JP4261438B2 - 発電及び海水淡水化システム - Google Patents

発電及び海水淡水化システム Download PDF

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Description

本発明は、各種プラント等で発生する排熱を有効利用して別途新たにエネルギを消費することなしに発電並びに海水淡水化が行える発電及び海水淡水化システムに関する。
各種プラント等で発生する約150℃以下の排熱は、従来、そのままあるいは図2に示すような冷却工程等を経て自然環境に放出される場合が多かったものの、エネルギ有効利用の観点から、近年、こうした低温の熱源でも有効な仕事を行えるアンモニアと水等の非共沸混合媒体を作動流体とする動力サイクル発電システムを用いて、エネルギ回収を行う場合が増えつつある。
こうした発電システムの一例として、特開平10−26009号公報に記載されるものがある。この従来の発電システムは、低沸点媒体成分としてアンモニアを、高沸点媒体として水を用いた非共沸混合媒体サイクル発電システムとなっており、熱エネルギを効率よくタービン仕事に変換して発電を行える仕組みである。
一方、動力プラントや内燃機関などの排熱利用によるエネルギ回収の一つの手段として、蒸発式の海水淡水化装置を用いる例も近年多く見られるようになっている。この海水淡水化装置の場合、凝縮器や熱交換器の冷却用媒体として海水を用い、排熱を利用して海水の温度を上げ、海水の蒸発割合を高めて一定時間あたりの凝縮量(淡水の収量)を増大させる仕組みとなっている。
特開平10−26009号公報
従来の発電システムは以上のように構成されており、電力という形で熱エネルギを回収できるものの、排熱で作動流体を昇温させた残りの熱エネルギや、作動流体が凝縮時に放出する熱エネルギといった有効に使われないエネルギ分が比較的大きく、エネルギ回収が十分であるとは言えなかった。これら排出されようとする熱エネルギを混合媒体サイクルでなるべく回収しようとすると、サイクルをより複雑なものにする必要があり、設備コストが増大してしまうという課題を有していた。
本発明は前記課題を解消するためになされたもので、排熱を導入して発電用サイクルを稼働させるだけでなく、発電用サイクルで回収し得なかった残りの熱エネルギも有効に回収可能な海水淡水化装置を組合わせて、効率よく電力と淡水を獲得できると共に、排熱を確実に回収してエネルギの浪費と環境への負荷を低減できる発電及び海水淡水化システムを提供することを目的とする。
本発明に係る発電及び海水淡水化システムは、液相の作動流体を所定の高温流体と熱交換させて作動流体を蒸発させ、得られた気相の作動流体の保有する熱エネルギを動力に変換し当該動力で発電を行う一方、前記熱エネルギを動力に変換した後の作動流体を所定の低温流体と熱交換させて凝縮させ、作業流体を液相に戻して再び前記高温流体と熱交換させる過程を繰返し行う動力サイクルからなる発電装置と、所定の放熱手段で加熱されて昇温した海水の少なくとも一部を蒸発させる蒸発手段、及び、少なくとも前記昇温した海水より低温の海水を冷却水として用いる凝縮手段を少なくとも有し、前記蒸発手段で蒸発させた水分を前記凝縮手段で凝縮させて塩分を含まない水を得る海水淡水化装置とを備え、前記放熱手段が、前記蒸発手段で蒸発しなかった残りの海水の一部を前記低温流体として供給され、前記作動流体を凝縮する際の凝縮熱で海水を加熱する前記発電装置の凝縮器としての第一の放熱手段と、前記海水淡水化装置の凝縮手段で冷却水として使用した海水の一部を供給され、前記発電装置で液相の作動流体と熱交換された後の前記高温流体と海水を熱交換させて海水を加熱する第二の放熱手段とからなり、前記第一の放熱手段及び第二の放熱手段でそれぞれ熱交換した後の海水を混合状態で前記海水淡水化装置の蒸発手段に導入するものである。
このように本発明においては、海水を利用する発電装置及び海水淡水化装置が配設され、高温流体で発電装置の作動流体を加熱、蒸発させると共に、高温流体の残りの熱エネルギ及び発電装置からの排熱で海水淡水化装置の蒸発手段に導入される海水の温度を高め、発電用動力サイクルと海水淡水化工程を高温流体から得たエネルギで同時に稼働させることにより、高温流体の熱エネルギを発電及び海水淡水化にそれぞれ有効に活用して十分にエネルギを回収し、外部に排熱として放出されるエネルギ量を極力減らせることとなり、全体的な熱効率を高められると共に、発電により得た電力で海水に対するポンプ仕事をはじめとする海水淡水化に係るエネルギ消費を賄えることとなり、高温流体の保有する熱エネルギ以外は外部からエネルギを一切与えずに発電及び海水淡水化を連続的に実行でき、極めて低コストの電力と淡水が得られる。
また、本発明に係る発電及び海水淡水化システムは必要に応じて、前記高温流体が、石油精製プラントで蒸留、精製された直後の、製品として取扱い可能な温度まで温度低下する前で所定の熱エネルギを保有する気相又は液相の最終精製物であるものである。
このように本発明においては、石油精製プラントで精製された最終精製物の従来冷却されて捨てられていた保有熱を発電装置及び海水淡水化装置で大部分回収し、電力及び淡水を得ることにより、最終精製物に対する冷却のコストと手間を一切省略できることとなり、石油精製プラント側における各処理工程に影響を与えずに電力と淡水が効率よく得られることと合わせて、プラント全体でエネルギ収支を大幅に改善できる他、発電装置及び海水淡水化装置をそれぞれ別個にプラントに併設する場合と比べて稼働コストを抑えられる。
以下、本発明の一実施の形態を図1に基づいて説明する。図1は本実施の形態に係る発電及び海水淡水化システムの概略構成説明図である。
前記図1において本実施の形態に係る発電及び海水淡水化システム1は、石油精製プラントで精製された直後の最終精製物流体と熱交換する作動流体の相変化で発電のための動力を得る発電装置10と、最終精製物流体及び前記作動流体との熱交換で温められた海水を蒸発、凝縮させて淡水を得る多段フラッシュ蒸発型の海水淡水化装置20とを備える構成である。
前記発電装置10は、発電用動力サイクルの作動流体(アンモニアと水の混合水等)と前記高温流体としての最終精製物流体とを熱交換させ、作動流体の蒸気を得る蒸発器11と、この蒸発器11で得られた作動流体蒸気により動作し、作動流体の保有する熱エネルギを動力に変換するタービン12と、タービン12により駆動される発電機13と、タービン12を出た蒸気を凝縮させて液相とする前記第一の放熱手段としての凝縮器14と、凝縮器14から作動流体を取出して蒸発器11に導入するポンプ15とを備える構成である。この発電装置10の動力サイクルを成立させる前記各機器は、公知の非共沸混合流体サイクルに用いられるのと同様のものであり、詳細な説明を省略する。
前記海水淡水化装置20は、内部空間を大気圧以下に減圧される減圧容器21と、あらかじめ温められた海水を前記減圧容器21内でフラッシュ蒸発させて水蒸気を得る前記蒸発手段としての複数のフラッシュ蒸発部22と、前記減圧容器21内でフラッシュ蒸発部22で得られた水蒸気を凝縮させて不純物(塩分)を含まない水を得る前記凝縮手段としての複数の凝縮部23と、フラッシュ蒸発部22に導入される前の海水を加熱する前記第二の放熱手段としての熱交換器25と、減圧容器21に対し海水を導入したり淡水又は海水を排出したりする複数の管路並びにポンプ(図示を省略)とを備える構成である。
前記フラッシュ蒸発部22は、減圧容器21内の複数の区画として配設され、凝縮部23へ向う蒸気流の中に混じった水の微細水滴(ミスト)を捕捉して取除くセパレータ22aをそれぞれ併設されてなる構成である。また、前記凝縮部23は、冷却水を内部に通せる伝熱部分を有して減圧容器21の各フラッシュ蒸発部22に対応させて複数配設されてなり、フラッシュ蒸発部22で蒸発した蒸気と接触し、冷却水との熱交換により蒸気を凝縮させ、得られた凝縮水を集めて外部に送出すものであり、これらフラッシュ蒸発部22及び凝縮部23は公知の多段フラッシュ蒸発型海水淡水化装置と同様の構成であり、詳細な説明を省略する。
各凝縮部23の冷却水としては、海から取水された海水が用いられ、この海水は取水管(図示を省略)から取込まれて凝縮部23に導入され使用された後、凝縮部23から取出され、その一部は熱交換器25に向い、残りは海に排出されることとなる。また、この凝縮部23に対応させて、凝縮水として得られた淡水を一時的に貯水するタンク27も配設される。
前記減圧容器21には、管路を通じて減圧排気装置24が接続され、減圧容器21内に導入される海水と同温度における水の飽和蒸気圧以下の圧力に減圧容器21内を減圧し、各フラッシュ蒸発部22で水が液相から気相に変化する(蒸発する)温度、及び、凝縮部23内で蒸気の気相から液相に変化する(凝縮する)温度をそれぞれ大気圧における各温度に比べて低くなるよう維持している。これにより減圧容器21内に導入された水の一部が液相から気相に変化すると共に、液相で残った水の温度が低下する仕組みである。
この減圧容器21内で蒸発しなかった分の海水は、一部が減圧容器21から取出されて発電装置10の凝縮器14に達し、熱交換による昇温後、熱交換器25を出た海水と合流してフラッシュ蒸発部22に戻る一方、他は減圧容器21から排水されて海へ排出されることとなる。
前記熱交換器25は、凝縮部23で冷却水として使用した海水の一部を供給され、この海水を発電装置10で液相の作動流体と熱交換された後の最終生成物流体と熱交換させ、海水を加熱するものである。熱交換器としての構造自体は公知のものであり、詳細な説明を省略する。凝縮部23を出てこの熱交換器25に向う海水は、脱気装置26を経由して熱交換器25に達する仕組みとされており、脱気装置26の前後でpH調整等、海水によるスケール発生等防止のための処理も行われる。
なお、前記発電装置10の蒸発器11へ最終精製物流体を送込む管路、及び、熱交換器25から温度低下した最終精製物流体を排出する管路は、それぞれ、石油精製プラントの既存の最終精製物冷却工程の前後における各管路に接続され、最終精製物流体を冷却工程へ向わせずに本システム側へ通す仕組みとなっており、システム全体を既存のプラント管路の一部に対するバイパス管路として低コストで配設することができる。
次に、本実施の形態に係る発電及び海水淡水化システムの動作状態について説明する。石油精製プラントの蒸留塔など最終精製工程から取出された最終精製物流体は、約120℃であり、本来冷却工程に通され、一般に約50℃前後まで冷却され、必要に応じて蒸気から凝縮された液体となるなどの相変化を伴った後、製品として送出されるものである。この最終精製物流体は、前記冷却工程に進む代りに、プラント管路からシステム入口Aを経由してまず発電装置10の蒸発器11内に導入され、作動流体との熱交換で液相の作動流体を加熱・蒸発させる。作動流体との熱交換で温度を低下させるものの、依然として前記冷却工程の出口温度より高い温度を有する最終精製物流体は、蒸発器11を出た後、海水淡水化装置20の熱交換器25に導入され、海水と熱交換して海水温度を高める一方、それ自体の温度は大きく低下させ、冷却工程の出口温度に近付いた状態で熱交換器25から排出され、システム出口Bから既存の精製物搬出用管路に戻る。
発電装置10では、蒸発器11で最終精製物流体との熱交換により昇温、蒸発し、気相となった作動流体がタービン12を作動させ、このタービン12により発電機13が駆動されて発電を行う。タービン12を出た作動流体は凝縮器14に導入され、これとは別に凝縮器14内に導入された海水淡水化装置20での未蒸発海水との熱交換により凝縮され、液相となって蒸発器11内に戻り、さらに蒸発以降の各過程を繰返すこととなる。凝縮器14で作動流体の凝縮に使用された海水は、作動流体の凝縮潜熱分を受熱して約15℃程度昇温した状態となる。
海水淡水化装置20では、まず、海から取水された海水が、取水管を通じて凝縮部23に冷却水として導入され、凝縮部23周囲の蒸気と熱交換してこの蒸気を冷却して凝縮させる代りに温度上昇する。海水はこの昇温状態で凝縮部23を出て排水管へ進み、一部がいったん脱気装置26に導かれ、海水中の空気を除去された後、熱交換器25に送られ、他は海へ排出される。熱交換器25では、導入された海水が冷却水として用いられてこの熱交換器25に別途導入された最終精製物流体と熱交換し、海水は温度上昇する。この熱交換器25から排出された海水は、導入時点と比べて約10℃程度高い温度となっており、この海水をフラッシュ蒸発部22に導いて淡水化を図る。
熱交換器25から出た海水は、減圧容器21内のフラッシュ蒸発部22に導かれ、約10〜60mmHg程度まで圧力の下がっている減圧容器21内空間において、海水の一部はフラッシュ蒸発により蒸気に相変化し、同時に海水の温度は降下する。
水分の蒸発により得られた蒸気はセパレータ22aを通り、浮遊する液分(ミスト)を除去された状態で凝縮部23に流入する。凝縮部23で蒸気は冷却水としてのより温度の低い海水と熱交換して冷却され、凝縮して塩分を含まない水滴となり、いったんタンク27内に集められ、まとまった量の淡水Wとして外部に送出される。フラッシュ蒸発部22で蒸発しなかった海水は次段のフラッシュ蒸発部22に達し、一部が蒸発して凝縮部23で凝縮し、塩分を含まない水になるという前記同様の過程がフラッシュ蒸発部22の段数分繰返されることとなる。
ここで、各フラッシュ蒸発部22で蒸発しなかった海水は減圧容器21下部に一時的に溜ることとなるが、その大部分は減圧容器21の外に取出され、発電装置10の凝縮器14へ送られる。この凝縮器14へ導かれた海水は、冷却水として利用され、高温の作動流体との熱交換により温められる。こうして凝縮器14で温められた海水は、熱交換器25を出た海水と合流し、フラッシュ蒸発部22へ供給される。
定常動作状態では、凝縮器14で熱交換してフラッシュ蒸発部22へ供給される海水の量が、熱交換器25で熱交換してフラッシュ蒸発部22へ供給される海水の量の約2倍となっており、最終精製物流体の高い熱エネルギを得た作動流体を十分な量の冷却用海水で確実に凝縮させて発電のための仕事を最大限に行わせる一方、熱交換器25で最終精製物流体の残りの熱エネルギを確実に回収して海水温度を可能な限り高めることができ、最終精製物流体から有効に熱回収が図れると共に発電と海水淡水化をバランスよく高効率で進められることとなる。また、蒸発しきれなかった海水を再び淡水化のための原水として利用することで、新規に取水された海水の脱気装置26や熱交換器25を通ってフラッシュ蒸発部22へ向う量を大幅に減らすことができ、脱気やpH調整等の新規に取水された海水に対する前処理の機会を減らして取水に伴うコスト増大を抑えられる。
こうして、減圧容器21内のフラッシュ蒸発部22で蒸発しなかった海水が発電装置10の凝縮器14で温められ、再びフラッシュ蒸発部22に導入されるサイクルが繰返されることとなり、フラッシュ蒸発部22に導入される海水は、凝縮部23に導入される海水と比べて高い温度で安定した状態となっており、この海水をフラッシュ蒸発部22で蒸発させることで効率よく淡水化が図れる。
一方、フラッシュ蒸発部22で蒸発しなかった海水のうち、発電装置10側に送られない残りの分は、減圧容器21から外部に排出され、最終的に海へ捨てられる。この捨てられる海水と海中に元からある海水との温度差はフラッシュ蒸発の際の熱消費によって十分小さくなっているので、排出による周囲環境への悪影響は小さい。
このように、本実施の形態に係る発電及び海水淡水化システムにおいては、海水を利用する発電装置10及び海水淡水化装置20を用い、石油精製プラントで精製された最終精製物の従来冷却されて捨てられていた熱エネルギで、発電用動力サイクルと海水淡水化工程を同時に稼働させてこの熱エネルギを回収することにより、外部に排熱として放出されるエネルギ量を極力減らせることとなり、全体的な熱効率を高められると共に、発電により得た電力で海水に対するポンプ仕事をはじめとする海水淡水化に係るエネルギ消費を賄えることとなり、最終精製物の保有する熱エネルギ以外は外部からエネルギを一切与えずに発電及び海水淡水化を連続的に実行でき、極めて低コストの電力と淡水が得られる。また、最終精製物に対する特別な冷却のコストと手間を省略できることとなり、プラント全体でエネルギ収支を大幅に改善できる。
なお、前記実施の形態に係る海水淡水化装置において、高温流体として、石油精製プラントで精製された直後の最終精製物を用いる構成としているが、これに限らず、内燃機関や、発電所、製鉄所、又はゴミ焼却施設等の各種プラントで発生する約150℃以下の冷却水や排ガス、プラント流体を用いることもでき、前記同様にエネルギの有効利用が図れると共に周囲環境への影響を抑えられる。
本発明の一実施の形態に係る発電及び海水淡水化システムの概略構成説明図である。 従来のプラントの冷却工程概略説明図である。
符号の説明
1 発電及び海水淡水化システム
10 発電装置
11 蒸発器
12 タービン
13 発電機
14 凝縮器
15 ポンプ
20 海水淡水化装置
21 減圧容器
22 フラッシュ蒸発部
22a セパレータ
23 凝縮部
24 減圧排気装置
25 熱交換器
26 脱気装置
27 タンク

Claims (3)

  1. 液相の作動流体を所定の高温流体と熱交換させて作動流体を蒸発させ、得られた気相の作動流体の保有する熱エネルギを動力に変換し当該動力で発電を行う一方、前記熱エネルギを動力に変換した後の作動流体を所定の低温流体と熱交換させて凝縮させ、作動流体を液相に戻して再び前記高温流体と熱交換させる過程を繰返し行う動力サイクルからなる発電装置と、
    所定の放熱手段で加熱されて昇温した海水の少なくとも一部を蒸発させる一又は複数の蒸発手段、及び、少なくとも前記昇温した海水より低温の海水を冷却水として用いる一又は複数の凝縮手段を少なくとも有し、前記蒸発手段で蒸発させた水分を前記凝縮手段で凝縮させて塩分を含まない水を得る海水淡水化装置とを備え、
    前記放熱手段が、前記蒸発手段で蒸発しなかった残りの海水の一部を前記低温流体として供給され、前記作動流体を凝縮する際の凝縮熱で海水を加熱する前記発電装置の凝縮器としての第一の放熱手段と、前記海水淡水化装置の凝縮手段で冷却水として使用した海水の一部を供給され、前記発電装置で液相の作動流体と熱交換された後の前記高温流体と海水を熱交換させて海水を加熱する第二の放熱手段とからなり、
    前記第一の放熱手段及び第二の放熱手段でそれぞれ熱交換した後の海水を混合状態で前記海水淡水化装置の蒸発手段に導入することを
    特徴とする発電及び海水淡水化システム。
  2. 前記請求項1に記載の発電及び海水淡水化システムにおいて、
    前記高温流体が、石油精製プラントで蒸留、精製された直後の、製品として取扱い可能な温度まで温度低下する前で所定の熱エネルギを保有する気相又は液相の最終精製物であることを
    特徴とする発電及び海水淡水化システム。
  3. 液相の作動流体を所定の高温流体と熱交換させて作動流体を蒸発させる蒸発器、得られた気相の作動流体の保有する熱エネルギを動力に変換するタービン、当該タービンで得た動力で発電を行う発電機、及び、前記熱エネルギを動力に変換した後の作動流体を海水と熱交換させて凝縮させ液相に戻す凝縮器を有する発電装置と、
    所定の放熱手段で加熱されて昇温した海水の少なくとも一部を蒸発させる一又は複数の蒸発手段、及び、少なくとも前記昇温した海水より低温の海水を冷却水として用いる一又は複数の凝縮手段を少なくとも有し、前記蒸発手段で蒸発させた水分を前記凝縮手段で凝縮させて塩分を含まない水を得る海水淡水化装置とを備え、
    外部から供給される前記高温流体を、前記発電装置の蒸発器で前記作動流体と熱交換させた後、前記海水淡水化装置の少なくとも一の放熱手段に導入して海水と熱交換させ、
    外部から供給される海水を、前記海水淡水化装置の凝縮手段、放熱手段に通して昇温させた後、前記蒸発手段に導入して一部を淡水化させる一方、蒸発手段で蒸発しなかった残りの海水の一部を前記発電装置の凝縮器に導入し、凝縮熱で加熱された海水をあらためて海水淡水化装置の蒸発手段に導入して淡水化させる過程を繰返し、淡水化された量に相当する海水を外部から供給された分で補充していくことを
    特徴とする発電及び海水淡水化システム。
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