JP4229022B2 - 搬送制御装置及び搬送システム並びに画像形成システム - Google Patents

搬送制御装置及び搬送システム並びに画像形成システム Download PDF

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Description

本発明は、搬送装置に、搬送開始地点に配置された被搬送体の基準点を、搬送路に沿って搬送開始地点より搬送路下流に位置する搬送先地点まで搬送させる搬送制御装置、及び、その搬送制御装置を用いた搬送システム、並びに、その搬送システムにて被搬送体を搬送先地点に搬送し、この搬送先地点にて画像を形成する画像形成システムに関する。
従来より、インクジェット式にて、用紙等の被画像形成体に画像を形成する画像形成システムが知られている。この種の画像形成システムでは、画像形成装置としての記録ヘッドからインクを吐出して、所定領域毎に、画像データに基づく画像を、被画像形成体に形成するため、上記システムには、画像形成装置による画像形成地点に、被画像形成体としての用紙等を搬送するための機構(搬送装置)と、その制御装置(搬送制御装置)が設けられる(例えば、特許文献1,2参照)。
用紙等の被画像形成体(被搬送体)を搬送する搬送装置としては、被搬送体の搬送方向と交差(直交)する軸線を回転軸として回転する一対の搬送ローラを、被搬送体の移動を規制する搬送路に沿って備えるものが知られている。この種の搬送装置においては、互いに対向する上記一対の搬送ローラにて被搬送体を挟持する。そして、この状態で、搬送ローラを回転させることにより、その回転方向の駆動力(摩擦力)を被搬送体に作用させて、被搬送体を回転方向に搬送する。
具体的に、上記搬送装置としては、一対の搬送ローラを、搬送路の上流及び下流に備えるものが知られている。この種の搬送装置では、上流側の搬送ローラによって、被搬送体を画像形成地点に搬送すると共に、下流側の搬送ローラによって、画像形成地点にて画像形成された被搬送体の領域を挟持し、これを排出側に搬送する。
特開2002−120425号公報 特開2003−291433号公報
ところで、被搬送体に駆動力を作用させて、被搬送体を搬送する搬送装置においては、搬送ローラ等の駆動が停止されても、慣性によって被搬送体が搬送路下流に微量に移動する。従って、この種の搬送制御装置では、搬送ローラ等の駆動を停止しても、慣性によって被搬送体が搬送路下流に移動することを見込んで、目標地点(搬送先地点)で被搬送体が停止するように、搬送装置を制御する。
また、この際には慣性によって被搬送体が搬送路下流に移動する量を少なくするため、目標搬送速度を設定し、この目標搬送速度が実現されるように、フィードバック制御を行う。勿論、慣性によって被搬送体が移動する量を少なくするためには、低速で被搬送体を搬送すればよいのであるが、低速で被搬送体を搬送すると、搬送装置の処理能力が低下する。従って、この種の搬送制御装置では、搬送開始時の目標搬送速度を高めに設定すると共に、終了直前での目標搬送速度を低めに設定し、慣性の影響が搬送結果に大きく現れないようにする。
しかしながら、従来の搬送制御では、被搬送体の移動を規制する搬送路の影響から、被搬送体と搬送路との位置関係によって被搬送体に及ぶ負荷が変化するにも拘らず、慣性による移動量を一律に見込んでいたため、搬送路の構造や被搬送体の材質等によっては、搬送先地点に、被搬送体を正確に搬送することができないといった問題があった。即ち、負荷が大きい被搬送体の領域を搬送先地点に搬送する際には、慣性による移動量が見込値よりも小さいため、搬送先地点より上流側で被搬送体が停止する場合があった。また、負荷が小さい被搬送体の領域を搬送先地点に搬送する際には、慣性による移動量が見込値よりも大きいため、搬送先地点より下流側で被搬送体が停止する場合があった。
また、搬送ローラ等によって被搬送体に及ぶ力の作用点が搬送路に複数存在している場合には、被搬送体と搬送路との位置関係によって、被搬送体に及ぶ力が変化することから、従来の搬送制御では、被搬送体を正確に搬送先地点に搬送することができない場合があった。例えば、被搬送体の上流側の端縁が、力の作用点を通過する場合には、被搬送体に及ぶ負荷の量が減り、又、被搬送体を下流側に弾くような力が被搬送体に対して及ぶことから、搬送先地点に正確に被搬送体を搬送することができない場合があった。
本発明は、こうした問題に鑑みなされたものであり、搬送先地点に高精度に被搬送体を搬送することが可能な技術を提供することを第一の目的とする。また、この技術を用いて、被画像形成体の所定位置に正確に画像を形成することが可能な画像形成システムを提供することを第二の目的とする。
かかる目的を達成するためになされた請求項1記載の搬送制御装置は、搬送装置に接続され、接続先の搬送装置を制御する構成にされている。接続先の搬送装置は、搬送制御装置から入力される制御信号に従って動作し、その動作量に応じた駆動力を被搬送体に作用させて、被搬送体を、搬送路に沿って、その搬送路の上流から下流に搬送する。
搬送制御装置は、上記制御信号を搬送装置に入力することにより、その搬送装置に、上記搬送路における搬送開始地点に配置された被搬送体の基準点を、搬送開始地点より搬送路下流に位置する搬送先地点まで搬送させる。尚、ここでいう「被搬送体の基準点」とは、搬送開始地点に配置された被搬送体の地点を示す程度の表現であって、被搬送体に、基準点を示す構造が形成されていることを示す表現ではないことを言及しておく。
この搬送制御装置は、搬送装置による被搬送体の搬送量を検出する検出手段と、目標設定手段と、操作量演算手段と、搬送制御手段と、区画判定手段と、を備える。
区画判断手段は、被搬送体の基準点が属する被搬送体内の区画を判定する。一方、目標設定手段は、被搬送体の基準点を、搬送開始地点から搬送先地点まで搬送する際の目標搬送速度を設定する。この際、目標設定手段は、区画判定手段の判定結果に基づいて、被搬送体の基準点が属する区画に対応した目標搬送速度を設定する。
また、操作量演算手段は、検出手段の検出結果に基づき、目標設定手段により設定された目標搬送速度に対応する速度で、被搬送体の基準点を搬送開始地点から搬送先地点まで搬送するのに必要な搬送装置に対する操作量を、逐次演算する。その他、搬送制御手段は、操作量演算手段により算出された操作量に対応した制御信号を、搬送装置に入力することにより、搬送装置に、被搬送体の基準点を、目標搬送速度に対応する速度で、搬送開始地点から搬送先地点まで搬送させる。
このように、本発明の搬送制御装置では、被搬送体の搬送時に、被搬送体の基準点が属する区画に対応した目標搬送速度が設定される。従って、本発明の搬送制御装置によれば、被搬送体と搬送路との位置関係に起因した被搬送体の負荷の変化に対応して、適切な目標搬送速度を設定することができる。
よって、本発明の搬送制御装置によれば、被搬送体に及ぶ負荷に対して搬送速度が大きすぎることにより、慣性によって搬送先地点より下流側に被搬送体が移動してしまうのを抑えることができ、搬送先地点に、従来より高精度に被搬送体を搬送することができる。
特に、搬送路が蛇行している場合(例えば、搬送路がU字状である場合)には、搬送路により被搬送体の移動方向が制限される際に、被搬送体を湾曲させる力が、被搬送体に加わる。このため、搬送路に対する被搬送体の位置関係によって、被搬送体に対し大きな負荷の変化が起こる。従って、蛇行状の搬送路を備える搬送装置に対して、本発明は、特に有効である。尚、本発明を、画像形成システムに用いる場合には、被搬送体として、例えば、所定サイズ(A3,A4,B4等)にカットされた用紙が採用される。
また、上記区画の設定方法としては、被搬送体を、搬送方向に所定間隔毎に分割して区画化する方法などが挙げられる。その他、区画を判定する方法としては、搬送路に、被搬送体の先頭位置を検出するセンサを設けて、このセンサ出力に基づき判定する方法、被搬送体の所定点を被搬送開始地点に配置する機構の動作量を検出するセンサを搬送装置に設けて、このセンサ出力に基づき判定する方法等が挙げられる。
また、本発明の搬送制御装置によれば、目標搬送速度が、搬送開始地点からの搬送が開始されてから、規定時間が経過するまでの期間に、目標とする第一目標搬送速度と、規定時間が経過してから、搬送が終了するまでの期間に目標とする第二目標搬送速度と、からなる構成にされている。そして、上記目標設定手段は、区画判定手段により判定可能な区画毎に、上記目標搬送速度として、第一及び第二目標搬送速度の夫々を、独立して設定可能に構成されている。
従って、本発明の搬送制御装置によれば、より高精度に、被搬送体を搬送先地点へと、搬送装置に搬送させることができる。
即ち、搬送開始時には、被搬送体の負荷が大きく、搬送終了前には、被搬送体の負荷が小さくなるような場合には、搬送開始時に、不適切な目標搬送速度を設定してしまうと、その影響が、搬送終了時の被搬送体の挙動にまで及ぶ可能性があるが、本発明の搬送制御装置によれば、搬送開始時及び搬送終了前について、夫々、負荷に応じた目標搬送速度を設定することができるので、より高精度に、被搬送体を搬送先地点へと、搬送装置に搬送させることができる。
尚、目標設定手段は、被搬送体の区画に応じて、目標搬送速度を、初期値から段階的に変化させて設定する構成にされてもよいし、所定の演算式にて目標搬送速度を求め、設定する構成にされてもよい。
また、予め定められた被搬送体の区画毎に、「被搬送体の基準点が、その区画に属する場合に、第一目標搬送速度として設定されるべき速度及び第二目標搬送速度として設定されるべき速度」を表す情報を記憶する設定情報記憶手段を、当該搬送制御装置に設けて、目標設定手段を、請求項2記載のように構成してもよい。即ち、目標設定手段は、設定情報記憶手段が記憶する区画判定手段により判定された区画に対応する上記速度を表す情報に基づき、第一及び第二目標搬送速度を設定する構成にされてもよい。
このように構成された請求項2記載の搬送制御装置によれば、区画毎に、柔軟に目標搬送速度を設定することができる。よって、試験等に基づいて区画毎に、目標搬送速度の適値を決定し、これを記憶手段に記憶させておけば、高精度に、搬送先地点へと被搬送体を搬送可能な搬送制御装置を構成することができる。また、本発明によれば、目標搬送速度の設定に係る処理量を抑えることができ、又、処理内容を簡単にすることができるので、処理に係る装置又はプログラムの開発等を効率的に行うことができる。
また、本発明は、被搬送体を順次送りだすようにして搬送する搬送システムに適用することができる。即ち、搬送制御装置は、搬送装置に、被搬送体の基準点を、搬送開始地点から搬送先地点まで搬送させる処理を繰返し実行することにより、搬送装置に、搬送開始地点に初期配置された被搬送体の始点から、予め定められた被搬送体の終点までを、所定間隔毎に搬送先地点に搬送させると共に、この処理を実行する際に、区画判定手段を作動させる構成にすることができる。
このように構成された請求項3記載の搬送制御装置によれば、被搬送体を、搬送先地点に順次送りだす搬送システムにおいて、目標搬送速度を、被搬送体の位置によって段階的に、設定することができるので、複数回に及ぶ各搬送処理を高精度に実現でき、多段階の搬送にて、蓄積される搬送誤差の量を、従来装置と比較して格段に抑えることができる。
また、搬送装置が、搬送路の上流側及び下流側に、被搬送体に対する駆動力の作用点を有する場合には、上流側及び下流側の各作用点を形成する搬送装置の構造等の影響から、作用点の変化に応じて、被搬送体に及ぶ負荷が変化する。このことから、区画判定手段は、請求項4記載のように構成されるとよい。
即ち、区画判定手段は、被搬送体の基準点が属する被搬送体内の区画が、その被搬送体の搬送開始時に上流側の作用点で被搬送体に駆動力が作用する区画である第一区画、及び、搬送開始時に下流側の作用点で被搬送体に駆動力が作用し、上流側の作用点では被搬送体に駆動力が作用しない区画である第二区画のいずれの区画であるかを判定する構成にされるとよい。
このように構成された請求項4記載の搬送制御装置によれば、第一区画及び第二区画に対応した適切な目標搬送速度を設定することができ、各区画に属する地点が、搬送開始地点に配置された場合にも、その被搬送体の基準点を、搬送先地点に高精度に搬送することができる。
特に、被搬送体を搬送先地点に順次送りだす搬送システムにおいて、第一区画及び第二区画の各区画毎に、目標搬送速度を設定すると、被搬送体の始点から終点までを適切に搬送先地点に搬送することができ、搬送先地点にて、被搬送体に画像形成を行う画像形成システムに、この発明を適用すると、被搬送体の所定位置に適切に画像を形成することができ、画像形成システムの性能が向上する。
その他、搬送装置が、搬送路の上流側及び下流側に、被搬送体に対する駆動力の作用点を有する場合には、搬送時に、被搬送体に及ぶ駆動力の作用点が、上流側の作用点から下流側の作用点に切り替わり、被搬送体に及ぶ負荷が変化する。このことから、区画判定手段は、請求項5記載のように構成されるとよい。
即ち、区画判定手段は、被搬送体の基準点が属する被搬送体内の区画が、その被搬送体の搬送期間中に上流側の作用点を被搬送体の上流側端縁が通過しない区画である非通過区画、及び、搬送期間中に上流側の作用点を被搬送体の上流側端縁が通過する可能性のある区画である通過区画のいずれの区画であるかを判定する構成にされるとよい。
このように構成された請求項5記載の搬送制御装置によれば、搬送時に、力の作用点が変化しない場合と、力の作用点が変化する可能性がある場合とで、夫々異なる目標搬送速度を設定することができるので、各区画において、搬送先地点に高精度に被搬送体を搬送することができる。
また、区画判定手段は、請求項4,5記載の発明を組み合わせた構成にされてもよい。即ち、区画判定手段は、被搬送体の基準点が属する被搬送体内の区画が、その被搬送体の搬送期間中継続して上流側の作用点で被搬送体に駆動力が作用し、上流側の作用点を被搬送体の上流側端縁が通過しない区画である第一区画、及び、その被搬送体の搬送開始時に上流側の作用点で被搬送体に駆動力が作用し、搬送期間中に上流側の作用点を被搬送体の上流側端縁が通過する可能性のある区画である第二区画、並びに、その被搬送体の搬送期間中継続して下流側の作用点で被搬送体に駆動力が作用し上流側の作用点では被搬送体に駆動力が作用しない区画である第三区画のいずれの区画であるかを判定する構成にされてもよい。
このように構成された請求項6記載の搬送制御装置によれば、上流側の作用点から被搬送体に力が及んでいる場合と、搬送期間中に上流側の作用点から被搬送体に力が及ばなくなる可能性のある場合と、上流側の作用点から被搬送体に力が及んでいない場合とで、夫々異なる目標搬送速度を設定することができるので、被搬送体の各点を高精度に搬送先地点に搬送することができる。
また、本発明の搬送制御装置による制御対象の搬送装置としては、請求項7,8記載のように、搬送方向とは垂直な回転軸を有する回転体であって、互いに対向する一対の回転体を、一組又は複数組、搬送路に沿って備えると共に、一対の回転体の少なくとも一方を回転駆動するための駆動手段を備え、各一対の回転体が、被搬送体を挟持して、被搬送体との接点を作用点とし、動作量としての回転量に応じた駆動力を、被搬送体に作用させる構成にされたものを用いることができる。
この種の搬送装置では、回転体の回転によって被搬送体を、非接続の状態で搬送するため、慣性によって被搬送体が移動する。従って、この種の搬送装置を備える搬送システムに、本発明の搬送制御装置を設ければ、被搬送体を、搬送先地点に、高精度に搬送することができる。
その他、本発明(請求項1〜6)の搬送制御装置を用いて、搬送装置及び被搬送体に対し搬送先地点にて画像を形成する画像形成装置を含む画像形成システムを構成すれば、被搬送体の各点に対して、正確に画像を形成することが可能な画像形成システムを構築することができる。
即ち、上述のように構成された請求項9記載の画像形成システムによれば、例えば、被搬送体を搬送先地点に順次送り出し、搬送先地点で被搬送体の所定領域に、順次画像を形成することにより、被搬送体の一面に、一体化した画像を形成するシステムにおいて、被搬送体の各領域を正確に搬送先地点に送りだすことができないことにより、被搬送体に、画像形成に失敗した筋状の領域が発生するのを防止することができる。
以下、本発明の実施例について、図面と共に説明する。
図1は、本発明の画像形成システムが適用された多機能装置(MFD:Multi Function Device )1の斜視図であり、図2は、その側断面図である。
本実施例の多機能装置1は、プリンタ機能、コピー機能、スキャナ機能、及び、ファクシミリ機能を備えるものであり、合成樹脂製のハウジング2の底部に、その前側の開口部2aから差込み可能な給紙カセット3を備える。
給紙カセット3は、例えばA4サイズやリーガルサイズ等にカットされた用紙Pを、複数枚収納可能な構成にされており、各用紙Pの短辺は、用紙搬送方向(副走査方向及びX軸方向に一致)と直交する方向(主走査方向及びY軸方向に一致)に平行配置される。
給紙カセット3の前端には、リーガルサイズ等の長い用紙Pの後端部を支持するための補助支持部材3aがX軸方向に移動可能に装着されている。図2には、補助支持部材3aがハウジング2から外部に突出された例を示すが、A4サイズ等の給紙カセット3内に収納可能な用紙Pを用いる場合には、収納部3bに補助支持部材3aを、給紙の妨げとならないように収納することができる。
また、給紙カセット3の後側には、用紙分離用の土手部5が配置されている。多機能装置1は、金属板製の箱型メインフレーム7の底板に、給紙部9を構成する給紙アーム9aの基端部が上下方向に回動可能に装着された構成にされており、この給紙アーム9aの下端に設けられた給紙ローラ9bと、土手部5とにより、給紙カセット3に積層(堆積)された用紙Pを一枚ずつ分離して搬送する。分離された用紙Pは、U字状の搬送路を構成するUターンパス11を介して給紙カセット3より上側(高い位置)に設けられた画像形成部13に搬送される。
画像形成部13は、インクジェット式の記録ヘッド15が搭載された主走査方向に往復動可能なキャリッジ17等からなり、キャリッジ17は、後述するCPU51により制御されて、主走査方向に記録ヘッド15を走査する。記録ヘッド15は、走査時に、インクを吐出して、自身下で停止配置されている用紙Pに、画像を形成する。この際、用紙Pは、搬送路を構成するプラテン19にて下方から支持される。即ち、記録ヘッド15は、プラテン19の真上に位置し、記録ヘッド15による用紙Pへの画像形成は、プラテン19上で行われる。
画像形成部13により画像形成された用紙Pが排出される排紙部21は、給紙カセット3の上側に形成されており、排紙部21に連通する排紙口21aは、ハウジング2の前面の開口部2aと共通に開口されている。
また、ハウジング2の上部には、原稿読取の際に使用される画像読取装置23が配置されている。この画像読取装置23は、その底壁23aが上カバー体25の上方からほぼ隙間なく重畳されるように配置され、図示しない枢軸部を介して、ハウジング2の一側端に対し上下開閉回動可能にされている。また、画像読取装置23の上面を覆う原稿カバー体27の後端は、画像読取装置23の後端に対して枢軸23bを中心に上下回動可能に装着されている。
その他、この画像読取装置23の前方には、各種操作ボタンや液晶表示部等を備えた操作パネル部29が設けられている。画像読取装置23の上面には、原稿カバー体27を上側に開けて原稿を載置することができる載置用ガラス板31が設けられ、その下側に原稿読取用のイメージスキャナ装置(CIS:Contact Image Sensor) 33が、主走査方向(Y軸方向)に延びるガイドシャフト35に沿って往復移動可能に設けられている。
また、画像読取装置23により被覆されるハウジング2の前部には、上方に向かって開放された図示しないインク貯蔵部が設けられている。このインク貯蔵部には、フルカラー記録のための4色(ブラック、シアン、マゼンタ、イエロー)のインクを各々収容したインクカートリッジが、上方から着脱可能に装着される。尚、本実施例の多機能装置1において、インクカートリッジに収容されたインクは、各インクカートリッジと記録ヘッド15とを結ぶ複数本のインク供給管37を介して記録ヘッド15に供給される。
続いて、多機能装置1が備える用紙搬送システムについて説明する。図3は、多機能装置1の用紙搬送システムを構成する搬送部40及び搬送制御部50の概略構成を示した説明図であり、図1,2で説明した多機能装置1における各部を、用紙搬送の観点から模式的に示したものである。そのため、図1,2で説明した構成要素と同じものについては、同符号を付す。
図3に示すように、当該多機能装置1の搬送部40は、給紙カセット3と、この給紙カセット3に収容された用紙Pを一枚ずつ分離して送出する給紙部9と、給紙部9の給紙ローラ9bにて送出されてきた用紙Pを、記録ヘッド15下に搬送するための搬送ローラ41と、この搬送ローラ41に圧接された状態で対向配置されたピンチローラ42と、画像形成処理時の用紙搬送を補助しつつ、画像形成後の用紙Pを排紙部21に排出する排紙ローラ43と、この排紙ローラ43に圧接された状態で対向配置されたピンチローラ(拍車ローラ)44と、用紙Pの搬送路を構成する土手部5及びUターンパス11及びプラテン19と、搬送ローラ41及び排紙ローラ43の駆動源であるLF(Line Feed )モータ45と、モータ45により発生した力を伝達するためのベルトBL1,BL2と、ASIC53から入力される各種指令(制御信号)に基づいてモータ45を駆動する駆動回路47とを備える。
土手部5及びUターンパス11から構成される搬送路の上流部は、給紙ローラ9bにより送出される用紙Pの移動を規制して、用紙Pを、搬送ローラ41とピンチローラ42との接点に誘導するためのものであり、Uターンパス11における用紙Pの搬送方向下流側には、その下方に、用紙Pの下方向への移動を規制して、用紙Pを搬送ローラ41とピンチローラ42との接点に誘導するための補助部11aが設けられている。
よって、給紙カセット3から送出されてくる用紙Pは、土手部5及びUターンパス11並びに補助部11aにより、搬送ローラ41及びピンチローラ42の接点に誘導される。この状態で、搬送ローラ41が搬送方向に正回転(図3では反時計回りの回転)すると、用紙Pは、搬送ローラ41及びピンチローラ42の間に引き込まれ、搬送ローラ41及びピンチローラ42に挟持される。その後、用紙Pは、搬送ローラ41の回転と共に、搬送ローラ41の回転量に相当する距離、搬送方向である排紙ローラ43側に搬送される。
一方、プラテン19は、搬送ローラ41と排紙ローラ43とを結ぶ搬送路の下流部を構成するものであり、搬送ローラ41と排紙ローラ43と間に、それらを結ぶ線に沿って設けられている。このプラテン19は、搬送ローラ41から送りだされる用紙Pを、記録ヘッド15によって画像が形成される領域に誘導すると共に、記録ヘッド15により画像が形成された用紙Pを、排紙ローラ43とピンチローラ44との接点に誘導する。尚、以下では、各色のインクによって画像形成が行われる画像形成領域RGの下流側の端点を、画像形成地点GPと表現し、画像形成領域RGの上流側端点の上流側近傍点を搬送開始地点GSと表現する。
用紙Pは、このプラテン19に沿って排紙ローラ43側へと搬送され、用紙P先端(下流側の端縁)が排紙ローラ43とピンチローラ44との接点に到達すると、排紙ローラ43の回転と共に、排紙ローラ43とピンチローラ44との間に引き込まれ、排紙ローラ43及びピンチローラ44により挟持される。その後、排紙ローラ43の回転と共に、排紙ローラ43の回転量(搬送ローラ41の回転量と一致)に相当する距離、搬送方向である排紙部21側へと搬送される。尚、搬送ローラ41及び排紙ローラ43並びにピンチローラ42,44は、搬送方向とは交差(直交する)方向(主走査方向)に回転軸を有する回転体である。用紙Pは、搬送ローラ41との接点及び排紙ローラ43との接点から駆動力を受けて、上述のように搬送路に沿って搬送方向(即ち、搬送路の上流から下流)に搬送される。
また、モータ45は、DCモータにて構成されており、駆動回路47によって駆動され、その回転力を、モータ45と搬送ローラ41との間に架け渡されたベルトBL1を介して、搬送ローラ41に伝達する。これにより、搬送ローラ41は回転する。更に、搬送ローラ41に伝達された回転力は、搬送ローラ41と排紙ローラ43との間に架け渡されたベルトBL2を介して排紙ローラ43に伝達され、これにより排紙ローラ43は、搬送ローラ41と共に同方向に回転する。その他、モータ45から発生する回転力は、図示しない伝達機構を介して給紙ローラ9bに伝達され、これにより給紙ローラ9bは回転する。
但し、給紙ローラ9bは、給紙処理時のみ用紙Pの搬送方向に回転して用紙Pを搬送ローラ41側に送出し、画像形成処理時には、モータ45からの回転力を受けずに空転する。即ち、給紙ローラ9bとモータ45とを結ぶ伝達機構は、給紙時のみ給紙ローラ9bに回転力を伝達し、画像形成処理時には、内蔵するギアを切り離して、給紙ローラ9bに回転力を伝達しない構成にされている。
また、給紙ローラ9bが搬送方向に回転する時、搬送ローラ41及び排紙ローラ43は、搬送方向とは逆方向に回転する。即ち、給紙ローラ9bとモータ45とを結ぶ伝達機構は、モータ45が正回転したとき回転力を給紙ローラ9bに伝達せず、モータ45が逆回転したとき、その回転力を、内蔵するギアにより正方向の回転力に変換して、給紙ローラ9bに伝達する構成にされている。
尚、ここでいう給紙処理とは、給紙ローラ9bを、給紙カセット3上に積層載置された用紙Pのうち最上位の用紙Pに圧接させた状態で、給紙ローラ9bを回転させ、用紙Pの先端を、搬送ローラ41とピンチローラ42との接点であるレジスト位置まで搬送する処理を示す。また、画像形成処理とは、このレジスト位置に配置された用紙Pにおける描画エリアの先端を、画像形成地点GPに搬送する初期搬送処理と、その後、画像形成領域RGの搬送方向の幅に対応する間隔毎に、搬送開始地点GSに位置する用紙Pの基準点を、順次画像形成地点GPに搬送すると共に、用紙Pの搬送に連動して記録ヘッド15からインクを吐出し、用紙Pに画像を形成する本処理と、からなる処理を示す。但し、ここでいう用紙Pの基準点とは、搬送開始時に搬送開始地点GSに位置する用紙Pの地点を示す。この用紙Pの基準点は、用紙Pの紙送りと共に変化する。
上記搬送部40には、搬送ローラ41が所定量回転する度にパルス信号を出力するロータリエンコーダ49が設けられており、ロータリエンコーダ49の出力信号は、搬送制御部50のASIC53に入力される。本実施例では、搬送ローラ41及び排紙ローラ43が、モータ45により回転され、さらにモータ45の回転は、給紙ローラ9bにも伝達される。このため、当該多機能装置1においては、エンコーダ49からのパルス信号を検出・カウントすることにより、モータ45、搬送ローラ41、排紙ローラ43、及び給紙ローラ9bの回転量、各ローラ41,43,9bにより搬送される用紙Pの移動距離(搬送距離)を検出することができる。
ところで、搬送部40の駆動回路47に接続された搬送制御部50は、駆動回路47にモータ45に対する指令を入力して、搬送部40を構成するモータ45の回転を制御し、間接的に、給紙ローラ9b、搬送ローラ41、排紙ローラ43による用紙搬送の制御を実現する。この搬送制御部50は、主に、当該多機能装置1を統括制御するCPU51と、モータ45の回転速度や回転方向等を制御するASIC(Application Specific Integrated Circuit )53とからなる。
図4は、この搬送制御部50の構成を示した説明図である。以下では、画像形成処理(本処理)時に、用紙Pを搬送する際の制御に絞って説明する。そのため、図4では、画像形成処理時のモータ制御に必要な構成要素のみを示す。
上述したように画像形成処理時の用紙搬送は、用紙Pが副走査方向(用紙搬送方向)に所定量ずつ順次紙送りされることにより実現される。具体的には、往復移動可能な記録ヘッド15によって主走査方向に一パス分の記録がなされると、次パスを記録するために用紙Pが副走査方向に所定量(一パス分の搬送距離Dsであって画像形成領域RGの搬送方向の幅に対応する距離)紙送りされて停止し、そのパスにおいて記録ヘッド15による主走査方向の記録がなされる。それが終了すると、更に次パスを記録するために再び用紙Pが副走査方向に所定量紙送りされて停止し、記録ヘッド15による主走査方向への記録がなされる。つまり、副走査方向への所定量の紙送りが、用紙Pへの記録が完了するまで順次繰り返されるのである。
以下では、搬送制御部50のASIC53が内蔵する駆動用信号生成部55からの各種指令を受ける駆動回路47の構成を説明し、その後に、搬送制御部50(特にASIC53)の構成について、図4に基づき説明する。
駆動回路47の構成は、図5(a)に示す通りである。駆動回路47は、駆動用信号生成部55にて生成された駆動指令を受けてその動作を開始し、駆動用信号生成部55からの駆動方向指令に応じた駆動方向(モータ45を回転すべき方向)にてモータ45を回転させる。また、モータ45の回転量の制御は、駆動用信号生成部55からの目標電流指令に基づいて行われる。即ち、DCモータ駆動用IC47aの内部には、Hブリッジ回路が形成されており、駆動用信号生成部55からの目標電流指令に基づいてそのHブリッジ回路を構成する各スイッチング素子(S1〜S4)のスイッチング動作が制御される。尚、図5(b)は、モータ45及びDCモータ駆動用IC47aの等価回路を示す図である。
ASIC53に設けられた駆動用信号生成部55は、このように構成された駆動回路47に対して、起動設定レジスタRS1の設定値に基づく駆動指令及び駆動方向指令を入力する。また、この駆動用信号生成部55は、ASIC53内の制御部60にて生成される操作量u(本実施例では目標電流値)に基づいて、目標電流指令(制御信号)を生成し、これを駆動回路47に入力する。
尚、上記駆動用信号生成部55、エンコーダエッジ検出部56、位置カウンタ57、周期カウンタ58、各種信号処理部59、制御部60等からなるASIC53内の各部は、ASIC53が備えるクロック生成部CLKから発生するクロック信号であって、エンコーダ49からのパルス信号よりも十分に短い周期のクロック信号に基づいて動作する。
エンコーダエッジ検出部56は、エンコーダ49からのパルス信号を取り込んでそのパルス信号のエッジ(例えば立ち上がりエッジ又は立ち下がりエッジのいずれか、若しくはその両方など)を検出するものである。位置カウンタ57は、このエンコーダエッジ検出部56により検出されたエッジを、カウントすることによって搬送ローラ41の回転量を、カウント値yとして検出する。
また、周期カウンタ58は、エンコーダエッジ検出部56により検出されたエッジ間の時間(周期)をカウントする。その他、各種信号処理部59は、エラー処理やCPU51に対する割込み信号出力などを行うものである。また、制御部60は、ASIC53が備える動作モード設定レジスタ群RSの各値、及び位置カウンタ57のカウント値y等に基づいて、駆動用信号生成部55に入力する操作量uを算出し、用紙搬送に関するモータ45のフィードバック制御を行う。
図6は、ASIC53の制御部60が備えるフィードバック演算処理部60aの構成を表すブロック図である。図6に示すように、フィードバック演算処理部60aは、位置カウンタ57から得られるエンコーダ49のパルス信号のカウント値yが、目標位置演算部601で算出された目標位置xと一致するようにフィードバック制御をするものであり、目標位置演算部601と、フィードフォワード制御部603と、フィードバック制御部605と、目標搬送速度設定部607と、第1加算器ADD1と、第2加算器ADD2とを備える。
尚、ASIC53に設けられた位置カウンタ57は、一パス分の紙送り(搬送処理)が開始される度に、カウント値yをリセットする構成にされている。このため、位置カウンタ57からは、カウント値yとして、一パス分の搬送制御実行時における搬送ローラ41の回転量が得られる。一パス分の搬送制御実行時における搬送ローラ41の回転量は、一パス分の搬送制御実行時における用紙Pの搬送量に略一致するため、カウント値yは、一パス分の搬送制御の開始時に搬送開始地点GSに位置する用紙Pの地点を基準とした搬送開始地点GSからの搬送距離(搬送位置)を表す値として解釈することができる。
フィードバック演算処理部60aを構成する目標搬送速度設定部607は、搬送開始時から規定時間が経過する時刻T1までに実現されるべき目標搬送速度である第1目標搬送速度v1と、規定時間経過後から、1パス分の搬送が終了する時刻T2までに実現されるべき目標搬送速度である第2目標搬送速度v2と、に基づいて、1パス分の搬送制御における目標搬送速度v(t)を、目標位置演算部601及びフィードフォワード制御部603に入力する(図7(a)参照)。尚、変数tは、時間を表す変数である。
目標位置演算部601は、この目標搬送速度v(t)に基づいて、演算タイミングが到来する毎に、目標位置x(t)を設定する。演算タイミングは、演算タイミング設定レジスタRS10が保持する演算周期Tsの値により決定付けられる。尚、目標位置x(t)は、搬送ローラ41及び排紙ローラ43の目標回転量を示すものであり、基本的には、用紙Pの目標搬送位置に一致する。
フィードフォワード制御部603は、目標搬送速度設定部607にて設定された目標搬送速度v(t)に基づいて、搬送部40が設計値通りの動作をする場合に、目標位置x(t)まで搬送ローラ41及び排紙ローラ43を回転させるための(即ち、目標位置x(t)まで用紙Pを搬送するための)モータ45に対する操作量u1(t)を、用紙Pが1パス分の搬送距離Ds搬送されて搬送(モータ駆動)が終了するまでの期間、演算タイミング毎に逐次演算する。
例えば、目標搬送速度v(t)と目標位置演算部601で演算される目標位置x(t)との関係が、伝達関数F1(s)で表され、搬送部40が設計値通りの動作をする場合操作量u1(t)と回転量x(t)との関係が、伝達関数P(s)で表されるとき、フィードフォワード制御部603では、伝達関数F2(s)=F1(s)/P(s)にて、目標搬送速度v(t)から、操作量u1(t)が求められる。
尚、ASIC53には、目標搬送速度v(t)から目標位置x(t)を導出する際の演算式を構成するパラメータαの値を保持する目標軌跡設定レジスタRS6が用意されており、フィードバック演算処理部60aの動作時には、目標軌跡設定レジスタRS6の値が取り出されて、この値により目標位置演算部601での伝達特性が決定される。
また、ASIC53には、目標搬送速度v(t)から操作量u1(t)を導出する際の演算式を構成するパラメータα,βの値を保持するフィードフォワード制御設定レジスタRS7が用意されており、フィードバック演算処理部60aの動作時には、フィードフォワード制御設定レジスタRS7の値が取り出されて、この値によりフィードフォワード制御部603での伝達特性が決定される。
一方、第1加算器ADD1は、上記目標位置演算部601で算出された目標位置x(t)と、位置カウンタ57のカウント値yとの偏差Θ=x−yを求め、この値Θをフィードバック制御部605に入力する。フィードバック制御部605は、この第1加算器ADD1で算出された偏差Θに基づいて、操作量の補正量u2(t)を算出し、これを第2加算器ADD2へ入力する。尚、この伝達特性は、上記目標位置演算部601及びフィードフォワード制御部603と同様に、ASIC53に用意された偏差Θから操作量u2(t)を導出する際の演算式を構成するパラメータγの値を保持するフィードバック制御設定レジスタRS8の値により決定付けられる。
第2加算器ADD2は、フィードフォワード制御部603の出力である操作量u1(t)と、フィードバック制御部605の出力であるu2(t)とを加算して、操作量u(t)を生成し、これを駆動用信号生成部55に入力する。尚、操作量u(t)は、モータ45に流すべき目標電流値を表す。但し、駆動回路47においては、実現可能な電流値に限界があるため、当該フィードバック演算処理部60aでは、第2加算器ADD2が、ASIC53が備える制御出力上限設定レジスタRS11に設定された上限値を超える操作量uを演算した場合、これを上限値にして出力する。
このようにして1パス分の搬送制御は実現される。即ち、1パス分の搬送制御では、上記のように演算された操作量uが駆動用信号生成部55に入力されて、この操作量uに基づき、第1目標搬送速度が時刻T1にて実現され及び第2目標搬送速度が時刻T2までに実現されるように搬送部40が動作し、用紙Pが1パス分搬送される。即ち、搬送開始地点GSに位置する用紙Pの基準点が画像形成地点GPに搬送される。
ここで、上記フィードバック演算処理部60aにより、モータ45を駆動して搬送ローラ41を動作させたときの各種応答について説明する。図7(b)は、同図(a)に示す目標搬送速度v(t)を設定した場合に実現される搬送ローラ41及び排紙ローラ43の回転速度(用紙Pの搬送速度)の軌跡を表すグラフであり、図7(c)は、搬送ローラ41の回転量(位置カウンタ57によるカウント値y)の軌跡を表すグラフである。また、図8は、そのときの操作量uの時間変化を表すグラフである。
図8に示すように、操作量u(目標電流値)は、モータ45の回転駆動開始後、一旦正方向に増大してその後負側に変化し、最終的には「0」付近の極めて小さい値に収束する。操作量uがこのように変化することにより、搬送ローラ41の回転量(詳細には位置カウンタ57によるカウント値y)は、図7(c)に示すように、徐々に増加していって停止位置rに到達する。また、搬送ローラ41の回転速度は、図7(b)に示すように、回転駆動開始直後に一旦増加して、その後再び減少して次第に「0」に収束する。
ところで、当該多機能装置1では、画像形成処理時においても用紙Pの後端側(即ち搬送方向上流側の端部)がUターンパス11に残留する構造であることから、画像形成処理開始直後において用紙PがU字状に変形している場合と、画像形成処理終了直前において用紙Pの後端側がUターンパス11を通過し変形が解けた後では、搬送時に用紙Pに及ぶ負荷が変化する。
また、当該多機能装置1では、画像形成処理の前半期間において、搬送ローラ41及び排紙ローラ43の回転力を用紙Pに作用させ、用紙Pを搬送するが、後半期間においては、用紙Pの後端縁が搬送ローラ41とピンチローラ42との接点を通過するため、排紙ローラ43の回転力のみを用紙Pに作用させ、用紙Pを搬送する。この際には、搬送ローラ41及びピンチローラ42の挟持により用紙Pに作用していた負荷が解かれるため、上記前半期間及び後半期間では、用紙Pに及ぶ負荷が変化する。また、搬送ローラ41とピンチローラ42との接点から用紙Pの後端縁が抜ける際には搬送ローラ41の回転に伴って搬送方向下流側に用紙Pを弾きとばす力が加わる。
以上のことから、当該多機能装置1において、1パス分の搬送制御を複数回行って画像形成処理を実行する際に、常に同じ目標搬送速度を設定すると、1パス分の搬送制御にて、用紙Pの基準点を、搬送開始地点GSから画像形成地点GPに搬送する際に、画像形成地点GPに精度よく用紙Pを搬送して停止させることができない。
即ち、当該多機能装置1においては、画像形成処理スピードの観点から、高速に用紙Pを搬送する。よって、用紙Pの停止時に、モータ45を短絡させて、モータ45による搬送ローラ41及び排紙ローラ43の駆動を停止しても、図9に示すように、直ちに搬送ローラ41及び排紙ローラ43は停止せず慣性で微量に回転し、これに伴い用紙Pも慣性にて微量に搬送方向下流側に移動する(移動量Δ)。
この際には、モータ45の短絡時における回転速度(搬送速度)や、用紙Pに作用する負荷の量に応じて用紙Pの移動量Δが変化する。従って、負荷が変動する際には、フィードバック演算処理部60aに同一の目標搬送速度v(t)を設定して制御を行わせても、用紙Pの搬送を開始してから用紙Pが実際に停止するまでの距離が変化し、その搬送開始地点GSを基準とした用紙Pの地点(基準点)を、精度よく画像形成地点GPに搬送することができないのである。尚、図9は、慣性による移動量Δを表す説明図である。
そこで、当該多機能装置1には、ASIC53内に、位置累積カウンタ71と、区間判定部73と、目標搬送速度選択部75と、第2区間設定レジスタRS2と、第3区間設定レジスタRS3と、区間毎の第1目標搬送速度の設定値を保持する第1目標速度設定レジスタRS4と、区間毎の第2目標搬送速度の設定値を保持する第2目標速度設定レジスタRS5と、を設けた。
位置累積カウンタ71は、位置カウンタ57のカウント値yに基づいて、画像形成処理が開始されてからのエンコーダエッジ検出部56によるエッジの検出回数をカウントし、このカウント値Yを出力する。
一方、区間判定部73は、位置累積カウンタ71のカウント値Yと、第2区間設定レジスタRS2が保持する第1区間と第2区間との境界を表す値AR12と、第3区間設定レジスタRS3が保持する第2区間と第3区間との境界を表す値AR23と、に基づいて、各1パス分の搬送制御時における用紙Pの搬送区間(搬送開始地点GS上に位置する用紙Pの基準点が属する用紙Pの区画)を判定する。
具体的に、本実施例では、図10に示すようにして用紙Pを分割し、第1〜第3区間を決定している。そして、決定した第2区間の始点に対応するカウント値Yを、第2区間設定レジスタRS2に設定し、決定した第3区間の始点に対応するカウント値Yを、第3区間設定レジスタRS3に設定している。
図10(a)は、用紙Pの第1区間を表す説明図、同図(b)は、第2区間を表す説明図、同図(c)は、第3区間を表す説明図である。本実施例では、搬送ローラ41とピンチローラ42との接点から、用紙搬送方向上流側を正とした用紙Pの後端縁(上流側の端縁)までの距離Dpが、1パス分の搬送距離Dsと誤差δとの和Ds+δより大きくなる用紙Pの区間を、第1区間とした。但し、誤差δは、位置累積カウンタ71のカウント値Yが示す用紙Pの位置と用紙Pの実位置との最大誤差を表すものである。即ち、本実施例では、第1区間として、用紙Pの1パス分の搬送制御期間中継続して搬送ローラ41から用紙Pに駆動力が作用し、搬送ローラ41との接点を用紙Pの後端縁が通過しない区間を設定した。
また、本実施例では、搬送ローラ41とピンチローラ42との接点から、用紙Pの後端縁までの距離Dpが、関係式Ds+δ≧Dp≧−δを満足する用紙Pの区間を、第2区間とした。そして、Dp=Ds+δに対応する位置累積カウンタ71のカウント値Yを、第2区間設定レジスタRS2に設定するようにした。即ち、本実施例では、値AR12として、用紙Pの搬送方向の長さLとした場合の距離L−Dp(Dp=Ds+δ)に対応するカウント値Yを設定することにより、第2区間として、用紙Pの搬送開始時に搬送ローラ41との接点で用紙Pへの駆動力が作用し、1パス分の搬送制御期間中に搬送ローラ41との接点を用紙Pの後端縁が通過する可能性のある用紙Pの区間を設定するようにした。
さらに、本実施例では、搬送ローラ41とピンチローラ42との接点から、用紙Pの後端縁までの距離Dpが、関係式Dp<−δを満足する用紙Pの区間を、第3区間とし、Dp=−δに対応する位置累積カウンタ71のカウント値Yを、第3区間設定レジスタRS3の値AR23とした。この第3区間は、1パス分の搬送制御期間中に継続して排紙ローラ43との接点で用紙Pに駆動力が作用し、搬送ローラ41側では用紙Pに駆動力が作用しない用紙Pの区間である。
本実施例の目標搬送速度選択部75は、この区間判定部73の判定結果に基づいて、第1目標速度設定レジスタRS4が保持する第1区間で設定されるべき第1目標搬送速度の値v11、第2区間で設定されるべき第1目標搬送速度の値v12、第3区間で設定されるべき第1目標搬送速度の値v13のうち、区間判定部73にて判定された区間の値を選択し、選択した値を、フィードバック演算処理部60aに対する第1目標搬送速度v1の設定値として制御部60に入力する。
さらに、目標搬送速度選択部75は、区間判定部73の判定結果に基づいて、第2目標速度設定レジスタRS5が保持する第1区間で設定されるべき第2目標搬送速度の値v21、第2区間で設定されるべき第2目標搬送速度の値v22、第3区間で設定されるべき第2目標搬送速度の値v23のうち、区間判定部73にて判定された区間の値を選択し、選択した値を、フィードバック演算処理部60aに対する第2目標搬送速度v2の設定値として制御部60に入力する。
即ち、本実施例の多機能装置1では、目標搬送速度選択部75の動作によって、用紙Pの搬送区間に応じた第1目標搬送速度及び第2目標搬送速度が夫々独立に、フィードバック演算処理部60aに設定され、これにより、搬送ローラ41及び排紙ローラ43は、1パス分の搬送制御毎(紙送り毎)に、区間に応じた回転速度で回転して用紙Pを搬送し、用紙Pは、その回転速度に対応する速度で、画像形成地点GPに搬送される。
従って、この多機能装置1によれば、搬送ローラ41及び排紙ローラ43により用紙Pが駆動される画像形成処理の前半期間(第1,2区間)と、排紙ローラ43のみにより用紙Pが駆動される画像形成処理の後半期間(第3区間)とで、用紙Pに及ぶ負荷が変化することにより、慣性による移動量Δが変化して、用紙Pの基準点を画像形成地点GPに精度よく停止させることができなくなるのを防止することができる。
また、搬送ローラ41とピンチローラ42との接点から用紙Pの後端縁が抜ける際には、上述したように、搬送ローラ41の回転に伴って搬送方向下流側に用紙Pが弾きとばされるが、本実施例では、第1区間と第2区間とで目標搬送速度を変更するので、第2区間において用紙Pの基準点を画像形成地点GPに精度よく搬送して停止させることができる。もちろん、このように区間毎に目標搬送速度を変更しなくとも、常に低速で用紙Pを搬送すれば、慣性による移動量Δが小さくなるので高精度な搬送制御を実現することが可能である。しかし、本実施例のように区間毎に目標搬送速度を設定すれば、高速でも高精度な搬送制御が実現可能な区間については、高速に用紙Pを搬送することができるので、本実施例によれば、高精度且つ高速に用紙搬送を実現することができる。
その他、当該多機能装置1では、用紙PがU字状に変形している場合(第1区間)と、用紙Pの後端側がUターンパス11を通過し変形が解けた場合(第2,3区間)とで、目標搬送速度を変更するので、用紙Pの変形等によって搬送時の負荷が変化しても、用紙Pの基準点を画像形成地点GPに精度よく搬送することができる。
尚、第1目標速度設定レジスタRS4及び第2目標速度設定レジスタRS5への登録値は、機構特性・用紙特性等を考慮に入れつつ決定されるため、ここで具体的な値を示すことはできないが、当該多機能装置1については、例えば、図11に示すようにして設定することができる。尚、図11は、各区間毎の第1目標搬送速度及び第2目標搬送速度の設定例を示した表である。図11で示す「高め」「低め」とは、区間に関係なく一律な第1目標搬送速度及び第2目標搬送速度を設定する場合の各値を基準値として、高いか低いかを示す表現である。
図11に示すように、多機能装置1では、例えば、第1区間の第1目標搬送速度及び第2目標搬送速度を基準値に対して「高め」に設定するとよい。また、当該多機能装置1では、第2区間の第1及び第2目標搬送速度を基準値に対して「低め」に設定し、第3区間の第1目標搬送速度を「高め」に設定し、第2目標搬送速度を「低め」に設定するとよい。その他、上記の組み合わせに限定されず、装置の特性によっては、第1目標搬送速度を「低め」に設定し、第2目標搬送速度を「高め」に設定することなども考えられる。
以上には、1パス分の搬送制御の際のASIC53の動作について説明したが、当該多機能装置1では、CPU51にて、給紙処理、画像形成処理、排紙処理等の主制御が行われる。図12は、CPU51が実行する主制御処理を表すフローチャートである。この主制御処理は、画像形成指示が、多機能装置1に接続されたパーソナルコンピュータ(PC)や操作パネル部29等からCPU51に入力されると、CPU51にて実行される。
主制御処理が開始されると、ASIC53に対し、給紙動作に係るレジスタ設定等が、CPU51により実行される(S100)。これにより、ASIC53では、給紙動作に係る処理が実行されて、搬送部40では、用紙Pがレジスト位置に搬送される(給紙処理)。この給紙処理が終了すると、次に画像形成処理が実行される(S200)。
画像形成処理が開始されると、CPU51により初期搬送処理が実行されて、ASIC53の制御に基づき、用紙Pの描画エリアの始点が画像形成地点GPに搬送される(S210)。この処理が終了すると、CPU51により1パス分の画像形成処理が実行されて、キャリッジが主走査方向に動作し、その際に記録ヘッド15からインクが噴射されて、用紙Pに1パス分の画像が形成される(S220)。
この処理が終了すると、用紙Pの終点までの画像形成が終了したか否かがCPU51により判断され(S230)、終了してないと判断されると(S230でNo)、CPU51により搬送処理が実行されて(S240)、次パスの領域が画像形成領域RGに搬送され(即ち、搬送開始地点GSに位置する用紙Pの基準点が画像形成地点GPに搬送され)、この後に、S220にて1パス分の画像形成処理が実行される。
一方、S230にて用紙Pの終点までの画像形成が終了したと判断されると(S230でYes)、CPU51により排紙処理が実行されて、ASIC53の制御に基づき、用紙Pが排紙部21に排紙される(S300)。
尚、図13は、S240にて実行される搬送処理を表すフローチャートである。搬送処理では、初めに、ASIC53に対する初期処理が実行される(S241)。この初期処理では、動作モード設定レジスタ群RSを構成する各レジスタの設定等がなされる。この処理が終了すると、CPU51の動作により、CPU51からASIC53に対して停止割込み許可が発行される(S243)。これにより、ASIC53は、停止割り込み信号を出力可能な状態になる。
尚、停止割込み許可を受けたASIC53は、1パス分の搬送制御によって、目標停止位置設定レジスタRS9に設定された目標停止位置rに、用紙Pが停止する毎に(即ち、位置カウンタ57のカウント値yが目標停止位置r以上となる度に)、その状態を各種信号処理部59で検知して、停止割り込み信号をCPU51に入力する。また、位置カウンタ57のカウント値yが目標停止位置rを越えなくとも、位置カウンタ57のカウント値yが一定時間変化しなければ、同じく停止割込み信号をCPU51に入力する。尚、目標停止位置設定レジスタRS9に設定される目標停止位置rは、1パス分の搬送距離Dsに相当する値である。
S243での処理が終了すると、CPU51によりASIC53に対して起動設定がなされる(S245)。即ち、S245では、CPU51による起動設定レジスタRS1の設定を契機として、ASIC53側で、区間判定、目標搬送速度の選択や操作量uの演算等が開始され、モータ45の駆動、延いては搬送ローラ41及び排紙ローラ43の回転駆動による1パス分の用紙搬送が開始される。尚、起動設定後に開始されるモータ45の制御(1パス分の搬送制御:図14参照)は、基本的にASIC53により行われ、CPU51は、S247にて停止割込み信号の待機を行う。
そして、ASIC53から停止割込み信号が出力されると、CPU51により停止割込みフラグがクリアされて、以後停止割込み信号が入ってこないよう、停止割込みについての割込みマスク処理が実行される。尚、この割込み信号受付後には、上述したように1パス分の画像形成処理がCPU51により実行される(S220)。
図14は、ASIC53により実行される1パス分の搬送制御処理を表すフローチャートである。ASIC53によるモータ制御(1パス分の搬送制御)は、上述したようにハードウェアの動作としてなされるものであるが、ここでは、ハードウェアの動作をフローチャートに置き換えて説明する。
起動設定されて、1パス分の搬送制御の実行を開始すると、ASIC53は、用紙Pの搬送区間を判定する(S510)。ここでは、ASIC53の区間判定部73が動作し、位置累積カウンタ71のカウント値Yが第2区間設定レジスタRS2の値AR12未満であると、区間判定部73からは判定結果として第1区間を示す信号が出力され、目標搬送速度選択部75では、第1目標速度設定レジスタRS4における第1区間の値v11が第1目標搬送速度v1に設定されると共に、第2目標速度設定レジスタRS5における第1区間の値v21が第2目標搬送速度v2に設定される(S520)。
一方、位置累積カウンタ71のカウント値Yが第2区間設定レジスタRS2の値AR12以上であって第3区間設定レジスタRS3の値AR23未満であると、区間判定部73からは判定結果として第2区間を示す信号が出力されて、目標搬送速度選択部75では、第1目標速度設定レジスタRS4における第2区間の値v12が第1目標搬送速度v1に設定されると共に、第2目標速度設定レジスタRS5における第2区間の値v22が第2目標搬送速度v2に設定される(S530)。
その他、位置累積カウンタ71のカウント値Yが第3区間設定レジスタRS3の値AR23以上であると、区間判定部73からは判定結果として第3区間を示す信号が出力されて、目標搬送速度選択部75では、第1目標速度設定レジスタRS4における第3区間の値v13が第1目標搬送速度v1に設定されると共に、第2目標速度設定レジスタRS5における第3区間の値v23が第2目標搬送速度v2に設定される(S540)。
これらの処理が終了すると、ASIC53は、モータ45の駆動制御を開始する(S550)。ここでは、フィードバック演算処理部60aが動作して、目標搬送速度選択部75により設定された第1目標搬送速度v1及び第2目標搬送速度v2に基づき、目標搬送速度v(t)が決定され、この目標搬送速度v(t)に対応する速度及び回転量で、搬送ローラ41及び排紙ローラ43が回転し、それに対応する速度で用紙Pが搬送される。フィードバック演算処理部60aによる操作量uの演算、それに基づくモータ45の制御は、1パス分の搬送が終了しモータ45が短絡されるまで行われる。
短絡後、回転にブレーキがかかりモータ45の回転が停止した際には、基本的に、搬送ローラ41及び排紙ローラ43の回転量が、目標停止位置rとなる。即ち、用紙Pが1パス分の搬送距離Ds移動し、搬送制御前に搬送開始地点GSに配置されていた用紙Pの基準点が画像形成地点GPに到達する。
そして、モータ45の回転と共に搬送ローラ41及び排紙ローラ43の回転が停止すると(S560でYes)、ASIC53は、停止処理を行う(S570)。この際には、停止割込み信号をCPU51に入力する。この後、ASIC53は、1パス分の搬送制御を終了する。
以上、本実施例の多機能装置1の構成について説明したが、当該多機能装置1では、用紙サイズ・種類等を選択することができるため、CPU51により実行される画像形成処理では、用紙サイズ・種類毎に、第2区間設定レジスタRS2、第3区間設定レジスタRS3、第1目標速度設定レジスタRS4、第2目標速度設定レジスタRS5への登録値が切り替えられる。これを実現するため、多機能装置1には、図示しないROMに、用紙サイズ毎の上記登録値が記憶されている。
また、以上には、区間毎に設定されるべき第1目標搬送速度及び第2目標搬送速度の値をレジスタに登録する例を示したが、上記区間を更に細分化する場合には、レジスタの値に基づいて演算を行うことにより、各区間において採用する第1及び第2目標搬送速度を導出する構成にされてもよい(実施例2)。
図15は、変形例の搬送制御部50’の構成を示したブロック図である。また、図16は、変形例の搬送制御部50’が備えるASIC53’により実現される1パス分の搬送制御処理を表すフローチャートである。
変形例の搬送制御部50’におけるASIC53’は、図4に示したASIC53において、目標搬送速度選択部75が、目標選択部77に置き換えられ、更に目標搬送速度演算部79が付加されたものである。また、第1目標速度設定レジスタRS4’及び第2目標速度設定レジスタRS5’に対しても変更が加えられている。
変形例のASIC53’における目標搬送速度演算部79は、目標選択部77において設定された変数va1,c1,d1の各値に基づいて、制御部60のフィードバック演算処理部60aに設定する第1目標搬送速度v1を演算し、これを制御部60に入力すると共に、目標選択部77において設定された変数va2,c2,d2の各値に基づいて、制御部60のフィードバック演算処理部60aに設定する第2目標搬送速度v2を演算し、これを制御部60に入力する構成にされたものである。
具体的に、目標搬送速度演算部79は、式(1)に対応する演算を行って、第1目標搬送速度v1を設定し、式(2)に対応する演算を行って、第2目標搬送速度v2を設定する。下記変数Yは、位置累積カウンタ71のカウント値Yである。
v1=va1・(Y−c1)+d1 …(1)
v2=va2・(Y−c2)+d2 …(2)
第1目標速度設定レジスタRS4’には、第1〜第3区間の各区間毎に、変数(va1,c1,d1)に設定すべき値が記憶されており、第1区間については、値(va11,c11,d11)が記憶され、第2区間については、値(va12,c12,d12)が記憶され、第3区間については、値(va13,c13,d13)が記憶されている。
また、第2目標速度設定レジスタRS5’には、第1〜第3区間の各区間毎に、変数(va2,c2,d2)に設定すべき値が記憶されており、第1区間については、値(va21,c21,d21)が記憶され、第2区間については、値(va22,c22,d22)が記憶され、第3区間については、値(va23,c23,d23)が記憶されている。
変形例のASIC53’における目標選択部77は、区間判定部73にて、用紙Pの搬送区間が第1区間であると判定されると、その判定結果に従い、第1目標速度設定レジスタRS4’に記憶された第1区間についての値(va11,c11,d11)を、変数(va1,c1,d1)に設定する(即ち、va1=va11,c1=c11,d1=d11)。また、第2目標速度設定レジスタRS5’に記憶された第1区間についての値(va21,c21,d21)を、変数(va2,c2,d2)に設定する(即ち、va2=va21,c2=c21,d2=d21)。
また、目標選択部77は、区間判定部73にて、用紙Pの搬送区間が第2区間であると判定されると、第1目標速度設定レジスタRS4’に記憶された第2区間についての値(va12,c12,d12)を、変数(va1,c1,d1)に設定する(即ち、va1=va12,c1=c12,d1=d12)。また、第2目標速度設定レジスタRS5’に記憶された第2区間についての値(va22,c22,d22)を、変数(va2,c2,d2)に設定する(即ち、va2=va22,c2=c22,d2=d22)。
その他、目標選択部77は、区間判定部73にて、用紙Pの搬送区間が第3区間であると判定されると、第1目標速度設定レジスタRS4’に記憶された第3区間についての値(va13,c13,d13)を、変数(va1,c1,d1)に設定する(即ち、va1=va13,c1=c13,d1=d13)。また、第2目標速度設定レジスタRS5’に記憶された第3区間についての値(va23,c23,d23)を、変数(va2,c2,d2)に設定する(即ち、va2=va23,c2=c23,d2=d23)。
図16は、このASIC53’により実行される1パス分の搬送制御処理を表すフローチャートである。この搬送制御を開始すると、ASIC53’は、用紙Pの搬送区間を判定する(S610)。ここでは、ASIC53の区間判定部73が動作し、位置累積カウンタ71のカウント値Yが第2区間設定レジスタRS2の設定値AR12未満であると、区間判定部73からは判定結果として第1区間を示す信号が出力されて、目標選択部77では、va1=va11,c1=c11,d1=d11,va2=va21,c2=c21,d2=d21が設定される。そして、目標搬送速度演算部79では、第1目標搬送速度v1として、v1=va11・(Y−c11)+d11が設定され、第2目標搬送速度v2として、v2=va21・(Y−c21)+d21が設定される(S620)。
一方、位置累積カウンタ71のカウント値Yが第2区間設定レジスタRS2の設定値AR12以上であって第3区間設定レジスタRS3の設定値AR23未満であると、区間判定部73からは判定結果として第2区間を示す信号が出力されて、目標選択部77では、va1=va12,c1=c12,d1=d12,va2=va22,c2=c22,d2=d22が設定される。そして、目標搬送速度演算部79では、第1目標搬送速度v1として、v1=va12・(Y−c12)+d12が設定され、第2目標搬送速度v2として、v2=va22・(Y−c22)+d22が設定される(S630)。
その他、位置累積カウンタ71のカウント値Yが第3区間設定レジスタRS3の設定値AR23以上であると、区間判定部73からは判定結果として第3区間を示す信号が出力されて、目標選択部77では、va1=va13,c1=c13,d1=d13,va2=va23,c2=c23,d2=d23が設定される。そして、目標搬送速度演算部79では、第1目標搬送速度v1として、v1=va13・(Y−c13)+d13が設定され、第2目標搬送速度v2として、v2=va23・(Y−c23)+d23が設定される(S640)。
これらの処理が終了すると、ASIC53’は、モータ45の駆動制御を開始する(S650)。ここでは、フィードバック演算処理部60aが動作して、目標搬送速度演算部79により設定された第1目標搬送速度v1及び第2目標搬送速度v2に基づく目標搬送速度v(t)が設定され、この目標搬送速度v(t)に対応する速度及び回転量で、搬送ローラ41及び排紙ローラ43が回転する。このフィードバック演算処理部60aによる操作量uの演算、それに基づくモータ45の制御は、1パス分の搬送が終了しモータ45が短絡されるまで行われる。
そして、モータ45の回転と共に搬送ローラ41及び排紙ローラ43の回転が停止すると(S660でYes)、ASIC53’は、停止処理を行う(S670)。この際には、停止割込み信号をCPU51に入力する。この後、ASIC53’は、1パス分の搬送制御を終了する。
以上、変形例の搬送制御部50’の構成について説明したが、変形例によれば、搬送制御部50と比較して、より詳細な目標搬送速度を設定することができる。従って、Uターンパス11を用紙Pが移動する際において変化する用紙Pの負荷の変動に、詳細に対応することができ、各搬送制御において、より高精度に、搬送開始地点GSに位置する用紙Pの基準点を画像形成地点GPに搬送して停止させることができる。
尚、本発明の搬送装置は、搬送部40に相当し、搬送制御装置は、搬送制御部50,50’に相当する。また、検出手段は、エンコーダ49及びエンコーダエッジ検出部56並びに位置カウンタ57にて実現され、目標設定手段は、目標搬送速度選択部75、又は、目標選択部77及び目標搬送速度演算部79にて実現されている。また、操作量演算手段は、フィードバック演算処理部60aにて実現されている。その他、搬送制御手段は、駆動用信号生成部55にて実現され、区画判定手段は、区間判定部73にて実現されている。また、本発明の記憶手段は、第1目標速度設定レジスタRS4及び第2目標速度設定レジスタRS5に相当する。
その他、搬送路における上流側の駆動力の作用点は、搬送ローラ41との接点に相当し、下流側の駆動力の作用点は、排紙ローラ43との接点に相当する。また、本発明でいう「一対の回転体」は、搬送ローラ41及びピンチローラ42の組、排紙ローラ43及びピンチローラ44の組に相当する。その他、駆動手段は、モータ45の回転力を受けるベルトBL1,BL2にて実現されている。また、本発明の画像形成装置は、インクジェット式の記録ヘッド15に相当する。
また、本発明の搬送制御装置及び搬送システム並びに画像形成システムは、上記実施例に限定されるものではなく、種々の態様を採ることができる。
上記実施例では、ASIC53,53’にて、区間毎に第1目標搬送速度及び第2目標搬送速度を切替えるようにしたが、例えば、区間毎に、CPU51にて第1目標速度設定レジスタRS4及び第2目標速度設定レジスタRS5への登録値を切替えることで、本発明の構成を実現されてもよい。
また、本発明の搬送制御の手法は、給紙動作、排紙動作にも適用することができ、その他の搬送システムにも適用することができる。
本発明の画像形成システムが適用された多機能装置1の斜視図である。 多機能装置1の側断面図である。 搬送システムを構成する搬送部40及び搬送制御部50の説明図である。 搬送制御部50の構成を表すブロック図である。 駆動回路47の構成に関する説明図である。 フィードバック演算処理部60aの構成を表すブロック図である。 フィードバック演算処理部60aによって、モータ45を制御し搬送ローラ41を動作させたときの各種応答を表すグラフである。 操作量uの時間変化を表すグラフである。 慣性による移動量Δを表す説明図である。 第1区間〜第3区間の決定方法に関する説明図である。 第1目標搬送速度及び第2目標搬送速度の設定例を示した表である。 CPU51により実行される主制御処理を表すフローチャートである。 CPU51により実行される搬送処理を表すフローチャートである。 ASIC53により実行される1パス分の搬送制御処理を表すフローチャートである。 変形例の搬送制御部50’の構成を示したブロック図である。 変形例のASIC53’により実行される1パス分の搬送制御処理を表すフローチャートである。
符号の説明
1…多機能装置、2…ハウジング、3…給紙カセット、5…土手部、9…給紙部、9b…給紙ローラ、11…Uターンパス、11a…補助部、13…画像形成部、15…記録ヘッド、17…キャリッジ、19…プラテン、21…排紙部、29…操作パネル部、40…搬送部、41…搬送ローラ、42,44…ピンチローラ、43…排紙ローラ、45…モータ、47…駆動回路、47a…DCモータ駆動用IC、49…ロータリエンコーダ、50,50’…搬送制御部、51…CPU、53,53’…ASIC、55…駆動用信号生成部、56…エンコーダエッジ検出部、57…位置カウンタ、58…周期カウンタ、59…各種信号処理部、60…制御部、60a…フィードバック演算処理部、71…位置累積カウンタ、73…区間判定部、75…目標搬送速度選択部、77…目標選択部、79…目標搬送速度演算部、601…目標位置演算部、603…フィードフォワード制御部、605…フィードバック制御部、607…目標搬送速度設定部、ADD1,ADD2…加算器、BL1,BL2…ベルト、CLK…クロック生成部、P…用紙、RG…画像形成領域、GS…搬送開始地点、GP…画像形成地点、RS…動作モード設定レジスタ群、RS1…起動設定レジスタ、RS2…第2区間設定レジスタ、RS3…第3区間設定レジスタ、RS4,RS4’…第1目標速度設定レジスタ、RS5,RS5’…第2目標速度設定レジスタ、RS6…目標軌跡設定レジスタ、RS7…フィードフォワード制御設定レジスタ、RS8…フィードバック制御設定レジスタ、RS9…目標停止位置設定レジスタ、RS10…演算タイミング設定レジスタ、RS11…制御出力上限設定レジスタ

Claims (9)

  1. 入力される制御信号に従って動作し、その動作量に応じた駆動力を被搬送体に作用させて、前記被搬送体を、搬送路に沿って前記搬送路の上流から下流に搬送する搬送装置に接続され、前記搬送装置を制御することにより、前記搬送装置に、前記搬送路における搬送開始地点に配置された被搬送体の基準点を、前記搬送開始地点より搬送路下流に位置する搬送先地点まで搬送させる搬送制御装置であって、
    被搬送体の搬送量を検出する検出手段と、
    前記被搬送体の基準点を前記搬送開始地点から前記搬送先地点まで搬送する際の目標搬送速度を設定する目標設定手段と、
    前記検出手段の検出結果に基づいて、前記目標設定手段により設定された目標搬送速度に対応する速度で、前記被搬送体の基準点を前記搬送開始地点から前記搬送先地点まで搬送するのに必要な前記搬送装置に対する操作量を、逐次演算する操作量演算手段と、
    前記操作量演算手段により算出された前記操作量に対応した制御信号を、前記搬送装置に入力することにより、前記搬送装置に、前記被搬送体の基準点を、前記目標搬送速度に対応する速度で、前記搬送開始地点から前記搬送先地点まで搬送させる搬送制御手段と、
    前記被搬送体の基準点が属する前記被搬送体内の区画を判定する区画判定手段と、
    を備え、
    前記目標搬送速度は、前記搬送開始地点からの搬送が開始されてから、規定時間が経過するまでの期間に、目標とする第一目標搬送速度と、前記規定時間が経過してから、前記搬送が終了するまでの期間に目標とする第二目標搬送速度と、からなり、
    前記目標設定手段は、前記区画判定手段の判定結果に基づいて、前記目標搬送速度として、前記被搬送体の基準点が属する前記区画に対応した前記第一及び第二目標搬送速度を設定する構成にされると共に、当該第一及び第二目標搬送速度の夫々を、区画毎に独立に設定可能な構成にされていること
    を特徴とする搬送制御装置。
  2. 予め定められた前記被搬送体の区画毎に、前記被搬送体の基準点が、その区画に属する場合に、前記第一目標搬送速度として設定されるべき速度及び前記第二目標搬送速度として設定されるべき速度を表す情報を記憶する設定情報記憶手段、を備え、
    前記目標設定手段は、前記設定情報記憶手段が記憶する前記区画判定手段により判定された区画に対応する前記速度を表す情報に基づいて、前記第一及び第二目標搬送速度を設定することを特徴とする請求項1記載の搬送制御装置。
  3. 前記搬送装置に、前記被搬送体の基準点を、前記搬送開始地点から前記搬送先地点まで搬送させる処理を繰返し実行することにより、前記搬送装置に、前記搬送開始地点に初期配置された前記被搬送体の始点から、予め定められた前記被搬送体の終点までを、所定間隔毎に前記搬送先地点に搬送させると共に、前記処理を実行する際には、前記区画判定手段を作動させることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の搬送制御装置。
  4. 前記搬送装置は、前記搬送路の上流側及び下流側に、前記被搬送体に対する駆動力の作用点を有し、
    前記区画判定手段は、前記被搬送体の基準点が属する前記被搬送体内の区画が、その被搬送体の搬送開始時に前記上流側の作用点で前記被搬送体に駆動力が作用する区画である第一区画、及び、前記搬送開始時に前記下流側の作用点で前記被搬送体に駆動力が作用し、前記上流側の作用点では前記被搬送体に駆動力が作用しない区画である第二区画のいずれの区画であるかを判定することを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の搬送制御装置。
  5. 前記搬送装置は、前記搬送路の上流側及び下流側に、前記被搬送体に対する駆動力の作用点を有し、
    前記区画判定手段は、前記被搬送体の基準点が属する前記被搬送体内の区画が、その被搬送体の搬送期間中に前記上流側の作用点を前記被搬送体の上流側端縁が通過しない区画である非通過区画、及び、搬送期間中に前記上流側の作用点を前記被搬送体の上流側端縁が通過する可能性のある区画である通過区画のいずれの区画であるかを判定することを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の搬送制御装置。
  6. 前記搬送装置は、前記搬送路の上流側及び下流側に、前記被搬送体に対する駆動力の作用点を有し、
    前記区画判定手段は、前記被搬送体の基準点が属する前記被搬送体内の区画が、その被搬送体の搬送期間中継続して前記上流側の作用点で前記被搬送体に駆動力が作用し、前記上流側の作用点を前記被搬送体の上流側端縁が通過しない区画である第一区画、及び、その被搬送体の搬送開始時に前記上流側の作用点で前記被搬送体に駆動力が作用し、搬送期間中に前記上流側の作用点を前記被搬送体の上流側端縁が通過する可能性のある区画である第二区画、並びに、その被搬送体の搬送期間中継続して前記下流側の作用点で前記被搬送体に駆動力が作用し、前記上流側の作用点では前記被搬送体に駆動力が作用しない区画である第三区画のいずれの区画であるかを判定することを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の搬送制御装置。
  7. 請求項1〜請求項3のいずれかに記載の搬送制御装置と、
    前記搬送制御装置に接続され、前記搬送制御装置から入力される制御信号に従って動作し、その動作量に応じた駆動力を被搬送体に作用させて、前記被搬送体を、搬送路に沿って前記搬送路の上流から下流に搬送する搬送装置と、
    を備え、
    前記搬送装置は、搬送方向とは垂直な回転軸を有する回転体であって、互いに対向する一対の回転体を、一組又は複数組、前記搬送路に沿って備えると共に、前記一対の回転体の少なくとも一方を回転駆動するための駆動手段を備え、
    前記一対の回転体は、前記被搬送体を挟持して、前記被搬送体との接点を作用点とし、前記動作量としての回転量に応じた駆動力を、前記被搬送体に作用させることを特徴とする搬送システム。
  8. 請求項4〜請求項6のいずれかに記載の搬送制御装置と、
    前記搬送制御装置に接続され、前記搬送制御装置から入力される制御信号に従って動作し、その動作量に応じた駆動力を被搬送体に作用させて、前記被搬送体を、搬送路に沿って前記搬送路の上流から下流に搬送する搬送装置と、
    を備え、
    前記搬送装置は、搬送方向とは垂直な回転軸を有する回転体であって、互いに対向する一対の回転体を、前記搬送路の上流側及び下流側に備えると共に、前記上流側及び下流側に配置された一対の回転体の夫々について、前記一対の回転体の少なくとも一方を、回転駆動するための駆動手段を備え、
    前記一対の回転体は、前記被搬送体を挟持して、前記被搬送体との接点を作用点とし、前記動作量としての回転量に応じた駆動力を、前記被搬送体に作用させることを特徴とする搬送システム。
  9. 請求項7又は請求項8記載の搬送システムと、
    前記搬送システムにより搬送される前記被搬送体に対し、前記搬送先地点にて、画像を形成する画像形成装置と、
    を備えることを特徴とする画像形成システム。
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