JP4248118B2 - 木質棒状体 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、取り付ける対象となる取付対象部(例えば、仕口金物)への当接取付部を端部に備えた木質棒状体本体(例えば、丸太材や角材や集成材等)を設け、先端部に別の挟持用ネジ部材(例えば、ボルトやナット等)を螺合させて前記当接取付部との協同作用によって前記取付対象部を挟持して前記木質棒状体本体を前記取付対象部に固定自在な取付用ネジ部材を前記当接取付部の埋設穴に埋設し、前記取付用ネジ部材に、前記取付対象部に対する挟持反力を確保自在な拡径部を設けてある木質棒状体に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の木質棒状体としては、仕口金物とボルト連結できるように、図9(イ)に示すように、木質棒状体本体3の端部に、端面に開口すると共に木質棒状体本体3の長手方向に沿ったボルト穴6を設け、木質棒状体本体3の側面に開口すると共に前記ボルト穴6の底部分に連通したナット配置穴30を設け、ナット配置穴30に、座金31とナット32を配置して当接取付部33を構成したものがあった。そして、仕口金物2との連結にあたっては、前記当接取付部33を仕口金物2にあてがった状態に配置し、仕口金物2側から前記ボルト穴6内に長尺の連結ボルト34を挿通させ、前記ナット配置穴30に露出した連結ボルト部分に前記座金31を外嵌させると共にナット32を螺合させ、連結ボルト34(又は、ナット32)を締め付けることによって、仕口金物2と当接取付部33とをボルト拡径頭部34aとナット32とで挟持して連結するものであった。
尚、金属に比べて強度が低い木質材の連結であることから、連結強度を確保する意味で、木質棒状体本体3の端部から前記ナット32までの位置は充分に確保する必要があり、それに伴って、前記連結ボルト34は長尺となる。
従って、このような木質棒状体の取り付けにおいては、前記連結ボルト34は、仕口金物2側から挿入する関係上、前記仕口金物2側にそれを可能とする空間が必要となる。
しかしながら、仕口部分の構造は、常に、前記仕口金物2側に充分な空間が得られるとは限らず、むしろ、制約を受ける場合も多い。
即ち、上述の木質棒状体によれば、前記仕口金物2側に連結ボルト配置空間が得られないような場合は、取付作業そのものが出来なかったり、非常に煩雑になったりするという問題点がある。
このような問題点を解消する木質棒状体としては、図9(ロ)に示すように、木質棒状体本体3の端部に、端面に開口すると共に木質棒状体本体3の長手方向に沿ったボルト穴6を設け、木質棒状体本体3の側面に開口すると共に前記ボルト穴6の底部分に連通したナット配置穴30を設け、前記ボルト穴には取付用ネジ部材35を挿通させる一方、ナット配置穴30には、座金31とナット32を配置し、前記ナット配置穴30に露出した前記取付用ネジ部材35の基端部に、前記座金31を外嵌させると共にナット32を螺合させて、前記取付用ネジ部材35の先端部が当接取付部33の表面から突出するように構成することが考えられる。
そして、仕口金物2との連結にあたっては、仕口金物2のボルト穴36に前記取付用ネジ部材35の先端部が挿通する状態に木質棒状体本体3を配置し、仕口金物2側から前記取付用ネジ部材35にナット37を螺合させて締め付けることによって、仕口金物2と当接取付部33とを一対のナット32・37で挟持して連結するものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上述した木質棒状体によれば、木質棒状体本体の端面から前記取付用ネジ部材が突出している関係上、仕口金物に取り付ける際には、仕口金物のボルト穴に前記取付用ネジ部材が挿通する方向、即ち、木質棒状体の長手方向に沿って仕口金物に近接させるように配置する必要がある。
しかし、木質棒状体の両端に対応した各仕口金物が予め設置されているような場合には、両仕口金物間に木質棒状体をその径方向に沿って嵌め入れるより他なく、上述の提案される木質棒状体によれば、取付用ネジ部材が木質棒状体本体の両端から突出しているから、両仕口金物間隔より木質棒状体の長さが大となって配置できなくなる。即ち、配置方式が限られると言う問題点がある。
【0004】
従って、本発明の目的は、上記問題点を解消し、設置環境に左右され難く、確実に設置しやすい木質棒状体を提供するところにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明の特徴構成は、図3・4・6・7・8に例示するごとく、取り付ける対象となる取付対象部2への当接取付部3Aを端部に備えた木質棒状体本体3を設け、先端部に別の挟持用ネジ部材4を螺合させて前記当接取付部3Aとの協同作用によって前記取付対象部3Aを挟持して前記木質棒状体本体3を前記取付対象部2に固定自在な取付用ネジ部材5を前記当接取付部2の埋設穴6に埋設し、前記取付用ネジ部材5に、前記取付対象部2に対する挟持反力を確保自在な拡径部Kを設けてある木質棒状体において、前記当接取付部3Aに埋設された前記取付用ネジ部材5は、その先端部が、前記当接取付部3Aの表面と面一、又は、前記埋設穴6内に入り込む状態に配置してあるところにある。
【0006】
請求項1の発明の特徴構成によれば、前記当接取付部に埋設された前記取付用ネジ部材は、その先端部が、前記当接取付部の表面と面一、又は、前記埋設穴内に入り込む状態に配置してあるから、木質棒状体本体の両端に余分な出っ張りを無くすことができ、例えば、木質棒状体の両端に対応する両取付対象部が、予め設置されているような環境下においても、両取付対象部間に木質棒状体をその径方向に沿って嵌め入れることが可能となり、効率よく確実に配置することが可能となる。そして、取付対象部への具体的な取り付けは、取付対象部に当接取付部が対応するように木質棒状体を配置した状態で、取付対象部側から、前記取付用ネジ部材に対して別の挟持用ネジ部材を螺合締付することで、当接取付部と取付対象部とを、前記挟持用ネジ部材と前記取付用ネジ部材の拡径部とで挟持する状態に連結することが可能となる。
また、取り付けに使用される別の挟持用ネジ部材は、従来のように、ナット部材に直接螺合させるものではなく、取付用ネジ部材の先端部に螺合させればよいから、比較的、短尺のものを使用することが可能となり、長尺の連結ボルトを使用する従来の木質棒状体に比べて、取付対象部側に大きなスペースが無くても、容易に設置取り付けすることが可能となる。
即ち、木質棒状体の設置環境に左右され難く、確実に設置することが可能となる。
【0007】
請求項2の発明の特徴構成は、図4・6・7・8に例示するごとく、取り付ける対象となる取付対象部2への当接取付部3Aを端部に備えた木質棒状体本体3を設け、先端部に別の挟持用ネジ部材4を螺合させて前記当接取付部3Aとの協同作用によって前記取付対象部2を挟持して前記木質棒状体本体3を前記取付対象部2に固定自在な取付用ネジ部材5を前記当接取付部3Aの埋設穴6に埋設し、前記取付用ネジ部材5に、前記取付対象部2に対する挟持反力を確保自在な拡径部Kを設けてある木質棒状体において、前記拡径部Kは、取付用ネジ部材本体5bに螺合自在なナット部材5aで構成し、前記ナット部材5aは、木質棒状体本体3に対してナット軸芯周りの回転を阻止された状態に埋設してあると共に、螺合した前記取付用ネジ部材本体5bに作用する前記埋設穴6への押込方向の力、及び、引抜方向の力を受止自在に前記木質棒状体本体3に設けてあり、前記取付用ネジ部材5を前記埋設穴6に挿抜操作自在な挿抜操作部8を、前記取付用ネジ部材5に設け、前記埋設穴6は、前記取付用ネジ部材5の長さ以上の深さに形成してあるところにある。
【0008】
請求項2の発明の特徴構成によれば、木質棒状体本体に対してナット軸芯周りの回転を阻止された状態に埋設してあるナット部材と、取付用ネジ部材本体とを螺合させた状態で、前記挿抜操作部によって取付用ネジ部材の挿抜操作を行うことによって、例えば、前記埋設穴深部に対して螺進操作することによって、前記取付用ネジ部材は、前記埋設穴内に全体を納めることが可能となる。その結果、前述の従来の木質棒状体のように、端部に突出している連結ボルトが障害となって取付対象部に取り付けることが出来ないと言った問題を解消することができ、様々な設置環境に対応することが可能となる。
また、前記挿抜操作部によって前記埋設穴から取付用ネジ部材を引き抜く方向に操作することによって、木質棒状体本体の端部に前記取付用ネジ部材が突出する状態にすることが可能となる。その結果、前述の従来の木質棒状体のように、長尺の連結ボルトを取付対象部側から螺進操作しなくても、短尺の別の挟持用ネジ部材を前記取付用ネジ部材に螺合することで、取付対象部に対して簡単に木質棒状体を取り付けることができるようになり、様々な設置環境に対する適応性をより向上させることが可能となる。
更には、前記ナット部材は、木質棒状体本体に対してナット軸芯周りの回転を阻止された状態に埋設してあるから、取付用ネジ部材本体や、別の挟持用ネジ部材の回転操作時に共回りすることを防止でき、ネジ部材の回転操作をより省力化することができる。また、ナット部材の回り止めを必要としないから、前記ナット部材埋設部周囲に余分なスペース(回り止め操作用空間)を確保する必要が無くなり、木質棒状体の断面欠損をより縮小して、連結部の強度維持を図り易くすることが可能となる。また、前記ナット部材は、螺合した前記取付用ネジ部材本体に作用する前記埋設穴への押込方向の力、及び、引抜方向の力を受止自在に前記木質棒状体本体に設けてあるから、木質棒状体全体として見たときの軸芯方向の圧縮力が作用したときに、前記ナット部材をもその応力を負担することが可能となり、ナット部材配置部分の木質棒状体欠損による強度低下を緩和することが可能となる。
【0009】
請求項3の発明の特徴構成は、図4・5・6・8に例示するごとく、前記拡径部Kは、取付用ネジ部材本体5bに螺合自在なナット部材5aで構成してあるところにある。
【0010】
請求項3の発明の特徴構成によれば、請求項1の発明による作用効果を叶えることができるのに加えて、前記拡径部は、取付用ネジ部材本体に螺合自在なナット部材で構成してあるから、非常に入手しやすい既製の部品を使用して取付用ネジ部材を構成することができ、コストダウンを図ることができることに加えて、取付用ネジ部材本体とナット部材とを相対的に螺進させることによって、互いの軸芯方向での相対位置関係を変更することが可能となり、前記埋設穴の深さに応じて取付用ネジ部材を最適な深さ位置にセットすることが、簡単に且つ迅速に行うことが可能となる。
【0011】
請求項4の発明の特徴構成は、図3・4・8に例示するごとく、前記ナット部材5aは、木質棒状体本体3に対してナット軸芯周りの回転を阻止された状態に埋設してあると共に、螺合した前記取付用ネジ部材本体5bに作用する前記埋設穴6への押込方向の力、及び、引抜方向の力を受止自在に前記木質棒状体本体3に設け、前記取付用ネジ部材5を前記埋設穴6に挿抜操作自在な挿抜操作部8を、前記取付用ネジ部材5に設けてあるところにある。
【0012】
請求項4の発明の特徴構成によれば、請求項3の発明による作用効果を叶えることができるのに加えて、当接取付部に取付用ネジ部材を設置するのに、木質棒状体本体に対してナット軸芯周りの回転を阻止された状態に埋設してあるナット部材に、挿抜操作部によって前記取付用ネジ部材本体を前記埋設穴を通して螺合させるだけの手間で、簡単にセットすることが可能となる。
また、前記ナット部材は、木質棒状体本体に対してナット軸芯周りの回転を阻止された状態に埋設してあるから、取付用ネジ部材本体や、別の挟持用ネジ部材の回転操作時に共回りすることを防止でき、ネジ部材の回転操作をより効率よく実施することができる。また、ナット部材の回り止めを必要としないから、前記ナット部材埋設部周囲に余分なスペース(回り止め操作用空間)を確保する必要が無くなり、木質棒状体の断面欠損をより縮小して、連結部の強度維持を図り易くすることが可能となる。また、前記ナット部材は、螺合した前記取付用ネジ部材本体に作用する前記埋設穴への押込方向の力、及び、引抜方向の力を受止自在に前記木質棒状体本体に設けてあるから、木質棒状体全体として見たときの軸芯方向の圧縮力が作用したときに、前記ナット部材をもその応力を負担することが可能となり、ナット部材配置部分の木質棒状体欠損による強度低下を緩和することが可能となる。
【0013】
請求項5の発明の特徴構成は、図4・6に例示するごとく、前記取付用ネジ部材5は、前記取付用ネジ部材本体5bの先端部に、雌ねじ部を内周部に備えた筒形ナット5cを螺合して構成してあるところにある。
【0014】
請求項5の発明の特徴構成によれば、請求項1〜4の何れかの発明による作用効果を叶えることができるのに加えて、取付用ネジ部材本体と筒形ナットとを螺合させて取付用ネジ部材を構成してあるから、前記取付用ネジ部材本体と筒形ナットとの螺合代の長さ内において取付用ネジ部材の全長を調整することが可能となる。その結果、部品(木質棒状体本体や取付用ネジ部材等)の切断加工や切削加工を実施しなくても、前記埋設穴の深さに合わせて取付用ネジ部材を適切な長さに調整して設置することが可能となり、木質棒状体形成手間の軽減化を図り易くなる。また、埋設穴深さの異なる別の木質棒状体にも当該取付用ネジ部材を兼用化することも可能となり、部材コストの低減化を図ることが可能となる。
【0015】
尚、上述のように、図面との対照を便利にするために符号を記したが、該記入により本発明は添付図面の構成に限定されるものではない。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。尚、図面において従来例と同一の符号で表示した部分は、同一又は相当の部分を示している。
【0017】
図1は、本発明の木質棒状体1の一例である丸太梁1Aを示すもので、前記丸太梁1Aは、その両端部それぞれを、躯体に固定された仕口金物(取付対象部に相当)2にボルト連結してある。
【0018】
前記丸太梁1Aは、図2〜4に示すように、仕口金物2への当接取付部3Aを端部に備えた梁本体(木質棒状体本体に相当)3を設け、先端部に別の挟持用ボルト(挟持用ネジ部材に相当)4を螺合させて前記仕口金物2との協同作用によって前記仕口金物2を挟持して前記梁本体3を前記仕口金物2に固定自在な取付用ネジ部材5を前記当接取付部3Aのボルト穴(埋設穴に相当)6に埋設して構成してある。
前記梁本体3は、丸太材から構成してあり、上述の通りボルト穴6を、梁本体3端面に開口する状態に四つ設けてある。そして、梁本体3の側面に開口すると共に前記ボルト穴6の底部分に各別に連通した四つのナット配置穴7もそれぞれ設けてある。また、後述する固定ボルト11用の螺合穴12も、梁本体3の側面に開口させた状態に設けてある。
【0019】
前記ボルト穴6は、図4・5に示すように、深さ寸法を四つの内の二つずつ異ならせてあり、それに伴って、ナット配置穴7も、二つずつ、梁端部からの設置位置寸法が異なるように設けてある。これにより、ナット配置穴7部分における丸太断面の欠損を、一断面に集中させずに分散することができ、梁本体の強度低下を抑制する効果がある。
因みに、前記四つのボルト穴6は、梁軸芯に沿うように設けてあり、丸太横断面で円中心に点対称な位置に配置されたボルト穴6どうしが同じ長さになるような対に形成してある。
一方、前記ナット配置穴7は、文字通り、前記取付用ネジ部材5の一構成部品であるナット部材(拡径部Kに相当し、当該実施形態では角ナット)5aが嵌合配置できる寸法設定の角穴で構成してある。また、ナット部材5aをナット配置穴7の底まで嵌入することで、ナット軸芯が前記ボルト穴6の軸芯と一致するようにナット配置穴7は形成してある。そして、嵌入したナット部材5aは、外周面がナット配置穴7の対応する内周面に接当することでナット軸芯周りの回転が阻止された状態に納まる。
【0020】
前記取付用ネジ部材5は、外周部に雄ネジを形成したネジ本体(取付用ネジ部材本体に相当)5bと、そのネジ本体5bに螺合自在な前記ナット部材5aと、前記ネジ本体5bに螺合自在な筒形ナット5cとを備えて構成してある。
前記ネジ本体5bは、図4に示すように、両端部の所定範囲にネジ溝を形成した雄ネジ部材で構成してある。
前記ナット部材5aは、上述の通り四角形の角ナットによって形成してあり、前記ネジ本体5bの基端部の雄ネジ部に螺合状態に配置される(図5参照)。
前記筒形ナット5cは、前記ネジ本体5b、及び、前記挟持用ボルト4に螺合自在に形成してあり、前記ネジ本体5bの先端部の雄ネジ部に螺合状態に配置される。また、筒形ナット5cの端面部には、ドライバー等の治具を嵌合させてナット軸芯回りに回転操作自在な治具嵌合用溝(挿抜操作部に相当)8を形成してある(図3・4参照)。
そして、梁本体3への取付用ネジ部材5の埋設手順の一例は、予め、ネジ本体5bの先端部雄ネジ部のネジ終端まで前記筒形ナット5cを嵌合締付しておくと共に、ナット配置穴7に前記ナット部材5aを嵌入配置しておき、前記ネジ本体5bを、基端部から前記ボルト穴6に挿入し、前記ナット部材5aに螺合させることで実施する(図4(イ)参照)。この螺合操作は、前記治具嵌合用溝8にドライバー等の治具を嵌合させて行うことができる。
また、梁本体3の当接取付部3Aに埋設された前記取付用ネジ部材5は、その先端部が、前記当接取付部3Aの表面と面一、又は、前記ボルト穴6内に入り込む状態に配置してある。従って、当接取付部3Aの端面から突出するものがなく、他物と干渉するのを防止することが可能となり、丸太梁1Aの取扱性が良好な上、仕口金物2への丸太梁1Aの取付作業時にも、同様の作用を期待することが可能となり、効率よく梁取り付けを行うことが可能となる。
【0021】
前記仕口金物2を説明すると、図2・3・4に示すように、金物本体2aは、躯体に固定してあり、その金物本体2aに、前記梁本体3の端面を当接状態に取り付けるフランジ部2bを設けると共に、梁本体3の当接取付部3Aを下方から受ける被載置部2cを設けて構成してある。
前記フランジ部2bには、前記梁本体3の各ボルト穴6に対応する位置に、各別に第一ボルト挿通孔9を形成してある。
また、前記被載置部2cには、第二ボルト挿通孔10を設けてあり、前記被載置部2c上に載置させた梁本体3を固定ボルト11で固定できるように構成してある。
前記被載置部2cを設けてあることによって、丸太梁1Aを仕口金物2に取り付ける際に、丸太梁1Aを仮置き状態で作業することができ、梁取付作業を効率よく実施することが可能となる。更には、前記被載置部2cで梁本体3を固定することによって、梁のせん断抵抗力の増強を図ることが可能となる。
【0022】
次に、仕口金物2への丸太梁1Aの取付手順を説明する。
[1] 予め、取付用ネジ部材5を埋設しておいた梁本体3を、仕口金物2の被載置部2c上に載置する(図4(イ)参照)。
[2] 前記仕口金物2の第一ボルト挿通孔9を通して、挟持用ボルト4を前記取付用ネジ部材5に螺合させて締め付ける。詳しくは、前記筒形ナット5cに挟持用ボルト4を螺合して締め付けることによって、前記ナット部材5aと挟持用ボルト4拡径頭部との協同作用で前記当接取付部3Aとフランジ部2bとを挟持し、丸太梁1Aを仕口金物2に固定するものである(図4(ロ)参照)。
[3] 前記被載置部2cの第二ボルト挿通孔10に固定ボルト11を挿通させると共に、螺合穴12に螺合させて締め付ける。
[4] 前記ナット配置穴7に配置されたナット部材5a周りの隙間に、エポキシ樹脂製の充填材13を充填して、丸太梁1Aに断面欠損が生じないようにする。
【0023】
本実施形態の丸太梁によれば、梁本体3の両端に余分な出っ張りを無くすことができ、効率よく確実に配置することが可能となる他、仕口金物2からのボルト固定は、取付用ネジ部材5の先端部に短尺の挟持用ボルト4を螺合させればよいから、仕口金物2側に大きな取付スペースが無くても、容易に、且つ、確実に設置取り付けすることが可能となる。
また、前記ナット部材5aは、梁本体3に対してナット軸芯周りの回転を阻止された状態に埋設してあるから、ネジ本体5bや、挟持用ボルト4の回転操作時に共回りすることを防止できると共に、ナット配置穴7の大きさは、ナット回り止め用治具等を使用する必要がないことから、必要最小限度の大きさに設定することができ、ネジ部材の回転操作の効率化、及び、丸太梁1Aの断面欠損の縮小化を図ることが可能となり、強度の高い梁連結部を効率よく形成することが可能となる。
【0024】
〔別実施形態〕
以下に他の実施の形態を説明する。
【0025】
〈1〉 木質棒状体1は、先の実施形態で説明した丸太梁に限るものではなく、例えば、木材や集成材からなる角材であってもよく、更には、梁以外の部材、例えば、柱や筋交いや、木質トラスの構造材等であってもよく、それらを総称して木質棒状体という。
〈2〉 取付用ネジ部材は、先の実施形態で説明したナット部材(拡径部Kに相当)5a・ネジ本体(取付用ネジ部材本体に相当)5b・筒形ナット5cからなる構成に限るものではなく、例えば、図6に示すように、ナット部材5aに替えて、ネジ本体5bの一部に、一体的に形成された鍔状部(拡径部Kに相当)14を設けてあってもよい。この場合は、前記埋設穴6は、図に示すように、取付用ネジ部材を、木質棒状体1の側方から嵌め入れるように形成しておく必要がある。
また、図7に示すように、ネジ本体5bと筒形ナット5cとが溶接や接着等の接合手段によって一体的に形成してあるものであってもよい。
また、図8に示すように、ナット部材5aとネジ本体5bとからなる構成であってもよい。この場合は、ネジ本体5bの端面部に、治具嵌合用溝(挿抜操作部に相当)8を形成してあれば、ネジ本体5bのボルト穴6への設置を効率よく実施することができる。そして、この実施形態の場合、挟持用ネジ部材4は、図8(イ)に示すように、前記ネジ本体5bに螺合する筒形ナット(拡径頭部付)15で構成したり、図8(ロ)に示すように、取付対象部2の所定位置に木質棒状体1を配置した後に、取付対象部2側から前記ネジ本体5bを捻り出し、その先端部に螺合させるナット16で構成するものであってもよい。図8(ロ)の実施形態品の場合、前記ボルト穴6は、前記ネジ本体5bの長さ以上の深さに形成してある。
従って、前記拡径部や、取付用ネジ部材本体や、挟持用ネジ部材は、様々な形態を採用することが可能である。勿論、前記ナット16についても、四角形のナット部材に限るものではなく、例えば、6角ナット・8角ナット等、様々なものを使用することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】丸太梁の取付状況を示す側面図
【図2】丸太梁の取付状況を示す要部斜視図
【図3】丸太梁の取り付け状態を示す要部分解斜視図
【図4】丸太梁の取り付け状態を示す断面図
【図5】丸太梁の横断面図
【図6】別実施形態の木質棒状体を示す要部の一部切欠き説明図
【図7】別実施形態の木質棒状体を示す要部の一部切欠き説明図
【図8】別実施形態の木質棒状体を示す要部の一部切欠き説明図
【図9】従来の木質棒状体を示す要部の一部切欠き説明図
【符号の説明】
2 取付対象部
3 木質棒状体本体
3A 当接取付部
4 挟持用ネジ部材
5 取付用ネジ部材
5a ナット部材
5b 取付用ネジ部材本体
5c 筒形ナット
6 埋設穴
8 挿抜操作部
K 拡径部

Claims (5)

  1. 取り付ける対象となる取付対象部への当接取付部を端部に備えた木質棒状体本体を設け、先端部に別の挟持用ネジ部材を螺合させて前記当接取付部との協同作用によって前記取付対象部を挟持して前記木質棒状体本体を前記取付対象部に固定自在な取付用ネジ部材を前記当接取付部の埋設穴に埋設し、前記取付用ネジ部材に、前記取付対象部に対する挟持反力を確保自在な拡径部を設けてある木質棒状体であって、
    前記当接取付部に埋設された前記取付用ネジ部材は、その先端部が、前記当接取付部の表面と面一、又は、前記埋設穴内に入り込む状態に配置してある木質棒状体。
  2. 取り付ける対象となる取付対象部への当接取付部を端部に備えた木質棒状体本体を設け、先端部に別の挟持用ネジ部材を螺合させて前記当接取付部との協同作用によって前記取付対象部を挟持して前記木質棒状体本体を前記取付対象部に固定自在な取付用ネジ部材を前記当接取付部の埋設穴に埋設し、前記取付用ネジ部材に、前記取付対象部に対する挟持反力を確保自在な拡径部を設けてある木質棒状体であって、
    前記拡径部は、取付用ネジ部材本体に螺合自在なナット部材で構成し、前記ナット部材は、木質棒状体本体に対してナット軸芯周りの回転を阻止された状態に埋設してあると共に、螺合した前記取付用ネジ部材本体に作用する前記埋設穴への押込方向の力、及び、引抜方向の力を受止自在に前記木質棒状体本体に設けてあり、前記取付用ネジ部材を前記埋設穴に挿抜操作自在な挿抜操作部を、前記取付用ネジ部材に設け、前記埋設穴は、前記取付用ネジ部材の長さ以上の深さに形成してある木質棒状体。
  3. 前記拡径部は、取付用ネジ部材本体に螺合自在なナット部材で構成してある請求項1に記載の木質棒状体。
  4. 前記ナット部材は、木質棒状体本体に対してナット軸芯周りの回転を阻止された状態に埋設してあると共に、螺合した前記取付用ネジ部材本体に作用する前記埋設穴への押込方向の力、及び、引抜方向の力を受止自在に前記木質棒状体本体に設け、前記取付用ネジ部材を前記埋設穴に挿抜操作自在な挿抜操作部を、前記取付用ネジ部材に設けてある請求項3に記載の木質棒状体。
  5. 前記取付用ネジ部材は、前記取付用ネジ部材本体の先端部に、雌ねじ部を内周部に備えた筒形ナットを螺合して構成してある請求項1〜4の何れか一項に記載の木質棒状体。
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