JP4264981B2 - 無人搬送車の運行制御方法及び運行制御システム - Google Patents

無人搬送車の運行制御方法及び運行制御システム Download PDF

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Description

本発明は無人搬送車を利用した生産設備技術に関し、特に、無人搬送車によりワークを効果的に搬送する技術に関するものである。
無人搬送車を利用してワークを搬送し、ワークに対する種々の作業を実行する生産設備においては、生産効率を向上するため様々な提案がなされている(例えば、特許文献1及び2)。この種の生産設備においては無人搬送車の運行形態が生産効率に影響する。無人搬送車を利用した生産設備の作業パターンとしては、大別すると2つの作業パターンが挙げられる。
一つ目は、複数の作業ステーションを無人搬送車の移動経路に沿って設定し、無人搬送車に搭載されたワークに対する複数の作業を各作業ステーションで分担して行うものである。この作業パターンでは、例えば、あるワークに対して作業A乃至Cの3つの作業を行う場合、3つの作業ステーションを無人搬送車の移動経路に沿って連続的に設定し、作業Aを1番目の作業ステーションで、作業Bを2番目の作業ステーションで、更に、作業Cを3番目の作業ステーションで行う。この作業パターンの場合、無人搬送車を一定の低速で移動させることで無人搬送車を停止させずに各作業ステーションを通過させ、一連の作業(作業A乃至C)が行われる。
2つ目は、経路の途中に設定された単一の作業ステーションにおいて、無人搬送車に搭載されたワークに対する複数の作業を一括して行うものである。この作業パターンでは、例えば、あるワークに対して作業A乃至Cの3つの作業を行う場合、単一の作業ステーションにおいてこれら3つの作業を全て行うことになる。この作業パターンの場合、一般に、無人搬送車を作業ステーションで一旦停止させ、一連の作業(作業A乃至C)が行われた後、無人搬送車を移動させることになる。
ここで、前者の作業パターンでは、各作業ステーションの作業者は後者の作業パターンよりも作業負担が軽いという利点がある。例えば、上述した作業A乃至Cの3つの作業を行う場合、前者の作業パターンでは1番目の作業ステーションの作業者は作業Aのみを、2番目の作業ステーションの作業者は作業Bのみを、3番目の作業ステーションの作業者は作業Cのみを、それぞれ毎回行えば足りるが、後者の作業パターンでは作業ステーションの作業者は作業A乃至Cの全てを毎回行わなければならない。このため、後者の作業パターンでは作業者の作業効率が低下し易く、前者の作業パターンの方が生産効率向上に効果的である。
特許第2809294号公報 特開平11−309650号公報
しかし、作業内容が異なる複数種類のワークを取り扱う生産設備の場合、つまり、無人搬送車から搬送されてくるワークの種類がその時々で異なる生産設備の場合、前者の作業パターンでは無人搬送車によりワークが一定の低速で搬送されてくるため、作業者に無駄な待ち時間が生じたり、或いは、作業時間が足りなくなる場合が生じ得る。例えば、作業ステーションの標準作業時間が5分に設定されており、3種類のワークX乃至Zを取り扱う場合であって、それぞれの作業時間(例えば上記の作業Bの作業時間)が以下の場合を想定する。
ワークX:3分
ワークY:5分
ワークZ:7分
この例の場合、ワークYが搬送されると丁度待ち時間も作業時間の不足もない。しかし、ワークXが搬送されると作業者には2分の待ち時間が生じ、ワークZが搬送されると作業者には2分の不足時間が生じる。そして、例えば、ワークXの後にワークZが搬送されてくる場合には、待ち時間と不足時間とが相殺されて標準作業時間の5分で作業が進められるが、ワークXが連続して搬送されると待ち時間が蓄積して作業効率が下がる。逆にワークZが連続して搬送されると不足時間が蓄積して作業が間に合わなくなる。
ここで、このようなワークの種類毎の作業時間の相違を考慮して、例えば、ワークXやワークZが連続して搬送されないように、ワークの搬送順序を定めることも考えられる。しかし、ワークの搬送順序は、その前段の処理状況や生産計画の変動により固定的に定めることは困難である。
一方、上述した後者の作業パターンでは作業ステーションにおいて無人搬送車が一旦停止し、作業者が全ての作業(例えば上述した作業A乃至C)を行った後に移動するため、前者の作業パターンのような待ち時間や不足時間の問題は生じないという利点がある。しかし、上述した通り後者の作業パターンはそもそも作業者の作業効率が低下し易い。
従って、本発明の目的は、生産計画に対応して作業パターンを柔軟に変更し、生産効率の最適化を図ることにある。
本発明によれば、生産設備内の予め定めた経路を移動し、作業内容の異なる複数種類のワークをそれぞれ搬送する、複数の無人搬送車の運行制御方法であって、前記生産設備における作業パターンを設定する設定工程と、前記設定工程により設定された前記作業パターンに従って前記無人搬送車の運行制御を行う運行制御工程と、を備え、前記作業パターンが、前記無人搬送車を、前記経路のうち、複数の作業ステーションを通過する経路で移動させ、前記複数の作業ステーションにおいて、前記無人搬送車に搭載されたワークに対する複数の作業を分担して行う第1の作業パターンと、前記無人搬送車を、前記経路のうち、単一の作業ステーションを通過する経路で移動させ、前記単一の作業ステーションにおいて、前記無人搬送車に搭載されたワークに対する複数の作業を一括して行う第2の作業パターンと、一部の前記無人搬送車を、前記経路のうち、複数の作業ステーションを通過する経路で移動させ、前記複数の作業ステーションにおいて、前記無人搬送車に搭載されたワークに対する複数の作業を分担して行う一方、他の前記無人搬送車を、前記経路のうち、単一の作業ステーションを通過する経路で移動させ、前記単一の作業ステーションにおいて、前記無人搬送車に搭載されたワークに対する複数の作業を一括して行う第3の作業パターンと、を含み、前記設定工程は各種類のワークの各作業の標準作業時間と、所定期間毎の各種類のワークの生産量と、を記憶したデータベースから、前記標準作業時間及び前記生産量とを読み出す工程と、読み出した前記標準作業時間に基づいて、各種類のワーク毎に、そのワークの各作業の前記標準作業時間の合計時間である総作業時間を算出し、算出した総作業時間の最大総作業時間と最小総作業時間との差分を、最大総作業時間で除したワーク間作業時間差パラメータを算出する工程と、読み出した前記生産量に基づいて、各種類のワーク毎に、単位期間中のそのワークの生産率を算出し、算出した生産率の最大生産率と最小生産率との差分を、最大生産率で除したワーク間生産率パラメータを算出する工程と、読み出した前記生産量に基づいて、各種類のワーク毎に、前記単位期間中のそのワークの最大生産量と最小生産量との差分を、最大生産量で除した生産変動率パラメータを算出する工程と、前記ワーク間作業時間差パラメータが第1所定値未満の場合、及び、前記ワーク間作業時間差パラメータが前記第1所定値以上であって、前記ワーク間生産パラメータが第2所定値を超える場合は、前記単位期間中の前記作業パターンとして前記第1の作業パターンを設定する工程と、前記ワーク間作業時間差パラメータが前記第1所定値以上で、前記ワーク間生産パラメータが第2所定値以下であって、いずれかの種類のワークの前記生産変動率パラメータが第3所定値以上の場合は、前記単位期間中の前記作業パターンとして前記第2の作業パターンを設定する工程と、前記ワーク間作業時間差パラメータが前記第1所定値以上で、前記ワーク間生産パラメータが第2所定値以下であって、全ての種類のワークの前記生産変動率パラメータが前記第3所定値未満の場合は、前記単位期間中の前記作業パターンとして前記第3の作業パターンを設定する工程と、を含み、前記運行制御工程では、前記設定工程において前記第1の作業パターンが設定された場合は、各無人搬送車を、前記複数の作業ステーションを通過する経路で移動させ、前記設定工程において前記第2の作業パターンが設定された場合は、各無人搬送車を、前記単一の作業ステーションを通過する経路で移動させ、前記設定工程において前記第3の作業パターンが設定された場合は、一部の前記無人搬送車を、前記複数の作業ステーションを通過する経路で移動させ、他の前記無人搬送車を、前記単一の作業ステーションを通過する経路で移動させることを特徴とする無人搬送車の運行制御方法が提供される。
本発明の運行制御方法では、3つの作業パターンの中から一つの作業パターンが選択されて無人搬送車の運行制御が行われる。ここで、前記第1の作業パターンは前記第2の作業パターンよりも作業者の作業負担が小さいが、各種類のワークの作業時間に影響されて、待ち時間や不足時間を生じ易い。また、前記第1の作業パターンは同種のワークの生産率が高い方が各作業者の作業内容がより固定化されて効率が上がる一方、各種のワークの生産率に差が少ないと作業内容が固定化されないため、効率が下がる。このため、前記第1の作業パターンは、作業者が複数の作業内容を実行することが前提となる、前記第2の作業パターンの場合よりもワークの生産率の影響が大きい。更に、前記第2の作業パターンは複数の作業を一括して行うので前記第1の作業パターンよりもいわば小回りがきくため、各種類のワークの生産量の変動に影響を受け難い。
そこで、本発明の運行制御方法では、前記ワーク間作業時間差パラメータと、前記ワーク間生産率パラメータと、前記生産変動率パラメータと、に基づいて前記第1乃至第3の作業パターンの中からいずれかの作業パターンを設定し、無人搬送車の運行制御を行う。また、作業パターンの変更は、実質的に無人搬送車の移動経路を変更することで足り、生産設備の大規模な変更を伴わず、作業パターンを柔軟に変更できる。
従って、本発明の運行制御方法は、生産計画に対応して作業パターンを柔軟に変更し、生産効率の最適化を図ることができる。
本発明の運行制御方法においては、更に、前記単一の作業ステーションにおける、ワークに対する実作業時間をワークの種類毎に計測する計測工程を備え、前記設定工程では、前記計測工程において計測された前記実作業時間に基づき前記標準作業時間を修正し、前記作業パターンを再設定することもできる。
こうすることで、生産設備の実際の稼働結果、特に、ワークの種類毎の実際の作業時間に応じて作業パターンを設定でき、より効果的に生産効率の最適化を図ることができる。
また、本発明の運行制御方法においては、更に、前記単一の作業ステーションにおける、ワークに対する実作業時間を作業者毎に計測する計測工程を備え、前記データベースは、作業者毎に前記実作業時間を記憶し、前記設定工程では、前記単一の作業ステーションで作業を行う作業者の、前記データベースに記憶された前記実作業時間に基づいて前記標準作業時間を修正し、前記作業パターンを再設定することもできる。
こうすることで、生産設備の実際の稼働結果、特に、各作業者の実際の作業時間に応じて作業パターンを設定でき、より効果的に生産効率の最適化を図ることができる。
また、本発明の運行制御方法において、前記計測工程では、無人搬送車が前記単一の作業ステーションに到達してから、前記無人搬送車に設けられた作業完了スイッチを作業者が操作するまでの時間を前記実作業時間として計測することができる。こうすることで、簡易に前記実作業時間を計測できる。
また、本発明の運行制御方法において、前記無人搬送車は、ワークに組みつけられる部品も搭載することもできる。こうすることで、ワークに対する作業に必要な部品を作業者は迅速かつ簡易に得られ、作業効率を向上できる。
また、本発明によれば、生産設備内の予め定めた経路を移動し、作業内容の異なる複数種類のワークをそれぞれ搬送する、複数の無人搬送車の運行制御システムであって、前記生産設備における作業パターンを設定する設定手段と、前記設定手段により設定された前記作業パターンに従って前記無人搬送車の運行制御を行う運行制御手段と、を備え、前記作業パターンが、前記無人搬送車を、前記経路のうち、複数の作業ステーションを通過する経路で移動させ、前記複数の作業ステーションにおいて、前記無人搬送車に搭載されたワークに対する複数の作業を分担して行う第1の作業パターンと、前記無人搬送車を、前記経路のうち、単一の作業ステーションを通過する経路で移動させ、前記単一の作業ステーションにおいて、前記無人搬送車に搭載されたワークに対する複数の作業を一括して行う第2の作業パターンと、一部の前記無人搬送車を、前記経路のうち、複数の作業ステーションを通過する経路で移動させ、前記複数の作業ステーションにおいて、前記無人搬送車に搭載されたワークに対する複数の作業を分担して行う一方、他の前記無人搬送車を、前記経路のうち、単一の作業ステーションを通過する経路で移動させ、前記単一の作業ステーションにおいて、前記無人搬送車に搭載されたワークに対する複数の作業を一括して行う第3の作業パターンと、を含み、前記設定手段は、各種類のワークの各作業の標準作業時間と、所定期間毎の各種類のワークの生産量と、を記憶したデータベースから、前記標準作業時間及び前記生産量とを読み出す手段と、読み出した前記標準作業時間に基づいて、各種類のワーク毎に、そのワークの各作業の前記標準作業時間の合計時間である総作業時間を算出し、算出した総作業時間の最大総作業時間と最小総作業時間との差分を、最大総作業時間で除したワーク間作業時間差パラメータを算出する手段と、読み出した前記生産量に基づいて、各種類のワーク毎に、単位期間中のそのワークの生産率を算出し、算出した生産率の最大生産率と最小生産率との差分を、最大生産率で除したワーク間生産率パラメータを算出する手段と、読み出した前記生産量に基づいて、各種類のワーク毎に、前記単位期間中のそのワークの最大生産量と最小生産量との差分を、最大生産量で除した生産変動率パラメータを算出する手段と、前記ワーク間作業時間差パラメータが第1所定値未満の場合、及び、前記ワーク間作業時間差パラメータが前記第1所定値以上であって、前記ワーク間生産パラメータが第2所定値を超える場合は、前記単位期間中の前記作業パターンとして前記第1の作業パターンを設定する手段と、前記ワーク間作業時間差パラメータが前記第1所定値以上で、前記ワーク間生産パラメータが第2所定値以下であって、いずれかの種類のワークの前記生産変動率パラメータが第3所定値以上の場合は、前記単位期間中の前記作業パターンとして前記第2の作業パターンを設定する手段と、前記ワーク間作業時間差パラメータが前記第1所定値以上で、前記ワーク間生産パラメータが第2所定値以下であって、全ての種類のワークの前記生産変動率パラメータが前記第3所定値未満の場合は、前記単位期間中の前記作業パターンとして前記第3の作業パターンを設定する手段と、を含み、前記運行制御手段は、前記設定手段により前記第1の作業パターンが設定された場合は、各無人搬送車を、前記複数の作業ステーションを通過する経路で移動させ、前記設定手段により前記第2の作業パターンが設定された場合は、各無人搬送車を、前記単一の作業ステーションを通過する経路で移動させ、前記設定手段により前記第3の作業パターンが設定された場合は、一部の前記無人搬送車を、前記複数の作業ステーションを通過する経路で移動させ、他の前記無人搬送車を、前記単一の作業ステーションを通過する経路で移動させることを特徴とする無人搬送車の運行制御システムが提供される。
本発明の運行制御システムでは、3つの作業パターンの中から一つの作業パターンが選択されて無人搬送車の運行制御が行われる。ここで、前記第1の作業パターンは前記第2の作業パターンよりも作業者の作業負担が小さいが、各種類のワークの作業時間に影響されて、待ち時間や不足時間を生じ易い。また、前記第1の作業パターンは同種のワークの生産率が高い方が各作業者の作業内容がより固定化されて効率が上がる一方、各種のワークの生産率に差が少ないと作業内容が固定化されないため、効率が下がる。このため、前記第1の作業パターンは、作業者が複数の作業内容を実行することが前提となる、前記第2の作業パターンの場合よりもワークの生産率の影響が大きい。更に、前記第2の作業パターンは複数の作業を一括して行うので前記第1の作業パターンよりもいわば小回りがきくため、各種類のワークの生産量の変動に影響を受け難い。
そこで、本発明の運行制御システムでは、前記ワーク間作業時間差パラメータと、前記ワーク間生産率パラメータと、前記生産変動率パラメータと、に基づいて前記第1乃至第3の作業パターンの中からいずれかの作業パターンを設定し、無人搬送車の運行制御を行う。また、作業パターンの変更は、実質的に無人搬送車の移動経路を変更することで足り、生産設備の大規模な変更を伴わず、作業パターンを柔軟に変更できる。
従って、本発明の運行制御システムは、生産計画に対応して作業パターンを柔軟に変更し、生産効率の最適化を図ることができる。
本発明の運行制御システムにおいては、更に、前記単一の作業ステーションにおける、ワークに対する実作業時間を計測する計測手段を備え、前記設定手段は、前記計測手段により計測された前記実作業時間に基づき前記標準作業時間を修正し、前記作業パターンを再設定することもできる。
こうすることで、生産設備の実際の稼働結果に応じて作業パターンを設定でき、より効果的に生産効率の最適化を図ることができる。
以上述べた通り、本発明によれば、生産計画に対応して作業パターンを柔軟に変更し、生産効率の最適化を図ることができる。
<システムの概略>
図1は本発明の一実施形態に係る、無人搬送車の運行制御が実施される生産設備Aの概略図である。本実施形態の場合、生産設備Aには、作業対象となるワークの移載エリア1と、ワークに対する作業に必要な部品を供給する部品供給エリア2a及び2bと、ワークに対する作業を行う作業エリア3と、作業エリア3へ向かう無人搬送車(AGV)100が一時待機するための待機エリア4と、無人搬送車100に対する充電を行う充電エリア5と、が設定されている。
生産設備A内(床上)には、複数の無人搬送車100の移動経路を規定する誘導ライン10が設けられており、無人搬送車100はこの誘導ライン10に沿って移動する。この誘導ライン10は、無人搬送車100が循環的に各エリア1乃至5の各所を移動できるように無端状に構成されている。無人搬送車100の移動順序について説明すると、無人搬送車100は、まず、移載エリア1にて前段の生産設備(図示しない)から搬送されてくるワークをワーク移載機1aから受け取り、部品供給エリア2a及び2bへ進む。ここで部品庫2c、2dから無人搬送車100に搭載されたワークに対する作業に必要な部品が無人搬送車100に搭載される。その後、無人搬送車100は待機エリア4を通過して作業エリア3へ移動し、無人搬送車100に搭載されたワークに対する作業が行われる。
作業エリア3において誘導ライン10は、途中で複数のラインに分岐し、分岐した各ラインは再び一つのラインとなるように合流している。従って、無人搬送車100は、分岐したいずれのラインを通過したとしても、最終的に合流された一つのライン上を移動し、充電エリア5へと導かれることになる。作業エリア3を通過した無人搬送車100は充電エリア5へ進み、必要に応じて充電器5aによる、そのバッテリーの充電を受ける。充電エリア5を通過した無人搬送車100は再び移載エリア1へ戻り、搭載する作業済みのワークをワーク移載機1bへ受け渡す。ワーク移載機1bは次段の生産設備(図示しない)か、或いは、ワークの保管倉庫(図示しない)へ作業済みのワークを搬送することになる。無人搬送車100はその後、再びワーク移載機1aから新たなワークを受け取って、上述した移動を繰り返すことになる。このようにして無人搬送車100は、誘導ライン10に沿って各エリア1乃至5の各所を循環して移動し、ワークに対する作業が進むことになる。
生産設備A内には、誘導ライン10に沿って、所定の箇所に番地板11が複数配設されている。各番地板11は、無人搬送車100が停止する位置や、誘導ライン10が分流する位置等に配設され、それぞれその番地板11の位置を示す情報を有する。無人搬送車100はこの番地板11を検出すると、中央制御装置200へ番地板11を検出したことを通知し、中央制御装置200は無人搬送車100に対して運行指示を出力することになる。こうして中央制御装置200により無人搬送車100の運行制御が行われることになる。
次に、図2を参照して無人搬送車100の構成について説明する。図2(a)は無人搬送車100の構成を示す側面図、図2(b)は無人搬送車100の制御系のブロック図である。まず、図2(a)を参照して無人搬送車100の全体構成について説明する。
無人搬送車100は、無人搬送車100の走行機構や制御回路及びバッテリー等が設けられた本体部101を有する。本体部101の上面中央にはワークWを支持する冶具102が設けられている。本体部101の上面側部には、それぞれ、ワークWに対する作業に必要な部品や工具等が収納された棚103a、103bが設けられている。この棚103a、103bには部品供給エリア2a、2bにおいて供給される部品も搭載される。本実施形態では、作業者は冶具102を介して無人搬送車100に搭載された状態で、ワークWに対する作業を行うことを想定しており、冶具102と棚103a及び103bとの間には作業者の作業スペースとなる適当な空間が設けられている。従って、作業者は本体部101上面に乗ってワークWに対する作業が可能である。また、棚103a及び103bには、ワークに対する作業に必要な部品が搭載されるので、作業者は迅速かつ簡易に必要な部品を得られ、作業効率を向上できる。
本体部101の前面には障害物センサ104が設けられている。この障害物センサ104は無人搬送車100の前方の障害物を検知するセンサであり、例えば、進行中に前方に障害物が現れると緊急停止等が行われる。ラインセンサ105は誘導ライン10を読み取るためのセンサである。情報読取センサ106は、番地板11からその位置を示すデータ等を読み取るセンサである。
駆動輪107は左右に一対設けられ、図2(a)に図示しない駆動源に付勢されて回転して無人搬送車100を走行させると共に無人搬送車100の進行方向を変える。補助輪108は回転自在に設けられており、これも左右に一対設けられる。棚103aの上面にはディスプレイ109が設けられている。このディスプレイ109には主として、作業者に対する作業内容の案内が表示される。例えば、無人搬送車100が部品供給エリア2a及び2bに到達した場合、部品庫2c、2dから作業者が無人搬送車100に搭載すべき部品が表示される。また、無人搬送車100が作業エリア3の作業ステーションに位置している間、その無人搬送車100に搭載されたワークWに対して作業者が行うべき作業内容が表示される。
棚103bには操作盤110が設けられている。この操作盤110には無人搬送車100を緊急停止させる緊急停止スイッチや、停止している無人搬送車100に対して、作業者が作業完了を指示し、無人搬送車100の再移動の契機となる作業完了スイッチ等が設けられている。また、棚103bには無人搬送車100と中央制御装置200との間で無線通信を行うアンテナ111aが設けられている。
次に、図2(b)を参照して無人搬送車100の制御系の構成について説明する。CPU121は無人搬送車100全体の制御を司るプロセッサである。ROM(リードオンリメモリ)122は固定的なプログラム、データを記憶するメモリである。RAM(ランダムアクセスメモリ)123はCPU121によって処理されるプログラムのワークエリアを有し、可変データ等を記憶する。HDD(ハードディスクドライブ)124には、無人搬送車100の制御プログラム、中央制御装置200との通信プログラム、ディスプレイ109に表示される作業内容の案内のためのデータ、並びに、その無人搬送車100を識別するためのIDデータ等が格納される。これらのROM122、RAM123及びHDD124としては、他の記憶手段を採用してもよいことはいうまでもない。
ディスプレイコントローラ125はディスプレイ109の表示制御を行う。モータ制御回路126は左右の駆動輪107にそれぞれ設けられ、これを回転駆動する駆動源(同図ではモータ)を制御する回路である。インターフェース127はCPU121と上述した各センサ(104乃至106)及び操作盤110との間のインターフェースであり、CPU121は各センサ(104乃至106)の検出結果や操作盤110に対する操作をインターフェース127を介して取得する。無線通信装置111は無線通信により中央制御装置200と情報通信を行うための装置である。本実施形態では中央制御装置200と無人搬送車100との間の情報通信を無線通信により行うが、情報通信が可能であれば他の方式でもよいことは言うまでもない。
次に、図3を参照して中央制御装置200の構成について説明する。本実施形態において中央制御装置200は無人搬送車100の運行制御を行う運行制御手段として機能する。CPU201は中央制御装置200全体の制御を司るプロセッサである。ROM(リードオンリメモリ)202は固定的なプログラム、データを記憶するメモリである。RAM(ランダムアクセスメモリ)203はCPU201によって処理されるプログラムのワークエリアを有し、可変データ等を記憶する。HDD(ハードディスクドライブ)205には、無人搬送車100の運行制御プログラム、無人搬送車100及び管理装置300との通信プログラム、各無人搬送車100の運行管理データ、ワークの種類毎の実処理数、実作業時間等の作業管理データ、無人搬送車100のディスプレイ109に表示される作業内容の案内のためのデータ等が格納される。これらのROM202、RAM203及びHDD204としては、他の記憶手段を採用してもよいことはいうまでもない。
ディスプレイコントローラ206はディスプレイ207の表示制御を行う。ディスプレイ207には生産設備Aにおける無線搬送車100の運行状況や、各ワークの処理状況等の各種情報が表示される。インターフェース208はCPU201と、IDリーダ1c、上述したワーク移載機1a及び1b、操作盤209との間の入出力インターフェースである。IDリーダ1cはワーク移載機1aの近傍に配置されており(図1参照)、移載エリア1にて前段の生産設備から搬送されてくるワークに付されたIDを読み取る。ワークには各ワークを識別するためのIDが付されており、IDリーダ1cにてこれが読み取られ、ワークを搬送する無人搬送車100との対応関係が管理される。これによりどの無人搬送車100がどの種類のどのワークを搬送しているかが判別できる。CPU201はワーク移載機1a及び1bに対して、移載指示を出力し、ワーク移載機1a及び1bの移載タイミングと、無人搬送車100を移載位置へ移動させる制御とを同調させる。操作盤209は中央制御装置200に対する作業者の操作を受け付けるためのもので、例えば、ディスプレイ207の表示切替や、生産設備A全体の停止、設定変更等を行うためのものである。
無線通信装置210は無線通信により各無人搬送車100と情報通信を行うための装置である。通信インターフェース204は管理装置300と情報通信を行うためのインターフェースであり、ここでは有線のLAN(ローカルエリアネットワーク)による情報通信を例示している。管理装置300は、ディスプレイ、キーボード等を供えた汎用的なパーソナルコンピュータを用いることができる。管理装置300は生産計画等に基づいて生産設備Aにおける生産態様の仕様等を決定する。特に、後述するように管理装置300はシミュレーションにより生産設備Aにおける作業パターンを設定する設定手段として機能する。
<作業パターン>
次に、図4を参照して生産設備Aで採用し得る作業パターンについて説明する。図4(a)は直列作業パターンを、図4(b)は並列作業パターンを、図4(c)は混在作業パターンを、それぞれ示す図である。本実施形態では以下に説明するように生産設備Aの作業エリア3において、3種類の作業パターンの中から一つの作業パターンを選択する。作業パターンとは、作業ステーションの配置(ここでは作業者の配置)と、ワークに対する作業内容と、を規定する。そして、選択された作業パターンに従って、無人搬送車100の運行制御を行う。本実施形態の場合、作業エリア3において誘導ライン10が途中で複数のラインに分岐し、分岐した各ラインは再び一つのラインとなるように合流している。このような誘導ライン10の形態により、複数の作業パターンが採用でき、かつ、作業パターンの変更は、実質的に無人搬送車100の移動経路を変更することで足り、生産設備Aの大規模な変更を伴わず、作業パターンを柔軟に変更できる。
「直列作業パターン」
直列作業パターンは、誘導ライン10により規定される無人搬送車100の移動経路のうち、ある経路に沿って複数の作業ステーションを設定し、無人搬送車100に搭載されたワークに対する複数の作業を分担して行う。図4(a)の例では、破線3aで囲む誘導ライン10に沿って複数の作業ステーション「直1」〜「直4」が設定されている。そして、あるワークの作業工程が4工程からなる場合、各作業ステーション「直1」〜「直4」では、例えば、1工程ずつ分担して作業が行われる。あるワークの作業工程が6工程からなる場合は、2−2−1−1等と分担して行ってもよい。本例の場合、無人搬送車100は破線3aで囲んだ経路を移動し、破線で示す誘導ライン10の分流部分は通過しないように運行制御が行われることになる。本実施形態で直列作業パターンが選択された場合、無人搬送車100は各作業ステーション「直1」〜「直4」で一時停止せず、低速走行でこれらを通過していく。作業者は移動中の無人搬送車100に搭載されたワークに対して作業を行っていくことになる。
「並列作業パターン」
並列作業パターンは、誘導ライン10により規定される無人搬送車100の移動経路のうち、ある経路の途中に作業ステーションを設定し、ワークに対する複数の作業を、その単一の作業ステーションで一括して行う。図4(b)の例では、破線3bで囲む、分流した各誘導ライン10の途中に、それぞれ作業ステーション「並1」〜「並4」が設定されている。そして、各作業ステーション「並1」〜「並4」では、あるワークの複数の作業工程が一括して行われる。例えば、作業ステーション「並1」に、作業工程が4工程からなるワークが到達した場合、その作業者は4工程全てを行う。本例の場合、無人搬送車100は空きの作業ステーションに逐次振り分けられるように運行制御が行われることになる。また、無人搬送車100は各作業ステーション「並1」〜「並4」において一時停止し、作業者がワークに対する作業を終了し、無人搬送車100の操作盤110の作業完了スイッチを操作することで、再び移動することになる。
「混在作業パターン」
混在作業パターンは、上述した直列作業パターンと並列作業パターンとを並行して行う作業パターンである。図4(c)の例では、破線3cで囲むエリアにおいて直列作業パターンが設定され、作業ステーション「直1」〜「直3」が設定されている。また、破線3dで囲むエリアにおいて並列作業パターンが設定され、作業ステーション「並1」〜「並3」が設定されている。
<作業パターンの設定>
次に、本実施形態における作業パターンの選択方法について説明する。本実施形態では、生産設備Aにおいて、作業内容が異なる複数種類のワークを取り扱うことを想定している。ここでは、生産設備Aが自動車の構成部品の組立設備であり、複数の車種の各構成部品(例えばインパネ)をワークとしてその組立を行う場合を想定する。このような作業内容が異なる複数種類のワークを取り扱う場合、直列作業パターンでは、各作業ステーションで作業が分担され、作業者が行う作業が固定され易い点で、作業者が一連の作業の全てを行う並列作業パターンよりも作業者の作業負担が小さいが、各種類のワークの作業時間に影響されて、待ち時間や不足時間を生じ易い。
また、直列作業パターンは同種のワークの生産率が高い方が各作業者の作業内容がより固定化されて効率が上がる一方、各種のワークの生産率に差が少ないと作業内容が固定化されないため、効率が下がる。このため、直列作業パターンは、作業者が複数の作業内容を実行することが前提となる、並列作業パターンの場合よりもワークの生産率の影響が大きい。更に、並列作業パターンは複数の作業を一括して行うので直列作業パターンよりもいわば小回りがきくため、各種類のワークの生産率の変動に影響を受け難い。
そこで、本実施形態では、各種類のワークの標準の作業時間と、各種類のワークの生産率と、各種類のワークの生産変動率と、に基づいて上述した3種の作業パターンの中からいずれかの作業パターンを管理装置300がシミュレーションにより設定し、管理装置300が設定した作業パターンに従って中央制御装置200が無人搬送車100の運行制御を行う。
図5は、管理装置300の処理の概略を示す図である。管理装置300はデータベース群301を備える。このデータベース群301は管理装置300が有するHDD(ハードディスクドライブ)等の記憶手段に構築されるが、例えば、管理装置300と通信可能なサーバ上に構築してもよい。データベース群301には以下のデータベース(DB)が含まれる。
生産計画DBには、各車種の生産計画等に関する情報が蓄積され、例えば、所定期間毎の生産量等の情報が蓄積される。生産計画に関する情報は数ヶ月単位の長期的な計画に加えて、市場のニーズに対応する短期的な計画も加えられて構成される。工程管理DBには、各車種の各構成部品(ワーク)の工程数、各工程の標準の作業時間、各工程の作業内容(作業者に対する作業内容の案内のデータ等)等に関する情報が蓄積される。生産設備DBには生産設備Aのレイアウト(無人搬送車100の移動経路・数、設定可能な作業ステーションの位置・数等)に関する情報が蓄積される。作業者管理DBには、作業者の勤務予定等の情報が蓄積される。実測データDBには実際に生産設備A等において作業を実行した結果に関する情報が蓄積される。
さて、管理装置300では、上述したデータベース群301に基づいて、シミュレーションにより上述の3つの作業パターンのいずれかが設定される。すなわち、まずデータベース群301に基づいて生産設備Aの単位期間あたりの生産仕様を決定する(302)。単位期間とは、例えば、作業者のシフト勤務の単位(日勤(午前、午後)、夜勤等)、日、週、月等であり、この単位期間毎に上述した3つの作業パターンのいずれかが設定される。生産仕様とは、生産設備Aにより生産する車種、数量等の基本的な仕様である。次に、決定した生産仕様に基づいて作業パターンを選択する基準となるパラメータを算出する(303)。本実施形態では、各車種毎に異なる各種類のワークの標準の作業時間、各種類のワークの生産率、及び、各種類のワークの生産変動率に基づいて作業パターンを選択する。図8(a)乃至(c)は、それぞれ、各車種X乃至Zの、ワーク(例えばインパネ)に対する標準の作業時間、生産率、生産変動率の例を示す。
図8(a)は、各車種X乃至Zのワークに対する作業工程数(同図ではそれぞれ3工程)と時間とを示している。同図の例の場合、車種Yのワークの総作業時間が最も長く、車種Xのワークの総作業時間が最も短い。図8(b)は各車種X乃至Zの各ワークの生産率(全生産量に対する各ワークの生産量の比率)を示しており、同図の例の場合、各ワークの生産量は順に、概ね、37%、33%、30%である。図8(c)は各車種X乃至Zの各ワークの生産量の変動を示している。図8に示すような情報が生産仕様の決定処理(302)で決定され、パラメータ算出処理(303)では以下のパラメータを算出する。
「ワーク間作業時間差パラメータ」
各車種X乃至Zの各ワーク間における総作業時間(標準の作業時間の合計時間)の差の指標となるパラメータである。本実施形態では、このパラメータを(最大総作業時間−最小総作業時間)/(最大総作業時間)で設定する。図8(a)の例の場合、車種Yのワークの総作業時間が最も長く、車種Xのワークの総作業時間が最も短いので、このパラメータは、(車種Yのワークの総作業時間−車種Xのワークの総作業時間)/(車種Yのワークの総作業時間)となる。
「ワーク間生産率パラメータ」
各車種X乃至Zの各ワーク間における生産率の差の指標となるパラメータである。本実施形態では、このパラメータを(最大生産率−最小生産率)/(最大生産率)で設定する。図8(b)の例の場合、車種Xのワークの生産率が最も大きく(37%)、車種Zのワークの生産率が最も小さいので、このパラメータは、(車種Xのワークの生産率−車種Zのワークの生産率)/(車種Xのワークの生産率)となる。
「生産変動率パラメータ」
各車種X乃至Zの各ワークにおける生産量の変動の指標となるパラメータである。各車種(各ワーク)単位で算出される。本実施形態では、このパラメータを(最大生産量−最小生産量)/(最大生産量)で設定する。
図5に戻り、管理装置300はシミュレーションにより算出したパラメータに基づいて生産設備Aの作業パターンを設定する処理を行う(304)。図6は作業パターンの設定処理の例を示すフローチャートである。S1ではワーク間作業時間差パラメータが予めシミュレーションで求めて設定した所定値未満か否かを判定する。該当する場合は直列作業パターンを設定し、該当しない場合はS2へ進む。ワーク間作業時間差パラメータが所定値未満の場合(作業時間差が小さい場合)は、各ワークの作業時間に差が少なく、直列作業パターンを採用しても作業者の待ち時間や作業時間の不足の発生が生じにくい。よって、直列作業パターンを設定する。
S2ではワーク間生産率パラメータが予めシミュレーションで求めて設定した所定値を超えるか否かを判定する。該当する場合は直列作業パターンを設定し、該当しない場合はS3へ進む。ワーク間生産率パラメータが所定値を超える場合(生産率の差が大きい場合)は、同種のワークが連続して作業ステーションに搬送されてくる場合が多くなり、直列作業パターンを採用した場合、作業者の作業内容がより固定化され、作業効率が向上すると考えられる。よって、直列作業パターンを設定する。
S3では、全種のワークの生産変動率パラメータが予めシミュレーションで求めて設定した所定値未満か否かを判定する。該当する場合は混在作業パターンを設定し、該当しない場合は並列作業パターンを設定する。ここで、S2で該当しない場合とは、各車種の各ワークの生産率の差が小さい場合であり、直列作業パターンを採用した場合、作業者の作業内容が余り固定化されない。従って、作業者が一連の作業を一括して行い、もともと作業内容が固定化されない並列作業パターンが好ましい。但し、並列作業パターンは、作業者が一連の作業を一括して行うだけ作業者の作業負担が大きく、作業効率が低下し易い。従って、なるべく直列作業パターンを活用できた方が望ましい。また、並列作業パターンは複数の作業を一括して行うので直列作業パターンよりもいわば小回りがきくため、各種のワークの生産量の変動に影響を受け難い。
そこで、S3では、いずれかの種類のワークの生産変動率パラメータが所定値を超える場合(いずれかの種類のワークの生産量の変動が大きい場合)は並列作業パターンを設定し、全ての種類のワークの生産変動率パラメータが所定値未満の場合は混在作業パターンを設定する。混在作業パターンを設定した場合、更に、S4にてワーク毎に直列作業ステーション(図4(c)の「直1」〜「直3」)を経由させるか、並列作業ステーション(図4(c)の「並1」〜「並3」)を経由させるかいなかを決定する。S4では、ワークの標準の作業時間が予めシミュレーションで求めて設定した所定値より大きい種類については、直列作業ステーションを経由させて直列作業パターンで作業を行い、所定値以下の場合は並列作業ステーションを経由させて並列作業パターンで作業を行う。
本実施形態では、このように作業者の作業効率の観点から作業パターンを設定し、作業効率をより向上させる。こうして、生産計画に対応して作業パターンを柔軟に変更し、生産効率の最適化を図ることができる。
図5に戻り、作業パターンが設定されると(304)、作業指示情報が作成され(305)、中央制御装置200へダウンロードされる。作業指示情報には、設定された作業パターンや、作業ステーションの配置(作業者の配置)及び作業者名、無人搬送車100の数、作業者に対する作業内容の案内のデータ等が含まれる。中央制御装置200はダウンロードされた作業指示情報に基づき、無人搬送車100の運行制御等を行う。また、中央制御装置200は、生産設備Aにおける実際の運用時の実測データを収集し、管理装置300へ所定のタイミングで送信する。
この実測データには、無人搬送車100が計測した、ワークに対する実作業時間の実測データが含まれる。本実施形態では、後述するように、並列作業パターンの作業ステーションにおいては、ワークに対する実作業時間を計測する。また、実測データには、中央制御装置200が収集した、各種のワークの実生産量、実生産変動率等の実測データも含まれる。これらの実測データは、管理装置300の実測データDBに蓄積されることになる。そして、管理装置300はこの実測データに基づいて、各種のワークの標準の作業時間、生産率、生産変動率を修正して、再度シミュレーションにより上記の処理303、304を行って作業パターンを再設定することができる。こうすることで、生産設備Aの実際の稼働結果に応じて作業パターンを設定でき、より効果的に生産効率の最適化を図ることができる。つまり、上述した生産計画DBや工程管理DBの情報は机上の情報であるところ、このように実測データを収集して作業パターンの設定等を行うことにより、より実際の作業現場に即した各種の設定が行えることになる。
<無人搬送車の運行制御>
次に、中央制御装置200による無人搬送車100の運行制御の例について説明する。本実施形態では、各無人搬送車100に固有のIDが付されており、中央制御装置200は、そのIDに従って各無人搬送車100の運行制御を行う。図9(a)は各無人搬送車100の管理データの例を示す図であり、この管理データは中央制御装置200のHDD205に蓄積され、リアルタイムで更新される。
図中、「AGV−ID」は各無人搬送車100に固有のIDを示す。「現在位置」とは生産設備A内での各無人搬送車100の現在位置を示し、無人搬送車100が検出した番地板11により特定される。「連続稼働時間」とは各無人搬送車100が充電エリア5において充電された時からの経過時間を示す。「連続稼働時間」が所定時間に達すると、中央制御装置200はその無人搬送車100に対して充電エリア5で停止し、バッテリーの充電を行うように指示することになる。「搬送ワークID」とは、その無人搬送車100が搬送中のワークのIDを示す。

また、中央制御装置200は実測データを管理する管理データを作成する。図9(b)は実測データを管理する管理データの例を示す図であり、この管理データも中央制御装置200のHDD205に蓄積され、リアルタイムで更新される。図中、「ワークID」は各ワークに固有のIDであり、上述したIDリーダ1cにより読み取られたIDである。このIDはワークの種類(車種)を示す記号と、その種類内の個々の識別番号とからなる。「導入時間」はそのワークが上述したワーク移載機1aから無人搬送車100へ移載された時、つまり、生産設備A内に導入された時間を示す。これらの「ワークID」と「導入時間」とにより、各種のワークの実生産量及び実生産変動率の実測データが得られることになる。
「実作業時間」は「作業時間」と、「作業ステーション」と、「作業者」とからなる。「作業時間」はワークの作業時間の計測値を示す。「作業ステーション」とは作業時間を計測した作業ステーションを示す。本実施形態では並列作業パターンにおける作業ステーション、つまり、ワークに対する一連の作業が一括して行われる単一の作業ステーションにおけるワークに対する総作業時間を計測し、直列作業パターンにおける作業ステーションでの作業時間の計測は行わない。従って、「作業ステーション」には並列作業パターンにおける作業ステーションを示す情報が記録される。どの作業ステーションで作業時間の計測が行われたか否かは後述する通り、無人搬送車100からの情報による。「作業者」は、作業時間の計測の対象となった作業者を示し、管理装置300からダウンロードされた作業指示情報に含まれる、作業ステーションの配置及び作業者名の情報と、無人搬送車100からの上述したどの作業ステーションでの計測かの情報と、をマッチングすることにより特定される。
この「実作業時間」は「ワークID」毎に計測され、記録されるので、この情報をワークの種類毎にソートすることにより、ワークの種類毎の作業時間の計測結果が得られる。従って、この情報を得た管理装置300では、例えば、ワークの種類毎に実作業時間の平均値を算出し、作業パターン等の再設定の際に、算出した値を標準の作業時間として用いることができる。また、「実作業時間」は、作業を行った作業者も記録されるので、作業者毎の作業時間の計測結果が得られる。従って、この情報を得た管理装置300では、例えば、作業者毎に実作業時間の平均値を算出し、作業パターン等の再設定の際に各作業ステーションの作業者毎に、算出した値を標準の作業時間として用いることができる。こうすることで、各作業者の能力の差も加味した作業パターン等の再設定を行うことができる。
次に、中央制御装置200による無人搬送車100の運行制御の処理の流れについて説明する。図7は無人搬送車100の運行制御フローを示す図である。中央制御装置200は、ワーク移載エリア1において、IDリーダ1cにより読み取られたワークのIDと、そのワークを搬送する無人搬送車100のIDとをマッチングし、上述した無人搬送車100の管理データを更新すると共に、実測データの管理データにそのワークの情報を作成する。また、無人搬送車100に対して、そのワークの種類に応じた作業内容の情報等をダウンロードする。無人搬送車100はダウンロードされた情報をHDD124に蓄積して逐次活用することになる。その後、無人搬送車100が番地板11を検出する毎に以下の処理が行われる。
図7において、S11では無人搬送車100は情報読取センサ106により番地板11を検出したか否かを判定する。該当する場合はS12へ進み、そうでない場合は再びS11の処理を実行する。S12では、検出した番地板11の位置情報と、自己のIDとを無線通信装置111から中央制御装置200へ送信する。中央制御装置200は無線通信装置210から情報を受信し、S21で無人搬送車100の管理データを更新する。詳細には、図9(a)に例示した管理データのうち、情報を送信した無人搬送車100の「現在位置」を番地板11の位置情報に基づいて更新する。
S22で中央制御装置200は情報を受信した無人搬送車100の動作内容を決定する。動作内容は、運行に関するものとその他のものとに大別される。運行に関するものは、無人搬送車100の移動継続、停止、分流路における移動方向等である。無人搬送車100が作業エリア3を移動中の場合、現在設定されている作業パターンに従って運行制御が行われる。例えば、直列作業パターンが設定された場合は、図4(a)の破線3aで囲む誘導ライン10を移動するように無人搬送車100を制御し、並列作業パターンが設定された場合は、図4(b)の破線3bで囲む誘導ライン10を移動するように無人搬送車100を制御する。また、混在作業パターンが設定された場合は、図6のS4での処理に従い、ワークの標準の作業時間が所定値より大きい場合は図4(c)の破線3cで囲む誘導ライン10を、所定値以下の場合は破線3dで囲む誘導ライン10のいずれかを移動するように無人搬送車100を制御する。また、図4(b)及び(c)のように並列作業パターンが採用されている場合、分流路において、空きの作業ステーションへ振り分けるといった運行制御が行われる。なお、本実施形態の場合、直列作業パターンの各作業ステーション(図4(a)及び(b)の「直1」乃至「直4」では無人搬送車100は停止せずに低速で移動が継続され、並列作業パターンの各作業ステーション(図4(b)及び(c)の「並1」乃至「並3」)では無人搬送車100は停止させられる。
動作内容のその他のものとしては、実作業時間の計測指示や、ディスプレイ109に対する作業内容の表示の指示、充電指示といったことが挙げられる。実作業時間の計測指示は無人搬送車100が並列作業パターンの作業ステーション(図4(b)及び(c)の「並1」乃至「並3」)に到達した場合に行われる。S23で中央制御装置200はS22で決定した無人搬送車100の動作内容を、情報を受信した無人搬送車100に対して無線通信装置210から送信する。
S13で無人搬送車100は無線通信装置111により中央制御装置200から動作指示を受信し、S13で動作指示のうちの運行制御に関する指示を実行する。次に、S14では受信した動作指示に計測開始指示が含まれているかを判定する。含まれている場合はS16へ進み、そうでない場合はS15で他の指示を実行してS11へ戻る。S16で無人搬送車100は実作業時間の計測を開始する。また、他の処理(例えば作業内容の表示等)があればこれも実行する。S17で無人搬送車100は作業者が操作盤110の作業完了スイッチを操作したか否かを判定する。操作があった場合はS18へ進み、そうでない場合は待ちとなる。S18では実作業時間の計測を完了する。このように本実施形態では、無人搬送車100が作業ステーションに到達してすぐに作業が開始されるとみなし、当該到達から操作盤110の作業完了スイッチを作業者が操作するまでの時間を実作業時間として計測することにより、簡易に実作業時間を計測できる。S19では、計測した実作業時間の情報と、自己のIDとを無線通信装置111から中央制御装置200へ送信する。その後、無人搬送車100は運行を再開する(S20)。
中央制御装置200は、S19で無人搬送車100から送信される情報を無線通信装置210から受信し、S24で実測データの管理データを更新する。詳細には、図9(b)に例示した管理データのうち、情報を送信した無人搬送車100が搬送中のワークの「作業時間」を受信した実作業時間の情報に基づいて更新すると共に、当該ワークの「作業ステーション」、「作業者」を更新する。以上により一単位の処理が終了し、同様の処理が繰り返されることになる。本実施形態では、作業パターンの変更は、実質的に無人搬送車100の作業エリア3における移動経路を変更することで足り、生産設備Aの大規模な変更を伴わず、生産計画に急な変更が生じても迅速に対応できる。従って、生産計画に対応して作業パターンを柔軟に変更し、生産効率の最適化を図ることができる。
本発明の一実施形態に係る、無人搬送車の運行制御が実施される生産設備の概略図である。 (a)は無人搬送車100の構成を示す側面図、(b)は無人搬送車100の制御系のブロック図である。 (a)は直列作業パターンを、(b)は並列作業パターンを、(c)は混在作業パターンを、それぞれ示す図である。 (a)は直列作業パターンの例を、(b)は並列作業パターンの例を、(c)は混在作業パターンの例を、それぞれ示す図である。 管理装置300の処理の概略を示す図である。 作業パターンの設定処理の例を示すフローチャートである。 無人搬送車100の運行制御フローを示す図である。 (a)乃至(c)は、それぞれ、各車種X乃至Zのワークに対する標準の作業時間、生産率、生産量の変動の例を示す図である。 (a)は各無人搬送車100の管理データの例を示す図、(b)は実測データを管理する管理データの例を示す図である。
符号の説明
A 生産設備
3 作業エリア
10 誘導ライン
11 番地板
100 無人搬送車
200 中央制御装置
300 管理装置

Claims (7)

  1. 生産設備内の予め定めた経路を移動し、作業内容の異なる複数種類のワークをそれぞれ搬送する、複数の無人搬送車の運行制御方法であって、
    前記生産設備における作業パターンを設定する設定工程と、
    前記設定工程により設定された前記作業パターンに従って前記無人搬送車の運行制御を行う運行制御工程と、を備え、
    前記作業パターンが、
    前記無人搬送車を、前記経路のうち、複数の作業ステーションを通過する経路で移動させ、前記複数の作業ステーションにおいて、前記無人搬送車に搭載されたワークに対する複数の作業を分担して行う第1の作業パターンと、
    前記無人搬送車を、前記経路のうち、単一の作業ステーションを通過する経路で移動させ、前記単一の作業ステーションにおいて、前記無人搬送車に搭載されたワークに対する複数の作業を一括して行う第2の作業パターンと、
    一部の前記無人搬送車を、前記経路のうち、複数の作業ステーションを通過する経路で移動させ、前記複数の作業ステーションにおいて、前記無人搬送車に搭載されたワークに対する複数の作業を分担して行う一方、他の前記無人搬送車を、前記経路のうち、単一の作業ステーションを通過する経路で移動させ、前記単一の作業ステーションにおいて、前記無人搬送車に搭載されたワークに対する複数の作業を一括して行う第3の作業パターンと、を含み、
    前記設定工程は
    各種類のワークの各作業の標準作業時間と、所定期間毎の各種類のワークの生産量と、を記憶したデータベースから、前記標準作業時間及び前記生産量とを読み出す工程と、
    読み出した前記標準作業時間に基づいて、各種類のワーク毎に、そのワークの各作業の前記標準作業時間の合計時間である総作業時間を算出し、算出した総作業時間の最大総作業時間と最小総作業時間との差分を、最大総作業時間で除したワーク間作業時間差パラメータを算出する工程と、
    読み出した前記生産量に基づいて、各種類のワーク毎に、単位期間中のそのワークの生産率を算出し、算出した生産率の最大生産率と最小生産率との差分を、最大生産率で除したワーク間生産率パラメータを算出する工程と、
    読み出した前記生産量に基づいて、各種類のワーク毎に、前記単位期間中のそのワークの最大生産量と最小生産量との差分を、最大生産量で除した生産変動率パラメータを算出する工程と、
    前記ワーク間作業時間差パラメータが第1所定値未満の場合、及び、前記ワーク間作業時間差パラメータが前記第1所定値以上であって、前記ワーク間生産パラメータが第2所定値を超える場合は、前記単位期間中の前記作業パターンとして前記第1の作業パターンを設定する工程と、
    前記ワーク間作業時間差パラメータが前記第1所定値以上で、前記ワーク間生産パラメータが第2所定値以下であって、いずれかの種類のワークの前記生産変動率パラメータが第3所定値以上の場合は、前記単位期間中の前記作業パターンとして前記第2の作業パターンを設定する工程と、
    前記ワーク間作業時間差パラメータが前記第1所定値以上で、前記ワーク間生産パラメータが第2所定値以下であって、全ての種類のワークの前記生産変動率パラメータが前記第3所定値未満の場合は、前記単位期間中の前記作業パターンとして前記第3の作業パターンを設定する工程と、を含み、
    前記運行制御工程では、
    前記設定工程において前記第1の作業パターンが設定された場合は、各無人搬送車を、前記複数の作業ステーションを通過する経路で移動させ、
    前記設定工程において前記第2の作業パターンが設定された場合は、各無人搬送車を、前記単一の作業ステーションを通過する経路で移動させ、
    前記設定工程において前記第3の作業パターンが設定された場合は、一部の前記無人搬送車を、前記複数の作業ステーションを通過する経路で移動させ、他の前記無人搬送車を、前記単一の作業ステーションを通過する経路で移動させることを特徴とする無人搬送車の運行制御方法。
  2. 更に、
    前記単一の作業ステーションにおける、ワークに対する実作業時間をワークの種類毎に計測する計測工程を備え、
    前記設定工程では、
    前記計測工程において計測された前記実作業時間に基づき前記標準作業時間を修正し、前記作業パターンを再設定することを特徴とする請求項1に記載の無人搬送車の運行制御方法。
  3. 更に、
    前記単一の作業ステーションにおける、ワークに対する実作業時間を作業者毎に計測する計測工程を備え、
    前記データベースは、作業者毎に前記実作業時間を記憶し、
    前記設定工程では、
    前記単一の作業ステーションで作業を行う作業者の、前記データベースに記憶された前記実作業時間に基づいて前記標準作業時間を修正し、前記作業パターンを再設定することを特徴とする請求項1に記載の無人搬送車の運行制御方法。
  4. 前記計測工程では、
    無人搬送車が前記単一の作業ステーションに到達してから、前記無人搬送車に設けられた作業完了スイッチを作業者が操作するまでの時間を前記実作業時間として計測することを特徴とする請求項2又は3に記載の無人搬送車の運行制御方法。
  5. 前記無人搬送車は、ワークに組みつけられる部品も搭載することを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の無人搬送車の運行制御方法。
  6. 生産設備内の予め定めた経路を移動し、作業内容の異なる複数種類のワークをそれぞれ搬送する、複数の無人搬送車の運行制御システムであって、
    前記生産設備における作業パターンを設定する設定手段と、
    前記設定手段により設定された前記作業パターンに従って前記無人搬送車の運行制御を行う運行制御手段と、を備え、
    前記作業パターンが、
    前記無人搬送車を、前記経路のうち、複数の作業ステーションを通過する経路で移動させ、前記複数の作業ステーションにおいて、前記無人搬送車に搭載されたワークに対する複数の作業を分担して行う第1の作業パターンと、
    前記無人搬送車を、前記経路のうち、単一の作業ステーションを通過する経路で移動させ、前記単一の作業ステーションにおいて、前記無人搬送車に搭載されたワークに対する複数の作業を一括して行う第2の作業パターンと、
    一部の前記無人搬送車を、前記経路のうち、複数の作業ステーションを通過する経路で移動させ、前記複数の作業ステーションにおいて、前記無人搬送車に搭載されたワークに対する複数の作業を分担して行う一方、他の前記無人搬送車を、前記経路のうち、単一の作業ステーションを通過する経路で移動させ、前記単一の作業ステーションにおいて、前記無人搬送車に搭載されたワークに対する複数の作業を一括して行う第3の作業パターンと、を含み、
    前記設定手段は、
    各種類のワークの各作業の標準作業時間と、所定期間毎の各種類のワークの生産量と、を記憶したデータベースから、前記標準作業時間及び前記生産量とを読み出す手段と、
    読み出した前記標準作業時間に基づいて、各種類のワーク毎に、そのワークの各作業の前記標準作業時間の合計時間である総作業時間を算出し、算出した総作業時間の最大総作業時間と最小総作業時間との差分を、最大総作業時間で除したワーク間作業時間差パラメータを算出する手段と、
    読み出した前記生産量に基づいて、各種類のワーク毎に、単位期間中のそのワークの生産率を算出し、算出した生産率の最大生産率と最小生産率との差分を、最大生産率で除したワーク間生産率パラメータを算出する手段と、
    読み出した前記生産量に基づいて、各種類のワーク毎に、前記単位期間中のそのワークの最大生産量と最小生産量との差分を、最大生産量で除した生産変動率パラメータを算出する手段と、
    前記ワーク間作業時間差パラメータが第1所定値未満の場合、及び、前記ワーク間作業時間差パラメータが前記第1所定値以上であって、前記ワーク間生産パラメータが第2所定値を超える場合は、前記単位期間中の前記作業パターンとして前記第1の作業パターンを設定する手段と、
    前記ワーク間作業時間差パラメータが前記第1所定値以上で、前記ワーク間生産パラメータが第2所定値以下であって、いずれかの種類のワークの前記生産変動率パラメータが第3所定値以上の場合は、前記単位期間中の前記作業パターンとして前記第2の作業パターンを設定する手段と、
    前記ワーク間作業時間差パラメータが前記第1所定値以上で、前記ワーク間生産パラメータが第2所定値以下であって、全ての種類のワークの前記生産変動率パラメータが前記第3所定値未満の場合は、前記単位期間中の前記作業パターンとして前記第3の作業パターンを設定する手段と、を含み、
    前記運行制御手段は、
    前記設定手段により前記第1の作業パターンが設定された場合は、各無人搬送車を、前記複数の作業ステーションを通過する経路で移動させ、
    前記設定手段により前記第2の作業パターンが設定された場合は、各無人搬送車を、前記単一の作業ステーションを通過する経路で移動させ、
    前記設定手段により前記第3の作業パターンが設定された場合は、一部の前記無人搬送車を、前記複数の作業ステーションを通過する経路で移動させ、他の前記無人搬送車を、前記単一の作業ステーションを通過する経路で移動させることを特徴とする無人搬送車の運行制御システム。
  7. 更に、
    前記単一の作業ステーションにおける、ワークに対する実作業時間を計測する計測手段を備え、
    前記設定手段は、
    前記計測手段により計測された前記実作業時間に基づき前記標準作業時間を修正し、前記作業パターンを再設定することを特徴とする請求項に記載の無人搬送車の運行制御システム。
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