JP4248668B2 - 線条体の架設方法及びそれに用いられる螺旋状線材送り出し装置 - Google Patents

線条体の架設方法及びそれに用いられる螺旋状線材送り出し装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、電線等の線条体を電柱間に架設する線条体の架設方法及びそれに用いられる螺旋状線材送り出し装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、既設の架空ケーブルの区間で、ケーブル心線が不足した場合、新規のケーブルを追加して架設した方が経済的であり、この方法が行われている。
この場合、電柱にケーブルを支持する場所がないときは、新規ケーブルを架設した方が経済的であっても、既設ケーブルを心線の多いケーブルに取り換える架設方法を取らざるを得なかった。
【0003】
一般に、ケーブルの架設の仕方としては、電柱の支持点に1条ずつ支持しており、複数条のケーブルを一緒に支持することは行われていない。なお、ケーブルの支持方法としては、ケーブル自体に支持線を設けて自己支持させる方法あるいは別にケーブル支持線を架設し、このケーブル支持線にケーブルを支持させる方法がとられている。
ところで、電力ケーブルと通信ケーブルとを共に架設している、いわゆる共架柱の場合、特に、市街地では、ケーブルの条数が多くなるため、電柱におけるケーブルの支持箇所も多くなり、このため、互いのケーブル同士によって、ケーブルの架設工事やケーブルの故障修理工事等に支障をきたしてしまう。
【0004】
このため、ケーブルを自己支持する架設方法の他に、次のような架設方法がとられている。
(1)スパイラルハンガーを使用したケーブル架設方法
(既設ケーブルに沿って新規ケーブルを架設する場合)
図16に示すように、既設ケーブル1に沿って新規ケーブルを支持させる場合は、既設のケーブル1に、螺旋状に形成された短尺(約1.5m)の線材からなる複数(約20本)のスパイラルハンガー2を、順に手で巻き付けながら接続金具3によって互いに接合させて前方へ押して送り出して電柱4間である1区間(約30m)に配設し、図17に示すように、これらスパイラルハンガー2内に新規ケーブル1を通して支持させる。
なお、区間中において、既設ケーブル1に分岐金物や屋外線の引き落とし金物等の金物6がある場合は、図18に示すように、この金物6を越えた場所から新たにスパイラルハンガー2を次の電柱4まで巻き付ける。スパイラルハンガー2の端末の固定は、電柱4付近では、支持線に取付金物を用いて固定する。また、金物6付近では、金物6に前述と同様に固定する。
【0005】
(新規のケーブル区間に、新規ケーブルを架設する場合)
図19に示すように、電柱4に、予め新規ケーブル1を支持させるケーブル支持線7を架設し、このケーブル支持線7に新規ケーブル1を仮止めして吊り下げておく。この状態において、前述したように、ケーブル支持線7と新規ケーブル1とを束ねながらスパイラルハンガー2を、順に手で巻き付けながら前方へ押して送り出し、このスパイラルハンガー2によって新規ケーブル1を支持線7に支持させて架設する。
なお、区間中において、新規ケーブル1を引き落とす場合は、その箇所までスパイラルハンガー2を巻き付けてから、ケーブル支持線7にケーブル分岐用金物6を取り付け、この金物6に、新規ケーブル1の支持線に設けた図示しない引き留め金具を連結させる。なお、スパイラルハンガー2の端末の固定は、前述した(既設ケーブルに沿って新規ケーブルを架設する場合)と同様に行う。
【0006】
なお、スパイラルハンガー2内に新規ケーブル1を牽引して通す場合は、スパイラルハンガー2の巻き付け時に、ケーブル牽引用のロープ等をケーブル支持線7と一緒に配設しておき、このロープに新規ケーブル1を繋ぎ、このロープを牽引すれば良い。
また、上記のようにスパイラルハンガー2によってケーブルが支持された区間に、新規ケーブル1を架設する場合は、スパイラルハンガー2内に、ケーブル牽引用ワイヤ等を送り込み、このワイヤに新規ケーブル1をつないで、ワイヤを牽引すれば良い。
【0007】
なおまた、図20に示すように、既設ケーブル1あるいは新規ケーブル1の架設位置が上下や左右に近接(上下30cm、左右20cm)している場合におけるスパイラルハンガー2の巻き付け作業では、このスパイラルハンガー2の末端が上下、左右のケーブルに損傷を与えることがないように注意しながら巻き付けるとともに、巻き付け時のスパイラルハンガー2の回転半径を極力小さくする。
また、スパイラルハンガー2の巻き付け作業は、昇降可能なバケットを有するバケット車を用い、作業者を載せたバケットを上昇させ、このバケット上にて行うが、このバケット車の出入りが不可能な狭隘な場所では、図16に示したように、柱上作業台上かあるいは梯子上にて行う。
【0008】
なお、上記の方法にて架設したケーブル(新規ケーブル1)を撤去する場合は、このケーブルをスパイラルハンガー2から引き抜く。ここで、区間内にてケーブルが引き落としてあった場合は、ケーブル支持線7の分岐用金物6とケーブルの支持線の引き留め金具との連結を解除してからケーブルを引き抜く。
【0009】
(2)ラッシングワイヤを使用したケーブル架設方法
図21に示すように、ラッシングワイヤ11を用いたケーブル1の架設方法は、このラッシングワイヤ11をケーブル1とケーブル支持線7とを束ねて巻き付けるものである。
【0010】
この方法は、数個の移動滑車12をケーブル支持線7に吊り下げ、これら滑車12にケーブル引き取り用のロープを通し、このロープにケーブル1を繋いで牽引することにより、ケーブル1を滑車12内に通して仮架設しておき、この状態にて、始端側に、ラッシングワイヤ11を巻き付けるラッシングマシン14を取り付け、このラッシングマシン14をケーブル1の架設方向へ作業者が手であるいは作業車を用いて牽引して、ケーブル支持線7及びケーブル1の外周に、長手方向へわたってラッシングワイヤ11を巻き付けて一体化させるものである。そして、1区間でのラッシングワイヤ11の巻き付けの終了後に、ラッシングマシン14を取り外し、ラッシングワイヤ11をケーブル支持線7に留め金具によって留める。なお、ラッシングマシン14は、1区間の架設が終了したら、前述したように、次の区間にて、上記と同様にラッシングワイヤ11の巻き付け作業を行う。
【0011】
なお、区間中に屋外線の引き落とし金物がある場合は、ラッシングマシン14をケーブル支持線7から取り外し、ラッシングワイヤー11を金物に留める。そして、この金物を越した場所にて、ラッシングマシン14を再びケーブル支持線7に取り付け、前述したように、ラッシングマシン14を作業者が手であるいは作業車を用いて架設方向へ牽引して、ケーブル支持線7及びケーブル1の外周にラッシングワイヤ11を一体的に巻き付け、その後、このラッシングワイヤ11をケーブル支持線7に留める。
【0012】
なお、ラッシングワイヤ11を巻き付ける際の滑車12の取り付け取り外し、ロープの布設、ラッシングマシン14の取り付け取り外し等の各種作業は、昇降可能なバケットを有するバケット車を用い、作業者を載せたバケットを上昇させ、このバケット上にて行うが、このバケット車の出入りが不可能な狭隘な場所では、柱上作業台上かあるいは梯子上にて行う。
なおまた、上記の方法にて架設したケーブル1を撤去する場合は、ラッシングワイヤ11を作業者が手で巻き戻し、吊り下がったケーブル1を撤去する。
【0013】
(3)ケーブルリングを使用したケーブル架設方法
この架設方法は、図22及び図23に示すように、ケーブル支持線7にケーブル1を、架設方向に沿って間隔をあけてケーブルリング21によって吊り下げるものである。この方法によってケーブル1を架設する場合、まず、ケーブル支持線7に複数の滑車12を吊り下げ、これら滑車12に牽引用ロープを通し、このロープにケーブル1を繋げ、ロープを牽引することにより、ケーブル1を滑車12によって仮架設させておき、この状態にて、始端側からケーブルリング21を1個ずつ順に間隔をあけてケーブル支持線7に固定して、ケーブル1を吊り下げる。
【0014】
この作業は、昇降可能なバケットを有するバケット車を用い、作業者を載せたバケットを上昇させ、このバケット上にて行うが、このバケット車の出入りが不可能な狭隘な場所では、ケーブル支持線に取り下げた宙乗り器を用いる。つまり、この宙乗り器に作業者が載り、ケーブルリング21をケーブル支持線7に固定し、さらに作業者がケーブル支持線7を引っ張ることにより宙乗り器を移動させて順にケーブルリング21によってケーブル1を吊り下げていく。
なお、区間の途中にて、ケーブル1を分岐させる場合や屋外線の引き落とし金物がある場合は、その場所で、梯子を使用して、宙乗り器から作業者が降りて、宙乗り器を一旦ケーブル支持線7から外し、このケーブル分岐箇所あるいは屋外線の引き落とし金物の固定箇所を越えた付近にて再び宙乗り器をケーブル支持線7に支持させ、再びケーブルリング21によるケーブル1の吊り下げを行う。
【0015】
また、上記の方法によって架設したケーブル1を撤去する場合は、ケーブルリング21を一つずつ取り外しながら、撤去するケーブル1を仮吊りして、地上に落とす。
なお、ケーブル1を新たに追加して架設する場合は、ケーブルリング21を一旦全て取り外し、新たにケーブルリング21によって複数のケーブルをまとめて吊り下げる。
【0016】
(4)ラッシングロッドを使用したケーブル架設方法
上記のケーブル架設方法の他にも、図24に示すように、短尺(約80cm)のラッシングロッド22を用い、このラッシングロッド22をケーブル支持線7とケーブル1とに間隔をあけて(あるいは連続的に)作業者が1本ずつ巻き付けることにより架設する方法もある。なお、この方法において、ケーブル支持線7を先に架設してからケーブルを架設する場合は、ケーブル滑車12へ牽引用ロープを用いてケーブル1を通して仮架設した状態にて行う。
【0017】
なお、この場合も、バケット車を用いて作業を行うが、狭隘な場所では、柱上作業台上かあるいは梯子上にて行う。
また、上記の方法によって架設したケーブル1を撤去する場合は、ラッシングロッド22を1本ずつ手で巻き戻して取り外し、ケーブル1を仮吊りして地上に降ろす。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】
上記のように、各種のケーブル架設方法があるが、これらケーブル架設方法には、次のような課題があった。
▲1▼スパイラルハンガーを使用したケーブル架設方法の場合
スパイラルハンガー2の巻き付け、接続、送り出しは、作業者が手作業で行っており、しかも、このスパイラルハンガー2は、短尺(約1.5m)であるため、ケーブル架設工事にて数多く使用しなければならなかった。このため、作業者に大きな負担を与えてしまうという問題があった。
【0019】
しかも、ケーブル1の分岐金物や屋外線の引き落とし金物等がある場合は、スパイラルハンガー2の取り付けを一旦止めて、これら金物を越えた場所からあらためてスパイラルハンガー2の取り付け作業を行わなければならず、作業の煩雑化を招いてしまうという問題があった。
さらには、高所でかつ足場が狭い場所にて作業を行わなければならないので、危険を伴うばかりか、部品、工具等の落下等もなしとはしないものであった。
また、ケーブル間の間隔が狭い場合には、他のケーブル1を損傷させないように注意して作業を行わなければならなかった。
【0020】
また、新たにケーブル1を追加架設する場合は、スパイラルハンガー2内にケーブル牽引用のロープ等を手作業にて通し、このロープにケーブル1を繋いで牽引して、スパイラルハンガー2内に配設しなければならず、その作業に多大な手間及び時間を要するという問題があった。
【0021】
▲2▼ラッシングワイヤーを使用したケーブル架設方法の場合
ラッシングワイヤー11は、螺旋の径が小さいため、ケーブル1の被覆を損傷させてしまう恐れがあり、特に、被覆が薄い光信号伝送用のケーブル等においては、光信号の伝送に悪影響を与えてしまう恐れがあった。
また、ラッシングワイヤー11の径自体も細いものであるので、重量の大きいケーブルや複数のケーブルを束ねて架設することは困難であった。
【0022】
しかも、この方法の場合も、ケーブル1の分岐金物や引き落とし金物等がある場合は、これら金物を越えた場所等から再び作業を行わなければならず、作業の煩雑化を招いていた。
また、この作業も高所でかつ足場がせまい場所にて行わなければならず、特に、この作業に用いるラッシングマシン14は、大重量であるため、このラッシングマシン14の柱上作業台や梯子上での取り付け、取り外し作業には、さらなる危険を伴っていた。
【0023】
▲3▼ケーブルリングを使用したケーブル架設方法の場合
この方法の場合、複数のケーブルを同時に架設することができるが、ケーブルをさらに追加する場合は、全てのケーブルリングを取り換えなければならず、その作業に多大な労力を要するとともに、コストがかかるという問題があった。
また、この方法の場合も、高所における作業に伴う危険の問題及び手作業であるための作業者の過度の疲労等の問題等があった。
【0024】
▲4▼ラッシングロッドを使用したケーブル架設方法の場合
この方法の場合も、作業は手作業であるので、作業者への負担が大きく、しかも、高所でかつ狭い場所での作業であるので、危険性を伴う等の問題があった。
【0025】
この発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、少ない労力にて容易に、かつ安全に、しかも低コストにて線条体の新規架設や追加架設を行うことが可能な線条体の架設方法及びそれに用いられる螺旋状線材送り出し装置を提供することを目的としている。
【0026】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1記載の線条体の架設方法は、架設区間に線条体を架設する方法であって、前記架設区間に架設された支持線と地上との間に誘導棒を配設し、この誘導棒に、長尺の螺旋状線材を巻き付けながら回転させて送り出すことにより、この螺旋状線材を、誘導棒を介して前記支持線へ全長にわたって順次巻き付け、次いでこの巻き付けられた螺旋状線材の螺旋内に、線条体を挿通して架設することを特徴としている。
【0027】
そして、この請求項1記載の線条体の架設方法によれば、長尺螺旋状線材を、誘導棒を介して支持線へ回転させて送り出すことにより支持線の長手方向へわたって自動的に巻き付けることができるので、人手による作業と比較して、労力を大幅に低減させることができ、作業者への負担を少なくすることができる。
また、長尺螺旋状線材を回転させながら送り出して支持線に巻き付けるので、例えば、支持線に各種の金物等が存在しても、この螺旋状線材は、その先端が、金物等を跨いで巻き付き、金物等による妨げを受けずに螺旋状線材を配設することができる。これにより、この金物等にて巻き付け作業を一旦やめ、この金物等を越えた時点から再び作業を行うような作業を不要とすることができ、これにより、障害物による作業の煩雑化をなくすことができるとともに、工期の短縮化を図ることができる。
【0028】
さらには、前記螺旋状線材を地上から誘導棒を介して支持線へ巻き付けるので、高所における作業を削減することができ、これにより、作業者の安全確保を図ることができ、また、高所作業による部品、工具等の落下等の危険性を大幅に低減させることができる。
また、前記螺旋状線材のみを回転させて送り出すことにより支持線へ巻き付けるので、例えば、他の線条体が周囲に隣接して架設してあっても、この螺旋状線材を周囲の線条体に干渉させて損傷させるようなことなく巻き付けることができる。
【0029】
また、大重量のラッシングマシン等の装置を支持線に取り付ける必要がないので、この種の装置の高所における取り付け作業等の煩雑かつ危険を伴う作業を不要とすることができる。
しかも、線条体を追加して架設する場合にも、支持線に巻き付けた前記螺旋状線材へ追加する線条体を通すだけで良いので、例えば、ケーブルリングを使用して線条体を架設した場合のように、線条体の追加に伴ってケーブルリングを全て交換するような無駄をなくすことができる。つまり、低コストにて線条体の追加を行うことができる。
【0030】
請求項2記載の線条体の架設方法は、架設区間に線条体を架設する方法であって、前記架設区間に架設した支持線と地上との間に誘導棒を配設するとともに前記支持線に沿って前記線条体を仮支持させ、前記誘導棒に、長尺の螺旋状線材を地上から巻き付けながら回転させて送り出すことにより、この螺旋状線材を、誘導棒を介して前記支持線及び線条体へ巻き付けて前記線条体を架設することを特徴としている。
【0031】
このように、請求項2記載の線条体の架設方法によれば、長尺螺旋状線材を、誘導棒を介して支持線及び支持線に仮支持させた線条体へ回転させて送り出すことにより支持線の長手方向へわたって自動的に巻き付けることができるので、人手による作業と比較して、労力を大幅に低減させることができ、作業者への負担を少なくすることができる。
また、前記螺旋状線材を回転させながら送り出して支持線及び線条体に巻き付けるので、例えば、支持線に各種の金物等が存在しても、この螺旋状線材は、その先端が、金物等を跨いで巻き付き、金物等による妨げを受けずに螺旋状線材を配設することができる。これにより、この金物等にて巻き付け作業を一旦やめ、この金物等を越えた時点から再び作業を行うような作業を不要とすることができ、これにより、障害物による作業の煩雑化をなくすことができるとともに、工期の短縮化を図ることができる。
【0032】
さらには、前記螺旋状線材を地上から誘導棒を介して支持線及び線条体へ巻き付けるので、高所における作業を削減することができ、これにより、作業者の安全確保を図ることができ、また、高所作業による部品、工具等の落下等の危険性を大幅に低減させることができる。
また、螺旋状線材のみを回転させて送り出すことにより支持線及び線条体へ巻き付けるので、例えば、他の線条体が周囲に隣接して架設してあっても、螺旋状線材を周囲の線条体に干渉させて損傷させるようなことなく巻き付けることができる。
【0033】
また、大重量のラッシングマシン等の装置を支持線に取り付ける必要がないので、この種の装置の高所における取り付け作業等の煩雑かつ危険を伴う作業を不要とすることができる。
しかも、線条体を追加して架設する場合にも、支持線及び既に架設した線条体に巻き付けた螺旋状線材へ追加する線条体を通すだけで良いので、例えば、ケーブルリングを使用して線条体を架設した場合のように、線条体の追加に伴ってケーブルリングを全て交換するような無駄をなくすことができる。つまり、低コストにて線条体の追加を行うことができる。
【0034】
本発明の線条体の架設方法は、架設区間に線条体を架設する方法であって、地上にて、螺旋状線材を支持線に巻き付けながら回転させて送り出すことにより、この螺旋状線材を前記支持線に長手方向へわたって巻き付け、この螺旋状線材が巻き付けられた支持線を、前記架設区間に架設し、前記螺旋状線材の螺旋内に、前記線条体を通して架設することを特徴としている。
【0035】
つまり、本発明の線条体の架設方法によれば、長尺螺旋状線材を、地上にて支持線へ回転させて送り出すことにより支持線の長手方向へわたって自動的に巻き付けることができるので、人手による作業と比較して、労力を大幅に低減させることができ、作業者への負担を少なくすることができる。また、大重量のラッシングマシン等の装置を支持線に取り付ける必要がないので、この種の装置の高所における取り付け作業等の煩雑かつ危険を伴う作業を不要とすることができる。
【0036】
しかも、線条体を追加して架設する場合にも、支持線に巻き付けた螺旋状線材へ追加する線条体を通すだけで良いので、例えば、ケーブルリングを使用して線条体を架設した場合のように、線条体の追加に伴ってケーブルリングを全て交換するような無駄をなくすことができる。つまり、低コストにて線条体の追加を行うことができる。
【0037】
本発明の線条体の架設方法は、架設区間に線条体を架設する方法であって、地上にて、支持線と前記線条体とを束ね、この束ねた支持線及び線条体の外周に、長尺の螺旋状線材を巻き付けながら回転させて送り出すことにより、この螺旋状線材を前記支持線及び線条体に長手方向へわたって巻き付け、この螺旋状線材が巻き付けられた支持線を、前記架設区間に架設することにより、前記線条体を架設することを特徴としている。
【0038】
このように、本発明の線条体の架設方法によれば、長尺螺旋状線材を、地上にて支持線とこの支持線に束ねた線条体へ回転させて送り出すことにより支持線及び線条体の長手方向へわたって自動的に巻き付けることができるので、人手による作業と比較して、労力を大幅に低減させることができ、作業者への負担を少なくすることができる。また、大重量のラッシングマシン等の装置を支持線及び線条体に取り付ける必要がないので、この種の装置の高所における取り付け作業等の煩雑かつ危険を伴う作業を不要とすることができる。
【0039】
しかも、線条体を追加して架設する場合にも、支持線及び既に架設した線条体に巻き付けた螺旋状線材へ追加する線条体を通すだけで良いので、例えば、ケーブルリングを使用して線条体を架設した場合のように、線条体の追加に伴ってケーブルリングを全て交換するような無駄をなくすことができる。つまり、低コストにて線条体の追加を行うことができる。
【0040】
本発明の線条体の架設方法は、上記線条体の架設方法において、前記螺旋状線材の螺旋内にワイヤを送り込み、このワイヤの後端側に前記線条体を接続し、前記ワイヤを牽引することにより、前記線条体を前記螺旋状線材の螺旋内に引き込むことを特徴としている。
【0041】
即ち、本発明の線条体の架設方法によれば、支持線に巻き付けた長尺螺旋状線材の螺旋内へ自動的に送り込んだワイヤを牽引することにより、極めて容易に、ワイヤに接続した線条体を螺旋状線材の螺旋内へ引き込むことができ、手作業によって牽引用ロープを通す場合と比較して、作業性を大幅に向上させることができる。
【0042】
本発明の線条体の架設方法は、上記線条体の架設方法において、前記螺旋状線材の螺旋内に、先端側に前記線条体が接続されたワイヤを送り込むことにより、前記ワイヤとともに前記線条体を前記螺旋状線材の螺旋内に引き込むことを特徴としている。
【0043】
これにより、本発明の線条体の架設方法によれば、支持線に巻き付けた長尺螺旋状線材の螺旋内へワイヤとともに線条体を自動的に送り込むことができるので、手作業によって牽引用ロープを通し、この牽引用ロープを牽引して、この牽引用ロープに接続した線条体を引き込む場合と比較して、作業性を大幅に向上させることができる。
【0044】
本発明の線条体の架設方法は、上記線条体の架設方法において、前記ワイヤの先端部に、先端部に球状体が設けられた棒状の先端アダプタを取り付けておくことを特徴としている。
【0045】
そして、本発明の線条体の架設方法によれば、先端に球状体が設けられた棒状の先端アダプタをワイヤの先端部に取り付けておくことにより、送り出すワイヤを先端アダプタによって極めて円滑に長尺螺旋状線材の螺旋内へ送り込むことができ、作業の円滑化を図ることができる。
【0046】
本発明の螺旋状線材送り出し装置は、上記線条体の架設方法に用いられる螺旋状線材送り出し装置であって、前記螺旋状線材を挟持して送り出す送り出し機構と、該送り出し機構に前記螺旋状線材を挟持させた際に、この挟持箇所の前後における前記螺旋状線材を移動可能に保持する一対の案内部とを有し、前記送り出し機構によって螺旋状線材を、その螺旋の中心軸線を中心として回転させて送り出すことを特徴としている。
【0047】
このように、本発明の螺旋状線材送り出し装置によれば、長尺螺旋状線材を、案内部によって案内させながら送り出し機構によって送り出すことにより、螺旋の中心軸を中心として回転させて送り出すことができ、支持線あるいは支持線と線条体との外周へ容易に巻き付けながら前進させることができる。
【0048】
本発明の螺旋状線材送り出し装置は、上記螺旋状線材送り出し装置において、前記案内部が、前記送り出し機構における前記螺旋状線材の挟持箇所から前後へ、この螺旋状線材の螺旋の半回転位置に設けられていることを特徴としている。
【0049】
このように、本発明の螺旋状線材送り出し装置によれば、案内部を、送り出し機構の前後における螺旋状線材の螺旋の半回転位置に設けたので、螺旋状線材をさらに確実にかつ円滑に螺旋の中心軸線を中心として回転させて送り出すことができる。
【0050】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の線条体の架設方法及びそれに用いられる螺旋状線材送り出し装置の実施の形態を図によって説明する。
図1において、符号31は、螺旋状線材送り出し装置である。この螺旋状線材送り出し装置31は、図2に示すような、螺旋状の線材からなるラッシングロッド(螺旋状線材)32を送り出す装置であり、この螺旋状線材送り出し装置31によって送り出されるラッシングロッド32としては、約4mmの径の鋼線を螺旋形状としたものが用いられ、この螺旋のピッチは約27cmとされ、長さは約10mの長尺のものが用いられる。
【0051】
また、この螺旋状線材送り出し装置31には、誘導パイプ(誘導棒)33が着脱可能とされている。この誘導パイプ33は、図3に示すように、入れ子状に組み合わされた複数の絶縁樹脂製の筒体34から構成されたもので、伸縮可能とされている。この誘導パイプ33の先端部には、係止用フック35が取り付けられており、基端部には、螺旋状線材送り出し装置31に連結させるために形成された連結孔36が設けられている。
【0052】
そして、この誘導パイプ33の基端部を螺旋状線材送り出し装置31に連結した状態にて、誘導パイプ33を伸長させることにより、先端部の係止用フック35を、電柱4に架設されたケーブル支持線(支持線)7に係止させることができるようになっている。
【0053】
次に、螺旋状線材送り出し装置31の構成及び構造について説明する。
図4から図7において、符号41は、架台である。この架台41には、その上部に送り出し機構42が設けられており、この送り出し機構42の両側には、架台41の上面に一対の回転誘導ローラ(案内部)43が設けられている。また、架台41の一端には、連結部44が形成されており、この連結部44には、前記誘導パイプ33の基端部が連結されるようになっている。つまり、この連結部44に設けられたピン45を、誘導パイプ33の基端部に形成された連結孔36へ挿通させることにより、誘導パイプ33が、水平軸線を中心として回動可能に連結されるようになっている。
【0054】
送り出し機構42は、底板46a、側板46b及び上面板46cから構成された側面視コ字状のフレーム46を有しており、このフレーム46の底板46aが、架台41に固定されている。このフレーム46の側板46bには、駆動モータ47が設けられており、この駆動モータ47の駆動軸48が、フレーム46の内側に突出されている。この駆動モータ47の駆動軸48には、その先端部に駆動ローラ49が設けられている。
【0055】
また、フレーム46の上面板46cには、駆動ローラ49の両側部における上方に一対の加圧ローラ51が設けられている。これら加圧ローラ51は、ブラケット52にそれぞれ回転可能に支持されている。ブラケット52には、案内ロッド53が設けられており、これら案内ロッド53が、フレーム46の上面板46cに設けられた案内部材54に挿通されて上下方向に摺動可能に支持されている。
【0056】
また、フレーム46の上面板46cには、加圧機構55が設けられている。この加圧機構55は、雄ネジ56を有する加圧調整ハンドル57と、この加圧調整ハンドル57の雄ネジ56が螺合された雌ねじ58を有する円筒状の支持金具59と、加圧調整ハンドル57の先端部に設けられた押圧部材61と、この押圧部材61の先端側に設けられた突起部61aに嵌合されたスプリング62とを有しており、このスプリング62が、フレーム46の上面板46cに形成された孔部63へ通され、ブラケット52の上部に設けられた突起部64に嵌合されて支持されている。
【0057】
そして、上記のように構成された送り出し機構42の駆動ローラ49と加圧ローラ51との間に、前述したラッシングロッド32が通され、このラッシングロッド32が駆動ローラ49と加圧ローラ51とによって挟持されて保持されるようになっている。
【0058】
そして、加圧機構55のスプリング62によって、ブラケット52に支持された各加圧ローラ51が下方へ付勢されている。また、加圧機構55の加圧調整ハンドル57を回動させて、雄ネジ56の雌ねじ58へのねじ込み量を調整することにより、スプリング62による加圧ローラ51の下方への付勢力が調整されるようになっている。
【0059】
回転誘導ローラ43は、架台41の上面側における送り出し機構42の両側部に設けられており、それぞれ架台41に設けられた支持フレーム65に、水平方向の軸線を中心として回動可能に支持されている。
支持フレーム65は、その上部が、水平方向へ屈曲された係止片部66と、この係止片部66から下方へ屈曲された支持片部67とを有する鉤形に形成されており、支持片部67と、支持フレーム本体65aとに、回転誘導ローラ43の回転軸68が支持されている。
そして、この回転誘導ローラ43と支持フレーム65の係止片部66との間に、ラッシングロッド32が挿通されて保持されるようになっている。
【0060】
ここで、上記回転誘導ローラ43は、螺旋状線材送り出し装置31の送り出し機構42に対して、一方の回転誘導ローラ43が前方に配置され、他方の回転誘導ローラ43が後方に配置されている。
つまり、送り出し機構42にラッシングロッド32を保持させると、この保持されたラッシングロッド32は、送り出し機構42の両側部において、送り出し機構42の前後に配置されることとなり、これにより、この送り出し機構42の両側部におけるラッシングロッド32が、送り出し機構42に対して前後にずらして配置された回転誘導ローラ43に保持されるようになっている。
【0061】
また、送り出し機構42のラッシングロッド32の保持位置に対して、それぞれの回転誘導ローラ43は、ラッシングロッド32の保持位置が下方側とされている。つまり、回転誘導ローラ43及び送り出し機構42にラッシングロッド32を保持させた際に、ラッシングロッド32の山となる部分が送り出し機構42に保持され、このラッシングロッド32の山となる部分の両側の谷となる部分が回転誘導ローラ43に保持されるようになっている。
即ち、回転誘導ローラ43は、送り出し機構42のラッシングロッド32の保持位置に対して、それぞれラッシングロッド32の螺旋の半回転位置に設けられている。
【0062】
このように、上記螺旋状線材送り出し装置31では、螺旋状に形成されたラッシングロッド32を、その形状に合った位置にて無理なく保持することができるようになっている。
また、螺旋状線材送り出し装置31の送り出し機構42を構成する駆動モータ47には、コントローラ69を介して電源70が接続されており、このコントローラ69によって電源70から駆動モータ47への電力の供給を制御して駆動モータ47の回転速度の調整、回転方向、作動、停止等を制御することができるようになっている。
【0063】
そして、上記のようにラッシングロッド32を保持させた状態にて、送り出し機構42の駆動モータ47を駆動させて、回転軸48を回転させることにより、ラッシングロッド32が一方側へ送り出されるようになっている。そして、このラッシングロッド32が送り出される送り出し側では、送り出されるラッシングロッド32が回転誘導ローラ43によって確実に案内されて送り出され、また、送り出し機構42へラッシングロッド32が送り込まれる送り込み側では、送り込まれるラッシングロッド32が回転誘導ローラ43によって確実に案内されて送り込まれるようになっている。
【0064】
なお、この螺旋状線材送り出し装置31にラッシングロッド32を保持させる場合には、その送り出し側の端部を、架台41の連結部45に連結させた誘導パイプ33に絡ませておく。
つまり、このように、ラッシングロッド32の送り出し側の端部を誘導パイプ33に絡ませておくことにより、送り出されるラッシングロッド32は、誘導パイプ33の周囲を回動しながら送り出され、これにより、この誘導パイプ33によって、送り出し方向が案内される。
【0065】
上記のように構成された螺旋状線材送り出し装置31に送り込まれるラッシングロッド32は、ターンテーブル71に載置されたラッシングロッド収納箱72に収納されており、ターンテーブル71によってラッシングロッド収納箱72が回動されるようになっている。つまり、ラッシングロッド収納箱72に収納されたラッシングロッド32が螺旋状線材送り出し装置31へ送り込まれると、このラッシングロッド32の送り込みにともなってラッシングロッド収納箱72が回動され、ラッシングロッド32が無理なく送り出されるようになっている。
【0066】
次に、上記螺旋状線材送り出し装置31を用いてケーブル(線条体)を架設する場合について説明する。
なお、ここでは、新規のケーブル区間に新規のケーブル1を架設する場合を例にとって説明する。
新規のケーブル区間に新規のケーブル1を架設する場合は、まず、電柱4にケーブル支持線(支持線)7を架設しておき、このケーブル支持線7に長尺のラッシングロッド32を巻き付ける。
【0067】
ここで、ラッシングロッド32のケーブル支持線7への巻き付け作業について図1を参照して説明する。
まず、螺旋状線材送り出し装置31を、新規のケーブル区間の始端側における地面に設置し、この螺旋状線材送り出し装置31に連結させた誘導パイプ33を引っ張り伸長させる。
そして、この誘導パイプ33の先端部に設けられた係止用フック35を、ケーブル支持線7の始端側に係止させる。
次いで、螺旋状線材送り出し装置31の側部に設置したターンテーブル71に載置させたラッシングロッド収納箱72からラッシングロッド32の端部を引き出し、螺旋状線材送り出し装置31の送り込み側の回転誘導ローラ42と係止片部66との間へ通す。
【0068】
このラッシングロッド32を、送り出し機構42の駆動ローラ49と加圧ローラ51との間へ、送り出し機構42の正面側から挿入し、さらに、送り出し側の回転誘導ローラ43と係止片部66との間へ通し、加圧機構42の加圧ハンドル57を回動させて、加圧ローラ51の下方への付勢力を高め、これら加圧ローラ51と駆動ローラ49とによってラッシングロッド32を確実に挟持させて保持させる。
【0069】
このように、ラッシングロッド32を螺旋状線材送り出し装置31に装着させたら、ラッシングロッド32の端部に、図8に示すように、ラッシングロッド32と略同一螺旋形状(螺旋の径が約100mm)に形成された先端巻き付けアダプタ73を取り付け、この先端巻き付けアダプタ73が取り付けられたラッシングロッド32を、誘導パイプ33に巻き付ける。
この先端巻き付けアダプタ73は、ラッシングロッド32の径の約2倍の径に形成されたもので、ラッシングロッド32よりも変形しずらい材質から形成されており、ラッシングロッド32の端部を保護するとともに確実に案内することを目的として取り付けられる。
なお、この先端巻き付けアダプタ73は、必要でなければ取り付けなくても良い。
【0070】
次に、コントローラ69を操作し、電源70から駆動モータ47へ電力を供給させて駆動させる。
このようにすると、駆動モータ47の駆動軸48が回転し、これにより、駆動ローラ49と加圧ローラ51とによって挟持されたラッシングロッド32が送り出される。
ここで、螺旋状線材送り出し装置31は、ラッシングロッド32の螺旋の半回転位置を保持しているので、無理なく送り出される。
【0071】
これにより、ラッシングロッド32は、誘導パイプ33に巻き付きながらこの誘導パイプ33に沿って送り出されて前進し、上昇する。
そして、この送り出されるラッシングロッド32がケーブル支持線7に到達すると、その端部が、ケーブル支持線7に巻き付き、このケーブル支持線7の外周を回転しながら、その架設方向に沿って前進する。
このとき、ケーブル区間の中間にて、ケーブル引き留め金物や分岐金物等が配設されていたとしても、ラッシングロッド32は、回転されながら送り出されるので、ケーブル支持線7に設けられた金物をかわして前進する。
【0072】
さらに、ラッシングロッド32が、ケーブル支持線7が支持された電柱4にさしかかった場合にも、このラッシングロッド32は、この電柱4のケーブル支持線7の支持箇所をかわして前進する。
上記のようにして、ラッシングロッド32をケーブル支持線7に巻き付け、その端部をケーブル支持線7に固定したら、このラッシングロッド32内に、新規のケーブル1を配設する。
【0073】
ここで、このケーブル1の配設の仕方を図9を参照して説明する。
まず、螺旋状線材送り出し装置31とケーブル支持線7に巻き付けたラッシングロッド32の端部との間にワイヤガイドパイプ74を配設する。
次いで、螺旋状線材送り出し装置31の送り出し機構42の駆動ローラ49と加圧ローラ47との間に、ケーブル牽引用ワイヤ(ワイヤ)75を配設し、駆動ローラ49と加圧ローラ51によってケーブル牽引用ワイヤ75を挟持させて保持させる。
【0074】
そして、このケーブル牽引用ワイヤ75を、ワイヤガイドパイプ74内へ挿入し、螺旋状線材送り出し装置31のコントローラ69によって駆動モータ47を駆動させる。
このようにすると、ケーブル牽引用ワイヤ75が螺旋状線材送り出し装置31の送り出し機構42によって送り出され、この送り出されたケーブル牽引用ワイヤ75がワイヤガイドパイプ74内を前進し、上昇する。
【0075】
その後、ケーブル牽引用ワイヤ75は、ケーブル支持線7に巻き付けられたラッシングロッド32の螺旋内に入り込まれる。
ここで、このケーブル牽引用ワイヤ75に、その先端を、図10に示すように、先端部に球状体76が設けられたパイプ状の牽引用ワイヤ先端アダプタ(先端アダプタ)77に挿入して装着させる。なお、この牽引用ワイヤ先端アダプタ77としては、棒状であればパイプ状でなくても良い。
そして、この先端部に牽引用ワイヤ先端アダプタ77が取り付けられたケーブル牽引用ワイヤ75をさらに送り出すと、このケーブル牽引用ワイヤ75が、その先端に設けられた牽引用ワイヤ先端アダプタ77によってラッシングロッド32の螺旋内を案内されながら、架設方向へ前進する。これにより、この牽引用ワイヤ先端アダプタ77の後端側のケーブル牽引用ワイヤ75が、ラッシングロッド32の螺旋内に通される。
このように、ケーブル牽引用ワイヤ75をラッシングロッド32の螺旋内に通したら、このケーブル牽引用ワイヤ75の後端部に、新規のケーブル1を接続する。
【0076】
そして、このケーブル1が接続されたケーブル牽引用ワイヤ75を、図示しない巻き取り装置等によって引っ張ることにより、このケーブル牽引用ワイヤ75によってケーブル1が牽引され、ラッシングロッド32の螺旋内に引き込まれ、これにより、このケーブル1が、新規区間に架設される。
【0077】
このように、上記のケーブル架設方法によれば、螺旋状の線材からなるラッシングロッド32を、螺旋状線材送り出し装置31によって誘導パイプ33を介してケーブル支持線7へ回転させて送り出すことによりケーブル支持線7の長手方向へわたって自動的に巻き付けることができるので、人手による作業と比較して、労力を大幅に低減させることができ、作業者への負担を少なくすることができる。
【0078】
また、ラッシングロッド32を回転させながら送り出してケーブル支持線7に巻き付けるので、例えば、ケーブル支持線7に各種の金物等が存在しても、ラッシングロッド32は、その先端が、金物等を跨いで巻き付くので、金物等による妨げを受けずにラッシングロッド32を配設することができる。これにより、この金物等にて巻き付け作業を一旦やめ、この金物等を越えた時点から再び作業を行うような煩雑な作業を不要とすることができ、これにより、障害物による作業の煩雑化をなくすことができるとともに、工期の短縮化を図ることができる。
【0079】
さらには、ラッシングロッド32を地上から誘導パイプ33を介してケーブル支持線7へ巻き付けるので、高所における作業を削減することができ、これにより、作業者の安全確保を図ることができ、また、高所作業による部品、工具等の落下等の危険性を大幅に低減させることができる。
また、ラッシングロッド32のみを回転させて送り出すことによりケーブル支持線7へ巻き付けるので、例えば、他のケーブル1が周囲に隣接して架設してあっても、ラッシングロッド32を周囲のケーブル1に干渉させて損傷させるようなことなく巻き付けることができる。
【0080】
また、大重量のラッシングマシン等の装置をケーブル支持線7に取り付ける必要がないので、この種の装置の高所における取り付け作業等の煩雑かつ危険を伴う作業を不要とすることができる。
しかも、ケーブル1を追加して架設する場合にも、ケーブル支持線7に巻き付けたラッシングロッド32へ追加するケーブル1を通すだけで良いので、例えば、ケーブルリングを使用してケーブル1を架設した場合のように、ケーブル1の追加に伴ってケーブルリングを全て交換するような無駄をなくすことができる。つまり、低コストにてケーブル1の追加を行うことができる。
【0081】
また、ケーブル支持線7に巻き付けたラッシングロッド32の螺旋内へ螺旋状線材送り出し装置31によって自動的に送り込んだケーブル牽引用ワイヤ75を牽引することにより、極めて容易に、ケーブル牽引用ワイヤ75に接続したケーブル1をラッシングロッド32の螺旋内へ引き込むことができ、手作業によって牽引用ロープを通す場合と比較して、作業性を大幅に向上させることができる。しかも、先端に球状体76が設けられた棒状の牽引用ワイヤ先端アダプタ77をケーブル牽引用ワイヤ75の先端部に取り付けておくことにより、螺旋状線材送り出し装置31によって送り出すケーブル牽引用ワイヤ75を牽引用ワイヤ先端アダプタ77によって極めて円滑にラッシングロッド32の螺旋内へ送り込むことができ、作業の円滑化を図ることができる。
【0082】
また、上記のケーブル架設方法に用いた螺旋状線材送り出し装置によれば、ラッシングロッド32を、回転誘導ローラ43によって案内させながら送り出し機構42によって送り出すことにより、螺旋の中心軸を中心として回転させて送り出すことができ、ケーブル支持線7の外周へ容易に巻き付けながら前進させることができる。
さらには、回転誘導ローラ43を、送り出し機構42の前後におけるラッシングロッド32の螺旋の半回転位置に設けたので、ラッシングロッド32を、さらに確実にかつ円滑に螺旋の中心軸線を中心として回転させて送り出すことができる。
【0083】
なお、上記の例では、新規のケーブル区間に、新規のケーブル1を架設する場合を例にとって説明したが、既設のケーブル1に新規のケーブル1を架設する場合も、上記と同様に行うことができる。
つまり、上記と同様に、既設のケーブル1をケーブル支持線とし、この既設のケーブル1に、ラッシングロッド32を巻き付け、この巻き付けたラッシングロッド32の螺旋内に、ケーブル牽引用ワイヤ75を通し、このケーブル牽引用ワイヤ75によってケーブル1を牽引してラッシングロッド32内に通して架設すれば良い。
また、この場合、既設のケーブル1としては、支持線内蔵型のものでもあるいはケーブル支持線7に支持されたものでも良い。
【0084】
また、図11に示すものは、先端巻き付けアダプタ73に代えて設けられる先端束ね用アダプタ78である。この先端束ね用アダプタ78は、特に、ケーブル1をケーブル支持線7に束ねながらこれらケーブル支持線7及びケーブル1の外周にラッシングロッド32を巻き付ける際に用いられるものである。
この先端束ね用アダプタ78は、円筒状に形成されたもので、その内部に、ケーブル支持線7及びケーブル1が通されるようになっている。
そして、この先端束ね用アダプタ78には、螺旋状線材送り出し装置31によって送り出されるラッシングロッド32の先端部が回動可能に巻き付けられるようになっている。
【0085】
つまり、この先端束ね用アダプタ78に、ラッシングロッド32の先端部を回動可能に巻き付け、この先端束ね用アダプタ78内にケーブル支持線7及びケーブル1を挿通させた状態にて、螺旋状線材送り出し装置31によってラッシングロッド32を送り出しながら先端束ね用アダプタ78の係合孔79に固着させたロープ80を引っ張って、先端束ね用アダプタ78を架設方向前方へ移動させることにより、ケーブル1がケーブル支持線7に束ねられながら、外周にラッシングロッド32が巻き付けられ、ケーブル1が架設されるようになっている。
【0086】
なお、上記の例では、ケーブル牽引用ワイヤ75をラッシングロッド32内に通し、その後、ケーブル牽引用ワイヤ75によってケーブル1をラッシングロッド32内に引き込んだが、図12に示すように、ケーブル牽引用ワイヤ75の先端部に取り付けた牽引用ワイヤ先端アダプタ77の後端部にケーブル1の端部を接続しておき、ラッシングロッド32の螺旋内に送り込むケーブル牽引用ワイヤ75とともにケーブル1をラッシングロッド32の螺旋内に引き込んでも良い。
【0087】
そして、このように、ケーブル支持線7に巻き付けたラッシングロッド32の螺旋内へケーブル牽引用ワイヤ75とともにケーブル1を自動的に送り込むことができるので、手作業によって牽引用ロープを通し、この牽引用ロープを牽引して、この牽引用ロープに接続したケーブル1を引き込む場合と比較して、作業性を大幅に向上させることができる。
【0088】
また、図13に示すものは、電柱4にケーブル支持線7を架設するとともに、このケーブル支持線7に、新規のケーブル1を仮架設しておき、このケーブル支持線7とケーブル支持線7に仮架設されたケーブル1とに、螺旋状線材送り出し装置31によって送り出されたラッシングロッド32を巻き付けて、ケーブル1を架設することもできる。
【0089】
そして、この架設方法の場合も、ラッシングロッド32を、螺旋状線材送り出し装置31によって誘導パイプ33を介してケーブル支持線7及びこのケーブル支持線7に仮支持させたケーブル1へ回転させて送り出すことによりケーブル支持線7の長手方向へわたって自動的に巻き付けることができるので、人手による作業と比較して、労力を大幅に低減させることができ、作業者への負担を少なくすることができる。
【0090】
また、ラッシングロッド32を回転させながら送り出してケーブル支持線7及びケーブル1に巻き付けるので、例えば、ケーブル支持線7に各種の金物等が存在しても、ラッシングロッド32は、その先端が、金物等を跨いで巻き付くので、金物等による妨げを受けずにラッシングロッド32を配設することができる。これにより、この金物等にて巻き付け作業を一旦やめ、この金物等を越えた時点から再び作業を行うような作業を不要とすることができ、これにより、障害物による作業の煩雑化をなくすことができるとともに、工期の短縮化を図ることができる。
【0091】
さらには、ラッシングロッド32を地上から誘導パイプ33を介してケーブル支持線7及びケーブル1へ巻き付けるので、高所における作業を削減することができ、これにより、作業者の安全確保を図ることができ、また、高所作業による部品、工具等の落下等の危険性を大幅に低減させることができる。
また、ラッシングロッド32のみを回転させて送り出すことによりケーブル支持線7及びケーブル1へ巻き付けるので、例えば、他のケーブル1が周囲に隣接して架設してあっても、ラッシングロッド32を周囲のケーブル1に干渉させて損傷させるようなことなく巻き付けることができる。
【0092】
また、大重量のラッシングマシン等の装置をケーブル支持線7に取り付ける必要がないので、この種の装置の高所における取り付け作業等の煩雑かつ危険を伴う作業を不要とすることができる。
しかも、ケーブル1を追加して架設する場合にも、ケーブル支持線7及び既に架設したケーブル1に巻き付けたラッシングロッド32へ追加するケーブル1を通すだけで良いので、例えば、ケーブルリングを使用してケーブル1を架設した場合のように、ケーブル1の追加に伴ってケーブルリングを全て交換するような無駄をなくすことができる。つまり、低コストにてケーブル1の追加を行うことができる。
【0093】
なお、特に、新規のケーブル区間に新規のケーブル1を架設する場合は、図14に示すように、地上にてケーブル支持線7にラッシングロッド32を巻き付け、このラッシングロッド32を巻き付けたケーブル支持線7を電柱4に架設しても良い。
この場合も、ラッシングロッド32を、螺旋状線材送り出し装置31によって地上にてケーブル支持線7へ回転させて送り出すことにより、ケーブル支持線7の長手方向へわたって自動的に巻き付けることができるので、人手による作業と比較して、労力を大幅に低減させることができ、作業者への負担を少なくすることができる。
【0094】
また、大重量のラッシングマシン等の装置をケーブル支持線7に取り付ける必要がないので、この種の装置の高所における取り付け作業等の煩雑かつ危険を伴う作業を不要とすることができる。
しかも、ケーブル1を追加して架設する場合にも、ケーブル支持線7に巻き付けたラッシングロッド32へ追加するケーブル1を通すだけで良いので、例えば、ケーブルリングを使用してケーブル1を架設した場合のように、ケーブル1の追加に伴ってケーブルリングを全て交換するような無駄をなくすことができる。つまり、低コストにてケーブル1の追加を行うことができる。
【0095】
さらには、図15に示すように、地上にて、ケーブル支持線7と新規のケーブル1との外周に、螺旋状線材送り出し装置31によってラッシングロッド32を巻き付けてこのラッシングロッド32によって束ねられたケーブル支持線7とケーブル1とを電柱4に掛け渡せることもできる。
【0096】
そして、この場合も、ラッシングロッド32を、螺旋状線材送り出し装置31によって地上にてケーブル支持線7とこのケーブル支持線7に束ねたケーブル1へ回転させて送り出すことによりケーブル支持線7及びケーブル1の長手方向へわたって自動的に巻き付けることができるので、人手による作業と比較して、労力を大幅に低減させることができ、作業者への負担を少なくすることができる。また、大重量のラッシングマシン等の装置をケーブル支持線7及びケーブル1に取り付ける必要がないので、この種の装置の高所における取り付け作業等の煩雑かつ危険を伴う作業を不要とすることができる。
【0097】
しかも、ケーブル1を追加して架設する場合にも、ケーブル支持線7及び既に架設したケーブル1に巻き付けたラッシングロッド32へ追加するケーブル1を通すだけで良いので、例えば、ケーブルリングを使用してケーブル1を架設した場合のように、ケーブル1の追加に伴ってケーブルリングを全て交換するような無駄をなくすことができる。つまり、低コストにてケーブル1の追加を行うことができる。
【0098】
【発明の効果】
以上、説明したように、本発明の線条体の架設方法及びそれに用いられる螺旋状線材送り出し装置によれば、下記の効果を得ることができる。
請求項1記載の線条体の架設方法によれば、長尺螺旋状線材を、誘導棒を介して支持線へ回転させて送り出すことにより支持線の長手方向へわたって自動的に巻き付けることができるので、人手による作業と比較して、労力を大幅に低減させることができ、作業者への負担を大幅に少なくすることができる。
また、長尺螺旋状線材を回転させながら送り出して支持線に巻き付けるので、例えば、支持線に各種の金物等が存在しても、この螺旋状線材は、その先端が、金物等を跨いで巻き付くので、金物等による妨げを受けずに螺旋状線材を配設することができる。これにより、この金物等にて巻き付け作業を一旦やめ、この金物等を越えた時点から再び作業を行うような作業を不要とすることができ、これにより、障害物による作業の煩雑化をなくすことができるとともに、工期の短縮化を図ることができる。
【0099】
さらには、前記螺旋状線材を地上から誘導棒を介して支持線へ巻き付けるので、高所における作業を削減することができ、これにより、作業者の安全確保を図ることができ、また、高所作業による部品、工具等の落下等の危険性を大幅に低減させることができる。
また、前記螺旋状線材のみを回転させて送り出すことにより支持線へ巻き付けるので、例えば、他の線条体が周囲に隣接して架設してあっても、この螺旋状線材を周囲の線条体に干渉させて損傷させるようなことなく巻き付けることができる。
【0100】
また、大重量のラッシングマシン等の装置を支持線に取り付ける必要がないので、この種の装置の高所における取り付け作業等の煩雑かつ危険を伴う作業を不要とすることができる。
しかも、線条体を追加して架設する場合にも、支持線に巻き付けた前記螺旋状線材へ追加する線条体を通すだけで良いので、例えば、ケーブルリングを使用して線条体を架設した場合のように、線条体の追加に伴ってケーブルリングを全て交換するような無駄をなくすことができる。つまり、低コストにて線条体の追加を行うことができる。
【0101】
請求項2記載の線条体の架設方法によれば、長尺螺旋状線材を、誘導棒を介して支持線及び支持線に仮支持させた線条体へ回転させて送り出すことにより支持線の長手方向へわたって自動的に巻き付けることができるので、人手による作業と比較して、労力を大幅に低減させることができ、作業者への負担を少なくすることができる。
また、前記螺旋状線材を回転させながら送り出して支持線及び線条体に巻き付けるので、例えば、支持線に各種の金物等が存在しても、この螺旋状線材は、その先端が、金物等を跨いで巻き付くので、金物等による妨げを受けずに螺旋状線材を配設することができる。これにより、この金物等にて巻き付け作業を一旦やめ、この金物等を越えた時点から再び作業を行うような作業を不要とすることができ、これにより、障害物による作業の煩雑化をなくすことができるとともに、工期の短縮化を図ることができる。
【0102】
さらには、前記螺旋状線材を地上から誘導棒を介して支持線及び線条体へ巻き付けるので、高所における作業を削減することができ、これにより、作業者の安全確保を図ることができ、また、高所作業による部品、工具等の落下等の危険性を大幅に低減させることができる。
また、螺旋状線材のみを回転させて送り出すことにより支持線及び線条体へ巻き付けるので、例えば、他の線条体が周囲に隣接して架設してあっても、螺旋状線材を周囲の線条体に干渉させて損傷させるようなことなく巻き付けることができる。
【0103】
また、大重量のラッシングマシン等の装置を支持線に取り付ける必要がないので、この種の装置の高所における取り付け作業等の煩雑かつ危険を伴う作業を不要とすることができる。
しかも、線条体を追加して架設する場合にも、支持線及び既に架設した線条体に巻き付けた螺旋状線材へ追加する線条体を通すだけで良いので、例えば、ケーブルリングを使用して線条体を架設した場合のように、線条体の追加に伴ってケーブルリングを全て交換するような無駄をなくすことができる。つまり、低コストにて線条体の追加を行うことができる。
【0104】
本発明の線条体の架設方法によれば、長尺螺旋状線材を、地上にて支持線へ回転させて送り出すことにより支持線の長手方向へわたって自動的に巻き付けることができるので、人手による作業と比較して、労力を大幅に低減させることができ、作業者への負担を少なくすることができる。また、大重量のラッシングマシン等の装置を支持線に取り付ける必要がないので、この種の装置の高所における取り付け作業等の煩雑かつ危険を伴う作業を不要とすることができる。しかも、線条体を追加して架設する場合にも、支持線に巻き付けた螺旋状線材へ追加する線条体を通すだけで良いので、例えば、ケーブルリングを使用して線条体を架設した場合のように、線条体の追加に伴ってケーブルリングを全て交換するような無駄をなくすことができる。つまり、低コストにて線条体の追加を行うことができる。
【0105】
本発明の線条体の架設方法によれば、長尺螺旋状線材を、地上にて支持線とこの支持線に束ねた線条体へ回転させて送り出すことにより支持線及び線条体の長手方向へわたって自動的に巻き付けることができるので、人手による作業と比較して、労力を大幅に低減させることができ、作業者への負担を少なくすることができる。また、大重量のラッシングマシン等の装置を支持線及び線条体に取り付ける必要がないので、この種の装置の高所における取り付け作業等の煩雑かつ危険を伴う作業を不要とすることができる。しかも、線条体を追加して架設する場合にも、支持線及び既に架設した線条体に巻き付けた螺旋状線材へ追加する線条体を通すだけで良いので、例えば、ケーブルリングを使用して線条体を架設した場合のように、線条体の追加に伴ってケーブルリングを全て交換するような無駄をなくすことができる。つまり、低コストにて線条体の追加を行うことができる。
【0106】
本発明の線条体の架設方法によれば、支持線に巻き付けた長尺螺旋状線材の螺旋内へ自動的に送り込んだワイヤを牽引することにより、極めて容易に、ワイヤに接続した線条体を螺旋状線材の螺旋内へ引き込むことができ、手作業によって牽引用ロープを通す場合と比較して、作業性を大幅に向上させることができる。
本発明の線条体の架設方法によれば、支持線に巻き付けた長尺螺旋状線材の螺旋内へワイヤとともに線条体を自動的に送り込むことができるので、手作業によって牽引用ロープを通し、この牽引用ロープを牽引して、この牽引用ロープに接続した線条体を引き込む場合と比較して、作業性を大幅に向上させることができる。
【0107】
本発明の線条体の架設方法によれば、先端に球状体が設けられた棒状の先端アダプタをワイヤの先端部に取り付けておくことにより、送り出すワイヤを先端アダプタによって極めて円滑に螺旋状線材の螺旋内へ送り込むことができ、作業の円滑化を図ることができる。
【0108】
本発明の螺旋状線材送り出し装置によれば、長尺螺旋状線材を、案内部によって案内させながら送り出し機構によって送り出すことにより、螺旋の中心軸を中心として回転させて送り出すことができ、支持線あるいは支持線と線条体との外周へ容易に巻き付けながら前進させることができる。
【0109】
本発明の螺旋状線材送り出し装置によれば、案内部を、送り出し機構の前後における螺旋状線材の螺旋の半回転位置に設けたので、螺旋状線材をさらに確実にかつ円滑に螺旋の中心軸線を中心として回転させて送り出すことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態の線条体の架設方法及びそれに用いられる螺旋状線材送り出し装置を説明する架設現場における正面図である。
【図2】 本発明の実施の形態の線条体の架設方法に用いられるラッシングロッドを示す概略側面図である。
【図3】 本発明の実施の形態の線条体の架設方法に用いられる螺旋状線材送り出し装置に取り付けられる絶縁パイプを説明する絶縁パイプの概略斜視図である。
【図4】 本発明の実施の形態の線条体の架設方法に用いられる螺旋状線材送り出し装置の構成及び構造を説明する螺旋状線材送り出し装置の斜視図である。
【図5】 本発明の実施の形態の線条体の架設方法に用いられる螺旋状線材送り出し装置の構成及び構造を説明する螺旋状線材送り出し装置の正面図である。
【図6】 本発明の実施の形態の線条体の架設方法に用いられる螺旋状線材送り出し装置の構成及び構造を説明する螺旋状線材送り出し装置の側面図である。
【図7】 本発明の実施の形態の線条体の架設方法に用いられる螺旋状線材送り出し装置の構成及び構造を説明する螺旋状線材送り出し装置の平面図である。
【図8】 本発明の実施の形態の線条体の架設方法に用いられる先端巻き付けアダプタの斜視図である。
【図9】 本発明の実施の形態の線条体の架設方法を説明する架設現場における正面図である。
【図10】 本発明の実施の形態の線条体の架設方法に用いられる牽引用ワイヤ先端アダプタの斜視図である。
【図11】 本発明の実施の形態の線条体の架設方法に用いられる先端束ね用アダプタの斜視図である。
【図12】 本発明の実施の形態の線条体の架設方法の他の例を説明する架設現場における正面図である。
【図13】 本発明の実施の形態の線条体の架設方法の他の例を説明する架設現場における正面図である。
【図14】 本発明の実施の形態の線条体の架設方法の他の例を説明する架設現場における正面図である。
【図15】 本発明の実施の形態の線条体の架設方法の他の例を説明する架設現場における正面図である。
【図16】 線条体の架設方法の従来技術を説明する架設現場における斜視図である。
【図17】 線条体の架設方法の従来技術を説明する架設現場における正面図である。
【図18】 線条体の架設方法の従来技術を説明する架設現場における正面図である。
【図19】 線条体の架設方法の従来技術を説明する架設現場における正面図である。
【図20】 線条体の架設方法の従来技術を説明する架設現場における斜視図である。
【図21】 線条体の架設方法の従来技術を説明する架設現場における正面図である。
【図22】 線条体の架設方法の従来技術を説明する架設現場における正面図である。
【図23】 線条体の架設方法の従来技術を説明する架設現場における正面図である。
【図24】 線条体の架設方法の従来技術を説明する架設現場における正面図である。
【符号の説明】
1 ケーブル(線条体)
7 ケーブル支持線(支持線)
31 螺旋状線材送り出し装置
32 長尺ラッシングロッド(螺旋状線材)
33 誘導パイプ(誘導棒)
42 送り出し機構
43 回転誘導ローラ(案内部)
75 ケーブル牽引用ワイヤ(ワイヤ)
76 球状体
77 牽引用ワイヤ先端アダプタ(先端アダプタ)

Claims (4)

  1. 架設区間に線条体を架設する方法であって、前記架設区間に架設された支持線と地上との間に誘導棒を配設し、この誘導棒に、長尺の螺旋状線材を巻き付けながら回転させて送り出すことにより、この螺旋状線材を、誘導棒を介して前記支持線へ全長にわたって順次巻き付け、次いでこの巻き付けられた螺旋状線材の螺旋内に、線条体を挿通して架設することを特徴とする線条体の架設方法。
  2. 架設区間に線条体を架設する方法であって、前記架設区間に架設した支持線と地上との間に誘導棒を配設するとともに前記支持線に沿って前記線条体を仮支持させ、前記誘導棒に、長尺の螺旋状線材を地上から巻き付けながら回転させて送り出すことにより、この螺旋状線材を、誘導棒を介して前記支持線及び線条体へ巻き付けて前記線条体を架設することを特徴とする線条体の架設方法。
  3. 前記螺旋状線材を挟持して送り出す送り出し機構と、該送り出し機構に前記螺旋状線材を挟持させた際に、この挟持箇所の前後における前記螺旋状線材を移動可能に保持する一対の案内部とを有し、前記送り出し機構によって螺旋状線材を、その螺旋の中心軸線を中心として回転させて送り出すことを特徴とする請求項1または2記載の線条体の架設方法に用いられる螺旋状線材送り出し装置。
  4. 前記案内部は、前記送り出し機構における前記螺旋状線材の挟持箇所から前後へ、この螺旋状線材の螺旋の半回転位置に設けられていることを特徴とする請求項3記載の螺旋状線材送り出し装置。
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