JP4265944B2 - 生分解性多層フィルム及びそれを用いたエアーバッグ緩衝材 - Google Patents

生分解性多層フィルム及びそれを用いたエアーバッグ緩衝材 Download PDF

Info

Publication number
JP4265944B2
JP4265944B2 JP2003281197A JP2003281197A JP4265944B2 JP 4265944 B2 JP4265944 B2 JP 4265944B2 JP 2003281197 A JP2003281197 A JP 2003281197A JP 2003281197 A JP2003281197 A JP 2003281197A JP 4265944 B2 JP4265944 B2 JP 4265944B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
film
biodegradable
less
multilayer film
polylactic acid
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2003281197A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2005047138A (ja
Inventor
正幸 鋤柄
尚生 小池
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Asahi Kasei Corp
Original Assignee
Asahi Kasei Chemicals Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Asahi Kasei Chemicals Corp filed Critical Asahi Kasei Chemicals Corp
Priority to JP2003281197A priority Critical patent/JP4265944B2/ja
Publication of JP2005047138A publication Critical patent/JP2005047138A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4265944B2 publication Critical patent/JP4265944B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Laminated Bodies (AREA)

Description

本発明は、多層フィルムであって、ポリ乳酸系樹脂(A)と、ガラス転移温度Tgが10℃以下である(A)以外の生分解性ポリエステル(B)とからなる層と、(B)からなる層より構成される、生分解性を有する多層フィルムに関するものであり、更に詳しくは、寸法安定性と耐衝撃性とヒートシール性に優れた、生分解性を有する多層フィルムおよびそれを用いたエアーバッグ緩衝材に関するものである。
合成高分子化合物はその優れた特性からプラスチックとして広範囲に使用されるようになったが、その使用量の増加と共に廃棄物量も増大しており、この廃棄プラスチックをどの様に処理するかが大きな社会問題になっている。焼却すると、発熱量が大きいため焼却炉を傷めやすい、有害物質を生成するおそれがある等の問題点があり、埋め立てても腐らないためいつまでも環境中に残留するという問題点がある。更に、リサイクルは分別・回収、再生のコストを考えると早急な普及は困難である。
この様な環境問題の高まりの中で、環境への負荷を低減して、社会を持続可能なものにするために、廃棄後に自然環境下で分解する生分解性プラスチックが求められるようになっている。
これまでに知られている生分解性プラスチックとしては、澱粉系ポリマー、微生物によって生産された脂肪族ポリエステル系樹脂、化学合成による脂肪族ポリエステル系樹脂、及びそれらの化学構造を一部変性したタイプの樹脂、生分解性の脂肪族芳香族ポリエステル系樹脂などが知られている。
これらの生分解性プラスチックの中で、ポリ乳酸系樹脂は他の生分解性プラスチックに比べて、透明性、剛性に優れているが、特にその延伸フィルムは、腰が強く、透明性に優れ、各種包装用フィルムとして適している。
しかしながら、ポリ乳酸系樹脂は未延伸の状態では脆い樹脂であり、フィルムとしての機械的強度に欠ける樹脂である。そこで、二軸延伸することにより機械的強度を向上させフィルムとして使用可能な物性と成り、そのままでは熱収縮性のフィルムとなり、その後熱処理することにより、寸法安定性を付与できることが特開平6−23836号公報(特許文献1)、松本他「材料」Vol.43, No.495, pp.1520-1524, Dec. 1994(非特許文献1)に記載の論文、特開平7−207041号公報(特許文献2)及び特開平7−256753号公報(特許文献3)に開示されている。しかしながら、これらの公報の実施例および論文で開示されているフィルムは、フラット法による二軸延伸フィルムであり、引張破断強度、引張破断伸びは向上してはいるがヒートシール性の劣るフィルムしか得られていない。
生分解性フィルムは、そのまま自然界で微生物の作用によって分解すると言う性質から、例えば生ゴミ用袋として有効に使用されるが、ゴミ袋、一般袋用フィルム、エアーバッグ緩衝材用フィルム、一般包装用フィルムは取り扱い上、内容物の入った袋、包装物を投げたり落としたり、空気の入った状態のエアーバッグ緩衝材を衝撃力で圧縮したりすることがあるため、衝撃強度も必要であり、同時にコストダウンのためには単位厚み当りの衝撃強度も強いことが求められる。加えて、フィルムを袋状にして使用する場合、通常の製袋機においては熱によるシールが一般的であり、フィルムのヒートシール性は大変重要である。また、一般的な包装用フィルムにおいても包んだものを密封するためにはヒートシール性は必須である。また、エアーバッグ緩衝材の場合、シール強度が緩衝性能に直接影響するため、フィルム強度と同時にシール強度が必要になる。ここで言うエアーバッグ緩衝材とは、フィルムを袋状にシールして中に空気等のガスを封入して緩衝性能を発揮させる袋状物で、予め空気を注入したタイプと、袋状物に逆止弁をつけて使用時に空気を注入するタイプがあるが、ここで言うエアーバッグ緩衝材は両方を含むものである。
特開平8−323946号公報(特許文献4)にはシール層としてポリ乳酸系フィルムの融点より10℃以上融点の低い生分解性樹脂を用いることでシール性を改良できることは開示されているが、シール性と同時に耐衝撃強度に優れるフィルムについては開示されていない。また、特開平10−100353号公報(特許文献5)には、ポリ乳酸系延伸フィルムにポリ乳酸系重合体とは別の生分解性脂肪族ポリエステル未延伸フィルムを積層する事で透明性とヒートシール性に優れたフィルムを提供する事が開示されているが、耐衝撃強度の優れるフィルムは開示されていない。加えて、寸法安定性に劣るフィルムは、ヒートシールする際にシールはできるがシール終了後にフィルムが収縮して外観を損なったり、シール部分の強度が弱くなるという問題があるが、これらを解決したフィルムは開示されていない。
また、フラット法による延伸フィルムは、チューブラー法による延伸フィルムに比べて厚み斑が少なく、また単位時間あたりの生産量を大きくできる点およびフィルムの厚みが厚い場合にはフラット法でないと製膜できない点でチューブラー法に比べて有利であるが、設備建設費はチューブラー法の設備に比べて数倍以上となり、また、少品種大量生産には向くが、フィルムの市場規模が比較的小さく、多品種少量生産の必要な場合、および厚みが薄くなりチューブラー法が適用できるようになるとチューブラー法が経済的に有利になってくる。
特開平6−23836号公報 特開平7−207041号公報 特開平7−256753号公報 特開平8−323946号公報 特開平10−100353号公報 松本他著「材料」Vol.43, No.495, pp.1520-1524, Dec. 1994
本発明は、ゴミ袋、一般袋用フィルム、エアーバッグ緩衝材用フィルムおよび一般包装用フィルムとして適する生分解性多層フィルムであって、上記の通り袋状にシールして使用する場合にも十分なシール強度を有し破れ難く、且つ落下などの衝撃を作用させた場合にも、エアーバッグ緩衝材として使用した場合に圧縮衝撃力を加えても破断しない衝撃強度の改良された生分解性多層フィルムであり、且つヒートシール時の熱でも寸法安定性があり、シール後の外観が損なわれない生分解性多層フィルムおよびそれを用いたエアーバッグ緩衝材を提供することを目的とするものである。
本発明者等は、前記課題を解決するため、鋭意研究を重ねた結果、驚くべき事に多層フィルムであって、ポリ乳酸系樹脂(A)とガラス転移温度Tgが10℃以下である(A)以外の生分解性ポリエステル(B)とが特定の割合で混合された層と、(B)からなる層より構成され、該(B)からなる層を多層フィルムの少なくとも一表面に形成させ且つ延伸、熱処理することで、優れた寸法安定性、衝撃強度、ヒートシール性を有する生分解性多層フィルムが得られることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は下記の通りである。
1)多層共押出延伸フィルムであって、ポリ乳酸系樹脂(A)とガラス転移温度Tgが10℃以下である(A)以外の生分解性ポリエステル(B)の混合物からなる層と、(B)からなる層より構成され、(B)からなる層が多層フィルムの少なくとも一表面を形成しているとともにいずれの層にも含まれる生分解性ポリエステル(B)が同一であり、120℃、1分加熱時の熱収縮率が、フィルムの長手方向(MD方向)、幅方向(TD方向)共に15%以下であり、ASTM D 1709−91(A法)に準拠して測定した衝撃強度が単位厚み当り30mJ/μm以上であることを特徴とする生分解性多層フィルム。
2)120℃、1分加熱時の熱収縮率が、フィルムの長手方向(MD方向)、幅方向(TD方向)共に10%以下であり、ASTM D 1709−91(A法)に準拠して測定した衝撃強度が単位厚み当たり40mJ/μm以上であり、JIS Z−1707に従って測定したシール強度が10N/15mm幅以上であり、且つ濁度計(ASTM D 1003−95)で測定した曇り度(Haze)が30%未満であることを特徴とする1)に記載の生分解性多層フィルム。
3)120℃、1分加熱時の熱収縮率が、フィルムの長手方向(MD方向)、幅方向(TD方向)共に5%以下であり、ASTM D 1709−91(A法)に準拠して測定した衝撃強度が単位厚み当たり50mJ/μm以上であり、JIS Z−1707に従って測定したシール強度が15N/15mm幅以上であり、且つ濁度計(ASTM D 1003−95)で測定した曇り度(Haze)が20%未満であることを特徴とする1)に記載の生分解性多層フィルム。
4)ポリ乳酸系樹脂(A)と、ガラス転移温度Tgが10℃以下である(A)以外の生分解性ポリエステル(B)の混合物からなる層において(A)と(B) との重量比率が(A):(B)が95:5〜40:60の範囲内であることを特徴とする1)〜3)のいずれかに記載の生分解性多層フィルム。
5)ポリ乳酸系樹脂(A)相マトリックス中に、ガラス転移温度Tgが1 0℃以下である(A)以外の生分解性ポリエステル(B)相ドメインの90%以上が板状の形態でミクロ相分離して多数存在し、該板状ドメインはフィルム表面にほぼ平行に存在し、該板状ドメインの平均厚さが5nm以上で100nm 以下であることを特徴とする1)〜4)のいずれかに記載の生分解性多層フィルム。
6)1)〜5)のいずれかに記載の生分解性多層フィルムを用いたガス封入エアーバッグ緩衝材
本発明の生分解性多層フィルムは、ポリ乳酸系樹脂(A)と、ガラス転移温度Tgが1
0℃以下である(A)以外の生分解性ポリエステル(B)の混合物からなる層と(B)からなる層より構成され、(B)からなる層が多層フィルムの少なくとも一表面を形成しているため、生分解性を有し且つ寸法安定性、ヒートシール性、耐衝撃性に優れたフィルムであるのでゴミ袋、一般袋用フィルム、一般包装用フィルム、およびエアーバッグ緩衝材用フィルムとして有用なフィルムである。また、得られるエアーバッグ緩衝材は、優れたシール強度を有するので十分な緩衝性能をしめし、使用後は破袋する事で減容も容易であり且つ生分解性を有するフィルムであるのでコンポスト施設でのゴミ処理も可能で有用なエアーバグ緩衝材となる。
以下、本発明について、特にその好ましい形態を中心に、具体的に説明する。
本発明のフィルムは、多層フィルムであって、ポリ乳酸系樹脂(A)とガラス転移温度Tgが10℃以下である(A)以外の生分解性ポリエステル(B)の混合物からなる層と、(B)からなる層より構成され、(B)からなる層が多層フィルムの少なくとも一表面を形成していることが必要である。また、(B)からなる層の厚さは2μm以上である事が好ましく、更に好ましくは3μm以上であり、特に好ましくは4μm以上である。(B)層の厚さが2μm未満ではシール強度が不安定になる傾向がある。
本発明のポリ乳酸系樹脂とは、ポリ乳酸単独重合体および乳酸単量体単位を50重量%以上含有する共重合体であって、ポリ乳酸単独重合体および乳酸と他のヒドロキシカルボン酸およびラクトン類からなる群より選ばれる化合物との共重合体である。乳酸単量体単位の含有量が50重量%未満の場合、フィルムの耐熱性および透明性が低下する傾向にある。好ましくはポリ乳酸単独重合体および乳酸単量体単位を80重量%以上含む共重合体又はそれら共重合体の混合物であり、さらに好ましくは、ポリ乳酸単独重合体および乳酸単量体単位を90重量%以上含む共重合体又はそれら共重合体の混合物である。
乳酸には光学異性体として、L−乳酸とD−乳酸が存在し、それらが重合してできるポリ乳酸には、D−乳酸単位が約10%以下でL−乳酸単位が約90%以上、又はL−乳酸単位が約10%以下でD−乳酸単位が約90%以上であるポリ乳酸で、光学純度が約80%以上の結晶性ポリ乳酸と、D−乳酸単位が10%〜90%でL−乳酸単位が90%〜10%であるポリ乳酸で、光学純度が約80%以下の非晶性ポリ乳酸とがあることが知られている。本発明で用いるポリ乳酸系樹脂(A)は特に好ましくは、光学純度が85%以上の結晶性ポリ乳酸単独、又は光学純度が85%以上の結晶性ポリ乳酸と光学純度が80%以下の非晶性ポリ乳酸とからなる混合物である。
乳酸との共重合成分として用いられる単量体として、ヒドロキシカルボン酸としては、グリコール酸、3−ヒドロキシ酪酸、4−ヒドロキシ酪酸、3−ヒドロキシ吉草酸、4−ヒドロキシ吉草酸、6−ヒドロキシカプロン酸等が挙げられる。また、脂肪族環状エステルとしては、グリコリド、ラクチド、β−プロピオラクトン、γ−ブチロラクトン、δ−バレロラクトン、ε−カプロラクトンおよびこれらにメチル基などの種々の基が置換したラクトン類が挙げられる。また、ジカルボン酸としては、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、テレフタル酸、イソフタル酸等、多価アルコールとしては、ビスフェノール/エチレンオキサイド付加反応物などの芳香族多価アルコール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、ヘキサンジオール、オクタンジオール、グリセリン、ソルビタン、トリメチロールプロパン、ネオペンチルグリコールなどの脂肪族多価アルコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコールなどのエーテルグリコール等が挙げられる。
ポリ乳酸系樹脂(A)の重合方法としては、縮合重合法、開環重合法などの公知の方法を採用できる。また、ポリイソシアネート、ポリエポキシ化合物、酸無水物、多官能酸塩化物などの結合剤を使用して分子量を増大する方法を用いることもできる。
ポリ乳酸系樹脂(A)の重量平均分子量は10000〜1000000の範囲が好ましい。分子量が10000未満では機械的物性の劣るフィルムしか得られにくく、1000000を超えると溶融粘度が高くなり、通常の加工機械では物性の安定したフィルムが得られにくい。
本発明で用いられるガラス転移温度が10℃以下である(A)以外の生分解性ポリエステル(B)とは、脂肪族ジカルボン酸と脂肪族ジオールを主成分として重縮合した脂肪族ポリエステル、環状ラクトン類を開環重合した脂肪族ポリエステル、合成系脂肪族ポリエステル、菌体内で生合成されるポリ(ヒドロキシアルカン酸)などの脂肪族ポリエステル、およびこれらの生分解性ポリエステルの一部が生分解性を失わない範囲で芳香族化合物に置換された構造を持つ脂肪族芳香族ポリエステルから選ばれた少なくとも1種であり、示差走査熱量測定(JIS−K−7121)でのガラス転移温度Tgが10℃以下、好ましくは0℃以下、より好ましくは、−20℃以下の生分解性ポリエステル1種または2種以上からなるポリマー組成物である。生分解性ポリエステル(B)のTgが10℃を超えると得られるフィルムの耐衝撃性向上の効果を発現しない場合が多い。
脂肪族ジカルボン酸と脂肪族ジオールを主成分として重縮合した脂肪族ポリエステルとしては、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカン二酸等の脂肪族カルボン酸(生分解性を妨げない範囲で、テレフタル酸、イソフタル酸等の芳香族カルボン酸を含んでも良い)と、エチレングリコール、1,3−プロピオングリコール、1,4−ブタンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノ−ル等の脂肪族ジオールの中からそれぞれ1種以上選んだ重縮合が例として挙げられる。環状ラクトン類を開環重合した脂肪族ポリエステルとしては、ε−カプロラクトン、δ−バレロラクトン、β−メチル−δ−バレロラクトン等の環状モノマーの中から1種以上選んだ開環重合体が例として挙げられる。合成系脂肪族ポリエステルとしては、無水コハク酸とエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド等の環状酸無水物とオキシラン類の共重合体が例として挙げられる。また、菌体内で生合成されるポリ(ヒドロキシアルカン酸)としては、ポリ(3−ヒドロキシ酪酸)、ポリ(3−ヒドロキシプロピオン酸)、ポリ(3−ヒドロキシ吉草酸)、ポリ(3−ヒドロキシ酪酸−3−ヒドロキシ吉草酸)共重合体、ポリ(3−ヒドロキシ酪酸−3−ヒドロキシヘキサン酸)共重合体、ポリ(3−ヒドロキシ酪酸−3−ヒドロキシプロピオン酸)共重合体、ポリ(3−ヒドロキシ酪酸−4−ヒドロキシ酪酸)共重合体、ポリ(3−ヒドロキシ酪酸−3−ヒドロキシオクタン酸)共重合体、ポリ(3−ヒドロキシ酪酸−3−ヒドロキシデカン酸)共重合体等が例として挙げられる。また、脂肪族芳香族ポリエステルとしては、ポリブチレンコハク酸フタル酸共重合体、ポリエチレンコハク酸フタル酸共重合体、ポリブチレンアジピン酸フタル酸共重合体、ポリエチレンアジピン酸フタル酸共重合体、ポリエチレングルタル酸テレフタル酸共重合体、ポリブチレングルタル酸テレフタル酸共重合体、ポリブチレンコハク酸アジピン酸フタル酸共重合体などが例として挙げられる。
本発明で用いられるガラス転移温度Tgが10℃以下の生分解性ポリエステル(B)として特に好ましく用いられるものは、上記の内で比較的透明性の良いとされる炭素数2個から10個の脂肪族ジカルボン酸と炭素数2個から10個の脂肪族ジオールを主成分として重縮合した脂肪族ポリエステルであり、その具体例としては、ポリエチレンアジペート、ポリプロピレンアジペート、ポリブチレンアジペート、ポリヘキセンアジペート、ポリブチレングルタレート、ポリブチレンサクシネート、ポリブチレンサクシネートアジペート等が挙げられる。
生分解性ポリエステル(B)の重合方法としては、直接法、間接法などの公知の方法を採用できる。直接法では、例えば、脂肪族ジカルボン酸成分として上記ジカルボン酸化合物その酸無水物又は誘導体を選択し、脂肪族ジオール成分として上記ジオール化合物又はその誘導体を選択して重縮合を行う方法で、重縮合に際して発生する水分を除去しながら高分子量物を得ることができる。間接法では、直接法により重縮合されたオリゴマーに少量の鎖延長剤、例えば、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート等のジイソシアネート化合物を添加して高分子量化して得ることができる。生分解性ポリエステル(B)の重量平均分子量は、2万〜50万の範囲が好ましく、さらに好ましくは重量平均分子量5万〜25万の範囲である。
分子量が2万より小さいとポリ乳酸系樹脂(A)とブレンドされ延伸して得られたフィルムにおいて機械的強度、衝撃強度等の実用物性の向上が十分に得られにくく、分子量が50万を越えると成形加工性に劣る場合がある。また、溶融押出時におけるポリ乳酸系樹脂(A)と生分解性ポリエステル(B)の粘度のバランスが、得られるフィルムにおけるミクロ相分離構造に影響を与えるため、ポリ乳酸系樹脂(A)の分子量にあわせて生分解性ポリエステル(B)の分子量を選択する事が好ましい。
本発明の生分解性多層フィルムにおいてポリ乳酸系樹脂(A)とガラス転移温度Tgが10℃以下の(A)以外の生分解性ポリエステル(B)の混合物からなる層における(A)と(B)重量割合は、好ましくは(A):(B)=95:5〜40:60の範囲である。生分解性ポリエステル(B)が5%未満であると耐衝撃性の改善効果が少なくなる傾向にあり、生分解性ポリエステル(B)の合計重量が60%を超えるとフィルムの全体の透明性が低下する傾向にある。更に好ましい重量割合は(A):(B)=90:10〜50:50で、特に好ましくは(A):(B)=85:15〜60:40の範囲である。
又、本発明の生分解性多層フィルムにおいてポリ乳酸系樹脂(A)と生分解性ポリエステル(B)の混合物からなる層の切断面を観察した際(A)相マトリックス中に分散して存在する(B)相ドメインの90%以上が板状の形態でミクロ相分離して多数存在することが好ましく、該(B)相板状ドメインはフィルム表面にほぼ平行に存在し、且つ該板状ドメインの平均厚さが5nm以上、100nm以下である様にミクロ相分離しているものが好ましく、更に好ましくは該板状ドメインの平均厚さが5nm〜80nmの範囲内で存在し、特に好ましくは10〜60nmの範囲内でミクロ相分離構造を取るものである。ここで、板状ドメインとは平面板状ドメインのみでなく曲面板状ドメイン、3次元的にねじれた曲面板状ドメインおよびこれらの板状ドメインが部分的に折れ曲がった形の板状ドメインも含むものである。
このようなミクロ相分離構造をとることで、(A)相マトリックス中の薄い板状の(B)相ドメインがフィルムの衝撃強度を効果的に向上させて且つ透明性を阻害しない厚さとなっているので、耐衝撃性と透明性の優れるフィルムとなる。フィルムの切断面における板状ドメインの平均厚さが100nmを超えると、例えば、透過性を阻害する要因としての生分解性ポリエステル(B)の結晶サイズが可視光波長(約400〜800nm)より大きくなるなどして、透明性が劣る。また、板状ドメインの平均厚みが5nm未満では衝撃強度などの物性改良効果が少なくなる。フィルムのMD方向又はTD方向の何れか一方向の切断面における板状ドメインの長さは、好ましくは約1μm以上、より好ましくは約5μm以上である。
本発明の生分解性多層フィルムは、120℃で1分加熱時の熱収縮率がフィルムのMD
方向およびTD方向共に15%以下であることが必要である。熱収縮率はASTM D−2732に準拠して測定する。120℃、1分加熱時の熱収縮率が15%以下のフィルムはフィルムをポリ乳酸系樹脂(A)のガラス転移温度Tg以上融点Tm以下の温度で熱処理する事で得られる。熱収縮率が15%を超えるフィルムを使用した場合に、包装用フィルムの場合、ヒートシール部分が収縮して外観を損ない、エアーバッグ緩衝材の場合、シール部分が縮んで外観を損なうと同時にシール強度が低下する事がある。好ましくはMD方向、TD方向共に120℃、1分間加熱時の熱収縮率が10%以下であり、更に好ましく5%以下である。
本発明の生分解性多層フィルムはASTM D 1709−91(A法)に準拠して測定した衝撃強度が単位厚み当たり30mJ/μm以上であることが必要である。使用に際して必要となる衝撃強度は用途よって異なるが、衝撃強度が単位厚み当たり30mJ/μm未満では、一般的に使用される10μm程度のポリエチレン系シュリンクフィルム、塩ビ系シュリンクフィルム並みの2J程度の衝撃強度を得るために必要なフィルム厚みが60μmを超えることになり、耐衝撃性は得られても透明性が劣り、またフィルムコストも高くなってしまう。好ましくは、単位厚み当たりの衝撃強度が40mJ/μm以上であり、更に好ましくは50mJ/μm以上であり、特に好ましくは60mJ/μm以上である。衝撃強度が単位厚み当たり30mJ/μm以上のフィルムを得るためには、第二MD方向速度比および第二ブローアップ比を2.0以上にすることが好ましい。
加えて、本発明の生分解性多層フィルムは、JIS Z−1707に従いヒートシールした時のシール強度が10N/15mm幅以上であることが好ましい。更に好ましくはシール強度が15N/15mm幅以上のフィルムであり、特に好ましくはシール強度が20N/15mm幅以上のフィルムである。シール強度が10N/15mm幅未満ではヒートシール強度が不足して、包装フィルムとして使用した場合の機能を果たせなかったり、エアーバッグ緩衝材として使用した場合に十分な緩衝性能が得られないことがある。
シール強度を向上させるには、多層フィルムの少なくとも一方の表面にガラス転移温度Tgが10℃以下である(A)以外の生分解性ポリエステル(B)からなる層を持つ多層フィルムとする事である。好ましくはポリ乳酸系樹(A)と生分解性ポリエステル(B)の混合物からなる層と、(B)からなる層とを多層共押出して得られるシートをポリ乳酸系樹(A)のガラス転移温度Tg以上融点Tm以下の温度で延伸し、その後に熱処理して得られた、多層共押出延伸フィルムである。
本発明の生分解性多層フィルムは、濁度計(ASTM D 1003−95)で測定した曇り度(Haze)が30%未満であることが好ましい。更に好ましくは曇り度(Haze)が20%未満であり、特に好ましくは15%未満である。曇り度(Haze)が30%以上になると透明性が劣り、被包装物がフィルムを通して鮮明に見えなくなり、美観を損ねて商品価値を低下させる。また、エアーバッグ緩衝材においては、フィルムの透明性が低下するとそれによって保護される物品が小さな物の場合に、緩衝材に隠れて見えず、物品を取り忘れるという問題を生じ易い。曇り度(Haze)が30%未満であるフィルムを得るためには、本発明で用いるポリ乳酸系樹脂(A)と、ガラス転移温度Tgが10℃以下である(A)以外の生分解性ポリエステル(B)とからなる層において(A)の重量比率が40%以上であることが好ましい。
また、ポリ乳酸系樹脂(A)相マトリックス中に、ガラス転移温度Tgが10℃以下である(A)以外の生分解性ポリエステル(B)相の90%以上が板状のドメインでミクロ相分離して多数存在し、該板状のドメインがフィルム表面にほぼ平行に存在し、且つ該板状のドメインの平均厚さが5nm以上、100nm以下であることが好ましい。
本発明の生分解性多層フィルムは、ASTM D−882に従って測定した引張破断強度が50MPa以上であることが好ましい。更に好ましくは引張破断強度が60MPa以上のフィルムであり、特に好ましくは70MPa以上のフィルムである。引張破断強度が50MPa未満のフィルムではシール強度が改善されてもフィルム強度が不足するため、例えばエアーバッグ緩衝材として用いた場合にシール部分が剥離する前にフィルムが破断してしまい、十分な緩衝性能を得られないことがある。
本発明の生分解性多層フィルムは、ASTM D−882に従って測定した引張弾性率が2500MPa以下であることが好ましい。更に好ましくは引張弾性率が2000MPa以下のフィルムであり、特に好ましくは1500MPa以下のフィルムである。引張弾性率が2500MPaを超えるフィルムは、硬いフィルムとなり、エアーバッグ緩衝材にした場合、取り扱い時にフィルムから発生する音が大きくなり耳障りになる。フィルムの引張弾性率を2500MPa以下にするには、ポリ乳酸系樹脂(A)と、ガラス転移温度Tgが10℃以下である(A)以外の生分解性ポリエステル(B)との混合物からなる層における(B)の重量比率を5%以上にする事、または、この層に可塑剤をブレンドする事、および多層フィルムにおいて(B)からなる層の全層に対する厚さの比率を高くすることが好ましい。
本発明の生分解性多層フィルムの厚さは、好ましくは5〜100μmであり、より好ましくは6〜70μmで、さらに好ましくは7〜50μmであるが、本発明では特に限定されるものではない。
本発明のポリ乳酸系樹脂を主体とする生分解性多層フィルムは、用途によっては帯電防止剤、滑り剤およびブロッキング防止剤などのコーティングを行って使用されることが好ましい。この場合、ポリ乳酸系樹脂フィルムは、ポリオレフィン系樹脂フィルムやポリスチレン系樹脂フィルムに比べて親水性であるが、帯電防止剤、滑り剤およびブロッキング防止剤などを、本発明の生分解性熱収縮フィルム表面に均一に塗布するためには、塗布面となるフィルム表面をコロナ処理によりさらに親水化処理することが好ましい。この親水化処理によって、塗膜の均一性が向上し、帯電防止性や滑り性が効率的に発揮される。その際の表面張力としては、400μN/cm〜600μN/cmの範囲が好ましい。
本発明の生分解性多層フィルムには、上記の樹脂の他に、可塑剤、熱安定剤、酸化防止剤、および紫外線吸収剤、防曇剤、帯電防止剤、防錆剤などの公知の添加剤を、本発明の要件と特性を損なわない範囲で配合することが可能である。特にエアーバッグ緩衝材として使用される場合に柔軟性が必要となる場合には、必要に応じて可塑剤などを添加してフィルムに柔軟性を付与することが好ましい。
また、本発明の生分解性多層フィルムは、特にフィルム本体の物性を維持しながらフィルムの表面特性のみを改良する場合には、フィルムの表層のみに機能を発現する添加剤を加えて、中間層はフィルム物性を維持する組成からなる多層フィルムとすることで、フィルム本体の物性の変化を最小限にしながら目的とする表面特性を付与できるので好ましい。特に好ましくは表層に有機物および、または無機物の滑り剤、帯電防止剤、防曇剤などを含む層を有する多層フィルムである。また、表層にブロッキング防止剤を含む層を持つ層構成にすることで、加工時の延伸前の樹脂及び延伸後のフィルムのブロッキング、シワを防止でき、加工性が向上するので好ましい。
次に、本発明のフィルムの製造方法について述べる。
本発明の生分解性多層フィルムは、形態別分類としてチューブラー法、フラット法、及び方式別分類として逐次延伸法、同時延伸法のどの方法を用いても製膜できるが、チューブラー延伸法で同時二軸延伸することが好ましい。チューブラー延伸法とは例えば株式会社産業調査会 事典出版センターの1997年3月24日発行の「実用プラスチック成型加工事典」のページ374ページから377ページに記載されている様な方法である。
具体的には単軸又は二軸押出機に原料樹脂を供給して溶融混合し、そのまま円筒形の多層ダイよりチューブ状に押出された多層の溶融樹脂で第一バブルを形成し、水冷または空冷でガラス転移温度(Tg)+20℃以下の温度まで樹脂を急冷し、ピンチロールでピンチして、チューブ状樹脂をフラットにして引き取り、その後、赤外線ヒーター加熱、または熱風加熱などの方法で再度、樹脂をTg以上Tm以下の温度まで加熱した後に空気等の気体、または水等の液体を用いて第二のバブルを形成することでMD方向とTD方向を同時にチューブラー延伸し、その後Tg以下の温度まで冷却し、ピンチロールでピンチしてチューブ状延伸フィルムをフラット状にして引き取り、その後巻き取ることによって多層二軸延伸フィルムを得るものである。
本発明の生分解性多層フィルムの製造においては、加えて延伸後のフィルムをポリ乳酸系樹脂(A)のTg以上、Tm以下の温度で熱処理することによって寸法安定性を向上させることが必要である。その方法としては、チューブラー法であれば、第二バブルを形成、チューブラー延伸後、ピンチロールでピンチして、第三のバブルを形成して内部に気体を密封して圧力を保持してフィルムを緊張状態にしてチューブ状フィルムに外部から熱風、赤外線等の熱源を用いて使用したポリ乳酸系樹脂(A)のガラス転移温度Tg以上、融点Tm以下の温度で熱処理する方法、または一旦フラットフィルムに切り出した後にクリップで両端を把持した状態で熱処理ゾーンを通過させる方法、または熱ロールに接触させて熱処理する方法がある。好ましい熱処理条件としては、フィルムのガラス転移温度Tg以上で融点Tm以下の温度範囲で、1秒以上熱処理する方法であり、特に好ましくはTg+5℃以上、融点以下の温度範囲で2秒以上熱処理する方法である。熱収縮率を下げる目的で、TD方向、及び/又はMD方向に張力を緩和させて熱処理することも熱収縮率を低下させるのに有効である。
このチューブラー延伸法のフラット延伸法と比べた場合のメリットは、設備費が比較的安価で操作が容易である事、適用樹脂の範囲が広い事、大量生産には向かないが、中規模の生産、多品種な生産に適す事、成形条件をコントロールする事でフィルムの長手方向(MD方向)および横方向(TD方向)のバランスの取れたフィルムが得られる事、フラット法に比べて耳ロスが少ない事、チューブ状で得られるので包装用の袋には、シームレスの袋が得られ、底シールのみでよく便利である事、一端を切り開いて広幅のフィルムにもでき、また両端を切って2枚のフィルムにする事もできる事、空気の吹き込み量の調整でフィルム幅、厚みを広範囲に変えられる事などである。
本発明の生分解性多層フィルムの製膜条件として、第一のバブルを本発明で用いるポリ乳酸系樹脂(A)のガラス転移温度(Tg)+20℃以下に冷却することが好ましく、更に好ましくはポリ乳酸系樹脂(A)のガラス転移温度(Tg)+10℃以下に冷却することである。また、第二のバブル延伸開始時の樹脂の温度は、本発明で用いるポリ乳酸系樹脂(A)のTg以上Tm以下の温度が好ましく、更に好ましくはTg+5℃以上、Tg+50℃以下の範囲の温度が好ましい。その後に、空気等の気体、または水等の液体を用いて第二のバブルを形成することでMD方向とTD方向を同時に延伸し、その後、本発明で用いるポリ乳酸系樹脂(A)のTg以上Tm以下の温度で熱処理し、その後にTg以下の温度まで冷却することによって熱処理された二軸延伸フィルムを得るものである。
第一のバブルを形成する際の第一MD方向速度比は1.5以上が好ましく、第一ブローアップ比は1.1以上が好ましい。更に好ましくは第一MD方向速度比が2.5以上、第一ブローアップ比が1.2以上であり、特に好ましくは、第一MD方向速度比は4.0以上であり、且つ第一ブローアップ比が1.4以上である。これらの値は次式で求められる。
第一MD方向速度比=(第一バブルを形成し冷却後のチューブ状樹脂をピンチロールで 引き取る速度)÷(押出量とダイリップ開口部面積から計算で求
めたダイ出口で溶融樹脂の流れ出るMD方向の速度)
第一ブローアップ比=(第一バブルを形成し冷却後のチューブ状樹脂を切り開きフラッ
ト状にした時の樹脂チューブの全幅)÷(外側ダイリップ周長と
内側ダイリップ周長との平均値)
第二のバブルを形成する際の第二MD方向速度比、第二ブローアップ比は最終的に得られる本発明の生分解性多層フィルムの熱収縮率、衝撃強度、引張強度、曇り度に大きく影響する。好ましい製膜方法は第二MD方向速度比が2.0以上で且つ第二ブローアップ比が2.0以上で製膜する方法であり、更に好ましくは第二MD方向速度比は2.2以上で且つ第二ブローアップ比は2.5以上であり、特に好ましくは第二MD方向速度比が2.5〜5.0の範囲であり且つ第二ブローアップ比は3.0〜5.0の範囲で製膜する方法である。また、(第二ブローアップ比)÷(第二MD方向速度比)の値は0.6〜2.0の範囲が好ましく、特に好ましくは0.8〜1.4の範囲内である。ここで用いる第二MD方向速度比、第二ブローアップ比は以下の式で求められる値である。
第二MD方向速度比=(第二バブルでの延伸後のMD方向ライン速度)÷(第二バブル
での延伸前のMD方向ライン速度)
第二ブローアップ比=(第二バブルでの延伸、冷却後のフィルムのTD方向の折り幅)
÷(第二バブルでの延伸前の樹脂チューブのTD方向の折り幅)
実施例、参考例および比較例によって本発明を説明する。
実施例、参考例および比較例で用いた評価方法について以下に説明する。
(1)ポリ乳酸重合体のD、L乳酸組成、光学純度
ポリ乳酸重合体の光学純度は、前述の通りポリ乳酸重合体を構成するL−乳酸及び/又はD−乳酸単量体単位の構成比率から下記式により計算される。
光学純度(%)=|[L]−[D]| ,但し、[L]+[D]=100
(|[L]−[D]|は[L]−[D]の絶対値を表す。)
ポリ乳酸重合体を構成するL−乳酸及び/又はD−乳酸単量体単位の構成比率は、試料を1N−NaOHでアルカリ分解後に1N−HClで中和して蒸留水で濃度調整した加水分解試料(液)について、光学異性体分離カラムを装着した島津製作所製の高速液体クロマトグラフィー(HPLC:LC−10A−VP)にて、紫外線UV254nmでのL−乳酸とD−乳酸の検出ピーク面積比(垂線法による面積測定)から、ポリ乳酸重合体を構成するL−乳酸の重量比率[L](単位%)、ポリ乳酸重合体を構成するD−乳酸の重量比率[D](単位%)を求め、1重合体当り3点の算術平均(四捨五入)をもって測定値とした。
(2)ポリ乳酸重合体の重量平均分子量Mw
東ソー製のゲルパーミエイションクロマトグラフィー装置(GPC:データ処理部GPC−8020、検出器RI−8020)を用いて、以下の測定条件で、標準ポリスチレンを用いてポリスチレン換算して重量平均分子量Mwを求め、1重合体当り3点の算術平均(四捨五入)をもって測定値とした。
カラム:昭和電工社製Shodex K-805とK-801の連結カラム[7.8mm経×60cm長]
溶離液:クロロホルム
試料溶液濃度:0.2wt/vol%
試料溶液注入量:200μL
溶媒流速:1ml/分
カラム・検出器温度:40℃
(3)ガラス転移点(Tg)、融点(Tm)
JIS−K7121及びJIS−K7122に準拠して、示差走査熱量計(DSC)で−100℃から200℃まで昇温して、Tg、Tmを測定した。すなわち、標準状態(23℃65%RH)で状態調節(23℃1週間放置)したサンプルから約10mgを切り出した後、パーキンエルマー(Perkin−Elmer)社製の示差走査熱量計(熱流速型DSC)、DSC−7型を用いて、窒素ガス流量25ml/分、10℃/分で−100℃から200℃まで昇温し、描かれるDSC曲線の昇温時の融解(吸熱)ピーク頂点から融点Tm(℃)、昇温時の階段状変化部分曲線と各ベースライン延長線から縦軸方向に等距離にある直線との交点(中間点ガラス転移温度)をTg(単位℃)として測定し、1製品当り4点の算術平均(四捨五入)をもって測定値とした。
(4)フィルムの全層厚み、各層厚み(μm)
フィルムの全層厚みは、JIS−K−7130に従い、マイクロメータを用い
て測定、各層厚みは顕微鏡で多層フィルムの断面を観察して測定した。
(5)ミクロ相分離した生分解性ポリエステル(B)の板状ドメインの平均厚み測定(nm)
標準状態(23℃65%RH)で状態調節(23℃1週間放置)したフィルムから試験片として10mm角のフィルムに切り出した後、四酸化オスミウム及び四酸化ルテニウムの二重染色を施し、エポキシ系樹脂に包埋した後、ウルトラミクロトーム、LKB2088を用いて超薄切り片を、該フィルムの平面に垂直に切り出し、検鏡試料とした。該検鏡試料について、日立製作所製の透過型電子顕微鏡(TEM)、H7100型を用いて(MD及びTD方向の断面が観察面)、4万倍の倍率の測定写真を得た。得られた測定写真から染色された生分解性ポリエステル(B)相のドメインのうち、10%未満の球状(楕円状)のゲル状異物を除いた主要な(90%以上の)形態として存在する板状ドメインについて以下の通り厚み測定を実施した。即ち、該測定写真を縦、横にそれぞれ5分割して得られる合計25の各分割区分中において、染色界面の比較的明確で板状相の重なりの無い部分を1点を選んで板状ドメインの厚みを測定し、これら25分割から得られる25点の板状ドメインの厚みの平均値をフィルムの板状ドメインの平均厚み(nm)とした。
(6)熱収縮率(%)
120℃、1分加熱時の熱収縮率はASTM D−2732に準拠して測定した。
(7)衝撃強度(mJ)、衝撃強度/全層厚み(mJ/μm)
標準状態(23℃65%RH)で状態調節(23℃1週間放置)したポリ乳酸系樹脂フィルムから試験片として225mm×250mm角の四角形状フィルムを1種のフィルム当り30枚切り出した後、ASTM−D1709−91(A法)に準拠して、東洋精機製のダート衝撃試験装置を用いて、50%破壊エネルギー(Dart強度:単位mJ)を標準状態下で測定した(有効数字2桁)。また、単位厚み当りの衝撃強度(mJ/μm)は(7)で求めた衝撃強度(mJ)を(4)で求めたフィルムの全層厚み(μm)で割って求めた。
(8)引張破断強度(MPa)、引張破断伸び(%)、引張弾性率(MPa)
フィルムの引張破断強度、引張破断伸び及び引張弾性率はASTM D882に従って測定した。
(9)曇り度(Haze、%)
標準状態(23℃65%RH)で状態調節(23℃1週間放置)したフィルムサンプル
から試験片として50mm角の正方形状フィルムに切り出した後、ASTM D1003
−95に準拠して、日本電色工業製の濁度計(ヘーズメーター)、NDH−1001DP型を用いて、曇り度(Haze:単位%)を標準状態下で測定し、1種フィルム当たり6点の算術平均値(有効数字2桁)をもって測定値とした。
(10)ヒートシール強度(N/15mm)
ヒートシール強度はJIS Z1707に従い、シール圧力を0.5MPa、シール時間を0.2秒として、80℃からフィルムが溶断するまでの温度範囲で10℃ごとにシール強度を測定し、その最大値をそのフィルムのシール強度とした。シール強度はMD方向(フィルム長手方向)とTD方向(フィルム幅方向)の両方の値を測定した。フィルムの表と裏で樹脂組成の異なるフィルムに関しては、生分解性ポリエステル(B)層(後述の実施例及び比較例では第一層又は第三層)と(B)層とを貼りあわせて測定したシール強度をそのフィルムのシール強度とした。
(11)ヒートシール部の外観
(10)の方法でヒートシールしたシール部の外観を以下の様に評価した。
○:ヒートシール部がシール後に収縮せず良好な外観を有するフィルム。
×:ヒートシール部がシール後に収縮して外観が損なわれるフィルム。
(12)エアーバッグ緩衝材の耐破裂性テスト
幅150ミリに切り出したフィルムを縦方向(MD方向)に生分解性ポリエステル(B)層同士を合掌貼りにヒートシールし、できたチューブに空気を入れながら縦の長さが130ミリのピロ−タイプの空気袋になる様に上下もヒートシールした。ヒートシール条件は(10)で最高のシール強度を記録した温度で、シール圧力を0.5MPa、シール時間を0.2秒とした。こうしてできた空気袋を縦120ミリ、幅50ミリ(面積60cm)の長方形の加圧盤で挟んで上から10mm/分の速度で加圧盤を押して荷重をかけて、破裂時の荷重を測定した。その結果を以下の様に評価した。
◎:荷重160Kg以上(破袋圧力26N/cm2以上)で破袋したフィルム
○:荷重80Kg以上(破袋圧力13N/cm2以上)で破袋したフィルム
×:荷重80Kg未満(破袋圧力13N/cm2未満)で破袋したフィルム
(13)エアーバッグ緩衝材の静かさ
(12)で作成したエアーバッグを手で握り、揉みほぐした場合にフィルムから発生する雑音の大きさで緩衝材の静かさを以下の様に評価した。
○:発生する音は比較的小さく、低音で耳障りでない。
×:発生する音は比較的大きく、高音で耳障りである。
以下の実施例、参考例および比較例に用いたポリ乳酸系樹脂は、特表平4−504731号公報の実施例1B〜7Bに記載された方法に従って触媒量、重合条件、モノマー組成などをコントロールして重合し得られた、表1に示した重量平均分子量、光学純度、Tg、Tmを持つ結晶性ポリ乳酸(A1)、(A2)及び非晶性ポリ乳酸(A3)である。また、ガラス転移温度Tgが10℃以下であるポリ乳酸系樹脂以外の生分解性ポリエステル(B1)、(B2)、(B3)として昭和高分子社製ビオノーレ#3001、ビオノーレ#3010MB、BASF社のエコフレックス、可塑剤(C)として日精化学工業社のATBC(アセチルクエン酸トリブチル)を用いた。ただし、本発明における樹脂の組成がこれに限定されるものではない。
[実施例1〜4、6、8〜10、参考例1、2]
実施例1〜4、6、8〜10、参考例1、2においては、表1の結晶性ポリ乳酸(A1)、(A2)および非晶性ポリ乳酸(A3)および生分解性ポリエステル(B1)、(B2)、(B3)のペレットを表2、表3の組成にドライブレンドした後、各層ごとに同方向2軸押出機を用いて溶融ブレンドし、樹脂温度190℃で溶融樹脂を押出した。ただし、実施例4においては、表1の可塑剤(C)を表2の組成になる様に二軸押出機において添加、ブレンドした。製膜には円筒形の多層ダイを用いて、外側ダイリップ直径を110ミリで固定し、内側ダイリップ直径を105ミリから108.5ミリの範囲で製膜条件に合わせて変更し、最終フィルム厚みが30μmとなる様に選択して、リップクリアランス約0.75〜2.5ミリのダイより押出した。チューブ状に押出された溶融樹脂に表2、表3に示した温度の冷却水を水冷リングより吹き付けながらチューブ内へエアーを注入して第一バブルを形成し、得られたバブルを冷却しながらピンチロールへ導きチューブ状の樹脂をフラット状のシートとしてロールで巻き取った。次に、バブルが安定してから、樹脂押出速度、バブル中へのエアー注入量、ピンチロールにおけるシート引取速度を微調整した後にピンチロールで巻き取り、厚さ約150〜420μmの第二バブル延伸前シートを得た。次にこうして得られた第二バブル延伸前シートを表2、表3に示した温度まで加熱し、エアー注入量、バブル前後のピンチロールの引取速度を調整して、表2、表3に示した第二MD方向速度比、第二ブローアップ比になる様に第二バブルを形成し、次に表2、表3に示した条件で熱処理を行い、30μmのフィルムを得た。実施例1〜4、6、8〜10、参考例1、2で得られたフィルムの物性評価結果を表2、表3に示した。
[比較例1、2]
比較例1においては、表3の通り、生分解性ポリエステル(B1)と(B2)を用いて第一層を形成、ポリ乳酸(A1)を用いて第二層を形成、第一層と第二層との厚みの比が1:5となる様に押出量をコントロールして樹脂温度190℃で実施例1と同様にして押出、比較例2では(A2)のみを用いて樹脂温度190℃で、実施例1と同様にして押出し、第一バブルを形成し、厚さ約180μmの第二バブル延伸前シートを得た。次にこれを実施例1と同様にして第二バブルを形成すべくエアー注入したが、エアーを注入する段階で樹脂チューブが端部で破裂してしまい、安定して第二バブルを形成して延伸することはできなかった。
[比較例3〜5]
比較例3では、表1に示したポリ乳酸(A2)および生分解性ポリエステル(B1)、(B2)を使用して、表3の組成、層構成になる様にドライブレンドした後、同方向2軸押出機を用いて溶融ブレンドし、樹脂温度190℃で溶融樹脂を外側ダイリップ直径110ミリ、内側ダイリップ直径109.4ミリ、リップクリアランス0.3ミリの2層円筒ダイより押出し、チューブ状に押出された溶融樹脂に冷却エアーリングより冷風を吹き付けながらチューブ内へエアーを注入してバブルを形成し、得られたフィルムをピンチロールへ導きチューブ状のフィルムをフラット状2枚のフィルムとしてロールで巻き取った。こうして、バブルが安定してから、樹脂押出速度、バブル中へのエアー注入量、ピンチロールにおけるフィルム巻き取り速度を微調整した後にピンチロールで巻き取り、第二バブル形成せず、熱処理もせずに最終厚みが30μmのフィルムを得た。得られたフィルムの物性を表3に示した。
また、比較例4では実施例1と同様にして、表3に示した組成の単層フィルムを押出、延伸、熱処理して最終フィルムを得た。また、比較例5では、実施例1と同様にして表3に示した組成、層構成の2層のフィルムを押出、延伸し、熱処理無しで最終フィルムを得た。
[比較例6]
比較例6においては、3層Tダイを用いて中心層(コア層)に表1のポリ乳酸(A1)をフィルム全体の80重量%となる様に単軸押出機で押出し、両外層(スキン層)には生分解性ポリエステル(B1)、(B2)を表3の組成にドライブレンドした後、同方向2軸押出機を用いて溶融ブレンドし、各層10重量%になる様に共押出した。押出は溶融樹脂温度を200℃にしてTダイより押出し、45℃のキャスティングロールで急冷し、68μmの未延伸フィルムを作成し、続いてMD方向(長手方向)に70℃で1.5倍ロール延伸し、続いてTD方向(幅方向)にテンターで75℃で1.5倍延伸して、更に表3の条件で熱処理して30μmの3層共押出フィルムを得た。こうして得られたフィルムの物性を表3に示した。
表2、表3より、多層フィルムであり、ポリ乳酸系樹脂(A)と、ガラス転移温度Tgが10℃以下である(A)以外の生分解性脂肪族ポリエステル(B)との混合物からなる層と、(B)からなる層より構成され、(B)層が少なくとも一表面を形成する本実施例の生分解性多層フィルムは、120℃、1分加熱時の熱収縮率が、フィルムの長手方向(MD方向)、幅方向(TD方向)共に15%以下であり、ASTM D 1709−91(A法)に準拠して測定した衝撃強度が単位厚み当たり20mJ/μm以上であり、JIS Z−1707法に従いシール圧力0.5MPa、シール時間0.2秒の条件でヒートシールした時のシール強度が10N/15mm幅以上であり、寸法安定性、耐衝撃性、ヒートシール性に優れた多層フィルムであることが分かる。また、得られたフィルムから作成したエアーバッグ緩衝材は優れた緩衝性能を有する生分解性のエアーバッグ緩衝材である事が分かる。
Figure 0004265944
Figure 0004265944
Figure 0004265944
本発明の生分解性多層フィルムは、ポリ乳酸系樹脂(A)と、ガラス転移温度Tgが1
0℃以下である(A)以外の生分解性ポリエステル(B)の混合物からなる層と、(B)からなる層より構成され、(B)からなる層が多層フィルムの少なくとも一表面を形成しているため、生分解性を有し且つ寸法安定性、ヒートシール性、耐衝撃性に優れたフィルムであるのでゴミ袋、一般袋用フィルム、一般包装用フィルム、およびエアーバッグ緩衝材用フィルムの分野で好適に利用できる。また、得られるエアーバッグ緩衝材は、優れたシール強度を有するので十分な緩衝性能をしめし、使用後は破袋する事で減容も容易であり且つ生分解性を有するフィルムであるのでコンポスト施設でのゴミ処理も可能なエアーバグ緩衝材として緩衝材の分野で好適に利用できる。

Claims (6)

  1. 多層共押出延伸フィルムであって、ポリ乳酸系樹脂(A)とガラス転移温度Tgが10℃以下である(A)以外の生分解性ポリエステル(B)の混合物からなる層と、(B)からなる層より構成され、(B)からなる層が多層フィルムの少なくとも一表面を形成しているとともにいずれの層にも含まれる生分解性ポリエステル(B)が同一であり、120℃、1分加熱時の熱収縮率が、フィルムの長手方向(MD方向)、幅方向(TD方向)共に15%以下であり、ASTM D 1709−91(A法)に準拠して測定した衝撃強度が単位厚み当り30mJ/μm以上であることを特徴とする生分解性多層フィルム。
  2. 120℃、1分加熱時の熱収縮率が、フィルムの長手方向(MD方向)、幅方向(TD方向)共に10%以下であり、ASTM D1709−91(A法)に準拠して測定した衝撃強度が単位厚み当たり40mJ/μm以上であり、JIS Z−1707に従って測定したシール強度が10N/15mm幅以上であり、且つ濁度計(ASTM D1003−95)で測定した曇り度(Haze)が30%未満であることを特徴とする請求項1に記載の生分解性多層フィルム。
  3. 120℃、1分加熱時の熱収縮率が、フィルムの長手方向(MD方向)、幅方向(TD方向)共に5%以下であり、ASTM D1709−91(A法)に準拠して測定した衝撃強度が単位厚み当たり50mJ/μm以上であり、JIS Z−1707に従って測定したシール強度が15N/15mm幅以上であり、且つ濁度計(ASTM D1003−95)で測定した曇り度(Haze)が20% 未満であることを特徴とする請求項1に記載の生分解性多層フィルム。
  4. ポリ乳酸系樹脂(A)相マトリックス中に、ガラス転移温度Tgが10℃以下である(A)以外の生分解性ポリエステル(B)相ドメインの90%以上が板状の形態でミクロ相分離して多数存在し、該板状ドメインはフィルム表面にほぼ平行に存在し、該板状ドメインの平均厚さが5nm以上で100nm以下であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の生分解性多層フィルム。
  5. ポリ乳酸系樹脂(A)相マトリックス中に、ガラス転移温度Tgが10℃以下である(A)以外の生分解性ポリエステル(B)相ドメインの90%以上が板状の形態でミクロ相分離して多数存在し、該板状ドメインはフィルム表面にほぼ平行に存在し、該板状ドメインの平均厚さが5nm以上で100nm以下であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の生分解性多層フィルム。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の生分解性多層フィルムを用いたガス封入エアーバッグ緩衝材。
JP2003281197A 2003-07-28 2003-07-28 生分解性多層フィルム及びそれを用いたエアーバッグ緩衝材 Expired - Fee Related JP4265944B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003281197A JP4265944B2 (ja) 2003-07-28 2003-07-28 生分解性多層フィルム及びそれを用いたエアーバッグ緩衝材

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003281197A JP4265944B2 (ja) 2003-07-28 2003-07-28 生分解性多層フィルム及びそれを用いたエアーバッグ緩衝材

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005047138A JP2005047138A (ja) 2005-02-24
JP4265944B2 true JP4265944B2 (ja) 2009-05-20

Family

ID=34266779

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003281197A Expired - Fee Related JP4265944B2 (ja) 2003-07-28 2003-07-28 生分解性多層フィルム及びそれを用いたエアーバッグ緩衝材

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4265944B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4836194B2 (ja) * 2004-04-02 2011-12-14 旭化成ケミカルズ株式会社 ガスバリア性の改善された透明な生分解性樹脂延伸フィルム及び樹脂製品
JP4999524B2 (ja) * 2007-04-16 2012-08-15 旭化成ケミカルズ株式会社 ポリ乳酸系フィルム

Also Published As

Publication number Publication date
JP2005047138A (ja) 2005-02-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4198058B2 (ja) ポリ乳酸系樹脂二軸延伸フィルム
KR100967336B1 (ko) 열수축성 필름, 그리고 이 열수축성 필름을 사용한 성형품, 열수축성 라벨, 및 이 성형품을 사용한, 또는 이 라벨을 장착한 용기
JP4522868B2 (ja) シール機能を有する生分解性多層フィルム
WO2004106417A1 (ja) 生分解性樹脂系フィルム又はシート及びその製造方法
JP4243926B2 (ja) 生分解性熱収縮性フィルム及びそれを用いたシュリンク包装体
JP2009013406A (ja) ポリ乳酸系樹脂組成物、ポリ乳酸系フィルム、並びに該フィルムを用いた成形品、延伸フィルム、熱収縮性ラベル、及び該ラベルを装着した容器
JP2005313998A (ja) 生分解性袋状製品
JP3862557B2 (ja) 透明な耐衝撃性ポリ乳酸系延伸フィルム又はシート、及び、その製造方法
JP2003292642A (ja) 生分解性フィルム
JP4949604B2 (ja) 熱収縮性ポリ乳酸系積層フィルム
JP2007177140A (ja) 熱収縮性フィルム、並びにこの熱収縮性フィルムを用いた成形品、熱収縮性ラベル、及びこの成形品を用いた、又はこのラベルを装着した容器
JP4836194B2 (ja) ガスバリア性の改善された透明な生分解性樹脂延伸フィルム及び樹脂製品
JP3739311B2 (ja) 生分解性フィルム
JP2005028615A (ja) 生分解性フィルム及びその製造方法
JP4999524B2 (ja) ポリ乳酸系フィルム
JP2003136592A (ja) 生分解性二軸延伸フィルム
JP4265944B2 (ja) 生分解性多層フィルム及びそれを用いたエアーバッグ緩衝材
JP2005007610A (ja) 生分解性多層熱収縮性フィルム及び包装体
JP4846202B2 (ja) 艶消しフィルム
JP4959077B2 (ja) 熱収縮性ポリ乳酸系フィルムの製造方法およびその方法により得られる熱収縮性ポリ乳酸系フィルム
JP2009096096A (ja) 積層フィルム
JP2003286354A (ja) 生分解性延伸フィルム
JP4518933B2 (ja) 二軸延伸生分解性フィルム
JP2007076139A (ja) 密封袋用生分解性フィルム
JP4430503B2 (ja) 生分解性二軸延伸フィルム

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060718

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20070402

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20081031

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20081118

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090116

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20090210

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20090212

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4265944

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120227

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120227

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130227

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140227

Year of fee payment: 5

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees