JP4275121B2 - 太陽電池用ガラス基板の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、太陽電池用ガラス基板の製造方法に関する。
従来のアモルファスシリコン(以下、a−Siという)や微結晶シリコン、薄膜多結晶シリコンなど基板上に発電膜を形成する太陽電池は、厚いカバーガラス4と裏面カバーシート5との間に太陽電池モジュール2を挟み込む構造としている。太陽電池モジュール2は厚さ1mm程度の薄いガラス基板上に透明電極層、a−Siなどの発電層、金属電極層を順次積層してなるものである。
ラミネート処理においては、図9に示すように、複数枚例えば4枚の太陽電池モジュール2の光入射面側にはカバーガラス4を重ね合わせ太陽電池モジュールを適宜直列・並列に電気的に集電接続を行い、裏面側には裏面カバーシート5を重ね合わせ、例えば熱接着性のEVAシート3をカバーガラス4と電池モジュール2との相互間および裏面カバーシート5と電池モジュール2との相互間にそれぞれ挿入し、これを加熱加圧する。予め所定寸法として用意したカバーガラスのサイズの太陽電池となる。
ところで、従来の太陽電池モジュール2は最終製品に近いサイズを想定して予め設定されているために、カバーガラス4のサイズは電池モジュール2のサイズのほぼ整数倍に固定化されている。このため規格から外れたサイズは特注品扱いとなり、コストおよび納期の面で問題があるので量産工場では実際には規格外のサイズを製造することはできない。
そこで、任意サイズのカバーガラスに太陽電池機能層を直接積層し、ラミネート処理により裏面カバーシートを貼り合わせてパネル化し、パネルを切断して所望サイズに分割化することにより顧客の多様な要求に応えるようにすることが考えられる。
しかし、カバーガラスを切断しようとすると周囲に亀裂が進展して細かな小断片にばらばらに分かれてしまい、切断予定線に沿ってシャープに切断することができない。これはカバーガラスの軽量化のために薄めの板厚でも十分な強度が得られるように強化ガラスを用いていることに起因しており、強化ガラスの表面に切り欠きを生じると、表層に存在する高い残留応力が切り欠きによって解消され、見掛け上の引張り強度が低下し、周囲に多数の亀裂が進展してしまうからである。このため強化ガラスを受け入れ状態のままで太陽電池機能用ガラス基板と保護用カバーガラスとに兼用して製造した後に所望サイズに分断化することが事実上できないという問題がある。
また、量産工場では製品サイズ毎に対応する製造ラインをもつ必要があり、異なるサイズの製品を同一の製造ラインに流すにはハンドリング装置、位置決め装置をはじめ様々な制約を受けるので、事実上は規格外の異サイズ製品を同一ラインでは製造することができない。このため顧客の種々の要求・要望に応えることができないという問題がある。
本発明は上記の課題を解決するためになされたものであって、各種サイズに対応できる太陽電池パネルの分割化を容易にするために、ガラス基板を強化ガラスと生板ガラスとの間の最も適した強度レベルとし、基板の分断を可能とすることができる太陽電池用ガラス基板の製造方法を提供することを目的とする。
ガラスは圧縮に対しては強いが、引張りに対しては弱い材料である。また、ガラスの表層にはグリフィスフローと呼ばれる表面欠陥が存在するため、ガラスが破壊されるときには表層が破壊の起点となりやすい。そこで、強化ガラスでは表層に圧縮応力を人為的に付与することにより見掛け上の引張り強度を向上させている。
強化ガラスには物理(熱)強化ガラス、化学強化ガラス、積層強化ガラスの三種類がある。例えば物理強化ガラスは、軟化点近傍温度まで昇温の後に急冷する熱処理によって表層部分に高い圧縮の残留応力を付与し、生板ガラスの2〜3倍以上の強度を有するように強化されている。このような強化ガラスの表面に切り欠きを生じると、表層の残留応力が切り欠きにより解消され、見掛け上の引張り強度が低下し、周囲に多数の亀裂が進展する結果、そのままの状態では容易に切断することができない。そこで、本発明者らは強化ガラスを切断するための方策について鋭意研究を重ねた結果、本発明を完成させるに至った。
本発明に係る太陽電池用ガラス基板の製造方法は、発電機能層を保護するためのカバーとしての役割をもち、かつ該発電機能層が直接的に積層され、該発電機能層の積層後に切断されて所望の製品サイズに分割される太陽電池用ガラス基板の製造方法であって、生板ガラスを出発材料とし、前記発電機能層を積層する前に、該生板ガラスを500〜550℃の温度域に所定時間加熱保持し、その後急冷することにより、その強度を型抜きままの状態のソーダ石灰ガラスの強度の1.20倍以上から1.70倍以下までの範囲とすることを特徴とする。
ここで「生板ガラス」とは、型抜き後に特別な処理をしない状態の無色透明のソーダ石灰ガラス(普通板ガラス)のことをいう。生板ガラスの強度は一般に5000〜10000Pa(5〜10kg/mm2)程度である。
ここで「強化ガラス」とは、物理(熱)強化ガラスのことをいう。物理強化ガラスの強度は生板ガラス強度の2〜3倍程度である。
「歪点」とは、粘度が4×1014poise(logη=14.5)のときの温度をいう。この歪点温度では粘性流動は事実上おこりえないので、温度が歪点以下になるとガラスから歪を除去することができなくなる。
「軟化点」とは、粘度が4.5×107poise(logη=7.65)のときの温度をいう。軟化点温度に加熱すると直径0.55〜0.75mm×長さ230mmのガラス糸が1mm/分の速度で伸びるようになる。
ガラス組成ごとに粘度と温度との相関特性曲線がそれぞれ求められている。ソーダ石灰ガラスの相関特性曲線を用いて歪点と軟化点をそれぞれ調べてみると、歪点は約480〜510℃、軟化点は約720〜735℃となる。
本発明では、受入れたままの状態の生板ガラスを使用する際は強度不足のため厚肉とする必要があり、重量物となって太陽電池用ガラス基板としては不適合であるため、これを500〜550℃の温度域に所定時間加熱保持し、その後急冷し、その強度を型抜きままの状態のソーダ石灰ガラスの強度の1.20倍以上から1.70倍以下までに引き上げた半強化ガラスとし、薄肉化して太陽電池用ガラスとして用いることができるようにしている。ここで、半強化処理ガラスの強度の下限値を型抜きままの状態のソーダ石灰ガラス(生板ガラス)の1.20倍とした理由は、これを下回る強度では太陽電池据付け工事のときに作業者が踏みつけて割れたり、雹や落石などの自然災害に耐えられず、保護カバーとしての機能が失われ、これを防ぐためにはガラスの板厚を厚くする必要があり、重量の増加とコストアップになるからである。一方、半強化処理ガラス強度の上限値を生板ガラスの1.70倍とした理由は、これを上回る強度では表層の残留圧縮力が過大になるため切断予定線に沿ってきれいに切断することが困難になるからである。
図3は横軸に基板厚み(mm)をとり、縦軸に鋼球227g落下高さ(m)をとって、各種ガラス基板の強度をそれぞれ測定したものである。JIS規格C8938に規定された鋼球227g落下高さ試験に従って3〜8mm範囲の各種厚さの強化ガラス、半強化処理ガラス、生板ガラスの3種について強度をそれぞれ調べた結果、次のことが判明した。
イ)本発明の半強化処理ガラスはJIS規格に定める耐雹規格(鋼球227gを1mの高さから落下した衝撃力に耐える)を実用的な全ての板厚(3〜8mm)でクリアした。すなわち半強化処理ガラスは、板厚3mmのときに鋼球227g落下高さで1.2〜2.2m、板厚6mmのときに鋼球227g落下高さで1.5〜2.6m、板厚8mmのときに鋼球227g落下高さで2.1〜3.8mの強度を示した。
ロ)強化ガラス、半強化処理ガラス、生板ガラスともに板厚が厚くなるに従って強度が緩やかに増大した。すなわち板厚が3mmから8mmに厚くなると鋼球227g落下高さで約1〜1.5m上昇した。
図3中の曲線E1は半強化処理にて基板切断可能な基板強度の下限条件を示し、曲線E2は半強化処理にて基板切断可能な基板強度の上限条件を示す。また、一点鎖線CはJIS規格に定める耐雹規格としての、鋼球227g落下高さ1mの強度を示す。
ガラスの破壊は、準静的な熱的過程と割れ目が急激に伸びる断熱過程との2つの相を呈し、その境界は限界破壊エネルギーGcによって決まる。本発明の半強化処理ガラスを切断するときは限界破壊エネルギーGcを超えるエネルギーを切断手段によりガラス基板に印可し、割れ目が急激に伸びる断熱過程の割れを生じさせる。これにより欠けやクラックが少ないシャープな切断面が得られる。
以上詳述したように本発明によれば、大型ガラス基板から複数の小型太陽電池を分割する際に、切断に適した半強化処理ガラス基板の製造方法を提供することができる。
また、透明電極の製膜条件を適正化することにより、製膜プロセスと半強化処理プロセスとを一括化できるので、専用の熱処理炉を新設することなく、既設の透明電極用熱処理装置を利用してガラス基板を半強化処理することができる。このため、運転コストおよび設備コストの上昇を抑制できる。
以下、添付の図面を参照しながら本発明の種々の好ましい実施の形態について説明する。
先ず図1乃至図4を参照してアモルファスシリコン太陽電池を例とした太陽電池製造方法を説明する。
太陽電池製造ラインのうちの少なくとも透明電極形成工程S1から分割工程S7までの区間は、ガラス基板4が搬送路上を次々に流れるようにコンピュータ制御された全自動一貫製造ラインとして構成されている。発電検査工程S8から後の区間は、作業者が製品サイズ毎に仕分け、検査装置を用いてそれぞれ個別に検査し、封止装置を用いて封止材を太陽電池パネル周辺および端子台などのシール必要部分を注入処理し、一時保管場所に保管して封止材をエージングし、梱包装置を用いて梱包処理する半自動ラインである。
基板受入部にガラス基板4を受け入れ、基板4をロット毎に分別して一時収納庫に保管する。ガラス基板4のサイズは例えば板厚3mm×幅1000mm×長さ1000mmである。一時収納庫からガラス基板4を1枚ずつ取り出し、搬送路上に載せ、バーコード印字装置に搬送し、基板4に識別用のバーコードを印字する。さらに基板4を洗浄処理装置に搬送し、基板4を洗浄し、表面から付着異物を除去する。
基板4を図4に示す熱処理炉44に搬入し、約450〜500℃に予熱する。予熱した基板4を熱CVD装置(またはイオンプレーティング装置又はスパッタ装置)に搬入し、ガラス基板4の片面(洗浄面)に所定膜厚の透明電極11を積層形成する(工程S1)。最初の透明電極11の膜厚は約750nmである。
受け入れた基板4が物理強化ガラスの場合は、上記予熱に用いた熱処理炉44により基板4を半強化処理する。基板4をベルトコンベア42に載せ、熱処理炉44内を搬送しながらヒータ45で加熱するが、基板4を急冷する必要はない。半強化処理条件は400〜550℃の温度域に20〜30分間加熱保持し、その直後に100℃/分程度の冷却速度で徐冷する。これによりガラス基板4の強度は初期強度の約50%(生板ガラスの約1.5倍)と半減し、太陽電池カバーガラスとしての必要強度を確保しつつ、分割予定線31,32に沿って切断可能な強度レベルとなる。
なお、本実施形態では透明電極形成前の予熱に用いる熱処理炉をガラス基板の半強化処理に利用するようにしているが、これとは別に設けられた他の熱処理炉を用いてガラス基板を半強化処理するようにしてもよい。また、受け入れた基板4が強化ガラスでない場合、例えば生板ガラスの1.5倍程度の強度をもつ半強化状態にある場合、および重量増加という難点があるものの必要強度を確保した生板ガラスはこの熱処理は省略できる。なお、ガラス基板4の強度は、図3に示す鋼球227g落下試験のみならずモアレ干渉縞を利用した光学的な非破壊検査によってもある程度の精度で測定することが可能である。
熱処理後、洗浄処理装置に基板4を搬送し、基板4を洗浄処理し、次いで例えばレーザーエッチング装置に基板4を搬送し、透明電極11を所定パターンにエッチングする(工程S2)。
次いで、プラズマCVD製膜装置に基板4を搬送し、パターンエッチングされた透明電極11の上にアモルファスシリコン層12を製膜する(工程S3)。a−Si層12の合計膜厚は例えば約400nmである。
次いで、例えばレーザーエッチング装置に基板4を搬送し、a−Si層12を所定パターンにエッチングする(工程S4)。
次いで、イオンプレーティング装置(又はスパッタ装置またはCVD装置)に基板4を搬送し、パターンエッチングされたa−Si層12の上に例えばアルミニウムからなる金属電極13を所定厚さに積層形成する(工程S5)。金属電極13の膜厚は例えば約500nmである。
次いで、例えばレーザーエッチング装置に基板4を搬送し、金属電極13を所定パターンにエッチングする(工程S6)。このエッチング工程S6では後述する分割工程S7の切断予定線に沿って透明電極11までを完全除去する絶縁帯域を形成しておくことで切断面での電気的短絡を防止する。
このように基板4上に発電機能層11,12,13が順次積層形成された積層体9をラミネーター装置に搬送し、例えば熱接着性のEVAシート3および耐水性の裏面カバーシート5を積層体9の積層面に重ね合わせ、これを約150℃に加熱しながら所定圧力でプレスし、接合して一体化したパネル10とする。パネル10から外側にはみ出した接着剤をトリミングユニットで除去し、さらに架橋炉内で加熱して接着剤の架橋反応を促進させ、その後クーリングユニット内で室温まで冷却する。次いで、端子台取付部にパネル10を搬送し、透明電極11にプラス端子を取り付け、金属電極13にマイナス端子を取り付け、配線する。パネル10をエージングユニットに搬送し、接着剤を乾燥硬化させる。
次いで、パネル10をカッティングマシンに搬送し、ガラス基板4の側または裏面カバーシート5の側からパネル10を一括に切断する(工程S7)。パネル10をXYテーブル上に載せ、XYテーブルとともにパネルを移動させながら切断手段によりパネル10を切断する。これによりパネル10は複数の所望サイズの太陽電池1Aに分割される。本実施例では図1の(a)に示す1枚のパネル10から図1の(b)に示す4枚の同サイズ小型太陽電池1Aを得るように等分割する。分割された太陽電池1Aのサイズはおよそ幅500mm×長さ500mmである。
なお、切断手段としてのカッティングマシンは後述するように種々の手段および方法を用いることができる。また、本実施例ではパネルを4つに等分割する例について説明したが、本発明はこれのみに限られず切断予定線を変えることによってパネルを異なるサイズの太陽電池に不等分に分割することも可能であるし、またパネルを2分割、6分割、8分割することも可能である。
太陽電池1Aをトリミングユニットに搬送し、切断端面を研削研磨し、端子間を配線する。次いで、発電検査装置を用いてガラス基板4の側に模擬太陽光を照射し、両電極11,13間に接続した負荷に発電電流を流して太陽電池1Aの発電能力を検査する(工程S8)。
工程S8で合格した太陽電池1Aは、製品サイズ毎に仕分けられる。サイズ毎に封止装置を用いて太陽電池1A周辺および端子台などのシール必要部分に封止材を注入するとともに、必要に応じて外周端部にゴム枠やアルミフレーム枠を嵌め込み接着し、一時保管場所に保管して封止材をエージングする。これにより太陽電池1Aは製品として完成し、梱包装置により梱包されて出荷される。
次に、半強化処理の種々の実施例について説明する。
(実施例1)
青板(または白板)ガラスと呼ばれるソーダ石灰ガラス(組成:SiO2:70〜74%,Na2O:12〜16%,その他)で板厚3mmの物理強化ガラスを、透明電極11の積層後に455±5℃の温度に約20分間加熱保持し、約100℃/分の冷却速度で徐冷して搬出した。
その結果、鋼球227g落下高さで1.6mの強度が得られた。
(実施例2)
青板(または白板)ガラスと呼ばれるソーダ石灰ガラスで板厚4mmの物理強化ガラスを、透明電極11の積層後に455±5℃の温度に約20分間加熱保持し、約100℃/分の冷却速度で徐冷して搬出した。
その結果、鋼球227g落下高さで1.8mの強度が得られた。
(実施例3)
青板(または白板)ガラスと呼ばれるソーダ石灰ガラスで板厚3mmの物理強化ガラスを、透明電極11の積層後に500±5℃の温度に約20分間加熱保持し、約100℃/分の冷却速度で徐冷して搬出した。
その結果、鋼球227g落下高さで1.0mの強度が得られた。
(実施例4)
青板(または白板)ガラスと呼ばれるソーダ石灰ガラスで板厚4mmの物理強化ガラスを、透明電極11の積層後に500±5℃の温度に約20分間加熱保持し、約100℃/分の冷却速度で徐冷して搬出した。
その結果、鋼球227g落下高さで1.2mの強度が得られた。
(実施例5)
青板(または白板)ガラスと呼ばれるソーダ石灰ガラスで板厚3mmの物理強化ガラスを、透明電極(SnO2膜)11の製膜条件を兼ねて450±5℃の温度に約20分間加熱保持し、約100℃/分の冷却速度で徐冷して搬出した。
その結果、鋼球227g落下高さで1.8mの強度が得られた。
(実施例6)
青板(または白板)ガラスと呼ばれるソーダ石灰ガラスで板厚4mmの物理強化ガラスを、透明電極(SnO2膜)11の製膜条件を兼ねて450±5℃の温度に約20分間加熱保持し、約100℃/分の冷却速度で徐冷して搬出した。
その結果、鋼球227g落下高さで2.0mの強度が得られた。
なお、実施例5,6では、透明電極の製膜条件を適正化させ、製膜プロセスと半強化処理プロセスとを一括化させることにより、新たに装置を導入することなく、既存設備で対応することができるので、運転コストおよび設備コストの上昇を抑制できるという利点がある。
(実施例7)
青板(または白板)ガラスと呼ばれるソーダ石灰ガラスで、板厚3mmの生板ガラスを、透明電極11の積層後に510±5℃の温度に約20分間加熱保持し、直後に室温(約23℃)のエアを基板4に吹き付けて急冷した。
その結果、鋼球227g落下高さで1.2mの強度が得られた。
(実施例8)
青板(または白板)ガラスと呼ばれるソーダ石灰ガラスで、板厚4mmの生板ガラスを、透明電極11の積層後に510±5℃の温度に約20分間加熱保持し、直後に室温(約23℃)のエアを基板4に吹き付けて急冷した。
その結果、鋼球227g落下高さで1.4mの強度が得られた。
(比較例1)
青板(または白板)ガラスと呼ばれるソーダ石灰ガラスで板厚3mmの物理強化ガラスを、透明電極11の積層後に550±5℃の温度に約20分間加熱保持し、約100℃/分の冷却速度で徐冷して搬出した。
その結果、鋼球227g落下高さで0.7mの強度しか得られなかった。
(比較例2)
青板(または白板)ガラスと呼ばれるソーダ石灰ガラスで板厚3mmの生板ガラスを、透明電極(SnO2膜)11の製膜条件を兼ねて550±5℃の温度に約20分間加熱保持しただけで、急冷操作は行なわなかった。
その結果、鋼球227g落下高さで0.7mの強度しか得られなかった。
次に、上記分割工程S7に用いる切断手段および方法について図6〜図8を参照しながら説明する。
切断手段として図6および図7に示すホイールカッター20を用いた。ホイールカッター20のカッター刃24は硬質ガラスよりも硬い超硬合金でできている。カッター刃24は軸23まわりに回転可能にホルダ22に支持され、さらにホルダ22は図示しないロボットにより駆動される支持アーム21に連結支持されている。ロボットは光学センサを備えており、光学センサで切断予定線を検出するか、または予めその位置をプログラムで数値設定しておき、これに基づき支持アーム21を駆動制御し、ホイールカッター20のカッター刃24がガラス基板4に対して所定圧力で押し付けられるとともに切断予定線位置に相対移動されるようになっている。すなわちパネル10をXYテーブル上に載せ、パネル10の切断予定線上にカッター刃24を押し付け、パネル10をXYテーブルとともに移動させることによりパネル10に切り欠きをつける。
カッター刃24の刃先をガラス基板4の表面に押し付けた状態で移動させ、深さ約0.5mm未満の切り欠き8aを形成する。次いで、もしくは同時に裏面カバーシート5の切断予定線に倣って他のカッター刃で裏面カバーシート5を切断する。次いで、切り欠き8aの部分に押圧力を印可してガラス基板4を押し割る。このとき切り欠き8aから垂直クラック8bのみが進展し、水平クラック8cは実質的にまったく進展しないので、きれいな切断面となる。このようなガラスの押し割り方法は、例えばやすりによるアンプル切断や一般ガラス細工に利用されている原理と同じである。その後、切断端面部に欠けやクラックなどが残らないように面取り研磨する。
本実施例のホイールカッター20を用いた場合に、切断速度は約4〜6m/分であった。また、本実施例の切断方法によれば切断代を0.2mm以下に抑えることができた。また、XYテーブルを用いることにより切断手段に対してパネルを高精度に相対移動させることができ、切断予定線から僅か±1mm以内(実力は±0.5mm以内)に抑えることができた。
また、ここで硬質のカッター刃を適切に選定することで、裏面カバーシートを切り離すと同時にガラス基板裏面側から積層膜と一括してガラス基板まで所定の深さの傷を付け、押し割ることもできる。
なお、本実施例では超硬合金製のホイールカッターを用いてガラス基板に切り欠きを形成する例について説明したが、この他にダイヤモンドカッターを使用しても同様の効果が得られる。
次に、図8を参照しながら他の切断手段および方法について説明する。
他の切断手段としてエネルギービーム、例えばCO2ガスレーザー切断装置を用いた。CO2ガスレーザー光の波長(10.6μm)はガラスに吸収されやすく、熱エネルギー変換効率が高い。このため照射レーザー光がガラスの切断に必要な熱エネルギー量を供給しうるからである。CO2ガスレーザー切断装置は、自動焦点位置合せ機構、倣いセンサ、または位置をプログラムで数値設定する機構、走査アームに支持されたレーザー射出部を備えている。発振器から励起されたレーザー光30が発振され、複数の光学レンズによりパネル10の裏面カバーシート5の切断予定線にレーザー光30の焦点が合うように自動焦点位置調節され、倣いセンサにより切断予定線を検出し、検出信号に基づき走査アームの動作を制御するか、予め数値設定したプログラムで動作を制御することによりレーザー射出部から射出されるレーザー光が切断予定線位置に走査照射されるようになっている。なお、レーザービームの径は最小0.05mmまで絞ることができる。
また、ガス冷却機構のノズルがレーザー射出部に追従するように走査され、切断直後の部位に冷却ガスが吹き付けられるようになっている。ガス冷却機構のノズルはパネル切断部の両面に同時に冷却ガスを吹き付けるようにすることが望ましい。なお、冷却ガスとしては低温度エアや窒素ガスを用いることが好ましい。
レーザー光が照射されると、先ず裏面カバーシート5が焼き切られ、次いで照射点31からガラス基板4にほぼ垂直または反射光がレーサー射出部に戻らないように少し斜めに光を入射し、ガラスが急熱され、その直後に冷却ガスの吹き付けにより急冷される。この急熱急冷によりガラス基板4は割面32に沿って割れる。
また板厚の厚いものにおいては、急冷によりガラス基板4を十分に切断できない場合がある。この時はレーザー光によりパネル切断予定線にそって裏面カバーシート5が焼き切られ、ガラス基板4の表層に垂直クラックが入った後に押し割りを併用することで、割面32にそって分断される。
ここで、CO2ガスレーザーは裏面カバーシート5側から一括して切断する手法を述べたが、ガラス基板4の切断精度を上げるために、ガラス基板表側と裏面カバーシート5の両方側からCO2ガスレーザーを照射する場合もある。その後、切断端面部に欠けやクラックなどが残らないように面取り研磨する。
本実施例として出力約10kWのCO2ガスレーザー切断装置を用いた場合に、切断速度は約5〜10m/分であった。また、本実施例の切断方法によれば切断代を0.3mm以下に抑えることができた。また、XYテーブルを用いることにより切断手段に対してパネルを高精度に相対移動させることができ、切断予定線から僅か±1mm以内(実力は±0.5mm以内)に抑えることができた。
さらに、他の切断手段として水ジェット切断装置を用いた。ガラス基板4又は裏面カバーシート5の切断予定線に沿って砥粒を含む水ジェット流を吹き付ける。この場合に水ジェットに含ませる砥粒には例えばガーネット粒子を用いることが好ましい。これにより切断後の面取り研磨作業を省略できるか又は軽減することができる。
本実施例の水ジェット切断装置を用いて約#150のガーネット砥粒に水圧力約300Paを印加した場合に、切断速度は約0.5〜3m/分であった。また、本実施例の切断方法によれば切断代を1〜2mmとすることができた。また、XYテーブルを用いることにより切断手段に対してパネルを高精度に相対移動させることができ、切断予定線から僅か±1mm以内(実力は±0.5mm以内)に抑えることができた。
なお、上記実施形態では厚さ3mm×幅1000mm×長さ1000mmサイズのパネルを一括切断する場合について説明したが、本発明はこれのみに限られることなく例えば厚さ3〜6mm×幅1500〜2500mm×長さ1500〜3000mmサイズの大型パネルを一括切断することも可能である。
(a)は本発明の方法を説明するために切断前のパネルを示す分解斜視図、(b)は本発明の方法を説明するために切断後のパネルを示す分解斜視図。 本発明の実施形態に係るアモルファスシリコン太陽電池を例とした太陽電池用ガラス基板の半強化処理方法を用いた太陽電池の製造工程を示すフローチャート。 各種ガラス基板の鋼球落下試験結果を示す特性線図。 ガラス基板の熱処理ラインを示す概略構成図。 アモルファスシリコン太陽電池を例とした太陽電池パネルの一部を拡大して示す断面模式図。 第1実施形態の方法を用いて切断中のガラス基板を切断線に直交する方向から見て示す部分断面模式図。 第1実施形態の方法を用いて切断中のガラス基板を切断線に平行な方向から見て示す部分断面模式図。 第2実施形態の方法を用いて切断中のガラス基板を示す斜視図。 (a)は従来の方法を説明するために切断前のパネルを示す分解斜視図、(b)は従来の方法を説明するために切断後のパネルを示す分解斜視図。
符号の説明
1…パネル、
1A…太陽電池、
2…太陽電池モジュール、
3…接着シート(EVAシート)、
4…ガラス基板(カバーガラス)、
5…裏面カバーシート、
8a,8b,8c…クラック、
9…積層体、
10…パネル、
11…透明電極、
12…a−Si膜、
13…金属電極、
20…ガラスカッター、
21…支持アーム、
22…ホルダ、
23…軸、
24…ホイールカッター、
30…レーザー光、
31…照射点、
32…割面。

Claims (1)

  1. 発電機能層を保護するためのカバーとしての役割をもち、かつ該発電機能層が直接的に積層され、該発電機能層の積層後に切断されて所望の製品サイズに分割される太陽電池用ガラス基板の製造方法であって、生板ガラスを出発材料とし、前記発電機能層を積層する前に、該生板ガラスを500〜550℃の温度域に所定時間加熱保持し、その後急冷することにより、その強度を型抜きままの状態のソーダ石灰ガラスの強度の1.20倍以上から1.70倍以下までの範囲とすることを特徴とする太陽電池用ガラス基板の製造方法。
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