JP4240215B2 - ビデオ式3次元位置計測装置およびビデオ式伸び計並びにビデオ式幅計 - Google Patents

ビデオ式3次元位置計測装置およびビデオ式伸び計並びにビデオ式幅計 Download PDF

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Description

本発明は、ビデオカメラを用いて対象物を撮影することによって、その対象物の3次元位置を計測する装置と、その装置を応用した装置であって、材料試験機に用いられて試験片の伸びまたは幅変化を計測するビデオ式伸び計並びにビデオ式幅計に関する。
材料試験機に用いられて試験片の伸びを計測する伸び計として、従来、ビデオ式伸び計が知られている。ビデオ式伸び計では、試験片に2箇所の標線を付し、その試験片を試験中に撮影し、その映像信号を用いた画像処理によって各標線の刻々の位置情報を得て、標線間の刻々の伸びを算出する。
このようなビデオ式伸び計においては、その原理上、試験片の撮影倍率によって標線間距離が変化してしまう。撮影倍率は、カメラの種類、使用するレンズ、およびカメラと試験片との間の距離が決まれば一定の値に確定されるが、カメラと試験片との間の距離は様々な要因によって変化しやすく、この距離の変化がこの種の伸び計の測定誤差の要因となる。
カメラと試験片との間の距離の変化は、試験中における試験片のカメラの光軸方向への変位(以下、前後方向への変位と称する)と、試験片の各軸回りの回転に由来するのであるが、試験片の前後方向への変位の影響を取り除く技術として、従来、カメラと試験片との間の距離の変化を測定する変位計測手段をカメラの位置に配置し、その変位計測手段により試験片の前後方向への変位量を刻々と計測し、その計測結果を用いて、試験片の前後方向への移動に起因する撮影倍率の変化による伸びの計測結果に含まれる誤差を除去する技術が知られている(例えば特許文献1参照)。
特許第3350272号公報(第2−4頁,図1)
ところで、実用化されている多くのビデオ式伸び計においては、試験中における試験片の前後方向への変位や回転等の、伸び方向以外の変位は小さいものと仮定し、これらの変位による誤差を無視して伸びを計測している。これでは、伸び計測の精度は試験片の前後移動・回転が生じた場合に劣化してしまう。
また、前記した特許文献1に開示されている技術では、変位計測手段という伸び計測には本来必要のない装置を用いる必要があるので、装置構成が複雑となってコストがかさむばかりでなく、この技術においては、各標線の前後方向への動きによる誤差のみが補正されることになり、従って、試験片がカメラ方向に倒れる方向への回転を除く、他の軸回りの回転による誤差を解消することはできない。
本発明は、ビデオカメラによる対象物の撮影信号を用いて、対象物の3次元位置を計測することのできるビデオ式3次元計測装置と、その技術を応用して、比較的簡単な構成のもとに、試験中における試験片の3軸方向への移動とこれらの各軸回りの回転に起因する誤差を解消して正確な伸びを計測することのできるビデオ式伸び計、および、上記と同様に各軸方向への移動と回転による誤差を解消して、試験片の刻々の幅変化を正確に計測することのできるビデオ式幅計の提供を目的としている。
上記の目的を達成するため、本発明のビデオ式3次元計測装置は、互いの位置関係が既知で、かつ、その位置関係が対象物の移動時に不変の少なくとも3つのマークが付されたマーク体を、対象物に貼着した状態で用いられる3次元計測装置であって、対象物に貼着された上記マーク体を撮影するビデオカメラと、そのビデオカメラからの撮影信号を取り込んで、当該ビデオカメラの光軸(z軸)方向に直交する平面上で互いに直交する2軸(x,y軸)方向への上記各マークの刻々の位置情報を得る画像処理手段と、その画像処理手段による各マークへの位置情報を用いて、数値計算により上記各マーク間の中心の刻々のx,y,z軸方向への座標と、上記マーク体のx,y,z軸回りの刻々の回転角度のいずれかもしくは全てを算出する3次元位置演算手段を備えていることによって特徴づけられる(請求項1)。
また、請求項2に係る発明のビデオ式伸び計は、互いの位置関係が既知で、かつ、その位置関係が試験片の変形時に不変の少なくとも3つのマークが付されたマーク体を試験片に貼着するとともに、当該試験片には負荷方向に所定の距離を開けて2つの標線を付した状態で用いられるビデオ式伸び計であって、上記試験片を撮影する1台もしくは複数台のビデオカメラと、そのビデオカメラからの撮影信号を取り込んで、当該ビデオカメラの光軸(z軸)方向に直交する平面上で互いに直交する2軸(x,y軸)方向への上記各マークの刻々の位置情報を得るとともに、上記各標線のx,y軸方向への位置情報を得る画像処理手段と、その画像処理手段による各マークの位置情報を用いて、数値計算により上記各マーク間の中心の刻々のx,y,z軸方向への座標と、上記マーク体のx,y,z軸回りの刻々の回転角度のいずれかもしくは全てを算出する3次元位置演算手段と、上記画像処理手段による各標線の位置情報を用いて当該各標線間の刻々の伸びを算出する伸び演算手段と、その伸び演算手段による刻々の伸びの算出結果を上記3次元位置演算手段によるマーク体のx,y,z軸方向への変位並びにこれら各軸回りの回転角度のいずれかもしくは全てを用いて補正する補正演算手段を備えていることによって特徴づけられる。
ここで、請求項2に係る発明のビデオ式伸び計においては、試験片の2つ以上の標線に対応する位置にそれぞれ上記マーク体を貼着するとともに、上記画像処理手段は上記ビデオカメラからの撮影信号を取り込んでこれら2つ以上のマーク体上のそれぞれのマークの位置情報を得て、上記3次元位置演算手段は、その2つ以上のマーク体についてそれぞれx,y,z軸方向への変位並びにこれら各軸回りの回転角度を算出し、上記伸び演算手段および補正演算手段に代えて、当該3次元位置演算手段による2つ以上の各マーク体の3次元位置の演算結果から、2つ以上の各マーク体間の距離を算出して伸びを求める伸び演算手段を備えた構成(請求項3)とすることもできる。
そして、本発明のビデオ式幅計は、互いの位置関係が既知で、かつ、その位置関係が試験片の変形時に不変の少なくとも3つのマークが付されたマーク体を試験片に貼着した状態で用いられるビデオ式幅計であって、
上記試験片を撮影するビデオカメラと、そのビデオカメラからの撮影信号を取り込んで、当該ビデオカメラの光軸(z軸)方向に直交する平面上で互いに直交する2軸(x,y軸)方向への上記各マークの刻々の位置情報を得るとともに、試験片の負荷方向に沿った両側のエッジの刻々の位置情報を得る画像処理手段と、その画像処理手段による各マークの位置情報を用いて、数値計算により上記各マーク間の中心の刻々のx,y,z軸方向への座標と、上記マーク体のx,y,z軸回りの刻々の回転角度のいずれかもしくは全てを算出する3次元位置演算手段と、上記画像処理手段による上記各エッジ間の刻々の距離を算出する幅寸法演算手段と、その幅寸法演算手段による刻々の幅の算出結果を上記3次元位置演算手段によるマーク体のx,y,z軸方向への変位並びにこれら各軸回りの回転角度のいずれかもしくは全てを用いて補正する補正演算手段を備えていることによって特徴づけられる(請求項4)。
本発明のビデオ式3次元計測装置によると、規定のマーク体を対象物に貼着してビデオカメラで撮影することにより、その撮影信号のみを用いて対象物の3軸方向への移動とこれらの各軸回りの回転を計測することができ、簡単な構成のもとに各種物体の3次元計測が可能となる。
また、本発明のビデオ式伸び計およびビデオ式幅計によれば、伸び計ないしは幅計に本来的に必要なビデオカメラを単一の計測機器として用いることによって、試験片の3軸方向への移動およびこれら各軸回りの回転による誤差を解消して、低コストで正確な伸びないしは幅の計測が可能となる。
計測機器としてビデオカメラのみを用いた簡単な構成のもとに、試験中における試験片の3軸方向への変位とこれら各軸回りの回転による影響を除去して、常に正確に試験片の伸びと幅とを計測することのできるビデオ式伸び・幅計を実現した。
図1は本発明実施例の要部構成図であり、材料試験機に装着された試験片W近傍の側面図とビデオ式伸び・幅計の構成を表すブロック図とを併記して示す図である。また、図2は図1のA−A矢視拡大図である。
試験片Wはその上下両端部が材料試験機の掴み具1a,1bによって把持されることによって材料試験機に装着され、一方の掴み具1aが他方の掴み具1bに対して離隔する向きに変位が与えられることによって、試験片Wに引張負荷が加えられる。この試験片Wの表面には、引張方向に所定の距離を隔てて2つの標線S1,S2があらかじめ付されるとともに、その背面側には、図2に示すようなマーク体Mが貼着される。
この例においてマーク体Mはそれ自体略正方形の紙ないしはフィルム状のものであって、その中央部分の微小な面積において試験片Wに貼着される。このマーク体Mには、その四隅部に菱形のマークm1〜m4が印刷されている。各マークm1〜m4はそれぞれ同じ形状・寸法を有し、正方形の4つの頂点をなす位置に印刷されている。以上のように実質的に1点において試験片Wに貼着されたマーク体Mは、試験片Wの3次元方向への変位ないしは各軸回りの回転に際して、各マークm1〜m4の相対的な変位はなく、従って、各マークm1〜m4は試験片Wの移動により実質的に剛体として移動する。
ビデオ式伸び・幅計2は、CCDカメラ21と、そのCCDカメラ21からの撮影信号を取り込むキャプチャーボード等がインストールされたコンピュータ22を主体として構成されている。CCDカメラ21は、試験の開始から終了まで、試験片Wの2つの標線マークS1,S2およびマーク体Mが視野内に収まるようにセットされる。
コンピュータ22には、CCDカメラ21からの撮影信号を用いた画像処理を行うためのソフトと、その画像処理により求められた位置情報を用いて各種演算を行うソフトなどがインストールされており、図1では、説明の便宜上、インストールされている主要なソフトが有する機能ごとにブロック図で示している。
試験中におけるCCDカメラ21からの撮影信号は、画像処理部22aに取り込まれ、この画像処理部22aにより、2つの標線S1,S2の刻々の位置情報と、試験片Wの負荷方向に沿った左右両側のエッジの刻々の位置情報、および、マーク体M上の各マークm1〜m4の刻々の位置情報が求められる。
2つの標線S1,S2の位置情報は伸び演算部22bに送られ、この伸び演算部22bでは、従来のビデオ式伸び計と同様に、標線S1,S2間の負荷方向(y方向)への距離を刻々と算出し、これらの標線S1,S2間の伸びを算出する。
また、試験片Wの左右のエッジの位置情報は幅演算部22cに送られ、この幅演算部22cでは、左右のエッジ間の距離(x方向距離)を刻々と算出し、試験中における試験片の幅寸法の変化を刻々と算出する。
さて、3次元位置演算部22dにおいては、マーク体Mの各マークm1〜m4の位置情報を取り込み、マーク体Mのひいては試験片Wの3次元位置を演算する。以下にその演算の手法について説明する。
図3に示すように、CCDカメラ21によりあるマークmを観察したとする。このとき、CCDカメラ21の焦点Aとマークmとの光軸方向への距離をz,光軸に垂直な面B内の水平方向への距離をx,同じく面B内の鉛直方向への距離をyとする。
図3をCCDカメラ21の像を考慮して示した図が図4である。マークmがCCDカメラ21の撮像面Cにm′としてとらえられる。このとき、CCDカメラ21の撮像面C上でのマーク像m′の中心からの水平方向の距離をxp 、同じく鉛直方向への距離をyp とする。
このとき、x,y,zおよびxp ,yp の関係は、
Figure 0004240215
となる。
ここで、Sは使用するレンズ、CCDカメラ21の画素の数に依存するパラメータで、レンズとカメラが決定すれば一意的に決定される。
さて、図5(A)に示すように、3次元空間に剛体としてのマーク体Mが存在し、そのマーク体M上に複数のマークm1〜m4が付されているとする。図4のA点と同一の点に原点を持つ座標系[a0 ]をとり、X0 −Y0 −Z0 方向は図4のx−y−z方向と一致するようにとる。ここで、A点からマーク体Mの中心(m1〜m4間の中心)m0 までのベクトルをr0 (ベクトル)とし、マーク体Mの中心m0 から各マークm1〜m4へのベクトルをそれぞれL1 (ベクトル)、L2 (ベクトル)、L3 (ベクトル)、L4 (ベクトル)とするとともに、原点Aから各マークm1〜4へのベクトルをそれぞれr1 (ベクトル)、r2 (ベクトル)、r3 (ベクトル)、r4 (ベクトル)とする(図5(B)ではr2 のみを代表して図示)。
[a0 ]座標の原点Aより各マークmi(ただしi=1〜4)へのベクトルは、
Figure 0004240215
と表される。ここで、[a0 ]座標で表現される成分として、
Figure 0004240215
と表す。
一方、図5(B)に示すように、マーク体Mの中心m0を原点とする座標系をとり、これを[a1 ]座標系とする。[a1 ]のX1 −Y1 −Z1 方向は図示の通りとする。このとき、[a1 ]座標系で表現されるm0から各マークm1〜m4へのベクトルをC1 (ベクトル)、C2 (ベクトル)、C3 (ベクトル)、C4 (ベクトル)とする。ここで、4つのマークm1〜m4は中心m0からX1 ,Y1 座標上で全て等しい距離に配置されているとすれば、[a1 ]座標上で表現される成分は、
Figure 0004240215
となり、
Figure 0004240215
となっている。
ここで、Ci とLi は本来同じベクトルを示しているが、Ci は[a1 ]座標で表現されており、Li は[a0 ]座標で表現されている。
[a1 ]座標系から[a0 ]座標系への回転を示す変換行列をAx y z で表すと、
Figure 0004240215
つまり、[a1 ]座標上のCi (ベクトル)に座標変換を表す回転行列Ax y z を乗じることにより[a0 ]座標上のLi (ベクトル)として表現される。
ここで、座標変換を示す回転行列として、例えば3−2−1オイラー角を使用した場合、Ax y z について示せば、
Figure 0004240215
と表され、θx はX0 軸を中心とした回転角、θy はθx 回転後のY0 軸を中心とした回転角、θz はθx ,θy 回転後のZ0 軸=Z1 軸を中心とした回転角を示している。
さて、以上はマーク体Mの3次元計測を行うための基本方程式であり、以下、逐次近似法により、[a0 ]座標系のマーク体Mの中心m0のx0 ,y0 ,z0 、並びにこれら各軸を中心とした回転軸θx ,θy ,θz に対する回転角度を、逐次近似法(ピカールの逐次近似法)により算出する。その算出に当たっては、以下に示す第1〜第4ステップを繰り返し行うことにより、計算結果は徐々に正しい値に近づいていく。
第1ステップとして、前記した(7),(8)式より、
Figure 0004240215
となり、同様に、
Figure 0004240215
となる。
よって、これらの(9),(10)および前記した(3)より、
Figure 0004240215
となる。
ここで、[a0 ]座標系における原点Aから各マークmi へのベクトルri の成分を、
Figure 0004240215
とおく。ここで、xi ′,yi ′zi ′は(11)式の右辺に現れるri (ベクトル)の成分表示となっている。このとき、図4のマークmをmi と考えると、(1),(2)式のx,y,zをxi ′,yi ′,zi ′の対応をとると、x→xi ′,y→yi ′、およびz→zi ′=z0 +zi ′となっている。xpiおよびypiを各マークmiのCCDカメラ21の撮像面上の位置とすると、(1),(2)から
Figure 0004240215
となる。(12)より、
Figure 0004240215
となる。
(11),(13)より、
Figure 0004240215
となる。この式は、CCDカメラ21の撮像面上の4つのマークmiの位置をz方向の違いを補正して平均したものが各マークmiの中央m0の[a0 ]座標系の座標(x0 ,y0 ,z0 )であることを示した式となっている。
この(14)式を用いて、x0 ,y0 を計算する。このとき、xpi,ypiは、CCDカメラ21による撮影信号を用いた画像処理により、各マークm1〜m4の位置を求めてその値を用いる。また、Sは使用しているCCDカメラ21のレンズの情報より決定される(固定値)。そして、z0 は、逐次近似法による繰り返し計算の1回目の計算にあっては、CCDカメラ21の撮影倍率を求めるキャリブレーションの結果から、後述するようにほぼ正しい値が計算されるので、その値を用いる。2回目以降は1回前の計算結果を用いる。更に、zi については、1回目は0として計算し、2回目以降は1回前の計算結果を用いる。z0 ,zi は第1〜第4ステップを1セットとして繰り返し計算するごとに正しい値に近づく。
上記した1回目の計算に用いるz0 の求め方について言及すると、図6に示すように、CCDカメラ21の画像上でのマーク位置ypA[単位:ピクセル]は、(2)式より
Figure 0004240215
となる。ここで、yA は3次元空間における実際のy方向位置[mm]で、zA は同じく3次元空間における実際のz方向位置[mm]であって、Sは前記したようにレンズの固有倍率である。
計測されたマーク位置ypA[ピクセル]は、次の式で寸法ym [mm]に換算することができる。例えばCCDカメラ21のy方向への全ピクセル数が640であり、その寸法がyL [mm]であったとすると、
Figure 0004240215
この(16)式において右辺のypAに掛かっている項は事前にキャリブレーションにより求められる係数であり、画像上のピクセル→実距離[mm]への変換係数となっている。これをKとおくと、(16)式は
Figure 0004240215
(15),(17)より、
Figure 0004240215
となる。ここで、yA =ym (実距離=計測距離)であるので、(18)式から、
Figure 0004240215
としてzA を求めることができる。このzA をz0 の初期値として使用する。
さて、(14)式によりx0 ,y0 を計算した後、第2ステップとして、z軸回りの回転角度θz を算出する。
(8)式の両辺にAx -1 ,Ay -1をかけて
Figure 0004240215
よって、(20)式のi=1〜4を用いて以下の式を導出できる。
Figure 0004240215
ここで、前記と同様に、座標変換を示す回転行列として3−2−1オイラー角を使用した場合、Ay -1x -1およびAz は、
Figure 0004240215
となる。
さて、(21)式の左辺を計算する。(3)式より
Figure 0004240215
となる。ここで、(13)式から、
Figure 0004240215
であるので、
Figure 0004240215
となる。よって(21)式の左辺は、xpi,ypi,z0 ,zi ,θx ,θy ,Sを用いて計算できる。
すなわち、(26)式を計算し、その結果にAy -1x -1を乗じると、(21)式の左辺として、
Figure 0004240215
が求められる。
次に、(21)式の右辺を計算する。(6)式と(23)式より、
Figure 0004240215
となる。
(27)および(28)式より、(21)式の両辺での対応成分より、sin θの項とcos θの項をまとめると、
Figure 0004240215
となり、これによりθz を求めることができる。
このθz の計算に用いるxpi、ypi、S、z0 、zi は第1ステップと同じである。また、θx およびθy は、1回目の計算では0とし、2回目以降は1回前の計算結果を用いる。
次に、第3ステップとして、z0 、θx 、θy を計算する。
(8)式より、
Figure 0004240215
であり、また、
Figure 0004240215
と近似するととともに、
Figure 0004240215
とおくと、(6)式に示すように、Cxi,Cyiはi=1〜4によりkあるいは−kとなる。よって
Figure 0004240215
となる。
(3)式より、
Figure 0004240215
となり、(6)式と(13)式を用いるて上式の第1,第2成分を表すと、
Figure 0004240215
となる。この(32)式のxi ,yi ,zi に(31)式を代入して整理すると、
Figure 0004240215
となる。
(33),(34)の方程式はi=1〜4まであり、合計8つの方程式となる。その8つの方程式をz0 ,θy ,θx についての方程式とみなし、各係数をaijとおき、右辺をbi とおくと、(33),(34)式は、
Figure 0004240215
と表すことができる。
ここで、(35)式の両辺にAT (転置行列)をかけて、
Figure 0004240215
更にこの(36)式に(AT A)-1(()-1は逆行列)をかけると、
Figure 0004240215
が得られる。
(33),(34)および(37)式よりz0 ,θy ,θx を計算する。このときに用いるxpi,ypi,S,zi は第1ステップと同じ値とし、Cxi ,Cyi はマーク体Mのx,y距離であり、(6)式のようにkあるいは−k(固定値)となり、x0 ,y0 ,θz は第1,第2ステップの結果を使用する。また、θx ,θy の非線形の項(θx 2 、θx 3 等)は第2ステップと同様に1回目の計算は0とし、2回目以降は1回前の計算結果を用いる。
次に第4ステップとして、(8)式からxi ,yi ,zi を計算する。このとき、θx ,θy ,θz は第2,第3ステップの結果を使用し、Ci (ベクトル)の各成分はマーク体Mのx,y距離で(6)式で表される。
以上の第1〜第4ステップを繰り返し計算すると、計算値は徐々に正しい値に近づき、マーク体Mのx,y,z方向への変位とこれら各軸回りの回転角度θx ,θy ,θz を正確に求めることができる。
以上の3次元位置演算部22dによるマーク体Mの3次元位置情報の演算結果は、伸び演算部22bの出力とともに伸び補正演算部22eに送られると同時に、幅演算部22cの出力とともに幅補正演算部22fに送られる。
伸び補正演算部22bでは、マーク体Mの3次元位置情報、従って等価的にそのマーク体Mが貼着された試験片Wの刻々の3次元位置情報を用いて、標線S1,S2の試験開始当初からの3次元方向への変位並びに各軸方向への回転を考慮し、標線S1,S2間の距離を正確に補正する。この補正演算は、[a1 ]座標系で標線S1,S2間の距離を計測することを意味し、従って、試験開始当初からの試験片Wの3次元方向への変位並びに各軸回りの回転による影響を排除した正確な伸びを求めることができる。
また、幅補正演算部22fについても同様であり、マーク体Mの3次元位置情報を用いて、幅演算部22cにより算出された試験片Wの刻々の幅寸法が、試験片Wの3次元方向への変位並びに各軸回りの回転による誤差を排除した正確な寸法に補正される。
以上の実施例において特に注目すべき点は、標線S1,S2の位置情報、試験片Wの両エッジの位置情報、およびマーク体Mの3次元位置情報の全てが、1台のCCDカメラ21からの撮影信号によって得ている点であり、従って、別途試験片の変位検出手段等の他の計測機器を用いることなく、比較的簡単なハード構成のもとに低コストに、試験片の3次元方向並びに各軸回りの回転による誤差分の全てを解消した正確な伸びおよび幅変化の計測が可能となる。
なお、以上の実施例では、マーク体Mに4つの菱形マークm1〜m4を付した例を示したが、マークの数3以上であれば任意数とすることができ、また、マークの形状についてもその中心が判る形状であれば任意の形状とすることができる。
また、以上の実施例では、試験片Wに1個のマーク体Mを貼着するとともに、これとは別に標線S1,S2を付した例を示したが、以上の実施例から明らかなように、マーク体Mの中心の3次元位置情報が得られるので、2つの標線に対応させてそれぞれにマーク体を貼着して、その2つのマーク体の3次元位置情報を上記と同等の手法によって計算することによって、その2つのマーク体の中心を実質的に2つの標線とみなして、各マーク体の3次元位置情報そのものから、これら2つのマーク体中心間距離を算出して伸びを求めてもよい。
更に、以上の実施例では1台のカメラにて処理を行う方法を示したが、複数台のカメラを用いることも可能である。例えば3次元の計測を行うカメラを1つ使用し、2つの標線にカメラ1台もしくは2台使用することも可能であり、マーク体を標線と兼用するあ場合には、各マーク体1つにつき1台のカメラとし、2台のカメラを用いて計測することも可能である。
更にまた、以上の実施例では、伸びおよび幅の双方を計測する場合について述べたが、伸びのみ、あるいは幅のみの計測に本発明を適用し得ることは勿論である。
また更に、本発明のビデオ式3次元計測装置は、材料試験における試験片のみならず、任意の対象物の3次元計測に適用し得ることは言うまでもなく、3次元位置情報を遠隔的に知りたい任意の対象物に所要のマーク体を貼着することにより、その対象物の3次元位置情報を簡単なハード構成によって知ることが可能である。
本発明の実施例の要部構成図であり、材料試験機に装着された試験片W近傍の側面図とビデオ式伸び・幅計の構成を表すブロック図とを併記して示す図である。 図1のA−A矢視拡大図である。 本発明実施例の3次元位置演算部22dによるマーク体Mの3次元位置情報の計算の説明図である。 同じく本発明実施例の3次元位置演算部22dによるマーク体Mの3次元位置情報の計算の説明図である。 本発明実施例の3次元位置演算部22dによるマーク体Mの3次元位置情報の計算の説明図で、(A)はCCDカメラ21の焦点を原点とする[a0 ]座標系の説明図であり、(B)はマーク体Mの中心を原点とする[a1 ]座標系の説明図である。 本発明実施例の3次元位置演算部22dによる1回目の計算に用いるz0 の求め方の説明図である。
符号の説明
1a,1b 掴み具
2 ビデオ式伸び・幅計
21 CCDカメラ
22 コンピュータ
22a 画像処理部
22b 伸び演算部
22c 幅演算部
22d 3次元位置演算部
22e 伸び補正演算部
22f 幅補正演算部
M マーク体
m1〜m4 マーク
W 試験片

Claims (4)

  1. いの位置関係が既知で、かつ、その位置関係が対象物の移動時に不変の少なくとも3つのマークが付されたマーク体を、対象物に貼着した状態で用いられる3次元計測装置であって、
    象物に貼着された上記マーク体を撮影するビデオカメラと、そのビデオカメラからの撮影信号を取り込んで、当該ビデオカメラの光軸(z軸)方向に直交する平面上で互いに直交する2軸(x,y軸)方向への上記各マークの刻々の位置情報を得る画像処理手段と、その画像処理手段による各マークへの位置情報を用いて、数値計算により上記各マーク間の中心の刻々のx,y,z軸方向への座標と、上記マーク体のx,y,z軸回りの刻々の回転角度のいずれかもしくは全てを算出する3次元位置演算手段を備えていることを特徴とする3次元計測装置。
  2. 互いの位置関係が既知で、かつ、その位置関係が試験片の変形時に不変の少なくとも3つのマークが付されたマーク体を試験片に貼着するとともに、当該試験片には負荷方向に所定の距離を開けて2つの標線を付した状態で用いられるビデオ式伸び計であって、
    上記試験片を撮影する1台もしくは複数台のビデオカメラと、そのビデオカメラからの撮影信号を取り込んで、当該ビデオカメラの光軸(z軸)方向に直交する平面上で互いに直交する2軸(x,y軸)方向への上記各マークの刻々の位置情報を得るとともに、上記各標線のx,y軸方向への位置情報を得る画像処理手段と、その画像処理手段による各マークの位置情報を用いて、数値計算により上記各マーク間の中心の刻々のx,y,z軸方向への座標と、上記マーク体のx,y,z軸回りの刻々の回転角度のいずれかもしくは全てを算出する3次元位置演算手段と、上記画像処理手段による各標線の位置情報を用いて当該各標線間の刻々の伸びを算出する伸び演算手段と、その伸び演算手段による刻々の伸びの算出結果を上記3次元位置演算手段によるマーク体のx,y,z軸方向への変位並びにこれら各軸回りの回転角度のいずれかもしくは全てを用いて補正する補正演算手段を備えていることを特徴とするビデオ式伸び計。
  3. 試験片の2つ以上の標線に対応する位置にそれぞれ上記マーク体を貼着するとともに、上記画像処理手段は上記ビデオカメラからの撮影信号を取り込んでこれら2つ以上のマーク体上のそれぞれのマークの位置情報を得て、上記3次元位置演算手段は、その2つ以上のマーク体についてそれぞれx,y,z軸方向への変位並びにこれら各軸回りの回転角度を算出し、上記伸び演算手段および補正演算手段に代えて、当該3次元位置演算手段による2つ以上の各マーク体の3次元位置の演算結果から、2つ以上の各マーク体間の距離を算出して伸びを求める伸び演算手段を備えていることを特徴とする請求項2に記載のビデオ式伸び計。
  4. 互いの位置関係が既知で、かつ、その位置関係が試験片の変形時に不変の少なくとも3つのマークが付されたマーク体を試験片に貼着した状態で用いられるビデオ式幅計であって、
    上記試験片を撮影するビデオカメラと、そのビデオカメラからの撮影信号を取り込んで、当該ビデオカメラの光軸(z軸)方向に直交する平面上で互いに直交する2軸(x,y軸)方向への上記各マークの刻々の位置情報を得るとともに、試験片の負荷方向に沿った両側のエッジの刻々の位置情報を得る画像処理手段と、その画像処理手段による各マークの位置情報を用いて、数値計算により上記各マーク間の中心の刻々のx,y,z軸方向への座標と、上記マーク体のx,y,z軸回りの刻々の回転角度のいずれかもしくは全てを算出する3次元位置演算手段と、上記画像処理手段による上記各エッジ間の刻々の距離を算出する幅寸法演算手段と、その幅寸法演算手段による刻々の幅の算出結果を上記3次元位置演算手段によるマーク体のx,y,z軸方向への変位並びにこれら各軸回りの回転角度のいずれかもしくは全てを用いて補正する補正演算手段を備えていることを特徴とするビデオ式幅計。
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