JP4251675B2 - 記憶装置およびアクセス方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、記憶装置およびアクセス方法に関し、特に、例えば、画像を、画素数の異なる複数の階層に分割する階層符号化を行う場合などに用いて好適な記憶装置およびアクセス方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、高解像度の画像データを、最下位階層または第1の階層の画像データとして、それより画素数の少ない第2の階層の画像データを形成し、さらに、それより画素数の少ない第3の階層の画像データを形成し、以下、同様にして、最上位階層までの画像データを形成する符号化手法がある。このような符号化は、階層符号化と呼ばれ、各階層の画像データは、その階層に対応した解像度(画素数)のモニタで表示される。従って、ユーザ側では、階層符号化された画像データのうち、自身が有するモニタの解像度に対応するものを選択することで、その画像データを視聴することができる。
【0003】
ところで、ある解像度の画像データを最下位階層(第1階層)の画像データとして、上位階層の画像データを、順次形成し、それらのすべてを、そのまま記憶や伝送などする場合には、最下位階層の画像データだけを記憶等する場合に比較して、上位階層の画像データの分だけ、記憶容量や伝送容量が余計に必要となる。
【0004】
そこで、そのような記憶容量等の増加を低減する階層符号化方法を、本件出願人は先に提案している。
【0005】
即ち、例えば、いま、2×2画素(横×縦)の4画素の加算値を、上位階層の画素(画素値)とし、3階層の階層符号化を行うものとする。この場合、いま、最下位階層の画像として、例えば、図9(A)に示すように、8×8画素を考えると、その左上の2×2画素の4画素h00,h10,h01,h11の加算値m0が演算され、これが、第2階層の左上の1画素とされる。同様にして、最下位階層の画像の右上の4画素h20,h30,h21,h31の加算値m1、左下の4画素h02,h12,h03,h13の加算値m2、右下の4画素h22,h32,h23,h33の加算値m3が演算され、それぞれが、第2階層の右上、左下、右下の1画素とされる。さらに、第2階層の2×2画素の4画素m0,m1,m2,m3の加算値q0が演算され、これが、第3階層、即ち、ここでは、最上位階層の画像の画素とされる。
【0006】
以上の画素h00乃至h33,m0乃至m3,q0を、そのまま全部記憶などさせたのでは、上述のように、第2階層の画素m0乃至m3、第3階層の画素q0の分だけ余分に記憶容量等が必要となる。
【0007】
そこで、図9(B)に示すように、第3階層の画素q0を、第2階層の画素m0乃至m3のうちの、例えば、右下の画素m3の位置に配置する。これにより、第2階層は、画素m0乃至m2およびq0で構成されることになる。
【0008】
そして、図9(C)に示すように、第2階層の画素m0を、それを求めるのに用いた第1階層の画素h00,h10,h01,h11のうちの、例えば、右下の画素h11の位置に配置する。第2階層の残りの画素m1,m2,q0も、同様に、第1階層の画素h31,h13,h33に代えて配置する。なお、画素q0は、第1階層の画素h22,h32,h23,h33から直接求められたものではないが、それらから直接求められたm3に代えて第2階層に配置されているものであるから、画素h33の位置に画素m3を配置する代わりに、画素q0を配置する。
【0009】
以上のようにすることで、図9(C)に示すように、全画素数は4×4の16画素となり、図9(A)に示した最下位階層の画素だけの場合と変わらない。従って、この場合、記憶容量等の増加を低減することができる。
【0010】
なお、画素q0と代えられた画素m3およびh33、画素m0乃至m2とそれぞれ代えられた画素h11,h31,h13の復号は、次のようにして行うことができる。
【0011】
即ち、q0は、m0乃至m3の加算値であるから、式q0=m0+m1+m2+m3が成り立つ。従って、式m3=q0−(m0+m1+m2)により、m3を求めることができる。
【0012】
また、m0は、h00,h10,h01,h11の加算値であるから、式m0=h00+h10+h01+h11が成り立つ。従って、式h11=m0−(h00+h10+h01)により、h11を求めることができる。同様にして、h31,h13,h33も求めることができる。なお、h33は、上述したようにしてm3を求めてから求めることになる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、以上のような階層符号化を行うにあたっては、従来においては、その階層符号化結果を記憶する汎用的なメモリ(例えば、SRAM(Static Random Access Memory)やDRAM(Dynamic RAM)など)の他に、第1階層の画素(画素値)のラインディレイを行うための遅延回路などが必要であった。
【0014】
即ち、例えば、図9に示した場合において、第2階層の画素m0を求めるためには、式m0=h00+h01+h02+h03を演算する必要があるが、第2階層の画素m0を求めるためには、2ラインに亘る第1階層の画素h00,h10,h01,h11が必要であり、また、メモリへの画像データの供給は、一般に、ライン単位で、上から下の方向に順次行われる。そして、メモリに対する画像データの読み書きも、そのようなライン単位で行われる。
【0015】
従って、h00で始まるラインを、1ライン分遅延し、h01で始まるラインが供給されるのを待って、m0を計算して、h00で始まるラインおよびh01で始まるラインのメモリへの書き込みを行う必要がある。
【0016】
このように、従来においては、階層符号化結果を記憶させるためのメモリの他に、画像データのラインディレイを行う遅延回路が必要であり、装置が大型化する課題があった。
【0017】
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、装置の小型化を図ることができるようにするものである。
【0018】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の記憶装置は、入力画像データを構成する画素位置に対応した第1のアドレスによってアドレス指定され、その指定されたアドレスに、入力画像データを記憶する第1の記憶手段と、第1のアドレスを表すビット列の一部によって表される第2のアドレスによってアドレス指定され、その指定されたアドレスに、入力画像データから階層データを算出するための処理途中のデータである、第1の処理データ、または第1の処理データと、入力画像データとを用いて算出された階層データを記憶する第2の記憶手段と、第1および第2の記憶手段に対するデータの読み書きを制御するととともに、そのデータに対して階層データを算出するための処理を施す制御手段とを備え、第1のアドレスと第2のアドレスのそれぞれを同時に生成することで、第1の記憶手段と第2の記憶手段へのアクセスを同時にい、制御手段は、第2のアドレスによって指定される第2の記憶手段の各アドレスに、第1の記憶手段において、第2のアドレスに対応する複数の第1のアドレスにそれぞれに書き込まれるデータを加算して得られる第1の処理データまたは階層データを書き込むことを特徴とする。
【0019】
請求項に記載のアクセス方法は、アドレス指定手段によるアドレス指定に基づいて、第1の記憶手段の第1のアドレスに入力画像データを書き込むと同時に、第2の記憶手段の第2のアドレスに記憶されている第1の処理データを読み出し、読み出した第1の処理データと入力画像データとを加算する処理を行い、その加算値を第2のアドレスに書き込むことにより階層データを算出するための処理を実行することを特徴とする。
【0021】
請求項1に記載の記憶装置においては、第1の記憶手段は、入力画像データを構成する画素位置に対応した第1のアドレスによってアドレス指定され、その指定されたアドレスに、入力画像データを記憶するようになされている。第2の記憶手段は、第1のアドレスを表すビット列の一部によって表される第2のアドレスによってアドレス指定され、その指定されたアドレスに、入力画像データから階層データを算出するための処理途中のデータである、第1の処理データ、または第1の処理データと、入力画像データとを用いて算出された階層データを記憶するようになされている。制御手段は、第1および第2の記憶手段に対するデータの読み書きを制御するととともに、そのデータに対して前記階層データを算出するための処理を施すようになされている。
【0022】
請求項に記載のアクセス方法においては、アドレス指定手段によるアドレス指定に基づいて、第1の記憶手段の第1のアドレスに入力画像データを書き込むと同時に、第2の記憶手段の第2のアドレスに記憶されている第1の処理データを読み出し、読み出した第1の処理データと入力画像データとを加算する処理が行われ、その加算値を第2のアドレスに書き込むことにより階層データを算出するための処理が実行される
【0030】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明を適用した記憶装置の一実施の形態の構成例を示している。
【0031】
この記憶装置は、例えば、1チップのCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)などで構成され、そこに入力される入力画像から画素数の異なる、例えば、3階層の画像を形成する階層符号化を行うようになされている。
【0032】
即ち、アドレス供給回路1には、記憶装置に入力される画像を構成する画素の水平方向または垂直方向の位置に対応したアドレスそれぞれとしての水平アドレスまたは垂直アドレスが供給されるようになされている。
【0033】
なお、本実施の形態では、例えば、図2に示すような、水平方向が512画素で、垂直方向が512ラインで1画面が構成される画像(ディジタル画像データ)が入力されるものとする。従って、水平アドレスおよび垂直アドレスは、いずれも9(=log2512)ビットで表される。
【0034】
アドレス供給回路1は、そこに供給される水平アドレスおよび垂直アドレスを必要に応じて加工して、第1階層メモリ2、第2階層メモリ3、および第3階層メモリ4に供給するようになされている。なお、アドレス供給回路1には、水平アドレスおよび垂直アドレスの他、クロック(後述する図3乃至図6および図8においては図示せず)、R/W(Read/Write)信号、および階層フラグも供給されるようになされており、アドレス供給回路1は、そのクロックに同期して、第1階層メモリ2、第2階層メモリ3、および第3階層メモリ4にアドレスを供給するようになされている。また、アドレス供給回路1は、R/W信号や階層フラグに対応して、そこに供給される水平アドレスおよび垂直アドレスを加工するようになされている。さらに、アドレス供給回路1は、必要に応じて、所定の制御信号を、RMW回路5に供給するようになされている。
【0035】
ここで、R/W信号は、記憶装置からの画像データの読み出し、または記憶装置への画像データの書き込みを指示する信号であり、階層フラグは、記憶装置に記憶された画像を読み出す場合に、後述する第1乃至第3階層の画像のうちのいずれを読み出すかを指示するための、例えば2ビットのフラグである。なお、画像データの書き込みは、例えば、第1階層メモリ2、第2階層メモリ3、および第3階層メモリ4に対して同時に行われるようになされており、従って、R/W信号が書き込みを表している場合は、階層フラグは無視される(意味をもたない)。また、読み出しは、第1階層メモリ2、第2階層メモリ3、第3階層メモリ4それぞれについて個別に行われるようになされており、従って、階層フラグは、読み出し時においてのみ有効となる。但し、第1階層メモリ2、第2階層メモリ3、第3階層メモリ4からの読み出しも同時に行うようにすることが可能である。この場合、階層フラグは用いる必要がない。
【0036】
第1階層メモリ2は、アドレス供給回路1によって指定されるアドレスに、RMW回路5から供給される画像データを記憶し、また、そのアドレスに記憶されている画像データを読み出してRMW回路5に出力するようになされている。なお、第1階層メモリ2は、第1階層の画像、即ち、ここでは、記憶装置に入力される画像データをそのまま記憶するようになされている。また、第1階層メモリ2は、少なくとも、1画面分の第1階層の画像、即ち、ここでは、図2に示したように、512×512画素の画像データを記憶することができるようになされている。さらに、第1階層メモリ2を構成するメモリセルは、少なくとも、第1階層の画像を構成する画素に割り当てられたビット数と同一のデータ長を有している。即ち、第1階層の画像を構成する画素が、例えば、8ビットで表されるとき、第1階層メモリ2を構成するメモリセルは、少なくとも8ビットのデータ長を有している。
【0037】
第2階層メモリ3は、アドレス供給回路1によって指定されるアドレスに、RMW回路5から供給される画像データを記憶し、また、そのアドレスに記憶されている画像データを読み出してRMW回路5に出力するようになされている。なお、第2階層メモリ3は、第2階層の画像を記憶するようになされている。即ち、本実施の形態では、例えば、図9における場合と同様にして、第1階層の画像を構成する2×2(横×縦)の4画素から、第2階層の1の画素が形成されるようになされており、第2階層メモリ3は、そのような画素で構成される第2階層の画像を記憶するようになされている。また、第2階層メモリ3は、少なくとも、1画面分の第2階層の画像を記憶することのできる記憶容量を有している。即ち、ここでは、第1階層の2×2画素から第2階層の1の画素が形成されるから、第2階層の画像の1画面は、256×256(=512/2×512/2)画素で構成されることになる。従って、第2階層メモリ2は、そのような数の画素数で構成される第2階層の画像を、少なくとも記憶することができるようになされている。さらに、第2階層メモリ3を構成するメモリセルは、少なくとも、第2階層の画像を構成する画素を桁落ちさせずに記憶することのできるデータ長を有している。即ち、本実施の形態では、第1階層の画素が8ビットで表されるから、そのような8ビットの画素の4つの加算値である第2階層の画素は10(=log2(28+28+28+28))ビットで表されることになる。従って、第2階層メモリ3を構成するメモリセルは、少なくとも10ビットのデータ長を有している。
【0038】
第3階層メモリ4は、アドレス供給回路1によって指定されるアドレスに、RMW回路5から供給される画像データを記憶し、また、そのアドレスに記憶されている画像データを読み出してRMW回路5に出力するようになされている。なお、第3階層メモリ4は、第3階層の画像を記憶するようになされている。即ち、本実施の形態では、例えば、図9における場合と同様にして、第2階層の画像を構成する2×2の4画素、従って、第1階層の画像を構成する4×4画素から、第3階層の1の画素が形成されるようになされており、第3階層メモリ4は、そのような画素で構成される第3階層の画像を記憶するようになされている。また、第3階層メモリ4は、少なくとも、1画面分の第3階層の画像を記憶することのできる記憶容量を有している。即ち、ここでは、第2階層の2×2画素から第3階層の1の画素が形成されるから、第2階層の画像の1画面は、128×128(=256/2×256/2)画素で構成されることになる。従って、第3階層メモリ4は、そのような数の画素数で構成される第3階層の画像を、少なくとも記憶することができるようになされている。さらに、第3階層メモリ4を構成するメモリセルは、少なくとも、第3階層の画像を構成する画素を桁落ちさせずに記憶することができるデータ長を有している。即ち、本実施の形態では、第2階層の画素が、上述したように10ビットで表されるから、そのような10ビットの画素の4つの加算値である第3階層の画素は12(=log2(210+21 0+210+210))ビットで表されることになる。従って、第3階層メモリ4を構成するメモリセルは、少なくとも12ビットのデータ長を有している。
【0039】
なお、第1階層メモリ2、第2階層メモリ3、および第3階層メモリ4には、クロックが供給されるようになされており、このクロックに同期して、データの読み書きが行われるようになされている。
【0040】
RMW回路5は、記憶装置に供給される画像データを、第1階層の画像として、第1階層メモリ2に書き込むようになされている。また、RMW回路5は、第1階層の画像から第2階層の画像を算出する処理を行い、第2階層メモリ3に書き込むようになされている。さらに、RMW回路5は、第1階層の画像(または第2階層の画像)から第3階層の画像を算出する処理を行い、第3階層メモリ4に書き込むようになされている。また、RMW回路5は、第1階層メモリ2、第2階層メモリ3、または第3階層メモリ4にそれぞれ記憶された画像データを読み出して出力するようにもなされている。なお、RMW回路5には、クロック、R/W信号、階層フラグ、アドレス供給回路1が出力する制御信号が供給されるようになされており、RMW回路5は、クロックに同期し、R/W信号、階層フラグ、制御信号に基づいて各種の処理を行うようになされている。
【0041】
次に、その動作について、図3乃至図5を参照して説明する。
【0042】
なお、ここでは、上述の図2に示したように、1画面が512×512画素で構成され、各画素が8ビットで表される画像データが、第1階層の画像として記憶装置に供給されるものとする。また、画像データは、いわゆる順次走査されて供給されるものとする。
【0043】
さらに、第1階層の画像を構成する画素を、その最も左上の画素をh(0,0)とし、以下、同様にして、左からx+1番目で、上からy+1番目にある画素をh(x,y)と表す。第1階層の画像は、上述したように、512×512画素で構成されるから、x,yは、いずれも0乃至511(=29−1)の範囲の整数値をとる。
【0044】
また、0乃至255(=29/2−1)の範囲の整数値をとる変数s,tを考えると、第2階層の画像を構成する画素は、第1階層の隣接する2×2画素
h(2s,2t), h(2s+1,2t),
h(2s,2t+1),h(2s+1,2t+1)
の加算値となるが、それをm(s,t)と表す。従って、式
m(s,t)=h(2s,2t)+h(2s+1,2t)+h(2s,2t+1)+h(2s+1,2t+1)・・・(1)
が成り立つ。
【0045】
さらに、0乃至127(=29/4−1)の範囲の整数値をとる変数m,nを考えると、第3階層の画像を構成する画素は、第2階層の隣接する2×2画素
m(2m,2n), m(2m+1,2n),
m(2m,2n+1),m(2m+1,2n+1)
の加算値、即ち、第1階層の隣接する4×4画素
h(4m,4n), h(4m+1,4n), h(4m+2,4n), h(4m+3,4n),
h(4m,4n+1),h(4m+1,4n+1),h(4m+2,4n+1),h(4m+3,4n+1),
h(4m,4n+2),h(4m+1,4n+2),h(4m+2,4n+2),h(4m+3,4n+2),
h(4m,4n+3),h(4m+1,4n+3),h(4m+2,4n+3),h(4m+3,4n+3)
の加算値となるが、それをq(m,n)と表す。従って、式
q(m,n)=m(2m,2n)+m(2m+1,2n)+m(2m,2n+1)+m(2m+1,2n+1)
=h(4m,4n)+h(4m+1,4n)+h(4m+2,4n)+h(4m+3,4n)
+h(4m,4n+1)+h(4m+1,4n+1)+h(4m+2,4n+1)+h(4m+3,4n+1)
+h(4m,4n+2)+h(4m+1,4n+2)+h(4m+2,4n+2)+h(4m+3,4n+2)
+h(4m,4n+3)+h(4m+1,4n+3)+h(4m+2,4n+3)+h(4m+3,4n+3)・・・(2)
が成り立つ。
【0046】
また、アドレス供給回路1には、データの書き込み時および読み出し時のいずれの場合も、水平アドレスHAおよび垂直アドレスVAの組合せ(HA,VA)が、例えば、
(0,0),(1,0),・・・,(511,0),
(0,1),(1,1),・・・,(511,1),



(511,0),(511,1),・・・,(511,511)
の順(順次走査に対応する順)で、クロックに同期して供給されるものとする。
【0047】
さらに、9ビットの水平アドレスHAの各ビットを、その最下位ビットをha0として、ha1,ha2,・・・,ha8(ha8は最上位ビット)と表すとともに、9ビットの垂直アドレスVAの各ビットも同様に、その最下位ビットをva0として、va1,va2,・・・,va8(va8は最上位ビット)と表す。
【0048】
また、記憶装置への画像データの書き込み時には、RMW回路5には、第1階層の画像が、クロックに同期して順次走査されて供給され、これに伴い、アドレス供給回路1には、水平アドレスHAおよび垂直アドレスVAが、上述したように供給されるものとする。
【0049】
この場合、第1階層メモリ2へのアクセスは、次のようにして行われる。
【0050】
即ち、図3に示すように、まず書き込み時(R/W信号が書き込みを表している場合)においては、アドレス供給回路1は、そこに供給される水平アドレスHAおよび垂直アドレスVAを、そのまま、第1階層メモリ2のアドレス端子(ADh,ADv)に供給する。一方、RMW回路5は、そこに供給される第1階層の画像データを、水平アドレスHAおよび垂直アドレスVAによって指定されている第1階層メモリ2のメモリセル(図示せず)に書き込む。以下、同様の処理が行われることで、512×512画素で構成される1画面分の第1階層の画像が、第1階層メモリ2に記憶される。即ち、これにより、第1階層メモリ2のアドレス
(0,0),(1,0),・・・,(511,0),
(0,1),(1,1),・・・,(511,1),
・・・
(511,0),(511,1),・・・,(511,511)
には、第1階層の画素(画素値)
h(0,0),h(1,0),・・・,h(511,0),
h(0,1),h(1,1),・・・,h(511,1),
・・・
h(511,0),h(511,1),・・・,h(511,511)
がそれぞれ記憶される。
【0051】
読み出し時(R/W信号が読み出しを表している場合)においては、アドレス供給回路1は、階層フラグが第1階層を表していれば、やはり、そこに供給される水平アドレスHAおよび垂直アドレスVAを、そのまま、第1階層メモリ2のアドレス端子に供給する。そして、RMW回路5は、水平アドレスHAおよび垂直アドレスVAによって指定されている第1階層メモリ2のメモリセルに記憶されている第1階層の画像データを読み出し、以下、同様の処理が行われることで、512×512画素で構成される1画面分の第1階層の画像が、第1階層メモリ2から読み出される。即ち、これにより、順次走査された第1階層の画像が出力される。
【0052】
次に、第2階層メモリ3へのアクセスについて説明する。
【0053】
まず書き込み時においては、アドレス供給回路1は、例えば、図4に示すように、そこに供給される水平アドレスHAの一部としての、そのうちの最下位ビットha0を除く上位8ビットha1乃至ha8と、垂直アドレスVAの一部としての、最下位ビットva0を除く上位8ビットva1乃至va8を、第2階層メモリ3のアドレス端子に供給する。さらに、アドレス供給回路1は、水平アドレスHAの最下位ビットha0と、垂直アドレスVAの最下位ビットva0を、制御信号として、RMW回路5に出力する。
【0054】
従って、例えば、図2にD1で示すような第1階層の2×2の4画素h(2s,2t),h(2s+1,2t),h(2s,2t+1),h(2s+1,2t+1)が、RMW回路5に供給されるタイミングにおいては、いずれのタイミングでも、アドレス供給回路1は、第2階層メモリ3の同一アドレス(s,t)を指定する信号を、第2階層メモリ3に出力する。
【0055】
一方、RMW回路5では、そこに供給される第1階層の画像データが、演算器13に入力される。演算器13には、第1階層の画像データの他、スイッチ12の出力が供給されるようになされており、演算器13は、それらを加算して、書き込み部14に供給するようになされている。
【0056】
スイッチ12は、NORゲート15の出力に対応して、端子12aまたは12bのうちのいずれか一方を選択するようになされており、また、端子12aまたは12bには、読み出し部11の出力または0がそれぞれ供給されるようになされている。NORゲート15には、アドレス供給回路1からの水平アドレスHAの最下位ビットha0と、垂直アドレスVAの最下位ビットva0とが供給されるようになされており、従って、その出力は、最下位ビットha0およびva0がいずれも0の場合、即ち、第1階層の2×2画素h(2s,2t),h(2s+1,2t),h(2s,2t+1),h(2s+1,2t+1)のうちの左上の画素h(2s,2t)が、演算器13に供給されるタイミングの場合のみ、Hレベルとなり、他の場合はLレベルとなるようになされている。
【0057】
そして、スイッチ12は、NORゲート15の出力がLレベルまたはHレベルのとき、端子12aまたは12bをそれぞれ選択するようになされている。
【0058】
また、読み出し部11は、アドレス供給回路1が出力する信号に対応するアドレスに記憶されているデータ(記憶データ)を読み出すようになされている。
【0059】
従って、第1階層の2×2画素h(2s,2t),h(2s+1,2t),h(2s,2t+1),h(2s+1,2t+1)のうちの左上の画素h(2s,2t)が演算器13に供給されるタイミングにおいては、読み出し部11において、第2階層メモリ3のアドレス(s,t)に記憶されたデータが読み出され、端子12aに供給されるが、この場合、水平アドレスHAの最下位ビットha0、および垂直アドレスVAの最下位ビットva0はいずれも0であるから、NORゲート15の出力はHレベルとなり、スイッチ12は端子12bを選択する。
【0060】
その結果、演算器13には、スイッチ12を介して0が供給される。
【0061】
演算器13では、この0と第1階層の画素h(2s,2t)とが加算され、その加算値(0+h(2s,2t))が、書き込み部14に供給される。書き込み部14は、演算器13の出力を、アドレス供給回路1が出力する信号に対応するアドレス、即ち、第2階層メモリ3のアドレス(s,t)に書き込む。
【0062】
次に、第1階層の2×2画素h(2s,2t),h(2s+1,2t),h(2s,2t+1),h(2s+1,2t+1)のうちの左上の画素h(2s,2t)の右隣の画素h(2s+1,2t)が演算器13に供給されるタイミングにおいては、読み出し部11において、やはり、第2階層メモリ3のアドレス(s,t)に記憶されたデータ(ここでは、0+h(2s,2t))が読み出され、端子12aに供給される。
【0063】
一方、この場合、水平アドレスHAの最下位ビットha0は1で、垂直アドレスVAの最下位ビットva0は0となっているから、NORゲート15の出力はLレベルとなり、スイッチ12は端子12aを選択する。
【0064】
その結果、演算器13には、スイッチ12を介して、読み出し部11において読み出されたデータ(記憶データ)(ここでは、0+h(2s,2t))が供給される。
【0065】
演算器13では、スイッチ12を介して供給されるデータと、第1階層の画素h(2s+1,2t)とが加算され、その加算値(0+h(2s,2t)+h(2s+1,2t))が、書き込み部14に供給される。書き込み部14は、演算器13の出力を、アドレス供給回路1が出力する信号に対応するアドレス、即ち、第2階層メモリ3のアドレス(s,t)に書き込む。
【0066】
その後、第1階層の上から2t+1ライン目の画像データの供給が開始され、第1階層の2×2画素h(2s,2t),h(2s+1,2t),h(2s,2t+1),h(2s+1,2t+1)のうちの左下の画素h(2s,2t+1)が、演算器13に供給されると、読み出し部11において、やはり、第2階層メモリ3のアドレス(s,t)に記憶されたデータ(ここでは、0+h(2s,2t)+h(2s+1,2t))が読み出され、端子12aに供給される。
【0067】
一方、この場合、水平アドレスHAの最下位ビットha0は0で、垂直アドレスVAの最下位ビットva0は1となっているから、NORゲート15の出力はLレベルとなり、スイッチ12は端子12aを選択する。
【0068】
その結果、演算器13には、スイッチ12を介して、読み出し部11において読み出されたデータ(記憶データ)(ここでは、0+h(2s,2t)+h(2s+1,2t))が供給される。
【0069】
演算器13では、スイッチ12を介して供給されるデータと、第1階層の画素h(2s,2t+1)とが加算され、その加算値(0+h(2s,2t)+h(2s+1,2t)+h(2s,2t+1))が、書き込み部14に供給される。書き込み部14は、演算器13の出力を、アドレス供給回路1が出力する信号に対応するアドレス、即ち、第2階層メモリ3のアドレス(s,t)に書き込む。
【0070】
次に、第1階層の2×2画素h(2s,2t),h(2s+1,2t),h(2s,2t+1),h(2s+1,2t+1)のうちの左下の画素h(2s,2t+1)の右隣の画素h(2s+1,2t+1)が、演算器13に供給されると、読み出し部11において、やはり、第2階層メモリ3のアドレス(s,t)に記憶されたデータ(ここでは、0+h(2s,2t)+h(2s+1,2t)+h(2s,2t+1))が読み出され、端子12aに供給される。
【0071】
一方、この場合、水平アドレスHAの最下位ビットha0および垂直アドレスVAの最下位ビットva0は、いずれも1となっているから、NORゲート15の出力はLレベルとなり、スイッチ12は端子12aを選択する。
【0072】
その結果、演算器13には、スイッチ12を介して、読み出し部11において読み出されたデータ(記憶データ)(ここでは、0+h(2s,2t)+h(2s+1,2t)+h(2s,2t+1))が供給される。
【0073】
演算器13では、スイッチ12を介して供給されるデータと、第1階層の画素h(2s+1,2t+1)とが加算され、その加算値(0+h(2s,2t)+h(2s+1,2t)+h(2s,2t+1)+h(2s+1,2t+1))が、書き込み部14に供給される。書き込み部14は、演算器13の出力を、アドレス供給回路1が出力する信号に対応するアドレス、即ち、第2階層メモリ3のアドレス(s,t)に書き込む。
【0074】
従って、第2階層メモリ3のアドレス(s,t)には、最終的には、式h(2s,2t)+h(2s+1,2t)+h(2s,2t+1)+h(2s+1,2t+1)で表される加算値、即ち、上述の式(1)に示した第2階層の画素(画素値)m(s,t)が記憶されることになる。
【0075】
以上のようにして、第2階層メモリ3には、256×256画素で1画面が構成される第2階層の画像が記憶される。
【0076】
以上のように、第1階層の画像データを、水平アドレスHAおよび垂直アドレスVAによって指定される第1階層メモリ2のアドレス(HA,VA)に書き込むとともに、水平アドレスHAおよび垂直アドレスVAの一部ha1乃至ha8およびva1乃至va8によって指定される第2階層メモリのアドレスから、そこに記憶されている記憶データを読み出し、その記憶データと第1階層の画像データとを加算する処理を行い、その加算値(第1の処理データ)を記憶データが記憶されていた第2階層メモリのアドレスに書き込むようにしたので、第1階層の画像データを記憶するのと同時に、第2階層の画像データを生成して記憶することができる。即ち、リアルタイムで、第2階層の画像データを得ることができる。
【0077】
さらに、この場合、第2階層の画像を記憶する第2階層メモリ3が、従来のラインディレイを行う回路の役割をも果たしており、従って、そのような回路を設ける必要がないので、装置の小型化を図ることができる。
【0078】
次に、第2階層メモリ3からの第2階層の画像の読み出しについて説明する。
【0079】
読み出し時においては、アドレス供給回路1は、階層フラグが第2階層を表している場合、やはり、そこに供給される水平アドレスHAまたは垂直アドレスVAのそれぞれ上位8ビットha1乃至ha8またはva1乃至va8を、第2階層メモリ2のアドレス端子に供給するとともに、それぞれの最下位ビットha0またはva0を、制御信号として、RMW回路5に出力する。
【0080】
一方、RMW回路5では、読み出し部11に対して、階層フラグ、R/W信号、およびNORゲート15の出力が供給されるようになされており、読み出し部11は、R/W信号が読み出しを表しており、かつ階層フラグが第2階層を表している場合には、例えば、NORゲート15の出力がHレベルのときだけ、アドレス供給回路1が出力する信号に対応するアドレスに記憶されている第2階層の画像データを読み出して出力する。
【0081】
即ち、上述したことから、水平アドレスHAと垂直アドレスVAとの組が(2s,2t),(2s+1,2t),(2s,2t+1),(2s+1,2t+1)の場合は、アドレス供給回路1からは、いずれも同一のアドレス(s,t)が、第2階層メモリ3に対して出力される。従って、単純に、アドレス供給回路1が出力する信号に対応する第2階層メモリ3のアドレスからデータを読み出したのでは、同一のデータが4回重複して読み出されることになる。
【0082】
そこで、読み出し部11では、水平アドレスHAと垂直アドレスVAとの組が(2s,2t),(2s+1,2t),(2s,2t+1),(2s+1,2t+1)のうちの、例えば、(2s,2t)となるときだけ、即ち、NORゲート15の出力がHレベルのときだけ、第2階層メモリ3のアドレス(s,t)から、第2階層の画素(画素値)m(s,t)を読み出すようになっている。
【0083】
読み出し部11が読み出した第2階層の画像データは、スイッチ16に供給される。スイッチ16は、R/W信号が読み出しを表している場合のみオンになり、他の場合はオフになっており、従って、いまの場合、スイッチ16はオンになっているから、読み出し部11によって読み出された第2階層の画像データは、スイッチ16を介して出力される。
【0084】
以上のようにして、第2階層メモリ3からは、そこに記憶されている256×256画素で構成される1画面分の第2階層の画像が読み出される。即ち、これにより、順次走査された第2階層の画像が出力される。
【0085】
次に、第3階層メモリ4へのアクセスについて説明する。
【0086】
まず書き込み時においては、アドレス供給回路1は、例えば、図5に示すように、そこに供給される水平アドレスHAの一部としての、そのうちの下位2ビットha0およびha1を除く上位7ビットha2乃至ha8と、垂直アドレスVAの一部としての、下位2ビットva0およびva1を除く上位7ビットva2乃至va8を、第3階層メモリ4のアドレス端子に供給する。さらに、アドレス供給回路1は、水平アドレスHAの下位2ビットha0およびha1と、垂直アドレスVAの下位2ビットva0およびva1を、制御信号として、RMW回路5に出力する。
【0087】
従って、例えば、図2にD2で示すような第1階層の4×4の16画素h(4m,4n),h(4m+1,4n),h(4m+2,4n),h(4m+3,4n),h(4m,4n+1),h(4m+1,4n+1),h(4m+2,4n+1),h(4m+3,4n+1),h(4m,4n+2),h(4m+1,4n+2),h(4m+2,4n+2),h(4m+3,4n+2),h(4m,4n+3),h(4m+1,4n+3),h(4m+2,4n+3),h(4m+3,4n+3)が、RMW回路5に供給されるタイミングにおいては、いずれのタイミングでも、アドレス供給回路1は、第3階層メモリ4の同一アドレス(m,n)を指定する信号を出力する。
【0088】
一方、RMW回路5では、そこに供給される第1階層の画像データが、演算器23に入力される。演算器23には、第1階層の画像データの他、スイッチ22の出力が供給されるようになされており、演算器23は、それらを加算して、書き込み部24に供給するようになされている。
【0089】
スイッチ22は、NORゲート25の出力に対応して、端子22aまたは22bのうちのいずれか一方を選択するようになされており、また、端子22aまたは22bには、読み出し部21の出力または0がそれぞれ供給されるようになされている。NORゲート25には、アドレス供給回路1からの水平アドレスHAの下位2ビットha0およびha1と、垂直アドレスVAの下位2ビットva0およびva1とが供給されるようになされており、従って、その出力は、下位2ビットha0およびha1並びにva0およびva1がいずれも0の場合、即ち、第1階層の4×4画素h(4m,4n),h(4m+1,4n),h(4m+2,4n),h(4m+3,4n),h(4m,4n+1),h(4m+1,4n+1),h(4m+2,4n+1),h(4m+3,4n+1),h(4m,4n+2),h(4m+1,4n+2),h(4m+2,4n+2),h(4m+3,4n+2),h(4m,4n+3),h(4m+1,4n+3),h(4m+2,4n+3),h(4m+3,4n+3)のうちの左上の画素h(4m,4n)が、演算器23に供給されるタイミングの場合のみ、Hレベルとなり、他の場合はLレベルとなるようになされている。
【0090】
そして、スイッチ22は、NORゲート25の出力がLレベルまたはHレベルのとき、端子22aまたは22bをそれぞれ選択するようになされている。
【0091】
また、読み出し部21は、アドレス供給回路1が出力する信号に対応するアドレスに記憶されているデータ(記憶データ)を読み出すようになされている。
【0092】
従って、第1階層の画素h(4m,4n)が演算器23に供給されるタイミングにおいては、読み出し部21において、第3階層メモリ4のアドレス(m,n)に記憶されたデータが読み出され、端子22aに供給されるが、この場合、水平アドレスHAの下位2ビットha0およびha1、並びに垂直アドレスVAの下位2ビットva0およびva1はいずれも0であるから、NORゲート25の出力はHレベルとなり、スイッチ22は端子22bを選択する。
【0093】
その結果、演算器23には、スイッチ22を介して0が供給される。
【0094】
演算器23では、この0と第1階層の画素h(4m,4n)とが加算され、その加算値(0+h(4m,4n))が、書き込み部24に供給される。書き込み部24は、演算器23の出力を、アドレス供給回路1が出力する信号に対応するアドレス、即ち、第3階層メモリ4のアドレス(m,n)に書き込む。
【0095】
次に、第1階層の画素h(4m,4n)の右隣の画素h(4m+1,4n)が演算器23に供給されるタイミングにおいては、読み出し部21において、やはり、第3階層メモリ4のアドレス(m,n)に記憶されたデータ(ここでは、0+h(4m,4n))が読み出され、端子22aに供給される。
【0096】
一方、この場合、水平アドレスHAの下位2ビットha0またはha1はそれぞれ1または0で、垂直アドレスVAの下位2ビットva0およびva1はいずれも0となっているから、NORゲート25の出力はLレベルとなり、スイッチ22は端子22aを選択する。
【0097】
その結果、演算器23には、スイッチ22を介して、読み出し部21において読み出されたデータ(記憶データ)(ここでは、0+h(4m,4n))が供給される。
【0098】
演算器23では、スイッチ22を介して供給されるデータと、第1階層の画素h(4m+1,4n)とが加算され、その加算値(0+h(4m,4n)+h(4m+1,4n))が、書き込み部24に供給される。書き込み部24は、演算器23の出力を、アドレス供給回路1が出力する信号に対応するアドレス、即ち、第3階層メモリ4のアドレス(m,n)に書き込む。
【0099】
次に、第1階層の画素h(4m+1,4n)の右隣の画素h(4m+2,4n)が演算器23に供給されるタイミングにおいては、読み出し部21において、やはり、第3階層メモリ4のアドレス(m,n)に記憶されたデータ(ここでは、0+h(4m,4n)+h(4m+1,4n))が読み出され、端子22aに供給される。
【0100】
一方、この場合、水平アドレスHAの下位2ビットha0またはha1はそれぞれ0または1で、垂直アドレスVAの下位2ビットva0およびva1はいずれも0となっているから、NORゲート25の出力はLレベルとなり、スイッチ22は端子22aを選択する。
【0101】
その結果、演算器23には、スイッチ22を介して、読み出し部21において読み出されたデータ(記憶データ)(ここでは、0+h(4m,4n)+h(4m+1,4n))が供給される。
【0102】
演算器23では、スイッチ22を介して供給されるデータと、第1階層の画素h(4m+2,4n)とが加算され、その加算値(0+h(4m,4n)+h(4m+1,4n)+h(4m+2,4n))が、書き込み部24に供給される。書き込み部24は、演算器23の出力を、アドレス供給回路1が出力する信号に対応するアドレス、即ち、第3階層メモリ4のアドレス(m,n)に書き込む。
【0103】
以下、第1階層の画素h(4m+3,4n),h(4m,4n+1),h(4m+1,4n+1),h(4m+2,4n+1),h(4m+3,4n+1),h(4m,4n+2),h(4m+1,4n+2),h(4m+2,4n+2),h(4m+3,4n+2),h(4m,4n+3),h(4m+1,4n+3),h(4m+2,4n+3),h(4m+3,4n+3)が、演算器23に供給されるタイミングにおいては、いずれにおいても、上述の場合と同様の処理が行われ、これにより、第3階層メモリ4のアドレス(m,n)には、最終的には、上述の式(2)に示した第3階層の画素(画素値)q(m,n)が記憶されることになる。
【0104】
以上のようにして、第3階層メモリ4には、128×128画素で1画面が構成される第3階層の画像が記憶される。
【0105】
従って、第1階層の画像データを記憶するのと同時に、第2階層の画像データ、さらには、第3階層の画像データを生成して記憶することができる。即ち、リアルタイムで、第2および第3階層の画像データを得ることができる。
【0106】
さらに、この場合においても、第3階層の画像を記憶する第3階層メモリ4が、従来のラインディレイを行う回路の役割をも果たしており、従って、そのような回路を設ける必要がないので、装置の小型化を図ることができる。
【0107】
次に、第3階層メモリ4からの第3階層の画像の読み出しについて説明する。
【0108】
読み出し時においては、アドレス供給回路1は、階層フラグが第3階層を表している場合、やはり、そこに供給される水平アドレスHAまたは垂直アドレスVAのそれぞれ上位7ビットha2乃至ha8またはva2乃至va8を、第2階層メモリ2のアドレス端子に供給するとともに、それぞれの下位2ビットha0およびha1またはva0およびva1を、制御信号として、RMW回路5に出力する。
【0109】
一方、RMW回路5では、読み出し部21に対して、階層フラグ、R/W信号、およびNORゲート25の出力が供給されるようになされており、読み出し部21は、R/W信号が読み出しを表しており、かつ階層フラグが第3階層を表している場合には、例えば、NORゲート25の出力がHレベルのときだけ、アドレス供給回路1が出力する信号に対応するアドレスに記憶されている第3階層の画像データを読み出して出力する。
【0110】
即ち、上述したことから、水平アドレスHAと垂直アドレスVAとの組が、(4m,4n),(4m+1,4n),(4m+2,4n),(4m+3,4n),(4m,4n+1),(4m+1,4n+1),(4m+2,4n+1),(4m+3,4n+1),(4m,4n+2),(4m+1,4n+2),(4m+2,4n+2),(4m+3,4n+2),(4m,4n+3),(4m+1,4n+3),(4m+2,4n+3),(4m+3,4n+3)の場合は、アドレス供給回路1からは、いずれも同一のアドレス(m,n)が出力される。従って、単純に、アドレス供給回路1が出力する信号に対応する第3階層メモリ4のアドレスからデータを読み出したのでは、同一のデータが16回重複して読み出されることになる。
【0111】
そこで、読み出し部21では、水平アドレスHAと垂直アドレスVAとの組が、上述のうちの、例えば、(4m,4n)となるときだけ、即ち、NORゲート25の出力がHレベルのときだけ、第3階層メモリ4のアドレス(m,n)から、第3階層の画素(画素値)m(m,n)を読み出すようになっている。
【0112】
読み出し部21が読み出した第3階層の画像データは、スイッチ26に供給される。スイッチ26は、R/W信号が読み出しを表している場合のみオンになり、他の場合はオフになっており、従って、いまの場合、スイッチ26はオンになっているから、読み出し部21によって読み出された第3階層の画像データは、スイッチ26を介して出力される。
【0113】
以上のようにして、第3階層メモリ4からは、そこに記憶されている128×128画素で構成される1画面分の第3階層の画像が読み出される。即ち、これにより、順次走査された第3階層の画像が出力される。
【0114】
なお、第2階層メモリ3からの第2階層の画像データの読み出しは、上述したようにして行う他、例えば、アドレス供給回路1から、水平アドレスHAの下位8ビットha0乃至ha7と、垂直アドレスVAの下位8ビットva0乃至va7を、第2階層メモリ3のアドレスとして与えることにより行うことも可能である。同様に、第3階層メモリ4からの第3階層の画像データの読み出しも、アドレス供給回路1から、水平アドレスHAの下位7ビットha0乃至ha6と、垂直アドレスVAの下位7ビットva0乃至va6を、第3階層メモリ4のアドレスとして与えることにより行うことが可能である。
【0115】
次に、図9で説明したことから、第1階層の隣接する2×2画素h(2s,2t),h(2s+1,2t),h(2s,2t+1),h(2s+1,2t+1)のうちの1つである、例えば、右下の画素h(2s+1,2t+1)は、残りの第1階層の画素h(2s,2t),h(2s+1,2t),h(2s,2t+1)と、それらの加算値である第2階層の画素m(s,t)とから求めることができる。
【0116】
即ち、第1階層の画素h(2s+1,2t+1)は、式
h(2s+1,2t+1)=m(s,t)-(h(2s,2t)+h(2s+1,2t)+h(2s,2t+1))
によって求めることができる。
【0117】
従って、第1階層の画素h(2s+1,2t+1)は記憶しておかなくても、上式から得ることができる。
【0118】
そこで、第1階層メモリ2は、第1階層の2×2の4画素h(2s,2t),h(2s+1,2t),h(2s,2t+1),h(2s+1,2t+1)のうちの1つであるh(2s+1,2t+1)を記憶するメモリセルを設けずに構成することができる。
【0119】
即ち、上述の場合においては、第1階層メモリ2は、少なくとも、512×512画素の画像データを記憶することができるメモリセルを有することとしたが、第1階層の画素h(2s+1,2t+1)を記憶しない場合には、少なくとも、512×512×3/4画素の画像データを記憶することができるメモリセルで構成することができる。この場合、第1階層メモリ2は、第1階層の画像の1画面を構成する画素数から、第2階層メモリ3のアドレス数(第2階層の1画面を構成する画素数(256×256))を減算した数に対応するメモリセル(記憶容量)を有することになる。
【0120】
また、第2階層の隣接する2×2画素m(2m,2n),m(2m+1,2n),m(2m,2n+1),m(2m+1,2n+1)のうちの1つである、例えば、右下の画素m(2m+1,2n+1)も、やはり、残りの第2階層の画素m(2m,2n),m(2m+1,2n),m(2m,2n+1)と、それらの加算値である第3階層の画素q(m,n)とから求めることができる。
【0121】
即ち、第2階層の画素m(2m+1,2n+1)は、式
m(2m+1,2n+1)=q(m,n)-(m(2m,2n)+m(2m+1,2n)+m(2m,2n+1))
によって求めることができる。
【0122】
従って、第2階層の画素m(2m+1,2n+1)は記憶しておかなくても得ることができる。
【0123】
そこで、第2階層メモリ3も、第2階層の2×2の4画素m(2m,2n),m(2m+1,2n),m(2m,2n+1),m(2m+1,2n+1)のうちの1つであるm(2m+1,2n+1)を記憶するメモリセルを設けずに構成することができる。
【0124】
即ち、上述の場合においては、第2階層メモリ3は、少なくとも、256×256画素の画像データを記憶することができるメモリセルを有することとしたが、第2階層の画素m(2m+1,2n+1)を記憶しない場合には、少なくとも、256×256×3/4画素の画像データを記憶することができるメモリセルで構成することができる。この場合、第2階層メモリ3は、第2階層の画像の1画面を構成する画素数から、第3階層メモリ4のアドレス数(第3階層の1画面を構成する画素数(128×128))を減算した数に対応するメモリセル(記憶容量)を有することになる。
【0125】
第1階層メモリ2および第2階層メモリ3を、上述のように、少ない記憶容量のものとした場合においても、第1階層メモリ2、第2階層メモリ3、および第3階層メモリ4への画像データの書き込みは、図3乃至図5でそれぞれ説明したようにして行うことができる。但し、第1階層メモリ2には、第1階層の画素h(2s+1,2t+1)を記憶するメモリセル、即ち、アドレス(2s+1,2t+1)に対応するメモリセルがなく、従って、アドレス供給回路1から第1階層メモリ2に対して、アドレス(2s+1,2t+1)が供給されるとともに、RMW回路5から第1階層の画素h(2s+1,2t+1)が供給されても、その画素h(2s+1,2t+1)は、第1階層メモリ2に記憶されない。
【0126】
同様に、第2階層メモリ3には、第2階層の画素m(2m+1,2n+1)を記憶するメモリセル、即ち、アドレス(2m+1,2n+1)に対応するメモリセルがなく、従って、アドレス供給回路1から第2階層メモリ3に対して、アドレス(2m+1,2n+1)が供給されるとともに、RMW回路5(書き込み部14(図4))から第2階層の画素m(2m+1,2n+1)が供給されても、その画素m(2m+1,2n+1)は、第2階層メモリ3に記憶されない。
【0127】
また、記憶装置に記憶された第3階層の画像の読み出しは、上述の図5における場合と同様に行うことができるが、第1または第2階層の画像の読み出しは、次のようにして行われる。
【0128】
即ち、図6は、第1階層メモリ2の記憶容量を少ないものにした場合において、第1階層の画像を読み出すときの、図1の記憶装置の構成例を示している。
【0129】
この場合、アドレス供給回路1は、遅延回路31および選択回路32乃至34で構成される。遅延回路31には、水平アドレスHAおよび垂直アドレスVAが入力され、そこでは、例えば、そのうちの垂直アドレスVAの上位7ビットva2乃至va8が、その下位3ビット目va2の変化に対応してラッチされて出力されるようになされている。
【0130】
即ち、遅延回路31は、垂直アドレスVAの下位3ビット目va2が0から1に変化するときと、1から0に変化するときとを検出し、その変化の直前の垂直アドレスVAの上位7ビットva2乃至va8をラッチして、残りの垂直アドレスおよび水平アドレスとともに出力するようになされている。従って、遅延回路31が出力する水平アドレスHAおよび垂直アドレスVAは、アドレス供給回路1に供給される水平アドレスHAおよび垂直アドレスVAを4(=23-1)ライン分だけ遅延したものとなる。なお、遅延回路31では、垂直アドレスVAの下位3ビット目va2が変化するときの、その変化直前の垂直アドレスVAの上位7ビットva2乃至va8をラッチすれば良いから、従来における画像をラインディレイするための遅延回路のように、大型のものにはならない。即ち、遅延回路31は、垂直アドレスVAの上位7ビットva2乃至va8をラッチする、例えば、7個のフリップフロップなどで構成することができ、従って、小型に構成することができる。
【0131】
ここで、以下、適宜、遅延回路31が発生する4ライン前の水平アドレスHAまたは垂直アドレスVAを、それぞれ遅延水平アドレスHAまたは遅延垂直アドレス(所定のアドレス信号)という。
【0132】
遅延水平アドレスHAおよび遅延垂直アドレスVAは、選択回路32に供給される。また、遅延水平アドレスHAおよび遅延垂直アドレスVAのうちの、遅延水平アドレスHAの最下位ビットha0を除く上位8ビットha1乃至ha8、および遅延垂直アドレスVAの最下位ビットva0を除く上位8ビットva1乃至va8は、選択回路33に供給される。さらに、遅延水平アドレスHAおよび遅延垂直アドレスVAのうちの、遅延水平アドレスHAの下位2ビットha0,ha1を除く上位7ビットha2乃至ha8、および遅延垂直アドレスVAの下位2ビットva0,va1を除く上位7ビットva2乃至va8は、選択回路34に供給される。
【0133】
選択回路32には、遅延水平アドレスHAおよび遅延垂直アドレスVAの他、アドレス供給回路1に供給される水平アドレスHAおよび垂直アドレスVAがそのまま供給されるとともに、垂直アドレスVAのうちの下位3ビット目va2が、制御信号として供給されるようになされている。そして、選択回路32では、制御信号va2に対応して、遅延水平アドレスHAおよび遅延垂直アドレスVAと、水平アドレスHAおよび垂直アドレスVAのうちの一方がAバンクアドレスとして、他方がBバンクアドレスとして、それぞれ選択され、第1階層メモリ2のAバンクアドレス端子と、Bバンクアドレス端子にそれぞれ供給されるようになされている。
【0134】
即ち、選択回路32は、例えば、遅延水平アドレスHAおよび遅延垂直アドレスVAをAバンクアドレスとして、水平アドレスHAおよび垂直アドレスVAをBバンクアドレスとして、それぞれ選択している場合において、制御信号va2が変化すると、遅延水平アドレスHAおよび遅延垂直アドレスVAをBバンクアドレスとして、水平アドレスHAおよび垂直アドレスVAをAバンクアドレスとして、それぞれ選択する。さらに、その後、選択回路32は、制御信号va2が再度変化すると、遅延水平アドレスHAおよび遅延垂直アドレスVAをAバンクアドレスとして、水平アドレスHAおよび垂直アドレスVAをBバンクアドレスとして、それぞれ再び選択する。従って、選択回路32では、制御信号va2が変化するごとに、遅延水平アドレスHAおよび遅延垂直アドレスVAが、AバンクアドレスまたはBバンクアドレスとして交互に選択されるとともに、水平アドレスHAおよび垂直アドレスVAが、BバンクアドレスまたはAバンクアドレスとして交互に選択される。
【0135】
選択回路33には、遅延水平アドレスHAの上位8ビットha1乃至ha8および遅延垂直アドレスVAの上位8ビットva1乃至va8の他、アドレス供給回路1に供給される水平アドレスHAの上位8ビットha1乃至ha8および垂直アドレスVAの上位8ビットva1乃至va8が供給されるとともに、垂直アドレスVAのうちの下位3ビット目va2が、制御信号として供給されるようになされている。そして、選択回路33においても、選択回路32における場合と同様に、制御信号va2が変化するごとに、遅延水平アドレスHAの上位8ビットha1乃至ha8および遅延垂直アドレスVAの上位8ビットva1乃至va8が、AバンクアドレスまたはBバンクアドレスとして交互に選択されるとともに、水平アドレスHAの上位8ビットha1乃至ha8および垂直アドレスVAの上位8ビットva1乃至va8が、BバンクアドレスまたはAバンクアドレスとして交互に選択されるようになされている。
【0136】
選択回路33において、AバンクアドレスまたはBバンクアドレスとして選択されたものは、第2階層メモリ3のAバンクアドレス端子またはBバンクアドレス端子にそれぞれ供給されるようになされている。
【0137】
選択回路34には、遅延水平アドレスHAの上位7ビットha2乃至ha8および遅延垂直アドレスVAの上位7ビットva2乃至va8の他、アドレス供給回路1に供給される水平アドレスHAの上位7ビットha2乃至ha8および垂直アドレスVAの上位7ビットva2乃至va8が供給されるとともに、垂直アドレスVAのうちの下位3ビット目va2が、制御信号として供給されるようになされている。そして、選択回路34においても、選択回路32における場合と同様に、制御信号va2が変化するごとに、遅延水平アドレスHAの上位7ビットha2乃至ha8および遅延垂直アドレスVAの上位7ビットva2乃至va8が、AバンクアドレスまたはBバンクアドレスとして交互に選択されるとともに、水平アドレスHAの上位7ビットha2乃至ha8および垂直アドレスVAの上位7ビットva2乃至va8が、BバンクアドレスまたはAバンクアドレスとして交互に選択されるようになされている。
【0138】
選択回路34において、AバンクアドレスまたはBバンクアドレスとして選択されたものは、第3階層メモリ4のAバンクアドレス端子またはBバンクアドレス端子にそれぞれ供給されるようになされている。
【0139】
図6の実施の形態においては(後述する図8においても同様)、第1階層メモリ2のアドレス空間は、AバンクとBバンクの2つのバンク(ブロック)に分割されている。即ち、ここでは、図2において、例えば、第8αライン乃至第8α+3ラインの画素を記憶するための第1階層メモリ2の記憶領域がAバンクと、第8α+4ライン乃至第8α+7ラインの画素を記憶するための第1階層メモリ2の記憶領域がBバンクと、それぞれされている(但し、α=0,1,2,・・・,63)。
【0140】
そして、AバンクとBバンクの両方に同時にアクセスが可能なように、Aバンクにアクセスするためのアドレス端子(Aバンクアドレス端子)と、Bバンクにアクセスするためのアドレス端子(Bバンクアドレス端子)の2つのアドレス端子が設けられている。さらに、Aバンク、Bバンクそれぞれに対してデータを読み書きするための入出力端子であるデータ端子も、Aバンクデータ端子およびBバンクデータ端子の2つが設けられている。
【0141】
従って、第1階層メモリ2では、Aバンクアドレス端子に入力されたアドレス(Aバンクアドレス)に対して、Aバンクデータ端子を介して、データ(Aバンクデータ)の読み書きを行うとともに、Bバンクアドレス端子に入力されたアドレス(Bバンクアドレス)に対して、Bバンクデータ端子を介して、データ(Bバンクデータ)の読み書きを行うことができる。
【0142】
ここで、本実施の形態では、遅延水平アドレスHAおよび遅延垂直アドレスVAは、水平アドレスHAおよび垂直アドレスVAを4ライン分(第1段階の画像の4ライン分)遅延したものとなっている。従って、選択回路32において、例えば、水平アドレスHAおよび垂直アドレスVAがAバンクアドレスとして、遅延水平アドレスHAおよび遅延垂直アドレスVAがBバンクアドレスとして、それぞれ選択されている場合、第1階層メモリ2においては、水平アドレスHAおよび垂直アドレスVAに対応するAバンクのメモリセルにアクセスがなされるが、このとき、同時に、その4ライン分の時間だけ前にアクセスされた、遅延水平アドレスHAおよび遅延垂直アドレスVAに対応するBバンクのメモリセルにもアクセスがなされる。
【0143】
即ち、例えば、図7に示すように、第1階層メモリ2を、Aバンクとしての記憶領域と、Bバンクとしての記憶領域とに分けて考えれば、Aバンクのあるメモリセルにアクセスがなされているとき、同時に、そのメモリセルに対応するBバンクのメモリセルにもアクセスがなされる。この同時にアクセスされるAバンクおよびBバンクの、対応するメモリセルが、本実施の形態では、4ラインに相当する分だけ離れている。ここで、このように同時にアクセスされるAバンクおよびBバンクのメモリセルを、4ラインに相当する分だけ離したのは、本実施の形態では、最上位階層である第3階層の1つの画素が、第1階層の4×4画素を単位として生成されるため、バンクは、少なくとも、そのような単位とするのが好ましいからである。従って、ここでは、4ラインごとに、交互に、AバンクとBバンクとに分けたが、その他、例えば、4列ごとに分けることも可能であるし、バンク数も、AバンクおよびBバンクの2つに限定されるものではない。さらに、横および縦方向の両方向に、即ち、いわば格子状に、バンクをきることも可能である。
【0144】
図6に戻り、第2階層メモリ3においても、第1階層メモリ2と同様に、そのアドレス空間がAバンクとBバンクの2つのバンクに分割されている。但し、本実施の形態では、第2階層の画像を構成する横または縦の画素数それぞれは、第1階層の画像の1/2であるから、第2階層メモリ3においては、第2階層の第4αラインおよび第4α+1ラインの画素を記憶するための第2階層メモリ3の記憶領域がAバンクと、第4α+2ラインおよび第4α+3ラインの画素を記憶するための第2階層メモリ3の記憶領域がBバンクと、それぞれされている。
【0145】
第3階層メモリ4においても、第1階層メモリ2と同様に、そのアドレス空間がAバンクとBバンクの2つのバンクに分割されている。但し、本実施の形態では、第3階層の画像を構成する横または縦の画素数それぞれは、第1階層の画像の1/4であるから、第3階層メモリ4においては、第3階層の第2αラインの画素を記憶するための第3階層メモリ4の記憶領域がAバンクと、第2α+1ラインの画素を記憶するための第3階層メモリ4の記憶領域がBバンクと、それぞれされている。
【0146】
第1階層メモリ2のAバンクまたはBバンクそれぞれから読み出されたデータ(AバンクデータまたはBバンクデータ)が出力されるAバンクデータ端子またはBバンクデータ端子は、いずれも選択回路41に接続されている。また、選択回路41には、アドレス供給回路1から、垂直アドレスVAの下位3ビット目va2が、制御信号として供給されるようになされており、選択回路41では、制御信号va2に対応して、Aバンクデータ端子またはBバンクデータ端子のうちの一方が読み出し部44に接続され、他方が読み出し部45に接続されるようになされている。
【0147】
即ち、選択回路41は、ある時点において、例えば、Aバンクデータ端子またはBバンクデータ端子を、読み出し部44または45にそれぞれ接続している場合において、制御信号va2が変化すると、Aバンクデータ端子またはBバンクデータ端子を、読み出し部45または44にそれぞれ接続する。さらに、その後、制御信号va2が再度変化すると、選択回路41は、Aバンクデータ端子またはBバンクデータ端子を、読み出し部44または45にそれぞれ再び接続する。従って、選択回路41によれば、制御信号va2が変化するごとに、Aバンクデータ端子が読み出し部44または45に交互に接続されるとともに、Bバンクデータ端子が読み出し部45または44に交互に接続される。
【0148】
第2階層メモリ3のAバンクに書き込まれるデータが供給されるとともに、Aバンクから読み出されたデータが出力されるAバンクデータ端子、およびそのBバンクに書き込まれるデータが供給されるとともに、Bバンクから読み出されたデータが出力されるBバンクデータ端子は、いずれも選択回路42に接続されている。また、選択回路42にも、アドレス供給回路1から、垂直アドレスVAの下位3ビット目va2が、制御信号として供給されるようになされており、選択回路42では、制御信号va2に対応して、Aバンクデータ端子またはBバンクデータ端子のうちの一方が書き込み部46および読み出し部47に接続され、他方が書き込み部48および読み出し部49に接続されるようになされている。
【0149】
即ち、選択回路42は、ある時点において、例えば、Aバンクデータ端子を書き込み部46および読み出し部47に接続し、Bバンクデータ端子を書き込み部48および読み出し部49に接続している場合において、制御信号va2が変化すると、Aバンクデータ端子を書き込み部48および読み出し部49に接続し、Bバンク端子を書き込み部46および読み出し部47に接続する。さらに、その後、制御信号va2が再度変化すると、選択回路42は、Aバンクデータ端子を書き込み部46および読み出し部47に再び接続するとともに、Bバンクデータ端子を書き込み部48および読み出し部49に再び接続する。従って、選択回路42によれば、制御信号va2が変化するごとに、Aバンクデータ端子が、書き込み部46と読み出し部47、または書き込み部48と読み出し部49に交互に接続されるとともに、Bバンクデータ端子が、書き込み部48と読み出し部49、または書き込み部46と読み出し部47に交互に接続される。
【0150】
第3階層メモリ4のAバンクに書き込まれるデータが供給されるとともに、Aバンクから読み出されたデータが出力されるAバンクデータ端子、およびそのBバンクに書き込まれるデータが供給されるとともに、Bバンクから読み出されたデータが出力されるBバンクデータ端子は、いずれも選択回路43に接続されている。また、選択回路43にも、アドレス供給回路1から、垂直アドレスVAの下位3ビット目va2が、制御信号として供給されるようになされている。そして、選択回路43においても、選択回路42における場合と同様に、制御信号va2が変化するごとに、Aバンクデータ端子が、書き込み部50と読み出し部51、または書き込み部52と読み出し部53に交互に接続されるとともに、Bバンクデータ端子が、書き込み部52と読み出し部53、または書き込み部50と読み出し部51に交互に接続されるようになされている。
【0151】
読み出し部44または45は、選択回路41を介して、第1階層メモリ2からデータを読み出すようになされている。読み出し部44が読み出したデータは、演算器54および選択回路58に供給されるとともに、スイッチ61を介して演算器56に供給されるようになされている。また、読み出し部45が読み出したデータは、演算器55および57に供給されるようになされている。書き込み部46は、演算器54の出力を、選択回路42を介して、第2階層メモリ3に書き込むようになされている。読み出し部47は、選択回路42を介して、第2階層メモリ3からデータを読み出し、演算器54および選択回路58に供給するようになされている。書き込み部48は、演算器55の出力を、選択回路42を介して、第2階層メモリ3に書き込むようになされている。読み出し部49は、選択回路42を介して、第2階層メモリ3からデータを読み出し、演算器55およびスイッチ62に供給するようになされている。書き込み部50は、演算器56の出力を、選択回路43を介して、第3階層メモリ4に書き込むようになされている。読み出し部51は、選択回路43を介して、第3階層メモリ4からデータを読み出し、演算器56および選択回路58に供給するようになされている。書き込み部52は、演算器57の出力を、選択回路43を介して、第3階層メモリ4に書き込むようになされている。読み出し部53は、選択回路43を介して、第3階層メモリ4からデータを読み出し、演算器57に供給するようになされている。
【0152】
演算器54は、読み出し部47の出力から、読み出し部44の出力を減算して、その減算結果を、書き込み部46に供給するようになされている。演算器55は、読み出し部45および49の出力どうしを加算し、その加算結果を、書き込み部48に供給するようになされている。演算器56は、読み出し部51の出力から、スイッチ61を介して供給される信号を減算し、書き込み部50に供給するようになされている。演算器57は、読み出し部45および53の出力どうしを加算し、その加算結果を、書き込み部52に供給するようになされている。なお、演算器57は、スイッチ62がオン状態になっており、これにより、読み出し部49の出力が供給される場合は、その出力も加算の対象とするようになされている。
【0153】
選択回路58は、ANDゲート59および60の出力に対応して、読み出し部44,47、または51の出力のうちのいずれかを選択して出力するようになされている。ANDゲート59には、アドレス供給回路1から、水平アドレスHAの最下位ビットha0と、垂直アドレスVAの最下位ビットva0が、制御信号として供給されるようになされており、ANDゲート59は、その論理積を演算して、選択回路58に供給するようになされている。ANDゲート60には、アドレス供給回路1から、水平アドレスHAの下位2ビット目ha1と、垂直アドレスVAの下位2ビット目va1が、制御信号として供給されるようになされており、ANDゲート60は、その論理積を演算して、選択回路58に供給するようになされている。
【0154】
スイッチ61は、ANDゲート59の出力に対応して、端子61aまたは61bのうちのいずれか一方を選択するようになされている。なお、端子61aまたは61bには、読み出し部44または47の出力がそれぞれ供給されるようになされている。スイッチ62は、NORゲート63の出力に対応してオン/オフし、読み出し部49の出力を、演算器57に供給するようになされている。NORゲート63には、ANDゲート59と同様に、最下位ビットha0とva0が供給されるようになされており、その出力によって、スイッチ62のオン/オフが制御されるようになされている。
【0155】
ここでは、以上の選択回路41乃至43、読み出し部44,45、書き込み部46、読み出し部47、書き込み部48、読み出し部49、書き込み部50、読み出し部51、書き込み部52、読み出し部53、演算器54乃至57、選択回路58、ANDゲート59,60、スイッチ61,62、およびNORゲート63で、RMW回路5が構成されている。
【0156】
なお、図6(後述する図8においても同様)においては、クロック、R/W信号、および階層フラグの図示は省略してある。
【0157】
次に、その動作について説明する。
【0158】
いま、選択回路32において、例えば、アドレス供給回路1に供給された水平アドレスHAおよび垂直アドレスVAがAバンクアドレスとして、遅延水平アドレスHAおよび遅延垂直アドレスVAがBバンクアドレスとして、それぞれ選択されているとする。
【0159】
この場合、選択回路33および34においても、同様にして、AバンクアドレスおよびBバンクアドレスが選択される。即ち、選択回路33では、水平アドレスHAの上位8ビットha1乃至ha8および垂直アドレスVAの上位8ビットva1乃至va8が、Aバンクアドレスとして、遅延水平アドレスHAの上位8ビットha1乃至ha8および遅延垂直アドレスVAの上位8ビットva1乃至va8が、Bバンクアドレスとして、それぞれ選択される。また、選択回路34では、水平アドレスHAの上位7ビットha2乃至ha8および垂直アドレスVAの上位7ビットva2乃至va8が、Aバンクアドレスとして、遅延水平アドレスHAの上位7ビットha2乃至ha8および遅延垂直アドレスVAの上位7ビットva2乃至va8が、Bバンクアドレスとして、それぞれ選択される。
【0160】
選択回路32乃至34において選択されたAバンクアドレスとBバンクアドレスは、第1階層メモリ2、第2階層メモリ3、または第3階層メモリ4それぞれのAバンクアドレス端子とBバンクアドレス端子に供給される。
【0161】
さらに、この場合、選択回路41においては、第1階層メモリ2のAバンクデータ端子が読み出し部44に接続されるとともに、そのBバンクデータ端子が読み出し部45に接続される。また、選択回路42では、第2階層メモリ3のAバンクデータ端子が、書き込み部46および読み出し部47に接続されるとともに、そのBバンクデータ端子が、書き込み部48および読み出し部49に接続される。さらに、選択回路43では、第3階層メモリ4のAバンクデータ端子が、書き込み部50および読み出し部51に接続されるとともに、そのBバンクデータ端子が、書き込み部52および読み出し部53に接続される。
【0162】
読み出し部44は、第1階層メモリ2から、選択回路32が出力するAバンクアドレスに記憶されている第1階層の画素(画素値)を、選択回路41を介して読み出し、演算器54、選択回路58、およびスイッチ61の端子61aに供給する。
【0163】
選択回路58は、ANDゲート59の出力が1でないとき(0のとき)、読み出し部44の出力を、第1階層の画素として選択して出力する。即ち、ANDゲート59の出力が1でないときというのは、ha0またはva0のうちの少なくとも一方が0であるときであり、図2にD1で示すような第1階層の2×2の4画素h(2s,2t),h(2s+1,2t),h(2s,2t+1),h(2s+1,2t+1)のうちの、右下の画素h(2s+1,2t+1)を除く画素h(2s,2t),h(2s+1,2t),h(2s,2t+1)の中のいずれかが読み出されるタイミングである。h(2s,2t),h(2s+1,2t),h(2s,2t+1)は、いずれも、第1階層メモリ2に記憶されているから、その第1階層メモリ2から読み出された値が、そのまま、選択部58で選択されて出力される。
【0164】
一方、読み出し部47は、第2階層メモリ3から、選択回路33が出力するAバンクアドレスに記憶されている第2階層の画素(画素値)を、選択回路42を介して読み出し、演算器54、選択回路58、およびスイッチ61の端子61bに供給する。
【0165】
ここで、第1階層の2×2の4画素h(2s,2t),h(2s+1,2t),h(2s,2t+1),h(2s+1,2t+1)にアクセスがなされるタイミングにおいては、即ち、第1階層メモリ2のAバンクアドレス(2s,2t),(2s+1,2t),(2s,2t+1),(2s+1,2t+1)にアクセスがなされる場合においては、上述したことから、いずれの場合においても、第2階層メモリ3のAバンクアドレス(s,t)にアクセスがなされる。
【0166】
従って、読み出し部44が、第1階層メモリ2から、第1階層の画素h(2s,2t),h(2s+1,2t),h(2s,2t+1)を読み出し、演算器54に供給するとき、読み出し部47においては、第2階層メモリ3のAバンクアドレス(s,t)からデータが読み出され、演算器54に供給される。
【0167】
演算器54では、読み出し部47の出力から読み出し部44の出力が減算され、書き込み部46に供給される。書き込み部46は、演算器54の出力を、選択回路42を介して、第2階層メモリ3のAバンクアドレス(s,t)に書き込む。
【0168】
従って、最初は、第2階層メモリ3のAバンクアドレス(s,t)には、第1階層の2×2の4画素h(2s,2t),h(2s+1,2t),h(2s,2t+1),h(2s+1,2t+1)の加算値である第2階層の画素m(s,t)が記憶されているが、読み出し部44が、第1階層の画素h(2s,2t)を読み出すとともに、読み出し部47が、第2階層メモリ3のAバンクアドレス(s,t)に記憶されているデータ(ここでは、m(s,t))を読み出すことで、演算器54において、それらの減算値(m(s,t)−h(2s,2t))が求められ、書き込み部46において、第2階層メモリ3のAバンクアドレス(s,t)に書き込まれる。
【0169】
さらに、読み出し部44が、第1階層の画素h(2s+1,2t)を読み出すとともに、読み出し部47が、第2階層メモリ3のAバンクアドレス(s,t)に記憶されているデータ(ここでは、m(s,t)−h(2s,2t))を読み出すことで、演算器54において、それらの減算値(m(s,t)−h(2s,2t)−h(2s+1,2t))が求められ、書き込み部46において、第2階層メモリ3のAバンクアドレス(s,t)に書き込まれる。
【0170】
その後、読み出し部44が、第1階層の画素h(2s,2t+1)を読み出すとともに、読み出し部47が、第2階層メモリ3のAバンクアドレス(s,t)に記憶されているデータ(ここでは、m(s,t)−h(2s,2t)−h(2s+1,2t))を読み出すことで、演算器54において、それらの減算値(m(s,t)−h(2s,2t)−h(2s+1,2t)−h(2s,2t+1))が求められ、書き込み部46において、第2階層メモリ3のAバンクアドレス(s,t)に書き込まれる。即ち、第2階層メモリ3のAバンクアドレス(s,t)には、第1階層の画素h(2s+1,2t+1)(=m(s,t)−h(2s,2t)−h(2s+1,2t)−h(2s,2t+1))が書き込まれる。
【0171】
従って、第1階層メモリ2のAバンクアドレス(2s+1,2t+1)(ここでは、このアドレスに対応するメモリセルはなく、従って、このアドレスにアクセスがなされても、例えば、何も書き込まれず、何も読み出されない)にアクセスがなされるタイミングにおいては、読み出し部47が、第2階層メモリ3のAバンクアドレス(s,t)から読み出すデータは、図2にD1で示すような第1階層の2×2の4画素h(2s,2t),h(2s+1,2t),h(2s,2t+1),h(2s+1,2t+1)のうちの、右下の画素(画素値)h(2s+1,2t+1)(但し、h(4m+3,4n+3)を除く)になっている。
【0172】
一方、選択回路58は、ANDゲート59または60の出力のうちの、ANDゲート59の出力のみが1のとき(従って、ANDゲート60の出力は0)、読み出し部47の出力を、第1階層の画素として選択して出力する。即ち、ANDゲート59の出力のみが1のときというのは、ha0およびva0の両方が1で、ha1またはva1のうちのいずれか一方、または両方が0であるときであり、図2にD1で示すような第1階層の2×2の4画素h(2s,2t),h(2s+1,2t),h(2s,2t+1),h(2s+1,2t+1)のうちの、右下の画素h(2s+1,2t+1)(但し、h(4m+3,4n+3)を除く)が読み出されるタイミングである。この画素h(2s+1,2t+1)は、上述したように、第2階層メモリ3のAバンクアドレス(s,t)から、読み出し部47によって読み出されるから、読み出し部47の出力が、選択部58で選択されて出力される。
【0173】
一方、読み出し部51は、第3階層メモリ4から、選択回路34が出力するAバンクアドレスに記憶されている第3階層の画素(画素値)を、選択回路43を介して読み出し、演算器56および選択回路58に供給する。
【0174】
ここで、図2にD2で示すような第1階層の4×4の16画素h(4m,4n),h(4m+1,4n),h(4m+2,4n),h(4m+3,4n),h(4m,4n+1),h(4m+1,4n+1),h(4m+2,4n+1),h(4m+3,4n+1),h(4m,4n+2),h(4m+1,4n+2),h(4m+2,4n+2),h(4m+3,4n+2),h(4m,4n+3),h(4m+1,4n+3),h(4m+2,4n+3),h(4m+3,4n+3)にアクセスがなされるタイミングでは、上述したことから、いずれの場合においても、第3階層メモリ4のAバンクアドレス(m,n)にアクセスがなされる。
【0175】
従って、読み出し部44が、第1階層メモリ2から、第1階層の2×2画素のうちの右下の画素h(2s+1,2t+1)を除く第1階層の画素h(4m,4n),h(4m+1,4n),h(4m+2,4n),h(4m+3,4n),h(4m,4n+1),h(4m+2,4n+1),h(4m,4n+2),h(4m+1,4n+2),h(4m+2,4n+2),h(4m+3,4n+2),h(4m,4n+3),h(4m+2,4n+3)を読み出し、端子61aに供給するとき、読み出し部51においては、第3階層メモリ4のAバンクアドレス(m,n)からデータが読み出され、演算器56に供給される。
【0176】
スイッチ61は、ANDゲート59の出力が0のとき、端子61aを選択するようになされており、従って、読み出し部44が出力する第1階層の画素h(4m,4n),h(4m+1,4n),h(4m+2,4n),h(4m+3,4n),h(4m,4n+1),h(4m+2,4n+1),h(4m,4n+2),h(4m+1,4n+2),h(4m+2,4n+2),h(4m+3,4n+2),h(4m,4n+3),h(4m+2,4n+3)は、スイッチ61を介して演算器56に供給される。
【0177】
また、読み出し部47が、上述したようにして、第1階層の2×2画素の右下の画素h(2s+1,2t+1)に相当する画素h(4m+1,4n+1),h(4m+3,4n+1),h(4m+1,4n+3)を出力するとき、即ち、ANDゲート59の出力が1のとき、スイッチ61は、端子61bを選択するようになされており、従って、読み出し部47が出力する第1階層の画素h(4m+1,4n+1),h(4m+3,4n+1),h(4m+1,4n+3)も、スイッチ61を介して演算器56に供給される。
【0178】
演算器56では、読み出し部51の出力からスイッチ61の出力が減算され、書き込み部50に供給される。書き込み部50は、演算器56の出力を、選択回路43を介して、第3階層メモリ4のAバンクアドレス(m,n)に書き込む。
【0179】
従って、最初は、第3階層メモリ4のAバンクアドレス(m,n)には、第1階層の、上述の4×4の16画素の加算値である第3階層の画素q(m,n)が記憶されているが、読み出し部44が、第1階層の画素h(4m,4n)を読み出すとともに、読み出し部51が、第3階層メモリ4のAバンクアドレス(m,n)に記憶されているデータ(ここでは、q(m,n))を読み出すことで、演算器56において、それらの減算値(q(m,n)−h(4m,4n))が求められ、書き込み部50において、第3階層メモリ4のAバンクアドレス(m,n)に書き込まれる。
【0180】
さらに、読み出し部44が、第1階層の画素h(4m+1,4n)を読み出すとともに、読み出し部51が、第3階層メモリ4のAバンクアドレス(m,n)に記憶されているデータ(ここでは、q(m,n)−h(4m,4n))を読み出すことで、演算器56において、それらの減算値(q(m,n)−h(4m,4n)−h(4m+1,4n))が求められ、書き込み部50において、第3階層メモリ4のAバンクアドレス(m,n)に書き込まれる。
【0181】
以下、同様にして、第3階層メモリ4のAバンクアドレス(m,n)の記憶値が書き換えられていく。
【0182】
そして、読み出し部47において、第1階層の2×2画素のうちの右下の画素h(2s+1,2t+1)に相当する第1階層の画素h(4m+1,4n+1)が読み出されると、これは、上述したように、スイッチ61を介して、演算器56に供給される。このとき、第3階層メモリ4のAバンクアドレス(m,n)には、式q(m,n)−h(4m,4n)−h(4m+1,4n)−h(4m+2,4n)−h(4m+3,4n)−h(4m,4n+1)で表されるデータが記憶されており、読み出し部51では、このデータが読み出され、演算器56に供給される。
【0183】
演算器56では、読み出し部51の出力から読み出し部47の出力が減算され、その減算値(q(m,n)−h(4m,4n)−h(4m+1,4n)−h(4m+2,4n)−h(4m+3,4n)−h(4m,4n+1)−h(4m+1,4n+1))が、書き込み部50によって、第3階層メモリ4のAバンクアドレス(m,n)に書き込まれる。
【0184】
以下、同様にして、最終的には、即ち、読み出し部44が、第1階層の画素h(4m+2,4n+3)を読み出すとともに、読み出し部51が、第3階層メモリ4のAバンクアドレス(m,n)に記憶されているデータ(ここでは、q(m,n)−h(4m,4n)−h(4m+1,4n)−h(4m+2,4n)−h(4m+3,4n)−h(4m,4n+1)−h(4m+1,4n+1)−h(4m+2,4n+1)−h(4m+3,4n+1)−h(4m,4n+2)−h(4m+1,4n+2)−h(4m+2,4n+2)−h(4m+3,4n+2)−h(4m,4n+3)−h(4m+1,4n+3))を読み出すことで、演算器56において、それらの減算値が求められ、書き込み部50において、第3階層メモリ4のAバンクアドレス(m,n)に書き込まれる。即ち、第3階層メモリ4のAバンクアドレス(m,n)には、第1階層の画素h(4m+3,4n+3)(=q(m,n)−h(4m,4n)−h(4m+1,4n)−h(4m+2,4n)−h(4m+3,4n)−h(4m,4n+1)−h(4m+1,4n+1)−h(4m+2,4n+1)−h(4m+3,4n+1)−h(4m,4n+2)−h(4m+1,4n+2)−h(4m+2,4n+2)−h(4m+3,4n+2)−h(4m,4n+3)−h(4m+1,4n+3)−h(4m+2,4n+3))が書き込まれる。
【0185】
従って、第1階層メモリ2のAバンクアドレス(4m+3,4n+3)(ここでは、このアドレスに対応するメモリセルはなく、従って、このアドレスにアクセスがなされても、例えば、何も書き込まれず、何も読み出されない)にアクセスがなされるタイミングにおいては、読み出し部51が、第3階層メモリ4のAバンクアドレス(m,n)から読み出すデータは、図2にD2で示すような第1階層の4×4の16画素のうちの、右下の画素(画素値)h(4m+3,4n+3)になっている。
【0186】
一方、選択回路58は、ANDゲート59および60の両方の出力が1のとき、読み出し部51の出力を、第1階層の画素として選択して出力する。即ち、ANDゲート59および50の両方の出力が1のときというのは、ha0,va0,ha1,va1のすべてが1であるときであり、図2にD2で示すような第1階層の4×4の16画素のうちの、右下の画素h(4m+3,4n+3)が読み出されるタイミングである。この画素h(4m+3,4n+3)は、上述したように、第3階層メモリ4のAバンクアドレス(m,n)から、読み出し部51によって読み出されるから、読み出し部51の出力が、選択部58で選択されて出力される。
【0187】
ところで、以上のようにして、第1階層の画素が読み出されていくと、第2階層メモリ3には、第1階層の画素h(2s+1,2t+1)(但し、h(4m+3,4n+3)を除く)が記憶されるようになり、また、第3階層メモリ4には、第1階層の画素h(4m+3,4n+3)が記憶されるようになる。
【0188】
即ち、第2階層メモリ3または第3階層メモリ4の記憶値は、第2または第3階層の画素それぞれから、第1階層の画素に書き換えられる。
【0189】
従って、このように書き換えられた第2階層メモリ3または第3階層メモリ4の記憶値を、それぞれ、元の第2または第3階層の画素に戻す必要がある(但し、必要がなければ、戻さなくてもよい)。
【0190】
そこで、上述したように、第1階層メモリ2は、第8αライン乃至第8α+3ラインの画素を記憶するためのAバンクと、第8α+4ライン乃至第8α+7ラインの画素を記憶するためのBバンクとに分離されている。さらに、第2階層メモリ3は、第2階層の第4αラインおよび第4α+1ラインの画素を記憶するためのAバンクと、第2階層の第4α+2ラインおよび第4α+3ラインの画素を記憶するためのBバンクとに分離されており、また、第3階層メモリ4は、第3階層の第2αラインの画素を記憶するためのAバンクと、第2α+1ラインの画素を記憶するためのBバンクとに分離されている。
【0191】
そして、本実施の形態では、遅延水平アドレスHAおよび遅延垂直アドレスVAは、水平アドレスHAおよび垂直アドレスVAを4ライン分遅延したものとなっており、上述したように、水平アドレスHAおよび垂直アドレスVAがAバンクアドレスとして、遅延水平アドレスHAおよび遅延垂直アドレスVAがBバンクアドレスとして、それぞれ選択されている場合には、第1階層メモリ2においては、水平アドレスHAおよび垂直アドレスVAに対応するAバンクのメモリセルにアクセスがなされるが、このとき、同時に、その4ライン分だけ前にアクセスされた、遅延水平アドレスHAおよび遅延垂直アドレスVAに対応するBバンクのメモリセル(Aバンクのメモリセルの位置に対応するBバンクのメモリセル)にもアクセスがなされる。
【0192】
同様に、第2階層メモリ3においては、Aバンクのメモリセルにアクセスがなされるとともに、2ライン分だけ前にアクセスされたBバンクのメモリセルにアクセスがなされる。さらに、第3階層メモリ4においては、Aバンクのメモリセルにアクセスがなされるとともに、1ライン分だけ前にアクセスされたBバンクのメモリセルにアクセスがなされる。
【0193】
従って、読み出し部44が、第1階層メモリ2のAバンクから、第1階層の画素h(2s,2t),h(2s+1,2t),h(2s,2t+1)を読み出すとき、読み出し部45においては、選択回路41を介して、第1階層メモリ2のBバンクから、4ライン前にアクセスされた第1階層の画素h(2s,2t’),h(2s+1,2t’),h(2s,2t’+1)がそれぞれ読み出され、演算器55に供給される。ここで、t’=t−2である。
【0194】
また、読み出し部45が、第1階層メモリ2のBバンクから、第1階層の画素h(2s,2t’),h(2s+1,2t’),h(2s,2t’+1)を読み出すとき、読み出し部49においては、いずれのときも、選択回路42を介して、第2階層メモリ3のBバンクにおけるアドレス(所定のアドレス)(s,t’)から、データが読み出され、演算器55に供給される。
【0195】
演算器55では、読み出し部45の出力と読み出し部49の出力とが加算され、その加算値は、書き込み部48に供給される。書き込み部48は、演算器55の出力を、選択回路42を介して、第2階層メモリ3のBバンクアドレス(s,t’)に書き込む。
【0196】
従って、最初は、第2階層メモリ3のBバンクアドレス(s,t’)には、第2階層について2ライン分(第1階層については4ライン分)だけ前にアクセスされることによって求められた第1階層の画素h(2s+1,2t’+1)が記憶されているが、読み出し部45が、第1階層メモリ2のBバンクから、第1階層の画素h(2s,2t’)を読み出すとともに、読み出し部49が、第2階層メモリ3のBバンクアドレス(s,t’)に記憶されているデータ(ここでは、h(2s+1,2t’+1))を読み出すことで、演算器55において、それらの加算値(h(2s,2t’)+h(2s+1,2t’+1))が求められ、書き込み部48において、第2階層メモリ3のBバンクアドレス(s,t’)に書き込まれる。
【0197】
さらに、読み出し部45が、第1階層メモリ2のBバンクから、第1階層の画素h(2s+1,2t’)を読み出すとともに、読み出し部49が、第2階層メモリ3のBバンクアドレス(s,t’)に記憶されているデータ(ここでは、h(2s,2t’)+h(2s+1,2t’+1))を読み出すことで、演算器55において、それらの加算値(h(2s,2t’)+h(2s+1,2t)+h(2s+1,2t’+1))が求められ、書き込み部48において、第2階層メモリ3のBバンクアドレス(s,t’)に書き込まれる。
【0198】
その後、読み出し部45が、第1階層メモリ2のBバンクから、第1階層の画素h(2s,2t’+1)を読み出すとともに、読み出し部49が、第2階層メモリ3のBバンクアドレス(s,t’)に記憶されているデータ(ここでは、h(2s,2t’)+h(2s+1,2t)+h(2s+1,2t’+1))を読み出すことで、演算器55において、それらの加算値(h(2s,2t’)+h(2s+1,2t)+h(2s,2t’+1)+h(2s+1,2t’+1))が求められ、書き込み部48において、第2階層メモリ3のBバンクアドレス(s,t’)に書き込まれる。即ち、第2階層メモリ3のBバンクアドレス(s,t’)には、元の第2階層の画素m(s,t’)(=h(2s,2t’)+h(2s+1,2t)+h(2s,2t’+1)+h(2s+1,2t’+1))が書き込まれる。
【0199】
また、読み出し部44が、第1階層メモリ2のAバンクから、第1階層の2×2画素のうちの右下の画素h(2s+1,2t+1)を除く第1階層の画素h(4m,4n),h(4m+1,4n),h(4m+2,4n),h(4m+3,4n),h(4m,4n+1),h(4m+2,4n+1),h(4m,4n+2),h(4m+1,4n+2),h(4m+2,4n+2),h(4m+3,4n+2),h(4m,4n+3),h(4m+2,4n+3)を読み出すとき、読み出し部45においては、第1階層メモリ2のBバンクから、選択回路41を介して、4ライン前の第1階層の画素h(4m,4n’),h(4m+1,4n’),h(4m+2,4n’),h(4m+3,4n’),h(4m,4n’+1),h(4m+2,4n’+1),h(4m,4n’+2),h(4m+1,4n’+2),h(4m+2,4n’+2),h(4m+3,4n’+2),h(4m,4n’+3),h(4m+2,4n’+3)がそれぞれ読み出され、演算器57に供給される。但し、n’=n−1である。
【0200】
さらに、この場合、読み出し部53においては、選択回路43を介して、第3階層メモリ4のBバンクアドレス(m,n’)からデータが読み出され、演算器57に供給される。
【0201】
演算器57には、さらに、スイッチ62を介して、読み出し部49の出力も供給されるようになされている。スイッチ62は、NORゲート63の出力がHレベルの場合(ha0=va0=0の場合)のみオンし、他の場合はオフするようになされている。従って、スイッチ62は、読み出し部49が、第2階層メモリ3のBバンクから、第1階層の画素h(4m+1,4n’+1),h(4m+3,4n’+1),h(4m+1,4n’+3)を読み出すときのみオンし、その結果、その第1階層の画素h(4m+1,4n’+1),h(4m+3,4n’+1),h(4m+1,4n’+3)は、スイッチ62を介して演算器57に供給される。
【0202】
演算器57では、読み出し部45の出力と読み出し部53の出力とが加算され、さらに、スイッチ62がオンしており、読み出し部49の出力が供給される場合には、その出力も加算され、その加算値は、書き込み部52に供給される。書き込み部52は、演算器57の出力を、選択回路43を介して、第3階層メモリ4のBバンクアドレス(m,n’)に書き込む。
【0203】
従って、最初は、第3階層メモリ4のAバンクアドレス(m,n’)には、第3階層について1ライン分(第1階層については4ライン分)だけ前にアクセスされることによって求められた第1階層の画素h(4m+3,4n’+3)が記憶されているが、読み出し部45または49が、第1階層の画素h(4m,4n’)またはh(4m+1,4n’+1)をそれぞれ読み出すとともに、読み出し部53が、第3階層メモリ4のBバンクアドレス(m,n’)に記憶されているデータ(ここでは、h(4m+3,4n’+3))を読み出すことで、演算器57において、それらの加算値(h(4m,4n’)+h(4m+1,4n’+1)+h(4m+3,4n’+3))が求められ、書き込み部52において、第3階層メモリ4のBバンクアドレス(m,n’)に書き込まれる。
【0204】
さらに、読み出し部45が、第1階層の画素h(4m+1,4n’)を読み出すとともに、読み出し部53が、第3階層メモリ4のBバンクアドレス(m,n’)に記憶されているデータ(ここでは、h(4m,4n’)+h(4m+1,4n’+1)+h(4m+3,4n’+3))を読み出すことで、演算器57において、それらの加算値(h(4m,4n’)+h(4m+1,4n’)+h(4m+1,4n’+1)+h(4m+3,4n’+3))が求められ、書き込み部52において、第3階層メモリ4のBバンクアドレス(m,n’)に書き込まれる。
【0205】
以下、同様にして、最終的には、即ち、読み出し部45が、第1階層の画素h(4m+2,4n’+3)を読み出すとともに、読み出し部53が、第3階層メモリ4のBバンクアドレス(m,n’)に記憶されているデータ(ここでは、h(4m,4n’)+h(4m+1,4n’)+h(4m+2,4n’)+h(4m+3,4n’)+h(4m,4n’+1)+h(4m+1,4n’+1)+h(4m+2,4n’+1)+h(4m+3,4n’+1)+h(4m,4n’+2)+h(4m+1,4n’+2)+h(4m+2,4n’+2)+h(4m+3,4n’+2)+h(4m,4n’+3)+h(4m+1,4n’+3)+h(4m+3,4n’+3))を読み出すことで、演算器57において、それらの加算値が求められ、書き込み部52において、第3階層メモリ4のBバンクアドレス(m,n’)に書き込まれる。即ち、第3階層メモリ4のBバンクアドレス(m,n’)には、元の第3階層の画素q(m,n’)(=h(4m,4n’)+h(4m+1,4n’)+h(4m+2,4n’)+h(4m+3,4n’)+h(4m,4n’+1)+h(4m+1,4n’+1)+h(4m+2,4n’+1)+h(4m+3,4n’+1)+h(4m,4n’+2)+h(4m+1,4n’+2)+h(4m+2,4n’+2)+h(4m+3,4n’+2)+h(4m,4n’+3)+h(4m+1,4n’+3)+h(4m+2,4n’+3)+h(4m+3,4n’+3))が書き込まれる。
【0206】
その後、垂直アドレスVAの下位3ビット目va2が変化すると、選択回路32において、アドレス供給回路1に供給された水平アドレスHAおよび垂直アドレスVAがBバンクアドレスとして、遅延水平アドレスHAおよび遅延垂直アドレスVAがAバンクアドレスとして、それぞれ選択される。
【0207】
この場合、選択回路33および34においても、同様にして、AバンクアドレスおよびBバンクアドレスが選択される。即ち、選択回路33では、水平アドレスHAの上位8ビットha1乃至ha8および垂直アドレスVAの上位8ビットva1乃至va8が、Bバンクアドレスとして、遅延水平アドレスHAの上位8ビットha1乃至ha8および遅延垂直アドレスVAの上位8ビットva1乃至va8が、Aバンクアドレスとして、それぞれ選択される。また、選択回路34では、水平アドレスHAの上位7ビットha2乃至ha8および垂直アドレスVAの上位7ビットva2乃至va8が、Bバンクアドレスとして、遅延水平アドレスHAの上位7ビットha2乃至ha8および遅延垂直アドレスVAの上位7ビットva2乃至va8が、Aバンクアドレスとして、それぞれ選択される。
【0208】
選択回路32乃至34において選択されたAバンクアドレスとBバンクアドレスは、第1階層メモリ2、第2階層メモリ3、または第3階層メモリ4のそれぞれAバンクアドレス端子とBバンクアドレス端子に供給される。
【0209】
さらに、選択回路41においては、第1階層メモリ2のBバンクデータ端子が読み出し部44に接続されるとともに、そのAバンクデータ端子が読み出し部45に接続される。また、選択回路42では、第2階層メモリ3のBバンクデータ端子が、書き込み部46および読み出し部47に接続されるとともに、そのAバンクデータ端子が、書き込み部48および読み出し部49に接続される。さらに、選択回路43では、第3階層メモリ4のBバンクデータ端子が、書き込み部50および読み出し部51に接続されるとともに、そのAバンクデータ端子が、書き込み部52および読み出し部53に接続される。
【0210】
そして、上述の処理におけるAバンクまたはBバンクを、BバンクまたはAバンクとそれぞれ読み替えた処理が行われる。
【0211】
以下、同様の処理が行われ、第1階層の画素が選択回路58から出力されていくとともに、それに伴い書き換えられる第2階層メモリ3および第3階層メモリ4の記憶内容が、元の値に、再度書き換えられる。
【0212】
次に、図8は、第1階層メモリ2および第2階層メモリ3を、上述のように、少ない記憶容量のものとした場合における、第2階層の画像を読み出すときの、図1の記憶装置の構成例を示している。なお、図8においては、第1階層メモリ2に関する部分の図示は省略してある。
【0213】
この場合、アドレス供給回路1は、遅延回路71、並びに選択回路73および74で構成される。遅延回路31、選択回路73,74は、図6における遅延回路31、選択回路33,34とそれぞれ同様に構成されている。
【0214】
また、第2階層メモリ3および第3階層メモリ4も、図6における場合と同様に構成されている。
【0215】
さらに、RMW回路5は、選択回路81,82、読み出し部84,85、書き込み部86、読み出し部87、書き込み部88、読み出し部89、スイッチ91,92、演算器94,95、選択回路98,ANDゲート99,100で構成されている。
【0216】
第2階層メモリ3のAバンクまたはBバンクそれぞれから読み出されたデータ(AバンクデータまたはBバンクデータ)が出力されるAバンクデータ端子またはBバンクデータ端子は、いずれも選択回路81に接続されている。また、選択回路81には、アドレス供給回路1から、垂直アドレスVAの下位3ビット目va2が、制御信号として供給されるようになされており、選択回路81では、制御信号va2に対応して、Aバンクデータ端子またはBバンクデータ端子のうちの一方が読み出し部84に接続され、他方が読み出し部85に接続されるようになされている。
【0217】
即ち、選択回路81は、ある時点において、例えば、Aバンクデータ端子またはBバンクデータ端子を、読み出し部84または85にそれぞれ接続している場合において、制御信号va2が変化すると、Aバンクデータ端子またはBバンクデータ端子を、読み出し部85または84にそれぞれ接続する。さらに、その後、制御信号va2が再度変化すると、選択回路81は、Aバンクデータ端子またはBバンクデータ端子を、読み出し部84または85にそれぞれ再び接続する。従って、選択回路81によれば、制御信号va2が変化するごとに、Aバンクデータ端子が読み出し部84または85に交互に接続されるとともに、Bバンクデータ端子が読み出し部85または84に交互に接続される。
【0218】
第3階層メモリ4のAバンクに書き込まれるデータが供給されるとともに、Aバンクから読み出されたデータが出力されるAバンクデータ端子、およびそのBバンクに書き込まれるデータが供給されるとともに、Bバンクから読み出されたデータが出力されるBバンクデータ端子は、いずれも選択回路82に接続されている。また、選択回路82にも、アドレス供給回路1から、垂直アドレスVAの下位3ビット目va2が、制御信号として供給されるようになされており、選択回路82では、制御信号va2に対応して、Aバンクデータ端子またはBバンクデータ端子のうちの一方が書き込み部86および読み出し部87に接続され、他方が書き込み部88および読み出し部89に接続されるようになされている。
【0219】
即ち、選択回路82は、ある時点において、例えば、Aバンクデータ端子を書き込み部86および読み出し部87に接続し、Bバンクデータ端子を書き込み部88および読み出し部89に接続している場合において、制御信号va2が変化すると、Aバンクデータ端子を、書き込み部88および読み出し部89に接続し、Bバンク端子を、書き込み部86および読み出し部87に接続する。さらに、その後、制御信号va2が再度変化すると、選択回路82は、Aバンクデータ端子を書き込み部86および読み出し部87に再び接続するとともに、Bバンクデータ端子を書き込み部88および読み出し部89に再び接続する。従って、選択回路82によれば、制御信号va2が変化するごとに、Aバンクデータ端子が、書き込み部86と読み出し部87、または書き込み部88と読み出し部89に交互に接続されるとともに、Bバンクデータ端子が、書き込み部88と読み出し部89、または書き込み部86と読み出し部87に交互に接続される。
【0220】
読み出し部84または85は、選択回路81を介して、第2階層メモリ3からデータを読み出すようになされている。読み出し部84が読み出したデータは、スイッチ91の端子91bおよび選択回路98に供給されるようになされている。また、読み出し部85が読み出したデータは、スイッチ92の端子92bに供給されるようになされている。書き込み部86は、演算器94の出力を、選択回路82を介して、第3階層メモリ4に書き込むようになされている。読み出し部87は、選択回路82を介して、第3階層メモリ4からデータを読み出し、演算器94および選択回路98に供給するようになされている。書き込み部88は、演算器95の出力を、選択回路82を介して、第3階層メモリ4に書き込むようになされている。読み出し部89は、選択回路82を介して、第3階層メモリ4からデータを読み出し、演算器95に供給するようになされている。
【0221】
スイッチ91は、ANDゲート99の出力に対応して、端子91aまたは91bのうちのいずれか一方を選択するようになされており、その出力は、演算器94に供給されるようになされている。なお、端子91bには、0が供給されるようになされている。スイッチ92も、ANDゲート99の出力に対応して、端子92aまたは92bのうちのいずれか一方を選択するようになされており、その出力は、演算器95に供給されるようになされている。なお、端子92bには、0が供給されるようになされている。
【0222】
演算器94は、読み出し部87の出力から、スイッチ91の出力を減算して、その減算結果を、書き込み部86に供給するようになされている。演算器95は、読み出し部89の出力とスイッチ92の出力とを加算し、その加算結果を、書き込み部88に供給するようになされている。
【0223】
選択回路98は、ANDゲート99および100の出力に対応して、読み出し部84または87の出力のうちのいずれかを選択して出力するようになされている。ANDゲート99には、アドレス供給回路1から、水平アドレスHAの最下位ビットha0と、垂直アドレスVAの最下位ビットva0が、制御信号として供給されるようになされており、ANDゲート99は、その論理積を演算して、選択回路98、並びにスイッチ91および92に供給するようになされている。ANDゲート100には、アドレス供給回路1から、水平アドレスHAの下位2ビット目ha1と、垂直アドレスVAの下位2ビット目va1が、制御信号として供給されるようになされており、ANDゲート100は、その論理積を演算して、選択回路98に供給するようになされている。
【0224】
次に、その動作について説明する。
【0225】
いま、選択回路73および74において、例えば、アドレス供給回路1に供給された水平アドレスHAおよび垂直アドレスVAがAバンクアドレスとして、遅延水平アドレスHAおよび遅延垂直アドレスVAがBバンクアドレスとして、それぞれ選択されているとする。
【0226】
即ち、選択回路73では、水平アドレスHAの上位8ビットha1乃至ha8および垂直アドレスVAの上位8ビットva1乃至va8が、Aバンクアドレスとして、遅延水平アドレスHAの上位8ビットha1乃至ha8および遅延垂直アドレスVAの上位8ビットva1乃至va8が、Bバンクアドレスとして、それぞれ選択されているとする。また、選択回路74では、水平アドレスHAの上位7ビットha2乃至ha8および垂直アドレスVAの上位7ビットva2乃至va8が、Aバンクアドレスとして、遅延水平アドレスHAの上位7ビットha2乃至ha8および遅延垂直アドレスVAの上位7ビットva2乃至va8が、Bバンクアドレスとして、それぞれ選択されているとする。
【0227】
選択回路73または74において選択されたAバンクアドレスとBバンクアドレスは、第2階層メモリ3または第3階層メモリ4それぞれのAバンクアドレス端子とBバンクアドレス端子に供給される。
【0228】
さらに、この場合、選択回路81においては、第2階層メモリ3のAバンクデータ端子が読み出し部84に接続されるとともに、そのBバンクデータ端子が読み出し部85に接続される。また、選択回路82では、第3階層メモリ4のAバンクデータ端子が、書き込み部86および読み出し部87に接続されるとともに、そのBバンクデータ端子が、書き込み部88および読み出し部89に接続される。
【0229】
読み出し部84は、第2階層メモリ3から、選択回路73が出力するAバンクアドレスに記憶されている第2階層の画素(画素値)を、選択回路81を介して読み出し、スイッチ91の端子91bおよび選択回路98に供給する。
【0230】
選択回路98は、ANDゲート99および100の出力のうちの、例えば、ANDゲート99の出力のみが1のとき、読み出し部84の出力を、第2階層の画素として選択して出力する。即ち、ANDゲート99の出力のみが1のときというのは、ha0およびva0の両方が1で、ha1またはva1のうちのいずれか一方、または両方が0であるときであり、図2にD1で示すような第1階層の2×2の4画素h(2s,2t),h(2s+1,2t),h(2s,2t+1),h(2s+1,2t+1)のうちの、右下の画素h(2s+1,2t+1)(但し、h(4m+3,4n+3)を除く)が読み出されるタイミングである。
【0231】
一方、上述したことから、第1階層の2×2の4画素h(2s,2t),h(2s+1,2t),h(2s,2t+1),h(2s+1,2t+1)にアクセスがなされるタイミングでは、いずれにおいても、第2階層の画素m(s,t)にアクセスがなされる。従って、第1階層の2×2の4画素h(2s,2t),h(2s+1,2t),h(2s,2t+1),h(2s+1,2t+1)にアクセスがなされるタイミングのいずれにおいても、第2階層メモリ3から読み出されるデータ、つまり、第2階層の画素m(s,t)を出力することとすると、同一の画素が4回重複して出力されることになる。
【0232】
そこで、選択回路98では、第1階層の2×2の4画素h(2s,2t),h(2s+1,2t),h(2s,2t+1),h(2s+1,2t+1)のうちの、右下の画素h(2s+1,2t+1)(但し、画素h(4m+3,4n+3)を除く)が読み出されるタイミングにおいてのみ、読み出し部84の出力、即ち、第2階層の画素m(s,t)が選択されて出力される。
【0233】
なお、同様の理由から、スイッチ91も、第1階層の画素h(2s+1,2t+1)が読み出し部84から出力されるタイミング(ANDゲート99の出力が1になるタイミング)においてのみ、端子91bを選択するようになされており、他の場合は、端子91aを選択している。即ち、これにより、演算器94には、第1階層の2×2の4画素h(2s,2t),h(2s+1,2t),h(2s,2t+1),h(2s+1,2t+1)のうちの、右下の画素h(2s+1,2t+1)が読み出されるタイミングにおいてのみ、読み出し部84が出力する第2階層の画素m(s,t)が供給され、他の場合は0が供給される。
【0234】
一方、読み出し部87は、第3階層メモリ4から、選択回路74が出力するAバンクアドレスに記憶されている第3階層の画素(画素値)を、選択回路82を介して読み出し、演算器94および選択回路98に供給する。
【0235】
即ち、読み出し部87では、第1階層メモリ2のアドレス(4m,4n),(4m+1,4n),(4m+2,4n),(4m+3,4n),(4m,4n+1),(4m+1,4n+1),(4m+2,4n+1),(4m+3,4n+1),(4m,4n+2),(4m+1,4n+2),(4m+2,4n+2),(4m+3,4n+2),(4m,4n+3),(4m+1,4n+3),(4m+2,4n+3),(4m+3,4n+3)にアクセスがなされるタイミングで、いずれも、第3階層メモリ4のAバンクアドレス(m,n)からデータが読み出され、演算器94に供給される。
【0236】
上述したことから、スイッチ91は、第1階層メモリ2のアドレス(2s+1,2t+1)に相当する(4m+1,4n+1),(4m+3,4n+1),(4m+1,4n+3),(4m+3,4n+3)を除くアドレス(4m,4n),(4m+1,4n),(4m+2,4n),(4m+3,4n),(4m,4n+1),(4m+2,4n+1),(4m,4n+2),(4m+1,4n+2),(4m+2,4n+2),(4m+3,4n+2),(4m,4n+3),(4m+2,4n+3)にアクセスがなされるタイミングでは、端子91bを選択している。従って、この場合においては、演算器94では、第3階層メモリ4のAバンクアドレス(m,n)から読み出されたデータから、0が減算され、その減算値、即ち、第3階層メモリ4のAバンクアドレス(m,n)から読み出されたデータそのものが、書き込み部86に供給される。書き込み部86では、演算器94からのデータが、選択回路82を介して、第3階層メモリ4のAバンクアドレス(m,n)に書き込まれる。従って、この場合、第3階層メモリ4のAバンクアドレス(m,n)の記憶値は、直前のもののまま変化しない。
【0237】
一方、第1階層メモリ2のアドレス(4m+1,4n+1),(4m+3,4n+1),(4m+1,4n+3)にアクセスがなされるタイミングにおいては、スイッチ91は、端子91bを選択する。この場合、読み出し部84では、第2階層メモリ3から、第2階層の画素m(2m,2n),m(2m+1,2n),m(2m,2n+1)が、それぞれ読み出され、スイッチ91を介して、演算器94に供給される。
【0238】
演算器94では、読み出し部87の出力から読み出し部84の出力が減算され、書き込み部86に供給される。書き込み部86は、演算器94の出力を、選択回路82を介して、第3階層メモリ4のAバンクアドレス(m,n)に書き込む。
【0239】
従って、最初は、第3階層メモリ4のAバンクアドレス(m,n)には、第1階層の4×4の16画素h(4m,4n),h(4m+1,4n),h(4m+2,4n),h(4m+3,4n),h(4m,4n+1),h(4m+1,4n+1),h(4m+2,4n+1),h(4m+3,4n+1),h(4m,4n+2),h(4m+1,4n+2),h(4m+2,4n+2),h(4m+3,4n+2),h(4m,4n+3),h(4m+1,4n+3),h(4m+2,4n+3),h(4m+3,4n+3)の加算値、即ち、第2階層の2×2の4画素m(2m,2n),m(2m+1,2n),m(2m,2n+1),m(2m+1,2n+1)の加算値である第3階層の画素q(m,n)が記憶されているが、第1階層メモリ2のアドレス(4m+1,4n+1)にアクセスがなされるタイミングにおいては、演算器94には、スイッチ91を介して読み出し部84から、第2階層の画素m(2m,2n)が供給されるとともに、読み出し部87から、第3階層メモリ4のAバンクアドレス(m,n)に記憶されているデータ(ここでは、q(m,n))が供給される。
【0240】
演算器94では、それらの減算値(q(m,n)−m(2m,2n))が求められ、書き込み部86において、第3階層メモリ4のAバンクアドレス(m,n)に書き込まれる。
【0241】
さらに、第1階層メモリ2のアドレス(4m+3,4n+1)にアクセスがなされるタイミングにおいては、演算器94には、スイッチ91を介して読み出し部84から、第2階層の画素m(2m+1,2n)が供給されるとともに、読み出し部87から、第3階層メモリ4のAバンクアドレス(m,n)に記憶されているデータ(ここでは、q(m,n)−m(2m,2n))が供給される。
【0242】
演算器94では、それらの減算値(q(m,n)−m(2m,2n)−m(2m+1,2n))が求められ、書き込み部86において、第3階層メモリ4のAバンクアドレス(m,n)に書き込まれる。
【0243】
その後、第1階層メモリ2のアドレス(4m+1,4n+3)にアクセスがなされるタイミングとなると、演算器94には、スイッチ91を介して読み出し部84から、第2階層の画素m(2m,2n+1)が供給されるとともに、読み出し部87から、第3階層メモリ4のAバンクアドレス(m,n)に記憶されているデータ(ここでは、q(m,n)−m(2m,2n)−m(2m+1,2n))が供給される。
【0244】
演算器94では、それらの減算値(q(m,n)−m(2m,2n)−m(2m+1,2n)−m(2m,2n+1))が求められ、書き込み部86において、第3階層メモリ4のAバンクアドレス(m,n)に書き込まれる。
【0245】
即ち、第3階層メモリ4のAバンクアドレス(m,n)には、第2階層の画素m(2m+1,2n+1)(=q(m,n)−m(2m,2n)−m(2m+1,2n)−m(2m,2n+1))が書き込まれる。
【0246】
従って、第1階層メモリ2のAバンクアドレス(4m+3,4n+3)(ここでは、このアドレスに対応するメモリセルはなく、従って、このアドレスにアクセスがなされても、例えば、何も書き込まれず、何も読み出されない)にアクセスがなされるタイミング(第2階層メモリ3のAバンクアドレス(2m+1,2n+1)(ここでは、このアドレスに対応するメモリセルもない)にアクセスがなされるタイミング)においては、読み出し部87が、第3階層メモリ4のAバンクアドレス(m,n)から読み出すデータは、図2にD2で示すような第1階層の4×4の16画素のうちの、右下の2×2画素h(4m+2,4n+2),h(4m+3,4n+2),h(4m+2,4n+3),h(4m+3,4n+3)の加算値(第2階層の画素m(2m+1,2n+1))になっている。
【0247】
一方、選択回路98は、ANDゲート99および100の両方の出力が1のとき、読み出し部51の出力を、第2階層の画素として選択して出力する。即ち、ANDゲート99および50の両方の出力が1のときというのは、ha0,va0,ha1,va1のすべてが1であるときであり、第1階層メモリ2のアドレス(4m+3,4n+3)にアクセスがなされるタイミングである。このタイミングでは、上述したように、第3階層メモリ4のAバンクアドレス(m,n)から、読み出し部87が読み出すデータは、第2階層の画素m(2m+1,2n+1)になっており、このデータが、選択回路98で選択されて出力される。
【0248】
ところで、以上のようにして、第2階層の画素が読み出されていくと、図6における場合と同様に、第3階層メモリ4には、第2階層の画素m(2m+1,2n+1)が記憶されるようになる。
【0249】
即ち、第3階層メモリ4の記憶値は、第3階層の画素から、第2階層の画素に書き換えられる。
【0250】
従って、このように書き換えられた第3階層メモリ4の記憶値を、元の第3階層の画素に戻す必要がある。
【0251】
そこで、上述したように、例えば、水平アドレスHAおよび垂直アドレスVAがAバンクアドレスとして、遅延水平アドレスHAおよび遅延垂直アドレスVAがBバンクアドレスとして、それぞれ選択されている場合には、第1階層メモリ2においては、水平アドレスHAおよび垂直アドレスVAに対応するAバンクのメモリセルにアクセスがなされるが、このとき、同時に、その4ライン分だけ前にアクセスされた、遅延水平アドレスHAおよび遅延垂直アドレスVAに対応するBバンクのメモリセルにもアクセスがなされる。
【0252】
同様に、第2階層メモリ3においては、Aバンクのメモリセルにアクセスがなされるとともに、2ライン分だけ前にアクセスされたBバンクのメモリセルにアクセスがなされる。さらに、第3階層メモリ4においては、Aバンクのメモリセルにアクセスがなされるとともに、1ライン分だけ前にアクセスされたBバンクのメモリセルにアクセスがなされる。
【0253】
従って、読み出し部84が、第2階層メモリ3のAバンクから、第2階層の画素m(2m,2n),m(2m+1,2n),m(2m,2n+1)を読み出すとき、読み出し部85においては、選択回路81を介して、第2階層メモリ3のBバンクから、第2階層の画素m(2m,2n’),m(2m+1,2n’),m(2m,2n’+1)がそれぞれ読み出され、スイッチ92の端子bに供給される。ここで、n’=n−1である。
【0254】
スイッチ92は、スイッチ91と同様に、第1階層の画素h(2s+1,2t+1)が読み出し部84から出力されるタイミング(ANDゲート99の出力が1になるタイミング)においてのみ、端子92bを選択するようになされており、他の場合は、端子92aを選択している。即ち、これにより、演算器95には、第1階層の2×2の4画素h(2s,2t),h(2s+1,2t),h(2s,2t+1),h(2s+1,2t+1)のうちの、右下の画素h(2s+1,2t+1)が読み出されるタイミングにおいてのみ、読み出し部85が出力する第2階層の画素が供給され、他の場合は0が供給される。
【0255】
また、読み出し部85が、第2階層メモリ3のBバンクから、第2階層の画素m(2m,2n’),m(2m+1,2n’),m(2m,2n’+1)を読み出すとき、読み出し部89においては、いずれのときも、選択回路82を介して、第3階層メモリ4のBバンクにおけるアドレス(m,n’)から、データが読み出され、演算器95に供給される。
【0256】
演算器95では、読み出し部85の出力と読み出し部89の出力とが加算され、その加算値は、書き込み部88に供給される。書き込み部88は、演算器95の出力を、選択回路82を介して、第3階層メモリ4のBバンクアドレス(m,n’)に書き込む。
【0257】
従って、最初は、第3階層メモリ4のBバンクアドレス(m,n’)には、第2階層について2ライン分(第1階層については4ライン分)だけ前にアクセスされることによって求められた第2階層の画素m(2m+1,2n’+1)が記憶されているが、読み出し部85が、第2階層メモリ3のBバンクから、第2階層の画素m(2m,2n’)を読み出すとともに、読み出し部89が、第3階層メモリ4のBバンクアドレス(m,n’)に記憶されているデータ(ここでは、第2階層の画素m(2m+1,2n’+1))を読み出すことで、演算器95において、それらの加算値(m(2m,2n’)+m(2m+1,2n’+1))が求められ、書き込み部88において、第3階層メモリ4のBバンクアドレス(m,n’)に書き込まれる。
【0258】
さらに、読み出し部85が、第2階層メモリ3のBバンクから、第2階層の画素m(2m+1,2n’)を読み出すとともに、読み出し部89が、第3階層メモリ4のBバンクアドレス(m,n’)に記憶されているデータ(ここでは、m(2m,2n’)+m(2m+1,2n’+1))を読み出すことで、演算器95において、それらの加算値(m(2m,2n’)+m(2m+1,2n)+m(2m+1,2n’+1))が求められ、書き込み部88において、第3階層メモリ4のBバンクアドレス(m,n’)に書き込まれる。
【0259】
その後、読み出し部85が、第2階層メモリ3のBバンクから、第2階層の画素m(2m,2n’+1)を読み出すとともに、読み出し部89が、第3階層メモリ4のBバンクアドレス(m,n’)に記憶されているデータ(ここでは、m(2m,2n’)+m(2m+1,2n)+m(2m+1,2n’+1))を読み出すことで、演算器95において、それらの加算値(m(2m,2n’)+m(2m+1,2n)+m(2m,2n’+1)+m(2m+1,2n’+1))が求められ、書き込み部88において、第3階層メモリ4のBバンクアドレス(m,n’)に書き込まれる。即ち、第3階層メモリ4のBバンクアドレス(m,n’)には、元の第3階層の画素q(m,n’)(=m(2m,2n’)+m(2m+1,2n)+m(2m,2n’+1)+m(2m+1,2n’+1)=h(4m,4n),h(4m+1,4n),h(4m+2,4n),h(4m+3,4n),h(4m,4n+1),h(4m+1,4n+1),h(4m+2,4n+1),h(4m+3,4n+1),h(4m,4n+2),h(4m+1,4n+2),h(4m+2,4n+2),h(4m+3,4n+2),h(4m,4n+3),h(4m+1,4n+3),h(4m+2,4n+3),h(4m+3,4n+3))が書き込まれる。
【0260】
その後、垂直アドレスVAの下位3ビット目va2が変化すると、選択回路73および74において、AバンクアドレスおよびBバンクアドレスの選択が変更される。即ち、選択回路73では、水平アドレスHAの上位8ビットha1乃至ha8および垂直アドレスVAの上位8ビットva1乃至va8が、Bバンクアドレスとして、遅延水平アドレスHAの上位8ビットha1乃至ha8および遅延垂直アドレスVAの上位8ビットva1乃至va8が、Aバンクアドレスとして、それぞれ選択される。また、選択回路74では、水平アドレスHAの上位7ビットha2乃至ha8および垂直アドレスVAの上位7ビットva2乃至va8が、Bバンクアドレスとして、遅延水平アドレスHAの上位7ビットha2乃至ha8および遅延垂直アドレスVAの上位7ビットva2乃至va8が、Aバンクアドレスとして、それぞれ選択される。
【0261】
選択回路73または74において選択されたAバンクアドレスとBバンクアドレスは、第2階層メモリ3または第3階層メモリ4のそれぞれAバンクアドレス端子とBバンクアドレス端子に供給される。
【0262】
さらに、選択回路81においては、第2階層メモリ3のBバンクデータ端子が読み出し部84に接続されるとともに、そのAバンクデータ端子が読み出し部85に接続される。また、選択回路82では、第3階層メモリ4のBバンクデータ端子が、書き込み部86および読み出し部87に接続されるとともに、そのAバンクデータ端子が、書き込み部88および読み出し部89に接続される。
【0263】
そして、上述の処理におけるAバンクまたはBバンクを、BバンクまたはAバンクとそれぞれ読み替えた処理が行われる。
【0264】
以下、同様の処理が行われ、第2階層の画素が選択回路98から出力されていくとともに、それに伴い書き換えられる第3階層メモリ4の記憶内容が、元の値に、再度書き換えられる。
【0265】
以上のように、第1階層メモリ2、第2階層メモリ3、および第3階層メモリ4のAバンクおよびBバンクの2つに分割し、その両方のバンクに、並列にアクセスするようにすることで、第2階層メモリ3や第3階層メモリ4の記憶値を、第1または第2階層の画素に書き換えるとともに、書き換えたデータを、元のデータに、再度書き換えることができる。
【0266】
即ち、例えば、水平アドレスHAおよび垂直アドレスVAによって指定される第1階層メモリ2のAバンクアドレスに記憶されている第1階層の画素を読み出すとともに、水平アドレスHAおよび垂直アドレスVAの一部によって指定される第2階層メモリ3のAバンクアドレスに記憶されている第2階層の画素(第1の処理データ)を読み出し、その第2階層の画素から第1階層の画素を減算することにより、最終的には、第1の画素(第2の処理データ)を算出し、第2階層の画素が記憶されていた第2階層メモリ3のアドレスに書き込むことができる。そして、それと同時に、遅延水平アドレスHAおよび遅延垂直アドレスVAによって指定される第1階層メモリ2のBバンクアドレスに記憶されている第1階層の画素を読み出すとともに、遅延水平アドレスHAおよび遅延垂直アドレスVAの一部によって指定される第2階層メモリ3のBバンクアドレスに記憶されている第1階層の画素(第2の処理データ)を読み出し、それらの第1階層の画素どうしを加算することにより、最終的には、元の第2階層の画素(第1の処理データ)を算出し、その第2階層の画素に、第1階層の画素に書き換えられた第2階層メモリ3のBバンクアドレスの記憶値を、再度書き換えることができる。
【0267】
なお、本実施の形態では、第1階層メモリ2、第2階層メモリ3、第3階層メモリ4を、AバンクとBバンクとの2つのバンクに分割するようにしたが、バンクの切り方は、上述したように、これに限定されるものではない。
【0268】
また、本実施の形態では、AバンクまたはBバンクから読み出したデータを用いて、加算や減算などを行うようにしたが、AバンクまたはBバンクから読み出したデータを用いての処理は、加算や減算などに限定されるものではない。
【0269】
さらに、本実施の形態では、第2階層メモリ3や第3階層メモリ4に対しては、第1階層メモリ2に与える水平アドレスHAおよび垂直アドレスVAの一部を与えてアクセスするようにしたが、第2階層メモリ3や第3階層メモリ4には、第1階層メモリ2に与える水平アドレスHAおよび垂直アドレスVAとは別に、専用の(独立の)アドレスを与えてアクセスするようにすることも可能である。
【0270】
また、本実施の形態では、第1階層メモリ2、第2階層メモリ3、第3階層メモリ4に対して、画像を構成する画素の水平または垂直方向の位置にそれぞれ対応する水平アドレスまたは垂直アドレスを与えてアクセスするようにしたが、第1階層メモリ2、第2階層メモリ3、第3階層メモリ4には、その他、例えば、時間方向に対応するアドレスをさらに与えてアクセスするようにすることなども可能である。この場合、第2や第3階層の画素は、横および縦の空間方向に散らばる第1階層の画素の他、時間方向に散らばる第1階層の画素も加算して形成されることになる。
【0271】
さらに、第1階層メモリ2、第2階層メモリ3、第3階層メモリ4は、それぞれ物理的に1つのメモリである必要はなく、それらのすべてを、1のメモリで構成することも可能である。この場合、1のメモリの記憶領域を、第1階層メモリ2、第2階層メモリ3、第3階層メモリ4の3つそれぞれに割り当てるようにすれば良い。
【0272】
また、本実施の形態では、アドレス供給回路1、第1階層メモリ2、第2階層メモリ3、第3階層メモリ4、およびRMW回路5のすべてを、1チップ上に形成するようにしたが、これらは、必ずしも1チップ上に形成する必要はない。
【0273】
さらに、本実施の形態では、第1階層の画素のビット割当量を8ビットとし、第1階層メモリ2、第2階層メモリ3、または第3階層メモリ4のメモリセルのデータ長を、第1乃至第3階層の画素の桁落ちがないように、それぞれ8,10、または12ビットとしたが、第1階層メモリ2、第2階層メモリ3、および第3階層メモリ4のメモリセルのデータ長は、例えば、一律に8ビットなどとすることも可能である。但し、この場合、第2または第3階層の画素については、第1または第2階層の2×2画素の加算値の下位2ビットを切り捨てた値(この値は、加算値を4で除算したものに相当するから、平均値となる)をそれぞれ記憶させることになり、従って、桁落ちが生じるので、データの可逆性は失われることになる。
【0274】
即ち、例えば、上述したように、第1階層メモリ2および第2階層メモリ3の記憶容量を少なくし、第1および第2階層の画素の一部を記憶しないようにした場合において、桁落ちがないようにしたときには、記憶していない第1階層の画素や第2階層の画素(画素値)は、上述の式(1)や(2)によって正確に求めることができる。これに対して、第1および第2階層の画素の一部を記憶しないようにした場合において、桁落ちが生じるようにしたときには、記憶していない第1階層の画素や第2階層の画素については、正確な値は求めることができなくなる。
【0275】
また、本発明は、ノンインターレース走査される画像およびインターレース走査される画像のいずれにも適用可能である。
【0276】
さらに、本実施の形態では、階層数を3としたが、階層数は2であっても良いし、あるいは、4以上であっても良い。
【0277】
また、本実施の形態では、下位階層の2×2の4画素の加算値を、その1つ上位の上位階層の画素(画素値)とするようにしたが、上位階層の画素の形成の仕方は、これに限定されるものではない。
【0278】
さらに、本実施の形態では、本発明をハードウェアによって実現することとしたが、本発明は、コンピュータに、上述の処理を行わせるようなプログラムを実行させることによっても実現可能である。
【0279】
また、本実施の形態では、画素(画素値)を、例えば、RAM(Random Access Memory)などに代表されるメモリに記憶させるようにしたが、画素は、その他、例えば、磁気ディスクや、光磁気ディスク、磁気テープ、光カードなどの記録媒体に記憶(記録)させるようにすることも可能である。
【0280】
【発明の効果】
請求項1に記載の記憶装置によれば、少なくとも第1および第2のアドレス信号によってアドレス指定される第1の記憶手段において、その指定されたアドレスに、入力画像データが記憶される。また、少なくとも第1および第2のアドレス信号の一部によってアドレス指定される第2の記憶手段において、その指定されたアドレスに、制御手段が入力画像データを処理した第1の処理データが記憶される。従って、例えば、入力画像データの複数ラインに亘る画素の幾つかを加算した加算値を、ライン遅延を行う手段を別途設けることなく求めて記憶することが可能となる。
【0281】
請求項9に記載のアクセス方法によれば、入力画像データが、第1および第2のアドレス信号によって指定される第1の記憶手段のアドレスに書き込まれるとともに、第1および第2のアドレス信号の一部によって指定される第2の記憶手段のアドレスから、そこに記憶されている記憶データが読み出され、その記憶データと入力画像データとを用いて処理が行われることにより、第1の処理データが算出される。そして、その第1の処理データが、記憶データが記憶されていた第2の記憶手段のアドレスに書き込まれる。従って、例えば、入力画像データの複数ラインに亘る画素の幾つかを加算した加算値を、ライン遅延を行う手段を別途設けることなく求めて記憶することが可能となる。
【0282】
請求項10に記載のアクセス方法によれば、第1および第2のアドレス信号によって指定される第1の記憶手段のアドレスに記憶されている入力画像データが読み出されるとともに、第1および第2のアドレス信号の一部によって指定される第2の記憶手段のアドレスに記憶されている第1の処理データが読み出される。さらに、その入力画像データと第1の処理データとを用いて処理が行われることにより、第2の処理データが算出され、その第2の処理データが、第1の処理データが記憶されていた第2の記憶手段のアドレスに書き込まれる。同時に、遅延アドレス信号によって指定される第1の記憶手段のアドレスに記憶されている入力画像データが読み出されるとともに、遅延アドレス信号の一部によって指定される第2の記憶手段のアドレスに記憶されている第2の処理データが読み出される。そして、その入力画像データと第2の処理データとを用いて処理が行われることにより、元の第1の処理データが算出され、その第1の処理データが、第2の処理データが記憶されていた第2の記憶手段のアドレスに書き込まれる。従って、第1の処理データから第2の処理データを求め、同時に、先に求めた第2の処理データを元の第1の処理データに戻すことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の記憶装置の一実施の形態の構成例を示すブロック図である。
【図2】第1階層の画像の1画面の構成例を示す図である。
【図3】図1の記憶装置の第1の機能的構成例を示すブロック図である。
【図4】図1の記憶装置の第2の機能的構成例を示すブロック図である。
【図5】図1の記憶装置の第3の機能的構成例を示すブロック図である。
【図6】図1の記憶装置の第4の機能的構成例を示すブロック図である。
【図7】AバンクとBバンクとに分割されている図6の第1階層メモリ2を説明するための図である。
【図8】図1の記憶装置の第5の機能的構成例を示すブロック図である。
【図9】階層符号化を説明するための図である。
【符号の説明】
1 アドレス供給回路, 2 第1階層メモリ, 3 第2階層メモリ, 4第3階層メモリ, 5 RMW回路, 11 読み出し部, 12 スイッチ, 12a,12b 端子, 13 演算器, 14 書き込み部, 15 NORゲート, 16 スイッチ, 21 読み出し部, 22 スイッチ, 22a,22b 端子, 23 演算器, 24 書き込み部, 25 NORゲート, 26 スイッチ, 31 遅延回路, 32乃至34,41乃至43 選択回路, 44,45 読み出し部, 46 書き込み部, 47 読み出し部, 48 書き込み部, 49 読み出し部, 50 書き込み部, 51 読み出し部, 52 書き込み部, 53 読み出し部, 54乃至57 演算器, 58 選択回路, 59,60 ANDゲート, 61 スイッチ, 61a,61b 端子, 62 スイッチ, 63 NORゲート, 71 遅延回路, 73,74,81,82 選択回路, 84,85 読み出し部, 86 書き込み部, 87 読み出し部, 88 書き込み部, 89 読み出し部, 91 スイッチ, 91a,91b 端子, 92 スイッチ, 92a,92b 端子, 94,95 演算器, 98 選択回路, 99,100 ANDゲート

Claims (7)

  1. 入力画像データから、前記入力画像データより少ない数の画素により構成される画像データであって、前記入力画像データを構成する画素のうち、所定の位置の複数の画素の画素値を加算して得られる値が画素値とされ、その複数の画素に対応して定まる1つの画素のそれぞれにより構成される画像データである階層データを算出し階層符号化を行う場合に用いられ、前記入力画像データと前記階層データを記憶する記憶装置であって、
    前記入力画像データを構成する画素のうちの、後記第2の記憶手段に記憶される画素を除く画素のそれぞれについて第1のアドレスによってアドレス指定され、その指定されたアドレスに、入力画像データを記憶する第1の記憶手段と、
    前記第1のアドレスを表すビット列の一部によって表される第2のアドレスによって前記第1の記憶手段に対するアドレス指定と同時にアドレス指定され、その指定されたアドレスに、前記入力画像データを構成する画素のうち、前記所定の位置の複数の画素の画素値を順次加算することにより前記階層データを算出する処理の処理途中のデータである、第1の処理データ、または前記第1の処理データと前記入力画像データとを用いて算出された前記階層データを記憶する第2の記憶手段と、
    前記第1のアドレスと前記第2のアドレスのそれぞれを同時に生成することで、前記第1の記憶手段と前記第2の記憶手段へのアクセスを同時に行うアドレス指定手段と、
    前記アドレス指定手段によるアドレス指定に基づいて、前記第1の記憶手段の前記第1のアドレスに前記入力画像データを書き込むと同時に、前記第2の記憶手段の前記第2のアドレスに記憶されている前記第1の処理データを読み出し、読み出した前記第1の処理データと前記入力画像データとを加算する処理を行い、その加算値を前記第2のアドレスに書き込むことにより前記階層データを算出するための処理を施す制御手段とを備え
    ことを特徴とする記憶装置。
  2. 前記第2の記憶手段は、前記第1の記憶手段が記憶することのできるデータよりも長いデータ長のデータを記憶する
    ことを特徴とする請求項1に記載の記憶装置。
  3. 前記第1のアドレスは、前記入力画像データを構成する画素位置を特定する水平方向または垂直方向の位置に対応したアドレスである
    ことを特徴とする請求項2に記載の記憶装置。
  4. 前記制御手段は、
    前記入力画像データを、前記第1のアドレスによって指定される前記第1の記憶手段のアドレスに書き込む都度、
    前記第1のアドレスに対応する前記第2のアドレスによって指定される前記第2の記憶手段のアドレスから、そこに記憶されている記憶データを読み出し、
    その記憶データと前記入力画像データとを用いて、前記階層データを算出するための処理に含まれる処理であって、前記第1の処理データを算出する処理を行い、前記処理の結果得られた第1の処理データを前記記憶データが記憶されていた前記第2の記憶手段のアドレスに書き込むことにより、新たな記憶データとして記憶させる
    ことを特徴とする請求項3に記載の記憶装置。
  5. 前記制御手段は、
    前記第1のアドレスによって指定される前記第1の記憶手段のアドレスに記憶されているデータを読み出すとともに、前記第1のアドレスに対応する前記第2のアドレスによって指定される前記第2の記憶手段のアドレスに記憶されているデータを読み出し、
    その2つのデータのうちのいずれかを選択して出力する
    ことを特徴とする請求項3に記載の記憶装置。
  6. 前記第1の記憶手段および前記第2の記憶手段の記憶領域が、それぞれに対して指定されたアドレスに基づいて同時にアクセス可能であり、それぞれ異なる範囲の記憶領域を有する複数のブロックに分割されている
    ことを特徴とする請求項1記載の記憶装置。
  7. 入力画像データから、前記入力画像データより少ない数の画素により構成される画像データであって、前記入力画像データを構成する画素のうち、所定の位置の複数の画素の画素値を加算して得られる値が画素値とされ、その複数の画素に対応して定まる1つの画素のそれぞれにより構成される画像データである階層データを算出し階層符号化を行う場合に用いられ、前記入力画像データと前記階層データを記憶する記憶装置であって、前記入力画像データを構成する画素のうちの、後記第2の記憶手段に記憶される画素を除く画素のそれぞれについて第1のアドレスによってアドレス指定され、その指定されたアドレスに、入力画像データを記憶する第1の記憶手段と、前記第1のアドレスを表すビット列の一部によって表される第2のアドレスによって前記第1の記憶手段に対するアドレス指定と同時にアドレス指定され、その指定されたアドレスに、前記入力画像データを構成する画素のうち、前記所定の位置の複数の画素の画素値を順次加算することにより前記階層データを算出する処理の処理途中のデータである、第1の処理データ、または前記第1の処理データと前記入力画像データとを用いて算出された前記階層データを記憶する第2の記憶手段と、前記第1のアドレスと前記第2のアドレスのそれぞれを同時に生成することで、前記第1の記憶手段と前記第2の記憶手段へのアクセスを同時に行うアドレス指定手段と、前記アドレス指定手段によるアドレス指定に基づいて、前記第1の記憶手段の前記第1のアドレスに前記入力画像データを書き込むと同時に、前記第2の記憶手段の前記第2のアドレスに記憶されている前記第1の処理データを読み出し、読み出した前記第1の処理データと前記入力画像データとを加算する処理を行い、その加算値を前記第2のアドレスに書き込むことにより前記階層データを算出するための処理を施す制御手段とを備え記憶装置におけるアクセス方法であって、
    前記アドレス指定手段によるアドレス指定に基づいて、前記第1の記憶手段の前記第1のアドレスに前記入力画像データを書き込むと同時に、前記第2の記憶手段の前記第2のアドレスに記憶されている前記第1の処理データを読み出し、読み出した前記第1の処理データと前記入力画像データとを加算する処理を行い、その加算値を前記第2のアドレスに書き込むことにより前記階層データを算出するための処理を実行する
    ことを特徴とするアクセス方法。
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