JP4232471B2 - 電動パワーステアリング装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両の操舵部材に加わる操舵トルクを検出するトルクセンサと、トルクセンサが検出した操舵トルクに基づき、操舵補助用モータを駆動する為の制御信号を出力する制御手段とを備える電動パワーステアリング装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
車両に装備される電動パワーステアリング装置は、車両の操舵力をモータにより補助するものであり、これは、操舵部材(舵輪及び操舵軸)が連結された舵取機構に、操舵部材に加えられた操舵トルクを検出するトルクセンサと、舵取機構の動作を補助する操舵補助用モータとを設け、トルクセンサが検出した操舵トルクに応じたアシスト力を得られるように、操舵補助用モータを駆動させることにより、操舵部材への操作力を軽減するように構成してある。また、車両の高速走行時に、操舵部材への操作力が軽くなり過ぎないように、車速に応じたアシスト力を得られるようになっている。
【0003】
【特許文献1】
特開2002−120743号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
このような電動パワーステアリング装置では、アシスト力は、操舵トルク及び車速に応じて予め定められている。その為、路面及び車両側からの反力によって、操舵に必要な操舵トルクは異なるが、これには、ドライバが、路面状況等を知ることが出来るという利点がある。しかし、身体上のハンディキャップが有るドライバ及び高齢のドライバにとっては、ハンドルを取られる虞があり、また、路面状況に関係無く定められた操舵トルクでの運転が望まれることもある。
【0005】
そこで、本出願人は、路面状況に関係無く定められた操舵トルクでの運転と、従来の操舵補助による操舵トルクでの運転とを切り替えることが可能な電動パワーステアリング装置を、特願2001−310526号及び特願2002−234086号において提案している。
しかし、上述したような、路面状況に関係無く定められた操舵トルクでの運転では、操舵トルクにのみ基づいているので、自然な操舵感を得ることが出来ないこと、車速に応じたアシスト力を得ることが出来ないこと、操舵感が安定しないこと、車両の直進性が悪いこと、及びハンドル戻りが悪いこと等の問題もある。
【0006】
特許文献1には、補助操舵トルクの制御ばらつきを抑え、安定性を更に向上させる為に、検出された操舵角及び車速から推定した目標操舵トルクと、検出された操舵トルクとの偏差に基づき、補助操舵トルクを発生させるモータを制御する電動パワーステアリング装置が開示されている。
【0007】
本発明は、上述したような事情に鑑みてなされたものであり、第1〜6発明では、路面状況に関係無く定められた操舵トルクでの運転と、従来の操舵補助による操舵トルクでの運転とを切り替えることが可能な電動パワーステアリング装置を提供することを目的とする。
第7,8発明では、路面状況に関係無く定められた操舵トルクでの運転が出来ると共に、自然な操舵感を得ることが出来る電動パワーステアリング装置を提供することを目的とする。
第9発明では、路面状況に関係無く定められた操舵トルクに対する操舵角での運転が出来ると共に、車速に応じたアシスト力を得ることが出来る電動パワーステアリング装置を提供することを目的とする。
【0008】
第10発明では、路面状況に関係無く定められた操舵トルクに対する操舵角での運転が出来ると共に、操舵感が安定する電動パワーステアリング装置を提供することを目的とする。
第11発明では、路面状況に関係無く定められた操舵トルクに対する操舵角での運転が出来ると共に、車両の直進性が良い電動パワーステアリング装置を提供することを目的とする。
第12発明では、路面状況に関係無く定められた操舵トルクに対する操舵角での運転が出来ると共に、ハンドル戻りが良い電動パワーステアリング装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
第1発明に係る電動パワーステアリング装置は、操舵部材に加わる操舵トルクを検出するトルクセンサと、該トルクセンサが検出した操舵トルクに基づき、操舵補助用モータを駆動する為の第1制御信号を出力する第1制御手段とを備える電動パワーステアリング装置において、前記操舵部材の操舵角を検出する舵角センサと、該舵角センサが検出した操舵角、及び該操舵角に対応すべき操舵トルクである規範操舵トルクの関係を定める規範操舵モデルに基づき、規範操舵トルクを出力する規範操舵手段と、該規範操舵手段が前記操舵角に基づき出力した規範操舵トルク、及び前記トルクセンサが検出した操舵トルクの差を小さくすべく、前記操舵補助用モータを駆動する為の第2制御信号を出力する第2制御手段と、前記第1制御信号及び第2制御信号を切り替える第1切替手段とを備えることを特徴とする。
【0010】
この電動パワーステアリング装置では、トルクセンサが検出した操舵トルクに基づき、第1制御手段が、操舵補助用モータを駆動する為の第1制御信号を出力する。舵角センサが検出した操舵角、及びその操舵角に対応すべき規範操舵トルクの関係を定める規範操舵モデルに基づき、規範操舵手段が、規範操舵トルクを出力し、第2制御手段が、規範操舵手段が出力した規範操舵トルク、及びトルクセンサが検出した操舵トルクの差を小さくすべく、操舵補助用モータを駆動する為の第2制御信号を出力する。第1切替手段が、第1制御信号及び第2制御信号を切り替える。
これにより、路面状況に関係無く定められた操舵トルクでの運転と、従来の操舵補助による操舵トルクでの運転とを切り替えることが可能な電動パワーステアリング装置を実現することが出来る。
【0011】
第2発明に係る電動パワーステアリング装置は、前記車両の挙動が異常であるか否かを判定する判定手段を更に備え、前記第1切替手段は、前記判定手段が前記車両の挙動が異常であると判定したときは、第2制御信号に切り替えるべくなしてあることを特徴とする。
【0012】
この電動パワーステアリング装置では、判定手段が、車両の挙動が異常であるか否かを判定し、第1切替手段は、判定手段が車両の挙動が異常であると判定したときは、第2制御信号に切り替えるので、必要に応じて自動的に、路面状況に関係無く定められた操舵トルクでの運転に切り替えることが可能な電動パワーステアリング装置を実現することが出来る。
【0013】
第3発明に係る電動パワーステアリング装置は、前記規範操舵手段は、前記規範操舵モデルを複数種類有し、該複数種類の規範操舵モデルを切り替える第2切替手段を更に備えることを特徴とする。
【0014】
この電動パワーステアリング装置では、規範操舵手段が規範操舵モデルを複数種類有し、第2切替手段が、複数種類の規範操舵モデルを切り替えるので、路面状況に関係無く定められた操舵トルクでの運転と、従来の操舵補助による操舵トルクでの運転とを切り替えることが可能であり、路面状況に関係無く定められた複数種類の操舵トルクモデルでの運転を楽しむことが可能な電動パワーステアリング装置を実現することが出来る。
【0015】
第4発明に係る電動パワーステアリング装置は、前記車両の走行状態を検出する走行状態検出手段を更に備え、前記第2切替手段は、前記走行状態検出手段が検出した走行状態に応じて、前記複数種類の規範操舵モデルを切り替えるべくなしてあることを特徴とする。
【0016】
この発明に係る電動パワーステアリング装置は、走行状態検出手段が、車両の走行状態を検出し、第2切替手段は、走行状態検出手段が検出した走行状態に応じて、複数種類の規範操舵モデルを切り替えるので、路面状況に関係無く定められた操舵トルクでの運転と、従来の操舵補助による操舵トルクでの運転とを切り替えることが可能であり、路面状況に関係無く定められ、車両の走行状態に適した操舵トルクモデルでの運転が可能な電動パワーステアリング装置を実現することが出来る。
【0017】
第5発明に係る電動パワーステアリング装置は、前記第2制御手段は、前記操舵トルクの前記規範操舵トルクからの偏差を演算する偏差演算手段と、該偏差演算手段が演算した偏差を第1ゲインで増幅する第1増幅手段とを備え、該第1増幅手段が増幅した結果を前記第2制御信号とすべくなしてあることを特徴とする。
【0018】
この電動パワーステアリング装置では、第2制御手段は、偏差演算手段が、操舵トルクの前記規範操舵トルクからの偏差を演算し、第1増幅手段が、偏差演算手段が演算した偏差を第1ゲインで増幅し、第1増幅手段が増幅した結果を第2制御信号とする。
これにより、路面状況に関係無く定められた操舵トルクでの運転と、従来の操舵補助による操舵トルクでの運転とを切り替えることが可能であり、振動が生じ難い電動パワーステアリング装置を実現することが出来る。
【0019】
第6発明に係る電動パワーステアリング装置は、前記偏差演算手段が演算した偏差を第2ゲインで増幅する第2増幅手段と、前記操舵角から該第2増幅手段が増幅した偏差を差し引き、差し引いた結果を前記操舵角として前記規範操舵手段に与える手段と、前記第1制御信号及び第2制御信号を加える手段と、前記第1ゲイン及び第2ゲインをそれぞれ連続的に変更する変更手段とを更に備え、前記第1切替手段は、前記第1制御信号、第2制御信号、及び第1制御信号と第2制御信号との中間的制御信号の何れかに連続的に切り替えるべくなしてあることを特徴とする。
【0020】
この電動パワーステアリング装置では、第2増幅手段が、偏差演算手段が演算した偏差を第2ゲインで増幅し、与える手段が、操舵角から第2増幅手段が増幅した偏差を差し引き、差し引いた結果を操舵角として規範操舵手段に与える。加える手段が、第1制御信号及び第2制御信号を加え、変更手段が、第1ゲイン及び第2ゲインをそれぞれ連続的に変更する。第1切替手段は、第1制御信号、第2制御信号、及び第1制御信号と第2制御信号との中間的制御信号の何れかに、連続的に切り替える。
これにより、路面状況に関係無く定められた操舵トルクでの運転と、従来の操舵補助による操舵トルクでの運転とを滑らかに連続的に切り替えることが可能な電動パワーステアリング装置を実現することが出来る。
【0021】
第7発明に係る電動パワーステアリング装置は、前記規範操舵モデルは、前記操舵部材の慣性モーメント値J、該操舵部材の支持部材との摩擦係数値C、及び該操舵部材をばねと見なした場合のばね定数値Kからなる2次要素Js2 +Cs+Kであることを特徴とする。(sは複素変数)
【0022】
この電動パワーステアリング装置では、規範操舵手段の、操舵角及び規範操舵トルクの関係を定める規範操舵モデルは、操舵部材の慣性モーメント値J、操舵部材の支持部材との摩擦係数値C、及び操舵部材をばねと見なした場合のばね定数値Kからなる2次要素Js2 +Cs+Kである。
これにより、路面状況に関係無く定められた操舵トルクに対する操舵角での運転が出来ると共に、自然な操舵感を得ることが出来る電動パワーステアリング装置を実現することが出来る。
【0023】
第8発明に係る電動パワーステアリング装置は、操舵を補助する為のモータと、操舵部材に加わる操舵トルクを検出するトルクセンサと、前記操舵部材の操舵角を検出する舵角センサと、操舵角及び該操舵角に対応すべき規範操舵トルクの関係を定め、前記操舵部材の慣性モーメント値J、該操舵部材の支持部材との摩擦係数値C、及び該操舵部材をばねと見なした場合のばね定数値Kからなる2次要素Js2 +Cs+Kである規範操舵モデルを記憶する記憶手段と、該記憶手段が記憶する規範操舵モデルに基づき、規範操舵トルクを演算し出力する規範操舵手段と、該規範操舵手段が、前記舵角センサが検出した操舵角に基づき演算し出力した規範操舵トルク、及び前記トルクセンサが検出した操舵トルクの差を演算する演算手段と、該演算手段が演算した差を小さくすべく、前記モータを駆動する為の制御信号を出力する出力手段とを備えることを特徴とする。
【0024】
この電動パワーステアリング装置では、操舵角及び操舵角に対応すべき規範操舵トルクの関係を定める、2次要素Js2 +Cs+Kである規範操舵モデルを、記憶手段が記憶し、その記憶する規範操舵モデルに基づき、規範操舵手段が、規範操舵トルクを演算し出力する。規範操舵手段が、舵角センサが検出した操舵角に基づき演算し出力した規範操舵トルクと、トルクセンサが検出した操舵トルクとの差を、演算手段が演算し、その演算した差を小さくすべく、出力手段が、操舵補助用のモータを駆動する為の制御信号を出力する。
これにより、路面状況に関係無く定められた操舵トルクに対する操舵角での運転が出来ると共に、自然な操舵感を得ることが出来る電動パワーステアリング装置を実現することが出来る。
【0025】
第9発明に係る電動パワーステアリング装置は、前記車両の車速を検出する車速センサと、該車速センサが検出した車速の高/低に応じて、前記ばね定数値Kを大/小に変更する第1の変更手段とを更に備えることを特徴とする。
【0026】
この電動パワーステアリング装置では、車速センサが検出した車速の高/低に応じて、規範操舵モデルの二次遅れ要素のばね定数値Kを大/小に変更するので、路面状況に関係無く定められた操舵トルクに対する操舵角での運転が出来ると共に、車速に応じたアシスト力を得ることが出来る電動パワーステアリング装置を実現することが出来る。
【0027】
第10発明に係る電動パワーステアリング装置は、前記車速センサが検出した車速の高/低に応じて、前記摩擦係数値Cを大/小に変更する第2の変更手段を更に備えることを特徴とする。
【0028】
この電動パワーステアリング装置では、車速センサが検出した車速の高/低に応じて、規範操舵モデルの二次遅れ要素の摩擦係数値Cを大/小に変更するので、路面状況に関係無く定められた操舵トルクに対する操舵角での運転が出来ると共に、操舵感が安定する電動パワーステアリング装置を実現することが出来る。
【0029】
第11発明に係る電動パワーステアリング装置は、前記車速センサが検出した車速の高/低に応じて、前記慣性モーメント値Jを大/小に変更する第3の変更手段を更に備えることを特徴とする。
【0030】
この電動パワーステアリング装置では、車速センサが検出した車速の高/低に応じて、規範操舵モデルの二次遅れ要素の慣性モーメント値Jを大/小に変更するので、路面状況に関係無く定められた操舵トルクに対する操舵角での運転が出来ると共に、車両の直進性が良い電動パワーステアリング装置を実現することが出来る。
【0031】
第12発明に係る電動パワーステアリング装置は、前記舵角センサが検出した操舵角の大/小に応じて、前記ばね定数値Kを小/大に変更する第4の変更手段を更に備えることを特徴とする。
【0032】
この電動パワーステアリング装置では、舵角センサが検出した操舵角の大/小に応じて、規範操舵モデルの二次遅れ要素のばね定数値Kを小/大に変更するので、路面状況に関係無く定められた操舵トルクに対する操舵角での運転が出来ると共に、ハンドル戻りが良い電動パワーステアリング装置を実現することが出来る。
【0033】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明を、その実施の形態を示す図面を参照しながら説明する。
実施の形態1.
図1は、本発明に係る電動パワーステアリング装置の実施の形態1の要部構成を示すブロック図である。この電動パワーステアリング装置は、ステアリング系14の操舵部材(舵輪及び操舵軸)に加えられた操舵トルクを検出するトルクセンサ11と、トルクセンサ11が検出した操舵トルクの位相を補償する位相補償手段22と、ステアリング系14に連結された操舵補助用のモータMと、トルクセンサ11が検出し、位相補償手段22により位相補償された操舵トルク、及び車速センサ12が検出した車速に基づき、操舵補助用のモータMを駆動する為の第1制御信号を出力する第1制御手段17と、ステアリング系14の操舵部材の操舵角を検出する舵角センサ10とを備えている。
【0034】
この電動パワーステアリング装置は、また、舵角センサ10が検出した操舵角、及び操舵角に対応すべき操舵トルクである規範操舵トルクの関係を定めた規範操舵モデル20aに基づき、規範操舵トルクを出力する規範操舵手段20と、規範操舵手段20が、舵角センサ10が検出した操舵角に基づき演算し出力した規範操舵トルクからの、トルクセンサ11が検出した操舵トルクの偏差を小さくするように、操舵補助用のモータMを駆動する為の第2制御信号を出力する第2制御手段21と、第1制御信号及び第2制御信号を切り替え出力する第1切替手段18とを備えている。
【0035】
この電動パワーステアリング装置は、また、第1切替手段18に連動する手動の切替スイッチ19と、ヨーレートセンサ等により車両の挙動が異常であるか否かを判定し、異常であると判定したときは、第1切替手段18を第2制御信号に切り替える挙動判定手段13と、第1切替手段18が切り替え出力した制御信号を、モータMの減速比及びトルク定数に反比例的に増幅する増幅器16と、増幅器16が増幅した制御信号に基づき、PI制御信号をモータMに与えるPIコントローラ15とを備えている。
【0036】
図2は、第2制御手段21の内部構成及びその関連部分を示すブロック図である。規範操舵手段20は、規範操舵モデル20aが規範ステアリング系の操舵部材の慣性モーメントJd、操舵部材の支持部材との摩擦係数Cd、及び操舵部材をばねと見なした場合のばね定数Kdからなる2次要素Jds2 +Cds+Kdであり、ソフトウェアで実現される。
【0037】
第2制御手段21は、規範操舵手段20が出力した規範操舵トルクからの、トルクセンサ11が検出した操舵トルク(実操舵トルク信号)の偏差を演算して出力する差引点23(偏差演算手段)と、差引点23が出力した偏差をゲインG1(第1ゲイン)で増幅する増幅器24(第1増幅手段)とから構成されている。その他の構成は、図1で説明したので省略する。但し、第1切替手段18は省略してある。
【0038】
規範操舵手段20は、操舵角により2次要素Jds2 +Cds+Kdを演算して、規範操舵トルクを求める。差引点23は、規範操舵手段20が求めた規範操舵トルクからの、トルクセンサ11が検出した操舵トルクの偏差を演算し、増幅器24は、この偏差をゲインG1で増幅する。
【0039】
ステアリング系14の操舵部材の構成は、図3に示すように、舵輪50を支持する操舵軸53の先端部が、固定部にばね52を介して支持され、更に操舵軸53の中間部が支持部材51により支持されているように、模式的に示すことが出来る。この場合、2次要素Js2 +Cs+Kの慣性モーメントJは、ステアリング系14全体の慣性モーメントに、摩擦係数Cは、操舵軸53と支持部材51との摩擦係数に、ばね定数Kは、ばね52のばね定数にそれぞれ相当する。
【0040】
以下に、このような構成の電動パワーステアリング装置を説明する。
第1制御手段17は、トルクセンサ11が検出した操舵トルクと、車速センサ12が検出した車速とに基づき、第1制御信号を出力する。
また、規範操舵手段20は、操舵角に基づき規範操舵トルクを求めて出力し、第2制御手段21は、上述した動作により第2制御信号を出力する。
【0041】
第1切替手段18は、切替スイッチ19が操作されると、それに連動して、第1制御手段17側又は第2制御手段21側に切り替わり、第1制御信号又は第2制御信号を出力する。
第1切替手段18は、また、第1制御手段17側に切り替わっている場合に、挙動判定手段13から指示信号が送信されると、第2制御手段21側に切り替わり、第2制御信号を出力するようになる。
【0042】
第1制御信号又は第2制御信号は、増幅器16により増幅された後、PIコントローラ15によりPI制御信号に変換され、操舵補助用のモータに与えられる。
第1切替手段18が、第2制御手段21側に切り替わり、第2制御信号を出力している場合は、ドライバは、操舵角に応じて定められた操舵トルクにより操舵することが出来、操舵部材には、路面の凸凹、摩擦力等による影響は伝わらない。
【0043】
実施の形態2.
図4は、本発明に係る電動パワーステアリング装置の実施の形態2の要部構成を示すブロック図である。この電動パワーステアリング装置は、ステアリング系14の操舵部材(舵輪及び操舵軸)に加えられた操舵トルクを検出するトルクセンサ11と、トルクセンサ11が検出した操舵トルクの位相を補償する位相補償手段22と、ステアリング系14に連結された操舵補助用のモータMと、トルクセンサ11が検出し、位相補償手段22により位相補償された操舵トルク、及び車速センサ12が検出した車速に基づき、操舵補助用のモータMを駆動する為の第1制御信号を出力する第1制御手段17と、ステアリング系14の操舵部材の操舵角を検出する舵角センサ10とを備えている。
【0044】
この電動パワーステアリング装置は、また、舵角センサ10が検出した操舵角と操舵トルクとの関係を定めた規範操舵モデル20bに基づき、規範操舵トルクを出力する規範操舵手段20cと、規範操舵手段20cが出力した規範操舵トルクからの、トルクセンサ11が検出した操舵トルクの偏差を演算する差引点23(偏差演算手段)と、差引点23が出力した偏差をゲインg1(第1ゲイン)で増幅して第2制御信号とする増幅器31(第1増幅手段)と、その第2制御信号に第1制御手段17からの第1制御信号を加え合わせる加え合せ点30(加える手段)とを備えている。
【0045】
規範操舵モデル20bは、実施の形態1で説明したような規範操舵モデル20aを複数種類有しており、規範操舵手段20cは、車速センサ12(走行状態検出手段)が検出した車速に応じて、例えば、高速の場合は、操舵トルクが比較的に重くなるように、複数種類の規範操舵モデルから選択する。また、規範操舵手段20cは、手動の切替スイッチ35(第2切替手段)の操作により、複数種類の規範操舵モデルを切り替える。
【0046】
この電動パワーステアリング装置は、また、差引点23が出力した偏差をゲインg2(第2ゲイン)で増幅する増幅器33(第2増幅手段)と、舵角センサ10が検出した操舵角から、増幅器33が増幅した偏差を差し引き、差し引いた操舵角を規範操舵モデル20bに与える差引点28(与える手段)と、ゲインg1,g2をそれぞれ連続的に変化させるゲイン可変手段34(変更手段)と、ゲイン可変手段34に連動し、スライド位置に応じて、ゲイン可変手段34にゲインg1,g2を連続的に滑らかに変化させるスライドスイッチ19a(第1切替手段)とを備えている。
【0047】
ゲイン可変手段34は、ゲインg1,g2を変化させることにより、加え合せ点30から出力される制御信号の、第1制御信号及び第2制御信号の混合比を設定することが出来る。例えば、混合比を100%第1制御信号とするときは、ゲインg1=0、ゲインg2=500とし、混合比を100%第2制御信号とするときは、ゲインg1=125000、ゲインg2=0とし、これらの中間的な混合比とするときは、ゲインg1,g2を反比例的に連続的に変化させて設定する。
【0048】
この電動パワーステアリング装置は、また、ヨーレートセンサ等により車両の挙動が異常であるか否かを判定し、異常であると判定したときは、ゲイン可変手段34を作動させて、加え合せ点30からの出力を第2制御信号に切り替える挙動判定手段13と、加え合せ点30が出力した制御信号を、モータMの減速比及びトルク定数に反比例的に増幅する増幅器16と、増幅器16が増幅した制御信号に基づき、PI制御信号をモータMに与えるPIコントローラ15とを備えている。
ステアリング系14の操舵部材の構成は、実施の形態1で説明した図3で示すことが出来るが、説明を省略する。
【0049】
以下に、このような構成の電動パワーステアリング装置を説明する。
第1制御手段17は、トルクセンサ11が検出した操舵トルクと、車速センサ12が検出した車速とに基づき、第1制御信号を出力し、加え合せ点30に与える。
また、規範操舵手段20cは、増幅器33が増幅した偏差を差し引いた操舵角に基づき規範操舵トルクを演算して出力し、この規範操舵トルクからの、トルクセンサ11が検出した操舵トルクの偏差は、増幅器31によりゲインg1で増幅され、加え合せ点30に与えられる。
【0050】
ゲイン可変手段34は、スライドスイッチ19aのスライド位置に応じて、ゲインg1,g2を連続的に滑らかに変化させて設定する。これにより、加え合せ点30から出力される制御信号の、第1制御信号及び第2制御信号の混合比が設定され、ドライバは、第1制御手段及び第2制御手段の中間的な様々な操舵補助による操舵トルクの運転を楽しむことが出来る。
ゲイン可変手段34は、また、挙動判定手段13から指示信号が送信されると、第1制御信号及び第2制御信号の混合比を、漸次、100%第2制御信号に変化させる。
【0051】
加え合せ点30から出力された制御信号は、増幅器16により増幅された後、PIコントローラ15によりPI制御信号に変換され、操舵補助用のモータMに与えられる。
加え合せ点30から出力された制御信号が、100%第2制御信号である場合は、ドライバは、操舵角に応じて定められた操舵トルクにより操舵することが出来、操舵トルクは、路面の凸凹、摩擦力等による影響を受けない。
【0052】
図7は、加え合せ点30から出力される制御信号の第1制御信号及び第2制御信号の混合比を、100%第1制御信号(従来制御)から100%第2制御信号(規範制御)に、20秒間かけて変化させた場合に、操舵トルク(周期的に操舵部材を操作している)が遷移する様子を示す波形図である。連続的に滑らかに、従来制御から規範制御に切り替わることを示している。
【0053】
実施の形態3.
図5は、本発明に係る電動パワーステアリング装置の実施の形態3の第2制御手段21(図1)の内部構成及びその関連部分を示すブロック図である。規範操舵手段20は、規範操舵モデル20aが規範ステアリング系の操舵部材の慣性モーメントJd、操舵部材の支持部材との摩擦係数Cd、及び操舵部材をばねと見なした場合のばね定数Kdからなる2次要素Jds2 +Cds+Kdであり、規範操舵手段20が内蔵するメモリに記憶されたソフトウェアで実現される。(sは複素変数)
【0054】
第2制御手段21は、規範操舵手段20が出力した規範操舵トルクからの、トルクセンサ11が検出した操舵トルク(実操舵トルク信号)の偏差を演算して出力する差引点23(演算手段)と、差引点23が出力した偏差をゲインG1で増幅する増幅器24とから構成されている。その他の構成は、図1,3において説明した実施の形態1の構成と同様であるので、説明を省略する。但し、第1切替手段18は省略してある。
【0055】
規範操舵手段20は、操舵角により2次要素Jds2 +Cds+Kdを演算して、規範操舵トルクを求める。差引点23は、規範操舵手段20が求めた規範操舵トルクからの、トルクセンサ11が検出した操舵トルクの偏差を演算し、増幅器24は、この偏差をゲインG1で増幅する。
【0056】
規範操舵手段20は、また、車速センサ12が検出した車速の高/低に応じて、ばね定数値Kを大/小に変更する為の参照テーブル42(第1の変更手段)と、車速の高/低に応じて、摩擦係数値Cを大/小に変更する為の参照テーブル41(第2の変更手段)と、車速の高/低に応じて、慣性モーメント値Jを大/小に変更する為の参照テーブル40(第3の変更手段)と、舵角センサ10が検出した操舵角の大/小に応じて、ばね定数値Kを小/大に変更する為の参照テーブル43(第4の変更手段)とを備えている。
規範操舵手段20は、また、参照テーブル42、43の各出力を掛け合わせて規範操舵モデル20aへ与える掛け合わせ手段44を備えている。
【0057】
以下に、このような構成の電動パワーステアリング装置を説明する。
第1制御手段17は、トルクセンサ11が検出した操舵トルクと、車速センサ12が検出した車速とに基づき、第1制御信号を出力する。
規範操舵手段20は、操舵トルクに基づき規範操舵角θdを求めて出力し、第2制御手段21は、上述した動作により第2制御信号を出力する。
規範操舵手段20は、また、参照テーブル41の出力の大/小に応じて、規範操舵モデル20aの摩擦係数値Cを大/小に変化させ、参照テーブル40の出力の大/小に応じて、規範操舵モデル20aの慣性モーメント値Jを大/小に変化させる。また、掛け合わせ手段44の出力の大/小に応じて、規範操舵モデル20aのばね定数値Kを大/小に変化させる。
【0058】
ここで、摩擦係数値Cを大きくすると、舵輪(操舵部材)の収束が速まる。慣性モーメント値Jを大きくすると、舵輪の収まりが良くなり、車両の直進性が向上する。ばね定数値Kを大きくすると、舵輪の剛性が高まり、高速走行時に車両が安定する。また、操舵角が大きくなるのに伴い、ばね定数値Kを小さくすると、舵輪の中点をドライバが認識し易くなり、また、舵輪の戻りが良くなる。
【0059】
第1切替手段18は、切替スイッチ19が操作されると、それに連動して、第1制御手段17側又は第2制御手段21側に切り替わり、第1制御信号又は第2制御信号を出力する。
第1切替手段18は、また、第1制御手段17側に切り替わっている場合に、挙動判定手段13から指示信号が送信されると、第2制御手段21側に切り替わり、第2制御信号を出力するようになる。
【0060】
第1制御信号又は第2制御信号は、増幅器16により増幅された後、PIコントローラ15によりPI制御信号に変換され、操舵補助用のモータMに与えられる。
第1切替手段18が、第2制御手段21側に切り替わり、第2制御信号を出力している場合は、ドライバは、操舵角に応じて定められた操舵トルク及び反力により操舵することが出来、操舵部材には、路面の凸凹、摩擦力等による影響は伝わらない。
【0061】
実施の形態4.
図6は、本発明に係る電動パワーステアリング装置の実施の形態4の規範操舵手段20c(図4)の内部構成を示すブロック図である。規範操舵手段20cが有する規範操舵モデル20bは、ステアリング系14の操舵部材の慣性モーメントJ、操舵部材の支持部材との摩擦係数C、及び操舵部材をばねと見なした場合のばね定数Kからなる2次要素Js2 +Cs+Kであり、規範操舵手段20cが内蔵するメモリに記憶されたソフトウェアで実現される。(sは複素変数)
【0062】
規範操舵手段20cは、また、車速センサ12(図4)が検出した車速の高/低に応じて、ばね定数値Kを大/小に変更する為の3種類の関係を記憶する参照テーブル42a(第1の変更手段)と、車速の高/低に応じて、摩擦係数値Cを大/小に変更する為の3種類の関係を記憶する参照テーブル41a(第2の変更手段)と備えている。また、車速の高/低に応じて、慣性モーメント値Jを大/小に変更する為の3種類の関係を記憶する参照テーブル40a(第3の変更手段)と、舵角センサ10が検出した操舵角の大/小に応じて、ばね定数値Kを小/大に変更する為の3種類の関係を記憶する参照テーブル43a(第4の変更手段)とを備えている。
【0063】
参照テーブル40a,41a,42a,43aがそれぞれ記憶する3種類の各関係は、切替スイッチ35(図4)からの切替信号により切り替えられ、これにより、規範操舵モデル20bは、3種類の規範操舵モデルに切り替わる。
規範操舵手段20cは、また、参照テーブル42a、43aの各出力を掛け合わせて規範操舵モデル20bへ与える掛け合わせ手段44を備えている。その他の構成は、図3,4において説明した実施の形態2の構成と同様であるので、説明を省略する。
【0064】
以下に、このような構成の電動パワーステアリング装置を説明する。
第1制御手段17は、トルクセンサ11が検出した操舵トルクと、車速センサ12が検出した車速とに基づき、第1制御信号を出力し、加え合せ点30に与える。
また、規範操舵手段20cは、増幅器33が増幅した偏差を差し引いた操舵トルクに基づき規範操舵角を求めて出力し、この規範操舵角からの、舵角センサ10が検出した操舵角の偏差は、増幅器31によりゲインg1で増幅され、加え合せ点30に与えられる。
【0065】
規範操舵手段20cは、また、参照テーブル41aの出力の大/小に応じて、規範操舵モデル20bの摩擦係数値Cを大/小に変更し、参照テーブル40aの出力の大/小に応じて、規範操舵モデル20bの慣性モーメント値Jを大/小に変更する。また、掛け合わせ手段44の出力の大/小に応じて、規範操舵モデル20bのばね定数値Kを大/小に変更する。
【0066】
ここで、摩擦係数値Cを大きくすると、舵輪(操舵部材)の中点への収束が速まる。慣性モーメント値Jを大きくすると、舵輪の収まりが良くなり、車両の直進性が向上する。ばね定数値Kを大きくすると、舵輪の剛性が高まり、高速走行時に車両が安定する。また、操舵角が大きくなるのに伴い、ばね定数値Kを小さくすると、舵輪の中点をドライバが認識し易くなり、また、舵輪の戻りが良くなる。
【0067】
一方、ゲイン可変手段34は、スライドスイッチ19aのスライド位置に応じて、ゲインg1,g2を連続的に滑らかに変化させて設定する。これにより、加え合せ点30から出力される制御信号の、第1制御信号及び第2制御信号の混合比が設定され、ドライバは、第1制御手段及び第2制御手段の中間的な様々な操舵補助による操舵トルクの運転を楽しむことが出来る。
ゲイン可変手段34は、また、挙動判定手段13から指示信号が送信されると、第1制御信号及び第2制御信号の混合比を、漸次、100%第2制御信号に変化させる。
【0068】
加え合せ点30から出力された制御信号は、増幅器16により増幅された後、PIコントローラ15によりPI制御信号に変換され、操舵補助用のモータMに与えられる。
加え合せ点30から出力された制御信号が、100%第2制御信号である場合は、ドライバは、操舵角に応じて定められた操舵トルクにより操舵することが出来、操舵トルクは、路面の凸凹、摩擦力等による影響を受けない。
【0069】
この電動パワーステアリング装置では、加え合せ点30から出力される制御信号の第1制御信号及び第2制御信号の混合比を、100%第1制御信号(従来制御)から100%第2制御信号(規範制御)に、20秒間かけて変化させた場合、図7に示すように、操舵トルク(周期的に操舵部材を操作している)が遷移する。連続的に滑らかに、従来制御から規範制御に切り替わることを示している。
【0070】
【発明の効果】
第1発明に係る電動パワーステアリング装置によれば、路面状況に関係無く定められた操舵トルクでの運転と、従来の操舵補助による操舵トルクでの運転とを切り替えることが可能な電動パワーステアリング装置を実現することが出来る。
【0071】
第2発明に係る電動パワーステアリング装置によれば、必要に応じて自動的に、路面状況に関係無く定められた操舵トルクでの運転に切り替えることが可能な電動パワーステアリング装置を実現することが出来る。
【0072】
第3発明に係る電動パワーステアリング装置によれば、路面状況に関係無く定められた操舵トルクでの運転と、従来の操舵補助による操舵トルクでの運転とを切り替えることが可能であり、路面状況に関係無く定められた複数種類の操舵トルクモデルでの運転を楽しむことが可能な電動パワーステアリング装置を実現することが出来る。
【0073】
第4発明に係る電動パワーステアリング装置によれば、路面状況に関係無く定められた操舵トルクでの運転と、従来の操舵補助による操舵トルクでの運転とを切り替えることが可能であり、路面状況に関係無く定められ、車両の走行状態に適した操舵トルクモデルでの運転が可能な電動パワーステアリング装置を実現することが出来る。
【0074】
第5発明に係る電動パワーステアリング装置によれば、路面状況に関係無く定められた操舵トルクでの運転と、従来の操舵補助による操舵トルクでの運転とを切り替えることが可能な電動パワーステアリング装置を実現することが出来る。
【0075】
第6発明に係る電動パワーステアリング装置によれば、路面状況に関係無く定められた操舵トルクでの運転と、従来の操舵補助による操舵トルクでの運転とを滑らかに連続的に切り替えることが可能な電動パワーステアリング装置を実現することが出来る。
【0076】
第7,8発明に係る電動パワーステアリング装置によれば、路面状況に関係無く定められた操舵トルクに対する操舵角での運転が出来ると共に、自然な操舵感を得ることが出来る電動パワーステアリング装置を実現することが出来る。
【0077】
第9発明に係る電動パワーステアリング装置によれば、路面状況に関係無く定められた操舵トルクに対する操舵角での運転が出来ると共に、車速に応じたアシスト力を得ることが出来る電動パワーステアリング装置を実現することが出来る。
【0078】
第10発明に係る電動パワーステアリング装置によれば、路面状況に関係無く定められた操舵トルクに対する操舵角での運転が出来ると共に、操舵感が安定する電動パワーステアリング装置を実現することが出来る。
【0079】
第11発明に係る電動パワーステアリング装置によれば、路面状況に関係無く定められた操舵トルクに対する操舵角での運転が出来ると共に、車両の直進性が良い電動パワーステアリング装置を実現することが出来る。
【0080】
第12発明に係る電動パワーステアリング装置によれば、路面状況に関係無く定められた操舵トルクに対する操舵角での運転が出来ると共に、ハンドル戻りが良い電動パワーステアリング装置を実現することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る電動パワーステアリング装置の実施の形態の要部構成を示すブロック図である。
【図2】第2制御手段の内部構成及びその関連部分を示すブロック図である。
【図3】ステアリング系の操舵部材の構成例を模式的に示す説明図である。
【図4】本発明に係る電動パワーステアリング装置の実施の形態の要部構成を示すブロック図である。
【図5】本発明に係る電動パワーステアリング装置の実施の形態の第2制御手段の内部構成及びその関連部分を示すブロック図である。
【図6】本発明に係る電動パワーステアリング装置の実施の形態の規範操舵手段の内部構成を示すブロック図である。
【図7】第1制御信号及び第2制御信号の混合比を変化させた場合に、操舵トルクが遷移する様子を示す波形図である。
【符号の説明】
10 舵角センサ
11 トルクセンサ
12 車速センサ(走行状態検出手段)
13 挙動判定手段
14 ステアリング系(操舵部材)
15 PIコントローラ(出力手段)
16,24,31, 増幅器
17 第1制御手段
18 第1切替手段
19 切替スイッチ
19a スライドスイッチ(第1切替手段)
20,20c 規範操舵手段
20a,20b 規範操舵モデル(記憶手段)
21 第2制御手段
23 差引点(偏差演算手段)
24,31 増幅器(第1増幅手段)
28 差引点(与える手段、演算手段)
30 加え合せ点(加える手段)
33 増幅器(第2増幅手段)
34 ゲイン可変手段(変更手段)
35 切替スイッチ(第2切替手段)
40,40a 参照テーブル(第3の変更手段)
41,41a 参照テーブル(第2の変更手段)
42,42a 参照テーブル(第1の変更手段)
43,43a 参照テーブル(第4の変更手段)
44 掛け合わせ手段
50 舵輪(操舵部材)
M 操舵補助用のモータ

Claims (12)

  1. 操舵部材に加わる操舵トルクを検出するトルクセンサと、該トルクセンサが検出した操舵トルクに基づき、操舵補助用モータを駆動する為の第1制御信号を出力する第1制御手段とを備える電動パワーステアリング装置において、
    前記操舵部材の操舵角を検出する舵角センサと、該舵角センサが検出した操舵角、及び該操舵角に対応すべき操舵トルクである規範操舵トルクの関係を定める規範操舵モデルに基づき、規範操舵トルクを出力する規範操舵手段と、該規範操舵手段が前記操舵角に基づき出力した規範操舵トルク、及び前記トルクセンサが検出した操舵トルクの差を小さくすべく、前記操舵補助用モータを駆動する為の第2制御信号を出力する第2制御手段と、前記第1制御信号及び第2制御信号を切り替える第1切替手段とを備えることを特徴とする電動パワーステアリング装置。
  2. 前記車両の挙動が異常であるか否かを判定する判定手段を更に備え、前記第1切替手段は、前記判定手段が前記車両の挙動が異常であると判定したときは、第2制御信号に切り替えるべくなしてある請求項1記載の電動パワーステアリング装置。
  3. 前記規範操舵手段は、前記規範操舵モデルを複数種類有し、該複数種類の規範操舵モデルを切り替える第2切替手段を更に備える請求項1又は2記載の電動パワーステアリング装置。
  4. 前記車両の走行状態を検出する走行状態検出手段を更に備え、前記第2切替手段は、前記走行状態検出手段が検出した走行状態に応じて、前記複数種類の規範操舵モデルを切り替えるべくなしてある請求項3記載の電動パワーステアリング装置。
  5. 前記第2制御手段は、前記操舵トルクの前記規範操舵トルクからの偏差を演算する偏差演算手段と、該偏差演算手段が演算した偏差を第1ゲインで増幅する第1増幅手段とを備え、該第1増幅手段が増幅した結果を前記第2制御信号とすべくなしてある請求項1乃至4の何れかに記載の電動パワーステアリング装置。
  6. 前記偏差演算手段が演算した偏差を第2ゲインで増幅する第2増幅手段と、前記操舵角から該第2増幅手段が増幅した偏差を差し引き、差し引いた結果を前記操舵角として前記規範操舵手段に与える手段と、前記第1制御信号及び第2制御信号を加える手段と、前記第1ゲイン及び第2ゲインをそれぞれ連続的に変更する変更手段とを更に備え、前記第1切替手段は、前記第1制御信号、第2制御信号、及び第1制御信号と第2制御信号との中間的制御信号の何れかに連続的に切り替えるべくなしてある請求項5記載の電動パワーステアリング装置。
  7. 前記規範操舵モデルは、前記操舵部材の慣性モーメント値J、該操舵部材の支持部材との摩擦係数値C、及び該操舵部材をばねと見なした場合のばね定数値Kからなる2次要素Js2 +Cs+Kである請求項1乃至6の何れかに記載の電動パワーステアリング装置。(sは複素変数)
  8. 操舵を補助する為のモータと、操舵部材に加わる操舵トルクを検出するトルクセンサと、前記操舵部材の操舵角を検出する舵角センサと、操舵角及び該操舵角に対応すべき規範操舵トルクの関係を定め、前記操舵部材の慣性モーメント値J、該操舵部材の支持部材との摩擦係数値C、及び該操舵部材をばねと見なした場合のばね定数値Kからなる2次要素Js2 +Cs+Kである規範操舵モデルを記憶する記憶手段と、該記憶手段が記憶する規範操舵モデルに基づき、規範操舵トルクを演算し出力する規範操舵手段と、該規範操舵手段が、前記舵角センサが検出した操舵角に基づき演算し出力した規範操舵トルク、及び前記トルクセンサが検出した操舵トルクの差を演算する演算手段と、該演算手段が演算した差を小さくすべく、前記モータを駆動する為の制御信号を出力する出力手段とを備えることを特徴とする電動パワーステアリング装置。
  9. 前記車両の車速を検出する車速センサと、該車速センサが検出した車速の高/低に応じて、前記ばね定数値Kを大/小に変更する第1の変更手段とを更に備える請求項7又は8記載の電動パワーステアリング装置。
  10. 前記車速センサが検出した車速の高/低に応じて、前記摩擦係数値Cを大/小に変更する第2の変更手段を更に備える請求項9記載の電動パワーステアリング装置。
  11. 前記車速センサが検出した車速の高/低に応じて、前記慣性モーメント値Jを大/小に変更する第3の変更手段を更に備える請求項9又は10記載の電動パワーステアリング装置。
  12. 前記舵角センサが検出した操舵角の大/小に応じて、前記ばね定数値Kを小/大に変更する第4の変更手段を更に備える請求項7乃至11の何れかに記載の電動パワーステアリング装置。
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