JP4241664B2 - ハイブリッド車のモード遷移制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、動力源としてエンジンと少なくとも2つのモータを有し、これらのエンジン及びモータと駆動出力部材とが接続される差動装置を有する駆動力合成変速機を備えたハイブリッド車のモード遷移制御装置に関する。
従来、共線図上に4つの入出力要素が配列される4要素2自由度の遊星歯車機構を構成し、前記入出力要素のうちの内側に配列される2つの要素の一方にエンジンからの入力を、他方に駆動系統への出力をそれぞれ割り当てると共に、前記内側の要素の両外側に配列される2つの要素にそれぞれ第1モータジェネレータと第2モータジェネレータとを連結したハイブリッド駆動装置が知られている。この駆動装置を搭載したハイブリッド車は、走行モードとして、駆動源の違いにより、モータジェネレータのみを駆動源とする電気自動車走行モードと、エンジンとモータジェネレータを駆動源とするハイブリッド車走行モードと、を持つ。そして、両走行モードにおいて、変速比の違いにより、無段変速比を得る無段変速比モードと、固定変速比を得る固定変速比モードと、を有する(例えば、特許文献1参照)。
特開2003−32808号公報
上記従来のハイブリッド車において、第1モータジェネレータが接続される回転要素がブレーキでケースに固定され、ブレーキの伝達トルクで支持されている固定変速比モードから、ブレーキの開放により第1モータジェネレータトルクにより支持する無段変速比モードへのモード遷移時、支持トルクが低下するブレーキの開放に対し、支持トルクを出す第1モータジェネレータのトルク立ち上がり応答が遅れると、駆動力の抜けが発生してしまう、という問題がある。
そして、この問題は、たとえ第1モータジェネレータのトルク立ち上がるのを待ってブレーキを切り離すようにしても、第1モータジェネレータの発生トルクには、機械的に決まる制限や熱の発生を考慮した制限があるため、第1モータジェネレータの発生トルクが、ブレーキトルクを超えることができない場合には、ブレーキによる伝達トルクを、第1モータジェネレータトルクに置き換えることができず、ブレーキがスリップしてしまい、駆動力抜けを確実に防止することができない。
本発明は、上記問題に着目してなされたもので、固定変速比モードから無段変速比モードへのモード遷移時、モータ発生トルクに制限がある場合を含め、確実に駆動力抜けの発生を防止することができるハイブリッド車のモード遷移制御装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明では、動力源としてエンジンと少なくとも2つのモータを有し、これらのエンジン及びモータと駆動出力部材とが接続される差動装置を有する駆動力合成変速機を備えたハイブリッド車において、
前記駆動力合成変速機は、摩擦締結要素の締結・開放制御により、無段変速比を得る少なくとも1つの無段変速比モードと、固定変速比を得る少なくとも1つの固定変速比モードと、を有し、
前記固定変速比モード時にブレーキにて固定された回転要素に接続されるモータの出力可能トルクを演算するモータ出力可能トルク演算手段と、
前記固定変速比モードから前記無段変速比モードへのモード遷移時、固定変速比モードにおいて、前記ブレーキの伝達トルクが、前記モータ出力可能トルク以下となるように、ブレーキにより固定された回転要素に接続されるモータ以外のトルク発生手段のトルクを補正し、ブレーキにより固定された回転要素に接続されるモータのトルクが立ち上がるのを待ってブレーキを切り離し無段変速比モードへモード遷移するモード遷移制御手段と、
を設けたことを特徴とする。
よって、本発明のハイブリッド車のモード遷移制御装置にあっては、モータ出力可能トルク演算手段において、固定変速比モード時にブレーキにて固定された回転要素に接続されるモータの出力可能トルクが演算される。そして、固定変速比モードから無段変速比モードへのモード遷移時、モード遷移制御手段において、ブレーキの伝達トルクが、モータ出力可能トルク以下となるように、ブレーキにより固定された回転要素に接続されるモータ以外のトルク発生手段のトルクが補正され、ブレーキにより固定された回転要素に接続されるモータのトルクが立ち上がるのを待ってブレーキが切り離され無段変速比モードへモード遷移される。すなわち、ブレーキの切り離しに先行し、ブレーキの伝達トルクが、モータ出力可能トルク以下となるように、ブレーキにより固定された回転要素に接続されるモータ以外のトルク発生手段のトルクが補正されることで、モータは、モータの出力可能トルクが制限された値であっても、ブレーキの伝達トルク相当分のトルクを出力することが可能となる。この結果、固定変速比モードから無段変速比モードへのモード遷移時、モータ発生トルクに制限がある場合を含め、確実に駆動力抜けの発生を防止することができる。
以下、本発明のハイブリッド車のモード遷移制御装置を実現する最良の形態を、図面に示す実施例1に基づいて説明する。
まず、ハイブリッド車の駆動系の構成を説明する。
図1は実施例1のモード遷移制御装置が適用されたハイブリッド車の駆動系を示す全体システム図である。実施例1のハイブリッド車の駆動系は、図1に示すように、エンジンEと、第1モータジェネレータMG1(モータ)と、第2モータジェネレータMG2(モータ)と、出力軸OUT(駆動出力部材)と、これらの入出力要素E,MG1,MG2,OUTが連結される差動装置(第1遊星歯車PG1、第2遊星歯車PG2、第3遊星歯車PG3)を有する駆動力合成変速機と、を備えている。
そして、選択された走行モードに応じ後述する油圧制御装置5からの制御油圧により締結・開放が制御される摩擦締結要素としては、ハイクラッチHC(第1クラッチ)と、エンジンクラッチEC(第2クラッチ)と、シリーズクラッチSC(第3クラッチ)と、モータジェネレータクラッチMGC(第4クラッチ)と、ローブレーキLB(第1ブレーキ)と、ハイローブレーキHLB(第2ブレーキ)と、を備えている。
前記エンジンEは、ガソリンエンジンやディーゼルエンジンであり、後述するエンジンコントローラ1からの制御指令に基づいて、スロットルバルブのバルブ開度などが制御される。
前記第1モータジェネレータMG1と第2モータジェネレータMG2は、永久磁石を埋設したロータと、ステータコイルが巻き付けられたステータと、を有する同期型モータジェネレータであり、後述するモータコントローラ2からの制御指令に基づいて、インバータ3により作り出された三相交流をそれぞれのステータコイルに印加することにより独立に制御される。
前記差動装置としての第1遊星歯車PG1と第2遊星歯車PG2と第3遊星歯車PG3は、何れも2自由度3要素のシングルピニオン型遊星歯車である。前記第1遊星歯車PG1は、第1サンギヤS1と、第1ピニオンP1を支持する第1ピニオンキャリアPC1と、第1ピニオンP1に噛み合う第1リングギヤR1と、によって構成されている。前記第2遊星歯車PG2は、第2サンギヤS2と、第2ピニオンP2を支持する第2ピニオンキャリアPC2と、第2ピニオンP2に噛み合う第2リングギヤR2と、によって構成されている。前記第3遊星歯車PG3は、第3サンギヤS3と、第3ピニオンP3を支持する第3ピニオンキャリアPC3と、第3ピニオンP3に噛み合う第3リングギヤR3と、によって構成されている。
前記第1サンギヤS1と前記第2サンギヤS2とは第1回転メンバM1により直結され、前記第1リングギヤR1と第3サンギヤS3とは第2回転メンバM2により直結され、前記第2ピニオンキャリアPC2と前記第3リングギヤR3とは第3回転メンバM3により直結される。したがって、3組の遊星歯車PG1,PG2,PG3は、第1回転メンバM1と第2回転メンバM2と第3回転メンバM3と第1ピニオンキャリアPC1と第2リングギヤR2と第3ピニオンキャリアPC3との6つの回転要素を有する。
前記差動装置の6つの回転要素に対する動力源E,MG1,MG2と出力軸OUTと各係合要素LB,HC,HLB,EC,SC,MGCの連結関係について説明する。
前記第1回転メンバM1(S1,S2)には、第2モータジェネレータMG2が連結されている。
前記第2回転メンバM2(R1,R3)には、入出力要素の何れにも連結されていない。
前記第3回転メンバM3(PC2,R3)には、エンジンクラッチECを介してエンジンEが連結されている。また、エンジンクラッチEC及びシリーズクラッチSCを介して第1モータジェネレータMG1が連結されている。つまり、前記エンジンEと第1モータジェネレータMG1とは、シリーズクラッチSCを介して連結されている。
前記第1ピニオンキャリアPC1には、ハイクラッチHCを介して第2モータジェネレータMG2が連結されている。また、ローブレーキLBを介して変速機ケースTCに連結されている。
前記第2リングギヤR2には、モータジェネレータクラッチMGCを介して第1モータジェネレータMG1が連結されている。また、ハイローブレーキHLBを介して変速機ケースTCに連結されている。
前記第3ピニオンキャリアPC3には、出力軸OUTが連結されている。なお、出力軸OUTからは、図外のプロペラシャフトやディファレンシャルやドライブシャフトを介して左右の駆動輪に駆動力が伝達される。
上記連結関係により、図2に示す共線図上において、第1モータジェネレータMG1(R2)、エンジンE(PC2,R3)、出力軸OUT(PC3)、第2モータジェネレータMG2(S1,S2)の順に配列され、遊星歯車列の動的な動作を簡易的に表せる剛体レバーモデル(第1遊星歯車PG1のレバー(1)、第2遊星歯車PG2のレバー(2)、第3遊星歯車PG3のレバー(3))を導入することができる。ここで、「共線図」とは、差動歯車のギヤ比を考える場合、式により求める方法に代え、より簡単で分かりやすい作図により求める方法で用いられる速度線図であり、縦軸に各回転要素の回転数(回転速度)をとり、横軸にリングギヤ、キャリア、サンギヤ等の各回転要素をとり、各回転要素の間隔をサンギヤとリングギヤの歯数比に基づく共線図レバー比(α、β、δ)になるように配置したものである。
前記ハイクラッチHCは、油圧により締結される多板摩擦クラッチであり、図6の共線図上において、第2モータジェネレータMG2の回転速度軸と一致する位置に配置され、図2及び図3の共線図に示すように、締結によりハイ側変速比を分担する「2速固定変速比モード」と「ハイ側無段変速比モード」と「ハイギヤ固定変速比モード」を実現する。
前記エンジンクラッチECは、油圧により締結される多板摩擦クラッチであり、図6の共線図上において、エンジンEとの回転速度軸と一致する位置に配置され、締結によりエンジンEの回転とトルクを、エンジン入力回転要素である第3回転メンバM3(PC2,R3)に入力する。
前記シリーズクラッチSCは、油圧により締結される多板摩擦クラッチであり、図6の共線図上において、エンジンEと第1モータジェネレータMG1とを連結する位置に配置され、締結によりエンジンEと第1モータジェネレータMG1とを連結する。
前記モータジェネレータクラッチMGCは、油圧により締結される多板摩擦クラッチであり、図6の共線図上において、第1モータジェネレータMG1と第2リングギヤR2を連結する位置に配置され、第1モータジェネレータMG1と第2リングギヤR2との締結解除を行う。
前記ローブレーキLBは、油圧により締結される多板摩擦ブレーキであり、図6の共線図上において、第2モータジェネレータMG2の回転速度軸より外側位置に配置され、図2及び図3の共線図に示すように、締結によりロー側変速比を分担する「ローギヤ固定変速比モード」と「ロー側無段変速比モード」を実現する。
前記ハイローブレーキHLBは、油圧により締結される多板摩擦ブレーキであり、図6の共線図上において、第1モータジェネレータMG1の回転速度軸と一致する位置に配置され、図2及び図3の共線図に示すように、ローブレーキLBと共に締結することにより変速比をアンダードライブ側の「ローギヤ固定変速比モード」とし、ハイクラッチHCと共に締結することにより変速比をオーバードライブ側の「ハイギヤ固定変速比モード」とする。
次に、ハイブリッド車の制御系を説明する。
実施例1におけるハイブリッド車の制御系は、図1に示すように、エンジンコントローラ1と、モータコントローラ2と、インバータ3と、バッテリ4と、油圧制御装置5と、統合コントローラ6と、アクセル開度センサ7と、車速センサ8と、エンジン回転数センサ9と、第1モータジェネレータ回転数センサ10と、第2モータジェネレータ回転数センサ11と、第3リングギヤ回転数センサ12とを有して構成されている。
前記エンジンコントローラ1は、アクセル開度センサ7からのアクセル開度APとエンジン回転数センサ9からのエンジン回転数Neを入力する統合コントローラ6からの目標エンジントルク指令等に応じ、エンジン動作点(Ne,Te)を制御する指令を、例えば、図外のスロットルバルブアクチュエータへ出力する。
前記モータコントローラ2は、レゾルバによる両モータジェネレータ回転数センサ10、11からのモータジェネレータ回転数N1,N2を入力する統合コントローラ6からの目標モータジェネレータトルク指令等に応じ、第1モータジェネレータMG1のモータ動作点(N1,T1)と、第2モータジェネレータMG2のモータ動作点(N2,T2)と、をそれぞれ独立に制御する指令をインバータ3へ出力する。なお、このモータコントローラ2からは、バッテリ4の充電状態をあらわすバッテリS.O.Cの情報が統合コントローラ6に対して出力される。
前記インバータ3は、前記第1モータジェネレータMG1と第2モータジェネレータMG2との各ステータコイルに接続され、モータコントローラ2からの指令により独立した3相交流を作り出す。このインバータ3には、力行時に放電し回生時に充電するバッテリ4が接続されている。
前記油圧制御装置5は、統合コントローラ6からの油圧指令に基づいて、ハイクラッチHCと、エンジンクラッチECと、シリーズクラッチSCと、モータジェネレータクラッチMGCと、ローブレーキLBと、ハイローブレーキHLBと、の締結油圧制御及び開放油圧制御を行う。この締結油圧制御及び開放油圧制御には、滑り締結制御や滑り開放制御による半クラッチ制御も含む。
前記統合コントローラ6は、アクセル開度センサ7からのアクセル開度APと、車速センサ8からの車速VSPと、エンジン回転数センサ9からのエンジン回転数Neと、第1モータジェネレータ回転数センサ10からの第1モータジェネレータ回転数N1と、第2モータジェネレータ回転数センサ11からの第2モータジェネレータ回転数N2と、第3リングギヤ回転数センサ12からの駆動力合成変速機入力回転数Ni等の情報を入力し、所定の演算処理を行う。そして、エンジンコントローラ1、モータコントローラ2、油圧制御装置5に対し演算処理結果にしたがって制御指令を出力する。
なお、統合コントローラ6とエンジンコントローラ1、および、統合コントローラ6とモータコントローラ2とは、情報交換のためにそれぞれ双方向通信線14、15により接続されている。
次に、ハイブリッド車の走行モードについて説明する。
走行モードとしては、ローギヤ固定変速比モード(以下、「Lowモード」という。)と、ロー側無段変速比モード(以下、「Low-iVTモード」という。)と、2速固定変速比モード(以下、「2ndモード」という。)と、ハイ側無段変速比モード(以下、「High-iVTモード」という。)と、ハイギヤ固定変速比モード(以下、「Highモード」という。)と、の5つの走行モードを有する。
前記5つの走行モードについては、エンジンEを用いないで両モータージェネレータMG1,MG2のみで走行する電気自動車モード(以下、「EVモード」という。)と、エンジンEと両モータージェネレータMG1,MG2を用いて走行するハイブリッド車モード(以下、「HEVモード」という。)とに分けられる。
よって、図2(EVモード関連の5つの走行モード)及び図3(HEVモード関連の5つの走行モード)に示すように、「EVモード」と「HEVモード」とを合わせると「10の走行モード」が実現されることになる。
ここで、図2(a)は「EV-Lowモード」の共線図、図2(b)は「EV-Low-iVTモード」の共線図、図2(c)は「EV-2ndモード」の共線図、図2(d)は「EV-High-iVTモード」の共線図、図2(e)は「EV-Highモード」の共線図である。また、図3(a)は「HEV-Lowモード」の共線図、図3(b)は「HEV-Low-iVTモード」の共線図、図3(c)は「HEV-2ndモード」の共線図、図3(d)は「HEV-High-iVTモード」の共線図、図3(e)は「HEV-Highモード」の共線図である。
前記「Lowモード」は、図2(a)及び図3(a)の共線図に示すように、ローブレーキLBを締結し、ハイクラッチHCを開放し、ハイローブレーキHLBを締結し、シリーズクラッチSCを開放し、モータジェネレータクラッチMGCを締結することで得られるローギヤ固定変速比モードである。
前記「Low-iVTモード」は、図2(b)及び図3(b)の共線図に示すように、ローブレーキLBを締結し、ハイクラッチHCを開放し、ハイローブレーキHLBを開放し、シリーズクラッチSCを開放し、モータジェネレータクラッチMGCを締結することで得られるロー側無段変速比モードである。
前記「2ndモード」は、図2(c)及び図3(c)の共線図に示すように、ローブレーキLBを締結し、ハイクラッチHCを締結し、ハイローブレーキHLBを開放し、シリーズクラッチSCを開放し、モータジェネレータクラッチMGCを締結することで得られる2速固定変速比モードである。
前記「High-iVTモード」は、図2(d)及び図3(d)の共線図に示すように、ローブレーキLBを開放し、ハイクラッチHCを締結し、ハイローブレーキHLBを開放し、シリーズクラッチSCを開放し、モータジェネレータクラッチMGCを締結することで得られるハイ側無段変速比モードである。
前記「Highモード」は、図2(e)及び図3(e)の共線図に示すように、ローブレーキLBを開放し、ハイクラッチHCを締結し、ハイローブレーキHLBを締結し、シリーズクラッチSCを開放し、モータジェネレータクラッチMGCを締結することで得られるハイギヤ固定変速比モードである。
そして、前記「10の走行モード」のモード遷移制御は、統合コントローラ6により行われる。すなわち、統合コントローラ6には、要求駆動力Fdrv(アクセル開度APにより求められる。)と車速VSPとバッテリS.O.Cによる三次元空間に、例えば、図4に示すような前記「10の走行モード」を割り振った走行モードマップが予め設定されていて、車両走行時等においては、要求駆動力Fdrvと車速VSPとバッテリS.O.Cの各検出値により走行モードマップが検索され、要求駆動力Fdrvと車速VSPにより決まる車両動作点やバッテリ充電量に応じた最適な走行モードが選択される。なお、図4は三次元走行モードマップをバッテリS.O.Cが充分な容量域のある値で切り取ることにより、要求駆動力Fdrvと車速VSPとの二次元によりあらわした走行モードマップの一例である。
さらに、シリーズクラッチSCとモータジェネレータクラッチMGCとを採用したことに伴い、上記「10の走行モード」に加え、図5に示すように、発進時等で選択されるシリーズローギヤ固定変速比モード(以下、「S-Lowモード」という。)が追加される。この「S-Lowモード」は、ローブレーキLBとハイローブレーキHLBを締結し、エンジンクラッチECとハイクラッチHCとモータジェネレータクラッチMGCを開放し、シリーズクラッチSCを締結することで得られる。
つまり、上記「10の走行モード」はパラレル型ハイブリッド車としての走行モードであるが、シリーズローギヤ固定変速比モードである「S-Lowモード」については、図6に示すように、エンジンEと第1モータジェネレータMG1とを共線図から切り離し、エンジンEにより第1モータジェネレータMG1を駆動して発電し、該第1モータジェネレータMG1による発電電力を受け入れて充電するバッテリ4と、該バッテリ4の充電電力を用いて第2モータジェネレータMG2を駆動するというシリーズ型ハイブリッド車としての走行モードということができる。
前記走行モードマップの選択により、「EVモード」と「HEVモード」との間においてモード遷移を行う場合には、図5に示すように、エンジンEの始動・停止と、エンジンクラッチECを締結・開放する制御が実行される。また、「EVモード」の5つのモード間でのモード遷移や「HEVモード」の5つのモード間でのモード遷移を行う場合には、図5に示すON/OFF作動表にしたがって行われる。
次に、作用を説明する。
[「固定変速比モード」から「無段変速比モード」へのモード遷移制御]
実施例1では、上記「HEVモード」または「EVモード」のうち、「固定変速比モード」から「無段変速比モード」へのモード遷移パターンとしては、
(1) 「Lowモード」から「Low-iVTモード」(ハイローブレーキHLBの開放)
(2) 「2ndモード」から「High-iVTモード」(ローブレーキLBの開放)
(3) 「Highモード」から「High-iVTモード」(ローブレーキLBの開放)
との3つのモード遷移パターンを有する。
そして、前記統合コントローラ6においては、上記(1)のパターンによるモード遷移時、モード遷移前の「固定変速比モード(Lowモード)」において、ハイローブレーキHLBの伝達トルクが、第1モータジェネレータMG1の出力可能トルク以下となるように、ハイローブレーキHLBにより固定された回転要素(第2リングギヤR2)に接続される第1モータジェネレータMG1以外のトルク発生手段(第2モータジェネレータMG2とエンジンE)のトルクを補正する。
また、上記(2),(3)のパターンによるモード遷移時、モード遷移前の「固定変速比モード(2ndモード、Highモード)」において、ローブレーキLBの伝達トルクが、第2モータジェネレータMG2の出力可能トルク以下となるように、ローブレーキLBにより固定された回転要素(第1サンギヤS1と第2サンギヤS2)に接続される第2モータジェネレータMG2以外のトルク発生手段(第1モータジェネレータMG1とエンジンE)のトルクを補正する。
そして、上記(1)のパターンによるモード遷移要求が出されると、ハイローブレーキHLBにより固定された回転要素に接続される第1モータジェネレータMG1のトルクが立ち上がるのを待ってハイローブレーキHLBを切り離し「無段変速比モード(Low-iVTモード)」へモード遷移する。
また、上記(2),(3)のパターンによるモード遷移要求が出されると、ローブレーキLBにより固定された回転要素に接続される第2モータジェネレータMG2のトルクが立ち上がるのを待ってローブレーキLBを切り離し「無段変速比モード(High-iVTモード)」へモード遷移する。
以下、これらモード遷移パターンのうち、「HEV-Lowモード」から「HEV-Low-iVTモード」へのモード遷移を代表例とし、実施例1のモード遷移制御作用を説明する。
[モード遷移制御処理]
図7は実施例1の統合コントローラ6にて実行される「HEV-Lowモード」から「HEV-Low-iVTモード」へのモード遷移時におけるモード遷移制御処理の流れを示すフローチャートで、以下、各ステップについて説明する(モード遷移制御手段)。なお、この処理は、「HEV-Lowモード」の選択時に開始される。
ステップS401では、車両状態の検出を行う。アクセル開度APO、車速VSP、バッテリS.O.C等を検出する。これらのパラメータを元に、車両の目標駆動力Fを決定し、ステップS402へ移行する。
ステップS402では、ステップS401での各パラメータの検出及び目標駆動力Fの決定に続き、車両状態とドライバのアクセル操作、燃費等を考慮してエンジントルクTeと第2モータジェネレータトルクT2を決定し、ステップS403へ移行する。
まず、エンジントルクTeを、目標駆動力FとバッテリS.O.Cに応じて決定する。その上で、以下に示す「HEV-Lowモード」の制御則、
T2=k1F+k2Te …(1)
により、第2モータジェネレータトルクT2を決定する。
ステップS403では、ステップS402でのエンジントルクTeと第2モータジェネレータトルクT2の決定に続き、「HEV-Lowモード」時にハイローブレーキHLBにて固定された第2リングギヤR2に接続される第1モータジェネレータMG1が、機械的に出力できるトルク上限値と、「HEV-Lowモード」時にハイローブレーキHLBにて固定された第2リングギヤR2に接続される第1モータジェネレータMG1が、発熱しないトルク上限値と、のセレクトローにより、発熱しない範囲で出力できる最大トルクを第1モータジェネレータ出力可能トルクT1maxとし、ステップS404へ移行する(モータ出力可能トルク演算手段)。
ここで、「発熱しないトルク上限値」を決める際は、モード遷移に要する時間を実験やシミュレーションにより予測し、この時間に応じて、例えば、図8に示すようなテーブルを用いることにより決めても良い。
ステップS404では、ステップS403での第1モータジェネレータ出力可能トルクT1maxの算出に続き、ハイローブレーキHLBの伝達トルクTBを、以下に示すエンジントルクTeと第2モータジェネレータトルクT2との関係式から推定し、ステップS405へ移行する。
TB=k3F+k4Te+k5T2 …(2)
ステップS405では、ステップS404でのハイローブレーキHLBの伝達トルクTBの推定に続き、ハイローブレーキ伝達トルクTBが第1モータジェネレータ出力可能トルクT1maxより大きいか否かを判断し、YESの場合は、モード遷移時に駆動力の抜けが発生してしまうのでステップS406へ移行し、NOの場合は、モード遷移時に駆動力の抜けが発生しないためステップS407へ移行する。
ステップS406では、ステップS405でのTB>T1maxとの判断に続き、ハイローブレーキ伝達トルクTBが第1モータジェネレータ出力可能トルクT1max以下となるように、エンジントルクTeと第2モータジェネレータトルクT2を再配分することにより補正し、ステップS407へ移行する。
ここで、ハイローブレーキ伝達トルクTBを第1モータジェネレータ出力可能トルクT1max以下とするためには、式(2)から以下の関係が成り立てばよいことがわかる。
T1max≧k3F+k4Te+k5T2 …(3)
この式(3)と式(1)の両方を満足するエンジントルクTe、第2モータジェネレータトルクT2に決定する。
ステップS407では、ステップS405でのTb≦T1maxの判断、または、ステップS406でのT2,Teトルク補正制御に続き、「HEV-Low-iVTモード」へのモード遷移要求が有るか否かを判断し、YESの場合はステップS408へ移行し、NOの場合はステップS401へ戻る。
ステップS408では、ステップS407での「HEV-Low-iVTモード」へのモード遷移要求有りとの判断に続き、第1モータジェネレータMG1へトルク指令を出力し、ステップS409へ移行する。
ステップS409では、ステップS408での第1モータジェネレータMG1へトルク指令に続き、第1モータジェネレータトルクT1が発生したか否かを判断し、YESの場合はステップS410へ移行し、NOの場合はステップS409の判断を繰り返す。
ステップS410では、ステップS409での第1モータジェネレータトルクT1の発生であるとの判断に続き、ハイローブレーキHLBの開放指令を出力し、ステップS411へ移行する。
ステップS411では、ステップS410でのハイローブレーキHLBの開放指令に続き、ハイローブレーキHLBによる伝達トルクTBがゼロになるのを待って、「HEV-Low-iVTモード」へ移行する。
[モード遷移制御作用]
実施例1の「HEV-Lowモード」から「HEV-Low-iVTモード」へのモード遷移制御作用を説明するにあたって、エンジントルクTeと第2モータジェネレータトルクT2との補正を行うことなく、第1モータジェネレータトルクT1が立ち上がるのを待ってハイローブレーキHLBを切り離す場合のモード遷移制御作用を説明する。
図9では、第1モータジェネレータMG1が接続される第2リングギヤR2がハイローブレーキHLBによりトランスミッションケースTCに固定されていて、ハイローブレーキHLBの伝達トルクで支持されている回転状態から、ハイローブレーキHLBが切り離されて第2リングギヤR2が第1モータジェネレータトルクT1により支持される回転状態に遷移する際に、第1モータジェネレータトルクT1の応答遅れによる駆動力の抜けを防止するため、時刻k1から第1モータジェネレータトルクT1の立ち上げを開始し、立ち上がりを確認してハイローブレーキHLBを切り離すようにしている。
このシーケンス制御により、第1モータジェネレータトルクT1が目標値に到達する前にハイローブレーキHLBによる伝達トルクが無くなって、ハイローブレーキHLBが支持するトルクが不足して、駆動力が抜けるを防止する。
しかし、第1モータジェネレータトルクT1には機械的に決まる制限や熱の発生を考慮した制限がある。この制限により、図9に示すように、ハイローブレーキ伝達トルクTBが第1モータジェネレータ出力可能トルクT1maxを上回っている場合、時刻k2〜k3の間のハイローブレーキHLBによる伝達トルクを、第1モータジェネレータトルクT1に十分置き換えることができずに、ハイローブレーキHLBがスリップしてしまい、駆動力の抜けが発生することがある。
これに対し、実施例1のモード遷移制御装置では、図10に示すようなモード遷移制御作用を示す。
すなわち、時刻k1以前は、「HEV-Lowモード」であり、ドライバの運転操作、車両状態に応じて、エンジントルクTeと第2モータジェネレータトルクT2を配分する。
時刻k1から時刻k3までは、モード遷移フェーズであり、図7に示すような制御を行う。時刻k3以降は、「HEV-Low-iVTモード」であり、ドライバの運転操作、車両状態に応じて、エンジントルクTeと第1モータジェネレータトルクT1と第2モータジェネレータトルクT2を配分する。
時刻k1から時刻k3の間では、図7のフローチャートに示した制御により、次式のような関係が成り立つ。
TB≦T1max …(5)
これにより、第1モータジェネレータトルクT1が目標トルクに到達した時刻k2から「HEV-Low-iVTモード」の制御を開始する時刻k3の間では、ハイローブレーキ伝達トルクTBはゼロとなり、ハイローブレーキHLBのスリップを防止できる。これにより、ハイローブレーキ伝達トルクTBが第1モータジェネレータ出力可能トルクT1maxを上回っている場合であっても、駆動力の抜けを確実に防止することができる。
次に、効果を説明する。
実施例1のハイブリッド車のモード遷移制御装置にあっては、下記に列挙する効果を得ることができる。
(1) 動力源としてエンジンEと少なくとも2つのモータジェネレータMG1,MG2を有し、これらのエンジンE及びモータジェネレータMG1,MG2と駆動出力部材とが接続される差動装置を有する駆動力合成変速機を備えたハイブリッド車において、前記駆動力合成変速機は、摩擦締結要素の締結・開放制御により、無段変速比を得る少なくとも1つの「無段変速比モード」と、固定変速比を得る少なくとも1つの「固定変速比モード」と、を有し、前記「固定変速比モード」時にブレーキにて固定された回転要素に接続されるモータジェネレータの出力可能トルクを演算するモータ出力可能トルク演算手段(ステップS403)と、前記「固定変速比モード」から前記「無段変速比モード」へのモード遷移時、「固定変速比モード」において、前記ブレーキの伝達トルクが、前記モータ出力可能トルク以下となるように、ブレーキにより固定された回転要素に接続されるモータジェネレータ以外のトルク発生手段のトルクを補正し(ステップS406)、ブレーキにより固定された回転要素に接続されるモータジェネレータのトルクが立ち上がるのを待ってブレーキを切り離し「無段変速比モード」へモード遷移するモード遷移制御手段(図7)と、を設けたため、「固定変速比モード」から「無段変速比モード」へのモード遷移時、モータ発生トルクに制限がある場合を含め、確実に駆動力抜けの発生を防止することができる。
(2) 前記モータ出力可能トルク演算手段(ステップS403)は、「固定変速比モード」時にブレーキにて固定された回転要素に接続されるモータジェネレータが、機械的に出力できるトルク上限値を演算するため、モータジェネレータトルクが機械的トルク範囲を超えず、駆動力抜けの発生を確実に回避することができる。
(3) 前記モータ出力可能トルク演算手段(ステップS403)は、「固定変速比モード」時にブレーキにて固定された回転要素に接続されるモータジェネレータが、発熱しないトルク上限値を演算するため、モータジェネレータの発熱を抑制でき、この結果、モータジェネレータ出力の低下や高性能なモータジェネレータ冷却器によるコスト増を抑えることができる。
(4) 前記モータ出力可能トルク演算手段(ステップS403)は、モード遷移に要する時間を予測し、モータジェネレータのトルク上限値を演算するため、ブレーキ開放時にモータジェネレータの発熱を確実に抑制することができる。
(5) 前記差動装置は、シングルピニオン型の第1遊星歯車PG1と第2遊星歯車PG2と第3遊星歯車PG3により構成し、前記駆動力合成変速機は、第1サンギヤS1と第2サンギヤS2とを第1回転メンバM1により直結し、第1リングギヤR1と第3サンギヤS3とを第2回転メンバM2により直結し、第2ピニオンキャリアPC2と第3リングギヤR3とを第3回転メンバM3により直結し、前記第1回転メンバM1と前記第2回転メンバM2と第3回転メンバM3と第1ピニオンキャリアPC1と第2リングギヤR2と第3ピニオンキャリアPC3との6つの回転要素を有し、前記第1回転メンバM1に、第2モータジェネレータMG2を連結し、前記第3回転メンバM3に、エンジンクラッチECを介してエンジンEを連結すると共にエンジンクラッチEC及びシリーズクラッチSCを介して第1モータジェネレータMG1を連結し、前記第1ピニオンキャリアPC1に、ハイクラッチHCを介して第2モータジェネレータMG2を連結すると共にローブレーキLBを介して変速機ケースTCに連結し、前記第2リングギヤR2に、モータジェネレータクラッチMGCを介して第1モータジェネレータMG1を連結すると共にハイローブレーキHLBを介して変速機ケースTCに連結し、前記第3ピニオンキャリアPC3に、前記駆動出力軸OUTを連結したため、「Lowモード」から「Low-iVTモード」、「2ndモード」から「High-iVTモード」、「Highモード」から「High-iVTモード」、の3つのモード遷移パターンにおいて、(1)〜(4)に記載した効果を享受することができる。
以上、本発明のハイブリッド車のモード遷移制御装置を実施例1に基づき説明してきたが、具体的な構成については、この実施例1に限られるものではなく、特許請求の範囲の各請求項に係る発明の要旨を逸脱しない限り、設計の変更や追加等は許容される。
例えば、実施例1では、「無段変速比モード」から「固定変速比モード」へのモード遷移例として、「HEV-Lowモード」から「HEV-Low-iVTモード」へのモード遷移の場合について説明したが、「EV-Lowモード」から「EV-Low-iVTモード」へのモード遷移の場合、「HEV-2ndモード」から「HEV-High-iVTモード」へのモード遷移の場合、「EV-2ndモード」から「EV-High-iVTモード」へのモード遷移の場合、「HEV-Highモード」から「HEV-High-iVTモード」へのモード遷移の場合、「EV-Highモード」から「EV-High-iVTモード」へのモード遷移の場合にも本発明を適用できるのは勿論である。
実施例1のモード遷移制御装置は、3つのシングルピニオン型遊星歯車により構成された差動装置を有する駆動力合成変速機を搭載したハイブリッド車への適用例を示したが、例えば、特開2003−32808号公報等に記載されているようにラビニョウ型遊星歯車により構成された差動装置を有する駆動力合成変速機を搭載したハイブリッド車にも適用することができる。さらに、動力源としてエンジンと少なくとも2つのモータを有し、これらのエンジン及びモータと駆動出力部材とが接続される差動装置を有する駆動力合成変速機を備え、走行モードとして、少なくとも1つの「無段変速比モード」と「固定変速比モード」とを有する他のハイブリッド車にも適用することができる。
実施例1のモード遷移制御装置が適用されたハイブリッド車を示す全体システム図である。 実施例1のモード遷移制御装置を搭載したハイブリッド車において電気自動車モードでの5つの走行モードをあらわす共線図である。 実施例1のモード遷移制御装置を搭載したハイブリッド車においてハイブリッド車モードでの5つの走行モードをあらわす共線図である。 実施例1のモード遷移制御装置を搭載したハイブリッド車において走行モードの選択に用いられる走行モードマップの一例を示す図である。 実施例1のモード遷移制御装置を搭載したハイブリッド車において「10の走行モード」でのエンジン・エンジンクラッチ・モータジェネレータ・ローブレーキ・ハイクラッチ・ハイローブレーキ・シリーズクラッチ・モータジェネレータクラッチの作動表である。 実施例1のモード遷移制御装置を搭載したハイブリッド車において各係合要素との関係を示す共線図である。 実施例1の統合コントローラにて実行される「HEV-Lowモード」から「HEV-Low-iVTモード」へのモード遷移時におけるモード遷移制御処理の流れを示すフローチャートである。 実施例1のモード遷移に要する時間に対する第1モータジェネレータ出力可能トルクテーブルの一例を示す図である。 ハイローブレーキの伝達トルク補正を行わない場合の「HEV-Lowモード」から「HEV-Low-iVTモード」へのモード遷移時におけるモード遷移要求特性・ブレーキ伝達トルク特性・第1モータジェネレータトルク特性・第1モータジェネレータ回転数特性・駆動力特性をそれぞれ示すタイムチャートである。 実施例1での「HEV-Lowモード」から「HEV-Low-iVTモード」へのモード遷移時におけるモード遷移要求特性・ブレーキ伝達トルク特性・第1モータジェネレータトルク特性・第1モータジェネレータ回転数特性・駆動力特性をそれぞれ示すタイムチャートである。
符号の説明
E エンジン
MG1 第1モータジェネレータ(モータ)
MG2 第2モータジェネレータ(モータ)
OUT 駆動出力軸(駆動出力部材)
PG1 第1遊星歯車
PG2 第2遊星歯車
PG3 第3遊星歯車
HC ハイクラッチ(第1クラッチ)
EC エンジンクラッチ(第2クラッチ)
SC シリーズクラッチ(第3クラッチ)
MGC モータジェネレータクラッチ(第4クラッチ)
LB ローブレーキ(第1ブレーキ)
HLB ハイローブレーキ(第2ブレーキ)
1 エンジンコントローラ
2 モータコントローラ
3 インバータ
4 バッテリ
5 油圧制御装置
6 統合コントローラ
7 アクセル開度センサ
8 車速センサ
9 エンジン回転数センサ
10 第1モータジェネレータ回転数センサ
11 第2モータジェネレータ回転数センサ
12 第3リングギヤ回転数センサ

Claims (4)

  1. 動力源としてエンジンと少なくとも2つのモータを有し、これらのエンジン及びモータと駆動出力部材とが接続される差動装置を有する駆動力合成変速機を備えたハイブリッド車において、
    前記駆動力合成変速機は、摩擦締結要素の締結・開放制御により、無段変速比を得る少なくとも1つの無段変速比モードと、固定変速比を得る少なくとも1つの固定変速比モードと、を有し、
    前記固定変速比モード時にブレーキにて固定された回転要素に接続されるモータの出力可能トルクを演算するモータ出力可能トルク演算手段と、
    前記固定変速比モードから前記無段変速比モードへのモード遷移時、固定変速比モードにおいて、前記ブレーキの伝達トルクが、前記モータ出力可能トルク以下となるように、ブレーキにより固定された回転要素に接続されるモータ以外のトルク発生手段のトルクを補正し、ブレーキにより固定された回転要素に接続されるモータのトルクが立ち上がるのを待ってブレーキを切り離し無段変速比モードへモード遷移するモード遷移制御手段と、
    を設けたことを特徴とするハイブリッド車のモード遷移制御装置。
  2. 請求項1に記載されたハイブリッド車のモード遷移制御装置において、
    前記モータ出力可能トルク演算手段は、固定変速比モード時にブレーキにて固定された回転要素に接続されるモータが、機械的に出力できるトルク上限値を演算することを特徴とするハイブリッド車のモード遷移制御装置。
  3. 請求項1に記載されたハイブリッド車のモード遷移制御装置において、
    前記モータ出力可能トルク演算手段は、モード遷移に要する時間を予測し、この予測時間が長くなるほど、固定変速比モード時にブレーキにて固定された回転要素に接続されるモータのトルク上限値を小さく演算することを特徴とするハイブリッド車のモード遷移制御装置。
  4. 請求項1乃至の何れか1項に記載されたハイブリッド車のモード遷移制御装置において、
    前記差動装置は、シングルピニオン型の第1遊星歯車と第2遊星歯車と第3遊星歯車により構成し、
    前記駆動力合成変速機は、第1サンギヤと第2サンギヤとを第1回転メンバにより直結し、第1リングギヤと第3サンギヤとを第2回転メンバにより直結し、第2ピニオンキャリアと第3リングギヤとを第3回転メンバにより直結し、前記第1回転メンバと前記第2回転メンバと第3回転メンバと第1ピニオンキャリアと第2リングギヤと第3ピニオンキャリアとの6つの回転要素を有し、
    前記第1回転メンバに、第2モータジェネレータを連結し、前記第3回転メンバに、第2クラッチを介してエンジンを連結すると共に第2クラッチ及び第3クラッチを介して第1モータジェネレータを連結し、前記第1ピニオンキャリアに、第1クラッチを介して第2モータジェネレータを連結すると共に第1ブレーキを介して変速機ケースに連結し、前記第2リングギヤに、第4クラッチを介して第1モータジェネレータを連結すると共に第2ブレーキを介して変速機ケースに連結し、前記第3ピニオンキャリアに、前記駆動出力部材を連結したことを特徴とするハイブリッド車のモード遷移制御装置。
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