JP4249855B2 - 浮上ろ材を用いた移床式ろ過装置 - Google Patents

浮上ろ材を用いた移床式ろ過装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、浮上ろ材を用いた移床式ろ過装置に関し、詳しくは、比重が水よりも小さな浮上ろ材を使用して下排水等のろ過処理を行う移床式ろ過装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
比重が水よりも小さな浮上ろ材、例えば発泡ポリスチレン製のろ材を使用した移床式ろ過装置として、特開平10−216756号公報等に記載されてものが知られている。通常の移床式ろ過装置は、浮上ろ材を充填したろ過槽の上部から原水を下降流で供給し、浮上ろ材と接触して濁質が除かれた処理水をろ過槽の下部から取出すようにしている。濁質を捕捉した浮上ろ材の洗浄は、ろ材引抜工程とろ材移送工程とによって行われる。
【0003】
ろ材引抜工程は、ろ過槽上部に設けたろ材貯留槽に、ろ過槽内のろ材の一部をろ材流入管を通して引抜く工程であり、ろ材移送工程は、ろ材貯留槽に引抜いたろ材をろ材移送管を通してろ過槽底部に移送する工程である。このろ材移送工程において、ろ材移送管内の乱流によりろ材と濁質とが分離しやすい状態となってろ過槽底部に移送され、ろ過槽底部で濁質を分離したろ材は、ろ過槽底部からろ過槽上部に上昇し、分離した濁質は、洗浄排水とともにろ過槽底部から排出される。なお、引抜工程及び移送工程を行っている間も、原水の流入は原則として継続されており、ろ過処理は連続して行われている。
【0004】
このような浮上ろ材を使用した移床式ろ過装置では、例えば、30〜60分を1サイクルとし、ろ過工程を20〜40分、ろ材引抜工程を1〜2分、ろ材移送工程を10〜20分にそれぞれ設定して運転を行っている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来のろ過装置では、ろ材引抜工程におけるろ材流入管内で、上昇するろ材と下降する水とが入れ替わる状態になるため、所定量のろ材をろ材貯留槽に引抜くために比較的長い時間を必要とするだけでなく、ろ材と水との入れ替わりの過程でろ材から濁質が分離し、濁質が水とともにろ過槽内に戻されてしまうこともあった。また、ろ過槽上部にろ材流入管を介してろ材貯留槽を連設しているため、装置高さが大きくなり、設置場所が限られてしまうこともあった。
【0006】
そこで本発明は、ろ材引抜工程の所要時間を短縮するとともに、洗浄効果の向上が図れ、さらに装置の小型化も図れる移床式ろ過装置を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明の浮上ろ材を用いた移床式ろ過装置は、上部に原水流入部を、下部に処理水流出部を有するろ過槽と、該ろ過槽の頂部にろ材流入弁を有するろ材流入管を介して接続したろ材貯留槽と、該ろ材貯留槽の頂部に設けられたろ材吸引部と、ろ材移送水を前記ろ材吸引部に送水する移送水ポンプを有する移送水管と、ろ材吸引部でろ材貯留槽内のろ材を吸引同伴したろ材移送水を前記ろ過槽の底部に移送するろ材移送管とを備えた移床式ろ過装置であって、前記ろ材貯留槽に接続したろ材流入管の上端開口部を、ろ材貯留槽内に突出させて上向きに開口して前記ろ材貯留槽底部より上方に位置させるとともに、ろ材貯留槽の底部に排水管を接続したことを特徴としている。
【0008】
さらに、本発明の移床式ろ過装置は、前記ろ材流入管の開口高さがろ材貯留槽内において調節可能であること、前記ろ過槽の底部にろ材と洗浄排水とを分離する洗浄排水分離部を設けたこと、前記ろ過槽内にろ層の膨張を防止するためのグリッド押えを設けたことを特徴としている。
【0009】
また、前記ろ過槽に、ろ層の膨張を検知したときにろ過速度調整又はろ材洗浄開始を行う手段を設けたこと、前記ろ材貯留槽から移送水管を経てろ過槽へのろ材の移送が終了したことを検知し、ろ材移送運転を終了させる手段を設けたこと、前記ろ材流入弁を開いてろ過槽からろ材貯留槽にろ材を流入させるときに、原水流入位置の変更又は原水の流入停止を行う手段を設けたことを特徴としている。
【0010】
さらに、前記ろ過槽の下部に散気手段を設けたこと、前記ろ材貯留槽を前記ろ過槽の側方位置に併設するとともに、前記ろ材流入管を、ろ過槽の頂部から下方に屈曲してろ材貯留槽の下部に接続したことを特徴としている。
【0011】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の移床式ろ過装置の第1形態例を示す系統図である。この移床式ろ過装置は、上部に上下一対の原水流入部11a,11bを、下部に処理水流出部12を有するろ過槽10と、該ろ過槽10の頂部にろ材流入弁13を有するろ材流入管14を介して接続したろ材貯留槽15と、該ろ材貯留槽15の頂部に設けられたろ材吸引部であるエジェクター16と、ろ過槽10から引き抜いた処理水の一部をろ材移送水として前記エジェクター16に送水するための移送水ポンプ17、移送弁18及び移送水調整弁19を有する移送水管20と、エジェクター16でろ材貯留槽15内のろ材を吸引同伴したろ材移送水をろ過槽10の底部に設けた洗浄排水分離部21に移送するためのろ材移送弁22を有するろ材移送管23と、ろ材貯留槽15の底部に排水弁24及び排水調整弁25を介して接続された排水管26とを備えている。
【0012】
前記原水流入部11a,11bは、供給切換弁27a,27b及び逆止弁28a,28bを介して原水ポンプ29及び流量計30を有する原水流入管31に接続されている。また、洗浄排水分離部21には、ろ材と洗浄排水との分離を促進する複数の傾斜板32が設けられており、底部には、洗浄排水弁33及び洗浄排水調整弁34を有する洗浄排水排出管35が接続されている。さらに、前記処理水流出部12に接続する処理水流出管36、前記排水管26及び洗浄排水排出管35は、それぞれ所定高さの越流堰36a,26a,35aを備えている。また、前記移送水管20の移送水調整弁19の上流側からは、ろ材貯留槽15にろ材押出水を注入するための押出水調整弁37を有する押出水管38が分岐している。さらに、原水流入管31には圧力計39が設けられている。なお、その他の弁40,41,42,43は、通常は全開状態となっている。
【0013】
そして、前記ろ材貯留槽15に接続したろ材流入管14は、その上端開口部14aがろ材貯留槽15内に突出して上向きに開口しており、ろ材貯留槽底部より所定高さ上方に位置するようにしている。このように、ろ材貯留槽15において、ろ材流入管14の上端開口部14aをろ材貯留槽15の底部より上方に上向きに開口させるとともに、ろ材貯留槽15の底部に排水管26を接続したことにより、ろ過槽10からろ材貯留槽15へのろ材の流入を円滑に行うことができる。
【0014】
すなわち、ろ材流入弁13及び排水弁24を開いてろ材引抜工程を開始すると、ろ過槽10からろ材流入弁13を通り、ろ材流入管14を経てろ材貯留槽15内に流入するろ材に相当する量の水が、所定開度に調整された排水調整弁25及び排水弁24を通り、排水管26から越流堰26aを超えて流出するので、従来のようなろ材流入管14部分でのろ材と水との入れ替わり現象が発生することがなくなる。また、上端開口部14aをろ材貯留槽15の底部より上方にもうけたので、排水管26からろ材が流出することもない。したがって、ろ材貯留槽15内へのろ材の流入が円滑に行われ、ろ材引抜工程を短時間で終了させることができるとともに、ろ材から分離した濁質がろ過槽10に戻されることもなくなる。
【0015】
さらに、ろ材引抜工程において、ろ材貯留槽15内のろ材量が、ろ材流入管14の上端開口部14aにまで達すると、ろ材間の抵抗によってこれ以上のろ材は流入できない状態になるので、上端開口部14aの開口高さを上下に調節可能に形成しておくことにより、ろ過槽10からのろ材引抜き量を、処理条件に応じて最適な量に調整することができる。なお、上下調節可能な構造としては、二重管によるスライド構造や蛇腹管による伸縮構造等を採用することができる。
【0016】
ろ材移送工程では、ろ材流入弁13及び排水弁24を閉じた後、移送弁18及びろ材移送弁22を開いてポンプ17を作動させ、処理水流出管36を流れる処理水の一部を移送水管20から移送水としてエジェクター16に供給することにより、ろ材貯留槽15内のろ材がエジェクター16に吸引され、移送水とともにろ材移送管23を通って洗浄排水分離部21に移送される。このとき、移送水管20の水の一部が押出水管38に分岐し、押出水としてろ材貯留槽15に流入し、ろ材をエジェクター16に押出すことにより、ろ材の移送を効率よく行うことができる。なお、移送水と押出水との流量バランスは、移送水調整弁19と押出水調整弁37とによって行うことができる。
【0017】
洗浄排水分離部21は、ろ材移送管23内の乱流の作用で分離しやすい状態となったろ材と濁質とを分離し、ろ材をろ過槽10内に上昇させるとともに、濁質を含む移送水及びろ過槽底部の処理水の一部を洗浄排水として洗浄排水排出管35から排出するものであって、ろ材とともに濁質がろ過槽10に上昇することを防止するために設けられている。
【0018】
この洗浄排水分離部21では、複数の傾斜板32によって洗浄排水分離部21内の実質的な流路長を長くすることにより、洗浄排水分離部21でのろ材の滞留時間を長くしてろ材と濁質との分離を促進するようにしている。さらに、ろ材移送管23からの流入水量よりも洗浄排水排出管35からの排出水量を多くし、ろ過槽10から処理水の一部を洗浄排水分離部21内に流入させることにより、洗浄排水分離部21内に下降流を形成することができるので、ろ材の上昇速度を低く抑えることができる。
【0019】
これにより、比重が極めて小さく、浮上速度がかなり高いろ材を用いた場合でも、分離した濁質がろ材とともにろ過槽10内に上昇して処理水中に取り込まれることがなくなるので、清澄な処理水を安定して得ることができる。
【0020】
洗浄排水分離部21の形状としては、図2の断面図に示すように、内部にバッフル板や多孔板51を設けたものや、図3に示すように、スクリュー部材52を設けたものでもよく、また、図3に示すように、洗浄排水分離部21の上部に絞り部53を設けることにより、ろ過槽10から流入する処理水の流速を高めることも効果的であり、図2に示すように、洗浄排水分離部21の上部に調整弁54を設けて処理水の流入量を調節することもできる。
【0021】
洗浄排水排出管35からの排出水量の調整は、越流堰35aの位置及び洗浄排水調整弁34によって設定することができ、洗浄排水の排出水量を多くすれば、濁質の分離をより確実に行うことができるが、処理水の一部が洗浄排水として排出されるため、排出水量を多くしすぎると、ろ過効率が低下することになる。したがって、上述のような洗浄排水分離部21を設けることにより、洗浄排水として排出される処理水量の割合を小さくすることができ、十分な洗浄効果を得ながらろ過効率も高めることができる。
【0022】
また、本形態例では、ろ過槽10内の処理水流出部12の上方に、ろ層の膨張を防止するためのグリッド押え55を設けている。このようなグリッド押え55を設けることにより、ろ層が処理水流出部12の近傍に至ることを防止でき、ろ材に捕捉されない状態の濁質が処理水中にリークすることを防止できる。
【0023】
さらに、このグリッド押え55の上部近傍に、ろ層の膨張を検知する検知手段を設け、該検知手段がろ層の膨張を検知したときに、流量計30の設定を変更して原水流入量を少なくすることによりろ過速度を低くしたり、あるいは、原水の流入を停止させたり、あるいは、ろ材を洗浄するためにろ材引抜工程を開始してろ材流入弁13を開いたりするような手段、例えばコンピューター等の制御手段を設けておくことにより、ろ層の膨張によって濁質が処理水中にリークすることを防止できる。
【0024】
すなわち、従来は、タイマーで定期的にろ材の洗浄を行ったり、原水供給部でのろ過抵抗の上昇を検知したりしてろ材の洗浄を開始する制御を行っていた。しかし、タイマーによる制御では、原水の性状によっては、ろ材の洗浄が不必要に多く行われて洗浄排水として排出される処理水の分だけろ過効率が低下したり、逆に洗浄が不足して濁質のリークが発生したりするおそれがあった。一方、ろ過抵抗の上昇を検知する制御では、まれにではあるが、ろ過抵抗の上昇が少ないにもかかわらず、ろ層が膨張することがあり、濁質のリークが生じるおそれがあった。
【0025】
したがって、ろ層の膨張を直接検知することにより、最適なタイミングでろ材の洗浄を開始することができ、濁質のリークを確実に防止できるとともに、従来に比べてろ過効率を向上させることができる。なお、ろ過速度を低くしたり、原水の流入を停止させたりする場合は、タイマーによってろ材の洗浄を開始したり、警報等によって手動で洗浄を開始したりするようにしておけばよい。また、ろ層の膨張を検知する手段としては、浮力を利用したものや、光学的なもの、超音波を利用したものなどを使用することができる。
【0026】
さらに、前記ろ材貯留槽15や移送水管23に、これらの内部のろ材の有無を検知する手段を設け、該検知手段がろ材の無いことを検知したときに、すなわち、ろ材の移送が終了したことを検知したときに、ポンプ17を停止させるとともに、移送弁18及びろ材移送弁22を閉じてろ材移送工程を終了させる手段、例えばコンピューター等の制御手段を設けておくことにより、ポンプ17の消費動力の低減や洗浄排水量の低減が図れる。
【0027】
ろ材の移送に要する時間は、濁質の捕捉状況等によって変動し、同じ量のろ材を移送する場合でも、所要時間は必ずしも一定にはならない。このため、従来は、実際の移送時間よりも少し長い時間にタイマーを設定していたので、ろ材の移送が終了した後にもポンプが作動して動力が無駄に消費され、その分、洗浄排水も多くなっていた。
【0028】
したがって、ろ材の移送が終了したことを直接検知してろ材移送運転を終了させることにより、消費動力の低減やろ過効率の向上が図れることになる。また、ろ材の有無を検知する手段としては、光学的なもの、超音波を利用したものなどを使用することができる。
【0029】
さらに、ろ材引抜工程の開始とともに、供給切換弁27a,27bを切換開閉して原水の供給位置を通常のろ過運転時の原水流入部11aから、下方に位置する原水流入部11bに変更することにより、ろ過槽10内からろ材貯留槽15に向けて上昇するろ材を流入水の流れで撹拌することがなくなるので、捕捉した濁質をろ材に保持させたままで上昇させることができる。すなわち、ろ材引抜工程では下方の原水流入部11bから原水を流入させることにより、ろ材に捕捉された濁質の排除を十分に行うことができ、良好な処理水質を維持することができる。なお、ろ材引抜工程は、前記排水管26を設置した効果によって短時間で終了するので、原水流入部を一箇所のみとし、ろ材引抜工程では原水の供給を停止するようにしても同様の効果が期待できる。
【0030】
また、ろ過槽10の下部やろ層内に散気手段を設けて好気性生物膜による浄化機能を付加した生物膜ろ過装置とすることもできる。なお、本形態例に示す構造のろ過槽の場合は、ろ過槽10の上部に、ろ材を通過させないスクリーンを介して空気抜きを設けておく。
【0031】
図4は、本発明の移床式ろ過装置の第2形態例を示す系統図である。なお、以下の説明において、前記第1形態例の構成要素と同一の構成要素には同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
【0032】
この移床式ろ過装置は、装置高さを低くするために、ろ材貯留槽15をろ過槽10の側方位置に併設するとともに、ろ材流入管14をろ過槽10の頂部から下方に屈曲させてろ材貯留槽15の下部に接続するようにしている。また、ろ過槽10の上方を開放し、ろ過槽内上部にろ材を捕集する円錐状のスクリーン61及び逆円錐状の分散板62を設けるとともに、ろ過槽内下部にコンプレッサー63に接続した散気装置64を設け、生物膜ろ過装置として機能するようにしている。
【0033】
通常のろ過運転時には、全ての弁が閉じられた状態で、原水ポンプ29及びコンプレッサー63が作動し、原水が原水流入部11a,11bから下降流としてろ過槽10内に供給されるとともに、散気装置64からの散気が行われ、生物膜ろ過装置としての処理が行われる。処理水は、処理水流出部12から処理水流出管36、越流堰36aを経て流出する。このとき、ろ層内を上昇した気泡は、分散板62で槽外周側にガイドされた後、スクリーン61を通過してろ過槽10の上方に排気される。また、散気やろ過抵抗の増加によって水面が上昇した場合は、オーバーフロー管65から排出される。
【0034】
ろ材引抜工程は、ろ材流入弁13及び排水弁24を開くことにより行われ、スクリーン61に捕集されて中央上部に浮上したろ材は、ろ材貯留槽15内の水が、排水弁24、排水管26及び越流堰26aを経て排出されることによる水流に伴われた状態で、ろ材流入管14、ろ材流入弁13を経てろ材貯留槽15の所定位置に開口した上端開口部14aからろ材貯留槽15内に流入する。
【0035】
また、この他のろ材引抜方法としては、例えば、弁67,68を開き、ポンプ17を運転してろ材貯留槽15内の水を排出することによっても行うことができる。さらに、ろ過槽10が散気を行わない密閉構造の場合は、ポンプ29からの流入水でろ材を押し出すようにすることもできる。
【0036】
ろ材移送工程は、ろ材流入弁13及び排水弁24を閉じた状態で、遮断弁66、移送弁18及びろ材移送弁22を開いてポンプ17を作動させることにより行われる。これにより、ろ過槽10の底部から遮断弁66を通って抜き出された移送水が、移送水管20を通ってエジェクター16に供給され、ろ材貯留槽15内からろ材を吸引してろ材移送管23を通り、ろ過槽10の底部に設けられた洗浄排水分離部21に移送される。移送水と押出水との流量バランスは、移送水調整弁19と押出水調整弁37とにより、前記同様に調整することができる。このろ材移送工程により洗浄排水分離部21でろ材から分離した濁質は、洗浄排水分離部21の下部から洗浄排水排出管35を経て移送水及び処理水の一部とともに排出される。
【0037】
このように、形成した本形態例の移床式ろ過装置は、前記第1形態例のものと同等の機能を有しながら、ろ材貯留槽15をろ過槽10の側方位置に併設したので、ろ過装置の上部構造を簡素化することができ、装置高さを低くすることができる。さらに、ろ材貯留槽15の近傍に設けられる各弁の調整や操作性が向上するという利点もある。
【0038】
なお、設置面積が大きくなることが懸念されるが、ろ過槽10に比べてろ材貯留槽15が小さいことや、架台が簡素化できることから、装置全体としては小型化を図ることができる。
【0039】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の浮上ろ材を用いた移床式ろ過装置によれば、ろ材引抜工程の時間短縮が図れるとともに、濁質がろ過槽に戻されることもなくなり、ろ過効率を上昇させることができる。また、ろ材移送工程におけるろ材と濁質との分離も確実に行うことができ、清澄な処理水を安定して得ることができる。さらに、ろ材引抜工程をろ層の状態に応じて開始することにより、処理水質の悪化を防止でき、ろ材移送工程をろ材の有無に応じて終了することにより、動力費の節減や洗浄排水量の低減が図れる。また、ろ材貯留槽をろ過槽の側方位置に併設することにより、装置高さを低くして装置全体の小型化が図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の移床式ろ過装置の第1形態例を示す系統図である。
【図2】 洗浄排水分離部の他の形状例を示す断面図である。
【図3】 洗浄排水分離部のさらに他の形状例を示す断面図である。
【図4】 本発明の移床式ろ過装置の第2形態例を示す系統図である。
【符号の説明】
10…ろ過槽、11a,11b…原水流入部、12…処理水流出部、13…ろ材流入弁、14…ろ材流入管、14a…上端開口部、15…ろ材貯留槽、16…エジェクター、17…移送水ポンプ、18…移送弁、19…移送水調整弁、20…移送水管、21…洗浄排水分離部、22…ろ材移送弁、23…ろ材移送管、24…排水弁、25…排水調整弁、26…排水管、26a…越流堰、27a,27b…供給切換弁、28a,28b…逆止弁、29…原水ポンプ、30…流量計、31…原水流入管、32…傾斜板、33…洗浄排水弁、34…洗浄排水調整弁、35…洗浄排水排出管、35a…越流堰、36…処理水流出管、36a…越流堰、37…押出水調整弁、38…押出水管、39…圧力計、51…多孔板、52…スクリュー部材、53…絞り部、54…調整弁、55…グリッド押え、61…スクリーン、62…分散板、63…コンプレッサー、64…散気装置、65…オーバーフロー管、66…遮断弁

Claims (9)

  1. 上部に原水流入部を、下部に処理水流出部を有するろ過槽と、該ろ過槽の頂部にろ材流入弁を有するろ材流入管を介して接続したろ材貯留槽と、該ろ材貯留槽の頂部に設けられたろ材吸引部と、ろ材移送水を前記ろ材吸引部に送水する移送水ポンプを有する移送水管と、ろ材吸引部でろ材貯留槽内のろ材を吸引同伴したろ材移送水を前記ろ過槽の底部に移送するろ材移送管とを備えた移床式ろ過装置であって、前記ろ材貯留槽に接続したろ材流入管の上端開口部を、ろ材貯留槽内に突出させて上向きに開口して前記ろ材貯留槽底部より上方に位置させるとともに、ろ材貯留槽の底部に排水管を接続したことを特徴とする浮上ろ材を用いた移床式ろ過装置。
  2. 前記ろ材流入管の開口高さがろ材貯留槽内において調節可能であることを特徴とする請求項1記載の浮上ろ材を用いた移床式ろ過装置。
  3. 前記ろ過槽の底部に、ろ材と洗浄排水とを分離する洗浄排水分離部を設けたことを特徴とする請求項1記載の浮上ろ材を用いた移床式ろ過装置。
  4. 前記ろ過槽内に、ろ層の膨張を防止するためのグリッド押えを設けたことを特徴とする請求項1記載の浮上ろ材を用いた移床式ろ過装置。
  5. 前記ろ過槽に、ろ層の膨張を検知したときに、ろ過速度調整又はろ材洗浄開始を行う手段を設けたことを特徴とする請求項1記載の浮上ろ材を用いた移床式ろ過装置。
  6. 前記ろ材貯留槽から移送水管を経てろ過槽へのろ材の移送が終了したことを検知し、ろ材移送運転を終了させる手段を設けたことを特徴とする請求項1記載の浮上ろ材を用いた移床式ろ過装置。
  7. 前記ろ材流入弁を開いてろ過槽からろ材貯留槽にろ材を流入させるときに、原水流入位置の変更又は原水の流入停止を行う手段を設けたことを特徴とする請求項1記載の浮上ろ材を用いた移床式ろ過装置。
  8. 前記ろ過槽の下部に散気手段を設けたことを特徴とする請求項1記載の浮上ろ材を用いた移床式ろ過装置。
  9. 前記ろ材貯留槽が、前記ろ過槽の側方位置に併設されており、前記ろ材流入管は、ろ過槽の頂部から下方に屈曲してろ材貯留槽の下部に接続されていることを特徴とする請求項1記載の浮上ろ材を用いた移床式ろ過装置。
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