JP4263511B2 - 収納装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、スーパーマーケットやコンビニエンスストアなどに設置されるショーケースまたは収納装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
スーパーマーケットなどに、商品を陳列または展示するために設置されるショーケースとして、ケースの前面にエアーカーテンが形成され、飲料缶などの商品を冷蔵可能なオープンショーケースと称されるショーケースが知られている。特に、特開平5−133671号公報には、庫内に2つの異なる温度帯を設定できる多温度帯オープンショーケースが開示されており、展示または陳列時の適温の異なる商品を、庫内の異なる温度帯のエリアに展示できる。
【0003】
この多温度帯ショーケースは、庫内を上下方向に2つのエリアに仕切るエリア区分板が設けられており、2つのエリアの各々には商品を戴置する棚が配置されている。また、この多温度帯ショーケースは、背面に2つのダクトが設けられており、一方のダクトは天板の前方にある吹出口から冷気を下まで吹き出して2つのエリアの前面を覆う外部エアーカーテンを形成する。他方のダクトはエリア区分板の前方にある吹出口から冷気を下まで吹き出して下方のエリアの前面にのみ内部エアーカーテンを形成する。したがって、庫内の上方のエリアは外部エアーカーテンのみで、下方のエリアは外部エアーカーテンと内部エアーカーテンの2重構成となる。外部エアーカーテンと異なる温度の内部エアーカーテンを形成することにより、上下の2つのエリアを異なる温度帯に設定する。
【0004】
【特許文献1】
特開平5−133671号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
このような2重のエアーカーテンを形成するショーケースでは、庫内に異なる温度帯を設定できるメリットはあるが、2系統のダクトが必要となり、商品を収納可能な容量に対してショーケースの外観が大きくなり、収納効率は低下する。また、ダクトに空気を供給するファンやダクト内の空気の温度を調節する熱交換器も各々のダクト用に2系統必要になるので、さらにショーケースの収納効率は低下する。3つ以上の温度で制御するエリアを設けようとすれば、ダクトも3系統以上が必要となり、さらに収納効率は低下する。また、2つのエリアに同一種類の商品を展示する場合、これらのエリアは同一の温度に制御すれば良いが、2系統の機器をそれぞれ独立に動かして同じ温度に制御する必要があり、無駄である。
【0006】
一方、ダクトを1系統にして、天井から1つのエアーカーテンを形成したのでは、内部のエリアを複数の温度で制御することができない。温度に限定されずに、湿度や香りなどが異なる条件のエリアをケース内に形成しようとすると同様の問題がある。
【0007】
そこで、本発明においては、1系統、あるいは温度などの環境条件を制御するエリア数より少ない数のダクト系で庫内またはケース内に複数の温度帯を簡単な制御で設定できる収納装置を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
このため、本発明においては、少なくとも1つの方向が、商品を取り出せるように開放されたゾーンを有する開放型の収納装置において、調整用の空気をゾーン単位で給排気し、供給ダクトに空気の条件を調節可能な手段を配置するようにしている。すなわち、少なくとも1つの方向が商品を取り出せるように開放されたゾーンであって、環境調整用の空気を個別に循環する第1のゾーンおよび第2のゾーンに区分け可能な陳列用スペースと、第1のゾーンおよび第2のゾーンに沿って配置され、第1のゾーンおよび第2のゾーンに共通の供給ダクトであって、内部を第1のゾーンから第2のゾーンに向かって空気が流れ、第1のゾーンおよび第2のゾーンの各々に空気を分配する複数の吹出口を備えた供給ダクトと、第1のゾーンおよび第2のゾーンに共通の排気ダクトであって、内部を第2のゾーンから第1のゾーンに向かって空気が流れ、第1のゾーンおよび第2のゾーンの各々から空気を排気する複数の排気口を備えた排気ダクトと、供給ダクトに収納された状態で、第1のゾーンおよび第2のゾーンの空気の条件をそれぞれ異なる条件に調節可能な第1の調整手段および第2の調整手段とを有する収納装置を本発明においては提供する。この収納装置においては、第2の調整手段は、第2のゾーンに空気を分配する吹出口の上流で、第1のゾーンに空気を分配する吹出口の下流となる位置に収納され、第1の調整手段は、第1のゾーンに空気を分配する吹出口の上流となる位置に収納されている。この収納装置は、排気ダクトに収納された、第1の調整手段を制御するための第1のセンサと、第2の調整手段を制御するための第2のセンサとをさらに有することが望ましい。第2のセンサは、第2のゾーンから空気を排気する排気口の下流で、第1のゾーンから空気を排気する排気口の上流となる位置に収納され、第1のセンサが、第1のゾーンから空気を排気する排気口の下流となる位置に収納されていることが望ましい。
【0009】
本発明の収納装置は、少なくとも1つの方向が商品を取り出せるように開放されたゾーンの環境を調整あるいは維持するために、調整用の空気をゾーン単位で給排気し、ゾーン内を調整用空気が循環してゾーン内の条件を保持する。したがって、陳列用スペースの開放された側面をエアーカーテンで一括して外界から遮断する必要がない。このため、陳列用スペースの一方の端、多くの場合は天井から大量の空気を噴出して陳列用スペースを外界からエアーカーテンにより遮断する必要がない。温度などを制御する各ゾーンに対して調整用空気を分散して給排気することにより各ゾーンの環境制御が行われる。したがって、各ゾーンに供給される調整用空気の条件を変えることにより各ゾーンの環境条件を個別に制御でき、各ゾーンあるいはグループ化されたゾーンに供給される調整用空気の条件を、調整用空気がそれらのゾーンに到達する前に制御できれば良い。このため、供給ダクトに収納された状態でゾーンに供給される空気の条件を調整するヒータ、冷却器、加湿器などの調整手段を設けることにより、複数の環境条件の異なるゾーンに対して1組、または、異なる環境条件の数より少ない供給ダクトおよび排気ダクトで空気を循環させることが可能となる。
【0010】
各ゾーンに対して分散して調整用の空気を供給する本発明の収納装置において、各ゾーンに出力される空気量は、エアーカーテンを形成するために天井などから吹出す方式の収納装置において吹出される空気量より非常に少なく、また、吹出す圧力も小さくて良い。したがって、各ゾーンに供給される空気量を、ダンパなどの比較的簡単な風量制御装置により十分に精度良く制御することが可能である。この点でも、環境条件の異なる複数のゾーンに対して共通した供給ダクトおよび排気ダクトを設けることにより、各ゾーンの条件を十分精度良く制御することができる。
【0011】
これに対し、吹出し口から大量の空気を噴出する必要があるエアーカーテン方式では、異なる条件の空気を異なる吹出し口から出力しようとすると、流量や圧力を制御するための圧力損失が大きい。また、それぞれの吹出し口から吹出す圧力や風量を精度良く制御しようとすると制御システムのコストが増大する。したがって、ダクトを共通化することによる経済的なメリットは得られ難く、ディメリットが大きい。これに対し、本発明の分散供給型の収納装置においては、そのようなディメリットを発生させることなくダクトを共通化できる。そして、ダクトを共通化することにより、給排気用のファンや供給用の空気の基本的な条件を調整する冷却装置や加温装置といった機器を共通にして経済的でコンパクトな収納装置を提供できる。また、陳列用スペース内部の環境を単一の条件で制御する場合も、複数の条件で制御する場合も、簡易な構成のダクトシステムで調整用空気を供給および排気できる。
【0012】
ゾーン毎に空気を給排気する1つの例は、各々のゾーンに面して配置されたセパレータから空気を給気および/または排気することである。セパレータからゾーンに空気を給気し、ゾーンの空気を排気ダクトで直に回収する方式がある。また、供給ダクトからゾーンに空気を給気し、セパレータを介して排気ダクトから回収する方式がある。また、セパレータからゾーンに空気を給排気する方式もある。
【0013】
本発明は、セパレータが横方向に並べられた平型の収納装置またはショーケースにも適用することが可能である。前面あるいはその他の方向も合わせて開放されたオープンショーケースのように陳列物を搭載可能な陳列棚が上下方向に並べられている収納装置においては、陳列棚を、調整用空気を供給および/または排気するセパレータとすることにより、ゾーンが上下方向に形成された収納装置を提供できる。ゾーンが上下方向に形成される収納装置においては、調整手段としてヒーターが適している。すなわち、供給ダクトが下から上に調整用空気を流す場合、ヒーターの上方の空気はヒーターの下流となり、その温度を高く設定してもダウンドラフトが発生しない。このため、上方のゾーンの設定温度を高くする場合、下方のゾーンに対して影響を及ぼすことなく上方のゾーンの温度調整が行える。したがって、ダクトをセパレートしなくても、上方および下方のゾーンの温度調整を独立して行うことができ、ヒーターを停止するだけで全てのゾーンの温度を同一に設定することが可能である。
【0014】
さらに、本発明の収納装置は、下方のゾーンが冷却あるいは冷蔵であっても、ダクト内にヒーターを設置することにより、上方のゾーンを温蔵にすることができる。したがって、冷蔵および温蔵の領域を備えた収納装置を1組のダクトを用意するだけで実現できる。このため、1系統のダクトで庫内またはケース内に複数の異なる条件の陳列領域を設定でき、収納効率の高いオープンショーケースを提供できる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下に図面を参照して本発明をさらに詳しく説明する。図1に本発明の収納装置の概略構成を縦断面図により示してある。本例の収納装置1は、断熱性のハウジングを兼ねた陳列用ケース10と、この陳列用ケース10の内部の陳列用スペース(庫内またはケース内)11に配置された陳列棚2とを有している。庫内11は、上下に並んで配置された複数の陳列棚2がセパレータとなり、上下方向に複数のゾーン3、本例では、6ヶのゾーンに区分けされている。この収納装置1は、ゾーン毎に調整用の空気A1を供給して排気するエアーサイクルにより各々のゾーン3の環境条件を維持する。したがって、この収納装置1は、陳列用ケース10の前面10aが開放されたオープンショーケース型であり、前面側から商品を陳列および補充し、前面10aから陳列された商品または陳列物を取り出し易い形態となっているが、天井から吹出された大量の空気によるエアーカーテンは形成されない。
【0016】
収納装置1は、各々のゾーン3に温度調整された空気A1を分散して供給する供給ダクト21と、各々のゾーン3から空気A1を排気する排気ダクト22とを有している。収納装置1の陳列用ケース10の底側は機械室9となっており、この機械室9には、排気ダクト22を介して各ゾーン3から吸気し、供給ダクト21を介して各ゾーン3に空気A1を供給するためのファン31と、各ゾーン3に供給する空気の温度調節を行う装置が設置されている。本例では、冷蔵用の空気を生成する冷却装置30と、その冷却用の空気の温度調整用および温蔵用の空気を生成するヒーター32とが配置されている。これらの温度調整用装置により、温度調節された空気A1が供給ダクト21に供給される。
【0017】
陳列棚2は、供給ダクト21の供給口21aに繋がる内部ダクト23と、表面2aに分散して形成された複数の吹出孔24とを備えている。吹出孔24は内部ダクト23に繋がっており、供給ダクト21の供給口21aから内部ダクト23に供給された空気A1が各々の吹出孔24から上方に吹き出される。排気口22aは陳列棚2の若干上方となる位置に配置されており、ゾーン3に吹き出された空気A1が排気口22aから排気ダクト22に回収される。したがって、この収納装置1では、下方の機械室9の温度調整装置30および32により温度調整された空気A1が供給ダクト21により上方に供給され、陳列棚2を介して各ゾーン3に分配される。そして、各ゾーン3を循環して各ゾーンの環境を調整および維持した空気A1は、排気ダクト22を介して機械室9に回収される。このため、各ゾーン3は、ゾーン毎に供給された環境調整用の空気A1により温度が制御され、陳列物を冷蔵あるいは温蔵することができる。
【0018】
この収納装置1は、さらに、供給ダクト21に収納されたヒーター7を有している。このヒーター7は空気A1の温度をダクト内でさらに調整する手段として機能する。したがって、ヒーター7の下流側となる上方のゾーン3にはヒーター7により加熱された後の温度の高い空気A2を供給することができる。ヒーター7により冷蔵用の空気A1を温蔵用の空気A2にすることができるとすると、ヒーター7の位置から上の2つのゾーン3を温蔵用の領域とすることができ、ヒーター7から下のゾーン3を冷蔵用の領域とすることができる。また、機械室9の温度調整用機器により温蔵用の空気が調整用空気A1としてダクト21を介して供給されている場合は、ヒーター7から上の領域を温度の高い温度帯8h、ヒーター7から下の4つのゾーン3を温度の低い温度帯8cに設定できる。このように、本例の収納装置1は、1系統のダクト21で庫内11に異なる温度帯8hおよび8cを形成できる。また、ヒーター7の位置を上下に移動できるようにすれば、異なる温度となるゾーン3の数を自由に調整することができる。
【0019】
したがって、本例の収納装置1は、まず、各ゾーン3に調整用の空気A1あるいはA2を供給して各ゾーンの温度調整を行うので、天井から大量の空気を噴出してエアーカーテンを形成する必要がない。このため、陳列用ケース10の上部の天井部分10cを透明なアクリル製にすることが可能であり、店舗やイベント会場の照明だけで最上段のゾーン3に陳列された商品を視認できる。
【0020】
さらに、複数の温度の異なるゾーン3を設定できるが、そのために1組のダクト21および22を配置すれば良い。したがって、ダクトの占める面積を小さくすることができ、収納効率の高い収納装置1を提供できる。本例では、陳列用ケース10の背面となる後壁10bの内部がダクトスペース10xとなり、各々のゾーン3に空気Aを供給可能な複数の吹出口21aを備えた供給ダクト21と、各々のゾーン3から空気Aを排気する複数の排気口22aを供えた排気ダクト22が後壁10bに沿って上下に延びるように配置されている。このため、上下に延びる1本のダクト21から各々のゾーン3に空気Aを分配して供給し、上下に延びる1本のダクト22から空気Aを排気できる。2つのダクト21および22を前後方向に並べて現しているが、これらのダクト21および22は横方向または水平方向に並べて配置することが可能である。したがって、ケース10の背面10bに薄いダクトスペースを設けるだけで良い。
【0021】
また、陳列棚2を支柱により支持するスケルトンタイプの収納装置を提供することも可能であり、これらのダクト21および22を支柱に沿わせて配置したり、支柱に内蔵することも可能である。ダクト21および22を異なる支柱に沿って配置しても良く、ダクト21および22を1つの支柱に沿って配置しても良い。この場合は、一本の支柱で陳列棚2が支持された収納装置であって、複数の条件の異なるゾーンを設定できる収納装置を提供できる。このように、本例の収納装置では、1組のダクトで温度の異なるゾーンを設定できるので、ダクトの配置のフレキシビリティーは非常に高い。
【0022】
この収納装置1では、供給ダクト21に内蔵されたヒーター7をオンにすると、下方の機械室9の温度調整用機器30および32で調整された空気A1が加温されて空気A1より高い温度の空気A2となり、上方の陳列棚2から吹出される。ヒーター7により加温された空気A2は、それより温度が低い空気A1よりも軽いので、ダウンドラフトは生じず、逆にアップドラフト状態となる。したがって、加温された空気A2はダクト21を逆流することがなく、加温する前の空気A1およびその空気A1が供給されるゾーン3に対して影響を及ぼすことがない。逆に、加温された空気A2はアップドラフトになるので、ファンを配置しなくても加温された空気A2はヒーター7より上方のゾーン3に供給しやすくなり、陳列スペース10の内部に温度の異なる陳列区画(ゾーン)3を簡単に形成できる。
【0023】
このように収納装置1は、エアーカーテンを使用するのではなく、ゾーン毎に空気Aを循環させて各々のゾーン3を目的の温度帯に管理している。このため、各々のゾーン3には調整用空気A1およびA2が分散して供給され、それぞれのゾーン3に供給される空気の吹出圧や風量は、供給ダクト21の吹出口21aにダンパを設ける程度で制御することが可能である。したがって、エアーカーテンを形成するために天井から大量の空気を噴出すシステムとはエアーの供給系統のデザインを変えることが可能となる。すなわち、温度の異なる2つの領域に対応して2つの異なるエアーカーテンを形成するために高圧で大量の空気を距離が離れた2箇所に分けて吹き出そうとすると、それに適した高価なダンパおよびそれを制御する機器が必要になる。多くのケースでは、2箇所で適当な風量および圧力を得ることが難しいので、ダクト系統を別にして各々のエアーカーテンを独立して制御した方が低コストで信頼性も高い。しかしながら、この方式は、複数のエアーカーテンを形成するために経済的で制御が簡単であるとしても、ダクトは多くなり収納装置としては決して経済的とは言えない。さらに、庫内を全て同一の温度に設定する場合も2系統のダクトを使用する必要があり、同一温度に設定する可能性が多い収納装置であれば無駄な構成として言われかねない。
【0024】
これに対して、本例の収納装置1は、1系統のダクトで、複数の温度の陳列ゾーン3を設定できる。このため、経済的で、制御が簡単で、さらに、陳列領域10の全体を1つの温度に制御する場合も、ダクトはすべて使用され、ヒーター7が稼動しないだけなので、無駄な構成だと考えられることは少ない。
【0025】
図2に収納装置1の制御の一例を示してある。収納装置1では、機械室9のファン31、温度調整用機器30および32に加え、上述したヒーター7を制御する制御部35を備えている。制御部35はファン31を制御するファン制御部36と、機械室9に設置された冷却装置30およびヒーター32を制御する第1の温度制御部41と、供給ダクト21に配置されたヒーター7を制御する第2の温度制御部42とを備えている。第1の温度制御部41は、低温域8cから排気される空気A1の温度Tcを検出するように排気ダクト22に配置された第1のセンサS1により温度調整機器30および32の出力を制御し、空気A1の温度を調整する。第2の温度制御部42は、高温域8hから排気される空気A2の温度Thを検出するように排気ダクト22に配置された第2のセンサS2によりヒーター7の出力を制御し、空気A2の温度を調整する。センサS1およびS2の配置は、本例に限定されるものではないが、ゾーン3の内部の温度を検出する位置として適当な場所の1つである。
【0026】
図3に示すように、第2の温度制御部42は、陳列ケース10の内部を2つの温度で制御するとき(ステップ51)に、上部のヒーター7をオンする(ステップ52)。陳列ケース10の内部が1つの温度で制御されるときは、第2の温度制御部42は起動しないか、あるいは、ヒーター7をオンしない。
【0027】
2温度制御を行う場合、第1の温度制御部41および第2の温度制御部42は独立して動作する。高温度域8hの設定温度をX℃、低温度域8cの設定温度をY℃にする場合、第1の温度制御部41は、機械室9のヒーター32を、図4(a)および(b)に示したようなアルゴリズムで制御する。すなわち、第1のセンサS1により温度Tcを検出し(ステップ61)、その温度Tcが所定の温度(Y−α)以下であると(ステップ62)、ヒーター32をオンする(ステップ65)。一方、温度Tcが所定の温度(Y+α)以上であると(ステップ63)であると、ヒーター32をオフする(ステップ64)。冷却装置30に対する制御は、ヒーター32と逆方向になるが、基本的には変わらない。
【0028】
第2の温度制御部42も設定値が異なるだけで上記と同じ制御を行う。すなわち、第2のセンサS2により温度Thを検出し(ステップ61)、その温度Thが所定の温度(X−β)以下であると(ステップ62)、ヒーター7をオンする(ステップ65)。一方、温度Tcが所定の温度(X+β)以上であると(ステップ63)であると、ヒーター32をオフする(ステップ64)。
【0029】
このように、収納装置1では、非常に簡単な制御で庫内11に異なる温度帯を形成することができる。
【0030】
なおゾーン3には、加湿器や芳香器を空気調整装置として採用することにより、冷気および暖気に限らず、湿度調整のために加湿された空気、乾燥された空気、脱臭された空気、芳香する空気など、多種多様な環境条件を設定するように調整された空気を供給できる。このため、供給ダクトに設置する調整手段には、加湿器や冷却装置などの空気の条件を調整できる機器が含まれる。
【0031】
さらに、本発明は、陳列棚が上下に並んで配置されているものに限定されずに、壁のようなセパレータにより横方向にゾーンが区切られたショーケースまたは収納装置に適用することも可能である。しかしながら、陳列棚をセパレータとし、その陳列棚を調整用空気A1あるいはA2を給排気する手段として採用すると、陳列棚に搭載される陳列物の周囲の環境をより的確に調整用空気で制御できる。したがって、陳列棚を備えた収納装置1は、本発明の最も好ましい実施例の1つである。
【0032】
また、収納装置1は、供給ダクト21に1つのヒーター7を設置して、庫内11に2つの温度帯を形成するようにしているが、複数のヒーター7を設置することにより、さらに多くの温度帯を形成することが可能である。さらに、ヒーター7の位置を上下方向に可変とするだけで、温度の高いエリア8cの範囲を狭くしたり、広げることができる。したがって、庫内11に、複数の温度帯を形成できるだけでなく、異なる温度に制御される範囲も変更できる、いっそう柔軟性のある収納装置を提供できる。
【0033】
さらに、収納装置1では、1系統の供給ダクト21で複数の温度帯を形成することが可能であるので、温度が異なる領域毎に異なる供給ダクトを設けるデザインのショーケースに比較すると、供給ダクトの占有面積を減らすことができ、異なる温度とする領域の数が増えるほどその効果は顕著に得られる。また、収納装置1は、ケース前面10aにエアーカーテンを形成する必要がないので、エアーカーテンを形成するために必要であった天井部のダクトも不要となる。したがって、温度の異なる陳列領域を備えた収納装置であって、軽快な構成であり、さらに陳列物の収納効率の高い収納装置を提供できる。
【0034】
【発明の効果】
以上に説明したように、本発明においては、調整用の空気をゾーン単位で給排気し、供給ダクトに空気の条件を調節可能な手段を配置するようにしている。このように空気をゾーン単位で循環させ、供給ダクト内の調整手段で環境条件を調節するだけで、1系統の供給ダクトを用いて、調整手段の上流側と下流側で環境条件の異なるゾーン、たとえば、温度の異なるゾーンを容易に設定できる。このため、本発明を前面が開口になったオープンショーケースに適当することにより、エアーカーテンを用いずに、さらに、複雑な制御を行うことなく、庫内に複数の温度域を形成できるショーケースを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る収納装置の概略を示す縦断面図である。
【図2】図1に示す収納装置の庫内に2つの温度域が形成される様子を示す図である。
【図3】2温度制御を行うときの処理を示すフローチャートである。
【図4】図4(a)は2温度制御中にヒーターがオンオフされる様子を示す図、図4(b)は2温度制御中の第1および第2の温度制御部の処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 収納装置
2 陳列棚
3 ゾーン
10 陳列用ケース
11 庫内(陳列用スペース)
21 供給ダクト
22 排気ダクト
31 ファン
35 制御部

Claims (6)

  1. 少なくとも1つの方向が商品を取り出せるように開放されたゾーンであって、環境調整用の空気を個別に循環する第1のゾーンおよび第2のゾーンに区分け可能な陳列用スペースと、
    前記第1のゾーンおよび前記第2のゾーンに沿って配置され、前記第1のゾーンおよび前記第2のゾーンに共通の供給ダクトであって、内部を前記第1のゾーンから前記第2のゾーンに向かって空気が流れ、前記第1のゾーンおよび前記第2のゾーンの各々に空気を分配する複数の吹出口を備えた供給ダクトと、
    前記第1のゾーンおよび前記第2のゾーンに共通の排気ダクトであって、内部を前記第2のゾーンから前記第1のゾーンに向かって空気が流れ、前記第1のゾーンおよび前記第2のゾーンの各々から空気を排気する複数の排気口を備えた排気ダクトと、
    前記供給ダクトに収納された状態で、前記第1のゾーンおよび前記第2のゾーンの前記空気の条件をそれぞれ異なる条件に調節可能な第1の調整手段および第2の調整手段とを有し、
    前記第2の調整手段が、前記第2のゾーンに空気を分配する吹出口の上流で、前記第1のゾーンに空気を分配する吹出口の下流となる位置に収納され、
    前記第1の調整手段が、前記第1のゾーンに空気を分配する吹出口の上流となる位置に収納されている、収納装置。
  2. 請求項1において、前記排気ダクトに収納された、前記第1の調整手段を制御するための第1のセンサと、前記第2の調整手段を制御するための第2のセンサとをさらに有し、
    前記第2のセンサは、前記第2のゾーンから空気を排気する排気口の下流で、前記第1のゾーンから空気を排気する排気口の上流となる位置に収納され、
    前記第1のセンサが、前記第1のゾーンから空気を排気する排気口の下流となる位置に収納されている、収納装置。
  3. 請求項1または2において、各々の前記ゾーンに面して配置されたセパレータを有し、これらのセパレータから前記空気を給気および/または排気する収納装置。
  4. 請求項において、前記セパレータは陳列物を戴置可能な陳列棚である収納装置。
  5. 請求項1ないし4のいずれかにおいて、前記陳列用スペースは、前面が開口になった陳列用ケースである収納装置。
  6. 請求項1ないし5のいずれかにおいて、前記第1のゾーンおよび前記第2のゾーンは上下方向に並んでおり、前記第1の調整手段および前記第2の調整手段はヒーターである収納装置。
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