JP4227555B2 - 画像形成方法 - Google Patents

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Description

本発明は、電子写真方法、静電記録法などを利用した記録方法に用いられる画像形成方法に関するものである。詳しくは、静電潜像担持体上に形成された静電潜像をトナーにより現像した後、転写材上に転写させて画像形成を行う複写機、プリンター、ファックスに用いられる画像形成方法に関するものである。
電子写真装置や静電記録装置等に用いられる画像形成方法において、電子写真感光体・静電記録誘電体等の感光体上に潜像を形成する方法についても様々な方法が知られている。
例えば、電子写真法では、潜感光体としての光導電性物質を利用した感光体上を所要の極性・電位に一様に帯電処理した後に、画像パターン露光を施すことにより電気的潜像を形成し、トナーを現像して顕像化し、これを紙などの転写媒体に転写・定着する方法が一般的である。
近年、低オゾン、低電力を達成できる感光体と接触する帯電装置が実用化されてきている。
しかしながら、接触部近傍の狭域放電により像担持体の表面の削れ量が大きく、接触式であるために帯電部材の表面が汚れて画像異常が生じやすい。また、帯電部材が導電性樹脂ゴムで構成されているため、放電による材質の劣化や抵抗の変動により帯電部材自体の寿命がコロナ帯電器に比べて短いなどの欠点も有している。特に近年、カートリッジ廃棄によって発生するゴミなどの環境問題や、コストダウン等に対する強い要望に答えるため、必然的に像担持体である感光体の寿命を延ばすことが必要となり、感光体の削れ量が少ないコロナ帯電器が再度見直されている。
一方、電子写真感光体は、電気的及び機械的特性の双方を満足するために、電荷発生層と電荷輸送層を積層した機能分離型の感光体として利用される場合が多い。当然のことながら、電子写真感光体には適用される電子写真プロセスに応じた感度、電気的特性、更には光学的特性を備えていることが要求される。特に繰り返し使用される感光体の表面には、帯電、画像露光、トナー現像、紙への転写、クリーニングといった様々な電気的、機械的外力が直接加えられるため、それらに対する耐久性が要求される。
具体的には、摺擦による表面の摩耗や傷の発生に対する耐久性、更には感度低下、電位低下等の電気特性の劣化に対する耐久性も要求される。
このような従来の電子写真感光体が有していた問題点を解決し、膜強度を高くすることによって耐摩耗性及び耐傷性を向上させることで高耐久な感光体、さらに、繰り返し使用時における残留電位の上昇等の感光体特性変化や劣化が非常に少なく、繰り返し使用する時も安定した性能を発揮することができる電子写真感光体として、硬化性樹脂を表面層に含有した感光体を用いることで達成されるという提案がなされている(例えば特許文献1参照)。
しかしながら、特に高湿環境での使用やプロセススピードが速い機械に用いた場合、これらの耐摩耗性の高い感光体は、感光体の削れが少ないために、表面に付着した帯電生成物を、例えばクリーニングブレードなどで、感光体の表面を削ることで除去させることが困難であるため、完全に取り除くことが出来ない。
これらの問題に対して、トナー中に研磨作用を有する粒子を添加し、前記の如き感光体表面に付着した帯電生成物を剥ぎ取ることによって改善させることがしられている。しかしながら従来用いられていた研磨粒子は粒径が大きく、粒度分布もブロードなため感光体表面を均一に研磨するには、トナーに多量に添加する必要があるが、多量に添加すると現像特性(特に飛散や反転かぶり、研磨粒子の蓄積)への問題が発生しやすかった。この点を改良したものとして、粒径を細かく疎粒を少なくしたチタン酸ストロンチウムを提案し、少量添加で優れた研磨効果がある無機微粉体を提案しているものもある(例えば特許文献2参照)。
特開2002−82469号公報 特開平10−10770号公報
粒径を細かく疎粒を少なくしたチタン酸ストロンチウムを少量添加することで優れた研磨効果がある無機微粉体を提案しているが、高湿環境での使用の場合、耐摩耗性の高い感光体を用いた場合には、帯電生成物の除去には不十分であった。
また、耐摩耗性の高い感光体を用いた場合、転写残トナーのクリーニング工程において、ブレードクリーニングを行った場合、帯電生成物の除去が難しいために感光体表面の滑り性が悪化し、ブレードがビビリ易く、それらの粒度が細かい研磨粒子がすりぬけやすくなり、かつ、ここに感光体のゴム的な挙動が作用するとクリーニングブレードとドラム間にトナー粒子、紙粉等の異物を挟み込んだりして一箇所に滞りやすく、これが連れまわってキズが発生し、感光体の寿命が感光体の前面の磨耗よりもすり抜けによる局所的なキズにより耐久性が低下する問題も生じた。さらには、放電生成物の堆積により感光体の滑りが悪化し、研磨粒子などの無機微粉体がすり抜ける事により、ブレード近傍部での粒子の滞留が無くなることで、ブレードと感光体との潤滑作用が低減し、ブレードが捲れたり、滑り性の悪化によってブレードへの負荷が高くなり、ブレードが欠けたり、ブレード自身が削れ、最終的にはすり抜けによる画像不良の発生の問題が生じる傾向にある。
また、耐摩耗性の高い感光体をコロナ放電によって帯電させた場合、ハーフトーン画像では周方向が白く抜ける白スジが発生した。これは、おそらく感光体上に外添剤などが付着することにより、表面抵抗が下がって画像流れがドラム周方向で起こっているためだと考えられる。
そこで、本発明の目的は、上述の如き問題点を解決した画像形成方法を提供することである。具体的には耐摩耗性の高い感光体を用い、転写残余のトナーを感光体上から除去させる工程において、簡易なクリーニング構成であるブレードクリーニングを用いても、白スジの原因物質である付着物を除去することが可能であり、感光体の傷、ブレードへの負荷を抑制し、トナー飛散によるコロナ帯電器汚染を防ぐことである。さらに高湿環境での使用、プロセススピードが速い機械に用いた場合でも、耐久性の高い画像形成方法を提供するものである。
上記目的は本発明の下記の構成を特徴とする画像形成方法により達成される。
(1)像担持体である支持体上に感光層と保護層を有する感光体にコロナ放電により帯電させる工程、帯電された感光体に、静電潜像を形成させる静電潜像形成工程と、トナー担持体上に担持させたトナーを前記静電潜像に転移させて可視化する現像工程と、像担持体上に形成されたトナー像を中間転写体を介して、または介さずに、転写材に転写する転写工程と、転写工程後に感光体上に残った転写残余トナーを感光体上から除去するクリーニング工程を少なくとも有する画像形成方法において、
該感光体の保護層表面は、25℃,湿度50%の環境下でビッカース四角錐ダイヤモンド圧子を用いて硬度試験を行い、最大荷重6mNで押し込んだ時のHU(ユニバーサル硬さ値)が150以上240以下(N/mm2)であり、かつ弾性変形率が44%以上65%以下であり、
該トナーが少なくとも結着樹脂及び着色剤を含有する着色粒子を有し、
さらに少なくとも該トナーには一次粒子の平均粒径が30nm以上120nm以下で、凝集体の粒径が600nm以上の粒子が0.5個数%以下であるペロブスカイト型結晶の無機微粉体が該着色粒子に対して0.2質量%以上4質量%以下外添してあり、
該無機微粉体中に一次粒子形状が概略立方体または直方体であるものが65個数%以上含有しており、
該無機微粉体のトナー中の遊離率が13以上32体積%以下であり、
該無機微粉体がチタン酸ストロンチウム又はチタン酸バリウムであり、
転写工程後に感光体上に残った転写残余トナーを感光体上から該無機微粉体が滞留しているクリーニングブレードにより除去する
ことを特徴とする画像形成方法。
)該無機微粉体が表面処理を施してあることを特徴とする(1)に記載の画像形成方法。
)該トナーが磁性体を含有する磁性トナーであることを特徴とする(1)、(2)に記載の画像形成方法。
)該感光体の保護層が電荷輸送物質を含有した硬化性樹脂により形成された保護層であることを特徴とする(1)〜()に記載の画像形成方法。
)該感光体の保護層が放射線を照射されることにより形成され、放射線を照射されることにより形成される該保護層が、連鎖重合性官能基を有する化合物を重合又は架橋することにより硬化した層である(1)乃至()のいずれかに記載の画像形成方法。
)該感光体にコロナ放電による帯電手段は、シールド内に放電ワイヤとグリッドを有するスコロトロン式コロナ帯電器であることを特徴とする(1)〜()に記載の画像形成方法。
本発明によれば、少なくとも像担持体である支持体上に感光層と保護層を有する感光体にコロナ放電により帯電させる工程、帯電された感光体に、静電潜像を形成させる静電潜像形成工程と、トナー担持体上に担持させたトナーを前記静電潜像に転移させて可視化する現像工程と、像担持体上に形成されたトナー像を中間転写体を介して、または介さずに、転写材に転写する転写工程、転写工程後に感光体上に残った転写残余トナーを感光体上から除去するクリーニング工程を有する画像形成方法において、該感光体の保護層表面は、25℃,湿度50%の環境下でビッカース四角錐ダイヤモンド圧子を用いて硬度試験を行い、最大荷重6mNで押し込んだ時のHU(ユニバーサル硬さ値)が150以上240以下(N/mm2)であり、かつ弾性変形率が44%以上65%以下である像担持体であって、該トナーが少なくとも結着樹脂及び着色剤を含有し、さらに該トナーには一次粒子の平均粒径が30nm以上170nm以下で、凝集体の粒径が600nm以上の粒子が1個数%以下であるペロブスカイト型結晶の無機微粉体が外添してあることを特徴とする画像形成方法により、耐久による摩耗量の少ない高耐久なドラムを用いた場合でも、ドラム表面に付着した放電生成物などをクリーニングブレード部で良好に掻き取ることが可能になり、そのため、ドラム表面の滑り性が確保されるので、クリーニングブレードの摩耗、欠けが低減され、また白すじ、ドラム傷の発生、帯電不良も抑制されるので、より簡易な構成でも高耐久な画像形成方法を提供することが可能となる。
次に、本発明の画像形成方法を添付図面を参照しながら以下に説明する。図1は、本発明の画像形成方法を実施するために用いることができる具体的な装置の一例を示す。
図1において、1は感光ドラムで、その周囲にコロナ帯電器6、現像器7、転写帯電ローラー8が設けられている。そして感光体1はコロナ帯電器6によって帯電される。そして、レーザー発生装置によりレーザー光Lを感光体1に照射する事によって露光される。感光体1上の静電潜像は現像器7によってトナーで現像され、転写材を介して感光体に当接された転写ローラー8により転写材1上へ転写される。トナー画像をのせた転写材は搬送ガイドを経て定着器3へ運ばれ転写材上に定着される。また、一部感光体上に残されたトナーは感光体に接触するクリーニング弾性ブレード4により感光体表面上から除去される画像形成方法である。
本発明の特徴は図1で示す感光体1が、ユニバーサル硬さ値HUが150以上240以下(N/mm2)であり、かつ弾性変形率が44%以上65%以下の保護層を有し、トナーが少なくとも結着樹脂及び着色剤を含有し、さらに少なくとも粒子形状が概略立方体または直方体である一次粒子の平均粒径が30nm以上170nm以下であり、凝集体の粒径が600nm以上の粒子が1個数%以下であるペロブスカイト型結晶の無機微粉体を含有したことである。
〔感光体製造方法〕
本発明で用いる表面が25℃,湿度50%の環境下でビッカース四角錐ダイヤモンド圧子を用いて硬度試験を行い、最大荷重6mNで押し込んだ時のHU(ユニバーサル硬さ値)が150N/mm2以上240N/mm2以下であり、かつ、弾性変形率が44%以上65%以下である高耐久性を有する電子写真感光体について作製方法を含めて詳細に記述する。
本発明の電子写真感光体は、主に積層構造を有することが好ましい。電子写真感光体は、支持体上に電荷発生層、電荷輸送層が順に設けており、さらに最表面に保護層を設けている。また支持体と電荷発生層の間に、結着層、さらには干渉縞防止などを目的とする下引き層を設けてもよい。
支持体としては、支持体自身が導電性を持つもの、例えば、アルミニウム、アルミニウム合金またはステンレスなどを用いることができ、その他にアルミニウム、アルミニウム合金または酸化インジウム−酸化スズ合金などを真空蒸着によって被膜形成された層を有する前記支持体やプラスチック、導電性微粒子(例えば、カーボンブラック、酸化スズ、酸化チタンおよび銀粒子など)を適当な結着樹脂と共にプラスチックや紙に含浸した支持体、導電性結着樹脂を有するプラスチックなどを用いることができる。
また、支持体と感光層の間には、バリアー機能と接着機能を持つ結着層(接着層)を設けることができる。結着層は、感光層の接着性改良、塗工性改良、支持体の保護、支持体の欠陥の被覆、支持体からの電荷注入性改良および感光層の電気的破壊に対する保護などのために形成される。結着層には、カゼイン、ポリビニルアルコール、エチルセルロース、エチレン−アクリル酸コポリマー、ポリアミド、変性ポリアミド、ポリウレタン、ゼラチンまたは酸化アルミニウムなどによって形成できる。結着層の膜厚は、5μm以下が好ましく、特には0.1〜3μmが好ましい。
本発明に用いられる電荷発生物質としては、(1)モノアゾ、ジスアゾおよびトリスアゾなどのアゾ系顔料、(2)金属フタロシアニンおよび非金属フタロシアニンなどのフタロシアニン系顔料、(3)インジゴおよびチオインジゴなどのインジゴ系顔料、(4)ペリレン酸無水物およびペリレン酸イミドなどのペリレン系顔料、(5)アンスラキノンおよびピレンキノンなどの多環キノン系顔料、(6)スクワリリウム色素、(7)ピリリウム塩およびチアピリリウム塩類、(8)トリフェニルメタン系色素、(9)セレン、セレン−テルルおよびアモルファスシリコンなどの無機物質、(10)キナクリドン顔料、(11)アズレニウム塩顔料、(12)シアニン染料、(13)キサンテン色素、(14)キノンイミン色素、(15)スチリル色素、(16)硫化カドミウムおよび(17)酸化亜鉛などが挙げられる。
電荷発生層に用いる結着樹脂としては、例えば、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアリレート樹脂、ブチラール樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、ジアリルフタレート樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、酢酸ビニル樹脂、フェノール樹脂、シリコーン樹脂、ポリスルホン樹脂、スチレン−ブタジエン共重合体樹脂、アルキッド樹脂、エポキシ樹脂、尿素樹脂および塩過ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。これらは、単独・混合あるいは共重合体ポリマーとして1種または2種以上用いることができる。
電荷発生層用塗料に用いる溶剤は、使用する樹脂や電荷発生物質の溶解性や分散安定性から選択されるが、有機溶剤としては、アルコール類、スルホキシド類、ケトン類、エーテル類、エステル類、脂肪族ハロゲン化炭化水素類または芳香族化合物などを用いることができる。
電荷発生層は、前記の電荷発生物質を質量基準で0.3〜4倍量の結着樹脂および溶剤と共に、ホモジナイザー、超音波、ボールミル、サンドミル、アトライターまたはロールミルなどの方法でよく分散し、塗布、乾燥されて形成される。その厚みは、5μm以下が好ましく、特には0.01〜1μmの範囲が好ましい。
また、電荷発生層には、種々の増感剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、可塑剤および公知の電荷発生物質を必要に応じて添加することもできる。
用いられる電荷輸送物質としては、各種トリアリールアミン系化合物、各種ヒドラゾン系化合物、各種スチリル系化合物、各種スチルベン系化合物、各種ピラゾリン系化合物、各種オキサゾール系化合物、各種チアゾール系化合物および各種トリアリールメタン系化合物などが挙げられる。
電荷輸送層を形成するのに用いられる結着樹脂としては、アクリル樹脂、スチレン系樹脂、ポリエステル、ポリカーボネート樹脂、ポリアリレート、ポリサルホン、ポリフェニレンオキシド、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、アルキド樹脂および不飽和樹脂などから選ばれる樹脂が好ましい。特に好ましい樹脂としては、ポリメチルメタクリレート、ポリスチレン、スチレン−アクリロニトリル共重合体、ポリカーボネート樹脂およびジアリルフタレート樹脂が挙げられる。
電荷輸送層は、一般的には前記の電荷輸送物質と結着樹脂を溶剤に溶解し、塗布して形成する。電荷輸送物質と結着樹脂との混合割合(質量比)は、2:1〜1:2程度である。溶剤としては、アセトンやメチルエチルケトンなどのケトン類、酢酸メチルや酢酸エチルなどのエステル類、トルエンやキシレンなどの芳香族炭化水素類、クロロベンゼン、クロロホルムおよび四塩化炭素などの塩素系炭化水素類、テトラヒドロフランやジオキサンなどのエーテル類などが用いられる。この溶液を塗布する際には、例えば、浸漬コーティング法、スプレーコーティング法およびスピンナーコーティング法などのコーティング法を用いることができ、乾燥は10℃〜200℃が好ましく、より好ましくは20℃〜150℃の範囲の温度で、5分〜5時間が好ましく、より好ましくは10分〜2時間の時間で送風乾燥または静止乾燥下で行うことができる。
電荷輸送層は、上述の電荷発生層と電気的の接続されており、電界の存在下で電荷発生層から注入された電荷キャリアを受け取ると共に、これらの電荷キャリアを保護層との界面まで輸送する機能を有している。この電荷輸送層は、電荷キャリアを輸送する限界があるので必要以上に膜厚を厚くすることができないが、5〜40μmが好ましく、特には7〜30μmの範囲が好ましい。
さらに、電荷輸送層中に酸化防止剤、紫外線吸収剤、可塑剤および公知の電荷輸送物質を必要に応じて添加することもできる。
本発明ではさらに、この電荷輸送層の上に前記保護層を塗布、硬化させて成膜することで、表面が25℃,湿度50%の環境下でビッカース四角錐ダイヤモンド圧子を用いて硬度試験を行い、最大荷重6mNで押し込んだ時のHU(ユニバーサル硬さ値)が150N/mm2以上240N/mm2以下であり、かつ、弾性変形率が44%以上65%以下の感光体が完成される。
上記条件を満足させる電子写真感光体の保護層として、下記一般式(1)で示すような同一分子内に2つ以上の連鎖重合性官能基を有する正孔輸送性化合物を重合した化合物を含有する保護層がある。
Figure 0004227555
式中、Aは正孔輸送性基を示す。P1及びP2は連鎖重合性官能基を示す。P1とP2は同一でも異なってもよい。Zは置換基を有してもよい有機残基を示す。a、b及びdは0又は1以上の整数を示し、a+b×dは2以上の整数を示す。また、aが2以上の場合P1は同一でも異なってもよく、dが2以上の場合P2は同一でも異なってもよく、またbが2以上の場合、Z及びP2は同一でも異なってもよい。
前記同一分子内に二つ以上の連鎖重合性官能基を有する正孔輸送性化合物を重合させることで、その保護層中において、正孔輸送能を有する化合物は少なくとも二つ以上の架橋点をもって3次元架橋構造の中に共有結合を介して取り込まれる。前記正孔輸送性化合物はそれのみを重合させる、または他の連鎖重合性基を有する化合物と混合させることのいずれもが可能であり、その種類/比率はすべて任意である。ここでいう他の連鎖重合性基を有する化合物とは、連鎖重合性基を有する単量体またはオリゴマー/ポリマーのいずれもが含まれる。正孔輸送性化合物の官能基とその他の連鎖重合性化合物の官能基が同一の基または互いに重合可能な基である場合には、両者は共有結合を介した共重合3次元架橋構造をとることが可能である。両者の官能基が互いに重合しない官能基である場合には、感光層は少なくとも二つ以上の3次元硬化物の混合物または主成分の3次元硬化物中に他の連鎖重合性化合物単量体またはその硬化物を含んだ物として構成されるが、その配合比率/製膜方法をうまくコントロールすることで、IPN(Inter Penetrating Network)すなわち相互進入網目構造を形成することも可能である。
本発明において、保護層には潤滑材としてフッ素原子含有樹脂、フッ化カーボン、ポリオレフィン樹脂からなる群のなかから選ばれた少なくとも一種を含有させるが、その好ましい化合物としては以下の物が挙げられる。ただし、これらの化合物に限定されるものではない。
フッ素原子含有樹脂として好ましいものはビニルフルオライド、ビニリデンフルオロライド、クロロトリフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレン、パーフルオロプロピレン、パーフルオロアルキルビニルエーテルより選ばれる化合物の重合体もしくは共重合体樹脂および樹脂微粒子が挙げられる。
フッ化カーボンは(CF)n、(C2F)nで表される化合物が挙げられる。
ポリオレフィン系樹脂として好ましいものは、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリブテン樹脂等のホモポリマー樹脂、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−ブテン共重合体等のコポリマー樹脂および樹脂粉体が挙げられる。
これらの潤滑材はそれぞれ単独でも2種以上を任意の割合で用いることも可能である。
また、保護層には前記潤滑材の分散剤、分散助剤、その他の各種添加剤、界面活性剤等を含有してもよい。
保護層に潤滑材としてフッ素原子含有樹脂、フッ化カーボン、ポリオレフィン系樹脂のうち少なくとも1種を含有させることにより感光体の表面の滑り性、撥水性を高めることができ、繰り返し使用時の帯電、現像、転写等による表面層の化学的劣化に伴う転写効率や滑り性の低下、さらには感度低下、電位低下などの電気特性の劣化を防ぎ、繰り返し使用時においてもフィルミング、融着、クリーニング不良、画像ボケ/流れ等の画像不良の発生を抑えることが可能となる。特に好ましくはフッ素含有樹脂であると更に好適な結果が得られる。
本発明において保護層に含有させる潤滑材の割合は、表面層となる層の全重量に対し、1〜50%が好ましく、より好ましくは5〜40%である。潤滑材が50%より多いと表面層となる層の機械的強度が低下しやすく、1%より少ないと表面層となる層の撥水性、滑り性が充分ではなくなることがある。
本発明においては、前記連鎖重合性基を有する正孔輸送性化合物の硬化物を含有する保護層に、電荷輸送物質を含有させることも可能である。
前記保護層の形成方法は、前記正孔輸送性化合物を含有する溶液を塗布後、重合反応をさせるのが一般的であるが、前もって該正孔輸送性化合物を含む溶液を反応させて硬化物を得た後に、再度溶剤中に分散または溶解させて、保護層を形成することも可能である。これらの溶液を塗布する方法は、例えば、浸漬コーティング法、スプレ−コーティング法、カーテンコーティング法およびスピンコーティング法などが知られているが、効率性/生産性の点からは浸漬コーティング法が好ましい。
本発明において連鎖重合性基を有する正孔輸送性化合物は放射線により重合させることが好ましい。放射線による重合の最大の利点は重合開始剤を必要としない点であり、これにより非常に高純度な三次元感光層の作製が可能となり、良好な電子写真特性が確保される点である。また、短時間でかつ効率的な重合反応であるがゆえに生産性も高く、さらには放射線の透過性のよさから、厚膜時や添加剤などの遮蔽物質が膜中に存在する際の硬化阻害の影響が非常に小さいことなどが挙げられる。ただし、連鎖重合性基の種類や中心骨格の種類によっては重合反応が進行しにくい場合があり、その際には影響のない範囲内での重合開始剤の添加は可能である。この際使用する放射線とは電子線およびγ線である。電子線照射をする場合、加速器としてはスキャニング型、エレクトロカーテン型、ブロードビーム型、パルス型およびラミナー型などいずれの形式も使用することができる。電子線を照射する場合に、本発明の感光体においては電気特性および耐久性能を発現させる上で照射条件が非常に重要である。本発明において、加速電圧は250kV以下が好ましく、最適には150kV以下である。また線量は好ましくは10kGy〜1000kGyの範囲、より好ましくは30kGy〜500kGyの範囲である。加速電圧が上記を越えると、感光体特性に対する電子線照射のダメージが増加する傾向にある。また、線量が上記範囲よりも少ない場合には硬化が不十分となりやすく、線量が多い場合には感光体特性の劣化がおこりやすい。
以上のようにして作製された、分子内に不飽和官能基を持つ化合物を重合させた正孔輸送化合物を含有した表層を持つ感光体はユニバーサル硬さ値(以下HU)が150以上240以下(N/mm2)であり、かつ弾性変形率が44%以上65%以下で特開平2001−166509号公報に示されるように、従来の樹脂を表面層として用いた電子写真感光体が有していた問題点が解決され、膜強度を高くすることによって耐磨耗性及び耐傷性を向上させ、かつ耐析出性が良好であり、繰り返し使用時における残留電位の上昇等の電子写真感光体特性の変化や劣化が非常に少なく、繰り返し使用時にも安定した性能を発揮することができ、電子写真感光体の表面層の耐摩耗性及び耐傷性が向上し、長寿命で高画質な電子写真感光体である。
一般的に膜の硬度は外部応力に対する変形量が小さいほど高く、電子写真感光体も当然の如く鉛筆硬度やビッカース硬度が高いものが機械的劣化に対する耐久性が向上すると考えられている。しかしながら、これらの測定により得られる硬度が高いものが必ずしも耐久性の向上を望めたわけではなく、上記の範囲が良好であることが分かった。
HUと弾性変形率を切り離してとらえることはできないが例えばHUが240N/mm2を超えるものであるとき、弾性変形率が44%未満であるとクリーニングブレードや帯電、転写ローラーに挟まれた紙粉やトナー等が感光体の弾性力が不足しているが故に、また、弾性変形率が65%より大きいと弾性変形率は高くても弾性変形量は小さくなってしまうが故に、結果として局部的に大きな圧力がかかるため傷が発生しやすくなり、感光体の摩耗量も増大してしまう。よって、HUが高いものが必ずしも感光体として最適ではないと考えられる。
また、HUが150N/mm2未満で弾性変形率が65%を超えるもの場合、たとえ弾性変形率が高くても塑性変形量も大きくなってしまいクリーニングブレードや帯電、転写ローラーに挟まれた紙粉やトナーが擦られることで削れたり細かい傷が発生し、耐久寿命が短くなってしまう。
〔感光体表面物性評価方法〕
HU(ユニバーサル硬さ値)、及び弾性変形率は、圧子に連続的に荷重をかけ、荷重下での押し込み深さを直読し連続的硬さを求められる微小硬さ測定装置フィシャースコープH100V(Fischer社製)を用いて測定した。圧子は対面角136°のビッカース四角錐ダイヤモンド圧子を使用した。荷重の条件は最終荷重6mNまで段階的に(各点0.1sの保持時間で273点)測定した。
出力チャートの概略を図2に、本発明の電子写真感光体を測定した例を図3に示す。縦軸は荷重(mN)で横軸は押し込み深さh(μm)であり、段階的に荷重を増加させ6mNまで荷重をかけ、その後同様に段階的に荷重を減少させた結果である。
HU(ユニバーサル硬さ値:以下HUと呼ぶ)は、6mNで押し込んだ時の同荷重下での押し込み深さから下記式(1)によって規定される。
Figure 0004227555
弾性変形率は圧子が膜に対して行った仕事量(エネルギー)、すなわち圧子の膜に対する荷重の増減によるエネルギーの変化より求めたものであり、下記式(2)からその値は求まる。全仕事量(nW)は図1中のA−B−D−Aで囲まれる面積で表され、弾性変形の仕事量We(nW)はC−B−D−Cで囲まれる面積で表される。
弾性変形率=We/Wt×100(%) (2)
上記のような高耐久な感光体をコロナ帯電による画像形成方法で用いる場合に、感光体表面に付着した付着物質の影響により、白スジ、クリーニングブレードへのダメージが発生しやすいために、それらの付着物を除去させることが必要になってくる。
そのためには、少なくとも粒子形状が概略立方体または直方体である一次粒子の平均粒径が30nm以上170nm以下であり、凝集体の粒径が600nm以上の粒子が1個数%以下であるペロブスカイト型結晶の無機微粉体を含有したトナーを用いることが必要である。
先に説明したように、特開平10−10770号公報、特許3047900号公報に開示されているチタン酸ストロンチウムは焼結工程を経て製造されており、粒子の形状が球状、または球状に近い多面体状であるために、摩耗量の少ない感光体を用いた場合、感光体との接触面積が小さく、また形状が球形に近いために、クリーニングブレードからより、すり抜けやすく、ブレード近傍に滞留しにくいので、帯電生成物の除去には不十分であると推測される。
そこで、粒子形状が概略立方体または直方体であるペロブスカイト型結晶の無機微粉体を用いることで、形状が角張っているため球状に近い多面体状のものと比べてクリーニングブレードからのすり抜けが生じにくく、帯電器の汚染による画像不良の発生が抑制され、またブレード近傍に滞留し、また感光体との接触面積も増し、立方体、直方体の稜線が感光体に接触することで、付着物の除去、掻き取りが効果的に行うことが可能になる。
本発明において用いる無機微粉体はペロブスカイト型の結晶を持つものが好ましい。ペロブスカイト型無機微粉体の中でも更に好ましいものは、チタン酸ストロンチウム、チタン酸バリウム、チタン酸カルシウムであるが、その中でもチタン酸ストロンチウムが更に好ましい。
本発明において使用されるペロブスカイト型結晶の無機微粉体は一次粒子の平均粒径が30nm以上170nm以下でなければならず、40nm以上150nm以下であるものが更に好ましい。
平均粒径が30nm未満ではクリーナー部における当該粒子の研磨効果が不十分であるため好ましくなく、一方、170nm超では、クリーニングブレードでの堰き止め効果が高くなり、ブレードと感光体との潤滑作用が低下するために、ブレードへの負荷が高くなり、ブレードが欠けたり摩耗したりする問題が生じる。
また、該無機微粉体は着色粒子表面に必ずしも一次粒子として存在するとは限らず、凝集体として存在する場合もあるが、その場合でも凝集体の粒径が600nm以上の粒子が1個数%以下であることが好ましい。600nm以上の凝集体を1個数%以上含有した場合、一次粒径が170nm未満であっても感光体キズ、またブレード欠けが発生し、トナーすり抜けによる画像不良の問題が生じる。
なお、本発明における無機微粉体の粒径については、電子顕微鏡にて5万倍の倍率で撮影した写真から100個の粒径を測定して求めた。
また本発明の無機微粉体中の、粒子形状が概略立方体または直方体であるものの含有率を50個数%以上含有することで更に効率的に付着物の除去が行えるため好ましい。
該無機微粉体の概略立方体、直方体(サイコロ、キュービック状の形状)形状は、図4に電子顕微鏡にて5万倍の倍率で撮影した写真を示すような形状を示す。
なお、概略立方体、直方体である無機微紛体の粒径は、図5に示した微紛体の形状の中で最も長い辺の長さ(T1)と最も短い辺の長さ(S1)としたとき、以下の式を持って無機微紛体の粒径とした。
無機微紛体の粒径=(T1+S1)/2
さらに本発明において、無機微粉体の着色粒子に対する遊離率が30体積%以下であることが好ましい。
本発明に用いる無機微粉体で、クリーニングブレードからすり抜けるものは、着色粒子から遊離して、単独で存在しているものが多い事が確認された。
従って、無機微粉体の着色粒子に対する遊離率を30体積%以下にすることで、さらにクリーニングブレードから無機微粉体がすり抜け難くなり、そのため飛散による帯電器の汚染防止に効果があり、さらに、該無機微粉体がブレード近傍に滞留しやすくなり、ブレード部分での付着物の除去の効果が増し、白スジ、さらにはブレード捲れ、ブレード欠けに効果があるので好ましい。
〔トナー製造方法〕
本発明で用いる結着樹脂及び着色剤を含有し、さらに該トナーには一次粒子の平均粒径が30nm以上170nm以下で、凝集体の粒径が600nm以上の粒子が1個数%以下であるペロブスカイト型結晶の無機微粉体が外添してあるトナーについて作製方法含めて詳細に記述する。
本発明で用いるペロブスカイト型結晶の無機微紛体は、例えば、硫酸チタニル水溶液を加水分解して得た含水酸化チタンスラリーのpHを調整して得たチタニアゾルの分散液に、ストロンチウムの水酸化物を添加して、反応温度まで加温することで合成することができる。該含水酸化チタンスラリーのpHは0.5〜1.0とすることで、良好な結晶化度及び粒径のチタニアゾルが得られる。
また、チタニアゾル粒子に吸着しているイオンを除去する目的で、該チタニアゾルの分散液に、例えば、水酸化ナトリウム等のアルカリ性物質を添加することが好ましい。このときナトリウムイオン等を含水酸化チタン表面に吸着させないために、該スラリーのpHを7以上にしないことが好ましい。また、反応温度は60℃〜100℃程度が好ましく、所望の粒度分布を得るためには昇温速度を30℃/時間以下にすることが好ましく、反応時間は3〜7時間であることが好ましい。
また、該無機微粉体の結晶構造がペロブスカイト型(3種類の異なる元素で構成された面心立方格子)であることを確認するには、X線回折測定を行うことで確認することができる。
さらに、該無機微粉体は現像特性を考慮し、摩擦帯電極性、環境による摩擦帯電量を制御、またドラム傷の防止の点から、微粉体の表面を処理した方が好ましい。
表面処理剤としては、カップリング剤やシリコーンオイル、脂肪酸金属塩などの処理剤が挙げられる。
表面処理を行うことで、例えば、親水基と疎水基を有する化合物であるカップリング剤の場合、親水基側が無機微粉体表面を覆うことで疎水基側が外側になるので、微粉体の疎水化処理がなされ、環境による摩擦帯電量の変動を抑制させることができ、また、アミノ基、フッ素などの官能基を導入したカップリング剤により、摩擦帯電量の制御も容易にできる。さらに、上述のような表面処理剤で表面を処理することにより、無機微粉体中に含まれるドラム傷の原因となる、遊離している平均粒径よりも小さいかけらなどの微粉を無機微粉体表面に固定する担持作用があるので、ドラム傷の防止効果もあるので好ましい。
また、上述のような表面処理剤の場合には分子レベルでの表面処理のために、該無機微粉体の形状がほとんど変化せず、概略立方体、直方体形状による掻き取り力が維持されるのでより好ましい。
カップリング剤としてはチタネート系、アルミニウム系、シラン系カップリング剤等が挙げられ、脂肪酸金属塩としてはステアリン酸亜鉛、ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸カルシウム、ラウリン酸亜鉛、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸マグネシウムなどが挙げられ、また脂肪酸であるステアリン酸などでも同様の効果が得られる。
処理の方法は、処理する表面処理剤などを溶媒中に溶解、分散させ、その中に無機微粉体を添加した、撹拌しながら溶媒を除去して処理する湿式方法や、カップリング剤、脂肪酸金属塩と無機微粉体を直接混合して撹拌しながら処理を行う乾式方法などが挙げられる。
また、表面処理については無機微粉体を完全に処理、被覆する必要は無く、効果が得られる範囲で無機微粉体が露出していても良い。つまり表面の処理が不連続に形成されていても良い。
本発明において着色粒子に対するペロブスカイト型無機微粉体の添加量は、0.05質量%以上5質量%以下が好ましく、0.2質量%以上4質量%以下が更に好ましい。
本発明のトナーの製造方法は特に限定されず、懸濁重合法、乳化重合法、会合重合法、混練粉砕法などが用いられる。
以下、懸濁重合法における本発明のトナーの製造方法について説明する。
まず重合性単量体中に、低軟化点物質、極性樹脂、着色剤、荷電制御剤、重合開始剤、その他の添加剤を加え、ホモジナイザー、超音波分散機等によって均一に溶解または分散せしめた単量体系を、分散安定剤を含有する水相中に通常の撹拌機またはホモジナイザー、ホモミキサー等により分散せしめる。この際、好ましくは単量体液滴が所望の現像剤粒子のサイズを有するように、撹拌速度、時間を調整し造粒する。その後は、分散安定剤の作用により、粒子状態が維持され、且つ粒子の沈降が防止される程度の撹拌を行えばよい。重合温度は40℃以上、一般的には50℃〜90℃の温度に設定して行うのがよい。また、重合反応後半に昇温してもよく、さらに、現像剤定着時の臭いの原因等になる未反応重合性単量体、副生成物等を除去するために、反応後半または反応終了時に一部水系媒体を留去してもよい。反応終了後、生成した現像剤粒子を洗浄、濾過により回収し乾燥する。懸濁重合法においては、通常単量体系100質量部に対して水300質量部〜3000質量部を分散媒として使用するのが好ましい。
トナーの粒度分布制御や粒径の制御は、造粒時の系のpH調整、難水溶性の無機塩や保護コロイド作用をする分散剤の種類や添加量を変える方法や、機械的装置条件、例えばローターの周速、パス回数、撹拌羽根形状等の撹拌条件や、容器形状または水溶液中での固形分濃度等を制御することにより行える。
本発明に用いられる重合性単量体としては、スチレン、o−(m−、p−)メチルスチレン、m−(p−)エチレンスチレン等のスチレン系単量体;(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸ドデシル、(メタ)アクリル酸ステアリル、(メタ)アクリル酸ベヘニル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸ジエチルアミノエチル等の(メタ)アクリル酸エステル系単量体;ブタジエン、イソプレン、シクロヘキサン、(メタ)アクリロニトリル、アクリル酸アミド等の単量体が好ましく用いられる。
また重合時に添加する極性樹脂としては、スチレン(メタ)アクリル酸の共重合体、マレイン酸共重合体、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂が好ましく用いられる。
また、本発明で使用される低軟化点物質としては、パラフィンワックス、ポリオレフィンワックス、フィッシャートロプッシュワックス、アミドワックス、高級脂肪酸、エステルワックス及びこれらの誘導体、またはこれらのグラフト/ブロック化合物等が好ましく用いられる。
本発明に用いられる荷電制御剤としては、公知のものが使用できるが、重合阻害性がなく水系への可溶化物のない荷電制御剤が特に好ましい。具体的化合物としては、ネガ系としてサリチル酸、ナフトエ酸、ダイカルボン酸、それらの誘導体の金属化合物、スルホン酸を側鎖に持つ高分子化合物、ホウ素化合物、尿素化合物、珪素化合物、カリックスアレン等が利用でき、ポジ系としては4級アンモニウム塩、該4級アンモニウム塩を側鎖に有する高分子型化合物、グアニジン化合物、イミダゾール化合物等が好ましく用いられる。該荷電制御剤は重合性単量体100質量部に対し0.2〜10質量部が好ましい。
本発明で使用される重合開始剤としては、例えば2,2’−アゾビス−(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビスイソブチルニトリル、1,1’−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)、2,2’−アゾビス−4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル、アゾビスイソブチルニトリル等のアゾ系重合開始剤、ベンゾイルペルオキシド、メチルエチルケトンペルオキシド、ジイソプロピルペルオキシカーボネート、クメンヒドロキシペルオキシド、2,4−ジクロロベンゾイルペルオキシド、ラウロイルペルオキシド等の過酸化物系重合開始剤が用いられる。
該重合開始剤の添加量は、目的とする重合度により変化するが一般的には単量体に対して0.5質量%〜20質量%添加されて用いられる。重合開始剤の種類は重合法により若干異なるが、10時間半減期温度を参考に単独または混合し利用される。
懸濁重合を利用する場合に用いる分散剤としては、例えば無機系酸化物として、リン酸三カルシウム、リン酸マグネシウム、リン酸アルミニウム、リン酸亜鉛、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、メタ珪酸カルシウム、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、ベントナイト、シリカ、アルミナ、磁性体、フェライト等が挙げられる。また有機系化合物としては、例えばポリビニルアルコール、ゼラチン、メチルセルロース、メチルヒドロキシプロピルセルロース、エチルセルロース、カルボキシメチルセルロースのナトリウム塩、デンプン等が水相に分散させて使用される。
これらの分散剤は、重合性単量体100質量部に対して0.2〜2.0質量部を使用するのが好ましい。
これらの分散剤は市販のものをそのまま用いてもよいが、細かい均一な粒度を有する分散粒子を得るために、分散媒中にて高速撹拌下にて該無機化合物を生成させて得ることもできる。例えばリン酸カルシウムの場合、高速撹拌下において、リン酸ナトリウム水溶液と塩化カルシウム水溶液を混合することで懸濁重合法に好ましい分散剤を得ることができる。
またこれら分散剤の微細化のために、0.001〜0.1質量部の界面活性剤を併用してもよい。具体的には市販のノニオン、アニオン、カチオン型の界面活性剤が使用でき、例えば、ドデシル硫酸ナトリウム、テトラデシル硫酸ナトリウム、ペンタデシル硫酸ナトリウム、オクチル硫酸ナトリウム、オレイン酸ナトリウム、ラウリル酸ナトリウム、ステアリン酸カリウム、オレイン酸カルシウム等が好ましく用いられる。
次に混錬粉砕法におけるトナーの製造方法について説明する。
本発明の粉砕法トナーに用いられる結着樹脂としては、ポリスチレン、ポリ−α−メチルスチレン、スチレン−プロピレン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−塩化ビニル共重合体、スチレン−酢酸ビニル共重合体、スチレン−アクリル酸エステル共重合体、スチレン−メタクリル酸アクリル共重合体、塩化ビニル樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリウレタン樹脂等を単独または混合して使用できるが、中でもスチレン−アクリル、スチレン−メタクリル共重合樹脂、ポリエステル樹脂が好ましい。
また本発明の粉砕法トナーを正帯電性に制御する場合は、脂肪酸金属塩等による変性物;トリブチルベンジジルアンモニウム−1−ヒドロキシ−4−ナフトスルホン酸塩、テトラブチルアンモニウムテトラフルオロボレートなどの4級アンモニウム塩、及びこれらの類似体であるホスホニウム塩等のオニウム塩;アミン及びポリアミン系化合物;高級脂肪酸の金属塩;アセチルアセトン金属錯体;ジブチルスズオキサイド、ジオクチルスズオキサイド、ジシクロヘキシルスズオキサイドなどのジオルガノスズオキサイド;ジブチルスズボレート、ジオクチルスズボレート、ジシクロヘキシルスズボレートなどのジオルガノスズボレート等を添加する。また、負帯電性に制御する場合は、有機金属錯体、キレート化合物が有効で、モノアゾ金属錯体、アセチルアセトン金属錯体、芳香族ヒドロキシカルボン酸、芳香族ジカルボン酸系の金属錯体を用いることができる。使用量は結着樹脂100質量部に対して0.1〜15質量部、好ましくは0.1〜10質量部である。
本発明の粉砕法トナーには、必要に応じて離型剤を添加することができる。例えば低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレン、パラフィンワックス、フィッシャートロプシュワックスなどの脂肪族炭化水素系ワックスまたはその酸化物;カルナバワックス、モンタン酸エステルワックスなどの脂肪族エステルを主成分とするワックスまたは、その一部または全部を脱酸化したものなどが挙げられる。また、パルミチン酸、ステアリン酸、モンタン酸などの飽和直鎖脂肪酸類;ブラシジン酸、エレオステアリン酸、バリナリン酸などの不飽和脂肪酸類;ステアリルアルコール、アラルキルアルコール、ベヘニルアルコール、カルナウビルアルコール、セリルアルコール、メリシルアルコールなどの飽和アルコール;ソルビトールなどの多価アルコール類;リノール酸アミドなどの脂肪酸アミド類;メチレンビスステアリン酸アミドなどの飽和脂肪酸ビスアミド類;エチレンビスオレイン酸アミドなどの不飽和脂肪酸アミド類;N,N’−ジステアリルイソフタル酸アミドなどの芳香族ビスアミド類;ステアリン酸亜鉛などの脂肪酸金属塩;脂肪族炭化水素系ワックスにスチレンなどのビニル系モノマーを用いてグラフト化させたワックス類;ベヘニン酸モノグリセリドなどの脂肪酸と多価アルコールの部分エステル化物;植物性油脂の水素添加などによって得られるヒドロキシル基を有するメチルエステル化物なども用いることができる。添加量は結着樹脂100質量部に対して0.1〜20質量部、好ましくは0.5〜10質量部である。
次にこれらの結着樹脂、離型剤、荷電制御剤、着色剤等をヘンシェルミキサー、ボールミル等の混合機により十分混合してから、加熱ロール、ニーダー、エクストルーダーの如き熱混練機を用いて溶融混練して、樹脂類を互いに相溶せしめた中に荷電制御剤、着色剤を分散または溶解せしめ、冷却固化後、機械的に所望の粒度に微粉砕し、さらに分級によって粒度分布をシャープにする。あるいは、冷却固化後、ジェット気流下でターゲットに衝突させて得られた微粉砕物を、熱または機械的衝撃力によって球形化する。
着色粒子としては、粒子自体が比較的硬く、そのためにドラム表面の付着物の掻き取り力が高い磁性体を含有した磁性粒子のほうがより好ましい。
このようにして得られた着色粒子に、本発明に用いるペロブスカイト型無機微粉体を外添してトナーとする。
さらに本発明においては、現像性、耐久性を向上させるためにさらに次の無機粉体を添加することもできる。マグネシウム、亜鉛、アルミニウム、チタン、セリウム、コバルト、鉄、ジルコニウム、クロム、マンガン、ストロンチウム、錫、アンチモン等の金属酸化物;硫酸バリウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸アルミニウム等の金属塩;カオリン等の粘土鉱物;アパタイト等のリン酸化合物;炭化珪素、窒化珪素等の珪素化合物;カーボンブラックやグラファイト等の炭素粉末が挙げられる。
同様の目的で以下の有機粒子や複合粒子を添加することもできる。ポリアミド樹脂粒子、シリコーン樹脂粒子、シリコーンゴム粒子、ウレタン粒子、メラミン−ホルムアルデヒド粒子、アクリル粒子等の樹脂粒子;ゴム、ワックス、脂肪酸系化合物、樹脂等と金属、金属酸化物、塩、カーボンブラック等の無機粒子とからなる複合粒子;ポリ弗化エチレン、ポリ弗化ビニリデン等のフッ素樹脂;弗化カーボン等のフッ素化合物;ステアリン酸亜鉛等の脂肪酸金属塩;脂肪酸、脂肪酸エステル等の脂肪酸誘導体;硫化モリブデン、アミノ酸及びアミノ酸誘導体等が挙げられる。
〔トナー遊離率測定法〕
遊離率とは、着色粒子から遊離した無機微粉体の割合を体積%で求めたものであり、パーティクルアナライザー(PT1000:横河電機(株)製)により測定されたものである。
パーティクルアナライザーはJapan Hardcopy 97論文集の65〜68頁に記載の原理で測定を行う。具体的には、前記装置はトナー等の微粒子を一個づつプラズマへ導入し、微粒子の発光スペクトルから発光物の元素、粒子数、粒子の粒径を知ることができる。
この中で、「遊離率」とは、結着樹脂の構成元素である炭素原子の発光と、無機微粉体の構成原子の発光の同時性から次式により求めたものと定義する。
遊離率(体積%)=(無機微粉体の構成原子のみの発光体積)×100/(炭素原子と同時に発光した無機微粉体の構成原子の発光体積+無機微粉体の構成原子のみの発光体積)
ここで、「同時発光」とは、炭素原子の発光から2.6msec以内に発光した無機微粉体の構成原子の発光を同時発光とし、それ以降、無機微粉体の構成原子の発光は無機微粉体の構成原子のみの発光とする。本発明では炭素原子と同時に発光した無機微粉体の構成原子の発光は着色粒子表面に付着した無機微粉体を測定しており、無機微粉体の構成原子のみの発光は、着色粒子から遊離した無機微粉体を測定していることになる。
具体的な測定方法としては、0.1%酸素含有のヘリウムガスを用い、23℃で湿度60%の環境にて測定を行い、トナーサンプルは同環境下にて1晩放置し、調湿したものを測定に用いる。また、チャンネル1で炭素原子(測定波長247.860nm)、チャンネル2で無機微粉体の構成原子(たとえばチタン酸ストロンチウムであればストロンチウム原子:測定波長407.770nm)を測定し、一回のスキャンで炭素原子の発光数が1000個から1400個となるようにサンプリングを行い、炭素原子の発光数が総数で10000個以上となるまでスキャンを繰り返し、発光数を積算する。この時、炭素元素の発光個数を縦軸に、炭素元素の三乗根電圧を横軸にとった分布において、前記分布が極大を一つ有し、更に、谷が存在しない分布となるようにサンプリングし、測定を行う。そして、このデータを元に、全元素のノイズカットレベルを1.50Vとし、上記計算式を用い遊離率を算出する。
〔帯電〕
本発明のコロナ帯電器としては、コロトロン式、スコトロン式等があるが、この中でもスコトロン式コロナ帯電器が、帯電電位の均一性に優れているので好ましい。
スコトロン式コロナ帯電器は、放電ワイヤと、放電ワイヤの外部外周を覆う導電性板であるシールドと、感光体に近接対向し感光体の表面電位を制御するグリッドを備えている。
本発明の画像形成方法を実施するための画像形成装置として、レーザービームを用いた有機感光体デジタル複写機(キヤノン社製:GP405改造機)を用意した。該装置の概略は、感光体の帯電手段としてコロナ帯電器を備え、現像手段として二成分現像方法を採用した二成分現像器を備え、転写手段として転写ローラを備え、ブレードクリーニング手段、帯電前露光手段を備える。また、感光体帯電器及び、クリーニング手段、感光体は一体型のユニットとなっている。プロセススピードは210mm/sである。該装置を以下のように改造を施した。
まず、現像部分非磁性トナーを用いる場合のみ、磁性キャリア(Cu−Znフェライトの表面をシリコーン樹脂で被覆した体積平均粒径45μmのコートキャリア)とトナーで構成され、感光体と接触し、現像工程を行う二成分現像器(現像剤に含まれるトナー量は約8%に調整)に改造し、現像スリーブを現像部で感光体の回転方向と同方向になるようにし、回転速度は250mm/sとした。この場合の現像の周波数は4kHz、1.8kVppの矩形波の一定定電圧とした。
ドラム上電位の設定は、現像コントラストで250V、バックコントラストは150Vとなるようにドラム上の暗、明電位から、帯電、現像の直流電圧を変えることにより調整した。なお一次帯電のワイヤの直流電流を−800μAの定電流とし、グリッドの直流電圧を−800Vの定電圧で評価を行った。
<感光体製造例1>
直径30mm×357.5mmのアルミニウムシリンダーを支持体とし、それに、以下の材料より構成される塗料を支持体上に浸漬コーティング法で塗布し、140℃で30分熱硬化して、膜厚が18μmの導電層を形成した。
導電性顔料:SnO2コート処理硫酸バリウム 10質量部
抵抗調節用顔料:酸化チタン 2質量部
バインダー樹脂:フェノール樹脂 6質量部
レベリング材:シリコーンオイル 0.001質量部
溶剤:メタノール、メトキシプロパノール0.2/0.8 15質量部
次に、この上にN−メトキシメチル化ナイロン3質量部および共重合ナイロン3質量部をメタノール65質量部およびnブタノール30質量部の混合溶媒に溶解した溶液を浸漬コーティング法で塗布して、膜厚が0.7μmの中間層を形成した。
次にCuKα特性X線回折のブラック角2θ±0.2°の7.4°および28.2°に強いピークを有するヒドロキシガリウムフタロシアニン4質量部、ポリビニルブチラール(商品名:エスレックBX−1、積水化学製)2質量部およびシクロヘキサノン80部を直径1mmガラスビーズを用いたサンドミル装置で4時間分散した後、酢酸エチル80質量部を加えて電荷発生層用分散液を調製した。これを浸漬コーティング法で塗布して、膜厚が0.2μmの電荷発生層を形成した。
次いで下記(1)構造式のスチリル化合物7質量部
Figure 0004227555
およびポリカーボネート樹脂(ユーピロンZ800、三菱エンジニアリングプラスチックス(株)社製)10質量部をモノクロロベンゼン105質量部よびジクロロメタン35質量部の混合溶媒中に溶解して調整した電荷輸送層用塗料を用いて、前記電荷発生層上に膜厚10μmの電荷輸送層を形成し、基体、中間層、導電層、電荷発生層、電荷輸送層からなる4層の感光体を得た。
次に、(2)の正孔輸送性化合物45質量部
Figure 0004227555
をn−プロピルアルコール55質量部に溶解し、さらにテトラフルオロエチレン微粒子を5質量部添加して、高圧分散機(マイクロフルイタイザー、Microfluidics社製)にて分散させた表面保護層用塗料を調製した。この塗料を前記4層感光体上に塗布したのち、弾性変形率とユニバーサル硬さ値が表1になるように、酸素濃度10ppmの雰囲気下で電子線を照射した。その後、その雰囲気下で加熱処理を行い、保護層の膜厚3μmの電子写真感光体αを得た。
<感光体製造例2>
表面保護層として構造式(2)の正孔輸送性化合物50質量部をn−プロピルアルコール55質量部に溶解し、さらにテトラフルオロエチレン微粒子を30質量部と下記構造式(3)を20質量部添加して、高圧分散機(マイクロフルイタイザー、Microfluidics社製)にて分散させた表面保護層用塗料を調製した。この塗料を前記4層感光体上に塗布したのち、弾性変形率とユニバーサル硬さ値が表1になるように、酸素濃度10ppmの雰囲気下で電子線を照射した。その後、その雰囲気下で加熱処理を行い、保護層の膜厚3μmの電子写真感光体βを得た。
Figure 0004227555
<感光体製造比較例3>
表面保護層として構造式(2)の正孔輸送性化合物50質量部をn−プロピルアルコール65質量部に溶解し、さらにテトラフルオロエチレン微粒子を50質量部添加して、高圧分散機(マイクロフルイタイザー、Microfluidics社製)にて分散させた表面保護層用塗料を調製した。この塗料を前記4層感光体上に塗布したのち、弾性変形率とユニバーサル硬さ値が表1になるように、酸素濃度10ppmの雰囲気下で電子線を照射した。保護層の膜厚3μmとする電子写真感光体γを得た。
<感光体製造比較例4>
表面保護層として構造式(2)の正孔輸送性化合物45質量部をn−プロピルアルコール55質量部に溶解し、さらにテトラフルオロエチレン微粒子を5質量部添加して、高圧分散機(マイクロフルイタイザー、Microfluidics社製)にて分散させた表面保護層用塗料を調製した。この塗料を前記4層感光体上に塗布したのち、弾性変形率とユニバーサル硬さ値が表1になるように、酸素濃度10ppmの雰囲気下で電子線を照射した。その後、その雰囲気下で加熱処理を行い、保護層の膜厚3μmの電子写真感光体δを得た。
下記の表1に感光体特性をまとめる。
Figure 0004227555
<ペロブスカイト型無機微粉体の製造例1>
硫酸チタニル水溶液を加水分解して得られた含水酸化チタンを純水で濾液の電気伝導度が2200μS/cmになるまで洗浄した。該含水酸化チタンスラリーにNaOHを添加して吸着している硫酸根をSO3として0.24質量%になるまで洗浄した。次に該含水酸化チタンスラリーに塩酸を添加してスラリーのpHを1.0としてチタニアゾル分散液を得た。該チタニアゾル分散液にNaOHを添加し、分散液のpHを6.2として上澄み液の電気伝導度が120μS/cmになるまで純水を用いてデカンテーションによって洗浄した。得られた含水酸化チタンをX線回折により調べたところアナターゼ型TiO2のピークのみを示した。
以上のようにして得られた含水率91%のメタチタン酸533g(0.6モル)をSUS製反応容器に入れ、窒素ガスを吹き込み20分間放置し反応容器内を窒素ガス置換した。Sr(OH)2・8H2O(純度95.5%)183.6g(0.66モル)を加え、さらに蒸留水を加えて0.3モル/リットル(SrTiO3換算)、SrO/TiO2モル比1.10のスラリーに調整した。窒素雰囲気中で該スラリーを沸点温度(101℃)まで28℃/1時間で昇温し、沸点で3時間反応を行った。反応後40℃まで冷却し、窒素雰囲気下において上澄み液を除去し、2.5リットルの純水を加えてデカンテーションを行うという操作を2回繰り返して洗浄を行った後、ヌッチェで濾過を行った。得られたケーキを110℃の大気中で4時間乾燥した。
得られたチタン酸ストロンチウムは、一次粒子の平均径が80nmで600nm以上の凝集体は0.2個数%であり、また粒子形状が概略立方体または直方体であるものの含有率は80個数%であった。このチタン酸ストロンチウムを無機微粉体a−1とする。
<ペロブスカイト型無機微粉体の製造例2〜4、比較製造例1〜3>
ペロブスカイト型無機微粉体の製造例1でチタン酸ストロンチウムの反応温度、温度までの昇温速度、反応時間、分散液のpHを調整して、以下の特性をもつペロブスカイト型無機微粉体を作製した。以下の表2にまとめる。
Figure 0004227555
<ペロブスカイト型無機微粉体の製造例5>
脂肪酸金属塩であるステアリン酸ナトリウム水溶液(ステアリン酸ナトリウム7質量部と水100質量部)中に無機微紛体a−1を100質量部を添加し、撹拌しながら硫酸アルミニウム水溶液を滴下し、無機微紛体a−1の表面にステアリン酸アルミニウムを析出、吸着させて表面を処理した無機微紛体a−5を作製した。a−5の平均粒径は90nm、800nm以上の個数%は0.4%、概略立方体の個数%は85%であった。
<着色粒子製造例1>
スチレンアクリル樹脂 100質量部
(スチレン−ブチルアクリレート共重合比=78:22)
カーボンブラック 10質量部
サリチル酸金属化合物 5質量部
上記を、ヘンシェルミキサーを用いて混合し、二軸押し出し混練機で溶融混練した後、ハンマーミルで粗粉砕し、ジェットミルで微粉砕した後、分級して平均粒径6.8μmの着色粒子Xを得た。
<着色粒子製造例2>
スチレンアクリル樹脂 100質量部
(スチレン−ブチルアクリレート共重合比=78:22)
磁性体 10質量部
サリチル酸金属化合物 2質量部
上記を、ヘンシェルミキサーを用いて混合し、二軸押し出し混練機で溶融混練した後、ハンマーミルで粗粉砕し、ジェットミルで微粉砕した後、分級して平均粒径7.0μmの着色粒子Yを得た。
<トナー製造例1〜5>
着色粒子X100質量部に対し、一次粒径約7nmのシリカ100質量部にジメチルシリコーンオイル20質量部で表面処理した疎水性シリカ(BET=130m2/g)1.5質量部と、無機微粉体a−1〜5を1.5質量部、ヘンシェルミキサーFM10Bにて外添して、トナーc−1〜5を得た。
<トナー製造例6>
着色粒子Y100質量部に対し、一次粒径約7nmのシリカ100質量部にジメチルシリコーンオイル20質量部で表面処理した疎水性シリカ(BET=130m2/g)1.2質量部と、無機微粉体a−1を1.5質量部、ヘンシェルミキサーFM10Bにて外添して、トナーc−6を得た。
<トナー製造例7>
トナーc−1の外添時間を1/3に短くした以外はc−1と同様にしてトナーc−7を作製した。
<トナー比較製造例1〜3>
着色粒子X100質量部に対し、一次粒径約7nmのシリカ100質量部にジメチルシリコーンオイル20質量部で表面処理した疎水性シリカ(BET=130m2/g)1.2部と、無機微粉体b−1〜3を1.5質量部、ヘンシェルミキサーFM10Bにて外添して、トナーd−1〜3を得た。
<トナー比較製造例4>
トナーd−1の外添時間を1/3に短くした以外はd−1と同様にしてトナーd−4を作製した。
以下にトナー特性をまとめた表3を示す。
Figure 0004227555
<実施例1〜4、参考例、実施例5〜7、比較例1〜6>
上記の画像形成装置、ドラム、トナーを用いて、以下に示す評価方法に従い評価を行った。
評価1)
30℃/80%環境下で画像比率2%・A4横通紙10万枚耐久を行い、ハーフトーン画像で画出して、白スジを以下の評価項目に従い評価を行った。
A:白スジは全くない。
B:僅かな白スジは存在するが、目立たない。
C:はっきりとした白スジがあり、目立つ。
評価2)
32.5℃/85%環境下で感光体上にトナーを5秒に1秒間、ドラム長手全域に現像させるように現像、バックコントラストの時間制御を現像バイアスで調整し、転写を解除した状態でコロナ帯電を印加して2時間の空回転を行った。トナー飛散によるコロナ帯電器のワイヤー汚染を調べるために、アナログハーフトーンとハーフトーンの画出しを行い、以下の評価項目に従って評価を行った。
A:帯電不良は無く、画像は良好。
B:ハーフトーン画像は良好だが、アナログハーフトーン画像で帯電不良が確認される。
C:ハーフトーン、アナログハーフトーン画像で帯電不良が確認される。
評価3)
15℃/10%環境下で画像比率2%・A4横通紙10万枚耐久を行い、耐久後のドラム傷の状態を以下の評価項目に従い評価を行った。
A:キズがないか、あっても軽微。
B:3μm以下の傷は有るが、CT層に達しておらず、画像には影響無し。
C:キズが深く、CT層に到達しており、出力画像に影響を及ぼす。
評価4)
30℃/80%環境下で画像比率2%・A4横通紙10万枚耐久を行い、500倍の光学顕微鏡を用いてブレード長手方向全域を観察し、ブレードの状態を以下の評価項目に従って評価を行った。
A:ブレードの欠けが見られない。

B:ブレード欠けの大きさが5μm未満。
C:5μm以上ブレード欠け、またはえぐれておりトナーがすり抜けて画像不良が起こ る。
以下の表4に、実施例、比較例に用いられたトナー、ドラム評価結果を示す。
Figure 0004227555
以上の結果より、評価1では、トナーに外添した無機微紛体の平均粒径が170nm以下であれば、白すじ発生の抑制に効果があった。それは、感光体上の付着物質を均一に研磨することができるためだと考えられる。
また、評価2では、外添剤の平均粒径が30nm未満の時、帯電不良が起こった。また、外添剤の遊離率が30%より大きい時、帯電不良が起きた。これは、粒径が小さく、遊離率の高い外添剤が飛散しやすく帯電器を汚染したためと考えられる。
本発明の具体的な画像形成装置の例を示す図である。 膜特性出力チャートの一例を示す図である。 感光体保護層の膜特性測定の一例を示す図である。 無機微粉体の電子顕微鏡写真(5万倍)の一例に基づく図である。 無機微紛体の粒径測定における長辺と短辺の概略図である。
符号の説明
1:感光ドラム
2:枠体
3:定着器
4:クリーニング弾性ブレード
5:転写材
6:コロナ帯電器
7:現像器
8:転写帯電ローラー
L:レーザー光L

Claims (6)

  1. 像担持体である支持体上に感光層と保護層を有する感光体にコロナ放電により帯電させる工程、帯電された感光体に、静電潜像を形成させる静電潜像形成工程と、トナー担持体上に担持させたトナーを前記静電潜像に転移させて可視化する現像工程と、像担持体上に形成されたトナー像を中間転写体を介して、または介さずに、転写材に転写する転写工程と、転写工程後に感光体上に残った転写残余トナーを感光体上から除去するクリーニング工程を少なくとも有する画像形成方法において、
    該感光体の保護層表面は、25℃,湿度50%の環境下でビッカース四角錐ダイヤモンド圧子を用いて硬度試験を行い、最大荷重6mNで押し込んだ時のHU(ユニバーサル硬さ値)が150以上240以下(N/mm2)であり、かつ弾性変形率が44%以上65%以下であり、
    該トナーが少なくとも結着樹脂及び着色剤を含有する着色粒子を有し、
    さらに少なくとも該トナーには一次粒子の平均粒径が30nm以上120nm以下で、凝集体の粒径が600nm以上の粒子が0.5個数%以下であるペロブスカイト型結晶の無機微粉体が該着色粒子に対して0.2質量%以上4質量%以下外添してあり、
    該無機微粉体中に一次粒子形状が概略立方体または直方体であるものが65個数%以上含有しており、
    該無機微粉体のトナー中の遊離率が13以上32体積%以下であり、
    該無機微粉体がチタン酸ストロンチウム又はチタン酸バリウムであり、
    転写工程後に感光体上に残った転写残余トナーを感光体上から該無機微粉体が滞留しているクリーニングブレードにより除去する
    ことを特徴とする画像形成方法。
  2. 該無機微粉体が表面処理を施してあることを特徴とする請求項1に記載の画像形成方法。
  3. 該トナーが磁性体を含有する磁性トナーであることを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成方法。
  4. 該感光体の保護層が電荷輸送物質を含有した硬化性樹脂により形成された保護層であることを特徴とする請求項1乃至のいずれかに記載の画像形成方法。
  5. 該感光体の保護層が放射線を照射されることにより形成され、放射線を照射されることにより形成される該保護層が、連鎖重合性官能基を有する化合物を重合又は架橋することにより硬化した層である請求項1乃至のいずれかに記載の画像形成方法。
  6. 該感光体にコロナ放電による帯電手段は、シールド内に放電ワイヤとグリッドを有するスコロトロン式コロナ帯電器であることを特徴とする請求項1乃至のいずれかに記載の画像形成方法。
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