JP4262188B2 - ツール径可変型ローラバニシングツール - Google Patents

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Description

本発明は、ツール径可変型のローラバニシングツールに関する。
一般に、切削加工の加工面は、面粗度に一定の限界があり、いわゆる山と谷の部分の引き目を形成している。したがって、面圧が高くなり、機械的強度等の機能面で問題が生じるほか、見た目の美しさも損なわれる。そこで、切削加工後にローラバニシング加工を施し、面粗度を大幅に向上させて、鏡のように滑らかな面に仕上げることが行われている。
ローラバニシング加工の原理は、金属表面をローラで転圧して、「山の部分」を押し潰して、加工面を平滑に仕上げるもので、塑性加工法の一種である。研削加工と異なり、短時間で表面粗さが向上するとともに、表面が加工硬化するため、被加工面は、機械的強度が向上し、耐久性、耐磨耗性にも優れている。バニシング加工の例として、図10にギアシャフトの加工例を示す。
株式会社スギノマシン、ホームページ(ローラバニシング工具CSA型、SA型) (http://www.sugino.com/menu/menu_index/yoto/idx_roller_b.html)
ところで、一般に、バニシング加工においては、ワーク入口部(加工開始箇所付近)では、転圧ローラが被加工面に対し、点接触となりやすく、局部的に大きな加工押圧力が発生し、バニシ代(加工代)が過大となり易い。バニシ代が過大となると、被加工面の「山の部分」が押し潰されるのではなく、金属組織の塑性流動により、加工表面が押し流されて、局部的に観察すると、一部分だけ盛り上がるという現象が認められる
図11は、従来のバニシング加工の加工表面の状態を示す図であり、(a)は加工前の状態を示し、(b)は加工後の状態を示す。図11(b)に示すように、ワーク入口部において、バニシング加工により、1.5ミクロン程度、加工表面が盛り上がっているのがわかる。
このような盛り上がり現象は、非常に微小ではあるが、高精度・高耐久性が要求される重要機能部品や精密部品等においては、大きな問題となる。したがって、必要に応じて、前加工で予めこの盛り上がり量を見込んでその部位をテーパ状に加工したり、バニシ代を小さく設定したりして、盛り上がりを防止していた。
しかしながら、前加工でテーパ状に加工したり、バニシ代を小さくして何回かに分けてバニシ加工をしたりするのでは、生産性が悪いという問題点があった。
そこで、本発明は、被加工面の塑性流動を防止して、より平坦で良好な加工表面を形成できるツール径可変型のローラバニシングツールを提供することを課題とする。
請求項1に係る発明は、加工機に装着するシャンクと、このシャンクの先端側に同軸上に回転自在に結合された円筒状のフレームと、このフレームの円周上に回転自在に複数装着され、テーパを備えたローラと、この複数のローラに外接するように、前記ローラの前記テーパに対応したテーパを備え、前記シャンクと一体回転可能なヘッドとを有し、前記ローラと前記ヘッドとは、前記シャンク軸方向に対し、相対的にスライド移動することにより、ツール径を調整するツール径調整機構を備えたツール径可変型のローラバニシングツールであって、前記ローラを装着したフレームまたは前記ヘッドと一体的に結合され、前記シャンク軸方向に摺動可能に前記シャンクに外嵌された可動ハブと、この可動ハブを取り囲むように形成され、前記可動ハブを前記シャンク軸方向に摺動自在に保持するシリンダ部と、このシリンダ部の内部に形成され、前記可動ハブを仕切りとして、前記可動ハブの前後に形成された2つの独立した流体圧力室と、この流体圧力室にそれぞれ連通される流体の導入口を有し、前記シャンク軸に対し、回転自在に嵌装されたスイベルジョイントと、前記導入口から前記各流体圧力室に通じる前記シリンダ部に形成された2系統の流路と、を備え、前記ヘッドは、円筒状に形成され、その内周面が前記複数のローラに外接するように前記ローラを装着したフレームに嵌装され、前記可動ハブは、外周面につばを備えた円筒状に形成され、前記ヘッドと一体に結合されるとともに、前記シャンク軸方向に摺動可能に前記シャンクに外嵌され、前記シリンダ部は、前記シャンクに一体回転可能に外嵌されたハウジングで構成され、このハウジングの内周面で前記可動ハブのつばの外周面を摺動自在に保持し、前記2つの独立した流体圧力室は、前記可動ハブの前記つばを仕切りとして、そのつばの前後にそれぞれ形成されたことを特徴とする外周面加工用のツール径可変型ローラバニシングツールとして構成した。
このように、本発明に係る外径加工用のツール径可変型ローラバニシングツールにおいては、シリンダ部を各導入口からそれぞれ流体圧力室まで通じる流路を備えたハウジングとして構成したことにより、各流体圧力室にそれぞれの流路から圧力流体を導入、または排出し、可動ハブを軸方向にスライドさせ、ヘッドとローラの相対位置関係を変化させることによって、バニシング加工途中においても、所定の位置でツール径を自動的に変化させることができる。
請求項に係る発明は、加工機に装着するシャンクと、このシャンクの先端側に同軸上に回転自在に結合された円筒状のフレームと、このフレームの円周上に回転自在に複数装着され、テーパを備えたローラと、この複数のローラに内接するように、前記ローラの前記テーパに対応したテーパを備え、前記シャンクと一体回転可能なヘッドとを有し、前記ローラと前記ヘッドとは、前記シャンク軸方向に対し、相対的にスライド移動することにより、ツール径を調整するツール径調整機構を備えたツール径可変型ローラバニシングツールであって、前記ローラを装着したフレームまたは前記ヘッドと一体的に結合され、前記シャンク軸方向に摺動可能に前記シャンクに内装された可動ハブと、この可動ハブを取り囲むように形成され、前記可動ハブを前記シャンク軸方向に摺動自在に保持するシリンダ部と、このシリンダ部の内部に形成され、前記可動ハブを仕切りとして、前記可動ハブの前後に形成された2つの独立した流体圧力室と、この流体圧力室にそれぞれ連通される流体の導入口を有し、前記シャンク軸に対し、回転自在に嵌装されたスイベルジョイントと、前記導入口から前記各流体圧力室に通じる前記シリンダ部に形成された2系統の流路と、を備え、前記ヘッドは、棒状に形成され、その外周面が前記複数のローラに内接するように前記ローラを装着したフレームに嵌装され、前記シャンクの前端側には、前記シャンク軸方向に途中止めの穴が形成され、この穴を塞ぐように、内周面を備えた円筒状のヘッドホルダが前記シャンクの前端側に固着され、前記可動ハブは、前記シャンク軸方向に摺動可能に前記シャンクの穴に内装されるとともに、前記ヘッドホルダの内周面に摺動自在に貫通されて、前記シリンダの穴内に到達するように配置された前記ヘッドと一体に結合され、前記シリンダ部は、前記シャンクと、前記ヘッドホルダとを備え、前記ヘッドホルダの内周面と前記ヘッドの外周面とをキーで連結して、前記シャンクと前記ヘッドとが一体として回転しながら前記キーに沿って当該ヘッドがスライド移動可能に構成したことを特徴とする内周面加工用のツール径可変型ローラバニシングツールである。
このように、本発明に係る内径加工用のツール径可変型ローラバニシングツールにおいては、シリンダ部を各導入口からそれぞれ流体圧力室まで通じる流路を備えたシャンクおよびヘッドホルダを備えて構成したことにより、各流体圧力室にそれぞれの流路から圧力流体を導入、または排出し、シャンクの前端側に形成された穴に内装された可動ハブを軸方向にスライドさせ、ヘッドとローラの相対位置関係を変化させることによって、バニシング加工途中においても、所定の位置でツール径を自動的に変化させることができる。
請求項に係る発明は、請求項1または請求項2に記載のツール径可変型のローラバニシングツールであって、前記2つの流体圧力室の少なくとも一方に前記シャンク軸方向の摺動移動量を規制する方向にシムリングを配置したことを特徴とする。
このように、本発明は、流体圧力室にシムリングを配置したことにより、そのシムの厚さ、枚数の変更により、可動ハブのスライド量を調整することができる。
請求項に係る発明は、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のツール径可変型ローラバニシングツールであって、前記圧力流体は、エアまたは不活性ガスであることを特徴とする。
このように、本発明は、流体圧力として、エア等を使用する構成としたことにより、動力源の入手が容易であり、扱い易く、しかも汚染等を防止することができる。
請求項1から請求項に記載の本発明によれば、被加工面の塑性流動を防止して、より平坦で良好な加工表面を形成できるツール径可変型のローラバニシングツールを提供することができる。
〔第1の実施形態〕
以下、本発明を実施するための第1の実施形態を、図面を参照しながら詳細に説明する。本実施形態に係るローラバニシングツール(以下、単に「ツール」という場合がある。)は、外周面加工用の例を示し、流体圧力として、エア圧を採用している。図1は、本実施形態に係るローラバニシングツールの構成を示す図であり、(a)はツール前端側を示す左側面図であり、(b)は半断面を示す正面図である。図2は、ツールの前端側の構成を示す図1(b)の部分拡大図であり、図3はツールの後端側の構成を示す図1の部分拡大図である。なお、各図において、ローラ2の構造等の詳細部は誇張して図示する場合があり、また、図2においては、説明の便宜上、スイベルジョイントを図面上省略している。
ここで、ツールの前端側(先端側)とは、転圧加工のローラを備えた側をいい、ツールの後端側とは、加工機に装着されるシャンク5の装着部を有する側をいう。また、この用語は、ツール1の各構成部材についても適用する。
図1に示すように、本実施形態に係るローラバニシングツール1は、ツールの軸を構成するシャンク5と、ツール先端側に備えられた転圧加工のためのローラ2と、このローラ2を装着するフレーム3と、ローラ2に外接するように嵌挿されたヘッド4と、このヘッド4に一体に連結されるシャンク5に対して摺動自在な可動ハブ6と、先端側にフランジ81を具備して構成されたハウジング8と、シャンク5に対して回転自在に装着されたスイベルジョイント9と、ツール後端側に配置されたアジャストリング14とを備えて構成されている。
シャンク5は、外周面先端側が拡径された段部5aを有する段付きの軸であって、中央部の縮径された外周面には雄ねじ5bが形成されている。また、ツールの後端側は、旋盤等の加工機に装着するための装着部5cが形成され、所定の口径ないし形状を備えている。
シャンク5の先端側の拡径された段部5aは、有底の筒状を形成し、内周側にはフレーム3が装着され、外周面にはブッシュ5dを介して可動ハブ6が摺動自在に嵌挿される。
シャンク5の胴体部には、ハウジング8が雄ねじ5bに螺合されているため、このハウジング8を回転することにより、ハウジング8を前進または後退できるように構成されている。
シャンク5の後部には、図面上で、上側が平坦に削ぎ落とされたフライスカット面5eを備えており、ハウジング8のストッパの機能を果たすアジャストリング14が装着される。
図1に加えて図2を参照しながら、ツール前部の構成について説明する。
フレーム3は、有底の円筒形状をなし、先端部にはローラ2が回転自在に円周上に9個等間隔に配列されている(図1(a)参照)。図2に示すように、フレーム3の底部は肉厚に形成され、ディスタンスブロック16が挿入される穴3bを備えている。また、外周面の後端側には、若干縮径された段部3aを備えており、この段部3aをシャンク5前端側内周面の段部と嵌合させている。
ディスタンスブロック16は、前端面の外周につば16aを備えた円柱状を形成しており、このつば16aの端面には、同一のピッチサークル上に3箇所の座ぐり穴16bが形成されている。このディスタンスブロック16を介して、フレーム3がシャンク5前端側の内周面底部5fに取付ボルト16eで回転自在に固着されている。
具体的には、フレーム3の底部後端面3c側には、スラストベアリング16cを配置し、フレーム3の底部内周面側にも、スラストベアリング16cを配置し、さらに、その上に波ワッシャ16dを装着してディスタンスブロック16のつば16aでフレーム3を保持し、フレーム3を取付ボルト16eでシャンク5に回転可能に挟持している。
転圧加工用のローラ2は、フレーム3の前端に回転自在に装着され、円柱形状を形成しているが、前端が拡径され、後端が縮径されたテーパ角θを備えている。このテーパ角θを備えていることにより、ツール径Dを調整することが可能となる。
ここで、外径加工用のツール径Dとは、ツール1による転圧加工の加工径をいい、円周上に配置された複数のローラ2に内接する包絡線で形成される内接円の径を意味する。
ヘッド4は、厚肉の円筒状に形成されている。ヘッド4の外周面後部には、縮径された段部4aが形成され、この段部4aに可動ハブ6が嵌入される。また、この段部4aには、平坦なフライスカット面4bが後端側を高くした傾斜面として形成され、可動ハブ6のスライド移動に対応してヘッド4が抜けにくい構造としている。
ヘッド4の内周面前端側は、ローラ2の外周面と線接触により、互いに係合して当接するように構成されており、ローラ2のテーパ角θに合わせて、ヘッドの内周面前端側が拡径され、後端側が縮径されたテーパ角θを備えている。ヘッド4の内周面後端は、ローラ2が装着されたフレーム3が挿入されるため、フレーム3の外径より若干大きい内径を備えている。
可動ハブ6は、外周面につば6aを備えた円筒状に形成されている。このつば6aの前端側(フランジ81と対面する側)には、つば6aの外周面に沿って円周状に段部6bが形成されている。
可動ハブ6は、その内周面が、シャンク5前部の拡径された段部5aの外周面にブッシュ5dを介して嵌挿され、シャンク5と摺動して、軸方向にスライド移動可能に構成されている。可動ハブ6の前端側は、ヘッド4の外周面の段部4aに嵌入され、ヘッド4と一体的に回り止めねじ6eで固定されている。
したがって、可動ハブ6とヘッド4とは、一体で回転するとともに、可動ハブ6のスライド移動に伴って、ヘッド4も軸方向にスライド移動するように構成されている。
また、可動ハブ6は、フランジ81と一体回転可能にノックピン6fで連結されているため、フランジ81およびフランジ81と一体に連結されたハウジング8とも一体回転可能に構成されている。
ただし、フランジ81とは、ノックピン6fで結合されているため、可動ハブ6は、このノックピン6fの軸方向にはスライド移動可能である。具体的には、ノックピン6fは、可動ハブ6側には圧入されているが、フランジ81側とは所定のクリアランスが設けられており、摺動可能に構成されている。
なお、メンテナンス性等を考慮して、ヘッド4と可動ハブ6とは、分割構造としたが、これに限定されることはなく、一体構造とすることも可能である。また、可動ハブ6は、外周面につば6aを備えた一体的な構成としたが、これに限定されるものできなく、前記つば6aを前記外周面から分割して構成してもよい。
可動ハブ6の後端側外周面には、一例として、3枚のシムリング13が可動ハブ6の外周面に嵌入されるように装着されている。このシムリング13は、大きな内径を有するリング状に形成されており、可動ハブ6が後端側に移動すると、可動ハブ6のつば6aがシムリング13を介してハウジング内周面段部8dに当接するように構成されている。
ハウジング8は、本実施形態においては、フランジ81を備えて構成されている。このフランジ81は、前端部に外周面が拡径されたつば81aを備えた円筒状をなしており、このつば81aのつば面でハウジング8前端面と当接し、つば下の縮径された外周面でハウジング8の前端側の内周面にOリング23を介して密着嵌入されている。
また、フランジ81のつば面には、ハウジング8に形成されたエア流路を避けて、6箇所の座ぐり穴が備えられており、フランジ81は、固定ねじ18により、ハウジング8の前端面に固着されている。
なお、請求項1に記載の「ハウジング」は、このフランジ81を備えた構成のハウジングを意味する。このように、「ハウジング」は、適宜、分割構造とすることが可能である。
また、ハウジング8は、2つの円筒を結合させた形状をなしており、ツール前端側の拡径部82と、後端側の縮径部83とで構成されている。
前端側の拡径部82は、有底の円筒形状をなしており、内周面は、2段階の段部が形成され、前側の拡径された段部8aは、可動ハブ6のつば6aの外周面と嵌合され、後側の縮径された段部8bの内周面は、可動ハブ6のつば下後側の外周面6dと嵌合される。そして、底部には、シャンク5が挿入される穴8cが形成され、この穴8cはハウジング8の縮径部83の後端まで貫通している。なお、拡径部82の外周面は、ツール1の外形を構成している。
ハウジング後端側の縮径部83は、その内周面には、シャンク5と螺合される雌ねじ8dが形成され(図3参照)、外周面中央部には、ボールベアリング93、回転軸シール94を介してスイベルジョイント91,92が嵌装され、外周面の後端部には、若干縮径して、ストッパ95が装着される雄ねじ8eが形成されている。
また、ハウジング8の後端面には、円周上に複数の凹溝8fが配列され、アジャストリング14の端面に放射状に形成された複数の凸状の爪14bと嵌合される。
さらに、ハウジング8には、エア圧力室10,11に圧縮エアを供給する2系統の流路84,85が形成されている(図1、図2参照)。
図3に示すように、第1流路84は、第1スイベルジョイント91に形成された第1導入口91aの第1導入室912aから第1圧力室10まで連通する流路であり、第2流路85は、第2スイベルジョイント92に形成された第2導入口92aの第2導入室922aから第2圧力室11まで連通する流路である。
ここで、2つのエア圧力室(流体圧力室)について説明する。
図2に示すように、第1圧力室10は、可動ハブ6のつば6aの前方に位置し、ハウジング8の内周面段部8aと、フランジ81後端面と、可動ハブ6のつば面と、可動ハブ6の前端側外周面6cとで囲まれたリング状の空洞に形成されている。
一方、第2圧力室11は、可動ハブ6のつば6aの後方に位置し、ハウジング8の内周面段部8aと、その内周面段部8aの底部8dと、および可動ハブ6の後端側外周面6dとで囲まれたリング状の空洞に形成されている。
第1および第2圧力室10,11は、パッキン等のシール部材で密閉されているため、可動ハブ6が回転、スライドしても、エアの圧力が保持できるように構成されている。具体的には、第1圧力室10と第2圧力室11の間は、可動ハブ6のつば外周面に配置されたシールリング22により、流通が遮断されている。その他、第1圧力室10については、フランジ81の縮径された外周面に配置されたOリング23、および可動ハブ6のつば下前端側外周面6cに配置されたパッキン21により、密閉されている。また、第2圧力室11については、可動ハブ6のつば下後端側外周面6dに配置されたパッキン21により、密閉されている。
したがって、可動ハブ6をピストンに見立てれば、第1圧力室10にエアが導入された場合には、可動ハブ6は、シムリング13を介してハウジング内周面底部8dと当接するまで後方に移動し、一方、第2圧力室11にエアが導入された場合には、可動ハブ6は、前方に移動し、可動ハブ6のつば6aの前面がフランジ81の端面に当接するまで移動する。
かかる構成により、シムリング13の厚みや枚数を変更することにより、可動ハブ6のスライド移動量を変更することができ、ツール径の変化量を調整し、適切なバニシ代を設定することが可能になる。
図3は、ツールの後端側を説明するための図1の部分拡大図である。
図3に示すように、スイベルジョイント9は、第1スイベルジョイント91と、第2スイベルジョイント92と、ボールベアリング93と、回転軸シール94と、ストッパ95とを備えて構成されている。
第1スイベルジョイント91は、肉厚の円筒状をなしており、第1導入口91aを備えている。この第1導入口91aは、第1導入室912a、および外周面から第1導入室912aへ連通する第1連通孔911aを備えている。この第1導入室912aからハウジング8の第1流路84を経由して、第1圧力室10まで流路が形成されている。また、第1スイベルジョイント91の外周面の後端側には、縮径された段部を備えており、この段部と第2スイベルジョイント92の内周面の前端側の段部とが嵌合して、両者が結合される。
第1スイベルジョイント91の内周面の前端側には、ボールベアリング93が嵌入されており、ハウジング8に対して、回転自在に構成されている。また、前記第1連通孔911aにつながる第1導入室912aの両側には、回転軸シール94が配置されており、第1導入室912aの気密を確保するとともに、第1導入室912aと第2導入室922aとが隔離されている。
第2スイベルジョイント92は、肉厚の円筒状をなしており、第2導入口92aを備えている。この第2導入口92aは、第2導入室922a、および外周面から第2導入室922aへ連通する第2連通孔921aを備えている。この第2導入室922aからハウジング8の第2流路85を経由して、第2圧力室11まで流路が形成されている。
第2スイベルジョイント92の内周面の後端側には、ボールベアリング93が嵌入されており、ハウジング8に対して、回転自在に構成されている。また、前記第2連通孔921aにつながる第2導入室922aの両側には、回転軸シール94が配置されており、第2導入室922aの気密を確保するとともに、第1導入室912aと第2導入室922aとの流通が遮断されている。
第1スイベルジョイント91と第2スイベルジョイント92とは、連結ボルト96により、連結された状態で、ハウジング8の後端側外周面にボールベアリング93を介して装着され、ハウジング8に対し、回転自在にストッパ95で固着されている。このストッパ95は、リング状をなし、内周面には、ハウジング8と螺合される雌ねじが形成されており、外周面には、止めねじ穴95aが形成されている。
ハウジング8の後方には、アジャストリング14が備えられている。アジャストリング14は、円盤状のリング形状をなしており、内周面は、シャンク5に挿入される。また、外周面には、外周面から内周面に達するようにねじ穴14aが設けられている。このねじ穴14aに止めねじ14cを嵌入してシャンク5とアジャストリング14とを固着する。
また、アジャストリング14には、ハウジング8の後端面と対面する端面に凸状の爪14bが数箇所設けられており、この爪14bをハウジング8の後端面の凹溝8fに嵌入させて、ハウジング8をシャンク5と一体回転可能に固定している。
ここで、図1から図3を参照して、ツール径調整機構について説明する。
ツール径調整機構は、ローラ2の外周面に形成された軸方向に沿うテーパとヘッド4の内周面に形成されたテーパ面との嵌合の位置関係を調整することにより、ツール径を調整する機構である。
すなわち、ローラ2は、フレーム3を介してシャンク5に固定されているため、ヘッド4をローラ2に対して相対的に前進させると、ヘッド4の内周面の縮径されたテーパ面がローラ2と当接し、ツール径は縮小される。一方、ヘッド4をローラ2に対して後退させると、ツール径Dは拡大する。このヘッド4を前進または後退させる機構がツール径調整機構を意味する。
具体的には、シャンク5の中央部外周面には、ハウジング8の内周面が螺合されており、ハウジング8には、フランジ81および可動ハブ6を介してヘッド4が連結されているため、ハウジング8をシャンク5に対して回転することにより、ヘッド4を前進または後退させ、ヘッド4とローラ2との位置関係を調整して、ツール径Dを調整することができる。このツール径Dの調整機構により、ワークの前加工寸法に対して、予め適切なバニシ代を設定することができる。なお、ツール径Dの調整後は、アジャストリング14の爪とハウジング端面の凹溝8fを嵌合させ、アジャストリング14の止めねじ14cでアジャストリング14をシャンク5に固定している。
続いて、エア配管の構成について説明する。
図4は、本実施形態に係るツールの導入口に導入するエア配管を示す図である。図4に示すように、エア源からエアコンビネーションACを経由して、切換バルブCVのPポートからAポートへ連結され、第1導入口91aの第1連通孔911a、および第1導入室912aを経て、ハウジング8の第1流路84から第1圧力室10へ圧力エアが供給される。一方、第1圧力室10へ圧力エアが供給されると、可動ハブ6は後方へ移動し、それに伴い、第2圧力室11のエアは、ハウジング8の第2流路85を通り、第2スイベルジョイントの第2導入口92aの第2導入室922aへ入り、第2連通孔921aを経由して切換バルブCVのBポートからRポートへ向かい、大気中へ排出される。この経路を辿る場合には、ツール径Dは拡大側にシフトされる。
また、被加工面Waの所定の位置で、位置信号やドグ等によりツールの位置を検知して、切換バルブCVを作動させることにより、第2圧力室11に圧力エアを供給して、可動ハブ6を前進させ、ツール径を縮小側に切り換えることができる。
ここで、エアコンビネーションACは、エアフィルタ、およびエアレギュレータ等により構成されている。また、切換バルブCVは、ソレノイドバルブ、またはメカニカルバルブを使用して、位置センサ、ドグまたはMコード等により、電気的または機械的にバルブを切り換えることができる。なお、本実施形態においては、ローラレバー式の5ポートメカニカルバルブを使用している。
さらに、本ツールに使用されるエア配管治具の例を説明する。図5、および図6は、エア配管治具の構成を示す図であり、図5は正面図、図6は側面図を示す。
図5および図6に示すように、第1導入口91a、および第2導入口92aにはカプラ151を接続して切換バルブCVからエアを導入している。そして、治具のフレーム152からアーム153を介して、スイベルジョイント91,92を保持している。
また、アーム153には、ドグプレート154が連結されており、このドグプレート154が切換バルブCVのローラレバーCVaに当接すると(図6参照)、その位置でバルブが切り換わるように構成されている。
なお、本実施形態においては、トルクコンバータの加工用の治具を示したが、エア配管治具の構成は、ワークの形状等に合わせて適宜定めるものである。
次に、第1の実施形態に係るローラバニシングツールの作用について説明する。
図7は、本ツールの作用を説明するための加工手順を示す工程図であり、(a)は加工開始前、(b)は加工開始位置、(c)はツール径の変更位置、(d)は加工終了位置を示す。本図では、便宜上、ワークを加工機のベッドに固定し、ツール1をマシニングセンタ等の加工機のスピンドル軸に装着したものを想定している。
図7(a)に示すように、加工前においては、第1圧力室10にエアが導入(P)され、第2圧力室11のエアは排出(R)されているため、ヘッド4は図面上で上方にシフトされた位置にあり、可動ハブ6のつば面後端側がシムリング13に当接している(図2参照)。この初期設定の状態では、シムリング13で径差を調整し(図1参照)、例えば、ワークの被加工面Waに対し、バニシ代を0.075mmに設定しておく。
この状態で、図7(b)に示すように、ワークの被加工面Waにローラ2の先端が到達し、バニシ加工が開始され、さらに、図7(c)に示す位置まで、ツールは加工機により前進して、ワーク入口部のバニシング加工を行う。ワーク入口部においては、金属表面の塑性流動が生じやすいため、この箇所のバニシ代は他の部分より若干小さく設定される。
ツールが図7(c)の位置に到達すると、ローラレバーCVaがドグプレート154に当接し(図6参照)、このローラレバーCVaが作動して、バルブポートが切り換えられる(図4参照)。図7(c)は、その切り換えられた状態を示している。具体的には、第2圧力室11にエアが導入され、可動ハブ6が図面上で下方へシフトされることにより、ヘッド4が前進して、相対的に転圧ローラ2が後退した位置となるため、ヘッド4の内周面テーパの縮径された部分が転圧ローラ2の外周面と当接し、ツール径は縮小され、バニシ代は大きくなる。
なお、本実施形態においては、図7(d)に示すように、切換後のバニシ代を0.1mmとしている。また、図7(b)の位置から(c)の位置までのワークの入口部の範囲を、一例として、1mmとしているが、これらの設定値は、ワークの材質および前加工状態等に即して、試し加工の後、適宜定められるものである。
このように、ツール径可変型バニシングツールは、塑性流動の発生しやすいワーク入口部では、バニシ代を小さく設定して、その箇所を通過した位置でバルブを切り換えることにより、ツール加工径を縮小して、バニシ代を大きくしている。
かかる作用により、塑性流動の発生しやすいワーク入口部では、バニシ代を小さくして、塑性流動を防止しながら、その箇所を通過した時点で、ツール径を変化させて、通常のバニシ代を確保することにより、加工性能を向上させながら、塑性流動による盛り上がりを防止して、より平坦で良好な加工表面に仕上げることができる。
この加工表面の状態を図8に示す。図8(a)は加工前の被加工面の状態を示すグラフ、(b)は本ツール径可変型バニシングツールで加工した場合の被加工面の状態を示すグラフである。これらのグラフにおいて、縦軸には面粗度を、横軸にはワークの位置を示している。図8(b)と図11(b)とを比較すると、本ツールによれば、ワーク入口部の加工表面の盛り上がりを防止できることがわかる。
〔第2の実施形態〕
次に、本発明に係る第2の実施形態について説明する。第2の実施形態は、内径加工用のツール径可変型ローラバニシングツールであり、第1の実施形態に係る外径加工用のローラバニシングツールと技術思想は同一であるので、構成が相違する点のみを説明する。
図9は、第2の実施形態に係るローラバニシングツールの構成を説明するための半断面図である。図9に示すように、内径加工用のツール径可変型ローラバニシングツール1′は、シャンク5′と、転圧ローラ2′と、この転圧ローラ2′を装着するフレーム3′と、転圧ローラ2′に内接するように嵌挿されたヘッド4′と、ヘッド4′に一体に連結され、シャンク5′に対して摺動自在な可動ハブ6′と、シャンク5′に対して回転自在に装着され、第1導入口91a′および第2導入口92a′を備えたスイベルジョイント9′と、この第1導入口91a′および第2導入口92a′からそれぞれ第1圧力室10′および第2圧力室11′まで連通する第1流路84′および第2流路85′と、ツール径調整機構とを備えて構成されている。
シャンク5′は、外周面の前側が拡径され、後側が若干縮径された段付軸として構成されている。この前側の拡径された外周面は、スイベルジョイント9′の保持部であり、後側が加工機に装着する装着部5c′である。
シャンク5′の前端側は、途中止めの穴が形成され、有底の円筒状を構成しており、前記穴の内周面には可動ハブ6′がシャンク軸方向に摺動自在に内装されている。
なお、本実施形態においては、ハウジングは構成されておらず、スイベルジョイント9′の各導入口91a′,92a′からシャンク5′に形成された第1流路84′、第2流路85′を通り、それぞれ直接第1圧力室10′および第2圧力室11′に連通されている。
可動ハブ6′は、有底の円筒形状を形成しており、外周面には、中央付近につばが形成され、このつばの外周面で、パッキン21′を介して、シャンク5′の内周面と密着嵌合されている。一方、可動ハブ6′の内周面側は、ヘッド軸42′が螺入して固着されている。さらに、このヘッド軸42′には、ローラ2′に内接するように配置されたテーパヘッド41′が連結されている。
このように、本実施形態においては、可動ハブ6′は、テーパヘッド41′およびヘッド軸42′を備えて構成されるヘッド4′に連結されており、可動ハブ6′のスライド移動により、テーパヘッド41′がローラ2′に対して相対移動することによって、ツール径D′を変化させる構成としている。
ここで、外径加工用のツール径D′とは、ツールによる転圧加工の加工径をいい、円周上に配置された複数のローラ2′の外接円の径を意味する(図9参照)。
なお、本実施形態においては、可動ハブ6′の外周面につばを備えて構成したが、これに限定されるものではなく、必ずしもつばを形成する必要はない。
ヘッド軸42′は、前端部および後端部に縮径された段部を有する円柱形状を備えている。前端部の段部42a′は、雄ねじが形成され、テーパヘッド41が′螺入されている。後端部の段部には42b′、可動ハブ6′が螺入して固着されている。中央部外周面には、キー溝43b′が形成され、キー44′が圧入されている。
ヘッドホルダ43´は、外周面につばを備えた円筒状に形成されている。ヘッドホルダ43´の内周面は、ヘッド軸42′が嵌入される貫通穴を備え、内周面の前端側から途中止めでキー溝が形成されている。
本実施形態においては、ヘッド軸42′、ヘッドホルダ43′、およびシャンク5′は一体回転可能に構成されている。
すなわち、ヘッド軸42′は、ヘッドホルダ43′の内周面に嵌合して保持され、このヘッドホルダ43′が、シャンク5′前端側に形成された前記穴の内周面に嵌合され、前記穴を塞ぐように配置されて固定ボルト45′で固着されている。
また、ヘッドホルダ43′とヘッド軸42′とは、ヘッド軸42′に圧入されたキー44′で連結されているため、一体回転可能であるとともに、ヘッド軸42′は、このキー44′に沿ってスライド移動可能に構成されている。
ヘッドホルダ43′のつば下前側外周面43a′には、雄ねじが形成されており、調整リング34′内周面の雌ねじと螺合されている。
調整リング34′は、有底の円筒状に形成されており、外周面は、ツールの外形を構成し、前端はやや縮径され、雄ねじが形成されている。この雄ねじにカバー33′が螺合されている。調整リング34′の拡径された内周面には、その底部にスラストベアリング36′が組み込まれており、フレームホルダ32′を回転自在に保持している。また、調整リング34′の後部の縮径された内周面には、雌ねじが形成されており、ヘッドホルダ43′のつば下外周面43a′に羅合され、固定リング37′でロックされている。
カバー33′は、リング状に形成され、内周面には段部を備え、この段部に雌ねじが形成され、調整リング34′の前端に螺入されている。
次に、本実施形態に係るツール前端側の構成について説明する。
フレーム3′は、フレームヘッド31′と、このフレームヘッド31′に連結されるフレームホルダ32′を備えて構成されている。フレームヘッド31′は、円筒状をなし、前部にはローラを円周上に装着している。
前記フレームホルダ32′は、円筒形状をなしており、その外周面には、3つの段部32a′,32b′,32c′を備えている。この段部31a′は、ツール外形面を構成し、その前端部には、雄ねじが形成されており、フレームヘッド31′が螺入されている。段部32b′には、カバー33′の内周面が嵌合される。また、このカバー33′とそれに対面するフレームホルダ32′の後部側つば面との間には、スプリング35′が配置されており、ローラ2′を後方へ付勢している。
本実施形態に係るツール径調整機構は、ヘッドホルダ43a′に螺合された調整リング34′を回転させることにより、ローラ2′をヘッド4′に対して相対的に移動させてツール径を調整する構成としている。
ツール径の切換機構は、第1の実施形態と同様に、第1圧力室10′および第2圧力室11′に圧縮エアを導入または排出することにより、可動ハブ6′を軸方向スライドさせる構成としている。
また、本実施形態におけるシリンダ部(請求項1に記載の「シリンダ部」に相当)は、主としてシャンク5′とヘッドホルダ43′で構成され、シャンク5′の前端側に形成された穴の内部に第1圧力室10′および第2圧力室11′が形成されている。具体的には、第1圧力室10′は、可動ハブ6′の前部に形成されており、シャンク5′の穴の内周面、ヘッドホルダ43a′の後端面、ヘッド軸42′、および可動ハブ6′で囲まれたリング状の圧力室であり、第2圧力室11′は、可動ハブ6′の後部に形成されており、シャンク5′の穴の内周面、シャンク5′穴の内周面の底部、および可動ハブ6′の後端面で囲まれた円盤状の圧力室である。
本実施形態における第1流路84′および第2流路85′は、シャンク5′内に形成されている。すなわち、第1スイベルジョイント91′に形成された第1導入口91a′から第1圧力室10′へ通じる第1流路84′は、シャンク5の外周面から内周面側に貫通しており、第1導入口91a′に形成されたリング状の第1導入室912a′から第1圧力室10′に達している。
一方、第2スイベルジョイント92′に形成された第2導入口92a′から第2圧力室11′へ通じる第2流路85′は、第1流路84′の後方に配置され、シャンク5′の外周面から内周面側に貫通しており、第2導入口92a′に形成されたリング状の第2導入室922a′から第2圧力室11′に達している。
以上、本発明について最良と思われる実施の形態について説明した。しかし、本発明は、前記実施の形態に限定されるものではなく、同一の技術的思想の範囲内で適宜変更して実施することができる。
例えば、本実施形態においては、流体としてエアを採用したが、請求項1に係る発明においては、油圧を使用することもできる。既存設備の内容、および制御速度等種々の条件から任意に選択することができる。
第1の実施形態に係るツール径可変型ローラバニシングツールの構成を示す図であり、(a)はツール前端側を示す左側面図、(b)は半断面を示す正面図である。 第1の実施形態に係るバニシングツール前端側の構成を示す図1の部分拡大図である。 第1の実施形態に係るバニシングツールの後部側の構成を示す図1の部分拡大図である。 エア配管の構成を示す図である エア配管治具の構成を示す正面図である。 エア配管治具の構成を示す側面図である。 第1の実施形態に係るバニシングツールの作用を説明するための加工手順を示す工程図であり、(a)は加工開始前、(b)は加工開始位置、(c)はツール径の変化位置、(d)は加工終了位置を示す。 第1の実施形態に係るバニシングツールによる加工表面の状態を示すグラフである。 第2の実施形態に係るツール径可変型ローラバニシングツールの構成を示す半断面図である。 従来のバニシングツールによる加工を説明するための図である。 従来のバニシングツールによる加工表面の状態を示すグラフである。
符号の説明
1,1′ ローラバニシングツール
2,2′ ローラ
3,3′ フレーム
31′ フレームヘッド
32′ フレームホルダ
33′ カバー
34′ 調整リング
35′ スプリング
36′ スラストベアリング
37′ 固定リング
4,4′ ヘッド
41′ テーパヘッド
42′ ヘッド軸
43′ ヘッドホルダ
44′ キー
45′ 固定ボルト
5,5′ シャンク
6,6′ 可動ハブ
8 ハウジング
81 フランジ
82 拡径部
83 縮径部
84,84′ 第1流路
85,85′ 第2流路
9,9′ スイベルジョイント
91,91′ 第1スイベルジョイント
91a,91a′ 第1導入口
911a,911a′ 第1連通孔
912a,912a′ 第1導入室
92,92′ 第2スイベルジョイント
92a,92a′ 第2導入口
921a,921a′ 第2連通孔
922a,922a′ 第2導入室
93,93′ ボールベアリング
94 回転軸シール
95 ストッパ
96 連結ボルト
10,10′ 第1圧力室
11,11′ 第2圧力室
14 アジャストリング
16 ディスタンスブロック
18 取付ボルト
19 固定ボルト
21 パッキン
22 シールリング
23 Oリング
AC エアコンビネーション
CV 切換バルブ
θ テーパ角
D、D′ ツール径

Claims (4)

  1. 加工機に装着するシャンクと、このシャンクの先端側に同軸上に回転自在に結合された円筒状のフレームと、このフレームの円周上に回転自在に複数装着され、テーパを備えたローラと、この複数のローラに外接するように、前記ローラの前記テーパに対応したテーパを備え、前記シャンクと一体回転可能なヘッドとを有し、前記ローラと前記ヘッドとは、前記シャンク軸方向に対し、相対的にスライド移動することにより、ツール径を調整するツール径調整機構を備えたツール径可変型ローラバニシングツールであって、
    前記ローラを装着したフレームまたは前記ヘッドと一体的に結合され、前記シャンク軸方向に摺動可能に前記シャンクに外嵌された可動ハブと、
    この可動ハブを取り囲むように形成され、前記可動ハブを前記シャンク軸方向に摺動自在に保持するシリンダ部と、
    このシリンダ部の内部に形成され、前記可動ハブを仕切りとして、前記可動ハブの前後に形成された2つの独立した流体圧力室と、
    この流体圧力室にそれぞれ連通される流体の導入口を有し、前記シャンク軸に対し、回転自在に嵌装されたスイベルジョイントと、
    前記導入口から前記各流体圧力室に通じる前記シリンダ部に形成された2系統の流路と、を備え
    前記ヘッドは、円筒状に形成され、その内周面が前記複数のローラに外接するように前記ローラを装着したフレームに嵌装され、
    前記可動ハブは、外周面につばを備えた円筒状に形成され、前記ヘッドと一体に結合されるとともに、前記シャンク軸方向に摺動可能に前記シャンクに外嵌され、
    前記シリンダ部は、前記シャンクに一体回転可能に外嵌されたハウジングで構成され、このハウジングの内周面で前記可動ハブのつばの外周面を摺動自在に保持し、
    前記2つの独立した流体圧力室は、前記可動ハブの前記つばを仕切りとして、そのつばの前後にそれぞれ形成されたことを特徴とする外周面加工用のツール径可変型ローラバニシングツール。
  2. 加工機に装着するシャンクと、このシャンクの先端側に同軸上に回転自在に結合された円筒状のフレームと、このフレームの円周上に回転自在に複数装着され、テーパを備えたローラと、この複数のローラに内接するように、前記ローラの前記テーパに対応したテーパを備え、前記シャンクと一体回転可能なヘッドとを有し、前記ローラと前記ヘッドとは、前記シャンク軸方向に対し、相対的にスライド移動することにより、ツール径を調整するツール径調整機構を備えたツール径可変型ローラバニシングツールであって、
    前記ローラを装着したフレームまたは前記ヘッドと一体的に結合され、前記シャンク軸方向に摺動可能に前記シャンクに内装された可動ハブと、
    この可動ハブを取り囲むように形成され、前記可動ハブを前記シャンク軸方向に摺動自在に保持するシリンダ部と、
    このシリンダ部の内部に形成され、前記可動ハブを仕切りとして、前記可動ハブの前後に形成された2つの独立した流体圧力室と、
    この流体圧力室にそれぞれ連通される流体の導入口を有し、前記シャンク軸に対し、回転自在に嵌装されたスイベルジョイントと、
    前記導入口から前記各流体圧力室に通じる前記シリンダ部に形成された2系統の流路と、を備え、
    前記ヘッドは、棒状に形成され、その外周面が前記複数のローラに内接するように前記ローラを装着したフレームに嵌装され、
    前記シャンクの前端側には、前記シャンク軸方向に途中止めの穴が形成され、この穴を塞ぐように、内周面を備えた円筒状のヘッドホルダが前記シャンクの前端側に固着され、
    前記可動ハブは、前記シャンク軸方向に摺動可能に前記シャンクの穴に内装されるとともに、前記ヘッドホルダの内周面に摺動自在に貫通されて、前記シリンダの穴内に到達するように配置された前記ヘッドと一体に結合され、
    前記シリンダ部は、前記シャンクと、前記ヘッドホルダとを備え、
    前記ヘッドホルダの内周面と前記ヘッドの外周面とをキーで連結して、前記シャンクと前記ヘッドとが一体として回転しながら前記キーに沿って当該ヘッドがスライド移動可能に構成したことを特徴とする内周面加工用のツール径可変型ローラバニシングツール。
  3. 前記2つの流体圧力室の少なくとも一方に前記シャンク軸方向の摺動移動量を規制する方向にシムリングを配置したことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のツール径可変型ローラバニシングツール。
  4. 前記圧力流体は、エアまたは不活性ガスであることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のツール径可変型ローラバニシングツール。
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