JP4253573B2 - 電球の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、フィラメントを懸架する導入線をガラスビーズで保持する形式の白熱電球や
放電灯などの電球の製造方法に係り、特にこの種電球の製造時における歩留まりを向上し、優れた信頼性を備えた電球の製造方法に関する。
近年、この種電球、例えばウェッジベースランプ等は自動車等の計器類、音響機器の操
作部における表示灯等の照明用に多用されている。
これら電球の構成は、下記特許文献1に示されるように、ガラスビーズ1により離間して支持された一対のリード線2a、2b(以下「導入線」と称す)の一端側にフィラメント3を架装してマウント4を形成し、このマウント4をガラスバルブ5内に封入して電球を構成している。
また、その製造方法は、加熱加工前のリング状のガラスビーズ1の中に導入線の中間部分を挿入し、ガスバーナーによりガラスビーズ1の周囲を加熱、溶融させて固化し、導入線2a、2bを離間させた状態に保持する。
さらに、一対の導入線2a、2bの一端側を折り曲げてフィラメント3間の寸法を調整し、導入線2a、2bの一端側にフィラメント3を架装してマウント4を構成する。
次に上記のように構成されたマウント4を一端が封止された円筒状のガラスバルブ5内に挿入し、導入線2a、2bの他端をガラスバルブ5の開口部から導出し、ガラス製の排気管6をガラスバルブ開口部の所定の位置に配置する。
その後、ガラスバルブ5の開口部を加熱し、両側から圧潰して気密に封止する。
次に排気管6を介して圧潰して封止したガラスバルブ5内の空気を排気し、排気したガラスバルブ5内に不活性ガス等を封入し、排気管6を加熱溶融して圧潰封止した後、排気管の不要な部分を取り除く。
さらに、ガラスバルブ5の封止部分から導出された一対の導入線2a、2bを折り曲げ
て電気的な端子部を形成し電球を構成するようになっている。
特開2001−202925号公報
しかしながら、この種電球は極めて線径の細いコイル状のフィラメントや導入線、さらには破損し易いガラス等を有し、これら部品を厳密に管理しながら製造する必要があり、製造工程時における歩留まりの向上が、この種電球における課題の一つとなっている。
この種電球における不良品の内容を分析すると、フィラメント断線の現象が多く、その発生原因を調査・分析した結果、ガラスバルブ内の異物の存在、特に動く異物の存在がフィラメント断線と因果関係があることが判明した。
動く異物の主なものは、ガラスや金属等であり、特に動くガラスがフィラメントに付着した場合、フィラメントのガラス付着部が局部的に加熱し、この一部加熱現象が繰り返されることにより、ついにはフィラメントが断線に至ってしまう。
動くガラスの異物発生の要因は、ガラスバルブ内に封入されているガラスビーズが主たる発生源で、その発生要因としては、ガラスビーズを加熱、溶融して固化させ、一対の導入線を離間させた状態に構成した後に、フィラメント間の寸法を調整するため、一対の導入線の一端側を折り曲げる工程が必要であり、この工程の際に、ガラスビーズと導入線との接触部分において、ガラスビーズに力が加わり、これによりガラスが欠ける現象が発生する。
この現象を、さらに詳細に分析すると、図8の従来の電球におけるガラスビーズの断面図に示すように、ガラスビーズを加熱・溶融させる際に、ビーズ全体をガスバーナーの炎により加熱するため、溶融したガラスは、導入線2a、2bとの接触部分、いわゆる導入線の付け根部において導入線2a、2bの表面に対して毛細管現象により薄いガラス被覆状にせり上がり、このせり上がり部分Xは先端部が薄くなった断面略三角形状をなしており、特にこの先端の薄くなった部分のガラスに、導入線2a、2bの折り曲げ加工のときに欠けや微細なクラック(亀裂)現象が発生する。
この内、ガラス破片は電球完成後の検査により除去されるが、微細なクラック(亀裂)の状態で、ガラス破片の検査を通過した電球が、その後の実使用における振動・衝撃等を受けて微細なクラックが進行し、動くガラス片となってフィラメントコイルに付着することで、本来のランプ寿命よりも短い時間で、フィラメントコイルが断線するという重要な問題の要因であることが判明した。
このガラスの欠けや微細なクラック(亀裂)現象を、如何に防ぎガラスバルブ内での動く異物であるガラス破片をなくすことが、この種電球における歩留まりの向上と電球の信頼性向上のための重要な課題となった。
本発明は、上述した課題を解決することを目的とし、ガラスビーズの加熱時に、ビーズ外表面と導入線との接触部におけるビーズ表面の導入線へのせり上がりを抑制して、ガラスビーズの欠けを極力防止することを可能となし、歩留まりを向上し、優れた信頼性を備えた電球及び電球の製造方法を提供しようとするものである。
請求項1に記載の電球の製造方法の発明は、ガラス製のビーズを加熱溶融することにより、フィラメントを懸架する一対の導入線を離間して保持するようにした電球の製造方法において、前記ビーズの側面下方部分を主として加熱する工程を有することを特徴とする。
本発明によれば、ビーズの側面下方部分を主として加熱する工程を有する方法で電球を製造することにより、導入線の折り曲げ加工時などに発生し易いガラスビーズの欠けや微細なクラックの発生を極力防止することが実現できる。
本発明において、「ビーズの側面下方部分を主として加熱する工程」は、例えば、加熱加工前のリング状の円筒をなすビーズの穴を縦にして見た場合における水平方向に面する側面を意味し、下方部分はその側面における下方に位置する部分を意味しているが、厳密に管理された下方の位置である必要はなく、概略的な下方部分であればよい。さらに、円筒をなすビーズの対向する両側面の下方部分を両側から加熱することが好ましいが、側面全周の下方部分を加熱するようにしてもよい。
また、その加熱方法は、ビーズ側面の下方部分のみを斜め上方から局部的に加熱しても、また、比較的に細く絞り込まれた斜め上方からの炎によりビーズ側面の下方部分、下面部分及び中央部分の一部を含めて加熱し、その内の下方部分を主として加熱することが好ましいが、下面部分及び中央部分の一部を含めて加熱することは必要条件ではなく、下方部分以外の加熱範囲及び炎の大きさ、方向、火力等については、製法設計上の問題として適宜選択して決定すればよい。
さらに、ビーズの側面下方部分を主として加熱する工程の前に、予備加熱工程や本焼きの工程を行い、本発明の下方部分を加熱する工程を仕上げの工程として位置付けることが好ましいが、本発明の加熱工程の前または後に、別の加熱工程等を行うことは必要条件ではなく、製法設計上適宜選択されるもので、ビーズの加熱を開始してからビーズが溶融し、固化するまでの加工期間中のいずれかのタイミングで、ビーズ側面の下方部分が加熱されるようにすればよい。
請求項2に記載の電球の製造方法発明は、請求項1に記載の電球の製造方法発明において、前記ビーズの側面下方部分を主として加熱することで、前記ビーズ外表面と導入線との接触部において、前記ビーズ表面の導入線へのせり上がりを抑制する凹部を形成したことを特徴とする。
本発明によれば、ビーズの側面下方部分を主として加熱することで、ビーズ表面の導入線へのせり上がりを抑制する凹部を構成することができ、導入線の折り曲げ加工時などに発生しやすいガラスビーズの欠けや微細なクラックの発生を極力防止することが実現できる。
本発明において、「ビーズ表面」とは、ビーズ外表面と導入線との接触部を意味する。
本発明において、「ビーズ外表面と導入線との接触部」は、ビーズの外表面と導入線の外表面との接触部分、いわゆる導入線の付け根部を意味し、通常はフィラメント側導入線の外表面とビーズの外表面との接触部分であることが好ましいが、電球の形態、性能等によってはフィラメントの反対側、すなわち電気的な端子側導入線の外表面とビーズ外表面との接触部分であってもよい。さらには、フィラメント側及び端子側の両方の導入線とビーズ外表面との接触部分であってもよい。
ビーズ外表面は、平坦面である必要はなく、ビーズ外表面が陥没した状態になっている
ときには、陥没した底面の凸凹した湾曲した表面であることも含み、要はビーズの外気に
接する表面部分を意味している。
さらに、「ビーズ表面の導入線へのせり上がりを抑制する」とは、ガラスビーズの外表
面と導入線との接触部分において、ビーズの表面部分が導入線の表面部分に沿って、せり
上がった状態を意味し、例えば、上述したように、せり上がったビーズ部分の断面形状が
、上方の幅が薄く下方に向かって厚くなるような略三角形をなしている状態を意味するが
、その形状には特に限定はされず、要はビーズが薄くなった状態で導入線に付着している
状態全てを含むものであり、さらに、上述したようなビーズ表面の導入線へのせり上がり
が完全に無くなることのみを意味しているのではなく、多少せり上がり部分が残存するこ
とも含み、要はガラスビーズの欠けや微細なクラックの発生を防止できる程度にせり上が
りを抑えればよい。
また、「ビーズ表面の導入線へのせり上がりを抑制する凹部」は、ビーズの外表面とフィラメント側導入線との接触部分が陥没した状態になってビーズに凹部が構成され、この凹部の形成過程においてビーズ表面の導入線へのせり上がりが抑制されることを意味し、特に、クレータ状の凹部がそれぞれの導入線を中心として、比較的深く形成されていることが、せり上がり抑制のためには好ましいが、凹部の形状、深さ等は特に限定されない。要はビーズ表面の導入線へのせり上がりを抑制するような凹部であればよい。
請求項3に記載の電球の製造方法の発明は、請求項1に記載の電球の製造方法において、ビーズの側面全体を主として加熱する工程と、ビーズの側面中央部分を主として加熱する工程と、前記ビーズの側面下方部分を主として加熱する工程とを有することを特徴とする。
本発明によれば、ビーズの側面全体を主として加熱する工程と、ビーズの側面中央部分を主として加熱する工程と、ビーズの側面下方部分を主として加熱する工程を有する方法で電球を製造することにより、ビーズ表面の導入線へのせり上がりを抑制する凹部をより確実に構成することができ、導入線の折り曲げ加工時などに発生し易いガラスビーズの欠けや微細なクラックの発生を極力防止することが実現できる。
本発明は、予備加熱工程であるビーズの側面全体を主として加熱する工程、次に本焼きの工程であるビーズの側面中央部分を主として加熱する工程、次に下方部分を加熱する仕上げの工程を順次行い、より確実にビーズ表面の導入線へのせり上がりを抑制する凹部を構成することを意味しているが、各工程が行われる順番は、必ずしも上記の順序に限定されることなく、製法設計上適宜選択するようにしてもよい。
本発明において、「ビーズの側面全体を主として加熱する工程」は、例えば、加熱加工前のリング状の円筒をなすビーズの穴を縦にして見た場合における水平方向に面する側面を意味し、円筒をなすビーズの対向する両側面全体を両側から加熱することが好ましいが、側面全周を加熱するようにしてもよい。
その加熱方法は、ビーズの側面のみを斜め上方から局部的に加熱しても、また、火力の小さい穏やかな、斜め上方からの炎によりビーズの側面、上面部分及び下面部分を含めて加熱するようにし、その内の側面部分全体を主として加熱することが好ましいが、上面部分及び下面部分を含めて加熱することは必要条件ではなく、側面以外の加熱範囲及び炎の大きさ、方向、火力等については、設計上適宜選択して決定すればよい。
「ビーズの側面中央部分を主として加熱する工程」は、例えば、加熱加工前のリング状の円筒ビーズの穴を縦にして見た場合における水平方向に面する側面を意味し、また中央部分はその側面における中央に位置する部分を意味しているが、厳密に管理された中央の位置である必要はなく、概略的な中央部分であればよい。さらに、円筒をなすビーズの対向する両側面の中央部分を両側から加熱することが好ましいが、側面全周の中央部分を加熱するようにしてもよい。
また、その加熱方法は、ビーズ側面の中央部分のみを斜め上方から局部的に加熱しても、また、比較的に細く絞り込まれた斜め上方からの炎によりビーズ側面の中央部分、下方部分及び上方部分の一部を含めて加熱し、その内の中央部分を主として加熱することが好ましいが、下方部分及び上方部分の一部を含めて加熱することは必要条件ではなく、中央部分以外の加熱範囲及び炎の大きさ、方向、火力等については、設計上適宜選択して決定すればよい。
本発明における「ビーズの側面下方部分を主として加熱する工程」は、上記請求項の発明と同様の技術的意義を有している。
請求項に記載の電球の製造方法の発明は、請求項またはに記載の電球の製造方法において、ビーズの側面下方部分を主として加熱する工程は、側面下方部分における中央部分の火力を両側に比し強くしたことを特徴とする。
本発明によれば、ビーズの側面下方部分を主として加熱する工程を、側面下方部分における中央部分の火力を両側に比し強くした方法で電球を製造することにより、ビーズ表面の導入線へのせり上がりを抑制する凹部をより確実に構成することができ、導入線の折り曲げ加工時などに発生し易いガラスビーズの欠けや微細なクラックの発生を極力防止することが実現できる。
本発明において、「側面下方部分における中央部分の火力を両側に比し強くした」方法は、例えば、ビーズを加熱するガスバーナーとして3穴の火口を有するバーナーを用い、3穴の火口の内、中央の火口の口径を両側の火口より大となし、中央の火口より出る炎を両側の炎より強くして、斜め上方からビーズ側面下方部分を加熱することにより、中央部分が両側に比し強い火力で加熱され、より確実にビーズ表面の導入線へのせり上がりを抑制する凹部が構成されることを意味しているが、火口の口径、炎の大きさ、方向、火力等、具体的なバーナーの構成については、上記に例示した内容には限定されず、種々の変更が可能である。
請求項1の発明によれば、ビーズの側面下方部分を主として加熱する工程を有する方法で電球を製造することにより、導入線の折り曲げ加工時などに発生し易いガラスビーズの欠けや微細なクラックの発生を極力防止することが実現でき、歩留まりが向上し、優れた信頼性を備えた電球の製造方法を提供することができる。
請求項2の発明によれば、ビーズの側面下方部分を主として加熱することで、前記ビーズ表面の導入線へのせり上がりを抑制する凹部を形成する方法で電球を製造することにより、ビーズ表面の導入線へのせり上がりを抑制する凹部を構成することができ、導入線の折り曲げ加工時などに発生しやすいガラスビーズの欠けや微細なクラックの発生を極力防止することが実現でき、歩留まりが向上し、優れた信頼性を備えた電球の製造方法を提供することができる。
請求項の発明によれば、ビーズの側面全体を主として加熱する工程と、ビーズの側面中央部分を主として加熱する工程と、ビーズの側面下方部分を主として加熱する工程を有する方法で電球を製造することにより、ビーズ表面の導入線へのせり上がりを抑制する凹部をより確実に構成することができ、導入線の折り曲げ加工時などに発生し易いガラスビーズの欠けや微細なクラックの発生を極力防止することが実現でき、歩留まりが向上し、優れた信頼性を備えた電球の製造方法を提供することができる。
請求項の発明によれば、ビーズの側面下方部分を主として加熱する工程を、側面下方部分における中央部分の火力を両側に比し強くした方法で電球を製造することにより、ビーズ表面の導入線へのせり上がりを抑制する凹部をより確実に構成することができ、導入線の折り曲げ加工時などに発生し易いガラスビーズの欠けや微細なクラックの発生を極力防止することが実現でき、歩留まりが向上し、優れた信頼性を備えた電球の製造方法を提供することができる。
以下、本発明に係る電球及び電球の製造方法の第一実施形態について説明する。
図1は第一実施形態の電球を拡大して示す斜視図、図2は第一実施形態の電球のマウントを拡大して示す正面図、図3は第一実施形態の電球のマウントを拡大して示す側面図、図4は第一実施形態の電球のマウントを拡大して示す上面図、図5は図4のA−A線に沿う断面図、図6は、第一実施形態の電球の製造方法を概略的に示す工程図で、「ビーズ仮固定工程」から「フィラメント懸架工程」までのビーズは説明上拡大して示してある。
図7−1は、本発明の第一実施形態の電球の製造方法におけるビーズ加熱工程の内容を概略的に示す説明図で、(a−1)(b−1)(c−1)は正面から見た説明図、(a―2)(b−2)(c−2)は側面から見た説明図、(a−3)(b−3)(c−3)(c−3′)は各加熱工程時におけるビーズの形状を概略的に示す側面から見た説明図。
図7−2は、図7−1に続く本発明の第一実施形態の電球の製造方法における加熱工程の内容を概略的に示す説明図で、(d−1)(e−1)は正面から見た説明図、(d−2)(e−2)は側面から見た説明図、(d−3)(d−3′)(e−3)は各加熱工程時におけるビーズの形状を概略的に示す側面から見た説明図である。
まず、本実施形態の電球の構成を図1〜図5に従い説明する。
図1において、10はウェッジベース形(T5タイプ)の電球で透光性の気密性容器であるガラスバルブ11と、ガラスバルブ内に封入されたマウント12と、排気管部を含めた封止部13とから構成されている。
ガラスバルブ11の頂点から封止部13下端までの、電球としての高さ寸法は約20mm、ガラスバルブ11の外直径は約4.75mm、或いは約4.85mm(肉厚0.52mm)に構成されている。
なお、以下、マウント12を上側、封止部13を下側として説明する。
ガラスバルブ11は、材質が透明な軟質、或いは鉛を含まない軟質鉛フリーガラスで、一端が封止され他端に開口部11a(図2破線で示す)を有して構成されている。
マウント12は、図2に示すように一対の導入線14a、14bと、一対の導入線を所定寸法で離間させて保持するためのガラス製のビーズ15と、一対の導入線の上端部に懸架されたフィラメント16と、フィラメントの略中央部分を持ち上げて略逆V字状に支持するアンカー
17で構成されている。
一対の導入線14a、14bは、材質が鉄ニッケル合金に、銅を被覆したジュメット線にNiメッキが施されている。導入線の直径は約0.25或いは0.3mmに構成され、その円柱状をなす上端部の両面が圧縮されて断面が略小判形をなした扁平部14dを形成し、その先端を折り返して形成したフック部14cの内側にフィラメント両端のレグ部16aを位置させ、この状態で折り返されたフック部14cを圧縮してレグ部16aを挟持し、フィラメント16の両端を一対の導入線14a、14bの上端部に懸架している。
アンカー17は、材質がモリブデンで、線径0.12或いは0.15mmの線で構成されている。
ガラス製のビーズ15は、前記ガラスバルブ11と同様な材質の透明ガラスで構成され、加熱加工前の外径が3.15mm、内径が2.35mm(肉厚0.4mm)、高さが1.5mmのリング状の円筒から構成され、これを加熱、溶融し固化させてガラス塊にすることにより、図2に示すように一対の導入線14a、14bが離間する寸法aを約0.8mmの所定の寸法で保持するように構成している。
ビーズ15は、電球として構成した際にガラスバルブ11内に透視して見えるように位置させて構成する。
さらに、ビーズ15は、図5に示すように、加熱、溶融し固化することによりガラス塊となり、ビーズ15の外表面とフィラメント16側導入線14a、14bの外表面との接触部分、いわゆる導入線の付け根部である図5のY部分が陥没し、クレータ状の比較的深い凹部15a,15bがそれぞれの導入線14a、14bを中心として形成され、さらに各クレータ状の凹部15a、15bが連続した状態の凹部15cが形成されている。
なお、上記のようにビーズ15の外表面とフィラメント16側導入線14a、14bの外表面との接触部分Yが陥没して形成されていることにより、従来のようにビーズ表面の導入線へのせり上がりのX部分はない状態に構成されている。
さらに、上述のように構成されたビーズ15と一対の導入線14a、14bは、そのビーズの外表面と導入線の外表面との接触部分Yに近接する部分、図5のb寸法約0.2mmの部分は、断面円形の素線状態の素線部14eがビーズ15の外表面から突出し露出している状態となっており、この部分で導入線14a、14bの上方先端が外側に拡大するように折り曲げられ、さらにこの部分で後述するフィラメント16間のc寸法(図2)を約2.7〜2.9mmに調整するために折り曲げ加工によるピッチ調整が行われる。
上記のように構成されたマウント12をガラスバルブ11の開口部11aから挿入し、導入線14a、14b下端の平坦部14f、14fをガラスバルブ11の開口部11aから導出し、ガラス製の排気管18(図1に破線で示す)をガラスバルブ開口部11aの所定の位置に配置して、ガラスバルブ5の開口部11aを加熱、溶融し、両側から圧潰して気密に封止し封止部13を構成する。
さらに、ガラスバルブ11の封止部13から導出された一対の導入線14a、14bの平坦部14f、14fを、それぞれが封止部13の両面に対向するように、互いに逆方向に折り曲げて電気的な端子部19a、19aを構成する。
次に排気管18を介して圧潰封止したガラスバルブ11内を排気して真空にした状態で排気管18を加熱封止した後、不要部分を取り除いて封止部13を構成する。
上記のように構成されたウェッジベース形の電球10は、ガラスバルブ11内にガラス破片が動く異物として存在しない電球として構成され、自動車の計器盤を構成する回路基板等に装着されたソケットに、端子部19a,19aが押し込まれ、これにより電源が投入されて点灯し、計器盤の表示灯として照明をするようになっている。
本実施形態において、ガラス製のビーズ15の材質、寸法、導入線を支持する位置等は、各種の電球の形式、種類に応じて種々の変更が可能である。
ビーズ15は、電球として構成した際に、ガラスバルブ11内に透視して見えるに構成したが、ガラスバルブの開口部11aにおける封止の際に、この封止部13の中にビーズ15が埋没されるようにしてもよい。
ビーズ15の凹部15cの形状は、クレータ状の比較的深い凹部15a、15bが連続した状態の凹部に構成したが、各クレータの凹部15a、15bが連続した状態でなくても、また深さは浅いものでもよく、凹部の形状、深さは種々変更が可能である。
本実施形態では、ビーズ15表面の導入線14a、14bへのせり上がりが完全に無くなった状態にしたが、一部にせり上がり部分が残存していてもよい。
導入線14a、14bの材質、線径、さらに導入線の離間寸法等は種々の変更が可能である。
フィラメント16の材質、寸法、懸架形状、懸架方法等も種々の変更が可能である。
ガラスバルブ11は、光の透過率や機械的な強度等を考慮して決められればよく、材質、形状等は種々の変更が可能である。
本実施形態では、ガラスバルブ11内を真空としたが、ネオン、アルゴン、キセノン等の不活性ガス、あるいはこれらの混合ガスを封入してもよい。
さらに、電球の形態としてはウェッジベース形の電球でなくても他の小型の白熱電球であってもよい。
次に、本実施形態の電球の製造方法を図6、図7−1、図7−2に従い説明する。
図6は、第一実施形態の電球の製造方法を概略的に示す工程図で、「ビーズ仮固定工程」「導入線曲げ工程」「ビーズ加熱工程」「アンカー支持工程」「フック形成・導入線ピッチ調整工程」「電極端子成形工程」「フィラメント懸架工程」「ガラスバルブ挿入工程」「バルブ封止工程」「電極リード成形工程」「排気工程」の各工程が、上記に記載した順番で施工されるようになっている。
上記各工程は、自動化されたマシーンで構成されており、上述した各工程は、本実施形態の全ての工程を記載したものではなく、主要な工程を抽出して説明したものである。
まず、「ビーズ仮固定工程」で、加熱加工前のリング状の円筒をなすガラス製のビーズ15の穴に、下方の片端をマシーンの保持体20(図7−1)で支持固定した一対の導入線14a、14bを通し、所定の位置でビーズ15を仮固定する。
この際、ビーズ15を加熱したときに、導入線14a、14bが所定の位置になるように管理する。
次に「導入線曲げ工程」に移動する。
ビーズ15に挿入され平行状態になっている一対の導入線14a、14bを、その素線14eの上方の部分Yで、上方が拡大し、さらに下方を外側に一旦拡大させから、平坦部14f、14fが平行になるように折り曲げて成形する。
これにより、加熱加工前のリング状の円筒をなすビーズ15の穴に一対の導入線14a、14bが挿入され、ビーズ15が仮固定された状態の一次的な半マウント12′が構成される。
この半マウント12′は、図7−1(a−1)に示されるように、自動マシーンのチャック21に立てた状態で支持されており、チャック21の上面には、V字形の溝よりなる凹部21aがビーズ15の下面に対向して形成されている。
次に、上記のように保持体20、チャック21に支持された半マウント12′を「ビーズ加熱工程」に移動する。
「ビーズ加熱工程」は、ビーズの予備加熱工程である「第1バーナーの工程」、ビーズの本焼き工程である「第2バーナーの工程」、ビーズ仕上げ焼きの工程である「第3バーナーの工程」の3工程を有している。
先ず、加熱工程前のビーズ15の形状は、図7−1(a−3)に示すようにリング状の円筒をなし、「第1バーナーの工程」に移動される。
なお、ビーズ15は、上述のように一対の導入線14a、14bの下方の片端をマシーンの保持体20で支持固定しているので、回転等はしない状態になっており、各バーナーの工程の際には、バーナーの炎はビーズの同一箇所を加熱するようになっている。
まず、ビーズの予備加熱工程である「第1バーナーの工程」は、図7−1(b−1、b−2)に示すように、バーナーは1穴のバーナー22で構成され、ビーズ15を左右から均等に加熱するために、同一仕様のバーナーが一対用意され、各バーナー22,22の1穴の火口22a、22aの方向は、ビーズ15の左右の斜め上方に設置されている。
各バーナー22,22の1穴の火口22a、22aは、後述する他のバーナーより比較的大きな口径の火口を有しており、その火口から火力の緩やかな炎で、ビーズ15の左右の斜め上方から加熱し、これにより一対の導入線が挿入されたビーズ15の側面全体を主として、ビーズ全体が熱せられる。
この第1バーナーの工程により、ビーズ15は図7−1(b−3)に示すように表面の角の部分が少し溶融し始めた状態となる。
この状態から、次のビーズの本焼き工程である「第2バーナーの工程」に移動する。
この工程は、図7−1(c−1)(c−2)に示すように、バーナーは2穴のバーナー23で構成され、ビーズ15を左右から均等に加熱するために、同一仕様のバーナーが一対用意され、各バーナー23,23の2穴の火口23a、23aの方向はビーズ15の左右の斜め上方に設置されている。
各バーナー23,23の2穴の火口23a、23aは、第1バーナーの工程のバーナー22の1穴の火口22a、22aより、細く絞り込まれた口径の火口を有しており、その火口から細く絞り込まれた炎をビーズ15の左右の斜め上方から、ビーズ15の側面中央部分の位置Aに放射する。
これによりビーズ15の側面中央部分が主として熱せられて溶融がさらに加速され、溶融したガラスは表面積が最も小さくて安定する球状になろうとする(図7−1(c−3′))。
このようにして、ビーズ15はリング状の円筒をなす形状から球状に変形し始めることで、一対の導入線14a、14bが挿入されている円筒中心の穴が小さくなり、各導入線の表面にガラスが溶着し始め、図7−1(c−3)に示す状態となる。
この状態から、次の仕上げ焼きの工程である「第3バーナーの工程」に移動する。
この工程は、図7−2(d−1)(d−2)に示すように、バーナーは3穴のバーナー24で構成され、ビーズ15を左右から均等に加熱するために、同一仕様のバーナーが一対用意され、各バーナー24,24の3穴の火口24a、24a、24aの方向は、ビーズ15の左右の斜め上方に設置されている。
各バーナー24,24の3穴の火口24a、24a、24aは、第2バーナーの工程のバーナー22の2穴の火口23a、23aより、細く絞り込まれた口径の火口を有し、特に中央の火口24aは両側の火口24a,24aより多少大きな口径となっており、その火口から、全体としては第2バーナーの工程のバーナーの炎より細く絞り込まれているが、中央部の炎が左右の炎より強くなるようにした炎をビーズ15の左右の斜め上方から、ビーズ15の側面下方部分の位置Bに放射し、ビーズ15の側面下方部分を主として加熱する。
これにより、全体的に軟化溶融して球状になり始めたビーズ15の下方部分が他の部分より強く加熱されることで、下方部分のガラスが早く溶融し、ビーズの円筒中央の穴が先に塞がれて各導入線の表面にガラスが溶着する。
さらに、ビーズ15の下方が先に小さくなることで、ビーズの内壁上部の軟化したガラスは、下方中心部に向けて引き込まれることで、ビーズの上方に窪み15a′が生成される(図7−2(d−3′))。この際、中央部の炎が左右の炎より強くなるようにして加熱されるので、より確実に深い窪みが形成される。
このとき、ビーズ上方の窪み15a′に接する各導入線の表面ではガラスのせり上がりと逆の方向(下方)にガラス表面が移動することで、せり上がり高さがなくなる。もしくは殆どなくなる。
加えて、ビーズ15への炎による加熱焦点が上述のようにビーズの側面下方部分であるため、導入線14a、14bの上部は温度が下がり易く、一方溶融し中央が下方に引き込まれながら球形に近づいているガラスは、導入線の方の温度が低いことで毛細管現象の作用が少なくなり、その結果ビーズ上方の窪み15a′に接する各導入線の表面ではガラスのせり上がりもなくなる。もしくは殆どなくなる。
この点に関し、従来は、ガラスビーズを加熱・溶融させる際に、ビーズ全体を炎により加熱するため、溶融したガラスは導入線との接触部分、いわゆる導入線の付け根部において、導入線の表面に対して毛細管現象によりせり上がりが生じ、さらに、導入線とビーズは殆ど同じ温度に加熱されるためにより毛細管現象が生じやすくなってせり上がり易くなっていた。
上記のガラスのせり上がりもなくなる。もしくは殆どなくなった状態で、ビーズ15及び一対の導入線14a、14bが冷却され、ビーズ及び一対の導入線からなる半マウント12′は図7−2(e−1)、(e−3)、詳細には図5に示すように構成される。
すなわち、ビーズ15は略球形のガラス塊の状態に変化し、そのガラス塊となったビーズ15の外表面とフィラメント16側導入線14a、14bの外表面との接触部分、いわゆる導入線の付け根部Yが陥没し、クレータ状の比較的深い凹部15a、15bがそれぞれの導入線14a、14bを中心として形成され、さらに各クレータ状の凹部15a、15bが連続した状態の凹部15cが形成され、従来のようにビーズ表面の導入線へのせり上がりXはない。もしくは殆どない状態に構成される。
さらに、ビーズ15と一対の導入線14a、14bは、そのビーズの外表面と導入線の外表面との接触部分Yに近接する部分、図5のb寸法約0.2mmの部分は、断面円形の素線状態の素線部14eがビーズの外表面から突出し露出ている状態となっている。
上記のように構成された半マウント12′は、次の「アンカー支持工程」に移動される。
ビーズ15を再度加熱して溶融させ、アンカー17を上部から溶融状態のビーズの略中央部分に挿入し、アンカー17の下部をビーズの中に埋め込み、その後、冷却されることによりビーズ15が固化し、アンカー17がビーズ15に支持される。
次に「フック形成・導入線ピッチ調整工程」に移動する。
この工程では、まず導入線14a、14bをプレスすることでフィラメント16両端のレグ部16a、16aを掛けるためのフック部14cを形成する。
さらに、ビーズ15が冷却され固化した状態では、加工バラツキにより一対の導入線14a、14b上部の幅が、後述する再現評価試験結果である「表2」開発品のデータに示されるように、間隔初期寸法がMIN3.49〜MAX3.76mm(AVE3.6465mm)の広い幅寸法で出来上がっており、この状態ではガラスバルブ11の内側面に接触して入らない半マウント12′が多数存在しており、全ての半マウントがガラスバルブ内に入るように、一対の導入線14a、14bの両端を、自動マシーンの一対の押圧体25,25で左右から、等しい力で押圧して導入線ピッチをc寸法2.9mmになるようにする。
この導入線ピッチ調整の際、従来のようにビーズ表面の導入線へのせり上がりXが存在していると、一対の導入線14a、14bの折り曲げにより、せり上がりXの部分に応力がかかり、ガラスの欠けや、微細なクラックが生じてしまう。
しかしならが、本製造方法では、せり上がりがない、もしくは殆どない状態に構成され、せり上がった部分の上方の幅が薄くなったガラスの部分がなく、導入線14a、14bを折り曲げてもガラス欠けや、微細なクラックが発生しない。
さらに、ビーズ15と一対の導入線14a、14bは、そのビーズの外表面と導入線の外表面との接触部分Yに近接する部分、b寸法約0.2mmの部分は、断面円形の素線状態の素線部14eがビーズ15の外表面から突出し露出している状態となっており、この部分で導入線14a、14bの上方先端が内側に縮小するように折り曲げられるので、曲げ方向に対し抵抗する応力が働くような形である断面が略小判形の扁平部14dとなっておらず、応力を軽減することができ、少ない押圧力で折り曲げることができ、ビーズ15の外表面と導入線14a、14bの外表面との接触部分Yに大きな力がかからないため、ビーズ15の欠けや微細なクラックの発生がさらに防止できる。
これにより、導入線14a、14bがビーズ15で保持され、そのc寸法が管理された半マウント12′が構成される。
この半マウント12′は、ビーズ15や導入線14a、14b等にガラス破片が付着していない状態で構成される。
次に「電極端子成形工程」に移動する。
この工程では、電球として構成されたときに、外部に出る側の導入線14a、14bの平坦部14f、14fを上方に向かって折り曲げ加工し、電球のソケット端子と接触面積が増えるように、2本の線が平行するように略U字形の電極端子を成形する。
次に「フィラメント懸架工程」に移動する。
この工程では、アンカー17の上部を折り曲げて引掛部17aを形成し、フィラメント16の中央部分を引掛部17aに引掛けると共に、フィラメント両端のレグ部16a、16aを上記フック形成工程で折り返されたフック部14c、14cの内側の極小の隙間に挿入し、さらにフック部14c、14cの外側をプレスで圧縮してフィラメントが脱落しないように懸架して、完成したマウント12が構成される。
この際、一対の導入線14a、14bは、上記「導入線ピッチ調整工程」でc寸法が管理されているので、フィラメント16の長さは常に一定になるように構成される。
次に、「ガラスバルブ挿入工程」に移動する。
別の工程で一端が半球状に封止され、他端に開口部11aを有し、所定の寸法に裁断された円筒状のガラスバルブ11が搬入され、このガラスバルブの円筒内に、上記のように構成されたマウント12を、ガラスバルブ11内壁に一対の導入線14a、14bの両端が接触しないように位置決めして挿入する。
この状態で、別工程で所定の寸法に裁断されたガラス製の排気管18が搬送され、所定の位置に配置される。
さらに、次の「バルブ封止工程」に移動し、ガラスバルブ11の開口部11aを加熱し、さらに上下から圧潰して封止する。この際、排気管18は潰さない。
次に「電極リード成形工程」に移動して、ガラスバルブ11の封止部13から導出された一対の導入線14a、14bを互いに逆方向に折り曲げて端子部19a,19aを構成する。
さらに、「排気工程」に移動し、排気管18を介して圧潰封止したガラスバルブ11内の空気を排気して真空状態にし、排気管18の不要な部分を取り除いてガラスバルブ11内を気密にした状態での封止部13を構成する。
さらに「検査工程」「マーキング工程」等を経て、ウェッジベース形の電球が完成する。
このようにして完成したウェッジベース形の電球10は、ガラスバルブ11内にガラス破片が動く異物として存在しない歩留まりのよい電球として構成され、フィラメント断線不良の少ない優れた信頼性を有する電球が提供される。
本実施形態における電球の製造方法において、「ビーズ加熱工程」でビーズ15をガスバーナーで加熱する際に、ガス、エアー、酸素等の量を適宜調整して加熱するようにしてもよい。
次に、従来のマウントと本発明方法により構成されたマウントにおけるビーズ欠け状況の再現評価試験の結果を説明する。
まず、従来品の評価方法とビーズ欠けの状況を「表1」に従い説明する。
ビーズ加熱工程で、ビーズが焼き終わった状態でマシーンからマウントを取り出し導入線の幅をノギスで測定する(n(個数)=100P(ピース))。この測定値が表中「A:導入線の間隔初期寸法」となる。
次に、全てのマウントがガラスバルブ内に挿入できる寸法にするために、ノギスで一対の導入線の外側から内側へ間隔の幅が2.9mm(目的とする設計上の幅寸法)になるまで狭める。
その結果、27/100Pが、ビーズ欠けで不良となった。
次に、初期寸法が全体の中で最も狭くできたMIN品3.65mmのマウントと、最も広くできたMAX品3.72mmのマウントを使い、上記と同様の方法でノギスにより間隔を狭めたときに、欠けが発生する寸法を記録し(表中「B:ビーズ欠け発生時の導入線間隔」)、その時の導入線の曲がり寸法を計算した(表中「C:欠け発生の縮め限界寸法」「C=(A−B)/2」)。その結果を「表1」に従い説明する。
MIN品3.65mmの結果
1)A:3.65mm:導入線にノギスで押圧を加える前の初期寸法
2)B:2.54mm:右側欠け発生時の導入線間隔寸法
3)C:0.56mm:右側欠け発生の縮め限界寸法
(3.65−2.54)/2=0.56mmの曲げで、右側の導入線せり上がり部Xで欠けが発生したが、左側は異常なし。
さらに、内側に曲げると、
4)B:1.81mm:左側欠け発生時の導入線間隔寸法
5)C:0.92mm:左側欠け発生の縮め限界寸法
(3.65−1.81)/2=0.92mmの曲げで、左側の導入線せり上がり部Xで欠けが発生した。
MAX品3.72mmの結果
1)A:3.72mm:導入線にノギスで押圧を加える前の初期寸法
2)B:3.23mm:右側欠け発生時の導入線間隔寸法
3)C:0.25mm:右側欠け発生の縮め限界寸法
(3.72−3.23)/2=0.25mmの曲げで、右側の導入線せり上がり部Xで欠けが発生したが、左側は異常なし。
さらに、内側に曲げると、
4)B:3.02mm:左側欠け発生時の導入線間隔寸法
5)C:0.35mm:左側欠け発生の縮め限界寸法
(3.72−3.02)/2=0.35mmの曲げで、左側の導入線せり上がり部Xで欠けが発生した。
次に、本発明方法による開発品の評価方法とビーズ欠けの状況を「表2」に従い説明する。
上記従来品と同様にして評価したが、「表2」のデータに示されるように、99/100Pはビーズ欠けが発生しなたった。
欠けが発生した1Pについても、実工程では生じない縮めの寸法であり問題のない良品に入る。
Figure 0004253573
Figure 0004253573
上述のように、本再現評価試験の結果から本実施形態の構成及び製造方法によれば、導入線の折り曲げ加工時におけるビーズ欠けや微細なクラックの発生を略完全に防止できることが立証されている。
以上、本発明の好適な実施形態を説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されることなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々の設計変更を行うことができる。
本発明は、例えば、蛍光ランプ、水銀灯などの放電灯や白熱電球等、フィラメントを懸
架する導入線をガラスビーズで保持する形式の全ての電球の製造方法に適用できる。

本発明の第一実施形態の電球を拡大して示す斜視図。 本発明の第一実施形態の電球のマウントを拡大して示す正面図。 本発明の第一実施形態の電球のマウントを拡大して示す側面図。 本発明の第一実施形態の電球のマウントを拡大して示す上面図。 図4のA−A線に沿う断面図。 本発明の第一実施形態の電球の製造方法を概略的に示す工程図。 本発明の第一実施形態の電球の製造方法における加熱工程の内容を概略的に示す説明図で、(a−1)(b−1)(c−1)は正面から見た説明図、(a―2)(b−2)(c−2)は側面から見た説明図、(a−3)(b−3)(c−3)(c−3′)は各加熱工程時におけるビーズの形状を概略的に示す側面から見た説明図。 図7−1に続く本発明の第一実施形態の電球の製造方法における加熱工程の内容を概略的に示す説明図で、(d−1)(e−1)は正面から見た説明図、(d−2)(e−2)は側面から見た説明図、(d−3)(d−3′)(e−3)は各加熱工程時におけるビーズの形状を概略的に示す側面から見た説明図。 従来の電球におけるガラスビーズの断面図。
符号の説明
15 ビーズ
16 フィラメント
14a、14b 導入線

Claims (4)

  1. ガラス製のビーズを加熱溶融することにより、フィラメントを懸架する一対の導入線を離
    間して保持するようにした電球の製造方法において、前記ビーズの側面下方部分を主として加熱する工程を有することを特徴とする電球の製造方法
  2. 前記ビーズの側面下方部分を主として加熱することで、前記ビーズ表面の導入線へのせり上がりを抑制する凹部を形成したことを特徴とする請求項1に記載の電球の製造方法。
  3. ビーズの側面全体を主として加熱する工程と、ビーズの側面中央部分を主として加熱する工程と、前記ビーズの側面下方部分を主として加熱する工程とを有することを特徴とする請求項1に記載の電球の製造方法。
  4. 前記ビーズの側面下方部分を主として加熱する工程は、側面下方部分における中央部分の
    火力を両側に比し強くしたことを特徴とする請求項1または3に記載の電球の製造方法。
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