JP4270418B2 - フレキシブル印刷配線基板用コネクタ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、ノート型パソコン等の小型電子機器内に使用されるコネクタに関し、特に、フレキシブル印刷配線基板の一端に形成された可撓性金属導体をメイン基板の導電部に接続させるフレキシブル印刷配線基板用コネクタの改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、ノート型パソコン等の小型電子機器内に配設されたマザーボード等のメイン基板に、フレキシブル印刷配線基板(以下単にFPCと言う)の接続端子を接続させる装置として、フレキシブル印刷配線基板用コネクタ(以下FPC用コネクタと言う)が使用されている。
【0003】
この従来のFPC用コネクタには、FPCが可撓性を有する性質上、いわゆる無挿入力構造が採用されており、この無挿入力構造のコネクタによると、コネクタ内のコンタクトは、FPCを装着する際にはFPCに接触圧を与えず、またFPC装着後には所定の接触圧をもってFPCに接触するので、安定した電気的接続を図ることができる。
【0004】
従来の無挿入力構造のFPC用コネクタ71は、例えば、FPC用コネクタの概念断面図で示す図6(a)で示すように、開口部2aが形成されたハウジング2と、ハウジング2内にその開口部2aに沿って並設された複数本の可撓性金属導体からなるコンタクト72と、開口部2a内に嵌挿するスライダー73とから構成されている。
【0005】
このうち、各コンタクト72は、先端72aが二股に分岐しており、先端72aの下端72bには、その上面に接触部73が形成されている。また、接触部73の上面と、接触部73に対向するコンタクト72の上端72cとの間には、FPC51を嵌挿するのに十分なスペースが形成されている。
【0006】
また、コンタクト72の後端72dには、ハウジング2をメイン基板61に固定する脚部74が延設されており、この脚部74は、メイン基板61に形成された導電部62に連結されている。
【0007】
この従来のFPC用コネクタ71では、スライダー73をメイン基板61と平行に配設した後、FPC51の接続端子52を開口部2aに矢印Aで示すようにメイン基板61に沿って嵌挿すると、コンタクト内72にはFPC51を嵌挿するのに十分なスペースが形成されているから、FPC51はコンタクト72から接触圧を受けることなくコンタクト72内に嵌挿する。
次に、スライダー73を同じく開口部2a内に矢印Aの如く水平に嵌挿すると、図6(a)と同一部分を同一符号で示す図6(b)のように、スライダー73の押圧部73aがFPC51を下方に押圧し、FPC51の各接続端子52と対応する各コンタクト72の接触部73とが互いに圧接するので、これにより、FPC51の接続端子52とメイン基板61の導電部62との間の電気的接続が図られる。
【0008】
また、上述したFPC用コネクタ71のスライダー73に代え、操作レバーを具えた無挿入力構造のFPC用コネクタもある。
【0009】
このFPC用コネクタ81は、スライダー73に代え、図6(a)と同一部分を同一符号で示す図7(a)のように、操作レバー77が配設している。
この操作レバー77は、開口部2aに近接した位置のハウジング2内に回動自在に支承されており、接触部73の上面と、その上方の操作レバー77との間には、FPC51を嵌挿するのに十分なスペースが形成されている。
このFPC用コネクタ81では、FPC51の接続端子52を開口部2aに矢印Aで示すようにメイン基板61に沿って嵌挿すると、接触部73の上面とその上方の操作レバー72との間には、FPC51を嵌挿するのに十分なスペースが形成されているから、FPC51はコンタクト72や操作レバー77から接触圧を受けることなくコンタクト72内に嵌挿する。
次に、操作レバー77を矢印Bで示すように回転すると、図7(a)と同一部分を同一符号で示す図7(b)のように、操作レバー77の押圧部77aがFPC51を下方に押圧し、FPC51の各接続端子52と対応する各コンタクト72の接触部73とが互いに圧接するので、これにより、FPC51の接続端子52とメイン基板61の導電部62との間の電気的接続が図られる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述した従来の無挿入力構造のFPC用コネクタ71、81では、FPC51が装着されるハウジング2は、その開口部2aがメイン基板61に沿って配設されており、FPC51は、図6(b)、図7(b)の矢印Aで示すように、メイン基板61に沿って開口部2aに嵌挿されるから、近年のコネクタの高さ方向のコンパクト化、すなわち低背化によって、FPC51の嵌挿作業を行うスペースが狭小化し、その嵌挿作業が困難となり、FPC51とメイン基板61との電気的接続作業が煩雑であるという問題があった。
【0011】
さらに、図6(a)で示すスライダー73を具えた従来のコネクタ71では、スライダー73の挿入も矢印Aで示すようにメイン基板61に沿って行うため、同様の理由によってスライダー73の嵌挿作業も困難であり、また、図7(a)で示す操作レバー77を具えた従来のコネクタ81でも、操作レバー77は開口部2aに近接した位置のハウジング2内に支承されているから、コネクタ81の低背化によって操作レバー77の操作スペースが狭く、その操作が困難であった。したがって、FPC用コネクタ71、81にスライダー73や操作レバー77を配設することは、電気的接続作業を一層煩雑化させる要因ともなっていた。
【0012】
また、従来のFPC用コネクタ71、81では、スライダー73や操作レバー77を介してFPC51の接続端子52とメイン基板61の導電部62との間を電気的に接続することとしていたから、部品点数が多いという問題もあった。
【0013】
この発明は、上述した事情に鑑み、少ない部品点数で、フレキシブル配線基板の電気的接続を簡単に行うことができ、かつ、高さ方向にコンパクト化が図られた無挿入力構造のフレキシブル印刷配線基板用コネクタを提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上述した課題を解決するため、この発明では、フレキシブル印刷配線基板(FPC)の接続端子を挿入する開口部が形成されたハウジングと、該ハウジング内に前記開口部に沿って並設された複数本の可撓性のコンタクトと、導電部からなるメイン基板上に前記ハウジングを配設した固定装置とを少なくとも具えたフレキシブル印刷配線基板用コネクタ(FPC用コネクタ)において、前記コンタクトは、前記メイン基板の導電部に連結することなく配設され、さらに前記コンタクトは、前記接続端子に当接する第1の接触部を有する第1のアームと、該第1のアームと対向して配設され、前記第1のアームと導通する第2のアームであって、前記挿入されたフレキシブル印刷配線基板に対向する押圧部と、前記ハウジングを前記固定装置に固定する際、前記導電部に対向する第2の接触部とを有する第2のアームとから構成され、前記ハウジングには、前記第2の接触部が突出する孔が形成されており、前記ハウジングを前記固定装置に固定する際、前記コンタクトは、前記ハウジングと前記メイン基板との間に挟持され、挟持された際に作用する押圧力によって、前記第2の接触部が前記メイン基板の前記導電部に圧接するとともに、前記押圧部により前記フレキシブル印刷配線基板を押圧して前記接続端子が前記第1の接触部に圧接し、これにより、前記フレキシブル印刷配線基板の前記接続端子と前記メイン基板の前記導電部との間の電気的接続を図っている。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、この発明に係わるFPC用コネクタの一実施例について詳述する。
図1は、この発明に係わるFPC用コネクタの概念斜視図である。
この発明のFPC用コネクタ1は、図1で示すFPC51の一方の面51aに形成された接続端子52と、メイン基板61に形成された導電部62との間を電気的に接続させるためのコネクタである。
【0016】
このコネクタ1は、開口部2aがメイン基板61の上方に向け配置された略矩形状のハウジング2と、該ハウジング2内に開口部2aに沿って並設された複数本の可撓性のコンタクト11と、ハウジング2をメイン基板61上に固定するための固定装置21とから構成されている。
【0017】
このうち、ハウジング2は、略矩形状の絶縁体部材からなり、両端2bには、メイン基板61側に一対の軸3が突設されている。この各軸3は、固定装置21の各軸受部29にそれぞれ嵌挿している。
また、ハウジング2の両端2bには、各軸3に近接した位置に、図示せぬ凸部が突設されている。
また、ハウジング2の両端2bであって軸3から所定間隔離間した位置には、ハウジング2の上面2c側に、該上面2cに向け一対の嵌合溝4が形成されており、また、ハウジング2の下面2d側には、該下面2dに向け一対の切り欠5が形成されている。
また、ハウジング2の下面2dには、ハウジング2の幅方向に複数の孔2eが並設されている。
【0018】
一方、ハウジング2内に開口部2aに沿って並設された複数本の可撓性のコンタクト11は、可撓性の金属導体からなり、各コンタクト11は、図1の要部概念断面図で示す図2のように、その先端11aが二股に分岐している。
【0019】
この先端11aは、第1のアーム12と、該第1のアーム12と対向して配設され、第1のアーム12と導通する第2のアーム14から構成されており、このうちの第1のアーム12には、図1で示すように、先端12aの下面に第1の接触部13が形成されている。
なお、第1のアーム12の先端12aのハウジング2内の面2fとの間には、第1のアームが撓むためのスペースが形成されている。
一方、第2のアーム14には、その先端14aの第1の接触部13と対向する位置に、第1のアーム12に向け突出する押圧部15が形成されており、また、この押圧部15の反対側には、ハウジング2の孔2eから突出する第2の接触部17が形成されている。
また、コンタクト11の第1の接触部13と押圧部15のとの間には、FPC51の板厚より若干広いスペースが形成されている。
【0020】
一方、図1で示す固定装置21は、メイン基板61に固定され、ハウジング2の両端2bを位置決め支承する一対のアーム22と、軸3から所定間隔離間した位置の各アーム22に配設される係止手段24とから構成されている。
【0021】
このうち、一対のアーム22は、略コの字形状の金属部材20(図4)の両端を構成しており、金属部材20が弾性力のある材質からなるため、一端22a側が幅方向外側へ拡開可能である。
また、この一対のアーム22は、ハウジング2の両端2bの両外側に配設されており、各アーム22は固定部23でメイン基板61に固定されている。
また、各アーム22の他端22bには、ハウジング2の軸3を支承する軸受部29が配設されており、他端22bで軸受部29と近接した位置の内壁22cには、ハウジング2の凸部を嵌合する凹部(図示せぬ)が形成されている。
【0022】
また、各アーム22に配設される係止手段24は、各軸3から所定間隔離間した位置の各アーム22に、該アーム22の上方から内部に向け延設される舌片25と、舌片25の下方で舌片25と対向する位置に形成される舌片26とから構成されている。
このうちの舌片25には、緩やかな面25aが形成されており、また、アーム22内の舌片25間は、ハウジング2の幅より若干狭い間隔に設定されている。また、舌片26は、ハウジング2に形成した切り込みを内部に向け押し倒して形成されている。
次に、このFPC用コネクタ1の作用を説明し、併せて構成をより詳細に説明する。
【0023】
このFPC用コネクタ1によると、ハウジング2は、図1で示すように、軸3を介し固定装置21に対し回動自在に支承されているが、FPC51を開口部2aに挿入する前では、図1および図2で示すように、ハウジング2の図示せぬ凸部と固定装置21の図示せぬ凹部との嵌合によって、開口部2aがメイン基板61に対し上方を向いた状態を維持してその回転を停止している。
【0024】
このとき、FPC51をその先端51b側から矢印Cで示すようにハウジング2の開口部2a内に挿入すると、コンタクト11の第1の接触部13と押圧部15との間にはFPC51の板厚より若干広いスペースが形成されているため、FPC51はコンタクト11から接触圧を受けることなく容易にコンタクト11内に嵌挿する。
【0025】
また、このようにハウジング2の開口部2aがメイン基板61に対し上方を向いた状態では、開口部2aの上方に、FPC51の嵌挿作業を行うためのスペースが十分に確保されているから、このコネクタ1がメイン基板61に装着された際の高さ方向のコンパクト化、すなわち、低背化を図られたコネクタである場合にも、FPC51の嵌挿作業を簡単に行うことができる。
【0026】
また、ハウジング2の開口部2aがメイン基板61から離間した位置にあるから、FPC51を嵌挿する際、開口部2aの視覚性が良好で、これにより、更にFPC51の嵌挿作業を簡単に行うことができる。
【0027】
次に、コンタクト11内に嵌挿されるFPC51の先端51bが、図2と同一部分を同一符号で示す図3のように、コンタクト内の所定の位置に達すると、接続端子52は第1のアーム12の第1の接触部13と対向する位置に配置される。また、接続端子52の裏面に位置するFPC51は、第2のアーム14の押圧部15に対向する位置に配置される。
【0028】
次に、ハウジング2に、図3の矢印Dで示すように力を加えると、ハウジング2の図示せぬ凸部と固定装置21の図示せぬ凹部との嵌合が外れ、これにより、ハウジング2が、矢印Eで示すように軸3を介し回転する。
一方、アーム22内に突出する舌片25間は、ハウジング2の幅より若干狭い間隔に設定されているから、軸3を中心に回転するハウジング2は、図1で示す切り欠5で舌片25の緩やかな面25aに摺接し、この切り欠5で緩やかな面25aを押圧して一対のアーム22をハウジング2の幅方向外側へ拡開させる。
【0029】
そして、舌片25が嵌合溝4に達するまでハウジング2が回動すると、図1と同一部分を同一符号で示す図4のように、スナップアクションによって舌片25が嵌合溝4に嵌着し、同時に、アーム22は弾発力によって元の状態に復帰しハウジング2の両端2bを把持するので、これにより、ハウジング2はアーム22に嵌着してメイン基板61に固定されることとなる。
【0030】
また、このように固定装置21を介しハウジング2をメイン基板61に固定した際、ハウジング2の下面2dは、図3と同一部分を同一符号で示す図5のように、メイン基板61に当接する一方、ハウジング2の孔2eから第2の接触部17を突出させていたコンタクト11は、図5で示すように、ハウジング2とメイン基板61との間に挟持され、挟持された際に作用する押圧力によって、第2のアーム14の弾発力に抗し、第2の接触部16が導電部62に圧接されるとともに、第2のアーム14がハウジング23内で内側に向け弾発的に撓んでその押圧部15が接続端子52を押圧し、FPC51の接続端子52が第1の接触部13に圧接されるので、これにより、FPC51の接続端子52とメイン基板61の導電部62との間の電気的接続が図られることとなる。
【0031】
このように、このFPC用コネクタ1では、ハウジング2を固定装置21を介してメイン基板61に固定する際、コネクタ11をハウジング2とメイン基板61との間で挟持するのみで電気的接続を図ることができ、従来のように電気的接続のためスライダーや操作レバーを具える必要はないから、その分、部品点数を少なくすることができ、製造コストを低くすることができる。
【0032】
また、FPC用コネクタ1では、上述のように、ハウジング2を固定装置21を介してメイン基板61に固定するのみで電気的接続を図ることができ、その際、従来のようなスライダーや操作レバーの操作作業は不要であるから、その分、電気的接続作業を簡単にすることができ、FPC用コネクタにスライダーや操作レバーを配設することにより生じていた従来の問題、すなわち、コネクタ1の低背化に伴ってスライダーや操作レバーの操作作業の作業スペースが狭小化し、電気的接続作業が煩雑化するという問題も生じない。
【0033】
また、FPC用コネクタ1では、電気的接続を図る際、FPC用コネクタ1の最大部品であるハウジング2を操作するので、スライダー等を操作していた従来に比し、電気的接続作業を簡単にすることができる。
【0034】
また、このようにハウジング2とメイン基板61とでコンタクト11を挟持した際作用する押圧力によって電気的接続を図ることにより、コンタクト11の低背化によって第1のアーム12および第2のアーム14が撓むためのスペースが狭い場合にも、接続端子52と対応する第1の接触部13との間の大きな圧接力を確保して、電気的な接続不良を防止することができる。
【0035】
一方、このFPC用コネクタ1では、ハウジング2がメイン基板61に固定される際、図4で示すように、ハウジング2はアーム22に嵌着し、これにより、アーム22によって幅方向に位置決めがされ、舌片25と嵌合溝4との嵌着によって、コネクタ1の高さ方向の位置決めがされるので、ハウジング2はメイン基板61に確実に固定される。
【0036】
そのため、ハウジング2は、係止手段24によって、第2のアーム14の弾発力に抗しアーム22に係止された状態を維持することとなり、これにより、図5で示す導電部61と第2の接触部17との圧接および接続端子52と第1の接触部13との圧接を保持されるから、FPC51の接続端子52とメイン基板61の導電部62との間の電気的接続が安定して行われることとなる。
【0037】
また、ハウジング21が係止手段24によってメイン基板61に固定された際、図1で示す切り欠5も舌片26に嵌合する。
そのため、ハウジング2の幅方向の位置決め、およびFPC用コネクタ1の高さ方向の位置決めはさらに確実に行なわれ、これにより、FPC51の接続端子52とメイン基板61の導電部62との間の電気的接続をさらに安定して行なうことができる。
【0038】
なお、この実施例のFPC用コネクタ1では、ハウジング2は軸3を介し固定装置21に回動自在に支承されることとしたが、ハウジング2はこれに限定せず、例えば、ハウジング2は、固定装置21と離脱可能であって、固定装置21と離脱した状態でFPC51を嵌挿するものであってもよく、このようにすると、上述した実施例のFPC用コネクタ1と同様、FPC51の嵌挿作業が簡単で、メイン基板61とFPC51との電気的接続作業を簡単に行うことができる。
【0039】
なお、この実施例のコネクタ1は、FPC用コネクタとしたが、この発明のコネクタはこれに限定されず、可撓性金属導体を接続させるコネクタであればよく、例えば、フレキシブルフラットケーブルの接続端子52を接続させるフレキシブルフラットケーブル用コネクタであってもよい。
【0040】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明に係わるFPC用コネクタは、フレキシブル印刷配線基板(FPC)の接続端子を挿入する開口部が形成されたハウジングと、該ハウジング内に前記開口部に沿って並設された複数本の可撓性のコンタクトと、導電部からなるメイン基板上に前記ハウジングを配設した固定装置とを少なくとも具えたフレキシブル印刷配線基板用コネクタにおいて、コンタクトは、メイン基板の導電部に連結することなく配設され、さらにコンタクトは、FPCの接続端子に当接する第1の接触部を有する第1のアームと、該第1のアームと対向して配設され、第1のアームと導通する第2のアームであって、前記挿入されたFPCに対向する押圧部と、ハウジングを固定装置に固定する際、導電部に対向する第2の接触部とを有する第2のアームとから構成され、ハウジングには、第2の接触部が突出する孔が形成されており、ハウジングを固定装置に固定する際、コンタクトは、ハウジングとメイン基板との間に挟持され、挟持された際に作用する押圧力によって、第2の接触部がメイン基板の導電部に圧接するとともに、押圧部によりFPCを押圧して接続端子が第1の接触部に圧接し、これにより、FPCの接続端子とメイン基板の導電部との間の電気的接続を図るようにしたから、ハウジングがメイン基板に対しその開口部が上方を向いた状態、すなわち、FPCの嵌挿作業を行うためのスペースが十分に確保されている状態でFPCを嵌挿することができる。
【0041】
したがって、低背化が図られたFPC用コネクタであっても、FPCの嵌挿作業を簡単にすることができる。
【0042】
また、ハウジングの開口部がメイン基板から離間した位置にあるから、FPCを嵌挿する際、開口部の視覚性が良好で、これにより、更にFPCの嵌挿作業を簡単に行うことができる。
【0043】
また、この発明に係わるFPC用コネクタでは、ハウジングを固定装置を介してメイン基板に固定する際、コンタクトをハウジングとメイン基板とで挟持するのみで電気的接続を図ることができ、従来のように電気的接続のためスライダーや操作レバーを具える必要はないから、その分、部品点数を少なくすることができる。
【0044】
また、この発明に係わるFPC用コネクタでは、上述のように、ハウジングを固定装置を介してメイン基板に固定するのみで電気的接続を図ることができ、その際、スライダーや操作レバーの操作作業は不要であるから、電気的接続作業を簡単にすることができ、FPC用コネクタにスライダーや操作レバーを配設することにより生じていた従来の問題、すなわち、コネクタの低背化に伴うスライダーの嵌挿作業等の作業スペースが狭小化し、電気的接続作業が煩雑するという問題も生じない。
【0045】
また、FPC用コネクタでは、電気的接続を図る際、FPC用コネクタの最大部品であるハウジングを操作するので、スライダー等を使用する従来に比し、電気的接続作業を簡単にすることができる。
【0046】
したがって、この発明によれば、少ない部品点数で、フレキシブル配線基板(FPC)の電気的接続を簡単に行うことができ、かつ、高さ方向にコンパクト化が図られた無挿入力構造のフレキシブル配線基板用コネクタ(FPC用コネクタ)を提供することができ、これにより、低背化が図られた安価なノート型パソコン等の小型電子機器を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、この発明に係わるFPC用コネクタの概念斜視図で、FPC装着前の様子を示す図。
【図2】図2は、この発明に係わるFPC用コネクタの要部概念断面図で、FPC装着前の様子を示す図。
【図3】図3は、この発明に係わるFPC用コネクタの要部概念断面図で、FPC装着途中の様子を示す図。
【図4】図4は、この発明に係わるFPC用コネクタの概念斜視図で、FPC装着後の様子を示す図。
【図5】図5は、この発明に係わるFPC用コネクタの要部概念断面図で、FPC装着後の様子を示す図。
【図6】図6(a)はFPC装着前の従来のFPC用コネクタの様子を示す概念断面図で、図6(b)はFPC装着後の従来のFPC用コネクタの様子を示す概念断面図。
【図7】図7(a)は、FPC装着前の従来のFPC用コネクタの様子を示す概念断面図で、図7(b)はFPC装着後の従来のFPC用コネクタの様子を示す概念断面図。
【符号の説明】
1…フレキシブル印刷配線基板用コネクタ(FPC用コネクタ)
2…ハウジング
2b…両端
3…軸
11…コンタクト
12…第1のアーム
13…第1の接触部
14…第2のアーム
15…押圧部
16…第2の接触部
21…固定装置
22…一対のアーム
24…係止手段
51a…フレキシブル印刷配線基板(FPC)
52…接続端子
52a…開口部
61…メイン基板
62…導電部
Claims (3)
- フレキシブル印刷配線基板の接続端子を挿入する開口部が形成されたハウジングと、該ハウジング内に前記開口部に沿って並設された複数本の可撓性のコンタクトと、導電部からなるメイン基板上に前記ハウジングを配設した固定装置とを少なくとも具えたフレキシブル印刷配線基板用コネクタにおいて、
前記コンタクトは、前記メイン基板の導電部に連結することなく配設され、
さらに前記コンタクトは、
前記接続端子に当接する第1の接触部を有する第1のアームと、
該第1のアームと対向して配設され、前記第1のアームと導通する第2のアームであって、前記挿入されたフレキシブル印刷配線基板に対向する押圧部と、前記ハウジングを前記固定装置に固定する際、前記導電部に対向する第2の接触部とを有する第2のアームとから構成され、
前記ハウジングには、前記第2の接触部が突出する孔が形成されており、
前記ハウジングを前記固定装置に固定する際、前記コンタクトは、前記ハウジングと前記メイン基板との間に挟持され、挟持された際に作用する押圧力によって、前記第2の接触部が前記メイン基板の前記導電部に圧接するとともに、前記押圧部により前記フレキシブル印刷配線基板を押圧して前記接続端子が前記第1の接触部に圧接し、これにより、前記フレキシブル印刷配線基板の前記接続端子と前記メイン基板の前記導電部との間の電気的接続を図るようにしたことを特徴とするコネクタ。 - 前記ハウジングは、軸を有し、該軸を介し前記固定装置に回動自在に支承されていることを特徴とする請求項(1)記載のコネクタ。
- 前記固定装置は、
前記メイン基板に固定され、前記ハウジングの両端を位置決め支承する一対のアームと、該一対のアームに配設され、前記軸から所定間隔離間した位置の前記ハウジングを前記第2のアームの弾発力に抗して係止する係止手段とを有し、
前記ハウジングの前記両端を前記一対のアーム間に位置決めした際に、前記係止手段によって前記ハウジングを係止し、前記導電部と前記第2の接触部との圧接および前記接続端子と前記第1の接触部との圧接を保持して、前記フレキシブル印刷配線基板の前記接続端子と前記メイン基板の前記導電部との間の電気的接続を図るようにしたことを特徴とする請求項(2)記載のコネクタ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10672599A JP4270418B2 (ja) | 1999-04-14 | 1999-04-14 | フレキシブル印刷配線基板用コネクタ |
Applications Claiming Priority (1)
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