JP4262485B2 - Vehicle door structure - Google Patents

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は車両のドア構造、特に、鋳造材よりなるインナパネルと、ドア閉にて車両の前後方向に延びて両端部をそれぞれ前記インナパネルに固定されたガードビームとを有する車両のドア構造に関する。
【０００２】
【従来の技術】
従来、この種のドア構造としては、インナパネルと一体に鋳造されたブラケット部にガードビームをボルト継手を介して締結したものが知られている。この場合、インナパネルのブラケット連設部分は厚肉に成形されている（例えば、特許文献１参照）。
【０００３】
【特許文献１】
特開２００１−２４６９３５号公報
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら前記のように構成すると、側面衝突によりガードビームに衝撃荷重が作用したとき、インナパネルのブラケット連設部に応力が集中し、そのブラケット連設部近傍を起点として、鋳造材よりなるインナパネルに亀裂が進展するおそれがあり、このような事態が発生すると衝撃荷重を十分に吸収することができない。
【０００５】
【課題を解決するための手段】
本発明は、側面衝突等によりガードビームに作用する衝撃荷重を緩和した後インナパネルに分散して伝達し、これにより、鋳造材よりなるインナパネルにおける亀裂の進展を回避して前記衝撃荷重を十分に吸収し得るようにした前記ドア構造を提供することを目的とする。
【０００６】
前記目的を達成するため請求項１の発明によれば、鋳造材よりなるインナパネルと、ドア閉にて車両の前後方向に延びて両端部をそれぞれ前記インナパネルに固定されたガードビームとを有する車両のドア構造において、前記ガードビームの一端部を前記インナパネルから離間して配置すると共に、該一端部を鋼板製の衝撃荷重緩和用ブラケットを介して前記インナパネルに固定して、車両の側面衝突により該ガードビームに衝撃荷重が作用したときに先ず該衝撃荷重緩和用ブラケットが変形して衝撃荷重を吸収できるようにし、その衝撃荷重緩和用ブラケットは、ドア用ヒンジの一方の半体との間で前記インナパネルのヒンジ取付領域を前後から挟むように配置される固定部と、その固定部から前後方向に離れていて前記ガードビームの一端部が締結される取付部と、その固定部および取付部間を一体に連結する連結部とを備えていて、それら固定部、ヒンジ取付領域および半体の相互間がボルト継手により締結されることを特徴とし、また請求項２の発明は、請求項１の前記特徴に加えて、前記取付部が、前記ガードビームの前記一端部と接する平板状部分を有しており、その平板状部分には、該部分に前記ガードビームの前記一端部を第２のボルト継手を介して締結すべくボルト挿通孔を有し、そのボルト挿通孔は、前記衝撃荷重に伴う前記ガードビームの前記平板状部分に対する摺動が許容されるように長孔状をなしており、前記平板状部分および前記ガードビームの相対向する両接触面の一方が平滑面に形成されると共に両接触面の他方に、両接触面の接触面積を減らすための複数の凸部が形成されることを特徴とする。
【０００７】
前記構成において、側面衝突等によりガードビームに所定の衝撃荷重が作用すると、先ず衝撃荷重緩和用ブラケットが変形して、衝撃荷重の緩和が行われ、次いで緩和された衝撃荷重がインナパネル全体に分散して伝達される。これによりインナパネルにおける亀裂の進展を回避して前記衝撃荷重を十分に吸収することができる。
【０００８】
【発明の実施の形態】
図１において、車両のドア構造は、鋳造材としてのＡｌ合金鋳物よりなるインナパネル１と、ドア閉にて車両の前後方向ａに延びて両端部をそれぞれインナパネル１に固定されたＡｌ合金押出し材よりなる角パイプ状上、下部ガードビーム２，３とを有する。上部ガードビーム２の少なくとも一端部、実施例では、前、後端部がそれぞれ鋼板よりなる衝撃荷重緩和用前、後部ブラケット４，５を介してインナパネル１に固定されている。
【０００９】
図２〜５に示すように、前部ブラケット４は、インナパネル１への固定部６と、上部ガードビーム２の取付部７と、それら６，７を連結する連結部８とよりなる。固定部６は、車両の上下方向ｂに延びる長辺を持つ方形平板状をなし、その上、下部に、ドア閉にて車両の前後方向ａに延びる中心線を備えた２つのボルト挿通孔９を有する。取付部７は、車両の上下方向ｂに延びる長辺を持つ方形平板状部分１０と、その上、下縁にそれぞれ連設された一対の鉤形補強部分１１とよりなり、その方形平板状部分１０は、ドア閉にて車両の左右方向ｃに延びる中心線を備えた円形のボルト挿通孔１２を有する。連結部８は鉤形をなし、一方の真直ぐな縁部が固定部６に、また他方のほぼクランク軸形をなす縁部（図４参照）が取付部７にそれぞれ連設される。
【００１０】
図２，５に明示するように、前部ブラケット４の固定部６は、ドア用ヒンジ１３の一方の半体１４と共にインナパネル１のヒンジ取付領域Ａを挟むように配置されていて、それら固定部６、ヒンジ取付領域Ａおよび一方の半体１４は２つのボルト継手１５により締結されている。この場合、ドア閉にて、取付部７の方形平板状部分１０が車室外側に、また両鉤形補強部分１１が車室内側にそれぞれ配置される。ドア用ヒンジ１３の他方の半体１６は２つのボルト継手１７によって車体１８に取付けられる。
【００１１】
図１，６に示すように、後部ブラケット５は、インナパネル１への固定部１９と、上部ガードビーム２の取付部２０とよりなる。固定部１９は、平板を鉤形に折曲げたような形状を有し、車両の上下方向ｂに延びる上側半体２１に、ドア閉にて車両の前後方向ａに延びる中心線を備えた３つのボルト挿通孔２２が形成され、下側半体２３は、ドア閉にて車両の前後方向ａに延びる。取付部２０は、上、下部半体２１，２３における、ドア閉にて車室外側に位置する一方の縁部に連設されており、またドア閉にて、車両の前、後方向ａに延びる長辺を持つ方形平板状部分２４を有する。その方形平板状部分２４に、ドア閉にて車両の左右方向ｃに延びる中心線を備えた円形のボルト挿通孔２５が形成されている。固定部１９の上側半体２１は３つのボルト継手２６によりインナパネル１に締結される。
【００１２】
図２，４に明示するように、上部ガードビーム２の一端部に円形のボルト挿通孔２７が形成され、その一端部は、図１にも示すようにボルト継手２８により前部ブラケット４における取付部７の方形平板状部分１０に締結される。図６に明示するように、上部ガードビーム２の他端部に円形のボルト挿通孔２９が形成され、その他端部は、図１にも示すようにボルト継手３０により後部ブラケット５における取付部２０の方形平板状部分２４に締結される。
【００１３】
前記構成において、側面衝突等により上部ガードビーム２に所定の衝撃荷重が作用すると、先ず衝撃荷重緩和用前、後部ブラケット４，５が変形して、衝撃荷重の緩和が行われ、次いで緩和された衝撃荷重がインナパネル１全体に分散して伝達される。これによりインナパネル１における亀裂の進展を回避して前記衝撃荷重を十分に吸収することができる。またインナパネル１のヒンジ取付領域Ａに前部ブラケット４の固定部６を当てたので、その固定部６によりヒンジ取付領域Ａの補強がなされている。
【００１４】
図１に示すように、下部ガードビーム３の両端部はそれぞれボルト継手３１，３２を介してインナパネル１にそれぞれ直接締結されている。これは、下部ガードビーム３に作用する衝撃荷重を考慮した場合、ブラケットを用いるまでもないからである。
【００１５】
図７は、ドア構造の強度テスト結果を示し、線ｄは上部ガードビーム２を前、後部ブラケット４，５を介してインナパネル１に締結した場合に該当し、線ｅは、上部ガードビーム２を直接インナパネル１に締結した場合に該当する。前、後部ブラケット４，５を用いると、線ｄのごとく、ピーク衝撃荷重およびインナパネル破断ストロークを線ｅの場合よりもそれぞれ大にすることができる。
【００１６】
図８は、上部ガードビーム２のボルト挿通孔２７，２９を長孔状に形成して、衝撃荷重に伴う上部ガードビーム２の、前、後部ブラケット４，５に対する摺動を許容するようにしたものである。このように構成すると、ボルト継手２８，３０の締結力を調整することによって、側面衝突時、先ず、上部ガードビーム２を前、後部ブラケット４，５に対し摺動させることが可能であり、これによりインナパネル１の破断ストロークを大にすることができる。この場合、上部ガードビーム２の両ボルト挿通孔２７，２９が長孔状であることから、側面衝突に伴い上部ガードビーム２をボルト継手２８，３０回りに関し何れの方向へも摺動させることができる。
【００１７】
この上部ガードビーム２の摺動開始荷重の設定に当っては、前記のようなボルト継手２８，３０の締結力の調整に加えて、図９に示すように、前、後部ブラケット４，５および上部ガードビーム２の相対向する両接触面の一方、実施例では上部ガードビーム２側に複数の凸部３３を存在させる、といったように両接触面の面粗さの調整、といった手段を採用することができる。これにより、両接触面の接触面積が減少するので、ボルト継手２８，３０の締結力一定において、上部ガードビーム２の摺動開始荷重は小となる。
【００１８】
【発明の効果】
本発明によれば、ガードビームの一端部を鋳造材よりなるインナパネルから離間して配置すると共に、該一端部を鋼板製の衝撃荷重緩和用ブラケットを介してインナパネルに固定して、車両の側面衝突により該ガードビームに衝撃荷重が作用したときに先ず該衝撃荷重緩和用ブラケットが変形して衝撃荷重を吸収できるようにし、その衝撃荷重緩和用ブラケットは、ドア用ヒンジの一方の半体との間で前記インナパネルのヒンジ取付領域を前後から挟むように配置される固定部と、その固定部から前後方向に離れていてガードビームの一端部が締結される取付部と、その固定部および取付部間を一体に連結する連結部とを備えていて、それら固定部、ヒンジ取付領域および半体の相互間がボルト継手により締結されるので、側面衝突等によりガードビームに所定の衝撃荷重が作用すると、先ず衝撃荷重緩和用ブラケットが変形して、衝撃荷重の緩和が行われ、次いで緩和された衝撃荷重がインナパネル全体に分散して伝達され、これにより、鋳造材よりなるインナパネルにおける亀裂の進展を回避して前記衝撃荷重を十分に吸収することができる。併せて、インナパネルのヒンジ取付領域の強化を図ることができる。
【００１９】
また特に請求項２の発明によれば、鋼板製の衝撃荷重緩和用ブラケットにおける前記取付部が、ガードビームの一端部と接する平板状部分を有しており、その平板状部分には、該部分にガードビームの一端部を第２のボルト継手を介して締結すべくボルト挿通孔を有し、そのボルト挿通孔は、前記衝撃荷重に伴うガードビームの平板状部分に対する摺動が許容されるように長孔状をなしており、平板状部分およびガードビームの相対向する両接触面の一方が平滑面に形成されると共に両接触面の他方に、両接触面の接触面積を減らすための複数の凸部が形成されるので、ガードビームの、衝撃荷重緩和用ブラケット（特に取付部の平板状部分）に対する摺動により、前記衝撃荷重吸収効果を一層向上させた、車両のドア構造を提供することができる。しかも前記両接触面の一方のみに複数の凸部を設けたことで、その両接触面の接触面積が減少して、ボルト継手の締結力を一定としてもガードビームのブラケットに対する摺動開始荷重は小となるので、ガードビームの摺動開始荷重の設定範囲を拡大することができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】 車両のドア構造の一例を示す斜視図である。
【図２】 図１の２−２線拡大断面図である。
【図３】 前部ブラケットの斜視図である。
【図４】 図３の４−４線拡大断面図である。
【図５】 図２の５−５線拡大断面図である。
【図６】 後部ブラケットと上部ガードビームとの関係を示す斜視図である。
【図７】 インナパネル破断ストロークと衝撃荷重との関係を示すグラフである。
【図８】 上部ガードビームの変形例の正面図である。
【図９】 前部ブラケットと上部ガードビームの締結構造の変形例を示す断面図で、図２に対応する。
【符号の説明】
１………インナパネル
２………上部ガードビーム
４………前部ブラケット
５………後部ブラケット
６………固定部
７………取付部
８………連結部
１０……平板状部分
１３……ドア用ヒンジ
１４……半体（一方）
１５……ボルト継手
２７……ボルト挿通孔
２８……第２のボルト継手
２９……ボルト挿通孔
３０……ボルト継手
３３……凸部
Ａ………ヒンジ取付領域
ａ………車両の前後方向[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a vehicle door structure, and more particularly to a vehicle door structure having an inner panel made of a cast material and a guard beam extending in the front-rear direction of the vehicle when the door is closed and having both ends fixed to the inner panel. .
[0002]
[Prior art]
Conventionally, as this type of door structure, a structure in which a guard beam is fastened to a bracket portion cast integrally with an inner panel via a bolt joint is known. In this case, the bracket continuous portion of the inner panel is formed thick (for example, refer to Patent Document 1).
[0003]
[Patent Document 1]
Japanese Patent Laid-Open No. 2001-246935
[Problems to be solved by the invention]
However, when configured as described above, when an impact load is applied to the guard beam due to a side collision, the stress concentrates on the bracket connecting portion of the inner panel, and the inner panel made of a cast material starts from the vicinity of the bracket connecting portion. If such a situation occurs, the impact load cannot be absorbed sufficiently.
[0005]
[Means for Solving the Problems]
The present invention reduces the impact load acting on the guard beam due to a side collision or the like and then distributes it to the inner panel and transmits it to the inner panel, thereby avoiding the development of cracks in the inner panel made of cast material and sufficiently applying the impact load. An object of the present invention is to provide the door structure that can be absorbed into the door.
[0006]
In order to achieve the above object, according to the invention of claim 1, there is provided an inner panel made of a cast material and a guard beam extending in the front-rear direction of the vehicle when the door is closed and having both ends fixed to the inner panel. in the vehicle door structure, said one end portion of the guard beam while spaced from said inner panel, fixed to the inner panel through the steel of the impact load absorbing bracket the end of the vehicle When an impact load is applied to the guard beam due to a side collision, the impact load mitigation bracket is first deformed to absorb the impact load, and the impact load mitigation bracket is connected to one half of the door hinge. A fixed portion disposed so as to sandwich the hinge mounting region of the inner panel between the front and rear, and one of the guard beams separated from the fixed portion in the front-rear direction. And a connecting portion that integrally connects the fixing portion and the mounting portion, and the fixing portion, the hinge mounting region, and the half body are fastened by a bolt joint. In addition to the feature of claim 1, the invention of claim 2 is characterized in that the mounting portion has a flat plate portion in contact with the one end portion of the guard beam. Has a bolt insertion hole for fastening the one end portion of the guard beam to the portion via a second bolt joint, and the bolt insertion hole is the flat plate-like portion of the guard beam accompanying the impact load. The flat plate portion and one of the opposing contact surfaces of the guard beam are formed on a smooth surface, and both of the contact surfaces are formed on both sides of the flat plate portion and the guard beam. Reduce the contact area of the contact surface And a plurality of convex portions of the eye is formed.
[0007]
In the above configuration, when a predetermined impact load is applied to the guard beam due to a side collision or the like, the impact load relaxation bracket is first deformed to reduce the impact load, and then the relaxed impact load is dispersed throughout the inner panel. Is transmitted. Thereby, the progress of the crack in the inner panel can be avoided and the impact load can be sufficiently absorbed.
[0008]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
In FIG. 1, the door structure of a vehicle includes an inner panel 1 made of an Al alloy casting as a casting material, and an Al alloy extrusion that extends in the vehicle front-rear direction a and is fixed to the inner panel 1 at both ends when the door is closed. It has a rectangular pipe shape made of a material, and lower guard beams 2 and 3. At least one end portion of the upper guard beam 2, in the embodiment, the front and rear end portions are fixed to the inner panel 1 via the rear brackets 4, 5 before and after the impact load mitigation made of a steel plate.
[0009]
As shown in FIGS. 2 to 5, the front bracket 4 includes a fixing portion 6 to the inner panel 1, an attaching portion 7 for the upper guard beam 2, and a connecting portion 8 that connects these 6 and 7. The fixing portion 6 has a rectangular flat plate shape having a long side extending in the vertical direction b of the vehicle, and two bolt insertion holes 9 having a center line extending in the front-rear direction a of the vehicle when the door is closed. Have The mounting portion 7 includes a rectangular flat plate portion 10 having a long side extending in the vertical direction b of the vehicle, and a pair of bowl-shaped reinforcing portions 11 connected to the lower edge of the rectangular flat plate portion 10. 10 has a circular bolt insertion hole 12 having a center line extending in the left-right direction c of the vehicle when the door is closed. The connecting portion 8 has a hook shape, and one straight edge portion is connected to the fixing portion 6, and the other edge portion (see FIG. 4) having a substantially crankshaft shape is connected to the mounting portion 7.
[0010]
As clearly shown in FIGS. 2 and 5, the fixing portion 6 of the front bracket 4 is arranged so as to sandwich the hinge mounting area A of the inner panel 1 together with one half body 14 of the door hinge 13, and fix them. The part 6, the hinge attachment region A, and one half 14 are fastened by two bolt joints 15. In this case, when the door is closed, the rectangular flat plate-like portion 10 of the mounting portion 7 is arranged outside the vehicle compartment, and the both-side reinforcing portion 11 is arranged inside the vehicle compartment. The other half 16 of the door hinge 13 is attached to the vehicle body 18 by two bolt joints 17.
[0011]
As shown in FIGS. 1 and 6, the rear bracket 5 includes a fixing portion 19 to the inner panel 1 and an attachment portion 20 for the upper guard beam 2. The fixing portion 19 has a shape like a flat plate bent in a bowl shape, and includes an upper half 21 that extends in the vertical direction b of the vehicle and a center line that extends in the longitudinal direction a of the vehicle when the door is closed. Two bolt insertion holes 22 are formed, and the lower half 23 extends in the vehicle front-rear direction a when the door is closed. The mounting portion 20 is connected to one edge of the upper and lower halves 21 and 23 that is located outside the vehicle compartment when the door is closed, and in the front and rear direction a when the door is closed. It has a rectangular flat plate portion 24 with a long side extending. A circular bolt insertion hole 25 having a center line extending in the left-right direction c of the vehicle when the door is closed is formed in the rectangular flat plate portion 24. The upper half 21 of the fixing portion 19 is fastened to the inner panel 1 by three bolt joints 26.
[0012]
As clearly shown in FIGS. 2 and 4, a circular bolt insertion hole 27 is formed at one end of the upper guard beam 2, and the one end is attached to the front bracket 4 by a bolt joint 28 as shown in FIG. Fastened to the rectangular flat plate portion 10 of the portion 7. As clearly shown in FIG. 6, a circular bolt insertion hole 29 is formed at the other end of the upper guard beam 2, and the other end is attached to the attachment portion 20 in the rear bracket 5 by a bolt joint 30 as shown in FIG. 1. The rectangular flat plate-like portion 24 is fastened.
[0013]
In the above configuration, when a predetermined impact load is applied to the upper guard beam 2 due to a side collision or the like, first, before the impact load relaxation, the rear brackets 4 and 5 are deformed, and the impact load is relaxed and then relaxed. The impact load is distributed and transmitted throughout the inner panel 1. Thereby, the progress of the crack in the inner panel 1 can be avoided and the impact load can be sufficiently absorbed. Further, since the fixing portion 6 of the front bracket 4 is applied to the hinge mounting region A of the inner panel 1, the hinge mounting region A is reinforced by the fixing portion 6.
[0014]
As shown in FIG. 1, both ends of the lower guard beam 3 are directly fastened to the inner panel 1 via bolt joints 31 and 32, respectively. This is because it is not necessary to use a bracket when considering the impact load acting on the lower guard beam 3.
[0015]
FIG. 7 shows the strength test result of the door structure. The line d corresponds to the case where the upper guard beam 2 is fastened to the inner panel 1 via the front and rear brackets 4 and 5, and the line e is the upper guard beam 2. Corresponds to the case where is directly connected to the inner panel 1. When the front and rear brackets 4 and 5 are used, the peak impact load and the inner panel breaking stroke can be made larger than the case of the line e as shown by the line d.
[0016]
In FIG. 8, bolt insertion holes 27 and 29 of the upper guard beam 2 are formed in a long hole shape to allow the upper guard beam 2 to slide on the front and rear brackets 4 and 5 due to impact load. Is. If comprised in this way, by adjusting the fastening force of the bolt joints 28 and 30, at the time of a side collision, first, the upper guard beam 2 can be slid with respect to the front and rear brackets 4 and 5, Thus, the breaking stroke of the inner panel 1 can be increased. In this case, since both bolt insertion holes 27 and 29 of the upper guard beam 2 are in the shape of long holes, the upper guard beam 2 can be slid in any direction around the bolt joints 28 and 30 due to a side collision. it can.
[0017]
In setting the sliding start load of the upper guard beam 2, in addition to the adjustment of the fastening force of the bolt joints 28 and 30 as described above, as shown in FIG. 9, the front and rear brackets 4, 5 and One of the contact surfaces of the upper guard beam 2 facing each other, in the embodiment, a plurality of convex portions 33 are present on the side of the upper guard beam 2 so as to adjust the surface roughness of both contact surfaces. be able to. As a result, the contact area of both contact surfaces decreases, so that the sliding start load of the upper guard beam 2 is small when the fastening force of the bolt joints 28 and 30 is constant.
[0018]
【The invention's effect】
According to the present invention, one end portion of the guard beam is arranged away from the inner panel made of cast material, and the one end portion is fixed to the inner panel via the steel plate impact load reducing bracket. When an impact load is applied to the guard beam due to a side collision, the impact load mitigation bracket is first deformed to absorb the impact load, and the impact load mitigation bracket is connected to one half of the door hinge. A fixed portion that is arranged so as to sandwich the hinge mounting region of the inner panel from the front and rear, a mounting portion that is separated from the fixed portion in the front and rear direction and one end of the guard beam is fastened, and the fixed portion, between attachment portion have a connecting portion for connecting together, they fixing unit, since the mutual hinge mounting areas and half is fastened by a bolt joint, the side collision or the like When a predetermined impact load is applied to the Dobimu, is first deformed impact load absorbing bracket, relaxation of the impact load is performed, then relaxed impact load is dispersed and transmitted to the whole inner panel, thereby casting It is possible to sufficiently absorb the impact load by avoiding the development of cracks in the inner panel made of the material . In addition, the hinge mounting area of the inner panel can be strengthened.
[0019]
In particular, according to the invention of claim 2, the mounting portion in the steel plate impact load reducing bracket has a flat plate portion in contact with one end portion of the guard beam, and the flat plate portion includes the flat portion. And a bolt insertion hole for fastening one end of the guard beam via a second bolt joint so that the bolt insertion hole is allowed to slide on the flat plate portion of the guard beam due to the impact load. The flat plate portion and one of the contact surfaces facing each other of the guard beam are formed on a smooth surface, and a plurality of the contact surfaces on the other of the contact surfaces are reduced to reduce the contact area of both contact surfaces. Therefore, the impact load absorbing effect is further improved by sliding the guard beam with respect to the impact load reducing bracket (particularly the flat plate portion of the mounting portion). Can Kill. In addition, by providing a plurality of convex portions on only one of the contact surfaces, the contact area of both contact surfaces is reduced, and even if the fastening force of the bolt joint is constant, the sliding start load on the bracket of the guard beam is Since it becomes small, the setting range of the sliding start load of a guard beam can be expanded.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a perspective view showing an example of a vehicle door structure.
FIG. 2 is an enlarged cross-sectional view taken along line 2-2 of FIG.
FIG. 3 is a perspective view of a front bracket.
4 is an enlarged cross-sectional view taken along line 4-4 of FIG.
5 is an enlarged cross-sectional view taken along line 5-5 of FIG.
FIG. 6 is a perspective view showing a relationship between a rear bracket and an upper guard beam.
FIG. 7 is a graph showing the relationship between inner panel break stroke and impact load.
FIG. 8 is a front view of a modified example of the upper guard beam.
FIG. 9 is a cross-sectional view showing a modification of the fastening structure of the front bracket and the upper guard beam, and corresponds to FIG.
[Explanation of symbols]
1 ... Inner panel 2 ... Upper guard beam 4 ... Front bracket 5 ... Rear bracket 6 ... Fixed part
7 ... Mounting part
8 ……… Connecting part
10 ... Flat plate portion 13 ... Door hinge 14 ... Half (one side)
15 ... bolt joint 27 ... bolt insertion hole 28 ... second bolt joint 29 ... bolt insertion hole 30 ... bolt joint 33 ... convex portion A ... ... hinge mounting area a ... longitudinal direction of the vehicle

Claims (2)

鋳造材よりなるインナパネル（１）と、ドア閉にて車両の前後方向（ａ）に延びて両端部をそれぞれ前記インナパネル（１）に固定されたガードビーム（２）とを有する車両のドア構造において、
前記ガードビーム（２）の一端部を前記インナパネル（１）から離間して配置すると共に、該一端部を鋼板製の衝撃荷重緩和用ブラケット（４）を介して前記インナパネル（１）に固定して、車両の側面衝突により該ガードビーム（２）に衝撃荷重が作用したときに先ず該衝撃荷重緩和用ブラケット（４）が変形して衝撃荷重を吸収できるようにし、
その衝撃荷重緩和用ブラケット（４）は、ドア用ヒンジ（１３）の一方の半体（１４）との間で前記インナパネル（１）のヒンジ取付領域（Ａ）を前後から挟むように配置される固定部（６）と、その固定部（６）から前後方向に離れていて前記ガードビーム（２）の一端部が締結される取付部（７）と、その固定部（６）および取付部（７）間を一体に連結する連結部（８）とを備えていて、それら固定部（６）、ヒンジ取付領域（Ａ）および半体（１４）の相互間がボルト継手（１５）により締結されることを特徴とする、車両のドア構造。A vehicle door having an inner panel (1) made of cast material and a guard beam (2) extending in the vehicle front-rear direction (a) when the door is closed and having both ends fixed to the inner panel (1). In structure
The one end portion of the guard beam (2) as well as spaced from said inner panel (1), said one end to said inner panel (1) via a steel impact load absorbing bracket (4) When the impact load is applied to the guard beam (2) due to a side collision of the vehicle, the impact load relaxation bracket (4) is first deformed to absorb the impact load,
The impact load mitigating bracket (4) is disposed so as to sandwich the hinge mounting region (A) of the inner panel (1) from the front and back with one half (14) of the door hinge (13). A fixing portion (6), a mounting portion (7) that is separated from the fixing portion (6) in the front-rear direction and to which one end of the guard beam (2) is fastened, and the fixing portion (6) and the mounting portion (7) and a connecting portion (8) for integrally connecting them, and the fixed portion (6), the hinge mounting region (A), and the half (14) are fastened by a bolt joint (15). is the characterized in that, the vehicle door structure. 前記取付部（７）は、前記ガードビーム（２）の前記一端部と接する平板状部分（１０）を有しており、その平板状部分（１０）には、該部分（１０）に前記ガードビーム（２）の前記一端部を第２のボルト継手（２８）を介して締結すべくボルト挿通孔（２７）を有し、そのボルト挿通孔（２７）は、前記衝撃荷重に伴う前記ガードビーム（２）の前記平板状部分（１０）に対する摺動が許容されるように長孔状をなしており、前記平板状部分（１０）および前記ガードビーム（２）の相対向する両接触面の一方が平滑面に形成されると共に両接触面の他方に、両接触面の接触面積を減らすための複数の凸部（３３）が形成されることを特徴とする、請求項１記載の車両のドア構造。 The attachment portion (7) has a flat plate portion (10) in contact with the one end portion of the guard beam (2), and the flat plate portion (10) includes the guard (10) on the guard (10). has a beam above to enter into one end via a second bolted joint (28) bolt insertion holes (2) (27), the bolt insertion hole (27), said guard beam caused by the impact load said tabular has na a long hole shape as the sliding is allowed for the portion (10), both contact surfaces facing each of the plate-like portion (10) and said guard beam (2) (2) 2. The vehicle according to claim 1, wherein one of the two is formed on a smooth surface and a plurality of convex portions (33) are formed on the other of the two contact surfaces to reduce the contact area of the two contact surfaces. Door structure.

Images