JP4267855B2 - スパークプラグの製造方法及びスパークプラグ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は内燃機関の点火に使用されるスパークプラグに関する。
【0002】
【従来の技術】
スパークプラグは、筒状の主体金具を備え、その主体金具の内側に軸線方向に絶縁体が挿入されるとともに、その絶縁体の一端側に火花放電ギャップが形成される。そして、該火花放電ギャップが燃焼室内に位置するよう、主体金具に形成された取付ねじ部により内燃機関に取り付けて使用される。燃焼室内は燃焼ガスにより高温・高圧となるから、この燃焼ガスの漏洩を防止するために、絶縁体の外面と主体金具の内面との間を何らかの方法でシールすることが不可欠である。従来、このシールを滑石等のシール材粉末層にて行なうようにしたスパークプラグが知られている。具体的には、主体金具の後端部内周面と絶縁体の内周面との間に周方向の隙間を形成し、その隙間にシール材粉末を充填する。そして、このシール材粉末層を圧縮しながら主体金具の後端部を絶縁体に向けて加締め止めすることにより、主体金具と絶縁体への組み付けとシール材粉末層によるシールとを同時に行なう。なお、このシール層は、絶縁体に対し衝撃力が付加されたとき圧縮変形してこれを緩和する、緩衝層としての役割も果たす。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
近年、自動車等に使用される内燃機関の高出力化に伴い、燃焼室内における吸気及び排気バルブの占有面積も拡大してきている。そのため、混合気に点火するためのスパークプラグはその小型化が必要とされている。主体金具に関しては、取付ねじ部以外の部分、具体的には、取付ねじ部よりも上方に突出するレンチ係合のための六角部(工具係合部)の寸法についても、寸法縮小の要求が高まりつつある。これは、個別の点火コイルをスパークプラグの上部に直接取り付けるダイレクトイグニッション方式の採用により、シリンダヘッドの上方空間に余裕がなくなっていることや、あるいは前記したバルブ占有面積の拡大によりプラグホールが小径化している等の事情による。そして、こうした要因により、六角部の対辺寸法は、従来16mm以上確保できていたのが、14mmあるいはそれ以下の寸法への縮小を余儀なくされている。
【0004】
上記の六角部は、主体金具の加締め部の前方側に隣接して形成される。また、加締め時に圧縮されるシール材粉末層も、主体金具の軸線方向において、六角部と重なる区間に形成される。六角部の対辺寸法が縮小されれば、シール材粉末が充填される絶縁体と主体金具との隙間は細くなる。もちろん、六角部の肉厚を小さくするか、絶縁体を縮径して隙間寸法を確保することも考えられる。しかし、前者においては六角部の肉厚が過度に小さくなるため、加締め時に六角部が挫屈変形して外方に膨らんでしまう不具合を生ずる。また、後者においては、絶縁体が細くなりすぎて強度が不足し、耐衝撃性が不足することにつながる。従って、対辺寸法の小さい六角部を採用する場合は、シール材粉末を充填する隙間を縮小せざるを得ない。
【0005】
絶縁体と主体金具とのシール性確保のためには、シール材粉末層を一定以上の密度となるよう十分に圧縮しなければならない。この場合、加締め前の状態で上記隙間に、シール材粉末をパンチ等で押し込みながら予備圧縮しつつ充填する必要がある。しかし、対辺寸法の小さい六角部を採用する場合は、上記のように絶縁体と主体金具との隙間が細くなるので、シール材粉末の均一な充填が困難となる。具体的には、細く深い隙間に必要な量のシール材粉末を一度に充填してパンチ等で圧縮すると、絶縁体外周面あるいは主体金具内周面との間の摩擦の影響により、パンチに近い隙間上部に充填された粉末が偏って圧縮され、隙間下部に充填された粉末に加圧力が十分に伝わらなくなる。その結果、隙間上部の粉末と隙間下部の粉末との間に充填の粗密が生ずる。一度このような粗密が生じてしまうと、引き続き加締めによる圧縮を行っても、隙間上部の粉末がさらに圧縮されるのみで、不均一な充填状態は解消されず、気密性や耐衝撃性が悪化する不具合をもたらす。
【0006】
本発明の課題は、工具係合部の寸法が14mm以下に縮小した場合でも、絶縁体と主体金具との間に均一で高密度のシール材粉末層を形成でき、ひいては気密性や耐衝撃性を十分に確保できるスパークプラグの製造方法とスパークプラグとを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段及び作用・効果】
上記の課題を解決するために、本発明のスパークプラグの製造方法は、
筒状の主体金具と、その主体金具の内側に軸線方向に挿入される軸状の絶縁体とを備え、その絶縁体の軸線方向の一端側に火花放電ギャップを有するスパークプラグの製造方法であって、絶縁体の中心軸線方向において火花放電ギャップの位置する側を前方側と定義し、
主体金具として、後端部に加締め予定部が形成され、また、その加締め予定部の前方側に隣接する外周面領域に、対辺寸法が14mm以下の工具係合部が形成されたものを用意し、
絶縁体を主体金具の内部に軸線方向に挿入し、主体金具の後端部内周面と絶縁体の外周面との間に形成された周方向の隙間にシール材粉末を充填するとともに、その充填を行なう際に、シール材粉末を複数の小充填単位に分割し、小充填単位は、隙間に充填する前に、予備成型により複数のリング状の予備成形体とされ、隙間内に該予備成形体を軸線方向に1個挿入した後、該予備成形体をその隙間内にて予備圧縮する工程を繰り返すことにより、隙間内に予備圧縮シール材粉末層を形成するシール材粉末充填工程と、
その後、加締め予定部を、絶縁体の外周面に向け、屈曲して加締め固定するとともに、予備圧縮シール材粉末層を、軸線方向の高さをL、中心軸線に関する半径方向厚さをMとして、
0.5≦M≦1.3
0.5≦L≦2×(M×4.5)
を充足する圧縮シール材粉末層となす加締め工程と、
を有することを特徴とする。
【0008】
本発明のスパークプラグの製造方法は、上記のごとく対辺寸法が14mm以下の工具係合部(例えば六角部)が形成された主体金具を有し、該主体金具が絶縁体に加締め固定され、かつ主体金具と絶縁体との間の隙間を圧縮シール材粉末層でシールした構造のスパークプラグを適用対象とする。このようなスパークプラグにおいては、工具係合部の対辺寸法が小さいため、シール材粉末が充填される上記隙間は細くかつ狭いものとなる。既に説明した通り、従来は、この隙間へのシール材粉末の充填及び予備圧縮を一括して行っていたので、隙間下部の粉末の充填密度が上がらず、気密性や耐衝撃性が十分に確保できない不具合を生じていた。
【0009】
そこで、本発明の方法においては、シール材粉末を複数の小充填単位に分割する。そして、隙間に1つの小充填単位を充填した後、該小充填単位をその隙間内にて予備圧縮し、その後、次の小充填単位を充填して予備圧縮する、という具合に、隙間への粉末の充填と予備圧縮とを交互に行なうようにする。すなわち、シール材粉末を小充填単位に分割して、予備圧縮を段階的に行なうことにより、粉末の1回あたりの充填深さが減少する。これにより、主体金具内面や絶縁体外面との摩擦の影響が軽減され、投入された粉末の下部にもパンチからの圧縮力が十分伝わるようになり、個々の小充填単位毎をそれぞれ均一な密度で予備圧縮できる。その結果、それら各小充填単位の予備圧縮体が累積して得られる予備圧縮シール材粉末層も、全体として均一な密度を有するものとなる。すなわち、工具係合部の対辺寸法が小さいにもかかわらず、加締め後において十分なシール性と耐衝撃性とを十分確保することができるようになる。
【0010】
なお、上記方法において小充填単位は、非成型粉末の状態で、主体金具内面と絶縁体外面との隙間にすることができる。他方、粉末の流動性がそれほど高くない場合には、隙間に直接粉末を充填すると、粉詰まり等を起す可能性が生ずる。この場合、小充填単位を、隙間に充填する前に、予備成型により複数のリング状の予備成形体とし、隙間内に該予備成形体を軸線方向に1個挿入した後、該予備成形体を隙間内にて予備圧縮する工程を繰り返すことにより予備圧縮シール材粉末層を形成することもできる。小充填単位を予備成型してから隙間へ充填することにより、粉詰まり等が生ずる不具合を極めて効果的に防止することができる。
【0011】
予備成形体は金型プレスにより製造できる。スパークプラグ内の前記隙間が細く深くなれば、ここに充填する予備成形体も薄肉で高さの大きいものとしなければならない。従って、このような予備成形体を金型プレスで製造しようとするとき、金型のキャビティに粉末を充填する際に、スパークプラグ内の隙間に粉末を直接充填して圧縮する場合と全く同様の問題を生ずる。上記本発明の第二の方法によれば、全てのシール材粉末を一括してプレスするのではなく、小充填単位に分割して高さの小さい予備成形体を複数個製造するから、各予備成形体はいずれも密度の均一なものとして得ることができる。また、隙間内に配置された予備成形体は、該隙間内にて圧縮される。従って、それら各小充填単位の予備成形体が累積して得られる予備圧縮シール材粉末層も、全体として均一な密度を有するものとすることができる。なお、予備成形体は、少なくとも隙間への充填に必要なハンドリングに耐える程度の強度を有していればよい。
【0012】
そして、本発明の第一及び第二の方法のいずれにおいても、0.5≦M≦1.3(単位:mm)及び0.5≦L≦2×(M×4.5)(単位:mm)を充足するように、圧縮シール材粉末層の寸法範囲を規定する。Mが0.5mm未満になると、隙間への粉末の充填自体が困難となり、シール材粉末を上記のように小充填単位に分割しても、均一な密度の圧縮シール材粉末層を得ることができなくなる。また、Mが1.5mmを超えると、対辺寸法が14mm以下とされた工具係合部の肉厚が過度に小さくなるか、又は絶縁体の外径が小さくなりすぎるかのいずれかを余儀なくされる。前者においては加締め時に挫屈変形して外方に膨らんでしまう不具合を生じやすくなり、後者においては絶縁体の強度が不足して耐衝撃性等を十分に確保できなくなる。
【0013】
また、Lが0.5mm未満になると圧縮シール材粉末層による耐衝撃性の確保が困難となる。他方、Lが2×(M×4.5)を超えると、シール材粉末を上記のように小充填単位に分割しても、均一な密度の圧縮シール材粉末層を得ることができなくなり、結果として気密性を確保することができなくなる。なお、シール材粉末を小充填単位に分割して予備圧縮することによる充填密度均一化、ひいては気密性や耐衝撃性向上の効果が特に顕著となるのは、Lが(M×4.5)以上となる場合である。
【0014】
次にシール材粉末は、滑石を主体とするものを用いることができる。滑石は安価であり、また、潤滑材としての用途が広いことからも推察される通り、金属との摩擦係数も比較的小さい。従って、圧縮性や主体金具内周面に対する滑り性が良好であり、さらに絶縁性と耐熱性も良好であるから、スパークプラグ用のシール材として好適に使用することができる。なお、滑石粒子は単体ではやや流動性が悪く、かさ密度も高いので、特に厳しい環境下にも耐えうる高密度な圧縮シール材粉末層が必要な場合、必ずしも粉末の圧縮性が十分でない側面も有している。
【0015】
そこで、滑石粉末を単体で用いるのではなく、MgCO3を含有する鉱物粉末を配合しておくと、シール材粉末の圧縮性が高められ、より高密度な充填状態を得やすくなる。その結果、密度が高く均一で、シール性と耐衝撃性により優れたシール層を実現できるようになる。MgCO3を主体とする鉱物粒子としては、マグネサイト(MgCO3)あるいはドロマイト((Mg,Ca)CO3)などを使用できる。この場合、具体的なシール材粉末組成として、75〜99.7質量%の滑石を含有し、MgCO3を含有する鉱物粒子、例えばマグネサイト及びドロマイトの少なくともいずれかを合計にて0.3〜25質量%の範囲にて含有するものを採用できる。マグネサイト及びドロマイトの合計含有量が0.3質量%未満では、圧縮性改善の効果が十分期待できず、25質量%を超えると圧縮性が逆に低下し、シール性が却って損なわれることにつながる。
【0016】
マグネサイト及び/又はドロマイトを配合した滑石粉末(以下、配合滑石粉末という)をシール材粉末として使用する場合、圧縮シール材粉末層の密度は2〜2.9g/cm3とすることが望ましい。これにより、圧縮シール材粉末層の相対密度を70%以上に確保できる。上記のような配合滑石粉末を用いて本発明の製造方法を適用することにより、圧縮シール材粉末層の相対密度を70%以上にも高めることができ、極めて良好なシール性を実現することができる。なお、圧縮シール材粉末層の密度は以下のようにして測定することができる。まず、スパークプラグから圧縮シール材粉末層を取り出して、その粉末の総重量を測定する。また、X線による透過写真を撮影して絶縁体外面形状と主体金具内面形状とを求め、圧縮シール材粉末層の体積を推定する。その推定された体積にて、前記粉末の総重量を除することにより、圧縮シール材粉末層の密度を算出する。
【0017】
また、本発明のスパークプラグは、
筒状の主体金具と、その主体金具の内側に軸線方向に挿入される軸状の絶縁体とを備え、その絶縁体の軸線方向の一端側に火花放電ギャップを有し、
絶縁体の中心軸線方向において火花放電ギャップの位置する側を前方側と定義し、
主体金具は、後端部に加締め部が絶縁体の外周面に向けて屈曲する形態に形成され、また、その加締め部の前方側に隣接する外周面領域に、対辺寸法が14mm以下の工具係合部が形成されてなり、
絶縁体は主体金具の内部に軸線方向に挿入され、主体金具の後端部内周面と絶縁体の外周面との間に形成された周方向の隙間に圧縮シール材粉末層が形成されてなり、
圧縮シール材粉末層は、75〜99.7質量%の滑石を含有し、マグネサイト及びドロマイトの少なくともいずれかを合計にて0.3〜25質量%の範囲にて含有するシール材粉末(前述の調整滑石粉末)からなり、軸線方向の高さをL(mm)、中心軸線に関する半径方向厚さをM(mm)として、
0.5≦M≦1.3
0.5≦L≦2×(M×4.5)
を充足し、かつ、密度が2〜2.9g/cm3となるように形成されたことを特徴とする。
【0018】
上記本発明のスパークプラグは、シール材粉末としてマグネサイトないしドロマイトを配合した滑石粉末をシール材粉末層として用いることにより、前記本発明の製造方法により製造可能なものである。そして、主体金具の工具係合部の対辺寸法が14mm以下の細径であるが、調整滑石粉末を用いることにより、圧縮シール材粉末層を、0.5≦M≦1.3、0.5≦L≦2×(M×4.5)(いずれも単位:mm)を充足し、かつ、密度が2〜2.9g/cm3となるように実現できる。その結果、極めて良好なシール性を実現することができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
図1は本発明の一実施例に係るスパークプラグ100を示すものである。該スパークプラグ100は、筒状の主体金具1と、その主体金具1の内側に軸線方向に挿入される軸状の絶縁体2とを備え、その絶縁体2の軸線O方向の一端側に火花放電ギャップgを有する。以下、絶縁体2の中心軸線O方向において火花放電ギャップgの位置する側を前方側と定義する。絶縁体2は、先端部21が突出するように主体金具1の内側に嵌め込まれている。絶縁体2の内側には、先端に溶接された貴金属チップ31を突出させた状態で中心電極3が配置されている。また、主体金具1の前端面には、接地電極4の一端が溶接等により結合されるとともに、他端側が側方に曲げ返されて、その側面が中心電極3の貴金属チップ31と対向するように配置されている。また、接地電極4には上記貴金属チップ31に対向する位置に貴金属チップ32が溶接されており、それら貴金属チップ31,32の間に火花放電ギャップgが形成されている。
【0020】
主体金具1は、炭素鋼等のFe系金属により筒状に形成されており、スパークプラグ100のハウジングを構成する。また、その後端部には、絶縁体2に対する加締め部1dが、絶縁体2の外周面に向け屈曲する形態に形成されている。さらに、主体金具1の外周面には、加締め部1dの前方側に隣接する位置に、対辺寸法が14mm以下の工具係合部1eが形成されている。
【0021】
工具係合部1eは、図2に示すように、軸線Oと平行な工具係合面1pが、互いに平行なものを1対として、周方向に複数組形成されたものである。正六角形状の断面に形成する場合にはこのような工具係合面1pを3組有することになる。また、2組の正六角形を軸線Oの周りに30゜ずらせて重ね合わせることにより、平行な工具係合面1pの対を12組形成してもよい。そして、正六角形状の断面外形線の対辺間距離にて工具係合部1eの対辺寸法を表すと、いずれの場合においても工具係合部1eの上記対辺寸法は14mm以下である。
【0022】
図1に戻り、主体金具1の外周面には、工具係合部1eの前方側に隣接してフランジ状のガスシール部1fが形成され、そのさらに前方側に、スパークラグ100を図示しないエンジンブロックに取り付けるためのねじ部7が形成されている。そして、工具係合部1eとガスシール部1fとの間には、肉厚がそれらのいずれよりも小さい薄肉部1hが形成されてなる。
【0023】
絶縁体2は、例えばアルミナあるいは窒化アルミニウム等のセラミック焼結体により構成され、その内部には軸線O方向に沿って中心電極3を嵌め込むための貫通孔6を有している。貫通孔6の一方の端部側に端子金具13が挿入・固定され、同じく他方の端部側に中心電極3が挿入・固定されている。また、該貫通孔6内において端子金具13と中心電極3との間に抵抗体15が配置されている。この抵抗体15の両端部は、導電性ガラスシール層16,17を介して中心電極3と端子金具13とにそれぞれ電気的に接続されている。また、絶縁体2の軸線O方向において、主体金具1内に位置する部分の外周面には、周方向のフランジ状の突出部2eが形成されている。この突出部2eよりも前方側において、絶縁体2には階段状の絶縁体側係合部2hが形成され、ねじ部7の位置において主体金具1の内周面には凸状の金具側係合部1cが周方向に形成されている。金具側係合部1cと絶縁体側係合部2hとが係合することにより、絶縁体2の主体金具1に対する前方側への抜け止めがなされる。
【0024】
次に、図2に示すように、主体金具1の後端部内周面と絶縁体2の内周面との間には周方向の隙間20が形成されている。この隙間20は、軸線O方向の一方の端部が加締め部1dにより、他方の端部が絶縁体2の突出部2eによりそれぞれ塞がれた円管状の空間とされている。そして、該隙間20の内部に圧縮シール材粉末層61が充填形成されている。圧縮シール材粉末層61は、75〜99.7質量%の滑石を含有し、マグネサイト及びドロマイトの少なくともいずれかを合計にて0.3〜25質量%の範囲にて含有する調整滑石粉末からなる。そして、軸線O方向の高さをLmm、中心軸線Oに関する半径方向厚さをMmmとして、
0.5≦M≦1.3
0.5≦L≦2×(M×4.5)
を充足し、かつ、密度が2〜2.9g/cm3となるように形成されたものである。これらの数値範囲の意味については、「課題を解決するための手段及び作用・効果」の欄において詳細に説明したので、ここでは繰り返さない。
【0025】
なお、最終的に得られる圧縮シール材粉末層61は、幅Mを、主体金具1の中心軸線Oを円柱軸とする円柱座標系において、その半径方向に測定した圧縮シール材粉末層61(あるいは隙間20)の寸法の最大値として定義する。また、圧縮シール材粉末層61の高さLは、前記中心軸線O方向に測定した寸法とする。なお、該軸線O方向の中央部において隙間20の幅がほぼ一定となり、かつ端部区間において隙間20の幅が末端に向かうほど縮小しているとき、圧縮シール材粉末層61の幅Mは、その一定となる区間(以下、定幅区間という)での隙間20の半径方向寸法として定義する。また、圧縮シール材粉末層61の高さLは、隙間20の端部において、定幅区間の1/2に幅が減少する位置(すなわち、1/2Mとなる位置)を、圧縮シール材粉末層61の末端位置とする形で定めるものとする。
【0026】
図2に示す実施形態では、隙間20内において圧縮シール材粉末層61の軸線O方向両端と接する形でリング状のパッキン60,62が配置されている。これらパッキン60,62の一方は突出部2eの後方側周縁と係合し、他方は加締め部60の内周面後端と接している。いずれも圧縮シール材粉末層61による主体金具1と絶縁体2とのシール効果を補強する役割を果たす。なお、図3に示すように、これらのパッキン60,62を省略し、隙間20の全体を圧縮シール材粉末層61で充填してもよい。この場合は、主体金具1と絶縁体2とのシールは圧縮シール材粉末層61が単独で担うことになる。他方、図4に示すように、突出部2eと係合するパッキン62のみ省略する態様も可能である。
【0027】
以下、上記スパークプラグ100の製造方法の実施形態について説明する。まず、主体金具1を用意する。この状態では加締め部1dは当然未加締め状態であり、図5の工程▲1▼に示すように、屈曲形態ではなく直円筒状形態をなす加締め予定部1d’とされている。そして、中心電極3及び導電性シール層16,17、抵抗体15並びに端子金具13を予め組み付けた絶縁体2を、この加締め予定部1d’の後端開口部から主体金具1内に軸線O方向に挿入する。また、絶縁体側係合部2hと主体金具側係合部1cとを線パッキン(図示略)を介して結合させた状態とする(なお、これらの部材については図1を参照)。これにより、図5の工程▲1▼に示すように、前記した隙間20は、後端が開放された形で形成される。
【0028】
次に、フランジ状の突出部2eの後方に、主体金具1の挿入開口部からその内側に線パッキン62を配置する。そして工程▲2▼に示すように、該隙間20にシール材粉末160を充填する。充填を行なう際に、シール材粉末160を複数の、本実施形態では2つの等量の小充填単位161に分割して用意しておく。そして、工程▲2▼において隙間20に充填されるシール材粉末160は、最終的な圧縮シール材粉末層61(図1)の形成に必要な量の全体ではなく、小充填単位161をなす一部分のみである。
【0029】
そして、工程▲3▼に示すように、該充填された小充填単位161を、その隙間20内にてリング状のパンチ163を用いて予備圧縮し、予備圧縮シール材粉末層162aとする。予備圧縮が終了すれば、工程▲4▼に示すように、次の小充填単位161を、既に形成されている予備圧縮シール材粉末層162aの上に充填する。そして、工程▲5▼に示すように、これをパンチ163により予備圧縮し、予備圧縮シール材粉末層162bとする。つまり、小充填単位161の充填とパンチ163による予備圧縮とを交互に繰り返して、最終的な予備圧縮シール材粉末層162a,162bを得るのである。
【0030】
すでに詳しく説明した通り、本発明の適用対象となるスパークプラグ100は、主体金具1の工具係合部1eの対辺寸法が14mm以下と小さく、シール材粉末を充填する隙間20の深さは幅に対して相対的に大きくならざるを得ず、シール材粉末を一度に充填しようとすると、一回の充填深さが深くなりすぎて、粉末の充填密度が不均一にならざるを得ない。つまり、主体金具1と絶縁体2との間の摩擦により隙間下部への充填がスムーズに行われないために、隙間20の開口側の粉末の密度が偏って高くなり、密度の均一な予備圧縮シール材粉末層が得られない。
【0031】
しかし、上記のように粉末を小充填単位に分割して予備圧縮を逐次的に行なえば、一回あたりの充填深さは明らかに小さくなり、それぞれの小充填単位は均一に予備圧縮できる。したがって、それら小充填単位の集合体として形成される最終的な予備圧縮シール材粉末層162a,162bも、深さ方向の全体にわたって均一な充填密度が得られることとなる。なお、各予備圧縮シール材粉末層162a,162bは、隙間20の幅をMとしたとき、それぞれ4.5M以下の高さを有するように形成することが、充填密度の均一化を確実に行なう観点において望ましい。なお、シール材粉末は、隙間20の幅や深さに応じ、一回あたりの充填深さをさらに縮小するために、3以上の小充填単位に分割することも可能である。
【0032】
予備圧縮シール材粉末層162a,162bの形成が終了すれば、工程▲6▼に示すようにパッキン60を配置する。その後、加締め工程に移る。この加締め工程は冷間加締めにて行なうことも可能であるし、熱加締めを行なうこともできる。例えば冷間加締め加工は、具体的には図6のようにして行なうことができる。まず、工程▲7▼に示すように、加締めベース110のセット孔110aに主体金具1の先端部を挿入し、主体金具1に形成されたフランジ状のガスシール部1fをその開口周縁に支持させる。次いで、主体金具1対し上方から加締め金型111を装着する。加締め予定部1d’に当接する加締め金型111の部分には、加工後の加締め部1d(図1)に対応した凹状形態の加締め作用面111pが形成されている。この状態で、加締め金型111に対し、加締めベース110に接近させる向きの軸線方向圧縮力を加える。すると、工程▲8▼に示すように、加締め予定部1d’は、加締め作用面111pに沿って半径方向内向きに屈曲しながら圧縮されて加締め部1dとなり、主体金具1と絶縁体2とが加締め固定される。また、ガスシール部1fと工具係合部1eとの間には薄肉部1hが形成されている。この薄肉部1hは、圧縮力の付加に伴い外向きに撓み変形し、充填層61の圧縮ストロークを稼いでシール性を高める働きをなす。
【0033】
このようにして、加締め予定部1dは絶縁体2の外周面に向け屈曲して加締められ、主体金具1と絶縁体2とが組み付けられる。予備圧縮シール材粉末層162a,162bは、この加締めに伴いパッキン60,62の間にてさらに圧縮され、圧縮シール材粉末層61となる。予備圧縮シール材粉末層162a,162bは前述の通り、深さ方向の充填密度が均一化されているので、加締め後の圧縮シール材粉末層61も、2〜2.9g/cm3の高密度レベルにて均一化したものが得られ、気密性と耐衝撃性が大幅に向上する。
【0034】
なお、上記実施形態において小充填単位の予備圧縮は隙間20内にて行なうようにしていたが、粉末を充填する代わりに、予備成型したリング状の予備成形体を164a(164b)を隙間20内に充填することもできる。具体的には、図7に示すように、シール材粉末160を予備成型して、小充填単位となる複数のリング状の予備成形体164a(164b)を作製する。すなわち、ダイ200の内側に筒状のパンチ201を挿入し、その内側にコア203を配置して、円管状のキャビティを形成する。そして、このキャビティに小充填単位161を充填し、別のパンチ201を挿入してこれを一軸プレスすると、リング状(円管状)の予備成形体164a(164b)が得られる。
【0035】
そして、図8の工程▲1▼に示すように、隙間20内に予備成形体164a(164b)を軸線O方向に1個挿入し、該隙間20内にてその予備成形体164a(164b)を、図5に示すのと同様のパンチ163を用いて予備圧縮する工程を繰り返すことにより、工程▲2▼に示すように、それら予備成形体164a,164bに基づく予備圧縮シール材粉末層164a’,164b’を形成することができる。以降の工程は、図6と全く同様である。なお、予備成形体164a(164b)を製造する際の圧縮力は、隙間20への充填を行うためのハンドリングが可能になる程度の成形体強度が確保できれば十分である。そして、隙間20内にて予備成形体164a(164b)を予備圧縮する際の圧力は、予備成形体164a(164b)を製造する際の圧縮力よりも高く設定することができる。
【0036】
【実施例】
本発明の効果を確認するために、以下の試験を行なった。
図1及び図2に示すスパークプラグの試作品を以下のように作製した。すなわち、主体金具1を、冷間鍛造用の炭素鋼にて、ねじ部7の呼びがM12、六角断面状の工具係合部1eの対辺寸法が14mmとなるように作製した。また、絶縁体2は、突出部1eの突出高さを9.4〜12mm、突出部1eの軸線O方向後方に続く本体部2mの外径を9mmの種々の値に設定した。これにより、隙間20の幅Mが0.2〜1.5mm、加締め後の高さLが0〜12.5mmとなるように調整される。
【0037】
そして、シール材粉末として、滑石粉末が85質量%、ドロマイト粉末が1質量%、マグネサイト粉末が10質量%、水分4質量%となるように配合したものを用意した。そして、これを互いに当量の2つの小充填単位に分割し、図5にて説明した方法により隙間20に充填し、さらに図6に示す加締め工程を実施して、スパークプラグ試験品を得た。なお、シール材粉末の予備圧縮圧力は1000kgであり、加締め加圧力は4000kgとした。また、比較のため、シール材粉末を小充填単位に分割せず、一括充填する方法により作製した試験品も用意した。
【0038】
上記のスパークプラグ試験品を用い、以下の試験を行なった。
(1)耐衝撃試験:各スパークプラグ100の取付ねじ部7を試験品固定台のねじ孔にねじ込み、図1の絶縁体2の本体部2mが上向きに突出するように固定する。そして、その本体部2mのさらに上方において、絶縁体2の中心軸線O上に位置する軸支点に対し、アームを旋回可能に取り付ける。なお、アームの長さは330mmであり、絶縁体2の本体部2mに降り下ろしたときのアームの先端位置が、絶縁体2の後端面からの鉛直方向距離にして10mmとなるように、軸支点の位置が定められている。そして、アームの中心軸線からの旋回角度が所定値となるようにアームの先端を持ち上げて、後方側本体部2mに向けて自由落下により降り下ろす操作を、角度間隔2゜にて徐々に大きくしながら繰り返し、絶縁体2に折損が生ずる耐衝撃角度値θを求める。角度θが大きいほど、耐衝撃性が良好であることを意味する。
【0039】
図9は、小充填単位にシール材を分割する本発明の方法にて製造した各試験品の、Mを0.9mmに固定し、Lを種々の値に設定した場合の、Lと耐衝撃角度値θとの関係を示すものである。これを見ると、Lが0.5mm以上で耐衝撃角度値θが高くなり、十分な耐衝撃性が得られていることがわかる。
【0040】
また、表1は、Lを4mmに固定し、Mを種々の値に設定して同様の測定を行ったときの結果を示すものであり、耐衝撃角度値θが30゜以上のものを良好(○)、30゜未満のものを不良(×)として判定している。すなわち、Mが0.5〜1.3mmの範囲内において、十分な耐衝撃性が得られていることがわかる。
【0041】
【表1】
【0042】
(2)加熱気密試験:各スパークプラグを200℃に加熱し、その状態でISO15565に記載の振動条件(振動周波数:50〜500Hz、スイープ率:1オクターブ/分、加速度:30GN、振動方向:スパークプラグの軸線O方向と直交する向き)にて16時間連続して振動を加えることにより、前処理をする。その前処理後のスパークプラグを、ねじ部7において火花放電ギャップgがチャンバ内に露出するように加圧チャンバに取り付け、チャンバ内を2MPaの圧縮空気にて加圧する。その状態で、スパークプラグのガスシール部が接しているチャンバ面をヒータにて昇温しながら加熱し、加締め部1dからの空気漏洩量を測定する。そして、その空気漏洩量が10cc/分となるときのガスシール部の温度を気密限界温度として測定する。
【0043】
図10は、Mを0.9mmに固定し、Lを種々の値に設定した場合の、Lと測定された気密限界温度との関係を示すグラフである。本発明の実施例品については、Lが2×M×4.5(mm)以下において気密限界温度が高く、良好な結果が得られていることがわかる。また、粉末を小充填単位に分割しない比較例のスパークプラグは、LがM×4.5(mm)より大きくなるとき気密限界温度が低下し、実施例品との間に明らかな差が生じていることがわかる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態たるスパークプラグを示す縦半断面図。
【図2】図1の要部拡大図。
【図3】図1のスパークプラグの第一変形例を示す要部拡大図。
【図4】図1のスパークプラグの第二変形例を示す要部拡大図。
【図5】本発明のスパークプラグの製造方法の第一に係る実施形態を例示する工程説明図。
【図6】図5に続く工程説明図。
【図7】本発明のスパークプラグの製造方法の第二に係る実施形態を例示する工程説明図。
【図8】図7に続く工程説明図。
【図9】実施例にて行った実験結果を示す第一のグラフ。
【図10】実施例にて行った実験結果を示す第二のグラフ。
【符号の説明】
1 主体金具
1d’ 加締め予定部
1d 加締め部
1e 工具係合部
2 絶縁体
g 火花放電ギャップ
20 隙間
61 圧縮シール材粉末層
100 スパークプラグ
160 シール材粉末
161 小充填単位
162a,162b 予備圧縮シール材粉末層
164a,164b 予備成形体(予備圧縮シール材粉末層)
Claims (4)
- 筒状の主体金具(1)と、その主体金具(1)の内側に軸線方向に挿入される軸状の絶縁体(2)とを備え、その絶縁体(2)の軸線(O)方向の一端側に火花放電ギャップ(g)を有するスパークプラグ(100)の製造方法であって、前記絶縁体(2)の中心軸線(O)方向において前記火花放電ギャップ(g)の位置する側を前方側と定義し、
前記主体金具(1)として、後端部に加締め予定部(1d’)が形成され、また、その加締め予定部(1d’)の前方側に隣接する外周面領域に、対辺寸法が14mm以下の工具係合部(1e)が形成されたものを用意し、
前記絶縁体(2)を前記主体金具(1)の内部に軸線(O)方向に挿入し、前記主体金具(1)の後端部内周面と前記絶縁体(2)の外周面との間に形成された周方向の隙間(20)にシール材粉末(160)を充填するとともに、その充填を行なう際に、前記シール材粉末(160)を複数の小充填単位(161,164a,164b)に分割し、前記小充填単位は、前記隙間(20)に充填する前に、予備成型により複数のリング状の予備成形体(164a,164b)とされ、前記隙間(20)内に該予備成形体(164a,164b)を軸線(O)方向に1個挿入した後、該予備成形体を前記隙間(20)内にて予備圧縮する工程を繰り返すことにより、前記隙間(20)内に予備圧縮シール材粉末層(164a’,164b’)を形成するシール材粉末充填工程と、
その後、前記加締め予定部(1d’)を、前記絶縁体(2)の外周面に向け、屈曲して加締め固定するとともに、前記予備圧縮シール材粉末層(162a,162b,164a’,164b’)を、前記軸線(O)方向の高さをL(mm)、前記中心軸線(O)に関する半径方向厚さをM(mm)として、
0.5≦M≦1.3
0.5≦L≦2×(M×4.5)
を充足する圧縮シール材粉末層(61)となす加締め工程と、
を有することを特徴とするスパークプラグの製造方法。 - 前記隙間20内にて挿入された前記予備成形体(164a,164b)を圧縮する際の圧力は、予備成型によりリング状の予備成形体を製造する際の圧縮力よりも高く設定した請求項1に記載のスパークプラグの製造方法。
- 前記シール材粉末は、75〜99.7質量%の滑石を含有し、マグネサイト及びドロマイトの少なくともいずれかを合計にて0.3〜25質量%の範囲にて含有するものが使用され、
前記シール材粉末層(61)の密度を2〜2.9g/cm3とする請求項1又は2に記載のスパークプラグの製造方法。 - 筒状の主体金具(1)と、その主体金具(1)の内側に軸線方向に挿入される軸状の絶縁体(2)とを備え、その絶縁体(2)の軸線(O)方向の一端側に火花放電ギャップ(g)を有し、
前記絶縁体(2)の中心軸線(O)方向において前記火花放電ギャップ(g)の位置する側を前方側と定義し、
前記主体金具(1)は、後端部に加締め部(1d)が前記絶縁体(2)の外周面に向けて屈曲する形態に形成され、また、その加締め部(1d)の前方側に隣接する外周面領域に、対辺寸法が14mm以下の工具係合部(1e)が形成されてなり、
前記絶縁体(2)は前記主体金具(1)の内部に軸線(O)方向に挿入され、前記主体金具(1)の後端部内周面と前記絶縁体(2)の外周面との間に形成された周方向の隙間(20)に圧縮シール材粉末層(61)が形成されてなり、
その圧縮シール材粉末層(61)は、75〜99.7質量%の滑石を含有し、マグネサイト及びドロマイトの少なくともいずれかを合計にて0.3〜25質量%の範囲にて含有するシール材粉末を、複数の小充填単位(161,164a,164b)に分割して予備成型により複数のリング状の予備成形体(164a,164b)に圧縮形成し、そのリング状の予備成形体の前記間隙(20)内への挿入と、その予備成形体の形成圧力よりも強い力の予備圧縮とを繰り返して形成されてなり、
前記圧縮シール材粉末層は、前記軸線(O)方向の高さをL(mm)、前記中心軸線(O)に関する半径方向厚さをM(mm)として、
0.5≦M≦1.3
0.5≦L≦2×(M×4.5)
を充足し、かつ、密度が2〜2.9g/cm3となるように形成されたことを特徴とするスパークプラグ。
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