JP4252554B2 - 可溶性軸受けを有するエンジンの主軸を保護するためのシステム - Google Patents

可溶性軸受けを有するエンジンの主軸を保護するためのシステム Download PDF

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Description

本発明は、第1のシャフトを有する第1の回転アセンブリと、ステータと、ステータに固定され且つ前記シャフトを支持するのに適した「可溶性(fusible)」軸受けとを少なくとも備え、この軸受けは、第1の回転アセンブリに不釣合いが生じたときに壊れることが可能である、ターボ機械に関する。ターボ機械は、航空機の分野において、そしてより詳細には航空エンジンとして、主として使用されることを目的としている。
このタイプのターボ機械の例は、良く知られているタイプの飛行機ターボジェットエンジン1を示す図1に示される。ターボジェットエンジン1は、第1の回転アセンブリ10および第2の回転アセンブリ9を備え、これら第1の回転アセンブリ10および第2の回転アセンブリ9は、ステータ2によって囲まれ、且つ前記ステータから環状部分の主流路3によって分離される。主流路3は、燃料が燃焼後に、膨張する間に放出するエネルギから利益を得る目的で気体を加速し且つ圧縮するように、前記回転アセンブリ9および10とステータ2とに互い違いに固定された何段かのブレードによって占められている。前部から後部に向かって、低圧コンプレッサ4のブレード、高圧コンプレッサ5のブレード、燃焼室6、高圧タービン7のブレード、および低圧タービン8のブレードが見出される。第1の回転アセンブリ10は、低圧コンプレッサ4のロータと、低圧タービン8のロータと、2つの上述されたロータの間の接続を提供し且つ「低圧」シャフトまたは主軸とも称される第1のシャフト12とを備えている。第2の回転アセンブリ9は、高圧コンプレッサ5のロータと、高圧タービン7のロータと、2つの上述されたロータ5および7の間の接続を提供し且つ「高圧」シャフトとも称される第2のシャフト11とを備えている。ターボジェットエンジン1は、2つの回転アセンブリすなわちスプール9および10を備えているから、一般に2スプールのターボジェットエンジンと称される。
第1のシャフト12および第2のシャフト11は、同軸で且つ異なる速度で回転し、第1のシャフト12の回転速度は、第2のシャフト11の回転速度よりも低い。両シャフトは、ステータ2に接続された軸受けを用いて支持される。前部から後部に向かって、第1のシャフト12のための前部軸受け13、第2のシャフト11のための前部軸受け14、第2のシャフト11のための後部軸受け15、および第1のシャフト12のための後部軸受け16が見出される。それらの能動要素として、軸受けは、シャフト11および12が、互いに無関係に高速度で回転することを可能とする1つまたは2つのボールまたはローラ軸受けを備えている。シャフト11および12は、それゆえ互いに完全に分離されており、そして機械的に無関係である。しかしながら、それらシャフトが、第2のシャフト11の前部軸受け14の実質的に近傍に配置されるかなり長い近接ゾーン17にわたって、ほんの小さな隙間だけ分離されていることが分かるはずである。
近代の飛行機ターボジェットエンジンは、高圧縮比および高バイパス比を有している。それらターボジェットエンジンは、従って主流路3を取り囲む補助流路18が設けられ、空気が、前記補助流路に沿って移動し、且つ低圧タービン8の後部において燃焼ガスと混合される(そのようなターボジェットエンジンは、ターボファンエンジンと呼ばれる)。補助流路18に沿って移動する空気は、ファン19のブレードによって加速され、このファン19のブレードは、第1の回転アセンブリ10に固定され、且つ低圧コンプレッサ4の前方に延びる。ファン19のブレードは、非常に大きな直径および相当な慣性を有している。それらファン19のブレードは、また、飛行機が飛行中であるとき、および鳥のような異物が偶発的に前記ブレードに接触するときに、破損をこうむる。
ファンブレードが破損されるとすぐに、第1の回転アセンブリ10に重大な不釣合いが生じ、それによって第1の回転アセンブリ10に重大な振動力が生成され、その力は、第2の回転アセンブリ9に、そして前部軸受け13を経由してステータ2に伝達される。そのような過大な力により結果として生じる損傷は、ターボジェットエンジン1全体に伝播され得る。この理由のために、「可溶性」前部軸受け13を使用すること、すなわち第1の回転アセンブリ10に不釣合いが生じたときに、何らかの他の方法で、破壊されまたは壊れることが可能である軸受けを使用することが知られている。このタイプの軸受け13は、一般に、第1のシャフト12の近傍に制動スタータを含んでおり、この制動スタータは、一般にそれをステータ2に接続する薄肉部分、または刻み目が付けられることができるネジが切られたシャンクを有する小さな直径の結合ボルトであり、そのタイプの軸受けの例は、米国特許第5417501号に記載されている。制動スタータは、不釣合いが生じたときに引き裂きまたは断裂するように構成されており、そのため、前部軸受け13は、ステータ2から分離され、且つ第1のシャフト12を支持するのを止め、後部軸受け16のまわりで傾斜することによって自由に振動するようになり、それによって、ステータ2にもはや過剰な力を与えることはなくなる。そのような問題に直面すると、パイロットは、一般に、対応するターボジェットエンジンを停止し(すなわち燃料燃焼を止め)、それによってもはやシャフト11および12を回転駆動しないようにする。シャフト11および12の回転速度は、それゆえ減少し、第2のシャフト11は、だんだんに回転を停止する。飛行機は、その飛行を継続するので、ファン19は、そこを通過する空気によって駆動されて、(その正常速度に比較して)ゆっくりと回転を続け、第1のシャフト12を回転状態に駆動する。第1の回転アセンブリ10とシャフト12は、風車状態(windmilling)といわれる。
前部軸受け13が壊れたときから、第1のシャフト12がゆっくり風車状態になるときまで、すなわちシャフト11および12が高速で回転し続け、且つ第1のシャフト12が後部軸受け16のまわりで揺れているという事実によって、図2に示されるように近接ゾーン17において互いに接触している間に、相当な損傷が生じる可能性がある。シャフトが、互いに接触するとき、非常に異なり且つ非常に高い(例えば、4,500回転/分(rpm)と、17,000rpm)前記2つのシャフト11と12の回転速度の結果として生じる摩擦によって、かなりの加熱が引き起こされる。熱放散は、第1のシャフト12の周囲のまわりの限定された接触ゾーン20に集中され、シャフト12が、その位置において破損され、それが弱くなる冶金学的状態に移行し、且つ断裂しそうにさえなる。第1のシャフト12が断裂するとき、ファン19を失うおそれがある。さらにまた、シャフトの間の接触も第2のシャフトを損傷するから、両シャフト11および12は、補修作業の間に交換される必要がある。
そのような欠点を回避するために、仏国特許第2773566号に記載され知られている解決策は、摩擦、そしてそれゆえ加熱が制限されるように、2つのシャフト11および12が、同一速度での作用を直ちに開始するのを保証することを試みている。この解決策は、低い熱伝導率を有し、フライス加工またはそれと同等の加工により機械加工され得る被覆で、第1のシャフト12の近接ゾーン17覆うこと、すなわち、第2のシャフト11よりもゆっくりと回転するシャフトを覆うことからなる。そのような被覆は、ジルコニア、イットリウムを含有するジルコニア、アルミナ、ホウ化物、またはカーバイドの層からなる。
しかしながら、被覆の低熱伝導率にもかかわらず、フライス加工による機械加工のための前記被覆の容量が、2つのシャフト11および12の特性におけるネガティブな効果を有するかなりの温度上昇(しばしば1000℃を超える)に導くことが観察され、それによって第1のシャフト12の断裂の危険、およびそのような断裂を受けるという劇的な結果を十分に取り除くことはできない。
仏国特許発明第2773566号明細書
本発明は、第1のシャフトをより効果的に保護し、且つ前記シャフト断裂のいかなる危険をも防止しようとするものである。
この目的を達成するために、本発明は、第1のシャフトを有する第1の回転アセンブリと、ステータと、ステータに固定され且つ前記シャフトを支持するのに適した軸受けとを少なくとも備え、前記軸受けの1つは、第1の回転アセンブリに不釣合いが生じたときに壊れることが可能であるターボ機械であって、前記シャフトの少なくとも1つのセグメントが、被覆で覆われ、この被覆が、少なくとも1片の樹脂で含浸された織物を備え、且つ前記不釣合いが生じたときに、ターボ機械の周囲部分に接触するためのものであることを特徴とする、ターボ機械を提供する。
第1のシャフトを保護するために使用される新たなタイプの被覆は、前記第1のシャフトとターボ機械の前記周囲部分との間の摩擦を低減し、それゆえ加熱を低減する。
本発明のターボ機械の利点を述べる前に、前記ターボ機械は、1つ以上の回転アセンブリを有しても良いことに留意することが適切である。したがって、ターボ機械がただ1つの回転アセンブリを有しているとき、ファンブレード断裂の場合に、前記アセンブリが接触するターボ機械の周囲部分は、ステータに属している。しかしながら、ターボ機械が複数の回転アセンブリを有しているときは、前記周囲部分は、ステータまたは他の回転アセンブリの1つに属し得る。
ターボ機械は、有利なことに、航空エンジン、より詳細にはターボジェットエンジンである。ターボジェットエンジンは、単一スプール、2スプールまたは3スプールのターボジェットエンジンであり得ることは理解されるべきである。2スプールのターボジェットエンジンの特定の場合において、図1に示されるターボジェットエンジンと同様に、ターボ機械は、第2のシャフトを有する第2の回転アセンブリを有し、第1および第2のシャフトは、同軸で且つ異なる速度で回転することができ、第1のシャフトは、第2のシャフトよりも遅く回転する。このタイプのターボ機械において、前記周囲部分は、好ましくは、第2のシャフトに属している。
本発明は、第1のシャフトのセグメントのまわりに配置される被覆の性質によって特徴付けられる。上述において指摘されたように、前記複合物被覆は、1片の樹脂で含浸された織物を備える。そのような被覆の使用は、第1に、前記シャフトセグメントを前記周囲部分に直接接触するのを防止することによって保護することを、そして第2に、被覆で覆われたセグメントと前記周囲部分との間の摩擦を低減することを可能とする。
有利なことに、さらに一層摩擦を低減するために、被覆と前記周囲部分との間の摩擦係数が低減されるように、樹脂がドライルーブ剤(dry lubricant)を含有する。有利なことに、前記ドライルーブ剤は、次の潤滑剤、すなわち、グラファイト、二硫化モリブデン、窒化ホウ素から選択され、これらは、潤滑剤に応じて、非常に低いパーセンテージから30%まで、または40%までもの範囲にわたって、比例して樹脂に添加され、使用されるドライルーブ剤の平均粒子サイズは、2マイクロメートル(μm)から10μmの範囲内にある。
摩擦は、シャフト断裂の危険がゼロに低減されるから著しい安全を確実にするにもかかわらず、第1のシャフトの制動を損なうまで低減されることは言うまでもない。実際に、摩擦を低減することによって、互いに接触する要素が上昇する温度も低減され、それによってそれら要素の機械的特性が保護され、特にそれら要素の制動強度およびそれらの疲労に対する抵抗が保護される。
有利なことに、低い熱伝導率を呈し、温度に十分に耐え、且つ良好な機械的特性を呈する樹脂が選択される。非常に適した樹脂の例は、エポキシ樹脂、ビスマレイミド樹脂、およびフェノール樹脂である。温度に耐えるための樹脂の能力が、特に第1のシャフトの通常の動作条件に応じて、すなわちいかなる接触状態にもないときに選択されなければならず、シャフトの動作温度が通常120℃を超えないときは、エポキシ樹脂が使用され得て、より高い温度においては、ビスマレイミド樹脂がそして特にフェノール樹脂が好ましい。
1片の織物は、ターボ機械の周囲部分に接触するときに、被覆の機械的強度を強化することを可能とさせる。前記1片の織物は、予め樹脂で含浸されその後第1のシャフトに巻回されるか、あるいは最初にその第1のシャフトのまわりに巻回されその後樹脂で含浸される。前記1片の織物は、被覆の厚みを調整するため且つ/または被覆の機械的強度を強化するように、シャフトのまわりに何回か巻回され得る。
有利なことに、前記1片の織物は、ファイバの編組によって形成され、且つ前記セグメントのまわりに巻回される。
本発明の他の実施形態においては、1片の織物は、第1のシャフト上で滑動されるのを可能とするファイバのスリーブによって形成される。この特定の形状および能力は、前記1片の織物を所定の位置に配置させることをより容易にする。
さらにまた、覆われるべきシャフトセグメントは、概して、前記セグメントのまわりにスリーブを配置することが困難となり得るように、覆われるべきセグメントの外径よりも大きな外径の2つの隣接するシャフト部分の間に配置される。特に、もしも、シャフトの最大の直径よりも大きな直径を有するスリーブが選択されたならば、そのときは、スリーブと覆われるべきシャフトセグメントとの間にギャップが残り、そしてこのギャップが、シャフトに対して被覆を固定するためにまたは前記被覆がシャフト上で良好に作用することを確実にするために、樹脂を塗布するときに、問題を引き起こすかもしれない。
この付加的な問題を解決するために、スリーブのファイバは、有利なことに、前記スリーブが変形可能となるように、編組されている。したがって、スリーブがシャフト上で滑動されたとき、その直径を増大させるように径方向に伸ばされ、且つ覆われるべきセグメントの直径よりも大きい直径を有するシャフトの部分を通り過ぎ、それによってスリーブが、セグメント上に容易に配置されることを可能とする。一旦正しく配置されると、スリーブは、その直径を減少させるように、且つ前記セグメントのまわりに押し付けるために、軸方向に延ばされる。
所定の位置に配置するのを容易にするために、スリーブは、有利なことに弾性的に変形可能である。例として、この弾性は、ファイバの編組および使用されるファイバのファイバの比率(fiber ratio)によって達成され得る。したがって、スリーブの寸法は、静止状態で、その直径が、覆われるべきシャフトセグメントの外径よりも大きくならないような態様で選択される。それゆえ、前記スリーブ自体は、覆われるべきシャフトのセグメントのまわりに、シャフトとスリーブとの間にギャップが生じないようにして、ぴったりとはまる。
被覆の厚みを調整するためおよび/またはその機械的強度を強化するために、有利なことに、シャフト上に複数のスリーブを滑動させ且つそれらスリーブを重ね合わせることができる。
本発明の他の実施形態において、ターボ機械が停止した後、第1のシャフトの回転速度が十分に低減された後に、実質的に第1のシャフトをスローダウンさせる試みがなされる(ターボ機械が航空エンジンであるときに、エンジンを停止させる決定をするのはパイロットである)。換言すれば、不釣合いがまさに起こり且つ第1のシャフトが依然として非常に高速で回転しているときに、上述されたように、最初に、樹脂/織物被覆を用いて、前記第1のシャフトとターボ機械の周囲部分との間の摩擦を低減させる試みがなされる。このことは、摩擦レベルの増大および前記周囲部分に対する第1のシャフトの回転速度の増大により増大する加熱を低減する。一旦、シャフトの回転速度が、自発的に十分に低下すると、過大な加熱の危険なしに、樹脂/織物被覆と異なる材料を用いて、前記シャフトと前記周囲部分との間の摩擦を増大させることによって、前記シャフトを顕著にスローダウンさせることができる。摩擦を増大させるために、前記中間層とターボ機械の前記周囲部分との間の摩擦係数が、被覆と前記周囲部分との間に存在する摩擦係数よりも大きくなるように、第1の中間層が、シャフトセグメントと被覆との間に配置される。中間層と周囲部分との間の摩擦係数は、第1のシャフトを顕著にスローダウンさせるべく十分に高く選択される。
本発明の他の実施形態において、シャフトセグメントと被覆との間、またはシャフトセグメントと第1の中間層との間に、第2の中間層を配置することが可能であり、前記第2の中間層は、シャフトと被覆との間またはシャフトと第1の中間層との間に、異種金属接触腐食(galvanic−corrosion)現象が確立されることを妨げるように作用する。
本発明は、非限定的な例を用いて示される実施形態の以下の詳細な説明を読むことによって、よりよく理解され且つ本発明の利点が明確に明らかになるであろう。本説明は、添付図面を参照する。
上述された図1は、良く知られたタイプの2スプールの飛行機ターボファンエンジンを示している。第1のシャフト12と第2のシャフト11が非常に近接している近接ゾーン17が見られ得る。前記ゾーンにおいて、ファン19のブレードの断裂に続いて可溶性軸受け13が壊れるとき、2つのシャフト12および11が、互いに接触する。図2は、第1のシャフトの軸線に垂直で且つ近接ゾーン17を通る平面II−IIにおける断面図である。図2において、第1のシャフト12は、可溶性軸受け13が断裂した後は、第2のシャフト11の内側の周囲で自由に移動することができ、接触ゾーン20において第2のシャフト11と接触する。
図3、図4、および図5に部分的に示される本発明の実施形態によるターボ機械は、上述され且つ図1に示されたターボファンエンジンと同様の2スプールの飛行機ターボファンエンジンである。この理由のために、同一の参照符号が、本発明と従来技術の両者に共通の要素を指定するのに使用される。
図3、図4、および図5は、近接ゾーン17の近傍に位置するターボ機械の部分のみを示している。これらの図において、第1のシャフト12すなわち「低圧」シャフトが、可溶性前部軸受け13によって保持されていることが見られることができ、可溶性前部軸受け13は、ステータ2に固定され、且つその脆弱のゾーン23において断裂され得る。第2のシャフト11は、第1のシャフト12のまわりに配設され(両シャフトは同軸である)、且つステータ2に固定された前部軸受け14によって保持される。両シャフトは、近接ゾーン17において互いに特に近接している。前記ゾーン17に配置された第1のシャフト12のセグメント30は、あらゆる側において、前記セグメント30の直径よりも大きな外径を呈する第1のシャフトの部分によって囲まれている。
図3に示されるように、セグメント30は、フェノール樹脂で含浸された編組ファイバ34から作られるスリーブ32からなる複合物被覆で覆われる。樹脂は、グラファイト、二硫化モリブデン、窒化ホウ素、または何らかの他の知られているドライルーブ剤のようなドライルーブ剤を含有していても良い。ファイバ34は、ある長さのカーボンファイバ、アラミドファイバ、またはグラスファイバであり、且つスリーブ32が、ある一定量の弾性を有することを確実にするように編組され、それによって前記スリーブを所定の位置に配置するのを容易にしている。したがって、スリーブがシャフトで滑動されたとき、スリーブは、種々のシャフト直径について容易に変形し、且つそれがセグメント30に達したとき、それにぴったりとはまる。スリーブは、その後樹脂で含浸される。
ファイバ34は、被覆の機械的強度を強化するように配向されている。被覆のために使用されているフェノール樹脂と、それに対して前記被覆が接触するターボジェットエンジンの周囲部分との間の摩擦係数は低い。この実施形態において、前記周囲部分は、第2のシャフト11によって形成される。通例、第2のシャフト11が、チタン合金から作られるとき、前記摩擦係数は、0.1から0.6の範囲内にある。例えば、フェノール樹脂に摺接するときの摩擦係数は、約0.3である。これ故に、摩擦したがって加熱は低く、それによって第1のシャフト12が、弱められることはない。
被覆における摩損は、使用される材料、第1のシャフトと第2のシャフトの回転速度の間の差異、およびゾーン17における温度に応じて、増大しまたは減少する。
図4に示される本発明の特定の実施形態において、第1に、シャフトセグメント30は、第1の中間層36で覆われ、次に前記層36は、複合物織物/樹脂被覆によって覆われる。この中間層36は、例えばグラファイトで作られる。この中間層36と第2のシャフト11との間の摩擦係数は、被覆とシャフト11との間の摩擦係数よりも高く、例えば0.6から0.9の範囲内にある。中間層36は、被覆が摩損されたときに、第2のシャフト11と接触する。被覆の機械的強度と厚みは、第1のシャフト12の回転速度が十分にスローダウンした場合にだけ、第1の中間層36が、第2のシャフト11との接触を確立するように選択される。速度が十分に遅いとき、加熱は、中間層36と第2のシャフト11との間の高い摩擦係数にもかかわらず、低減される。
図5に示される本発明の特定の実施形態において、第2の中間層38が、第1の中間層36と第1のシャフト12との間に配置される。この第2の中間層38は、例えば、マルエージング鋼または高強度鋼から作られたシャフト12と、第1の層36との間に異種金属接触腐食現象が確立されることを妨げるように作用するものである。有利なことに、層38は、エポキシフェノール塗料またはアルミニウム顔料を有する塗料の層である。
知られているタイプの飛行機ターボジェットエンジンの断面図である。 図1のII−II平面上の断面図であり、第1のシャフトが自由に振動するときに、図1のターボジェットエンジンの2つのシャフトを示している。 第1のシャフトの一部分を覆う被覆を示す、本発明のターボ機械の一部の部分的切欠断面図である。 本発明のターボ機械の第2の実施形態を示す、図3と同様の断面図である。 本発明のターボ機械の第3の実施形態を示す、図3と同様の断面図である。
符号の説明
1 ターボジェットエンジン
2 ステータ
3 主流路
4 低圧コンプレッサ
5 高圧コンプレッサ
6 燃焼室
7 高圧タービン
8 低圧タービン
9 第2の回転アセンブリ
10 第1の回転アセンブリ
11 第2のシャフト
12 第1のシャフト
13、14 前部軸受け
15、16 後部軸受け
17 近接ゾーン
18 補助流路
19 ファン
20 接触ゾーン
23 脆弱ゾーン
30 セグメント
31 制動手段
32 スリーブ
33 被覆
34 ファイバ
35 隣接ゾーン
36 第1の中間層
40 接合手段
42 アルミニウムリング
44 部分

Claims (13)

  1. 第1のシャフト(12)を有する第1の回転アセンブリ(10)と、ステータ(2)と、ステータに固定され且つ前記シャフト(12)を支持するのに適した軸受け(13、14、15、16)とを少なくとも備え、前記軸受け(13)の1つが、第1の回転アセンブリ(10)に不釣合いが生じたときに壊れることが可能であるターボ機械であって、前記シャフトの少なくとも1つのセグメント(30)が、被覆で覆われ、該被覆が、樹脂で含浸された少なくとも1枚の織物を備え、且つ前記不釣合いが生じたときに、ターボ機械の周囲部分に接触するためのものであることを特徴とする、ターボ機械。
  2. 前記1の織物が、編組されたファイバ(34)から形成され、且つ前記セグメント(30)のまわりに巻回されていることを特徴とする、請求項1に記載のターボ機械。
  3. 前記1の織物が、第1のシャフト(12)で滑動可能なファイバ(34)のスリーブ(32)によって形成されることを特徴とする、請求項1に記載のターボ機械。
  4. シャフトセグメント(30)が、シャフトセグメント(30)の外径よりも大きな外径の2つの隣接するシャフト部分の間に配置されるとき、前記スリーブは、変形可能であることを特徴とする、請求項3に記載のターボ機械。
  5. 被覆が、重ね合わされたファイバの複数のスリーブ(32)を含むことを特徴とする、請求項4に記載のターボ機械。
  6. ファイバ(34)が、次の強化ファイバ、すなわち、カーボンファイバ、アラミドファイバ、およびグラスファイバから選択されることを特徴とする、請求項2から5のいずれか一項に記載のターボ機械。
  7. 樹脂が、次の樹脂、すなわち、エポキシ樹脂、ビスマレイミド樹脂、およびフェノール樹脂から選択されることを特徴とする、請求項1から6のいずれか一項に記載のターボ機械。
  8. 樹脂が、前記被覆とターボ機械の周囲部分との間の摩擦係数が低減されるように、ドライルーブ剤を含有することを特徴とする、請求項1から7のいずれか一項に記載のターボ機械。
  9. 第1の中間層(36)が、シャフトセグメント(30)と被覆との間に配置され、且つ前記第1の中間層とターボ機械の周囲部分との間の摩擦係数が、被覆と前記周囲部分との間に存在する摩擦係数よりも大きいことを特徴とする、請求項1から8のいずれか一項に記載のターボ機械。
  10. 第2の中間層(38)が、シャフトセグメント(30)と被覆との間、またはシャフトセグメント(30)と第1の中間層(36)との間に配置され、前記第2の中間層(38)が、第1のシャフト(12)と被覆または第1の中間層(36)との間に、異種金属接触腐食現象が確立されるのを妨げるように作用することを特徴とする、請求項1から9のいずれか一項に記載のターボ機械。
  11. 第2のシャフト(11)を有する第2の回転アセンブリ(9)をさらに備え、第1および第2のシャフトは、同軸であり且つ異なる速度で回転可能であり、前記周囲部分が、ターボ機械の第2のシャフト(11)に属することを特徴とする、請求項1から10のいずれか一項に記載のターボ機械。
  12. 前記周囲部分が、ターボ機械のステータ(2)に属することを特徴とする、請求項1から10のいずれか一項に記載のターボ機械。
  13. ターボ機械が、航空エンジンであることを特徴とする、請求項1から12のいずれか一項に記載のターボ機械。
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