JP4245088B2 - ダイカットロール - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、紙おむつ、サニタリーナプキンなどのシート状製品の裁断に使用するダイカットロールに関する。
【0002】
【従来の技術】
このダイカットロールは、図3に示すように、一方に切断すべき製品の形状に合わせて形成した凸状押切刃1を回転駆動ロールの表面に設けたダイカッター2をモーター3によって回転駆動し、他方に設けたアンビルロール4の間に切断すべきワーク5を通し、ダイカッター2をアンビルロール4に押圧して凸状押切刃1によって走行ワーク5を所定の形状に切断するものである。
【0003】
そして、この凸状押切刃の切れ味の改善とともに長寿命化のための試みが従来から多くなされており、たとえば、特許第2593570号公報には、凸状押切刃の押圧先端とアンビルロールの表面との硬さの関係がその寿命に影響し、両方の硬度差をHrA0.1以上とすることによってその寿命は10倍以上延びることが開示されており、また、特開平7−227798号公報には、硬度差を形成するための特定材料の選定が開示されている。
【0004】
また、特開平8−71999号公報には凸状押切刃の形状面からの長寿命化が開示されており、ダイカッターの軸方向部分の凸状押切刃の巾を周方向部分の巾よりも小さくすることによって長寿命化できることが開示され、また、特開平8−72000号公報には、アンビルロールの駆動をそれぞれ同調した2軸によって駆動させる二軸駆動方式と、ダイカッターのみを駆動させてアンビルロールをこれに従動させる一軸駆動方式のいずれにもクラウンを持たせたダイカッターが開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、このダイカットロールによる切断は、鋭利な凸状押切刃によってシート状原材料ワークを回転する硬質のアンビルロールの表面に押圧して切断する特殊な方式であるため、凸状押切刃の摩耗形態は複雑であり、上記の先行技術に示されている解決課題とはほかに、ワークのカット不良や凸状押切刃チッピングを起こす要因がある。
【0006】
たとえば、ダイカッター上にある凸状押切刃はダイカッターの表面に回転周方向に不連続に存在しているために、凸状押切刃には極度な繰り返し応力が作用し、摩耗量が大きくなり、カット不良やチッピングを起こす。また、ダイカッター全周方向に凸状押切刃を設けた場合でも、形状的に凸状押切刃の軸方向の切断長さが短くなる場合はその凸状押切刃への応力の集中が起こり摩耗量の増加とチッピングを起こす。
【0007】
図4に従来のダイカッターを示す。ダイカッター2上にある凸状押切刃1は案内フランジ6に対して数μm程度突出している。そしてダイカッター2上にある凸状押切刃1はダイカッター2の表面の回転周方向に不連続に存在しているために、ワーク5を切断する際に、この不連続箇所の凸状押切刃1の端部には極度の繰り返し応力が作用し、摩耗力が大きくなり、カット不良やチッピングを起こす。
【0008】
また、従来のダイカッターとして、図5に示すように、凸状押切刃1が、交差して連続したものもあるが、この例においても、ダイカッターとアンビルロールとの周速の違いや、ワーク5の送りに起因する応力が凸状押切刃1の軸方向の切断長さが小さくなる交差箇所に集中して摩耗量の増加とチッピングを引き起こす。
【0009】
本発明が解決しようとする課題は、最終形状への切断のための凸状押切刃への応力集中を効果的に低減するための手段を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は、切断すべき製品の形状に合わせて形成した凸状押切刃を回転駆動ロールの表面に設けたダイカッターとアンビルロールの組み合わせとからなるダイカットロールにおいて、前記切断すべき製品の形状に合わせて形成した凸状押切刃の周方向における少なくとも不連続に存在する箇所あるいは、凸状押切刃の軸方向の切断長さが短くなる箇所を補って、この凸状押切刃と別個に、製品の切断には直接機能しない凸状押切刃、いわゆる捨て刃を設けたことによってその課題を解決した。
【0011】
これによって、ダイカッターの凸状押切刃で刃先が集中する位置を分散せしめて凸状押切刃先に過大な繰り返し応力の集中が軽減できる。
【0012】
それぞれダイカッターとアンビルロールを構成する材料としては、WC基合金等の超硬合金、Ti基合金等のサーメット、高速度鋼(ハイス)、Al2O3 系・ZrO2系・SiC系・Si3N4系のセラミックス等の硬質材料を使用できるが、そのうち特にWC基合金、Ti基合金等のカーバイドボンドの硬質材料の使用が好ましい。
【0013】
なお、製品切断には直接機能しない凸状押切刃の先端側硬度(HRA)H1および製品用凸状押切刃の先端側硬度(HRA)H2は82≦(H1、H2)≦96の範囲内にあることが好ましい。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を紙シート製品を得るためのダイカッターに適用した実施例によって説明する。
【0015】
実施例1:
この実施例は、捨て刃を設けることによって凸状押切刃の刃先に過大な繰り返し応力が集中することを軽減した例を示す。
【0016】
図1に示すダイカッター2は、周縁に案内フランジ6を有するローラー本体に紙シート製品の形状に合わせて形成された凸状押切刃1が設けられており、その内側に製品切断域7を形成している。
【0017】
10は本発明に係る製品のための切断には直接機能しない凸状押切刃いわゆる捨て刃であり、図1はそれを製品用の凸状押切刃1以外に設けた例を示す。この捨て刃10は、Xとして示す回転駆動ロール本体の周方向の不連続箇所を補ってその周方向に設けられている。この捨て刃10の刃先形状・高さは、凸状押切刃1とほぼ同じ摩耗速度にすることによって安定した切断特性が得られることから、製品用凸状押切刃1と同じ材料で同じ刃先形状・高さを有している。更にその巾はワーク5の巾より小さい範囲で長さはXよりも大きい範囲であれば、過大な繰り返し応力が緩和でき、凸状押切刃1と捨て刃10の摩耗速度を同程度にできるので、切断性能及び経済性の点から都合がよい。
【0018】
なお、捨て刃は軸方向に2列以上設けたり、捨て刃の形状を円弧状にしても良い。
【0019】
実施例2:
この実施例は、ダイカッター上の製品用凸状押切刃1が交差した連続刃に本発明を適用した例を示す。その実施例を示す図2において、捨て刃10は、Yとして示す凸状押切刃1の軸方向に対する集中箇所を補って形成されている。この捨て刃10を設けることにより、ダイカッターとアンビルロールの周速の違いやワークの送りに起因する応力を緩和することができる。
【0025】
【発明の効果】
本発明によって、製品用凸状押切刃先に局部的に過大な繰り返し応力が働かなくし、チッピングの発生を防止して、ダイカットロールを構成するダイカッターとアンビルロールの局部的な摩耗を低減し、ダイカットロールの寿命の延命化が達成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施例を示す。
【図2】 本発明の第2の実施例を示す。
【図3】 ダイカットロールの構成の概要を示す。
【図4】 従来のダイカッターを示す。
【図5】 従来のダイカッターの他の例を示す。
【符号の説明】
1 凸状押切刃 2 ダイカッター 3 モーター
4 アンビルロール 5 ワーク(被加工物) 6 案内フランジ
10 捨て刃
X 凸状押切刃の周方向の不連続部分
Y 凸状押切刃の軸方向に対する集中箇所
Claims (5)
- 切断すべき製品の形状に合わせて形成した製品用凸状押切刃を回転駆動ロールの表面に設けたダイカッターとアンビルロールの組み合わせとからなるダイカットロールにおいて、
少なくとも、前記ダイカッターの製品用凸状押切刃の回転駆動ロール周方向の不連続箇所を補って、製品切断には直接機能しない凸状押切刃を設けたことを特徴とするダイカットロール。 - 前記製品切断には直接機能しない凸状押切刃を回転駆動ロール周方向に設け、かつその長さを前記不連続箇所の回転駆動ロール周方向の長さよりも大きくしたことを特徴とする請求項1に記載のダイカットロール。
- 切断すべき製品の形状に合わせて形成した製品用凸状押切刃を回転駆動ロールの表面に設けたダイカッターとアンビルロールの組み合わせとからなるダイカットロールにおいて、
少なくとも、前記製品用凸状押切刃の回転駆動ロール軸方向の集中箇所から回転駆動ロール軸方向に間隔をおいて、製品切断には直接機能しない凸状押切刃を回転駆動ロール周方向に設けたことを特徴とするダイカットロール。 - 前記製品切断には直接機能しない凸状押切刃の先端側硬度(HRA)H1が82≦H1≦96の範囲内にあることを特徴とする請求項1から請求項3の何れかに記載のダイカットロール。
- 切断すべき製品の形状に合わせて形成した製品用凸状押切刃の先端側硬度(H R A)H 2 が82≦H 2 ≦96の範囲内にあることを特徴とする請求項1から請求項4の何れかに記載のダイカットロール。
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