JP4264570B2 - 偏向装置を用いた投影型映像表示装置 - Google Patents

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Description

本発明は、光源から放射される光線を、可動ミラーを利用して高速スキャンを行う偏向装置用いた投影型映像表示装置に関する。
現在の市場に出ている投影型表示装置は光源に超高圧水銀型発光管やハロゲンランプが使用されているが、それら光源の寿命が4,000から6,000時間レベルであるため、日常のテレビとして使用した場合、2年から3年でランプ交換をしなければならなく、支障を来たしている。
そのため、昨今では、光源にLEDやレーザ等の固体照明素子を使用する提案が増加している。光源に固体照明素子を用いた場合、その寿命は20,000時間以上と考えられており、またそれらの発光スペクトル特性から、色再現性に優れる等のメリットがある。中でも、レーザ光源は発光スペクトル幅が狭くその色域が広いため、色再現性でLEDより優れており、またレーザ光のコリメート特性から、光学系での光利用率の向上や、機構の小型化が期待できる観点から究極の光源と言われている。
レーザ素子を光源とした投影型映像表示装置に、偏向装置を用いたスキャン方式によるものがある。図14は、従来のスキャン方式による投影型映像表示装置の基本構成を示す。この投影型映像表示装置は、光源照明部では、光源に赤色、緑色、青色(以下順にR,G,B)のレーザ素子(以下LD)1R、1G、1Bを配置し、光源の下流には、レンズ(2R,2G,2B)を配置し各色の光線をコリメート光線に成形している。レンズ(2R,2G,2B)の出射側には、光路合成手段としてダイクロイックミラー(以下DM)3R,3G,3Bを配置し所望の波長を反射、もしくは透過させ、R,G,B光線を光軸Ax1上に揃える。ここで、光学系の上流とはLD光源で、最下流をスキャン面17とする。
光源照明部から出射した光線Laは、軸Ax9を中心に往復回動運動する平面ミラーを備えた偏向装置15で水平方向に偏向され、さらに軸Ax10を中心に往復回動運動する平面ミラーを備えた偏向装置16で垂直方向に偏向されてスキャン面17上に光線が投影される。具体的には、偏向装置15の往復回動周波数が22KHzで、偏向装置16の往復回動周波数が60Hzであれば、垂直解像度720本の所謂ハイビジョン(HD)TV並みの高解像度映像表示が行なえる。
一般に、偏向装置としてはポリゴンミラーやガルバノミラーが用いられているが、高解像度の映像表示装置には、より高速に光を偏向制御できるMicro Electrical Mechanical System(以下MEMS)技術を用いたミラーデバイスが使用されている。
図15は、電磁力型のMEMSを用いた従来の偏向装置の一例を示し、図15(A)は平面図、図15(B)はB−B断面図である。偏向装置4′は、中央部にAg、AlやCu蒸着等で平面ミラー42′が形成された可動部41が一対のヒンジ43a,43aにより固定部側である環状部材44に連結され、また、環状部材44の左右に設けられた磁石45a,45bとミラー可動部41の両サイドに設けられたコイル電線46とでミラー駆動手段を構成している。そして、コイル電線46に電流を正負切り替えて流すことで電磁力(ローレンツ力)を発生させ、可動部41を軸Ax2を回転軸として往復回動駆動する構成となっている。
しかし、電磁力型では、大きなローレンツ力で高速スキャンを行おうとすると、磁石やヨーク等が大型化してしまうという問題がある。また、自己発熱、ねじれに伴う金属疲労による低寿命化の問題がある。投影型映像表示装置の偏向装置に用いるMEMSミラーデバイスの改善提案としては、MEMSの振り角を大きくするための技術として、例えば、特許文献1のように光源から出射した光線を、MEMSの第1のミラー面と第2のミラー面に同時に照射するようにしたものや、特許文献2のように可動ミラー部の支点の位置を変更するようにした振角改善、あるいは、スキャン角改善が多く、高速スキャンに関するものとしては、可動ミラーの形状や大きさ、材質などを工夫して共振周波数を制御することにより改善するようにしたものなどが見られる程度である。
投影型映像表示装置において、目的の空間解像度と時間解像度に対する偏向装置やレーザ光源LDの必要な性能に関して説明する。1280×720のHD解像度で、フレームレートを60fpsの投影型表示装置を実現する場合、先ず偏向装置の駆動周波数(速度)は、720本の垂直ラインを1秒間に60回描画(スキャン)しなければならないので、720×60=43kHz以上が必要である。図15のように可動部41の中央部にヒンジ43a,43bが位置する場合、1周期間で往復の2ラインの描画が行なえるから、実質的に必要な駆動周波数は43kHzの半分の、21.5kHzとなる。
レーザ光源においては、1画素にレーザ光線を照射できる時間が、1/(1280×720×60)=1/(55MHz)secであり、この期間毎に各LD(1R,1G,1B)の光出力、即ち階調を切り替える必要がある。階調に関しては、LD光源に印加する電流を可変させる直接変調方式と、AOM(音響光学素子)を用いてそれに印加する電力を可変させる間接変調方式が有る。
また、前記スキャン方式における別の投影手段として、図16に示すように、固体発光素子(1R,1G,1B)とDIGITAL MIRROR DEVICE(以下DMD)と呼ばれるミクロンオーダーの画素分の可動ミラーアレイを組合せ制御することで画像を構成するものがある。前記スキャン方式と異なる点を以下説明する。
光源照明部では、光源に赤色、緑色、青色(以下順にR,G,B)のレーザ素子LD(1R、1G、1B)を配置し、光源の下流には、レンズ(2R,2G,2B)を配置し各色の光線をコリメート光線に成形している。レンズ(2R,2G,2B)の出射側には、集光レンズ18、ロッドインテグレータ19、リレーレンズ20、ミラー21、が配置される。LD1R,1G,1BとDMD22は、水平、垂直同期信号や画像信号により発光タイミングや偏向方向が制御されており、DMD22にR画像信号が入力されている時間帯にLD1Rが発光する。同様にDMD22にG,B画像信号が入力されている時間帯にLD1G、1Bが時間順次発光する。このように、DMD22も時間順次的にR,G,B画像を構成し、前記R、G、B光線がDMD22に入出射することで、時間順次的にR、G、B画像光線が形成される。また、DMD22の光路の下流には投影レンズ23が配置されており、スクリーン24上には、投影レンズ23により、時間順次的にR、G、B映像が投射される。この際、スクリーン24上に投射されたR,G,B映像は各々が180Hz以上の人間の色分解能以上、即ち1フレーム(R+G+B)映像が60Hz以上の速さで切り替えられることで、錯覚的にカラー映像として視認される。
特開2006−201350号公報 特開2005−70091号公報
MEMS技術を用いたミラー型偏向装置においては、ハイビジョンクラスの垂直解像度720本、1080本やそれ以上の高解像度の表示装置を実現する場合、各21.5kHz,33kHz、それ以上の高速動作と広い振角を要し、これらを実現するには、静電力型では、数百Vの電圧が必要になり高耐圧部材を使用しなければならず、デバイス用周辺回路が大型化してしまうという問題がある。
本発明は、上述したような現状に鑑みてなされたものであり、ミラー部の駆動周波数や駆動電圧を高くすることなく、また、磁石やヨーク等を大型にすることなく2倍のスキャン速度が得られる偏向装置を実現し、その偏向装置を用いることにより、小型でハイビジョンクラス以上の高解像度に対応でき、また、立体映像表示やステレオ映像表示のサービスも可能な投影型映像表示装置を提供することを目的としている。
上述の課題を達成するために、本発明の第1の技術手段は、固体発光素子の発光を映像信号で変調する光源照明部と、前記光源照明部から出射された光線をスキャンする往復回動する可動部に設けたミラーによって偏向する偏向装置を有し、前記ミラーは、第1のミラー面と該第1のミラー面と反射方向が異なる第2のミラー面とを有するV字構造体ミラーで構成され、前記可動部に対し、前記第1のミラー面と第2のミラー面が交わる稜線と前記可動部の回動軸とを含む面を境に左右対称に設けられ、前記V字構造体ミラーの往復回動運動の前半の半周期間に前記第1のミラー面で2ライン分のスキャンを行ない、後半の半周期間に前記第2のミラー面でさらに2ライン分のスキャンを行うことにより前記可動部の1周期の往復回動運動で4ライン分の水平スキャンを行ない、更に、該偏向装置の第1のミラー面でスキャンされた光線を反射する第1の補助ミラー及び前記第2のミラー面でスキャンされた光線を反射する第2の補助ミラーと、当該第1及び第2の補助ミラーで反射された光線の光路を一致させる光路合成素子と、を備え、当該光路合成された光線を垂直スキャンして投影する投影型映像表示装置を特徴とする。
第2の技術手段は、第1の技術手段において、前記偏向装置のV字構造体ミラーは、MEMSの平面可動部に設けられることを特徴とする。
第3の技術手段は、第1又は2の技術手段において、前記偏向装置の前記可動部は前記回動軸と直交する軸を有し、該軸を中心に回動することより前記光路合成された光線が垂直スキャンすることを特徴とする。
の技術手段は、第1〜3のいずれかの技術手段において、前記光源照明部から出射された光線が、前記V字構造体ミラーにおける第1のミラー面と第2のミラー面に同時に入射する期間は前記固体発光素子の駆動を停止することを特徴とする。
の技術手段は、第1〜4のいずれかの技術手段において、前記第1の補助ミラーと第2の補助ミラーのいずれか一方の光路上において光線の偏光方向を90度回転させる偏光変換素子を、該補助ミラーの光入射側、又はミラー上、もしくは光出射側に配置すると共、前記第1の補助ミラーで反射した光線と第2の補助ミラーで反射した互いに異なる偏光光線を同一光路に合成する偏光光線合成素子を配置したことを特徴とする。
の技術手段は、第1〜5のいずれかの技術手段において、前記光源照明部には、複数の固体発光素子を具備し該複数の固体発光素子から出射した光線群の光路を一致させる光路合成素子が設けられることを特徴とする。
の技術手段は、第5又は6の技術手段において、前記第1のミラー面と、前記第2のミラー面で反射される光線の変調映像信号を、それぞれ独立して立体映像で投影するようにしたことを特徴とする。
の技術手段は、第の技術手段において、前記第1の補助ミラーから投影された第1の偏光映像と、第2の補助ミラーから投影された第2の偏光映像のそれぞれの1ラインを重ねて投影するようにしたことを特徴とする。
本発明によれば、以下のような効果が得られる。
・偏向装置の可動ミラー部が往復回動運動する1周期間で4ラインのスキャンが行なえるので、ミラー面が平面である従来の偏向装置と比較し、ミラー部の駆動周波数や駆動電圧を高くすることなく、また、磁石やヨーク等を大型にすることなく2倍のスキャン速度を得ることが可能となる。
・V字構造体のミラーを偏向装置の可動部の往復振動軸を境に対称形とすることで、光学設計の上で、片側の設計だけすれば良く、開発期間を短縮できることや、スキャン面にライン表示をさせる際に、各ライン長の制御が行い易くなる。
・本発明の偏向装置を用いることにより容易に、異なる2つの投影領域に同一、もしくは異なる映像を投影するステレオ映像表示が可能な投影型映像表示装置を提供することできる。
・ミラー可動部を、回転軸を中心に往復回動駆動する従来と同等の簡易な装置構成であるにもかかわらず、スキャン速度を2倍にすることが可能となる。
・V字構造体ミラーを直交する2軸方向に回動可能な可動部に設けることで、投影型映像表示装置における偏向装置が1つで済むので装置の小型化が可能となり、また、その偏向装置を用いることで簡単にステレオ映像表示が可能な投影型映像表示装置を提供することができる。
・本発明の偏向装置に2つの補助ミラーを組み合わせることで、2つの投影映像の合成や隣接、分離させることが可能となり、投影箇所を自由に可変できる投影型映像表示装置や投影型ステレオ映像表示装置を容易に作製することができる。
・本発明の偏向装置と、2つの補助ミラー及び光路合成素子を組み合わせることで、平面ミラー型の偏向装置の駆動周波数に比べて半分の駆動周波数でフルハイビジョンクラスの投影表示が可能となることと併せ、1つの偏向装置でスクリーン上にP波画像とS波画像が同時に投影可能となるため、それぞれに対応した偏光フィルタ(めがね等)を使用することで、立体映像表示サービスが可能な投影型映像表示装置を提供することできる。
以下に、本発明の実施の形態について説明する。まず、本発明のV字構造体のミラーを一体化した偏向装置を用いた投影型画像表示装置の基本概念図を示す図1により、その構成と光線の振る舞いについて説明する。
光源照明部においては、光源には、赤色、緑色、青色のレーザダイオード光源(以下LD)1R、1G、1Bを使用し、レンズ群(2R、2G、2B)を配置し、LD(1R、1G、1B)の出射光線をコリメート化している。レンズ群(2R、2G、2B)によりコリメート化した光線は、特定波長の光線のみ反射し、その他の光線を透過させるダイクロイックミラー(以下DM)3R,3G,3Bにより同一光路を通過し、図1中の[I]に到達する。DM(3R)では、赤色光線Rは反射され、DM(3G)で緑色光線Gは反射され、赤色光線Rは透過する。DM(3B)では、青色光線Bは反射され、赤色光線Rと緑色光線Gは透過する。また、DM(3R)に関しては、全反射ミラーでも同様の光線の振る舞いとなる。
本実施形態では、表示解像度を1280×720ドット、フレーム周波数を60Hzの投影映像表示装置を作製するため、偏向部において、第1の偏向装置4には光線を水平1軸方向に偏向するタイプでその駆動周波数が11kHzのミラー型MEMSを使用した。第2の偏向装置7には、光線を垂直1軸方向に偏向し、その駆動周波数が60Hzのものを使用した。また、偏光部の図示[I]に到達する光線をP波(P偏光)になるように各シングルモードのレーザダイオード(以下LD)を使用し、配置方向を定めた。
本実施形態における光線の振舞いは、先ず始めの駆動半周期間では、各LD(1R、1G、1B)を出射した光線は、第1の偏向装置4のV字構造体の第1ミラー面42aで水平スキャンされ、第1の補助ミラー5aで反射し、P波を透過する光路合成素子6を通過し、第2の偏向装置7によって垂直スキャンされて、スクリーン(スキャン)面8に到達する。
そして、残りの駆動半周期間で、各LD(1R、1G、1B)を出射した光線は、第1の偏向装置4のV字構造体の第2ミラー面42bで水平スキャンされ、第2の補助ミラー5bに入射する。この際、第2の補助ミラー5bの光線出射側には、偏光方向を90度回転する波長板(λ/2板)9を挿入しS偏光に変換しており、光路合成素子6内部の誘電体薄膜形成面6aで反射し、進行方向が変わり、第1の補助ミラー5aからのP波が進行した同一光路上を進み、第2の偏向装置7により垂直スキャンされ、スキャン面8に到達する。
本実施形態では、各LD(1R、1G、1B)は、1画素での階調を表現するため、1/(1280×720×60)secで電流可変制御している。また、LD1Gに関しては、1064nmの赤外LDにSHG素子を組み合わせて632nmの光線を得ている。なお、LD(1R、1G、1B)のP偏光をS偏光にする方法としては、第2の補助ミラー5bの反射面にλ/4板を使用する方法と、第2の補助ミラー5bの入射側、もしくは出射側にλ/2板を使用する方法がある。
図2は、光源照明部と偏向部についての信号制御を行う制御回路ブロック図を示し、制御部33では、映像信号(入力)に含まれる水平同期信号、並びに垂直同期信号によってLD階調制御、即ち電流制御を行い、併せて、水平方向の偏向装置と、垂直方向の偏向装置のシークエンスを行ない、各制御信号や駆動電圧を光源照明部31と偏向部32に供給する。また、画像信号は、予め、フレームメモリに構築される時点で、スキャン方向に合わせてデータ並べ替えを行っている。具体的には、1ライン目が左から右へのスキャン方向の場合、1ライン目の画像信号はそのまま、フレームメモリ構築され、2ライン目が右から左の場合、2ライン目の画像信号は、逆配列に変換され、フレームメモリに構築される。また、入力映像信号が立体画像に対応している場合は、後述する立体映像表示のための画像処理も行われる。
次に、図3から図6を用いて上述した実施形態に係る偏向装置の構造と光学設計の詳細について説明する。図3は、1軸方向に偏向制御する電磁(ローレンツ)力により、1つの平面可動部が振動するMEMS(MECHANICAL ELECTRO MACHINE SYSTEM)にV字構造体ミラーを設けた例を示したものであり、図3(A)は偏向装置の平面図、図3(B)は、図3(A)におけるA−A断面図である。V字構造体ミラー42は、可動部41に対し、第1のミラー面42aと第2のミラー面42bが交わる稜線と可動部41の回動軸Ax2とを含む面を境に左右対称に設けられている。固定部である環状部材(ヨーク)44には、回転軸Ax2を境に左右に1対の磁石45a,45aが対称配置され、平面可動部41には、V字構造体ミラー42の周囲にコイル電線46が形成されており、このコイル電線46に印加する電流値を制御することで平面可動部41が回転駆動される。MEMSでは、前述したローレンツ力、可動部の材料や形状および自重により決まる共振周波数が存在し、V字構造体ミラー42を含む平面可動部41を共振駆動させることで、高速振動で広い振り角が得られる。本実施形態で使用したMEMSの駆動周波数は11kHzで振り角が±15degである。また、V字構造体ミラーは、Ag全反射薄膜でミラー面42a、42bを形成(接着)した。なお、実際のV字型構造体にはMEMSの平面可動部41と貼り付けるための耳が具備されているが、ここでは省略している。ミラーを設けるV字構造体については、プレス加工で成形したが、ガラス材等の三角柱プリズムにミラーを形成したものや、MEMSを作製する際のエッチング加工時に一体成形しても構わない。
図4は、V字構造体ミラーを直交する2軸の周り振動するMEMSの平面可動部に取り付けるようにした、本発明の第2の実施形態に係る偏向装置の断面図を示す。なお、図3の場合と同様の機能を有する部分については同じ番号が付してある。本実施形態の場合、V字構造体ミラー42が設けられる第1の可動部41は、一対のヒンジ43a,43aによって第2の可動部47に連結され、第2の可動部47は、一対のヒンジ43b,43bによって固定部である環状部材44に連結され、ジンバル機構によってV字構造体ミラー42は、直交する2軸を回転軸として回動可能になっている。環状部材44には、水平スキャン用の一対の磁石45a,45bと垂直スキャン用の一対の対の磁石45c,45dとがそれぞれ左右と上下に対称配置され、また、水平スキャン用のコイル46a,46aは第1の可動部41の周辺に、垂直スキャン用のコイル46b,46bは第2の可動部47の周辺にそれぞれ配設され、各スキャン方向の駆動手段が構成されている。この偏向装置40を用いることにより、小型の投影型映像表示装置で後述するステレオ映像表示のサービスも可能となる。
次に、レーザ光源LDからの光線が、MEMS上に形成したV字構造体第1のミラー面42aに入射した際の振る舞いを図5により、V字構造体第2のミラー面42bに入射した際の振る舞いを図6により説明する。なお、ここでは垂直スキャンに関する説明は省略する。
図5(1)は、MEMSのコイル電線46(図3)に流れる駆動電流が0の場合を示し、可動部41が回動していない(光学角度0°)場合の光線の振る舞いであり、光線がV字構造体の両ミラー面(42a,42b)に同時に入射しており、光線は2方向に分かれる。このままではスキャン面での映像表示に支障を来たすので、光線が同時にV字構造体の両ミラー面(42a,42b)に照射している期間は、LD光源をOFFさせ、スクリーン上へLD光線を投影しないようにするのが好ましい。図5(2)は、MEMSのコイル電線46に流れる電流の振幅が正の領域で増加した際のもので、可動部41が回動し始めた場合の光線の振る舞いである。この時、LDからの光線はV字構造体第1のミラー面42aで反射され、スクリーンにLD(1R、1G、1B)の光線が到達する(図示の白点)。図5(3)は、駆動電流が正の領域で最大振幅となった場合で、MEMSの可動部41が最大振り角(+15deg)まで回動する。この時、スキャン面8には、1ライン目のスキャンが完了する(図示の黒点から白点間)。図5(4)は、駆動電流の振幅が正の領域で減少していく場合で、MEMSの可動部41が逆方向に偏向することと併せ、前記の1ライン目のスキャン方向とは逆方向にスキャンする。そして、駆動電流の振幅が0になった時に、2ライン目のスキャンが完了する。以上が、MEMSの半周期間のスキャン状態であり、V字構造体第1のミラー面42aにて2ラインのスキャンを行っている。
図6(5)は、MEMSのコイル電線46に供給する駆動電流の振幅が0の場合で、可動部41が回動していない(光学角度0°)場合の光線の振る舞いであり、この場合も前記と同様にLD光源をOFFさせ、スクリーン上へLD光線を照射しないようにしている。図6(6)は、MEMSのコイル電線46の駆動電流の振幅が負の領域で増加した際のもので、可動部41が回動し始めた時の光線の振る舞いである。この時、LDからの光線はV字型ミラーの第2のミラー面42bでスキャンされ、所望のスキャン面(スクリーン)8に、LD(1R、1G、1B)の光線が到達する(図示の白点)。図6(7)は、駆動電流が負の領域で最大振幅になった場合のもので、MEMSの可動部41が最大振り角(−15deg)まで回動する。この時、スキャン面8には、V字型ミラーの第2のミラー面42bにより3ライン目のスキャンが完了する(図示の黒点から白点間)。図6(8)は、駆動電流の振幅が負の領域で減少していく場合で、MEMSのV字型ミラーの第2ミラー面42bが逆方向に偏向することと併せ、前記の3ライン目のスキャン方向とは逆方向にスキャンする。そして、駆動電流の振幅が0になった時に、4ライン目のスキャンが完了する。このように、MEMSの駆動1周期間にV字型ミラーの両ミラー面42a,42bにより4ライン分のスキャン、もしくは、投影画像表示が行なえる。
図7は、本発明による偏向装置の変形例を示す。本変形例は、偏向装置におけるミラー部を、平面ミラーとV字型ミラーとを組み合わせて構成するようにしたものであり、この場合の偏向装置(4−1,4−2)は、MEMSの可動部上にAg蒸着により形成した平面ミラー42−1と、平面ミラー42−1の出射光側に、第1の実施形態に用いたものと同様のV字型ミラー42−2を固定配置して構成される。
光源照明部に関しては、図1と同様、LD(1R、1G、1B)を使用し、レンズ群(2R、2G、2B)を配置し、DM(3R、3G、3B)により光線を同一光路上で通過させ、図1中[I]に到達させる。[I]からの光線はMEMSの平面可動部41′における平面ミラー42−1上の略中央に到達するようにした。平面ミラー42−1でスキャンされた光線は、V字構造体ミラー42−1の第1ミラー面42aに始めの半周期間入射し、残りの半周期間でV字構造体ミラー42−2の第2ミラー面42bに入射する。以後の光線の振る舞いは、実施の形態1と同様であるので省略する。
次に、本発明による偏向装置の光学設計の詳細について、図8により説明する。図8は、MEMS4の可動部41が光軸Ax5から、θ2deg偏向した状態を示しており、図中の軸Ax2はMEMS4の可動部41の回転軸、軸Ax6は軸Ax2とV字構造体ミラー面の頂点を結ぶ線をあらわしている。また、V字構造体ミラー42の第1ミラー面42aと基準軸Ax4が成す角をθ3、光軸Ax5と軸Ax6が成す角をθ4、V字構造体42の第1ミラー面42aと光軸Ax5が成す角をθ5とし、V字構造体42の第1ミラー面42aの法線Ax7とすると、光線Laが光軸Ax5を進行しV字構造体42の第2ミラー面42bで反射し、光軸Ax5に対してθyの角度で反射した時、θyは次のように求められる。すなわち、法線Ax7は、θyの2等分線であり、Ax7はV字構造体42の第1ミラー面42aの法線であるから

θy/2+θ5=90
θy=2×(90−θ5) ・・・(1)

また、三角形T1,T2,T3より

θ3+θ5+90=180
θ5=90−θ3 ・・・(2)

また、三角形T2,T3,T4より

θ1+θ4+θ3+90=180
θ3=90−(θ1+θ4)・・・(3)

また、θ2とθ4は偏向角であるから

θ4=θ2 ・・・(4)

従って、(1)式は

θy=2×[90−(θ1+θ2)]・・・(5)

ここで、設計時にV字構造体のミラー面42a,42bの頂点の半角θ1=40deg、可動部の最大振り角θ2=15degとすると、式(5)より

θy(max)=94deg ・・・(6)

また、偏向角3degの時に、光線Laが片側のミラー面42aだけに入射したとすると、同様に(5)式より

θy(min)=70deg ・・・(7)

従って、(6)、(7)式より、この場合の、スキャン角θyは94−70=24degとなる。
水平方向のスキャン角θyが小さい時、即ち画角が小さい時には、LD光源径の横寸法をレンズ設計やスリットにより予め結像倍率分小さくし、シリンドリカルレンズや、fθレンズ等を、場合によっては投影レンズ群と併せて用いることで画角を広げることが可能になる。
次に、図9により、軸Ax2を回転軸として回動するV字構造体ミラー面(42a,42b)、補助ミラー(5a,5b)、光路合成素子6(便宜上図示せず)の光学設計の詳細について説明する。上方から入射する光線がV字構造体の第1ミラー面42aで反射した反射光線と光軸Ax5との成す角度をθ6、第1の補助ミラー5aに入射する光線と反射する光線が成す角をθ7、その反射光線と光軸Ax5と成す角をθ8とする。
図示した光線をスキャン角θy(max)−θy(min)を2等分する光線とすると、θ6は前式の(6)、(7)より、
θ6=θy(min)+[θy(max)−θy(min)]/2 ・・・(8)
=70°+(94°−70°)/2 =82°

第1の補助ミラー5aの法線Ax8と光軸Ax5が成す角をθ9とし、
基準軸Ax4に対して、第1の補助ミラー5aはθ10傾いているとすると

θ10+θ9=90°
θ10=90°−θ9 ・・・(9)

三角形T4、T5、T6の関係から

θ6+θ9+θ7/2=180°
θ9=180°−(θ6+θ7/2)・・・(10)

また、三角形T5、T6、T7の関係から
θ6+θ7+θ8=180°
θ7=180°−(θ6+θ8)・・・(11)
以上から、(9)は、
θ10=90°−[180°−(θ6+θ7/2)]
=90°−180°+θ6+[180°−(θ6+θ8)]/2
=41°−θ8/2 ・・・(12)
ここで、図1や図7において、光路合成素子6の光線入射面に光線(の中心光線)を垂直に入射するように設計する際にはθ8を45degとすれば良いので、(12)式から、
θ10==41−45/2=18.5degとなる。
図10は、第2の実施形態として図4に示した偏向装置40を利用し、入力映像信号に含まれる2つの映像情報を、異なる場所に投影するステレオ映像表示についての説明図である。なお、光源照明部は省略してあるが、図1の場合と同様にLD(1R、1G、1B)を用いる。図10(A)において、V字構造体ミラー42は、直交する2軸方向にそれぞれ往復回動駆動されることにより、1ライン目と2ライン目、の映像は、スクリーンS1に投影され、3ライン目と4ライン目はスクリーンS2に投影される。そして順次、スクリーンS1には、5,6ライン目、9,10ライン目・・・、スクリーンS2には、7,8ライン目、11、12ライン目・・・が投影される。このように1つの偏向装置で、図10(B)に示すように壁や柱の異なる2面(前記スクリーンS1,S2)に同時に同じ、もしくは異なる投影映像を形成できる。したがって、この偏向装置40を用いることにより、投影型ステレオ映像表示装置における偏向装置を1つにすることができるので、装置の小型が可能となる。
図11は、第1の実施形態として図3に示した偏向装置4を利用したステレオ映像表示の例を示す。本例の場合は、図11(A)に示すように、可動部にV字構造体ミラー42が設けられた偏光器4を水平スキャン用とし、垂直スキャン用の偏向装置7を別途設けるようにしたもので、偏向装置4と偏向装置7との間の光路上に2つの補助ミラー5a,5bをそれぞれ配置する構成となっている。光源照明部には図1の場合と同様にLD(1R、1G、1B)を用いている。本例の場合も図10の場合と同様に、1ライン目と2ライン目、の映像は、スクリーンS3に投影され、3ライン目と4ライン目はスクリーンS4に投影される。そして順次、スクリーンS3には、5,6ライン目、9,10ライン目・・・、スクリーンS4には、7,8ライン目、11、12ライン目・・・が投影される。
ステレオ映像表示の用途としては、例えば、図11(B)のように車のインパネの異なる2面(スクリーンS3,S4)に投影映像を形成でき、2つの補助ミラー5a、5bの位置、角度等を調節可能とすることで、スクリーンS3とスクリーンS4の表示位置や表示画面サイズが調節可能となる。
次に、本発明に係る偏向装置を用いて立体映像表示を行う例について、図1、図12、13にもとづいて説明する。なお、光源照明部にはこれまで説明した実施形態と同様に、3原色のLD(1R、1G、1B)を用いた。光源照明部からの光線は、順次、水平方向スキャン用の偏向装置4におけるV字構造体42のミラー面42a、42bに入射する。この際、LD(1R、1G、1B)はV字構造体ミラー面42a,4bに対して、P偏光としたがS偏光でも構わない。
偏向装置4のV字構造体ミラー42が1回の往復運動をする半周期で、LD(1R、1G、1B)はV字構造体ミラー42の第1ミラー面42aで水平スキャンされ、第1の補助ミラー5aで反射して光路合成素子6に入射する。光路合成素子6は偏光ビームスプリッタ(PBS)と一般には呼ばれているものを、光線の入出射を逆に使用したものであり、第1の補助ミラー5aで反射した光線のP波は、そのまま透過する。
光路合成素子6を透過した光線は第2の偏向装置7で垂直スキャンされてスクリーン8に到達し、1ライン目、2ライン目が投影される。次いで、V字構造体ミラー42が1回の往復運動をする残りの半周期で、LD(1R、1G、1B)はV字構造体ミラー42の第2ミラー面42bで水平スキャンされ、第2の補助ミラー5bで反射し、光路合成素子6に入射する。本実施形態においては、第2の補助ミラー5bのミラー面にはλ/4板を施しており、LD(1R、1G、1B)のP波は、第2の補助ミラー5bを出射した際に、S波に変換される。P波をS波に変換する方法としては、図1のところでも記載したように、第2の補助ミラー5bの反射面にλ/4板を設ける方法の他に、第2の補助ミラー5bの入射側、もしくは出射側にλ/2板を配置させる方法によっても同様の効果が得られる。
S波に変換された光線は、光路合成素子6に入射し、偏光光線合成素子6の内部に形成された誘電体薄膜形成面6aにより反射され、透過したP波と同一の光路を進行し、第2の偏向装置7で垂直スキャンされ、スクリーン8に到達して3ライン目、4ライン目が投影され、スクリーン8には、図12(A)に示したように、P波とS波により、画像が表示される。ここで、入力映像信号に立体映像情報が含まれている場合、観測者の左目の前に、P波を透過する第1のフィルタ11を配置すると、左目にはP波による1ライン目と2ライン目の画像だけが視認され、右目の前にS波を透過する第2のフィルタ12を配置すると、右目にはS波による3ライン目と4ライン目の画像だけが視認される。したがって、2ライン目(P波)と3ライン目(S波)(以降の4ライン目と5ライン目、6ライン目と7ライン目・・・)は同一画像を表示させ、該2ライン目には左目における視差を考慮した画像とし、該3ライン目には右目における視差を考慮した画像とすることで、立体的な映像を観測者に認識させることが可能となる。
図12(B)は、図12(A)のスクリーン8に4ライン目までの画像が表示された際の、第1の偏向装置4に印加された駆動電流13aと、第2の偏向装置7に印加された駆動電流13bを示す。駆動電流13aの1周期は(i)−(v)で、先ず(i)−(ii)に移行する際、即ち、駆動電流の振幅が正の領域で増加していく時には、スクリーン8上に1ライン目が表示される。(ii)−(iii)に移行する際、即ち、駆動電流の振幅が正の領域で減少する時には、スクリーン8上に2ライン目が表示される。振幅が正の領域にある場合には、第1の偏向装置4のV字構造体ミラー42の第1ミラー面42aに光線が照射している。次に、駆動電流13aの(iii)−(iv)期間の駆動電流の振幅が負の領域で増加する時には、スクリーン8上に3ライン目が表示され、(iv)−(v)期間の駆動電流の振幅が負の領域で減少する時には、スクリーン8上に4ライン目が表示される。振幅が負の領域にある場合には、第1の偏向装置4のV字構造体ミラー42の第のミラー面42bに光線が照射している。図12においては、第2の偏向装置7の駆動電流は、30Hzもしくは60Hzの正弦波としているため、各目の視野角を考慮に入れた同一画像である2ライン目と3ライン目が1ライン分ずれてしまうことにより、同一画像がずれてしまうことで立体表現能力にやや支障を来たす。
そこで、図13(B)のように第2の偏向装置7の駆動電流14bを、ステップ波とした。すなわち、P波による2ライン目の表示が終了した(ii)−(iii)の期間の後、(iii)−(iv)の期間では駆動電流14bの電圧値を固定することで、図13(A)のようにS波で2ライン目を重複しスキャン(表示)させることができ、立体表示性能が向上する。なお、図12、13では、第1の偏向装置4及び第2の偏向装置7に印加する駆動電流を正弦波で行なったが、矩形波や、ノコギリ波を使用することや、それらの波形を組み合わせることで、更にP波とS波を同一ライン上で重ねることが可能であり、立体表示性能が向上する。
本実施形態の場合も、従来では、1280×720ドットの解像度でフレーム周波数60Hzを得るためには、22kHzで駆動できるMEMSを使用する必要があったが、本発明では、その半分の11kHz駆動で720PのHD画像が得られた。更には、従来の22kHzのMEMSを本発明に適応すれば、水平解像度1080PのHD画像が得られ、最大水平解像度1400Pまで高性能化が可能となる。
以上に説明したように、本発明によれば、ミラー部の駆動周波数や駆動電圧を高くすることなく、また、磁石やヨーク等を大型にすることなく2倍のスキャン速度が得られる偏向装置を実現することができ、その偏向装置を用いることにより、小型でハイビジョンクラス以上の高解像度に対応でき、しかも簡単な構成で立体映像表示やステレオ映像表示のサービスも可能な投影型映像表示装置を提供することできる。なお、本発明の偏向装置はスキャナーに用いることも可能であることは言うまでもない。
本発明による偏向装置を用いた投影型映像表示装置の基本的構成の説明図である。 図1の投影型映像表示装置における光源照明部と偏向部の信号制御についての説明図である。 本発明による偏向装置の第1の実施の形態に係る説明図である。 本発明による偏向装置の第2の実施の形態に係る説明図である。 本発明の偏向装置におけるV字構造体ミラーの往復回動運動の前半周期に行われるスキャンについての説明図である。 本発明の偏向装置におけるV字構造体ミラーの往復回動運動の後半周期に行われるスキャンについての説明図である。 本発明による偏向装置の第1の実施の形態の変形例を示す図である。 本発明の実施の形態におけるV字構造体ミラーの光学設計に関する説明図である。 本発明の実施の形態におけるV字構造体ミラーの下流に補助ミラーが配置される場合の光学設計に関する説明図である。 本発明の第2の実施形態における偏向装置を利用してステレオ映像表示を行う場合の説明図である。 本発明の第1の実施形態おける偏向装置と補助ミラーを組み合わせてステレオ映像表示を行う場合の説明図である。 本発明の偏向装置を利用する立体映像表示についての説明図である。 本発明の偏向装置を利用して立体表示を行う場合の立体表示性能を高める方法についての説明図である。 従来のミラー型MEMSと固体照明素子を用いた投影型表示装置の説明図である。 従来の平面ミラー型MEMSの説明図である。 従来の画素型表示デバイスと固体照明素子を用いた投影型表示装置の説明図である。
符号の説明
1R,1G,1B…固体発光素子、2R,2G,2B…集光レンズ、3R,3G,3B…ダイクロイックミラー、4…第1の偏向装置、41…可動部、42…V字構造体ミラー、42a…第1のミラー面、42b…第2のミラー面、43a,43b…ヒンジ、44…環状部材(ヨーク)、5a,5b,5c,5d…磁石、46,46a,46b…コイル電線、5a…第1の補助ミラー、5b…第2の補助ミラー、6…光路合成素子、7…第2の偏向装置、8…スキャン面(スクリーン)、9…波長板、11a…第1のフィルタ(偏光タイプ)、11b…第2のフィルタ(偏光タイプ)、12a,13a…MEMSの水平スキャン用の駆動電流波形、12b,13b…MEMSの垂直スキャン用の駆動電流波形。

Claims (8)

  1. 固体発光素子の発光を映像信号で変調する光源照明部と、前記光源照明部から出射された光線をスキャンする往復回動する可動部に設けたミラーによって偏向する偏向装置を有し、
    前記ミラーは、第1のミラー面と該第1のミラー面と反射方向が異なる第2のミラー面とを有するV字構造体ミラーで構成され、前記可動部に対し、前記第1のミラー面と第2のミラー面が交わる稜線と前記可動部の回動軸とを含む面を境に左右対称に設けられ、前記V字構造体ミラーの往復回動運動の前半の半周期間に前記第1のミラー面で2ライン分のスキャンを行ない、後半の半周期間に前記第2のミラー面でさらに2ライン分のスキャンを行うことにより前記可動部の1周期の往復回動運動で4ライン分の水平スキャンを行ない、
    更に、該偏向装置の第1のミラー面でスキャンされた光線を反射する第1の補助ミラー及び前記第2のミラー面でスキャンされた光線を反射する第2の補助ミラーと、当該第1及び第2の補助ミラーで反射された光線の光路を一致させる光路合成素子と、を備え、当該光路合成された光線を垂直スキャンして投影することを特徴とする投影型映像表示装置。
  2. 前記偏向装置のV字構造体ミラーは、MEMSの平面可動部に設けられることを特徴とする請求項1に記載の投影型映像表示装置。
  3. 前記偏向装置の前記可動部は前記回動軸と直交する軸を有し、該軸を中心に回動することにより前記光路合成された光線を垂直スキャンすることを特徴とする請求項1又は2に記載の投影型映像表示装置。
  4. 前記光源照明部から出射された光線が、前記V字構造体ミラーにおける第1のミラー面と第2のミラー面に同時に入射する期間は前記固体発光素子の駆動を停止することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の投影型映像表示装置。
  5. 前記第1の補助ミラーと第2の補助ミラーのいずれか一方の光路上において光線の偏光方向を90度回転させる偏光変換素子を、該補助ミラーの光入射側、又はミラー上、もしくは光出射側に配置すると共に、前記第1の補助ミラーで反射した光線と第2の補助ミラーで反射した互いに異なる偏光光線を同一光路に合成する偏光光線合成素子を配置したことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の投影型映像表示装置。
  6. 前記光源照明部には、複数の固体発光素子を具備し該複数の固体発光素子から出射した光線群の光路を一致させる光路合成素子が設けられることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の投影型映像表示装置。
  7. 前記第1のミラー面と、前記第2のミラー面で反射される光線の変調映像信号を、それぞれ独立して立体映像で投影するようにしたことを特徴とする請求項5又は6に記載の投影型映像表示装置。
  8. 前記第1の補助ミラーから投影された第1の偏光映像と、第2の補助ミラーから投影された第2の偏光映像のそれぞれの1ラインを重ねて投影するようにしたことを特徴とする請求項に記載の投影型映像表示装置。
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