JP4234880B2 - 車載用応答器、車載応答器用アンテナ、及び、アンテナ分離型車載用応答器システム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、有料道路の料金所ゲートの質問器との間で通行料金の精算のための情報信号の送受信を行うべく車両に搭載される応答器システムに係り、特に、情報信号を無線により送受信するために用いられるアンテナと応答器が分離されたアンテナ分離型車載用応答器システムと、このシステムに用いて好適な車載用応答器及び車載応答器用アンテナとに関する。
【0002】
【従来の技術】
有料道路で通行料金を支払う際の停車が引き起こす渋滞を緩和する対策として提案され注目されている料金自動収受システムでは、料金所のゲートに設置される質問器と車両に搭載される応答器との間で無線による情報信号の送受信が行われ、この送受信により応答器において電子マネー等による通行料金の精算処理が行われる。
【0003】
このような通行料金の精算処理を行うに当たっては、運転中の乗員が電子マネーの管理媒体であるICカード等の装脱や必要な情報の入力設定等を行う関係上、応答器の操作性に十分配慮する必要があり、具体的には、運転席と助手席とのどちらからでも無理なく操作でき、他の機器類も集中して配置されるセンターコンソールが好ましい。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上述したように、操作性の面では応答器をセンターコンソールに設置するのが好ましいが、応答器に対して特に運転席のドライバーに処理状況を報知するという機能が求められると、厄介な問題が生じる。
【0005】
つまり、表示による報知の場合は、センターコンソールだと運転席からの視界が悪いので都合が悪く、また、音声による報知の場合は、センターコンソールに設置する応答器にスピーカが設けられることになるが、そうすると、後部座席の乗員に近いリアウィンドの付近に配置されるオーディオ機器のスピーカとダブってしまうので、これまたセンターコンソールだと都合が悪い。
【0006】
本発明は前記事情に鑑み、応答器のアンテナが送受信感度の維持のために周辺に障害物のない場所に分離して設置されるケースが多いことに着目してなされたもので、本発明の目的は、応答器の操作性を損なわずに応答器による処理状況を認識性よく報知することができるアンテナ分離型車載用応答器システムと、このシステムに用いて好適な車載用応答器及び車載応答器用アンテナとを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成する請求項1乃至請求項3に各々記載した本発明は車載用応答器に関するものであり、請求項4乃至請求項8に各々記載した本発明は車載応答器用アンテナに関するものであり、請求項9及び請求項10に各々記載した本発明はアンテナ分離型車載用応答器システムに関するものである。
【0008】
そして、請求項1に記載した本発明の車載用応答器は、車両に設けられた車載用応答器と、該車両の走行する走路上のゲートに設置された質問器との間で、前記走路の通行料金の支払い処理を行うための情報信号を送受信する前記車載用応答器において、
前記車載用応答器と前記質問器との間の前記情報信号の送受信に伴って生成される報知情報を、報知信号として外部に出力する報知情報送出手段を備え、
前記情報信号が、信号線を介して接続されたアンテナを用いて、前記車載用応答器と前記質問器との間で送受信され、
そして、前記報知信号が、前記報知情報送出手段によって、前記情報信号の波長帯とは異なる波長帯で生成され、該情報信号に重畳されて、前記信号線を介して前記アンテナに出力されることを特徴とする。
【0009】
さらに、請求項2に記載した本発明の車載用応答器は、請求項1に記載した本発明の車載用応答器において、前記報知情報送出手段が、前記報知信号を符号化する符号化手段と、該符号化手段により符号化された前記報知信号をシリアル信号として出力するシリアル信号出力手段と、を有しているものとした。
【0010】
また、請求項3に記載した本発明の車載用応答器は、請求項1又は2に記載した本発明の車載用応答器において、前記報知情報が、前記質問器との間で行う前記情報信号の送受信のエラーを示す情報であるものとした。
【0011】
さらに、請求項4に記載した本発明の車載応答器用アンテナは、車両に設けられ、該車両に搭載された応答器と前記車両の走行する走路上のゲートに設置された質問器との間で、前記走路の通行料金の支払い処理を行うための情報信号を送受信するために用いられる車載応答器用アンテナにおいて、前記質問器との間の前記情報信号の送受信に伴い前記応答器により生成されて該応答器から入力される報知信号により作動し、該報知信号の示す報知情報を出力する報知手段を備えることを特徴とする。
【0012】
また、請求項5に記載した本発明の車載応答器用アンテナは、請求項4に記載した本発明の車載応答器用アンテナにおいて、前記応答器が信号線を介して有線接続されており、前記報知信号が前記情報信号とは異なる波長帯で生成され該情報信号に重畳されて前記応答器から前記信号線を介して入力され、前記報知信号を前記情報信号から分離して前記信号線から取り込む報知信号分離手段をさらに備えており、前記報知手段が前記報知信号分離手段によって前記信号線から取り込まれた前記報知信号により作動するものとした。
【0013】
さらに、請求項6に記載した本発明の車載応答器用アンテナは、請求項4又は5に記載した本発明の車載応答器用アンテナにおいて、前記報知手段が、前記報知情報を視覚的に認識可能な形態で出力する表示手段により構成されているものとした。
【0014】
また、請求項7に記載した本発明の車載応答器用アンテナは、請求項6に記載した本発明の車載応答器用アンテナにおいて、前記報知信号がシリアル信号を符号化した符号化信号であり、前記応答器から入力される前記符号化信号を復号化して前記シリアル信号とする復号化手段をさらに備えており、前記表示手段が、前記復号化手段により前記符号化信号から復号化された前記シリアル信号により作動して、該シリアル信号の示す前記報知情報をキャラクタ表示することのできるディスプレイにより構成されているものとした。
【0015】
さらに、請求項8に記載した本発明の車載応答器用アンテナは、請求項4乃至7のいずれか一項に記載した本発明の車載応答器用アンテナにおいて、前記報知情報が、前記質問器との間で前記応答器が行う前記情報信号の送受信のエラーを示す情報であるものとした。
【0016】
また、請求項9に記載した本発明のアンテナ分離型車載用応答器システムは、車両に設けられる応答器と、該応答器に接続されて前記車両に設けられるアンテナとを有しており、前記応答器が、前記車両の走行する走路上のゲートに設置された質問器との間で送受信される情報信号を基に、前記走路の通行料金の支払い処理を行うと共に、前記アンテナが、前記質問器との間で無線により送受信される前記情報信号を前記応答器との間で授受するアンテナ分離型車載用応答器システムにおいて、前記応答器に設けられ、前記質問器との間での前記情報信号の送受信に伴い前記応答器において生成される報知情報を報知信号として前記アンテナに出力する報知情報送出手段と、前記アンテナに設けられ、前記応答器から入力される前記報知信号により作動し、該報知信号の示す報知情報を出力する報知手段とを備えることを特徴とする。
【0017】
さらに、請求項10に記載した本発明のアンテナ分離型車載用応答器システムは、請求項9に記載した本発明のアンテナ分離型車載用応答器システムにおいて、前記応答器と前記アンテナとの間における前記情報信号の授受が、これら応答器とアンテナとを有線接続する信号線を介して行われ、前記報知信号が、前記報知情報送出手段によって、前記情報信号の波長帯とは異なる波長帯で生成され、該情報信号に重畳されて、前記信号線を介して前記アンテナに出力されると共に、前記アンテナが、前記報知信号を前記情報信号から分離して前記信号線から取り込む報知信号分離手段をさらに備えており、前記報知手段が、前記報知信号分離手段によって前記信号線から取り込まれた前記報知信号により作動するものとした。
【0018】
請求項1に記載した本発明の本発明の車載用応答器によれば、走路上のゲートに設置された質問器との間で、走路の通行料金の支払い処理を行うための情報信号が送受信されると、これに伴い生成された報知信号が報知情報送出手段により外部に出力され、質問器との間で情報信号が送受信されるのに伴い生成された報知信号が、報知情報送出手段により、質問器に向けた情報信号に重畳されてアンテナに接続された信号線に出力されることになる。
【0019】
さらに、請求項2に記載した本発明の車載用応答器によれば、請求項1に記載した本発明の車載用応答器において、質問器との間で情報信号が送受信されるのに伴い生成される報知信号が、符号化手段により符号化されてシリアル信号出力手段によりシリアル信号として出力されるので、外部に出力される報知信号を伝送する配線が単一の線であっても、外部に出力できる報知信号の情報量が増加することになる。
【0020】
また、請求項3に記載した本発明の車載用応答器によれば、請求項1又は2に記載した本発明の車載用応答器において、質問器との間における情報信号の送受信にエラーが生じると、その旨が報知情報として外部に出力されることになる。
【0021】
さらに、請求項4に記載した本発明の車載用応答器アンテナによれば、車両に設けられるアンテナに、このアンテナを用いて走路上のゲートに設置された質問器との間で情報信号の送受信を行う車両の応答器から報知信号が入力されると、その報知信号の入力による報知手段の作動に伴って、報知信号の示す報知情報がアンテナにおいて出力されることになる。
【0022】
また、請求項5に記載した本発明の車載応答器用アンテナによれば、請求項4に記載した本発明の車載応答器用アンテナにおいて、応答器から質問器に向けた情報信号に重畳された報知信号が信号線を介してアンテナに入力されると、報知信号分離手段によりその報知信号が情報信号から分離されて取り込まれ、その分離された報知信号により報知手段が作動することになる。
【0023】
さらに、請求項6に記載した本発明の車載応答器用アンテナによれば、請求項4又は5に記載した本発明の車載応答器用アンテナにおいて、報知信号の示す報知情報が、視覚的に認識可能な形態で表示手段により出力されることになる。
【0024】
また、請求項7に記載した本発明の車載応答器用アンテナによれば、請求項6に記載した本発明の車載応答器用アンテナにおいて、応答器から入力される報知信号が、復号化器により復号化されることでシリアル信号となる符号化信号であり、表示手段がキャラクタ表示可能なディスプレイであることから、応答器から報知信号として入力される報知情報の情報量が増し、報知情報をキャラクタによる表示出力することができるようになる。
【0025】
さらに、請求項8に記載した本発明の車載応答器用アンテナによれば、請求項4乃至7のいずれか一項に記載した本発明の車載応答器用アンテナにおいて、応答器と質問器との間における情報信号の送受信にエラーが生じると、その旨が報知情報として報知手段により出力されることになる。
【0026】
また、請求項9に記載した本発明のアンテナ分離型車載用応答器システムによれば、応答器により生成された報知信号が、応答器の報知情報送出手段により出力されてアンテナに入力されると、アンテナの報知手段の作動によって、報知信号の示す報知情報がアンテナにおいて出力されることになる。
【0027】
さらに、請求項10に記載した本発明のアンテナ分離型車載用応答器システムによれば、請求項9に記載した本発明のアンテナ分離型車載用応答器システムにおいて、応答器の報知情報送出手段により応答器から質問器に向けた情報信号に重畳された報知信号が、信号線を介してアンテナに入力されると、アンテナの報知信号分離手段によりその報知信号が情報信号から分離されて取り込まれ、その分離された報知信号により報知手段が作動することになる。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
【0029】
図1は本発明によるアンテナ分離型車載用応答器システムが車載用応答器及び車載応答器用アンテナと共に適用される車両の室内を示す斜視図であり、図1中引用符号1で示すセンターコンソールには、エアーコンディショナ3やカーステレオ5と共に応答器7が収容されており、ダッシュボード9の上方に位置するフロントガラス11の下端寄り箇所にはアンテナユニット13が貼着されていて、このアンテナユニット13と応答器7の背面との間が、ダッシュボード9の内部に配索された同軸ケーブル15(信号線に相当)によって接続されている。
【0030】
次に、上述した応答器7やアンテナユニット13、及び、同軸ケーブル15によって構成されるアンテナ分離型車載用応答器システムに適用される、本発明の第1実施形態に係るアンテナ分離型車載用応答器システムを、本発明の第1実施形態に係る車載用応答器及び車載応答器用アンテナと共に、図2の電気的な概略構成を一部ブロックで示す回路図を参照して説明する。
【0031】
まず、前記応答器7は、電子マネー情報が格納されたICカード17に対する情報の読み出し及び書き込みを行うリーダライタ19と、アンテナユニット13を介して走路上の不図示の質問器との間でミリ波やマイクロ波といった高周波の情報信号による無線送受信を行うために変復調動作を行う送受信部21と、これらリーダライタ19及び送受信部21の動作を制御するワンチップマイコン(以下、「μCOM」と略記する。)23とを有している。
【0032】
尚、前記μCOM23は、このμCOM23の制御の下に動作する送受信部21による情報信号の無線送受信動作の正常、異常を報知するための報知信号を生成する機能を有しており、この報知信号は、応答器7に別途設けられたLEDドライバ25から、ミリ波やマイクロ波よりも低い周波数で出力される。
【0033】
図3は前記μCOM23のCPU(図示せず)がROMに格納された制御プログラムに従い行う処理を示すフローチャートであり、μCOM23が起動しプログラムがスタートすると、CPUはまず、料金ゲートの通過を示す信号が不図示の質問器からアンテナユニット13及び同軸ケーブル15を介して送受信部21に入力されたか否かを確認し(ステップS1)、入力されていない場合は(ステップS1でN)、入力されるまでステップS1をリピートする。
【0034】
一方、料金ゲートの通過を示す信号が送受信部21に入力された場合は(ステップS1でY)、同軸ケーブル15及びアンテナユニット13を介して不図示の質問器との間で、料金精算のための情報信号の送受信動作を送受信部21に行わせ(ステップS3)、その送受信部21による送受信動作が正常に実行されたか否かを確認する(ステップS5)。
【0035】
尚、ステップS3における料金精算のために送受信部21に行わせる情報信号の送受信動作は、具体的には、μCOM23のROM、又は、μCOM23に接続された応答器7の不揮発性メモリ(図示せず)に書き込まれた、自車両の車種情報等を不図示の質問器に送信させ、この質問器から返送されてくる料金情報を送受信部21に受信させると共に、この料金情報による精算処理を、リーダライタ19を介してICカード17に格納された電子マネー情報を参照して行った後、精算処理の正常実行を示す確認信号を不図示の質問器に送信させることで行う。
【0036】
そして、ステップS5において送受信部21による送受信動作が正常に実行されていない場合(N)は、後述するステップS13に進み、正常に実行された場合(Y)は、正常実行を報知する波形パターンの報知信号のLEDドライバ25からの出力を開始させた後(ステップS7)、20秒が経過したか否かを確認し(ステップS9)、経過していない場合は(ステップS9でN)、経過するまでステップS9をリピートする。
【0037】
一方、20秒が経過した場合は(ステップS9でY)、ステップS7で開始させたLEDドライバ25からの報知信号の出力を終了させ(ステップS11)、その後、ステップS1にリターンする。
【0038】
また、ステップS5において送受信部21による送受信動作が正常に実行されていない場合(N)に進むステップS13では、異常実行を報知する波形パターンの報知信号のLEDドライバ25からの出力を開始させ、その後、3秒が経過したか否かを確認し(ステップS15)、経過していない場合は(ステップS15でN)、経過するまでステップS15をリピートする。
【0039】
一方、3秒が経過した場合は(ステップS15でY)、ステップS13で開始させたLEDドライバ25からの報知信号の出力を終了させ(ステップS17)、その後、ステップS1にリターンする。
【0040】
話を応答器7の電気的な概略構成に戻して、次に、前記送受信部21は、高周波成分の通過を許容するカップリングコンデンサ27を介して同軸ケーブル15に接続されており、前記LEDドライバ25は、高周波成分の通過を阻止するチョークコイル29を介して同軸ケーブル15に接続されている。
【0041】
これに対して、前記アンテナユニット13は、アンテナ本体31(車載応答器用アンテナに相当)と、応答器7の送受信部21による情報信号の無線送受信動作の正常実行を報知する確認用LED33(報知手段、表示手段に相当)とを有している。
【0042】
そして、アンテナ本体31は、高周波成分の通過を許容するカップリングコンデンサ35を介して同軸ケーブル15に接続されており、確認用LED33は、高周波成分の通過を阻止するチョークコイル37(報知信号分離手段に相当)と電流制限抵抗39とを介して同軸ケーブル15に接続されている。
【0043】
以上の説明からも明らかなように、第1実施形態のアンテナ分離型車載用応答器システムでは、応答器7のμCOM23とLEDドライバ25とにより、請求項中の報知信号送出手段が構成されている。
【0044】
続いて、上述のように構成された第1実施形態のアンテナ分離型車載用応答器システムの動作(作用)について説明する。
【0045】
まず、アンテナ分離型車載用応答器システムを搭載した車両が有料道路上の不図示のゲートの付近を通過すると、そのゲートの質問器(図示せず)からの料金ゲートの通過を示す高周波信号がアンテナユニット13のアンテナ本体31により受信されて、カップリングコンデンサ35,27及び同軸ケーブル15を介して応答器7の送受信部21に入力され、さらに、送受信部21で復調されてμCOM23に入力される。
【0046】
すると、ゲートの質問器との間で高周波信号による情報信号の送受信動作が料金精算のために行われ、その送受信動作後に行われる確認信号の質問器への送信までの一連の送受信動作が正常に行われると、LEDドライバ25から同軸ケーブル15に出力される低周波の報知信号により、アンテナユニット13の確認用LED33が正常実行時のパターンで20秒間点灯し、正常に行われないと、LEDドライバ25から同軸ケーブル15に出力される低周波の報知信号により、アンテナユニット13の確認用LED33が異常実行時のパターンで3秒間点灯する。
【0047】
このように第1実施形態のアンテナ分離型車載用応答器システムによれば、センターコンソール1に収容される応答器7が有料道路上のゲートの付近を通過した際に、μCOM23からLEDドライバ25及び同軸ケーブル15を介して、ダッシュボード9の上方に位置するフロントガラス11の下端寄り箇所に貼着されたアンテナユニット13に低周波の報知信号を出力させる構成とした。
【0048】
そして、この報知信号により、μCOM23の制御の下に応答器7がゲートの不図示の質問器との間で行う、料金精算のための高周波信号による情報信号の送受信動作が、正常に行われた場合には正常実行時のパターンで、正常に行われなかった場合には異常実行時のパターンで、確認用LED33を点灯させる構成とした。
【0049】
このため、操作性がよい代わりに視認性が劣るセンターコンソール1に収容された応答器7が、ゲートの質問器との間で料金精算のために行う送受信動作の正常、異常の状況を、応答器7の操作性を損なうことなく、かつ、特別に配線を増やすことなく、アンテナユニット13の確認用LED33の点灯パターンにより、応答器7で行うよりも高い視認性で報知することができる。
【0050】
尚、第1実施形態のアンテナ分離型車載用応答器システムでは、応答器7による料金精算のための情報信号の送受信動作の正常、異常を、アンテナユニット13の確認用LED33により視覚的に報知するものとしたが、報知の形態は表示によるものに限らず任意である。
【0051】
即ち、例えば、本発明の第2実施形態に係るアンテナ分離型車載用応答器システムの電気的な概略構成を一部ブロックで示す図4の回路図のように、μCOM23及びLEDドライバ25に代えてμCOM23´及びスピーカドライバ25´を応答器7に設けると共に、確認用LED33及び電流制限抵抗39に代えて確認用スピーカ41(報知手段に相当)をアンテナユニット13に設けて構成されている。
【0052】
そして、第2実施形態に係るアンテナ分離型車載用応答器システムでは、応答器7のμCOM23´のCPU(図示せず)が料金精算のためにROMに格納された制御プログラムに従い行う処理において、情報信号の送受信動作の正常時と異常時とで報知信号の周波数や波形パターンを異ならせて、確認用スピーカ41の鳴動音や鳴動パターンの相違により応答器7の送受信動作の正常、異常を報知させる点において、第2実施形態に係るアンテナ分離型車載用応答器システムとは構成が異なっている。
【0053】
このような構成による第2実施形態に係るアンテナ分離型車載用応答器システムによれば、操作性がよい代わりに周辺にダッシュボード9等の障害物が多いセンターコンソール1に収容された応答器7が、ゲートの質問器との間で料金精算のために行う送受信動作の正常、異常の状況を、応答器7の操作性を損なうことなく、アンテナユニット13の確認用スピーカ41の鳴動音や鳴動パターンにより、それらを応答器7で行うよりも高い聴取性で報知することができる。
【0054】
次に、本発明の第3実施形態に係るアンテナ分離型車載用応答器システムを、本発明の第3実施形態に係る車載応答器用アンテナと共に、図5の電気的な概略構成を一部ブロックで示す回路図を参照して説明する。
【0055】
尚、図5中図2や図4と同一の部品には、それら図2や図4で付したものと同一の引用符号を付して説明する。
【0056】
そして、本発明の第3実施形態に係るアンテナ分離型車載用応答器システムを構成する前記応答器7は、図5に示すように、μCOM23及びLEDドライバ25に代えてμCOM23″及びシリアル信号エンコーダ26(符号化手段に相当)が設けられている点と、このシリアル信号エンコーダ26とチョークコイル37との間に、電源供給回路兼用のシリアル信号バッファ回路30が介設されている点において、第1実施形態の応答器7とは構成が異なっている。
【0057】
また、第3実施形態に係るアンテナ分離型車載用応答器システムを前記応答器7と共に構成する前記アンテナユニット13は、確認用LED33及び電流制限抵抗39に代えて、確認用スピーカ41、シリアル信号デコーダ43(復号化手段に相当)、μCOM45、確認用ランプ47(表示手段に相当)、液晶ディスプレイ49(表示手段、ディスプレイに相当)、大容量コンデンサ51、電流制限抵抗53、及び、逆流防止用ダイオード55が設けられている点において、第1実施形態のアンテナユニット13とは構成が異なっている。
【0058】
尚、前記μCOM23″のCPU(図示せず)がROMに格納された制御プログラムに従って行う処理は、図6にフローチャートで示すように、図3のフローチャートにおけるステップS7、ステップS11、ステップS13、並びに、ステップS17を、ステップS7A、ステップS11A、ステップS13A、並びに、ステップS17Aに各々変更した他は、第1実施形態の応答器7のμCOM23が行う処理と同様の内容となっている。
【0059】
そして、ステップS5において送受信部21による送受信動作が正常に実行された場合(Y)に進むステップS7Aでは、正常実行時の音色又はパターンによる確認用スピーカ41の鳴動を開始させるための信号と、正常実行時のパターンによる確認用ランプ47の点灯を開始させるための信号と、正常に行われたステップS5の送受信動作により質問器から受け取った料金情報の液晶ディスプレイ49による表示を開始させるためのデータ信号とを合成した報知信号を生成して、これをシリアル信号エンコーダ26に出力し、その後、ステップS9に進む。
【0060】
また、ステップS9において20秒が経過した場合(Y)に進むステップS11Aでは、確認用スピーカ41の鳴動、確認用ランプ47の点灯、及び、液晶ディスプレイ49の表示をいずれも終了させるための報知信号を生成して、これをシリアル信号エンコーダ26に出力し、その後、ステップS1にリターンする。
【0061】
これに対し、ステップS5において送受信部21による送受信動作が正常に実行されなかった場合(N)に進むステップS13Aでは、異常実行時の音色又はパターンによる確認用スピーカ41の鳴動を開始させるための信号と、異常実行時のパターンによる確認用ランプ47の点灯を開始させるための信号とを合成した報知信号を生成して、これをシリアル信号エンコーダ26に出力し、その後、ステップS15に進む。
【0062】
また、ステップS15において3秒が経過した場合(Y)に進むステップS17Aでは、確認用スピーカ41の鳴動及び確認用ランプ47の点灯を共に終了させるための報知信号を生成して、これをシリアル信号エンコーダ26に出力し、その後、ステップS1にリターンする。
【0063】
話を第3実施形態に係るアンテナ分離型車載用応答器システムの電気的な概略構成に戻して、前記応答器7のシリアル信号エンコーダ26は、μCOM23″から入力される報知信号を符号化してシリアル信号バッファ回路30に出力し、シリアル信号バッファ回路30は、シリアル信号エンコーダ26から入力される符号化された報知信号をシリアルの低周波で同軸ケーブル15に出力する。
【0064】
これに対して、前記アンテナユニット13のシリアル信号デコーダ43は、チョークコイル37を介して同軸ケーブル15に接続されており、このシリアル信号デコーダ43では、チョークコイル37を介して同軸ケーブル15から取り込まれる低周波の符号化された報知信号が復号化される。
【0065】
また、μCOM45は、前記シリアル信号デコーダ43が復号化した報知信号を、対応する確認用スピーカ41、確認用ランプ47、及び、液晶ディスプレイ49に選別して出力する機能を有しており、この機能は、図7にフローチャートで示すμCOM45のCPU(図示せず)がROMに格納された制御プログラムに従い行う処理によって実現される。
【0066】
即ち、μCOM45が起動しプログラムがスタートすると、CPUはまず、シリアル信号デコーダ43からの復号化された報知信号が入力されたか否かを確認し(ステップSA1)、入力されていない場合は(ステップSA1でN)、入力されるまでステップSA1をリピートし、入力された場合は(ステップSA1でY)、入力された報知信号が開始を指示するものであるか否かを確認する(ステップSA3)。
【0067】
報知信号が開始を指示するものでない場合は(ステップSA3でN)、後述するステップSA11に進み、開始を指示するものである場合は(ステップSA3でY)、入力された報知信号が送受信部21による送受信動作の正常実行を示すものであるか否かを確認し(ステップSA5)、正常実行を示すものでない場合は(ステップSA5でN)、後述するステップSA9に進む。
【0068】
一方、入力された報知信号が正常実行を示すものである場合は(ステップSA5でY)、入力された報知信号を、確認用スピーカ41に対応する信号成分と、確認用ランプ47に対応する信号成分と、液晶ディスプレイ49に対応する信号成分とに分解し、分解した各信号成分を対応する相手に出力して、確認用スピーカ41を正常実行時の音色又はパターンで鳴動させ、確認用ランプ47を正常実行時のパターンで点灯させると共に、質問器から受け取った料金情報を液晶ディスプレイ49に表示させ(ステップSA7)、その後、ステップSA1にリターンする。
【0069】
また、ステップSA5において報知信号が正常実行を示すものでない場合(N)に進むステップSA9では、入力された報知信号を、確認用スピーカ41に対応する信号成分と、確認用ランプ47に対応する信号成分とに分解し、分解した各信号成分を対応する相手に出力して、確認用スピーカ41を異常実行時の音色又はパターンで鳴動させると共に、確認用ランプ47を異常実行時のパターンで点灯させ、その後、ステップSA1にリターンする。
【0070】
一方、ステップSA3において報知信号が開始を指示するものでない場合(N)に進むステップSA11では、入力された報知信号を、確認用スピーカ41に対応する信号成分と、確認用ランプ47に対応する信号成分と(、液晶ディスプレイ49に対応する信号成分と)に分解し、分解した各信号成分を対応する相手に出力して、確認用スピーカ41の鳴動と、確認用ランプ47の点灯と(、液晶ディスプレイ49の表示と)を各々終了させ、その後、ステップSA1にリターンする。
【0071】
話を応答器7の電気的な概略構成に戻して、次に、前記大容量コンデンサ51は、逆流防止用ダイオード55、電流制限抵抗53、及び、チョークコイル37を介して同軸ケーブル15から取り込まれる低周波信号成分により充電され、この充電された電力を、シリアル信号デコーダ43やμCOM45に作動用電力として供給する。
【0072】
以上の説明からも明らかなように、第3実施形態のアンテナ分離型車載用応答器システムでは、応答器7のμCOM23″、シリアル信号エンコーダ26、及び、シリアル信号バッファ回路30により、請求項中の報知信号送出手段が構成されており、アンテナユニット13の確認用スピーカ41、確認用ランプ47、及び、液晶ディスプレイ49が、請求項中の報知手段に相当している。
【0073】
続いて、上述のように構成された第3実施形態のアンテナ分離型車載用応答器システムの動作(作用)について説明する。
【0074】
まず、アンテナ分離型車載用応答器システムを搭載した車両が有料道路上の不図示のゲートの付近を通過すると、そのゲートの質問器(図示せず)からの料金ゲートの通過を示す高周波信号がアンテナユニット13のアンテナ本体31により受信されて、カップリングコンデンサ35,27及び同軸ケーブル15を介して応答器7の送受信部21に入力され、さらに、送受信部21で復調されてμCOM23″に入力される。
【0075】
すると、ゲートの質問器との間で高周波信号による情報信号の送受信動作が料金精算のために行われ、その送受信動作後に行われる確認信号の質問器への送信までの一連の送受信動作が正常に行われると、シリアル信号エンコーダ26及びシリアル信号バッファ回路30を介してμCOM23″から同軸ケーブル15に出力される低周波の報知信号により、アンテナユニット13の確認用スピーカ41が正常実行時の音色又はパターンで20秒間鳴動し、確認用ランプ47が正常実行時のパターンで20秒間点灯すると共に、質問器から受け取った料金情報が液晶ディスプレイ49に20秒間表示される。
【0076】
これに対して、ゲートの質問器との間における高周波信号での情報信号の送受信動作から確認信号の質問器への送信までの一連の送受信動作が異常に行われると、シリアル信号エンコーダ26及びシリアル信号バッファ回路30を介してμCOM23″から同軸ケーブル15に出力される低周波の報知信号により、アンテナユニット13の確認用スピーカ41が異常実行時の音色又はパターンで3秒間鳴動すると共に、確認用ランプ47が異常実行時のパターンで3秒間点灯する。
【0077】
上述した第3実施形態のアンテナ分離型車載用応答器システムによれば、第1及び第2実施形態のアンテナ分離型車載用応答器システムと同様に、操作性がよい代わりに視認性が劣り、かつ、周辺にダッシュボード9等の障害物が多いセンターコンソール1に収容された応答器7が、ゲートの質問器との間で料金精算のために行う送受信動作の正常、異常の状況を、応答器7の操作性を損なうことなく、かつ、特別に配線を増やすことなく、アンテナユニット13の確認用スピーカ41の音色又は鳴動パターンや、確認用ランプ47の点灯パターンにより、それらを応答器7で行うよりも高い視認性や聴取性で報知することができる。
【0078】
しかも、応答器7がゲートの質問器との間で料金精算のために行う送受信動作が正常に行われると、質問器から受け取った料金情報が液晶ディスプレイ49に表示されるので、応答器7によりゲートの質問器との間で行われた送受信動作によって精算された料金をも、視認性のよいアンテナユニット13において確認することができる。
【0079】
尚、上述した第1乃至第3実施形態のアンテナ分離型車載用応答器システムでは、アンテナユニット13がダッシュボード9の上方に位置するフロントガラス11の下端寄り箇所に貼着されているものとしたが、アンテナユニット13の設置箇所は、運転席や助手席の乗員からの視認性がよく、或は、乗員との間に障害物のない場所であって、ゲートの質問器との間で情報信号の送受信等を行う上で支障のない場所であれば、フロントガラス11の下端寄り箇所に限らず任意である。
【0080】
【発明の効果】
以上説明したように請求項1に記載した本発明の車載用応答器によれば、車両に設けられ、該車両の走行する走路上のゲートに設置された質問器との間で、前記走路の通行料金の支払い処理を行うための情報信号を送受信する車載用応答器において、前記質問器との間の前記情報信号の送受信に伴い生成される報知情報を報知信号として外部に出力する報知情報送出手段を備え、前記情報信号が、信号線を介して接続されたアンテナを用いて前記質問器との間で送受信され、前記報知情報送出手段が、前記報知信号を、前記情報信号の波長帯とは異なる波長帯で生成して該情報信号に重畳し前記信号線を介して前記アンテナに送出する構成とした。
【0081】
このため、質問器との間で行われる情報信号の送受信の処理状況である報知情報を示す報知信号を、応答器の外部の周辺に障害物がない場所において、視認性や聴取性の面で有利な状況の下で報知情報を視認性よく出力させることができ、送受信感度の維持のために周辺に障害物のない場所に分離して設置されるアンテナにおいて報知情報を視認性よく出力させ、かつ、情報信号の伝送に用いられる既存の信号線を応答器からアンテナへの報知信号の出力に兼用することで、報知信号専用の配線を応答器とアンテナとの間に新たに設ける必要をなくし、構成の簡略化及びコストの抑制を図ることができる。
【0082】
さらに、請求項2に記載した本発明の車載用応答器によれば、請求項1に記載した本発明の車載用応答器において、前記報知情報送出手段が、前記報知信号を符号化する符号化手段と、該符号化手段により符号化された前記報知信号をシリアル信号として出力するシリアル信号出力手段とを有している構成とした。
【0083】
このため、請求項1に記載した本発明の車載用応答器において、外部に出力される報知信号を伝送する配線が単一の線であっても、外部において報知情報をキャラクタ表示させることが可能なレベルまで、出力する報知信号の情報密度を増加させることができる。
【0084】
また、請求項3に記載した本発明の車載用応答器によれば、請求項1又は2に記載した本発明の車載用応答器において、前記報知情報が、前記質問器との間で行う前記情報信号の送受信のエラーを示す情報である構成とした。
【0085】
このため、請求項1又は2に記載した本発明の車載用応答器において、質問器との間で行う情報信号の送受信にエラーが発生した場合に、その旨を確実に報知し、走路の通行料金の支払い処理に支障が生じたことに関する対応を車両の乗員に迅速に行わせることの可能な内容で、報知情報をアンテナに出力することができる。
【0086】
さらに、請求項4に記載した本発明の車載用応答器アンテナによれば、車両に設けられ、該車両に搭載された応答器と前記車両の走行する走路上のゲートに設置された質問器との間で、前記走路の通行料金の支払い処理を行うための情報信号を送受信するために用いられる車載応答器用アンテナにおいて、前記質問器との間の前記情報信号の送受信に伴い前記応答器により生成されて該応答器から入力される報知信号により作動し、該報知信号の示す報知情報を出力する報知手段を備える構成とした。
【0087】
このため、応答器から入力される報知信号により報知手段を作動させて、応答器による処理状況を示す報知情報を出力させることで、操作性のよい代わりに周辺に障害物のある場所に応答器を設置したとしても、送受信感度の維持のために周辺に障害物がない場所に分離して設置される、視認性や聴取性の面で有利なアンテナにおいて、報知情報を認識性よく報知することができる。
【0088】
また、請求項5に記載した本発明の車載応答器用アンテナによれば、請求項4に記載した本発明の車載応答器用アンテナにおいて、前記応答器が信号線を介して有線接続されており、前記報知信号が、前記情報信号とは異なる波長帯で生成され該情報信号に重畳されて前記応答器から前記信号線を介して入力され、前記報知信号を前記情報信号から分離して前記信号線から取り込む報知信号分離手段をさらに備えており、前記報知手段が前記報知信号分離手段によって前記信号線から取り込まれた前記報知信号により作動する構成とした。
【0089】
このため、請求項4に記載した本発明の車載応答器用アンテナにおいて、情報信号の伝送に用いられる既存の信号線を応答器からの報知信号の入力に兼用して、報知信号専用の配線を応答器との間に新たに設ける必要をなくし、構成の簡略化及びコストの抑制を図ることができる。
【0090】
さらに、請求項6に記載した本発明の車載応答器用アンテナによれば、請求項4又は5に記載した本発明の車載応答器用アンテナにおいて、前記報知手段が、前記報知情報を視覚的に認識可能な形態で出力する表示手段により構成されているものとした。
【0091】
このため、請求項4又は5に記載した本発明の車載応答器用アンテナにおいて、周辺に障害物がないというアンテナの設置場所の利点を活かして、表示手段により視覚的に認識可能な形態で出力される報知情報の高い視認性を確保し、報知情報を確実に認識性よく報知することができる。
【0092】
また、請求項7に記載した本発明の車載応答器用アンテナによれば、請求項6に記載した本発明の車載応答器用アンテナにおいて、前記報知信号がシリアル信号を符号化した符号化信号であり、前記符号化信号を復号化して前記シリアル信号とする復号化器をさらに備えており、前記表示手段が、前記復号化手段により前記符号化信号から復号化された前記シリアル信号により作動して、該シリアル信号の示す前記報知情報をキャラクタ表示することのできるディスプレイにより構成されている構成とした。
【0093】
このため、請求項6に記載した本発明の車載応答器用アンテナにおいて、高い視認性で表示手段により出力される報知情報の情報量をキャラクタ表示により増やして、報知情報の情報密度を高くし利便性を向上させることができる。
【0094】
さらに、請求項8に記載した本発明の車載応答器用アンテナによれば、請求項4乃至7のいずれか一項に記載した本発明の車載応答器用アンテナにおいて、前記報知情報が、前記質問器との間で前記応答器が行う前記情報信号の送受信のエラーを示す情報である構成とした。
【0095】
このため、請求項4乃至7のいずれか一項に記載した本発明の車載応答器用アンテナにおいて、質問器との間で応答器が行う情報信号の送受信にエラーが発生した場合に、その旨を、報知手段による報知情報の出力により確実に報知し、走路の通行料金の支払い処理に支障が生じたことに関する対応を車両の乗員に迅速に行わせることができる。
【0096】
また、請求項9に記載した本発明のアンテナ分離型車載用応答器システムによれば、車両に設けられる応答器と、該応答器に接続されて前記車両に設けられるアンテナとを有しており、前記応答器が、前記車両の走行する走路上のゲートに設置された質問器との間で送受信される情報信号を基に、前記走路の通行料金の支払い処理を行うと共に、前記アンテナが、前記質問器との間で無線により送受信される前記情報信号を前記応答器との間で授受するアンテナ分離型車載用応答器システムにおいて、前記応答器に設けられ、前記質問器との間での前記情報信号の送受信に伴い前記応答器において生成される報知情報を報知信号として前記アンテナに出力する報知情報送出手段と、前記アンテナに設けられ、前記応答器から入力される前記報知信号により作動し、該報知信号の示す報知情報を出力する報知手段とを備える構成とした。
【0097】
このため、応答器の報知情報送出手段により出力されてアンテナに入力される報知信号により、アンテナの報知手段を作動させて、応答器による処理状況を示す報知情報をアンテナにおいて出力させることで、操作性のよい代わりに周辺に障害物のある場所に応答器を設置したとしても、送受信感度の維持のために周辺に障害物のない場所に分離して設置されるアンテナにおいて、報知情報を認識性よく報知することができる。
【0098】
さらに、請求項10に記載した本発明のアンテナ分離型車載用応答器システムによれば、請求項9に記載した本発明のアンテナ分離型車載用応答器システムにおいて、前記応答器と前記アンテナとの間における前記情報信号の授受が、これら応答器とアンテナとを有線接続する信号線を介して行われ、前記報知情報送出手段が、前記報知信号を、前記情報信号とは異なる波長帯で生成して該情報信号に重畳し前記信号線を介して前記アンテナに出力すると共に、前記アンテナが、前記報知信号を前記情報信号から分離して前記信号線から取り込む報知信号分離手段をさらに備えており、前記報知手段が前記報知信号分離手段によって前記信号線から取り込まれた前記報知信号により作動する構成とした。
【0099】
このため、請求項9に記載した本発明のアンテナ分離型車載用応答器システムにおいて、送受信感度の維持のために周辺に障害物のない場所に分離して設置されるアンテナにおいて報知情報を視認性よく出力させ、かつ、情報信号の伝送に用いられる既存の信号線を応答器からアンテナへの報知信号の出力に兼用することで、報知信号専用の配線を応答器とアンテナとの間に新たに設ける必要をなくし、構成の簡略化及びコストの抑制を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明によるアンテナ分離型車載用応答器システムが車載応答器用アンテナと共に適用される車両の室内を示す斜視図である。
【図2】 本発明の第1実施形態に係るアンテナ分離型車載用応答器システムの電気的な概略構成を一部ブロックで示す回路図である。
【図3】 図2の応答器のワンチップマイコンのCPUがROMに格納された制御プログラムに従い行う処理を示すフローチャートである。
【図4】 本発明の第2実施形態に係るアンテナ分離型車載用応答器システムの電気的な概略構成を一部ブロックで示す回路図である。
【図5】 本発明の第3実施形態に係るアンテナ分離型車載用応答器システムの電気的な概略構成を一部ブロックで示す回路図である。
【図6】 図5の応答器のワンチップマイコンのCPUがROMに格納された制御プログラムに従い行う処理を示すフローチャートである。
【図7】 図5のアンテナユニットのワンチップマイコンのCPUがROMに格納された制御プログラムに従い行う処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
7 応答器
15 同軸ケーブル(信号線)
23,23″ ワンチップマイコン(報知情報送出手段)
25 LEDドライバ(報知情報送出手段)
26 シリアル信号エンコーダ(報知情報送出手段、符号化手段)
30 シリアル信号バッファ回路(報知情報送出手段)
31 アンテナ本体(アンテナ)
33 確認用LED(報知手段、表示手段)
37 チョークコイル(報知信号分離手段)
41 確認用スピーカ(報知手段)
43 シリアル信号デコーダ(復号化手段)
47 確認用ランプ(報知手段、表示手段)
49 液晶ディスプレイ(報知手段、表示手段、ディスプレイ)
Claims (10)
- 車両に設けられた車載用応答器と、該車両の走行する走路上のゲートに設置された質問器との間で、前記走路の通行料金の支払い処理を行うための情報信号を送受信する前記車載用応答器において、
前記車載用応答器と前記質問器との間の前記情報信号の送受信に伴って生成される報知情報を、報知信号として外部に出力する報知情報送出手段を備え、
前記情報信号が、信号線を介して接続されたアンテナを用いて、前記車載用応答器と前記質問器との間で送受信され、
そして、前記報知信号が、前記報知情報送出手段によって、前記情報信号の波長帯とは異なる波長帯で生成され、該情報信号に重畳されて、前記信号線を介して前記アンテナに出力される
ことを特徴とする車載用応答器。 - 前記報知情報送出手段が、前記報知信号を符号化する符号化手段と、該符号化手段により符号化された前記報知信号をシリアル信号として出力するシリアル信号出力手段と、を有している請求項1記載の車載用応答器。
- 前記報知情報が、前記質問器との間で行う前記情報信号の送受信のエラーを示す情報である請求項1又は2記載の車載用応答器。
- 車両に設けられ、該車両に搭載された応答器と前記車両の走行する走路上のゲートに設置された質問器との間で、前記走路の通行料金の支払い処理を行うための情報信号を送受信するために用いられる車載応答器用アンテナにおいて、
前記質問器との間の前記情報信号の送受信に伴い前記応答器により生成されて該応答器から入力される報知信号により作動し、該報知信号の示す報知情報を出力する報知手段を備える、
ことを特徴とする車載応答器用アンテナ。 - 前記応答器が、信号線を介して有線接続されており、前記報知信号が、前記情報信号とは異なる波長帯で生成され該情報信号に重畳されて前記応答器から前記信号線を介して入力され、前記報知信号を前記情報信号から分離して前記信号線から取り込む報知信号分離手段をさらに備えており、前記報知手段が、前記報知信号分離手段によって前記信号線から取り込まれた前記報知信号により作動する請求項4記載の車載応答器用アンテナ。
- 前記報知手段が、前記報知情報を視覚的に認識可能な形態で出力する表示手段により構成されている請求項4又は5記載の車載応答器用アンテナ。
- 前記報知信号が、シリアル信号を符号化した符号化信号であり、前記応答器から入力される前記符号化信号を復号化して前記シリアル信号とする復号化手段をさらに備えており、前記表示手段が、前記復号化手段により前記符号化信号から復号化された前記シリアル信号により作動して、該シリアル信号の示す前記報知情報をキャラクタ表示することのできるディスプレイにより構成されている請求項6記載の車載応答器用アンテナ。
- 前記報知情報が、前記質問器との間で前記応答器が行う前記情報信号の送受信のエラーを示す情報である請求項4乃至7のいずれか一項に記載の車載応答器用アンテナ。
- 車両に設けられる応答器と、該応答器に接続されて前記車両に設けられるアンテナとを有しており、前記応答器が、前記車両の走行する走路上のゲートに設置された質問器との間で送受信される情報信号を基に、前記走路の通行料金の支払い処理を行うと共に、前記アンテナが、前記質問器との間で無線により送受信される前記情報信号を前記応答器との間で授受するアンテナ分離型車載用応答器システムにおいて、
前記応答器に設けられ、前記質問器との間での前記情報信号の送受信に伴い前記応答器において生成される報知情報を報知信号として前記アンテナに出力する報知情報送出手段と、
前記アンテナに設けられ、前記応答器から入力される前記報知信号により作動し、該報知信号の示す報知情報を出力する報知手段と、
を備えることを特徴とするアンテナ分離型車載用応答器システム。 - 前記応答器と前記アンテナとの間における前記情報信号の授受が、これら応答器とアンテナとを有線接続する信号線を介して行われ、前記報知信号が、前記報知情報送出手段によって、前記情報信号の波長帯とは異なる波長帯で生成され、該情報信号に重畳されて、前記信号線を介して前記アンテナに出力されると共に、前記アンテナが、前記報知信号を前記情報信号から分離して前記信号線から取り込む報知信号分離手段をさらに備えており、前記報知手段が、前記報知信号分離手段によって前記信号線から取り込まれた前記報知信号により作動する請求項9記載のアンテナ分離型車載用応答器システム。
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