JP4259897B2 - 無線データ伝送システム及び無線データ送受信装置 - Google Patents

無線データ伝送システム及び無線データ送受信装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、5GHz帯を使用した無線データ伝送システム及び無線データ送受信装置に関し、特に、伝送データを分割多重してデータ伝送を高速化した無線データ伝送システム、並びにこれを実現するための無線データ送信装置及び受信装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、5GHz帯を使用した免許不要の小電力無線通信システムが複数提案され、規格化されている。例えば、ARIB(電波産業会)のHiSWAN(High Speed Wireless Access System)規格では、5GHz帯において主に屋内向けの無線通信システムを提供する。
【0003】
また、IEEE(米国電気電子学会)による無線LAN規格の一つであるIEEE802.11aでは、5.2GHz周辺の周波数帯域を使用し、変調方式にはOFDM方式、MAC層にはCSMA/CA(Carrier Sense Multiple Access with Collision Avoidance)方式を採用しており、伝送速度は36〜54Mbpsの高速無線通信が可能な無線通信システムを提供している。
【0004】
しかしながら、このような小電力無線通信システムに許可されている5.15GHz〜5.25GHz帯には、周波数帯域20MHz(占有信号周波数帯域は18MHz)のチャンネルが4つしかなく、無線通信システムとしてのスループットを向上させることは難しいと言われている。
【0005】
このような状況下、伝送速度を向上させる技術として、SDM(Space Division Multiplexing:空間分割多重)という技術が提案されている。SDMを利用した無線通信システムでは、送信装置は複数のアンテナを用いて異なるデータを同時に同一の周波数帯で送信し、受信装置はこれらの多重された信号を受信し分離することを特徴とする。
【0006】
このようなSDMを利用した無線通信システムの一例について簡単に説明する。本例では、送信装置及び受信装置ともに2つのアンテナを備えており、送受信されるデータ系列も2つであるものとする。また、データの変調方式はどのようなものでも可能であるが、ここでは5GHz帯で仕様化が決められているOFDM変調方式を利用するものとする。
【0007】
図13は、本例における無線通信システムの構成を概略的に示す図である。図13において、本無線通信システムの送信装置は2本のアンテナTxAnt_A及びTxAnt_Bを備えており、受信装置もまた2本のアンテナRxAnt_A及びRxAnt_Bを備えている。
【0008】
送信装置から受信装置にデータを伝送する際には、送信装置は2つに分割したデータTx(A)及びTx(B)のそれぞれを、アンテナTxAnt_A及びTxAnt_Bから同時に同一の周波数帯で送信する。
【0009】
アンテナTxAnt_Aから送信されたデータTx(A)は、伝播路H11及びH12を通り、それぞれ受信装置のアンテナRxAnt_A及びRxAnt_Bで受信される。同様に、アンテナTxAnt_Bから送信されたデータTx(B)は、伝播路H21及びH22を通り、それぞれ受信装置のアンテナRxAnt_A及びRxAnt_Bで受信される。
【0010】
受信装置のアンテナRxAnt_Aでは、伝播路H11及びH21からの受信データを、合成された受信データRx(A)として受信する。同様に、アンテナRxAnt_Bでは、伝播路H12及びH22からの受信データを、合成された受信データRx(B)として受信する。
【0011】
ここで、受信装置の各アンテナにおける受信データRx(A)及びRx(B)を、伝播路H11、H12、H21及びH22と、送信装置の各アンテナにおける送信データTx(A)及びTx(B)とを用いて、以下の行列式(1)により表わすことができる。
【0012】
【数1】
Figure 0004259897
【0013】
受信装置において、伝播路H11〜H22が予め分かっている場合には、受信データRx(A)及びRx(B)から送信データTx(A)及びTx(B)が求められる。H11〜H22で示される行列式をH(以下、「伝播路行列」と呼ぶ)とし、その逆行列をH-1とすると、送信データTx(A)及びTx(B)は、以下の行列式(2)により表わすことができる。
【0014】
【数2】
Figure 0004259897
【0015】
伝播路行列Hは通信環境によって変化するので、データ伝送を行うに先立ち、送信装置から既知のデータを受信装置に伝送することにより伝播路行列Hを求めるようにするのが一般的である。この既知のデータを伝播路測定用プリアンブルという。
【0016】
例えば、伝播路測定用プリアンブルとして、送信装置のアンテナTxAnt_Aからa、aというデータを、アンテナTxAnt_Bからa、-aというデータを、バーストの先頭に含めて送信した場合を考える。図14は、この伝播路測定用プリアンブルの送信時のパケットフォーマットの例を示す図である。送信装置の各アンテナから送信された伝播路測定用プリアンブルは、伝播路Hを通って重畳され、受信装置の各アンテナRxAnt_A及びRxAnt_Bにより受信される。
【0017】
このとき、受信装置のアンテナRxAnt_Aで受信されたデータをr1、r2とし、アンテナRxAnt_Bで受信されたデータをr3、r4とすると、次の行列式が成立する。
【0018】
【数3】
Figure 0004259897
【0019】
上式において、r1〜r4は受信装置における受信データであり、a及び-aは予め既知のパイロット信号であるので、(3)式を変形して、伝播路行列Hは次の式で表されることになる。
【0020】
【数4】
Figure 0004259897
【0021】
但し、本例における無線通信システムでは、OFDM変調方式を採用しているため、OFDMの各サブキャリアについて(4)式で示す伝播路行列Hを求められなければならない。
【0022】
次に、既に仕様が確定している5GHz帯を利用したOFDM無線通信方式について簡単に説明する。この方式は、ARIB-STD T-71に規定されているCSMA/CA方式であり、使用する周波数帯域を含めた各国での法規制を除いては、IEEE802.11aと同じ仕様となっている。
【0023】
図15は、このOFDM無線通信方式において使用する通信パケットの構成を概略的に示す図である。図15において、通信パケットは、プリアンブル信号を含んだB領域及びC領域と、SFで示されるシグナルフィールドと、DFで示されるデータフィールドとから構成されている。
【0024】
プリアンブル信号は送信装置及び受信装置間で既知のデータであるが、B領域及びC領域に含まれるプリアンブル信号を受信装置においてどのように使用するかについては、仕様書では特に規定されていない。通常、B領域は0.8μsのデータの繰り返し(0.8μs×10個)になっており、AGC制御、粗い周波数オフセット推定、シンボル同期等のデータ伝送に使用される。また、C領域は伝播路推定、細かい周波数オフセット推定等のデータ伝送に使用される。
【0025】
図16は、シグナルフィールド(SF)に含まれるデータの構成を示す図である。SFは24ビットのデータで構成されており、以下に続くデータフィールド(DF)の変調レートが4ビット分、データフィールドの長さ(バイト長)が12ビット分、リザーブが1ビット分、シグナルフィールド(SF)用のパリティビットが1ビット分、シグナルフィールド(SF)用の誤り訂正テールビットが6ビット分含まれている。
【0026】
図17は、ARIB-STD T-71仕様(以下、単に「T-71」と略記する)による受信装置において、上記の無線伝送波を受信し復調する処理の流れを示すフローチャートである。
受信装置は電波を検出すると(ステップS1701)、プリアンブルを取得し、その電波がT-71フォーマットの電波か否かを判定する(ステップS1702)。受信電波がT-71の電波である場合には、シグナルフィールド(SF)を復調し、パリティビット等に基づいてシグナルフィールド(SF)が正しいかどうかを判定する(ステップS1703)。
【0027】
シグナルフィールド(SF)が正しい場合には、さらに、そこに含まれているデータフィールド(DF)の変調レートに基づいて後続のデータフィールド(DF)を復調する(ステップS1704)。受信装置は、シグナルフィールド(SF)に含まれるデータフィールド(DF)のデータ長(Length)に達するまで、受信したOFDMシンボルデータの復調を継続する(ステップS1705)。
【0028】
一方で、上記ステップS1702において、受信した電波がT-71フォーマットの電波ではないと判定した場合には、受信電波の電波強度を測定し(ステップS1706)、この電波強度と予め設定された閾値L1との大小を比較する(ステップS1707)。受信電波強度が閾値L1以上である場合には、伝送キャリアが使用中であると判断して、受信電波強度が閾値L1より小さくなるまで待機する。
【0029】
また、上記ステップS1703において、T-71フォーマットの電波を受信したが、そのシグナルフィールド(SF)に誤りがあると判定した場合には、受信電波の強度を測定し(ステップS1708)、この電波強度と予め設定された閾値L2との大小を比較する(ステップS1709)。受信電波強度が閾値L2以上である場合には、伝送キャリアが使用中であると判断して、受信電波強度が閾値L2より小さくなるまで待機する。
【0030】
上記ステップS1707及びS1709において、受信電波強度が閾値L1又はL2より小さくなるまで他の処理を行わないようにしているのは、受信装置が伝送キャリア使用中に送信動作をおこさないよう保護するためである。T-71ではCSMA/CA方式をとっているため、無線伝送データ同士の衝突を回避する必要があるからである。また、受信装置では、ステップS1701〜S1709の処理を行っている間は、送信動作を行うことができないようになっているものとする。
【0031】
また、予め設定された閾値L1及びL2は異なる値であり、L1>L2となるよう設定しているものとする。同じ通信システムの電波に対してより安全性を高めるために、L2の値はL1より低いものとしている。
【0032】
尚、ARIB-STD T-71、IEEE802.11aに用いられるMAC層の仕様は、IEEE802.11に記載されている。上記したように、T-71により送信を行うためには伝送キャリアが使用されていないと判断しなければならないが、このような物理的なキャリアの使用状況判断の他に、論理的にも使用されていないことを確認する必要がある。IEEE802.11では、各パケットのヘッダにそのパケット通信における一連の動作に必要となる時間が示されている。したがって、T-71により送信を行おうとする装置は、その論理的な予約状況も確認して、送信を行う必要がある。
【特許文献1】
特開2002-374224号公報
【0033】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述したようにSDM方式を使用すると、同じ周波数帯でアンテナの本数に応じて送受信するデータ系列の数を増やすことが可能となるので、SDM方式を用いないシステムに比べて高速大容量の通信を行うことができる。また、無線通信システムの通信容量に応じて、使用するアンテナ数と送受信データ系列の数を調整することにより、電波資源を効率的に使用することができる。
【0034】
一方で、従来の無線通信システムにおいては、1周波数帯域で送受信するデータ系列は1つのみである。このため、通信を開始するときには、送信装置が特定の周波数帯域において無線電波を発信するとともに、受信装置が特定の周波数帯域における無線電波を受信し、これをデータに復調することにより通信が確立できていた。もちろん、送信装置及び受信装置において、通信の品質を改善するために複数のアンテナを使用することはあったが、これはダイバイシティによるゲインを得るためだけのものであり、送信装置及び受信装置ともに、使用アンテナ本数を認知している必要はなかった。
【0035】
ところが、SDMを利用した無線通信システムにおいては、送信装置及び受信装置において複数のアンテナを使用することにより、1周波数帯域で複数のデータ系列の送受信が可能となり、理論上は少なくとも送信アンテナ本数分のデータ系列を多重して送受信することが可能である。したがって、受信装置では、送信装置から送信されるデータの種類と送信に使用された送信アンテナ数を検出することが必要となる。本発明は、これ可能にするような無線データ伝送システム及び無線データ送受信装置を提供しようとするものである。
【0036】
さらに、上記のSDM-OFDM方式を5GHz帯で使用するためには、従来から存在するARIB-STD T-71やIEEE802.11a等の無線通信システムとコンパチビリティがあることが望ましい。しかしながら、SDM-OFDM方式の無線通信システムと、従来の無線通信システムとの共存を可能にするようなシステム構成は未だ提案されていない。
【0037】
したがって、本発明はまた、SDMを利用した無線データ伝送システムであって、従来の無線通信システムとのコンパチビリティを備えた無線データ伝送システム及び無線データ送受信装置を提供しようとするものである。
【0038】
【課題を解決するための手段】
上記解決課題に鑑みて鋭意研究の結果、本発明者は、以下のような構成を有する無線データ伝送システム及び無線データ送受信装置に想到した。
すなわち、本発明は、2以上のアンテナを備え、1系列以上のデータを同一の周波数チャンネルを用いて空間分割多重して無線送信する送信装置であって、前記2以上のアンテナのうち送信に用いるアンテナ数と送信するデータの系列数とを含む空間分割多重制御データを生成し、該空間分割多重制御データを少なくとも1系列のデータに含めて送信する手段を備えた送信装置を提供するものである。
【0039】
本発明は、また、上記の送信装置から無線送信されたデータを受信可能な受信装置であって、受信したデータに含まれる前記空間分割多重制御データから、前記送信装置が送信に用いるアンテナ数及び送信するデータの系列数を取得し、該送信アンテナ数及びデータ系列数によりデータを受信可能かどうか判別し、判別結果を前記送信装置に送信する手段を備えた受信装置を提供するものである。
【0040】
これら本発明の送信装置及び受信装置によれば、空間分割多重を用いた無線データ伝送において、送信装置及び受信装置で利用可能なアンテナ数及びデータ系列数を通知しあうことにより、空間分割多重による効果を最大限にし、データ伝送レートを向上させることが可能となる。
本発明は、また、上記の送信装置と受信装置とをそれぞれ1以上含んで構成される無線データ伝送システムを提供するものである。
【0041】
上記本発明の無線データ伝送システムにおいて、前記送信装置は、受信装置に対してデータ送信を開始するときに、送信に使用可能なアンテナの最大数と使用可能なデータ系列の最大数を前記空間分割多重制御データに含めて送信し、前記受信装置から、前記送信アンテナ数及びデータ系列数により受信が可能でないとの判別結果を受信した場合には、前記送信アンテナ数及びデータ系列数のそれぞれを減じたものを前記空間分割多重制御データに含めて送信することを特徴とする。
【0042】
送信装置は、受信装置から受信可能との判別結果を受信するまで、送信アンテナ数及びデータ系列数を減じながら送信し続けることにより、受信装置において受信可能な最大限の送信アンテナ数及びデータ系列数を検知することができる。
【0043】
本発明の無線データ伝送システムにおいて、前記送信装置は、送信データをOFDM方式で変調して送信する手段を備えており、前記受信装置は、受信データをOFDM方式で復調する手段を備えていることを特徴とする。
本発明の無線データ伝送システムは、典型的にはOFDM変調した送信信号をさらに空間分割多重(SDM)し、複数のアンテナ及びデータ系列を用いて送信するSDM-OFDM方式を採用する。
【0044】
本発明は、また、上記の送信装置と受信装置とを備え、無線データの送信及び受信が可能な無線データ送受信装置を提供するものである。
また、上記本発明の無線データ伝送システムにおいて、前記送信装置及び受信装置は、前記空間分割多重した送信データに、ARIB STD-T71方式又はIEEE802.11a方式のプリアンブルを付加したデータパケットとして送信することを特徴とする。
【0045】
これら従来の無線通信方式は、本発明の空間分割多重による無線通信方式と同一の周波数帯を利用するものであるから、本発明のシステムにおけるデータパケットにこれらと共通するプリアンブルを付加することにより、従来の無線通信方式と高いコンパチビリティを有する無線データ伝送システムを構築することが可能となる。
【0046】
本発明の無線データ伝送システムにおいて、前記送信装置は、前記データパケットのプリアンブルに含まれるシグナルフィールドに、前記空間分割多重した送信データの変調方式を示すデータを含んで送信し、前記受信装置は、前記シグナルフィールドに示された変調方式により受信データを復調することを特徴とする。
【0047】
これにより、本発明の送受信装置は、受信したパケットデータが本発明の空間分割多重方式により伝送されているものであるか、従来の無線通信方式により伝送されているものであるかを、パケットのシグナルフィールドから判別することが可能となり、いずれの方式のパケットであっても同様の動作で受信処理することが可能となる。
【0048】
本発明の無線データ伝送システムにおいて、前記送信装置は、さらに、前記データパケットのプリアンブルに含まれるシグナルフィールドに、送信データが空間分割多重方式によるデータであるかどうかを示すデータを含んで送信することを特徴とする。
【0049】
これにより、従来の無線通信方式による送受信装置において本発明の空間分割多重方式によるデータパケットを受信した場合であっても、その通信方式のパケットであることをシグナルフィールドから判別することが可能となる。当該送受信装置で復調できないデータがパケットに含まれていると判断した場合には、そのパケットを破棄すればよい。
【0050】
本発明の無線データ伝送システムにおいて、前記送信装置は、さらに、前記データパケットのプリアンブルに含まれるシグナルフィールドに、送信データのデータ長を示すデータを含んで送信することを特徴とする。
【0051】
このようなデータパケットを受信した送受信装置は、プリアンブルの後に続くデータフィールドのデータ長を正確に認識することができる。特に、従来の無線通信方式による送受信装置において本発明の空間分割多重方式によるデータパケットを受信した場合には、後に続くデータフィールドを復調できなくとも、そのデータ長を正確に認識することができるので、当該データの伝送が完了するのを待って次の送受信動作を行うことができる。
【0052】
本発明の無線データ伝送システムにおいて、前記送信装置は、さらに、前記送信データの変調方式及びデータ長を示すデータを含んだシグナルフィールドを、前記送信データの先頭に付加して送信することを特徴とする。
【0053】
これにより、上記のように従来の無線通信方式によるデータパケットのプリアンブルにおいて前記送信データの変調方式及びデータ長を示すデータを含めて送信する場合とは異なり、各データ系列で同一のデータの変調方式及びデータ長を用いる必要がなくなる。このため、より多様な形態のデータ伝送を行うことが可能となる。
【0054】
本発明の無線データ伝送システムにおいて、前記送信装置は、さらに、送信データのMAC制御情報を、前記ARIB STD-T71方式又はIEEE802.11a方式のデータパケットのデータフィールドに含めて送信することを特徴とする。
【0055】
送信データのMAC制御情報には、伝送キャリアの論理的な使用状況を示すデータが含まれており、上記の構成によれば、従来のARIB STD-T71方式又はIEEE802.11a方式の送受信装置においても、このMAC制御情報を取得することが可能となり、より信頼性の高い無線データ伝送システムを構築することが可能となる。
【0056】
本発明の無線データ伝送システムにおいて、前記送信装置は、前記データパケットに含まれるプリアンブルの一部分のデータ長を、送信データの変調方式により変化させて送信し、前記受信装置は、前記プリアンブルの一部分のデータ長により、受信データの変調方式を識別し、該変調方式により受信データを復調することを特徴とする。
【0057】
本発明の無線データ伝送システムにおいて、前記送信装置は、前記データパケット中の送信データの先頭に付加される伝播路推定用プリアンブルに、該送信データの変調方式を示すデータを含めて送信し、前記受信装置は、前記伝播路推定用プリアンブルにより示された変調方式により受信データを復調することを特徴とする。
これらの方法によれば、従来の方式で既に規定されているプリアンブルのデータを改変することなく、送信データの変調方式を示すデータをプリアンブルに含めることが可能となる。
【0058】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照しながら、本発明の実施の形態を詳細に説明する。
図1〜図12は、本発明の各実施形態を例示する図であり、これらの図において、同一の符号を付した部分は同一物を表わし、これらの基本的な構成及び動作は同様であるものとする。また、以下の各実施形態においては、送受信装置が持つアンテナ数nは2とし、送受信するデータ系列の数も2としている。また、変調方式は従来の技術で挙げた例と同様にOFDM方式によるものとする。
【0059】
[第1実施形態]
以下に、本発明の第1実施形態にかかる無線データ伝送システムについて、送信装置における構成及び動作と、受信装置における構成及び動作とに分けて順に説明する。
【0060】
図1は、本実施形態の無線データ伝送システムにおいて用いる送信装置の構成を概略的に示すブロック図である。
図1において、本実施形態の送信装置は、送信データ生成部101と、空間分割多重制御データ生成部102と、送信制御回路103と、OFDM信号生成部104A及び104Bと、RF部105A及び105Bと、アンテナ106A及び106Bとから構成されている。
【0061】
送信データ生成部101は、送信データを生成し、OFDM信号生成部104A及び104Bに出力するものであり、上位層(ここでは図示しない)から送信すべき情報データを受け取り、誤り訂正等の処理を行いOFDMフォーマットで伝送できるような信号を生成する回路を備えている。
【0062】
空間分割多重制御データ生成部102は、空間分割多重(SDM)方式による通信において使用する送信アンテナ数ktx及びデータ系列数k1を、空間分割多重制御データとしてOFDM信号生成部104Bに出力する。空間分割多重制御データ生成部102もまた、送信データ生成部101と同様に、上位層から送信アンテナ数ktx及びデータ系列数k1を受け取り、これらの値に必要な処理を施し、OFDM信号フォーマットで伝送可能な信号として出力する回路を備えている。尚、本実施形態では、送信アンテナ数ktx及びデータ系列数k1はともに、1又は2の値を取ることになる。
【0063】
送信制御回路103は、送信装置が実際に使用するアンテナ数kx及びデータ系列数k1xを示すデータを生成し出力する。このアンテナ数kx及びデータ系列数k1xは、上記ktx及びk1と同様に上位層から指示される値であり、本実施形態では、これらは1又は2の値を取ることになる。
【0064】
OFDM信号生成部104A及び104Bは、それぞれ、送信データ生成部101から受信した送信信号をOFDM信号に変調して、RF部105A及び105Bに出力する。また、OFDM信号生成部104Bでは、空間分割多重制御データ生成部102から受信した空間分割多重制御データを送信信号に多重化する。
【0065】
RF部105A及び105Bは、OFDM信号生成部104A及び104Bにおいて変調された信号を実際に無線通信で用いる周波数に変換し、それぞれアンテナ106A及び106Bに出力する。アンテナ106A及び106Bはこれらの信号を無線送信する。
【0066】
上記のように構成された本実施形態の送信装置によりデータ送信を行う動作について説明する。
まず、SDM方式を用いて通信を行う場合は、送信に用いるアンテナ数及びデータ系列数を予め受信装置に通知しておく必要がある。したがって、本実施形態の送信装置において無線通信を行うに先立って、まず、空間分割多重制御データ生成部102で生成する空間分割多重制御データ、すなわち、送信アンテナ数ktx及びデータ系列数k1を受信装置に送信しなければならない。
【0067】
この空間分割多重制御データの送信にあたっては、受信装置側での状況が未知であるから、ktx=k1=2(それぞれの最大値)として送信を行う。この場合、送信装置では、空間分割多重制御データ生成部102、OFDM信号生成部104B、RF部105B及びアンテナ106Bを使用して、空間分割多重制御データを受信装置に送信することになる。
【0068】
しかしながら、無線データ伝送システムを構成する各装置の状況が既に分かっている場合には、必ずしもktx及びk1に最大値を設定して送信する必要はなく、そのシステムにおいて受信可能なアンテナ数及びデータ系列数で送信すればよい。
【0069】
後述するように、上記の空間分割多重制御データを受信した受信装置は、当該制御データに含まれるアンテナ数ktx及びデータ系列数k1での通信が可能であるかどうかを判定する。受信装置は、上記制御データを受信したのと同じデータ系列により、アンテナ数ktx及びデータ系列数k1で通信可能である場合にはAck(Acknowledge:その条件により通信可能であることを意味する)を、通信不可能であればNack(Non-Acknowledge:その条件では通信不可能であることを意味する)を、返信データとして送信装置に送信する。
【0070】
送信装置は、返信データとしてAckを受信した場合には、上記制御データにより送信したアンテナ数ktx及びデータ系列数k1で通信を行い、Nackを受信した場合には、アンテナ数及びデータ系列数をより低い値に変更して、再び制御データを送信する。これを繰り返すことにより、アンテナ数ktx及びデータ系列数k1の値が受信装置が受信可能な値となったときに、送信装置はAckを受信することとなる。
【0071】
図2は、送信装置における空間分割多重制御データの送信動作の流れを示すフローチャートである。尚、図2に示すフローチャートでは、送信装置におけるアンテナ数及び送信データ系列数の最大値を2とはせず、任意の値として示している。また、説明を簡略化するため、送信に使用するアンテナ数とデータ系列数が同じである場合を示している。
【0072】
送信を開始する前の送信装置において、送信制御回路103には、kx及びk1xの値はともに1にセットされている。また、送信装置では、空間分割多重制御データを送信したにも関わらずAckを受信できなかった回数を示すパラメータNackを記憶しており、現在Nackの値には初期値として0が設定されている。さらに、送信装置の空間分割多重制御データ生成部102では、データ送信に用いる送信アンテナ数としてktx=n、データ系列数としてk1=nが設定されているものとする(ステップS200)。
【0073】
まず、送信装置は、空間分割多重制御データ生成部102において設定されている送信アンテナ数ktxに、nからNackの値を減じた値を代入する。また、データ系列数k1にも、nからNackの値を減じた値を代入する(ステップS201)。ここでは、Nack=0なので、ktx=k1=nのままである。また、この後、ktx=0であるかどうかを判定し、ktx=0であれば処理を終了する(ステップS202)。
【0074】
次に、送信装置は、空間分割多重制御データ生成部102において現在設定されている送信アンテナ数ktx及びデータ系列数k1により、空間分割多重制御データを受信装置に送信する(ステップS203)。
【0075】
受信装置からAckを受信した場合(ステップS204)には、送信アンテナ数ktx及びデータ系列数k1での通信が可能であると判断して、送信制御回路103において以降の通信に使用するアンテナ数kxにktxの値を、データ系列数k1xにk1の値を、それぞれ代入する(ステップS206)。その後、上記の条件によりデータ通信を開始することができる(ステップS207)。
【0076】
受信装置からNackを受信した場合、あるいは一定時間内に返信データを受信しなかった場合(ステップS204)には、Nackの値を1増加させ(ステップS205)、ステップS201に戻る。ステップS201において、空間分割多重制御データ生成部102における送信アンテナ数ktx及びデータ系列数k1を再設定した後、ktxが0でない限り(ステップS202)、再び、空間分割多重制御データを受信装置に送信する。
【0077】
このようにして、送信アンテナ数ktx及びデータ系列数k1を1ずつ減じながら空間分割多重制御データを受信装置に送信し、受信装置からAckを受信した時点での送信アンテナ数ktx及びデータ系列数k1を、以降の通信に使用するアンテナ数kx及びデータ系列数k1xとして設定し、データ通信を行うようになっている。ただし、受信装置からAckを受信する前にktx=0となった場合(ステップS202)には、受信装置が受信不能あるいは存在しないと判断して、処理を中断する。
このように送信装置の送信動作を制御することにより、受信装置が受信可能な範囲で最大のアンテナ数及びデータ系列数を用いた通信を確立することができる。
【0078】
図3は、本実施形態の無線データ伝送システムにおいて用いる受信装置の構成を概略的に示すブロック図である。
図3において、本実施形態の受信装置は、アンテナ301A及び301Bと、RF部302A及び302Bと、OFDM信号受信回路303A及び303Bと、空間分割多重制御データ解析回路304と、受信制御回路305と、SDM処理部306と、受信データ処理部307とから構成されている。
【0079】
RF部302A及び302Bは、無線データ伝送により送信装置から受信したRF信号をディジタル処理できる周波数帯域に変換するRF回路を備えている。
OFDM信号受信回路303A及び303Bは、RF部302A及び302Bにおいて周波数変換された受信信号に対してOFDM復調処理を行うための回路を備えている。OFDM信号受信回路303Bは、また、受信信号に含まれる空間分割多重制御データを抽出し、空間分割多重制御データ解析回路304に出力する。
【0080】
空間分割多重制御データ解析回路304は、OFDM信号受信回路303Bから受信した空間分割多重制御データを解析し、その結果を受信制御回路305に出力する。具体的には、空間分割多重制御データに含まれるktx及びk1を検出し出力するものとする。
【0081】
受信制御回路305は、空間分割多重制御データ解析回路304から受信した空間分割多重制御データに基づいて、OFDM信号受信回路303A及び303BとSDM処理部306とを制御する。この制御の方法については、所定のアルゴリズムによるものであるが、後に詳しく説明する。
【0082】
受信制御回路305は、また、図1に示す送信装置の送信制御回路103と同様に、受信装置においてデータ受信に使用するアンテナ数kx及びデータ系列数k1xを制御する信号を出力する。
受信データ処理部307は、復調された受信信号に対し、誤り訂正などの必要な処理を施す回路を備えている。
【0083】
本実施形態では、受信制御回路305においてkx=k1x=1と設定されている場合には、アンテナ301B、RF部302B、OFDM信号受信回路303B及び受信データ処理部307により受信動作を行う。受信制御回路305においてkx=k1x=2と設定されている場合には、アンテナ301A、RF部302A及びOFDM信号受信回路303Aと、アンテナ301B、RF部302B及びOFDM信号受信回路303Bとの2つのデータ系列で受信信号を処理した後、SDM処理部306においてこれら2つのデータ系列からのOFDM信号を合成して受信データ処理部307により処理を行う。尚、SDM処理部306におけるOFDM信号の合成処理は、上記従来の技術で説明したのと同様な逆行列演算回路により行うものとする。
【0084】
尚、図3では、受信装置における受信アンテナ数及びデータ系列数も、送信装置と同様、2つとしているが、本実施形態はこれに限定されるものではなく、任意の数の受信アンテナ数及びデータ系列数を備えた受信装置を用いることができる。
【0085】
図4は、上記受信装置における空間分割多重制御データの受信動作の流れを示すフローチャートである。尚、図4に示すフローチャートでは、受信装置において使用するアンテナ数及び送信データ系列数の最大値を2とはせず、任意の値krxaとして示している。また、説明を簡略化するため、受信に使用するアンテナ数とデータ系列数が同じである場合を示している。
【0086】
データ受信開始前の受信装置では、受信制御回路305において、受信に使用するアンテナ数kx及びデータ系列数k1xはともに1に設定されている(ステップS300)。送信装置から空間分割多重制御データを受信すると、これを空間分割多重制御データ解析回路304において解析し、データに含まれるktx及びk1の値を取得する(ステップS301)。
【0087】
受信制御回路305は、ktx及びk1の値とkrxaの値とを比較する(ステップS302)。本例では、ktxとk1の値は等しいので、k1の値を比較に用いる。
ステップS302において、k1≦krxaである場合には、ktx及びk1で示されるアンテナ数及びデータ系列数での受信が可能であることになるので、受信装置にAckを送信するとともに(ステップS303)、受信制御回路305において、受信に使用するアンテナ数kx及びデータ系列数k1xに、それぞれ、ktx及びk1の値を代入する(ステップS304)。Ackを送信した後は、送信装置からアンテナ数ktx及びデータ系列数k1によりデータ送信が開始されるので、これを受信することができる(ステップS305)。
【0088】
ステップS302において、また、k1>krxaである場合には、ktx及びk1で示されるアンテナ数及びデータ系列数での受信が不可能であることになるので、受信装置にNackを送信するか、あるいは全く動作を行わずに処理を終了する。
【0089】
このように受信装置の受信動作を制御することにより、上記した送信装置の送信動作と連携して、送信装置及び受信装置の間で使用可能な範囲で最大のアンテナ数及びデータ系列数を用いた通信を確立することができる。
【0090】
尚、上記では本実施形態の無線データ伝送システムにおいて用いる送信装置及び受信装置を別個の装置として構成した例を示したが、これらを一体化した送受信装置として利用することも可能である。
【0091】
[第2実施形態]
図5は、本発明の第2実施形態にかかる無線データ伝送システムの構成を概略的に示す図である。図5において、本実施形態の無線データ伝送システムは、送受信装置A、送受信装置B及び送受信装置Cから構成されている。
【0092】
送受信装置A及び送受信装置Bは、第1実施形態に示したのと同様のSDM-OFDM方式の送受信装置であり、それぞれ2本のアンテナと2系列の信号処理回路(図示せず)とを備えている。一方、送受信装置Cは、ARIB-STD T-71やIEEE802.11a等の従来の5GHz帯を使用する無線通信システムで動作する送受信装置であり、無線通信は全て5GHz帯を用いて行うものである。
【0093】
尚、本実施形態では、図5に示すように、送受信装置CがARIB-STD T-71仕様のものである場合を例にとって説明する。また、図5に示すように、送受信装置A及び送受信装置Bの間ではSDM-OFDM方式による無線通信の他、T-71方式による無線通信をも行うことが可能であるが、送受信装置A又は送受信装置Bと送受信装置Cとの間では、T-71方式による無線通信のみを行うことができるものとする。
【0094】
上記のように構成された本実施形態の無線データ伝送システムにおいて、SDM-OFDM方式の送受信装置が、5GHz帯を使用する従来のT-71方式の送受信装置とコンパチビリティを持ちながら通信する方法を説明する。
【0095】
ここでは、送受信装置Aから送受信装置Bにデータ伝送を行う場合について考える。図5に示すように、送受信装置Aは、2本のアンテナTRxA_Ant_a及びTRxA_Ant_bを用い、送受信装置Bは、2本のアンテナTRxB_Ant_a及びTRxB_Ant_bを用いてデータ伝送を行うことができる。
【0096】
図6は、本実施形態の無線データ伝送システムにおいて、送受信装置Aから送受信装置Bに送信されるパケットの構成を概略的に示す図である。図6において、from TRxA_Ant_aは、送受信装置AのアンテナTRxA_Ant_aから送信されるパケットを、from TRxA_Ant_bは、アンテナTRxA_Ant_bから送信されるパケットを示している。
【0097】
図6に示す各パケットにおける領域B、C、SFについては、図15で示した従来技術のものと同様であり、ARIB-STD T-71仕様に従って生成されるものとする。また、DF(a)及びDF(b)はデータフィールドであり、図15に示すDFと同様である。本実施形態においては、送信データ1/2づつを、それぞれ、DF(a)及びDF(b)に割り当てるものとし、割り当て方は任意の方法によるものとする。また、各パケットのプリアンブルには、領域B、C、SFに加えて、SDM-OFDM用の伝播路推定用プリアンブルD及びD’をそれぞれ含んでいる。
【0098】
尚、図6に示す2つのパケットにおいて、領域B、C、SFは全く同じデータであるため、送受信装置A及びBは必ずしも両方のアンテナからこれらのデータを送信する必要はなく、例えば、領域B、C、SFのデータについては、アンテナTRxA_Ant_aからのみ送信するようにしてもよい。
【0099】
これらのパケットを受信した送受信装置Bでは、まず、領域B、C、SFまでをT-71のモードで信号処理し、それ以降の領域をSDMのモードで信号処理することにより、これらのパケットに含まれるデータを復調することができる。
【0100】
また、送受信装置Cがこれらのパケットを受信した場合でも、領域B、C、SFまでは信号処理を行いデータを復調することができる。
【0101】
図6に示す2つのパケットのSFに含まれるデータについては、図16に示した従来技術のものと同様である。すなわち、SFは24ビットのデータで構成されており、DFの変調方式(Rate)を示すデータが4ビット分、DFの長さを示すデータが12ビット分含まれている。
【0102】
DFの変調方式を示すデータが4ビット割り当てられているので、最大で16種類の変調方式が指定できることになる。しかしながら、T-71では現状、8種類の変調方式しか使用されておらず、これら以外の変調方式は規定されていない。具体的には変調方式としてBPSK、QPSK、16QAM、64QAMの4種類、誤り訂正符号の符号化率として1/2、2/3、3/4が定義されていて、これらの組み合わせによりDFの伝送レートが決まるようになっている。
【0103】
T-71では、送受信に使用するデータ系列数は1であるので、上記8種類のDFの変調方式を、伝送レート(変調方式、符号化率、データ系列数)の形式で表わすと、6Mbps(BPSK, 1/2, 1)、9Mbps(BPSK,3/4,1)、12Mbps(QPSK,1/2,1)、18Mbps(QPSK,3/4,1)、24Mbps(16QAM,1/2,1)、36Mbps(16QAM,3/4,1)、48Mbps(64QAM,2/3,1)、54Mbps(64QAM,3/4,1)となる。
【0104】
上記SFのRateでは、これら8種類のDFの変調方式を示すビットデータとして、上記の順に従って、1101、1111、0101、0111、1001、1011、0001、0011をそれぞれ割り当てている。
【0105】
本実施形態では、SFのRateはさらに、SDM-OFDMモードでの通信におけるDFの変調方式として、12Mbps(BPSK, 1/2, 2)、18Mbps(BPSK,3/4,2)、24Mbps(QPSK,1/2,2)、36Mbps(QPSK,3/4,2)、48Mbps(16QAM,1/2,2)、72Mbps(16QAM,3/4,2)、96Mbps(64QAM,2/3,2)、108Mbps(64QAM,3/4,2)の8種類を含んでいることを特徴とする。尚、SDM-OFDMモードでの送受信に使用するデータ系列数は2としている。
【0106】
これらSDM-OFDMモードで使用するDFの変調方式を示すビットデータとしては、上記の順に従って、1100、1110、0100、0110、1000、1010、0000、0010が割り当てられている。これらは、上記のT-71モードでのDFの変調方式に対するビットデータの割り当てと比較すると、変調方式及び符号化率が同じもの同士は上位3ビットが共通しており、T-71モードかSDM-OFDMモードかによって下位1ビットのみが異なるように割り当てられている。このため、ビットデータの下位1ビットから、送受信に使用するデータ系列数が判断できることになる。
【0107】
また、上記においてT-71モード及びSDM-OFDMモードそれぞれの変調方式による伝送レートを比較すると、データ系列数は違うものの、伝送レートが同じになる組み合わせがある。例えば、12Mbps(QPSK,1/2,1)と12Mbps(BPSK,1/2,2)などである。このように複数の変調方式において伝送レートが重複していても、送信データ系列数により適した伝播環境が異なるため、一概に無駄であるとは言えない。しかしながら、SF中で割り当てられた少ないビット数を有効に利用するためには、このような重複を生じる割り当ては最適なものとは言えない。
【0108】
SF中のDFの変調方式を示すビットデータを、各種変調方式に効率よく割り当てるためには、異なる変調方式間で伝送レートが同じとなるような場合には、データ系列数が少ない方の変調方式を優先的に使用するようにすれば、データの送受信処理も簡単になり、送受信装置における消費電力の低減にも効果的である。また、重複する変調方式のうちデータ系列数が多い方の変調方式については、これにビットデータを割り当てないようにし、代わりによりデータ系列数の多い変調方式に割り当てるようにしてもよい。
【0109】
例えば、上記において、SDM-OFDMモードの12Mbps(BPSK, 1/2, 2)、18Mbps(BPSK,3/4,2)、24Mbps(QPSK,1/2,2)、36Mbps(QPSK,3/4,2)、48Mbps(16QAM,1/2,2)に対してはSF中でのビットデータの割り当てを行わず、これに代えて、よりデータ系列数の多い144Mbps(64QAM,2/3,3)、162Mbps(64QAM,3/4,3)等にビットデータの割り当てを行うことができる。
【0110】
一方、図6に示すパケットを受信した送受信装置Bでは、SFに含まれるDFの変調方式を示すビットパターンを検出する。上記の例では、ビットパターンの下位1ビットが1である場合にはT-71モードであると判断し、0である場合にはSDM-OFDMモードであると判断する。SDM-OFDMモードの場合には、データ系列数が2以上であるので、パケットに含まれる伝播路推定用プリアンブルD及びD’を取得し、SDM-OFDMモードにより受信信号を復調するための伝播路推定を行う。また、DFについてもSDM-OFDMモーによる変調方式のデータとして受信する。
【0111】
図7は、上記のようにT-71モード及びSDM-OFDMモードの両方により無線データ伝送を行うことが可能な送受信装置A及びBにおいて、無線データを受信する際の動作の流れを示すフローチャートである。図7において、ステップS701からS709までの処理については、図17に示す従来の受信装置と同様であるので、ここでは説明を省略する。
【0112】
本実施形態において、図6に示すパケットを受信した送受信装置A及びBは、このパケットがT-71方式のプリアンブルを含んでおり、かつ、そのプリアンブル中のSFに含まれるデータが正しいと判定すると、さらにSFに含まれるDFの変調方式を示すビットデータを検出し、このパケットがSDM-OFDMモードで送信されているのか、あるいはT-71モードで送信されているのかを判定する(ステップS711)。その判定基準及び方法は、上記した通りである。
【0113】
送受信装置A及びBは、受信パケットがSDM-OFDMモードで送信されたものであると判定した場合には、DFに含まれるデータをSDM-OFDM方式により復調する(ステップS712及びS713)。この復調処理については、上記した第1実施形態の送信装置及び受信装置における処理と同様であるものとする。
【0114】
ところで、図5に示す送受信装置Cにおいて図6に示すパケットを受信した場合には、T-71モードで送信されたパケットのみを受信処理できることになる。すなわち、図7において、ステップS701〜S705の一連の処理を行うことができる。しかしながら、SFにおいてDFの変調方式を示すビットパターンとしてSDM-OFDMを示すものが含まれている場合には、SFに規定外のデータが含まれていることととなるので、ステップS703においてSFに誤りがあると判断し、ステップS708の処理に進むようになっている。
【0115】
また、このとき、ステップS709において、受信電波強度が所定の閾値L2以上である場合には、T-71伝送キャリアが使用中であると判断して、送受信装置Cは送信動作を行うことができないようになっている。
【0116】
尚、本実施形態の無線データ伝送システムでは、T-71方式とSDM-OFDM方式とにおいて同一のプリアンブルを用いるものとし、これらを識別するための情報は、DFの変調方式を示すビットデータとしてSFに含める構成としているので、T-71方式の送受信装置とSDM-OFDM方式の送受信装置とがシステム中に混在していても、これらの間で無線データ伝送を行うことができるようになっている。
【0117】
[第3実施形態]
第2実施形態の無線データ伝送システムにおいて、T-71方式の送受信装置Cは、SDM-OFDM方式のパケットを受信してもパケット中のSFを正常に取得できないため、SDM-OFDM方式で無線通信が行われているときの伝送キャリアの使用状況を判断する手段としては、受信電波強度を測定する以外にはない。このように受信電波強度のみに基づいてキャリアの使用状況を判断していると、他の送受信装置において電波を受信中であっても、これを判別できずに送信動作を行ってしまう可能性があるという問題点がある。
【0118】
第2実施形態の無線データ伝送システムでは、T-71方式による信号とSDM-OFDM方式による信号とを区別する方法として、送信パケットのSFにおいてDFの変調方式(T-71方式かSDM-OFDM方式か)を示すビットデータを含めておき、これを受信した送受信装置はこのビットデータに基づいていずれの方式によるパケットかを判断することとしている。
【0119】
これに対して本実施形態では、パケットのSFに含まれるリザーブビット(図16におけるReserve)を用いることを特徴としている。具体的には、パケットがT-71方式によるものである場合にはリザーブビットに0を割り当て、SDM-OFDM方式によるものである場合には1を割り当てることとする。その他、本実施形態の無線データ伝送システム及び送受信装置は、第2実施形態のものと同様に構成し、同様に動作するものとする。
【0120】
これにより、T-71方式の送受信装置が、SDM-OFDM方式のパケットを受信した場合であっても、SFのReserveが1であることを検出すれば、SDM-OFDM方式のパケットであると認識できるので、SF中に規定外のデータが含まれていても誤りであると判断せず、DFのデータ長分の時間、送受信を行わない待機状態を保つようにすることができる。
【0121】
ところで、第2実施形態の無線データ伝送システムでは、送信パケットのSFにおいてDFのデータ長を示すビットデータ(図16におけるLength)を含めて送信している。T-71方式の送受信装置Cは、受信したSDM-OFDM方式のパケットのSFからLengthを取得することはできたとしても、DFの変調方式を認識することができないので、SDM-OFDM用のプリアンブル及びDFを含めたデータ部分の受信に要する時間を正確に認識することができないこととなる。
【0122】
したがって、上記のようにSFのReserveを利用することにより、T-71方式の送受信装置は、受信パケットがSDM-OFDM方式のパケットであることは認識できるものの、当該パケットの送受信が完了するまでの待機時間を判断することができない。これに対処するために、T-71方式の送受信装置では、SDM-OFDM方式のパケットのSFから取得したLengthの値に基づいてパケット送受信に要する時間を概算し、これを待機時間とすることが考えられる。
【0123】
一般的に、SDM-OFDM方式はT-71方式に比べてデータ伝送が高速であことから、上記の概算した待機時間は、通常、実際の送受信に要する時間よりも長いものになると考えられる。この場合には、実際の送信が終了した後に、電波が送信されていないにも関わらず送受信装置が受信状態のままとなる期間があり、電力を無駄に消費してしまう上に、送信のタイミングが遅れることになる。
【0124】
一方、上記の概算した待機時間が実際の送受信に要する時間よりも短いものになった場合には、送受信装置は再び電波検出の動作(図17のステップS1701)を行うが、受信電波中にT-71のプリアンブルを検出できないため、受信電波強度に基づいて伝送キャリアの使用状況を判断し、伝送キャリアの開放待ちの状態(図17のステップS1706〜S1707)となる。しかしながら、このときはT-71方式(但し、プリアンブル以降はさらにSDM-OFDM変調されている)のデータ伝送が行われていることが分かっているにも関わらず、図17に示すように、受信電波がT-71方式でないと判断した場合の受信電波強度の判定基準L1を用いることになってしまう。
【0125】
したがって、第2実施形態の無線データ送信システムでは、T-71方式による送受信装置とSDM-OFDM方式による送受信装置が混在する状況下では、特にT-71方式による送受信装置において上記のような不都合が生じるため、データ伝送が効率良く行われていないという問題点がある。
【0126】
そこで、本実施形態ではさらに、SDM-OFDMモードで送信するパケットについては、SF内のLengthに、DFのデータ長と伝播路推定用プリアンブルD及びD’のデータ長とを加えたデータ長を含めて送信することを特徴としている。ここで、加算する伝播路推定用プリアンブルD及びD’のデータ長は、当該パケットの送信に用いる変調方式で受信した場合に要する時間に応じたデータ長であるものとする。
【0127】
このようにして、SDM-OFDM方式のパケット中、T-71方式のパケットに対して冗長となる伝播路推定用プリアンブルD及びD’の実際の受信時間に応じたデータ長示すデータをSFに含めて送信することにより、T-71方式による送受信装置は、SDM-OFDM方式のパケットを受信した場合であっても、そのパケット長を正確に認識することが可能となる。したがって、当該パケット長に相当する期間は待ち状態にしておけばよい。
【0128】
以下に具体的な例を示す。SDM-OFDM方式で送信データ系列数が2、双方のアンテナから100バイトのデータ(合計200バイト)を16QAM R=3/4で送受信する場合を考える(T-71方式で送受信する場合には、16QAM R=3/4では1OFDMシンボルで18バイトのデータを送受信することができる)。また、SDM-OFDMの伝播路推定用プリアンブルD及びD’の送受信に要する時間を2OFDMシンボル時間とする。
【0129】
このとき、SFのRateには、DFの変調方式として16QAM R=3/4及び送信データ系列数として2を設定し、Lengthには、DFのデータ長である100バイトと、伝播路推定用プリアンブルD及びD’のデータ長である2×18=36バイト(2OFDMシンボル時間)とを加算した値である136バイトに相当するビットデータを設定する。また、SFのReserve(リザーブビット)を1に設定する。
【0130】
SDM-OFDM方式の送受信装置は、このように設定され送信されたパケット受信すると、パケット中のSFにおいて、Reserveが1になっていること、Lengthによりデータ長が136バイトに設定されていること、及びRateにより変調方式が16QAM R=3/4に設定されていることを検出する。また、送受信装置は、変調方式16QAM R=3/4では、伝播路推定用プリアンブルD及びD’のデータ長が2OFDMシンボル時間分に相当する18バイトであると判断し、DFのデータ長が100バイトであると算出することができる。SFのRateによりデータ系列数が2であることから、SDM-OFDMのデータ長は、トータルで200バイトであると判断し、そのように受信信号の復調を行う。
【0131】
一方、T-71方式の送受信装置が上記の送信パケットを受信した場合には、パケット中のSFにおいて、Reserveが1になっていること、Lengthによりデータ長が136バイトに設定されていること、及びRateにより変調方式が16QAM R=3/4に設定されていることを検出する。送受信装置は、Reserveが1であるからパケットが復調不可能なデータを含んでいることを認識できるので、SFに誤りがあるという判断は行わない。さらに、伝播路推定用プリアンブルD及びD’分を含めたデータ長が136バイトであることが分かるので、送受信装置は、これに相当する期間、送受信を行わない待機状態を保つことができる。
【0132】
[第4実施形態]
上記した第2実施形態及び第3実施形態の無線データ伝送システムにおいて、SDM-OFDM方式により2本のアンテナ及び2つのデータ系列を用いてデータの送受信を行う場合には、送信側において送信データを2つに分割し、それぞれを送信パケットのDF(a)及びDF(b)に含めて送信するよう規定している。また、これら2つのDFは、同一のデータ長であり、同一の変調方式により変調されて送信されることとなっている。
【0133】
しかしながら、これら2つのデータ系列において異なる2つのデータを送信することもできれば便利である。この場合、DF(a)及びDF(b)のデータ長は必ずしも等しくはならないが、第2実施形態及び第3実施形態の無線データ伝送システムにおいては、DF(a)及びDF(b)のデータ長を同一にして送信する必要がある。また、DF(a)及びDF(b)を異なる変調方式で変調して送信することもできない。
【0134】
本発明の第4実施形態にかかる無線データ伝送システムは、このような不都合を解消するために規定したパケット構成によりデータを送受信することを特徴とするものである。尚、このパケット構成を除いて、本実施形態の無線データ伝送システム及びこれに用いる送受信装置の構成及び動作については、第2実施形態及び第3実施形態のものと同様であるものとする。
【0135】
図8は、本実施形態の無線データ伝送システムにおいて送受信されるSDM-OFDM方式のデータのパケット構成を概略的に示す図である。尚、図8に示すパケットにおいて、領域B、C、SF、D、D’については、図6に示すものと同様であるので、ここでは説明を省略する。
【0136】
本実施形態におけるパケット構成では、SDM-OFDM方式の伝播路推定シンボルD及びD’とDF(a)及びDF(b)との間に、それぞれ、シグナルフィールドSF(a)及びSF(b)を挿入していることを特徴する。SF(a)及びSF(b)は、それぞれ、DF(a)及びDF(b)の変調方式(Rate)及びデータ長(Length)を示すデータを含んでいる。また、第2実施形態及び第3実施形態と同様に、SFのReserveには、このパケットがSDM-OFDM方式によるものであるかどうかを示す情報を含んでいる。さらに、SFのLengthにおいても、第2実施形態又は第3実施形態と同様のデータを含んでいるのが好ましい。
【0137】
これにより、これらのパケットを受信したSDM-OFDM方式の送受信装置は、まず、SFのReserveにより受信パケットがSDM-OFDM方式のデータを含んでいることを認識すると、さらに、後に続くSF(a)及びSF(b)に基づいて、DF(a)及びDF(b)に含まれるデータの復調処理を行うことができる。こうして、異なるデータを含む2つのパケットを、それぞれ異なるデータ系列により送受信し、受信側ではそれぞれのパケットに対して独立した復調処理を行ってデータを取得することができる。
【0138】
尚、本実施形態において、SF(a)、SF(b)のフォーマットについては、図16に示す従来のSFと同様に構成しているので、本実施形態の送受信装置において従来同様に処理することができる。このため、本実施形態を利用するにあたっては、何ら新たな仕様を決める必要もない。
また、本実施形態のパケットをT-71方式の送受信装置が受信した場合には、第2実施形態及び第3実施形態と同様に処理するものとする。
【0139】
[第5実施形態]
上記の第2〜第4実施形態では、送受信装置において受信電波を測定することにより、伝送キャリアの物理的な使用状況は確認できるが、この方法では伝送キャリアの論理的な使用状況は確認できない。SDM-OFDM方式では、パケットのデータフィールド中にMAC制御情報中を含んでおり、このMAC制御情報には、一連の通信に必要となる媒体の予約時間を示すデータが含まれているので、このデータより伝送キャリアの論理的な使用状況が分かるようになっている。
【0140】
しかしながら、T-71方式による無線通信のみを行う送受信装置においては、SDM-OFDM方式によるパケットのデータフィールドを復調することはできないので、伝送キャリアの論理的な使用状況を確認することができない。ところが、本発明の無線データ伝送システムがより安定して動作するためには、T-71方式による無線通信のみを行う送受信装置においても、このMAC制御情報から伝送キャリアの論理的な使用状況を取得できるのが好ましい。
【0141】
そこで、本発明の第5実施形態にかかる無線データ通信システムでは、T-71方式の送受信装置でもSDM-OFDM方式のパケットに含まれるMAC制御情報を受信することができるよう構成したパケット用いて通信を行うことを特徴としている。尚、このパケット構成を除いて、本実施形態の無線データ伝送システム及びこれに用いる送受信装置の構成及び動作については、第2〜第4実施形態のものと同様であるものとする。
【0142】
図9は、本実施形態の無線データ伝送システムにおいて送受信されるSDM-OFDM方式のデータのパケット構成を概略的に示す図である。尚、図9に示すパケットにおいて、領域B、C、SF、D、D’、SF(a)、SF(b)については、図6及び図7に示すものと同様であるので、ここでは説明を省略する。
【0143】
図9に示すパケットにおいて、上記の第3〜第4実施形態と同様に、SFのReserve(リザーブビット)を、このパケットがSDM-OFDM方式であるかT-71方式であるかを示すフラグとして用いている。また、SFのLengthは、長さを示すデータを含んでいる。DFは、MAC制御情報のみをデータとして含んでいる。DF(a)及びDF(b)は、それぞれ、MAC制御情報を除いた伝送データを含んでいる。
【0144】
このような構成のパケットを受信したSDM-OFDM方式の送受信装置は、パケット中のB、C、SF、DFをT-71方式で復調するとともに、SF中のReserveの値に基づいて、D、D’、SF(a)、SF(b)、DF(a)、DF(b)をSDM-OFDM方式により復調する。
【0145】
また、上記パケットを受信したT-71方式の送受信装置は、パケット中のB、C、SF、DFをT-71方式で復調する。DFには伝送データは含まれていないが、MAC制御情報を含んでいるので、これにより送受信装置は伝送キャリアの論理的なの使用状況を認識することが可能となる。
【0146】
[第6実施形態]
本発明の第6実施形態にかかる無線データ伝送システムは、パケット中のプリアンブルパターンにより送信データ系列数が識別可能であることを特徴としている。尚、このパケット構成を除いて、本実施形態の無線データ伝送システム及びこれに用いる送受信装置の構成及び動作については、上記の各実施形態のものと同様であるものとする。
【0147】
図10は、本実施形態の無線データ伝送システムにおいて送受信されるSDM-OFDM方式のデータのパケット構成を概略的に示す図である。図10の上段に示すパケットは、送信データ系列数が1であるときに送信されるパケットであり、下段に示すパケットは、送信データ系列数が2であるときに送信されるパケットである。これらのパケット中、C、SF、DF、D、D’、DF(a)、DF(b)については、図6及び図7に示すものと同様であるので、ここでは説明を省略する。
【0148】
図10の上段に示すパケットは、従来のT-71方式によるパケットと同様の構成であり、T-71方式及びSDM-OFDM方式のいずれの送受信装置においても受信可能である。このパケットのプリアンブルBは、全体としては周期がTBであり、周期Tbの等しいパターンの信号bを10回繰り返すことにより生成されている。
【0149】
一方、図10の下段に示すパケットでは、プリアンブルBが、上段に示すパケットの2倍の長さであり、即ち、周期Tbの等しいパターンの信号bを20回繰り返すことにより生成されている。ここで、下段に示すパケットのプリアンブルBの長さを上段に示すものの2倍としているが、これはパケットの一構成例に過ぎず、本実施形態ではプリアンブルBの長さを任意の値に設定することができる。
【0150】
T-71方式及びSDM-OFDM方式の送受信装置は、上記の各パケットを含んだ信号を受信すると、受信信号を期間Tbだけ遅延させた信号を生成し、この遅延信号と受信信号との相関を取り、この相関のパターンから信号の有無の検出及び受信タイミングの検出を行っている。ここで、2つの信号間の相関とは、上記遅延信号及び受信信号それぞれが含む複素信号の類似度のことを意味している。具体的には、両信号が含む複素信号の振幅を複素乗算し、期間Tbの間積分した値を相関値としている。
【0151】
図11は、図10に示す各パケットのプリアンブル信号から上記のように算出されて出力される相関値の出力波形を示す図である。図11の上段は、図10の上段に示すパケットの相関値として出力される波形である。このパケットのプリアンブルBは、周期Tbの信号bを10回繰り返して生成されているので、その遅延信号との相関をとると、ほぼ期間9×Tbの間、相関値が大きくなる。また、図11の下段は、図10の下段に示すパケットの相関値として出力される波形であり、上記同様、その遅延信号との相関値は、ほぼ期間19×Tbの間大きくなる。
尚、図11に示す波形図では、各種のノイズ成分については無視しているため、直線的な波形となっている。また、上段及び下段の両図とも横軸に時間を、縦軸に相関値をとっており、相関値の値が大きいほど相関が強いことになる。
【0152】
図11に示すように、T-71方式及びSDM-OFDM方式の送受信装置では、受信信号から検出される相関値に対して、一定の閾値を設定している。送受信装置は、受信したプリアンブル信号の相関値がこの閾値を超える期間Tcorを検出し、これに基づいて受信信号の種類を識別することができるようになっている。
【0153】
例えば、図5に示す送受信装置Bは、T-71方式及びSDM-OFDM方式の双方によるパケットを受信するため、受信装置Bでは、受信したプリアンブル信号の相関値が所定の閾値を超える期間Tcorを算出し、Tcor>15×Tbである場合にはSDM-OFDM方式の送受信装置として動作し、Tcor≦15×Tbである場合にはT-71方式の送受信装置として動作するよう構成している。これにより、送受信装置は、受信パケットがT-71方式によるものであるかSDM-OFDM方式によるものであるかを適切に判断し、該当する方の方式による送受信装置として動作することが可能となる。ここで、受信パケットの通信方式を判定する基準として、Tcorが15×Tbを超えるかどうかを境界条件としているが、相関値に対する閾値とともに、任意の値を設定することができる。
【0154】
一方、図5に示す送受信装置Cは、従来のT-71方式専用の送受信装置であるため、上記のような受信パケットの通信方式を判定する機能は備えていないが、図10の上段に示すようなT-71方式のパケットを受信し復調できることは当然である。送受信装置Cが図10の下段に示すSDM-OFDM方式のパケットを受信した場合には、伝送データを復調することは受信できないが、パケットのプリアンブルパターンはT-71方式と共通しているため、受信電波を検出することは可能であり、図5に示すような無線データ伝送システムにおいて上記のようなSDM-OFDM方式のパケットが送受信されていても、システムへの悪影響を及ぼすことはない。
【0155】
上記したように、SDM-OFDM方式において使用する送信アンテナの本数により、送信パケットのプリアンブルパターンを変えることにより、現状運用されているT-71方式の無線データ伝送システムの上に、SDM-OFDM方式のシステムを展開することが可能となる。
【0156】
[第7実施形態]
本発明の第7実施形態にかかる無線データ伝送システムは、受信側の装置においてパケット中のSDM-OFDM伝播路推定用プリアンブルにより受信パケットの通信方式を識別することができるよう構成していることを特徴としている。
【0157】
図12は、本実施形態の無線データ伝送システムにおいて用いるSDM-OFDM方式のパケットの構成例を概略的に示す図である。図12に示すパケットにおいて、B、C、SFは従来のT-71方式によるパケットと同様に構成されているものとする。したがって、上記した各実施形態のように、パケットの通信方式を識別するためのデータをSFのRateやReserveに含めたり、Bのデータ長により通信方式を示したりする構成はとっていない。
【0158】
図12において、SDM-OFDM伝播路推定用プリアンブルD及びD’は、それぞれ、D1とD2及びD1と-D2というデータを含んでいる。D1はD及びD’の先頭に共通して含まれるデータであり、このデータにより受信装置は以下にSDM-OFDM方式のデータが続くことを識別することが可能となる。例えば、受信装置において、D1と同じ波形を受信したときに相関値を算出するような相関器を備えるよう構成すればよい。
【0159】
SDM-OFDM方式の受信装置は、図12に示すパケットを受信すると、T-71方式によりB、C、SFを復調するとともに、相関器を動作させ、SFに続く信号が波形D1と相関をもっているかどうかを検出する。相関を検出した(相関器により算出される相関値が所定の閾値を超える)場合には、以下に続くデータはSDM-OFDM方式のデータであると判断し、D1及びD2(-D2)により推定される伝播路行列を用いてDF(a)又はDF(b)を復調する。
【0160】
図12に示すパケット構成及び上記のような受信装置の構成によれば、T-71で既に定義されているSFのデータに変更を加えることなく、SDM-OFDM方式のパケットを生成し送受信することが可能となる。
【0161】
尚、本実施形態の無線データ伝送システムでは、T-71方式のパケットを受信している場合であっても、SFに続くDFの最初のOFDMシンボルの波形が偶然D1と一致していたり、高い相関を有していたりするために、受信装置においてこのパケットを誤ってSDM-OFDM方式のパケットであると判断してしまうことが起こり得る。このような検出ミスを回避するためには、例えば、SFとSDM-OFDM信号の伝播路推定用プリアンブルD又はD’との間に、Null(無信号状態)を挿入すればよい。
尚、上記において説明した構成部分を除いて、本実施形態の無線データ伝送システム及びこれに用いる送受信装置の構成及び動作については、従来技術のものと同様である。
【0162】
以上、本発明の無線データ伝送システム及び無線データ送受信装置について、具体的な実施の形態を示して説明したが、本発明はこれらに限定されるものではない。当業者であれば、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、上記各実施形態又は他の実施形態にかかる発明の構成及び機能に様々な変更・改良を加えることが可能である。
【0163】
特に、上記各実施形態では、説明を簡略化するため、2本のアンテナ及び2つのデータ系列数を用いたシステムのみを示しているが、本発明はこれに限定されるわけではなく、任意の空間多重数による空間分割多重伝送システムを確立することができる。
【0164】
また、上記各実施形態では、SDM-OFDM方式とあわせて使用する従来の通信方式としてARIB-STD T-71を例示しているが、本発明はこれに限定されるわけではなく、例えば、IEEE802.11aなどにも応用が可能である。
【0165】
【発明の効果】
以上、説明したように、本発明の無線データ伝送システム及び無線データ送受信装置によれば、SDM-OFDM方式により、複数のアンテナを使用して、同一周波数帯域で複数のデータ系列での送受信ができるような無線データ伝送システム及び無線データ送受信装置が提供される。
【0166】
さらに、このようなSDM-OFDM方式を5GHz帯で使用するにあたって、従来のARIB-STD T-71やIEEE802.11a等の無線通信システムとのコンパチビリティを備えた無線データ伝送システム及び無線データ送受信装置が提供される。本発明の無線データ伝送システムにおいて、SDM-OFDM方式の送受信装置と従来の方式による送受信システムとが混在していても、一方の送受信装置が通信中に他方の送受信装置が送信を開始することがないよう構成することができるため、安定した通信システムを提供することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態にかかる無線データ伝送システムにおいて用いる送信装置の構成を概略的に示すブロック図である。
【図2】図1に示す送信装置における空間分割多重制御データの送信動作の流れを示すフローチャートである。
【図3】本発明の第1実施形態にかかる無線データ伝送システムにおいて用いる受信装置の構成を概略的に示すブロック図である。
【図4】図3に示す受信装置における空間分割多重制御データの受信動作の流れを示すフローチャートである。
【図5】本発明の第2実施形態にかかる無線データ伝送システムの構成を概略的に示す図である。
【図6】図5に示す無線データ伝送システムにおいて送受信されるパケットの構成を概略的に示す図である。
【図7】図5に示す送受信装置A及びBにおいて受信動作を行う際の処理の流れを示すフローチャートである。
【図8】本発明の第4実施形態にかかる無線データ伝送システムにおいて送受信されるSDM-OFDM方式のデータのパケット構成を概略的に示す図である。
【図9】本発明の第5実施形態にかかる無線データ伝送システムにおいて送受信されるSDM-OFDM方式のデータのパケット構成を概略的に示す図である。
【図10】本発明の第6実施形態にかかる無線データ伝送システムにおいて送受信されるSDM-OFDM方式のデータのパケット構成を概略的に示す図である。
【図11】図10に示す各パケットのプリアンブル信号から算出される当該信号の相関値の出力波形を示す図である。
【図12】本発明の第7実施形態にかかる無線データ伝送システムにおいて送受信されるSDM-OFDM方式のデータのパケット構成を概略的に示す図である。
【図13】従来技術におけるSDMを利用した無線通信システムの一構成例を概略的に示す図である。
【図14】図13に示す送信装置のアンテナTxAnt_A及びTxAnt_Bから送信される伝播路測定用プリアンブルのパケットフォーマットの例を示す図である。
【図15】 5GHz帯を利用したOFDM無線通信方式において使用する通信パケットの構成を概略的に示す図である。
【図16】図15に示す通信パケットのシグナルフィールド(SF)に含まれるデータの構成を示す図である。
【図17】 ARIB-STD T-71仕様による受信装置において、無線通信伝送波を受信し復調する処理の流れを示すフローチャートである。
【符号の説明】
101 送信データ生成部
102 空間分割多重制御データ生成部
103 送信制御回路
104A、104B OFDM信号生成部
105A、105B RF部
106A、106B アンテナ
301A、301B アンテナ
302A、302B RF部
303A、303B OFDM信号受信回路
304 空間分割多重制御データ解析回路
305 受信制御回路
306 SDM処理部
307 受信データ処理部

Claims (2)

  1. 複数のアンテナを備え、アンテナ毎に異なるデータを送信することができる空間分割多重無線送信装置であって、
    第1の期間とは異なる第2の期間で使用する全てのアンテナから同一のデータを送信する第1の期間と、全てのアンテナから異なるデータを送信する前記第2の期間とを同一パケット内で切り替えてデータを送信する手段を有し、
    さらに、前記第2の期間の空間分割多重制御データを生成する空間分割多重制御データ生成部を有し、
    前記第1の期間に前記空間分割多重制御データを、空間多重数(データ系列数)を1として送信することを特徴とする送信装置。
  2. 請求項に記載の送信装置から無線送信されたデータを受信可能な受信装置であって、
    前記第1の期間に受信したデータに含まれる前記空間分割多重制御データを復調し、前記空間分割多重制御データから前記第2の期間の復調方式を決定し、データの復調を行うことを特徴とする受信装置。
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