JP4237933B2 - 顔料インク用インクジェット記録媒体 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、顔料インク用インクジェット記録媒体及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、デジタルカメラ又はコンピュータの普及とともに、それらの画像を紙面などに記録するためにハードコピー技術が急速に発達している。ハードコピー記録方式としてインクジェット記録方式が知られている。インクジェット記録方式は、ノズルから記録媒体に向けてインク液滴を高速で射出する方式であり、インク中には多量の揮発成分が含まれている。このため、インクジェットプリンタ用記録媒体は、速やかにインクを吸収し、優れた発色性を有することが要求される。このようなインクジェット記録方式では、これまで染料を溶媒に溶解したタイプのインクを用いることが多かったが、最近では顔料を分散媒中に分散させたタイプのインク(以後これを顔料インクという)を用いるものも知られている。
【0003】
この顔料インクを用いたインクジェット記録により得られる記録物は、記録後長時間経過しても色落ち、変色の度合が小さいことを特徴としており、特に耐久性が優れる点で染料を色材として用いる場合に比較して良好なハードコピーが得られる特徴がある。しかし、その反面、このような顔料インク中の顔料は、記録媒体ヘの長期間の定着性が充分でないという課題がある。すなわち、従来の顔料インクを用いるインクジェット記録方法は、インク中の顔料の記録媒体に対する定着性が充分でなく画像堅牢度が満足できる水準ではない。
【0004】
このような顔料インク中の顔料の低定着性を改善するために、例えば、特開平11−78225では、基材上にアルミナ水和物を含む多孔質層が形成され、その表面にシリカの凝集粒子又は単分散粒子とバインダとからなる顔料定着層を設けた顔料インク用インクジェット記録媒体が開示されている。しかし、この記録媒体は、光沢性の高い記録媒体を得るのが困難な場合があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、顔料インク用インクジェットに好適な記録媒体であって高い吸収性及び定着性を有し、かつ記録後の光沢性が良好なインクジェット記録媒体を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、基材と、前記基材の上に形成された多孔質層と、前記多孔質層の上に形成された顔料定着層とを有し、前記顔料定着層は第1の熱可塑性樹脂粒子を無機微粒子が被覆した複合粒子と第2の熱可塑性樹脂粒子とを、無機微粒子を26〜52%、第1の熱可塑性樹脂粒子を14〜28%、第2の熱可塑性樹脂粒子を20〜60%の含有量(質量百分率)で含むことを特徴とする顔料インク用インクジェット記録媒体を提供する。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明の記録媒体は、多孔質層の表面に顔料定着層を有し、この顔料定着層は複合粒子と第2の熱可塑性樹脂粒子とを含み、この複合粒子は無機微粒子と第1の熱可塑性樹脂粒子とを含む。このような顔料定着層を有するので、顔料インクを用いたインクジェット方式で記録した場合に、顔料インク中の分散媒の吸収性が良好で、顔料の定着性が高く、かつ記録後の光沢が良好である。
【0009】
前記複合粒子は、第1の熱可塑性樹脂粒子を無機微粒子が被覆した構造の複合粒子であることが好ましい。第1の熱可塑性樹脂を無機微粒子で被覆した場合は、第1の熱可塑性樹脂粒子と第2の熱可塑性樹脂粒子の接触が抑制されるため、顔料インク中の分散媒の多孔質層への浸透がより迅速に行われるものと考えられる。
【0010】
本発明の記録媒体において、顔料定着層の第1の熱可塑性樹脂粒子及び第2の熱可塑性樹脂粒子は、ガラス転移温度(以下、Tgという)がそれぞれ50〜100℃であることが好ましい。Tgが50℃より低いと、第1の熱可塑性樹脂粒子及び第2の熱可塑性樹脂粒子が緻密化しやすいため、顔料インク中の分散媒の吸収性が悪化し、また、形成された顔料定着層の強度が低くなるので好ましくない。Tgが100℃を超えると、均一な被膜が形成されにくいため前記顔料定着層が不均一になりやすく、被膜の形成が困難になるおそれがあり好ましくない。第1の熱可塑性樹脂粒子及び第2の熱可塑性樹脂粒子のTgは、それぞれ60〜90℃であるのが特に好ましい。
【0011】
本発明における前記複合粒子の平均粒径は0.01〜4μmが好ましい。前記複合粒子の平均粒径が0.01μm未満であると顔料の定着性が低下するので好ましくない。また4μmを超えるとインクのドットが不均一になるので好ましくない。前記複合粒子の平均粒径は、特に0.05〜2μmが好ましく、さらには0.08〜1μmが好ましい。
【0012】
本発明における無機微粒子の平均粒径は0.01〜1μmが好ましい。無機微粒子の平均粒径が0.01μm未満であると、前記顔料定着層を通して多孔質層に顔料インク中の分散媒が吸収されにくくなり、その結果、所望の画像が形成されないおそれがある。無機微粒子の平均粒径が1μmを超えると、前記顔料定着層の表面の凹凸が大きくなり、記録後のインクのドットの形状が不均一になるおそれがあるので好ましくない。無機微粒子の平均粒径は、特に0.01〜0.1μmが好ましく、さらには0.01〜0.05μmが好ましい。
本発明における無機微粒子としては、種々のものが用いられるが、具体的にはシリカが好ましい。
【0013】
第2の熱可塑性樹脂粒子の平均粒径は0.01〜3μmが好ましい。第2の熱可塑性樹脂粒子の平均粒径が0.01μm未満であると、顔料が充分に定着しないので好ましくない。また3μmを超えると、記録後のインクのドットの形状が不均一になるので好ましくない。第2の熱可塑性樹脂の平均粒径は、特に0.05〜2μmが好ましく、さらに0.08〜1μmが好ましい。
【0014】
本発明における顔料定着層は、無機微粒子を20〜55%(質量百分率、本明細書において同じ)、第1の熱可塑性樹脂粒子を5〜30%、第2の熱可塑性樹脂粒子を15〜75%、それぞれ含むことが好ましい。この組成を選択することにより、インクの吸収性、顔料の定着性、記録物の光沢性について高いレベルで同時に満足する記録媒体が得られる。
【0015】
本発明における顔料定着層に含まれる第1の熱可塑性樹脂粒子及び第2の熱可塑性樹脂粒子としては、ポリ塩化ビニル、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルブチラール、ポリビニルベンザール、ポリスチレン、アクリロニトリル−スチレン共重合体、ポリエステル、スチレン−アクリル酸エステル共重合体、ポリウレタンなどが挙げられ、なかでも、ポリエステルやスチレン−アクリル酸エステル共重合体が好ましく用いられる。
【0016】
また、第1の熱可塑性樹脂粒子又は第2の熱可塑性樹脂粒子においてそれぞれのTgを、好ましいTgの範囲内に制御するために、複数の熱可塑性樹脂を適宜混合して所望の特性を得るようにすることもできる。
【0017】
本発明における顔料定着層は多孔性であるのが好ましい。本発明の記録媒体に、前記顔料定着層側からインクジェット方式で印字する場合、前記顔料定着層を多孔性とすると、顔料の定着性がさらに向上する。また、前記顔料定着層を多孔性とすると、顔料インク中の分散媒は、前記顔料定着層から下層の多孔質層へ容易に浸透し、多孔質層に吸収されるため、さらに光沢のよい記録媒体が得られるという効果もある。
【0018】
顔料定着層の厚さは、0.3〜50μm、特には0.5〜10μm、であることが好ましい。顔料定着層の厚さが0.3μm未満であると、顔料インクの定着が不充分で、良好な印字結果が得られないので好ましくない。また、顔料定着層の厚さが50μmを超えると、下層の多孔質層がインク中の分散媒を吸収しにくくなるので好ましくない。前記顔料定着層の厚さは、種々の方法により測定できるが、断面を走査型電子顕微鏡で観察する方法が好ましい。
【0019】
本発明において、基材上に設けられる前記多孔質層は、顔料インク中の分散媒を吸収する層であり、主として無機顔料(以下、多孔質層無機顔料という)と有機バインダとを含むものが、吸収性が高いので好ましい。多孔質層無機顔料としては、アルミナ水和物、シリカ、炭酸カルシウムなどが挙げられる。シリカとしては、不定形シリカ、コロイダルシリカ、球状シリカを使用できる。炭酸カルシウムとしては、重質炭酸カルシウム、軽質炭酸カルシウムのいずれでもよい。多孔質層無機顔料としてアルミナ水和物を用いる場合は、顔料インク中の分散媒を良く吸収することからベーマイトが好ましい。ベーマイトとは、Al23・nH2O(n=1〜1.5)の組成式で表されるアルミナ水和物である。
【0020】
本発明における多孔質層の細孔構造は、平均細孔半径が1〜15nmであり、かつ細孔容積が0.3〜1.0cm3/gであるものが、充分な顔料インク吸収性を有するので好ましい。平均細孔半径が3〜11nmの範囲であればさらに好ましい。なお、細孔特性の測定は、窒素吸脱着法による。
【0021】
前記有機バインダとしては、デンプンやその変性物、ポリビニルアルコールやその変性物、スチレン−ブタジエン共重合ゴム(SBR)ラテックス、カルボキシセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ポリビニルピロリドン等が挙げられる。前記多孔質層中の前記有機バインダ量は、多孔質層無機顔料中に5〜50%であるのが好ましい。有機バインダ量の割合が5%未満であると、前記多孔質層の強度が不充分となるおそれがあり好ましくない。また、50%を超えると、顔料インク中の分散媒の吸収が不充分になるおそれがあるので好ましくない。
【0022】
多孔質層の厚さは5〜100μmであることが好ましい。多孔質層の厚さが5μm未満であると、顔料インク中の分散媒を充分吸収しないおそれがあり、100μmを超えると、前記多孔質層の強度が低下するおそれがあり好ましくない。前記多孔質層の厚さは5〜50μmであることが特に好ましい。この多孔質層の厚さは、種々の方法により測定できるが、断面を走査型電子顕微鏡で観察する方法が好ましい。
【0023】
本発明の記録媒体では、基材としては、種々の材料を使用できる。具体的にはポリエチレンテレフタレート等のポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリテトラフルオロエチレン等のフッ素樹脂、ポリ塩化ビニル等のプラスチックフィルム、各種の紙類、合成紙等が挙げられる。合成紙は、プラスチックフィルムを基材として、その表面を紙と同様な処理を施したものの他、合成繊維を抄いて作った合成繊維紙などが好ましい。これらの他に、布、ガラス、金属などの単独または複合材料も基材として使用できる。また、これら以外の材料であっても、良好に記録媒体を構成できる材料であれば使用できる。
これらの基材の表面には、多孔質層と基材の接着強度を向上させるために、コロナ放電処理や各種アンダーコートを行うこともできる。
【0024】
本発明の記録媒体は、次のような方法により好適に製造できる。すなわち、基材の上に形成された多孔質層の上に、無機微粒子と第1の熱可塑性樹脂粒子とを含む複合粒子と第2の熱可塑性樹脂粒子とを含む塗工液を塗工し、乾燥させることにより顔料定着層を形成できる。前記複合粒子が、第1の熱可塑性樹脂粒子を無機微粒子が被覆した構造の複合粒子であると、第1の熱可塑性樹脂粒子と第2の熱可塑性樹脂粒子との接触が少なくなり、形成された顔料定着層から多孔質層へのインク中の分散媒の吸収がより迅速になるので好ましい。
【0025】
また、前記塗工液中の前記複合粒子の平均粒径が0.01〜4μmであると好ましい。前記塗工液中の前記無機微粒子の平均粒径が0.01〜1μmでありかつ前記第2の熱可塑性樹脂の平均粒径が0.01〜3μmであることがさらに好ましい。この塗工液を用いることで、顔料インクの吸収性が良好で、顔料の定着性がよく、かつ記録媒体への印字後光沢性が良好である顔料定着層を形成できる。前記複合粒子の平均粒径が0.01μm未満であると、顔料定着層への顔料インクの定着が不充分になるので好ましくない。前記複合粒子の平均粒径が4μmを超えると、顔料インク中の顔料の定着が不均一となるので好ましくない。
【0026】
また、前記塗工液は、固形分換算で、前記無機微粒子を20〜55%、前記第1の熱可塑性樹脂粒子を5〜30%、前記第2の熱可塑性樹脂粒子を15〜75%、それぞれ含むことが好ましい。この組成の塗工液から得られる記録媒体は、インクの吸収性、顔料の定着性、記録物の光沢性について高いレベルで同時に満足できる。
【0027】
前記塗工液を基材に塗工する場合、バーコータ等の方法によって一定の大きさのシート上に1枚ずつバッチ塗工してもよく、ロールコータ、エアナイフコータ、ブレードコータ、ロッドコータ、コンマコータ、ダイコータ、グラビアコータ等を用いて連続塗工してもよい。連続塗工する場合には、塗工後の基材を巻き取った後に、スリッター等によって適切な寸法に裁断し、所望の大きさの記録媒体とするのが好ましい。
【0028】
本発明の記録媒体に対し顔料インクを使用してインクジェット記録する場合には、使用される顔料としては特に限定されず、各種の有機顔料又は無機顔料が使用できる。有機顔料としては、アゾ系顔料、アントラキノン系顔料、フタロシアニン系顔料、キナクリドン系顔料、イソインドリノン系顔料、ジオキサジン系顔料、ペリノン系顔料、ペリレン系顔料、インジゴ系顔料、キノフタロン系顔料、ジケトピロロピロール系顔料、金属錯体系顔料が挙げられる。無機系顔料としては、酸化チタン系顔料、カドミウム系顔料、酸化鉄系顔料、複合酸化物系顔料、クロム酸塩系顔料、硫化物系顔料、ケイ酸塩系顔料、炭酸塩系顔料、カーボンブラック等が挙げられる。これらの顔料は、顔料インク中での粒径が、それぞれ体積平均粒径で数nm〜数百nm程度の粒子であることが好ましい。
【0029】
前記顔料は有機分散媒に分散させたものが好ましく用いられる。顔料は、顔料インク中に好ましくは0.5〜20%、さらに好ましくは2〜12%含有される。顔料インクには、必要に応じて分散剤、酸化防止剤、粘度調整剤などを添加してもよい。
【0030】
顔料を分散する有機分散媒は特に限定されず、用いられる有機分散媒は25℃における粘度が1〜20cP程度であるものが好ましい。この特性を有する分散媒としては、オレフィン系炭化水素分散媒、アルコール類、ケトン類、セロソルブ系、エステル系分散媒、芳香族炭化水素系分散媒等が挙げられ、また、これらの分散媒は適宜混合して使用できる。分散媒としては、特に非水系分散媒を用いるのが好ましい。非水系分散媒を用いるとインクジェットプリンタで印字する際に自由度が大きく、また、優れた耐水性を有する印字画像を提供できるので好ましい。
【0031】
この分散に際しては、顔料の分散性を向上させるため種々の分散剤を添加できる。分散剤としては、アニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤などのイオン系界面活性剤やノニオン系界面活性剤が好ましい。
【0032】
前記各種顔料を分散させるに際しては、種々の方法を採用でき、ペイントシェーカー、ロールミル、サンドミル、超音波分散法等が挙げられ、これらの方法を分散性を考慮しながら適宜組み合わせて用いることもできる。このようにして分散されたインクは濾過され、粘度・濃度等を調節した後、印刷に用いられる。
【0033】
【実施例】
[例1]
二次凝集粒子平均粒径が0.180μmのベーマイトからなるゾル粒子を含むアルミナゾル(固形分濃度25%)100部(質量基準、以下同じ)とポリビニルアルコール水溶液(固形分濃度10%)25部を混合して、多孔質層作成用塗工液を調製した。この塗工液を、ポリエチレンテレフタレート基材上にバーコータで塗布後、80℃で30分乾燥し、厚さ30μmの多孔質層(平均細孔半径11nm、細孔容積0.75cm3/g)を形成した。
【0034】
次に、ポリエステル樹脂粒子(平均粒径:0.08μm、Tg:78℃)のエマルジョン(ユニチカ社製、商品名:エリーテルKZA−6034)を固形分換算で50部と、スチレン−アクリル酸エステル共重合体粒子(Tg:75℃)をコロイダルシリカ(平均粒径:0.015μm)が被覆した複合粒子(平均粒径:0.1μm)の水性エマルジョン(クラリアントポリマー社製、商品名:モビニール8050)50部とを、混合して塗工液(樹脂:無機微粒子=67.5:32.5(質量基準))を調製した。この塗工液を前記多孔質層上にバーコータで塗布後、60℃で10分間乾燥して厚さ1μmの顔料定着層を形成して記録媒体を得た。
【0035】
[例2]
アクリル酸エステル重合体粒子(平均粒径:0.087μm、Tg:50℃)のエマルジョン(日本合成ゴム工業社製、商品名:AE116)を固形分換算で20部と、例1で用いたものと同じモビニール8050の80部とを、混合して塗工液(樹脂:無機微粒子=48:52(質量基準))を調製した。例1と同様にこの塗工液を前記多孔質層上にバーコータで塗布後、60℃で10分間乾燥して厚さ1μmの顔料定着層を形成して記録媒体を得た。
【0036】
[例3]
スチレン−アクリル酸エステル共重合体粒子(平均粒径:0.09μm、Tg:90℃)のエマルジョン(日本エヌエスシー社製、商品名:ヨドゾールGD903N)を固形分換算で60部と、例1で用いたものと同じモビニール8050の40部とを、混合して塗工液(樹脂:無機微粒子=74:26(質量基準))を調製した。例1と同様にこの塗工液を前記多孔質層上にバーコータで塗布後、60℃で10分間乾燥して厚さ1μmの顔料定着層を形成して記録媒体を得た。
【0037】
[例4](比較例)
スチレン−アクリル酸エステル共重合体粒子(Tg:19℃)を、コロイダルシリカ(平均粒径:0.015μm)が被覆した複合粒子(平均粒径:0.1μm)の水性エマルジョン(クラリアントポリマー社製、商品名:モビニール8010)から塗工液(樹脂:無機微粒子=82.5:17.5(質量基準))を調製した。この塗工液を、前記多孔質層上にバーコータで塗布後、60℃で10分間乾燥して厚さ1μmの顔料定着層を形成して記録媒体を得た。
【0038】
[例5](比較例)
火炎加水分解法で得られたシリカ凝集粒子(凝集粒子平均粒径:0.33μm、一次粒子平均粒径0.040μm、日本アエロジル社製、商品名アエロジルOX50)を固形分換算で10部とポリビニルアルコール(クラレ社製、商品名PVA124)4部と水とを混合して総固形分濃度が5%の塗工液(樹脂:無機微粒子=28.6:71.4(質量基準))を調製した。この塗工液を前記多孔質層上に、乾燥後の厚さが0.5μmになるようバーコータを用いて塗工し乾燥して140℃で熱処理して記録媒体とした。
【0039】
(印字評価)
例1〜5の記録媒体について、インクジェットプリンタ(セイコーエプソン社製、商品名MJ−500C)に油性顔料インク(オリンパス社製プリンタPJ3600専用インク)を入れて画像を印字し、インク吸収性、インク定着性及び印字後の光沢性について評価した。結果を表1に示す。
【0040】
インク吸収性については、黒インク単色ベタ印字した後、目視によるビーディングの有無(ビーディングのないものを○、あるものを×)で評価した。
インク定着性については、黒インク単色ベタ印字し30分放置後、印字部分を布で擦り顔料のはく離度合いを目視で評価した。はく離が見られないものを○、はく離は見られるが明らかな色濃度の低下がないものを△、はく離して色濃度の低下が見られるものを×とした。
印字後の光沢性については、黒インク単色ベタ印字した後の光沢性を目視評価した。光沢があれば○、光沢がなければ×とした。
【0041】
【表1】
Figure 0004237933
【0042】
【発明の効果】
本発明の顔料インク用インクジェット記録媒体は、顔料インク、とりわけ非水系分散媒を用いた顔料インクについて高い吸収性及び定着性を有し、印字後の光沢性が良好である。

Claims (1)

  1. 基材と、前記基材の上に形成された多孔質層と、前記多孔質層の上に形成された顔料定着層とを有し、前記顔料定着層は第1の熱可塑性樹脂粒子を無機微粒子が被覆した複合粒子と第2の熱可塑性樹脂粒子とを、無機微粒子を26〜52%、第1の熱可塑性樹脂粒子を14〜28%、第2の熱可塑性樹脂粒子を20〜60%の含有量(質量百分率)で含むことを特徴とする顔料インク用インクジェット記録媒体。
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