JP4246384B2 - プロテアーゼ変異体及び組成物 - Google Patents

プロテアーゼ変異体及び組成物 Download PDF

Info

Publication number
JP4246384B2
JP4246384B2 JP2000522224A JP2000522224A JP4246384B2 JP 4246384 B2 JP4246384 B2 JP 4246384B2 JP 2000522224 A JP2000522224 A JP 2000522224A JP 2000522224 A JP2000522224 A JP 2000522224A JP 4246384 B2 JP4246384 B2 JP 4246384B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
subtilase
amino acid
enzyme
group
present
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2000522224A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2002508926A (ja
Inventor
カンプ ハンセン,ペテウォ
バウディッツ,ペテウォ
ミッケルセン,フランク
Original Assignee
ノボザイムス アクティーゼルスカブ
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Family has litigation
First worldwide family litigation filed litigation Critical https://patents.darts-ip.com/?family=8103679&utm_source=***_patent&utm_medium=platform_link&utm_campaign=public_patent_search&patent=JP4246384(B2) "Global patent litigation dataset” by Darts-ip is licensed under a Creative Commons Attribution 4.0 International License.
Application filed by ノボザイムス アクティーゼルスカブ filed Critical ノボザイムス アクティーゼルスカブ
Publication of JP2002508926A publication Critical patent/JP2002508926A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4246384B2 publication Critical patent/JP4246384B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C11ANIMAL OR VEGETABLE OILS, FATS, FATTY SUBSTANCES OR WAXES; FATTY ACIDS THEREFROM; DETERGENTS; CANDLES
    • C11DDETERGENT COMPOSITIONS; USE OF SINGLE SUBSTANCES AS DETERGENTS; SOAP OR SOAP-MAKING; RESIN SOAPS; RECOVERY OF GLYCEROL
    • C11D3/00Other compounding ingredients of detergent compositions covered in group C11D1/00
    • C11D3/16Organic compounds
    • C11D3/38Products with no well-defined composition, e.g. natural products
    • C11D3/386Preparations containing enzymes, e.g. protease or amylase
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12NMICROORGANISMS OR ENZYMES; COMPOSITIONS THEREOF; PROPAGATING, PRESERVING, OR MAINTAINING MICROORGANISMS; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING; CULTURE MEDIA
    • C12N9/00Enzymes; Proenzymes; Compositions thereof; Processes for preparing, activating, inhibiting, separating or purifying enzymes
    • C12N9/14Hydrolases (3)
    • C12N9/48Hydrolases (3) acting on peptide bonds (3.4)
    • C12N9/50Proteinases, e.g. Endopeptidases (3.4.21-3.4.25)
    • C12N9/52Proteinases, e.g. Endopeptidases (3.4.21-3.4.25) derived from bacteria or Archaea
    • C12N9/54Proteinases, e.g. Endopeptidases (3.4.21-3.4.25) derived from bacteria or Archaea bacteria being Bacillus

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Wood Science & Technology (AREA)
  • Genetics & Genomics (AREA)
  • Zoology (AREA)
  • Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
  • Microbiology (AREA)
  • Biotechnology (AREA)
  • Biomedical Technology (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Oil, Petroleum & Natural Gas (AREA)
  • Enzymes And Modification Thereof (AREA)
  • Detergent Compositions (AREA)
  • Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)

Description

【0001】
技術分野
本発明は洗剤組成物の調合において有用であり、且つ洗剤において向上した洗浄性能を発揮する1又は複数の活性部位ループにおいて挿入を含んで成る新規の突然変異プロテアーゼ酵素又は酵素変異体;当該酵素を含む洗浄及び洗剤組成物;適当な宿主又は生物に挿入されたときに当該酵素の発現をコードする突然変異遺伝子;並びにその遺伝子により形質転換され、且つ当該酵素変異体を発現することのできる宿主細胞、に関連する。
【0002】
発明の背景
洗剤産業において、酵素はこの30年以上も洗浄製剤において利用されていた。かかる製剤に利用されている酵素にはプロテアーゼ、リパーゼ、アミラーゼ、セルラーゼ、並びにその他の酵素又はそれらの混合物が含まれる。商業的に最も重要な酵素はプロテアーゼである。
【0003】
数多くの商業的に利用されているプロテアーゼは天然の野生型プロテアーゼの工学的変異体である:例えば、DURAZYM(Novo Nordisk A/S),RELASE(Novo Nordisk A/S),MAXAPEM(Gist-Brocades N.V.),PURAFECT(Genencor International, Inc.)。
【0004】
また、数多くのプロテアーゼ変異体が当業界において発表されている。例えばEP 130756(GENENTECH )(米国再発行特許No. 34,606(GENENCOR));EP 214435(HENKEL);WO 87/04461(AMGEN );WO 87/05050(GENEX );EP 260105(GENENCOR);Thomas, Russell, and Fersht (1985) Nature 318 375-376; Thomas, Russell, and Fersht (1987) J.Mol.Biol. 193 803-813; Russel and Fersht Nature 328 496-500 (1987);WO 88/08028(Genex );WO 88/08033(Amgen );WO 95/27049(SOLVAY S.A. );WO 95/30011(PROCTER & GAMBLE COMPANY);WO 95/30010(PROCTER & GAMBLE COMPANY);WO 95/29979(PROCTER & GAMBLE COMPANY);US 5,543,302(SOLVAY S.A. );EP 251 446(GENENCOR);WO 89/06279(NOVO NORDISK A/S);WO 91/00345(NOVO NORDISK A/S);EP 525 610 A1(SOLVAY);及びWO 94/02618(GIST-BROCADES N.V.)。
【0005】
しかしながら、たとえ数多くの有用なプロテアーゼ変異体が発表されていようと、数多くの産業的利用のために新規の改良プロテアーゼ又はプロテアーゼ変異体についてのニーズがまだある。
【0006】
従って、本発明の目的は、特に洗剤産業において利用するための改良プロテアーゼ又はプロテイン・エンジニアリングされたプロテアーゼ変異体の提供にある。
【0007】
発明の概要
本発明者は親野生型BLSAVIと比較して洗剤中で向上した洗浄性能を発揮するBLSAVI(Salvinase(登録商標))の変異体を、当該BLSAVI内の少なくとも一の活性部位ループに少なくとも一の挿入を導入することにより構築することが可能であることを認定した。
【0008】
その他のスブチラーゼにおいてBLSAVIと似た類似の変異体を作ることが可能であると推定される。
【0009】
更に、BLSAVIと比較して洗剤中で向上した洗浄性能を発揮する天然親又は野生型スブチラーゼを、BLSAVI内の対応の活性部位ループよりも長い少なくとも一の活性部位ループを含んで成るかかる親野生型スブチラーゼを特異的にスクリーニングすることにより自然から単離及び同定することが可能であると予測できた。
【0010】
従って、第一の観点において、本発明は単離されたスブチラーゼ酵素であって、BLSAVIと比べて洗剤中で向上した性能を発揮し、成熟BLSAVIのアミノ酸配列と少なくとも40%同一性であるアミノ酸配列を有し、そして当該単離されたスブチラーゼ内の少なくとも一の活性部位ループがBLSAVI内の対応の活性部位ループよりも長いことを特徴とし、ここで当該単離されたスブチラーゼ内のかかる活性部位ループ領域は下記の事項を含んで成る群から特定される最小アミノ酸長さを有する、単離されたスブチラーゼ酵素:
(a)アミノ酸残基33乃至43間の領域(両端のアミノ酸を含む)が少なくとも11個のアミノ酸の長さである(即ち、BLSAVIと比較し、少なくとも1個のアミノ酸の挿入がある);
(b)アミノ酸残基95乃至103間の領域(両端のアミノ酸を含む)が少なくとも9個のアミノ酸の長さである(即ち、BLSAVIと比較して、少なくとも1個のアミノ酸挿入がある);
(c)アミノ酸残基125乃至132間の領域(両端のアミノ酸を含む)が少なくとも8個のアミノ酸の長さである(即ち、BLSAVIと比較して、少なくとも1個のアミノ酸挿入がある);
(d)アミノ酸残基153乃至173間の領域(両端のアミノ酸を含む)が少なくとも21個のアミノ酸の長さである(即ち、BLSAVIと比較して、少なくとも1個のアミノ酸挿入がある);
(e)アミノ酸残基181乃至195の領域(両端のアミノ酸を含む)が少なくとも15個のアミノ酸の長さである(即ち、BLSAVIと比較して、少なくとも1個のアミノ酸挿入がある);
(f)アミノ酸残基202乃至204の領域(両端のアミノ酸を含む)が少なくとも3個のアミノ酸の長さである(即ち、BLSAVIと比較して、少なくとも1個のアミノ酸挿入がある);
(g)アミノ酸残基218乃至219の領域(両端のアミノ酸を含む)が少なくとも3個のアミノ酸の長さである(即ち、BLSAVIと比較して、少なくとも1個のアミノ酸挿入がある)。
【0011】
第二の観点において、本発明は本発明のスブチラーゼ変異体をコードする単離されたDNA配列に関する。
【0012】
第三の観点において、本発明は本発明のスブチラーゼ変異体をコードする単離されたDNA配列を含んで成る発現ベクターに関する。
【0013】
第四の観点において、本発明は第三の観点に係る発現ベクターで形質転換された微生物宿主細胞に関する。
【0014】
更なる観点において、本発明は第四の観点に係る発現ベクターを適当な微生物宿主に挿入し、その宿主を所望のスブチラーゼ酵素を発現させるように培養し、そしてその酵素生成物を回収することによる、本発明のスブチリシン酵素の製造に関する。
【0015】
更に、本発明は本発明のスブチラーゼ変異体を含んで成る組成物に関する。
【0016】
更には、本発明は数多くの産業関連用途、特に洗浄組成物及び突然変異酵素を含んで成る洗浄組成物、特に突然変異スブチリシン酵素を含んで成る洗浄組成物における当該突然変異酵素の利用に関する。
【0017】
定義
本発明を更に詳細に説明する前に、下記の用語をまず定義づけする。
【0018】
アミノ酸の命名
A=Ala=アラニン
V=Val=バリン
L=Leu=ロイシン
I=Ile=イソロイシン
P=Pro=プロリン
F=Phe=フェニルアラニン
W=Trp=トリプトファン
M=Met=メチオニン
G=Gly=グリシン
S=Ser=セリン
T=Thr=スレオニン
C=Cys=システイン
Y=Tyr=チロシン
N=Asn=アスパラギン
Q=Gln=グルタミン
D=Asp=アスパラギン酸
E=Glu=グルタミン酸
K=Lys=リジン
R=Arg=アルギニン
H=His=ヒスチジン
X=Xaa=任意のアミノ酸
【0019】
核酸の命名
A=アデニン
G=グアニン
C=シトシン
T=チミン(DNAのみ)
U=ウラシル(RNAのみ)
【0020】
変異体の命名
本発明に従って製造又は考慮される様々な酵素の説明において、下記の命名法を便宜上利用する:
もとのアミノ酸・位置・置換アミノ酸
【0021】
もとのアミノ酸が任意のアミノ酸残基であってよい場合、位置及び置換化アミノ酸だけを示すのに用いる省略表示を時折り利用することがある:
位置・置換アミノ酸
【0022】
かかる表示は相同スブチラーゼ(後掲)における関連の修飾に特に利用する。
【0023】
同様に、置換アミノ酸残基の種類が本質的でないとき:
もとのアミノ酸・位置
【0024】
もとのアミノ酸及び置換アミノ酸の双方が任意のアミノ酸であってよい場合、位置のみを表示する。例えば、170。
【0025】
もとのアミノ酸及び/又は置換アミノ酸が、全てのアミノ酸ではないが、複数のアミノ酸を含んで成ってよい場合、選定のアミノ酸をかっこ{ }内に示す:
もとのアミノ酸・位置・{置換アミノ酸1 、…、置換アミノ酸n
【0026】
特定の変異体に関し、任意のアミノ酸残基を表示するコードXaa及びXを含む特定の3文字又は1文字コードを使用する。
【0027】
置換
195位でのグリシンのグルタミン酸による置換は下記の通りに表示する:
Gly195Glu 又は G195E
又は195位でのグリシンの任意のアミノ酸残基による置換は下記の通りに表示する:
Glu195Xaa もしくは G195X
又は Glu195 もしくは G195
【0028】
170位での任意のアミノ酸残基のセリンによる置換は下記のように表示する:
Xaa170Se もしくは X170S
又は 170Ser もしくは 170S
【0029】
かかる表示は相同性スブラーゼ(後掲)における関連の修飾に特に利用する。かくして、170Serは例えばBASBPNにおけるLys170Ser修飾体及びBLSAVIにおけるArg170Ser修飾体の双方を含むことを意味する。これらの例に関しては図1を参照のこと。
【0030】
もとのアミノ酸及び/又は置換アミノ酸が全てではないにしても複数のアミノ酸であり得る場合の修飾に関し、170位でのアルギニンのグリシン、アラニン、セリン又はスレオニンによる置換は下記の通りに表示され:
Arg170{Gly,Ala,Ser,Thr}又はR170{G,A,S,T}
R170G,R170A,R170S及びR170Tの変異体を意味する。
【0031】
欠失:
195位でのグリシンの欠失は下記の通りに示されるであろう:
Gly195* 又は G195*
対応して、複数のアミノ酸残基の欠失、例えば195及び196位でのグリシン及びロイシンの欠失は下記の通りに表示される:
Gly195* +Leu196* 又は G195* +L195*
【0032】
挿入:
追加のアミノ酸残基の挿入、例えばG195の後のリジンの挿入は、
Gly195GlyLys 又は G195GKであり、又は複数のアミノ酸残基を挿入するとき、例えばG195の後にLys,Ala及びSerを挿入すると、
Gly195GlyLysAlaSer 又は G195GKAS
となる。
【0033】
このような場合、挿入されるアミノ酸残基は、挿入アミノ酸残基に先行するアミノ酸残基の位置番号に小文字を付与することにより番号付けする。上記の例では、配列194乃至196は以下の通りとなる:
Figure 0004246384
【0034】
現存のアミノ酸残基と同一のアミノ酸残基を挿入する場合、命名におけるある種の縮重が生ずるのが明らかである。例えば上記の例においてグリシンをグリシンの後に挿入する場合、これはG195GGと表示される。事実上同じ変更を、
Figure 0004246384
に至る変更に関し、A194AGと表示できる。
【0035】
これらは当業者に明らかであり、そして表示G195GG及びこのタイプの挿入についての対応の表示はかかる均等な縮重表示を含むことを意味する。
【0036】
すき間の埋め
番号付けのために用いたスブチリシン酵素と比較して酵素の中に欠失がある場合、かかる位置での挿入は下記の通りに表示する:
*36Asp 又は *36D
36位でのアスパラギン酸の挿入。
【0037】
多重修飾
多重修飾を含んで成る変異体は+で分ける。例えば
Arg170Tyr+Gly195Glu 又は R170Y+G195E
170及び195位でのアルギニン及びグリシンそれぞれのチロシン及びグルタミン酸による置換の修飾を表わす。
又は、例えばTyr167{Gly,Ala,Ser,Thr}+Arg170{Gly,Ala,Ser,Thr}は下記の変異体を表わす:
Tyr167Gly+Arg170Gly,Tyr167Gly+Arg170Ala,Tyr167Gly+Arg170Ser,Tyr167Gly+Arg170Thr,Tyr167Ala+Arg170Gly,Tyr167Ala+Arg170Ala,Tyr167Ala+Arg170Ser,Tyr167Ala+Arg170Thr,Tyr167Ser+Arg170Gly,Tyr167Ser+Arg170Ala,Tyr167Ser+Arg170Ser,Tyr167Ser+Arg170Thr,Tyr167Thr+Arg170Gly,Tyr167Thr+Arg170Ala,Tyr167Thr+Arg170Ser、及びTyr167Thr+Arg170Thr。
【0038】
この命名法は特定の共通の性質を有するアミノ酸残基、例えば正電荷(K,R,H)又は負電荷(D,E)の置換、交換、挿入もしくは欠失を狙いとする修飾、又は小アミノ酸の別の小アミノ酸による置換を示す例えば、
Try167{Gly,Ala,Ser,Thr}+Arg170{Gly,Ala,Ser,Thr}
の保存性アミノ酸修飾に特に関連する。更なる詳細については「発明の詳細な説明」を参照のこと。
【0039】
プロテアーゼ
タンパク質基質内のアミド結合を切断する酵素はプロテアーゼ又は(同義として)ペプチダーゼに分類される(Walsh, 1979, Enzymatic Reaction Mechanisms. W.H.Freeman and Company, San Francisco, Chapter 3 参照)。
【0040】
アミノ酸の位置/残基の番号付け
何らかのことわりのない限り、本明細書において利用するアミノ酸の番号付けはスブチラーゼBPN′(BASBPN)配列のそれに対応するBPN′配列の更なる説明はSiezenら、Protein Engng. 4 (1991) 719-737 及び図1参照のこと。
【0041】
セリンプロテアーゼ
セリンプロテアーゼはペプチド結合の加水分解を触媒する酵素であり、その中には活性部位において必須セリン残基がある(White, Handler and Smith, 1973「Principles of Biochemistry, 」Fifth Edition, McGraw-Hill Book Company, NY, pp.271-272 )。
【0042】
細菌性セリンプロテアーゼは20,000〜45,000ダルトンの範囲の分子量を有する。これらはジイソプロピルフルオロホスフェートにより阻害される。これらは単純な末端エステルを加水分解し、そしてこれもセリンプロテアーゼである真核細胞キモトリプシンと似た活性を示す。より狭い観点で、サブグループを包括するアルカリ性プロテアーゼは一部のセリンプロテアーゼのpH9.0〜11.0という高い至適pHを反映する。詳しくは、Priest (1977) Bacteriological Rev. 41 711-753 参照。
【0043】
スブチラーゼ
仮りにスブチラーゼと命名されているセリンプロテアーゼのサブグループがSiezenら、Protein Engng. 4 (1991) 719-737 により提唱されている。これらは相同分析によりスブチリシン様プロテアーゼと過去に呼ばれてきたセリンプロテアーゼの40個以上のアミノ酸配列と特定された。スブチリシンは過去にグラム陽性菌又は菌類により産生されるセリンプロテアーゼとして特定され、そしてSiezenらにより、今はスブチラーゼのサブグループである。多種多様なスブチラーゼが同定されており、そしていくつかのスブチラーゼのアミノ酸配列が決定されている。かかるスブチラーゼ及びそのアミノ酸配列のより詳細な説明については、Siezenら及び本明細書の図1を参照されたい。
【0044】
スブチラーゼの一のサブグループI−S1は「伝統的」なスブチリシン、例えばスブチリシン168、スブチリシンBPN′、スブチリシン・カールスバーグ(ALCALASE(登録商標)NOVO NORDISK A/S)及びスブチリシンDYを含んで成る。
【0045】
スブチラーゼI−S2の更なるサブグループがSiezenら(前掲)により認定されている。サブグループI−S2プロテアーゼは高アルカリ性スブチリシンと発表されており、そして酵素、例えばスブチリシンPB92(MAXACAL(登録商標)、Gist-Brocades NV)、スブチリシン309(SAVINASE(登録商標)、NOVO NORDISK A/S)、スブチリシン147(ESPERASE(登録商標)、NOVO NORDISK A/S)及びアルカリエラスターゼYaBが含まれる。
【0046】
「SAVINASE(登録商標)」
SAVINASE(登録商標)はNOVO NORDISK A/Sより販売されている。これはB.レンタス由来のスブチリシン309であり、そしてBABP92とは一つの位置だけで相違する(N87S、本明細書の図1)。SAVINASE(登録商標)は、BLSAVIと表示したアミノ酸配列を有する(本明細書の図1)。
【0047】
親スブチラーゼ
「親スブチラーゼ」はSiezenら(Protein Engineering 4: 719-737 (1991) )に従って規定されたスブチラーゼである。詳細については上記の「スブチラーゼ」の説明を参照のこと。親スブチラーゼは天然物から単離したスブチラーゼであってもよく、その後の修飾をスブチラーゼの特徴を保持しながら施す。
【0048】
他方、「親スブチラーゼ」は「野生型スブチラーゼ」と呼ぶことがある。
【0049】
スブチラーゼ変異体の修飾
本明細書で論じるスブチラーゼ変異体の修飾に関して用いる語「修飾」は化学修飾及び遺伝子操作を含むものと定義する。修飾は注目のアミノ酸の置換、欠失及び/又は挿入でありうる。
【0050】
スブチラーゼ変異体
本発明との関連で、スブチラーゼ変異体又は突然変異スブチラーゼとは、もとの又は親遺伝子を保有し、且つ対応の親酵素を産生する親微生物に由来する突然変異遺伝子を発現する生物により産生されるスブチラーゼを意味し、ここでこの親遺伝子は適当な宿主の中で発現されたときに突然変異遺伝子が産生され、それから突然変異スブチラーゼプロテアーゼが産生されるように突然変異されたものである。
【0051】
相同スブチラーゼ配列
スブチラーゼSAVINASE(登録商標)の特異的な活性部位ループ領域及びかかるループ内のアミノ酸挿入は、本発明のスブチラーゼ変異体を獲得するための本発明における修飾のために特定される。
【0052】
しかしながら、本発明はこの特定のスブチラーゼの修飾体に限定されるのではなく、SAVINASE(登録商標)のそれと相同な一次構造を有するその他の親(野生型)スブチラーゼに及ぶ。
【0053】
本発明の範囲に属するその他の相同スブチラーゼを同定するため、前記スブチラーゼと事前にアライニングされたスブチラーゼのグループとのアラインメントを、従来のアラインメント定数を保ちながら、実施する。スブチラーゼにおける18個の高度に保存された残基に対する対比を実施する。18個の高度に保存された残基を表Iに示す(この保存残基についての更なる説明についてはSiezenらを参照のこと)。
Figure 0004246384
【0054】
アラインメントを維持するための必須の挿入及び欠失を可能にするアライニングを行うと、適当な相同活性部位ループが同定される。かくして当該相同残基は本発明に従って修飾されうる。
【0055】
デフォルトアラインメントパラメーターを利用してCLUSTALW(バージョン1.7、1997年6月)コンピューターアラインメントプログラム(Thompson, J.D., Higgins, D.G. and Gibson, T.J. (1994) Nucleic Acids Research, 22: 4673-4680 )を用い、過去にアライニングしたスブチラーゼのグループに対する所定のスブチラーゼのアラインメントをこのプログラム中のプロファイル・アラインメント・オプションを利用して成し遂げる。本発明の範囲に属する所定のスブチラーゼに関し、好ましくは18個の保存残基の100%が保存されているべきである。しかしながら、18残基のうちの17残基以上のアラインメント、又はかかる保存残基のうちの16ほどの少ないアラインメントも相同残基の同定に適当である。スブチラーゼにおける触媒性トリアドAsp32/His64/Ser221の保存は保たれるべきである。
【0056】
規定の10種のスブチラーゼのアラインメントを図1に示す。
【0057】
更に、かかる方法において、本発明の範囲に属する相同性の親(野生型)スブチラーゼを同定するため、上記の18個の保存残基を前記相同な親スブチラーゼの親(野生型)一次配列と相関させる。換言するなら、もし親スブチラーゼを上記のかかる18個の保存残基のいずれかにおいて修飾するなら、もとの親スブチラーゼ及び上記のかかる18個の保存残基のいずれかにおいて修飾された当該親スブチラーゼの考えられる変異体の双方が本発明の範囲に属する相同性スブチラーゼであるか否かを決定するのは前記18個の保存残基内のもとの親野生型配列である。
【0058】
この説明に基づき、当業者にとって本発明に従って修飾できうる適当な相同性スブチラーゼ及び対応の相同性活性部位ループ領域を同定することはルーチン作業となる。
【0059】
洗浄性能
例えば洗濯の際に洗浄すべき物体上に存在する様々な天然物質の分解を触媒する酵素の能力は往々にしてその洗浄能力、浄化力、又は洗浄性能と称される。本願を通じて、洗浄性能なる語はこの性質を包含するように用いる。
【0060】
単離されたDNA配列
「単離された」なる語は、DNA配列分子に適用した場合、そのDNA配列が天然の遺伝子質から取り出され、それ故その他の外性又は不要なコード配列を含まず、そして遺伝子操作されたタンパク質生産系において利用するのに適当な形態にあることを意味する。かかる単離された分子はその天然の環境から分けられたものであり、そしてcDNA及びゲノムクローンが含まれる。本発明の単離されたDNA分子はそれらが通常一体化している他の遺伝子を含まず、しかしながら天然の5′及び3′非翻訳領域、例えばプロモーター及びターミネーターは含みうる。一体化した領域の同定は当業者に自明であろう(例えば、Dynan and Tijan, Nature 316 : 774-78, 1985を参照のこと)。「単離されたDNA配列」は「クローニングされたDNA配列」とも言う。
【0061】
単離されたタンパク質
タンパク質に適用した場合、「単離された」なる語はそのタンパク質がその天然環境以外の条件にあることを意味する。好適な形態において、単離されたタンパク質とは実質的にその他のタンパク質を含まない、特にその他の同種タンパク質(即ち、「同種不純物」(以下参照)を含まない。単離されたタンパク質はSDS−PAGEによる決定に従い、純度10%超、好ましくは純度20%超、より好ましくは純度30%超である。更に、タンパク質を高度精製形態、即ち、SDS−PAGEによる決定に従い、純度40%超、純度60%超、純度80%超、より好ましくは純度95%超、そして更により好ましくは純度99%超で供与するのが好ましい。
【0062】
「単離されたタンパク質」は「純粋なタンパク質」とも言う。
【0063】
同種不純物
「同種不純物」とは本発明のポリペプチドが本来由来する同種の細胞を起源とする任意の不純物(例えば、本発明のポリペプチド以外の別のポリペプチド)を意味する。
【0064】
…から得られた
本明細書での特定の微生物起源との関連で用いる「…から得られた」とは、ポリヌクレオチド及び/又はポリペプチドが特定の起源により生産されたか、又はその起源に由来する遺伝子の挿入された細胞により生産されたことを意味する。
【0065】
基質
プロテアーゼのための基質との関連で本明細書において用いる「基質」とは、その最も広い意味で、プロテアーゼによる加水分解に感受性な少なくとも一本のペプチド結合を含む化合物を含んで成るものとして解釈されるべきである。
【0066】
生成物
プロテアーゼ酵素反応に由来する生成物との関連で用いる「生成物」とは、本発明との関連で、スブチラーゼプロテアーゼの関与する加水分解反応の生成物を含むものと解釈されるべきである。生成物はその後の加水分解反応における基質であることもある。
【0067】
発明の詳細な説明
向上した洗浄性能を有するスブチラーゼ酵素
本発明のスブチラーゼは一般に先の「本発明の概要」の欄で説明した。
【0068】
本発明の第一の観点のスブチラーゼは天然において認められる親野生型スブチラーゼであってよい。
【0069】
かかる親野生型スブチラーゼは当業界に公知の標準の技術により特異的にスクリーニングできる。
【0070】
これを実施するための一の好適な方法は、多種多様な微生物、好ましくは種々のバチルス株からスブチラーゼにおける活性部位ループをコードすることで知られるDNA領域を特異的にPCR増幅させることによる。
【0071】
スブチラーゼは、そのDNA及びアミノ酸配列が相同性であるとの観点で、保存酵素のグループである。従って、活性部位ループに隣接する比較的特異的なプライマーを構築することが可能である。
【0072】
例えば、種々のスブチラーゼのアラインメントを検討することにより(例えば、Siezenら、Protein Science 6: 501-523 (1997) )、当業者にとってBLSAVI内のアミノ酸残基95乃至103間の活性部位ループに対応する活性部位ループ等に隣接するPCRプライマーを構築することはルーチン作業となる。多種多様な微生物、好ましくは種々のバチルス株からDNAを増幅するのにかかるPCRプライマーを用い、しかる後、当該増幅PCRフラグメントをDNA配列決定することにより、BLSAVIにおける95−103の活性部位領域に相当する、BLSAVIと比べて長い活性部位領域を含んで成るスブチラーゼを産生する株を同定することが可能となる。かかる株及びかかる注目のスブチラーゼの部分DNA配列が同定できたら、当業者にとって注目のかかるスブチラーゼのクローニング、発現及び精製を完了することはルーチン作業となる。
【0073】
しかしながら、本発明のスブチラーゼ酵素は主として親スブチラーゼの変異体であると考えられる。
【0074】
従って、本発明の態様は本発明の第一の観点に係る単離されたスブチラーゼ酵素に関連し、ここで当該スブチラーゼ酵素は構築された変異体であり、ここで当該変異体は本発明の第一の観点に係る少なくとも一の活性部位ループ内に少なくとも1個のアミノ酸の少なくとも一の挿入を含んで成る。
【0075】
本発明のスブチラーゼ酵素は洗剤中で、BLSAVI(Savinase(登録商標))と比べ、向上した洗浄性能を発揮する。種々の市販のスブチラーゼプロテアーゼ製品は種々の洗浄組成物において様々な洗浄性能を発揮するであろう。本発明のスブチラーゼは大半の多種多様な洗浄組成物において、BLSAVIと比べ、向上した洗浄性能を発揮する。
【0076】
好ましくは、本発明のスブチラーゼ酵素は、本明細書の実施例3(後掲)に示す洗浄組成物において、BLSAVIと比べ、向上した洗浄性能を発揮する。
【0077】
所定のスブチラーゼアミノ酸配列(当該スブチラーゼ配列が自然から単離された野生型スブチラーゼ配列であろうとスブチラーゼ変異配列であろうと関係なく)が本発明のスブチラーゼ配列の範囲に属するか否かを同定するため、下記の工程を実施してよい:
i)前記スブチラーゼ配列がスブチラーゼBLSAVIの1位乃至275位(BASBPN番号付け)のアミノ酸配列と少なくとも40%,50%,55%,60%,65%,70%,75%,80%,85%,90%又は更には95%同一であるかを同定する;
ii)もし工程i)が満たされているなら、前記スブチラーゼ配列の図1に特定した過去に規定されたスブチラーゼのアラインメントとのアラインメントを実施する(このアラインメントをどのようにして好適に実施すべきかを知るため、本明細書の「定義」を参照のこと);
iii )工程ii)で実施したアラインメントに基づき、BLSAVI内の活性部位ループ領域に対応する前記スブチラーゼ配列内の活性部位ループを同定する、ここで当該活性部位ループは下記の通りに特定される(BASBPNに従う(BASBPN番号付け))
(a)アミノ酸残基33乃至43間の領域(両末端アミノ酸を含む);
(b)アミノ酸残基95乃至103間の領域(両末端アミノ酸を含む);
(c)アミノ酸残基125乃至132間の領域(両末端アミノ酸を含む);
(d)アミノ酸残基153乃至173間の領域(両末端アミノ酸を含む);
(e)アミノ酸残基181乃至195間の領域(両末端アミノ酸を含む);
(f)アミノ酸残基202乃至204間の領域(両末端アミノ酸を含む);
(g)アミノ酸残基218乃至219間の領域(両末端アミノ酸を含む);
iv)工程iii )において同定された前記スブチラーゼ配列内の1又は複数の活性部位ループがBLSAVI内の対応の活性部位ループより長いか否かを同定する。
【0078】
もし上記の工程iv)における基準が満たされたら、所定のスブチラーゼ配列は本発明の範囲に属するスブチラーゼ配列である。
【0079】
本発明のスブチラーゼとBLSAVIとの間での上記の工程i)に特定する同一性は以下の説明に従って計算される。
【0080】
BLSAVIに対する本発明のスブチラーゼのアミノ酸配列の同一性
上記のポリペプチド同一性は第一配列の第二配列からの相違を示唆する2本の配列間の同一性の度合いとして決定される。この同一性は適切には当業界において公知のコンピュータープログラム、例えばGCGプログラムパッケージ(Program Manual for the Wisconsin Package, Version 8, August 1994, Genetics Computer Group, 575 Science Drive, Madison, Wisconsin, USA 53711)(Needleman, S.B. and Wunsch, C.D., (1970), Journal of Molecular Biology, 48, 443-453に供与されているGAP等により決定されうる。GAPをポリペプチド配列対比のための下記の設定で利用して、3.0のGAP構築ペナルティー及び0.1のGAP伸長ペナルティー、本発明のスブチラーゼアミノ酸配列の成熟部はBLSAVIのアミノ酸配列1位乃至275位(BASBPN番号付け)の成熟部と少なくとも40%,45%,50%,55%,60%,65%,70%,75%,80%,85%,90%、又は更には95%の同一性度を示す。従って、この同一性は269で除した同一残基の数値と定義されるであろう(BLSSAVI成熟部は269個のアミノ酸を有する)。
【0081】
上記の工程ii)で実施するアラインメントは下記の通りに実施する。
【0082】
本発明のスブチラーゼアミノ酸の、相同性スブチラーゼ配列の過去に規定され たアラインメントに対するアラインメント(上記工程 ii )、及びBLSAVI内の活性部位ループ領域に対応する前記スブチラーゼ内の適当な相同性活性部位ループの同定(上記工程 iii
本発明の範囲に属する他の相同性スブチラーゼを同定するため、前記スブチラーゼの過去にアライニングしたスブチラーゼのグループに対するアラインメントを、過去のアラインメント定数を保持しながら実施する(上記工程ii)。
【0083】
デフォルト・アラインメント・パラメーターを利用し、CLUSTAW(バージョン1.7、1997年6月)コンピューターアラインメントプログラム(Thompson, J.D., Higgins, D.G. and Gibson, T.J. (1994) Nucleic Acids Research, 22: 4673-4680 )を用い、所定のスブチラーゼの過去にアラインニングしたスブチラーゼとのアラインメントをこのプログラム中のプロファイル・アラインメント・オプションを利用して成し遂げた。スブチラーゼ内の触媒トリアドAsp32/His64/Ser221の保存は保つべきである。
【0084】
スブチラーゼのグループの上記のアラインメントを図1に示す。
【0085】
アライニングの後、本発明の前記スブチラーゼ内での適当な相同性活性部位ループを保つために必要な挿入及び欠失を上記工程iii )に記載の通りに同定される。
【0086】
この説明に基づき、当業者にとって、適当な相同性スブチラーゼ及び当該スブチラーゼ内の対応の適当な相同活性部位ループを同定することはルーチン作業となる。
【0087】
上記の本発明のスブチラーゼの好適な活性部位ループは下記の通りに定義されるループである:
(b)アミノ酸残基95乃至103間の領域(両端のアミノ酸を含む)が少なくとも10個のアミノ酸の長さである(即ち、BLSAVIと比較して、少なくとも1個のアミノ酸挿入がある);及び
(c)アミノ酸残基125乃至132間の領域(両端のアミノ酸を含む)が少なくとも9個のアミノ酸の長さである(即ち、BLSAVIと比較して、少なくとも1個のアミノ酸挿入がある)。
【0088】
スブチラーゼ変異体は当業界において公知の標準の技術、例えば部位特異的/ランダム突然変異誘発又は種々のスブチラーゼ配列のDNAシャフルにより構築できうる。更に詳しくは本明細書の「スブチラーゼ変異体の製造」及び「材料と方法」を参照のこと(後掲)。
【0089】
更なる態様において、本発明は以下に関連する:
1.前記少なくとも一の挿入されたアミノ酸残基がT,G,A及びSを含んで成る群から選ばれる、本発明に係る単離されたスブチラーゼ酵素;
2.前記少なくとも一の挿入されたアミノ酸残基がD,E,H,K及びR、より好ましくはD,E,K及びRを含んで成る帯電アミノ酸残基の群から選ばれる、本発明に係る単離されたスブチラーゼ酵素;
3.前記少なくとも一の挿入されたアミノ酸残基がC,N,Q,S及びT、より好ましくはN,Q,S及びTを含んで成る親水性アミノ酸残基の群から選ばれる、本発明に係る単離されたスブチラーゼ酵素;
4.前記少なくとも一の挿入されたアミノ酸残基がA,G及びVを含んで成る小疎水性アミノ酸残基の群から選ばれる、本発明に係る単離されたスブチラーゼ酵素;
5.前記少なくとも一の挿入されたアミノ酸残基がF,I,L,M,P,W及びY、より好ましくはF,I,L,M及びYを含んで成る大親水性アミノ酸残基の群から選ばれる、本発明に係る単離されたスブチラーゼ酵素。
【0090】
更なる態様において、本発明は前記少なくとも一の活性部位ループ内の前記挿入が、BLSAVI内の対応の活性部位ループと比較して、少なくとも2個のアミノ酸残基を含んで成る、本発明に係る単離されたスブチラーゼ酵素に関する。
【0091】
更なる態様において、本発明は前記スブチラーゼ酵素が
G97GASG;
G97GAA;及び
G97GAS
(BASBPN番号表示)を含んで成る群から選ばれる少なくとも一の挿入を含んで成る、本発明に係る単離されたスブチラーゼ酵素に関する。
【0092】
更には、本発明は前記スブチラーゼ酵素が
37.03:G97GASG+A98S+S99G+G100A+S101A;
37.06:G97GAA+A98S+S99G+S101T;及び
37.04:G97GAS+A98S+S99G
(BASBPN番号表示)を含んで成る群から選ばれる少なくとも一の挿入/修飾を含んで成る、本発明に係る単離されたスブチラーゼ酵素に関する。
【0093】
この最後の3つの変異体の残基91乃至107のアラインメントを図2に示す。
【0094】
一のアミノ酸の類似の保存性アミノ酸による置換はたいてい酵素の特徴のささいな変化しか供さないことが当業界において周知である。
【0095】
表IIは保存性アミノ酸のグループを挙げる。
Figure 0004246384
【0096】
従って、スブチラーゼ変異体、例えばG97GGG+A98S+S99Gが、変異体G97GAA+A98S+S99Gと似た洗浄性能の向上を示すと予測される。例えば、かかるG97GAA+A98S+S99G変異体の特定の洗浄性能試験について本明細書の実施例を参照のこと。
【0097】
開示の、そして特に本明細書に例示のスブチラーゼ変異体に基づき、当業者にとって、本発明の全ての観点及び態様に従い向上した洗浄性能を有するスブチラーゼ変異体を獲得するため、特に前述の例示変異体の更なる適当な保存修飾を同定することはルーチン作業となる。
【0098】
本発明の態様において、注目のスブチラーゼは好ましくはサブグループI−S1及びI−S2に属するものである。
【0099】
サブグループI−S1に関し、好適な親スブチラーゼはABSS168,BASBPN,BSSDY及びBLSCAR又はサブグループI−S1の特徴を保持するそれらの機能性変異体を含んで成る群から選ばれる。
【0100】
サブグループI−S2に関し、好適な親スブチラーゼはBLS147,BLSAVI,BLS309,BAPB92,TVTHER及びBYSYAB又はサブグループI−S2の特徴を保持するその機能性変異体を含んで成る群から選ばれる。
【0101】
詳しくは、前記親スブチラーゼはBLSAVI(SAVINASE(登録商標)NOVO NORDISK A/S)又はそれと95%以上の同一性を有するスブチラーゼであり、従って本発明の好適なスブチラーゼ変異体はSAVINASE(登録商標)の変異体又はそれと95%以上の同一性を有するスブチラーゼである。
【0102】
本発明は更に上記の位置における任意の1又は複数の修飾を、親酵素のアミノ酸配列に対する任意のその他の修飾と組合さって含んで成る。特に、この酵素に向上した特性を与える当業界に公知のその他の修飾との組合せが考えられる。当業界では様々な向上した特性を有する数多くのスブチラーゼが発表されており、そしてその多くを本明細書の「発明の背景」(前掲)に記載した。これらの文献は、本発明のスブチラーゼ変異体に好適に組合せることのできるスブチラーゼ変異体を特定するための文献としてここで開示する。
【0103】
かかる組合せには222位(酸化安定性の向上)、218位(熱安定性の向上)、酵素を安定化するCa結合部位の置換、例えば76位、及び従来技術から明白な数多くのその他の位置が挙げられる。
【0104】
更なる態様において、本発明のスブチラーゼ変異体は好都合には任意の下記の位置での1又は複数の修飾と組合せてよい:
27,36,57,76,87,97,101,104,120,123,167,170,206,218,222,224,235及び274。
【0105】
特に、下記のBLS309及びBAPB92変異体が組合せのために適切と考えられる:
K27R, *36D,S57P,N76D,S87N,G97N,S101G,S103A,V104A,V104I,V104N,V104Y,H120D,N123S,Y167,R170,Q206E,N218S,M222S,M222A,T224S,K235L及びT274A。
【0106】
更なる変異体には上記の任意の1又は複数の修飾と組合された任意の下記の変異体が挙げられる:
S101G+V104N,S87N+S101G+V104N,K27R+V104Y+N123S+T274A,N76D+S103A+V104IもしくはN76D+V104A又はその他のこれらの変異体の組合せ(V104N,S101G,K27R,V104Y,N123S,T274A,N76D,V104A)。
【0107】
本発明の主たる観点の更なるスブチラーゼ変異体は好ましくは位置129,131,133及び194のいずれかにおける1又は複数の修飾と組合され、好ましくは129K,131H,133P,133D及び194P修飾、そして最も好ましくはP129K,P131H,A133P,A133D及びA194P修飾である。任意のこれらの修飾は本発明のスブチラーゼ変異体の高い発現レベルを供する。
【0108】
従って、本発明の更なる態様は、前記修飾が以下の群から選ばれる本発明に係る変異体に関する:
Y167A+R170S+A194P
Y167A+R170L+A194P
Y167A+R170N+A194P
Y167A+R170S+P129K
Y167A+R170L+P129K
Y167A+R170N+P129K
Y167A+R170S+P131H
Y167A+R170L+P131H
Y167A+R170N+P131H
Y167A+R170S+A133P
Y167A+R170L+A133P
Y167A+R170N+A133P
Y167A+R170S+A133D
Y167A+R170L+A133D
Y167A+R170N+A133D
【0109】
スブチラーゼ変異体の製造
本発明のスブチラーゼをクローニングする及び遺伝子(例えば、スブチラーゼ遺伝子)への挿入体の導入のための数多くの方法が当業界において周知である。
【0110】
遺伝子のクローニング及び当該遺伝子への挿入体の導入(ランダム及び/又は部位特異的)のための一般的な標準手順が本発明のスブチラーゼ変異体を獲得するために利用されうる。適当な技術文献の更なる説明が本明細書の実施例(後掲)及び(Sambrookら (1989) Molecular cloning: A laboratory manual, Cold Spring Harbor lab., Cold Spring Harbor, NY; Ausubel, F.M.ら (eds.) 「Current protocols in Molecular Biology」John Wiley and Sons, 1995; Harwood, C.R., and Cutting, S.M. (eds.)「Molecular Biological Methods for Bacillus 」John Wiley and Sons, 1990);及びWO 96/34946の中でされている。
【0111】
更に、本発明のスブチラーゼ変異体は様々なスブチラーゼ遺伝子のDNAシャフルの標準技術により構築されうる(WO 95/22625;Stemmer WPC, Nature 370: 389-91 (1994))。例えばSavinase(登録商標)の活性部位ループよりも長いものを含ませるためのSavinase(登録商標)と天然において同定された1又は複数の部分的スブチラーゼ配列とのDNAシャフルは、向上した洗浄性能変異体のためのその後のスクリーニングを経て、本発明に係るスブチラーゼ変異体を供する。
【0112】
発現ベクター
本発明の酵素をコードするDNA構築体を含んで成る組換発現ベクターは組換DNA手順に簡単にかけることができうる任意のベクターであってよく、そしてベクターの選定は往々にしてそれを導入すべき宿主細胞に依存するであろう。かくして、このベクターは自己複製式ベクター、即ち、その複製が染色体の複製とは独立したもの、例えばプラスミドであってよい。他方、このベクターは宿主細胞の中に導入されたとき、宿主細胞ゲノムの中にその一部又は全体が組込まれ、そしてそれの組込まれた染色体と一緒に複製できるものであってよい。
【0113】
このベクターは好ましくは発現ベクターであり、その中で本発明の酵素をコードするDNA配列はDNAの転写のために必要な追加のセグメントに作用可能式に連結されている。一般に、この発現ベクターはプラスミドもしくはウィルスDNAに由来するか、又は双方の要素を含みうる。「作用可能式に連結」とは、複数のセグメントがその意図する目的のために協奏して機能するよう、例えば転写がプロモーターで開始され、そして当該酵素をコードするDNA配列を進むように配置されていることを意味する。
【0114】
このプロモーターは選定の宿主細胞内で転写活性を示す任意のDNA配列であってよく、そして宿主細胞と同種又は異種のタンパク質をコードする遺伝子に由来しうる。
【0115】
細菌宿主細胞内で利用するのに適当なプロモーターの例にはthe Bacillus stearothermophilus マルトジェニックアミラーゼ遺伝子、Bacillus licheniformisアルファ−アミラーゼ遺伝子、Bacillus amyloliquefaciensアルファ−アミラーゼ遺伝子、Bacillus subtilis アルカリホスファターゼ遺伝子、又はBacillus pumilusキシロシダーゼ遺伝子のプロモーター、又はラムダPR もしくはPL プロモーター、又はE. coli lac , trp もしくはtac プロモーターが挙げられる。
【0116】
本発明の酵素をコードするDNA配列は更に、必要なら、適当なターミネーターに作用可能式に連結されていてよい。
【0117】
本発明の組換ベクターは更に当該ベクターを注目の宿主細胞内で複製させることを可能にするDNA配列を含んで成りうる。
【0118】
このベクターは更に選択マーカー、例えばその生成物が宿主細胞の欠陥を補うような遺伝子、又はカナマイシン、クロラムフェニコール、エリトロマイシン、テトラサイクリン、スペクチノマイシン等の抗生物質に対する耐性をコードする遺伝子、又は重金属もしくは農薬に対する耐性をコードする遺伝子を含んで成りうる。
【0119】
本発明の酵素を宿主細胞の分泌経路へと導くため、分泌シグナル配列(リーダー配列、プレプロ配列又はプレ配列としても知られる)を組換ベクターの中に供してよい。この分泌シグナル配列は酵素をコードするDNA配列と適正なリーディングフレーム内で連結されている。分泌シグナル配列は一般にこの酵素をコードするDNA配列の5′側に配置される。この分泌シグナル配列は当該酵素と通常結合しているもの、又はその他の分泌タンパク質をコードする遺伝子に由来するものであってよい。
【0120】
本酵素をコードするDNA配列、プロモーター、及び任意的にターミネーター及び/又は分泌シグナル配列のそれぞれをライゲーションするための、又はこのような配列を適当なPCR増幅スキームにより集成し、そしてそれらを複製又は組込みのために必要な情報を含む適当なベクターに挿入するための手順は当業者に周知である(例えば、Sambrookら、前掲参照)。
【0121】
宿主細胞
宿主細胞の中に導入される本酵素をコードするDNA配列は注目の宿主と同種又は異種であってよい。もし宿主細胞と同種なら、即ち、宿主細胞により自然に産生されるなら、それは一般にその天然環境以外の別のプロモーター配列、又は適宜、別の分泌シグナル配列及び/又はターミネーター配列に作用可能式に連結されているであろう。「同種」なる語は、注目の宿主生物に天然な酵素をコードするDNA配列を含むことを意図する。「異種」なる語は宿主細胞により天然では発現されないDNA配列を含むことを意図する。かくして、このDNA配列は別の起源に由来するか、又は合成配列であってよい。
【0122】
本発明のDNA構築体又は組換ベクターの導入されうる宿主細胞は本酵素を生産できる任意の細胞であってよく、そして細菌、酵母、菌類及び高等真核細胞が含まれる。
【0123】
培養することで本発明の酵素を生産できる細菌宿主細胞の例はグラム陽性菌、例えばバチルスの株、例えばB. subtilis, B. licheniformis, B. lentus, B. brevis, B. stearothermophilus, B. alkalophilus, B. amyloliquefaciens, B. coagulans, B. circulans, B. lautus, B. megatheriumもしくはB. thuringiensisの株、又はStreptomyces、例えばS. lividans もしくはS. murinusの株、又はグラム陰性菌、例えばEcherichia coli である。細菌の形質転換はプロトプラスト形質転換、エレクトロポレーション、コンジュゲーション、又は周知の態様でのコンピテント細胞の利用により行うことができうる(Sambrookら、前掲参照)。
【0124】
当該酵素を細菌、例えばE. coli 内で発現させる場合、この酵素は細胞質内に一般に不溶性顆粒(封入体として知られる)として保持されることがあり、又は細菌分泌配列によりペリプラズマ空間へと導かれることがある。前者の場合、細胞を溶菌し、そして顆粒を回収及び変性させ、しかる後酵素を変性剤の希釈によりリフォルディングさせる。後者の場合、ペリプラズマ空間の中身の放出のために例えば音波処理又は浸透圧ショックにより細胞を破壊し、そしてその酵素を回収することにより酵素はペリプラズマ空間から回収できうる。
【0125】
酵素をグラム陽性菌、例えばバチルス又はストレプトマイセス株で発現させる場合、酵素は細胞質内に保持されるか、又は細菌分泌配列により細胞外媒質へと導かれうる。後者の場合、酵素は以下に説明する通りに培地から回収されうる。
【0126】
スブチラーゼの製造方法
本発明は本発明に係る単離された酵素を製造する方法を提供し、それにおいては本酵素をコードするDNA配列で形質転換された適当な宿主細胞を当該酵素の製造を可能にする条件下で培養し、そして得られる酵素を培地から回収する。
【0127】
本酵素をコードするDNA配列を含んで成る発現ベクターを異種宿主細胞に形質転換する場合、本発明の酵素の異種組換製造が可能となる。
【0128】
かくして、同種不純物を含まないことを特徴とする高純度なスブチラーゼ組成物を作ることが可能となる。
【0129】
尚、同種不純物とは本発明の酵素が本来由来する同種細胞に由来する任意の不純物(例えば、本発明の酵素以外のその他のポリペプチド)を意味する。
【0130】
形質転換宿主細胞を培養するのに利用する培地は注目の宿主細胞を増殖するために適当な任意の慣用の培地であってよい。発現されたスブチラーゼは好都合には培養培地の中に分泌され、そして周知の手順、例えば遠心分離もしくは濾過による培地から細胞の分離、硫酸アンモニウムの如き塩による培地のタンパク質性成分の沈殿、しかる後のクロマトグラフィー手順、例えばイオン交換クロマトグラフィー、アフィニティークロマトグラフィー等によりそれから回収し得る。
【0131】
本発明のスブチラーゼ変異体の利用
本発明のスブチラーゼプロテアーゼ変異体は数多くの産業的用途、特に洗剤産業において利用されうる。
【0132】
更に、本発明は本発明のスブチラーゼ変異体を含んで成る酵素組成物に関する。
【0133】
好適な産業上の利用及び対応の好適な酵素組成物の概要を以下に記載する。
【0134】
この概要は本発明のスブチラーゼ変異体の適切な用途を完全に列挙するものではない。本発明のスブチラーゼ変異体はプロテアーゼ、特にスブチラーゼの利用を含む当業界において公知のその他の産業的用途に利用されうる。
【0135】
突然変異酵素を含んで成る洗剤組成物
本発明は洗浄及び洗剤組成物、並びに突然変異スブチリシン酵素を含んで成るかかる組成物における本発明の突然変異酵素の利用を含んで成る。かかる洗浄及び洗剤組成物は当業界にかなり発表されており、そして適当な洗浄及び洗剤組成物の更なる説明についてはWO 96/34946;WO 97/07202;WO 95/30011を参照されたい。
【0136】
本発明のいくつかのスブチラーゼ変異体についての洗浄性能の向上を示す実施例を更に参照されたい。
【0137】
洗剤の開示及び例
界面活性系
本発明に係る洗剤組成物は界面活性剤を含んで成り、ここでこの界面活性剤は非イオン性及び/又はアニオン性及び/又はカチオン性及び/又は両性及び/又は双イオン性及び/又は半極性界面活性剤から選ばれうる。
【0138】
当該界面活性剤は一般に0.1〜60重量%のレベルで存在する。
【0139】
この界面活性剤は当該組成物の中に存在する酵素成分と適合するように配合するのが好ましい。液体又はゲル組成物では、この界面活性剤は最も好ましくはかかる組成物内の任意の酵素の安定性を促進する、又は少なくとも劣化させないように配合する。
【0140】
本発明に従って利用される好適な系は、界面活性剤として本明細書に記載する1又は複数種の非イオン性及び/又はアニオン性界面活性剤を含む。
【0141】
アルキルフェノール類のポリエチレン、ポリプロピレン及びポリブチレンオキシド縮合物は本発明の界面活性系の非イオン性界面活性剤として利用するのに適当であり、ポリエチレンオキシド縮合物が好ましい。このような化合物には、約6〜約14個の炭素原子、好ましくは約8〜約14個の炭素原子を有する直鎖もしくは枝分れ形態のアルキルフェノールと、アルキレンオキシドとの縮合生成物が挙げられる。好適な態様において、エチレンオキシドはアルキルフェノール1モル当り約2〜約25モル、より好ましくは約3〜約15モルのエチレンオキシドに相当する量で存在する。このタイプの市販の非イオン性界面活性剤にはGAF Corporation により市販のIgepalTM CO−630、並びにRohm & Haas Company より市販のTritonTM X−45,X−114,X−100及びX−102が挙げられる。これらの界面活性剤は一般にアルキルフェノールアルコキシレート類(例えばアルキルフェノールエトキシレート類)と称されている。
【0142】
約1〜約25モルのエチレンオキシドを有する第一及び第二脂肪アルコールの縮合生成物が本発明の非イオン性界面活性系の非イオン界面活性剤として利用するのに適当である。この脂肪族アルコールのアルキル鎖は直鎖又は枝分れしていてよく、第一又は第二アルコールでよく、そして一般に約8〜約22個の炭素原子を含む。好ましいのは約10〜約20個の炭素原子、より好ましくは約10〜約18個の炭素原子を含むアルキル基を有するアルコールの、アルコール1モル当り約2〜約10モルのエチレンオキシドとの縮合生成物である。アルコール1モル当り約2〜約7モルのエチレンオキシド、そして最も好ましくは2〜5モルのエチレンオキシドがこの縮合生成物の中に存在する。このタイプの市販の非イオン性界面活性剤の例にはTergitolTM 15−S−9(C11−C15線形アルコールと9モルのエチレンオキシドとの縮合生成物)、TergitolTM 24−L−6 NMW(C12-14 第一アルコールと6モルのエチレンオキシドとの縮合生成物:狭い分子量分布を有する)〔共に、Union Carbide Corporation より市販〕、NeodolTM 45−9(C14−C15線形アルコールと9モルのエチレンオキシドとの縮合生成物)、NeodolTM 23−3(C12−C13線形アルコールと3.0モルのエチレンオキシドとの縮合生成物)、NeodolTM 45−7(C14−C15線形アルコールと7モルのエチレンオキシドとの縮合生成物)、NeodolTM 45−5(C14−C15線形アルコールと5モルのエチレンオキシドとの縮合生成物)〔Shell Chemical Companyより市販〕、KyroTM EOB(C13-15 アルコールと9モルのエチレンオキシドとの縮合生成物)〔The Procter & Gamble Companyより市販〕、及びGenapol LA050(C12−C14アルコールと5モルのエチレンオキシドとの縮合生成物)〔Hoechst より市販〕が挙げられる。このような生成物中のHLBの好適な範囲は8〜11、そして最も好ましくは8−10である。
【0143】
本発明の界面活性系の非イオン性界面活性剤として更に有用なのは米国特許第4,565,647号に開示された、約6〜約30個の炭素原子、好ましくは約10〜約16個の炭素原子を含む疎水性基と、約1.3〜約10、好ましくは約1.3〜約3、最も好ましくは約1.3〜約2.7の糖単位を含む多糖、例えばポリグリシド親水性基とを有するアルキル多糖類である。5又は6個の炭素原子を含む任意の還元糖、例えばグルコース、ガラクトースを使用してよく、そしてガラクトシル成分がグルコシル成分を置換してよい(任意的に、疎水性基は、グルコース又はガラクトースをグルコシド又はガラクトシドと対向させる2−,3−,4−等の位置に付加されている)。糖間結合は例えば付加糖単位の1位と、先行の糖単位上の2−,3−,4−及び/又は6−位との間にあってよい。
【0144】
好適なアルキルポリグリコシドは次式を有する:
2 O(Cn 2nO)t (グリコシル)x
(式中、R2 はアルキル、アルキルフェニル、ヒドロキシアルキル、ヒドロキシアルキルフェニル及びそれらの混合物から成る群から選ばれ、ここでそのアルキル基は約10〜約18個、好ましくは約12〜約14個の炭素原子を含み;nは2又は3、好ましくは2であり;tは0〜約10、好ましくは0であり;そしてxは約1.3〜約10、好ましくは約1.3〜約3、最も好ましくは約1.3〜約2.7である。グリコシルは好ましくはグルコースに由来する)。かかる化合物を調製するため、アルコール又はアルキルポリエトキシアルコールをまず生成し、次いでグルコース又はグルコースの起源と反応させ、グルコシドを生成する(1位に付加)。追加のグリコシル単位はその1位と、先行のグリコシル単位の2−,3−,4−及び/又は6−位、好ましくは主に2−位との間に付加してよい。
【0145】
プロピレンオキシドとプロピレングリコールとの縮合により生成されるエチレンオキシドと疎水性基材との縮合生成物も本発明の更なる非イオン界面活性系として利用するのに適当である。このような化合物の疎水性部分は好ましくは約1500〜約1800の分子量を有し、そして水不溶性を示すであろう。この疎水性部分へのポリオキシエチレン成分の付加は分子全体の水溶性を高める傾向にあり、そしてこの生成物の液体的特徴はそのポリオキシエチレン含有量が縮合生成物の総重量の約50%に至る点にまで保持され、それは約40モルに至るエチレンオキシドとの縮合に相当する。このタイプの化合物の例には、BASFにより販売されている所定の市販のPluronicTM界面活性剤が挙げられる。
【0146】
本発明の非イオン界面活性系の非イオン性界面活性剤として利用するのに更に適当なのはプロピレンオキシドとエチレンジアミンとの反応により得られる生成物とのエチレンオキシドの縮合生成物である。このような生成物の疎水性成分はエチレンジアミンと過剰量のプロピレンオキシドとの反応生成物から成り、そして一般に約2500〜約3000の分子量を有する。この疎水性成分はエチレンオキシドと、その縮合生成物が約40〜80重量%のポリオキシエチレンを有し、且つ約5,000〜約11,000の分子量を有する程度に縮合されている。このタイプの非イオン界面活性剤の例には、BASFより販売されている所定の市販のTetronicTM化合物が挙げられる。
【0147】
本発明の界面活性系の非イオン界面活性剤として利用するのに好ましいのはアルキルフェノールのポリエチレンオキシド縮合物、第一及び第二脂肪族アルコールと約1〜約25モルのエチレンオキシド、アルキル多糖及びそれらの混合物との縮合生成物である。最も好ましいのは3〜15個のエトキシ基を有するC8 −C14アルキルフェノールエトキシレート、及び2〜10個のエトキシ基を有するC8 −C18アルコールエトキシレート(好ましくは平均してC10)、並びにそれらの混合物である。
【0148】
極めて好ましい非イオン性界面活性剤は次式のポリヒドロキシ脂肪酸アミド界面活性剤である:
【化1】
Figure 0004246384
(式中、R1 はHであるか、又はR1 はC1-4 ヒドロキシカルビル、2−ヒドロキシエチル、2−ヒドロキシプロピル又はそれらの混合物であり、R2 はC5-31ヒドロカルビルであり、そしてZは鎖に連結した少なくとも3個のヒドロキシルを有する線形ヒドロカルビルを有するポリヒドロキシヒドロカルビルであるか、又はそのアルコキシル化誘導体である)。好ましくは、R1 はメチルであり、R2 は直鎖C11-15 アルキル又はC16-18 アルキルもしくはアルケニル鎖、例えばココナッツアルキル又はそれらの混合物であり、そしてZは還元アミノ化反応において還元糖、例えばグルコース、フルクトース、マルトース又はラクトースに由来するものである。
【0149】
極めて好ましいアニオン性界面活性剤にはアルキルアルコキシル化スルフェート界面活性剤が挙げられる。その例は式RO(A)m SO3 Mの水溶性塩又は酸であり、ミニでRは未置換のC10−C24アルキルであるか、又はC10−C24アルキル成分を有するヒドロキシアルキル、好ましくはC12−C20アルキルもしくはヒドロキシアルキル、より好ましくはC12−C18アルキルもしくはヒドロキシアルキルであり、Aはエトキシ又はプロポキシ単位であり、mは0より大であり、典型的には約0.5〜約6、より好ましくは約0.5〜約3であり、そしてMはHであるか、又は陽イオン、例えば金属陽イオン(例えばナトリウム、カリウム、リチウム、カルシウム、マグネシウム等)、アンモニウム又は置換化アンモニウム陽イオンでありうる。アルキルエトキシル化スルフェート及びアルキルプロポキシル化スルフェートがここでは考慮される。置換化アンモニウム陽イオンの特異的な例にはメチル−、ジメチル、トリメチル−アンモニウム陽イオン及び第四級アンモニウム陽イオン、例えばテトラメチル−アンモニウム及びジメチルピペリジニウム陽イオン、並びにアルキルアミン、例えばエチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、それらの混合物等に由来するもの、が挙げられる。典型的な界面活性剤はC12−C18アルキルポリエトキシレート(1.0)スルフェート(C12−C18E(1.0)M)、C12−C18アルキルポリエトキシレート(2.25)スルフェート(C12−C18(2.25)M)及びC12−C18アルキルポリエトキシレート(3.0)スルフェート(C12−C18E(3.0)M)及びC12−C18アルキルポリエトキシレート(4.0)スルフェート(C12−C18E(4.0)M)であり、ここでMは好都合にはナトリウム及びカリウムから選ばれる。
【0150】
使用に適するアニオン性界面活性剤はアルキルエステルスルホネート界面活性剤、例えば「The Journal of the American Oil Chemiscs Society」52 (1975), pp.323 〜329 に従って気性SO3 でスルホン化されたC8 −C20カルボン酸(即ち、脂肪酸)の線形エステルである。適当な出発材料には獣脂、パーム油、等に由来する天然脂肪物質が含まれるであろう。
【0151】
特に洗濯用途のために好適なアルキルエステルスルホネート界面活性剤は次の構造式のアルキルエステルスルホネート界面活性剤を含んで成る:
【化2】
Figure 0004246384
(式中、R3 はC8 −C20ヒドロカルビル、好ましくはアルキル、又はそれらの組合せであり、R4 はC1 −C6 ヒドロカルビル、好ましくはアルキル、又はそれらの組合せであり、そしてMはアルキルエステルスルホネートと水溶性の塩を形成する陽イオンである)。適当な塩形成陽イオンには金属、例えばナトリウム、カリウム及びリチウム、並びに置換又は未置換のアンモニウム陽イオン、例えばモノエタノールアミン、ジエタノールアミン及びトリエタノールアミンが挙げられる。好ましくは、R3 はC10−C16アルキル、そしてR4 はメチル、エチル又はイソプロピルである。特に好ましいのはメチルエステルスルホネートであって、R3 がC10−C16アルキルのものである。
【0152】
その他の適当なアニオン性界面活性剤にはアルキルスルフェート界面活性剤が挙げられ、それは式ROSO3 Mの水溶性塩又は酸であり、ここでRは好ましくはC10−C24ヒドロカルビル、好ましくはC10−C20アルキル成分を有するアルキル又はヒドロキシアルキル、より好ましくはC12−C18アルキル又はヒドロキシアルキルであり、そしてMはH又は陽イオン、例えばアルカリ金属陽イオン(例えばナトリウム、カリウム、リチウム)又はアンモニウムもしくは置換化アンモニウム(例えばメチル−、ジメチル−及びトリメチルアンモニウム陽イオン、並びに第四級アンモニウム陽イオン、例えばテトラメチルアンモニウム及びジメチルピペリジウム陽イオン、並びにエチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン及びそれらの混合物の如きアルキルアミンに由来する第四級アンモニウム陽イオン、等)である。典型的には、C12−C16のアルキル鎖が低温洗浄温度(例えば約50℃未満)のために好ましく、そしてC16−C18アルキル鎖が高温洗浄温度(例えば約50℃超)のために好ましい。
【0153】
洗浄目的のために有用なその他のアニオン性界面活性剤も本発明の洗濯洗剤組成物に含ませてよい。これらには石けんの塩(例えば、ナトリウム、カリウム、アンモニウム及び置換アンモニウム塩、例えばモノ−、ジ−、及びトリエタノールアミン塩等)、C8 −C22第一又は第二アルカンスルホネート、C8 −C24オレフィンスルホネート、アルカリ土類金属クエン酸塩の加熱分解生成物のスルホン化により調製されたスルホン化ポリカルボン酸;例えば英国特許明細書に記載されているC8 −C24アルキルポリグリコールエーテルスルフェート(10モルまでのエチレンオキシドを含む);アルキルグリセロールスルホネート、脂肪アルコールグリセロールスルホネート、脂肪オレイルグリセロールスルフェート、アルキルフェノールエチレンオキシドエーテルスルフェート、パラフィンスルホネート、アルキルホスフェート、イセチオネート、例えばアシルイセチオネート、N−アシルタウレート、アルキルスクシメート及びスルホスクシネート、スルホスクシネートのモノエステル(特に、飽和及び不飽和C12−C18モノエステル)、並びにスルホスクシネートのジエステル(特に、飽和及び不飽和C5 −C22ジエステル)、アシルサルコシネート、アルキル多糖のスルフェート、例えばアルキルポリグルコシドのスルフェート(非イオン性非スルホン化化合物は以下に説明)、枝分れ第一アルキルスルフェート及びアルキルポリエトキシカルボキシレート、例えば式RO(CH2 CH2 O)k −CH2 COO−M+のもの(ここで、RはC8 −C22アルキル、kは1〜10の整数、そしてMは可溶性塩形成陽イオンである)が挙げられる。樹脂酸及び水素化樹脂酸、例えばロジン、水素化ロジン、並びに獣油(tall oil)の中に存在する又はそれに由来する樹脂酸及び水素化樹脂も適当である。
【0154】
アルキルベンゼンスルホネートが極めて好ましい。特に好ましいのは線形(直鎖)アルキルベンゼンスルホネート(LAS)であって、アルキル基が好ましくは10〜18個の炭素原子を含むものである。
【0155】
更なる例が「Surface Active Agents and Detergents」(Vol.I 及びII、Schwartz, Perry and Berch )に記載されている。様々なかかる界面活性剤は米国特許第3,929,678号にも一般的に開示されている(引用することで本明細書に組入れる第23欄行58〜第29欄行23)。
【0156】
ここに含ませる場合、本発明の洗濯洗剤組成物は一般に約1〜40重量%、好ましくは約3〜約20重量%のかかるアニオン性界面活性剤を含んで成る。
【0157】
本発明の洗濯洗剤組成物は更にカチオン性、両性、双イオン性及び半極性界面活性剤、並びに本明細書において前述したもの以外の非イオン性及び/又はアニオン性界面活性剤を含みうる。
【0158】
本発明の洗濯洗剤組成物における利用に適するカチオン洗浄界面活性剤は一本の長鎖ヒドロカルビル基を有するものである。かかるカチオン性界面活性剤の例にはアンモニウム界面活性剤、例えばアルキルトリメチルアンモニウムハロゲニド、及び次式を有する界面活性剤が挙げられる:
〔R2 (OR3)y 〕〔R4 (OR3)y z 5 N+X-
(式中、R2 はアルキル鎖内に約8〜約18個の炭素原子を有するアルキル又はアルキルベンジル基であり、各々のR3 は−CH2 CH2 −,−CH2 CH(CH3 )−,CH2 CH(CH2 OH)−,−CH2 CH2 CH2 −及びそれらの混合物から成る群から選ばれ;各々のR4 はC1 −C4 アルキル、C1 −C4 ヒドロキシアルキル、2つのR4 基を連結することにより形成されるベンジル環構造、−CH2 CHOHCHOHCOR6 CHOHCH2 OH(ここで、R6 は任意のヘキソース又は、約1000未満の分子量を有するヘキソースポリマーである)から成る群から選ばれ、そしてyが0でないときは水素であり;R5 はR4 と同一であるか又はアルキル鎖であり、その総炭素数又はR2 +R5 は約18以下であり;各々のyは0〜約16であり、そしてy値の合計は0〜約15であり;そしてXは任意の適合性アニオンである)。
【0159】
極めて好ましいカチオン性界面活性剤は次式を有する本組成物において有用な水溶性第四級アンモニウム化合物である:
1 2 3 4 + - (i)
(式中、R1 はC8 −C16アルキルであり、各々のR2 ,R3 及びR4 は独立してC1 −C4 アルキル、C1 −C4 ヒドロキシアルキル、ベンジル及び−(C2 4 O)x であり、ここでxは2〜5の値を有し、そしてXはアニオンである)。R2 ,R3 又はR4 の2個以上がベンジルであるべきではない。
【0160】
1 についての好適なアルキル鎖長は、特にアルキル基がココナッツ又はパーム・カーネル脂肪に由来する鎖長の混合物、又はオレフィン単位もしくはオキソアルコール合成により合成的に誘導されたものであるとき、C12−C15である。
【0161】
2 ,R3 及びR4 の好適な基はメチル及びヒドロキシエチル基であり、そしてアニオンXはハライド、メトスルフェート、アセテート及びホスフェートイオンから選ばれる。
【0162】
ここで使用するための式(I)の適当な第四級アンモニウム化合物の例は:
ココナッツトリメチルアンモニウムクロリド又はブロミド;
ココナッツメチルジヒドロキシエチルアンモニウムクロリド又はプロミド;
デシルトリエチルアンモニウムクロリド;
デシルジメチルヒドロキシエチルアンモニウムクロリド又はブロミド;
12-15 ジメチルヒドロキシエチルアンモニウムクロリド又はブロミド;
ココナッツジメチルヒドロキシエチルアンモニウムクロリド又はブロミド;
ミリスチルトリメチルアンモニウムメチルスルフェート;
ラウリルジメチルベンジルアンモニウムクロリド又はブロミド;
ラウリルジメチル(エテノキシ)4 アンモニウムクロリド又はブロミド;
コリンエステル(R1
【化3】
Figure 0004246384
である式(i)の化合物);
ジアルキルイミダゾリン〔式(i)の化合物〕である。
【0163】
ここで有用なその他のカチオン性界面活性剤は米国特許第4,228,044号及びEP 000,224号にも記載されている。
【0164】
ここに含ませるなら、本発明の洗濯洗剤組成物は一般にかかるカチオン性界面活性剤の0.2〜約25重量%、好ましくは約1〜8重量%を占める。
【0165】
両性界面活性剤も本発明の洗濯洗剤組成物における使用に適する。このような界面活性剤は広義には第二又は第三アミンの脂肪族誘導体、又は複素環式第二及び第三アミンの脂肪族誘導体と記載することができ、その脂肪族基は直鎖でも枝分れしていてもよい。脂肪族置換基の一つは少なくとも約8個の炭素原子、典型的には約8〜約18個の炭素原子を含み、そして少なくとも一つはアニオン性水可溶化性基、例えばカルボキシ、スルホネート、スルフェートを含む。両性界面活性剤の例については米国特許第3,929,678号(第19欄、行18−35を参照のこと)。
【0166】
ここに含ませるとき、本発明の洗濯洗剤組成物は典型的には0.2〜約15重量%、好ましくは約1〜約10重量%のかかる両性界面活性剤を含んで成る。
【0167】
双イオン性界面活性剤も洗濯洗剤組成物において利用するのに適当である。このような界面活性剤は広義には第二及び第三アミンの誘導体、複素環式第二及び第三アミンの誘導体、又は第四アンモニウム、第四ホスホニウムもしくは第三スルホニウム化合物の誘導体である。双イオン性界面活性剤の例については米国特許第3,929,678号(第19欄、行38〜第22欄、行48を参照のこと。
【0168】
ここに含ませるなら、本発明の洗濯洗剤組成物は典型的には0.2〜約15重量%、好ましくは約1〜約10重量%のかかる双イオン性界面活性剤を含んで成る。
【0169】
半極性非イオン性界面活性剤は非イオン性界面活性剤の特殊なカテゴリーであり、それには約10〜約18個の炭素原子の1個のアルキル成分と、約1〜約3個の炭素原子を含むアルキル基及びヒドロキシアルキル基から成る群から選ばれる2個の成分とを含む水溶性アミンオキシド;約10〜約18個の炭素原子の1個のアルキル成分と、約1〜約3個の炭素原子を含むアルキル基及びヒドロキシアルキル基から成る群から選ばれる2個の成分とを含む水溶性ホスフィンオキシド;並びに約10〜約18個の炭素原子の1個のアルキル成分と、約1〜約3個の炭素原子のアルキル及びヒドロキシアルキル成分から成る群から選ばれる成分とを含む水溶性スルホキシドが挙げられる。
【0170】
半極性非イオン性洗浄界面活性剤には次式を有するアミンスルホキシドが含まれる:
【化4】
Figure 0004246384
(式中、R3 は約8〜約22個の炭素原子を含むアルキル、ヒドロキシアルキル又はアルキルフェニル基又はそれらの混合物であり;R4 は約2〜約3個の炭素原子又はそれらの混合物を含むアルキレン又はヒドロキシアルキレンであり;xは0〜約3であり;そして各R5 は約1〜約3個の炭素原子を含むアルキル又はヒドロキシアルキル基であるか、又は約1〜約3個のエチレンオキシド基を含むポリエチレンオキシド基である)。R5 基は互いに、例えば酵素又は窒素原子を介して付加されており、環構造を形成している。
【0171】
このようなアミンオキシド界面活性剤には特にC10−C18アルキルジメチルアミンオキシド及びC8 〜C12アルコキシエチルジヒドロキシエチルアミンオキシドが含まれる。
【0172】
ここに含ませる場合、本発明の洗濯洗剤組成物は一緒に0.2〜約15重量%、好ましくは約1〜約10重量%のかかる半極性非イオン性界面活性剤を含んで成る。
【0173】
ビルダー系
本発明に係る組成物は更にビルダー系を含んで成りうる。ここで利用するのに適当な任意の慣用のビルダー系にはアルミノシリケート材料、シリケート、ポリカルボキシレート及び脂肪酸、エチレンジアミン四酢酸の如き物質、金属イオン封鎖剤、例えばアミノポリホスホネート、特にエチレンジアミンテトラメチレンホスホン酸及びジエチレントリアミンペンタメチレンホスホン酸が挙げられる。明白な環境的理由のためにあまり好ましくはないが、リン酸ビルダーもここで使用できる。
【0174】
適当なビルダーは無機イオン交換材料、一般には無機水和アルミノシリケート材料、より詳しくは水和合成ゼオライト、例えば水和ゼオライトA,X,B,HS又はMAPでありうる。
【0175】
その他の適当な無機ビルダー材料は層状シリケート、例えばSKS−6(Hoechst)である。SKS−6はケイ酸ナトリウム(Na2 Si2 5 )から成る結晶層状シリケートである。
【0176】
1個のカルボキシ基を含む適当なポリカルボキシレートは、ベルギー特許第831,368、821,369及び821,370号に開示の如き乳酸、グルコール酸及びそのエーテル誘導体を含む。2個のカルボキシ基を含むポリカルボキシレートにはコハク酸、マロン酸、(エチレンジオキシ)二酢酸、マレイン酸、ジグリコール酸、酒石酸、タルトロン酸及びフマル酸の水溶性塩、並びにドイツ国特許第2,446,686及び2,446,487号、米国特許第3,935,257号に記載のエーテルカルボキシレート、及びベルギー特許第840,623号に記載のスルフィニルカルボキシレートが挙げられる。3個のカルボキシ基を含むポリカルボキシレートには、特に、水溶性クエン酸塩、アコニトレート及びシトラコネート、並びにスクシネート誘導体、例えば英国特許第1,379,241号に記載のカルボキシメチルオキシスクシネート、オランダ出願第7205873号に記載のラクトキシスクシネート、並びに英国特許第1,387,447号に記載の2−オキサ−1,1,3−プロパントリカルボキシレートの如きオキシポリカルボキシレート材料が挙げられる。
【0177】
4個のカルボキシ基を含むポリカルボキシレートには英国特許第1,261,829号に開示のオキシジスクシネート、英国特許第1,398,421及び1,398,422号に開示のスルホスクシネート誘導体を含む1,1,2,2−エタンテトラカルボキシレート、スルホ置換基を含む1,1,3,3−プロパンテトラカルボキシレート、並びに英国特許第1,082,179号に記載のスルホン化加熱分解クエン酸塩が挙げられ、一方ホスホン置換基を含むポリカルボキシレートが英国特許第1,439,000号に開示されている。
【0178】
脂環式及び複素環ポリカルボキシレートにはシクロペンタン−cis,cis−cis−テトラカルボキシレート、シクロペンタジエニドペンタカルボキシレート、2,3,4,5−テトラヒドロフラン−cis,cis,cis−テトラカルボキシレート、2,5−テトラヒドロ−フラン−cis,ジスカルボキシレート、2,2,5,5−テトラヒドロフラン−テトラカルボキシレート、1,2,3,4,5,6−ヘキサン−ヘキサカルボキシレート、並びに多価アルコール、例えばソルビトール、マンニトール及びキシリトールのカルボキシメチル誘導体が挙げられる。芳香族ポリカルボキシレートには英国特許第1,425,343号に開示のメリチン酸、ピロメリチン酸及びフタル酸誘導体が挙げられる。
【0179】
以上のうち、好適なポリカルボキシレートは1分子当り3個までのカルボキシ基を含むヒドロキシカルボキシレート、より詳しくはクエン酸塩である。
【0180】
本組成物において利用するのに好適なビルダー系は水不溶性アルミノシリケートビルダー、例えばゼオライトA又は層状シリケート(SKS−6)と、水溶性カルボキシレートキレート化剤、例えばクエン酸との混合物を含む。
【0181】
本発明に係る洗剤組成物に含ませるのに適当なキレート剤はエチレンジアミン−N,N′−ジコハク酸(EDDS)又はそのアルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウム又は置換化アンモニウム塩、又はそれらの混合物である。好適なEDDS化合物は遊離酸形態及びそのナトリウム又はマグネシウム塩である。EDDSのかかる好適なナトリウム塩の例にはNa2 EDDS及びNa4 EDDSが含まれる。EDDSのかかる好適なマグネシウム塩の例にはMgEDDS及びMg2 EDDSが挙げられる。本発明に係る組成物に含ませるにはマグネシウム塩が最も好ましい。
【0182】
好適なビルダー系には水不溶性アルミノシリケートビルダー、例えばゼオライトA及び水溶性カルボキシレートキレート化剤、例えばクエン酸の混合物が含まれる。
【0183】
顆粒組成物において利用するためのビルダー系の一部を構成しうるその他のビルダー材料には無機材料、例えばアルカリ金属カーボネート、ビカーボネート、シリケート、並びに有機材料、例えば有機ホスホネート、アミノポリアルキレンホスホネート及びアミノポリカルボキシレートが挙げられる。
【0184】
その他の適当な水溶性有機塩はホモ又はコポリマー酸又はその塩であり、そのポリカルボン酸は2個以下の炭素原子により互いと隔てられた少なくとも2個のカルボキシル基を含んで成る。
【0185】
このタイプのポリマーはGB−A−1,596,756に開示されている。かかる塩の例はMW2000〜5000のポリアクリレート及び無水マレイン酸とのそれらのコポリマーであり、かかるコポリマーは20,000〜70,000、特に約40,000の分子量を有する。
【0186】
洗浄ビルダー系は通常この組成物の5〜80重量%の量で含まれている。液体洗剤のためのビルダーの好適なレベルは5〜30重量%である。
【0187】
酵素
好適な洗剤組成物は、本発明の酵素製剤に加えて、洗浄性能及び/又は布帛ケアー長所を供するその他の酵素を含んで成る。
【0188】
かかる酵素にはその他のプロテアーゼ、リパーゼ、クチナーゼ、アミラーゼ、セルラーゼ、ペルオキシダーゼ、オキシダーゼ(例えばラッカーゼ)が含まれる。
【0189】
プロテアーゼ: アルカリ溶液において利用するのに適当な任意のその他のプロテアーゼが利用できる。適当なプロテアーゼには動物、植物又は微生物起源のものが挙げられる。微生物起源が好ましい。化学的又は遺伝子的に修飾された突然変異体が含まれる。このプロテアーゼはセリンプロテアーゼ、好ましくはアルカリ微生物プロテアーゼ又はトリプシン様プロテアーゼであってよい。アルカリプロテアーゼの例はスブチリシン、特にバチルス由来のもの、例えばスブチリシンNovo、スブチリシン・カールスバーグ、スブチリシン309、スブチリシン147及びスブチリシン168(WO 89/06279に記載)である。トリプシン様プロテアーゼの例はトリプシン(例えばブタ又はウシ起源)、及びWO 89/06270に記載のフサリウム(Fusarium)プロテアーゼである。
【0190】
好適な市販のプロテアーゼ酵素には、Novo Nordisk A/S(デンマーク)より商標Alcalase,Savinase,Primase, Durazym及びEsperaseで販売されているもの、Genencor Internationalにより商標Maxatase,Maxacal,Maxapem,Properase,Purafect及びPurafect OXPで販売されているもの、並びにSolvay Enzymesより商標Opticlean and Optimaseで販売されているものが挙げられる。プロテアーゼ酵素は本発明に係る組成物の中に当該組成物の0.00001〜2重量%の酵素タンパク質のレベル、好ましくは当該組成物の0.0001〜1重量%の酵素タンパク質のレベル、より好ましくは当該組成物の0.001〜0.5重量%の酵素タンパク質のレベル、更により好ましくは当該組成物の0.01〜0.2重量%の酵素タンパク質のレベルで含ませてよい。
【0191】
リパーゼ: アルカリ溶液において利用するのに適当な任意のリパーゼを使用してよい。適当なリパーゼには細菌又は菌類起源のものが含まれる。化学的又は遺伝子的に修飾された突然変異体が含まれる。
【0192】
有用なリパーゼの例には、Humicola lanuqinosa リパーゼ(例えばEP 258 068及びEP 305 216に記載)、Rhizomucor miehei リパーゼ(例えばEP 238 023に記載)、Candida リパーゼ、例えばC. antarctica リパーゼ、例えばC. antarctica リパーゼA又はB(EP 214 761に記載)、Pseudomonas リパーゼ、例えばP. alcaliqenes及びP. pseudoalcaliqenesリパーゼ(例えばEP 218 272に記載)、P. cepaciaリパーゼ(例えばEP 331 376に記載)、P. stutzeri リパーゼ(例えばGB 1,372,034に記載)、P. fluorescensリパーゼ、Bacillusリパーゼ、例えばB. subtilis リパーゼ(Dartois ら (1993), Biochemica et Biophysica acta 1131, 253-260)、B. stearothermophilus リパーゼ(JP 64/744992)及びB. pumilusリパーゼ(WO 91/16422)が挙げられる。
【0193】
更に、いくつかのクローニングされたリパーゼ、例えばPenicillium camembertii リパーゼ(Yamaguchi ら (1991), Gene 103, 61-67)、Geotricum candidumリパーゼ(Schimada, Y.ら (1989), J.Biochem., 106, 383-388 )及び様々なRhizopusリパーゼ、例えばR. delemarリパーゼ(Hass, M.J ら (1991), Gene 109, 117-113)、R. niveus リパーゼ(Kugimiyaら (1992), Biosci.Biotech.Biochem. 56, 716-719)及びR. oryzae リパーゼが有用でありうる。
【0194】
その他のタイプの脂質分解酵素、例えばクチナーゼ、例えばPseudomonas mendocina 由来のクチナーゼ(WO 88/09367)又はFusarium solani pisi由来のクチナーゼ(例えばWO 90/09446に記載)も有用でありうる。
【0195】
特に適切なリパーゼはリパーゼ、例えばM1 LipaseTM,LumafastTM及びLipomaxTM(Genecor )、LipolaseTM及びLipolase UltraTM(Novo Nordisk A/S)及びLipase P「Amano 」(Amano Pharmaceutical Co. Ltd. )である。
【0196】
リパーゼは通常この洗剤組成物の中に、当該組成物の0.00001〜2重量%の酵素タンパク質のレベル、好ましくは当該組成物の0.0001〜1重量%の酵素タンパク質のレベル、より好ましくは当該組成物の0.001〜0.5重量%の酵素タンパク質のレベル、更により好ましくは当該組成物の0.01〜0.2重量%の酵素タンパク質のレベルで含ませる。
【0197】
アミラーゼ: アルカリ溶液に利用するのに適当な任意のアミラーゼ(α及び/又はβ)が利用できうる。適当なアミラーゼは細菌又は菌類起源のものが含まれる。化学的又は遺伝子的に修飾された突然変異体が含まれる。アミラーゼには、例えば、GB 1,296,839号により詳細に記載されたB. licheniformisの特殊な株から得たα−アミラーゼが挙げられる。市販のアミラーゼはDuramylTM,TermamylTM,FungamylTM及びBANTM(Novo Nordisk A/Sより入手可能)及びRapidaseTM及びMaxamyl PTM(Genencorより入手可能)である。
【0198】
アミラーゼは通常この洗剤組成物の中に、当該組成物の0.00001〜2重量%の酵素タンパク質のレベル、好ましくは当該組成物の0.0001〜1重量%の酵素タンパク質のレベル、より好ましくは当該組成物の0.001〜0.5重量%の酵素タンパク質のレベル、更により好ましくは当該組成物の0.01〜0.2重量%の酵素タンパク質のレベルで含ませる。
【0199】
セルラーゼ: アルカリ溶液に利用できる任意のセルラーゼが利用できる。適当なセルラーゼは細菌又は菌類起源のものが含まれる。化学的又は遺伝子的に修飾した突然変異体が含まれる。適当なセルラーゼは米国特許第4,435,307号に開示され、それはHumicola insolens から生産された菌類セルラーゼを開示する。特に適切なセルラーゼはカラーケアー長所を有するセルラーゼである。かかるセルラーゼの例はヨーロッパ特許出願第0,495,257号に記載されている。
【0200】
市販のセルラーゼにはHumicola insolens (Novo Nordisk A/S)の株により生産されるCelluzymeTM及びKAC−500(B)TM(Kao Corporation )が挙げられる。
【0201】
セルラーゼは通常この洗剤組成物の中に、当該組成物の0.00001〜2重量%の酵素タンパク質のレベル、好ましくは当該組成物の0.0001〜1重量%の酵素タンパク質のレベル、より好ましくは当該組成物の0.001〜0.5重量%の酵素タンパク質のレベル、更により好ましくは当該組成物の0.01〜0.2重量%の酵素タンパク質のレベルで含ませる。
【0202】
ペルオキシダーゼ/オキシダーゼ: ペルオキシダーゼ酵素は過酸化水素又はその起源(例えばパーカーボネート、パーボレート又はパースルフェート)と組合せて使用する。オキシダーゼ酵素は酸素と組合せて使用する。両タイプの酵素は、好ましくは例えばWO 94/12621及びWO 95/01426に記載の通り増強剤と一緒になって、「溶液の漂白」、即ち、繊維染料が染色布帛から別の布帛へとその布帛を洗浄液と一緒に洗濯するときに移るのを防ぐために利用する。適当なペルオキシダーゼ/オキシダーゼには植物、細菌又は菌類起源のものが含まれる。化学的又は遺伝子的に修飾された突然変異体が含まれる。
【0203】
ペルオキシダーゼ/オキシダーゼは通常この洗剤組成物の中に、当該組成物の0.00001〜2重量%の酵素タンパク質のレベル、好ましくは当該組成物の0.0001〜1重量%の酵素タンパク質のレベル、より好ましくは当該組成物の0.001〜0.5重量%の酵素タンパク質のレベル、更により好ましくは当該組成物の0.01〜0.2重量%の酵素タンパク質のレベルで含ませる。
【0204】
上記の酵素の混合物、特にプロテアーゼ、アミラーゼ、リパーゼ及び/又はセルラーゼの混合物が本発明に包含される。
【0205】
本発明の酵素又は任意のその他の酵素は通常この洗剤組成物の中に、当該組成物の0.00001〜2重量%の酵素タンパク質のレベル、好ましくは当該組成物の0.0001〜1重量%の酵素タンパク質のレベル、より好ましくは当該組成物の0.001〜0.5重量%の酵素タンパク質のレベル、更により好ましくは当該組成物の0.01〜0.2重量%の酵素タンパク質のレベルで含ませる。
【0206】
漂白剤
本発明の洗剤組成物の中に含ませることのできる更なる任意的な洗浄成分には漂白剤、例えばPB1,PB4及び400〜800ミクロンの粒径を有するパーカーボネートが挙げられる。このような漂白剤成分には1又は複数種の酸素漂白剤と、選定の漂白剤に依存して、1又は複数の漂白活性化剤が含まれる。存在しているなら、酸素漂白化合物は一般に約1〜約25重量%のレベルで存在するであろう。一般に、漂白化合物は非液体製剤、例えば顆粒洗剤の中に任意的に付加される成分である。
【0207】
ここで利用するための漂白剤成分は当業界に公知の酸素漂白剤及びその他を含む洗剤組成物に有用な任意の漂白剤であってよい。
ここで使用するために適当な漂白剤は活性化又は非活性化漂白剤でありうる。
【0208】
利用できうる酸素漂白剤の一のカテゴリーは過カルボン酸漂白剤及びその塩を包括しうる。このクラスの剤の適当な例にはマグネシウムモノペルオキシフタレート六水和物、メタクロロ過安息香酸のマグネシウム塩、4−ノニルアミノ−4−オキソペルオキシ酪酸及びジペルオキシドデカンジオン酸が挙げられる。かかる漂白剤は米国特許第4,483,781号、同740,446号、EP 0,133,354号及び米国特許第4,412,934号に開示されている。極めて好適な漂白剤には米国特許第4,634,551号に記載の6−ノニルアミノ−6−オキソペルオキシカプロン酸も含まれる。
【0209】
利用できうる漂白剤のその他のカテゴリーはハロゲン漂白剤を包含する。次亜ハロゲン化酸漂白剤の例は、例えばトリクロロイソシアヌル酸並びにナトリウム及びカリウムジクロロイソシアヌレート並びにN−クロロ及びN−ブロモアルカンスルホンアミドである。かかる材料は通常最終製品の0.5〜10重量%、好ましくは1〜5重量%で加えられる。
【0210】
過酸化水素放出剤を漂白活性化剤、例えばアセチルエチレンジアミン(TAED)、ノナノイルオキシベンゼンスルホネート(NOBS、米国特許第4,412,934号に記載)、3,5−トリメチルヘキサノールオキシベンゼンスルホネート(ISONOBS、EP 120 591に記載)又はペンタアセチルグルコース(PAG)と組合せて使用してよく、それらは過加水分解されて活性漂白物質としての過酸を生成し、向上した漂白効果が得られる。更に、極めて適切なのは漂白活性化剤C8(6−オクタンアミド−カプロイル)オキシベンゼン−スルホネート、C9(6−ノナンアミドカプロイル)オキシベンゼンスルホネート及びC10(6−デカンアミドカプロイル)オキシベンゼンスルホネート又はそれらの混合物である。更に適当な活性化剤はアシル化クエン酸エステル、例えばヨーロッパ特許出願第91870207.7に開示のものである。
【0211】
本発明に係る洗浄組成物において利用するために有用な漂白剤、例えばペルオキシ酸、並びに漂白活性化剤及び過酸素漂白化合物を含んで成る漂白系は出願USSN 08/136,626号に記載されている。
【0212】
過酸化水素は洗浄及び/又はすすぎ工程の開始又は最中にて過酸化水素の発生できる酵素系(即ち、酵素とその基質)を加えることによって存在させることもできる。かかる酵素系はヨーロッパ特許出願EP 0,537,381号に開示されている。
【0213】
酸素漂白剤以外の漂白剤も当業界において公知であり、そして本明細書において利用できうる。特に注目の一のタイプの非酸素漂白剤には光活性化漂白剤、例えばスルホン化亜鉛及び/又はアルミニウムフタロシアニンが挙げられる。このような材料は洗浄工程の際には基材に沈着させることができる。光を照射することで、酸素の存在下で、例えば服を日光のもとで干して乾かすとき、このスルホン化亜鉛フタロシアニンは活性化され、その結果基材は漂白される。好適な亜鉛フタロシアニン及び光活性化漂白工程は米国特許第4,033,718号に記載されている。典型的には、洗剤組成物は約0.025〜約1.25重量%のスルホン化亜鉛フタロシアニンを含むであろう。
【0214】
漂白剤は更にマンガン触媒も含んで成りうる。マンガン触媒は例えば「Efficient manganese catalysts for low temperature Heaching」, Nature 369 , 1994, pp.637-639に記載のもののいずれかであってよい。
【0215】
泡立抑制剤
別の任意の成分は泡立抑制剤であり、典型的にはシリコーン及びシリカ−シリコーン混合物である。シリコーンは一般にアルキル化ポリシロキサン材料であり、一方シリカは通常シリカエアロゲル及びキセロゲル、並びに様々なタイプの疎水性シリカにより例示の通り微細に分割された形態で利用される。これらの材料は粒子として組込んでよく、それにおいては泡立抑制剤は好都合には水溶性又は水分散性の実質的に非界面活性の洗剤不浸透性担体の中に解放式に組込まれる。他方、この泡立抑制剤は液体担体の中に溶解又は分散させ、次いで1又は複数のその他の成分上にスプレーすることにより塗布してよい。
【0216】
好適なシリコーン泡立抑制剤は米国特許第3,933,672号に開示されている。その他の極めて有用な泡立抑制剤はドイツ国特許出願DTOS 2,646,126号に記載の自己乳化シリコーン泡立抑制剤である。かかる化合物の例はDow Corning より市販のDC−544であり、それはシロキサン−グリコールコポリマーである。特に好適な泡立抑制剤はシリコーン油と2−アルキルアルカノールとの混合物を含んで成る泡立抑制系である。適当な2−アルキル−アルカノールは2−ブチル−オクタノールであり、それは商標Isofol 12Rで市販されている。
【0217】
かかる泡立抑制系はヨーロッパ特許出願EP 0,593,841号に記載されている。
【0218】
特に好適なシリコーン泡立抑制剤はヨーロッパ特許出願第92201649.8に記載されている。前記組成物はヒュームド非孔質シリカ、例えばAerosilR と組合さったシリコーン/シリカ混合物を含んで成りうる。
【0219】
上記の泡立抑制剤は通常当該組成物の0.001〜2重量%、好ましくは0.01〜1重量%のレベルで使用する。
【0220】
その他の成分
洗剤組成物の中に使用されるその他の成分には、例えば汚れ懸濁剤、汚れ遊離剤、蛍光増白剤、研磨剤、殺菌剤、曇り阻害剤、着色剤、及び/又は封入もしくは非封入香料が挙げられうる。
【0221】
特に適当な封入材はGB 1,464,616号に記載の如き多糖とポリヒドロキシ化合物のマトリックスから成る水溶性カプセルである。
【0222】
その他の適当な水溶性封入材にはUS 3,455,838号に記載の如き置換化ジカルボン酸の非糊化デンプン酸エステルに由来するデキストリンが含まれる。このような酸−エステルデキストリンは、好ましくは、デンプン、例えばモチトウモロコシ、モチモロコシ、サゴ、タピオカ及びポテトから調製される。かかる封入材料の適当な例にはNational Starch により製造されたN−lokが挙げられる。このデンプンは一価の置換基、例えばオクテニル無水コハク酸を添加することにより修飾される。
【0223】
ここに適当な再付着防止剤及び汚れ懸濁剤にはセルロース誘導体、例えばメチルセルロース、カルボキシメチルセルロース及びヒドロキシエチルセルロース、並びにホモ−又はコ−ポリマーポリカルボン酸又はその塩が挙げられる。このタイプのポリマーにはビルダーとして前述したポリアクリレート及び無水マレイン酸−アクリル酸コポリマー、並びに無水マレイン酸とエチレン、メチルビニルエーテル又はメタクリル酸とのコポリマーが挙げられ、ここでこの無水マレイン酸はこのコポリマーの少なくとも20モル%を占める。このような材料は通常当該組成物の0.5〜10重量%、より好ましくは0.75〜8重量%、最も好ましくは1〜6重量%のレベルで使用する。
【0224】
好適な蛍光増白剤はアニオン性であり、その例は二ナトリウム4,4′−(2−ジエタノールアミノ−4−アニリノ−s−トリアジン−6−イルアミノ)スチルベン−2:2′ジスルホネート、二ナトリウム4,−4′−ビス(2−モルホリノ−4−アニリノ−s−トリアジン−6−イルアミノ−スチルベン−2:2′−ジスルホネート、二ナトリウム4,4′−ビス(2,4−ジアニリノ−s−トリアジン−6−イルアミノ)スチルベン−2:2′ジスルホネート、一ナトリウム4′,4″−ビス−(2,4−ジアニリノ−s−トリアジン−6−イルアミノ)スチルベン−2−スルホネート、二ナトリウム4,4′−ビス−(2−アニリノ−4−(N−メチル−N−2−ヒドロキシエチルアミノ)−s−トリアジン−6−イルアミノ)スチルベン−2,2′−ジスルホネート、二ナトリウム4,4′−ビス−(4−フェニル−2,1,3−トリアゾール−2−イル)−スチルベン−2,2′−ジスルホネート、二ナトリウム4,4′ビス(2−アニリノ−4−(1−メチル−2−ヒドロキシエチルアミノ)−s−トリアジン−6−イルアミノ)スチルベン−2,2′ジスルホネート、ナトリウム2(スチルビル−4″−(ナフト−1′,2′:4,5)−1,2,3−トリアゾール−2″−スルホネート及び4,4′−ビス(2−スルホスチリル)ビフェニルである。
【0225】
その他の有用なポリマー材料はポリエチレングリコール、特に分子量1000〜10000、より特には2000〜8000、そして最も好ましくは約4000のものである。これらは0.20〜5重量%、より好ましくは0.25〜2.5重量%のレベルで使用する。これらのポリマー及び前述のホモ又はコポリマーカルボキシレート塩は白色度の維持、布帛灰沈着、並びに遷移金属不純物の存在下での粘土、タンパク質性及び酸化性汚れに対する洗浄性能の改善に有用である。
【0226】
本発明の組成物において有用な汚れ遊離剤は様々な配列でのテレフタル酸とエチレングリコール及び/又はプロピレングリコール単位との慣用のコポリマー又はターポリマーである。かかるポリマーの例は米国特許4,116,885及び4,711,730、及びEP 0,272,033号に開示されている。EP 0,272,033号に従う特に好適なポリマーは次式を有する
(CH3 (PEG)430.75(POH)0.25〔(T−PO)2.8 (T−PEG)0.4 〕T(POH)0.25((PEG)43CH3 0.75
ここでPEGは−(OC2 4 )O−、POは(OC3 6 O)そしてTは(pOOC6 4 CO)である。
【0227】
更に非常に有用なのはジメチルテレフタレート、ジメチルスルホイソフタレート、エチレングリコール及び1,2−プロパンジオールのランダムコポリマーとしての修飾ポリエステルであり、その末端基は第一にスルホベンゾエート、そして第二にエチレングリコール及び/又は1,2−プロパンジオールのモノエステルから成る。その狙いは両端においてスルホベンゾエート基によりキャッピングされているものの獲得であり、「主として」、本発明との関連で、かかるコポリマーのほとんどはスルホベンゾエート基によりエンドキャッピングされている。しかしながら、一部のコポリマーは完全にキャッピングされておらず、それ故その末端基はエチレングリコール及び/又は1,2−プロパンジオールのモノエステルから成ってよく、それ故「第二」のかかる物質から成ってよい。
【0228】
ここで特定のポリエステルは約46重量%のジメチルテレフタル酸、約16重量%の1,2−プロパンジオール、約10重量%のエチレングリコール、約13重量%のジメチルスルホ安息香酸及び約15重量%のスルホイソフタル酸を含み、そして約3,000の分子量を有する。このポリエステル及びその調製方法はEP 311,342に詳細に記載されている。
【0229】
柔軟剤: 布帛柔軟剤も本発明に係る洗濯洗剤組成物の中に含ませることができる。これらの剤は無機又は有機のタイプであってよい。無機柔軟剤はGB−A−1 400898及びUS 5,019,292に開示のスメクタイト粘土で例示される。有機布帛柔軟剤にはGB−A1 514,276及びEP 0,011,340に開示の水不溶性第三アミンが挙げられ、そしてモノC12−C14第四アンモニウム塩とのそれらの組合せがEP−B 0,026,528に開示され、そしてジ長鎖アミドがEP 0,242,919に開示されている。布帛柔軟系のその他の有用な有機成分にはEP 0,299,575及び0,313,146号に開示の高分子量のポリエチレンオキシド材料が挙げられる。
【0230】
スメクタイト粘土のレベルは通常、5〜15重量%、より好ましくは8〜12重量%に範囲し、この材料は当該製剤の残りに乾燥混合成分として加える。有機布帛柔軟剤、例えば水不溶性第三アミン又はジ長鎖アミド材料は0.5〜5重量%、通常は1〜3重量%のレベルで組込まれ、一方高分子量ポリエチレンオキシド材料及び水溶性カチオン材料は0.1〜2重量%、通常は0.15〜1.5重量%のレベルで加える。このような材料は通常当該組成物のスプレー乾燥部に加えられるが、ある状況では乾燥混合粒体としてそれらを加える方が好都合なときがあり、又は当該組成物のその他の固体成分に対して溶融液体としてスプレーする方が好都合なときがある。
【0231】
ポリマー染料転移阻害剤: 本発明に係る洗剤組成物は更に0.001〜10重量%、好ましくは0.01〜2重量%、より好ましくは0.05〜1重量%のポリマー染料転移阻害剤を含んで成りうる。かかるポリマー染料転移阻害剤は通常着色布帛からそれと一緒に洗濯する布帛上への染料の転移を阻害するために洗剤組成物に含ませる。このようなポリマーは、染料が洗浄液中のその他の物品に付着する機会をもつ前に染色布帛から洗い出される不堅牢染料と錯形成又はそれに収着する能力を有する。
【0232】
極めて適当なポリマー染料転移阻害剤はポリアミンN−オキシドポリマー、N−ビニルピロリドン及びN−ビニルイミダゾールのコポリマー、ポリビニルピロリドンポリマー、ポリビニルオキサゾリドン及びポリビニルイミダゾール、又はそれらの混合物である。
【0233】
かかるポリマーの添加は本発明に係る酵素の性能を更に高める。
【0234】
本発明に係る洗剤組成物は液体、ペースト、ゲル、バー又は顆粒形態であってよい。
【0235】
無塵顆粒は例えばUS 4,106,991及び4,661,452(共にNovo Industri A/S )に開示されるように製造でき、そして任意的に当業界公知の方法によりコーティングしてよい。ワキシコーティング材料の例は平均分子量1000〜20000のポリ(エチレンオキシド)製品(ポリエチレングリコール、PEG);16〜50個のエチレンオキシド単位を有するエトキシル化ノニルフェノール;エトキシル化脂肪アルコールであってそのアルコールが12〜20個の炭素原子を含み、且つ15〜80個のエチレンオキシド単位のあるもの;脂肪アルコール;脂肪酸;並びに脂肪酸のモノ−及びジ−及びトリグリセリドである。流動床技術による適用に適するフィルム形成コーティング材料の例がGB 1483591に示されている。
【0236】
本発明に係る顆粒組成物は「コンパクト形態」であってもよく、即ち、慣用の顆粒洗剤よりも比較的高い密度、即ち、550〜950g/lを有し得るものであってよい。このような場合、本発明に係る顆粒洗剤組成物は慣用の顆粒洗剤と比べて少量の「無機充填塩」を含むであろう。典型的な充填塩は硫酸塩及び塩化物のアルカリ土類金属塩、典型的には硫酸ナトリウムである。「コンパクト」洗剤は一般に10%以下の充填塩を含んで成るであろう。本発明に係る液体組成物は「濃縮形態」であってもよく、かかる場合、本発明に係る液体洗剤組成物は慣用の液体洗剤と比べ、少量の水を含むであろう。典型的には、この濃縮液体洗剤の水分含量は当該洗剤組成物の30重量%未満、より好ましくは20重量%未満、最も好ましくは10重量%未満である。
【0237】
本発明の組成物は、例えば、手洗い及び洗濯機用の洗剤組成物、例えば洗濯添加組成物として、並びに染色布帛の予備処理、リンス付加布帛柔軟組成物において利用するのに適当な組成物、並びに一般の家庭用硬質面洗浄作業及び皿洗作業に利用するための組成物として配合されうる。
【0238】
以下の実施例は例示であり、本発明を限定するものではない。
【0239】
洗剤組成物において、略語成分表示は以下の意味を有する:
LAS: ナトリウム線形C12アルキルベンゼンスルフェート
TAS: ナトリウム獣脂アルキルスルフェート
XYAS: ナトリウムC1x−C1yアルキルスルフェート
SS: 式2−ブチルオクタン酸の第二石けん界面活性剤
25EY: 平均Yモルのエチレンオキシドと縮合したC12−C15の主として
線形な第一アルコール
45EY: 平均Yモルのエチレンオキシドと縮合したC14−C15の主として
線形な第一アルコール
XYEZS: モル当り平均Zモルのエチレンオキシドと縮合したC1X−C1Y
トリウムアルキルスルフェート
非イオン性: 3.8の平均エトキシル化度及び4.5の平均プロポキシル化度
を有するC13−C15複合エトキシル化/プロポキシル化脂肪アル
コール;BASF GmbH より商標名Plura fax LF404
で販売
CFAA: C12−C14アルキルN−メチルグルカミド
TFAA: C16−C18アルキルN−メチルグルカミド
シリケート: 非晶質珪酸ナトリウム(SiO2 :Na2 O比=2.0)
【0240】
NaSKS−6:式δ−Na2 Si2 3 の結晶層状シリケート
カーボネート:非晶質炭酸ナトリウム
ホスフェート:トリポリリン酸ナトリウム
MA/AA: 1:4のマレイン酸/アクリル酸のコポリマー、平均分子量約8
0,000
ポリアクリレート:平均分子量8,000を有するポリアクリレートホモポリマ
ー、BASF GmbH により商標PA30で販売
ゼオライトA:式Na12(Al2 SiO2 12・27H2 Oの水和ナトリウムア
ルミノシリケート、1〜10マイクロメーターの範囲の主要粒径
を有する
クエン酸塩: クエン酸三ナトリウム・二水和物
クエン酸: クエン酸
パーボレート:無水過硼酸ナトリウム一水和物漂白剤、実験式NaBO2 ・H2
2
PB4: 無水過硼酸ナトリウム四水和物
パーカーボネート:無水過炭酸ナトリウム漂白剤、実験式2Na2 CO3 ・3H
2 2
TAED: テトラアセチルエチレンジアミン
CMC: ナトリウムカルボキシメチルセルロース
DETPMP:ジエチレントリアミンペンタ(メチレンホスホン酸)、Monsato
より商標Dequest 2060で販売
PVP: ポリビニルピロリドンポリマー
EDDS: ナトリウム形態のエチレンジアミン−N,N′−二コハク酸、
〔S,S〕異性体
泡立抑制剤: 25%のパラフィンワックスmp50℃、17%の疎水性シリカ、
58%のパラフィン油
顆粒泡立抑制剤:12%のシリコーン/シリカ、18%のステアロイルアルコー
ル、70%のスターチ、顆粒形態
スルフェート: 無水硫酸ナトリウム
HMWPEO: 高分子量ポリエチレンオキシド
TAE25: 獣脂アルコールエトキシレート(25)
【0241】
洗剤例I
本発明に係る顆粒布帛洗浄組成物は下記の通りに調製されうる:
ナトリウム線形C12アルキル 6.5
ベンゼンスルホネート
硫酸ナトリウム 15.0
ゼオライトA 26.0
ナトリウムニトリロトリアセテート 5.0
本発明の酵素 0.1
PVP 0.5
TAED 3.0
硼酸 4.0
パーボレート 18.0
フェノールスルホネート 0.1
微量成分 100まで
【0242】
洗剤例 II
本発明に係るコンパクト顆粒布帛洗浄組成物(密度800g/l)は下記の通りにして調製できうる:
45AS 8.0
25E3S 2.0
25E5 3.0
25E3 3.0
TFAA 2.5
ゼオライトA 17.0
NaSKS−6 12.0
クエン酸 3.0
カーボネート 7.0
MA/AA 5.0
CMC 0.4
本発明の酵素 0.1
TAED 6.0
パーカーボネート 22.0
EDDS 0.3
顆粒泡立抑制剤 3.5
水/微量成分 100%まで
【0243】
洗剤例 III
着色布帛の洗濯に極めて有用な本発明に係る顆粒布帛洗浄組成物は下記の通りにして調製し得る:
LAS 10.7 −
TAS 2.4 −
TFAA − 4.0
45AS 3.1 10.0
45E7 4.0 −
25E3S − 3.0
68E11 1.8 −
25E5 − 8.0
クエン酸塩 15.0 7.0
カーボネート − 10
クエン酸 2.5 3.0
ゼオライトA 32.1 25.0
Na−SKS−6 − 9.0
MA/AA 5.0 5.0
DETPMP 0.2 0.8
本発明の酵素 0.10 0.05
シリケート 2.5 −
スルフェート 5.2 3.0
PVP 0.5 −
ポリ(4−ビニルピリジン)−N− − 0.2
オキシド/ビニルイミダゾールとビ
ニルピロリドンとのコポリマー
パーボレート 1.0 −
フェノールスルホネート 0.2 −
水/微量成分 100%まで
【0244】
洗剤例 IV
「洗浄柔軟仕上げ」能力を供する本発明に係る顆粒布帛洗浄組成物は下記のように調製し得る:
45AS − 10.0
LAS 7.6 −
68AS 1.3 −
45E7 4.0 −
25E3 − 5.0
ココ−アルキル−ジメチルヒドロキ 1.4 1.0
シ−エチルアンモニウムクロリド
クエン酸塩 5.0 3.0
Na−SKS−6 − 11.0
ゼオライトA 15.0 15.0
MA/AA 4.0 4.0
DETPMP 0.4 0.4
パーボレート 15.0 −
パーカーボネート − 15.0
TAED 5.0 5.0
スメクタイト粘土 10.0 10.0
HMWPEO . 0.1
本発明の酵素 0.10 0.05
シリケート 3.0 5.0
カーボネート 10.0 10.0
粒径泡立抑制剤 1.0 4.0
CMC 0.2 0.1
水/微量成分 100%まで
【0245】
洗浄剤V
本発明に係るヘビーデューティー布帛洗浄組成物は下記の通りにして調製し得る:
I II
LAS酸形態 − 25.0
クエン酸 5.0 2.0
25AS酸形態 8.0 −
25AE2S酸形態 3.0 −
25AE7 8.0 −
CFAA 5 −
DETPMP 1.0 1.0
脂肪酸 8 −
オレイン酸 − 1.0
エタノール 4.0 6.0
プロパンジオール 2.0 6.0
本発明の酵素 0.10 0.05
ココ−アルキルジメチルヒドロキシ − 2.0
エチルアンモニウムクロリド
スメクタイト粘土 − 5.0
PVP 2.0 −
水/微量成分 100%まで
【0246】
レザー産業用途
本発明に係るスブチラーゼはレザー産業、特に皮の脱毛において特に有用である。
かかる用途において、本発明に係るスブチラーゼ変異体は別のプロテアーゼを更に含んで成る酵素組成物において好適に利用される。
【0247】
適当なその他のプロテアーゼのより詳細な説明については、洗剤組成物に利用するために適当な酵素に関する章を参照された(前掲)。
【0248】
ウール産業用途
本発明に係るスブチラーゼはウール産業、特にウールを含む服において特に有用である。
かかる用途において、本発明に係るスブチラーゼ変異体は別のプロテアーゼを更に含んで成る酵素組成物において好適に利用される。
【0249】
適当なその他のプロテアーゼのより詳細な説明については、洗剤組成物に利用するために適当な酵素に関する章を参照された(前掲)。
本発明を以下の限定でない実施例で更に説明する。
【0250】
材料と方法
株:
B.スブチリスDN1885(Diderichsen ら、1990)
B.レンタス309及び147はバチルス・レンタスの特殊な株であり、NCIBに寄託され、受託番号NCIB10309及び10147が付され、そして引用することで本明細書に組入れる米国特許第3,723,250号に記載されている。
【0251】
E.コリMC1000(M.J.Casadaban and S.N.Cohen (1980); J.Mol.Biol. 138 179-207 )は慣用の方法によりr- ,m- にされ、そして米国特許出願第039,298号に記載されている。
【0252】
プラスミド:
pJS3:E.コリ−B.スブチリスシャトルベクターであり、スブチラーゼ309をコードする合成遺伝子を含む(Jacob Schiodt ら、Protein and Peptide Letters 3: 39-44 (1996) に記載)。
pSX222:B.スブチリス発現ベクター(WO 96/34946に記載)。
【0253】
一般分子生物方法:
何らかのことわりのない限り、DNA操作及び形質転換は分子生物学の標準的な方法を利用して実施した(Sambrookら (1989) Molecular cloning: A laboratory manual, Cold Spring Harbor lab., Cold Spring Harbor, NY; Ausubel, F.M.ら (eds.) 「Current protocols in Molecular Biology」John Wiley and Sons, 1995; Harwood, C.R., and Cutting, S.M. (eds.)「Molecular Biological Methods for Bacillus 」John Wiley and Sons, 1990 )。
【0254】
DNA操作のための酵素は供給者の仕様書に従って利用した。
【0255】
DNA操作のための酵素
何らかのことわりのない限り、DNA操作のための酵素、例えば制限エンドヌクレアーゼ、リガーゼ、等は全てNew England Bolas, Inc. より入手した。
【0256】
タンパク質分解活性
本発明との関連で、タンパク質分解活性はキロNOVOプロテアーゼ単位(KNPU)で示す。この活性は酵素標準品(SAVINASE(登録商標))に対して決定しており、そしてその決定は標準の条件、即ち、50℃、pH8.3、反応時間9分、測定時間3分でのタンパク質分解酵素によるジメチルカゼイン(DMC)溶液の消化を基準とする。ホルダーAF220/1はNovo Nordisk A/S, Denmark より注文により入手でき、かかるホルダーは引用することで本明細書に組入れる。
【0257】
GUは標準条件のもとで、40℃で15分のインキュベーション時間の間で、基質としてのN−アセチルカゼインを用い、1moleのグリシンに相当する量のNH2 基を供するタンパク質酵素活性と定義する。
【0258】
酵素活性は可溶性基質スクシニル−アラニン−アラニン−プロリン−フェニル−アラニン−パラニトロフェノールとの反応に従うPNAアッセイを利用して測定することもできる。これはJournal of American Oil Chemists Society, Rothgeb, T.M., Goodlander, B.D., Garrison, P.H., and Smith, L.A., (1988 )に記載されている。
【0259】
発酵:
スブチラーゼ酵素の発酵は、100mlのBPX培地を含む500mlのバッフルエーレンマイヤーフラスコの中で、ロータリー振盪台上で30℃5日実施した。
従って、例えば2リットル培養液を生成するため、20本のエーレンマイヤーフラスコを同時に発酵させた。
【0260】
培地:
Figure 0004246384
【0261】
デンプンを培地の中でα−アミラーゼにより液化し、そしてこの培地を120℃で45分加熱することにより滅菌する。滅菌後、この培地のpHをNaHCO3 の0.1Mに至る添加により9に調整する。
【0262】
実施例1
酵素変異体の構築及び発現
部位特異的突然変異誘発:
本発明に従い特異的な挿入を一の活性部位ループに施したスブチラーゼ309部位特異的変異体はDengら(Anal.Biochem. 200: 81-88 (1992) )及びMarkvardsen ら(BioTechniques 18 (3): 371-372 (1995))に各々記載の「固有部位削除(USE)」又は「ウラシル−USE」技術により作った。
【0263】
鋳型プラスミドはpJS3、又はスブチラーゼ309の変異体を含むその類似体とした。例えばUSE突然変異誘発をG97GASG挿入変異体の構築に特異的なオリゴヌクレオチドで実施し、最終G97GASGスブチラーゼ309変異体を得た。
【0264】
pJS3において構築したスブチラーゼ309変異体を次いで制限酵素KpnI及びMluIを用いてB.スブチリスpSX222発現プラスミドの中にサブクローニングした。
【0265】
ランダム挿入を局部領域に挿入するための局部ランダム突然変異誘発:
局部ランダム突然変異誘発を実施するために用いた全体的な戦略は下記の通りとした:
突然変異誘発プライマー(オリゴヌクレオチド)を合成し、それは挿入により修飾すべきアミノ酸コドンに対応するヌクレオチドを除く修飾すべきDNA配列の部分に対応する。
【0266】
次に、得られる突然変異誘発プライマーを適当な対立プライマーによりPCR反応に用いた。得られるPCRフラグメントを精製し、そして消化し、そしてE.コリ−B.スブチリス シャトルベクターにクローニングした。
【0267】
他方、そして必要なら、得られるPCRフラグメントを第二PCR反応においてプライマーとして第二の適当な対立プライマーと共に用い、かくしてこの突然変異した領域の消化及びシャトルベクターへのクローニングを行えるようにする。PCR反応は通常の条件下で実施する。
【0268】
この戦略の後、局部ランダムライブラリーをSAVINASEにおいて構築し、ここで挿入は活性部位ループ領域の95−103に導入した。
【0269】
突然変異/挿入は突然変異誘発プライマー(下記参照)により導入し、かくして4つのアミノ酸、Thr,Gly,Ala及びSerだけが各々2つのコドンにより表わされる(R=50%のA及びG;S=50%のC及びG;そしてY=50%のC及びT)。得られるPCRフラグメントをプラスミドpJS3のAvrII及びNotI部位にクローニングし、そして10個のランダムに選定したE.コリコロニーを配列決定し、設計の突然変異を確認した。
【0270】
突然変異誘発プライマー(5′−CTA TAC GCT AAA GTC CTA GGG GCG RSY RSY RSY RSY RSY RSY RSY GTC AGC TCG ATT GCC CAA GG−3′(センス))をPCR反応において、pJS3におけるMluI部位の下流に配置される適当なアンチセンス対立プライマー(例えば5′−CCC TTT AAC CGC ACA GCG TTT −3′(アンチセンス))及び鋳型としてのプラスミドpJS3と共に用いた。この得られるPCR生成物を制限酵素AvrII及びNotIを利用することによりpJS3シャトルベクターにクローニングした。
【0271】
pJS3の中に構築された局部ランダムライブラリーを次に制限酵素KpnI及びMluIを利用してB.スブチリスpSX222発現ベクターの中にサブクローニングした。
【0272】
調製したライブラリーは約100,000個の独立クローン/ライブラリーを含んだ。
10個のランダムに選定したコロニーを配列決定して設計の突然変異を確認した。
【0273】
本発明のスブチラーゼ変異体を精製するため、本発明の変異体を含んで成るB.スブチリスpSX222発現プラスミドをコンピテントB.スブチリス株に形質転換し、そして発酵を上記の通りにして10μg/mlのクロラムフェニコール(CAM)を含む培地の中で行った。
【0274】
実施例2
酵素変異体の精製
この手順はスブチリシン147酵素、スブチリシン309酵素又はそれらの突然変異体の2リッタースケール発酵の精製を述べる。
【0275】
約1.6リットルの発酵培養液を1リットルのビーカーの中で5000rpm で35分遠心分離した。その上清液を10%の酢酸を用いてpH6.5に調整し、そしてSeitz Supra S100濾過プレートで濾過した。
【0276】
その濾液をAmicon S1Y10 UFカートリッジの付いたAmicon CH2A UFユニットを用いて約400mlに濃縮した。このUF濃縮物を遠心分離し、そして濾過し、それから室温でバシトラシンアフィニティーカラムにpH7で収着させた。プロテアーゼをこのバシトラシンカラムから室温で0.01Mのジメチルグルタル酸、0.1Mの硼酸及び0.002Mの塩化カルシウムpH7のバッファー溶液中の25%の2−プロパノール及び1Mの塩化ナトリウムで溶出させた。
【0277】
このバシトラシン精製工程からのプロテアーゼ活性を有する画分を合わせ、そして0.01Mのジメチルグルタル酸、0.2Mの硼酸及び0.002Mの塩化カルシウムpH6.5を含むバッファーで平衡にした750mlのSephadex G25カラム(直径5cm)に載せた。
【0278】
このSephadex G25カラムからのタンパク質分解活性を有する画分を合わせ、そして0.01Mのジメチルグルタル酸、0.2Mの硼酸及び0.002Mの塩化カルシウム、pH6.5を含むバッファーで平衡にした150mlのCM Sepharose CL 6B陽イオン交換カラム(直径5cm)に載せた。
【0279】
プロテアーゼは同バッファー2リットル中の0〜0.1Mの塩化ナトリウムの線形勾配(スブチリシン147の場合は0−0.2Mの塩化ナトリウム)を利用して溶出させた。
【0280】
最終精製工程において、プロテアーゼ含有のCM Sepharoseカラムからの画分を合わせ、そしてGR81PP膜(Danish Sugar Factories, Inc.由来)の付いたAmicon限外濾過セルで濃縮した。
【0281】
構築についての実施例1の技術及び上記の単離手順を利用することにより、下記のスブチリシン309変異体が製造、単離された:
37.03:G97GASG+A98S+S99G+G100A+S101A;
37.06:G97GAA+A98S+S99G+S101T;及び
37.04:G97GAS+A98S+S99G。
【0282】
実施例3
酵素変異体を含んで成る洗剤組成物の洗浄性能
下記の例は表示の条件下で実施したいくつかの洗浄試験の結果である。
【0283】
実験条件
Figure 0004246384
【0284】
使用する洗剤は簡単なモデル製剤とする。pHは10.5に調整し、それは粉末洗剤の通常の範囲内にある。モデル洗剤の組成は下記の通りである:
STP(Na5 3 10) 25%
Na2 SO4 25%
Na2 CO3 10%
LAS(Nansa 80S) 20%
非イオン性界面活性剤(Dobanol 25−7) 5.0%
Na2 Si2 5 5.0%
カルボキシメチルセルロース(CMC) 0.5%
水 9.5%
【0285】
水硬度はCaCl2 及びMgCl2 (Ca2+:Mg2+=2:1)を脱イオン水に加えることにより調整した(Surfactants in Consumer Products - Theory, Technology and Application, Springer Verlag 1986 を更に参照のこと)。洗剤溶液のpHはHClの添加によりpH10.5に調整した。
【0286】
試験材料の反射率(R)の測定は460nmにて、Macbeth Color Eye 7000フォトメーターで行った。測定は製造者のプロトコールに従って行った。
【0287】
スブチリシン309変異体の洗浄性能は性能係数を計算することにより評価した:
【0288】
P=RVARIANT −RBLANK /RSAVINASE−RBLANK
P:性能係数
VARIANT :変異体で洗浄した試験材料の反射率。
SAVINASE:Savinaseで洗浄した試験材料の反射率。
BLANK :酵素抜きで洗浄した試験材料の反射率。
【0289】
当該スブチリシン309変異体は全てSavinase(登録商標)と比べ向上した性能を有する。即ち、P>1であった。これらの変異体を大文字で指定する以下の改善クラスに分けた:
クラスA:1<P≦1.5
クラスB:1.5<P≦2
クラスC:P>2
【0290】
Figure 0004246384
【0291】
表IVからわかる通り、本発明のSAVINASE(登録商標)変異体は洗浄性能の向上を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 10個の相同性スブチラーゼのアラインメントを示す。これらのスブチラーゼ内の前述の18個の高度に保存された残基とアライニングさせた。18個の高度に保存された残基は太字で示すJP170を除く表示のスブチラーゼは全てこの保存残基内で100%の同一性を有する。JP170は146位に保存グリシン残基「G」の代わりにアスパラギン「N」を有する。
【図2】 図1に示すアラインメントとの本発明の3つのSavinase変異体のアラインメントを示す。各々の変異体37.03,37.04及び37.06を図1のアラインメントと個別にアライニングさせている。便宜上3つの変異体全て1つの図に示す。
【図3】 Savinaseの三次元構造を示す(プロテインデーターバンク(PDB)エントリーISVN)。この図で、本発明の注目の活性部位ループを表示する。

Claims (21)

  1. 親スブチラーゼと比べて洗剤中で向上した性能を発揮する親スブチラーゼの変異体の作製方法であって、
    a)当該親スブチラーゼをコードするDNA配列を、アミノ酸残基95乃至103の間における任意の位置における1〜3個のアミノ酸の挿入に委ね;
    b)工程a)において得られた突然変異DNA配列を発現させ;そして
    c)当該親スブチラーゼと比べて洗剤中で向上した性能を発揮する突然変異スブチラーゼを発現する宿主細胞をスクリーニングする;
    ことを含んで成る方法。
  2. 記挿入されたアミノ酸残基がT,G,A及びSを含んで成る群から選ばれる、請求項1記載の方法
  3. 記挿入されたアミノ酸残基がD,E,H,K及びRを含んで成る帯電アミノ酸残基の群から選ばれる、請求項1記載の方法
  4. 記挿入されたアミノ酸残基がC,N,Q,S及びTを含んで成る親水性アミノ酸残基の群から選ばれる、請求項1記載の方法
  5. 記挿入されたアミノ酸残基がA,G及びVを含んで成る小疎水性アミノ酸残基の群から選ばれる、請求項1記載の方法
  6. 記挿入されたアミノ酸残基がF,I,L,M,P,W及びYを含んで成る大親水性アミノ酸残基の群から選ばれる、請求項1記載の方法
  7. バチルス・レンタス由来の成熟スブチリシン309と比べて洗剤中で向上した性能を発揮する、バチルス・レンタス由来のスブチリシン309のスブチラーゼ変異体であって、当該スブチリシン309酵素がスブチリシンBPN’番号表示に従い、以下からなる群から選ばれる挿入を有する、スブチラーゼ変異体
    G97GASG;
    G97GAA;及び
    G97GAS;並びに
    これら挿入の保存性置換、ここで残基A、S、GはT、G、A又はSで置換され得る
  8. 前記スブチラーゼ変異体が、スブチリシンBPN’番号表示に従い、以下からなる群から選ばれる挿入又は修飾を有する、請求項7記載のスブチラーゼ変異体
    37.03:G97GASG+A98S+S99G+G100A+S101A;
    37.06:G97GAA+A98S+S99G+S101T;及び
    37.04:G97GAS+A98S+S99G。
  9. 前記挿入が、K27R, *36D,S57P,N76D,S87N,G97N,S101G,V104A,V104N,V104Y,H120D,N123S,Y167A,R170S,R170L、R170N、Q206E,N218S,M222S,M222A,T224S,K235L及びT274Aから成る群から選ばれるさらなる修飾と組み合わされている、請求項7記載のスブチラーゼ変異体
  10. 前記挿入が、S101G+V104N,S87N+S101G+V104N,K27R+V104Y+N123S+T274A,N76D+S103A+V104IもしくはN76D+V104A、又はこれらの変異体、V104N,S101G,K27R,V104Y,N123S,T274A,N76D,V104Aのその他の組み合わせから成る群から選ばれるさらなる修飾と組み合わされている、請求項9記載のスブチラーゼ変異体
  11. 前記修飾が、P129K,P131H,A133P,A133D及びA194Pから成る群から選ばれるさらなる修飾と組み合わされている、請求項9記載のスブチラーゼ変異体。
  12. 以下の群から選ばれる修飾を有する、請求項11記載のスブチラーゼ変異体
    Y167A+R170S+A194P
    Y167A+R170L+A194P
    Y167A+R170N+A194P
    Y167A+R170S+P129K
    Y167A+R170L+P129K
    Y167A+R170N+P129K
    Y167A+R170S+P131H
    Y167A+R170L+P131H
    Y167A+R170N+P131H
    Y167A+R170S+A133P
    Y167A+R170L+A133P
    Y167A+R170N+A133P
    Y167A+R170S+A133D
    Y167A+R170L+A133D
    Y167A+R170N+A133D。
  13. 請求項7〜12のいずれか1項記載のスブチラーゼ変異体をコードする単離されたDNA。
  14. 請求項13記載の単離されたDNAを含んで成る発現ベクター。
  15. 請求項14記載の発現ベクターで形質転換された微生物宿主細胞。
  16. 細菌である、請求項15記載の微生物宿主細胞。
  17. 菌類又は酵母である、請求項15記載の微生物宿主細胞。
  18. 請求項7〜12のいずれか1項記載のスブチラーゼ変異体を製造するための方法であって、請求項15〜17のいずれか1項記載の宿主細胞を当該変異体の発現及び分泌を誘導する条件下で培養し、そしてこの変異体を回収する方法。
  19. 請求項7〜12のいずれか1項記載のスブチラーゼ変異体を含んで成る組成物。
  20. 更にセルラーゼ、リパーゼ、クチナーゼ、オキシドリダクターゼ、他のプロテアーゼ又はアミラーゼを含んで成る、請求項19記載の組成物。
  21. 前記組成物が洗剤組成物である、請求項20又は21記載の組成物。
JP2000522224A 1997-11-21 1998-11-17 プロテアーゼ変異体及び組成物 Expired - Fee Related JP4246384B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
DK1332/97 1997-11-21
DK133297 1997-11-21
PCT/DK1998/000496 WO1999027082A1 (en) 1997-11-21 1998-11-17 Protease variants and compositions

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2002508926A JP2002508926A (ja) 2002-03-26
JP4246384B2 true JP4246384B2 (ja) 2009-04-02

Family

ID=8103679

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000522224A Expired - Fee Related JP4246384B2 (ja) 1997-11-21 1998-11-17 プロテアーゼ変異体及び組成物

Country Status (11)

Country Link
US (2) US6605458B1 (ja)
EP (1) EP1032655B1 (ja)
JP (1) JP4246384B2 (ja)
KR (1) KR100762164B1 (ja)
CN (2) CN101440360A (ja)
AT (1) ATE298791T1 (ja)
AU (1) AU1225099A (ja)
BR (1) BR9814236A (ja)
CA (1) CA2310454C (ja)
DE (1) DE69830743T2 (ja)
WO (1) WO1999027082A1 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002533075A (ja) * 1998-12-18 2002-10-08 ノボザイムス アクティーゼルスカブ 活性部位ループ領域中に追加のアミノ酸残基を有するサブチラーゼ酵素サブグループi−s1及びi−s2
JP2002533074A (ja) * 1998-12-18 2002-10-08 ノボザイムス アクティーゼルスカブ 活性部位ループ領域中に追加のアミノ酸残基を有するサブチラーゼ酵素サブグループi−s1及びi−s2
JP2003500048A (ja) * 1999-05-20 2003-01-07 ノボザイムス アクティーゼルスカブ 97位と98位との間に少なくとも1個の追加のアミノ酸残基を有するi−s1及びi−s2サブグループのズブチラーゼ酵素

Families Citing this family (141)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DK6488D0 (da) * 1988-01-07 1988-01-07 Novo Industri As Enzymer
US20120165241A1 (en) * 1995-05-05 2012-06-28 Unilever Plc Subtilase Variants
US6682924B1 (en) * 1995-05-05 2004-01-27 Novozymes A/S Protease variants and compositions
CN101440360A (zh) * 1997-11-21 2009-05-27 诺沃奇梅兹有限公司 蛋白酶变体及组合物
US6773907B2 (en) * 1997-11-21 2004-08-10 Peter Kamp Hansen Subtilase enzymes
US6780629B2 (en) * 1997-11-21 2004-08-24 Novozymes A/S Subtilase enzymes
ES2281976T3 (es) * 1998-12-18 2007-10-01 Novozymes A/S Enzimas subtilasas de los subgrupos i-s1 y i-s2 que tienen un residuo aminoacido adicional en la region del bucle del sitio activo.
EP1141262B2 (en) * 1998-12-18 2012-09-26 Novozymes A/S Subtilase enzymes of the i-s2 sub-group having an additional amino acid residue in an active site loop region
DE69936933T2 (de) * 1998-12-18 2008-05-15 Novozymes A/S SUBTILASE ENZYME DER I-S1 und I-S2 UNTERGRUPPEN MIT EINEM ZUSÄTZLICHEN AMINOSÄUREREST IN EINER AKTIVEN SCHLEIFENREGION
JP4611529B2 (ja) * 1998-12-18 2011-01-12 ノボザイムス アクティーゼルスカブ 活性部位ループ領域中に追加のアミノ酸残基を有するサブチラーゼ酵素サブグループi−s1及びi−s2
ATE371025T1 (de) * 1998-12-18 2007-09-15 Novozymes As Subtilase enzyme der i-s1 und i-s2 untergruppen mit einem zusätzlichen aminosäurest in einer aktiven schleifenregion
JP4647788B2 (ja) * 1998-12-18 2011-03-09 ノボザイムス アクティーゼルスカブ 活性部位ループ領域中に追加のアミノ酸残基を有するサブチラーゼ酵素サブグループi−s1及びi−s2
DE69943346D1 (de) * 1998-12-18 2011-05-19 Novozymes As Subtilase Enzyme der I-S1- und I-S2-Untergruppen mit einem zusätzlichen Aminosäurerest in einer aktiven Schleifenregion
WO2000071689A1 (en) 1999-05-20 2000-11-30 Novozymes A/S Subtilase enzymes of the i-s1 and i-s2 sub-groups having at least one additional amino acid residue between positions 127 and 128
ATE408676T1 (de) 1999-05-20 2008-10-15 Novozymes As Subtilase enzyme der i-s1 und i-s2 untergruppen mit mindestens einer zusätzlichen aminosäure zwischen position 132 und 133
WO2000071683A1 (en) * 1999-05-20 2000-11-30 Novozymes A/S Subtilase enzymes of the i-s1 and i-s2 sub-groups having at least one additional amino acid residue between positions 130 and 131
ATE408678T1 (de) 1999-05-20 2008-10-15 Novozymes As Subtilase enzyme der i-s1 und i-s2 untergruppen mit mindestens einer zusätzlichen aminosäure zwischen position 129 und 130
DE60040149D1 (de) 1999-05-20 2008-10-16 Novozymes As Subtilase-enzyme der i-s1 und i-s2 untergruppen mit wenigstens einem zusätzlichen aminosäurerest zwischen positionen 126 und 127
ATE402996T1 (de) 1999-05-20 2008-08-15 Novozymes As Subtilase-enzyme der i-s1 und i-s2 untergruppen mit wenigstens einem zusätzlichen aminosäurerest zwischen positionen 125 und 126
WO2000071684A1 (en) * 1999-05-20 2000-11-30 Novozymes A/S Subtilase enzymes of the i-s1 and i-s2 sub-groups having at least one additional amino acid residue between positions 131 and 132
EP1183342B2 (en) 1999-05-20 2012-06-13 Novozymes A/S Subtilase enzymes of the i-s1 and i-s2 sub-groups having at least one additional amino acid residue between positions 128 and 129
EP1244779B1 (en) * 1999-12-15 2014-05-07 Novozymes A/S Subtilase variants having an improved wash performance on egg stains
JP2003516751A (ja) * 1999-12-15 2003-05-20 ノボザイムス アクティーゼルスカブ 卵の染みに及ぼす洗浄性能改良を示すズブチラーゼ変異体
US6777218B1 (en) 2000-03-14 2004-08-17 Novozymes A/S Subtilase enzymes having an improved wash performance on egg stains
EP2258835A1 (en) * 2000-04-28 2010-12-08 Novozymes A/S Lipolytic enzyme variant
US7109016B2 (en) 2000-08-21 2006-09-19 Novozymes A/S Subtilase enzymes
AR030462A1 (es) * 2000-08-21 2003-08-20 Novozymes As Novedosas enzimas subtilasas que tienen una reducida tendencia hacia su inhibicion por las sustancias presentes en los huevos
CN100497617C (zh) 2000-10-13 2009-06-10 诺维信公司 枯草杆菌酶变体
US6893855B2 (en) 2000-10-13 2005-05-17 Novozymes A/S Subtilase variants
DK200101090A (da) 2001-07-12 2001-08-16 Novozymes As Subtilase variants
DE10162728A1 (de) 2001-12-20 2003-07-10 Henkel Kgaa Neue Alkalische Protease aus Bacillus gibsonii (DSM 14393) und Wasch-und Reinigungsmittel enthaltend diese neue Alkalische Protease
DE10163884A1 (de) 2001-12-22 2003-07-10 Henkel Kgaa Neue Alkalische Protease aus Bacillus sp. (DSM 14392) und Wasch- und Reinigungsmittel enthaltend diese neue Alkalische Protease
BR0215383A (pt) * 2001-12-31 2006-11-28 Genencor Int proteases que produzem resposta imunogênica alterada e métodos de fabricação e uso das mesmas
ES2336092T3 (es) * 2002-01-16 2010-04-08 Genencor International, Inc. Variantes de proteasas con multiples sustituciones.
US7888093B2 (en) 2002-11-06 2011-02-15 Novozymes A/S Subtilase variants
TWI319007B (en) 2002-11-06 2010-01-01 Novozymes As Subtilase variants
DE602004022967D1 (de) 2003-10-30 2009-10-15 Novozymes As Kohlenhydratbindende module
US7985569B2 (en) 2003-11-19 2011-07-26 Danisco Us Inc. Cellulomonas 69B4 serine protease variants
BRPI0416797A (pt) 2003-11-19 2007-04-17 Genencor Int serina proteases, ácidos nucléicos codificando enzimas de serina e vetores e células hospedeiras incorporando as mesmas
US20090060933A1 (en) * 2004-06-14 2009-03-05 Estell David A Proteases producing an altered immunogenic response and methods of making and using the same
BRPI0519766A2 (pt) 2004-12-30 2009-03-10 Genencor Int proteases Ácidas féngicas
ATE529505T1 (de) 2005-07-08 2011-11-15 Novozymes As Subtilase varianten
US20070161531A1 (en) 2005-07-08 2007-07-12 Novozymes A/S Subtilase variants
KR101486087B1 (ko) * 2006-06-23 2015-01-26 다니스코 유에스 인크. 다수의 특성들을 조작하는 부위 평가 라이브러리를 사용한 서열 및 활성 관계에 대한 체계적 평가
JP5497440B2 (ja) * 2006-10-06 2014-05-21 ノボザイムス アクティーゼルスカブ 洗剤組成物及び当該組成物における酵素の組み合わせ使用
EP2089065B1 (en) 2006-10-27 2015-01-21 E.I. Du Pont De Nemours And Company Method for prion decontamination
US8093016B2 (en) * 2007-05-21 2012-01-10 Danisco Us Inc. Use of an aspartic protease (NS24) signal sequence for heterologous protein expression
WO2008153934A2 (en) * 2007-06-06 2008-12-18 Danisco Us, Inc., Genencor Division Methods for improving protein performance
DE102007038031A1 (de) * 2007-08-10 2009-06-04 Henkel Ag & Co. Kgaa Mittel enthaltend Proteasen
US7618801B2 (en) * 2007-10-30 2009-11-17 Danison US Inc. Streptomyces protease
WO2009058518A1 (en) * 2007-10-31 2009-05-07 Danisco Us Inc., Genencor Division Use and production of neutral metallproteases in a serine protease-free background
MX2010004326A (es) 2007-11-01 2010-05-20 Danisco Us Inc Produccion de termolisina y variantes de la misma y uso en detergentes liquidos.
CN101842479A (zh) * 2007-11-01 2010-09-22 丹尼斯科美国公司 用于改良宿主细胞内蛋白质生产的信号序列和共表达的分子伴侣
EP2647701A3 (en) 2008-06-06 2013-12-25 The Procter and Gamble Company Compositions and methods comprising variant microbial proteases
WO2010056671A1 (en) 2008-11-11 2010-05-20 Danisco Us Inc. Compositions and methods comprising a subtilisin variant
CA2742992A1 (en) 2008-11-11 2010-05-20 Danisco Us Inc. Compositions and methods comprising a subtilisin variant
CN104293751B (zh) 2008-11-11 2018-11-27 丹尼斯科美国公司 包含丝氨酸蛋白酶变体的组合物和方法
EP2650354A3 (en) 2008-11-11 2014-02-12 The Procter and Gamble Company Bacillus subtilisin comprising one or more combinable mutations
AR079338A1 (es) 2009-12-09 2012-01-18 Danisco Us Inc Variantes de proteasa de bacillus y acidos nucleicos que codifican dichas variantes
EP2516611A1 (en) 2009-12-21 2012-10-31 Danisco US Inc. Detergent compositions containing geobacillus stearothermophilus lipase and methods of use thereof
US20120258900A1 (en) 2009-12-21 2012-10-11 Danisco Us Inc. Detergent compositions containing bacillus subtilis lipase and methods of use thereof
WO2011084412A1 (en) 2009-12-21 2011-07-14 Danisco Us Inc. Detergent compositions containing thermobifida fusca lipase and methods of use thereof
KR101130643B1 (ko) 2010-02-18 2012-04-02 (주) 베리콤 치과 및 의료기구의 세정을 위한 이원 단백질분해 효소-중성세정제 조성물
EP2558573B1 (en) 2010-04-15 2017-02-22 Danisco US Inc. Compositions and methods comprising variant proteases
ES2533368T3 (es) 2010-04-23 2015-04-09 The Procter & Gamble Company Producto para lavavajillas
PL2380962T3 (pl) 2010-04-23 2017-01-31 The Procter And Gamble Company Cząstka
EP2383329A1 (en) 2010-04-23 2011-11-02 The Procter & Gamble Company Particle
ES2565192T3 (es) 2010-04-23 2016-04-01 The Procter & Gamble Company Método para perfumar
PL2380961T3 (pl) 2010-04-23 2018-10-31 The Procter & Gamble Company Kompozycja detergentu
EP2380478A1 (en) 2010-04-23 2011-10-26 The Procter & Gamble Company Automatic dishwashing product
HUE045202T2 (hu) 2010-05-06 2019-12-30 Procter & Gamble Fogyasztási cikkek proteáz variánsokkal
AR081423A1 (es) 2010-05-28 2012-08-29 Danisco Us Inc Composiciones detergentes con contenido de lipasa de streptomyces griseus y metodos para utilizarlas
US20140135252A1 (en) 2011-04-29 2014-05-15 Danisco Us Inc. Detergent compositions containing geobacillus tepidamans mannanase and methods of use thereof
BR112013026675A2 (pt) 2011-04-29 2016-11-29 Danisco Us Inc composições detergentes contendo mananase de bacillus sp., e métodos de uso das mesmas
AR086214A1 (es) 2011-04-29 2013-11-27 Danisco Us Inc Composiciones detergentes que contienen mananasa de bacillus agaradhaerens y sus metodos de uso
EP4230735A1 (en) 2011-05-05 2023-08-23 Danisco US Inc. Compositions and methods comprising serine protease variants
EP2705145B1 (en) 2011-05-05 2020-06-17 The Procter and Gamble Company Compositions and methods comprising serine protease variants
CN103781903A (zh) 2011-08-31 2014-05-07 丹尼斯科美国公司 包含脂肪分解酶变体的组合物和方法
EP2794866A1 (en) 2011-12-22 2014-10-29 Danisco US Inc. Compositions and methods comprising a lipolytic enzyme variant
JP2012149267A (ja) * 2012-03-23 2012-08-09 Spartan Chemical Co Inc 硬質表面洗浄用殺菌性水系組成物および使用方法
CA2887898A1 (en) 2012-10-12 2014-04-17 Danisco Us Inc. Compositions and methods comprising a lipolytic enzyme variant
EP2914720B1 (en) 2012-11-05 2022-08-31 Danisco US Inc. Compositions and methods comprising thermolysin protease variants
EP2935573A1 (en) 2012-12-19 2015-10-28 Danisco US Inc. Novel mannanase, compositions and methods of use thereof
US20160108387A1 (en) 2013-05-29 2016-04-21 Danisco Us Inc. Novel metalloproteases
US20160160202A1 (en) 2013-05-29 2016-06-09 Danisco Us Inc. Novel metalloproteases
US20160108388A1 (en) 2013-05-29 2016-04-21 Danisco Us Inc. Novel metalloproteases
EP4159854A1 (en) 2013-05-29 2023-04-05 Danisco US Inc Novel metalloproteases
WO2015010009A2 (en) 2013-07-19 2015-01-22 Danisco Us Inc. Compositions and methods comprising a lipolytic enzyme variant
CN105593365B (zh) 2013-09-12 2021-08-27 丹尼斯科美国公司 包含lg12-进化枝蛋白酶变体的组合物和方法
CN106029881B (zh) 2013-12-13 2023-01-10 丹尼斯科美国公司 吉氏芽孢杆菌-进化枝的丝氨酸蛋白酶
TR201906371T4 (tr) 2013-12-13 2019-05-21 Danisco Inc Bacillus türlerinin serin proteazları.
EP3119884B1 (en) 2014-03-21 2019-07-10 Danisco US Inc. Serine proteases of bacillus species
DK3207129T3 (da) 2014-10-17 2020-02-24 Danisco Us Inc Serinproteaser af bacillus-arten
EP3212782B1 (en) 2014-10-27 2019-04-17 Danisco US Inc. Serine proteases
CN107148472A (zh) 2014-10-27 2017-09-08 丹尼斯科美国公司 芽孢杆菌属物种的丝氨酸蛋白酶
WO2016069552A1 (en) 2014-10-27 2016-05-06 Danisco Us Inc. Serine proteases
WO2016069548A2 (en) 2014-10-27 2016-05-06 Danisco Us Inc. Serine proteases
WO2016069544A1 (en) 2014-10-27 2016-05-06 Danisco Us Inc. Serine proteases
CN107454914B (zh) 2015-03-12 2021-09-21 丹尼斯科美国公司 包含lg12进化枝蛋白酶变体的组合物和方法
JP7274819B2 (ja) 2015-05-13 2023-05-17 ダニスコ・ユーエス・インク AprL-CLADEプロテアーゼ変異体及びその使用
EP4234693A3 (en) 2015-06-17 2023-11-01 Danisco US Inc Bacillus gibsonii-clade serine proteases
US11162089B2 (en) 2015-06-18 2021-11-02 Novozymes A/S Subtilase variants and polynucleotides encoding same
EP3359634A1 (en) * 2015-10-09 2018-08-15 Novozymes A/S Laundry method, use of polypeptide and detergent composition
JP7364330B2 (ja) 2015-11-05 2023-10-18 ダニスコ・ユーエス・インク パエニバチルス(Paenibacillus)属種及びバチルス(Bacillus)属種のマンナナーゼ
EP3371308B1 (en) 2015-11-05 2022-05-11 Danisco US Inc. Paenibacillus sp. mannanases
CN108699543B (zh) 2015-12-18 2023-07-14 丹尼斯科美国公司 具有内切葡聚糖酶活性的多肽及其用途
US11623885B2 (en) 2015-12-23 2023-04-11 Novozymes A/S Methods for enhancing the dewaterability of sludge with enzyme treatment
ES2964738T3 (es) 2015-12-23 2024-04-09 Envirozyme Llc Métodos para potenciar el drenaje de residuos con tratamiento enzimático
WO2017192692A1 (en) 2016-05-03 2017-11-09 Danisco Us Inc Protease variants and uses thereof
EP3845642B1 (en) 2016-05-05 2023-08-09 Danisco US Inc. Protease variants and uses thereof
US11661567B2 (en) 2016-05-31 2023-05-30 Danisco Us Inc. Protease variants and uses thereof
WO2017219011A1 (en) 2016-06-17 2017-12-21 Danisco Us Inc Protease variants and uses thereof
WO2018085524A2 (en) 2016-11-07 2018-05-11 Danisco Us Inc Laundry detergent composition
EP3559226B1 (en) 2016-12-21 2023-01-04 Danisco US Inc. Bacillus gibsonii-clade serine proteases
CN110312795A (zh) 2016-12-21 2019-10-08 丹尼斯科美国公司 蛋白酶变体及其用途
EP3583210B1 (en) 2017-03-15 2021-07-07 Danisco US Inc. Trypsin-like serine proteases and uses thereof
WO2018183662A1 (en) 2017-03-31 2018-10-04 Danisco Us Inc Delayed release enzyme formulations for bleach-containing detergents
CA3067837A1 (en) 2017-06-30 2019-01-03 Danisco Us Inc Low-agglomeration, enzyme-containing particles
US20200354708A1 (en) 2017-11-29 2020-11-12 Danisco Us Inc. Subtilisin variants having improved stability
WO2019245704A1 (en) 2018-06-19 2019-12-26 Danisco Us Inc Subtilisin variants
WO2019245705A1 (en) 2018-06-19 2019-12-26 Danisco Us Inc Subtilisin variants
EP3887515A1 (en) 2018-11-28 2021-10-06 Danisco US Inc. Subtilisin variants having improved stability
EP3976776A1 (en) 2019-05-24 2022-04-06 Danisco US Inc. Subtilisin variants and methods of use
EP3980517A1 (en) 2019-06-06 2022-04-13 Danisco US Inc. Methods and compositions for cleaning
EP4204553A1 (en) 2020-08-27 2023-07-05 Danisco US Inc. Enzymes and enzyme compositions for cleaning
US20230365947A1 (en) 2020-09-16 2023-11-16 Danisco Us Inc. Esterase and methods of use, thereof
WO2022165107A1 (en) 2021-01-29 2022-08-04 Danisco Us Inc Compositions for cleaning and methods related thereto
EP4307916A1 (en) * 2021-03-15 2024-01-24 Gen-Probe Incorporated Compositions and methods for biological sample processing
WO2023278297A1 (en) 2021-06-30 2023-01-05 Danisco Us Inc Variant lipases and uses thereof
WO2023114936A2 (en) 2021-12-16 2023-06-22 Danisco Us Inc. Subtilisin variants and methods of use
WO2023114932A2 (en) 2021-12-16 2023-06-22 Danisco Us Inc. Subtilisin variants and methods of use
WO2023114939A2 (en) 2021-12-16 2023-06-22 Danisco Us Inc. Subtilisin variants and methods of use
US20240166973A1 (en) 2021-12-16 2024-05-23 The Procter & Gamble Company Automatic dishwashing composition comprising a protease
CA3240638A1 (en) 2021-12-16 2023-06-22 Michelle Jackson Fabric and home care composition comprising a protease
WO2023168234A1 (en) 2022-03-01 2023-09-07 Danisco Us Inc. Enzymes and enzyme compositions for cleaning
WO2023225459A2 (en) 2022-05-14 2023-11-23 Novozymes A/S Compositions and methods for preventing, treating, supressing and/or eliminating phytopathogenic infestations and infections
WO2023250301A1 (en) 2022-06-21 2023-12-28 Danisco Us Inc. Methods and compositions for cleaning comprising a polypeptide having thermolysin activity
WO2024050339A1 (en) 2022-09-02 2024-03-07 Danisco Us Inc. Mannanase variants and methods of use
WO2024050343A1 (en) 2022-09-02 2024-03-07 Danisco Us Inc. Subtilisin variants and methods related thereto
WO2024050346A1 (en) 2022-09-02 2024-03-07 Danisco Us Inc. Detergent compositions and methods related thereto
WO2024102698A1 (en) 2022-11-09 2024-05-16 Danisco Us Inc. Subtilisin variants and methods of use

Family Cites Families (31)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
NZ208612A (en) 1983-06-24 1991-09-25 Genentech Inc Method of producing "procaryotic carbonyl hydrolases" containing predetermined, site specific mutations
US4760025A (en) 1984-05-29 1988-07-26 Genencor, Inc. Modified enzymes and methods for making same
DE3527913A1 (de) 1985-08-03 1987-02-12 Henkel Kgaa Alkalische protease, verfahren zur herstellung von hybridvektoren und genetisch transformierte mikroorganismen
WO1987004461A1 (en) 1986-01-15 1987-07-30 Amgen THERMALLY STABLE AND pH STABLE SUBTILISIN ANALOGS AND METHOD FOR PRODUCTION THEREOF
EP0260299A4 (en) 1986-02-12 1988-11-24 Genex Corp MUTAGENESIS AND SCREENING PROCESS AND PRODUCT OBTAINED.
ES2068181T3 (es) 1986-04-30 1995-04-16 Genencor Int Mutantes de la carbonil hidrolasa no humana, secuencias de adn y vectores que codifican las mismas y huespedes transformados con dichos vectores.
NZ221627A (en) 1986-09-09 1993-04-28 Genencor Inc Preparation of enzymes, modifications, catalytic triads to alter ratios or transesterification/hydrolysis ratios
JP3155984B2 (ja) 1987-04-06 2001-04-16 ノヴォザイムズ・アクティーゼルスカブ タンパク質の安定化のための金属イオン結合部位における静電的相互作用の操作
US4914031A (en) 1987-04-10 1990-04-03 Amgen, Inc. Subtilisin analogs
DK6488D0 (da) 1988-01-07 1988-01-07 Novo Industri As Enzymer
US5543302A (en) 1988-05-27 1996-08-06 Solvay Enzymes, Inc. Proteases of altered stability to autolytic degradation
DK316989D0 (da) 1989-06-26 1989-06-26 Novo Nordisk As Enzymer
US5665587A (en) * 1989-06-26 1997-09-09 Novo Nordisk A/S Modified subtilisins and detergent compositions containing same
EP0405901B1 (en) * 1989-06-26 2004-09-01 Unilever Plc Enzymatic detergent compositions
EP0525610A3 (en) 1991-07-27 1993-03-24 Solvay Enzymes Gmbh & Co. Kg Process for increasing the stability of enzymes and stabilized enzymes
ATE376061T1 (de) 1992-07-17 2007-11-15 Genencor Int Hochalkalische serinproteasen
US5567601A (en) * 1993-06-01 1996-10-22 University Of Maryland Subtilisin mutants lacking a primary calcium binding site
US6436690B1 (en) 1993-09-15 2002-08-20 The Procter & Gamble Company BPN′ variants having decreased adsorption and increased hydrolysis wherein one or more loop regions are substituted
DE4411223A1 (de) 1994-03-31 1995-10-05 Solvay Enzymes Gmbh & Co Kg Verwendung alkalischer Proteasen in gewerblichen Textilwaschverfahren
ZA952220B (en) 1994-05-02 1995-12-14 Procter & Gamble Bpn' variants having decreased adsorption and increased hydrolysis wherein one or more loop regions are substituted
US6599730B1 (en) 1994-05-02 2003-07-29 Procter & Gamble Company Subtilisin 309 variants having decreased adsorption and increased hydrolysis
US6455295B1 (en) * 1995-03-08 2002-09-24 The Procter & Gamble Company Subtilisin Carlsberg variants having decreased adsorption and increased hydrolysis
US6682924B1 (en) * 1995-05-05 2004-01-27 Novozymes A/S Protease variants and compositions
US5837517A (en) * 1995-05-05 1998-11-17 Novo Nordisk A/S Protease variants and compositions
HUP9901725A3 (en) * 1995-05-05 2001-09-28 Unilever Nv Subtilisin variants
CA2270180C (en) * 1996-11-04 2011-01-11 Novo Nordisk A/S Subtilase variants and compositions
JP2001514846A (ja) * 1997-08-29 2001-09-18 ノボ ノルディスク アクティーゼルスカブ プロテアーゼ変異体及び組成物
JP5095884B2 (ja) * 1997-08-29 2012-12-12 ノボザイムス アクティーゼルスカブ プロテアーゼ変異体及び組成物
CN101440360A (zh) * 1997-11-21 2009-05-27 诺沃奇梅兹有限公司 蛋白酶变体及组合物
US6773907B2 (en) * 1997-11-21 2004-08-10 Peter Kamp Hansen Subtilase enzymes
US6780629B2 (en) * 1997-11-21 2004-08-24 Novozymes A/S Subtilase enzymes

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002533075A (ja) * 1998-12-18 2002-10-08 ノボザイムス アクティーゼルスカブ 活性部位ループ領域中に追加のアミノ酸残基を有するサブチラーゼ酵素サブグループi−s1及びi−s2
JP2002533074A (ja) * 1998-12-18 2002-10-08 ノボザイムス アクティーゼルスカブ 活性部位ループ領域中に追加のアミノ酸残基を有するサブチラーゼ酵素サブグループi−s1及びi−s2
JP2003500048A (ja) * 1999-05-20 2003-01-07 ノボザイムス アクティーゼルスカブ 97位と98位との間に少なくとも1個の追加のアミノ酸残基を有するi−s1及びi−s2サブグループのズブチラーゼ酵素

Also Published As

Publication number Publication date
ATE298791T1 (de) 2005-07-15
KR100762164B1 (ko) 2007-10-01
JP2002508926A (ja) 2002-03-26
CA2310454A1 (en) 1999-06-03
CN1279715A (zh) 2001-01-10
US7026153B2 (en) 2006-04-11
US20030180933A1 (en) 2003-09-25
EP1032655A1 (en) 2000-09-06
WO1999027082A1 (en) 1999-06-03
AU1225099A (en) 1999-06-15
US6605458B1 (en) 2003-08-12
CA2310454C (en) 2012-01-24
CN101440360A (zh) 2009-05-27
DE69830743T2 (de) 2006-04-27
KR20010032277A (ko) 2001-04-16
DE69830743D1 (de) 2005-08-04
EP1032655B1 (en) 2005-06-29
BR9814236A (pt) 2000-10-03

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4246384B2 (ja) プロテアーゼ変異体及び組成物
JP4044143B2 (ja) ズブチラーゼ変異体及び組成物
JP5173973B2 (ja) プロテアーゼ変異体及び組成物
JP2001514846A (ja) プロテアーゼ変異体及び組成物
EP1007646A1 (en) Protease variants and compositions
MXPA00004920A (en) Protease variants and compositions
MXPA99004108A (es) Variantes y composiciones de subtilasa
MXPA00001888A (en) Protease variants and compositions

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20051117

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080304

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20080603

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20080610

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080903

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20081209

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20090108

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120116

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130116

Year of fee payment: 4

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees