JP4232510B2 - プリンタ、及び、印刷システム - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、プリンタ及び印刷システムに関し、特に、印刷できる場所を制限したプリンタ及びそのようなプリンタを含む印刷システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、プリンタを用いたビジネスモデルとして、プリンタメーカがユーザにプリンタを無償で貸し出し、ユーザがこのプリンタを用いて印刷した枚数だけ、そのプリンタメーカに使用料を支払うという形態が、注目されてきている。このようなビジネスモデルにおいては、印刷枚数に応じた課金の他に、使用期間に応じた課金や、使用インク量に応じた課金などが考えられる。
【0003】
【特許文献1】
特開平11−331144号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このようなビジネスモデルでは、プリンタメーカから貸し出されたプリンタを、ユーザが無断で転売したり、他人に貸し出したりしてしまうと、プリンタメーカがプリンタの使用に応じた課金をすることができなくなってしまう。このため、プリンタメーカとしては、貸し出したプリンタが使用できる場所、つまり、正常な印刷ができる場所を、その貸し出したユーザの場所に限定したい。
【0005】
そこで本発明は、前記課題に鑑みてなされたものであり、予め登録された場所でしか、印刷することのできないプリンタ及びそのようなプリンタを含む印刷システムを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明に係るプリンタは、当該プリンタの設置されている場所を特定するためのプリンタ位置情報を取得する、プリンタ位置情報取得手段と、前記プリンタ位置情報取得手段からプリンタ位置情報を取得し、これを第1プリンタ位置情報とする、第1プリンタ位置情報取得手段と、前記第1プリンタ位置情報を少なくとも含むパスフレーズを用いて、第1の鍵を生成する、第1の鍵生成手段と、前記第1の鍵生成手段で生成した第1の鍵を保持する、第1の鍵保持手段と、印刷データを受信した際に、前記プリンタ位置情報取得手段からプリンタ位置情報を取得し、これを第2プリンタ位置情報とする、第2プリンタ位置情報取得手段と、前記第2プリンタ位置情報を少なくとも含むパスフレーズを用いて、第2の鍵を生成する、第2の鍵生成手段と、前記第1の鍵又は前記第2の鍵の一方を用いて、暗号化対象情報を暗号化し、暗号情報を生成する、暗号情報生成手段と、前記第1の鍵又は第2の鍵の他方を用いて、前記暗号情報を復号し、これが復号できた場合には前記印刷データに基づく印刷を実行するが、復号できない場合には前記印刷データに基づく印刷を実行しない、選択印刷実行手段と、を備えることを特徴とする。
【0007】
この場合、前記第1の鍵は公開鍵であり、前記第2の鍵は秘密鍵であり、前記暗号情報生成手段は、前記暗号化対象情報を前記第1の鍵を用いて暗号化し、前記選択印刷実行手段は、前記暗号情報を前記第2の鍵を用いて復号するようにしてもよい。
【0008】
或いは、前記第1の鍵は秘密鍵であり、前記第2の鍵は公開鍵であり、前記暗号情報生成手段は、前記暗号化対象情報を前記第2の鍵を用いて暗号化し、前記選択印刷実行手段は、前記暗号情報を前記第1の鍵を用いて復号するようにしてもよい。
【0009】
また、前記暗号化対象情報は、受信した前記印刷データであってもよいし、予め用意されている定型文であってもよい。
【0010】
また、前記第1の鍵生成手段が前記第1の鍵を生成する際に、前記第2の鍵が生成された場合でも、この第2の鍵は破棄するようにしてもよい。
【0011】
さらに、操作者の認証情報の入力を要求する、認証情報要求手段と、入力された認証情報が予め登録されている認証情報と一致するかどうかを判断する、認証情報判断手段とを備えるとともに、入力された認証情報と予め登録されている認証情報とが一致すると前記認証情報判断手段が判断した場合に、前記第1の鍵生成手段は前記第1の鍵を生成するようにしてもよい。
【0012】
本発明に係る印刷システムは、プリンタと、このプリンタに接続される印刷クライアントとを有する印刷システムであって、前記プリンタは、前記プリンタの設置されている場所を特定するためのプリンタ位置情報を取得する、プリンタ位置情報取得手段と、前記プリンタ位置情報取得手段からプリンタ位置情報を取得し、これを第1プリンタ位置情報とする、第1プリンタ位置情報取得手段と、前記第1プリンタ位置情報を少なくとも含むパスフレーズを用いて、第1の鍵を生成する、第1の鍵生成手段と、前記第1の鍵生成手段で生成した第1の鍵を保持する、第1の鍵保持手段と、前記印刷クライアントから印刷データを受信した際に、前記プリンタ位置情報取得手段からプリンタ位置情報を取得し、これを第2プリンタ位置情報とする、第2プリンタ位置情報取得手段と、前記第2プリンタ位置情報を少なくとも含むパスフレーズを用いて、第2の鍵を生成する、第2の鍵生成手段と、前記第1の鍵又は前記第2の鍵の一方を用いて、暗号化対象情報を暗号化し、暗号情報を生成する、暗号情報生成手段と、前記第1の鍵又は第2の鍵の他方を用いて、前記暗号情報を復号し、これが復号できた場合には前記印刷データに基づく印刷を実行するが、復号できない場合には前記印刷データに基づく印刷を実行しない、選択印刷実行手段と、を備えることを特徴とする。
【0013】
本発明に係るプリンタは、当該プリンタの外部に設けられたプリンタ位置情報検出手段から、当該プリンタの設置されている場所を特定するためのプリンタ位置情報を取得する、プリンタ位置情報取得手段と、前記プリンタ位置情報取得手段からプリンタ位置情報を取得し、これを第1プリンタ位置情報とする、第1プリンタ位置情報取得手段と、前記第1プリンタ位置情報を少なくとも含むパスフレーズを用いて、第1の鍵を生成する、第1の鍵生成手段と、前記第1の鍵生成手段で生成した第1の鍵を保持する、第1の鍵保持手段と、印刷データを受信した際に、前記プリンタ位置情報取得手段からプリンタ位置情報を取得し、これを第2プリンタ位置情報とする、第2プリンタ位置情報取得手段と、前記第2プリンタ位置情報を少なくとも含むパスフレーズを用いて、第2の鍵を生成する、第2の鍵生成手段と、前記第1の鍵又は前記第2の鍵の一方を用いて、暗号化対象情報を暗号化し、暗号情報を生成する、暗号情報生成手段と、前記第1の鍵又は第2の鍵の他方を用いて、前記暗号情報を復号し、これが復号できた場合には前記印刷データに基づく印刷を実行するが、復号できない場合には前記印刷データに基づく印刷を実行しない、選択印刷実行手段と、を備えることを特徴とする。
【0014】
本発明に係る印刷システムは、プリンタと、このプリンタに接続される印刷クライアントとを有する印刷システムであって、前記プリンタは、前記プリンタの外部に設けられたプリンタ位置情報検出手段から、前記プリンタの設置されている場所を特定するためのプリンタ位置情報を取得する、プリンタ位置情報取得手段と、前記プリンタ位置情報取得手段からプリンタ位置情報を取得し、これを第1プリンタ位置情報とする、第1プリンタ位置情報取得手段と、前記第1プリンタ位置情報を少なくとも含むパスフレーズを用いて、第1の鍵を生成する、第1の鍵生成手段と、前記第1の鍵生成手段で生成した第1の鍵を保持する、第1の鍵保持手段と、前記印刷クライアントから印刷データを受信した際に、前記プリンタ位置情報取得手段からプリンタ位置情報を取得し、これを第2プリンタ位置情報とする、第2プリンタ位置情報取得手段と、前記第2プリンタ位置情報を少なくとも含むパスフレーズを用いて、第2の鍵を生成する、第2の鍵生成手段と、前記第1の鍵又は前記第2の鍵の一方を用いて、暗号化対象情報を暗号化し、暗号情報を生成する、暗号情報生成手段と、前記第1の鍵又は第2の鍵の他方を用いて、前記暗号情報を復号し、これが復号できた場合には前記印刷データに基づく印刷を実行するが、復号できない場合には前記印刷データに基づく印刷を実行しない、選択印刷実行手段と、を備えることを特徴とする。
【0015】
なお、本発明は、プリンタを制御するための制御方法、印刷システムを制御するための制御方法として実現することもできる。さらには、そのようにプリンタ、又は、印刷システムを制御するためのプログラムやそのプログラムを記録した記録媒体として実現することもできる。
【0016】
【発明の実施の形態】
〔第1実施形態〕
本発明の第1実施形態に係る印刷システムは、プリンタが設置された際に、そのプリンタが設置されている位置を表すプリンタ位置情報を少なくとも用いて公開鍵を生成し、これをプリンタが格納して保持しておく。印刷データを受信した際には、この公開鍵を用いて印刷データを暗号化して暗号化印刷データを生成するとともに、その時点のプリンタ位置情報を少なくとも用いて秘密鍵を生成し、再度、この秘密鍵を用いて暗号化印刷データを復号する。そして、暗号化印刷データが復号できた場合には、印刷データに基づく印刷を実行するが、復号できない場合には印刷を実行しないようにしたものである。より詳しくを、以下に説明する。
【0017】
まず、図1に基づいて、本実施形態に係る印刷システムの構成を説明する。図1は、本実施形態に係る印刷システムのハードウェア構成を示すブロック図である。
【0018】
この図1に示すように、本実施形態に係る印刷システムは、ネットワーク10に接続された印刷クライアント20と、同じくネットワーク10に接続されたプリンタ30とを備えている。本実施形態においては、ネットワーク10は、TCP/IP(transmission control protocol/internet protocol)を用いたインターネットにより構成されている。但し、ネットワーク10の態様は、インターネットに限るものではなく、例えば、イーサーネット等のLANや、インターネットとLANとの混在により構成されていてもよい。
【0019】
印刷クライアント20は、例えば、ホストコンピュータやパーソナルコンピュータと呼ばれる各種のコンピュータにより構成されている。本実施形態では、特に印刷クライアント20は、印刷データを生成し、この印刷データをネットワーク10を介してプリンタ30に送信する。このネットワーク10に接続される印刷クライアントの台数は任意であり、1台でもよく、複数台でもよい。また、この印刷クライアント20は、コンピュータに限られるものではなく、例えば、撮影した画像を印刷する必要のあるデジタルカメラや、印刷画像データをコンテンツとして蓄積してあるコンテンツサーバ等でもよい。
【0020】
また本実施形態においては、プリンタ30はいわゆるネットワークプリンタである。本実施形態においては、特にプリンタ30は、印刷データを印刷クライアント20から受信し、この印刷データを、プリンタ30の設置時に登録した公開鍵を用いて暗号化する。そして、プリンタ30は、少なくともその時点のプリンタ位置情報を含むパスフレーズを用いて、秘密鍵を生成し、この秘密鍵で暗号化した印刷データを復号する。そして、印刷データの復号ができた場合には、その印刷データに基づく印刷を行い、復号ができなかった場合には、その印刷データに基づく印刷は行わない。
【0021】
本実施形態においては、プリンタ30は、ネットワーク10に直接接続されており、各プリンタ30は固有のネットワークアドレスを有している。したがって、印刷クライアント20は、このネットワークアドレスを指定することにより、暗号化印刷データをプリンタ30に送信することができる。
【0022】
但し、この図1においては、プリンタ30をネットワーク10に直接接続しているが、プリンタサーバを介して接続するようにしてもよい。また、このネットワーク10に接続されるプリンタの台数は任意であり、1台でもよく、複数台でもよい。さらには、これらプリンタ30と印刷クライアント20との間は、ネットワーク接続ではなく、ローカル接続されていてもよい。
【0023】
図2は、プリンタ30の内部構成を説明するためのブロック図である。この図2に示すように、プリンタ30は、CPU(Central Processing Unit)40と、RAM(Random Access Memory)42と、ROM(Read Only Memory)44とを備えており、これらは互いに内部バス46を介して接続されている。また、この内部バス46には、通信用のインターフェース48が接続されており、この通信用のインターフェース48を介して、上述したネットワーク10にプリンタ30が接続されている。さらに、内部バス46には、インターフェース50が接続されており、このインターフェース50には印刷エンジン52が接続されている。
【0024】
また、内部バス46には、位置検出部54が接続されている。この位置検出部54は、プリンタ30が設置されている位置を特定する機能を有する。本実施形態においては、例えば、GPS(global positioning system)により構成されており、このプリンタ30が設置されている位置の緯度、経度、高度が特定できるようになっている。現時点におけるGPSの精度は、緯度、経度、高度において、それぞれ±10m程度であると言われている。
【0025】
但し、この位置検出部54は、GPSを用いた構成に限らず、例えば、無線LANによりこのプリンタ30がネットワーク10に接続されている場合には、このプリンタ30が収容されている無線基地局に基づいて、プリンタ30の位置を特定するようにしてもよい。或いは、PHS(Personal Handyphone System)などの移動体通信技術を利用して、プリンタ30の位置を特定するようにしてもよい。また、GPSとPHSとを併用し、室内でGPSの電波が正常に受信できない場合には、PHSの電波に基づいて、位置を特定するようにしてもよい。
【0026】
さらに、内部バス46には、インターフェース56を介して、ハードディスク58が接続されている。本実施形態においては、このハードディスク58は、書き換え可能な不揮発性記憶装置として機能する。
【0027】
図3は、印刷クライアント20の内部構成を説明するためのブロック図である。この図3に示すように、本実施形態に係る印刷クライアント20は、コンピュータ本体60とディスプレイ62とを備えて構成されている。
【0028】
コンピュータ本体60は、CPU64と、RAM66と、ROM68とを備えており、これらは互いに内部バス70を介して接続されている。また、この内部バス70には、通信用のインターフェース72が接続されており、この通信用のインターフェース72を介して、上述したネットワーク10に印刷クライアント20が接続されている。
【0029】
さらに、内部バス70には、インターフェース74が接続されており、このインターフェース74には大容量記憶装置であるハードディスク76が接続されている。本実施形態においては、このハードディスク76は、書き換え可能な不揮発性記憶装置として機能する。また、内部バス70には、インターフェース78が接続されており、このインターフェース78から延びるケーブル80を介して、上述したディスプレイ62が接続されている。
【0030】
次に、本実施形態に係る印刷システムにおいて、プリンタ30が印刷クライアント20から印刷データを受信した場合の処理を、図4を用いて概略的に説明する。
【0031】
プリンタ30には、予め、プリンタ30をこの場所に設置した際に、その時点のプリンタ位置情報を少なくとも含むパスフレーズを用いて、公開鍵暗号法により公開鍵を生成し、プリンタ30に登録しておく。このとき、秘密鍵が生成されたとしても、その秘密鍵は破棄する。
【0032】
プリンタ30が印刷データD05を受信した際には、受信した印刷データD05をこの登録してある公開鍵を用いて暗号化し、暗号化印刷データD10を生成する。続いて、プリンタ30は、その時点のプリンタ位置情報を取得し、このプリンタ位置情報を少なくとも含むパスフレーズを用いて、公開鍵暗号法により秘密鍵を生成する。このとき、公開鍵が生成されたとしても、この公開鍵は破棄する。そして、暗号化印刷データD10を、この秘密鍵を用いて復号し、暗号化印刷データD10の復号ができた場合には、受信した印刷データD05に基づいて印刷を行い、復号できなかった場合には、受信した印刷データD05に基づく印刷は行わない。
【0033】
次に、上述した処理の内容について、フローチャートを用いて詳しく説明する。図5は、プリンタ30で実行される第1の鍵生成処理を説明するフローチャートである。この第1の鍵生成処理は、プリンタ30のROM44又はハードディスク58に格納されている第1の鍵生成プログラムをCPU40が読み込んで実行することにより実現される処理である。また、本実施形態においては、この第1の鍵生成処理は、プリンタメーカ等の操作者がプリンタ30に公開鍵を生成する処理を起動するように指示入力した場合に、起動され、実行される処理である。通常、この第1の鍵生成処理は、プリンタ30がユーザの使用場所に設置された際に起動される。
【0034】
図5に示すように、この第1の鍵生成処理においては、まずプリンタ30は、操作者に認証情報の入力を要求する(ステップS100)。本実施形態においては、この認証情報として、操作者を特定するためのIDと、パスワードとの組み合わせを用いている。したがって、操作者は、プリンタ30のコントロールパネル等から、IDとパスワードを入力する。
【0035】
次に、プリンタ30は、認証情報が入力されたかどうかを判断する(ステップS102)。この認証情報が入力されていない場合(ステップS102:No)には、ステップS102の処理を繰り返して待機する。
【0036】
一方、認証情報が入力された場合(ステップS102:Yes)には、プリンタ30は、入力された認証情報が、このプリンタ30に予め登録されている認証情報と一致するかどうかを判断する(ステップS104)。具体的には、本実施形態においては、プリンタ30のROM44又はハードディスク58に認証情報としてIDとパスワードが登録されている。このため、プリンタ30は、入力されたID及びパスワードが、登録されているID及びパスワードと一致するかどうかを判断する。
【0037】
両者が一致した場合(ステップS104:Yes)には、プリンタ30は、このプリンタ30の機器固有情報を取得する(ステップS106)。ここで、機器固有情報とは、このプリンタ30に関して、固有に割り当てられている識別情報であり、例えば、プリンタ30の製造シリアルナンバー、MACアドレス等がある。
【0038】
次に、プリンタ30は、位置検出部54から、その時点におけるプリンタ30のプリンタ位置情報を取得する(ステップS108)。これにより、プリンタ30の設置された位置を特定することができる。
【0039】
次に、プリンタ30は、機器固有情報とプリンタ位置情報とを用いてパスフレーズを作成する(ステップS110)。このパスフレーズの作成手法は種々のものが考えられるが、本実施形態においては、単純に機器固有情報の後ろにプリンタ位置情報をつなげることにより、パスフレーズを作成する。なお、パスフレーズは、これら機器固有情報及びプリンタ位置情報以外のデータを含んでいてもよい。
【0040】
次に、プリンタ30は、ステップS110で作成したパスフレーズを用いて、公開鍵暗号法により、公開鍵と秘密鍵とを生成する(ステップS112)。公開鍵暗号法では、使用するパスフレーズが同じであれば、再び、公開鍵と秘密鍵とを生成しても、同じものが生成されるという性質を有している。続いて、プリンタ30は、この生成した公開鍵と秘密鍵のうち、公開鍵のみを公開鍵格納部TB10に格納する(ステップS114)。なお、秘密鍵は生成されていたとしても、保存されることなく破棄される。
【0041】
図6は、本実施形態に係る公開鍵格納部TB10の構成を示す図である。この図6に示す公開鍵格納部TB10は、ハードディスク58に形成されている。このため、ステップS114では、生成された公開鍵をハードディスク58に格納することとなる。なお、ハードディスク58に公開鍵を格納するのは、プリンタ30の電源がオフにされた場合でも、この公開鍵が保持されるようにするためである。
【0042】
再び、図5を用いて説明すると、上述したステップS104で、入力された認証情報と予め登録されている認証情報とが一致しないと判断した場合(ステップS104:No)には、プリンタ30は、認証不一致の旨を操作者に知らせる(ステップS120)。本実施形態においては、コントロールパネルに設けられている液晶画面に認証不一致の旨を表示する。
【0043】
これらステップS114又はステップS120の処理により、本実施形態に係る第1の鍵生成処理が終了する。
【0044】
図7及び図8は、プリンタ30で実行される印刷実行処理を説明するフローチャートである。この印刷実行処理は、プリンタ30のROM44又はハードディスク58に格納されている印刷実行プログラムをCPU40が読み込んで実行することにより実現される処理である。また、本実施形態においては、この印刷実行処理は、定常的に実行されている処理である。
【0045】
図7に示すように、プリンタ30は、印刷クライアント20からの接続を待っており、印刷クライアント20から接続を要求された場合には、プリンタ30は、ネットワーク10を介した印刷クライアント20と接続を確立する(ステップS150)。印刷クライアント20と接続が確立した後、プリンタ30は、印刷データD05をネットワーク10から受信したかどうかを判断する(ステップS152)。何ら印刷データD05を受信していない場合(ステップS152:No)には、このステップS152の処理を繰り返して待機する。
【0046】
一方、印刷データD05を受信した場合(ステップS152:Yes)には、プリンタ30は、公開鍵格納部TB10から、格納してある公開鍵を取得する(ステップS154)。続いて、プリンタ30は、この公開鍵を用いて、受信した印刷データを暗号化して、暗号化印刷データD10を生成する(ステップS156)。
【0047】
次に、プリンタ30は、自らの機器固有情報を取得する(ステップS158)。続いて、プリンタ30は、位置検出部54から、その時点におけるプリンタ30のプリンタ位置情報を取得する(ステップS160)。このようにプリンタ位置情報を、その都度、位置検出部54から取得することとしているのは、プリンタ30が別の場所に移動された場合には、このプリンタ30がユーザの意図しない場所に設置されている可能性があり、このような場合にはプリンタ30で印刷が行われないようにするためである。
【0048】
次に、プリンタ30は、機器固有情報とプリンタ位置情報とに基づいて、パスフレーズを作成する(ステップS162)。このパスフレーズの作成手法は、上述した第1の鍵生成処理におけるステップS110と同じ手法である必要がある。なぜなら、パスフレーズが異なると、公開鍵格納部TB10に格納されている公開鍵で暗号化された暗号化印刷データD10を、秘密鍵で復号できなくなってしまうからである。
【0049】
次に、図8に示すように、プリンタ30は、生成したパスフレーズを用いて、公開鍵暗号法により公開鍵と秘密鍵とを生成する(ステップS180)。このステップS180で使用するパスフレーズは、プリンタ30の設置位置が移動されていなければ、上述した第1の鍵生成処理におけるステップS112で使用したパスフレーズと同じである。このため、ステップS112で生成したものと同じ公開鍵と秘密鍵が生成される。続いて、プリンタ30は、生成された秘密鍵を用いて、暗号化印刷データD10を復号して、印刷データD05を取得する(ステップS182)。
【0050】
次に、プリンタ30は、秘密鍵を用いて暗号化印刷データD10の復号ができたかどうかを判断する(ステップS184)。復号ができた場合(ステップS184:Yes)には、得られた印刷データD05に基づいて、印刷エンジン52を駆動した印刷を実行する(ステップS186)。具体的には、印刷データD05の言語解釈を行い、印刷エンジン52に適合した印刷要求データを生成する。そして、この印刷要求データを印刷エンジン52に送信することにより、印刷エンジン52で印刷用紙等に印刷が行われる。
【0051】
この印刷が正常に完了した時点で、プリンタ30は、印刷が正常に終了した旨の印刷完了通知を、印刷結果情報として、印刷クライアント20に送信する(ステップS188)。
【0052】
これに対して、ステップS184において、暗号化印刷データD10の復号ができなかったと判断した場合(ステップS184:No)には、解読不能通知を印刷結果情報として、印刷クライアント20に送信する(ステップS190)。つまり、受信した印刷データD05に基づく印刷を実行しない。
【0053】
これらステップS188又はステップS190の後、プリンタ30は、印刷クライアント20との接続を終了する(ステップS192)。そして、上述したステップS150の処理に戻る。
【0054】
以上のように、本実施形態に係る印刷システムによれば、正当な権限のある操作者がプリンタ30に公開鍵を登録した位置と、印刷データをプリンタ30が受信した際の位置とが、異なる場合には、プリンタ30は印刷データの印刷を実行しないようにした。このため、プリンタ30が不正に別な場所に移動されたり流用されたりした場合には、このプリンタ30がプリンタとして正常な機能を果たさなくなる。したがって、プリンタ30の不正な移動や流用を、防止することができる。
【0055】
〔第2実施形態〕
上述した第1実施形態においては、プリンタ30の設置時に生成した「公開鍵」をプリンタ30が保持するようにしたが、本発明の第2実施形態では、プリンタ30の設置時に生成した「秘密鍵」をプリンタ30が保持するようにしたものである。より詳しくを、以下に説明する。
【0056】
なお、本実施形態に係る印刷システムの構成は、上述した第1実施形態における図1と同様であり、プリンタ30の構成は、上述した図2と同様であり、印刷クライアント20の構成は、上述した図3と同様である。
【0057】
図9は、本実施形態に係るプリンタ30が実行する第1の鍵生成処理を説明するフローチャートを示す図であり、上述した第1実施形態における図5に対応する図である。
【0058】
この図9に示すように、本実施形態に係る第1の鍵生成処理は、ステップS112までは、上述した第1実施形態の処理と同様であるが、次の処理が異なる。すなわち、公開鍵暗号法により公開鍵と秘密鍵を生成(ステップS112)した後、本実施形態に係るプリンタ30は、生成した秘密鍵を秘密鍵格納部に格納する(ステップS200)。すなわち、上述した第1実施形態では、生成された公開鍵を格納したが、本実施形態においては秘密鍵を格納する。図10は、本実施形態に係る秘密鍵格納部TB20の構成を示す図である。この秘密鍵格納部TB20も、ハードディスク58に形成されている。このため、ステップS200では、ハードディスク58に秘密鍵を格納する。
【0059】
図11及び図12は、プリンタ30で実行される印刷実行処理を説明するフローチャートである。これら図11及び図12は、上述した第1実施形態における図7及び図8に対応する図である。
【0060】
図11に示すように、プリンタ30は、印刷クライアント20からの接続を待っており、印刷クライアント20から接続を要求された場合には、プリンタ30は、ネットワーク10を介した印刷クライアント20と接続を確立する(ステップS250)。印刷クライアント20と接続が確立した後、プリンタ30は、印刷データD05をネットワーク10から受信したかどうかを判断する(ステップS252)。何ら印刷データD05を受信していない場合(ステップS252:No)には、このステップS252の処理を繰り返して待機する。
【0061】
一方、印刷データD05を受信した場合(ステップS252:Yes)には、プリンタ30は、自らの機器固有情報を取得する(ステップS254)。続いて、プリンタ30は、位置検出部54から、その時点におけるプリンタ30のプリンタ位置情報を取得する(ステップS256)。このようにプリンタ位置情報を、その都度、位置検出部54から取得することとしているのは、プリンタ30が別の場所に移動された場合には、このプリンタ30がユーザの意図しない場所に設置されている可能性があり、このような場合にはプリンタ30で印刷が行われないようにするためである。
【0062】
次に、プリンタ30は、機器固有情報とプリンタ位置情報とに基づいて、パスフレーズを作成する(ステップS258)。このパスフレーズの作成手法は、図9における第1の鍵生成処理におけるステップS110と同じ手法である必要がある。なぜなら、パスフレーズが異なると、秘密鍵格納部TB20に格納されている秘密鍵を用いて、暗号化印刷データD10を復号できなくなってしまうからである。
【0063】
次に、プリンタ30は、生成したパスフレーズを用いて、公開鍵暗号法により公開鍵と秘密鍵とを生成する(ステップS260)。このステップS260で使用するパスフレーズは、プリンタ30の設置位置が移動されていなければ、図9の第1の鍵生成処理におけるステップS112で使用したパスフレーズと同じである。このため、ステップS112で生成したものと同じ公開鍵と秘密鍵が生成される。続いて、プリンタ30は、生成された公開鍵を用いて、印刷データD05を暗号化して、暗号化印刷データD10を生成する(ステップS262)。
【0064】
次に、図12に示すように、プリンタ30は、秘密鍵格納部TB20から、格納してある秘密鍵を取得する(ステップS280)。続いて、プリンタ30は、この秘密鍵を用いて、暗号化印刷データD10を復号して、印刷データD05を取得する(ステップS282)。
【0065】
次に、プリンタ30は、秘密鍵を用いて暗号化印刷データD10の復号ができたかどうかを判断する(ステップS284)。復号ができた場合(ステップS284:Yes)には、得られた印刷データD05に基づいて、印刷エンジン52を駆動した印刷を実行する(ステップS286)。具体的には、印刷データD05の言語解釈を行い、印刷エンジン52に適合した印刷要求データを生成する。そして、この印刷要求データを印刷エンジン52に送信することにより、印刷エンジン52で印刷用紙等に印刷が行われる。
【0066】
この印刷が正常に完了した時点で、プリンタ30は、印刷が正常に終了した旨の印刷完了通知を、印刷結果情報として、印刷クライアント20に送信する(ステップS288)。
【0067】
これに対して、ステップS284において、暗号化印刷データD10の復号ができなかったと判断した場合(ステップS284:No)には、解読不能通知を印刷結果情報として、印刷クライアント20に送信する(ステップS290)。つまり、受信した印刷データD05に基づく印刷を実行しない。
【0068】
これらステップS288又はステップS290の後、プリンタ30は、印刷クライアント20との接続を終了する(ステップS292)。そして、上述したステップS250の処理に戻る。
【0069】
以上のように、本実施形態に係る印刷システムによれば、正当な権限のある操作者がプリンタ30に秘密鍵を登録した位置と、印刷データをプリンタ30が受信した際の位置とが、異なる場合には、プリンタ30は印刷データの印刷を実行しないようにした。このため、プリンタ30が不正に別な場所に移動されたり流用されたりした場合には、このプリンタ30がプリンタとして正常な機能を果たさなくなる。したがって、プリンタ30の不正な移動や流用を、防止することができる。
【0070】
〔第3実施形態〕
本発明の第3実施形態は、上述した第1及び第2実施形態において、プリンタ30の位置検出部54を、プリンタ30に内蔵させるのではなく、外付けにしたものである。
【0071】
図13は、本実施形態に係るプリンタ30の構成を示すブロック図である。この図13に示すプリンタ30においては、位置検出部54は、プリンタ30の外部に設けられており、インターフェース200を介して、プリンタ30に接続されている。例えば、位置検出部54をGPS装置やPHS端末で構成し、このGPS装置やPHS端末をカードスロットを介して、プリンタ30に挿入することにより、図13に示すような構成のプリンタ30が実現される。この図13の例では、プリンタ30と位置検出部54との間は、USBのような近距離の有線ケーブルで接続されている。
【0072】
プリンタ30は、通常は位置検出部54を備えていないプリンタとして使われるが、上述した第1実施形態において、位置検出部54が必要になるときは、ユーザが位置検出部54をプリンタ30に装着して、このプリンタ30を位置検出部54付きのプリンタとして使用することとなる。つまり、本実施形態においては、位置検出部54は着脱可能である。
【0073】
プリンタ30におけるこれ以外の点は、上述した第1及び第2実施形態と同様である。
【0074】
図14は、第3実施形態の変形例を示す図である。この図14の例では、プリンタ30のインターフェース56に無線の受信部202を接続している。そして、例えば、GPS搭載型の携帯端末で位置検出部54を構成し、この位置検出部54と受信部202との間を、ブルートゥース等の近距離の無線方式で接続している。そして、位置検出部54で取得した位置情報を、近距離の無線方式でプリンタ30に送信する。
【0075】
本実施形態のようにプリンタ30を構成すれば、高価な位置検出部54をすべてのプリンタに内蔵させなくとも、必要なときにユーザが位置検出部54をプリンタ30に装着すれば良い。このため、プリンタ30のコスト低減を図ることができる。また、プリンタ30と位置検出部54との間は、接続距離が限られている有線ケーブルや、ブルートゥース等で接続することとしたので、プリンタ30と位置検出部54との間の距離を所定範囲に制限することができる。
【0076】
なお本発明は上記実施形態に限定されずに種々に変形可能である。例えば、上述した実施形態においては、プリンタ30は受信した印刷データD05を暗号化し且つ復号することで、プリンタ30が移動されていないことを確認したが、暗号化し且つ復号する暗号化対象情報は、受信した印刷データに限るものではない。例えば、「ABCDEFG」という定型文を暗号化対象情報として用い、この「ABCDEFG」という定型文を暗号化し、これが復号できた場合には、プリンタ30は移動されていないと判断するようにしてもよい。
【0077】
また、上述した実施形態においては、印刷を実行する際には、暗号化印刷データD10を復号して得られた印刷データD05を用いて印刷をすることとしたが、受信した印刷データD05を保持しておき、この保持している印刷データD05に基づいて印刷を行うようにしてもよい。
【0078】
また、例えば、上述した各実施形態においては、正当な権限を有する操作者であるかどうかを示す認証情報をIDとパスワードの組み合わせで構成したが、認証情報は、IDとパスワードの組み合わせに限るものではない。例えば、プリンタ30に、正当な権限を有する者の指紋を登録しておき、プリンタ30が操作者の指紋を読み取り、指紋が一致した場合に、正当な権限を有する者であると判断するようにしてもよい。
【0079】
また、使用できる位置を制限するデータ受信装置としてプリンタを例示して説明したが、本発明はプリンタに限定されるものではない。さらに、データ送信装置も、印刷クライアントに限定されるものではない。
【0080】
例えば、データ送受信システムにおけるデータ送信装置が画像撮影用のデジタルカメラであり、データ受信装置がデジタルカメラで撮影した画像データを蓄積するデータサーバであってもよい。この場合、データサーバには予め公開鍵が登録されており、デジタルカメラからデータを受信した際にあらためて秘密鍵を生成し、登録してある公開鍵で暗号化対象情報を暗号化し、これをこの秘密鍵で復号できた場合には、受信したデータを蓄積し、復号できない場合には、受信したデータを蓄積しないこととなる。或いは、データサーバには予め秘密鍵が登録されており、デジタルカメラからデータを受信した際にあらためて公開鍵を生成し、この公開鍵で暗号化対象情報を暗号化し、これを登録してある秘密鍵で復号できた場合には、受信したデータを蓄積し、復号できない場合には、受信したデータを蓄積しないこととなる。
【0081】
また、データ送受信システムにおけるデータ送信装置がパーソナルコンピュータであり、データ受信装置がそのパーソナルコンピュータから送信された画像データを投影するプロジェクタであってもよい。この場合、プロジェクタには予め公開鍵が登録されており、パーソナルコンピュータからデータを受信した際にあらためて秘密鍵を生成し、登録してある公開鍵で暗号化対象情報を暗号化し、これをこの秘密鍵で復号できた場合には、受信したデータを投影し、復号できない場合には、受信したデータを投影しないこととなる。或いは、プロジェクタには予め秘密鍵が登録されており、パーソナルコンピュータからデータを受信した際にあらためて公開鍵を生成し、この公開鍵で暗号化対象情報を暗号化し、これを登録してある秘密鍵で復号できた場合には、受信したデータを投影し、復号できない場合には、受信したデータを投影しないこととなる。
【0082】
さらには、データ送受信システムにおけるデータ送信装置が音楽等のコンテンツサーバであり、データ受信装置がコンテンツサーバから送信された音楽等のコンテンツデータの再生装置であってもよい。この場合、再生装置には予め公開鍵が登録されており、コンテンツサーバからデータを受信した際にあらためて秘密鍵を生成し、登録してある公開鍵で暗号化対象情報を暗号化し、これをこの秘密鍵で復号できた場合には、受信したデータを再生し、復号できない場合には、受信したデータを再生しないこととなる。或いは、再生装置には予め秘密鍵が登録されており、コンテンツサーバからデータを受信した際にあらためて公開鍵を生成し、この公開鍵で暗号化対象情報を暗号化し、これを登録してある秘密鍵で復号できた場合には、受信したデータを再生し、復号できない場合には、受信したデータを再生しないこととなる。
【0083】
また、上述した実施形態では、プリンタ30の印刷媒体が印刷用紙である場合を例に説明したが、印刷媒体はこれに限るものではなく、例えば、OHPシート等の他の印刷媒体であっても本発明を適用することができる。
【0084】
さらに、上述の実施形態で説明した各処理については、これら各処理を実行するためのプログラムをフレキシブルディスク、CD−ROM(Compact Disc-Read Only Memory)、ROM、メモリカード等の記録媒体に記録して、記録媒体の形で頒布することが可能である。この場合、このプログラムが記録された記録媒体を印刷クライアント20及び/又はプリンタ30に読み込ませ、実行させることにより、上述した実施形態を実現することができる。
【0085】
また、印刷クライアント20及び/又はプリンタ30は、オペレーティングシステムや別のアプリケーションプログラム等の他のプログラムを備える場合がある。この場合、印刷クライアント20及び/又はプリンタ30の備える他のプログラムを活用し、印刷クライアント20及び/又はプリンタ30が備えるプログラムの中から、上述した実施形態と同等の処理を実現するプログラムを呼び出すような命令を記録するようにしてもよい。
【0086】
さらに、このようなプログラムは、記録媒体の形ではなく、ネットワークを通じて搬送波として頒布することも可能である。ネットワーク上を搬送波の形で伝送されたプログラムは、印刷クライアント20及び/又はプリンタ30に取り込まれて、このプログラムを実行することにより上述した実施形態を実現することができる。
【0087】
また、記録媒体にプログラムを記録する際や、ネットワーク上を搬送波として伝送される際に、プログラムの暗号化や圧縮化がなされている場合がある。この場合には、これら記録媒体や搬送波からプログラムを読み込んだ印刷クライアント20及び/又はプリンタ30は、そのプログラムの復号や伸張を行った上で、実行する必要がある。
【0088】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係るプリンタ及び印刷システムによれば、プリンタ設置の際に、そのプリンタのプリンタ位置情報を用いて第1の鍵を生成してプリンタに保持させ、印刷データを受信した際に、その時点のプリンタ位置情報を用いてこの第1の鍵に対応する第2の鍵を生成することとした。そして、第1の鍵又は第2の鍵の一方を用いて暗号化対象情報を暗号化し、他方を用いてこれを復号し、復号ができた場合には受信した印刷データの印刷を実行するが、復号できなかった場合には受信した印刷データの印刷を実行しないようにした。このため、プリンタが印刷を行う位置を制限することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る印刷システムの構成の一例を示す図。
【図2】本発明の第1実施形態に係るプリンタのハードウェア構成の一例を示す図。
【図3】本発明の第1実施形態に係る印刷クライアントの構成の一例を示す図。
【図4】本発明の第1実施形態において、公開鍵と秘密鍵とを用いた、印刷データの暗号化と復号を説明するための概念図。
【図5】本発明の第1実施形態に係るプリンタが実行する第1の鍵生成処理を説明するフローチャートを示す図。
【図6】本発明の第1実施形態に係るプリンタが備える公開鍵格納部の構成の一例を示す図。
【図7】本発明の第1実施形態に係るプリンタが実行する印刷実行処理を説明するフローチャートの一部を示す図(その1)。
【図8】本発明の第1実施形態に係るプリンタが実行する印刷実行処理を説明するフローチャートの一部を示す図(その2)。
【図9】本発明の第2実施形態に係るプリンタが実行する第1の鍵生成処理を説明するフローチャートを示す図。
【図10】本発明の第2実施形態に係るプリンタが備える秘密鍵格納部の構成の一例を示す図。
【図11】本発明の第2実施形態に係るプリンタが実行する印刷実行処理を説明するフローチャートの一部を示す図(その1)。
【図12】本発明の第2実施形態に係るプリンタが実行する印刷実行処理を説明するフローチャートの一部を示す図(その2)。
【図13】本発明の第3実施形態に係るプリンタの構成の一例を示す図。
【図14】本発明の第3実施形態に係る別のプリンタの構成の一例を示す図。
【符号の説明】
10 ネットワーク
20 印刷クライアント
30 プリンタ
40 CPU
42 RAM
44 ROM
46 内部バス
48、50、56 インターフェース
52 印刷エンジン
54 位置検出部
58 ハードディスク
60 コンピュータ本体
62 ディスプレイ
64 CPU
66 RAM
68 ROM
70 内部バス
72、74、78 インターフェース
76 ハードディスク

Claims (10)

  1. 当該プリンタの設置されている場所を特定するためのプリンタ位置情報を取得する、プリンタ位置情報取得手段と、
    前記プリンタ位置情報取得手段からプリンタ位置情報を取得し、これを第1プリンタ位置情報とする、第1プリンタ位置情報取得手段と、
    前記第1プリンタ位置情報を少なくとも含むパスフレーズを用いて、第1の鍵を生成する、第1の鍵生成手段と、
    前記第1の鍵生成手段で生成した第1の鍵を保持する、第1の鍵保持手段と、
    印刷データを受信した際に、前記プリンタ位置情報取得手段からプリンタ位置情報を取得し、これを第2プリンタ位置情報とする、第2プリンタ位置情報取得手段と、
    前記第2プリンタ位置情報を少なくとも含むパスフレーズを用いて、第2の鍵を生成する、第2の鍵生成手段と、
    前記第1の鍵又は前記第2の鍵の一方を用いて、暗号化対象情報を暗号化し、暗号情報を生成する、暗号情報生成手段と、
    前記第1の鍵又は第2の鍵の他方を用いて、前記暗号情報を復号し、これが復号できた場合には前記印刷データに基づく印刷を実行するが、復号できない場合には前記印刷データに基づく印刷を実行しない、選択印刷実行手段と、
    を備えることを特徴とするプリンタ。
  2. 前記第1の鍵は公開鍵であり、前記第2の鍵は秘密鍵であり、
    前記暗号情報生成手段は、前記暗号化対象情報を前記第1の鍵を用いて暗号化し、
    前記選択印刷実行手段は、前記暗号情報を前記第2の鍵を用いて復号する、
    ことを特徴とする請求項1に記載のプリンタ。
  3. 前記第1の鍵は秘密鍵であり、前記第2の鍵は公開鍵であり、
    前記暗号情報生成手段は、前記暗号化対象情報を前記第2の鍵を用いて暗号化し、
    前記選択印刷実行手段は、前記暗号情報を前記第1の鍵を用いて復号する、
    ことを特徴とする請求項1に記載のプリンタ。
  4. 前記暗号化対象情報は、受信した前記印刷データである、ことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のプリンタ。
  5. 前記暗号化対象情報は、予め用意されている定型文である、ことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のプリンタ。
  6. 前記第1の鍵生成手段が前記第1の鍵を生成する際に、前記第2の鍵が生成された場合でも、この第2の鍵は破棄する、ことを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに記載のプリンタ。
  7. 操作者の認証情報の入力を要求する、認証情報要求手段と、
    入力された認証情報が予め登録されている認証情報と一致するかどうかを判断する、認証情報判断手段と、
    をさらに備えるとともに、
    入力された認証情報と予め登録されている認証情報とが一致すると前記認証情報判断手段が判断した場合に、前記第1の鍵生成手段は前記第1の鍵を生成する、ことを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれかに記載のプリンタ。
  8. プリンタと、このプリンタに接続される印刷クライアントとを有する印刷システムであって、
    前記プリンタは、
    前記プリンタの設置されている場所を特定するためのプリンタ位置情報を取得する、プリンタ位置情報取得手段と、
    前記プリンタ位置情報取得手段からプリンタ位置情報を取得し、これを第1プリンタ位置情報とする、第1プリンタ位置情報取得手段と、
    前記第1プリンタ位置情報を少なくとも含むパスフレーズを用いて、第1の鍵を生成する、第1の鍵生成手段と、
    前記第1の鍵生成手段で生成した第1の鍵を保持する、第1の鍵保持手段と、
    前記印刷クライアントから印刷データを受信した際に、前記プリンタ位置情報取得手段からプリンタ位置情報を取得し、これを第2プリンタ位置情報とする、第2プリンタ位置情報取得手段と、
    前記第2プリンタ位置情報を少なくとも含むパスフレーズを用いて、第2の鍵を生成する、第2の鍵生成手段と、
    前記第1の鍵又は前記第2の鍵の一方を用いて、暗号化対象情報を暗号化し、暗号情報を生成する、暗号情報生成手段と、
    前記第1の鍵又は第2の鍵の他方を用いて、前記暗号情報を復号し、これが復号できた場合には前記印刷データに基づく印刷を実行するが、復号できない場合には前記印刷データに基づく印刷を実行しない、選択印刷実行手段と、
    を備えることを特徴とする印刷システム。
  9. 当該プリンタの外部に設けられたプリンタ位置情報検出手段から、当該プリンタの設置されている場所を特定するためのプリンタ位置情報を取得する、プリンタ位置情報取得手段と、
    前記プリンタ位置情報取得手段からプリンタ位置情報を取得し、これを第1プリンタ位置情報とする、第1プリンタ位置情報取得手段と、
    前記第1プリンタ位置情報を少なくとも含むパスフレーズを用いて、第1の鍵を生成する、第1の鍵生成手段と、
    前記第1の鍵生成手段で生成した第1の鍵を保持する、第1の鍵保持手段と、
    印刷データを受信した際に、前記プリンタ位置情報取得手段からプリンタ位置情報を取得し、これを第2プリンタ位置情報とする、第2プリンタ位置情報取得手段と、
    前記第2プリンタ位置情報を少なくとも含むパスフレーズを用いて、第2の鍵を生成する、第2の鍵生成手段と、
    前記第1の鍵又は前記第2の鍵の一方を用いて、暗号化対象情報を暗号化し、暗号情報を生成する、暗号情報生成手段と、
    前記第1の鍵又は第2の鍵の他方を用いて、前記暗号情報を復号し、これが復号できた場合には前記印刷データに基づく印刷を実行するが、復号できない場合には前記印刷データに基づく印刷を実行しない、選択印刷実行手段と、
    を備えることを特徴とするプリンタ。
  10. プリンタと、このプリンタに接続される印刷クライアントとを有する印刷システムであって、
    前記プリンタは、
    前記プリンタの外部に設けられたプリンタ位置情報検出手段から、前記プリンタの設置されている場所を特定するためのプリンタ位置情報を取得する、プリンタ位置情報取得手段と、
    前記プリンタ位置情報取得手段からプリンタ位置情報を取得し、これを第1プリンタ位置情報とする、第1プリンタ位置情報取得手段と、
    前記第1プリンタ位置情報を少なくとも含むパスフレーズを用いて、第1の鍵を生成する、第1の鍵生成手段と、
    前記第1の鍵生成手段で生成した第1の鍵を保持する、第1の鍵保持手段と、
    前記印刷クライアントから印刷データを受信した際に、前記プリンタ位置情報取得手段からプリンタ位置情報を取得し、これを第2プリンタ位置情報とする、第2プリンタ位置情報取得手段と、
    前記第2プリンタ位置情報を少なくとも含むパスフレーズを用いて、第2の鍵を生成する、第2の鍵生成手段と、
    前記第1の鍵又は前記第2の鍵の一方を用いて、暗号化対象情報を暗号化し、暗号情報を生成する、暗号情報生成手段と、
    前記第1の鍵又は第2の鍵の他方を用いて、前記暗号情報を復号し、これが復号できた場合には前記印刷データに基づく印刷を実行するが、復号できない場合には前記印刷データに基づく印刷を実行しない、選択印刷実行手段と、
    を備えることを特徴とする印刷システム。
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