JP4258903B2 - 内燃機関の供給燃料制御装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は内燃機関の供給燃料制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
リッチ混合気を燃焼せしめると機関発生トルクが増大し、排気温度が高くなる。そこで、従来より、機関始動時にリッチ混合気を燃焼せしめて大きな摩擦を克服すると共に、機関及び触媒の暖機運転が速やかに完了するようにした内燃機関が知られている。
【0003】
ところが、この場合の排気中には多量の未燃HC,COが含まれ、このとき触媒は活性化していなければ触媒から多量の未燃HC,COが排出される恐れがある。一方、触媒に流入する排気中に多量の燃料成分と多量の酸素とが同時に含まれているとこれら燃料成分と酸素とが触媒上で発熱反応するので触媒温度が高められ、しかも触媒から排出される未浄化の燃料成分が低減される。
【0004】
そこで、内燃機関の複数の気筒のうち一部の気筒でリッチ混合気を燃焼せしめると共に、残りの気筒への燃料供給を停止して前記残りの気筒から排出される空気を前記一部の気筒から排出される排気と共に触媒に流入せしめるようにした内燃機関が公知である(特開平9−96216号公報参照)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、この内燃機関では次のような問題点を有する。即ち、機関排気通路内の或る位置よりも上流の排気通路内、燃焼室内、及び吸気通路内に供給された全燃料量に対する全空気量の割合をその位置を流通する排気の空燃比と称すると、触媒に流入する排気の平均空燃比について一切考慮されていない。このため、触媒に流入する排気の平均空燃比が理論空燃比に対してリッチになったり、リーンになったりする恐れがある。触媒に流入する排気の平均空燃比がリッチになると触媒から多量の未燃HC,COが排出され、リーンになると過剰空気によって触媒が冷却されるために触媒温度を速やかに上昇させることができない。
【0006】
従って、本発明の目的は触媒から多量の未燃HC,COが排出されるのを阻止しつつ触媒温度を速やかに上昇させることができる内燃機関の供給燃料制御装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明によれば、複数の気筒を有する内燃機関の排気通路内に三元触媒が配置されており、三元触媒の温度を代表する代表温度が予め定められた第2の設定温度よりも低いときに複数の気筒のうち一部の気筒への燃料供給を停止してこの又はこれらの気筒から排出される空気が残りの気筒から排出される排気と共に三元触媒に流入するようにし、各気筒に供給された全燃料量に対する全空気量の割合が三元触媒に流入する排気の平均空燃比に一致する内燃機関において、代表温度が第2の設定温度よりも低く設定された第1の設定温度であって三元触媒が部分的に活性化する第1の設定温度よりも低いときには、三元触媒に流入する排気の平均空燃比がリーンとなるように運転気筒に供給される燃料量を制御すると共に、代表温度が高くなるにつれて小さくなるように運転気筒で燃焼せしめられる混合気の空燃比のリッチ度合いを定め、代表温度が第1の設定温度よりも高くかつ第2の設定温度よりも低いときには、三元触媒に流入する排気の平均空燃比が理論空燃比又はわずかばかりリーンに維持されるように運転気筒に供給される燃料量を制御するようにしている。
【0009】
【発明の実施の形態】
図1を参照すると、機関本体1は複数例えば4つの気筒#1,#2,#3,#4を具備する。各気筒はそれぞれ対応する吸気枝管2を介して共通のサージタンク3に接続され、サージタンク3は吸気ダクト4を介してエアクリーナ5に接続される。吸気ダクト4内には例えばステップモータのような電磁式アクチュエータ6により駆動されるスロットル弁7が配置される。一方、各気筒は共通の排気マニホルド8及び排気管9を介して触媒コンバータ10に接続され、触媒コンバータ10は排気管11に接続される。さらに、各気筒には筒内に直接燃料を噴射する燃料噴射弁12が設けられる。
【0010】
図1に示す実施態様において触媒コンバータ10には三元触媒13が収容される。機関排気通路内の或る位置よりも上流の排気通路内、燃焼室内、及び吸気通路内に供給された全燃料量に対する全空気量の割合をその位置を流通する排気の空燃比と称すると、この三元触媒13は流入排気の空燃比が概ね理論空燃比であると排気中に含まれるほぼ全てのHC,CO,NOX を同時に浄化することができる。なお、三元触媒に換えて酸化触媒を収容することもできる。また、図1の実施態様では、機関排気通路内に燃料又は空気が2次的に供給されず、従って各気筒に供給された全燃料量に対する全空気量の割合は三元触媒13に流入する排気の平均空燃比に一致する。
【0011】
電子制御ユニット(ECU)20はデジタルコンピュータからなり、双方向性バス21を介して相互に接続されたROM(リードオンリメモリ)22、RAM(ランダムアクセスメモリ)23、CPU(マイクロプロセッサ)24、常時電源に接続されているB−RAM(バックアップRAM)25、入力ポート26、および出力ポート27を具備する。機関本体1には機関冷却水温THWを検出するための水温センサ28が取り付けられ、この水温センサ28は機関冷却水温THWを表す出力電圧を発生する。吸気ダクト4内には吸入空気質量流量Gaを検出するための吸入空気量センサ29が取り付けられ、この吸入空気量センサ29は吸入空気質量流量Gaを表す出力電圧を発生する。排気管9には三元触媒13に流入する排気の空燃比を検出するための空燃比センサ30が取り付けられ、このメイン空燃比センサ30は三元触媒13への流入排気の空燃比を表す出力電圧VMを発生する。また、排気管11には三元触媒13から流出する排気の空燃比を検出するための空燃比センサ31が取り付けられ、この空燃比センサ31は三元触媒13からの流出排気の空燃比を表す出力電圧VSを発生する。一方、排気管11には三元触媒13からの流出排気の温度を検出するための温度センサ32が取り付けられ、この温度センサ32は三元触媒13からの流出排気の温度を表す出力電圧を発生する。また、踏み込み量センサ33はアクセルペダルの踏み込み量DEPに比例した出力電圧を発生する。これらセンサ28,29,30,31,32,33の出力電圧はそれぞれ対応するAD変換器34を介して入力ポート26に入力される。さらに、入力ポート26には機関回転数Nを表す出力パルスを発生する回転数センサ35、車速SPDを表す出力パルスを発生する車速センサ36、及び変速機(図示しない)のギア位置GPを表す出力パルスを発生するギア位置センサ37が接続される。一方、出力ポート27はそれぞれ対応する駆動回路38を介して各燃料噴射弁13及びアクチュエータ14に接続される。
【0012】
空燃比センサ30,31には例えば排気中の酸素濃度に応じた出力電圧を発生するセンサが用いられる。具体的には、三元触媒13上流側の空燃比センサ30として空燃比と一対一対応の出力電圧を発生するセンサが用いられる。一方、三元触媒13下流側の空燃比センサ31として理論空燃比周りで急変する出力電圧を発生するセンサが用いられる。このセンサ31の出力電圧は空燃比がリーンであると約0.1ボルトになり、空燃比がリッチであると約0.9ボルトになる。
【0013】
三元触媒13の温度を代表する温度として本発明による実施態様では温度センサ32により検出される排気温度、即ち三元触媒13からの流出排気の温度を用いている。ところが、例えば冷間始動時には温度センサ32が活性化しておらず、排気温度を正確に検出できない。そこで、この場合には例えば機関冷却水温THW、機関が始動されてからの経過時間(以下、始動後経過時間と称する)PS、機関回転数Nなどに基づいて三元触媒13の温度を代表する温度を推定するようにしている。従って、いずれにしても三元触媒13の温度を代表する温度が求められ、以下ではこの温度を触媒温度TCATと称することにする。
【0014】
まず、本発明による実施態様を概略的に説明する。
触媒温度TCATが低いときには三元触媒13を速やかに活性化する必要がある。そこで本発明による実施態様では、触媒温度TCATが予め定められた第1の設定温度T1よりも低いときには減筒運転、即ち4つの気筒のうち一部の気筒でリッチ混合気を燃焼せしめると共に、残りの気筒への燃料供給を停止して前記残りの気筒から排出される空気を前記一部の気筒から排出される排気と共に触媒に流入せしめるようにしている。
【0015】
このようにリッチ混合気を燃焼せしめると機関発生トルクが増大するので機関冷間時の大きな摩擦を克服でき、また排気温度が高くなるので機関及び触媒の暖機が促進される。さらに、燃料供給が行われる気筒を運転気筒、燃料供給が停止される気筒を休止気筒と称すると、運転気筒からは多量の未燃HC,COを含む排気が排出され、休止気筒からは空気が排出される。これら未燃HC,CO及び酸素は次いで三元触媒13内で発熱反応即ち燃焼し、その結果触媒温度TCATが速やかに高められると共に、三元触媒13から排出される未浄化の未燃HC,COが低減される。
【0016】
この場合、三元触媒13への流入排気の平均空燃比がリーン又は理論空燃比となるように運転気筒での燃料噴射量が定められている。このようにすると排気中の未燃HC,COが三元触媒13において確実に燃焼せしめられる。
さらに、触媒温度TCATが高くなるにつれて三元触媒13で燃焼させるべき未燃HC,CO量が少なくなり、またこのとき機関温度も高くなるので摩擦が小さくなる。そこで本発明による実施態様では、触媒温度TCATが高くなるにつれて運転気筒で燃焼せしめられる混合気の空燃比のリッチ度合いが小さくなるように定められている。なお、このように触媒温度TCATが第1の設定温度T1よりも低いときに行われる減筒運転を第1の減筒運転と称する。
【0017】
運転気筒で燃焼せしめられる混合気の空燃比のリッチ度合いが小さくなるにつれて運転気筒から排出されるNOX 量が増大する。ところが、三元触媒13への流入排気の平均空燃比がリーンであると三元触媒13においてNOX を良好に還元浄化できない。一方、三元触媒13が部分的にでも活性化しているならば、三元触媒13への流入排気の空燃比を理論空燃比にしてHC,COだけでなくNOX も浄化するのが好ましい。
【0018】
そこで本発明による実施態様では、触媒温度TCATが第1の設定温度T1よりも高くなり、かつ第1の設定温度T1よりも高く定められた第2の設定温度T2よりも低いときには三元触媒13への流入排気の平均空燃比が理論空燃比になるように、運転気筒の燃料噴射量又は運転気筒で燃焼せしめられる混合気の空燃比を制御している。このように、ただ単に減筒運転を行うのではなく、三元触媒13への流入排気の平均空燃比が目標となる空燃比となるように運転気筒の燃料噴射量を制御しているので、三元触媒13において未燃HC,COだけでなくNOX が良好に浄化される。また、運転気筒ではリッチ混合気が燃焼せしめられ、三元触媒13では未燃HC,COが燃焼せしめられるので機関及び三元触媒13の暖機が速やかに完了せしめられる。なお、このとき目標となる空燃比を理論空燃比よりもわずかばかりリーンにしてもよい。
【0019】
さらにこの場合、三元触媒13への流入排気の空燃比が理論空燃比に維持されるように空燃比センサ31の出力電圧VSに基づいて運転気筒の燃料噴射量がフィードバック制御される。従って、三元触媒13において未燃HC,CO,NOX の良好な浄化が確保できる。なお、このように触媒温度TCATが第1の設定温度T1よりも高くかつ第2の設定温度T2よりも低いときに行われる減筒運転を第2の減筒運転と称する。
【0020】
触媒温度TCATがさらに高くなり、第2の設定温度T2よりも高くなると、このような減筒運転を行う必要はなく、むしろ大きな機関出力が要求される。そこで、全気筒運転が行われ、即ち全気筒で燃料供給が行われる。このとき、空燃比センサ30又は空燃比センサ31の出力電圧に基づいて三元触媒13の流入排気の空燃比が理論空燃比になるように全気筒の燃料噴射量がフィードバック制御される。その結果、三元触媒13において排気が良好に浄化される。
【0021】
次に、本発明による実施態様を詳細に説明する。本発明による実施態様では燃料噴射時間TAUが例えば次式に基づいて算出される。
TAU=TB・KI・FAF
ここでTBは基本燃料噴射時間、KIは増量補正係数、FAFはフィードバック補正係数をそれぞれ表している。
【0022】
基本燃料噴射時間TBは各気筒で燃焼せしめられる混合気の空燃比を理論空燃比にするのに必要な燃料噴射時間であって、予め実験により求められている。この基本燃料噴射時間TBは機関負荷を表す吸入空気量Ga及び機関回転数Nの関数として予めROM22内に記憶されている(TB=f2(Ga,N))。なお、基本燃料噴射時間TBは全気筒運転時に三元触媒13への流入排気の平均空燃比を理論空燃比にするのに必要な燃料噴射時間ということもできる。
【0023】
全気筒運転時用フィードバック補正係数FAFは全気筒運転時に三元触媒13への流入排気の空燃比を目標となる理論空燃比に維持するためのものである。この全気筒運転時用フィードバック補正係数FAFは空燃比センサ31,32の出力電圧に応じて定められ、1.0を中心として変動する。
増量補正係数KIは第1の増量補正係数KI1と第2の増量補正係数KI2とのうち大きいほうの値をとるものであり、補正する必要がないときには1.0に保持される。第1の増量補正係数KI1は例えば加速時増量補正係数、過熱防止増量補正係数、暖機時増量補正係数などを一まとめにして表したものであり、アクセルペダルの踏み込み量DEP、機関回転数N、吸入空気量Ga、機関冷却水温THW、始動後経過時間PSの関数として予めROM22内に記憶されている(KI1=f3(DEP,N,Ga,THW,PS))。
【0024】
一方、第2の増量補正係数KI2は減筒運転時に運転気筒の燃料噴射量を増量補正するためのものであり、全気筒数が4の場合には例えば次式により算出される。
KI2=4/(4−NSC)・KR+KS
ここでNSCは休止気筒数、KRはリッチ度合い係数、KSは減筒運転時用フィードバック補正係数をそれぞれ表している。
【0025】
休止気筒数NSC(=0,1,2,3)は要求負荷RLが高くなるにつれて小さくなり、機関冷却水温THWが低くなるにつれて大きくなる。というのは、休止気筒数NSCが大きくなると一方では機関出力が低下し、他方では三元触媒13に供給される2次的な空気量が増大するからである。この休止気筒数NSCは予め実験により求められており、要求負荷RL及び機関冷却水温THWの関数として予めROM22内に記憶されている(NSC=f4(RL,THW))。ここで要求負荷RLは予め実験により求められており、アクセルペダルの踏み込み量DEP、車速SPD、ギア位置GP、及び機関冷却水温THWの関数として予めROM22内に記憶されている(RL=f1(DEP,SPD,GP,THW))。
【0026】
リッチ度合い係数KRは減筒運転時に運転気筒で燃焼せしめられる混合気の空燃比のリッチ度合いを表している。リッチ度合い係数KRは例えば0.1から1.0の範囲内で定められ、触媒温度TCATが低くなるにつれて小さくなり、吸入空気量Gaが大きくなるにつれて小さくなる。リッチ度合い係数KRは予め実験により求められており、触媒温度TCAT及び吸入空気量Gaの関数として予めROM22内に記憶されている(KR=f5(TCAT,Ga))。
【0027】
減筒運転時用フィードバック補正係数KSは第2の減筒運転時に三元触媒13への流入排気の平均空燃比を目標となる理論空燃比に維持するためのものである。この減筒運転時用フィードバック補正係数KSは空燃比センサ32の出力電圧に応じて定められ、零を中心として変動する。
従って、例えばNSC=1の場合運転気筒の燃料噴射時間TAUを基本燃料噴射時間TBの4/3倍にすれば、三元触媒13への流入排気の平均空燃比が理論上、理論空燃比になるということになる。
【0028】
第1の減筒運転時には休止気筒数NSCが1から3の間で定められ、リッチ度合い係数KRが0.1から1.0の間で定められ、減筒運転時用フィードバック補正係数KSが零に固定され、全気筒運転時用フィードバック補正係数FAFが1.0に固定される。
第2の減筒運転時には休止気筒数NSCが1から3の間で定められ、リッチ度合い係数KRが1.0に固定され、減筒運転時用フィードバック補正係数KSが空燃比センサ31の出力電圧に基づいて算出され、全気筒運転時用フィードバック補正係数FAFが1.0に固定される。
【0029】
全気筒運転時には休止気筒数NSCが零に固定され、リッチ度合い係数KRが1.0に固定され、減筒運転時用フィードバック補正係数KSが零に固定され、全気筒運転時用フィードバック補正係数FAFが空燃比センサ30,31の出力電圧に基づいて算出される。
次に、図2から図6を参照して本発明による実施態様をさらに詳細に説明する。
【0030】
図2は本発明による実施態様による運転気筒の燃料噴射時間TAU及び目標スロットル開度TTAの算出ルーチンである。このルーチンは予め定められた設定時間毎の割り込みによって実行される。
図2を参照すると、まず始めにステップ200では要求負荷RLが算出される(RL=f1(DEP,SPD,GP,THW))。続くステップ201では基本燃料噴射時間TBが算出される(TB=f2(Ga,N))。続くステップ202では第1の増量補正係数KI1が算出される(KI1=f3(DEP,N,Ga,THW,PS))。続くステップ203では触媒温度TCATが温度センサ32の出力電圧又は推定により算出される。
【0031】
続くステップ204では触媒温度TCATが第1の設定温度T1よりも低いか否かが判別される。TCAT<T1のときには次いでステップ205に進み、要求負荷RLが予め定められた第1の設定負荷よりも大きいか否かが判別される。RL>L1のときには次いでステップ206に進んで第1の減筒運転を制御するためのルーチンが実行され、RL≦L1のときには次いでステップ207に進んで全気筒運転を制御するためのルーチンが実行される。減筒運転を行うとトルク変動が大きくなるので、要求負荷RLが低いときに減筒運転を行うとドライバビリティが悪化する。そこで、RL≦L1のときには減筒運転を禁止して全気筒運転を行うようにしている。
【0032】
一方、ステップ204においてTCAT≧T1のときには次いでステップ208に進み、触媒温度TCATが第2の設定温度T2よりも低いか否かが判別される。TCAT<T2のときには次いでステップ209に進み、要求負荷RLが予め定められた第2の設定負荷よりも小さいか否かが判別される。RL<L2のときには次いでステップ210に進んで第2の減筒運転を制御するためのルーチンが実行される。これに対してTCAT≧T2又はRL≧L2のときには次いでステップ207に進んで全気筒運転を制御するためのルーチンが実行される。触媒温度TCATが高くなった後には減筒運転を行う必要性はなく、減筒運転を行うと大きな機関出力を確保できない。そこでTCAT≧T2又はRL≧L2のときには減筒運転を禁止して全気筒運転を行うようにしている。
【0033】
ステップ206の第1の減筒運転制御ルーチンは図3に示されている。図3を参照すると、まずステップ300では休止気筒数NSCが算出される(NSC=f4(RL,THW))。続くステップ301ではリッチ度合い係数KRが算出される(KR=f5(TCAT,Ga))。続くステップ302ではフィードバック補正係数FAFが1.0に固定され、続くステップ303では減筒運転時用フィードバック補正係数KSが零に固定される。次いで図2のステップ211に進む。
【0034】
一方、ステップ207の全気筒運転制御ルーチンは図4に示されている。図4を参照すると、まずステップ400では休止気筒数NSCが零に固定される。続くステップ401ではリッチ度合い係数KRが1.0に固定される。続くステップ402ではメインFB条件が成立しているか否かが判別される。例えば空燃比センサ30が活性化しており、かつ第1の増量補正係数KI1が零であり、かつ機関減速運転時における燃料供給停止時でないときにメインFB条件が成立していると判断され、それ以外は不成立であると判断される。メインFB条件が不成立であると判断されたときは次いでステップ403に進み、全気筒運転時用フィードバック補正係数FAFが1.0に固定される。次いでステップ407に進む。
【0035】
一方、メインFB条件が成立していると判断されたときには次いでステップ404に進み、第1のサブFB条件が成立しているか否かが判断される。例えば、メインFB条件が成立しており、かつ空燃比センサ31が活性化しており、かつ機関冷却水温THWが一定値以上であり、かつアクセルペダルの踏み込み量DEPが零でなく即ちアイドリング運転時でないときに第1のサブFB条件が成立していると判断され、それ以外は不成立であると判断される。第1のサブFB条件が成立していると判断されたときは次いでステップ405に進み、空燃比センサ30,31の出力電圧VM,VS両方に基づいて全気筒運転時用フィードバック補正係数FAFが算出される。次いでステップ407に進む。これに対し第1のサブFB条件が不成立と判断されたときは次いでステップ406に進み、空燃比センサ30の出力電圧VMのみに基づいて全気筒運転時用フィードバック補正係数FAFが算出される。次いでステップ407に進む。
【0036】
ステップ407では減筒運転時用フィードバック補正係数KSが零に固定される。次いで図2のステップ211に進む。
ステップ210の第2の減筒運転制御ルーチンは図5に示されている。図5を参照すると、まずステップ500では休止気筒数NSCが算出される(NSC=f4(RL,THW))。続くステップ501ではリッチ度合い係数KRが1.0に固定される。続くステップ502ではフィードバック補正係数FAFが1.0に固定され、続くステップ503では減筒運転時用フィードバック補正係数KSの算出ルーチンが実行される。このKSの算出ルーチンは図6に示されている。
【0037】
図6を参照すると、まずステップ600では第2のサブFB条件が成立しているか否かが判断される。例えば、空燃比センサ31が活性化しており、かつ機関冷却水温THWが一定値以上であり、かつアクセルペダルの踏み込み量DEPが零でなく即ちアイドリング運転時でないときに第2のサブFB条件が成立していると判断され、それ以外は不成立であると判断される。第2のサブFB条件が不成立と判断されたときには次いでステップ601に進み、リッチ時間カウンタCR及びリーン時間カウンタCLがクリアされる。リッチ時間カウンタCRは三元触媒13への流入排気の平均空燃比がリーンからリッチに切り替わってからリーンに戻るまでの時間を表しており、リーン時間カウンタCLは三元触媒13への流入排気の平均空燃比がリッチからリーンに切り替わってからリッチに戻るまでの時間を表している。次いでステップ602に進み、減筒運転時用フィードバック補正係数KSが零に固定される。次いで図2のステップ211に進む。
【0038】
これに対し、第2のサブFB条件が成立していると判断されたときは次いでステップ603に進み、空燃比センサ31の出力電圧VSが基準電圧V1(例えば0.45ボルト)よりも高いか否か、即ち三元触媒13への流入排気の平均空燃比がリッチであるか否かが判別される。VS>V1のとき即ちリッチのときには次いでステップ604に進み、リッチ時間カウンタCRが1だけインクリメントされ、リーン時間カウンタがクリアされる。続くステップ605ではリッチ時間カウンタCRが一定値C1よりも大きいか否かが判別される。CR≦C1のときには次いで図2のステップ211に進む。CR>C1のときには次いでステップ606に進み、減筒運転時用フィードバック補正係数KSから一定値kだけ減算される。次いで図2のステップ211に進む。
【0039】
一方、ステップ603においてVS≦V1のとき即ちリーンのときには次いでステップ607に進み、リッチ時間カウンタCRがクリアされ、リーン時間カウンタが1だけインクリメントされる。続くステップ608ではリーン時間カウンタCLが一定値C1よりも大きいか否かが判別される。CL≦C1のときには次いで図2のステップ211に進む。CL>C1のときには次いでステップ609に進み、減筒運転時用フィードバック補正係数KSに一定値kだけ加算される。次いで図2のステップ211に進む。
【0040】
三元触媒13への流入排気の平均空燃比がリッチになると減筒運転時用フィードバック補正係数KSが減少せしめられるので燃料噴射時間TAUが短くせしめられ、流入排気の平均空燃比がリーンになるとKSが増大せしめられるので燃料噴射時間TAUが長くせしめられる。このようにして流入排気の平均空燃比が目標となる理論空燃比に一致せしめられる。
【0041】
再び図2を参照すると、ステップ211では第2の増量補正係数KI2が算出される(KI2=4/(4−NSC)・KR+KS)。続くステップ212では第1及び第2の増量補正係数KI1,KI2のうち大きいほうが増量補正係数KIとして記憶される。大きいほうの増量補正係数だけ増量すれば十分だからである。ここでMAX(a,b)はa,bのうち大きいほうの値を表している。続くステップ213では目標スロットル開度TTAが算出される。この目標スロットル開度TTAは予め実験により求められており、要求負荷RL、増量補正係数KI、及び休止気筒数NSCの関数として予めROM22内に記憶されている(TTA=f6(RL,KI,NSC))。アクチュエータ6は実際のスロットル開度が目標スロットル開度TTAとなるようにスロットル弁7を駆動する。
【0042】
続くステップ214では休止気筒数NSCに基づいて燃料供給を停止すべき気筒が決定される。続くステップ215では運転気筒の燃料噴射時間TAUが算出される(TAU=TB・KI・FAF)。運転気筒ではTAUだけ燃料が噴射され、休止気筒のTAUは零に保持される。
【0043】
【発明の効果】
触媒から多量の未燃HC,COが排出されるのを阻止しつつ触媒温度を速やかに上昇させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】内燃機関の全体図である。
【図2】燃料噴射時間TAU及び目標スロットル開度TTAの算出ルーチンを示すフローチャートである。
【図3】第1の減筒運転制御ルーチンを示すフローチャートである。
【図4】全気筒運転制御ルーチンを示すフローチャートである。
【図5】第2の減筒運転制御ルーチンを示すフローチャートである。
【図6】減筒運転時用フィードバック補正係数KSの算出ルーチンを示すフローチャートである。
【符号の説明】
1…機関本体
8…排気マニホルド
12…燃料噴射弁
13…三元触媒
30,31…空燃比センサ
32…温度センサ
Claims (1)
- 複数の気筒を有する内燃機関の排気通路内に三元触媒が配置されており、該三元触媒の温度を代表する代表温度が予め定められた第2の設定温度よりも低いときに複数の気筒のうち一部の気筒への燃料供給を停止して該気筒から排出される空気が残りの運転気筒から排出される排気と共に三元触媒に流入するようにし、各気筒に供給された全燃料量に対する全空気量の割合が三元触媒に流入する排気の平均空燃比に一致する内燃機関において、代表温度が第2の設定温度よりも低く設定された第1の設定温度であって三元触媒が部分的に活性化する第1の設定温度よりも低いときには、三元触媒に流入する排気の平均空燃比がリーンとなるように運転気筒に供給される燃料量を制御すると共に、代表温度が高くなるにつれて小さくなるように運転気筒で燃焼せしめられる混合気の空燃比のリッチ度合いを定め、代表温度が第1の設定温度よりも高くかつ第2の設定温度よりも低いときには、三元触媒に流入する排気の平均空燃比が理論空燃比又はわずかばかりリーンに維持されるように運転気筒に供給される燃料量を制御するようにした内燃機関の供給燃料制御装置。
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