JP4240274B2 - 熱収縮性ポリエステル系フィルム - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、熱収縮性ポリエステル系フィルムに関し、特にラベル用途に好適な熱収縮性ポリエステル系フィルムに関する。さらに詳しくは、ボトルのラベル用であって、熱収縮によるシワ、収縮斑、歪みの発生が極めて少ない熱収縮性ポリエステル系フィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】
熱収縮性フィルム、特にボトルの胴部のラベル用の熱収縮性フィルムとしては、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン等からなるフィルムが主として用いられている。しかし、ポリ塩化ビニルについては、近年、廃棄時に焼却する際の塩素系ガス発生が問題となり、ポリエチレンについては、印刷が困難である等の問題がある。さらに、PETボトルの回収リサイクルにあたっては、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン等のPET以外の樹脂のラベルは分別する必要がある。このため、これらの問題の無いポリエステル系の熱収縮性フィルムが注目を集めている。
【0003】
また、近年、飲料用ペットボトルのリサイクルに関して、ボトルに装着されたラベルは印刷が施されるのが通常でありそのままでは再生に不向きであることからボトルの再生前に剥がされることが多い。また、その手段として主収縮方向と直交する形でミシン目が設けられることがある。
【0004】
しかし、従来の熱収縮性ポリエステル系フィルムはボトルに装着された際のミシン目カット性に難点があり、ボトルの形状やミシン目の形態によってはラベルがミシン目に沿って切断され難いケースがあり、素手のみで剥がすことが困難となる場合がある。
【0005】
このように、ボトルのラベル用途の場合、これまでのポリエステル系熱収縮性フィルムではミシン目カット性が不十分であった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記問題点を解決するものであり、その目的とするところは、ボトルのラベル用、特にペットボトルのラベル用の熱収縮性ポリエステル系フィルムであって、収縮によるシワ、収縮斑、歪みの発生が極めて少なく、ラベルの主収縮方向と直交する方向のミシン目カット性に優れた熱収縮性ポリエステル系フィルムを提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の熱収縮性ポリエステル系フィルムは、ポリエステルと非相溶な熱可塑性樹脂を15重量%以上含み、横一軸延されてなり、ルムの温湯収縮率が、主収縮方向において、処理温度85℃・処理時間10秒で30%以上であり、主収縮方向と直交する方向において、85℃・10秒で10%以下であり、主収縮方向に10%の熱収縮後における主収縮方向と直交する方向の引裂き伝播抵抗が1500mN以下であることを特徴とするものであり、そのことによりミシン目カット性が解決される。ここでいう熱収縮率とは、下記のように定義する。フィルムを10cm×10cmの正方形に裁断し、所定温度±0.5℃の温水中において、無荷重状態で所定時間処理して熱収縮させた後、フィルムの縦および横方向の寸法を測定し、下記(1)式に従いそれぞれ熱収縮率を求めた。該熱収縮率の大きい方向を主収縮方向とした。
熱収縮率=((収縮前の長さ−収縮後の長さ)/収縮前の長さ)×100(%) (1)
ここでいう引裂き伝播抵抗とは、下記のように定義する。予め10%収縮させたフィルムを縦51mm×横64mmに裁断し、東洋精機(株)製軽荷重引裂き器を用いて測定して得られた値を引裂き伝播抵抗とした。(試料数=5について測定しその平均値をとった。)
ペットボトルのラベルに設けられるラベル切断用のミシン目は、ラベルの主収縮方向と直交する方向に設けられることが通例であり、ミシン目カット性と引裂き伝播抵抗には、フィルム及びそれから作成されたラベルの主収縮方向と直交する方向の引裂き伝播抵抗が低いほどミシン目カット性に優れるというような関係があることを本願発明者らは見出し、これをコントロールすることによって上記目的を得ることができた。この場合において、前記ポリエステル系樹脂と非相溶な熱可塑性樹脂を含むことが、ボトルの形状やミシン目の形態に関わらず、ミシン目カット性に優れたフィルム及びそれから作成されたラベルを供給できるといった点で好適である。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施の形態を具体的に説明する。
【0009】
本発明で使用するポリエステルを構成するジカルボン酸成分としては、テレフタル酸、イソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、オルトフタル酸等の芳香族ジカルボン酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、デカンジカルボン酸等の脂肪族ジカルボン酸、および脂環式ジカルボン酸等が挙げられる。
【0010】
脂肪族ジカルボン酸(例えばアジピン酸、セバシン酸、デカンジカルボン酸等)を含有させる場合、含有率は3モル%未満であることが好ましい。これらの脂肪族ジカルボン酸を3モル%以上含有するポリエステルを使用して得た熱収縮性ポリエステル系フィルムでは、高速装着時のフィルム腰が不十分である。
【0011】
また、3価以上の多価カルボン酸(例えば、トリメリット酸、ピロメリット酸及びこれらの無水物等)を含有させないことが好ましい。これらの多価カルボン酸を含有するポリエステルを使用して得た熱収縮性ポリエステル系フィルムでは、必要な高収縮率を達成しにくくなる。
【0012】
本発明で使用するポリエステルを構成するジオール成分としては、エチレングリコール、プロパンジオール、ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、ヘキサンジオール等の脂肪族ジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール等の脂環式ジオール、芳香族ジオール等が挙げられる。
【0013】
本発明の熱収縮性ポリエステル系フィルムに用いるポリエステルは炭素数3〜6個を有するジオール(例えばプロパンジオール、ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、ヘキサンジオール等)のうち1種以上を含有させて、ガラス転移点(Tg)を60〜75℃に調整したポリエステルが好ましい。
【0014】
また、収縮仕上り性が特に優れた熱収縮性ポリエステル系フィルムとするためには、ネオペンチルグリコールをジオール成分の1種として用いることが好ましい。
【0015】
炭素数8個以上のジオール(例えばオクタンジオール等)、又は3価以上の多価アルコール(例えば、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタン、グリセリン、ジグリセリン等)は、含有させないことが好ましい。これらのジオール、又は多価アルコールを含有するポリエステルを使用して得た熱収縮性ポリエステル系フィルムでは、必要な高収縮率を達成しにくくなる。
【0016】
ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコールはできるだけ含有させないことが好ましい。特にジエチレングリコールは、ポリエステル重合時の副生成成分のため、存在しやすいが、本発明で使用するポリエステルでは、ジエチレングリコールの含有率が4モル%未満であることが好ましい。
【0017】
なお、本発明の酸成分、ジオール成分の含有率は、2種以上のポリエステルを混合して使用する場合、ポリエステル全体の酸成分、ジオール成分に対する含有率である。混合後にエステル交換がなされているかどうかにはかかわらない.
さらに、熱収縮性フィルムの易滑性を向上させるために、例えば、二酸化チタン、微粒子状シリカ、カオリン、炭酸カルシウムなどの無機滑剤、また例えば、長鎖脂肪酸エステルなどの有機滑剤を含有させるのも好ましい。また、必要に応じて、安定剤、着色剤、酸化防止剤、消泡剤、静電防止剤、紫外線吸収剤等の添加剤を含有させてもよい。
【0018】
上記ポリエステルは、いずれも従来の方法により重合して製造され得る。例えば、ジカルボン酸とジオールとを直接反応させる直接エステル化法、ジカルボン酸ジメチルエステルとジオールとを反応させるエステル交換法などを用いて、ポリエステルが得られる。重合は、回分式および連続式のいずれの方法で行われてもよい。
【0019】
また、引裂き伝播抵抗を低減させる方法として、上記ポリエステルと非相溶である熱可塑性樹脂を少なくとも1種以上配合させることが好ましい。上記ポリエステルと非相溶なポリマーを配合することでフィルム内部に相分離構造が出来あがり、その結果引裂き性が良好なフィルムが達成可能となる。この方法を用いれば、例えばラベルへの特殊なミシン目加工等が不要になるという利点がある。
上記ポリエステルと非相溶なポリマーの例としてはポリプロピレン、ポリエチレン等のα−オレフィン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリメチルペンテン系樹脂、アイオノマー系樹脂、ポリアクリル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリスルホン系樹脂等が挙げられる。
非相溶なポリマーのMFRは20g/10min(260℃・5kg)以下が好ましく、さらに好ましくは15g/10min(260℃・5kg)以下である。MFR20g/10min(260℃・5kg)を越えると相分離構造が不充分となり、ミシン目カット性改良効果が低減するため好ましくない。
【0020】
上記ポリエステルと非相溶な熱可塑性樹脂の配合量は全体の15重量%以上が好ましく、さらに好ましくは18重量%以上である。該熱可塑性樹脂が15%重量未満であるとフィルム内部の相分離構造が不十分で、引裂き抵抗値の低下が実用レベルに至らず好ましくない。
【0021】
本発明の熱収縮性ポリエステル系フィルムは、温水中で無荷重状態で処理して収縮前後の長さから、熱収縮率=((収縮前の長さ−収縮後の長さ)/収縮前の長さ)×100(%)の式で算出したフィルムの温湯収縮率が、主収縮方向において、処理温度85℃・処理時間10秒で30%以上であり、好ましくは35以上であり、主収縮方向と直交する方向において、85℃・10秒で10%以下であり、好ましくは6%以下である。
【0022】
主収縮方向の温湯収縮率が85℃・10秒で30%未満の場合は、ボトルのラベルとして使用する際に収縮不足が発生しやすく好ましくない。
【0023】
主収縮方向と直交する方向の温湯収縮率が10%を越えるとラベルの高さにズレが生じ易く好ましくない。
【0024】
主収縮方向と直交する方向の引裂き伝播抵抗は1500mN以下が好ましく、さらに好ましくは1200mN以下であり、さらに好ましくは1000mN以下である。このことによりボトルに装着された後のラベルのミシン目カット性が良好となる。引裂き伝播抵抗が1500mNを超えるとミシン目に沿ってラベルが切断されにくく、その結果ペットボトルからラベルを素手で剥がすのが困難となるケースが生じやすい。
【0025】
本発明の熱収縮性ポリエステル系フィルムの厚みは、特に限定するものではないが、ラベル用熱収縮性フィルムとして10〜200μmが好ましく、20〜100μmがさらに好ましい。
【0026】
次に本発明の熱収縮性ポリエステル系フィルムの製造法について、具体例を説明するが、この製造法に限定されるものではない。
【0027】
本発明に用いるポリエステル原料をホッパードライヤー、パドルドライヤー等の乾燥機、または真空乾燥機を用いて乾燥し、200〜300℃の温度で溶融しフィルム状に押し出す。押し出しに際してはTダイ法、チューブラー法等、既存の任意の方法を採用して構わない。押し出し後、急冷して未延伸フィルムを得る。
【0028】
次に、得られた未延伸フィルムを、横方向に3.0倍以上、好ましくは3.5倍以上延伸する。
【0029】
次に、必要により、70〜100℃の温度で熱処理して、熱収縮性ポリエステル系フィルムを得る。
【0030】
延伸の方法は、テンターでの横1軸延伸である
【0031】
なお、本発明の目的を達成するには、主収縮方向としては横方向が実用的であるので、以上では、主収縮方向が横方向である場合の製膜法の例を示したが、主収縮方向を縦方向とする場合も、上記方法における延伸方向を90度変えるほかは、上記方法の操作に準じて製膜することができる。
特に、ポリエステルと非相溶である熱可塑性樹脂を少なくとも1種以上配合させる場合入には下記の製造方が好ましい。
ポリエステルと非相溶である熱可塑性樹脂はできるだけ押出機直前で混合する事が好ましい。前記方法とすることでポリエステルと非相溶である熱可塑性樹脂との偏析が防止でき、安定した特性をえることが可能となる。 好ましい製造方法
【0032】
【実施例】
以下、実施例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、これらの実施例に限定されるものではない。
【0033】
本発明のフィルムの評価方法は下記の通りである。
【0034】
(1)熱収縮率
フィルムを10cm×10cmの正方形に裁断し、所定温度±0.5℃の温水中において、無荷重状態で所定時間処理して熱収縮させた後、フィルムの縦および横方向の寸法を測定し、下記(1)式に従いそれぞれ熱収縮率を求めた。該熱収縮率の大きい方向を主収縮方向とした。
【0035】
熱収縮率=((収縮前の長さ−収縮後の長さ)/収縮前の長さ)×100(%) (1)
【0036】
(2)収縮仕上り性
熱収縮性フィルムに、あらかじめ東洋インキ製造(株)の草・金・白色のインキで3色印刷し、折り径10.8cm×高さ15.1cmのラベルを熱シールを用いて作製した。
【0037】
Fuji Astec Inc製スチームトンネル(型式:SH−1500−L)を用い、通過時間2.5秒、ゾーン温度85℃で、500mlのペットボトル(高さ20.6cm、中央部直径6.5cm)(アサヒ飲料(株)の旨茶に使用されているボトル)を用いてテストした(測定数=20)。
【0038】
評価は目視で行い、基準は下記の通りとした。
【0039】
シワ、飛び上り、収縮不足の何れも未発生 : ○
シワ、飛び上り、又は収縮不足が発生 : ×
【0040】
(3)引裂き伝播抵抗
予め10%収縮させたフィルムを縦51mm×横64mmに裁断し、東洋精機(株)製軽荷重引裂き器を用いて測定し、装置の読み取り値を引裂き伝播抵抗とした。(試料数=5)
【0041】
(4)極限粘度
試料200mgをフェノール/テトラクロロエタン=50/50の混合溶媒20mlに加え、110℃で1時間加熱した後、30℃で測定した。
【0042】
(5)ミシン目カット性
熱収縮性フィルムから折り径10.8cm×高さ15.1cmのラベルを熱シールを用いて作製したのち、主収縮方向と直交する方向にミシン目孔1mm、孔間隔2mmの連続したミシン目を設けた。
【0043】
Fuji Astec Inc製スチームトンネル(型式:SH−1500−L)を用い、通過時間2.5秒、ゾーン温度85℃で、500mlのペットボトル(高さ20.6cm、中央部直径6.5cm)(アサヒ飲料(株)の旨茶に使用されているボトル)へ前記ラベルを装着した(測定数=20)。
【0044】
ペットボトルに装着されたラベルのミシン目の上端又は下端よりを手により切断する官能評価で行い、基準は下記の通りとした。
【0045】
ミシン目に沿ってラベルが切断でき、途中におけるラベルの未切断なし:○
ミシン目に沿ってのラベル切断が困難で、途中でラベルの未切断発生 :×
【0046】
実施例に用いたポリエステルは以下の通りである。
【0047】
ポリエステルA:ポリエチレンテレフタレート(極限粘度(IV)0.75dl/g)
ポリエステルB:エチレングリコール70モル%、ネオペンチルグリコール30モル%とテレフタル酸とからなるポリエステル(IV 0.72dl/g)
ポリエステルC:ポリブチレンテレフタレート(IV 1.20dl/g)
ポリエステルD:ポリエチレンテレフタレート50重量%、二酸化チタン粒子50重量%とからなるポリエステル
【0048】
(実施例1)
ポリエステルA17重量%、ポリエステルB53重量%、ポリエステルC10重量%、ポリメチルペンテン(三井化学(株)「TPX DX845」)20重量%を混合したポリエステル系樹脂を、280℃で溶融しTダイから押出し、チルロールで急冷して未延伸フィルムを得た。
【0049】
該未延伸フィルムを、フィルム温度が80℃になるまで予備加熱した後、テンターで横方向に76℃で4倍に延伸し、厚み45μmの熱収縮性ポリエステル系フィルムを得た。
【0050】
(実施例2)
ポリエステルA17重量%、ポリエステルB53重量%、ポリエステルC10重量%、ポリスチレン(日本ポリスチレン(株)「G797N」)20重量%を混合したポリエステル系樹脂を、280℃で溶融しTダイから押出し、チルロールで急冷して未延伸フィルムを得た。
【0051】
該未延伸フィルムを、実施例1に記載した方法と同様にして、厚み45μmの熱収縮性ポリエステル系フィルムを得た。
【0052】
(実施例3)
ポリエステルA7重量%、ポリエステルB53重量%、ポリエステルC10重量%、ポリエステルD10重量%、ポリプロピレン(グランドポリマー(株)「F102WC」)20重量%を混合したポリエステル系樹脂を、280℃で溶融しTダイから押出し、チルロールで急冷して未延伸フィルムを得た。
【0053】
該未延伸フィルムを、実施例1に記載した方法と同様にして、厚み45μmの熱収縮性ポリエステル系フィルムを得た。
【0054】
(実施例4)ポリエステルA7重量%、ポリエステルB53重量%、ポリエステルC10重量%、ポリエステルD10重量%、実施例2と同じポリスチレン20重量%を混合したポリエステル系樹脂を、280℃で溶融しTダイから押出し、チルロールで急冷して未延伸フィルムを得た。
【0055】
該未延伸フィルムを、実施例1に記載した方法と同様にして、厚み45μmの熱収縮性ポリエステル系フィルムを得た。
【0056】
(実施例5)
ポリエステルA17重量%、ポリエステルB53重量%、ポリエステルC10重量%、アイオノマー(三井化学(株)ハイミラン「1706」)20重量%を混合したポリエステル系樹脂を、280℃で溶融しTダイから押出し、チルロールで急冷して未延伸フィルムを得た。
【0057】
該未延伸フィルムを、実施例1に記載した方法と同様にして、厚み45μmの熱収縮性ポリエステル系フィルムを得た。
【0058】
(実施例6)
ポリエステルA17重量%、ポリエステルB63重量%、ポリメチルペンテン(三井化学(株)「TPX DX845」)20重量%を混合したポリエステル系樹脂を、280℃で溶融しTダイから押出し、チルロールで急冷して未延伸フィルムを得た。
【0059】
該未延伸フィルムを、実施例1に記載した方法と同様にして、厚み80μmの熱収縮性ポリエステル系フィルムを得た。
【0060】
(比較例1)
ポリエステルA35重量%、ポリエステルB55重量%、ポリエステルC10重量%を混合したポリエステルを、280℃で溶融しTダイから押出し、チルロールで急冷して未延伸フィルムを得た。
【0061】
該未延伸フィルムを、実施例1に記載した方法と同様にして、厚み45μmの熱収縮性ポリエステル系フィルムを得た。
【0062】
(比較例2)
ポリエステルA10重量%、ポリエステルB65重量%、ポリエステルC25重量%を混合したポリエステルを、280℃で溶融しTダイから押出し、チルロールで急冷して未延伸フィルムを得た。
【0063】
該未延伸フィルムを、フィルム温度が90℃になるまで予備加熱した後、テンターで横方向に73℃で4倍に延伸し、厚み45μmの熱収縮性ポリエステル系フィルムを得た。
【0064】
(比較例3)
ポリエステルA25重量%、ポリエステルB50重量%、ポリエステルC25重量%を混合したポリエステルを、280℃で溶融しTダイから押出し、チルロールで急冷して未延伸フィルムを得た。
【0065】
該未延伸フィルムを、フィルム温度が88℃になるまで予備加熱した後、テンターで横方向に72℃で4倍に延伸し、厚み45μmの熱収縮性ポリエステル系フィルムを得た。
【0066】
(比較例4)
ポリエステルA15重量%、ポリエステルB75重量%、ポリエステルC10重量%を混合したポリエステルを280℃で溶融しTダイから押出し、チルロールで急冷して未延伸フィルムを得た。
【0067】
該未延伸フィルムを、フィルム温度が87℃になるまで予備加熱した後、テンターで横方向に83℃で5倍に延伸し、厚み50μmの熱収縮性ポリエステル系フィルムを得た。
【0068】
実施例1〜5及び比較例1〜4で得られたフィルムの評価結果を表1に示す。
【0069】
【表1】
Figure 0004240274
【0070】
表1から明らかなように、実施例1〜5で得られたフィルムはいずれも収縮仕上り性が良好であり、且つ主収縮方向と直交する方向の引裂き性に優れていた。本発明の熱収縮性ポリエステル系フィルムは高品質で実用性が高く、特に収縮ラベル用として好適である。
【0071】
一方、比較例1〜4で得られた熱収縮性系フィルムは主収縮方向に垂直な方向の引裂き性が劣る。このように比較例で得られた熱収縮性ポリエステル系フィルムはいずれも品質が劣り、実用性が低いものであった。
【0072】
【発明の効果】
本発明によれば、ボトルのフルラベル用、特にペットボトルのフルラベル用に好適な熱収縮性ポリエステル系フィルムが得られる。
【0073】
本発明の熱収縮性ポリエステル系フィルムは、ボトルのラベルとして使用する場合、熱収縮によるシワ、収縮斑、歪み及び収縮不足の発生が極めて少ない良好な仕上がり性が可能であり、かつ、ラベルの主収縮方向と直交する方向の引裂き性即ちミシン目カット性に優れておりボトルのラベル用途として極めて有用である。
また、ポリエステルと非相溶である熱可塑性樹脂を少なくとも1種以上配合させることにより、例えばラベルへの特殊なミシン目作成が不要になるという利点がある。

Claims (1)

  1. 熱収縮性ポリエステル系フィルムであって、ポリエステルと非相溶な熱可塑性樹脂を15重量%以上含み、横一軸延伸されてなり、該ポリエステル系フルムの温湯収縮率が、主収縮方向において、処理温度85℃・処理時間10秒で30%以上であり、主収縮方向と直交する方向において、85℃・10秒で10%以下であり、主収縮方向に10%の収縮後における主収縮方向と直交する方向の引裂き伝播抵抗が1500mN以下であることを特徴とする熱収縮性ポリエステル系フィルム。
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