JPH1031768A - 車載端末装置 - Google Patents

車載端末装置

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JPH1031768A
JPH1031768A JP8187837A JP18783796A JPH1031768A JP H1031768 A JPH1031768 A JP H1031768A JP 8187837 A JP8187837 A JP 8187837A JP 18783796 A JP18783796 A JP 18783796A JP H1031768 A JPH1031768 A JP H1031768A
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radio wave
level
circuit
toll collection
collection system
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JP8187837A
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English (en)
Inventor
Takamoto Yonemura
隆元 米村
Osamu Shimizu
修 清水
Tadashi Araki
正 荒木
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Sumitomo Electric Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Electric Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】路側装置のETC電波と、路側ビーコン電波又
はGPS衛星電波とのいずれかを受信し処理する場合
に、回路を共有化することにより小型化でき、しかもコ
ストの低減を図ることのできる車載端末装置を提供す
る。 【解決手段】ETC電波、路側ビーコンの電波、GPS
測位衛星の電波をそれぞれ中間周波数に変換し、ETC
電波、ビーコン電波又はGPS電波に応じた局部発振信
号を供給する場合に、ETC電波、ビーコン電波のレベ
ルをそれぞれレベル検出回路201で検出し、ETC電
波のレベルが基準値より高いと判断されたときは、選択
制御回路48はETC電波に応じた局部発振信号を選択
し、ビーコン電波のレベルが基準値より高いと判断され
たときは、選択制御回路48はビーコン電波に応じた局
部発振信号を選択し、前記以外のときはGPS電波に応
じた局部発振信号を選択する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、有料道路における
料金所での渋滞及び料金収受にかかる作業を軽減すると
ともに、路側ビーコン及びGPS測位衛星から得られる
情報に基づき運転の支援に必要なデータを得て搭乗者に
提供する、多機能の車載端末装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、有料道路の料金所で、料金所
の所定の場所に設置した路側装置と車載端末装置との間
で車両固有の番号を無線で交信することによって、その
料金所で車両を停止させることなく通過させて、料金の
徴収は別に機会に行う有料道路の料金収受装置が提案さ
れている(ETC;Electric Toll Collection. 特公平
7−46394号公報参照)。
【0003】また、路上に通信装置(以下「路側ビーコ
ン」という)を設置し、路側ビーコンから位置情報、道
路情報などを含む電波(以下「ビーコン電波」という)
を比較的狭い範囲に向けて放射させ、この放射されたビ
ーコン電波を車両において受信することによって、車両
の現在位置を知り、搭乗者に表示するとともに、交差点
の位置、交差点の名称、交差点の形状、道路規制情報、
渋滞・事故情報など搭乗者にとって有用な道路情報を得
ることが行われている。
【0004】一方、GPS(Global Positioning Syste
m) 衛星からの電波(以下「GPS電波」という)を利
用して自己の位置を測位する技術が知られている。その
原理は、所定の軌道上を周回する複数の人工衛星が放射
する電波の伝搬遅延時間を計測することにより、自己の
2次元的又は3次元的な位置を測位することである。こ
のようなGPS衛星電波を受信することによって、測位
されたデータを基にして車両の現在位置を設定し表示す
ることが行われている。
【0005】ところが、有料道路の料金収受装置からの
電波(この電波を、以下「ETC電波」という)、ビー
コン電波、GPS電波は周波数が互いに異なっており、
また、信号変調方式や受信レベルも異なっている。した
がって、各電波ごとに高周波増幅部、ミキサー部、発振
部、データを処理するためのコンピュータ回路を必要と
する。このため、車載端末装置は、実質的には、車両に
ETC送受信機、路側ビーコン受信機、GPS受信機と
いう高価な受信機を3台搭載したことと同じになり、回
路規模が大きくなりコストアップにつながる。さらに、
消費電力も増加するため、放熱板などの部材が大きくな
るので、設置場所の確保にも苦心していた。
【0006】そこで、前記路側ビーコン電波及びGPS
衛星電波の両方を受信し処理する場合に、回路を共有化
することにより小型化でき、しかもコストの低減を図る
ことのできる車両用情報受信装置が提案されている(特
開平6−317651号公報参照)。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前述したよう
に、有料道路の料金収受装置が車両に搭載されている場
合、この料金収受装置の回路も加えて共有化することが
できれば、装置は全体としてさらに小型化でき、コスト
の低減を図ることができる。そこで、本発明は、上述の
技術的課題を解決し、前記有料道路の料金所の路側装置
の電波、路側ビーコン電波及びGPS衛星電波のいずれ
か2つ又は3つを受信し処理する場合に、回路を共有化
することにより小型化でき、しかもコストの低減を図る
ことのできる車載端末装置を提供することを目的とす
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】
(1) 本発明の車載端末装置は、料金所に設置された路側
自動料金収受システムから放射されるETC電波を受信
する第1の受信回路と、路上に設置された路側ビーコン
から放射される無線電波を受信する第2の受信回路と、
GPS電波を受信する第3の受信回路と、ETC電波、
路側ビーコンの電波、GPS測位衛星の電波をそれぞれ
中間周波数に変換する変換回路と、前記変換回路にET
C電波、ビーコン電波又はGPS電波に応じた局部発振
信号を供給することのできる局部発振回路と、データ処
理回路と、ETC電波、ビーコン電波のレベルをそれぞ
れ検出するレベル検出回路と、前記レベル検出回路によ
りETC電波のレベルが基準値より高いと判断されたと
きは、ETC電波に応じた局部発振信号を選択し、ビー
コン電波のレベルが基準値より高いと判断されたとき
は、ビーコン電波に応じた局部発振信号を選択し、いず
れも基準値より低いときはGPS電波に応じた局部発振
信号を選択する選択制御回路とを備えるものである(請
求項1)。
【0009】前記の構成によれば、常時はGPS電波を
受信することができるが、ETC電波のレベルが基準値
より高いと判断されたとき、すなわち路側自動料金収受
システムの範囲内に入ったときには、ETC電波に応じ
た局部発振信号を選択し、ビーコン電波のレベルが基準
値より高いと判断されたとき、すなわち路側ビーコンの
範囲内に入ったときは、ビーコン電波に応じた局部発振
信号を選択することができる。
【0010】したがって、レベル検出回路と選択制御回
路とを備えることにより、3つの電波に対応することが
できるので、変換回路以後の中間周波増幅部を共通化す
ることができる。なお、ETC電波のレベル、ビーコン
電波のレベルともに基準値より高いと判断された場合に
は、ETC電波に応じた局部発振信号を選択することが
好ましい。 (2) 前記レベル検出回路は、ETC電波及びビーコン電
波に含まれる一定周波数の振幅変調成分を復調し、この
振幅変調成分に基づいて自動料金収受システムの電波及
び路側ビーコンの電波のレベルを検出するものであるこ
とが好ましい(請求項2)。
【0011】この構成によれば、ETC電波及びビーコ
ン電波の送信信号の変調方式に着目して、この振幅変調
成分に基づいて電波の存在を、雑音の影響を受けずに検
出することができる。 (3) 前記レベル検出回路は、路側ビーコンの電波のレベ
ルを直接検出する第2のレベル検出回路と、自動料金収
受システムの電波及び路側ビーコンの電波に含まれる振
幅変調成分を復調し、この振幅変調成分に基づいて自動
料金収受システムの電波及び路側ビーコンの電波のレベ
ルを検出する第1のレベル検出回路とを有し、前記選択
制御回路は、第1のレベル検出回路の出力に基づいて路
側ビーコンの電波のレベルが基準値より大きくなったと
判断したときは路側ビーコンの電波に応じた局部発振信
号を選択し、路側ビーコンの電波に応じた局部発振信号
を選択している際に、第2のレベル検出回路により路側
ビーコンの電波のレベルが基準値より小さくなったと判
断したときはGPS測位衛星の電波に応じた局部発振信
号に切替えるものであってもよい(請求項3)。
【0012】この構成によれば、路側ビーコンの電波に
応じた局部発振信号を選択する際と、自動料金収受シス
テムの電波に応じた局部発振信号を選択する際は、第1
のレベル検出回路の出力に基づいて選択を行うが、路側
ビーコンの電波に応じた局部発振信号を選択している際
に、路側ビーコンの範囲から出たか否かの選択は、第2
のレベル検出回路の出力に基づいて行う。
【0013】この理由は、ビーコン電波に含まれる一定
周波数の振幅変調成分に基づいてビーコン電波を検出す
ることとすると、路側ビーコンの側を通過するときに振
幅変調成分が瞬時低下することに誤って動作することが
あるため、第2のレベル検出回路によって路側ビーコン
の電波のレベルを直接検出するようにしたのである。な
お、「直接検出する」という意味は、振幅変調成分を復
調することなく、電波の強度を検出するという意味であ
る。例えば、中間周波増幅段の後段で検出してもよい
(この場合、路側ビーコンの電波に切り替えているとき
に検出するのであるから、路側ビーコンの電波は中間周
波数に変換されている。)。 (4) 本発明の車載端末装置は、料金所に設置された路側
自動料金収受システムから放射される無線電波を受信す
る第1の受信回路と、GPS測位衛星からの電波を受信
する第3の受信回路と、自動料金収受システムの電波、
GPS測位衛星の電波をそれぞれ中間周波数に変換する
変換回路と、前記変換回路に自動料金収受システムの電
波又はGPS測位衛星の電波に応じた局部発振信号を供
給することのできる局部発振回路と、データ処理回路
と、自動料金収受システムの電波、GPS測位衛星の電
波をそれぞれ検出するレベル検出回路と、前記レベル検
出回路により自動料金収受システムの電波のレベルが基
準値より高いと判断されたときは、自動料金収受システ
ムの電波に応じた局部発振信号を選択し、自動料金収受
システムの電波のレベルが基準値より低いと判断された
ときは、GPS測位衛星の電波に応じた局部発振信号を
選択する選択制御回路とを備えるものである(請求項
4)。
【0014】この車載端末装置によれば、常時はGPS
電波を受信することができるが、ETC電波のレベルが
基準値より高いと判断されたとき、すなわち路側自動料
金収受システムの範囲内に入ったときには、ETC電波
に応じた局部発振信号を選択することができる。したが
って、レベル検出回路と選択制御回路とを備えることに
より、ETC及びGPSの2つの電波に対応することが
できるので、変換回路以後の中間周波増幅部を共通化す
ることができる。 (5) 前記レベル検出回路は、自動料金収受システムの電
波の電波に含まれる一定周波数の振幅変調成分を復調
し、この振幅変調成分に基づいて自動料金収受システム
の電波のレベルを検出するものであることが好ましい
(請求項5)。
【0015】この構成によれば、料金収受装置からのE
TC電波の送信信号の変調方式に着目して、この振幅変
調成分に基づいて電波の存在を、雑音の影響を受けずに
検出することができる。 (6) 本発明の車載端末装置は、料金所に設置された路側
自動料金収受システムから放射される無線電波を受信す
る第1の受信回路と、路上に設置された路側ビーコンか
ら放射される無線電波を受信する第2の受信回路と、自
動料金収受システムの電波、路側ビーコンの電波をそれ
ぞれ中間周波数に変換する変換回路と、前記変換回路に
自動料金収受システムの電波又は路側ビーコンの電波に
応じた局部発振信号を供給することのできる局部発振回
路と、データ処理回路と、自動料金収受システムの電
波、路側ビーコンの電波のレベルをそれぞれ検出するレ
ベル検出回路と、前記レベル検出回路により自動料金収
受システムの電波のレベルが基準値より高いと判断され
たときは、自動料金収受システムの電波に応じた局部発
振信号を選択し、路側ビーコンの電波のレベルが基準値
より高いと判断されたときは、路側ビーコンの電波に応
じた局部発振信号を選択し、いずれも基準値より低いと
きは、路側ビーコンの電波に応じた局部発振信号を選択
するか又はいずれの局部発振信号も選択しない選択制御
回路とを備えるものである(請求項6)。
【0016】この車載端末装置によれば、ETC電波の
レベルが基準値より高いと判断されたとき、すなわち路
側自動料金収受システムの範囲内に入ったときには、E
TC電波に応じた局部発振信号を選択することができ、
ビーコン電波のレベルが基準値より高いと判断されたと
き、すなわち路側ビーコンの範囲内に入ったときには、
ビーコン電波に応じた局部発振信号を選択することがで
きる。
【0017】したがって、レベル検出回路と選択制御回
路とを備えることにより、ETC及び路側ビーコンの2
つの電波に対応することができるので、変換回路以後の
中間周波増幅部を共通化することができる。また、両者
の信号を受信していないときは、いずれの局部発振信号
も選択しないこととすれば、例えばレベル検出回路とデ
ータ処理回路のみの電源を常時オンとし、他の回路(変
換回路や局部発振回路)の電源を常時オフとしておき、
前記レベル検出回路が作動したことをデータ処理回路が
認識した時点で他の回路の電源をオンとすることによ
り、普段の消費電力を低減することができる。 (7) 前記レベル検出回路は、自動料金収受システムの電
波及び路側ビーコンの電波に含まれる一定周波数の振幅
変調成分を復調し、この振幅変調成分に基づいて自動料
金収受システムの電波及び路側ビーコンの電波のレベル
を検出するものであることが好ましい(請求項7)。
【0018】この構成によれば、ETC電波及びビーコ
ン電波の送信信号の変調方式に着目して、この振幅変調
成分に基づいて電波の存在を、雑音の影響を受けずに検
出することができる。 (8) 前記レベル検出回路は、路側ビーコンの電波のレベ
ルを直接検出する第2のレベル検出回路と、自動料金収
受システムの電波及び路側ビーコンの電波に含まれる振
幅変調成分を復調し、この振幅変調成分に基づいて自動
料金収受システムの電波及び路側ビーコンの電波のレベ
ルを検出する第1のレベル検出回路とを有し、前記選択
制御回路は、第1のレベル検出回路の出力に基づいて路
側ビーコンの電波のレベルが基準値より大きくなったと
判断したときは路側ビーコンの電波に応じた局部発振信
号を選択し、路側ビーコンの電波に応じた局部発振信号
を選択している際に、第2のレベル検出回路により路側
ビーコンの電波のレベルが基準値より小さくなったと判
断したときは自動料金収受システムの電波に応じた局部
発振信号に切替えるか又はいずれの局部発振信号も選択
しないものであることが好ましい(請求項8)。
【0019】この構成によれば、路側ビーコンの電波に
応じた局部発振信号を選択する際は、第1のレベル検出
回路の出力に基づいて選択を行うが、路側ビーコンの電
波に応じた局部発振信号を選択している際に、路側ビー
コンの範囲から出たか否かの判断は、第2のレベル検出
回路の出力に基づいて行う。この理由は、ビーコン電波
に含まれる一定周波数の振幅変調成分に基づいてビーコ
ン電波を検出することとすると、路側ビーコンの側を通
過するときに振幅変調成分が瞬時低下することに誤って
動作することがあるため、第2のレベル検出回路によっ
て路側ビーコンの電波のレベルを直接検出するようにし
たのである。
【0020】「いずれの局部発振信号も選択しない」こ
ととする利点は、前記請求項6の説明のとおりである。 (9) 本発明の車載端末装置は、料金所に設置された路側
自動料金収受システムから放射される無線電波を受信す
る第1の受信回路と、路上に設置された路側ビーコンか
ら放射される無線電波を受信する第2の受信回路と、自
動料金収受システムの電波、路側ビーコンの電波をそれ
ぞれ中間周波数に変換する変換回路と、前記変換回路に
自動料金収受システムの電波又は路側ビーコンの電波に
応じた局部発振信号を供給することのできる局部発振回
路と、データ処理回路と、自動料金収受システムの電波
のレベルを検出するレベル検出回路と、前記レベル検出
回路により自動料金収受システムの電波のレベルが基準
値より高いと判断されたときは、自動料金収受システム
の電波に応じた局部発振信号を選択し、自動料金収受シ
ステムの電波のレベルが基準値より低いと判断されたと
きは、路側ビーコンの電波に応じた局部発振信号を選択
する選択制御回路とを備えるものである(請求項9)。
【0021】この車載端末装置によれば、ETC電波の
レベルが基準値より高いと判断されたとき、すなわち路
側自動料金収受システムの範囲内に入ったときには、E
TC電波に応じた局部発振信号を選択し、ETC電波の
レベルが基準値より低いと判断されたとき、すなわち路
側自動料金収受システムの範囲から出たときは、ビーコ
ン電波に応じた局部発振信号を選択することができる。
【0022】したがって、レベル検出回路と選択制御回
路とを備えることにより、2つの電波に対応することが
できるので、変換回路以後の中間周波増幅部を共通化す
ることができる。 (10)前記レベル検出回路は、自動料金収受システムの電
波に含まれる一定周波数の振幅変調成分を復調し、この
振幅変調成分に基づいて自動料金収受システムの電波の
レベルを検出するものであってもよい(請求項10)。
【0023】この構成によれば、料金収受装置からのE
TC電波の送信信号が変調方式に着目して、この振幅変
調成分に基づいて電波の存在を、雑音の影響を受けずに
検出することができる。(11)前記選択制御回路は、電波
のレベルが基準値より高くなった状態又は低くなった状
態が一定時間継続した場合のみ、局部発振信号を選択す
るものであってもよい(請求項11)。
【0024】車両等からの反射波との干渉や、横を走る
車両の遮蔽により、電波のレベルが瞬間的に急激に低下
することがある。この請求項11の発明は、電波のレベ
ルの瞬間的な低下のため選択制御回路が誤動作するのを
防止するものである。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、添
付図面を参照しながら詳細に説明する。 <システムの概要>まず図1は、有料道路の料金所にお
ける路車間通信システムの概要を示す図であり、車両を
進入させる車線が並んでいて、各車線に沿って路上設備
を配置している。なお、車線数はいくつでもよいが、図
1では便宜上2車線を示していることを予め断ってお
く。
【0026】奥の車線に注目して説明すると、路上設備
は、ゾーンZa への車両の進入を感知する車両進入感知
器2aと、ゾーンZa からの車両の退去を感知する退去
感知器4aとを備えている。これらの車両進入感知器2
a、退去感知器4aは、光電センサ、超音波センサ等に
より車両の存在を感知するものであるが、これ以外に、
地中に埋め込んだループ感知器により車両の通過による
磁界の変化を検出するものであってもよい。
【0027】そして路上設備は、ゾーンZa に進入した
車両の車種を判別する車種判別装置1a-1,1a-2と、
車載端末装置との交信を行うアンテナユニット5aと、
車両番号読取用カメラ3aを備えている。車種判別装置
1aは、垂直方向に設置した複数対の投受光器1a-1に
より車両の高さを計測し、道路に埋設した圧力センサ1
a-2によりタイヤ幅、トレッド幅、軸数を検出するもの
である(特公平4−68680号公報参照)。車両番号
読取用カメラ3aは、通行する車両を検出し、そのナン
バープレート枠を切り出して、文字領域を抽出し、番号
を認識する車番読み取りシステムに用いられるカメラで
ある(特開平3−265999号公報参照)。
【0028】路上設備と車載端末装置との交信は、周波
数2.5GHz又は5.8GHz、AM変調、送信電力
300mW、データ速度1MHzで行われる予定であ
る。さらに路上設備は、路上機6aと、ゾーンZa から
退去した車両のドライバに案内表示する案内表示板7a
と、表示終了感知器8aとを備えている。表示終了感知
器8aは、車両のドライバが案内表示板7aの表示を見
終わって、車両をさらに進めたことを確認するための、
車両の感知器である。
【0029】さらに図示していないが、路上設備は、通
行券自動発行機や、車両撮影用カメラを備えている。通
行券自動発行機は、料金自動収受ができないと判断した
場合に、その車両を止めて通行券を発行するために使用
する設備であり、既存のものを使用できる。車両撮影用
カメラは、通行券の発行時、不正行為があったときに使
用するものである。
【0030】以上の説明は、1つの車線に注目したもの
であったが、その隣の車線にも、同じ路上設備が設けら
れている(図1では添字bを使って示している)。路上
設備の構成は両方とも全く同じなので説明は省略する。
次に、路側ビーコン通信システムの概要を説明する。図
2に示すように、道路には、路側ビーコンアンテナAが
設置され、路側ビーコンアンテナAからは、道路に向け
て無線電波が放射される。
【0031】この路側ビーコンアンテナAから放射され
る電波は、道路を走行中の車両に搭載された車載端末装
置によって受信される。電波の受信レベルは、たとえば
図3に示すように、路側ビーコンアンテナAを中心とし
て広がる電界強度分布となる。受信レベルには基準レベ
ルが設定してあり、この基準レベル以上の電波を受信で
きるとき、車両は、路側ビーコン電波をノイズ等の影響
を受けずに利用できる範囲内、すなわち路側ビーコンの
サービスエリア内(アンテナAの設置場所から±Dの範
囲内)を走行していると判断される。
【0032】この実施形態においては、車両が、路側ビ
ーコンアンテナの設置位置直下に来た時に車両の現在位
置を路側ビーコンアンテナの設置位置に較正するという
本来の機能を正確に行えるように、路側ビーコンアンテ
ナを主放射方向が異なる2個のアンテナエレメントで構
成し、各アンテナエレメントには、それぞれ車両用情報
によりFSK変調又はPSK変調された同相の搬送波
(1.5GHz)が供給されるようにしておく。さら
に、各搬送波は、互いに逆相の1kHzの信号により振
幅変調がされるようにしておく。したがって、車載端末
装置においては、振幅変調成分の位相変化を抽出して車
両の位置検出及び走行方向の判定を行うとともに、FS
K又はPSK変調成分を抽出して種々のデータの復元を
行うことができる(このような方式は、例えば特開平2
−71400 号、特開平2−183182号公報に開示されてい
る)。この方式により、車両の位置検出の精度を保ちな
がら、できるだけ広い範囲の車両に交通情報データを提
供することができる。 <第一の実施形態>図4は、本発明の車載端末装置10
を組み込んだ車載機12を示すブロック図である。
【0033】車載端末装置10は、地上に設置されたビ
ーコン電波、GPS衛星からの電波、料金所のアンテナ
ユニットからのETC電波を受信し、復調し処理するも
のである。11bはビーコン電波を受信するアンテナ
(ビーコンアンテナという)、11aはGPS電波を受
信するアンテナ(GPSアンテナという)、11cはE
TC電波を受信するアンテナ(ETCアンテナという)
である。
【0034】それぞれのアンテナの設置例を、図5に示
す。同図によれば、ビーコンアンテナ11bは後席の後
ろに設置され、GPSアンテナ11aは車体のリアフェ
ンダーの上部に設置され、ETCアンテナ11cはダッ
シュボードの上に設置されている。車載機12は、図4
に示すように、車載端末装置10と、道路地図データ等
を格納しているディスク32と、所定範囲の道路地図の
読出し、車載端末装置10から得られる車両位置情報、
道路情報、料金情報の入力と処理、車両の誘導をするた
めの誘導表示用データの作成、スピーカ35による音声
誘導、表示装置33の制御及び車両位置検出部(図示せ
ず)の制御などの種々の制御を行うナビゲーションコン
トローラ31と、道路情報、料金情報を表示し、検出さ
れた車両の位置を地図とともに表示する表示装置33
と、リモートコントローラ34とを有するものである。
【0035】図6は、車載端末装置10の内部ブロック
図である。車載端末装置10の内部は、GPS信号の処
理系、ビーコン信号の処理系及びETC信号の処理系並
びに信号処理系の4つに大別される。GPS信号の処理
系は、GPSアンテナ11aの受信信号を増幅するプリ
アンプ13と、バンドパスフィルタ14と、ローカルオ
シレータ16からの信号を混合するミキサー15と、中
間周波フィルタ27とを有する。
【0036】ビーコン信号の処理系は、ビーコンアンテ
ナ11bの受信信号を帯域通過させるバンドパスフィル
タ18と、ローカルオシレータ16からの信号を混合す
るミキサー19と、中間周波フィルタ28とを有する。
ETC信号の処理系は、送受切替え信号に基づき送受信
を切り替える切替え回路23と、バンドパスフィルタ2
4と、ローカルオシレータ16からの信号を混合するミ
キサー25と、中間周波フィルタ29と、路上設備に料
金情報の返信信号を作り出すための送信回路26とを有
する。
【0037】信号処理系は、GPS信号、ビーコン信号
又はETC信号のレベルを検出するレベル検出回路20
と、周波数変換された信号に含まれるデータを復調する
データ復調回路21と、周波数変換された信号の位相を
検出する位相検出回路22と、復調された信号を処理す
るデータ処理回路17とを有する。前記データ処理回路
17は、本願添付の各図面では1つのブロックとして描
かれている。しかし、実際には、ETC信号の処理部と
GPS信号及びビーコン信号の処理部とは別々のデータ
処理回路が用いられる予定である。ETC信号の処理は
電子商取引を実施する部分なので高度の信頼性とセキュ
リティが必要となり、GPS信号及びビーコン信号の処
理部と一体化しておくと、管理が煩雑になるからであ
る。しかし、管理上の理由を除けば、データ処理回路1
7を一体化する利点(ASIC化することによるコスト
ダウン、小型化)が認められるので、データ処理回路1
7を一体化することも十分に考えられる。以下の実施形
態では、データ処理回路17が一体のものとして説明を
進めていく。
【0038】レベル検出回路20は、GPS信号、ビー
コン信号又はETC信号を分離するためのバンドパスフ
ィルタ(図示せず)を内蔵していて、それぞれのレベル
を基準値と比較するものである。このレベル検出回路2
0の比較信号は、データ処理回路17に入力され、デー
タ処理回路17は、これにより車両が路側ビーコンの通
信範囲(サービスエリア)に入っているかどうか、有料
道路の料金所における路車間通信システムの通信範囲に
入っているかどうかを調べる。その調査結果に応じて、
所望の信号が受信できるようにローカルオシレータ16
の発振周波数を変化させる。
【0039】前記車載端末装置10において、GPSア
ンテナ11aにより受信されたGPSの電波は、プリア
ンプ13によって増幅され、バンドパスフィルタ14に
よってノイズ成分が除去される。バンドパスフィルタ1
4を通過した信号は、ミキサー15により中間周波に変
換され、データ処理回路17に直接入力され、そこで、
GPS信号が解読され、現在位置等が検出される。
【0040】一方、車両が路側ビーコン付近を通過した
ときは、ビーコン電波はビーコンアンテナ11bにより
受信され、バンドパスフィルタ18により不要な周波数
成分が除かれる。バンドパスフィルタ18を通過した信
号は、GPS回路と共有化されたローカルオシレータ1
6の信号により中間周波に変換され、中間周波フィルタ
28を通してデータ復調回路21、位相検出回路22に
それぞれ入力される。
【0041】データ復調回路21は、当該中間周波に含
まれるFSK変調又はPSK変調されたデータ信号(車
両用情報を含む)を復調するためのものである。位相検
出回路22は、搬送波に重畳された互いに逆相の振幅変
調を復調して、位相の変化する時点を検出するためのも
のである。データ処理回路17は、位相検出回路22か
ら得られる路側ビーコンの設置位置情報を検出し、ま
た、データ復調回路21から得られる道路情報を検出
し、ナビゲーションコントローラ31に伝達する処理を
行う。ナビゲーションコントローラ31は、車両の位置
を表示装置33に表示させたり、道路情報をスピーカ3
5からアナウンスさせたりする。
【0042】さらに、有料道路の料金所におけるアンテ
ナユニット5aからのETC電波を受信したときは、当
該電波はETCアンテナ11cにより受信され、切替え
回路23を通り、バンドパスフィルタ24により不要な
周波数成分が除かれる。バンドパスフィルタ24を通過
した信号は、ローカルオシレータ16の信号により中間
周波に変換され、データ復調回路21に入力される。
【0043】データ復調回路21は、当該中間周波に含
まれるFSK変調又はPSK変調されたデータ信号(料
金情報を含む)を復調するためのものである。ところ
で、GPS信号とビーコン信号とが競合する場合があ
る。例えば、車両が路側ビーコンのサービスエリア内を
走行し、かつ、GPS衛星からの電波を有効に受信でき
る場合である。この場合は、データ処理回路17は、路
側ビーコンから得られる情報を優先的に入力するように
している。すなわち、データ処理回路17は、レベル検
出回路20の出力を常時入力しており、ビーコン電波の
レベルが基準値より高い(路側ビーコンのサービスエリ
ア内にある)と判断すると、ローカルオシレータ16の
周波数をビーコン信号が受信できる周波数に切り替え
る。
【0044】また、ETC信号とGPS信号とが競合す
る場合は、データ処理回路17は、料金所から得られる
情報を優先的に入力するようにしている。すなわち、デ
ータ処理回路17は、ETC信号のレベルが基準値より
高い(料金所のサービスエリア内にある)と判断する
と、ローカルオシレータ16の周波数をETC信号が受
信できる周波数に切り替える。
【0045】また、ETC信号とビーコン信号とが競合
する場合は、料金所から得られる情報を優先的に入力す
るようにしている。すなわち、データ処理回路17は、
ETC信号のレベルが基準値より高い(料金所のサービ
スエリア内にある)と判断すると、ローカルオシレータ
16の周波数をETC信号が受信できる周波数に切り替
える。
【0046】以上の車載端末装置10の回路構成である
ので、GPS信号に基づいて、現在位置等を検出するこ
とができ、路側ビーコン付近を通過したときは、設置位
置情報や道路情報を得ることができる。有料道路の料金
所を通過したときは、料金情報をやりとりすることがで
きる。このように、1つのデータ処理回路17によっ
て、ETC電波、ビーコン電波及びGPS衛星からの電
波のいずれかを優先して処理し、ナビゲーションコント
ローラ31に供給することができる。
【0047】図7は、図6の車載端末装置のさらに具体
的な構成を示すブロック図である。この図7の車載端末
装置10は、アンテナ部11と、同軸ケーブル42,4
3及び信号線52で結ばれている。アンテナ部11は、
ビーコンアンテナ11b、GPSアンテナ11a、ET
Cアンテナ11cを1枚の基板上にプリントアンテナの
形態で作り付け、GPS信号を増幅するプリアンプ1
3、ETC信号の送受信を切り替える切替え回路23、
広帯域のバンドパスフィルタ14,18,24及びハイ
ブリッド41を同基板上に形成したものである。
【0048】このように基板の上に一体化することによ
り、アンテナの設置場所が1箇所で済み、また、小型に
でき、信号を取り出す同軸ケーブル42,43も3本か
ら2本にでき、車両内での同軸ケーブルの取回しが楽に
なるとともに、車載端末装置10に接続する高価な高周
波同軸コネクタを3対から2対に減らすことができる。
【0049】車載端末装置10は、選択回路48(周波
数シンセサイザ)を用いて局部発振回路の周波数を変化
させており、このためミキサー46、中間周波増幅部2
7,47を共用化している。また、第1レベル検出回路
201及び第2レベル検出回路202の2種類のレベル
検出回路を備えていることを特徴とする。詳細に説明す
ると、車載端末装置10は、図7に示すように、選択回
路48を含む信号処理系、第1レベル検出回路201、
及び第2レベル検出回路202に大別される。
【0050】信号処理系は、同軸ケーブル42から入力
される信号(料金所のアンテナユニットからの信号、ビ
ーコン信号又はGPS信号)を増幅する広帯域増幅器4
4、ハイブリッド45、ミキサー46、狭帯域の中間周
波フィルタ27、中間周波増幅器47、信号に含まれる
データを復調するデータ復調回路21、信号の位相を検
出する位相検出回路22、及び復調された信号を処理す
るデータ処理回路17を有している。
【0051】選択回路48は、周波数シンセサイザ及び
CPUからなり、第1レベル検出回路201、第2レベ
ル検出回路202の出力信号に基づいて周波数を選択す
ることにより、ローカルオシレータ16の周波数を切り
替える。前記第1レベル検出回路201は、自動料金収
受システムの電波及びビーコン電波に含まれる振幅変調
成分を復調し、この振幅変調成分に基づいて自動料金収
受システムの電波又はビーコン電波のレベルを検出する
ものであり、検波器201aと、ビーコン電波に含まれ
る1kHzの振幅変調成分を取り出すバンドパスフィル
タ201bと、この信号のレベルを基準値と比較する比
較器201cと、自動料金収受システムの電波に含まれ
る1MHzの振幅変調成分を取り出すバンドパスフィル
タ201dと、この信号のレベルを基準値と比較する比
較器201eとを有し、これにより車両が路側ビーコン
のサービスエリアに入っているかどうか、自動料金収受
システムのエリアに入っているかどうかを調べるもので
ある。
【0052】なお、振幅変調成分を取り出して検出する
ようにしたのは、バンドパスフィルタ14,18,24
は広帯域(20〜50MHz程度)であるため、予定外
の電波が混入する可能性が十分にある。例えば、路側ビ
ーコンの周波数(2499.7MHz)の近傍には電子レンジ、医
療機器、無線LAN等の周波数帯があるため、これらの
電波が誤って検出され誤動作するおそれがある。そこで
このように、振幅変調成分を取り出して調べることとす
れば、誤検出することなく、エリアの存在を正しく検出
することができるようになる。
【0053】第1レベル検出回路201の比較器201
cの出力信号が選択回路48に入力されると、選択回路
48はローカルオシレータ16の周波数を路側ビーコン
の周波数に対応する周波数に切り替えさせる信号を送
り、第1レベル検出回路201の比較器201eの出力
信号が選択回路48に入力されると、選択回路48はロ
ーカルオシレータ16の周波数を自動料金収受システム
の周波数に対応する周波数に切り替えさせる信号を送
る。
【0054】第2レベル検出回路202は、車両が路側
ビーコンのエリアに入っているときに、ビーコン電波の
レベルを、直接検出して基準レベルと比較するものであ
る。ビーコン電波の中間周波のレベルは、狭帯域の中間
周波フィルタ27を通して第2レベル検出回路202に
より監視される。この中間周波のレベルは、振幅変調成
分(図3の破線参照)と違って路側ビーコンの正面にお
いて急激に低下するものでなく、また狭帯域の中間周波
フィルタ27を通過しているので、他の電波の影響を受
けないものである。したがって、ビーコン電波のレベル
を、他の電波の影響を受けずに正確に検出し切り替える
ことができる。
【0055】この実施形態では、選択回路48は、ロー
カルオシレータ16の周波数をGPSの信号又はETC
の信号に対応する周波数に切り替えているときには、第
1レベル検出回路201の出力信号に応答し、ローカル
オシレータ16の周波数を路側ビーコンの信号に対応す
る周波数に切り替えているときには、第2レベル検出回
路202の出力信号の低下のみに応答するというロジッ
ク特性を備えている。
【0056】このような車載端末装置10の動作をフロ
ーチャート(図8)を使って説明する。同軸ケーブル4
2を通して信号が受信されると、その信号は広帯域増幅
器44により増幅され、ハイブリッド45で分けられ、
その一方は、ミキサー46によりGPS信号の中間周波
数に変換される。
【0057】また、ハイブリッド45で分けられた他方
の信号は、第1レベル検出回路201に入り、ここで、
路側ビーコン電波の振幅変調成分である1kHzの信号
がバンドパスフィルタ201bによって抽出され、比較
器201cにより当該1kHzの信号のレベルが常時監
視される。これと同時に、自動料金収受システムの電波
の振幅変調成分である1MHzの信号がバンドパスフィ
ルタ201dによって抽出され、比較器201eにより
当該1MHzの信号のレベルが常時監視される(ステッ
プS1)。
【0058】1kHzの信号の監視レベルが基準値を超
えると、車両が路側ビーコンのサービスエリアに入った
と判断され、ローカルオシレータ16の周波数が路側ビ
ーコンの周波数に対応する周波数に切り替えられる(ス
テップS3)。この場合、中間周波数に変換された路側
ビーコンの中間周波のレベルは、第2レベル検出回路2
02により監視される(ステップS5)。この第2レベ
ル検出回路202の検出レベルは、振幅変調成分(図3
の破線参照)と違って路側ビーコンの正面において急激
に低下することのないものであるとともに、狭帯域の中
間周波フィルタ27を通過しているので、他の電波の影
響を受けていないものである。したがって、ビーコン電
波のレベルを、他の電波の影響を受けずに正確に検出す
ることができる。
【0059】第2レベル検出回路202の検出レベルが
基準値より低下すると、車両が路側ビーコンのサービス
エリアから出たと判断される。そのとき、ステップS1
に戻って、第1レベル検出回路201において、1kH
zの信号のレベル及び1MHzの信号のレベルが常時監
視される。1MHzの信号の監視レベルが基準値よりも
大きくなれば、車両が自動料金収受システムのサービス
エリアに入ったと判断され、ローカルオシレータ16の
周波数はETC信号の周波数に切替えられ(ステップS
2)、そうでない場合は、1kHzの信号の監視レベル
が基準値を超えない限り、ローカルオシレータ16の周
波数はGPS信号の周波数に切替えられる(ステップS
4)。
【0060】以上のことにより、中間周波フィルタ27
及び中間周波増幅器47を通過する信号は、通常はGP
S信号であるが、車両が路側ビーコンのサービスエリア
に入ったときには路側ビーコンの受信信号となり、自動
料金収受システムのサービスエリアに入ったときは、E
TCの受信信号となる。なお、データ復調回路21、位
相検出回路22、データ処理回路17における処理は、
図6を用いて説明したのと同内容なので、説明を省略す
る。
【0061】図9は、他の実施形態に係る回路構成を示
すブロック図である。図9の回路は、図7の回路と比較
すると、検波器51が車載端末装置10でなくアンテナ
部11に設けられていることと、ETC電波の送信回路
が省略されているところが違っている。検波器51をア
ンテナ部11に設けたのは、ETC電波の周波数が現在
考えられている2.5GHzから、将来5.8GHzと
高くなれば、高周波のまま同軸ケーブル43を伝送させ
ると伝搬ロスが無視できないので、検波器201aをア
ンテナ部11に設けることによって同軸ケーブル43を
伝送する信号の周波数を下げ、伝搬ロスを少なくしよう
としたためである。試算によれば、周波数2.5GHz
で同軸ケーブル(外径3.8mm)の伝送ロスは1mあ
たり0.9dBであり、周波数5.8GHzで1mあた
り1.4dBであり、3mの同軸ケーブルを想定する
と、伝送ロスの差は1.5dBと見積もられる。また、
検波器51自体も高価になるので、アンテナ部11の中
で他の素子と一緒にハイブリッド化して製作する方が、
製造コスト面でも有利になるからである。また、ETC
電波の送信電力はビーコンの電波の送信電力に比べて強
力であり、AM変調波の直接検波が可能であることにも
よる。
【0062】なお、ETC電波の送信回路を省略したの
は、単に受信専用端末装置としたためにすぎない。送信
回路を付加することは勿論可能である。 <第二の実施形態>図10は、第二の実施形態に係る車
載端末装置を示すブロック図である。この車載端末装置
は、GPS衛星からのGPS電波及び料金所のアンテナ
ユニットからのETC電波を受信し、復調し処理する。
11aはGPSアンテナ、11cはETCアンテナを示
す。
【0063】車載端末装置10の内部は、GPS信号の
処理系及びETC信号の処理系並びに信号処理系の3つ
に大別される。GPS信号の処理系は、GPSアンテナ
11aの受信信号を増幅するプリアンプ13と、バンド
パスフィルタ14と、ローカルオシレータ16からの信
号を混合するミキサー15と、中間周波フィルタ27と
を有する。
【0064】ETC信号の処理系は、送受切替え信号に
基づき送受信を切り替える切替え回路23と、バンドパ
スフィルタ24と、ローカルオシレータ16からの信号
を混合するミキサー25と、中間周波フィルタ29と、
路上設備に料金情報の返信信号を作り出すための送信回
路26とを有する。信号処理系は、GPS信号又はET
C信号のレベルを検出するレベル検出回路20と、周波
数変換された信号に含まれるデータを復調するデータ復
調回路21と、復調された信号を処理するデータ処理回
路17とを有する。
【0065】レベル検出回路20は、GPS信号又はE
TC信号を分離するためのバンドパスフィルタ(図示せ
ず)を内蔵していて、それぞれのレベルを基準値と比較
するものである。このレベル検出回路20の比較信号
は、データ処理回路17に入力され、データ処理回路1
7は、これにより車両が有料道路の料金所における路車
間通信システムの通信範囲に入っているかどうかを調べ
る。その調査結果に応じて、所望の信号が受信できるよ
うにローカルオシレータ16の発振周波数を変化させ
る。
【0066】前記車載端末装置10において、GPSア
ンテナ11aにより受信されたGPSの電波は、プリア
ンプ13によって増幅され、バンドパスフィルタ14に
よってノイズ成分が除去される。バンドパスフィルタ1
4を通過した信号は、ミキサー15により中間周波に変
換され、データ処理回路17に直接入力され、そこで、
GPS信号が解読され、現在位置等が検出される。
【0067】一方、有料道路の料金所におけるアンテナ
ユニット5aからのETC電波を受信したときは、当該
電波はアンテナ11cにより受信され、切替え回路23
を通り、バンドパスフィルタ24により不要な周波数成
分が除かれる。バンドパスフィルタ24を通過した信号
は、ローカルオシレータ16の信号により中間周波に変
換され、データ復調回路21に入力される。
【0068】データ復調回路21は、当該中間周波に含
まれるFSK変調又はPSK変調されたデータ信号(料
金情報を含む)を復調するためのものである。ETC信
号とGPS信号とが競合する場合は、データ処理回路1
7は、料金所から得られる情報を優先的に入力するよう
にしている。すなわち、データ処理回路17は、ETC
信号のレベルが基準値より高い(料金所のサービスエリ
ア内にある)と判断すると、ローカルオシレータ16の
周波数をETC信号が受信できる周波数に切り替える。
【0069】以上の車載端末装置10の回路構成である
ので、GPS信号に基づいて、現在位置等を検出するこ
とができ、有料道路の料金所を通過したときは、料金情
報をやりとりすることができる。このように、1つのデ
ータ処理回路17によって、ETC電波及びGPS衛星
からの電波のいずれかを優先して処理し、ナビゲーショ
ンコントローラ31に供給することができる。
【0070】図11は、図10の車載端末装置のさらに
具体的な構成を示すブロック図である。この図11の車
載端末装置10は、アンテナ部11と、同軸ケーブル4
2,43及び信号線52で結ばれている。アンテナ部1
1は、GPSアンテナ11a、ETCアンテナ11cを
1枚の基板上にプリントアンテナの形態で作り付け、G
PS信号を増幅するプリアンプ13、ETC信号の送受
信を切り替える切替え回路23、広帯域のバンドパスフ
ィルタ14,24及びハイブリッド41を同基板上に形
成したものである。
【0071】このように基板の上に一体化することによ
り、アンテナの設置場所が1箇所で済み、また、信号を
取り出す同軸ケーブル42,43も3本から2本にで
き、車両内での同軸ケーブルの取回しが楽になるととも
に、車載端末装置10に接続する高価な高周波同軸コネ
クタを3対から2対に減らすことができる。車載端末装
置10は、選択回路48を用いて局部発振回路の周波数
を変化させており、このためミキサー46、中間周波増
幅部27,47を共用化している。また、第1レベル検
出回路201及び第2レベル検出回路202の2種類の
レベル検出回路を備えていることを特徴とする。
【0072】詳細に説明すると、車載端末装置10は、
図11に示すように、選択回路48を含む信号処理系、
第1レベル検出回路201、及び第2レベル検出回路2
02に大別される。信号処理系は、同軸ケーブル42か
ら入力される信号(料金所のアンテナユニットからの信
号又はGPS信号)を増幅する広帯域増幅器44、ハイ
ブリッド45、ミキサー46、狭帯域の中間周波フィル
タ27、中間周波増幅器47、データ復調回路21、及
び復調された信号を処理するデータ処理回路17を有し
ている。
【0073】選択回路48は、第1レベル検出回路20
1、第2レベル検出回路202の出力信号に基づいて周
波数を選択することにより、ローカルオシレータ16の
周波数を切り替える。前記第1レベル検出回路201
は、自動料金収受システムの電波に含まれる振幅変調成
分を復調し、この振幅変調成分に基づいて自動料金収受
システムの電波のレベルを検出するものであり、検波器
201aと、ETC電波に含まれる1MHzの振幅変調
成分を取り出すバンドパスフィルタ201dと、この信
号のレベルを基準値と比較する比較器201eとを有
し、これにより車両が自動料金収受システムのエリアに
入っているかどうかを調べるものである。
【0074】第1レベル検出回路201の比較器201
eの出力信号が選択回路48に入力されると、選択回路
48はローカルオシレータ16の周波数を自動料金収受
システムの周波数に対応する周波数に切り替えさせる信
号を送る。以上のことにより、通常はGPS信号を受信
しているが、車両が自動料金収受システムのサービスエ
リアに入ったときは、ETCの受信信号となる。 <第三の実施形態>図12は、第三の実施形態に係る車
載端末装置を示すブロック図である。この車載端末装置
は、地上に設置されたビーコン電波及び料金所のアンテ
ナユニットからのETC電波を受信し、復調し処理する
ものである。11bはビーコンアンテナ、11cはET
Cアンテナを示す。
【0075】車載端末装置10の内部は、ビーコン信号
の処理系及びETC信号の処理系並びに信号処理系の3
つに大別される。ビーコン信号の処理系は、ビーコンア
ンテナ11bの受信信号を帯域通過させるバンドパスフ
ィルタ18と、ローカルオシレータ16からの信号を混
合するミキサー19と、中間周波フィルタ28とを有す
る。
【0076】ETC信号の処理系は、送受切替え信号に
基づき送受信を切り替える切替え回路23と、バンドパ
スフィルタ24と、ローカルオシレータ16からの信号
を混合するミキサー25と、中間周波フィルタ29と、
路上設備に料金情報の返信信号を作り出すための送信回
路26とを有する。信号処理系は、ビーコン信号又はE
TC信号のレベルを検出するレベル検出回路20と、周
波数変換された信号に含まれるデータを復調するデータ
復調回路21と、周波数変換された信号の位相を検出す
る位相検出回路22と、復調された信号を処理するデー
タ処理回路17とを有する。
【0077】レベル検出回路20は、ビーコン信号又は
ETC信号を分離するためのバンドパスフィルタ(図示
せず)を内蔵していて、それぞれのレベルを基準値と比
較するものである。このレベル検出回路20の比較信号
は、データ処理回路17に入力され、データ処理回路1
7は、これにより車両が路側ビーコンの通信範囲(サー
ビスエリア)に入っているかどうか、有料道路の料金所
における路車間通信システムの通信範囲に入っているか
どうかを調べる。その調査結果に応じて、所望の信号が
受信できるようにローカルオシレータ16の発振周波数
を変化させる。
【0078】前記車載端末装置10において、車両が路
側ビーコン付近を通過したときは、ビーコン電波はビー
コンアンテナ11bにより受信され、バンドパスフィル
タ18により不要な周波数成分が除かれる。バンドパス
フィルタ18を通過した信号は、共有化されたローカル
オシレータ16の信号により中間周波に変換され、中間
周波フィルタ28を通してデータ復調回路21、位相検
出回路22にそれぞれ入力される。
【0079】データ復調回路21は、当該中間周波に含
まれるFSK変調又はPSK変調されたデータ信号(車
両用情報を含む)を復調するためのものである。位相検
出回路22は、搬送波に重畳された互いに逆相の振幅変
調を復調して、位相の変化する時点を検出するためのも
のである。データ処理回路17は、位相検出回路22か
ら得られる路側ビーコンの設置位置情報を検出し、ま
た、データ復調回路21から得られる道路情報を検出
し、ナビゲーションコントローラ31に伝達する処理を
行う。ナビゲーションコントローラ31は、車両の位置
を表示装置33に表示させたり、道路情報をスピーカ3
5からアナウンスさせたりする。
【0080】さらに、有料道路の料金所のエリアに入
り、アンテナユニット5aからのETC電波を受信した
ときは、当該電波はETCアンテナ11cにより受信さ
れ、切替え回路23を通り、バンドパスフィルタ24に
より不要な周波数成分が除かれる。バンドパスフィルタ
24を通過した信号は、ローカルオシレータ16の信号
により中間周波に変換され、中間周波フィルタ29を通
してデータ復調回路21に入力される。
【0081】データ復調回路21は、当該中間周波に含
まれるFSK変調又はPSK変調されたデータ信号(料
金情報を含む)を復調するためのものである。ETC信
号とビーコン信号とが競合する場合は、料金所から得ら
れる情報を優先的に入力するようにしている。すなわ
ち、データ処理回路17は、ETC信号のレベルが基準
値より高い(料金所のサービスエリア内にある)と判断
すると、ローカルオシレータ16の周波数をETC信号
が受信できる周波数に切り替える。
【0082】以上の車載端末装置10の回路構成である
ので、路側ビーコン付近を通過したときは、設置位置情
報や道路情報を得ることができ、有料道路の料金所を通
過したときは、料金情報をやりとりすることができる。
このように、1つのデータ処理回路17によって、ET
C電波及びビーコン電波のいずれかを優先して処理し、
ナビゲーションコントローラ31に供給することができ
る。
【0083】図13は、図12の車載端末装置のさらに
具体的な構成を示すブロック図である。この図13の車
載端末装置10は、アンテナ部11と、同軸ケーブル4
2,43及び信号線52で結ばれている。アンテナ部1
1は、ビーコンアンテナ11b及びETCアンテナ11
cを1枚の基板上にプリントアンテナの形態で作り付
け、ETC信号の送受信を切り替える切替え回路23、
広帯域のバンドパスフィルタ18,24及びハイブリッ
ド41を同基板上に形成したものである。
【0084】車載端末装置10は、選択回路48を用い
て局部発振回路の周波数を変化させており、このためミ
キサー46、中間周波増幅部27,47を共用化してい
る。また、第1レベル検出回路201及び第2レベル検
出回路202の2種類のレベル検出回路を備えている。
詳細に説明すると、車載端末装置10は、図13に示す
ように、選択回路48を含む信号処理系、第1レベル検
出回路201、及び第2レベル検出回路202に大別さ
れる。
【0085】信号処理系は、同軸ケーブル42から入力
される信号(料金所のアンテナユニットからの信号又は
ビーコン信号)を増幅する広帯域増幅器44、ハイブリ
ッド45、ミキサー46、狭帯域の中間周波フィルタ2
7、中間周波増幅器47、信号に含まれるデータを復調
するデータ復調回路21、信号の位相を検出する位相検
出回路22、及び復調された信号を処理するデータ処理
回路17を有している。
【0086】選択回路48は、周波数シンセサイザ及び
CPUからなり、第1レベル検出回路201、第2レベ
ル検出回路202の出力信号に基づいて周波数を選択す
ることにより、ローカルオシレータ16の周波数を切り
替える。前記第1レベル検出回路201は、自動料金収
受システムの電波及びビーコン電波に含まれる振幅変調
成分を復調し、この振幅変調成分に基づいて自動料金収
受システムの電波又はビーコン電波のレベルを検出する
ものであり、検波器201aと、ビーコン電波に含まれ
る1kHzの振幅変調成分を取り出すバンドパスフィル
タ201bと、この信号のレベルを基準値と比較する比
較器201cと、自動料金収受システムの電波に含まれ
る1MHzの振幅変調成分を取り出すバンドパスフィル
タ201dと、この信号のレベルを基準値と比較する比
較器201eとを有し、これにより車両が路側ビーコン
のサービスエリアに入っているかどうか、自動料金収受
システムのエリアに入っているかどうかを調べるもので
ある。
【0087】第1レベル検出回路201の比較器201
cの出力信号が選択回路48に入力されると、選択回路
48はローカルオシレータ16の周波数を路側ビーコン
の周波数に対応する周波数に切り替えさせる信号を送
り、第1レベル検出回路201の比較器201eの出力
信号が選択回路48に入力されると、選択回路48はロ
ーカルオシレータ16の周波数を自動料金収受システム
の周波数に対応する周波数に切り替えさせる信号を送
る。
【0088】なお、両方の出力信号がないときは、第1
レベル検出回路201とデータ処理回路17のみを働か
せ、他の回路(送信回路26、ローカルオシレータ1
6、ミキサー46、中間周波増幅器47、第2レベル検
出回路202、データ復調回路21、信号の位相を検出
する位相検出回路22、選択回路48)の電源を常時オ
フとしておくことが好ましい。これによれば、前記第1
レベル検出回路201が作動したことをデータ処理回路
17が認識した時点で他の回路の電源をオンとすること
により、普段の消費電力を低減することができる。
【0089】第2レベル検出回路202は、ビーコン電
波のレベルを、直接検出して基準レベルと比較するもの
である。この実施形態では、選択回路48は、ローカル
オシレータ16の周波数をETCの信号に対応する周波
数に切り替えているときには、第1レベル検出回路20
1の出力信号に応答し、ローカルオシレータ16の周波
数を路側ビーコンの信号に対応する周波数に切り替えて
いるときには、第2レベル検出回路202の出力信号の
低下のみに応答するというロジック特性を備えている。
この動作は、前にフローチャート(図8)を使って説明
したのと同様であるから、説明を省略する。
【0090】図14は、さらに他の具体的な構成を示す
ブロック図である。この図14の車載端末装置10は、
アンテナ部11と、同軸ケーブル42,43及び信号線
52で結ばれている。アンテナ部11は、ビーコンアン
テナ11b、ETCアンテナ11cを1枚の基板上にプ
リントアンテナの形態で作り付け、ETC信号の送受信
を切り替える切替え回路23、広帯域のバンドパスフィ
ルタ18,24及びハイブリッド41を同基板上に形成
したものである。
【0091】車載端末装置10は、選択回路48を用い
て局部発振回路の周波数を変化させており、このためミ
キサー46、中間周波増幅部27,47を共用化してい
る。また、第1レベル検出回路201を備えている。詳
細に説明すると、車載端末装置10は、図14に示すよ
うに、選択回路48を含む信号処理系及び第1レベル検
出回路201に大別される。
【0092】信号処理系は、同軸ケーブル42から入力
される信号(料金所のアンテナユニットからの信号又は
ビーコン信号)を増幅する広帯域増幅器44、ハイブリ
ッド45、ミキサー46、狭帯域の中間周波フィルタ2
7、中間周波増幅器47、データ復調回路21、及び復
調された信号を処理するデータ処理回路17を有してい
る。
【0093】選択回路48は、第1レベル検出回路20
1の出力信号に基づいて周波数を選択することにより、
ローカルオシレータ16の周波数を切り替える。前記第
1レベル検出回路201は、自動料金収受システムの電
波に含まれる振幅変調成分を復調し、この振幅変調成分
に基づいて自動料金収受システムの電波のレベルを検出
するものであり、検波器201aと、ETC電波に含ま
れる1MHzの振幅変調成分を取り出すバンドパスフィ
ルタ201dと、この信号のレベルを基準値と比較する
比較器201eとを有し、これにより車両が自動料金収
受システムのエリアに入っているかどうかを調べるもの
である。
【0094】第1レベル検出回路201の比較器201
eの出力信号が選択回路48に入力されると、選択回路
48はローカルオシレータ16の周波数を自動料金収受
システムの周波数に対応する周波数に切り替えさせる信
号を送る。以上のことにより、通常はビーコン信号を受
信しているが、車両が自動料金収受システムのサービス
エリアに入ったときは、ETCの受信信号となる。
【0095】このように、1つのデータ処理回路17に
よって、ETC電波及びビーコン電波のいずれかを優先
して処理し、ナビゲーションコントローラ31に供給す
ることができる。 <変形例>以上の実施形態では、選択回路48は、電波
のレベルが基準レベルより高くなった状態又は低くなっ
た状態が一定時間継続した場合にのみ、局部発振信号を
切り替えるという限時特性を備えていてもよい。
【0096】このような限時特性は、車載端末装置10
に備えられたタイマー(図示せず)により実現されるも
のである。これによって、電波のレベルの瞬間的な低下
のため切替え回路が誤動作するのを防止することができ
る。なお、限時特性によって、ビーコンからGPSへの
切替えがやや遅れることになるが、GPS測位衛星の見
える位置ならどこでもすぐに位置検出できるので、位置
検出上大きな問題は生じない。
【0097】
【発明の効果】以上のように請求項1記載の本発明によ
れば、レベル検出回路と選択制御回路とを備えることに
より、3つの電波に対応することができるので、変換回
路以後の中間周波増幅部を共通化することができ、小型
化とコストの低減を図ることができる。
【0098】請求項2記載の本発明によれば、ETC電
波及びビーコン電波の送信信号の振幅変調成分に基づい
て電波の存在を、雑音の影響を受けずに、確実に検出す
ることができる。請求項3記載の本発明によれば、路側
ビーコンの電波に応じた局部発振信号を選択している際
に、路側ビーコンの範囲から出たか否かの判断を間違い
なく行うことができる。
【0099】請求項4記載の本発明によれば、レベル検
出回路と選択制御回路とを備えることにより、ETC及
びGPSの2つの電波に対応することができるので、変
換回路以後の中間周波増幅部を共通化することができ、
小型化とコストの低減を図ることができる。請求項5記
載の本発明によれば、ETC電波のこの振幅変調成分に
基づいて電波の存在を、雑音の影響を受けずに、確実に
検出することができる。
【0100】請求項6記載の本発明によれば、レベル検
出回路と選択制御回路とを備えることにより、ETC及
び路側ビーコンの2つの電波に対応することができるの
で、変換回路以後の中間周波増幅部を共通化することが
でき、小型化とコストの低減を図ることができる。請求
項7記載の本発明によれば、ETC電波及びビーコン電
波の送信信号の振幅変調成分に基づいて電波の存在を、
雑音の影響を受けずに、確実に検出することができる。
【0101】請求項8記載の本発明によれば、路側ビー
コンの電波に応じた局部発振信号を選択している際に、
路側ビーコンの範囲から出たか否かの判断を間違いなく
行うことができる。請求項9記載の本発明によれば、レ
ベル検出回路と選択制御回路とを備えることにより、2
つの電波に対応することができるので、変換回路以後の
中間周波増幅部を共通化することができ、小型化とコス
トの低減を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】有料道路の料金所における路車間通信システム
の概要を示す図である。
【図2】路側ビーコン通信システムの概要を説明する図
である。
【図3】路側ビーコンの電波の受信レベルを示すグラフ
である。
【図4】本発明の車載端末装置を組み込んだ車載機を示
すブロック図である。
【図5】車両における各アンテナの設置例を示す図であ
る。
【図6】GPS信号の処理系、ビーコン信号の処理系及
びETC信号の処理系並びに信号処理系の4つの処理系
を含む車載端末装置を示す内部ブロック図である。
【図7】図6の車載端末装置のさらに具体的な回路構成
を示すブロック図である。
【図8】選択回路の応答動作を解説するフローチャート
である。
【図9】検波器をアンテナ部11に設けた他の実施形態
に係る回路構成を示すブロック図である。
【図10】GPS信号の処理系及びETC信号の処理系
並びに信号処理系の3つの処理系を含む車載端末装置を
示す内部ブロック図である。
【図11】図10の車載端末装置のさらに具体的な回路
構成を示すブロック図である。
【図12】ビーコン信号の処理系及びETC信号の処理
系並びに信号処理系の3つの処理系を含む車載端末装置
を示す内部ブロック図である。
【図13】図12の車載端末装置のさらに具体的な構成
を示すブロック図である。
【図14】図12の車載端末装置のさらに他の具体的な
構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
10 車載端末装置 11 アンテナ部 11a GPSアンテナ 11bビーコンアンテナ 11c ETCアンテナ 15 ミキサー 16 ローカルオシレータ 17 データ処理回路 20 レベル検出回路 23 切替え回路 48 選択回路 51 検波器 201 第1レベル検出回路 202 第2レベル検出回路

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】車両に搭載されて用いられる端末装置であ
    って、 料金所に設置された路側自動料金収受システムから放射
    される無線電波を受信する第1の受信回路と、 路上に設置された路側ビーコンから放射される無線電波
    を受信する第2の受信回路と、 GPS測位衛星からの電波を受信する第3の受信回路
    と、 自動料金収受システムの電波、路側ビーコンの電波、G
    PS測位衛星の電波をそれぞれ中間周波数に変換する変
    換回路と、 前記変換回路に自動料金収受システムの電波、路側ビー
    コンの電波又はGPS測位衛星の電波に応じた局部発振
    信号を供給することのできる局部発振回路と、 データ処理回路と、 自動料金収受システムの電波、路側ビーコンの電波のレ
    ベルをそれぞれ検出するレベル検出回路と、 前記レベル検出回路により自動料金収受システムの電波
    のレベルが基準値より高いと判断されたときは、自動料
    金収受システムの電波に応じた局部発振信号を選択し、
    路側ビーコンの電波のレベルが基準値より高いと判断さ
    れたときは、路側ビーコンの電波に応じた局部発振信号
    を選択し、いずれも基準値より低いときはGPS測位衛
    星の電波に応じた局部発振信号を選択する選択制御回路
    とを備えることを特徴とする車載端末装置。
  2. 【請求項2】前記レベル検出回路は、自動料金収受シス
    テムの電波及び路側ビーコンの電波に含まれる一定周波
    数の振幅変調成分を復調し、この振幅変調成分に基づい
    て自動料金収受システムの電波及び路側ビーコンの電波
    のレベルを検出するものである請求項1記載の車載端末
    装置。
  3. 【請求項3】前記レベル検出回路は、路側ビーコンの電
    波のレベルを直接検出する第2のレベル検出回路と、自
    動料金収受システムの電波及び路側ビーコンの電波に含
    まれる振幅変調成分を復調し、この振幅変調成分に基づ
    いて自動料金収受システムの電波及び路側ビーコンの電
    波のレベルを検出する第1のレベル検出回路とを有し、 前記選択制御回路は、第1のレベル検出回路の出力に基
    づいて路側ビーコンの電波のレベルが基準値より大きく
    なったと判断したときは路側ビーコンの電波に応じた局
    部発振信号を選択し、 路側ビーコンの電波に応じた局部発振信号を選択してい
    る際に、第2のレベル検出回路により路側ビーコンの電
    波のレベルが基準値より小さくなったと判断したときは
    GPS測位衛星の電波に応じた局部発振信号に切替える
    ものであることを特徴とする請求項1記載の車載端末装
    置。
  4. 【請求項4】車両に搭載されて用いられる端末装置であ
    って、 料金所に設置された路側自動料金収受システムから放射
    される無線電波を受信する第1の受信回路と、 GPS測位衛星からの電波を受信する第3の受信回路
    と、 自動料金収受システムの電波、GPS測位衛星の電波を
    それぞれ中間周波数に変換する変換回路と、 前記変換回路に自動料金収受システムの電波又はGPS
    測位衛星の電波に応じた局部発振信号を供給することの
    できる局部発振回路と、 データ処理回路と、 自動料金収受システムの電波のレベルを検出するレベル
    検出回路と、 前記レベル検出回路により自動料金収受システムの電波
    のレベルが基準値より高いと判断されたときは、自動料
    金収受システムの電波に応じた局部発振信号を選択し、
    自動料金収受システムの電波のレベルが基準値より低い
    と判断されたときは、GPS測位衛星の電波に応じた局
    部発振信号を選択する選択制御回路とを備えることを特
    徴とする車載端末装置。
  5. 【請求項5】前記レベル検出回路は、自動料金収受シス
    テムの電波の電波に含まれる一定周波数の振幅変調成分
    を復調し、この振幅変調成分に基づいて自動料金収受シ
    ステムの電波のレベルを検出するものである請求項4記
    載の車載端末装置。
  6. 【請求項6】車両に搭載されて用いられる端末装置であ
    って、 料金所に設置された路側自動料金収受システムから放射
    される無線電波を受信する第1の受信回路と、 路上に設置された路側ビーコンから放射される無線電波
    を受信する第2の受信回路と、 自動料金収受システムの電波、路側ビーコンの電波をそ
    れぞれ中間周波数に変換する変換回路と、 前記変換回路に自動料金収受システムの電波又は路側ビ
    ーコンの電波に応じた局部発振信号を供給することので
    きる局部発振回路と、 データ処理回路と、 自動料金収受システムの電波、路側ビーコンの電波のレ
    ベルをそれぞれ検出するレベル検出回路と、 前記レベル検出回路により自動料金収受システムの電波
    のレベルが基準値より高いと判断されたときは、自動料
    金収受システムの電波に応じた局部発振信号を選択し、
    路側ビーコンの電波のレベルが基準値より高いと判断さ
    れたときは、路側ビーコンの電波に応じた局部発振信号
    を選択し、いずれも基準値より低いときは、路側ビーコ
    ンの電波に応じた局部発振信号を選択するか又はいずれ
    の局部発振信号も選択しない選択制御回路とを備えるこ
    とを特徴とする車載端末装置。
  7. 【請求項7】前記レベル検出回路は、自動料金収受シス
    テムの電波及び路側ビーコンの電波に含まれる一定周波
    数の振幅変調成分を復調し、この振幅変調成分に基づい
    て自動料金収受システムの電波及び路側ビーコンの電波
    のレベルを検出するものである請求項6記載の車載端末
    装置。
  8. 【請求項8】前記レベル検出回路は、路側ビーコンの電
    波のレベルを直接検出する第2のレベル検出回路と、自
    動料金収受システムの電波及び路側ビーコンの電波に含
    まれる振幅変調成分を復調し、この振幅変調成分に基づ
    いて自動料金収受システムの電波及び路側ビーコンの電
    波のレベルを検出する第1のレベル検出回路とを有し、 前記選択制御回路は、第1のレベル検出回路の出力に基
    づいて路側ビーコンの電波のレベルが基準値より大きく
    なったと判断したときは路側ビーコンの電波に応じた局
    部発振信号を選択し、 路側ビーコンの電波に応じた局部発振信号を選択してい
    る際に、第2のレベル検出回路により路側ビーコンの電
    波のレベルが基準値より小さくなったと判断したときは
    自動料金収受システムの電波に応じた局部発振信号に切
    替えるか又はいずれの局部発振信号も選択しないもので
    あることを特徴とする請求項6記載の車載端末装置。
  9. 【請求項9】車両に搭載されて用いられる端末装置であ
    って、 料金所に設置された路側自動料金収受システムから放射
    される無線電波を受信する第1の受信回路と、 路上に設置された路側ビーコンから放射される無線電波
    を受信する第2の受信回路と、 自動料金収受システムの電波、路側ビーコンの電波をそ
    れぞれ中間周波数に変換する変換回路と、 前記変換回路に自動料金収受システムの電波又は路側ビ
    ーコンの電波に応じた局部発振信号を供給することので
    きる局部発振回路と、 データ処理回路と、 自動料金収受システムの電波のレベルを検出するレベル
    検出回路と、 前記レベル検出回路により自動料金収受システムの電波
    のレベルが基準値より高いと判断されたときは、自動料
    金収受システムの電波に応じた局部発振信号を選択し、
    自動料金収受システムの電波のレベルが基準値より低い
    と判断されたときは、路側ビーコンの電波に応じた局部
    発振信号を選択する選択制御回路とを備えることを特徴
    とする車載端末装置。
  10. 【請求項10】前記レベル検出回路は、自動料金収受シ
    ステムの電波に含まれる一定周波数の振幅変調成分を復
    調し、この振幅変調成分に基づいて自動料金収受システ
    ムの電波のレベルを検出するものである請求項9記載の
    車載端末装置。
  11. 【請求項11】前記選択制御回路は、電波のレベルが基
    準値より高くなった状態又は低くなった状態が一定時間
    継続した場合のみ、局部発振信号を選択するものである
    請求項1から9のいずれかに記載の車載端末装置。
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