すなわち、(a)/(b)が、80/20〜50/50(モル%)であることが好ましく、より好ましくは70/30〜50/50(モル%)である。
(a)の割合が大きすぎると耐久性が低下し、(b)の割合が大きすぎると防曇性、水滴防止性、易洗浄性、速乾性が低下する傾向がある。
【0068】
また、(c)/((a)+(b)+(c))は0.1〜20(質量%)が好ましく、より好ましくは0.2〜15(質量%)であり、さらに好ましくは、0.3〜10(質量%)である。0.1質量%未満の場合は、塗膜が水に溶解しやすくなり、防曇性、水滴防止性、易洗浄性、速乾性の耐久性が低下する傾向があり、20質量%をこえると表面改質剤、防曇剤、水滴防止剤、易洗浄剤、速乾性付与剤の水などの溶媒への溶解性、分散性などが低下し、液体状の表面改質剤、防曇剤、水滴防止剤、易洗浄剤組成物、速乾性付与剤を製造するのが困難となる場合がある。
なお、質量比を計算する場合、アニオン性ビニル単量体(a)は酸型、塩型のいずれの場合も全質量を基準とし、窒素含有ビニル単量体(b)は第4級アンモニウム塩の場合はカウンターアニオンを含めた全質量を基準として計算する。
そして、この組成を満足する様にビニル単量体(a)、(b)、(c)の質量を測定し、反応器に仕込み、共重合させることによって、この組成を満足する共重合体を得ることができる。
【0069】
本発明の表面改質剤、防曇剤、水滴防止剤、易洗浄剤、速乾性付与剤は、上述の様にビニル単量体(a)、(b)、(c)を必須成分とするが、さらに、本発明の共重合体の性能を損なわない程度に、ビニル単量体(a)、(b)、(c)と共重合可能な他のビニル単量体を共重合させて表面改質剤、防曇剤、水滴防止剤、易洗浄剤、速乾性付与剤とすることもできる。
他の単量体としては、例えば、一般式(6)で示されるビニル単量体(d)などが好適である。
【0070】
【化28】
Figure 0004275412
【0071】
一般式(6)において、R、Aは前記一般式(2−1)中のものと同様である。Yは(CHCHO)Bを示し、ここでのnは1〜30の数を示し、Bは水素またはCHを示す。
【0072】
ビニル単量体(d)の具体例としては、メトキシポリエチレングリコールアクリレート(エチレン部数、1〜30)、メトキシポリエチレングリコールメタクリレート(エチレン部数、1〜30)などが挙げられる。
【0073】
ビニル単量体(d)を共重合させる場合、共重合体を構成する全ビニル単量体におけるビニル単量体(d)の割合は、表面改質剤、防曇剤、水滴防止剤、易洗浄剤、速乾性付与剤の水などへの耐久性の点から、0.1〜15(質量%)が好ましく、より好ましくは0.2〜10(質量%)である。
ビニル単量体(d)を用いる場合も、この範囲を満足する様にビニル単量体(d)の質量を測定し、ビニル単量体(a)、(b)、(c)とともに反応器に仕込み、共重合させる。
【0074】
共重合体の質量平均分子量は、防曇性、水滴防止性、易洗浄性、速乾性の耐久性と塗膜性の点から、1000〜200万、好ましくは3000〜150万とされる。なお、ここで質量平均分子量はGPCによって測定される値である。
なお、共重合体は、ランダムコポリマーまたはブロックコポリマーであってもよい。
また、共重合体は、1種類のみを用いて表面改質剤、防曇剤、水滴防止剤、易洗浄剤、速乾性付与剤とすることもできるし、異なる組成のものを2種以上混合して防曇剤、水滴防止剤、易洗浄剤、速乾性付与剤とすることもできる。
【0075】
共重合体の重合方法としては、溶液重合、バルク重合、沈澱重合方法などの公知の重合方法が用いられる。
重合温度は、重合方法や、溶液重合などにおいて用いる溶媒などによって異なるが、一般には30℃〜110℃、好ましくは50℃〜100℃であり、重合時間は1時間〜24時間、好ましくは2時間〜10時間である。
重合に用いる重合開始剤としては、ラジカル重合を開始する能力を有するものであれば特に制限はなく、従来公知の各種のものを使用することができる。例えば、過酸化ベンゾイル、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、2,2’−アゾビス(2、4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)2塩酸塩、2,2’−アゾビス(N,N’―ジメチレンイソブチルアミジン)、過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウム、過硫酸アンモニウム、過酸化水素などを例示することができ、好ましくは過硫酸ナトリウム、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)などである。
【0076】
本発明において用いられる共重合体は、共重合体単独で、表面改質剤、防曇剤、水滴防止剤、易洗浄剤、速乾性付与剤としてもよく、例えばこの共重合体を溶媒に溶解、または分散させて液体状の組成物とし、この組成物を表面改質剤、防曇剤、水滴防止剤、易洗浄剤、速乾性付与剤としてもよい。これを各種の硬質表面などに塗布することにより、その表面に前記共重合体からなるごく薄い塗膜が形成され、前記硬質表面に耐久性の良好な防曇性、水滴防止性、易洗浄性、速乾性等を付与することができる。
このようにして形成された塗膜は、その表面に適度な親水性(濡れ性)を備えているため、さらにこの表面に薄い水膜が形成され、曇りの防止、水滴付着の防止、易洗浄性を付与することができ、形成された水膜は薄いため速乾性を付与することができる。
本発明において、水滴防止剤として、例えば、水滴を水膜状にして、水滴状態になるのを防止する剤を好ましいものとして例示できる。
また、速乾性付与剤としては、例えば水滴等を均一な薄い水膜にすることで、水の表面積を小さくし、余分な水分を予め流し、最小限の水しか保持しないことから速く乾燥できる速乾性付与剤を好ましいものとして例示できる
従って、本発明において、「表面改質剤」とは、好ましくは硬質表面の濡れ性を改質し、防曇性、水滴防止性、易洗浄性、速乾性等の好ましい特性を前記硬質表面に付与するものである。
【0077】
前記硬質表面としては、建物や乗り物などの窓ガラス;風呂場、洗面台などの鏡;めがねなどのガラスレンズやプラスチックレンズ;水槽などのガラスやアクリル製品などを例示することができる。
【0078】
表面改質剤、防曇剤、水滴防止剤、易洗浄剤、速乾性付与剤が液体状の組成物である場合は、液状組成物中の共重合体の配合量は0.01〜30質量%、より好ましくは0.01〜20質量%とされる。0.01質量%未満では防曇性、水滴防止性、易洗浄性、速乾性を付与することができず、30質量%をこえると共重合体の溶解性、分散性などが低下する場合がある。
前記溶媒としては、水、もしくは水と可溶なエタノールなどのアルコールとの混合溶媒などが好ましい。この理由は、表面改質剤、防曇剤、水滴防止剤、易洗浄剤、速乾性付与剤を硬い面などに塗布し、共重合体からなる塗膜が形成された後、速やかに蒸発する方が好ましいからである。
【0079】
なお、表面改質剤、防曇剤、水滴防止剤、易洗浄剤、速乾性付与剤の形態は液体状の他、粒状、ゲル状などでもよく、形態は特に限定されない。粒状、ゲル状として提供する場合は、例えば使用時に適宜溶媒に溶解、分散させて使用したりする製品などが考えられる。
なお、使用の簡便さの点からは液体状であることが好ましい。
【0080】
表面改質剤、防曇剤、水滴防止剤、速乾性付与剤には、例えば洗浄性などを付与する目的で、また、易洗浄剤にも洗浄効果を高める目的で、例えばアニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤、両性界面活性剤などの界面活性剤を配合することができる。
また、防曇性、水滴防止性、易洗浄性、速乾性を損なわない範囲で他の成分を配合することができる。このような成分として、エチルカルビトールなどの可塑剤;エチレンジアミン四酢酸(EDTA)などのキレート剤;モノエタノールアミン、クエン酸などのpH調整剤;香料などを例示することができる。
また、液体状以外の形態の場合は、必要に応じてさらにエタノールなどの溶剤を配合することもできる。
これらの他の成分の配合量は防曇性、水滴防止性、易洗浄性、速乾性を妨害しない程度とするのが好ましく、特に限定するものではない。
【0081】
また、本発明の表面改質剤、防曇剤、水滴防止剤、易洗浄剤、速乾性付与剤と界面活性剤を配合して表面改質剤、防曇剤、水滴防止剤、易洗浄剤、速乾性付与剤の組成物とすると、洗浄効果と耐久性良好な防曇性、水滴防止性、易洗浄性、速乾性とを併せ持った洗浄剤を提供することができ、好ましい。
【0082】
【実施例】
次に本発明を実施例にて具体的に説明する。
1.共重合体の組成
各実験例に用いた共重合体の組成をビニル単量体の質量%で以下に示した。なお、アニオン性ビニル単量体(a)は酸型のものを用いた。また、{ }中の比は(a)/(b)のモル%である。
共重合体1〜29は実験例の番号1〜29にそれぞれ対応している。また、実験例30においては共重合体を用いなかった。
このうち、共重合体1〜28を用いた実験例1〜28は実施例に該当し、共重合体29は比較として重合した高分子であり、実験例29、30は比較例である。
【0083】
共重合体1;メタクリル酸(以下、MAAと略記する)/塩化トリメチルアミノエチルメタクリレート(以下、DMCと略記する)/2−エチルヘキシルアクリレート(以下、2EHAと略記する)=38.2/61.5/0.3 ・・・・・・{60/40}
共重合体2;MAA/DMC/t−ブチルメタクリレート(以下、t−BMAと略記する)=37.2/59.8/3 ・・・・・・{60/40}
共重合体3;MAA/DMC/t−BMA=35.7/57.3/7・・・・・・{60/40}
共重合体4;MAA/DMC/ブチルアクリレート(以下、BAと略記する)=41.8/43.2/15 ・・・・・・{70/30}
共重合体5;MAA/塩化トリメチルアミノプロピルアクリルアミド(以下、AAPTACと略記する)/t−BMA=36.5/58.5/5 ・・・・・・{60/40}
共重合体6;MAA/塩化トリメチルアミノプロピルメタクリルアミド(以下、MAPTACと略記する)/t−BMA=35.8/61.2/3・・・・・・{60/40}
共重合体7;MAA/ジアリルジメチルアンモニウムクロライド(以下、DADMACと略記する)/t−BMA=34.6/65.2/0.2 ・・・・・・{50/50}
共重合体8;MAA/DADMAC/BA=44.2/55.4/0.4 ・・・・・・{60/40}
共重合体9;アクリル酸(以下、AAと略記する)/AAPTAC/t−ブチルメタクリルアミド(以下、t−BMAAと略記する)=38.1/46.9/15 ・・・・・・{70/30}
共重合体10;AA/MAPTAC/t−BMAA=31.2/63.8/5 ・・・・・・{60/40}
共重合体11;2−メチル−2−アクリルアミドプロパンスルホン酸(以下、AMPSと略記する)/DMC/BA=63/27/10 ・・・・・・{70/30}
共重合体12;AMPS/DMC/BA=63.7/21.3/15 ・・・・・・{75/25}
共重合体13;AMPS/DMC/t−BMA=57/38/5 ・・・・・・{60/40}
共重合体14;AMPS/DMC/t−BMA=69/30/1 ・・・・・・{70/30}
共重合体15;AMPS/DMC/HA=49.5/49.5/1 ・・・・・・{50/50}
共重合体16;AMPS/AAPTAC/ブチルメタクリレート(以下、BMAと略記する)=49.9/49.9/0.2 ・・・・・・{50/50}
共重合体17;AMPS/AAPTAC/ヘキシルメタクリレート(以下、HMAと略記する)=51/34/15 ・・・・・・{60/40}
共重合体18;AMPS/AAPTAC/t−BMA=48.6/48.4/3 ・・・・・・{50/50}
共重合体19;AMPS/AAPTAC/HMA=59.5/39.5/1 ・・・・・・{60/40}
共重合体20;AMPS/MAPTAC/t−BMA=48.1/51.4/0.5 ・・・・・・{50/50}
共重合体21;AMPS/MAPTAC/t−BMA=55.6/39.4/5 ・・・・・・{60/40}
共重合体22;AMPS/MAPTAC/HMA=61.6/35.4/3 ・・・・・・{65/35}
共重合体24;AMPS/DADMAC/BMA=65.7/34.1/0.2 ・・・・・・{60/40}
共重合体25;AMPS/DMC/t−BMA/メトキシポリエーテル(p=23*1)メタクリレート=47.3/47.4/0.3/5 ・・・・・・{50/50}
*1(p=23):エチレン部数23の意味である。
共重合体26;MAA/DMC/t−BMA/メトキシポリエーテル(p=9*2)メタクリレート=34.5/55.5/5/5 ・・・・・・{60/40}
*2(p=9):エチレン部数9の意味である。
共重合体27;MAA/DMC/BA/サイラプレーン*3(チッソ(株)社製)=37.9/60.9/0.2/1 ・・・・・・{60/40}
*3:一般式(5)にて表され、h=2、j=11、R:メチル基、R:プロピレン基、R:ブチル基の化合物である。
共重合体28;MAA/DMC/t−BMA/マレイン酸=26.4/63.6/5/5 ・・・・・・{50/50}
共重合体29;MAA/ジメチルアミノエチルメタクリレート(以下、DMと略記する)=5.7/94.3 ・・・・・・{10/90}
【0084】
2.共重合体の重合方法
共重合体1については、以下の様にして重合を行った。
冷却還流管、温度計、窒素導入管および攪拌装置を取り付けたセパラブルフラスコに、MAA15.28g、DMC24.60g、2EHA0.12g、過硫酸ナトリウム0.69g、イオン交換水200gを仕込み、窒素を吹き込みながら、室温(約20℃)で30分攪拌した。
ついで、反応系を85℃に昇温し、6時間反応を行った。そして、生成物を反応器から取り出し、ヘキサンで再沈澱させることにより共重合体1の固体39gを得た。
得られた共重合体1(表面改質剤)の質量平均分子量は6万であった。
また、共重合体9、12、17、30以外の他の共重合体も共重合体1と同様の重合方法により製造した。
そして、共重合体9、12、17、30については、溶媒に水/エタノール(70/30質量%)混合溶媒を用いた以外は共重合体1と同様にして製造した。
【0085】
3.評価方法
表1〜5に示した組成の表面改質剤を作製した。表面改質剤は液体状であり、共重合体の溶液または分散液である。
なお、表1〜5において、ポリオキシエチレン(エチレン部数30)ラウリルアルコールはノニオン性界面活性剤、ドデシルベンゼンスルホン酸ソーダはアニオン性界面活性剤、N,N−ジメチル−N−ドデシル−N−カルボキシメチルアンモニウムベタインは両性界面活性剤、エタノールと水は溶媒、モノエタノールアミンはpH調整剤である。
【0086】
ついで、以下の様な試験を行って評価した。
防曇性:
ガラス板(縦10cm×横10cm)に表1〜5に示した各濃度の防曇剤を1mL塗布した後、キムワイプ(商品名、実験用ペーパータオル)を用いて拭き、乾燥させた。
ついで、このガラス板を沸騰している水の上に、その水面から10cmの高さのところに静置した。このとき、防曇剤にて処理した面を水面側に向け、水面に対して60°の角度になるように配置した。
そして、ガラス板の表面の外観を、目視により、以下の3段階で評価した。
3:曇らない
2:ガラス面の半分くらいの面積が曇る
1:ガラス面の全面が曇る
【0087】
防曇耐久性:
防曇性試験の時と同様にして防曇剤を塗布、乾燥したガラス板を、水道水で10秒間(流速300mL/分)濯いだ後に再び乾燥させた。そして、防曇性の試験と同様にして評価した。
【0088】
水滴防止性
ガラス板(縦10cm×横10cm)に表1〜5に示した各濃度の水滴防止剤を1mL塗布した後、キムワイプを用いて拭き、乾燥させた。
ついで、このガラス板から10cm離れたところから霧吹きを用いて水を霧状に吹きかけ、ガラス表面の外観を目視により、以下の3段階で評価した。
3:水滴ができず、水膜状になって、反対側が良く見ている。
2:水滴が部分的に残り、反対側が見えにくい部分がある。
1:水滴が全面に残り、反対側が見えにくい。
【0089】
水滴防止耐久性:
上述と同様にして水滴防止剤を塗布、乾燥したガラス板を、水道水で10秒間(流速300mL/分)濯いだ後に再び乾燥させた。そして、上述の水滴防止性の評価と同様に評価した。
【0090】
易洗浄性:
ガラス板(縦10cm×横10cm)に表1〜5に示した各濃度の易洗浄剤を1mL塗布した後、キムワイプを用いて拭き、乾燥させた。
ついで、このガラス板にパスツールピペットから0.5mMの塩化カルシウム水溶液を9滴垂らした。乾燥後、キムワイプを用いて軽く拭いた後、ガラスの表面の外観を、目視により、以下の3段階で評価した。
3:汚れが取れている。
2:汚れが部分的に残っている。
1:汚れが取れていない。
【0091】
易洗浄性の耐久性:
上述と同様にして易洗浄剤を塗布、乾燥したガラス板を、水道水で10秒間(流速300mL/分)濯いだ後に再び乾燥させた。そして、上述の易洗浄性の評価と同様に評価した。
【0092】
速乾性:
ガラス板(縦10cm×横10cm)に表1〜5に示した各濃度の速乾性付与剤を1mL塗布した後、キムワイプを用いて拭き、乾燥させた。
ついで、このガラス板から10cm離れたところから霧吹きを用いて水を霧状に吹きかけ、ガラス板を立てかけて10分間放置した後、目視によりガラス表面の乾燥状態を、以下の3段階で評価した。
3:乾いている。
2:水が部分的に残っている。
1:全面に水が散らばって残っている。
【0093】
速乾性の耐久性
上述と同様にして速乾性付与剤を塗布、乾燥したガラス板を、水道水で10秒間(流速300mL/分)濯いだ後に再び乾燥させた。そして、上述の速乾性の評価と同様に評価した。
【0094】
試験結果を表1〜5にあわせて示した。(表中の実験例の番号は共重合体の番号と一致)
【0095】
【表1】
Figure 0004275412
【0096】
【表2】
Figure 0004275412
【0097】
【表3】
Figure 0004275412
【0098】
【表4】
Figure 0004275412
【0099】
【表5】
Figure 0004275412
【0100】
これらの結果より、特にビニル単量体(a)、(b)、(c)の好ましい組成を満足している実験例1〜28において、良好な特性が得られ、好ましい表面改質剤、防曇剤、水滴防止剤、易洗浄剤、速乾性付与剤を提供できることが明らかとなった。これに対し、ビニル単量体(c)を含まない実験例29、および共重合体を含まない実験例30については特性が低下した。
【0101】
【発明の効果】
産業上の利用可能性
以上のように、本発明の表面改質剤を用いることにより、ガラス、プラスチックなど各種の硬い表面などの表面を改質でき、耐久性の優れた防曇性、水滴防止性、易洗浄性、及び速乾性などを付与することができる。
また、本発明の防曇剤、水滴防止剤、易洗浄剤、速乾性付与剤を用いることにより、それぞれ硬質表面に耐久性に優れた防曇性、水滴防止性、易洗浄性、速乾性を付与することができる。

Claims (10)

  1. メタクリル酸、アクリル酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、2−メタクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸及びこれらの塩からなる群より選択される1種以上であるアニオン性ビニル単量体(a)と、塩化トリメチルアミノエチルメタクリレート、塩化トリメチルアミノプロピルアクリルアミド、塩化トリメチルアミノプロピルメタクリルアミド、ジアリルジメチルアンモニウムクロライドからなる群より選択される1種以上である窒素含有ビニル単量体(b)と、一般式(4)で示される化合物である疎水性ビニル単量体(c)を(a)/(b)=80/20〜50/50モル%、(c)/((a)+(b)+(c))=0.1〜20質量%の割合で共重合させた共重合体を含むことを特徴とする、硬質表面用の表面改質剤。
    Figure 0004275412
    (一般式(4)において、Rは水素または炭素数1〜2のアルキル基、Aは酸素原子またはNHを示す。また、Xは炭素数3〜15の直鎖状または分岐鎖状アルキル基、あるいは直鎖状または分岐鎖状の不飽和炭化水素鎖を示す。)
  2. 前記アニオン性ビニル単量体(a)は、メタクリル酸、アクリル酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸からなる群より選択される1種以上であり、前記疎水性ビニル単量体(c)は、ブチルアクリレート、ブチルメタクリレート、t−ブチルメタクリレート、t−ブチルメタクリルアミド、ヘキシルアクリレート、ヘキシルメタクリレート、2−エチルヘキシルアクリレートからなる群より選択される1種以上であることを特徴とする請求項1に記載の硬質表面用の表面改質剤。
  3. メタクリル酸、アクリル酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、2−メタクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸及びこれらの塩からなる群より選択される1種以上であるアニオン性ビニル単量体(a)と、塩化トリメチルアミノエチルメタクリレート、塩化トリメチルアミノプロピルアクリルアミド、塩化トリメチルアミノプロピルメタクリルアミド、ジアリルジメチルアンモニウムクロライドからなる群より選択される1種以上である窒素含有ビニル単量体(b)と、一般式(4)で示される化合物である疎水性ビニル単量体(c)を(a)/(b)=80/20〜50/50モル%、(c)/((a)+(b)+(c))=0.1〜20質量%の割合で共重合させた共重合体を含むことを特徴とする、硬質表面用の防曇剤。
    Figure 0004275412
    (一般式(4)において、Rは水素または炭素数1〜2のアルキル基、Aは酸素原子またはNHを示す。また、Xは炭素数3〜15の直鎖状または分岐鎖状アルキル基、あるいは直鎖状または分岐鎖状の不飽和炭化水素鎖を示す。)
  4. 前記アニオン性ビニル単量体(a)は、メタクリル酸、アクリル酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸からなる群より選択される1種以上であり、前記疎水性ビニル単量体(c)は、ブチルアクリレート、ブチルメタクリレート、t−ブチルメタクリレート、t−ブチルメタクリルアミド、ヘキシルアクリレート、ヘキシルメタクリレート、2−エチルヘキシルアクリレートからなる群より選択される1種以上であることを特徴とする請求項3に記載の防曇剤。
  5. メタクリル酸、アクリル酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、2−メタクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸及びこれらの塩からなる群より選択される1種以上であるアニオン性ビニル単量体(a)と、塩化トリメチルアミノエチルメタクリレート、塩化トリメチルアミノプロピルアクリルアミド、塩化トリメチルアミノプロピルメタクリルアミド、ジアリルジメチルアンモニウムクロライドからなる群より選択される1種以上である窒素含有ビニル単量体(b)と、一般式(4)で示される化合物である疎水性ビニル単量体(c)を(a)/(b)=80/20〜50/50モル%、(c)/((a)+(b)+(c))=0.1〜20質量%の割合で共重合させた共重合体を含むことを特徴とする、硬質表面用の水滴防止剤。
    Figure 0004275412
    (一般式(4)において、Rは水素または炭素数1〜2のアルキル基、Aは酸素原子またはNHを示す。また、Xは炭素数3〜15の直鎖状または分岐鎖状アルキル基、あるいは直鎖状または分岐鎖状の不飽和炭化水素鎖を示す。)
  6. 前記アニオン性ビニル単量体(a)は、メタクリル酸、アクリル酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸からなる群より選択される1種以上であり、前記疎水性ビニル単量体(c)は、ブチルアクリレート、ブチルメタクリレート、t−ブチルメタクリレート、t−ブチルメタクリルアミド、ヘキシルアクリレート、ヘキシルメタクリレート、2−エチルヘキシルアクリレートからなる群より選択される1種以上であることを特徴とする請求項5に記載の水滴防止剤。
  7. メタクリル酸、アクリル酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、2−メタクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸及びこれらの塩からなる群より選択される1種以上であるアニオン性ビニル単量体(a)と、塩化トリメチルアミノエチルメタクリレート、塩化トリメチルアミノプロピルアクリルアミド、塩化トリメチルアミノプロピルメタクリルアミド、ジアリルジメチルアンモニウムクロライドからなる群より選択される1種以上である窒素含有ビニル単量体(b)と、一般式(4)で示される化合物である疎水性ビニル単量体(c)を(a)/(b)=80/20〜50/50モル%、(c)/((a)+(b)+(c))=0.1〜20質量%の割合で共重合させた共重合体を含むことを特徴とする、硬質表面用の易洗浄剤。
    Figure 0004275412
    (一般式(4)において、Rは水素または炭素数1〜2のアルキル基、Aは酸素原子またはNHを示す。また、Xは炭素数3〜15の直鎖状または分岐鎖状アルキル基、あるいは直鎖状または分岐鎖状の不飽和炭化水素鎖を示す。)
  8. 前記アニオン性ビニル単量体(a)は、メタクリル酸、アクリル酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸からなる群より選択される1種以上であり、前記疎水性ビニル単量体(c)は、ブチルアクリレート、ブチルメタクリレート、t−ブチルメタクリレート、t−ブチルメタクリルアミド、ヘキシルアクリレート、ヘキシルメタクリレート、2−エチルヘキシルアクリレートからなる群より選択される1種以上であることを特徴とする請求項7に記載の易洗浄剤。
  9. メタクリル酸、アクリル酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、2−メタクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸及びこれらの塩からなる群より選択される1種以上であるアニオン性ビニル単量体(a)と、塩化トリメチルアミノエチルメタクリレート、塩化トリメチルアミノプロピルアクリルアミド、塩化トリメチルアミノプロピルメタクリルアミド、ジアリルジメチルアンモニウムクロライドからなる群より選択される1種以上である窒素含有ビニル単量体(b)と、一般式(4)で示される化合物である疎水性ビニル単量体(c)を(a)/(b)=80/20〜50/50モル%、(c)/((a)+(b)+(c))=0.1〜20質量%の割合で共重合させた共重合体を含むことを特徴とする、硬質表面用の速乾性付与剤。
    Figure 0004275412
    (一般式(4)において、Rは水素または炭素数1〜2のアルキル基、Aは酸素原子またはNHを示す。また、Xは炭素数3〜15の直鎖状または分岐鎖状アルキル基、あるいは直鎖状または分岐鎖状の不飽和炭化水素鎖を示す。)
  10. 前記アニオン性ビニル単量体(a)は、メタクリル酸、アクリル酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸からなる群より選択される1種以上であり、前記疎水性ビニル単量体(c)は、ブチルアクリレート、ブチルメタクリレート、t−ブチルメタクリレート、t−ブチルメタクリルアミド、ヘキシルアクリレート、ヘキシルメタクリレート、2−エチルヘキシルアクリレートからなる群より選択される1種以上であることを特徴とする請求項9に記載の速乾性付与剤。
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