JP4272456B2 - 分級機及びそれを備えた竪型粉砕機、石炭焚ボイラ装置 - Google Patents
分級機及びそれを備えた竪型粉砕機、石炭焚ボイラ装置 Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、固気二相流中の粒子を粗粒と微粒子を分離するための分級機に係り、特に石炭焚ボイラ装置の竪型粉砕機に組込んで好適な分級機に関する。
【0002】
【従来の技術】
燃料として微粉炭を燃焼させる火力発電用の石炭焚ボイラ装置において、燃料供給装置には竪型粉砕機が使用されている。
【0003】
図23は従来の竪型粉砕機の概略構成図、図24はその竪型粉砕機に設けられた分級機の一部概略構成図、図25は図24G−G線上の断面図である。この竪型粉砕機は、粉砕テーブル2と粉砕ボール3(又は粉砕ローラ)との噛み合いにより微粉炭の原料である石炭を粉砕する粉砕部5と、その粉砕部5の上部に設置されて微粉炭を任意の粒度に分級する分級機6とから主に構成されている。
【0004】
次にこの竪型粉砕機の動作について説明する。給炭管1より供給された被粉砕物である石炭は矢印50で示すように、回転している粉砕テーブル2の中心部に落下した後、粉砕テーブル2の回転に伴う遠心力によって粉砕テーブル2上を渦巻き状の軌跡を描いて外周部へ移動して、粉砕テーブル2と粉砕ボール3の間に噛み込まれて粉砕される。
【0005】
粉砕された粉体は、粉砕テーブル2の周囲に設けられたスロート4から導入される熱風51によって、乾燥されながら上方へ吹き上げられる。吹き上げられた粉体のうち、粒度の大きいものは分級機6へ搬送される途中で重力により落下し、粉砕部5に戻される(1次分級)。
【0006】
分級機6に到達した粒子群は、分級機6によって所定粒度以下の微粒子と所定粒度を超えた粗粒子とに分級され(2次分級)、粗粒子は粉砕部5に落下して再び粉砕される。一方、分級機6を出た微粒子は排出管7から石炭焚ボイラ装置(図示せず)へ送られる。
【0007】
前記分級機6は、固定式分級機構10と回転式分級機構20の2段式構造になっている。固定式分級機構10は、固定フィン12と回収コーン11を有している。固定フィン12は、図23と図24に示すように上面板40から下向きに吊り下げられ、かつ図25に示すように分級機6の中心軸方向に対して任意の角度で多数枚固定されている。回収コーン11は、固定フィン12の下側にすり鉢状に設けられている。
【0008】
回転式分級機構20は回転軸22とそれに支持された回転フィン21とを有し、この回転フィン21は板の長手方向が分級機6の中心軸方向(回転軸方向)とほぼ平行に延び、かつ図25に示すように分級機6の中心軸方向に対して任意の角度で多数枚配置され、図25に示すように矢印23方向へ回転する。
【0009】
図24に示すように下方より吹き上げられて分級機6へ導入された固気二相流52は、まず固定フィン12を通過するときに、整流化されると同時に予め弱い旋回が与えられる(図25参照)。そして回転軸22を中心として所定の回転数で回転している回転フィン21に到達したときに強い旋回が与えられ、固気二相流52中の粒子には遠心力により回転フィン21の外側に弾き飛ばされる力が加わる。このとき質量の大きい粗粒子53は加わる遠心力が大きいため、回転フィン21を通過する気流より分離される。そして図24に示すように回転フィン21と固定フィン12の間から落下して、最終的には回収コーン11の内壁上を滑り落ちて粉砕部5へ落下する。
【0010】
一方、微粒子54は加わる遠心力が小さいため、気流に同伴されて回転している回転フィン21の間を通過し、製品微粉として竪型粉砕機の外部へ排出される。この製品微粉の粒度分布は、回転式分級機構20の回転数で調整できる。なお、41は粉砕部5の外周ハウジングである。
【0011】
この種の粉砕機としては、例えば下記の特許文献1〜3に記載された提案がある。
【0012】
【特許文献1】
特開平02−265659号公報
【0013】
【特許文献2】
特開平02−265660号公報
【0014】
【特許文献3】
特開平10−109045号公報
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
石炭焚ボイラ装置に送給する製品微粉は、窒素酸化物(NOx)などの大気汚染物質や灰中未燃物を低減するために、所定の粒度分布より細かくする必要がある。従来の分級機6では、通常運転時で200メッシュパス(粒径75μm以下)の微粒子の質量割合が80重量%の製品微粉を安定して得ることができる。
【0016】
ところが近年の石炭焚ボイラ装置では二酸化炭素(CO2 )排出量の抑制及び発電コストの低減が求められており、これを達成するためには少ない石炭量でより多くのエネルギーを得る必要がある。よって石炭焚ボイラ装置の燃焼効率を上げることが重要であり、そのためには製品微粉の粒度を更に細かくすることが必須である。
【0017】
前述のように製品微粉の粒度分布は回転式分級機構20の回転数により制御され、一般的には分級機構20の回転数を上げると粒度は細かくなることが知られている。しかし従来の分級機6では、ある一定の回転数領域から回転数を上げても製品微粉の粒径はさほど細かくならず、かえって竪型粉砕機の消費動力(電力)が急増することが試験の結果より明らかになった。
【0018】
その試験結果の一例を図26と図27に示す。図26は分級機回転数に対する製品微粉における200メッシュパス(粒径75μm以下)の割合を示す図で、図中の曲線Bは従来の竪型粉砕機の特性曲線、直線Cは定格割合、直線Dは目標割合である。前記定格割合(直線C)は200メッシュパス(粒径75μm以下)の割合が80重量%で、目標割合(直線D)は200メッシュパス(粒径75μm以下)の割合が99重量%で、定格割合よりも更に粒径が細かい。
【0019】
この図から明らかなように従来の竪型粉砕機Bは、粉砕機の定格回転数(100%)までは回転数の増大に伴って200メッシュパスの割合は比例的に向上しているが、回転数がそれ以上増加すると200メッシュパスの割合はさぼど上昇せず、ボイラ燃焼効率向上のための目標割合(直線D)を達成することができない。
【0020】
図27は分級機回転数に対する竪型粉砕機の消費動力を示す図で、図中の直線Eは定格値、直線Fは許容値である。この図から明らかなように、従来の竪型粉砕機Bは粉砕機の回転数が110%を超えたころから、微粉粒度は殆ど変化しないにも係わらず(図26参照)、消費動力(電力)が急増している。
【0021】
この原因については、次のような現象が起きていると考えられる。図24と図25に示されているように、下方より吹き上げられて分級機6へ導入された固気二相流52は、回転フィン21の回転で生じる遠心力によって粗粒子53と微粒子54に分離され、粗粒子53は回転フィン21の外側に弾き飛ばされ、回転フィン21と固定フィン12の間から落下する。
【0022】
粒径を細かくするために分級機6の回転数を上げると、回転フィン21で分離される粗粒子53の量が増え、回転フィン21と固定フィン12の間から重力で落下する粒子の量が増えるが、ある一定の回転数以上になると重力での落下が追いつかず、回転フィン21と固定フィン12との間の空間部での粒子濃度が急増する。
【0023】
一般に粉体分級機の分級性能は粒子濃度に大きく影響を受け、粒子濃度が濃くなると分級性能が低下する傾向にある。従って、粒径をより細かくするために分級機6の回転数を上げても、それに応じて回転フィン21と固定フィン12との間の空間部での粒子濃度が増加してしまい、粒子の微粉化が図れない。一方、粒子濃度の増加により、回転フィン21を回転させるための動力が増加し、さらには気流の圧力損失も増加するため、竪型粉砕機の消費動力が急増する。
【0024】
また最近では、電力市場の自由化に伴い、設備費を低減する動きがある。このため小型の竪型粉砕機で多量の石炭を粉砕することが求められている。よってその竪型粉砕機に付設する分級機も小型でありながら、多量の石炭を処理しなければならなくなり、その結果、分級機内の粒子濃度が増加する傾向にある。従って通常の運用時においても、前記の原因により微粒子化が困難でしかも消費動力の急増を招いている。
【0025】
本発明は、このような従来技術の実情に鑑みてなされたもので、その目的は、従来より粒径の細かい微粉を安定に得ることができ、しかも消費動力の少ない分級機及びそれを備えた竪型粉砕機、石炭焚ボイラ装置を提供することにある。
【0026】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するため、本発明の第1の手段は、板の長手方向が回転軸方向とほぼ平行に延びて、その回転軸方向に対して任意の角度で多数枚配置された回転フィンと、その回転フィンの下方に配置された回収コーンとを備え、
その回収コーンの外周の下方より吹き上げられた固気二相流を、回転している前記回転フィン側に導いて、前記固気二相流中の粒子をその大きさにより微粒子と粗粒子に分け、微粒子は気流に同伴されて回転している回転フィンの間を通過して取り出し、粗粒子は回転フィンの外側に弾き飛ばして前記回収コーン上を滑落させる分級機において、
前記回転フィンの外周側に滞留する粗粒子を前記回収コーン側へ強制的に落下させるために、前記回転フィンの下端部外周に設けられる多数枚の傾斜板から構成され、前記固気二相流から分流する下降流を発生させる下降流発生手段を、前記回転フィンと回収コーンとの間の空間部に設けたことを特徴とするものである。
【0027】
本発明の第2の手段は前記第1の手段において、前記下方より吹き上げられた固気二相流が回転フィン側へ到達せず、下降流発生手段側へショートパスするのを防ぐためのショートパス防止部材を、例えば前記回収コーンの上端部などに設けたことを特徴とするものである。
【0028】
本発明の第3の手段は前記第1の手段において、前記下降流発生手段が前記回転フィンと同じ方向に回転する多数枚の傾斜板から構成されていることを特徴とするものである。
【0029】
本発明の第4の手段は前記第3の手段において、前記回転式傾斜板が前記回転フィンと同じ速度で回転することを特徴とするものである。
【0030】
本発明の第5の手段は前記第3の手段において、前記回転式傾斜板が前記回転フィンと異なる速度で回転することを特徴とするものである。
【0031】
本発明の第6の手段は前記第1の手段において、前記下降流発生手段が、回転フィンの回転に伴って発生する気流に対して斜めに多数枚配置された固定式傾斜板であることを特徴とするものである。
【0032】
本発明の第7の手段は前記第1の手段ないし第6の手段のいずれかにおいて、前記回収コーンの上端部に、前記回転軸方向に対して任意の角度で多数枚固定れた固定フィンを備え、その固定フィンと回転フィンの間の空間部に滞留する粗粒子を、前記下降流発生手段によって発生した下降流で回収コーン側へ強制的に落下させることを特徴とするものである。
【0033】
本発明の第8の手段は、粉砕テーブルと粉砕ボールまたは粉砕ローラとの噛み合いにより原料を粉砕する粉砕部と、その粉砕部の上部に設置されて所定の粒度に分級する分級機を備えた竪型粉砕機において、前記分級機が前記第1の手段ないし第7の手段のいずれかの分級機であることを特徴とするものである。
【0034】
本発明の第9の手段は前記第8の手段において、前記分級機に備えられた下降流発生手段が回転式傾斜板からなり、その回転式傾斜板の回転速度が、竪型粉砕機の処理量に応じて調整可能であることを特徴とするものである。
【0035】
本発明の第10の手段は、粉砕テーブルと粉砕ボールまたは粉砕ローラとの噛み合いにより原料を粉砕する粉砕部と、その粉砕部の上部に設置されて所定の粒度に分級する分級機を備えた竪型粉砕機を付設し、その竪型粉砕機によって得られた所定の粒度の微粉炭を燃焼する石炭焚ボイラ装置において、前記分級機が前記第1の手段ないし第7の手段のいずれかの分級機であることを特徴とするものである。
【0036】
本発明の第11の手段は前記第10の手段において、前記分級機に備えられた下降流発生手段が回転式傾斜板からなり、その回転式傾斜板の回転速度が、竪型粉砕機の石炭処理量に応じて調整可能であることを特徴とするものである。
【0037】
【発明の実施の形態】
次に本発明の実施形態を図とともに説明する。図1は実施形態に係る分級機の一部拡大概略構成図、図2はその分級機を備えた竪型粉砕機の概略構成図、図3はその粉砕機を付設した石炭焚ボイラ装置の系統図である。
【0038】
石炭焚ボイラ装置の系統について図3を用いて説明する。押込送風機61により送り込まれた燃焼用空気Aは一次空気A1と二次空気A2に分離され、一次空気A1は、冷空気として一次空気用押込送風機62により直接に竪型粉砕機63に送られるものと、排ガス式空気予熱器64により加熱されて竪型粉砕機63に送られるものとに分岐される。そして冷空気と温空気は適温に混合調整されて、竪型粉砕機63に供給される。
【0039】
石炭Cは石炭バンカ65に投入された後、給炭機66により定量ずつ竪型粉砕機63に供給されて粉砕される。一次空気A1により一部乾燥されながら粉砕されて生成した微粉炭は、一次空気A1により搬送されながら石炭焚ボイラ装置67のバーナ用ウインドボックス68に送られる。前記二次空気A2は蒸気式空気予熱器69と排ガス式空気予熱器64により加熱されてウインドボックス68に送られ、石炭焚ボイラ装置67内での微粉炭の燃焼に供せられる。
【0040】
微粉炭の燃焼で生成した排ガスは集塵機70で塵埃が除去され、脱硝装置71で窒素酸化物が還元されて、空気予熱器64を経て誘引通風機72で吸引され、脱硫装置73で硫黄分が除去されて、煙突74から大気中に放出される。
【0041】
前記竪型粉砕機63は図2に示すように、粉砕部5と、その上方に設置された分級機6とから主に構成されている。給炭管1より供給された石炭Cは矢印50で示すように、回転している粉砕テーブル2の中心部に落下し、粉砕テーブル2の回転に伴う遠心力によって粉砕テーブル2の外周側へ移動して、粉砕テーブル2と粉砕ボール3の間に噛み込まれて粉砕される。
【0042】
粉砕された粉体はスロート4から導入される熱風51により、乾燥されながら上方へ吹き上げられる。吹き上げられた粉体のうち、粒度の大きいものは分級機6へ搬送される途中で落下し、粉砕部5に戻される(1次分級)。
【0043】
分級機6に到達した粒子群は、分級機6によって微粒子と粗粒子とに分級され(2次分級)、粗粒子は粉砕部5に落下して再び粉砕される。一方、分級機6を出た微粒子は排出管7から石炭焚きボイラ装置67へ燃料として送られる(図3参照)。
【0044】
分級機6は、固定式分級機構10と回転式分級機構20の2段式構造になっている。固定式分級機構10は、固定フィン12と回収コーン11を有している。固定フィン12は、上面板40から吊り下げられ、かつ分級機6の中心軸方向に対して任意の角度で多数枚固定されている。回収コーン11は固定フィン12の下側にすり鉢状に設けられ、回収コーン11によって回収された粗粒子は粉砕部5に落下して再び粉砕される。
【0045】
回転式分級機構20は回転軸22と回転フィン21を有し、この回転フィン21は板の長手方向が分級機6の中心軸方向(回転軸方向)とほぼ平行に延び、かつ分級機6の中心軸方向(回転軸方向)に対して任意の角度で多数枚配置されている。
【0046】
回転フィン21は固定フィン12と回収コーン11の内側に設けられ、回収コーン11の上端部と回転フィン21の下端部はほぼ同じ水平位置に配置されている。そして回収コーン11の上端部と回転フィン21の下端部との間に、回転式分級機構20の外周側から回収コーン11の内側に向かう下降流55を発生するためのリング状の下降流発生手段30が設けられている。
【0047】
図2に示すように下方より吹き上げられて分級機6へ導入された固気二相流52は、固定フィン12を通過するときに整流化されると同時に弱い旋回が与えられる。そして回転している回転フィン21に到達したときに強い旋回が与えられ、固気二相流52中の粒子には遠心力により回転フィン21の外側に弾き飛ばされる力が加わる。このとき質量の大きい粗粒子53は加わる遠心力が大きいため、回転フィン21を通過する気流より分離される。そして分離された粗粒子53は、前記下降流発生手段30で生じた下降流55によって下向きの流体抗力が加わって下降が促進され、回収コーン11へと速やかに落下する。
【0048】
微粒子54は加わる遠心力が小さいため、気流に同伴されて回転している回転フィン21の間を通過し、製品微粉として竪型粉砕機の外部へ排出される。
【0049】
図4ないし図6は下降流発生手段30の第1の具体例を示す図で、図4は分級機の一部拡大概略構成図、図5は図4A−A線上の断面図、図6は図4B−B線上の断面図である。
【0050】
本具体例の場合、下降流発生手段30は多数枚の回転式傾斜板31から構成されている。回転式傾斜板31は図5に示すように周方向にほぼ等間隔に配置され、図4と図5に示すように回転式傾斜板31の長手方向が回転フィン21の下端部側から回収コーン11の上端部側に向けて延びているとともに、図6に示すように回転式傾斜板31の上端部31aが下端部31bよりもそれの回転方向32に対して先行するように傾斜している。
【0051】
回転式傾斜板31の枚数は10〜30枚程度が適当であり、回転式傾斜板31の傾斜角度θは30〜60°の範囲が適当である。回転式傾斜板31は、回転フィン21と同じ方向に回転する。回転式傾斜板31が回転することで、回転フィン21の外周の領域から回転式傾斜板31を介して回収コーン11の内側に向かう下降流55が発生する。
【0052】
図7は、第2の具体例を示す分級機の一部拡大概略構成図である。本具体例は、下方より上昇して来る固気二相流が回転式分級機構20へ到達せず、回転式傾斜板31側へとショートパスするのを防ぐために、回収コーン11の上端部に円筒状のショートパス防止部材33を設けた。
【0053】
このようにショートパス防止部材33を設けることにより、下方より上昇して来る固気二相流中に含まれている微粒子が、回転式傾斜板31の回転によって発生した下降流55に引き込まれて、下方へと落下することが防止でき、微粒子の不要な再循環が避けられる。
【0054】
本具体例では回転式傾斜板31を設置した分級機にショートパス防止部材33を設けたが、後述の図10と図11に示す固定式傾斜板37を設置した分級機にショートパス防止部材33を設けることも可能である。
【0055】
図8は、第3の具体例を示す分級機の一部拡大概略構成図である。本具体例は、回転式傾斜板31を回転式分級機構20と同じ回転速度で回転させるために、連結部材34で回転式傾斜板31の内周部を回転フィン21の下端部に連結している。この例は回転式傾斜板31を回転フィン21に連結したが、回転式傾斜板31を回転軸22に直接連結することもできる。
【0056】
回転式傾斜板31の回転によって発生する下降流55は、回転式分級機20の回転数に応じて強くなるので、特に回転式分級機構20の外周側に滞留する粗粒子を回収コーン11側へ素早く落下させたい分級機高回転時に、回転式傾斜板31の効果を高めることができる。
【0057】
図9は、第4の具体例を示す分級機の一部拡大概略構成図である。本具体例は、回転式分級機構20の回転軸22とは別に、回転式傾斜板31用の回転軸35を回転軸22と同軸状に設け、その回転軸35と回転式傾斜板31を連結部材36で連結している。このようにすれば、回転式傾斜板31を回転式分級機構20とは異なる速度で回転することができ、下降流55の強さが任意に調整可能となる。
【0058】
図10と図11は第5の具体例を示す図で、図10は分級機の一部拡大概略構成図、図11は図10C−C線上の断面図である。本具体例は、回収コーン11と回転式分級機構20の間の空間部に、多数の固定式傾斜板37を設置している。図11に示すように固定式傾斜板37は、その下端部37bが上端部37aより回転フィン21の回転方向23に対して先行するように傾斜している。
【0059】
回転フィン21の回転に伴って発生する気流57は、回転フィン21に同伴されて回転フィン21の回転方向23と同じ方向に流れる。この気流57に対して傾斜した固定式傾斜板37を設けることにより、固定式傾斜板37に沿って流れる下降流58が発生する。
【0060】
固定式傾斜板37は回転式傾斜板31のように自らが気流を発生する機能は無いので、回転式傾斜板31と同等の機能を発揮するためには、固定式傾斜板37の枚数を多くする必要があり、20〜60枚の範囲で選定するのが好ましい。固定式傾斜板37の傾斜角θは、30〜60度が好ましい。固定式傾斜板37を可動式にして、傾斜角θを調整可能にしてもよい。
【0061】
前記第1〜5の具体例では固定フィン12を用いない分級機の場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、図12に示すように回収コーン11に上端部に固定フィン12を設置し、その回収コーン11の上端部(固定フィン12の下端部)と回転フィン21の間に、前記第1〜5の具体例で説明した回転式傾斜板31あるいは固定式傾斜板37を設けて、下降流55(58)を発生させることもできる(第6の具体例)。
【0062】
図13は、第7の具体例を示す分級機の一部拡大概略構成図である。本具体例は、回転フィン21の外周側の上面板40から下向きに延びる円筒状の偏向リング42を設置している。
【0063】
これにより、下方より吹き上げられて回転式分級機構20へ向かって流れる固気二相流52の一部は前記偏向リング42に衝突した後、下向きに流れを変える。このとき慣性力(質量)の小さい微粒子54は気流に同伴されて回転フィン21の間に流れ込むが、慣性力(質量)の大きい粗粒子53は気流から分離され、下方へと落下して行く(慣性分級)。さらに下降流発生手段30により発生する下降流55(58)の流体抗力によって、強制的に速やかに回収コーン11の内側に落下する。よって下降流発生手段30と偏向リング42の組み合わせにより、分級性能を大幅に向上することができる。
【0064】
図14は、第8の具体例を示す分級機の一部拡大概略構成図である。本具体例は、偏向リング42の外周側の上面板40を逆U字状に折り曲げて、内側に凸状空間部を有する逆U字部43を形成している。
【0065】
下方より吹き上げられて来る固気二相流52は、図に示すように逆U字部43に沿って流れ、偏向リング42に到達する時点では既に下降流を形成しているので、偏向リング42による慣性分級の効果を助長することができる。
【0066】
本具体例では偏向リング42と逆U字部43を併設したが、下降流発生手段30の上方に逆U字部43だけを設けても、慣性分級の効果があり、分級性能の向上が図れる。
【0067】
図15ないし図17は第9の具体例を示す図で、図15は分級機の一部拡大概略構成図、図16は図15D−D線上の断面図、図17は図15E−E線上の断面図である。本具体例は図15に示す如く、回収コーン11の上端部から外周側に向かって延びる多数枚の傾斜板からなる粗粒子カットフィン24を設ける。
【0068】
この粗粒子カットフィン24は連結部材25を介して回転式傾斜板31と連結され、回転式分級機構20の回転軸22とともに回転する。図15に示すように前記連結部材25が、回収コーン11の上端部の上側に位置している。
【0069】
下方より吹き上げられて来る固気二相流52中の粗粒子53の一部は、図17に示すように粗粒子カットフィン24との衝突により下向きに弾き返されるという衝突分級を受け、そのまま粉砕部5(図2参照)側に落下する。粗粒子カットフィン24を通過した粗粒子53の残りは、回転フィン21によって弾き飛ばされ、結局、回転式傾斜板31によって発生する下降流55の流体抗力が作用し、速やかに回収コーン11へと落下する。
【0070】
このように回転式分級機構20の前に一部の粗粒子53を予めカットする粗粒子カットフィン24を設ければ、回転式分級機構20の外周部での粗粒子53の滞留量が少なくなり、分級性能の向上が図れる。 本具体例では粗粒子カットフィン24を回転式傾斜板31と同じ速度で回転する例を示したが、粗粒子カットフィン24を回転式傾斜板31あるいは回転フィン21とは別個に回転制御することもできる。本具体例では回転式の粗粒子カットフィン24を設けたが、必ずしも回転させる必要はなく固定式の粗粒子カットフィンでも構わない。
【0071】
本具体例の連結部材25に、図7に示すショートパス防止部材33を設けることもできる。
【0072】
図18と図19は第10の具体例を示す図で、図18は分級機の一部拡大概略構成図、図19は図18F−F線上の矢視図である。本具体例は回転式分級機構20の回転フィン21を回転軸方向に沿って上側部分26と下側部分27とに分けて、上側部分26を下側部分27よりもそれの回転方向23へ大きく傾くように設定している。本具体例では図19に示すように上側部分26は回転方向23へ傾斜し、下側部分27は垂直に設けられている。
【0073】
下方より吹き上げられた固気二相流52の流れ状態を観察して見ると、その大半は回転フィン21の上側部分26に流れ込んでいる。この上側部分26を下側部分27よりも回転方向23へ大きく傾けることにより、回転式分級機構20を外周側から回転軸方向へ向かって見たときの投影面積を大きくして、回転フィン21と粒子の衝突確率を増加させることができる。
【0074】
また図19に示すように上側部分26を傾斜させることにより、上側部分26に衝突した粗粒子53を下向きに弾き返して、下降流発生手段30による下降流55(58)に乗せて、良好な分級性能が得られる。
【0075】
図20は第11の具体例を示す分級機の一部拡大概略構成図である。本具体例は上面板40と回収コーン11の間に配置される固定フィン12は、その外周端13aが内周端13bよりも高くなるように、すなわち下降流発生手段30側に向けて傾斜した垂直方向に複数段の傾斜板から構成されている。
【0076】
下方より吹き上げられた固気二相流52は固定フィン12に衝突して、下向きの速度成分が与えられる。慣性力(質量)の小さい微粒子54は回転フィン21へ流れ込む気流に同伴されて、回転フィン21内に搬送されるが、慣性力(質量)の大きい粗粒子53は慣性分級により気流から分離されて下方へ落し、下降流発生手段30による下降流55(58)に乗って速やかに回収コーン11へ落下する。
【0077】
図21は第12の具体例を示す分級機の一部拡大概略構成図である。本具体例は、前述の粗粒子カットフィン24と、下降流発生手段30と、上側部分26がそれの回転方向23へ傾いた回転フィン21と、偏向リング42と、逆U字部43とを組み合わせたものである。
【0078】
図22は第13の具体例を示す分級機の一部拡大概略構成図である。本具体例は、前述の下降流発生手段30と、その下降流発生手段30に向けて傾斜した固定フィン13と、偏向リング42と、逆U字部43とを組み合わせたものである。各部材に基づく分級機能の相乗効果により分級性能を大幅に向上することができる。図21ならびに図22に示す以外にも、求められる分級性能に応じて各部材を適宜組み合わせることができる。
【0079】
図26及び図27は、従来の分級機ならびに本発明の分級機を備えた竪型粉砕機(図8に示す第3の具体例)における試験結果の一例を示す特性図である。従来の分級機を備えた竪型粉砕機Bでは、分級機の回転数が高くなると、回転フィン外周の空間部における粒子濃度の増加により、図26の点線で示すように200メッシュパスの割合が増加しなくなり、一方では図27の点線で示すように竪型粉砕機の消費動力が急増していた。
【0080】
これに対して本発明の分級機を備えた竪型粉砕機Aでは、分級機の回転数が高くなっても、回転フィン外周の空間部における粒子濃度の増加現象が低減されるので、図26の実線で示すように分級機の回転数に応じて200メッシュパスの割合が増加し、200メッシュパスの目標割合Dを達成することができる。また、図27の実線で示すように、竪型粉砕機の消費電力を許可値F以下に抑えることができる。
【0081】
図9に示すように回転式傾斜板31の回転数を回転式分級機構20と独立して回転することができる分級機を備えた竪型粉砕機では、回転式傾斜板31の回転数を竪型粉砕機の処理量(ボイラ負荷)に応じて調整することで、良好な制御が行なわれる。
【0082】
例えば処理量が多い場合は、回転式分級機構20の外周側に粗粒子が滞留し易いので、回転式傾斜板31の回転数を上昇させて、回収コーン11の内側に向かう下降流55を強くして、前記粗粒子の滞留を解消し、効率的に分級を行なうことができる。
【0083】
一方、処理量が少ない場合は、回転式分級機構20の回転数を高くしても、その分級機構20へ到達する粉体の量は少ないので、回転式分級機構20の外周側での粉体濃度はさほど高くならない。よって微粒子の無用な再循環を防ぐためにも、回転式傾斜板31の回転数を下げるか、または回転を停止することができる。
【0084】
【発明の効果】
請求項1記載の第1の手段は、回転フィンの外周側に滞留する粗粒子を回収コ
ーン側へ強制的に落下させるために、前記回転フィンの下端部外周に設けられる多数枚の傾斜板から構成され、前記固気二相流から分流する下降流を発生させる下降流発生手段を、回転フィンと回収コーンとの間の空間部に設けたことを特徴とするものである。このように下降流発生手段を設けて、回転フィンの外周側に滞留する粗粒子を回収コーン側へ強制的に落下させることにより、従来より粒径の細かい微粉を安定に得ることができ、しかも消費動力の少ない分級機を提供することができる。
【0085】
請求項2記載の第2の手段は、下方より吹き上げられた固気二相流が回転フィン側へ到達せず、下降流発生手段側へショートパスするのを防ぐためのショートパス防止部材を設けたことを特徴とするものである。このようにショートパス防止部材を設けることにより、固気二相流中に含まれている微粒子が、下降流発生手段によって発生した下降流に引き込まれて、下方へと落下することが防止でき、微粒子の不要な再循環が避けられ、分級性能の向上が図れる。
【0086】
請求項3記載の第3の手段は、下降流発生手段が回転フィンと同じ方向に回転する多数枚の傾斜板から構成されていることを特徴とするものである。このように下降流発生手段を自らが回転する多数枚の傾斜板で構成することにより、強い下降流が発生し、分級性能の向上が図れる。
【0087】
請求項4記載の第4の手段は、回転式傾斜板が回転フィンと同じ速度で回転することを特徴とするものである。従って回転式傾斜板の回転によって発生する下降流は、回転式分級機の回転数に応じて強くなるので、特に回転式分級機構の外周側に滞留する粗粒子を回収コーン側へ素早く落下させたい分級機高回転時に、回転式傾斜板の効果を高めることができる。
【0088】
請求項5記載の第5の手段は、回転式傾斜板が回転フィンと異なる速度で回転することを特徴とするものである。従って下降流の強さが任意に調整可能となり、状況に応じた分級ができて制御性に優れている。
【0089】
請求項6記載の第6の手段は、下降流発生手段が回転フィンの回転に伴って発生する気流に対して斜めに多数枚配置された固定式傾斜板であることを特徴とするものである。傾斜板が固定式であるため、回転式傾斜板に較べて構造が簡単で、小型化が図れる。
【0090】
請求項7記載の第7の手段は、所謂、固定式分級機構と回転式分級機構の間に下降流発生手段を設けた構成になり、固定式分級機構と回転式分級機構の間に滞留し易い粗粒子を下降流発生手段により強制的に落下、排除することができ、分級性能の向上が図れる。
【0091】
請求項8記載の第8の手段は、竪型粉砕機において前述のような分級機を備えたものであり、従来より粒径の細かい微粉を安定に得ることができ、しかも消費動力の少ない竪型粉砕機を提供することができる。
【0092】
請求項9記載の第9の手段は、回転式傾斜板の回転速度が竪型粉砕機の処理量に応じて調整可能になっているから、回転式傾斜板の回転数を竪型粉砕機の処理量に応じて調整することができ、処理量が多い場合は回転式分級機構の外周側に粗粒子が滞留し易いので、回転式傾斜板回転数を上げて下降流を強くして、粗粒子の滞留を解消し、効率的に分級することができる。一方、処理量が少ない場合は、無駄な動力消費を避け、また微粒子の無用な再循環を防ぐためにも、回転式傾斜板の回転数を下げるか、または回転を停止することができる。
【0093】
請求項10記載の第10の手段は、石炭焚ボイラ装置において前述のような分級機を有する竪型粉砕機を備えたものであり、NOx(窒素酸化物)等の大気汚染物質や灰中未燃分を低減することができるだけでなく、ボイラ燃焼効率の向上により、CO2 (二酸化炭素)排出量をすることができ、発電コストの低減が図れる。
【0094】
請求項11記載の第11の手段は、回転式傾斜板の回転速度が竪型粉砕機の石炭処理量に応じて調整可能であるから、石炭処理量が多い場合は回転式分級機構の外周側に粗粒子が滞留し易いので、回転式傾斜板回転数を上げて下降流を強くして、粗粒子の滞留を解消し、効率的に分級することができる。一方、石炭処理量が少ない場合は、無駄な動力消費を避け、また微粒子の無用な再循環を防ぐためにも、回転式傾斜板の回転数を下げるか、または回転を停止することができるなどの特長を有している。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る分級機の一部拡大概略構成図である。
【図2】その分級機を備えた竪型粉砕機の概略構成図である。
【図3】その粉砕機を付設した石炭焚ボイラ装置の系統図である。
【図4】本発明の第1の具体例に係る分級機の一部拡大概略構成図である。
【図5】図4A−A線上の断面図である。
【図6】図4B−B線上の断面図である。
【図7】本発明の第2の具体例に係る分級機の一部拡大概略構成図である。
【図8】本発明の第3の具体例に係る分級機の一部拡大概略構成図である。
【図9】本発明の第4の具体例に係る分級機の一部拡大概略構成図である。
【図10】本発明の第5の具体例に係る分級機の一部拡大概略構成図である。
【図11】図10C−C線上の断面図である。
【図12】本発明の第6の具体例に係る分級機の一部拡大概略構成図である。
【図13】本発明の第7の具体例に係る分級機の一部拡大概略構成図である。
【図14】本発明の第8の具体例に係る分級機の一部拡大概略構成図である。
【図15】本発明の第9の具体例に係る分級機の一部拡大概略構成図である。
【図16】図15D−D線上の断面図である。
【図17】図15E−E線上の断面図である。
【図18】本発明の第10の具体例に係る分級機の一部拡大概略構成図である。
【図19】図18F−F線上の矢視図である。
【図20】本発明の第11の具体例に係る分級機の一部拡大概略構成図である。
【図21】本発明の第12の具体例に係る分級機の一部拡大概略構成図である。
【図22】本発明の第13の具体例に係る分級機の一部拡大概略構成図である。
【図23】従来の分級機を備えた竪型粉砕機の概略構成図である。
【図24】従来の分級機の一部拡大概略構成図である。
【図25】図24G−G線上の断面図である。
【図26】本発明の分級機と従来の分級機の回転数と200メッシュパスの割合との関係を示す特性図である。
【図27】本発明の分級機と従来の分級機の回転数と竪型粉砕機の消費動力との関係を示す特性図である。
【符号の説明】
1:給炭管、2:粉砕テーブル、3:粉砕ボール、4:スロート、5:粉砕部、6:分級機、7:排出管、10:固定式分級機構、11:回収コーン、12,13:固定フィン、20:回転式分級機構、21:回転フィン、22:回転軸、23:回転フィンの回転方向、24:粗粒子カットフィン、25:連結部材、26:上側部分、27:下側部分、30:下降流発生手段、31:回転式傾斜板、32:回転式傾斜板の回転方向、33:ショートパス防止部材、34:連結部材、35:回転軸、36:連結部材、40:上面板、41:外周ハウジング、42:偏向リング、43:逆U字部、51:熱風、52:固気二相流、53:粗粒子、54:微粒子、55:下降流、57:気流、58:下降流、61:押込送風機、62:一次空気用押込送風機、63:竪型粉砕機、64:排ガス式空気予熱器、65:石炭バンカ、66:給炭機、67:石炭焚ボイラ装置、68:バーナ用ウインドボックス、69:蒸気式空気予熱器、70:集塵機、71:脱硝装置、72:脱硫装置、74:煙突、A:燃焼用空気、A1:一次空気、A2:二次空気、C:石炭、θ:傾斜板の傾斜角度。
Claims (11)
- 板の長手方向が回転軸方向とほぼ平行に延びて、その回転軸方向に対して任意の角度で多数枚配置された回転フィンと、その回転フィンの下方に配置された回収コーンとを備え、
その回収コーンの外周の下方より吹き上げられた固気二相流を、回転している前記回転フィン側に導いて、前記固気二相流中の粒子をその大きさにより微粒子と粗粒子に分け、微粒子は気流に同伴されて回転している回転フィンの間を通過して取り出し、粗粒子は回転フィンの外側に弾き飛ばして前記回収コーン上を滑落させる分級機において、
前記回転フィンの外周側に滞留する粗粒子を前記回収コーン側へ強制的に落下させるために、前記回転フィンの下端部外周に設けられる多数枚の傾斜板から構成され、前記固気二相流から分流する下降流を発生させる下降流発生手段を、前記回転フィンと回収コーンとの間の空間部に設けたことを特徴とする分級機。 - 請求項1記載の分級機において、前記下方より吹き上げられた固気二相流が回転フィン側へ到達せず、下降流発生手段側へショートパスするのを防ぐためのショートパス防止部材を設けたことを特徴とする分級機。
- 請求項1記載の分級機において、前記下降流発生手段が前記回転フィンと同じ方向に回転する多数枚の傾斜板から構成されていることを特徴とする分級機。
- 請求項3記載の分級機において、前記回転式傾斜板が前記回転フィンと同じ速度で回転することを特徴とする分級機。
- 請求項3記載の分級機において、前記回転式傾斜板が前記回転フィンと異なる速度で回転することを特徴とする分級機。
- 請求項1記載の分級機において、前記下降流発生手段が、回転フィンの回転に伴って発生する気流に対して斜めに多数枚配置された固定式傾斜板であることを特徴とする分級機。
- 請求項1ないし6のいずれか1項記載の分級機において、前記回収コーンの上端部に、前記回転軸方向に対して任意の角度で多数枚固定された固定フィンを備え、その固定フィンと回転フィンの間の空間部に滞留する粗粒子を、前記下降流発生手段によって発生した下降流で回収コーン側へ強制的に落下させることを特徴とする分級機。
- 粉砕テーブルと粉砕ボールまたは粉砕ローラとの噛み合いにより原料を粉砕する粉砕部と、その粉砕部の上部に設置されて所定の粒度に分級する分級機を備えた竪型粉砕機において、
前記分級機が請求項1ないし7のいずれか1項記載の分級機であることを特徴とする竪型粉砕機。 - 請求項8記載の竪型粉砕機において、前記分級機に備えられた下降流発生手段が回転式傾斜板からなり、その回転式傾斜板の回転速度が、竪型粉砕機の処理量に応じて調整可能であることを特徴とする竪型粉砕機。
- 粉砕テーブルと粉砕ボールまたは粉砕ローラとの噛み合いにより原料を粉砕する粉砕部と、その粉砕部の上部に設置されて所定の粒度に分級する分級機を備えた竪型粉砕機を付設し、その竪型粉砕機によって得られた所定の粒度の微粉炭を燃焼する石炭焚ボイラ装置において、
前記分級機が請求項1ないし7のいずれか1項記載の分級機であることを特徴とする石炭焚ボイラ装置。 - 請求項10記載の石炭焚ボイラ装置において、前記分級機に備えられた下降流発生手段が回転式傾斜板からなり、その回転式傾斜板の回転速度が、竪型粉砕機の石炭処理量に応じて調整可能であることを特徴とする石炭焚ボイラ装置。
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