JP4273614B2 - ペレット無酸化連続冷却方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は高温度のペレットを無酸化状態にて連続的に冷却する冷却方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
インメテコ法と称される金属還元処理方法は、周知のように、ダスト状の金属酸化物(酸化鉄,酸化ニッケル等)と還元剤(石炭,コークス等)を結合材とともに混合し造粒することにより直径10〜30mmのペレット(還元ペレットという。)を形成し、該ペレットを熱処理炉内に装入して1200℃程度の高温度に加熱することにより、金属を還元し回収するものである。
【0003】
ところで、熱処理炉から抽出した高温度のペレットは、空気中での再酸化を防ぐためにN2等の無酸化性雰囲気ガス中にて冷却する必要があり、そのための冷却設備として、従来から例えば還元雰囲気充填槽を通過させる方式があるが、この方式は冷却速度が遅いため設備が大型化し不経済であった。また、回転ドラム中にペレットを装入し、該回転ドラムの内外に水スプレーをする方法も考えられたが、この方式ではペレットが高温域で急冷されることとなるので、ペレットの圧潰強度が損なわれ次の精錬工程におけるペレットの損壊、および再酸化が懸念される状況であった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記従来の問題点に対し、上記のような高温度のペレットを連続的に効率よく冷却し得る方法を提供しようとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
そのために本発明のペレット無酸化連続冷却方法は、内部が無酸化性雰囲気ガスに保持された回転ドラムを略水平に保持し、熱処理炉から抽出した高温度のペレットを該回転ドラム内に装入して該回転ドラムを回転することにより該ペレットを該回転ドラム中に進行させるとともに、該回転ドラムの下の被熱物装入側に近い高温域と被熱物抽出側に近い低温域とにそれぞれ水受槽を設け、該高温域では該高温域に設けられた水受槽の水を該回転ドラムの外周にスプレーすることにより主として気化熱により該回転ドラムを冷却し、該低温域では該低温域に設けられた水受槽の水をクーラに循環させ冷水として該回転ドラムの外周にスプレーするようにしたことを特徴とするものである。
また、本発明は上記ペレット無酸化連続冷却方法において、高温域に設けられた水受槽と低温域に設けられた水受槽とを配管によって連通状にしたことを特徴とする。
【0006】
【発明の実施の形態】
次に本発明の実施の形態を上記還元ペレットの無酸化連続冷却設備について図面とともに説明する。図1は本発明に係る設備全体の概略図で、1は装入口2から投入された上記還元ペレットを無酸化状態にて1200℃程度に加熱し還元処理をする回転炉床式の熱処理炉、3は該熱処理炉から抽出された1000℃程度の高温度の還元ペレットを本発明に係る無酸化連続冷却設備4に自重で装入するために設けられた傾斜状の装入筒である。
【0007】
無酸化連続冷却設備4は、図2〜図7に詳細を示したように、内周面に送り羽根5が螺旋状に固設された円筒形の回転ドラム6を台7上に回転自在に軸支された複数のローラ8により略水平に保持するとともに、該回転ドラムの外周面に形成された歯車9とモータ10のピニオン11とを噛合させ、該モータの駆動により該回転ドラムを低速回転(1rpm程度)させることで、該回転ドラム内に装入された還元ペレット(以下、被熱物pという。)が上記送り羽根5のリードにより矢印の方向にゆっくり移送されるよう構成される。
【0008】
回転ドラム6の装入端部12は少し細径に形成され、フレーム13上に固設された円形の蓋体14を該装入端部12の開口端に外嵌し、その隙間を塞ぐべく該蓋体14の開口端に弾性シール部材15を設けている。そして、該蓋体14に前記装入筒3を貫通状に設けている。また、回転ドラム6の抽出端部16はテーパ状に細径に形成され、フレーム17上に固設された円形の蓋体18を該抽出端部16の開口端に外嵌し、その隙間を塞ぐべく該蓋体18の開口端に弾性シール部材19を設けている。そして該蓋体18の下辺に抽出筒20を垂下状に形成している。
【0009】
21,22は回転ドラム6内にN2等の無酸化性雰囲気ガスを充満させるために蓋体14,18に夫々接続された雰囲気ガス供給口、23,24は弾性シール部材15,19の付近に外気の侵入を防ぐために設けられた雰囲気ガス供給口、25は同じく抽出筒20に外気の侵入を防ぐために設けられた雰囲気ガス供給口である。これによって回転ドラム6内が無酸化性雰囲気ガスに保持される。また、26は回転ドラム6内の装入側温度を測定するため蓋体14に設けられた熱電対、27は回転ドラム6内の抽出側温度を測定するため蓋体18に設けられた熱電対である。
【0010】
また、28a,28bは回転ドラム6の下部に設けられた水受槽、29は被熱物装入側に近い高温域aにて回転ドラム6の外周を囲むように水受槽28a上に形成されたチャンバ、30は該チャンバ内で回転ドラム6の外周面に相対するように複数個設けられた散水ノズル、31は該散水ノズル30に水を補給する給水管、32は水受槽28aの水を汲み上げて散水ノズル30より回転ドラム6の外周にスプレーする給水ポンプ、33はチャンバ29の上部に開設された水蒸気排出口である。なお、水受槽28aと水受槽28bとは配管34で連通状にある。
【0011】
また、被熱物抽出側に近い該回転ドラム6の低温域bでは、フレーム40によって複数個の散水ノズル35を該回転ドラム6の外周面に相対するように設けている。36は水受槽28bの水をクーラ(クーリングタワー)37に循環させて冷水とし給水管39を通して散水ノズル35に圧送する給水ポンプである。なおこの回転ドラム6の低温域bについては、図7に示したように、内周面の送り羽根5間に伝熱フィン38が植設されている。
【0012】
このように構成した冷却設備4では、熱処理炉1から抽出された1000℃程度の高温度の被熱物pが回転ドラム6内に装入されることで、該装入側に近い回転ドラム6の外周面は高温度になる。このため、高温域aでは散水ノズル30からスプレーされた水の大部分はすぐに100℃以上に温度上昇して蒸発し大量の気化熱を奪い水受槽28aには温水が滴下する。そしてその温水は給水ポンプ32により再び汲み上げられて散水ノズル30からスプレーされる。このように高温域aでは回転ドラム6の外周面を水の気化熱により冷却することにより、熱貫流率を40kcal/m2h℃以上に設定することが可能となり、この高温域aを通過することにより被熱物pは400℃程度に冷却される。なお、チャンバ29は水蒸気の拡散を防ぐために設けられている。
【0013】
そして、該被熱物pは回転ドラム6内を被熱物抽出側に近い低温域bに進行すると、散水ノズル35からクーラ37によって35℃以下に冷却された水が該回転ドラム6の外周面にスプレーされることによりさらに80℃以下に冷却される。なお、35℃以下に冷却された水をスプレーすることによりこの低温域bにおける熱貫流率を35kcal/m2h℃以上に設定することが可能となる。また、前記伝熱フィン38は回転ドラム6の皮殻と被熱物pとの熱伝達性を向上させ、この熱貫流率を向上させるのに一層効果的である。そして、抽出筒20からは80℃以下に冷却された被熱物pが外部に抽出される。41はこうして抽出された被熱物pを搬送するコンベヤを示す。
【0014】
なお、被熱物pの各部の温度はその装入量や装入時の温度等により変化するが、散水ノズル30,35の散水量や回転ドラム6の回転速度等を調節することにより制御可能である。このように被熱物pは回転ドラム6内にて水と接触することなく冷却されるので、急冷による圧潰強度損減等のおそれがないとともに、該被熱物p中に水分を残留させるおそれがないので、前記還元ペレットを想定した場合では次工程における精錬上の問題を生じさせない利点がある。なお、本発明の連続冷却設備にて冷却する被熱物は、この実施形態に示した還元ペレットに限らず、無酸化状態で冷却する必要のある高温度の粒状物に広く適応できる。
【0015】
【発明の効果】
このように本発明のペレット無酸化連続冷却方法は、内部が無酸化性雰囲気ガスに保持された回転ドラムを略水平に保持し、熱処理炉から抽出したペレットを該回転ドラム内に装入して該回転ドラムを回転することにより該ペレットを該回転ドラム中に進行させるとともに、該回転ドラムの下の被熱物装入側に近い高温域と被熱物抽出側に近い低温域とにそれぞれ水受槽を設け、該高温域では該高温域に設けられた水受槽の水を該回転ドラムの外周にスプレーすることにより主として気化熱により該回転ドラムを冷却し、該低温域では該低温域に設けられた水受槽の水をクーラに循環させ冷水として該回転ドラムの外周にスプレーするので、高温域および低温域の熱貫流率を夫々高く設定することができ、このために、回転ドラムが大型化することなく設備コストが軽減される。そして、熱処理炉から抽出した高温度のペレットを無酸化状態にて連続的に効率よく冷却し得る効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係るペレット無酸化連続冷却設備の実施形態を示す全体の概略図。
【図2】 図1のペレット無酸化連続冷却設備の詳細を示した縦断面図。
【図3】 図2のA−A線矢視拡大図。
【図4】 図2のB−B線断面拡大図。
【図5】 図2のC−C線断面拡大図。
【図6】 図2のD−D線断面拡大図。
【図7】 図6のE−E線断面拡大図。
【符号の説明】
p 被熱物(ペレット)
a 高温域
b 低温域
1 熱処理炉
4 無酸化連続冷却設備
5 送り羽根
6 回転ドラム
8 ローラ
10 モータ
21,22 雰囲気ガス供給口
28a,28b 水受槽
29 チャンバ
30 散水ノズル
32 給水ポンプ
34 配管
35 散水ノズル
36 給水ポンプ
37 クーラ
38 伝熱フィン
Claims (2)
- 内部が無酸化性雰囲気ガスに保持された回転ドラムを略水平に保持し、熱処理炉から抽出したペレットを該回転ドラム内に装入して該回転ドラムを回転することにより該ペレットを該回転ドラム中に進行させるとともに、該回転ドラムの下の被熱物装入側に近い高温域と被熱物抽出側に近い低温域とにそれぞれ水受槽を設け、該高温域では該高温域に設けられた水受槽の水を該回転ドラムの外周にスプレーすることにより主として気化熱により該回転ドラムを冷却し、該低温域では該低温域に設けられた水受槽の水をクーラに循環させ冷水として該回転ドラムの外周にスプレーするようにしたことを特徴とするペレット無酸化連続冷却方法。
- 高温域に設けられた水受槽と低温域に設けられた水受槽とを配管によって連通状にしたことを特徴とする請求項1に記載したペレット無酸化連続冷却方法。
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JP2000065796A JP4273614B2 (ja) | 2000-03-09 | 2000-03-09 | ペレット無酸化連続冷却方法 |
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