JP4259163B2 - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置 Download PDF

Info

Publication number
JP4259163B2
JP4259163B2 JP2003101923A JP2003101923A JP4259163B2 JP 4259163 B2 JP4259163 B2 JP 4259163B2 JP 2003101923 A JP2003101923 A JP 2003101923A JP 2003101923 A JP2003101923 A JP 2003101923A JP 4259163 B2 JP4259163 B2 JP 4259163B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
belt
secondary transfer
recording material
paper
image forming
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2003101923A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2004309714A (ja
Inventor
悟 鳥丸
啓司 山本
隆 川端
克則 菊地原
政明 高橋
陽子 宮本
聡 松坂
清俊 金山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Business Innovation Corp
Original Assignee
Fuji Xerox Co Ltd
Fujifilm Business Innovation Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Xerox Co Ltd, Fujifilm Business Innovation Corp filed Critical Fuji Xerox Co Ltd
Priority to JP2003101923A priority Critical patent/JP4259163B2/ja
Publication of JP2004309714A publication Critical patent/JP2004309714A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4259163B2 publication Critical patent/JP4259163B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Paper Feeding For Electrophotography (AREA)
  • Electrostatic Charge, Transfer And Separation In Electrography (AREA)
  • Control Or Security For Electrophotography (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、プリンタ、複写機などの画像形成装置に係り、より詳しくは、電子写真方式を用いた画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
電子写真方式を用いた複写機、プリンタ等の画像形成装置は、例えばドラム状に構成された感光体を一様に帯電し、この感光体を画像情報に基づいて制御された光で露光して感光体上に静電潜像を形成し、この静電潜像を現像剤(トナー)で可視像(トナー像)とした後、このトナー像を転写器によって記録紙に転写し、これを定着器によって定着することによって画像形成している。このような画像形成装置では、給紙部から給紙された記録紙は給紙搬送路を経由して転写器に搬送され、転写器によってトナー像が転写された後、排紙搬送路を経由して定着器に搬送されてトナー像が記録紙上に定着され、画像形成装置外に排出される。
その際、例えば給紙部や給紙搬送路等において紙詰まり(ジャム)が発生した場合には、用紙搬送系や画像形成部に過剰な負荷が加わって故障が生じるのを防止するため画像形成装置は直ちに停止される。そして、ジャムが発生した場所や、記録紙搬送方向の下流側、例えば排紙搬送路に存在する記録紙に関しては、ユーザが取り除くことができるように構成されている。
【0003】
ここで、従来技術として、ジャム発生時にシート搬送路において滞留するジャムシート以外の滞留シートを、シート搬送路外に搬送して一旦収容した後、ジャム処理後にシート搬送路に再給紙して画像形成部に送る循環搬送手段を設けることで、ジャム発生時にはユーザはジャムシートだけを除去して画像形成装置の動作を再開することにより、ジャムシート以外の滞留シートは画像形成部に再給紙されて再利用できるように構成した技術が存在する(特許文献1参照)。
【0004】
また、搬送経路上で記録紙にジャムが発生した時に、ジャム発生時の記録紙に対する画像がすでに感光体ドラム上に書き込まれており、かつ転写は行われていない場合には、下流の記録紙が転写部を通過した時点で、感光体ドラムの回転を停止し、下流の記録紙をジョブ通り処理することで、ジャム紙の除去時にユーザの衣服を汚す等の不具合を防止するという技術が存在する(特許文献2参照)。
【0005】
【特許文献1】
特開2001−253591号公報(第4−5頁、図1)
【特許文献2】
特開2000−159432号公報(第2−3頁、図1)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、近年、かかる画像形成装置では、カラー画像を高速且つ高画質に形成することを目的として、フルカラーの所謂タンデム機が提案されている。このタンデム機は、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の4つの画像形成ユニットが互いに並列的に配置され、これらの各画像形成ユニットにて順次形成されるY、M、C、Kの各色のトナー像を、中間転写体である中間転写ベルト上に一旦、多重に転写(一次転写)した後、この中間転写ベルトから記録紙上に一括して転写(二次転写)し、この記録紙上に形成されたトナー像を定着することによって、フルカラーや白黒(モノクロ)の画像を形成するものである。
このような中間転写方式を採用した画像形成装置では、中間転写ベルトをその内側からバックアップロールで支持し、この中間転写ベルトの表面側に二次転写器を配設させている。そして、中間転写ベルト上に担持されたトナー像は搬送されてきた記録紙上に二次転写器によって転写され、その後トナー像が転写された記録紙は搬送ベルトによって定着器に搬送されるように構成されている。
【0007】
しかしながら、中間転写方式を採用した画像形成装置においてもジャムが発生した場合には装置を直ちに停止させる必要があるが、中間転写ベルトを含めた装置の構成要素をすべて同時に停止させると、Y、M、C、Kの4つの画像形成ユニットに設置された現像器から現像剤(主としてキャリア)が感光体ドラムに付着してしまい、それが画像形成装置の動作を再開した際に中間転写ベルト等に付着して、感光体ドラムや中間転写ベルト等に損傷を生じさせる場合がある。そのために、まず現像器、次に感光体ドラム、そして中間転写ベルトといった順に停止させる必要がある。また、中間転写ベルトはシートの両端部を継いでベルト状に形成しているため、中間転写ベルトに継ぎ目(シーム部)が形成されているのが一般的である。そのため、このシーム部では転写不良が生じ易いのでシーム部を避けてトナー像が担持されるように構成されるが、画像形成装置の動作を再開した場合の画像形成に影響を与えないようにシーム部の停止位置を制御しておく必要もある。かかる理由から、中間転写ベルトはジャムの発生と同時に停止させることができない。
【0008】
その結果、排紙搬送系においては、記録紙を定着器に搬送する搬送ベルトは停止しているのに対し、中間転写ベルトは動作している状態が短くはない時間、例えば数秒間に亘って発生することとなる。その際に、二次転写部に記録紙が存在する場合には、表面に未定着トナー上が担持された記録紙が、前方部は停止し後方部は中間転写ベルトで搬送されて、二次転写部と搬送ベルトとの間で逆U字形状(「しゃくとり虫」状)の撓みを生じる。そのために、装置内部の部材の汚れ、例えば中間転写ベルトの二次転写部近傍に配置された中間転写ベルトへの記録紙の巻き付き検知センサ等に汚れを引き起こす場合があるという問題があった。
また、記録紙が停止した際の状態によっては、記録紙の後端(二次転写部側)が反転して中間転写ベルトに静電的に付着してしまい、ユーザにとって除去するのが困難となったり、さらにはその状態で画像形成装置の動作を再開した場合には、記録紙が中間転写ベルトに付着された状態で搬送されてしまい、中間転写ベルトの下流側に配置された中間転写ベルトクリーナに突入して損傷を与える場合があるという問題があった。
【0009】
なお、上述した特許文献1や特許文献2に記載された技術では、ジャムの発生時には中間転写ベルトは装置の他の構成要素と同時に停止させることができないという、中間転写方式を採用した画像形成装置における特有の構成に基づき生じる問題を解消することはできない。
【0010】
本発明は、以上のような技術的課題を解決するためになされたものであって、その目的とするところは、ジャムが発生した際に転写部における用紙を容易に排除するとともに、装置内部の部材の汚れや損傷の発生を抑制することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
かかる目的のもと、本発明の画像形成装置は、トナー像形成手段によりトナー像を形成し、そのトナー像を中間転写手段に中間的に転写担持し、この中間転写手段に担持されたトナー像を二次転写手段によって一括転写する際の記録材について、用紙搬送路のいずれかでジャムが発生した場合には、二次転写手段によってトナー像が転写されている記録材を記録材離隔手段によって中間転写手段から離隔させることを特徴としている。また、記録材離隔手段は、二次転写手段から記録材を搬送する記録材搬送部材で構成されることを特徴とすることができる。また、記録材離隔手段は、二次転写手段を中間転写手段から離隔させる二次転写離隔部材で構成されることを特徴とすることもできる。さらに、記録材が搬送される搬送路におけるジャムの発生を検知するジャム発生検知手段をさらに備え、記録材離隔手段は、ジャム発生検知手段によりジャムの発生が検知された記録材以外の記録材を中間転写手段から離隔させることを特徴とすることもできる。
【0012】
また、本発明の画像形成装置は、トナー像形成部材によりトナー像を形成し、そのトナー像を中間転写体により中間的に転写担持して、この中間転写体に担持されたトナー像を二次転写部材により記録材に一括転写し、トナー像が転写された記録材を記録材搬送部材により定着部材へ搬送するに際し、用紙搬送路のいずれかでジャムが発生した場合には、記録材搬送部材は二次転写部材から記録材が排除されるまで記録材を搬送することを特徴としている。また、記録材搬送部材は、複数の搬送部材で構成され、複数の搬送部材が記録材の搬送方向下流側から順に搬送を停止することを特徴とすることができる。特に、記録材搬送部材は、第1搬送ベルトと、第1搬送ベルトの下流側に配置された第2搬送ベルトとで構成され、第2搬送ベルトの停止後に第1搬送ベルトが停止することを特徴とすることができる。
【0013】
また、二次転写部材における記録材の有無を検知する記録材検知部材をさらに備え、記録材搬送部材は、記録材検知部材が記録材を検知した場合に、二次転写部材から記録材が排除されるまで記録材を搬送することを特徴とすることができる。特に、記録材搬送部材は、記録材検知部材が記録材の排除を検知した後に停止されることを特徴とすることができる。さらに、記録材搬送部材は、記録材検知部材が記録材を検知した後の所定時間経過後に停止されることを特徴とすることもできる。また、記録材搬送部材は、記録材を定着部材の手前で停止させることを特徴とすることができる。
【0014】
一方、本発明の画像形成装置は、トナー像形成部材によりトナー像を形成し、そのトナー像を中間転写体により中間的に転写担持して、この中間転写体に担持されたトナー像を二次転写部材により記録材に一括転写するに際し、用紙搬送路のいずれかでジャムが発生した場合には、二次転写部材は中間転写体から離隔されることを特徴としている。また、二次転写部材における記録材の有無を検知する記録材検知部材をさらに備え、二次転写部材は、記録材検知部材が記録材を検知した場合に、中間転写体から離隔されることを特徴とすることができる。さらに、二次転写部材は、複数のロールで張架されたベルトで形成され、ベルトが中間転写体に対し接離可能に構成されたことを特徴とすることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照し、本発明の実施の形態について説明する。
[実施の形態1]
図1は本実施の形態が適用される画像形成装置を示した図である。図1に示す画像形成装置は、所謂タンデム型、所謂中間転写方式の画像形成装置であって、電子写真方式にて各色成分のトナー像が形成されるトナー像形成手段の一例としての複数の画像形成ユニット10(10Y,10M,10C,10K)、各画像形成ユニット10にて形成された各色成分トナー像を順次転写(一次転写)して保持させる中間転写手段の一例としての中間転写ベルト15、中間転写ベルト15上に転写された重畳トナー画像を記録材(記録紙)である用紙Pに一括転写(二次転写)させる二次転写部20、二次転写された画像を用紙P上に定着させる定着器60を備えている。また、各装置(各部)の動作を制御する制御部40を有している。
【0016】
本実施の形態において、各画像形成ユニット10(10Y,10M,10C,10K)は、矢印A方向に回転する感光体ドラム11の周囲に、これらの感光体ドラム11が帯電される帯電器12、感光体ドラム11上に静電潜像が書込まれるレーザ露光器13(図中露光ビームを符号Bmで示す)、各色成分トナーが収容されて感光体ドラム11上の静電潜像をトナーにより可視像化する現像器14、感光体ドラム11上に形成された各色成分トナー像を中間転写ベルト15に転写する一次転写ロール16、感光体ドラム11上の残留トナーが除去されるドラムクリーナ17、などの電子写真用デバイスが順次配設されている。これらの画像形成ユニット10は、中間転写ベルト15の上流側から、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の順に、略直線状に配置されている。
【0017】
中間転写体である中間転写ベルト15は、ポリイミドあるいはポリアミド等の樹脂にカーボンブラック等の帯電防止剤を適当量含有させたものが用いられ、その体積抵抗率が106〜1014Ωcmとなるように形成されており、その厚みは例えば0.1mm程度のフィルム状の無端ベルトで構成されている。中間転写ベルト15は、各種ロールによって図に示すB方向に所定の速度で循環駆動(回動)されている。この各種ロールとして、定速性に優れたモータ(図示せず)により駆動されて中間転写ベルト15を循環駆動させる駆動ロール31、各感光体ドラム11の配列方向に沿って略直線状に延びる中間転写ベルト15を支持する支持ロール32、中間転写ベルト15に対して一定の張力を与えると共に中間転写ベルト15の蛇行を防止する補正ロールとして機能するテンションロール33、二次転写部20に設けられるバックアップロール25、中間転写ベルト15上の残留トナーを掻き取るクリーニング部に設けられるクリーニングバックアップロール34を有している。
【0018】
各画像形成ユニット10の感光体ドラム11に対向し、略直線状に延びる中間転写ベルト15の内側に設けられる各一次転写ロール16には、トナーの帯電極性(以下、マイナス極性とする。)と逆極性の電圧が印加されるようになっている。これにより、各々の感光体ドラム11上のトナー像が中間転写ベルト15に順次、静電吸引され、中間転写ベルト15上に重畳されたトナー像が形成されるようになっている。
【0019】
二次転写部20は、中間転写ベルト15のトナー像担持面側に配置される二次転写手段の一例としての二次転写ロール21と、バックアップロール25とによって構成される。二次転写ロール21とバックアップロール25とは、表面にカーボンを分散したEPDMとNBRのブレンドゴムのチューブ、内部はカーボンを分散したEPDMゴムからなり、ロール径がそれぞれ28mmとなるように形成され、硬度は例えば二次転写ロール21は25°(アスカーC:高分子計器社製、以下同様。)に、バックアップロール25は70°(アスカーC)に設定される。二次転写ロール21にはトナー極性(マイナス極性)とは反対極性(プラス極性)の転写バイアスが安定的に印加されている。またバックアップロール25は接地され、二次転写ロール21の対向電極をなしている。そして、二次転写部20において、中間転写ベルト15上に形成されている重畳トナー像を用紙P上に転写する。
【0020】
また、二次転写部20の下流側には排紙搬送系として、二次転写部20からの用紙Pを導く用紙剥離ガイド54、二次転写部20で重畳トナー像が転写された用紙Pを定着器60に搬送する記録材搬送部材の一例としての第1搬送ベルト55および第2搬送ベルト56が配設されている。第1搬送ベルト55および第2搬送ベルト56は、それぞれ駆動ロール551、561とアイドルロール552、562とによって張架されたEPDMゴムからなる無端ベルトである。この第1搬送ベルト55および第2搬送ベルト56は、それぞれ駆動ロール551、561によって、所定の速度で搬送され、アイドルロール552、562によって所定のテンションが与えられている。第1搬送ベルト55および第2搬送ベルト56の全面には所定の間隔で細孔が形成されており、また図示しないファンによって第1搬送ベルト55および第2搬送ベルト56の内側が吸引されて負圧に設定されることで、用紙Pは第1搬送ベルト55および第2搬送ベルト56の表面に空気圧により吸着されながら搬送されるように構成されている。
【0021】
一方、中間転写ベルト15における二次転写部20の下流側には、二次転写後の中間転写ベルト15上の残留トナーや紙粉を除去し、中間転写ベルト15の表面をクリーニングする中間転写ベルトクリーナ35が接離自在に設けられている。一方、イエローの画像形成ユニット10Yの上流側には、各画像形成ユニット10(10Y,10M,10C,10K)における画像形成タイミングをとるための基準となる基準信号を発生する基準センサ(ホームポジションセンサ)42が配置され、また、黒の画像形成ユニット10Kの下流側には、画質調整を行うための画像濃度センサ43が配設されている。この基準センサ42は、中間転写ベルト15の裏側に設けられた所定のマークを認識して基準信号を発生しており、この基準信号の認識に基づく制御部40からの指示により、各画像形成ユニット10(10Y,10M,10C,10K)は画像形成を開始するように構成されている。
【0022】
さらに、本実施の形態では、給紙搬送系として、用紙Pを収容する用紙トレイ50、この用紙トレイ50に集積された用紙Pを所定のタイミングで取り出して搬送するピックアップロール51、ピックアップロール51にて繰り出された用紙Pを搬送する搬送ロール52、搬送ロール52により搬送された用紙Pを二次転写部20へと送り込む搬送シュート53を備えている。
【0023】
次に、本実施の形態に係る画像形成装置の基本的な作像プロセスについて説明する。図示しない画像読取装置(IIT)や図示しないパーソナルコンピュータ(PC)等から出力される画像データは、図1に示すような画像形成装置に入力される。画像形成装置では、図示しない画像処理装置(IPS)にて所定の画像処理が施された後、画像形成ユニット10等によって作像作業が実行される。画像処理装置(IPS)では、入力された反射率データに対して、シェーディング補正、位置ズレ補正、明度/色空間変換、ガンマ補正、枠消しや色編集、移動編集等の各種画像編集等の所定の画像処理が施される。画像処理が施された画像データは、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の4色の色材階調データに変換され、レーザ露光器13に出力される。
【0024】
レーザ露光器13では、入力された色材階調データに応じて、例えば半導体レーザから出射された露光ビームBmを画像形成ユニット10Y,10M,10C,10Kの各々の感光体ドラム11に照射している。画像形成ユニット10Y,10M,10C,10Kの各感光体ドラム11では、帯電器12によって表面が帯電された後、このレーザ露光器13によって表面が走査露光され、静電潜像が形成される。形成された静電潜像は、各々の画像形成ユニット10Y,10M,10C,10Kにて、Y、M、C、Kの各色のトナー像として現像される。
【0025】
画像形成ユニット10Y,10M,10C,10Kの感光体ドラム11上に形成されたトナー像は、各感光体ドラム11と中間転写ベルト15とが当接する一次転写部にて、中間転写ベルト15上に転写される。より具体的には、一次転写部において、一次転写ロール16にて中間転写ベルト15の基材に対しトナーの帯電極性(マイナス極性)と逆極性(プラス極性)の電圧が付加され、未定着トナー像が中間転写ベルト15の表面に順次重ね合わせられて一次転写が行われる。このようにして一次転写された未定着トナー像は、中間転写ベルト15の回転に伴って二次転写部20に搬送される。
【0026】
一方、給紙搬送系では、画像形成のタイミングに合わせてピックアップロール51が回転し、用紙トレイ50から所定サイズの用紙Pが供給される。ピックアップロール51により供給された用紙Pは、搬送ロール52により搬送され、搬送シュート53を経て二次転写部20に到達する。この二次転写部20に到達する前に、用紙Pは一旦停止され、トナー像が担持された中間転写ベルト15の移動タイミングに合わせてレジストロール(図示せず)が回転することで、用紙Pの位置とトナー像の位置との位置合わせがなされる。
【0027】
二次転写部20では、中間転写ベルト15を介して二次転写ロール21がバックアップロール25に押圧される。このとき、タイミングを合わせて搬送された用紙Pは、中間転写ベルト15と二次転写ロール21との間に挟み込まれる。このとき、二次転写ロール21にトナーの帯電極性と逆極性の電圧(転写バイアス)が印加されると、二次転写ロール21とバックアップロール25との間に転写電界が形成され、中間転写ベルト15上に担持された未定着トナー像は、二次転写ロール21とバックアップロール25とによって押圧される二次転写部20にて、用紙Pに静電転写される。
【0028】
その後、トナー像が静電転写された用紙Pは、中間転写ベルト15から剥離された状態で用紙剥離ガイド54上を搬送され、用紙剥離ガイド54の用紙搬送方向下流側に設けられた第1搬送ベルト55まで搬送される。第1搬送ベルト55は用紙Pを吸着しながら第2搬送ベルト56に搬送する。第2搬送ベルト56は用紙Pを吸着しながら定着器60まで搬送する。その際、第1搬送ベルト55と第2搬送ベルト56とは、定着器60における最適な搬送速度に合わせて移動するように構成されている。
【0029】
定着器60に搬送された用紙P上の未定着トナー像は、定着器60によって熱および圧力で定着処理を受けることで用紙P上に定着され、定着画像が形成された用紙Pは、排出ロール(図示せず)によって装置の外部に排出される。一方、用紙Pへの転写が終了した後、中間転写ベルト15上に残った残留トナーは、中間転写ベルト15の回動に伴ってクリーニング部まで搬送され、クリーニングバックアップロール34および中間転写ベルトクリーナ35によって中間転写ベルト15上から除去される。
かかる一連の作像プロセスによって、カラー画像の形成が行なわれる。
【0030】
次に、紙詰まり(ジャム)が発生した場合の本実施の形態における第1搬送ベルト55および第2搬送ベルト56の動作について説明する。
図2は、二次転写部20および二次転写部20から定着器60までの排紙搬送系の構成を示した図である。図2に示すように、排紙搬送系には、前述したように用紙剥離ガイド54と、第1搬送ベルト55および第2搬送ベルト56と、二次転写ロール21と第1搬送ベルト55との間であって、第1搬送ベルト55の入口側近傍に配設され、用紙Pの通過を検知する記録材検知部材の一例としての二次転写後センサ57と、第2搬送ベルト56と定着器60との間に配設され、用紙Pの通過を検知する定着前センサ58とを備えている。また、二次転写ロール21の用紙搬送方向上流側近傍に配設され、用紙Pの通過を検知する記録材検知部材の一例としての二次転写前センサ59を備えている。
【0031】
図1に示した制御部40が、給紙搬送系等の用紙搬送系や定着器60に配置されたジャム発生検知手段の一例としてのジャム検知センサ(図示せず)によってジャムを検知した場合には、二次転写部20に用紙Pが存在するか否かを検知し、用紙Pが二次転写部20に存在する場合には、第1搬送ベルト55および第2搬送ベルト56は、二次転写部20に存在する用紙Pを二次転写部20から搬送し終えた後、停止するように構成されている。そして、本実施の形態において、第1搬送ベルト55および第2搬送ベルト56は記録材離隔手段として機能する。
【0032】
これは、中間転写ベルト15はジャムの発生と同時に停止させることができないという中間転写ベルト15を採用した画像形成装置の構成に基づき設定したものである。すなわち、ジャムが発生した際に中間転写ベルト15を含めた装置の構成要素をすべて同時に停止させると、4つの画像形成ユニット10Y,10M,10C,10Kに設置された現像器14から現像剤(主としてキャリア)が感光体ドラム11に付着してしまい、それが画像形成装置の動作を再開した際に中間転写ベルト15上に付着して、感光体ドラム11や中間転写ベルト15に損傷を生じさせる場合がある。そのために、まず現像器14、次に感光体ドラム11、そして中間転写ベルト15といった順に停止させる必要がある。また、中間転写ベルト15はシートの両端部を継いでベルト状に形成しているため、中間転写ベルト15に継ぎ目(シーム部)が形成され、このシーム部では転写不良が生じ易いためシーム部でのトナー像の担持を避ける必要から、画像形成装置の動作を再開した場合の画像形成に影響を与えないようにシーム部の停止位置を制御しておく必要もある。そのため、中間転写ベルト15はジャムの発生と同時に停止させることができない。
【0033】
したがって、ジャムが発生した際に二次転写部20において用紙Pが存在する場合には、二次転写部20に存在する用紙Pを二次転写部20から搬送し終えるまで第1搬送ベルト55および第2搬送ベルト56を動作させるように構成することで、二次転写部20から用紙Pが下流側に直ちに搬送され排除される。そのため、ジャム発生時に用紙Pが二次転写部20に滞留して用紙Pの後方部が中間転写ベルト15に押されることがないので、二次転写部20と第1搬送ベルト55との間で用紙Pに逆U字形(「しゃくとり虫」状)の撓みが生じることがなくなる。その結果、装置内部の部材の汚れ、例えば中間転写ベルト15の二次転写部20近傍に配置された中間転写ベルト15への用紙Pの巻き付き検知センサ26等への汚れを抑止することができる。
また、用紙Pが二次転写部20で滞留しないので、用紙Pの後端(二次転写部20側)が反転して中間転写ベルト15に静電的に付着してしまい、ユーザにとって除去するのが困難となったり、さらには画像形成装置の動作が再開された場合に、記録紙が中間転写ベルト15に付着された状態で搬送されてしまい、中間転写ベルト15の下流側に配置された中間転写ベルトクリーナ35に突入して損傷を与える事態が発生することもない。
【0034】
ここで、制御部40が行う第1搬送ベルト55および第2搬送ベルト56の動作の制御について説明する。図3は、制御部40が行う第1搬送ベルト55および第2搬送ベルト56の動作に関する処理の流れの一例を示すフローチャートである。図3に示すように、制御部40はまず画像形成装置内でジャムが発生したか否かを判断する(S101)。ジャムが発生したと判断した場合には、二次転写部20に用紙Pが存在するか否かを判断する(S102)。ここで、二次転写部20に用紙Pが存在するか否かに関しては、二次転写前センサ59が用紙Pの先端の通過を検知した後、二次転写後センサ57が用紙Pの後端の通過を所定時間内に検知していない場合には、制御部40は二次転写部20に用紙Pが存在すると判断する。一方、二次転写後センサ57が用紙Pの後端の通過を検知し、二次転写前センサ59が次の用紙Pの先端の通過を検知していない場合には、制御部40は二次転写部20に用紙Pが存在しないと判断する。そして、二次転写部20に用紙Pが存在しないと判断した場合には、制御部40は直ちに第1搬送ベルト55および第2搬送ベルト56を停止する(S103)。
【0035】
次に、ステップS102において、二次転写部20に用紙Pが存在すると判断した場合には、ジャムは定着器60において発生しているか否かを判断する(S104)。ここで、定着器60においてジャムが発生しているか否かは定着器60に配設したジャム検知センサ(図示せず)により行う。
その際、定着器60においてジャムの発生が検知されていない場合には、用紙Pの後端が定着前センサ58を通過しているか否かを判断する(S105)。用紙Pの後端が定着前センサ58を通過するまで第1搬送ベルト55および第2搬送ベルト56は駆動し、用紙Pの後端が定着前センサ58を通過した時点において、第1搬送ベルト55および第2搬送ベルト56を停止する(S106)。
【0036】
一方、ステップS104において、定着器60でジャムの発生が検知されている場合には、用紙Pの先端が定着前センサ58に到達しているか否かを判断する(S107)。そして、用紙Pの先端が定着前センサ58に到達した時点で、第2搬送ベルト56を停止する(S108)。その際、用紙Pの後端が二次転写後センサ57を通過したか否かを判断する(S109)。そして、用紙Pが二次転写後センサ57を通過している段階では第1搬送ベルト55の駆動を継続し、用紙Pの後端が二次転写後センサ57を通過し終えた時点で第1搬送ベルト55を停止する(S110)。
【0037】
このように、二次転写部20に用紙Pが存在しない場合には第1搬送ベルト55および第2搬送ベルト56を直ちに停止しても(S103)、用紙Pが二次転写部20で停止して二次転写部20と第1搬送ベルト55との間で逆U字形の撓みを生じることはない。また、二次転写部20に用紙Pが存在する場合であって、ジャムが定着器60で発生していない場合には、用紙Pが定着前センサ58を通過して定着器60から機外に排出された後に第1搬送ベルト55および第2搬送ベルト56を停止することができる(S105〜S106)。これによって、ユーザは排紙搬送系におけるジャム処理を行う必要がなくなり利便性が向上する。
また、二次転写部20に用紙Pが存在する場合であって、ジャムが定着器60で発生している場合には、用紙Pの先端が定着器60に搬送される前に用紙Pを停止させる(S107〜S108)とともに、用紙Pの後端が二次転写部20を通過するまで用紙Pを搬送する(S109〜S110)ことで、用紙Pを二次転写部20から排除して、二次転写部20と第1搬送ベルト55との間で逆U字形の撓みを生じることを抑制するとともに、ジャムが発生している定着器60に用紙Pが突入することを防ぐことができる。
【0038】
なお、図3に示したフローチャートにおいて、ステップS104で定着器60にジャムの発生が検知されていないと判断された場合に、ステップS105で用紙Pの後端が二次転写後センサ57を通過したか否かを判断し、用紙Pの後端が二次転写後センサ57を通過したと判断された場合に第1搬送ベルト55および第2搬送ベルト56を停止する(S106)ように構成してもよい。
また、ステップS105で用紙Pの先端または後端が二次転写前センサ59を通過したか否かを判断し、用紙Pの先端または後端が二次転写前センサ59を通過した場合には、用紙Pの搬送方向の長さと、二次転写前センサ59と二次転写ロール21との距離と、用紙Pの搬送速度とから用紙Pが二次転写部20を通過する時間を計算し、計算された通過時間の経過後に第1搬送ベルト55および第2搬送ベルト56を停止する(S106)ように構成してもよい。
このように設定することによっても、ジャムの発生時に二次転写部20から用紙Pを搬送させた後に第1搬送ベルト55および第2搬送ベルト56を停止するので、二次転写部20と第1搬送ベルト55との間で用紙Pが逆U字形に撓みを生じるのを抑止することができる。
【0039】
さらに、図3に示したフローチャートにおいて、ステップS107で用紙Pの先端または後端が二次転写前センサ59を通過したか否かを判断し、用紙Pの先端または後端が二次転写前センサ59を通過した場合には、用紙Pの搬送方向の長さと、二次転写前センサ59と定着前センサ58との距離と、用紙Pの搬送速度とから用紙Pの先端が定着前センサ58に到達する時間を計算し、ステップS108で計算された通過時間の経過後に第2搬送ベルト56を停止するように構成してもよい。
これに加えて、ステップS109で用紙Pの先端または後端が二次転写前センサ59を通過したか否かを判断し、用紙Pの先端または後端が二次転写前センサ59を通過した場合には、用紙Pの搬送方向の長さと、二次転写前センサ59と二次転写後センサ57との距離と、用紙Pの搬送速度とから用紙Pの後端が二次転写後センサ57を通過する時間を計算し、ステップS110で計算された通過時間の経過後に第1搬送ベルト55を停止するように構成してもよい。
【0040】
ところで、用紙Pの先端が定着器60に搬送される前に第2搬送ベルト56の駆動を停止させて用紙Pを停止させるとともに、用紙Pの後端が二次転写部20を通過するまで第1搬送ベルト55の駆動を継続して用紙Pを搬送すると、用紙Pが第1搬送ベルト55と第2搬送ベルト56とに跨って膨らみをもって担持される状態となる。この状態で装置が停止し、用紙Pに対する第1搬送ベルト55および第2搬送ベルト56への吸引が停止すると、用紙Pのコシによって用紙Pが定着器60方向に跳ねて用紙P上の未定着トナー像が定着器60を汚す場合がある。そこで、定着器60の汚れを防ぐため、装置が停止した際に定着器60の入口を塞ぐように構成された用紙突入防止用ストッパを定着器60の入口側に配設することも可能である。
【0041】
次に、図4に示したように、本実施の形態において、第1搬送ベルト55について二次転写部20側を高く、定着器60側を低く配置し、第2搬送ベルト56について二次転写部20側を低く、定着器60側を高く配置して、第1搬送ベルト55と第2搬送ベルト56とが穏やかなV字形状を形成するように構成する。ここで、第1搬送ベルト55と第2搬送ベルト56との間には用紙Pのループが入り込めるだけの間隙を設けている。
【0042】
そして、かかる構成を用いて、図3に示したフローチャートにおいて、ステップS104で、定着器60にジャムの発生が検知されている場合には、用紙Pの先端が定着前センサ58に到達しているか否かを判断し(S107)、ステップS108として、用紙Pの先端が定着前センサ58に到達した時点で、第2搬送ベルト56を停止するか、或いは第2搬送ベルト56を逆回転させる。さらに、用紙Pの後端が二次転写後センサ57を通過したか否かを判断し(S109)、ステップS110として、用紙Pの後端が二次転写後センサ57を通過し終えても所定時間だけ第1搬送ベルト55の駆動を継続した後、第1搬送ベルト55を停止する。
【0043】
このように設定することで、第1搬送ベルト55と第2搬送ベルト56とにより搬送される用紙Pは、第1搬送ベルト55と第2搬送ベルト56との間隙において未定着トナー像を内側に向けてループを形成して保持されるので、ユーザはこのループ部分を持って用紙Pを取り除くことができるので、ジャム処理がさらに容易となる。
また、第1搬送ベルト55と第2搬送ベルト56の下部に用紙収容箱100を配置し、ステップS108として、第2搬送ベルト56を用紙Pの先端が第2搬送ベルト56のアイドルロール562を越えるまで逆回転させ、さらに、ステップS110として、用紙Pの後端が第1搬送ベルト55の駆動ロール551を越えるまで回転させる。これにより、第1搬送ベルト55と第2搬送ベルト56との間隙において未定着トナー像を内側に向けてループを形成した用紙Pを用紙収容箱100に収容し、ユーザのジャム処理を不要とすることもできる。
なお、ジャムが定着器60で発生した場合に限らず、ジャムが定着器60で発生していない場合においても、同様に構成することもできる。
【0044】
次に、図5に示したように、第2搬送ベルト56の鉛直下方に第3搬送ベルト90をさらに配設するとともに、第1搬送ベルト55が、アイドルロール552を回動中心軸として、図示しない揺動機構によって駆動ロール551側を第2搬送ベルト56と第3搬送ベルト90との間を揺動自在に構成する。ここで、第3搬送ベルト90は用紙Pを用紙受けトレイ91に搬送するように構成されている。
そして、例えば、定着器60にジャムが発生していない場合には、第1搬送ベルト55を第2搬送ベルト56に向けて位置させ、用紙Pを定着器60に搬送する。一方、定着器60にジャムが発生している場合には、第1搬送ベルト55を第3搬送ベルト90に向けて位置させ、用紙Pを用紙受けトレイ91に搬送する。
【0045】
このように構成することによって、定着器60にジャムが発生していない場合には、画像が形成された用紙Pを定着させることができるので、画像が形成された用紙Pを無駄にすることがない。また、定着器60にジャムが発生している場合には、用紙Pを用紙受けトレイ91に集積できるのでジャム処理が容易となる。
なお、定着器60にジャムが発生していない場合においても、ジャムが発生した場合には、一律に第1搬送ベルト55を第3搬送ベルト90に向けて位置させ、用紙Pを用紙受けトレイ91に搬送するように構成してもよい。
【0046】
ところで、本実施の形態では、二次転写部20として二次転写ロール21とバックアップロール25と用紙剥離ガイド54とで構成したが、二次転写部20において、駆動ロールとアイドルロールとによって張架された二次転写搬送ベルトを配設し、駆動ロールをバックアップロール25に対して圧接するように当接させ、バックアップロール25にトナー極性と同極性の電圧(転写バイアス)を印加するように構成してもよい。
また、記録材搬送部材として第1搬送ベルト55および第2搬送ベルト56の2つの搬送ベルトを配設したが、3つ以上の搬送ベルトを用いて構成してもよい。
【0047】
このように、本実施の形態によれば、ジャムが発生した場合に二次転写部20から用紙Pを搬送させて排除してから第1搬送ベルト55および第2搬送ベルト56を停止するように構成することで、二次転写部20と第1搬送ベルト55との間で用紙Pが逆U字形に撓むことがないので、装置内部の部材の汚れを抑止することができる。
また、用紙Pが二次転写部20に滞留しないので、用紙Pの後端(二次転写部20側)が反転して中間転写ベルト15に静電的に付着してしまい、ユーザにとって除去するのが困難となったり、さらには中間転写ベルト15に付着された状態で搬送されてしまい、中間転写ベルト15の下流側に配置された中間転写ベルトクリーナ35に突入して損傷を与えることも抑止することができる。
【0048】
[実施の形態2]
実施の形態1では、二次転写部20および排紙搬送系として、二次転写ロール21、用紙剥離ガイド54、第1搬送ベルト55および第2搬送ベルト56を備えた画像形成装置について説明した。実施の形態2では、駆動ロールとアイドルロールとによって張架された二次転写搬送ベルトと搬送ベルトとで構成した画像形成装置について説明する。尚、実施の形態1と同様な構成については同様な符号を用い、ここではその詳細な説明を省略する。
【0049】
図6は、本実施の形態に係る二次転写部20と二次転写部20から定着器60までの排紙搬送系の構成を示した図である。図6に示すように、二次転写部20は、中間転写ベルト15のトナー像担持面側に配置される二次転写手段の一例としての二次転写搬送ベルト71と、バックアップロール25とによって構成される。バックアップロール25は、表面にカーボンを分散したEPDMとNBRのブレンドゴムのチューブ、内部はカーボンを分散したEPDMゴムからなり、ロール径が28mmとなるように形成され、硬度は例えば70°(アスカーC)に設定される。このバックアップロール25は、中間転写ベルト15の裏面側に配置されて二次転写搬送ベルト71の対向電極をなし、二次転写バイアスが安定的に印加されている。
【0050】
また、二次転写搬送ベルト71は、駆動ロール72とアイドルロール73とによって張架された、例えば体積抵抗率が106〜1010Ωcmの半導電性の無端ベルトである。この二次転写搬送ベルト71は、駆動ロール72によって駆動され、アイドルロール73によって所定のテンションが与えられている。
さらに、二次転写搬送ベルト71は、駆動ロール72を回動中心軸として、図示しない揺動機構によってアイドルロール73が中間転写ベルト15に対して接離自在に構成されている。
【0051】
一方、排紙搬送系は、二次転写搬送ベルト71の下流側に配設された搬送ガイド74と、用紙を定着器60に搬送するを搬送ベルト80とを備えている。搬送ベルト80は、駆動ロール801とアイドルロール802とによって張架されたEPDMゴムからなる無端ベルトである。この搬送ベルト80は、駆動ロール801によって、所定の速度で搬送され、アイドルロール802によって所定のテンションが与えられている。搬送ベルト80の全面には所定の間隔で細孔が形成されており、また図示しないファンによって搬送ベルト80の内側が吸引されて負圧に設定されることで、用紙Pは搬送ベルト80の表面に空気圧により吸着されながら搬送されるように構成されている。
【0052】
さらに、二次転写搬送ベルト71と搬送ベルト80との間であって、搬送ベルト80の入口側近傍に配設され、用紙Pの通過を検知する二次転写後センサ57と、搬送ベルト80と定着器60との間に配設され、用紙Pの通過を検知する定着前センサ58とを備えている。また、二次転写搬送ベルト71の用紙搬送方向上流側近傍に配設され、用紙Pの通過を検知する二次転写前センサ59を備えている。
【0053】
二次転写部20では、半導電性の二次転写搬送ベルト71および中間転写ベルト15を介して、アイドルロール73がバックアップロール25に押圧される。このとき、タイミングを合わせて搬送された用紙Pは、中間転写ベルト15と二次転写搬送ベルト71との間に挟み込まれる。このとき、バックアップロール25にトナーの帯電極性と同極性の電圧(転写バイアス)が印加されると、二次転写搬送ベルト71に対向電極として転写電界が形成され、中間転写ベルト15上に担持された未定着トナー像は、アイドルロール73とバックアップロール25とによって押圧される二次転写部20にて、用紙Pに静電転写される。
【0054】
その後、トナー像が静電転写された用紙Pは、二次転写搬送ベルト71によって中間転写ベルト15から剥離された状態でそのまま搬送され、搬送ガイド74を経て二次転写搬送ベルト71の用紙搬送方向下流側に設けられた搬送ベルト80まで搬送される。搬送ベルト80では、定着器60における最適な搬送速度に合わせて、用紙Pを定着器60まで搬送する。
【0055】
次に、ジャムが発生した場合の本実施の形態における二次転写搬送ベルト71および搬送ベルト80の動作について説明する。
図1に示した制御部40が、給紙搬送系等の用紙搬送系や定着器60に配置されたジャム発生検知手段の一例としてのジャム検知センサ(図示せず)によってジャムを検知した場合には、二次転写部20に用紙Pが存在するか否かを検知し、用紙Pが二次転写部20に存在する場合には、二次転写搬送ベルト71が中間転写ベルト15から離隔するように構成されている。そして、本実施の形態において、二次転写搬送ベルト71は記録材離隔手段として機能する。
【0056】
ここで、制御部40が行う二次転写搬送ベルト71および搬送ベルト80の動作の制御について説明する。図7は、制御部40が行う二次転写搬送ベルト71および搬送ベルト80の動作に関する処理の流れの一例を示すフローチャートである。図7に示すように、制御部40はまず画像形成装置内でジャムが発生したか否かを判断する(S201)。ジャムが発生したと判断した場合には、ジャムは定着器60で発生したか否かを判断する(S202)。ここで、定着器60においてジャムが発生しているか否かは定着器60に配設したジャム検知センサ(図示せず)により行う。
【0057】
そして、ジャムが定着器60で発生していないと判断した場合には、制御部40は二次転写部20に用紙Pが存在するか否かを判断する(S203)。ここで、二次転写部20に用紙Pが存在するか否かに関しては、二次転写前センサ59が用紙Pの先端の通過を検知した後、二次転写後センサ57が用紙Pの後端の通過を所定時間内に検知していない場合には、制御部40は二次転写部20に用紙Pが存在すると判断する。一方、二次転写後センサ57が用紙Pの後端の通過を検知し、二次転写前センサ59が次の用紙Pの先端の通過を検知していない場合には、制御部40は二次転写部20に用紙Pが存在しないと判断する。
【0058】
ステップS203において、二次転写部20に用紙Pが存在すると判断した場合には、まず二次転写搬送ベルト71を中間転写ベルト15から離隔する(S204)。この動作によって、ジャムが発生した時点で中間転写ベルト15を停止させることができなくとも、二次転写部20に存在する用紙Pは二次転写搬送ベルト71に静電的に吸着されたまま中間転写ベルト15から離隔されるので、用紙Pの後方部が中間転写ベルト15によって押し出されることがなく、二次転写部20において用紙Pに逆U字形の撓みが生じない。
ステップS204において二次転写搬送ベルト71を中間転写ベルト15から離隔した後、用紙Pの後端が定着前センサ58を通過したか否かを判断する(S205)。そして、用紙Pの後端が定着前センサ58を通過した時点で搬送ベルト80を停止する(S206)。すなわち、用紙Pを定着器60に搬送し終えた段階で搬送ベルト80を停止するので、ユーザが搬送ベルト80に滞留した用紙Pを取り除く必要がなくなり、ジャム処理の利便性が向上する。
【0059】
一方、ステップS203において、二次転写部20に用紙Pが存在しないと判断した場合には、二次転写搬送ベルト71を中間転写ベルト15から離隔させる動作は行わず、直ちに用紙Pの後端が定着前センサ58を通過したか否かを判断する(S205)。そして、用紙Pの後端が定着前センサ58を通過した時点で搬送ベルト80を停止する(S206)。
【0060】
次に、ステップS202においてジャムが定着器60で発生していると判断した場合には、制御部40は二次転写部20に用紙Pが存在するか否かを判断する(S207)。二次転写部20に用紙Pが存在すると判断した場合には、まず二次転写搬送ベルト71を中間転写ベルト15から離隔する(S208)。そして、用紙Pの先端が定着前センサ58に到達したか否かを判断する(S209)。用紙Pの先端が定着前センサ58に到達した時点で搬送ベルト80を停止する(S210)。これによって、用紙Pがジャムの発生している定着器60に突入することを防ぐことができる。
【0061】
一方、ステップS207において、二次転写部20に用紙Pが存在しないと判断した場合には、二次転写搬送ベルト71を中間転写ベルト15から離隔させる動作は行わず、直ちに用紙Pの先端が定着前センサ58に到達したか否かを判断する(S209)。そして、用紙Pの先端が定着前センサ58に到達した時点で搬送ベルト80を停止する(S210)。
【0062】
ここで、二次転写搬送ベルト71を中間転写ベルト15から離隔するに際しては、用紙Pの搬送ベルト80への空気圧による吸着力が、用紙Pの二次転写搬送ベルト71への静電力による吸着力よりも大きくなるように設定している。これにより、二次転写搬送ベルト71が駆動ロール72を回動中心軸として揺動しても、用紙Pは二次転写搬送ベルト71に引きずられることがなく搬送ベルト80に保持されるので、ユーザが用紙Pを取り除くことが容易となる。
【0063】
なお、本実施の形態では、二次転写部20に二次転写搬送ベルト71を配置して、二次転写搬送ベルト71が中間転写ベルト15に対して接離自在に構成したが、実施の形態1と同様に、二次転写部20に二次転写ロール21を配置し、二次転写ロール21を中間転写ベルト15に対して接離自在に構成することも可能である。
【0064】
このように、本実施の形態によれば、、ジャムが発生した時点で中間転写ベルト15を停止させることができなくとも、二次転写部20に存在する用紙Pは二次転写搬送ベルト71に静電的に吸着されたまま中間転写ベルト15から離隔されるので、用紙Pの後方部が中間転写ベルト15によって押し出されることがない。その結果、二次転写部20において用紙Pに逆U字形(「しゃくとり虫」状)の撓みが生じることはなく、装置内部の部材への汚れを抑止することができる。
また、用紙Pが中間転写ベルト15から離隔されているので、用紙Pの後端(二次転写部20側)が反転して中間転写ベルト15に静電的に付着してしまい、ユーザにとって除去するのが困難となったり、さらには中間転写ベルト15に付着された状態で搬送されてしまい、中間転写ベルト15の下流側に配置された中間転写ベルトクリーナ35に突入して損傷を与えることも抑止することができる。
【0065】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、ジャムが発生した際に転写部における用紙を容易に排除するとともに、装置内部の部材の汚れや損傷の発生を抑制することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の画像形成装置を示した図である。
【図2】 二次転写部および二次転写部から定着器までの排紙搬送系の構成を示した図である。
【図3】 第1搬送ベルトおよび第2搬送ベルトの動作に関する処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【図4】 二次転写部および二次転写部から定着器までの排紙搬送系の他の構成を示した図である。
【図5】 二次転写部および二次転写部から定着器までの排紙搬送系の他の構成を示した図である。
【図6】 二次転写部および二次転写部から定着器までの排紙搬送系の他の構成を示した図である。
【図7】 二次転写搬送ベルトおよび搬送ベルトの動作に関する処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【符号の説明】
10Y,10M,10C,10K…画像形成ユニット、11…感光体ドラム、12…帯電器、13…レーザ露光器、14…現像器、15…中間転写ベルト、16…一次転写ロール、17…ドラムクリーナ、20…二次転写部、21…二次転写ロール、25…バックアップロール、54…用紙剥離ガイド、55…第1搬送ベルト、56…第2搬送ベルト、57…二次転写後センサ、58…定着前センサ、59…二次転写前センサ、60…定着器、71…二次転写搬送ベルト、72…駆動ロール、73…アイドルロール、80…搬送ベルト、90…第3搬送ベルト、91…用紙受けトレイ、100…用紙収容箱

Claims (6)

  1. トナー像が形成されるトナー像形成部材と、
    前記トナー像形成部材により形成された前記トナー像が中間的に転写担持される中間転写体と、
    前記中間転写体に担持された前記トナー像を記録材に一括転写する二次転写部材と、
    前記二次転写部材により前記記録材に転写された前記トナー像を定着する定着部材に当該記録材を搬送する記録材搬送部材とを含み、
    前記記録材搬送部材は、複数の搬送部材で構成され、ジャムが前記定着部材で発生し、前記二次転写部材に前記記録材が存在する場合、当該記録材が当該定着部材に搬送される前に搬送方向下流側の搬送部材から順に停止するとともに、当該記録材を当該二次転写部材から排除されるまで搬送することを特徴する画像形成装置。
  2. ジャムが発生したときに、前記二次転写部材に前記記録材が存在しない場合は直ちに前記複数の搬送部材を停止する請求項1記載の画像形成装置。
  3. 前記記録材搬送部材は、第1搬送ベルトと、当該第1搬送ベルトの下流側に配置された第2搬送ベルトとで構成され、当該第2搬送ベルトの停止後に当該第1搬送ベルトが停止することを特徴とする請求項記載の画像形成装置。
  4. 前記二次転写部材における前記記録材の有無を検知する記録材検知部材をさらに備え、前記記録材搬送部材は、当該記録材検知部材が当該記録材を検知した場合に、当該二次転写部材から当該記録材が排除されるまで当該記録材を搬送することを特徴とする請求項記載の画像形成装置。
  5. 前記記録材搬送部材は、前記記録材検知部材が前記記録材の排除を検知した後に停止されることを特徴とする請求項記載の画像形成装置。
  6. 前記記録材搬送部材は、前記記録材検知部材が前記記録材を検知した後の所定時間経過後に停止されることを特徴とする請求項記載の画像形成装置。
JP2003101923A 2003-04-04 2003-04-04 画像形成装置 Expired - Fee Related JP4259163B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003101923A JP4259163B2 (ja) 2003-04-04 2003-04-04 画像形成装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003101923A JP4259163B2 (ja) 2003-04-04 2003-04-04 画像形成装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2004309714A JP2004309714A (ja) 2004-11-04
JP4259163B2 true JP4259163B2 (ja) 2009-04-30

Family

ID=33465562

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003101923A Expired - Fee Related JP4259163B2 (ja) 2003-04-04 2003-04-04 画像形成装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4259163B2 (ja)

Families Citing this family (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006133506A (ja) * 2004-11-05 2006-05-25 Fuji Xerox Co Ltd 画像形成装置
EP1733892B8 (en) 2004-11-18 2011-09-21 Olympus Corporation Jam processing apparatus for printer and method thereof
JP2007316174A (ja) * 2006-05-24 2007-12-06 Kyocera Mita Corp 画像形成装置
JP2009047807A (ja) 2007-08-16 2009-03-05 Ricoh Co Ltd 画像形成装置
JP5239388B2 (ja) * 2008-02-25 2013-07-17 株式会社リコー 画像形成装置、駆動制御方法およびプログラム
JP5084622B2 (ja) * 2008-06-10 2012-11-28 キヤノン株式会社 画像形成装置
JP5610321B2 (ja) * 2013-05-31 2014-10-22 株式会社リコー 画像形成装置
JP6135451B2 (ja) * 2013-10-23 2017-05-31 富士ゼロックス株式会社 画像形成装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2004309714A (ja) 2004-11-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5043611B2 (ja) 画像形成装置
JP4259163B2 (ja) 画像形成装置
JP5414414B2 (ja) 画像形成装置
JP2006082930A (ja) 画像形成装置及び用紙搬送方法
JP4474992B2 (ja) 画像形成装置
JP2006176265A (ja) シート搬送装置、画像形成装置
JP2006227412A (ja) 画像形成装置および無端状ベルト
JP4457876B2 (ja) 画像形成装置
JP4337407B2 (ja) 画像形成装置
JP2004245874A (ja) 画像形成装置
JP2000137366A (ja) 画像形成装置
JP5124546B2 (ja) 画像形成装置のクリーニング装置及び画像形成装置
JP2007171540A (ja) 画像形成装置
JP4425752B2 (ja) 画像形成装置
JP2012150174A (ja) 画像形成装置
JPH10319741A (ja) 画像形成装置
JP2005316257A (ja) 画像形成装置及び無端状ベルト
JP6107055B2 (ja) 画像形成装置、及び2次転写離間タイミング制御方法
JP4553807B2 (ja) 画像形成装置
JP2007108562A (ja) 画像形成装置
JP3921466B2 (ja) カラー画像形成装置
JP4552545B2 (ja) 画像形成装置
JP2005306568A (ja) 画像形成装置及びシュート
JP2007065009A (ja) 画像形成装置
JP2023010366A (ja) 画像形成装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060323

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20081003

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20081007

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20081202

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20090120

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20090202

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120220

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130220

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130220

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140220

Year of fee payment: 5

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees