JP4267439B2 - 磁気特性に優れた無方向性電磁鋼板と、その製造方法および歪取焼鈍方法 - Google Patents

磁気特性に優れた無方向性電磁鋼板と、その製造方法および歪取焼鈍方法 Download PDF

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本発明は電気機器の鉄心材料として使用される無方向性電磁鋼板と、その製造方法および歪取焼鈍方法に関するものであり、特に歪取焼鈍後の磁気特性に優れた無方向性電磁鋼板に関するものである。
無方向性電磁鋼板の結晶粒径を大きくすることは、鉄損を低減する手段として極めて有効であるが、一方でダレやカエリが大きくなって、モータコアの打抜き加工性を著しく悪化させる問題があった。このため歪取焼鈍前の結晶粒径を小さくし、歪取焼鈍で結晶粒成長させることで打抜き加工性と磁気特性との両立を図る商品が提供されている。この場合、歪取焼鈍時の粒成長を改善することが最も重要であり、粒成長を阻害する析出物を無害化する方法が提案されてきた。例えば、特許文献1ではS:50ppm以下、Ti:50ppm以下とする方法、特許文献2ではTiを15ppm以下とした上でREM添加によって硫化物を粗大化する方法が開示されている。しかしながら、無方向性電磁鋼板ではAlを0.2%以上含有している鋼種が多く、強脱酸元素であるAlは製鋼においてスラグ中のTiO2を還元して鋼中のTi量が増加させてしまう問題があった。更にREMを添加した場合、Al同様に強脱酸元素であるがゆえに、鋼中のTi量が更に増加してしまい、期待した効果の得られない場合があった。このような状況において低Ti化を図るためには、スラグ中のTiO2濃度を極力低減する必要があり、製造コストの増加や生産性の低下が避けられない問題であった。一方、特許文献3ではTi:15〜50ppmの混入を許容しても歪取焼鈍後の粒成長を改善する方法が開示されているが、そのためには最終冷間圧延前までに700〜900℃で30分〜10時間もの長時間焼鈍と500℃まで50℃/分以下の緩冷却が必要であり、生産性を著しく悪化させるという問題があった。
特開平6-108149号公報 特開平8-325678号公報 特開平11-158589号公報
本発明は前述の問題に鑑み、コストや生産性を犠牲にすることなく、歪取焼鈍後の磁気特性に優れた無方向性電磁鋼板と、その製造方法および歪取焼鈍方法を提供するものである。
本発明は、上記課題を解決するため、以下(1)〜(5)を要旨とするものである。
(1) 質量%で、C:0.0010%以上0.010%以下、Si:3.5%以下、Al:0.2%以上3.0%以下、Mn:1.5%以下、Ti:0.0015%以上0.010%以下、S:0.0030%以下、N:0.0030%以下を含有し、残部Fe及び不可避不純物からなり、歪取焼鈍前における結晶粒径が40μm以下、直径0.01μm以上のTiを含有する析出物が10000個/mm2未満であることを特徴とする無方向性電磁鋼板。
(2) (1)において、Sn:0.01%以上0.10%以下を含有することを特徴とする無方向性電磁鋼板。
(3) (1)または(2)の電磁鋼板を製造するに際し、熱延、酸洗、冷延に引き続いて仕上焼鈍を施す製造工程において、熱延の仕上温度を850℃以上、巻取温度を650℃未満とし、仕上焼鈍の昇温速度を15℃/sec以上にすることを特徴とする無方向性電磁鋼板の製造方法。
(4) (1)または(2)の電磁鋼板を製造するに際し、熱延、熱延板焼鈍、酸洗、冷延に引き続いて仕上焼鈍を施す製造工程において、熱延の仕上温度を850℃以上、巻取温度を650℃未満とし、熱延板焼鈍を900℃以上1150℃以下で60秒以上施した上で少なくとも650℃までの冷却速度を15℃/sec以上とし、仕上焼鈍の昇温速度を15℃/sec以上にすることを特徴とする無方向性電磁鋼板の製造方法。
(5) (3)または(4)にて製造した電磁鋼板をコアに加工後に歪取焼鈍を施すに際し、15℃/sec以下で昇温し、750℃以上900℃以下で30分以上3時間以下の焼鈍を行なうことを特徴とする無方向性電磁鋼板の歪取焼鈍方法。
本発明は低Ti化や長時間焼鈍を施さなくても歪取焼鈍後の磁気特性を改善せしめるもので、コスト増加や生産性の問題がない。
発明者らはTiを極度に低減することなく、また製造の途中工程で長時間焼鈍を施すことなく、歪取焼鈍後の鉄損を改善する方法について鋭意研究を行なった。その結果、直径0.01μm以上のTiを含む析出物(以下、Ti析出物と記載する)を、歪取焼鈍前まで極力析出させないようにすることで、歪取焼鈍後の結晶粒が粗大化して低鉄損が実現できることを知見し、本発明を完成させた。以下、本発明に至った実験結果について述べる。
(実験1)
実験室の真空溶解炉にて、質量%で、C:0.0020%、Si:2.0%、Al:0.3%、Mn:0.2%、Ti:0.0020%、S:0.0010%、N:0.0020%を含有した鋼片を作製した。この鋼片を加熱温度1100℃、仕上温度870℃、巻取温度を550〜700℃に変化させて熱延して板厚2.7mmとした。この熱延板に酸洗を施し、板厚0.50mmに冷延後、昇温速度5,15,30℃/secで仕上焼鈍を行ない、昇温速度10℃/secにて750℃で2時間の歪取焼鈍を施した。こうして作製した試料について、結晶粒径と鉄損を測定し、透過型電子顕微鏡でTi析出物を観察した。
その結果、表1に示す通り、歪取焼鈍前の結晶粒径はいずれの試料においても同等であるが、巻取温度650℃未満でかつ仕上焼鈍の昇温速度が15℃/sec以上の試料2,3,5,6について、歪取焼鈍後の結晶粒径が粗大化して鉄損が著しく低減した。そこで歪取焼鈍前のTi析出物を観察したところ、粒成長が良好であった試料2,3,5,6では析出物密度が10×103個/mm2未満と、他の試料に比べて極端に少ないことを知見した。
Figure 0004267439
(実験2)
実験1の歪取焼鈍前の試料について、昇温速度10℃/secにて700℃で1時間の歪取焼鈍を施した後、直ちに水冷し、結晶粒径と析出物を観察した。その結果を表2に示すが、結晶粒径はいずれの試料においても歪取焼鈍前の約30μmから変化していないが、試料2,3,5,6では直径0.01μm以上のTi析出物が結晶粒界に沿って析出しているのが確認された。
一方、試料1,4,7〜12でもTi析出物は観察されるものの、その分布は歪取焼鈍前と大差なく、結晶粒界とは無関係に均一分散していた。
この結果については以下のように考えている。試料2,3,5,6では熱延の巻取温度が650℃未満と低かったこと、仕上焼鈍の昇温速度が15℃/sec以上と早かったことから、Ti析出物は熱延後および仕上焼鈍後には析出しておらず、歪取焼鈍の昇温中に結晶粒界に析出したものと考えられる。一方、熱延の巻取温度が高かった試料7〜12については巻取後に、仕上焼鈍の昇温速度が遅かった試料1,4では再結晶前に大半のTiが析出したため、その分布は歪取焼鈍前の結晶粒界と無関係であったものと考えられる。
Figure 0004267439
(実験3)
実験1の歪取焼鈍前の試料について、昇温速度10℃/secにて800℃で1時間の歪取焼鈍を施した後、直ちに水冷して析出物を観察した。その結果を表3に示すが、いずれの試料においても直径0.01μm以上のTi析出物はほとんど観察されなかった。これはTi析出物が800℃の歪取焼鈍で分解して鋼中に固溶したものと考えられる。
Figure 0004267439
以上の結果により、歪取焼鈍中に直径0.01μm以上のTi析出物を結晶粒界に析出させた後、固溶させることで結晶粒の粗大化と低鉄損が図れることを知見した。これはTi析出物によって粒成長が著しく抑制されていたものを、Ti固溶化によってその抑止力を急激に消失させることで、著しい結晶粒成長が生じたものと考えている。
無方向性電磁鋼板の歪取焼鈍においてTi析出物の析出と固溶を連続して生じさせ、結晶粒成長を向上させる上述の技術手法は本発明にて初めて知見したもので、析出物の影響を低減して粒成長を向上させる従来知見とは全く異なるものである。特許文献1,2は勿論であるが、Ti:15〜50ppmの混入を許容して歪取焼鈍後の粒成長を改善する特許文献3についても、最終冷間圧延前までに施す700〜900℃の長時間焼鈍と50℃/分以下の緩冷却は、歪取焼鈍より前にTi析出物を粗大に析出させて粒成長の抑止力を低減させることを目的としており、本発明とは技術発想が全く異なるものである。
続いて本発明における成分の数値限定理由について説明する。
CはTi析出物を生成するために必要な元素であり、その目的のためには0.0010%以上含有する必要がある。ただし0.010%を超えると炭化物量が増大し、著しく鉄損劣化するので上限を0.01%とした。
Siは電気抵抗を増加させるために有効な元素であるが、過度に添加すると冷延性を著しく悪くするため、3.5%を上限とした。
Alは脱酸と鋼中の窒素を固定するために必要な元素であり、その目的のためには0.2%以上添加する必要がある。またSi同様に電気抵抗を増加させるのに有効な元素であるが、添加量が3.0%を超えるとSi同様に硬度上昇を招くのに加え、鋳造性を悪化させるため、生産性を考慮して3.0%を上限とした。
MnはSi,Al同様に電気抵抗を増加させるのに有効であるが、コストを考慮して1.5%を上限とした。
SとNは歪取焼鈍時の粒成長を阻害させるため、共に0.0030%以下とした。
Tiは本発明を発現させる析出物の構成元素であり、その目的のためには0.0015%以上含有する必要がある。ただし0.010%を超えると析出物量が増大し、鉄損劣化するので上限を0.01%とした。
Snは集合組織を改善する効果と歪取焼鈍時の窒化や酸化を抑制する効果があるため、それらの効果が享受できる0.01%以上0.10%以下の範囲で添加してもよい。
続いて本発明におけるTi析出物の大きさと個数、および結晶粒径の数値限定理由について説明する。
直径0.01μm以上のTi析出物は本発明の効果を発現させる上で最も重要である。本発明では歪取焼鈍中にこれを析出させることを目的としており、そのためには歪取焼鈍前において極力Tiが固溶していることが重要であるため、その析出物数を10000個/mm2未満に抑制する必要がある。
歪取焼鈍前の結晶粒径については、40μmを超えると打抜き加工性が悪化するのに加え、歪取焼鈍時の粒成長を悪化させてしまうことから、40μm以下にする必要がある。
次に本発明における製造条件の限定理由について説明する。本発明では歪取焼鈍前の段階においてTiを極力固溶させ、かつ析出させないようにする必要から、以下の通りとした。
熱延の条件は、Tiの固溶を維持するために仕上温度を850℃以上とし、Tiの析出を回避するために巻取温度を650℃未満とした。
熱延板焼鈍は省略することもできるが、磁性や形状改善を目的に行なわれる。そのためには900℃以上で60秒以上の焼鈍を行なう必要がある。ただし焼鈍温度が高すぎるとコスト増を招くので上限を1150℃とした。熱延同様にTiの析出回避を目的とするため、少なくとも650℃までの冷却速度は15℃/sec以上とした。
仕上焼鈍は、昇温速度が遅いとTiは再結晶する前に均一に分散して析出してしまうので、昇温速度を15℃/sec以上とした。
以上に規定した以外の製造条件は、無方向性電磁鋼板における周知の条件を用いることができる。
次に歪取焼鈍条件の限定理由であるが、15℃/secを超える昇温速度ではTiを結晶粒界に十分に析出させることができないため、昇温速度を15℃/sec以下に規定した。焼鈍温度と時間については750℃未満、30分未満ではTi析出物が固溶しないため、750℃以上で30分以上と規定した。上限についてはコストと生産性を考慮し、900℃以下で3時間以下とした。
実験室の真空溶解炉にて、質量%で、C:0.0030%、Si:1.5%、Al:0.5%、Mn:0.5%、Ti:0.0025%、S:0.0015%、N:0.0025%を含有した鋼片を作製した。この鋼片を加熱温度1150℃、仕上温度を800〜900℃、巻取温度を500〜700℃に変化させて熱延し板厚2.0mmとした。この熱延板に酸洗を施し、板厚0.35mmに冷延後、昇温速度15℃/secで仕上焼鈍を行ない、昇温速度10℃/secにて775℃で1時間の歪取焼鈍を施した。こうして作製した試料について、結晶粒径と鉄損を測定し、透過型電子顕微鏡でTi析出物を観察した。
その結果、表4に示す通り、仕上温度が850℃以上でかつ巻取温度が650℃未満であった試料6〜8,11〜13において、歪取焼鈍前における直径0.01μm以上のTi析出物が10000個/mm2未満であり、歪取焼鈍後に粗大粒が得られ、低鉄損が図れることを知見した。
Figure 0004267439
実験室の真空溶解炉にて、質量%で、C:0.0050%、Si:3.0%、Al:1.0%、Mn:0.2%、Ti:0.0045%、S:0.0025%、N:0.0030%、Sn:0.020%を含有した鋼片を作製した。この鋼片を加熱温度1130℃、仕上温度を875℃、巻取温度を630℃で熱延して板厚1.8mmとし、950℃×90秒で650℃までの冷却速度1,15,30℃/secの熱延板焼鈍を施し、酸洗を施し、板厚0.30mmに冷延した。そして昇温速度20℃/secで仕上焼鈍を行ない、歪取焼鈍前の結晶粒径を20〜50μmに変化させた後、昇温速度15℃/secで800℃、1時間の歪取焼鈍を施した。こうして作製した試料について、結晶粒径と鉄損を測定し、透過型電子顕微鏡でTi析出物を観察した。
その結果、表5に示す通り、熱延板焼鈍の冷却速度が15℃/sec以上の試料5〜12で歪取焼鈍前の直径0.01μm以上のTi析出物が10000個/mm2未満となり、かつ歪取焼鈍前の結晶粒径が40μm以下であった試料5,6,9〜11において、歪取焼鈍後に粗大粒が得られ、低鉄損が図れることを知見した。
Figure 0004267439
実験室の真空溶解炉にて、質量%で、Si:2.0%、Al:2.3%、Mn:0.3%、S:0.0005%、N:0.0014%、Sn:0.015%を含有し、C:0.0005〜0.0020%、Ti:0.0005〜0.0020%に変化させた鋼片を作製した。これらの鋼片を加熱温度1050℃、仕上温度を860℃、巻取温度を620℃で熱延して板厚2.3mmとし、1000℃×60秒で650℃までの冷却速度30℃/secの熱延板焼鈍を施した後、酸洗し、板厚0.50mmに冷延した。そして昇温速度15℃/secで仕上焼鈍を行ない、昇温速度3℃/secで750℃、1時間の歪取焼鈍を施した。こうして作製した試料について、結晶粒径と鉄損を測定し、透過型電子顕微鏡でTi析出物を観察した。
その結果、表6に示す通り、Cが0.0010%以上でかつ、Tiが0.0015%以上である試料7,8,11,12,15,16において、歪取焼鈍後に粗大粒が得られ、低鉄損が図れることを知見した。
Figure 0004267439
実験室の真空溶解炉にて、質量%で、C:0.0030%、Si:2.4%、Al:0.6%、Mn:0.2%、Ti:0.0020%、S:0.0025%、N:0.0030%、Sn:0.020%を含有した鋼片を作製した。この鋼片を加熱温度1120℃、仕上温度を880℃、巻取温度を590℃で熱延して板厚2.7mmとし、950℃×90秒で650℃までの冷却速度20℃/secの熱延板焼鈍を施した後、酸洗を施し、板厚0.50mmに冷延後、昇温速度15℃/secで仕上焼鈍を行なった。こうして作製した試料について、昇温速度5℃/sec、700℃〜850℃で0.2時間〜2時間に変化させた歪取焼鈍を行ない、鉄損と結晶粒径を測定した。
その結果、表7に示す通り、歪取焼鈍温度が750℃以上でかつ0.5時間以上であった試料6〜8,10〜12,14〜16で粗大粒が得られ、低鉄損が図れることを知見した。
Figure 0004267439
実験室の真空溶解炉にて、質量%で、C:0.0020%、Si:3.0%、Al:0.6%、Mn:0.2%、Ti:0.0030%、S:0.0020%、N:0.0021%を含有した鋼片を作製した。この鋼片を加熱温度1140℃、仕上温度を890℃、巻取温度を600℃で熱延して板厚2.3mmとし、1050℃×90秒で650℃までの冷却速度20℃/secの熱延板焼鈍を施した後、酸洗を施し、板厚0.50mmに冷延後、昇温速度25℃/secで仕上焼鈍を行なった。こうして作製した試料について、昇温速度を1〜20℃/secまで変化させて、700〜850℃で2時間の歪取焼鈍を行ない、鉄損と結晶粒径を測定した。
その結果、表8に示す通り、歪取焼鈍の昇温速度が15℃/sec以下でかつ温度が750℃以上である試料5〜7,9〜11,13〜15で粗大粒が得られ、低鉄損が図れることを知見した。
Figure 0004267439

Claims (5)

  1. 質量%で、C:0.0010%以上0.010%以下、Si:3.5%以下、Al:0.2%以上3.0%以下、Mn:1.5%以下、Ti:0.0015%以上0.010%以下、S:0.0030%以下、N:0.0030%以下を含有し、残部Fe及び不可避不純物からなり、歪取焼鈍前における結晶粒径が40μm以下、直径0.01μm以上のTiを含有する析出物が10000個/mm2未満であることを特徴とする無方向性電磁鋼板。
  2. 請求項1において、Sn:0.01%以上0.10%以下を含有することを特徴とする無方向性電磁鋼板。
  3. 請求項1または2の無方向性電磁鋼板を製造するに際し、熱延、酸洗、冷延に引き続いて仕上焼鈍を施す製造工程において、熱延の仕上温度を850℃以上、巻取温度を650℃未満とし、仕上焼鈍の昇温速度を15℃/sec以上にすることを特徴とする無方向性電磁鋼板の製造方法。
  4. 請求項1または2の電磁鋼板を製造するに際し、熱延、熱延板焼鈍、酸洗、冷延に引き続いて仕上焼鈍を施す製造工程において、熱延の仕上温度を850℃以上、巻取温度を650℃未満とし、熱延板焼鈍を900℃以上1150℃以下で60秒以上施した上で少なくとも650℃までの冷却速度を15℃/sec以上とし、仕上焼鈍の昇温速度を15℃/sec以上にすることを特徴とする無方向性電磁鋼板の製造方法。
  5. 請求項3または請求項4にて製造した電磁鋼板をコアに加工後に歪取焼鈍を施すに際し、15℃/sec以下で昇温し、750℃以上900℃以下で30分以上3時間以下の焼鈍を行なうことを特徴とする無方向性電磁鋼板の歪取焼鈍方法。
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