JP4229945B2 - 車載電子制御装置 - Google Patents

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Description

この発明は,マイクロプロセッサと多チャンネルAD変換器とを包含した車載電子制御装置であって、車載バッテリから給電されて所定の定電圧出力を発生する定電圧電源回路部の出力電圧の変動に起因するデジタル変換精度の低下を改善するための改良された車載電子制御装置に関するものである。
車載電子制御装置においてアナログ検出信号の温度変動を校正したり,マイクロプロセッサやパワートランジスタの近傍温度を検出してその焼損防止を行うことを目的として,サーミスタ等による温度検出素子を用いることは広く実用化されている。
例えば、負荷に流れる電流を検出する電流モニタ回路を有し,電流モニタ回路による電流検出値が目標電流になるように,負荷に対する通電をフィードバック制御する負荷の電流制御装置において,負荷の温度が異なる複数の条件毎に,電流検出値を補正するための補正特性を予め記憶し,実際の負荷の温度に対応すべき電流検出値を,複数の補正特性の組み合わせによって得るようにした負荷の電流制御装置が提案されている。(例えば特許文献1参照)。
また,エンジン並びにその周辺装置の駆動を統括的に管理するマイクロコンピュータ,及び上記マイクロコンピュータから出力される駆動指令に基づいて負荷を駆動する負荷駆動用トランジスタを有するエンジンの電子制御装置であって,上記負荷駆動用トランジスタの周囲温度を監視する周囲温度監視手段と,監視される周囲温度若しくはその相当値が所定の限界値以上となるとき,同トランジスタへの通電周期の下限を制限する通電周期制限手段とを具えたエンジンの電子制御装置が提案されていて,例えばエンジンの点火コイル駆動用トランジスタの過熱を防止するために,燃料カット運転や吸気絞り弁開度の抑制を行う手段が開示されている。(例えば特許文献2参照)。
更に,CPUの温度を測定する温度センサと,上記温度センサからの情報によって上記CPUに入力する最適なクロック周波数を判断するクロック周波数判断部と,上記クロック周波数判断部で求められたクロック周波数に変更させるクロック周波数変更部とを具えたCPU発熱抑制装置が開示されている。(例えば特許文献3参照)。
更にまた,3個のリニアソレノイドの通電電流の制御によって複数の変速段を達成する自動変速機において,全てのリニアソレノイドの非通電時に3速モード固定となる自動変速機の構成が提案されている。(例えば特許文献4参照)。
特開2003−111487号公報(図8,要約) 特開平8−177700号公報(図2,要約) 特開平7−160367号公報(図1,要約) 特開2000−286126号公報(図13,要約,段落0034)
特許文献1に開示された負荷の電流制御装置では,負荷近傍に設けられた温度センサによって温度変動に伴う負荷電流の変動を抑制することはできるが,電源電圧の変動に伴うAD変換器のデジタル変換特性の変動誤差を補正することはできない構成となっている。
一方,特許文献2に開示されたエンジン制御装置は,パワートランジスタの近傍に設けられたサーミスタ等による温度監視と発熱抑制手段に関するものであって,温度監視による制御精度の向上やマイクロプロセッサの過熱保護を意図したものではない。
また,特許文献3に開示されたCPU発熱抑制装置は,マイクロプロセッサの近傍に設けられた温度センサを用いてマイクロプロセッサの過熱防止を行うものであって,温度監視による制御精度の向上を意図したものではない。
この発明は上記のような問題点を解消するためになされたもので、車載バッテリから給電されて所定の定電圧出力を発生する定電圧電源回路部の出力電圧がその周辺温度によって変動することに起因する制御精度の低下を改善することができる車載電子制御装置を提供することを第一の目的とする。
また、上記制御精度の低下を改善するために使用される温度検出センサの検出信号を用いて,マイクロプロセッサ等の過熱異常警報や発熱抑制制御を行うことができる車載電子制御装置を提供することを第二の目的とする。
この発明に係る車載電子制御装置は,外部ツールを介して転送書込みされる制御プログラムと制御定数とを格納し、校正処理データと換算処理データと電圧推定手段と補正演算手段となるプログラムとを包含している不揮発メモリ及び演算処理用RAMメモリと協働するマイクロプロセッサを有する車載電子制御装置であって,車載バッテリから給電されて所定の定電圧出力を生成する定電圧電源回路部と、上記定電圧電源回路部の近傍に設置され、上記定電圧電源回路部から給電されて定電圧電源回路部近傍の温度に感応した温度検出電圧を発生する熱感応素子によって構成された温度検出センサと、上記温度検出センサの出力電圧が入力され,アナログ入力電圧が上記定電圧電源回路部から供給された基準電圧に等しくなったときに所定分解能の最大デジタル出力を発生すると共に,多数のアナログ入力に対するデジタル変換値を選択的に上記マイクロプロセッサに入力する変換回路素子を構成する多チャンネルAD変換器とを備え,上記校正処理データは調整操作時点における環境温度から推定される上記定電圧電源回路部の近傍推定温度と,上記定電圧電源回路部の実際の出力電圧に関する外部計測データとを上記外部ツールから転送書込みすると共に,上記多チャンネルAD変換器によってデジタル変換された上記温度検出センサの対比データとしての温度検出電圧を包含し、上記換算処理データは上記多チャンネルAD変換器に入力される多数のセンサ入力について予め実測測定して統計的に算出された電源電圧対検出出力電圧の平均的な検出変動特性データを包含し,上記電圧推定手段は上記温度検出センサの検出出力と上記校正処理データとを参照して異なる温度環境下における定電圧電源回路部の出力電圧を推定し,上記補正演算手段は上記電圧推定手段によって推定された定電圧電源回路部の出力電圧と上記換算処理データとに基づいて上記多チャンネルAD変換器によるデジタル変換電圧の少なくとも一部の値を補正するようにしたものである。
この発明に係る車載電子制御装置は上記のように構成されているため,定電圧電源回路部の出力電圧が多チャンネルAD変換器の基準電圧として使用されていることによって,定電圧電源回路部の出力電圧の検出が出来ない構成であっても,定電圧電源回路部の電圧変動主要因である近傍温度を監視することによって定電圧電源回路部の出力電圧の推定が可能となるために,推定された出力電圧に応じてAD変換器によるデジタル出力値の補正が可能となり,定電圧電源回路部を異常に高精度なものにする必要がなく,安価に構成することができる。
また,定電圧電源回路部や温度検出センサの固体バラツキ変動があっても校正処理データによって補正されるので,定電圧電源回路部や温度検出センサを異常に高精度なものにする必要がなく,安価に構成することができる。
更に,車載電子制御装置が発熱部品であるパワートランジスタを内蔵し,制御装置の内部温度上昇が高くなることがあっても,温度検出センサによって校正精度を維持して,アナログセンサの入力電圧に対応して補正されたデジタル検出出力を得ることができるので小型安価で高精度な車載電子制御装置を得ることができる。
実施の形態1.
以下、この発明の実施の形態1を図にもとづいて説明する。図1は、実施の形態1の構成を示す全体ブロック図である。図1において,車載電子制御装置100aは図示しない密閉筐体に収納された1枚の電子基板上に実装され,図示しない脱着コネクタを介して以下に述べる外部入出力機器と接続されるようになっている。
車載バッテリ101は例えばDC12Vの直流電圧を発生して,キースイッチ等の電源スイッチ102を介して車載電子制御装置100aに給電するようにされている。
開閉センサ群103には例えば変速機用のシフトレバーの選択位置に応動するシフトスイッチや車速センサ等の開閉スイッチが含まれている。アナログセンサ群104にはアクセルペダルの踏込み度合いを検出するアクセルポジションセンサ,変速機用の油圧センサ,油温センサ等のアナログセンサが含まれている。
電気負荷群105は例えば自動変速機108の変速段を制御する複数のリニアソレノイドが含まれている。報知手段となる警報表示器107は運転手の視認しやすい位置に設置されて,例えば後述するマイクロプロセッサ110aが異常過熱した場合,或いはパワートランジスタ115が異常過熱した場合に異常報知を行うものである。
外部ツール109は車載電子制御装置100aの製造ラインにおける出荷検査や自動車の製造ラインにおける出荷検査,或いはサービス店での保守点検を行うときに車載電子制御装置100aに対して接続される設定・表示機器である。
次に,車載電子制御装置100aの内部の構成について説明する。マイクロプロセッサ110aは不揮発メモリ120a,RAMメモリ121と協働してリニアソレノイド105に対する電流制御を行うようになっている。
定電圧電源回路部111は車載バッテリ101から電源スイッチ102を介して給電され,例えばDC5Vの定電圧出力Vccを発生してマイクロプロセッサ110aや不揮発メモリ120a,RAMメモリ121,後述する多チャンネルAD変換器114に給電するようになっている。
分圧抵抗111aと電源電圧検出抵抗111bは互いに直列接続されて車載バッテリ101から給電される電圧が印加されると共に,電源電圧検出抵抗111bの両端電圧は多チャンネルAD変換器114に入力されるようになっている。
負荷電流検出回路111cは定電圧電源回路部111の出力回路に設けられた電流検出抵抗(図示せず)の両端電圧を増幅して得られる負荷電流検出信号を生成するものであり,その検出信号は多チャンネルAD変換器114に入力されている。
分圧抵抗112aと温度検出センサ112bは互いに直列接続されて定電圧電源回路部111から給電される電圧が印加されると共に,温度検出センサ112bは定電圧電源回路部111の近傍に設置され定電圧電源回路部111の近傍温度によって内部抵抗が変化する温度検出センサとして構成されており,その温度検出信号は多チャンネルAD変換器114に入力されている。
入力インタフェース回路113は開閉センサ群103とマイクロプロセッサ110aのデータバス間に接続され,ノイズフィルタ回路やデータセレクタなどを包含している。
多チャンネルAD変換器114はアナログセンサ群104とマイクロプロセッサ110aのデータバス間に接続され,ノイズフィルタやデータセレクタなどを包含する例えば10ビット精度のアナログ→デジタル変換回路となっている。
なお,多チャンネルAD変換器114の入力には温度検出センサ112bによる温度検出電圧や車載バッテリ101の分圧電圧,定電圧電源回路部111の出力電流に比例した電圧なども接続されるようになっている。出力インタフェース回路115は電気負荷群105とマイクロプロセッサ110aのデータバス間に接続されラッチメモリと出力用の開閉素子であるパワートランジスタなどを包含する回路となっている。
電流検出回路116は電気負荷郡105のリニアソレノイドに直列接続された電流検出抵抗の両端電圧を増幅して得られる電流検出電圧を生成する回路となっていて,その検出電圧は多チャンネルAD変換器114に入力されている。
ただし,マイクロプロセッサ110aが単に目標電流の設定だけを行って,マイクロプロセッサ110aの外部で電流フィードバック制御を行う形式のものにあっては,電流検出回路116による検出信号電圧は多チャンネルAD変換器114に入力する必要はない。
ツールインタフェース119は外部ツール109とマイクロプロセッサ110aのデータバス間に接続され,外部ツール109とシリアル接続されるシリアルインタフェース回路となっている。
不揮発メモリ120aと演算処理用のRAMメモリ121はマイクロプロセッサ110aに対してバス接続されていて,不揮発メモリ120aには外部ツール109からツールインタフェース119,マイクロプロセッサ110aを介して制御プログラムや各種制御定数データが格納されている。
次に、図1の校正制御ブロック図を示す図2について,図3〜図5に示す特性線図を参照しながら説明する。 図2において,上述した車載電子制御装置100aの更なる外部接続機器として,基準温度測定器202,電圧測定器203からなる外部設置計測装置200があり,この外部設置計測装置200は車載電子制御装置100aの出荷調整段階において使用されるものとなっている。
基準温度測定器202には基準温度センサ201が接続されていて,この基準温度センサ201は出荷調整時点における車載電子制御装置100aの側近外部の環境温度を検出して入力する。なお,基準温度センサ201は本来は車載電子制御装置100a内部の定電圧電源回路部111の近傍温度を測定したいのであるが,車載電子制御装置100aは密閉筐体であって基準温度センサ201を仮設置することができない構造となっている。
このため,予め実験機材としての車載電子制御装置100aを用いて,リード線を外部に引き出して使用する第二の基準温度センサを定電圧電源回路部111の近傍に設置し,車載電子制御装置100aの側近外部に設置した基準温度センサ201との温度差を測定しておくことによって実際の製品における定電圧電源回路部111近傍温度Tnを推定するようになっている。
基準温度測定器202によって測定された車載電子制御装置100aの側近外部温度T0又は推定近傍温度Tnの値と,電圧測定器203によって測定された定電圧電源回路部111の現在時点の定電圧出力V0の値は外部ツール109を介して車載電子制御装置100a内の不揮発メモリ120aに格納されるようになっている。
車載電子制御装置100aの内部構成を更に詳細に説明すると,マイクロプロセッサ110aとバス接続される多チャンネルAD変換器114の基準電圧端子には,基準電圧Vrefとして定電圧電源回路部111の定電圧出力Vccが接続されている。
従って,多チャンネルAD変換器114のある入力端子に印加された入力電圧がAiであるときに,この入力電圧Aiに対するデジタル変換値Diは次式で示される。
Di=(Ai/Vref)×K=(Ai/Vcc)×K ・・・・・・(1)
K= 2−1 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(2)
ただし,指数nは多チャンネルAD変換器114の分解能となるビット数であり,例えば10ビット分解能のものであればK=1023となる。
(1)式で明らかな通り,このように構成された多チャンネルAD変換器114によって定電圧出力Vccをデジタル変換することは無意味であって,仮に定電圧出力Vccを多チャンネルAD変換器114の一つの入力端子に接続してAD変換を行うと,定電圧出力Vccがいかに大きく変動しようともそのデジタル変換値は常に一定値Kを示すことになる。
なお,多チャンネルAD変換器114にはアナログセンサ群104から多数のアナログ信号電圧が入力されるようになっているが,その他の入力信号の一つである電源電圧Vbは,車載バッテリ101から電源スイッチ102を介して給電された電圧の分圧抵抗111a・111bによる分圧電圧である。
多チャンネルAD変換器114のその他の入力信号の一つである温度検出電圧Tは,図1に示した温度検出センサ112bと分圧抵抗112aの接続点電位であるが,実際にはこの接続点電位と所定のバイアス値との偏差電圧を増幅して得られる拡大信号電圧が使用されるようになっている。多チャンネルAD変換器114のその他の入力信号としては負荷電流検出回路111cや電流検出回路116による電流検出電圧が入力されている。
マイクロプロセッサ110aと協働する不揮発メモリ120aはリニアソレノイド105の電流制御を行う変速機制御手段となるプログラムに加えて,校正処理データ123と換算処理データ124と電圧推定手段125となるプログラムと補正演算手段126となるプログラムとを包含している。
校正処理データ123は車載電子制御装置100aの調整操作段階において,基準温度測定器202や電圧測定器203によって測定された外部計測データである側近外部温度T0または推定近傍温度Tnと外部測定電圧V0を外部ツール109から転送書込みしたデータに加えて,調整操作時点において多チャンネルAD変換器114によってデジタル変換された温度検出センサ112bの温度検出電圧Tが対比データとして格納されるようになっている。
なお,車載電子制御装置100aの側近外部温度T0は予め実験測定したデータに基づいて外部ツール109内で換算され,定電圧電源回路部111の近傍推定温度Tnとして不揮発メモリ120aに格納されるものであるが,この換算処理は車載電子制御装置100a内部で行うようにしても良い。
校正処理データ123は更に,定電圧電源回路部111の出力電圧対出力電流特性に関し,予め多数の製品について実測測定して統計的に算出された平均的な電圧変動率データを包含している。
校正処理データ123は更に,予め多数の製品について実測測定して統計的に算出された高温環境での平均的な電圧変動率データを包含するか,又は自然環境での調整操作に加えて高温環境における調整操作が付加されて,調整操作の対象となった現品に内蔵されている上記温度検出センサと定電圧電源回路部自体の温度特性が測定記憶されている。
換算処理データ124は多チャンネルAD変換器114に入力されるアナログ信号の一部又は全部に対する電源電圧対検出出力電圧の変動特性に関して,予め多数のセンサについて実測測定して統計的に算出された平均的な検出変動特性データを包含している。
電圧推定手段125は温度検出センサ112bの検出出力と校正処理データ123とを参照することよって,異なる温度環境下における定電圧電源回路部111の出力電圧を推定するようになっている。
電圧推定手段125は更に,負荷電流検出回路111cによって検出された定電圧電源回路部111の出力電流の値に応動して出力電圧の推定値を補正するようになっている。
補正演算手段126は電圧推定手段125によって推定された定電圧電源回路部111の出力圧と換算処理データ124とに基づいて多チャンネルAD変換器114によるデジタル変換電圧の少なくとも一部の値を補正するようになっている。
図1の回路における電源電圧変動特性線図である図3(A)において,横軸は定電圧電源回路部111の近傍温度,縦軸は定電圧電源回路部111の定電圧出力Vccを示している。
標準特性300aは複数点のデータテーブルまたは近似算式である校正処理データ123として不揮発メモリ120aに格納されている多数の定電圧電源回路部111に関する電源電圧変動特性の平均特性であり,例えば出荷調整時の校正温度T1における出力電圧V1aや,実用時点において温度センサ112bによって測定された計測温度T2における出力電圧V2aは,上記近似算式に温度T1やT2を代入して算出したり,データテーブルの場合には補間演算によって算出される値となっている。
なお,校正温度T1は温度測定器202によって計測された車載電子制御装置100aの側近外部温度T0を換算して定電圧電源回路部111の近傍推定温度Tnに置き直して不揮発メモリ120aに格納された換算値となっている。現品特性300bは現在使用されている定電圧電源回路部111そのものの特性であり,校正温度T1においては出力電圧はV1bとなっている。
なお,出力電圧V1bは電圧測定器203によって実測されて外部ツール109から書込みされた電圧の値である。このようにして,校正温度T1,実用計測温度T2,出力電圧V1a,V2a,V1bが確定すると,実用計測温度T2における定電圧電源回路部111の定電圧出力V2bは次式で算出される。
V2b=V2a×(V1b/V1a)・・・・・・・・・・・(3)
図3(B)は図3(A)と同様に図1の回路における電源電圧変動特性線図を示したものであるが,校正温度として自然環境温度と高温環境温度の2点校正を行う場合の説明用線図を示したものである。
図3(B)において,高温校正温度T3は高温環境における車載電子制御装置100aの側近外部温度を基準温度測定器202で測定し,これを定電圧電源回路部111の近傍推定温度に換算して不揮発メモリ120aに格納した換算温度,定電圧出力V3bは高温校正時点における電圧測定器203の測定値を不揮発メモリ120aに書き込んだ定電圧電源回路部111の出力電圧,定電圧出力V3aは標準特性300aの近似算式又はデータテーブルから算出した近傍温度T3における標準的な定電圧電源回路部111の出力電圧である。
このようにして,校正温度T1,T3,実用計測温度T2,出力電圧V1a,V2a,V3a,V1b,V3bが確定すると,実用計測温度T2における定電圧電源回路部111の定電圧出力V2bは次式で算出される。
V2b=V2a×(α1〜α3) ・・・・・・・・・・・(4)
α1=V1b/V1a, α3=V3b/V3a・・・・・・・・・(5)
なお,係数α1〜α3の値は実用計測温度T2が校正温度T1に近づくとα1の値に接近し,実用計測温度T2が校正温度T3に近づくとα3の値に接近した値となるように補間演算されるものである。
定電圧電源回路部111の出力電圧の垂下特性を示す図3(C)において,標準特性310の出力電圧V1aは校正温度T1における出力電圧であり,この時の標準的な負荷電流は
I1aとなっている。
最大負荷電流Imax時の標準的な出力電圧はVminで示されていて,実測負荷電流が
I0であるときの出力電圧Vは次式で示される。
V=A−B×I0 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(6)
A=(Imax×V1a−I1a×Vmin)/(Imax−I1a)・・・(7)
B=(V1a−Vmin)/(Imax−I1a)・・・・・・・・・・(8)
図1の回路における検出電圧変動特性線図である図4において,横軸はアナログセンサ群104に印加される定電圧電源回路部111の定電圧出力Vcc,縦軸はアナログセンサ群104の中の油温センサ等の特定のアナログセンサの検出電圧係数であり,例えば検出される油温は電源電圧とは無関係に一定であることが望ましいが,実際には同じ油温であっても電源電圧によって僅かに変動する。
標準特性400aは複数点のデータテーブルまたは近似算式である換算処理データ124として不揮発メモリ120aに格納されている特定のアナログセンサに関する標準的な検出電圧変動特性であり,例えば基準電圧5Vにおける係数Ks=1に対して,印加電圧V2bにおける係数K2bは近似算式に電圧V2bを代入して算出するか,データテーブルから補間演算によって算出することができる。
検出電圧係数が算出されると,実際に得られたアナログ信号電圧のデジタル変換値に対してこの検出電圧係数を掛け合わせたものが校正された検出出力となるものである。
なお,アナログセンサが例えばアクセルポジションセンサのようなポテンショメータである場合には,電源電圧に比例して見かけ上の検出電圧も変化するが,そのデジタル変換値は(1)式で明らかなとおり電源電圧とは無関係に,検出目的であるポテンショメータの回動角そのものを表現していることになるので,電源電圧の変動に対する校正処理を行う必要がない。
また,アナログセンサによる検出電圧が電源電圧の変動に影響されず,常に測定された物理量に比例した値となる理想的なセンサの場合においては,多チャンネルAD変換器114によるデジタル変換値が(1)式で示すように電源電圧(基準電圧端子Vrefに印加された定電圧電源回路部111の定電圧出力Vcc)の影響を受けるので,印加電圧V2bにおける係数K2bは次式によって算出される。
K2b=V2b/5・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(9)
同様に,センサ用電源がセンサ部分で用意されていて,定電圧電源回路部111の出力電圧Vccに依存していないものや,車載バッテリ101の電源電圧を測定する分圧回路などの場合にも(9)式によって係数K2bを掛け合せる補正を行なうようになっている。
図1の回路における温度検出センサ112bの特性線図である図5(A)において,横軸は定電圧電源回路部111の近傍温度,縦軸は温度検出センサ112bの温度検出電圧を示している。標準特性500aは複数点のデータテーブルまたは近似算式である換算処理データ124として不揮発メモリ120aに格納されている多数の温度検出センサ112bに関する温度検出特性の平均特性であり,例えば出荷調整時の校正温度T1における検出電圧T1aや,検出電圧がT2aであるときの計測温度T2の値は,上記近似算式に温度T1や検出電圧T2aを代入して算出したり,データテーブルの場合には補間演算によって算出される値となっている。
なお,校正温度T1は基準温度測定器202によって計測された車載電子制御装置100aの側近外部温度T0を換算して定電圧電源回路部111の近傍温度Tnに置き直して不揮発メモリ120aに格納された換算値となっている。現品特性500bは現在使用されている温度検出センサ112bそのものの特性であり,校正温度T1においては検出電圧はT1bとして不揮発メモリ120aに書き込まれているものである。
このようにして,校正温度T1,検出電圧T1a,T1bが確定すると,検出電圧がT2bであるときの実用計測温度T2における検出電圧T2aの値は次式で算出される。
T2a=T2b×(T1a/T1b)・・・・・・・・・・・(10)
検出電圧T2aが算出されると標準特性500aから実用計測温度T2の値が算出されることになる。
図5(B)は図5(A)と同様に図1の回路における温度検出センサ112bの特性線図を示したものであるが,校正温度として自然環境温度と高温環境温度の2点校正を行う場合の説明用線図を示したものである。
図5(B)において,高温校正温度T3は高温環境における車載電子制御装置100aの側近外部温度を基準温度測定器202で測定し,これを定電圧電源回路部111の近傍推定温度に換算して不揮発メモリ120aに格納した換算温度,検出電圧T3aは標準特性500aの近似算式又はデータテーブルから算出した近傍温度T3における標準的な温度検出センサ112bの検出電圧,検出電圧T3bは高温校正時点における実機の温度検出センサ112bの検出電圧であって,この検出電圧T3bは検出電圧T1bと同様に多チャンネルAD変換器114,マイクロプロセッサ110aを介して不揮発メモリ120aに格納された値である。
このようにして,校正温度T1,T3,検出電圧T1a,T3a,T1b,T3bが確定すると,検出電圧がT2bであるときの標準的は温度検出センサ112bの検出電圧T2aは次式で算出される。
T2a=T2b×(β1〜β3) ・・・・・・・・・・・(11)
β1=T1a/T1b, β3=T3a/T3b・・・・・・・・・(12)
なお,係数β1〜β3の値は実用計測温度T2が校正温度T1に近づくとβ1の値に接近し,実用計測温度T2が校正温度T3に近づくとβ3の値に接近した値となるように補間演算されるものである。
このようにして,検出電圧T2aが算出されると標準特性500aから実用計測温度T2の値が算出されることになる。
次に、実施の形態1の動作について説明する。図1・図2のように構成された実施の形態1における車載電子制御装置100aの出荷調整段階において,外部ツール109から通信制御プログラムや変速機の制御プログラムと制御定数データ等の基礎情報がマイクロプロセッサ110aを介して不揮発メモリ120aに転送書込みされる。
不揮発メモリ120aに対する更なる転送書込み情報としては,校正処理データ123,換算処理データ124,電圧推定手段125や補正演算手段126となるプログラムなどがある。
校正処理データ123としては,外部設置計測装置200によって高精度に測定された車載電子制御装置100aの側近外部温度T0から推定される定電圧電源回路部111の近傍推定温度Tnと定電圧電源回路部111の実際の定電圧出力電圧Vccが外部ツール109からマイクロプロセッサ110aを介して不揮発メモリ120aに転送書込みされると共に,同一時点における温度センサ112bの温度検出電圧Tに対するデジタル変換値も多チャンネルAD変換器114からマイクロプロセッサ110aを介して不揮発メモリ120aに転送書込みされる。
高精度の校正を行うために常温環境と高温環境での校正処理データを格納するときには,まず常温環境での校正処理データを格納した後に,車載電子制御装置100aを高温温度槽に入れて過熱して,高温環境での校正処理データを格納する。
実車運転段階において電源スイッチ102を閉路するとマイクロプロセッサ110aは開閉センサ群103のON/OFF状態とアナログセンサ郡104の発生信号電圧の大きさと,不揮発メモリ120aに格納された各種制御プログラムや制御定数に基づいてリニアソレノイド等の電気負荷群105を駆動制御する。
車載電子制御装置100aの実機運転中における定電圧電源回路部111の近傍温度は温度検出センサ112bによって測定されているが,標準的な温度検出センサに対して適用された温度検出センサ112bの持つ個体バラツキは図5(A)又は図5(B)に示した要領で校正されて,より確かな近傍温度が得られるようになっている。
一方,定電圧電源回路部111の定電圧出力Vccは定電圧電源回路部111の近傍温度によって変化するが,定電圧出力Vccの値を直接的にマイクロプロセッサ110aで読み取る手段がない。しかし,図3(A)又は図3(B)に示したように,標準的な定電圧電源回路部の温度対出力電圧特性と校正温度において電圧測定器203で測定された搭載品の出力電圧を用いて,適用された定電圧電源回路部111の定電圧出力Vccを推定することができる。
また,定電圧回路部111の出力電流の増大に伴う出力電圧の変動も図3(C)で示したように標準的な垂下特性データと実際の負荷転流検出回路111cの検出信号とによって算出することができる。
アナログセンサ群104にはその電源電圧として定電圧電源回路部111の定電圧出力Vccが印加されて使用されているが,電源電圧の変動の有無に関わらず所望の物理量を正確に測定する理想的なアナログセンサであっても,多チャンネルAD変換器114の基準電圧が変動することによってそのデジタル変換値が変動する問題がある。
しかし,図4で示したように推定される電源電圧に対応した補正係数を算出し,実測値にこの補正係数を掛けることによってより正確な物理量を検出することができるようになっている。
以上の説明で明らかな通り,この発明の実施の形態1による車載電子制御装置100aは,外部ツール109を介して転送書込みされる制御プログラムと制御定数とを格納し、校正処理データと換算処理データと電圧推定手段と補正演算手段となるプログラムとを包含している不揮発メモリ120a及び演算処理用RAMメモリ121と協働するマイクロプロセッサ110aを有する車載電子制御装置100aであって,車載バッテリ101から給電されて所定の定電圧出力Vccを生成する定電圧電源回路部と、上記定電圧電源回路部の近傍に設置され、上記定電圧電源回路部から給電されて定電圧電源回路部近傍の温度に感応した温度検出電圧を発生する熱感応素子によって構成された温度検出センサ112bと、上記温度検出センサの出力電圧が入力され,アナログ入力電圧が上記定電圧電源回路部から供給された基準電圧に等しくなったときに所定分解能の最大デジタル出力を発生すると共に,多数のアナログ入力に対するデジタル変換値を選択的に上記マイクロプロセッサに入力する変換回路素子を構成する多チャンネルAD変換器114とを備え,上記校正処理データ123は調整操作時点における環境温度から推定される上記定電圧電源回路部の近傍推定温度と,上記定電圧電源回路部の実際の出力電圧に関する外部計測データとを上記外部ツールから転送書込みすると共に,上記多チャンネルAD変換器によってデジタル変換された上記温度検出センサの対比データとしての温度検出電圧を包含し、上記換算処理データ124は上記多チャンネルAD変換器に入力される多数のセンサ入力について予め実測測定して統計的に算出された電源電圧対検出出力電圧の平均的な検出変動特性データを包含し,上記電圧推定手段125は上記温度検出センサの検出出力と上記校正処理データとを参照して異なる温度環境下における定電圧電源回路部の出力電圧を推定し,上記補正演算手段126は上記電圧推定手段によって推定された定電圧電源回路部の出力電圧と上記換算処理データとに基づいて上記多チャンネルAD変換器によるデジタル変換電圧の少なくとも一部の値を補正するものとなっている。
上記温度検出センサ112bは上記定電圧電源回路部111の近傍に設置されると共に上記定電圧電源回路部111から給電されて定電圧電源回路部近傍の温度に感応した温度検出電圧Tを発生する熱感応素子によって構成されている。
上記多チャンネルAD変換器114は上記アナログセンサ群104と温度検出センサ112bの出力電圧が入力され,AD変換器のアナログ入力電圧が上記定電圧電源回路部111から供給された基準電圧Vrefに等しくなったときに所定分解能の最大デジタル出力を発生すると共に,多数のアナログ入力に対するデジタル変換値を選択的に上記マイクロプロセッサ110aに入力する変換回路素子となっている。
上記校正処理データ123は上記車載電子制御装置100aの調整操作段階において,外部設置された計測装置200による測定結果を上記外部ツール109から転送書込みしたデータであって,調整操作時点における側近環境温度T0から推定される上記定電圧電源回路部111の近傍推定温度Tnと,調整操作時点における上記定電圧電源回路部111の実際の出力電圧V0とに関する外部計測データとを包含すると共に,調整操作時点において上記多チャンネルAD変換器114によってデジタル変換された上記温度検出センサ112bの温度検出電圧Tを対比データとして包含している。
上記換算処理データ124は上記多チャンネルAD変換器114に入力されるアナログ信号の一部又は全部に対する電源電圧対検出出力電圧の変動特性に関して,予め多数のセンサについて実測測定して統計的に算出された平均的な検出変動特性データを包含している。
上記電圧推定手段125は上記温度検出センサ112bの検出出力と上記校正処理データ123とを参照することよって,異なる温度環境下における定電圧電源回路部111の出力電圧を推定する手段となっている。
上記補正演算手段126は上記電圧推定手段125によって推定された定電圧電源回路部111の出力電圧と上記換算処理データ124とに基づいて上記多チャンネルAD変換器114によるデジタル変換電圧の少なくとも一部の値を補正する検出値補正手段となっている。
上記校正処理データ123は更に,上記定電圧電源回路部111の出力電圧対出力電流特性に関し,予め多数の製品について実測測定して統計的に算出された平均的な電圧変動率データを包含すると共に,上記電圧推定手段125は負荷電流検出回路111cによって検出された上記定電圧電源回路部111の出力電流の値と上記電圧変動率データとに応動して定電圧電源回路部111の出力電圧の推定値を補正するようになっている。
従って,負荷電流の変動による出力電圧の変動を推定して,デジタル変換特性を補正することができるので,安価な定電圧電源回路を使用することができる特徴がある。
上記校正処理データ123に関し,調整操作は常温環境温度で実施され,高温環境での出力電圧の変動特性は予め多数の製品について実測測定して統計的に算出された平均的な電圧変動率データが適用されるようになっている。
従って,制御装置内部の広範囲な温度変動に対して定電圧電源回路部の出力電圧が変動しても,手軽な校正手段によってアナログセンサの入力電圧に対応して補正されたデジタル検出出力が得られるので,定電圧電源回路部を安価に構成することができる特徴がある。
上記校正処理データ123に関し,調整操作時点における環境温度は常温環境での調整操作に加えて高温環境における調整操作が付加されて,調整操作の対象となった現品に内蔵されている上記温度検出センサ112bと定電圧電源回路部111自体の温度特性が測定記憶されるようになっている。
従って,制御装置内部の広範囲な温度変動に対して定電圧電源回路部の出力電圧が変動しても,正確な校正手段によってアナログセンサの入力電圧に対応して補正されたデジタル検出出力が得られるので,定電圧電源回路部を安価に構成することができる特徴がある。
実施の形態2.
次に、この発明の実施の形態2を図にもとづいて説明する。図6は、実施の形態2による発熱抑制制御ブロック図である。なお,実施の形態2における車載電子制御装置100bの全体構成は図1に示す実施の形態1と同様であるため、同一部分に同一符号を付して説明を省略する。
図6において,マイクロプロセッサ110bを主体とする車載電子制御装置100bの外部接続機器としては,車載バッテリ101,シフトスイッチ・車速センサ等の開閉センサ群103,アクセルポジションセンサ104aを含むアナログセンサ群104,複数のリニアソレノイド105,報知手段である警報・表示器107,外部ツール109があり,リニアソレノイド105は自動変速機108の変速段を切り替え制御するものとなっている。
マイクロプロセッサ110bは不揮発メモリ120b,RAMメモリ121,多チャンネルAD変換器114,外部ツール109とシリアル接続されたツールインタフェース119とバス接続されていて,後述する符号610〜633で示した各種制御手段となるプログラムや制御データは不揮発メモリ120bに格納されている。定電圧電源回路部111はマイクロプロセッサ110b・不揮発メモリ120b・RAMメモリ121・多チャンネルAD変換器114・ツールインタフェース119に対して定電圧出力Vccを供給するものである。
多チャンネルAD変換器114の入力回路には定電圧電源回路部111の近傍温度を検出する温度センサ112bと,車載バッテリ101の電源電圧検出回路111bと,定電圧電源回路部111の出力電流に比例した電圧を発生する負荷電流検出回路111cが接続され,これらの入力信号電圧は多チャンネルAD変換器114によってデジタル変換され,マイクロプロセッサ110bを介してRAMメモリ121に格納されるようになっている。
マイクロプロセッサ110bはアクセルポジションセンサ104aによるアクセルペダルの踏込み度合いと車速とシフトレバー位置に応動してパワートランジスタ115の導通を制御してリニアソレノイド105を駆動する。リニアソレノイド105の駆動電流は電流検出回路116によって検出され,目標とする励磁電流となるように帰還制御されている。
CPU温度推定参照データ621は車載バッテリ101の電源電圧Vbと,複数のパワートランジスタ115の平均通電電流の総和に比例した積分信号出力の移動平均値620と,温度検出センサ112bの温度検出出力Tと,定電圧電源回路部111の出力電流である負荷電流I0に対応した上記マイクロプロセッサ120bの周辺温度に関する相関特性について,予め実測測定して得られたデータテーブル又は近似算式となっている。
CPU温度推定手段622はCPU温度推定参照データ621を参照することによって定電圧電源回路部111の近傍に設置された温度検出センサ112bの温度検出出力Tと車載バッテリ101の電源電圧Vbと上記積分信号出力の移動平均値620と負荷電流I0に応動してマイクロプロセッサ120bの環境温度を推定する手段となっている。
異常処理手段623はCPU温度推定手段622による推定温度が過大であるときに作用して,報知手段107による警報・表示を行う手段となっている。
なお,異常処理手段623による異常判定出力はCPU温度推定手段622による推定温度が第一の閾値を超過したときに作用して,上記推定温度が第一の閾値よりも小さな値である第二の閾値以下となったときに解除されるようになっている。
開閉素子温度推定参照データ631は車載バッテリ101の電源電圧Vbと,複数のパワートランジスタ115の通電電流の総和に比例した積分信号出力の移動平均値620と,特定のトランジスタ115の通電電流の移動平均値630と,温度検出センサ112bの温度検出出力Tと負荷電流I0に対応した特定のパワートランジスタ115の周辺温度に関する相関特性について,予め実測測定して得られたデータテーブル又は近似算式となっている。
開閉素子温度推定手段632は開閉素子温度推定参照データ631を参照することによって定電圧電源回路部111の近傍に設置された温度検出センサ112bの温度検出出力Tと車載バッテリ101の電源電圧Vbと負荷電流I0と積分信号出力の移動平均値620と特定のトランジスタ115の通電電流の移動平均値630とに応動して特定のパワートランジスタ115の環境温度を推定する手段となっている。
異常処理手段633は開閉素子温度推定手段632による推定温度が過大であるときに作用して,報知手段107による警報・表示を行う手段である。
なお,異常処理手段633による異常判定出力は開閉素子温度推定手段632による推定温度が第一の閾値を超過したときに作用して,上記推定温度が第一の閾値よりも小さな値である第二の閾値以下となったときに解除されるようになっている。
上記特定のトランジスタ115の通電電流の移動平均値630は上記特定のトランジスタ115の熱時定数を目安とした時間を基準として旧データが廃棄され,残された最新データの時間積分値を熱時定数で割って得られる平均値となっている。
また,上記複数のパワートランジスタの通電電流の総和に比例した積分信号出力の移動平均値620は,個々のトランジスタ115の通電電流の移動平均値630の総和によって算出されるものとなっている。
発熱抑制手段612は異常処理手段623・633が異常報知出力を発生しているときに作用して,複数のパワートランジスタ115の一部又は全部の通電を停止するものである。
論理和手段611は異常処理手段623又は633の少なくとも一方が異常検出出力を発生しているときに作用して,報知手段である警報・表示器107を作動させ,発熱抑制手段612によってパワートランジスタ115の通電を遮断するようになっている。
なお,パワートランジスタ115はリニアソレノイド105以外の負荷電流を制御したり,単に導通又は遮断制御を行うものであっても良いが,発熱抑制手段として電流遮断を行うトランジスタを自動変速機制御用のトランジスタにしておけば,異常発生時に簡易な退避走行を行うことができるように自動変速機の変速段を構成することができるものである。
図6の回路における移動平均値の算出要領を説明するための説明図である図7において,シフトレジスタ700は10個のデータD00〜D09を有し,一定期間ごとに新データ701が書き込まれると共に,廃棄データ702がオーバーフローするように構成された先入れ先出しデータテーブルとなっている。
新データ701は次式によって算出される定電圧電源回路部111の消費電力の値であり,新データ701の書込みタイミングは定電圧電源回路部111の熱時定数τ0の約1/10の時間となっていて,新データ701がシフトレジスタ700に入力されてから廃棄データ702としてオーバーブローするまでの時間は熱時定数τ0に等しくなっている。
消費電力P=(電源電圧Vb−出力電圧Vcc)×(負荷電流I0)
なお,電源電圧Vbは電源電圧検出回路111bによって検出されて多チャンネルAD変換器114に入力された値であり,出力電圧Vccは一定値5Vであり,負荷電流I0は負荷電流検出回路111cによって検出され多チャンネルAD変換器114に入力された値であって,負荷電流検出回路111cを備えていない場合には推定平均電流の値が使用される。平均データ703はデータD00からD09の内容を加算して10で割った値であり,熱時定数τ0の期間における平均消費電力を示している。
マイクロプロセッサ110bやパワートランジスタ115の近傍温度を推定する上で定電圧電源回路部111の消費電力の大きさは重要な要素となるが,少なくとも電源電圧Vbが計測されているか,望ましくは更に負荷電流I0の値が測定されていることによって正確な消費電力の算定が行えるものである。
シフトレジスタ710・720・730はそれぞれ10個のデータD10〜D19・D20〜D29・D30〜D39を有し,一定期間ごとに新データ711・721・731が書き込まれると共に,廃棄データ712・722・732がオーバーフローするように構成された先入れ先出しデータテーブルとなっている。
新データ711は複数のパワートランジスタ115の中の第一のトランジスタの通電電流の値であって,その値は電流検出回路116によって検出されて多チャンネルAD変換器114に入力された検出電流であるか,又はマイクロプロセッサ110aによる指令目標電流の値であるか,又はパワートランジスタが単に電気負荷の電源を入り切りするだけの場合であってデータ書込時にパワートランジスタがONしておれば電気負荷の定格電流の値が使用されるようになっている。
新データ721・731はその他のパワートランジスタの通電電流の値となっている。
平均データ713・723・733はデータD10〜D19・D20〜D29・D30〜D39の内容を加算して10で割った値であり,熱時定数τ1・τ2・τ3の期間における通電電流の移動平均値を示している。
移動平均値740は移動平均値713・723・733の値を加算したものであり,この加算値は複数のパワートランジスタの平均通電電流の総和に比例した積分信号出力の移動平均値に相当するものである。
この発明の実施の形態2による車載電子制御装置は、外部ツール109を介して転送書込みされる制御プログラムと制御定数とを格納した不揮発メモリ120bと,演算処理用RAMメモリ121とで協働するマイクロプロセッサ110bを備えた車載電子制御装置100bであって,上記車載電子制御装置100bは更に,車載電気負荷群105の電流を開閉制御する複数のパワートランジスタ115と定電圧電源回路部111と温度検出センサ112bと多チャンネルAD変換器114とを備えると共に,上記不揮発メモリ120bは更に,CPU温度推定参照データ621とCPU温度推定手段622となるプログラムと異常処理手段623となるプログラムを包含している。
上記定電圧電源回路部111は車載バッテリ101から給電されて所定の定電圧出力を生成し,少なくとも上記多チャンネルAD変換器114の基準電圧端子に給電するものとなっている。上記温度検出センサ112bは上記定電圧電源回路部111の近傍に設置されると共に、定電圧電源回路部111から給電されて定電圧電源回路部111近傍の温度に感応した温度検出電圧Tを発生する熱感応素子によって構成されている。
上記CPU温度推定参照データ621は上記車載バッテリ101の電源電圧Vbと,上記複数のパワートランジスタ115の平均通電電流の総和に比例した積分信号出力の移動平均値620と,上記温度検出センサ112bの温度検出出力とに対応した上記マイクロプロセッサ110bの周辺温度に関する相関特性について,予め実測測定して得られたデータテーブル又は近似算式となっている。
上記CPU温度推定手段622は上記CPU温度推定参照データ621を参照することによって上記定電圧電源回路部111の近傍に設置された温度検出センサ112bの温度検出出力Tと車載バッテリ101の電源電圧Vbと上記積分信号出力の移動平均値620に応動して上記マイクロプロセッサ110bの環境温度を推定する手段となっている。上記異常処理手段623は上記CPU温度推定手段622による推定温度が過大であるときに作用して,報知手段107による警報・表示を行うようになっている。
従って,定電圧電源回路部に設けられた温度検出センサを流用して正確にマイクロプロセッサの周辺温度の推定が行えるので,マイクロプロセッサ自体の温度検出センサが省略できて安価であると共に,多チャンネルAD変換器のアナログ入力信号点数を削減することができる特徴がある。
上記不揮発メモリ120bは更に,開閉素子温度推定参照データ631と開閉素子温度推定手段632となるプログラムと異常処理手段633となるプログラムを包含している。
上記開閉素子温度推定参照データ631は上記車載バッテリ101の電源電圧Vbと,上記複数のパワートランジスタ115の通電電流の総和に比例した積分信号出力の移動平均値620と,特定のトランジスタの通電電流の移動平均値630と,上記温度検出センサ112bの温度検出出力Tとに対応した上記特定のパワートランジスタ115の周辺温度に関する相関特性について,予め実測測定して得られたデータテーブル又は近似算式となっている。
上記開閉素子温度推定手段632は上記開閉素子温度推定参照データ631を参照することによって上記定電圧電源回路部111の近傍に設置された温度検出センサ112bの温度検出出力Tと車載バッテリ101の電源電圧Vbと積分信号出力の移動平均値620と特定のトランジスタ115の通電電流の移動平均値630とに応動して上記特定のパワートランジスタ115の環境温度を推定する手段となっている。
上記異常処理手段633は上記開閉素子温度推定手段632による推定温度が過大であるときに作用して,報知手段107による警報・表示を行うようになっている。従って,定電圧電源回路部に設けられた温度検出センサを流用して正確に開閉素子であるパワートランジスタの周辺温度の推定が行えるので,パワートランジスタ自体の温度検出センサが省略できて安価であると共に,多チャンネルAD変換器のアナログ入力信号点数を削減することができる特徴がある。
上記特定のトランジスタ115の通電電流の移動平均値630は上記特定のトランジスタ115の熱時定数を目安とした時間を基準として旧データが廃棄され,残された最新データの時間積分値を熱時定数で割って得られる平均値であり,上記複数のパワートランジスタ115の通電電流の総和に比例した積分信号出力の移動平均値620は,個々のトランジスタ115の通電電流の移動平均値630の総和によって算出されるものとなっている。
従って,制御装置内の各部に温度検出センサを設けなくても,発熱部品であるパワートランジスタの通電状態を把握することによって温度上昇の推定が可能となり,多チャンネルAD変換器のアナログ入力信号点数を削減することができる特徴がある。
上記CPU温度推定参照データ621又は開閉素子温度推定参照データ631における相関特性要因には上記定電圧電源回路部111の負荷電流検出値111cが付加されていて,上記車載バッテリ101の電源電圧Vbと上記負荷電流I0とによって定電圧電源回路部111の自己発熱が推定され,上記積分信号出力の移動平均値620によって複数のパワートランジスタ115の全体発熱量が推定され,上記温度検出センサ112bの温度検出出力Tに包含されている大気環境温度との組合せによってCPU温度又は開閉素子温度が推定されるようになっている。
従って,定電圧電源回路部の負荷変動があっても,定電圧電源回路部の自己発熱を正確に推定することができるので,マイクロプロセッサやパワートランジスタの周辺温度の推定演算精度が向上する特徴がある。
上記異常処理手段623・633は更にヒステリシス機能を包含し,上記異常処理手段623・633による異常判定出力は上記CPU温度推定手段622又は開閉素子温度推定手段632による推定温度が第一の閾値を超過したときに作用して,上記推定温度が上記第一の閾値よりも小さな値である第二の閾値以下となったときに解除されるようになっている。
従って,マイクロプロセッサの周辺温度は定電圧電源回路部や負荷駆動用開閉素子であるパワートランジスタ等の発熱部分に比べて遅れて変化する傾向にあるが,一旦異常報知が行われると十分な温度低下回復を待って異常解除するようになっているので安全性が向上する特徴がある。
上記異常処理手段623・633となるプログラムは更に,発熱抑制手段612となるプログラムを包含していて,上記発熱抑制手段612は上記異常処理手段623・633が異常報知出力を発生しているときに作用して,上記複数のパワートランジスタ115の少なくとも一部の通電を停止するようになっている。従って,異常処理手段は単に異常報知を行うだけでなく,マイクロプロセッサの発熱抑制を行って,マイクロプロセッサの誤動作を防止したり,パワートランジスタや車載電子制御装置の焼損・劣化を防止することができる特徴がある。
上記発熱抑制手段612として通電遮断されるパワートランジスタ115は,自動変速機108の変速段を切り替え制御する電磁弁駆動用トランジスタであって,上記パワートランジスタ115の通電遮断に伴って上記自動変速機の変速段は退避走行を行うのに適した固定の変速段に保持されるようになっている。従って,発熱抑制のためにパワートランジスタを遮断しても,安全・容易な退避運転を行うことができる特徴がある。
この発明の実施の形態1の構成を示す全体ブロック図である。 実施の形態1における校正制御ブロック図である。 図1の回路における電源電圧変動特性線図で、(A)は1点校正を行なう場合、(B)は2点校正を行なう場合、(C)は垂下特性を示す。 図1の回路における検出電圧変動特性線図である。 図1の回路における温度検出センサの特性線図で、(A)は1点校正を行なう場合、(B)は2点校正を行なう場合を示す。 この発明の実施の形態2による発熱抑制制御ブロック図である。 図6の回路における移動平均値の算出要領を説明するための説明図である。
符号の説明
100a 車載エンジン制御装置、 100b 車載エンジン制御装置、
101 車載バッテリ、 102 電源スイッチ、 103 開閉センサ群、
104 アナログセンサ群、 105 電気負荷群(リニアソレノイド)、
107 警報・表示器(報知手段)、 108 自動変速機、 109 外部ツール、
110a マイクロプロセッサ、 110b マイクロプロセッサ、
111 定電圧電源回路部、 111b 電源電圧検出回路、 111c 負荷電流検出回路、
112b 温度検出センサ、 113 入力インタフェース回路、
114 多チャンネルAD変換器、
115 出力インタフェース回路(パワートランジスタ)、 116 電流検出回路、
119 ツールインタフェース、 120a 不揮発メモリ、 120b 不揮発メモリ、
121 RAMメモリ、 123 校正処理データ、 124 換算処理データ、
125 電圧推定手段、 126 補正演算手段、 200 外部設置計測装置、
201 基準温度センサ、 202 温度測定器、 203 電圧測定器、
612 発熱抑制手段、 620 積分信号の移動平均値、
621 CPU温度推定参照データ、 622 CPU温度推定手段、
623 異常処理手段、 630 通電電流の移動平均値、
631 開閉素子温度推定参照データ、
632 開閉素子温度推定手段、 633 異常処理手段、 Ai アナログ入力電圧、
T 対比データ(近傍内部温度)、 T0 外部計測データ(側近外部温度)、
Tn 換算温度データ(近傍推定温度)、 V0 外部計測データ(外部測定電圧)、
Vb 電源電圧、 Vcc 定電圧出力、 Vref 基準電圧。

Claims (11)

  1. 外部ツールを介して転送書込みされる制御プログラムと制御定数とを格納し、校正処理データと換算処理データと電圧推定手段と補正演算手段となるプログラムとを包含している不揮発メモリ及び演算処理用RAMメモリと協働するマイクロプロセッサを有する車載電子制御装置であって,車載バッテリから給電されて所定の定電圧出力を生成する定電圧電源回路部と、上記定電圧電源回路部の近傍に設置され、上記定電圧電源回路部から給電されて定電圧電源回路部近傍の温度に感応した温度検出電圧を発生する熱感応素子によって構成された温度検出センサと、上記温度検出センサの出力電圧が入力され,アナログ入力電圧が上記定電圧電源回路部から供給された基準電圧に等しくなったときに所定分解能の最大デジタル出力を発生すると共に,多数のアナログ入力に対するデジタル変換値を選択的に上記マイクロプロセッサに入力する変換回路素子を構成する多チャンネルAD変換器とを備え,上記校正処理データは調整操作時点における環境温度から推定される上記定電圧電源回路部の近傍推定温度と,上記定電圧電源回路部の実際の出力電圧に関する外部計測データとを上記外部ツールから転送書込みすると共に,上記多チャンネルAD変換器によってデジタル変換された上記温度検出センサの対比データとしての温度検出電圧を包含し、上記換算処理データは上記多チャンネルAD変換器に入力される多数のセンサ入力について予め実測測定して統計的に算出された電源電圧対検出出力電圧の平均的な検出変動特性データを包含し,上記電圧推定手段は上記温度検出センサの検出出力と上記校正処理データとを参照して異なる温度環境下における定電圧電源回路部の出力電圧を推定し,上記補正演算手段は上記電圧推定手段によって推定された定電圧電源回路部の出力電圧と上記換算処理データとに基づいて上記多チャンネルAD変換器によるデジタル変換電圧の少なくとも一部の値を補正するようにしたことを特徴とする車載電子制御装置。
  2. 上記校正処理データは更に,多数の製品について予め実測測定して統計的に算出された上記定電圧電源回路部の出力電圧対出力電流特性の平均的な電圧変動率データを包含し,上記電圧推定手段は更に負荷電流検出回路によって検出された上記定電圧電源回路部の出力電流の値と上記電圧変動率データとに対応して定電圧電源回路部の出力電圧の推定値を補正するようにしたことを特徴とする請求項1に記載の車載電子制御装置。
  3. 上記校正処理データの転送書込み時における調整操作は常温環境温度で実施され,高温環境での出力電圧の変動特性は多数の製品について予め実測測定して統計的に算出された平均的な電圧変動率データが適用されることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の車載電子制御装置。
  4. 上記校正処理データの転送書込み時における調整操作時点の環境温度は常温環境での調整操作に加えて高温環境における調整操作が付加され,調整操作の対象となった現品に内蔵されている上記温度検出センサと定電圧電源回路部自体の温度特性が測定記憶されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の車載電子制御装置。
  5. 外部ツールを介して転送書込みされる制御プログラムと制御定数とを格納し、CPU温度推定参照データとCPU温度推定手段となるプログラムと異常処理手段となるプログラムを包含している不揮発メモリと,演算処理用RAMメモリと協働するマイクロプロセッサを有する車載電子制御装置であって,車載電気負荷群の電流を開閉制御する複数のパワートランジスタと車載バッテリから給電されて所定の定電圧出力を生成する定電圧電源回路部と温度検出センサと上記温度検出センサの出力電圧が入力され,アナログ入力電圧が上記定電圧電源回路部から供給された基準電圧に等しくなったときに所定分解能の最大デジタル出力を発生すると共に,多数のアナログ入力に対するデジタル変換値を選択的に上記マイクロプロセッサに入力する変換回路素子を構成する多チャンネルAD変換器とを備え,上記温度検出センサは上記定電圧電源回路部の近傍に設置され、上記定電圧電源回路部から給電されて上記定電圧電源回路部近傍の温度に感応した温度検出電圧を発生する熱感応素子によって構成され,上記CPU温度推定参照データは上記車載バッテリの電源電圧と,上記複数のパワートランジスタの平均通電電流の総和に比例した積分信号出力の移動平均値と,上記温度検出センサの温度検出出力とに対応し上記マイクロプロセッサの周辺温度に関する相関特性にもとづいて,予め実測測定して得られたデータテーブル又は近似算式であり,上記CPU温度推定手段は上記CPU温度推定参照データを参照して上記定電圧電源回路部の近傍に設置された温度検出センサの温度検出出力と車載バッテリの電源電圧と上記積分信号出力の移動平均値に対応して上記マイクロプロセッサの環境温度を推定し、上記異常処理手段は上記CPU温度推定手段による推定温度が過大であるときに作用して,報知手段による警報・表示を行うようにされていることを特徴とする車載電子制御装置。
  6. 上記不揮発メモリは更に,開閉素子温度推定参照データと開閉素子温度推定手段となるプログラムと異常処理手段となるプログラムとを包含し,上記開閉素子温度推定参照データは上記車載バッテリの電源電圧と,上記複数のパワートランジスタの通電電流の総和に比例した積分信号出力の移動平均値と,特定のトランジスタの通電電流の移動平均値と,上記温度検出センサの温度検出出力とに対応した上記特定のパワートランジスタの周辺温度に関する相関特性にもとづいて,予め実測測定して得られたデータテーブル又は近似算式であり,上記開閉素子温度推定手段は上記開閉素子温度推定参照データを参照して上記定電圧電源回路部の近傍に設置された温度検出センサの温度検出出力と車載バッテリの電源電圧と積分信号出力の移動平均値と特定のトランジスタの通電電流の移動平均値とに対応して上記特定のパワートランジスタの環境温度を推定するようにし、上記異常処理手段は上記開閉素子温度推定手段による推定温度が過大であるときに警報・表示を行うようにしたことを特徴とする請求項5に記載の車載電子制御装置。
  7. 上記特定のトランジスタの通電電流の移動平均値は、上記特定のトランジスタの熱時定数を目安とした時間を基準として旧データが廃棄され,残された最新データの時間積分値を熱時定数で割って得られる平均値であり,上記複数のパワートランジスタの通電電流の総和に比例した積分信号出力の移動平均値は,個々のトランジスタの通電電流の移動平均値の総和によって算出されることを特徴とする請求項6に記載の車載電子制御装置。
  8. 上記CPU温度推定参照データ又は開閉素子温度推定参照データにおける相関特性要因には上記定電圧電源回路部の負荷電流検出値が付加され,上記車載バッテリの電源電圧と上記負荷電流とによって定電圧電源回路部の自己発熱が推定され,上記積分信号出力の移動平均値によって複数のパワートランジスタの全体発熱量が推定され,上記温度検出センサの温度検出出力に包含されている大気環境温度との組合せによってCPU温度又は開閉素子温度が推定されることを特徴とする請求項6に記載の車載電子制御装置。
  9. 上記異常処理手段は更にヒステリシス機能を包含し,上記CPU温度推定手段又は開閉素子温度推定手段による推定温度が第一の閾値を超過したときに異常判定を行ない,上記推定温度が上記第一の閾値よりも小さな値である第二の閾値以下となったときに異常判定を解除することを特徴とする請求項6に記載の車載電子制御装置。
  10. 上記異常処理手段となるプログラムは更に,発熱抑制手段となるプログラムを包含し,上記異常処理手段が異常報知出力を発生しているときに発熱抑制機能が作用して,上記複数のパワートランジスタの少なくとも一部の通電を停止することを特徴とする請求項5ないし請求項9のいずれか1項に記載の車載電子制御装置。
  11. 上記発熱抑制手段により通電停止されるパワートランジスタは,自動変速機の変速段を切り替え制御する電磁弁駆動用トランジスタであって,上記パワートランジスタの通電停止に伴って上記自動変速機の変速段が退避走行を行うのに適した固定の変速段に保持されることを特徴とする請求項10に記載の車載電子制御装置。
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