JP4274331B2 - 魚群探知機 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、1周波数の超音波を水中に発射することにより、深度に応じて水中の魚や湖底等をそれぞれ2つに分けて表示するようにした魚群探知機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、スポーツフィッシングとして盛んになっているブラックバス釣りにおいては、ブラックバスが硬質の湖底に生息していることが多いので、湖底の硬軟等の判別が重要な情報となるが、従来の単周波魚群探知機や2周波並画式魚群探知機では、水中情報、すなわち水面から湖底までの情報の表示に重きが置かれていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、超音波を湖底に向けて発射した場合、軟質の湖底では、超音波の反射が小さいので、余程感度を良くしても、超音波の第2及び第3反射波を表示することは難しいが、硬質の湖底に向けて超音波を発射した場合には、超音波の反射波が大きいので、第2及び第3反射波を表示することができる。
【0004】
しかしながら、従来の2周波並画式魚群探知機で超音波の第2及び第3反射波を表示して湖底の状況を詳しく知りたい場合があったとしても、湖底からの第2反射及び第3反射波まで見るために深度レンジを深くすると、水面から湖底までの画像が圧縮され、水中の状態や魚の映像が見にくくなり、又、画面をシフトして第2及び第3反射波を中心にして表示すると、水中や魚の映像が画面からはみだしてしまい、従って、水中の状態及び湖底の状態を同時に見ることができないという欠点があった。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、発振出力を出す1つの発振回路と、該1つの発振回路から印加された発振出力によって、超音波を水中に照射し、水中からの反射エコーを受信する1つの超音波振動子と、該1つの超音波振動子で受信した水中からの前記反射エコーの中で予め設定される水面から湖底までの深度による信号を通過するように深度範囲が設定された第1深度設定回路と、前記1つの超音波振動子で受信した水中からの前記反射エコー信号の中で予め設定された湖底からの第2反射エコー信号及び第3反射エコー信号が受信されるように深度範囲が設定された第2の深度設定回路と、前記第1深度設定回路によって設定された前記水面から湖底までの深度における信号を受信する第1の受信回路と、前記第2の深度設定回路で設定された前記湖底からの第2反射エコー信号及び第3の反射エコー信号が受信される第2の受信回路と、前記第1の受信回路で増幅した反射エコー信号をデジタルエコー信号に変換する第1のA/D変換器と、前記第2の受信回路で増幅した反射エコー信号をデシタルエコー信号に変換する第2のA/D変換器と、前記第1のA/D変換器で変換したデジタルエコー信号を記憶する第1のメモリと、前記第2のA/D変換器で変換されたデジタルエコー信号を記憶する第2のメモリと、前記第1、第2のメモリに記憶されているデジタルエコー信号をそれぞれ読み出す制御装置と、1つの画面を2つに分割することにより、前記第1、第2のメモリから前記制御装置でそれぞれ読み出されたデジタルエコー信号をそれぞれの深度範囲でそれぞれ2つの画面に表示する表示装置とからなるものである。
【0006】
【作用】
本発明では、1つの周波数の超音波を水中に発射し、その反射エコーを1つの超音波振動子で受信し、この超音波振動子からの反射エコー信号を深度範囲を設定できる深度設定回路によって深度範囲を設定して、第1、第2の受信回路で深度範囲ごとに受信してそれぞれ増幅し、第1、第2の受信回路で増幅された反射エコー信号を第1、第2のA/D変換器でデジタルエコー信号に変換して、第1、第2にメモリにそれぞれ記憶させ、制御装置で第1、第2のメモリに記憶された信号を読み出して、1つの表示装置の表示画面を分割して並画することにより、一方の画面では水面から湖底までの範囲を表示し、他方の画面では、超音波の第2及び第3反射波を表示することにより、水中におけるブラックバスの生息と超音波の第2及び第3反射波の表示による湖底の硬質及び軟質の状態を同時に表示することができる。
【0007】
【実施例】
図1は、本発明の1実施例の魚群探知機のブロック図で、送信回路1は超音波振動子2が接続されるとともに、第1、第2の受信回路3、4の入力端子に接続され、これら第1、第2の受信回路3、4には深度範囲を設定できる深度設定回路5、6がそれぞれ接続され、又、第1、第2の受信回路3、4の出力端子には、第1、第2のA/D変換器7、8の入力端子が接続され、さらに、第1、第2のA/D変換器7、8の出力端子には、第1、第2のメモリ9、10が接続され、又、第1、第2のメモリ9、10に制御装置11が接続され、さらに、制御装置11に表示装置12が接続されている。
【0008】
このように構成された本実施例の魚群探知機では、送信回路1からの1つの周波数の信号が超音波振動子2に印加されると、水中及び湖底の反射エコーが超音波振動子2で受信され、この超音波振動子2からの反射エコー信号は第1、第2の受信回路3、4に入力される。
【0009】
ここで、第1、第2の受信回路3、4には、それぞれ深度設定回路5、6が接続されているので、第1の受信回路3には、水面から湖底までの反射エコー信号が入力されるように深度設定回路5で深度範囲が設定され、さらに、第2の受信回路4には、湖底からの第2、第3反射エコー信号が受信されるように深度設定回路6で設定され、又、それぞれの深度設定回路5、6には、個別に感度が設定される感度設定回路が内蔵されている。
【0010】
そして、このように第1、第2の受信回路3、4で受信されて増幅された反射エコー信号は、A/D変換器7、8でデジタルエコー信号に変換されて、それぞれ第1、第2のメモリ9、10に記憶される。
【0011】
この第1、第2のメモリ9、10に記憶されたでデジタルエコー信号はCPUからなる制御装置11でそれぞれ順次読み出され、図2に示すように、表示装置12の画面13が2つの画面13aと13bに分割されて表示され、この分割された画面13aには、深度設定回路5で設定されるように、水面14aから湖底14bまでの水中の状態が表示され、又、分割された画面13bには、深度設定回路6で設定されるように、水面15aと1次反射波の湖底15bの外に、第2反射波による湖底15c及び第3反射波による湖底15dが表示され、従って、この湖底15c及び湖底15dが表示される所は硬質の湖底で、第3反射波が表示されずに第2反射波だけが表示される部分及び第2反射波も表示されない部分は軟質の湖底であると見なすことができる。
【0012】
このように、本発明では、送信装置1から1つの超音波振動子2に送信することにより、超音波振動子2によって受信された反射エコー信号を、第1、第2の受信回路3、4の深度設定回路5、6で深度を設定して受信することによって、1つの表示装置12の画面13を表示画面13a及び13bに分割して表示するようにしたので、表示画面13aには通常画像で水中情報を確認することができ、表示画面13bには湖底の第2、第3反射エコー信号まで表示することによって常に湖底の硬軟の状態を判別することができる。
【0013】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の魚群探知機では、1つの超音波による反射エコー信号を深度を設定することによって、1つの表示装置の表示画面を2つに分割して表示し、一方の分割画面には通常画像を表示して水中情報を確認することができ、又、他方の分割画面では、湖底の第2、第3反射エコー信号まで表示することによって、第2、第3反射エコー信号が表示された部分が硬質の湖底であることから常に湖底の硬軟の状態を判別することができるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の1実施例の魚群探知機のブロック図である。
【図2】 図1の表示装置の表示画面を示した図である。
【符号の説明】
1 送信回路
2 超音波振動子
3 第1の受信回路
4 第2の受信回路
5 第1の深度設定回路
6 第2の深度設定回路
7 第1のA/D変換器
8 第2のA/D変換器
9 第1のメモリ
10 第2のメモリ
11 制御装置
12 表示装置
Claims (1)
- 発振出力を出す1つの発振回路と、該1つの発振回路から印加された発振出力によって、超音波を水中に照射し、水中からの反射エコーを受信する1つの超音波振動子と、該1つの超音波振動子で受信した水中からの前記反射エコーの中で予め設定される水面から湖底までの深度による信号を通過するように深度範囲が設定された第1深度設定回路と、前記1つの超音波振動子で受信した水中からの前記反射エコー信号の中で予め設定された湖底からの第2反射エコー信号及び第3反射エコー信号が受信されるように深度範囲が設定された第2の深度設定回路と、前記第1深度設定回路によって設定された前記水面から湖底までの深度における信号を受信する第1の受信回路と、前記第2の深度設定回路で設定された前記湖底からの第2反射エコー信号及び第3の反射エコー信号が受信される第2の受信回路と、前記第1の受信回路で増幅した反射エコー信号をデジタルエコー信号に変換する第1のA/D変換器と、前記第2の受信回路で増幅した反射エコー信号をデシタルエコー信号に変換する第2のA/D変換器と、前記第1のA/D変換器で変換したデジタルエコー信号を記憶する第1のメモリと、前記第2のA/D変換器で変換されたデジタルエコー信号を記憶する第2のメモリと、前記第1、第2のメモリに記憶されているデジタルエコー信号をそれぞれ読み出す制御装置と、1つの画面を2つに分割することにより、前記第1、第2のメモリから前記制御装置でそれぞれ読み出されたデジタルエコー信号をそれぞれの深度範囲でそれぞれ2つの画面に表示する表示装置とからなることを特徴とする魚群探知機。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2919398A JP4274331B2 (ja) | 1998-01-27 | 1998-01-27 | 魚群探知機 |
US09/238,675 US6009044A (en) | 1998-01-27 | 1999-01-26 | Fish sonar |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2919398A JP4274331B2 (ja) | 1998-01-27 | 1998-01-27 | 魚群探知機 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH11211825A JPH11211825A (ja) | 1999-08-06 |
JP4274331B2 true JP4274331B2 (ja) | 2009-06-03 |
Family
ID=12269374
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2919398A Expired - Lifetime JP4274331B2 (ja) | 1998-01-27 | 1998-01-27 | 魚群探知機 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP4274331B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
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JP4491496B2 (ja) * | 2002-03-29 | 2010-06-30 | 株式会社光電製作所 | 魚群探知機 |
JP2006208143A (ja) * | 2005-01-27 | 2006-08-10 | Honda Electronic Co Ltd | 底質表示魚群探知機 |
-
1998
- 1998-01-27 JP JP2919398A patent/JP4274331B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH11211825A (ja) | 1999-08-06 |
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