JP4242513B2 - 採光天窓における馳式折版屋根材の接続構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は金属製馳式折版屋根材によって屋根葺きしてなる折版屋根の一部に採光用開口部を設け、この採光用開口部に採光材として透光性の合成樹脂製馳式折版屋根材を配設してなる天窓構造において、相対する馳式折版屋根の対向端縁部の接続構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から折版屋根に採光を行うための天窓部分を設ける場合、該天窓部分に採光性を有する透明又は半透明のポリカーボネート製の折版屋根材を取付けることが行われている。この場合、山部に馳を有さず、その上端部同士を密接状態に重合可能な折版屋根材においては単に山部同士を重合させて接続している。一方、金属製馳式折版屋根材によって形成してなる屋根の採光材として、谷部の両側に山部を設けていると共に該両山部に接続用馳部としての係合縁部と被係合縁部とを設けているポリカーボネート製馳式折版屋根材を使用した場合には、一方の馳式折版屋根材の被係合縁部に他方の馳式折版屋根材の係合縁部を被せてボルトにより、或いは、特開平9ー195455号公報に開示されているように、金属製キャップを圧締めすることにより結合することが行われている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記馳式折版屋根材の接続構造においては、左右方向に隣接する馳式折版屋根材同士の接続には上述したように、一方の馳式折版屋根材の被係合縁部に他方の馳式折版屋根材の係合縁部を被せるによって何等の支障も生じることなく接続することができるが、天窓部分の水上側や水下側に設けている金属製馳式折版屋根材に対してのポリカーボネート製馳式折版屋根材の対向端縁部の接続は、構造的に極めて困難である。例えば、水下側のポリカーボネート製馳式折版屋根材の上端部においては、その上端部上に水上側の金属製馳式折版屋根材の下端部が重ね合わされるが、この時、ポリカーボネート製馳式折版屋根材の被係合縁部に金属製馳式折版屋根材の被係合縁部が上載されることになり、ポリカーボネート製馳式折版屋根材の被係合縁部における内向きの屈折片が金属製馳式折版屋根材の被係合縁部の重ね合わせを阻止して両者の接続が行えなくなるのである。
【0004】
このような問題は、水下側の金属製馳式折版屋根材又はポリカーボネート製馳式折版屋根材の上端部に水上側のポリカーボネート製馳式折版屋根材の下端部を重ね合わせて互いに接続する場合においても発生することになる。
【0005】
本発明は上記のような問題点に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、並設している馳式折版屋根材の対向側縁部同士の接続は勿論、互いに重なりあった馳式折版屋根材の上下端部における側縁部同士の接続も簡単且つ正確に行えるようにした採光窓における馳式折版屋根材の接続構造を提供するにある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記目的を達成するために本発明の請求項1に係る馳式折版屋根材の接続構造は、複数枚の金属製馳式折版屋根材によって屋根葺きしてなる折版屋根の一部に採光用開口部を設け、この採光用開口部に透光性合成樹脂製馳式折版屋根材を配設してなる採光天窓において、上記金属製馳式折版屋根材は、その一側縁部を起立片と該起立片の上端から延設されて下向き開放に形成した被覆片とからなる係合縁部に形成していると共に他側縁部を起立片と該起立片の上端から延設されて内向き開放に形成した内向き片とからなる被係合縁部に形成している一方、透光性合成樹脂製馳式折版屋根材はその一側縁部を起立片と該起立片の上端から外側方に延設した外向き片とからなる係合縁部に形成していると共に他側縁部を起立片と該起立片の上端から内側方に延設した内向き片とからなる被係合縁部に形成してあり、透光性合成樹脂製馳式折版屋根材とこの透光性合成樹脂製馳式折版屋根材の水上側又は水下側に配した金属製馳式折版屋根材又は透光性合成樹脂製馳式折版屋根材との重合部において、透光性合成樹脂製馳式折版屋根材の被係合縁部の内向き片を一定長切除して該被係合縁部の起立片と金属製馳式折版屋根材又は透光性合成樹脂製馳式折版屋根材の被係合縁部を接合させた状態で接続した構造としている。
【0007】
上記請求項1に記載の馳式折版屋根材の接続構造において、請求項2に係る発明は水上側の金属製馳式折版屋根材とこの金属製馳式折版屋根材の下端部を重ね合わせている透光性合成樹脂製馳式折版屋根材の上端部とにおける他側縁部同士の接続構造であって、透光性合成樹脂製馳式折版屋根材の被係合縁部の上端部における内向き片を一定長切除してその起立片の内側面に金属製馳式折版屋根材の被係合縁部を接合してあり、これらの起立片と被係合縁部とを吊子の上端部内に収めた状態で上記採光用開口部の他側方に並設している金属製馳式折版屋根材における係合縁部を吊子の上端部に被せて該係合縁部の被覆片を吊子の上端部の下面側に圧締めしてなる構造としている。
【0008】
また、請求項3に係る発明は、水下側の金属製馳式折版屋根材と該金属製馳式折版屋根材の上端部上に下端部を重ね合わせている透光性合成樹脂製馳式折版屋根材とにおける他側縁部同士の接続構造であって、透光性合成樹脂製馳式折版屋根材の被係合縁部の下端部における内向き片を一定長切除してその起立片を金属製馳式折版屋根材の被係合縁部内に収めてあり、該金属製馳式折版屋根材の被係合縁部に吊子の上端部を被せた状態で採光用開口部の他側方に並設している金属製馳式折版屋根材における係合縁部を吊子の上端部に被せて該係合縁部の被覆片を吊子の上端部の下面側に圧締めしてなる構造としている。
【0009】
請求項4に係る発明は、上記請求項1に記載の馳式折版屋根材の接続構造において、採光開口部における水上側と水下側とに透光性合成樹脂製馳式折版屋根材を直列に配設して水上側の透光性合成樹脂製馳式折版屋根材の下端部を水下側の透光性合成樹脂製馳式折版屋根材の上端部に重ね合わせてなる採光天窓であって、該重ね合わせ部の他側縁部における上下いずれか一方の透光性合成樹脂製馳式折版屋根材の内向き片を一定長切除してその起立片と他方の透光性合成樹脂製馳式折版屋根材の被係合縁部とを接合した状態にして吊子の上端部を被せ、さらに、採光用開口部の他側方に並設している金属製馳式折版屋根材における係合縁部を上記吊子の上端部に被せて該係合縁部の被覆片を吊子の上端部の下面側に圧締めしてなることを特徴としている。
【0010】
さらに、請求項5に係る発明は、採光開口部内の上下及び両側に透光性合成樹脂製馳式折版屋根材を配設してなる採光天窓であって、一側方の上下透光性合成樹脂製馳式折版屋根材の重ね合わせ端部においては、該重ね合わせ部の他側縁部における上下いずれか一方の透光性合成樹脂製馳式折版屋根材の内向き片を一定長切除してその起立片と他方の透光性合成樹脂製馳式折版屋根材の被係合縁部とを接合した状態にして吊子の上端部を被せてあり、他側方の上下透光性合成樹脂製馳式折版屋根材の重ね合わせ端部においては、該重ね合わせ部の一側縁部における水下側透光性合成樹脂製馳式折版屋根材の係合縁部を上記吊子の上端部に重ね合わせていると共に水上側透光性合成樹脂製馳式折版屋根材の係合縁部を上記水下側透光性合成樹脂製馳式折版屋根材の係合縁部上に重ね合わせてあり、さらに、該水上側透光性合成樹脂製馳式折版屋根材の係合縁部に下向き開口の金属製キャップ体を被せて該キャップ体により上記重なり合った全ての透光性合成樹脂製馳式折版屋根材の係合縁部を圧締めしてなる構造に特徴を有している。
【0011】
上記請求項1又は請求項3乃至請求項5に記載の採光天窓における馳式折版屋根材の接続構造において、請求項6に係る発明は、水下側の金属製馳式折版屋根材又は透光性合成樹脂製馳式折版屋根材の上端部に水上側の透光性合成樹脂製馳式折版屋根材の下端部を重ね合わせてなる部分における接続構造であり、この重合部分における馳式折版屋根材同士が互いに接続した両側縁部を断面コ字状の掴持部材によってそれぞれ掴持されていると共に上記水上側の透光性合成樹脂製馳式折版屋根材の下端部上面に沿って吹き上げ防止用桟部材を架設し、該吹き上げ防止用桟部材の両端部を上記両側掴持部材に連結、固定していることを特徴としている。
【0012】
【作用】
上記馳式折版屋根材の接続構造は、金属製馳式折版屋根材を並列状態に接続することによって組立てられた折版屋根において、その一部に形成した開口部に上記透光性合成樹脂製馳式折版屋根材を取付けて採光天窓を施工する際に採用されるもので、金属製馳式折版屋根材は、その一側縁部を起立片と該起立片の上端から延設されて下向き開放に形成した被覆片とからなる係合縁部に形成していると共に他側縁部を起立片と該起立片の上端から延設されて内向き開放した内向き片とからなる被係合縁部に形成してなる構造を有し、互いに隣接する一方の金属製馳式折版屋根材の被係合縁部に他方の金属製馳式折版屋根材の係合縁部を被せ、この係合縁部の被覆片を被係合縁部を包被するように圧締めすることによって一体に接続している。
【0013】
一方、透光性合成樹脂製馳式折版屋根材は、その一側縁部を起立片と該起立片の上端から外側方に延設した外向き片とからなる係合縁部に形成していると共に他側縁部を起立片と該起立片の上端から内側方に延設した内向き片とからなる被係合縁部に形成してあり、この透光性合成樹脂製馳式折版屋根材の一側縁部側に隣接する金属製馳式折版屋根材又は透光性合成樹脂製馳式折版屋根材に対しては、その係合縁部を金属製馳式折版屋根材又は透光性合成樹脂製馳式折版屋根材の他側縁部に形成している被係合縁部に被せて接続することができるが、該透光性合成樹脂製馳式折版屋根材の他側縁部に形成している被係合縁部においては、この被係合縁部と、この透光性合成樹脂製馳式折版屋根材の水上側の端部又は水下側の端部に重ね合わせる長さ方向に隣接する金属製馳式折版屋根材又は透光性合成樹脂製馳式折版屋根材の対向端部の被係合縁部との重ね合わせが構造上困難である。そのため、透光性合成樹脂製馳式折版屋根材の被係合縁部の内向き片を一定長切除して該被係合縁部の起立片と金属製馳式折版屋根材又は透光性合成樹脂製馳式折版屋根材の被係合縁部を接合可能な状態にしたのち、互いに接続している。
【0014】
この場合、請求項2乃至請求項4に係る発明においては、透光性合成樹脂製馳式折版屋根材における内向き片を一定長切除した被係合縁部の起立片と他方の馳式折版屋根材の被係合縁部とを左右方向に重ね合わせ状態で接合してこれらの起立片と被係合縁部に吊子の上端部に被せ、さらに、上記採光用開口部の他側方に並設している金属製馳式折版屋根材における係合縁部を吊子の上端部に被せて該係合縁部の被覆片を吊子の上端部と共に上記起立片と被係合縁部とを包被するように下面側に圧締めすることによって一体に接続している。
【0015】
一方、請求項5に記載したように、採光開口部内の上下及び両側に透光性合成樹脂製馳式折版屋根材を配設してなる採光天窓においては、内向き片を一定長切除した透光性合成樹脂製馳式折版屋根材の被係合縁部の起立片と該透光性合成樹脂製馳式折版屋根材の水上側又は水下側の透光性合成樹脂製馳式折版屋根材の被係合縁部とを左右方向に重ね合わせ状態で接合してこれらの吊子の上端部内に収めると共にこの吊子に他側方の上下透光性合成樹脂製馳式折版屋根材の一側縁部に形成している係合縁部を上下に重ね合わせている。この場合、透光性合成樹脂製馳式折版屋根材の係合縁部では圧締めによる一体化ができないために、最上部に重ね合わしている水上側透光性合成樹脂製馳式折版屋根材の係合縁部に下向き開口の金属製キャップ体を被せて該キャップ体により上記重なり合った全ての透光性合成樹脂製馳式折版屋根材の係合縁部を圧締めしてボルトを使用することなく接続しているものである。
【0016】
また、上記請求項1または請求項3乃至請求項5に記載した馳式折版屋根材の接続構造において、水下側の金属製馳式折版屋根材又は透光性合成樹脂製馳式折版屋根材の上端部に水上側の透光性合成樹脂製馳式折版屋根材の下端部を重ね合わせてなる構造の場合には、水上側の透光性合成樹脂製馳式折版屋根材が風圧によって吹き上げられる虞れがあると共にその下端部が経時変化により反り上がる虞れがあるので、請求項6に記載したように、この重ね合わせ部分における馳式折版屋根材同士が互いに接続した両側縁部を断面コ字状の掴持部材によってそれぞれ掴持させると共に、上記水上側の透光性合成樹脂製馳式折版屋根材の下端部上面に沿って吹き上げ防止用桟部材を架設して該吹き上げ防止用桟部材の両端部を上記両側掴持部材に連結、固定した構造とすることにより吹き上げを防止している。
【0017】
【発明の実施の形態】
次に本発明の具体的な実施例の形態を図面に基づいて説明する。図1〜図20は角形馳式折版屋根材についての実施例であり、図1は金属製折版屋根材2を複数枚、左右方向に順次組み合わせて並列的に接続してなる折版屋根構造において、一枚の金属製馳式折版屋根材2の所定部分を所望長さ、切除することにより縦長長方形状の採光用開口部3を設け、この採光用開口部3に該開口部3と略等しい長さを有し且つ上記金属製馳式折版屋根材2と同一幅を有する平面縦長長方形の透明ないしは半透明の合成樹脂製馳式折版屋根材1を配設することによって採光天窓を形成している。この合成樹脂製馳式折版屋根材1としては、機械的強度に優れて耐候性も良好なポリカーボネートが最も好ましいので、以下、合成樹脂製馳式折版屋根材としてポリカーボネートを使用した屋根材として説明する。
【0018】
上記ポリカーボネート樹脂製馳式折版屋根材1は、図2に示すように、一定幅と長さを有する平坦な谷部11の両側縁に斜め外側方に向かって延出した傾斜板部12、12を屈曲形成していると共にこれらの傾斜板部12、12の上端縁を外側方に向かって略水平に屈曲させて上記谷部11よりも狭幅の山部13、14を形成してあり、さらに、一方の山部13の突出端部、即ち、このポリカーボネート製馳式折版屋根材1の一側縁部を、上方に起立した一定高さの起立片15とこの起立片15の上端から外側に向かって水平に屈折、延設した一定幅を有する外向き片16とからなる係合縁部1aに形成していると共に、他方の山部14の突出端部、即ち、このポリカーボネート製馳式折版屋根材1の他側縁部を、上記起立片15よりも高さの低い起立片17とこの起立片17の上端を内側方に向かって水平に屈折、延設して上記係合縁部1aの外向き片16の下面に接した状態で係合縁部1aに収めることができる大きさの内向き片18とからなる被係合縁部1bに形成している。
【0019】
一方、折版屋根を構成している上記金属製馳式折版屋根材2は、図3に示すように上記ポリカーボネート製馳式折版屋根材1と同じく一定幅と長さを有する平坦な谷部21の両側縁に斜め外側方に向かって延出した傾斜板部22、22を屈曲形成していると共にこれらの傾斜板部22、22の上端縁を外側方に向かって略水平に屈曲させて上記谷部21よりも狭幅の山部23、24を形成してあり、さらに、一方の山部23の突出端部、即ち、この金属製馳式折版屋根材2の一側縁部を、上記ポリカーボネート製馳式折版屋根材の被係合縁部1bを被覆し得る高さを有する起立片25とこの起立片25の上端から外側方に向かって延設され下向きL字状に屈折、形成した下向き開放の被覆片26とからなる係合縁部2aに形成していると共に、他方の山部24の突出端部、即ち、この金属製馳式折版屋根材2の他側縁部を、上記起立片25よりも高さの低い起立片27と該起立片27の上端から内側方に向かって延設し屈折した内向き開放の内向き片28とからなる被係合縁部2bに形成している。なお、係合縁部2aの上記被覆片26は、被係合縁部2bの内向き片28よりも幅広い水平部と該水平部の先端から下方に屈折してなる垂直部とから下向きL字状に形成されてあり、この係合縁部2aに被係合縁部2bが包被可能な構造としている。
【0020】
上記採光用開口部3に配設されて採光天窓を形成しているポリカーボネート製馳式折版屋根材1の四方縁部と該四方縁部に対向する金属製馳式折版屋根材2との接続構造を説明すると、図1において、(イ)の部分はポリカーボネート製馳式折版屋根材1の一側縁部の上端部と水上側及び一側方の金属製馳式折版屋根材2、2との接続部、(ロ)の部分はポリカーボネート製馳式折版屋根材1の一側縁部の下端部と水下側及び一側方の金属製馳式折版屋根材2、2との接続部、(ハ)の部分はポリカーボネート製馳式折版屋根材1の他側縁部の上端部と水上側及び他側方の金属製馳式折版屋根材2、2との接続部、(ニ)の部分はポリカーボネート製馳式折版屋根材1の他側縁部の下端部と水下側及び他側方の金属製馳式折版屋根材2、2との接続部、(A)及び(B)の部分はポリカーボネート製馳式折版屋根材1の両側縁部と両側の金属製馳式折版屋根材2との接続部を示している。
【0021】
まず、上記(イ)の部分の接続構造は、図4に示すように、一側方の金属製馳式折版屋根材2の被係合縁部2bを馳式折版屋根材取付用タイトフレーム4の山部に立設、固定されている短尺の金属製吊子5の垂直部5aと該垂直部5aの上端から一側方に屈折している水平部5bとからなる上端部の内面に接した状態で重ね合わせると共にこの上端部の垂直部5aの外面から水平部5bの上面に亘る外面にポリカーボネート製馳式折版屋根材1の係合縁部1aの起立片15と外向き片16を重ね合わせた状態となるように被せ、さらに、このポリカーボネート製馳式折版屋根材1の上端部上に重ね合わせた水上側の金属製馳式折版屋根材2の下端部における係合縁部2aの起立片25をポリカーボネート製馳式折版屋根材1の係合縁部1aの起立片15の外面に重ね合わせると共に被覆片26をポリカーボネート製馳式折版屋根材1の係合縁部1aの外向き片16に防水用パッキン6を介して被せた状態にして該被覆片26の垂直部を吊子5の水平部5bの下面に沿わせている上記一側方の金属製馳式折版屋根材2の被係合縁部2bの内向き片28の下面に屈曲させて圧締めすることにより係止させ、しかるのち、上記被覆片26に全長に亘って下向き開口の断面逆U字形状の金属製キャップ7を被せて馳加工により圧締状態に被着させた接続構造としている。なお、この金属製キャップ7は、馳折り装置又は自走馳折り装置(図示せず)を用いて馳加工されることにより圧締めされるものである。
【0022】
また、上記(A)部分の接続構造は上記(イ)の接続構造において、吊子5と水上側の金属製馳式折版屋根材1とが存在しない構造を有している。即ち、図5に示すように、一側方の金属製馳式折版屋根材2の被係合縁部2bである起立片27の外面と内向き片28の上面にポリカーボネート製馳式折版屋根材1の係合縁部1aである起立片15と外向き片16を重ね合わせた状態で上記防水用パッキン6を介して上記金属製キャップ7により被着された構造としている。
【0023】
水下側の金属製馳式折版屋根材2の上端部上にポリカーボネート製馳式折版屋根材1の下端部を重ね合わせている部分における上記(ロ)の接続構造は、図6に示すように、左右に隣接する金属製馳式折版屋根材2、2の上端部における対向側縁部においては、一側方の金属製馳式折版屋根材2の被係合縁部2bを馳式折版屋根材取付用タイトフレーム4の山部に立設、固定されている金属製吊子5の垂直部5aと該垂直部5aの上端から一側方に屈折している水平部5bとからなる上端部の内面に接した状態で重ね合わせると共にこの上端部の垂直部5aの外面から水平部5bの上面に亘る外面に他側方の金属製馳式折版屋根材2の係合縁部2aを被せて該係合縁部2aの被覆片26の垂直部を吊子5の水平部5bの下面に沿わせている上記一側方の金属製馳式折版屋根材2の被係合縁部2bの内向き片28の下面に金属製吊子5の水平部5bの先端部と共に屈曲させて圧締めすることにより係止させ、さらに、この被覆片26にポリカーボネート製馳式折版屋根材1の係合縁部1aを重ね合わせ状態に被せてたのち、防水用パッキン6を介して上記金属製キャップ7により被着された接続構造としている。
【0024】
この接続構造においては、ポリカーボネート製馳式折版屋根材1の下端部が上側に配設されるので、風圧によって該下端部が吹き上げられる虞れがあり、また、金属製馳式折版屋根材2とポリカーボネート製馳式折版屋根材1との重合部分に後述するシーリング材34が層着してあると、経時変化によりポリカーボネート製馳式折版屋根材1の下端部、特に下端底面部が反り上がってシーリング効果をなくする虞れがある。これを防止するためにポリカーボネート製馳式折版屋根材1の断面形状に略々等しい断面U字状の吹き上げ防止用桟部材8を、この吹き上げ防止用桟部材8の両側水平フランジ部8a、8aにボルト10a とナット10b を介して取り付けられた断面コ字状の掴持部材9aと断面逆L字状の押え部材9bとによって金属製吊子5に圧締め状態に保持させて固定している。
【0025】
即ち、ポリカーボネート製馳式折版屋根材1の下端部の表面に沿って該吹き上げ防止用桟部材8を配設する一方、上記金属製キャップ7に掴持部材9aを被せると共にこの金属製キャップ7の外側面から掴持部材9aの上面(表面)に亘って押え部材9bを重ね合わせた状態にしてボルト10a を掴持部材9aに穿設している挿通孔(図示せず)から押え部材9b及び吹き上げ防止用桟部材8の水平フランジ部8aに穿設している挿通孔(図示せず)に挿通してそのボルト頭部を掴持部材9aの下面に密着させ、水平フランジ部8aから突出したボルト端部にナット10b を螺締することにより掴持部材9aの下部とボルト頭部とを金属製キャップ7の上下面に圧接させた状態としている。この吹き上げ防止用桟部材8の水平下部8bは、図20に示すようにポリカーボネート製馳式折版屋根材1の下端部を押圧するように取付けられて該下端部の吹き上げ防止と反り上がり防止をなしている。なお、この吹き上げ防止用桟部材8の傾斜部の下面とポリカーボネート製馳式折版屋根材1の傾斜板部12、12との上面とに排水を可能にする隙間31が設けられている。
【0026】
図7は上記(ハ)の部分の接続構造を示すもので、水上側の金属製馳式折版屋根材2とこの金属製馳式折版屋根材2の下端部を重ね合わせているポリカーボネート製馳式折版屋根材1の上端部とにおける他側縁部同士において、ポリカーボネート製馳式折版屋根材1の被係合縁部1bにおける内向き片18が該被係合縁部1bに対する金属製馳式折版屋根材2の被係合縁部2bの接合の邪魔をするので、該ポリカーボネート製馳式折版屋根材1の被係合縁部1bの上端部における内向き片18を一定長、即ち、金属製馳式折版屋根材2の被係合縁部2bの下端部が接合される長さ部分を図8に示すように切除32し、その起立片17のみからなる被係合縁部1bの内側面に金属製馳式折版屋根材2の被係合縁部2bにおける起立片27の外側面を重ね合わせ状態で接合してあり、これらの起立片17、27を馳式折版屋根材取付用タイトフレーム4、4の山部間に立設、固定されている長尺の通し吊子5Aの上端部内に収めてこの吊子5Aの垂直部5aに重ね合わせ状態で接合させると共に金属製馳式折版屋根材2の被係合縁部2bにおける内向き片28を吊子5Aの水平部5bの下面に接合させ、さらに、他側方の金属製馳式折版屋根材2の係合縁部2aの起立片25を吊子5Aの外面に接合すると共に被覆片26を吊子5Aの水平部5b上から吊子5Aに被覆されている一方の金属製馳式折版屋根材2の内向き片28の下面に防水用パッキン6を介して屈曲させて圧締めすることにより係止させているものである。
【0027】
上記ポリカーボネート製馳式折版屋根材1とこのポリカーボネート製馳式折版屋根材1の他側方に隣接する金属製馳式折版屋根材2との接続構造(B)は、図9に示すように、ポリカーボネート製馳式折版屋根材1の被係合縁部1bの起立片17と内向き片18を通し吊子5Aの垂直部5aから水平部5bの内側に接して重ね合わせ状態に接合し、金属製馳式折版屋根材2の係合縁部2aの起立片25を通し吊子5Aの外面に接合すると共に被覆片26を通し吊子5Aの水平部5b上から通し吊子5Aに被覆されているポリカーボネート製馳式折版屋根材1の内向き片18の下面に防水用パッキン6を介して屈曲させて圧締めすることにより係止させた接続構造としている。
【0028】
また、水下側の金属製馳式折版屋根材2の上端部上にポリカーボネート製馳式折版屋根材1の下端部を重ね合わせている一側縁部分における上記(ロ)の接続構造に対応した他側縁部分における(ニ)の接続構造は、図10に示すように、水下側の金属製馳式折版屋根材2の上端部と、この上端部上に下端部を重ね合わせているポリカーボネート製馳式折版屋根材1との他側縁部同士において、ポリカーボネート製馳式折版屋根材1の被係合縁部1bにおける内向き片18が該被係合縁部1bに対する金属製馳式折版屋根材2の被係合縁部2b内への接合の邪魔をするので、該ポリカーボネート製馳式折版屋根材1の被係合縁部1bの下端部における内向き片18を一定長、即ち、金属製馳式折版屋根材2の被係合縁部2bの上端部が接合される長さ部分を図8に示すように切除33し、その起立片17のみからなる被係合縁部1bを金属製馳式折版屋根材2の被係合縁部2bにおける起立片27の内側面に重ね合わせ状態で接合してあり、これらの起立片17、27を馳式折版屋根材取付用タイトフレーム4、4の山部間に立設、固定されている通し吊子5Aの上端部内に収めてこの通し吊子5Aの垂直部5aに重ね合わせ状態で接合させると共に金属製馳式折版屋根材2の被係合縁部2bにおける内向き片28を吊子5Aの水平部5bの下面に接合させ、さらに、他側方の金属製馳式折版屋根材2の係合縁部2aの起立片25を通し吊子5Aの外面に接合すると共に被覆片26を通し吊子5Aの水平部5b上から通し吊子5Aに被覆されている一方の金属製馳式折版屋根材2の内向き片28の下面に防水用パッキン6を介して屈曲させて圧締めすることにより係止させているものである。
【0029】
このポリカーボネート製馳式折版屋根材1の下端部には該ポリカーボネート製馳式折版屋根材1の下端部の表面に沿って上記吹き上げ防止用桟部材8が配設されてあり、この吹き上げ防止用桟部材8の他端部側において、上記他側方の金属製馳式折版屋根材2の係合縁部2aにおける被覆片26に掴持部材9aを被せると共に被覆片26の外側面から掴持部材9aの上面(表面)に亘って押え部材9bを重ね合わせた状態にしてボルト10a を掴持部材9aに穿設している挿通孔(図示せず)から押え部材9b及び吹き上げ防止用桟部材8の他端側の水平フランジ部8aに穿設している挿通孔(図示せず)に挿通してそのボルト頭部を掴持部材9aの下面に密着させ、水平フランジ部8aから突出したボルト端部にナット10b を螺締することにより掴持部材9aの下部とボルト頭部とを被覆片26の上下面に圧接させた状態としている。従って、吹き上げ防止用桟部材8は両側の接続構造部(ロ)、(ニ)間に架設されてその両側水平フランジ部8a、8aを両側接続構造部(ロ)、(ニ)に掴持部材9aと押え部材9b、及びボルト・ナット10a 、10b によって固着された構造としている。
【0030】
次に、図11は金属製折版屋根材2を複数枚、左右方向に順次組み合わせて並列的に接続してなる折版屋根構造において、一枚の金属製馳式折版屋根材2の所定部分を所望長さ、切除することにより上記採用天窓における採光用開口部3の略2倍の長さを有する縦長長方形状の採光用開口部3Aを設け、この採光用開口部3Aに金属製馳式折版屋根材2と同一幅を有する平面縦長長方形の透明ないしは半透明の上記ポリカーボネート製馳式折版屋根材1、1を2枚、直列状に上下に配設することによって採光天窓を形成している。
【0031】
上記採光用開口部3Aに配設されて採光天窓を形成しているポリカーボネート製馳式折版屋根材1、1の対向端部、及びこれらのポリカーボネート製馳式折版屋根材1と隣接する金属製馳式折版屋根材2との対向側縁部の接続構造を説明すると、図11において、水上側のポリカーボネート製馳式折版屋根材1の上端部における両側縁部の接続構造は上記実施例における採光用開口部3に一枚のポリカーボネート製馳式折版屋根材1を配設してなる該ポリカーボネート製馳式折版屋根材1の上端部における両側縁部の接続構造(イ)、(ハ)と同一構造であり、水下側のポリカーボネート製馳式折版屋根材1の下端部における両側縁部の接続構造も上記実施例における採光用開口部3に一枚のポリカーボネート製馳式折版屋根材1を配設してなる該ポリカーボネート製馳式折版屋根材1の下端部における両側縁部の接続構造(ロ)、(ニ)と同一構造である。さらに、ポリカーボネート製馳式折版屋根材1の側縁部と金属製馳式折版屋根材2の対向側縁部との接続構造も上記実施例におけるポリカーボネート製馳式折版屋根材1と金属製馳式折版屋根材2との対向側縁部の接続構造(A)、(B)と同一構造であるのでこれらの説明は省略する。
【0032】
上記実施例には記載されていない接続部分は、水上側のポリカーボネート製馳式折版屋根材1と、この水上側のポリカーボネート製馳式折版屋根材1の下端部を上側にして重ね合わせている水下側のポリカーボネート製馳式折版屋根材1の上端部とにおける両側縁部の接続部分(ホ)、(ヘ)である。
【0033】
まず、これらの上下ポリカーボネート製馳式折版屋根材1における一側縁部の接続部分(ホ)の接続構造は図12に示すように、一側方の金属製馳式折版屋根材2の被係合縁部2bを馳式折版屋根材取付用タイトフレーム4の山部に立設、固定されている短尺の金属製吊子5の垂直部5aと該垂直部5aの上端から一側方に屈折している水平部5bとからなる上端部の内面に接した状態で重ね合わせると共に該吊子5の上端部の垂直部5aの外面から水平部5bの上面に亘る外面に水下側のポリカーボネート製馳式折版屋根材1の係合縁部1aの起立片15と外向き片16を重ね合わせた状態となるように被せ、さらに、この水下側のポリカーボネート製馳式折版屋根材1の係合縁部1aの起立片15と外向き片16に水上側のポリカーボネート製馳式折版屋根材1の係合縁部1aの起立片15と外向き片16を重ね合わせ状態で被せた状態にし、最も外側の係合縁部1aに防水用パッキン6を介して下向き開口の断面逆U字形状の金属製キャップ7を被せて馳加工により該金属製キャップ7の先端部を金属製吊子5の水平部5bの先端部と共に内側に屈曲させて金属製馳式折版屋根材2の被係合縁部2bに係止させた接続構造としている。
【0034】
この接続構造においても、水上側のポリカーボネート製馳式折版屋根材1の下端部が最上部に配設されるので、該ポリカーボネート製馳式折版屋根材1の吹き上げと下端部の反り上がりを防止するために、上述した接続構造(ロ)と同様に、該ポリカーボネート製馳式折版屋根材1の下端部表面(上面)に沿って吹き上げ防止用桟部材8を配設し、上記金属製キャップ7に掴持部材9aを被せると共にこの金属製キャップ7の外側面から掴持部材9aの上面(表面)に亘って押え部材9bを重ね合わせた状態にしてボルト・ナット10a 、10b により掴持部材9aと押え部材9b及び吹き上げ防止用桟部材8の一側方の水平フランジ部8aを一体的に固着している。なお、桟部材8の他側方の水平フランジ部8aは次に述べる(ヘ)の接続構造側に上述した(ニ)の接続構造において説明した同一連結構造によって一体に連結している。
【0035】
図13は上記(ヘ)部分における接続構造を示すもので、水下側のポリカーボネート製馳式折版屋根材1とこのポリカーボネート製馳式折版屋根材1の上端部上に下端部を重ね合わせている水上側のポリカーボネート製馳式折版屋根材1との他側縁部同士において、一方(図においては水上側)のポリカーボネート製馳式折版屋根材1の被係合縁部1bの下端部における内向き片18を一定長、即ち、水下側のポリカーボネート製馳式折版屋根材1の被係合縁部1bの上端部が接合される長さ部分を切除し、その起立片17のみからなる被係合縁部1bを水下側のポリカーボネート製馳式折版屋根材1の被係合縁部1b内に接合させると共にこれらの起立片17と被係合縁部1bを馳式折版屋根材取付用タイトフレーム4、4の山部間に立設、固定されている通し吊子5Aの上端部内に被係合縁部1bを接合させた状態で収め、さらに、他側方の金属製馳式折版屋根材2の係合縁部2aの起立片25を通し吊子5Aの外面に接合すると共に被覆片26を通し吊子5Aの水平部5b上から通し吊子5Aで被覆されているポリカーボネート製馳式折版屋根材1の被係合縁部1bの内向き片18の下面に防水用パッキン6を介して屈曲させて圧締めすることにより係止させているものである。
【0036】
この(ヘ)部分の接続構造には上述したように、(ホ)の部分の接続構造に一側水平フランジ部8aが一体に連結した上記吹き上げ防止用桟部材8の他側水平フランジ部8aが連結しているが、その連結構造は上記(ニ)の部分における接続構造で説明した連結手段と同様であるので、同一部分に同一符号を付してその具体的な説明は省略する。なお、水下側のポリカーボネート製馳式折版屋根材1と水上側のポリカーボネート製馳式折版屋根材1との他側縁部同士の接続構造において、水上側のポリカーボネート製馳式折版屋根材1の被係合縁部1bの下端部における内向き片18を一定長切除したが、水下側のポリカーボネート製馳式折版屋根材1の被係合縁部1bにおける内向き片18の上端部を水上側のポリカーボネート製馳式折版屋根材1の下端部との接合長さだけ切除してもよく、また、両ポリカーボネート製馳式折版屋根材1、1の被係合縁部1bにおける内向き片18を一定長、切除しておいてもよい。
【0037】
次に、図14は金属製折版屋根材2を複数枚、左右方向に順次組み合わせて並列的に接続してなる折版屋根構造において、左右に隣接する金属製馳式折版屋根材2、2の所定部分を所望長さ、切除することにより上記採用天窓における採光用開口部3Aの少なくとも2倍の大きさを有する採光用開口部3Bを設け、この採光用開口部3Bに金属製馳式折版屋根材2と同一幅を有する平面縦長長方形の透明ないしは半透明の上記ポリカーボネート製馳式折版屋根材1、1を上下、左右に配して採光天窓を形成している。
【0038】
上記採光用開口部3Bに配設されて採光天窓を形成しているポリカーボネート製馳式折版屋根材1において、両側の金属製馳式折版屋根材2、2との接続構造は上記図11で説明した接続構造と同一であるので、同一部分に同一符号を付してその説明を省略する。この採光天窓においては左右に隣接したポリカーボネート製馳式折版屋根材1、1の対向縁部同士の接続構造については、上記いずれの実施例にも記載されていないので、次にその接続構造について説明する。
【0039】
図15は図14において、水上側の左右金属製馳式折版屋根材2、2の下端部と左右ポリカーボネート製馳式折版屋根材1、1の上端部とにおける互いに重なり合った対向側縁部(ト)の接続構造を示すもので、一側方の金属製馳式折版屋根材2の被係合縁部2bの下端部が上載状態で重ね合わされる一側方のポリカーボネート製馳式折版屋根材1の被係合縁部1bの上端部における内向き片18をその重ね合わせ分だけ切除し、その起立片17のみからなる被係合縁部1bに上記金属製馳式折版屋根材2の被係合縁部2bの起立片27を左右に重ね合わせた状態でこれらの起立片17と被係合縁部2bを馳式折版屋根材取付用タイトフレーム4の山部に立設、固定されている通し吊子5Aの上端部内に収めてこの通し吊子5Aの垂直部5aに重ね合わせ状態で接合させると共に金属製馳式折版屋根材2の被係合縁部2bにおける内向き片28を通し吊子5Aの水平部5bの下面に接合させ、さらに、他側方のポリカーボネート製馳式折版屋根材1の係合縁部1aにおける上端部を通し吊子5Aの外面に接合すると共にその上に他側方の金属製馳式折版屋根材2の係合縁部2aにおける下端部を重ね合わせて該係合縁部2aの被覆片26を防水用パッキン6を介して一側方の金属製馳式折版屋根材2の内向き片28の下面に屈曲させて圧締めすることにより係止させているものである。
【0040】
図16は図14において、上下左右のポリカーボネート製馳式折版屋根材1における対向側縁部(チ)の接続構造を示すもので、一側方における水下側のポリカーボネート製馳式折版屋根材1とこのポリカーボネート製馳式折版屋根材1の上端部上に下端部を重ね合わせている水上側のポリカーボネート製馳式折版屋根材1との他側縁部同士において、水上側のポリカーボネート製馳式折版屋根材1の被係合縁部1bの下端部における内向き片18を一定長、即ち、水下側のポリカーボネート製馳式折版屋根材1の被係合縁部1bの上端部が接合される長さ部分を切除し、その起立片17のみからなる被係合縁部1bを水下側のポリカーボネート製馳式折版屋根材1の被係合縁部1b内に接合させると共にこれらの起立片17と被係合縁部1bを馳式折版屋根材取付用タイトフレーム4の山部に立設、固定されている通し吊子5の上端部内に被係合縁部1bを接合させた状態で収め、さらに、他側方における水下側のポリカーボネート製馳式折版屋根材1の係合縁部1aの上端部を通し吊子5の外面に重ね合わせて接合すると共にこの係合縁部1a上に水上側のポリカーボネート製馳式折版屋根材1の係合縁部1aの下端部を重ね合わせ状態に接合し、この係合縁部1aに防水用パッキン6を介して下向き開口の断面逆U字形状の上記金属製キャップ7を被せて該金属製キャップ7を馳加工により圧締めして被着させた接続構造としている。そして、この金属製キャップ4によって剛性を余り有さないポリカーボネート製馳式折版屋根材1の係合縁部1aや被係合縁部1bを挟着し、一体的に固定した構造としているものである。なお、水下側のポリカーボネート製馳式折版屋根材1の被係合縁部1bにおける内向き片18の上端部を水上側のポリカーボネート製馳式折版屋根材1の下端部との接合長さだけ切除してもよく、また、両ポリカーボネート製馳式折版屋根材1、1の被係合縁部1bにおける内向き片18を一定長、切除しておいてもよい。
【0041】
図17は図14において、左右のポリカーボネート製馳式折版屋根材1における対向側縁部(C)の接続構造を示すもので、一側方のポリカーボネート製馳式折版屋根材1の被係合縁部1bを馳式折版屋根材取付用タイトフレーム4の山部に立設、固定されている通し吊子5Aの垂直部5aと該垂直部5aの上端から一側方に屈折している水平部5bとからなる上端部の内面に接した状態で重ね合わせると共にこの通し吊子5Aの垂直部5aの外面から水平部5bの上面に亘る外面に他側方のポリカーボネート製馳式折版屋根材1の係合縁部1aの起立片15と外向き片16を重ね合わせた状態となるように被せ、さらに、このポリカーボネート製馳式折版屋根材1の係合縁部1aに防水用パッキン6を介して下向き開口の断面逆U字形状の金属製キャップ7を被せて馳加工により該金属製キャップ7の一側端部を屈折、圧締して他方のポリカーボネート製馳式折版屋根材1の被係合縁部1bにおける内向き片18の下面に係止させた接続構造としている。
【0042】
図18は図14において、水下側の左右金属製馳式折版屋根材2、2の上端部と水上側の左右ポリカーボネート製馳式折版屋根材1、1の下端部とにおける互いに重なり合った対向側縁部(リ)の接続構造を示すもので、水下側における一側方の金属製馳式折版屋根材2の被係合縁部2bの上端部上に重ね合わた一側方のポリカーボネート製馳式折版屋根材1の被係合縁部1bの下端部における内向き片18をその重ね合わせ分だけ切除し、その起立片17のみからなる被係合縁部1bを上記金属製馳式折版屋根材2の被係合縁部2bの起立片27に左右重ね合わせ状態に接合してこれらの起立片17と被係合縁部2bを馳式折版屋根材取付用タイトフレーム4の山部に立設、固定されている通し吊子5Aの上端部内に収めてこの通し吊子5Aの垂直部5aに重ね合わせ状態で接合させると共に金属製馳式折版屋根材2の被係合縁部2bにおける内向き片28を通し吊子5Aの水平部5bの下面に接合させ、さらに、他側方の金属製馳式折版屋根材2の係合縁部2aを上記通し吊子5Aの外面に重ね合わせ状態に接合してその被覆片26の垂直部を内方に屈折させることにより一側方の金属製馳式折版屋根材1の被係合縁部1bにおける内向き片28の下面に係止させると共にこの他側方の金属製馳式折版屋根材2の係合縁部2a上に他側方のポリカーボネート製馳式折版屋根材1の係合縁部1aを重ね合わせ状態に接合し、該係合縁部1aに防水用パッキン6を介して下向き開口の断面逆U字形状の金属製キャップ7を被せて馳加工により該金属製キャップ7の先端部を内側に屈曲させて上記屈折した他側方の金属製馳式折版屋根材2の屈折被覆片26に係止させた接続構造としている。
【0043】
上記接続部分(チ)においては、水上側のポリカーボネート製馳式折版屋根材1の下端部が水下側のポリカーボネート製馳式折版屋根材1の上端部に対して上側に配設され、この接続部分(リ)おいては、水下側の金属製馳式折版屋根材2の上端部上に水上側のポリカーボネート製馳式折版屋根材1の下端部が配設されるので、これらのポリカーボネート製馳式折版屋根材1の吹き上げを防止するために、図14において接続部分(チ)を中央にしてその一側方の接続部分(ホ)と接続部分(チ)間及び他側方の接続部分(ヘ)と接続部分(チ)間、さらに、接続部分(リ)を中央にしてその一側方の接続部分(ロ)と接続部分(リ)間及び他側方の接続部分(ニ)と接続部分(リ)間に上述同様に、ポリカーボネート製馳式折版屋根材1の下端部表面(上面)に沿って吹き上げ防止用桟部材8を配設し、この吹き上げ防止用桟部材8の両側水平フランジ部8a、8aを左右に隣接する接続部分の上記金属製キャップ7に図16、図18に示すように、掴持部材9aと押え部材9b及びボルト・ナット10a 、10b を介して一体的に固着している。この場合、接続部分(チ)(リ)においては、左右の吹き上げ防止用桟部材8、8の対向水平フランジ部8a、8aを上下に重ね合わせ状態にしてボルト・ナット10、10b を介して一体に固着している。なお、具体的な接続構造の説明は対応する符号で示した上記接続部分と同一であるので、詳細な説明は省略する。
【0044】
また、水下側のポリカーボネート製馳式折版屋根材1又は金属製馳式折版屋根材2の上端部の表面(上面)には、図19に示すように、谷部から山部にまで全幅に亘ってシーリング材34が層着されてあり、このシーリング材34上に水上側のポリカーボネート製馳式折版屋根材1の下端部が重ね合わせて上記のように接続されている。そして、このシーリング材34によって雨水の吹き上げによる室内側への漏水を防止している。そして、図20に示すように、シーリング材34が層着した重ね合わせ部分の上側のポリカーボネート製馳式折版屋根材1を、吹き上げ防止用桟部材8の水平下部8bにて押え付けて、経時変化によるポリカーボネート製馳式折版屋根材1の下端部の反り上がりを防止して漏水の防止を長期間に亘り確実にしている。
【0045】
なお、上記実施例においては、ポリカーボネート製馳式折版屋根材1および金属製馳式折版屋根材2として、係合縁部1a、2aや被係合縁部1b、2bを直角状に屈折してなる角形馳式折版屋根材を用いた場合について説明したが、図21に示すように、ポリカーボネート製馳式折版屋根材1として、係合縁部1a' を起立片15'と該起立片15' の上端から外側に向かって円弧状に屈曲させた外向き片16' とから形成すると共に被係合縁部1b' を起立片17' と該起立片17' の上端から内側に向かって円弧状に屈曲させた内向き片18' とから形成してなる丸形馳式折版屋根材を用い、同様に、図22に示すように、金属製馳式折版屋根材2として、係合縁部2a' を起立片25' と該起立片25' の上端から外側に向かって円弧状に屈曲させた下向き開放の被覆片26' とから形成すると共に被係合縁部2b' を起立片27' と該起立片27' の上端から内側に向かって円弧状に屈曲させた内向き片28' とから形成してなる丸形馳式折版屋根材を用いてもよい。
【0046】
【発明の効果】
以上のように本発明の採光天窓における馳式折版屋根材の接続構造によれば、複数枚の金属製馳式折版屋根材によって屋根葺きしてなる折版屋根の一部に採光用開口部を設け、この採光用開口部に透光性合成樹脂製馳式折版屋根材を配設してなる採光天窓であって、透光性合成樹脂製馳式折版屋根材とこの透光性合成樹脂製馳式折版屋根材の水上側又は水下側に配した金属製馳式折版屋根材又は透光性合成樹脂製馳式折版屋根材との重合部において、透光性合成樹脂製馳式折版屋根材の被係合縁部の内向き片を一定長切除して該被係合縁部の起立片と金属製馳式折版屋根材又は透光性合成樹脂製馳式折版屋根材の被係合縁部を接合させた状態で接続しているので、その接続作業が能率よく且つ正確に行えると共に従来のようなボルト結合による腐食や雨水の浸入をなくした接続構造とすることができ、体裁のよい外観を呈するものである。
【0047】
上記採光天窓における馳式折版屋根材の接続構造において、請求項2乃至請求項4に係る発明においては、透光性合成樹脂製馳式折版屋根材における内向き片を一定長切除した被係合縁部の起立片と他方の馳式折版屋根材の被係合縁部とを左右方向に重ね合わせ状態で接合してこれらの起立片と被係合縁部に吊子の上端部に被せ、さらに、上記採光用開口部の他側方に並設している金属製馳式折版屋根材における係合縁部を吊子の上端部に被せて該係合縁部の被覆片を吊子の上端部と共に上記起立片と被係合縁部とを包被するように下面側に圧締めすることによって一体に接続しているので、金属製馳式折版屋根材の係合縁部における被係合縁部の圧締めによって常に強固な接続構造を維持することができる。
【0048】
また、請求項5に係る発明によれば、採光開口部内の上下及び両側に透光性合成樹脂製馳式折版屋根材を配設してなる採光天窓において、内向き片を一定長切除した透光性合成樹脂製馳式折版屋根材の被係合縁部の起立片と該透光性合成樹脂製馳式折版屋根材の水上側又は水下側の透光性合成樹脂製馳式折版屋根材の被係合縁部とを左右方向に重ね合わせ状態で接合してこれらの吊子の上端部内に収めると共にこの吊子に他側方の上下透光性合成樹脂製馳式折版屋根材の一側縁部に形成している係合縁部を上下に重ね合わせ、さらに、最上部に重ね合わしている水上側透光性合成樹脂製馳式折版屋根材の係合縁部に下向き開口の金属製キャップ体を被せて該キャップ体により上記重なり合った全ての透光性合成樹脂製馳式折版屋根材の係合縁部を圧締めしているので、この金属製キャップの圧締力によって透光性合成樹脂製馳式折版屋根材の接合部分をボルトを使用することなく強固に接続した構造とすることができる。
【0049】
さらに、請求項6に係る発明によれば、上記請求項1または請求項3乃至請求項5に記載した馳式折版屋根材の接続構造において、水下側の金属製馳式折版屋根材又は透光性合成樹脂製馳式折版屋根材の上端部に水上側の透光性合成樹脂製馳式折版屋根材の下端部を重ね合わせてなる構造の場合に、この重ね合わせ部分における馳式折版屋根材同士が互いに接続した両側縁部を断面コ字状の掴持部材によってそれぞれ掴持させると共に、上記水上側の透光性合成樹脂製馳式折版屋根材の下端部上面に沿って吹き上げ防止用桟部材を架設して該吹き上げ防止用桟部材の両端部を上記両側掴持部材に連結、固定した構造としているので、水上側の透光性合成樹脂製馳式折版屋根材が反り上がったり風圧等によって吹き上げられるのを確実に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】金属製馳式折版屋根の一部に1枚のポリカーボネート製馳式折版屋根材による採光天窓を形成した状態の簡略平面図、
【図2】ポリカーボネート製馳式折版屋根材の簡略正面図、
【図3】金属製馳式折版屋根材の簡略正面図、
【図4】図1における(イ)部分の接続構造を示す縦断正面図、
【図5】図1における(A)部分の接続構造を示す縦断正面図、
【図6】図1における(ロ)部分の接続構造を示す縦断正面図、
【図7】図1における(ハ)部分の接続構造を示す縦断正面図、
【図8】ポリカーボネート製馳式折版屋根材の簡略平面図、
【図9】図1における(B)部分の接続構造を示す縦断正面図、
【図10】図1における(ニ)部分の接続構造を示す縦断正面図、
【図11】金属製馳式折版屋根の一部に上下2枚のポリカーボネート製馳式折版屋根材による採光天窓を形成した状態の簡略平面図、
【図12】図11における(ホ)部分の接続構造を示す縦断正面図、
【図13】図11における(ヘ)部分の接続構造を示す縦断正面図、
【図14】金属製馳式折版屋根の一部に複数枚のポリカーボネート製馳式折版屋根材による採光天窓を形成した状態の簡略平面図、
【図15】図14における(ト)部分の接続構造を示す縦断正面図、
【図16】図14における(チ)部分の接続構造を示す縦断正面図、
【図17】図14における(C)部分の接続構造を示す縦断正面図、
【図18】図14における(リ)部分の接続構造を示す縦断正面図、
【図19】シーリング構造を示す一部の分解簡略斜視図、
【図20】吹き上げ防止用桟部材を配設した部分の簡略縦断正面図、
【図21】ポリカーボネート製丸形馳式折版屋根材の簡略正面図、
【図22】金属製丸形馳式折版屋根材の簡略正面図。
【符号の説明】
1 ポリカーボネート製馳式折版屋根材
1a 係合縁部
1b 被係合縁部
2 金属製馳式折版屋根材
2a 係合縁部
2b 被係合縁部
3 採光用開口部
5 吊子
7 金属製キャップ
8 吹き上げ防止用桟部材
15、17、25、27 起立片
16 外向き片
18、28 内向き片
26 被覆片
32、33 切除部
Claims (6)
- 複数枚の金属製馳式折版屋根材によって屋根葺きしてなる折版屋根の一部に採光用開口部を設け、この採光用開口部に透光性合成樹脂製馳式折版屋根材を配設してなる採光天窓において、上記金属製馳式折版屋根材は、その一側縁部を起立片と該起立片の上端から延設されて下向き開放に形成した被覆片とからなる係合縁部に形成していると共に他側縁部を起立片と該起立片の上端から延設されて内向き開放に形成した内向き片とからなる被係合縁部に形成している一方、透光性合成樹脂製馳式折版屋根材はその一側縁部を起立片と該起立片の上端から外側方に延設した外向き片とからなる係合縁部に形成していると共に他側縁部を起立片と該起立片の上端から内側方に延設した内向き片とからなる被係合縁部に形成してあり、透光性合成樹脂製馳式折版屋根材とこの透光性合成樹脂製馳式折版屋根材の水上側又は水下側に配した金属製馳式折版屋根材又は透光性合成樹脂製馳式折版屋根材との重合部において、透光性合成樹脂製馳式折版屋根材の被係合縁部の内向き片を一定長切除して該被係合縁部の起立片と金属製馳式折版屋根材又は透光性合成樹脂製馳式折版屋根材の被係合縁部を接合させた状態で接続していることを特徴とする採光天窓における馳式折版屋根材の接続構造。
- 水上側の金属製馳式折版屋根材とこの金属製馳式折版屋根材の下端部を重ね合わせている透光性合成樹脂製馳式折版屋根材の上端部とにおける他側縁部同士において、該透光性合成樹脂製馳式折版屋根材の被係合縁部の上端部における内向き片を一定長切除してその起立片の内側面に金属製馳式折版屋根材の被係合縁部を接合してあり、これらの起立片と被係合縁部とを吊子の上端部内に収めた状態で採光用開口部の他側方に並設している金属製馳式折版屋根材における係合縁部を吊子の上端部に被せて該係合縁部の被覆片を吊子の上端部の下面側に圧締めしてなることを特徴とする請求項1に記載の採光天窓における馳式折版屋根材の接続構造。
- 水下側の金属製馳式折版屋根材と該金属製馳式折版屋根材の上端部上に下端部を重ね合わせている透光性合成樹脂製馳式折版屋根材とにおける他側縁部同士において、該透光性合成樹脂製馳式折版屋根材の被係合縁部の下端部における内向き片を一定長切除してその起立片を金属製馳式折版屋根材の被係合縁部内に収めてあり、該金属製馳式折版屋根材の被係合縁部に吊子の上端部を被せた状態で採光用開口部の他側方に並設している金属製馳式折版屋根材における係合縁部を吊子の上端部に被せて該係合縁部の被覆片を吊子の上端部の下面側に圧締めしてなることを特徴とする請求項1に記載の採光天窓における馳式折版屋根材の接続構造。
- 採光開口部における水上側と水下側とに透光性合成樹脂製馳式折版屋根材を直列に配設して水上側の透光性合成樹脂製馳式折版屋根材の下端部を水下側の透光性合成樹脂製馳式折版屋根材の上端部に重ね合わせてなる採光天窓であって、該重ね合わせ部の他側縁部における上下いずれか一方の透光性合成樹脂製馳式折版屋根材の内向き片を一定長切除してその起立片と他方の透光性合成樹脂製馳式折版屋根材の被係合縁部とを接合した状態にして吊子の上端部を被せ、さらに、採光用開口部の他側方に並設している金属製馳式折版屋根材における係合縁部を上記吊子の上端部に被せて該係合縁部の被覆片を吊子の上端部の下面側に圧締めしてなることを特徴とする請求項1に記載の採光天窓における馳式折版屋根材の接続構造。
- 採光開口部内の上下及び両側に透光性合成樹脂製馳式折版屋根材を配設してなる採光天窓であって、一側方の上下透光性合成樹脂製馳式折版屋根材の重ね合わせ端部においては、該重ね合わせ部の他側縁部における上下いずれか一方の透光性合成樹脂製馳式折版屋根材の内向き片を一定長切除してその起立片と他方の透光性合成樹脂製馳式折版屋根材の被係合縁部とを接合した状態にして吊子の上端部を被せてあり、他側方の上下透光性合成樹脂製馳式折版屋根材の重ね合わせ端部においては、該重ね合わせ部の一側縁部における水下側透光性合成樹脂製馳式折版屋根材の係合縁部を上記吊子の上端部に重ね合わせていると共に水上側透光性合成樹脂製馳式折版屋根材の係合縁部を上記水下側透光性合成樹脂製馳式折版屋根材の係合縁部上に重ね合わせてあり、さらに、該水上側透光性合成樹脂製馳式折版屋根材の係合縁部に下向き開口の金属製キャップ体を被せて該キャップ体により上記重なり合った全ての透光性合成樹脂製馳式折版屋根材の係合縁部を圧締めしてなることを特徴とする請求項1に記載の採光天窓における馳式折版屋根材の接続構造。
- 水下側の金属製馳式折版屋根材又は透光性合成樹脂製馳式折版屋根材の上端部に水上側の透光性合成樹脂製馳式折版屋根材の下端部を重ね合わせてなる部分において、この重ね合わせ部分における馳式折版屋根材同士が互いに接続した両側縁部を断面コ字状の掴持部材によってそれぞれ掴持されていると共に上記水上側の透光性合成樹脂製馳式折版屋根材の下端部上面に沿って吹き上げ防止用桟部材を架設し、該吹き上げ防止用桟部材の両端部を上記両側掴持部材に連結、固定していることを特徴とする請求項1または請求項3乃至請求項5のうち、いずれか1項に記載の採光天窓における馳式折版屋根材の接続構造。
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