JP4257811B2 - 粒状物包装用袋の製造法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、袋のシール部に迷路状の通路を設けた粒状物包装用袋を製造する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
米を出荷するときには、精米機により精米した米を袋に定量(5kgとか10kgというように)充填してから、コンベアにより所定の場所に送り、ついでパレット上にたとえば6段ぐらいに積み上げる。この場合、米を充填した袋にはエアが入っているので、上の段の包装体を積んだときに下の段の包装体内のエアがすみやかに抜けないと、積み上げていくときに滑りによる荷崩れを起こしやすい。そしてこのようにしてパレット上に積み上げた包装体は、フォークリフトで運ばれてから、パレットごと陸送用のトラックに積載されるが、さらにその積載したパレット付き積み上げ体の上から、同様のパレット付き積み上げ体を合計でたとえば5段というように積み上げるのが通例である。
【0003】
従来、積み上げ時の荷崩れを避けるため、袋の上辺または底辺のシール帯域に、「− − − −」のような断続線状の融着部を2線とか3線という複線状に形成することがなされている。断続線状の融着部「−」の長さや隙間、隣接する断続線の位置や間隔を適宜に設計することにより、積み上げ時に内容物である米粒は飛び出さずに内部のエアのみが抜けるようにすることができる。このシールの仕方は、「迷路シール」と呼ばれることもある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記の迷路シールは、袋の上辺または底辺のシールの仕方を工夫するだけでエア抜きを図ることができるので便利であるが、米粒が飛び出さずにエアのみが速やかに抜けるようにすることは意外に難しい。というのは、米粒が飛び出さないようにするためには、断続線状の融着部「−」の長さを長くすると共に、左右に隣接する「−」と「−」との間の隙間や、上下に隣接する断続線状の融着部との間の隙間はできるだけ小さくしなければならないところ、そのようにすると今度はエアの抜け速度が遅くなってしまうからである。エアの抜け速度が遅くなると、それに合わせてパレットへの積み上げ速度をゆっくりとしなければならないので、パレットへの積み上げに長時間を要することになる。そして人手により積み上げるときは状況を見ながら積み上げ速度をコントロールすることが可能でも、ロボットにより積み上げるときは、不測の荷崩れを起こすことがある。
【0005】
本発明者らの検討によっても、迷路シールの断続線状の融着部の形状や配置の仕方を工夫することによりエア抜き速度をある程度は上げることができるものの、米粒が飛び出さないという条件は必ず満足しなければならないので、エア抜き速度にはおのずから上限があり、その上限を越えることができなかった。
【0006】
しかしながら、本発明者らは、その後も鋭意研究を重ねた結果、エア抜きに時間がかかる理由は、袋を構成する表裏のシートが、エア通路となる個所において密着しすぎるためではないかと考え、この点を克服すればエア抜き速度が大きくなるのではないかとの着想を抱いた。
【0007】
本発明は、このような着想に基いてなされたものであって、米等の穀類に代表される粒状物を充填する袋として、その迷路シール部に特別の工夫を講じることにより、粒状物は飛び出さず、かつ従来エア抜き速度の上限と考えられていた限界を越えてエア抜き速度を大きくすることのできる粒状物包装用袋の製造法を提供することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の粒状物包装用袋の製造法は、
表裏のシート(1A), (1B)を、水平方向に、かつそれぞれのシーラント層(1y)の側が対向するように上下に配して、下流に向けて送ること、
個々の袋(1) となるときの4辺のうち少なくとも1辺の少なくとも一部の帯域(2) に相当する個所に、エンボスを施すこと、
このときのエンボス加工は、凹凸のある介在体 (8) を表裏のシート (1A), (1B) の間に介在配置した状態でこれらのシートの外側から押圧体 (9), (9) により押圧すると共に、その押圧に際して介在体 (8) または押圧体 (9), (9) のどちらかを加熱しておくことにより行うこと、
個々の袋(1) となるときの必要個所に、シール帯域(7) を形成すること、
上記エンボス加工を行った帯域(2) 内に断続線状の融着部(3) を設置して、その断続線状の融着部(3) の隙間である非融着部(4) がエア抜き通路となるようにすること、
上記の断続線状の融着部 (3) は、帯域 (2) の長さ方向に断続線が向くようにかつ2線以上の複線状となるように配設すること、および、
上記工程を経た表裏のシート(1A), (1B)を所定のカット線に沿ってカットし、粒状物包装用の個々の袋(1) となすこと、
を特徴とするものである。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下本発明を詳細に説明する。
【0010】
後述の製造法により得られる包装用袋の構造〉
袋(1) は、表裏のシート(1A), (1B)で作られる。表裏のシート(1A),
(1B)としては、典型的には、外面側が基材フィルム(1x)、内面側がシーラント層(1y)からなる積層シートが用いられる。これらの基材フィルム(1x)およびシーラント層(11y) のほかに、蒸着層、金属箔、不織布、紙をはじめとする他の層を含んでいてもよい。
【0011】
ここで基材フィルム(1x)としては、二軸延伸ポリアミドフィルム、二軸延伸ポリエステルフィルム、二軸延伸ポリプロピレンフィルム、無延伸ポリアミドフィルム、無延伸ポリプロピレンフィルム、密度の比較的高い直鎖状低密度ポリエチレン等の単層または複層フィルムが例示できる。基材フィルム(1x)の厚みは、特に限定はないものの、7〜40μm 程度とすることが多い。
【0012】
シーラント層(1y)としては、LDPE(またはLD)と称される低密度ポリエチレン、CPPと称されるプロピレン系重合体(コポリマーやターポリマー)、LLDPE(またはLLD)と称される直鎖状低密度ポリエチレン、EVAと称されるエチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸エステル共重合体などの層があげられる。シーラント層(1y)の厚みは、特に限定はないものの、30〜250μm 程度とすることが多い。
【0013】
基材フィルム(1x)(他の層を付加していることもある)に対するシーラント層(1y)の積層は、ドライラミネート、エクストルージョンラミネート、共押出などの方法により達成できる。
【0014】
袋(1) への製袋に際しては、表裏のシート(1A), (1B)をそれぞれのシーラント層(1y)が対向するようにして、必要部(袋の両サイドとなる帯域や、袋の底辺または上辺となる帯域)をヒートシールする。
【0015】
本発明の方法により得られる包装用袋にあっては、表裏のシート(1A), (1B)で作られた袋(1) の4辺のうち少なくとも1辺の少なくとも一部の帯域(2) に断続線状の融着部(3) が配設され、その断続線状の融着部(3) 間の隙間である非融着部(4) がエア抜き通路となっている。4辺のうち少なくとも1辺とは、縦長形状の場合、上辺、底辺、右サイド辺、左サイド辺のうちの少なくも1辺(通常は1辺か精々2辺)ということである。
【0016】
断続線状の融着部(3) は、上記の帯域(2) の長さ方向に断続線が向くようにするのが通常であるが、若干斜めにすることもできる。断続線のうちの個々の短線の長さは適宜に設定しうるが、たとえば3〜100mm程度の範囲内の長さとすることが多い。ある長さのものを1種用いてもよく、異なる長さのものを混在させてもよい。
【0017】
断続線状の融着部(3) は、上記帯域(2) の長さ方向に1重に設けることも可能ではあるが、その場合にはシール強度が不足する傾向があるので、本発明においては、2線、3線あるいは4線というように、2線以上の複線状となるように配設する。
【0018】
そして本発明においては、上記帯域(2) (つまり迷路シール部)の表裏のシート(1A), (1B)にエンボス加工を施しておくという特別の工夫を講じる。
【0019】
このときには、エンボス加工の結果、袋の内面側から見たときの微細構造において、表裏のシート(1A), (1B)に凹部(5) と凸部(6) とが形成されているようにすることが好ましい。この場合、表のシート(1A)の凹部(5) と裏のシート(1B)の凹部(5) 、表のシート(1A)の凸部(6) と裏のシート(1B)の凸部(6) とは、できるだけ一致して向かいあっている方が望ましい。
【0020】
〈包装用袋の製造法〉
次に、上記の包装用袋の製造法を述べる。
【0021】
まず、表裏のシート(1A), (1B)を、水平方向に、かつそれぞれのシーラント層(1y)の側が対向するように上下に配して、下流に向けて送る。なお現実的な工程においては、供給ロールから1枚の原反シートを送り出すと共に、半折し、ついで半裁し、以後は表裏のシート(1A), (1B)として走行させる。表裏のシート(1A), (1B)の走行は、原反シートを供給ロールから送り出してから半裁するまでは連続的に一定速度で行われるが、緩衝機構により次工程以降は個別の袋としたときの袋巾の分を1ピッチとして間欠走行するようにする。
【0022】
下流に向けて送られた表裏のシート(1A), (1B)は、ついでエンボス加工される。すなわち、個々の袋(1) となるときの4辺のうち少なくとも1辺の少なくとも一部の帯域(2) に相当する個所に、エンボスが施される。
【0023】
このときのエンボス加工は、凹凸のある介在体(8) を表裏のシート(1A), (1B)の間に介在配置した状態でこれらのシートの外側から押圧体(9), (9)により押圧すると共に、その押圧に際して介在体(8) または押圧体(9), (9)のどちらかを加熱しておくことにより行われる。これにより、先にも述べたように、袋の内面側から見たときの微細構造において、表裏のシート(1A), (1B)に凹部(5) と凸部(6) とが形成される。
【0024】
凹凸のある介在体(8) と押圧体(9), (9)との組み合わせとしては、
・介在体(8) が表面に凹凸を施してある加熱可能な金属板や金型であり、押圧体(9), (9)がゴムのような弾力体でできているかゴムのような弾力部を有するもの、
・介在体(8) が厚目でやや荒目の目あるいは打ち抜き孔などの凹凸を有する柔軟な不織布、織布、編布、メッシュ体、シート状物などであり、押圧体(9), (9)が加熱可能な金属板や金型であるもの、
などが例示できる。
【0025】
上記の帯域(2) 、すなわちエンボスを施す帯域は、走行するシートの巾方向であってもよく、長さ方向(1個取りの場合は耳端側に沿って、2個取りの場合は両耳端側に沿ってあるいは中央線および耳端側に沿って)であってもよい。走行するシートから、どのように個々の袋を取るかに依存するからである。
【0026】
上記エンボス加工を行った後は、個々の袋(1) となるときの必要個所にシール帯域(7) を形成する。シート上のシール帯域(7) の位置は、どのように個々の袋を取るかに依存するので、表裏のシート(1A), (1B)の両耳端側の帯域とか、中央線に沿う帯域とか、シートの巾方向とかになる。
【0027】
次に、上記エンボス加工を行った帯域(2) 内に断続線状の融着部(3) を設置して、その断続線状の融着部(3) の隙間である非融着部(4) がエア抜き通路となるようにする。断続線状の融着部(3) の設置の仕方は先に述べた。
【0028】
このときの断続線状の融着部 (3) は、先にも述べたように、帯域 (2) の長さ方向に断続線が向くようにかつ2線以上の複線状となるように配設する。
【0029】
最後に、上記工程を経た表裏のシート(1A), (1B)を所定のカット線に沿ってカットし、個々の袋(1) となす。もし必要なら、この巾方向にカットに先立ちまたはカットと同時に、表裏のシート(1A), (1B)の両耳端側やその他の部位を化粧カットまたは打ち抜きするトリミングを行う。
【0030】
〈内容物の充填と密封〉
上記で得た袋(1) には、その開口辺側から粒状物が充填され、ついで開口辺の帯域がヒートシールされる。粒状物としては、米等の穀類、豆類、種子類、錠剤状の肥料、粒状飼料、プラスチックス・セラミックス・金属等のビーズや小ペレット、ペットの餌をはじめ、種々様々なものがあげられる。
【0031】
【実施例】
次に実施例をあげて本発明をさらに説明する。
【0032】
実施例1〜3
図1は本発明の方法により得られる包装用袋の一例を示した正面図であり、要部の拡大図も付記してある。図2は図1のA−A切断端面図である。
【0033】
〈表裏のシート(1A), (1B)〉
袋(1) 形成用の表裏のシート(1A), (1B)として、次の3種の層構成の積層シート[1] [2] [3] を準備した(DLとあるのはドライラミネーションの意味)。これらの積層シート[1] [2] [3] で作られた袋および包装体を、それぞれ実施例1〜3とする。
【0034】
[1] 基材フィルム(1x)の一例としての厚み15μm の二軸延伸ナイロン6フィルム(ONy)の片面に、シーラント層(1y)の一例としての厚み80μm の直鎖状低密度ポリエチレン(LLD)をドライラミネートした積層シート。
ONy(15)/DL/LLD(80)
【0035】
[2] 基材フィルム(1x)の一例としての厚み12μm の二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(PET)の片面に、アルミニウム蒸着(VM)を施してある厚み80μm の直鎖状低密度ポリエチレン(LLD)をドライラミネートした積層シート。
PET(12)/DL/VM-LLD(80)
【0036】
[3] 基材フィルム(1x)の一例としての厚み15μm の二軸延伸ナイロン6フィルム(ONy)の片面に、低密度ポリエチレン(LD)を15μm の厚みとなるようにエクストルージョンラミネートしながら、アルミニウム蒸着(VM)を施してある厚み12μm の二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(PET)を圧着し、ついでその上から低密度ポリエチレン(LD)を15μm の厚みとなるようにエクストルージョンラミネートしながら、シーラント層(1y)の一例としての厚み60μm の直鎖状低密度ポリエチレンフィルム(LLD)を圧着した積層シート。
ONy(15)/LD(15)/VM-PET(12)/LD(15)/LLD(60)
【0037】
〈袋(1) の製造〉
図3は袋の製造工程を示した説明図である。図4はエンボス加工に用いる介在体(8) の一例を示した説明図である。
【0038】
上記の積層シートからなる原反シートを供給ロールから繰り出して、そのシーラント層(1y)が内側となるように半折してから半裁して表裏のシート(1A), (1B)となし、それぞれのシーラント層(1y)の側が対向するように上下に離間させた状態で、水平方向に下流に向けて走行させていった。なお、シートの走行は、原反シートを供給ロールから繰り出してから半裁するまでは連続的に一定速度で行われるが、緩衝機構により次工程以降は個別の袋としたときの袋巾の分を1ピッチとして間欠的に走行するようにした。
【0039】
図3(イ)のように、加熱手段付きの金属板からなる介在体(8) を上記の表裏のシート(1A), (1B)の間に巾方向に配置し、その介在体(8) に向けて表裏のシート(1A), (1B)をそれぞれの押圧体(9), (9)により押圧するエンボス加工を行った。介在体(8) としては、両面に無数の凹凸を有し、かつ表裏の凹凸の位置が同一であるものを用いた。押圧体(9), (9)としては、適度の弾力を有するゴム製の板を用いた。
【0040】
このエンボス加工の結果、図2に示したように、袋の内面側から見たときの微細構造において、表裏のシート(1A), (1B)に凹部(5) と凸部(6) とが形成された。表裏のシート(1A), (1B)の凹部(5) と凸部(6) とは、凹部(5) 同士および凸部(6) 同士がほぼ一致していた。
【0041】
上記エンボス加工を行った後、図3(ロ)のように、重なった状態の表裏のシート(1A), (1B)の両耳端側の帯域をサイドシール装置によりサイドシールして、シール帯域(7), (7)を形成した。
【0042】
次に、図3(ハ)のように、上記エンボス加工を行った帯域(2) 内にその長さ方向に、ヒートシールにより断続線状の融着部(3) を2線平行に設置した。第1の断続線は、巾3mm、長さ40mmの短線が15mmの間隔をあけて直線状に配列したものとし、第2の断続線は、巾3mm、長さ20mmの短線1個と、巾3mm、長さ5mmの短線の3個とが全て5mmの間隔をあけて配列したものがこの順に直線状に並んだものとし、かつ第1の断続線と第2の断続線との間の間隔が8mmになるようにした。このとき形成された断続線状の融着部(3) の隙間である非融着部(4) が、エア抜き通路となる。
【0043】
続いて、図3(ニ)のように、重なった状態の表裏のシート(1A), (1B)の両耳端側を化粧カットするトリミングを行うと共に、表裏のシート(1A), (1B)を巾方向にカットし、個々の袋(1) となした。
【0044】
〈包装体〉
積層シート[1] [2] [3] を用いて作成した実施例1、2、3の袋、および実施例1、2、3においてエンボス加工のみを省略した比較例1、2、3の袋を用い、これらの袋に底辺開口部から精米機により精米した米を充填してから、開口辺の帯域をヒートシールして密封した。
【0045】
〈脱気試験〉
図5は各袋に5kgの米を充填した包装体の上から板を当てて10kgの加重体を載せたときの脱気速度を測定したグラフであり、横軸は時間、縦軸は脱気速度(板の下降量)を示してある。加重体を5kgとせずに10kgとしたのは、エア抜きを促進するためである。
【0046】
図5から、本発明の方法に従って得た実施例1〜3の袋を用いた包装体にあっては、加重体を載せると同時に脱気が始まり、およそ5秒後には袋内の過剰のエアが抜けてしまうことがわかる。
【0047】
一方、迷路シール部にエンボスを設けない比較例1〜3のうち比較例1、2の袋を用いた包装体にあっては、加重体を載せてから2秒程度までは板がほとんど下降せずに初期の脱気が悪く、一旦脱気が始まっても実施例の場合よりも脱気速度はやや遅くなり、完全脱気に要するトータル時間が長くなることを免れない。これは、脱気部分の開口数が少ないためである。
【0048】
また、比較例1〜3のうち比較例3の袋を用いた包装体にあっては、加重体を載せてから3秒程度までは板がほとんど下降せずに初期の脱気が悪く、一旦脱気が始まっても比較例1、2の場合よりもゆっくりとしか脱気せず、完全脱気までに長時間を要した。
【0049】
実施例4
図6はエンボス加工工程の他の例を示した説明図である。
【0050】
この実施例においては、実施例1の図3(イ)で述べたエンボス法に代えて、次のエンボス加工法を採用した。すなわち、厚目でやや荒目の目を有する不織布からなる介在体(8) を表裏のシート(1A), (1B)の間に配置し、その介在体(8) に向けて、表裏のシート(1A), (1B)を加熱手段付きの金属板からなる押圧体(9), (9)により押圧し、エンボスを形成させた。この場合も、実施例1の場合と同様の好ましいエア抜きが達成できた。
【0051】
【発明の効果】
本発明の方法により得られる袋にあっては、表裏のシート(1A), (1B)で作られた袋(1) の4辺のうち少なくとも1辺の少なくとも一部の帯域(2) に断続線状の融着部(3) が配設され、その断続線状の融着部(3) 間の隙間である非融着部(4) がエア抜き通路となっている袋において、上記帯域(2) 、つまり迷路シール部の表裏のシート(1A), (1B)に特定の手段(凹凸のある介在体 (8) を表裏のシート (1A), (1B) の間に介在配置した状態でこれらのシートの外側から押圧体 (9), (9) により押圧)によりエンボス加工が施されているという特別の工夫を講じてある。
【0052】
そのため、迷路シール部である帯域(2) において表裏のシート(1A), (1B)の間に凹部(5) と凸部(6) とが形成されて互いに密着しない構造が形成され、その結果、包装体を積み上げたときに内部のエアが速やかに抜け出るようになり、しかも内容物である粒状物は飛び出さない。
【0053】
加えて、上記のエンボス加工は袋の製造工程に組み込むことができるので、袋の製造に余分の時間がかかることはない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の方法により得られる包装用袋の一例を示した正面図であり、要部の拡大図も付記してある。
【図2】 図1のA−A切断端面図である。
【図3】 袋の製造工程を示した説明図である。
【図4】 エンボス加工に用いる介在体(8) の一例を示した説明図である。
【図5】 各袋に5kgの米を充填した包装体の上から板を当てて10kgの加重体を載せたときの脱気速度を測定したグラフであり、横軸は時間、縦軸は脱気速度(板の下降量)を示してある。
【図6】 エンボス加工工程の他の例を示した説明図である。
【符号の説明】
(1) …袋、
(1A), (1B)…表裏のシート、
(1x)…基材フィルム、(1y)…シーラント層、
(2) …帯域、
(3) …断続線状の融着部、
(4) …非融着部、
(5) …凹部、
(6) …凸部、
(7) …シール帯域、
(8) …介在体、
(9) …押圧体

Claims (2)

  1. 表裏のシート(1A), (1B)を、水平方向に、かつそれぞれのシーラント層(1y)の側が対向するように上下に配して、下流に向けて送ること、
    個々の袋(1) となるときの4辺のうち少なくとも1辺の少なくとも一部の帯域(2) に相当する個所に、エンボスを施すこと、
    このときのエンボス加工は、凹凸のある介在体 (8) を表裏のシート (1A), (1B) の間に介在配置した状態でこれらのシートの外側から押圧体 (9), (9) により押圧すると共に、その押圧に際して介在体 (8) または押圧体 (9), (9) のどちらかを加熱しておくことにより行うこと、
    個々の袋(1) となるときの必要個所に、シール帯域(7) を形成すること、
    上記エンボス加工を行った帯域(2) 内に断続線状の融着部(3) を設置して、その断続線状の融着部(3) の隙間である非融着部(4) がエア抜き通路となるようにすること、
    上記の断続線状の融着部 (3) は、帯域 (2) の長さ方向に断続線が向くようにかつ2線以上の複線状となるように配設すること、および、
    上記工程を経た表裏のシート(1A), (1B)を所定のカット線に沿ってカットし、粒状物包装用の個々の袋(1) となすこと、
    を特徴とする粒状物包装用袋の製造法。
  2. 上記のエンボス加工の結果、袋の内面側から見たときの微細構造において、表のシート (1A) および裏のシート (1B) にそれぞれ凹部 (5) と凸部 (6) との双方が形成されると共に、そのときの表裏のシート (1A), (1B) の凹部 (5), (5) 同士の位置および凸部 (6), (6) 同士の位置がいずれも向かいあうようにすること、を特徴とする請求項1記載の粒状物包装用袋の製造法。
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