JP4255370B2 - 車両用照明装置 - Google Patents

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Description

本発明は自動車等の車両の走行状況に対応して前照灯等のランプの照射方向や照射範囲を偏向動作させる配光制御手段、例えば適応型照明システム(以下、AFS(Adaptive Front-lighting System))を備える車両用照明装置に関し、特に偏向動作を行う駆動源としてのモータ駆動装置に関するものである。
自動車の走行安全性を高めるために提案されているAFSとして、本出願人により提案されている特許文献1に記載の技術がある。このAFSは、図1に概念図を示すように、自動車CARにステアリング装置での操舵角を検出するステアリングセンサ1Aや車速を検出する車速センサ1Bを設けておき、これらセンサ1A,1Bの検出出力を電子制御ユニット(以下、ECU(Electronic Control Unit ))2に入力し、ECU2は入力された検出出力に基づいて自動車の前部の左右にそれぞれ装備された前照灯3(スイブルランプ3R,3L)の照射範囲、例えば照射方向を左右方向に偏向制御してその配光特性を変化させている。このAFSによれば、自動車がカーブした道路を走行する際には、当該自動車の操舵角に対応してスイブルランプの照射方向を偏向制御してカーブ前方の道路を照明することが可能になり、走行安全性を高める上で有効になる。
特開2002−160581号公報
このようなAFSにおいては、左右のスイブルランプの駆動源としてモータを設け、このモータの回転出力を減速歯車列により減速してスイブルランプの偏向中心となる回転軸を回転し、各スイブルランプの偏向動作を行うように構成しており、偏向制御はこのモータの回転位置を制御することで各スイブルランプの照射方向を所定の方向に設定している。モータの回転位置を制御するためには、モータ回転位置センサによりモータの回転位置を検出し、検出した回転位置と設定しようとする目標回転位置とを比較して両者の差を求め、この差を零にするようにモータ駆動回路においてフィードバック制御する構成がとられている。通常、モータにブラシレスモータを用いた場合には、モータ駆動回路ではPWM(パルス幅変調)制御方式がとられており、パルス幅、すなわちデューティ比を制御することでモータの回転方向及び回転速度を制御し、モータの回転位置を目標御回転位置に設定する方式がとられている。
図10(a)はこのPWM制御方式でのモータでの回転位置制御を説明するための図であり、横軸が時間、縦軸が回転角度である。なお、回転角度の符号CWは正転をCCWは逆転を意味している。同図に破線で示す特性は正常時の特性であり、モータの回転位置が目標回転位置から大きくずれている場合には、デューティ比を大きくしてモータを高速回転させ、モータの回転位置が目標回転位置に近づくにつれてデューティ比を徐々に低減してモータを低速回転にし、モータの回転位置を目標回転位置に到達させる。
このようなPWM制御方式でモータ制御を行うAFSにおいてモータ駆動回路に障害が発生した場合、特にモータ駆動回路の一部を構成してデューティ比を制御するPWM回路に障害が発生した場合には、モータの回転速度を制御することができなくなり、図10(a)に実線で示す特性のようにモータは目標回転位置を超えてCW方向及びCCW方向に回転方向のみを変化する動作を行うのみとなる。結果としてモータを目標とする回転位置に収束させることができなくなり、スイブルランプの偏向角度が制御できず、対向車を眩惑したり、走行方向を照明することができなくなる等の重大な問題が生じるおそれがある。そのため、PWM回路に障害が発生したときには、速やかにAFSによるモータ制御を停止し、スイブルランプを例えば直進方向に固定する等のフェイルセーフを実行することが好ましい。
このようにPWM回路に障害が生じる場合は、一般にはPWM信号が全く出力されないデューティ比が0%で固定される場合と、PWM信号が連続して出力されてしまうデューティ比が100%で固定される場合のいずれかである。デューティ比が0%に固定される障害の場合にはモータが全く回転しなくなるため、モータをフィードバック制御する際に用いられるモータ回転位置センサからのモータ回転位置信号に基づいて障害を検出することは可能であり、また障害の検出と同時に前述したフェイルセーフ処理を行うことができる。
しかしながらデューティ比が100%で固定された場合には、モータは回転動作は可能であるためモータ回転位置センサのモータ回転位置信号ではPWM回路の障害を検出することはできず、そのためフェイルセーフ処理を行うことができなくなり、前述したようにスイブルランプによって対向車を眩惑したり、走行方向を照明することができなくなる等の重大な問題が生じてしまう。したがって、モータ回転位置センサからのモータ回転位置信号のみならずモータから得られる他の信号を総合勘案してPWM回路での障害を検出せざるを得ず、そのために新たなセンサや回路要素等のハード部品をモータ駆動回路に付設する必要があり、モータ駆動回路が複雑化し、かつ高価なものになるという問題が生じる。
本発明の目的は、モータ駆動回路の構成を複雑化することなくPWM回路におけるデューティ比100%となる障害を迅速に検出して適切なフェイルセーフの実行を可能にした車両用照明装置を提供するものである。
本発明は、車両に設けられた照明装置の照射光軸を偏向する光軸偏向手段を備える車両用照明装置において、光軸偏向手段の回転駆動源としての駆動モータと、当該駆動モータの回転動作を制御するモータ制御手段(モータ駆動回路)とを備え、駆動モータを目標とする回転位置に制御する際に、駆動モータの回転方向が所定時間の間に所定回数以上変化したときにモータ制御手段を異常として判定する異常判定手段を備えることを特徴とする。
本発明によれば、モータ制御手段において異常が生じ、駆動モータの回転速度を制御するためのデューティ比が100%に固定された場合でも、モータの回転位置が目標となる回転位置に収束しないことを検出し、これに基づいてモータ制御手段の異常を検出することができ、適切なフェイルセーフを実行することが可能になる。そのためモータに対して新たなセンサを付設したり、モータ制御手段での異常を検出し或いは判定するための特別な回路を付設する必要はなく、モータ制御手段の回路構成が煩雑になることが回避でき、またモータ制御手段や含めたモータ駆動回路が高価格になることを防止する。
本発明において、前記異常判定手段は、目標回転位置を含む所要の角度範囲を超えた角度領域において駆動モータの回転方向が所定時間の間に所定回数以上変化したときにモータ制御手段を異常として判定する構成とすることが好ましい。また、異常判定手段から異常を判定した信号が出力されたときに前記光軸偏向手段を所定の位置に固定する手段を備えることが好ましい。さらに、モータ制御手段は、駆動モータの回転の停止を検出するモータ停止検出手段と、駆動モータの回転方向を制御するための回転方向制御手段とを備え、異常判定手段はモータ停止検出手段と回転方向制御手段の両出力に基づいて当該モータ制御手段の異常を判定する構成とすることが好ましい。
次に、本発明の実施例を図面を参照して説明する。図2は図1で説明したAFSの構成要素のうち、照射方向を左右に偏向可能なスイブルランプの内部構造の縦断面図、図3はその主要部の部分分解斜視図である。灯具ボディ11の前部開口にはレンズ12が、後部開口には後カバー13がそれぞれ取着されて灯室14が形成されており、当該灯室14内にはプロジェクタランプ30が配設されている。前記プロジェクタランプ30はスリーブ301、リフレクタ302、レンズ303及び光源304が一体化されており、既に広く使用されているものであるので詳細な説明は省略するが、ここでは光源304には放電バルブを用いたものを使用している。前記プロジェクタランプ30は概ねコ字状をしたブラケット31に支持されている。また、前記灯具ボディ11内のプロジェクタランプ30の周囲にはレンズ12を通して内部が露呈しないようにエクステンション15が配設されている。さらに、この実施形態では、前記灯具ボディ11の底面開口に取着される下カバー16を利用してプロジェクタランプ30の放電バルブを点灯させるための点灯回路7が内装されている。
前記プロジェクタランプ30は、前記ブラケット31の垂直板311からほぼ直角に曲げ形成された下板312と上板313との間に挟さまれた状態で支持されている。前記下板312の下側には後述するアクチュエータ4がネジ314により固定されており、当該アクチュエータ4の回転出力軸411は下板312に開口された軸穴315を通して上側に突出されている。ネジ314は下板312の下面に突出されたボス318にネジ止めされる。そして、前記プロジェクタランプ30の上面に設けられた軸部305が上板313に設けられた軸受316に嵌合され、プロジェクタランプ30の下面に設けられた連結部306が前記アクチュエータ4の回転出力軸411に嵌合して連結されており、これによりプロジェクタランプ30はブラケット31に対して左右方向に回動可能とされ、かつ後述するようにアクチュエータ4の動作によって回転出力軸411と一体に水平方向に回動動作されるようになっている。
ここで、前記ブラケット31は正面から見て左右の各上部にエイミングナット321,322が一体的に取着され、右側の下部にレベリング軸受323が一体的に取着されており、それぞれ灯具ボディ11に軸転可能に支持された水平エイミングスクリュ331、垂直エイミングスクリュ332が螺合され、レベリング機構5のレベリングボール51が嵌合される。そして、これら水平エイミングスクリュ331、垂直エイミングスクリュ332を軸転操作することでブラケット31を左右方向及び上下方向に回動することが可能となる。また、レベリング機構5によりレベリングポール51を軸方向に前後移動することで、ブラケット31を上下方向に回動することが可能となる。これにより、プロジェクタランプ30の光軸を左右方向及び上下方向に調整するためのエイミング調整、及び自動車の車高変化に伴うレベリング状態に対応してプロジェクタランプの光軸を上下方向に調整するレベリング調整が可能になる。なお、プロジェクタランプ30のリフレクタ302の下面には突起307が突出されており、またこれに対向するブラケット31の下板312には左右位置にそれぞれ一対のストッパ317が切り起こし形成されており、プロジェクタランプ30の回動に伴って突起307がいずれか一方のストッパ317に衝接することで、当該プロジェクタランプ30の回動範囲が規制されるようになっている。
前記アクチュエータ4は、上下に分割される上ハーフと下ハーフとで構成される五角形に近いケース41を備えており、このケース41の両側面には支持片412,413が両側に向けて突出形成され、ケース41をブラケット31のボス318にネジ314により固定するために利用される。前記ケース41の上面にはスプライン構成をした回転出力軸411が突出されて前記プロジェクタランプ30の底面の連結部306に結合される。この回転出力軸411はアクチュエータ4内に内蔵されている後述するブラシレスモータ42によって所要の回転角範囲内で往復回転駆動されるものである。また、前記ケース41の背面には図には表れないコネクタが配設され、前記ECU2に接続された外部コネクタ21が嵌合されるようになっている。
図4は前記ECU2及びアクチュエータ4を含む照明装置の電気回路構成を示すブロック回路図である。なお、アクチュエータ4は自動車の左右のスイブルランプ3R,3Lに装備されたものであり、ECU2との間で双方向通信が可能とされている。前記ECU2内には前記ステアリングセンサ1A及び車速センサ1Bで検出された操舵角と車速とにより所定のアルゴリズムでの処理を行なって所要の制御信号C0を出力するメイン制御回路としてのメインCPU201と、当該メインCPU201と前記アクチュエータ4との間で前記制御信号C0を入出力するためのインターフェース(以下、I/Fと称する)回路202とを備えている。ここでは前記制御信号C0は、アクチュエータ4に対してスイブルランプ3R,3Lの光軸偏向角度を制御するための左右偏向角度信号である。
また、自動車の左右の各スイブルランプ3R,3Lにそれぞれ設けられた前記アクチュエータ4内に内装されている制御回路43は、前記ECU2との間の信号を入出力するためのI/F回路432と、前記I/F回路432から入力される信号に基づいて所定のアルゴリズムでの処理を行うサブCPU431と、回転駆動手段として前記ブラシレスモータ42を回転駆動するためのモータドライブ回路433とを備えている。ここで、前記ECU2からは前記制御信号C0の一部としてスイブルランプ3R,3Lの左右偏向角度信号が出力され前記アクチュエータ4に入力される。また、前記スイブルランプ3R,3Lを点灯するための点灯回路7は前記メインCPU201により点灯制御される。
以上の構成のAFSによれば、自動車CARに配設されたステアリングセンサ1AからはステアリングホイールSWの回転角度、すなわち自動車の操舵角の信号と、車速センサ1Bからは自動車の車速の信号がそれぞれ検出されてECU2に入力される。ECU2は入力された検出出力に基づいてメインCPU201で演算を行い、自動車のスイブルランプ3R,3Lにおけるプロジェクタランプ30の左右偏向角度信号C0を算出し両スイブルランプ3R,3Lの各アクチュエータ4に入力する。アクチュエータ4では入力された左右偏向角度信号C0によりサブCPU431が演算を行い、当該左右偏向角度信号C0に対応した信号を算出してモータドライブ回路433に出力しモータ42を回転駆動する。モータ42の回転駆動力は減速されて回転出力軸411に伝達され、回転出力軸411に連結されているプロジェクタランプ30が水平方向に回動し、スイブルランプ3R,3Lの照射方向(光軸方向)が左右に偏向される。なお、プロジェクタランプ30の偏向角は図示を省略した回転角センサによって検出し、これをサブCPU431にフィードバックすることで偏向角度信号C0に対応した偏向角に制御することが可能とされている。
前記ブラシレスモータ42は、図5に一部を破断した斜視図に示すように、アクチュエータ4のケース41内に立設された中空ボス414に図外のスラスト軸受及びスリーブ軸受によって回転シャフト423が軸転可能に支持されている。また、前記中空ボス414には円周方向に等配された3対のコイルを含むステータコイル424が固定的に支持されており、当該ステータコイル424は前記ケース41内に配設されたプリント基板45に電気接続されて給電されるようになっている。ここではステータコイル424はコアベース425と一体的に組み立てられており、このコアベース425に設けられたターミナル425aを利用して前記プリント基板45に対して電気接続する構成がとられている。そして、前記回転シャフト423の上端部には前記ステータコイル424を覆うように円筒容器状のロータ426が固定的に取着され、さらに上端には前記第1歯車441が一体的に取着されている。前記ロータ426は樹脂成形された円筒容器型のヨーク427と、このヨーク427の内周面に取着されて円周方向にS極、N極が交互に着磁された円環状のロータマグネット428とで構成されている。
さらに、前記プリント基板45には前記ロータ426の円周方向に沿って所要の間隔で並んだ複数個、ここでは3個のホール素子H1,H2,H3が配列支持されており、前記ロータ426と共にロータマグネット428が回転されたときに各ホール素子H1,H2,H3における磁界が変化され、各ホール素子H1,H2,H3のオン、オフ状態が変化されてロータ426の回転周期に対応した矩形波のパルス信号Pを出力するように構成されている。
図6に前記ブラシレスモータ42及びモータドライブ回路433のブロック回路図を示すように、前記モータドライブ回路433には前記サブCPU431からモータの目標となる回転位置に対応したモータ回転制御信号R1が入力される。モータドライブ回路433は、モータ回転制御部434とマトリクス回路435と出力回路436とを備えている。前記モータ回転制御部434は、前記モータ回転制御信号R1と、前記3つのホール素子H1,H2,H3からのパルス信号P(P1,P2,P3)に基づいて後述するデューティ比信号D1と回転方向信号D2をマトリクス回路435に出力する。マトリクス回路435はこれらの信号R1,D1,D2に基づいてモータ駆動制御信号C1を出力する。出力回路436はこのモータ駆動制御信号C1に基づいて前記ブラシレスモータ42の前記ステータコイル424の3つのコイルに対して位相の異なるU,V,Wの交流を供給し、これにより前記ロータマグネット428との間の磁力方向を変化させ、前記ロータ426及び回転シャフト423を回転駆動させる。
前記モータ回転制御部434は、図7に示すように、前記パルス信号P1,P2,P3を検出してモータの回転位置を検出するモータ回転位置検出部4341と、前記パルス信号P1,P2,P3の少なくとも一つを検出してモータの回転停止を検出するモータ停止検出部4342と、前記モータ回転位置検出部4341で検出した回転位置を前記モータ回転制御信号R1と比較して回転角度差を検出する角度差検出部4343と、検出した回転角度差に基づいてモータの回転速度と密接な関係のあるディーティ比を演算してディーティ信号D1を出力するPWM回路4344と、前記検出した回転角度差に基づいてモータの回転方向を決定する回転方向制御部4345と、前記モータ停止検出部4342からの停止信号と前記回転方向制御部4345から出力される回転方向信号D2を検出してモータにおける異常、この場合にはPWM回路4344の異常を判定し、判定した異常判定信号E1を前記サブCPU431に出力する異常判定部4346とを備えている。
また、前記マトリクス回路435は、前記PWM回路4344から出力されるデューティ比信号D1と前記回転方向制御部4345から出力される回転方向信号D2とに基づいてマトリクス演算をして前記出力回路436に前記モータ駆動制御信号C1を出力する。
前記回転位置検出部4341は、3つのパルス信号P1,P2,P3のそれぞれの立ち上がり、立ち下り時に絶対値の信号(正の信号)として出力する絶対値微分回路dif1,dif2,dif3と、これら絶対値微分回路dif1,dif2,dif3の出力の論理和をとるオアゲートORと、前記オアゲートORから出力される信号をカウントするカウンタCNTとを備えており、ブラシレスモータ42の回転動作に伴ってホール素子H1,H2,H3からそれぞれパルス信号P1,P2,P3が出力されると、図8にタイミング図を示すように、各絶対値微分回路dif1,dif2,dif3からパルス信号P1,P2,P3の立ち上がりパルス、立ち下りパルスを正の信号PS1,PS2,PS3として出力し、これらをオアゲートORを通すことでカウント信号PCを出力する。そして、このカウント信号PCをカウンタCNTにおいてカウントする。このとき、プロジェクタランプ30の一方の角度端に設定された最大回転位置を始点位置とし、この始点位置からカウント信号PCを他方向に向けて積算しながら、かつ反対方向に向けて減算しながらカウントすることにより、そのカウント値からブラシレスモータ42の回転位置を検出することが可能である。
以上の構成のモータ回転制御部434によれば、前記角度差検出部4343では、回転位置検出部4341からの回転位置信号とサブCPU431からの目標とする回転位置に制御するためのモータ回転制御信号R1との差をとって回転角度差信号d1を出力する。この回転角度差信号d1を受けたPWM回路4344は、当該回転角度差信号d1に基づいて、角度差が大きいときにはブラシレスモータ42の回転速度を速めるべくデューティ比を大きくし、角度差が小さいときにはモータの回転速度を緩めるべくデューティ比を小さくする制御を行ない、制御したデューティ比信号D1を出力する。また、回転方向制御部4345は前記回転角度差信号d1から、ブラシレスモータ42の回転位置がモータ回転制御信号R1により設定された回転位置のいずれの回転方向にあるかを判定し、当該ブラシレスモータ42の回転位置が設定された回転位置となる回転方向(CW又はCCW)を正負の信号に対応させた回転方向信号D2を出力する。
したがって、マトリクス回路435はこれらデューティ比信号D1と回転方向信号D2とで、ブラシレスモータ42の回転速度と回転方向を制御するためのモータ駆動制御信号C1を出力する。モータ回転制御部434が正常な場合には、図10(a)に破線の特性で示したように、モータの回転位置が目標回転位置から大きくずれている場合には、デューティ比を大きくしてモータを高速回転させ、モータの回転位置が目標回転位置に近づくにつれてデューティ比を徐々に低減し、モータを低速回転にしてモータの回転位置を目標回転位置に到達させる。このとき、モータの慣性によって目標回転位置を超えることがあるのでパルス幅を若干調整することもある。
一方、モータ回転制御部434に障害が生じてPWM回路4344が異常の場合には、ブラシレスモータ42の回転速度が制御できなくなる。前述のようにPWM回路4344が異常となったときには、出力されるデューティ比信号D1のデューティ比は0%或いは100%のいずれかに固定される。デューティ比が0%に固定されたときにはモータ停止検出部4342からモータ停止の検出信号が出力されるため、異常判定部4346は異常判定信号E1をサブCPU431に出力する。サブCPU431はフェイルセーフを行うべくマトリクス回路435に異常信号を出力し、ブラシレスモータ42を所定の回転位置に固定する。これにより、スイブルランプ3R,3Lを、例えば直進方向に固定し、対向車の眩惑を防止するとともに、車両の最低限の安全走行を確保する。
また、PWM回路4344でのデューティ比が100%に固定されたときは、ブラシレスモータ42の回転速度が最高速度に固定されてしまうため、回転方向信号のみでモータの回転位置を目標回転位置に設定しようとし、そのため図10(a)に実線の特性で示したように目標回転位置に対して回転位置が収束せず、CW方向とCCW方向に目標回転位置をオーバランし、このオーバランが繰り返し生じることになり、いわゆるハンチングが生じる状態となる。そのため、スイブルランプの光軸が左右方向に安定せず、対向車を眩惑したり、安全走行の障害になる。そこで、異常判定部4346ではこのような状態を異常として判定し、異常検出信号E1をサブCPU431に出力する。
この異常判定部4346での判定動作を図9のフローチャートを参照して説明する。先ず、内蔵カウンタのカウント値を「0」に設定するとともに(S101)、内蔵タイマーを所定時間に設定し、かつ内蔵タイマでの計時を開始する(S102)。回転方向制御部4345からの回転方向信号がCWとCCWとの間で変化したか否かを検出する(S103)。最初に回転方向信号の変化を検出すると、カウント値を「1」だけインクリメントし(S104)、次いで、内蔵タイマが所定時間をタイムアップしたか否かを判定する(S105)。タイムアップしていない場合にはステップS103に戻る。また、計時中に再び回転方向信号が変化したときには更にカウント値を1だけインクリメントする(S105)。以下、タイムアップするまでステップS103,S104を繰り返す。タイムアップを確認すると(S105)、カウントを終了し(S106)、カウントしたカウント値を予め設定した設定値と比較する(S107)。カウント値が設定値よりも小さいときには、ブラシレスモータ42の回転速度が収束に向かっていると判定し、PWM回路4344に異常は生じていないと判定し、ステップS101に戻る。一方、カウント値が設定値よりも大きいときには、ブラシレスモータ42の回転速度は収束していないと判定し、PWM回路4344に異常が生じているものと判定する(S108)。そして、異常を判定したときには、異常判定部4346から異常判定信号E1を出力する。異常判定信号E1がサブCPU431に入力されたときには、前述のように安全走行を確保するためのフェイルセーフを実行することは言うまでもない。
このように、本実施例においては、従来のモータ回転制御部434に設けられている異常判定部の回路構成を若干変更するだけで、PWM回路において異常が生じ、デューティ比が100%に固定された場合でも、モータの回転位置が目標となる回転位置に収束しないことを検出し、これに基づいてPWM回路の異常を検出することができる。そのためモータに対して新たなセンサを付設したり、PWM回路の異常を検出し或いは判定するための特別な回路を付設する必要はなく、モータ回転制御部434の回路構成が複雑になることが回避でき、またモータ回転制御部434を含めたモータ駆動回路433が高価格になることを防止することができる。
前記実施例1では、所定の時間内に回転方向信号の正負が変化する回数に基づいてPWM回路4344の異常を判定しているが、慣性が大きいモータなどで目標回転位置を通り過ぎてしまった場合に誤検出するおそれがある。そこで、図10(b)に示すように、目標となる角度位置に対してCW方向とCCW方向のそれぞれに所定角度範囲(デッドバンド)±Δを設定し、このデッドバンドを超えたときの回転方向信号の変化をカウントして異常を判定するようにしてもよい。正常時は図10(b)に破線の特性で示したようにブラシレスモータ42の回転速度が漸次低減してゆくため、デッドバンドを超えることはなく誤検出のおそれがなくなる。また、回転方向信号の変化を短時間でカウントするだけで異常を確実に判定することができ、迅速なフェイルセーフが実現できるようになる。
なお、前記各実施例ではAFSの駆動源としてのモータにブラシレスモータを用いているために回転制御を行うためのホール素子から出力されるパルス信号を利用してモータの回転位置の制御を行っているが、モータ回転位置を検出してその検出値からモータの回転位置を目標位置に設定する方式をとるモータ制御手段を備える車両用照明装置であれば本発明を同様に適用することができる。
また、前記実施例では、AFSをスイブルランプを構成しているプロジェクタランプを左右方向に偏向して照射光軸を変化させる前照灯に適用した例を示したが、本発明は、リフレクタのみを偏向動作させる構成、あるいは主リフレクタと独立して設けた補助リフレクタを偏向動作させることで実質的な照射範囲を変化させるようにした前照灯に適用してもよい。
AFSの概念構成を示す図である。 スイブルランプの縦断面図である。 スイブルランプの内部構造の主要部の分解斜視図である。 AFSの回路構成を示すブロック回路図である。 ブラシレスモータの一部を破断した分解斜視図である。 ブラシレスモータ、モータドライブ回路のブロック回路図である。 モータドライブ回路の内部構成を示すブロック回路図である。 回転位置検出部の動作を説明するための波形図である。 異常判定部の動作を説明するためのフローチャートである。 ブラシレスモータの正常時と異常時の目標角度位置制御時の回転状態を示す図である。
符号の説明
1A ステアリングセンサ
1B 車速センサ
2 ECU
3 前照灯
3R 右スイブルランプ
3L 左スイブルランプ
4 アクチュエータ
30 プロジェクタランプ
42 スイブルモータ
43 制御回路
201 メインCPU
431 サブCPU
433 モータドライブ回路
434 モータ回転制御部
435 マトリクス回路
436 出力回路
4341 回転位置検出部
4342 モータ停止検出部
4343 角度差検出部
4344 PWM回路
4345 回転方向制御部
4346 異常判定部
H1,H2,H3 ホール素子

Claims (4)

  1. 車両に設けられた照明装置の照射光軸を偏向する光軸偏向手段を備える車両用照明装置において、前記光軸偏向手段の回転駆動源としての駆動モータと、前記駆動モータの回転動作を制御するモータ制御手段とを備え、前記駆動モータを目標とする回転位置に制御する際に、当該駆動モータの回転方向が所定時間の間に所定回数以上変化したときに前記モータ制御手段を異常として判定する異常判定手段を備えることを特徴とする車両用照明装置。
  2. 前記異常判定手段は、目標回転位置を含む所要の角度範囲を超えた角度領域において前記駆動モータの回転方向が所定時間の間に所定回数以上変化したときに前記モータ制御手段を異常として判定することを特徴とする請求項1に記載の車両用照明装置。
  3. 前記異常判定手段から異常を判定した信号が出力されたときに前記光軸偏向手段を所定の位置に固定する手段を備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の車両用照明装置。
  4. 前記モータ制御手段は、前記駆動モータの回転の停止を検出するモータ停止検出手段と、前記駆動モータの回転方向を制御するための回転方向制御手段とを備え、前記異常判定手段は前記モータ停止検出手段と前記回転方向制御手段の両出力に基づいて当該モータ制御手段の異常を判定することを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の車両用照明装置。
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