JP4222976B2 - 画像処理装置,画像処理方法 - Google Patents
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Description
このような画像処理装置は,通常,原稿からの読み取り画像をどの程度の濃度レベルで画像出力(画像形成)するかの補正に用いる濃度補正レベルを,利用者が入力できる機能を有している。
例えば,利用者が,複写対象となる原稿の画像の濃度が薄いと判断し,これを濃く印刷(複写)したいと考え,前記濃度補正レベルを高濃度側の補正レベルに設定した場合,画像処理装置は,前記濃度補正レベルに従って,通常(デフォルト設定)よりも画像形成濃度(現像濃度)が濃くなる方向に画像濃度補正を行う。
一方,画像処理装置では,読み取り画像に対してシェーディング補正やγ補正,空間フィルタ処理等の各種画像処理が行われる。
ここで,空間フィルタ処理では,2次元配列のフィルタ係数が用いられ,そのフィルタ係数の平滑度合い(急峻度合いともいえる)によって画像の輪郭(エッジ)を強調したりぼかしたりすることができる。即ち,2次元配列のフィルタ係数において,その中央(行方向及び列方向における中央)に位置する係数とその他の係数との関係が平滑に設定されると(偏差を小さくすると)画像の輪郭をぼかす方向に作用し,その反対に急峻に設定されると画像の輪郭を強調する方向に作用する。
通常,空間フィルタ処理に用いるフィルタ係数は,原稿画像(読み取り画像)の種類に応じて変更される。即ち,原稿画像が写真画像等の中間調の多い画像である場合は,より平滑な(輪郭を強調しない)フィルタ係数が選択され,原稿画像が文字画像等の二値的な(中間調の少ない)画像である場合は,より急峻な(輪郭を強調する)フィルタ係数が選択される。
このように,空間フィルタのフィルタ係数は画質に影響するが,特許文献1には,空間フィルタのフィルタ係数を,装置の累積運転回数や累積運転時間に応じて連続的に或いは段階的に変えることにより,画像処理装置の稼働初期における出力画像(初期画像)とその後の出力画像(ライフ画像)との画質差を少なくする技術が示されている。
これは,読み取り画像には,原稿に形成された画像自体に起因する濃度分布(輝度分布)以外にノイズによる各画素の濃度のばらつきが存在するが,前記濃度補正レベルに基づく画像濃度補正によって高濃度化されるとともに,その濃度のばらつきが空間フィルタ処理によって強調されることによって顕像化されるためである。
また,読み取り画像において,シェーディング補正により,画像読み取り手段が備える光源の主走査方向の輝度のばらつきや,主走査方向に複数配列される各受光素子の性能のばらつき等に起因する主走査方向の各画素の濃度分布(輝度分布)が補正されるが,この補正は必ずしも完全ではない。このため,主走査方向における濃度(輝度)のばらつき(ノイズ)が特に生じやすい。その結果,前記濃度補正レベルを上げた場合に,読み取り画像における副走査方向(主走査方向に対する直角方向)に伸びるスジ状のノイズ画像が生じやすい。
一方,読み取り画像(原稿画像)について,前記濃度補正レベルを下げて(薄くなる方向に)画像濃度補正を行うと,その補正によって画像濃度の高低差が圧縮される結果,画像の輪郭強調が弱められ,出力画像が劣化する(輪郭がぼやける)という問題点があった。この傾向は,特に,文字画像等の二値的な画像について顕著となる。
従って,本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり,その目的とするところは,原稿からの読み取り画像を濃度補正して出力する際の画像劣化を防止できる画像処理装置及び画像処理方法を提供することにある。
これにより,画像の濃度補正レベルの設定状況に応じて,空間フィルタ処理のフィルタ係数をより平滑なもの或いはより急峻なものに調整でき,画像濃度補正に起因する画像劣化を防止することができる。
例えば,前記濃度補正レベルが既定の高濃度の補正レベルに設定されている場合に,前記フィルタ係数を他の場合に比べてより平滑に調節されるので,ノイズによる各画素の濃度のばらつきが空間フィルタ処理によって強調されることを抑制でき,強調されたノイズ画像が顕像化されることを防止できる。
さらにこの場合,前記フィルタ係数を前記読み取り画像における副走査方向側よりも主走査方向側についてより平滑に調節すれば,主走査方向における光源の出力レベルのばらつき(シェーディング補正で補正しきれなかったばらつき)に起因する副走査方向に伸びるスジ状のノイズ画像の発生をより確実に防止できる。
また,前記濃度補正レベルが既定の低濃度の補正レベルに設定されている場合に,前記フィルタ係数を他の場合に比べてより急峻に調節され,画像の輪郭が強調されるので,低濃度レベル側への濃度補正によって画像濃度の高低差が圧縮されて出力画像の輪郭がぼやけることを防止できる。
ここに,図1は本発明の実施形態に係る画像処理装置Xの概略構成を表すブロック図,図2は画像処理装置Xにおける画像処理手順を表すフローチャート,図3は画像処理装置Xにおける濃度補正テーブルを模式的にグラフ化した図,図4は空間フィルタ処理とフィルタ係数との関係を説明する図,図5は画像処理装置Xにおける空間フィルタ処理に用いるフィルタ係数の一例を表す図である。
本発明の実施形態に係る画像処理装置Xは,原稿から読み取った画像の画像形成を行うコピー機能を備えた複写機,ファクシミリ装置等の画像処理装置である。
図1は,本発明の実施形態に係る画像処理装置Xの概略構成を表すブロック図である。
画像処理装置Xは,図1に示すように,液晶タッチパネル等からなる入出力手段である操作・表示部11と,原稿から画像を読み取る画像読み取り部12(画像読読取手段の一例)と,原稿からの読み取り画像データ(画像補正処理後の輝度データ)についての各種画像処理の際にその画像データを一時記憶する画像メモリ13と,各種データを記憶するハードディスクなどの書き換え可能な大容量不揮発メモリであるデータ記憶部14と,CPU及びその周辺装置(ROM,RAM等)からなり,前記ROMに格納された所定のプログラムに従った処理を実行することにより当該画像処理装置Xを制御する制御部15と,原稿からの読み取り画像データ(輝度データ)について各種画像処理を行う画像処理部16と,画像処理後の画像データを圧縮し,圧縮後のデータを前記画像メモリ13(直接コピーの場合)や前記データ記憶部14(メモリコピーの場合)に格納する圧縮処理,及び前記画像メモリ13や前記データ記憶部14に格納された圧縮済みの画像データを読み出し,これを伸張して印刷部18に出力する伸張処理を実行する圧縮・伸張部17と,前記画像処理部16による画像処理後の画像データ或いは前記圧縮・伸張部17により伸張された画像データに基づいてその画像を記録紙へ画像形成(出力)する印刷部18(画像形成手段の一例)と,該印刷部18への記録紙の供給を行う給紙部19とを具備している。
前記画像処理部16は,専用の信号処理回路或いはDSP(Digital Signal Processor)等により構成され,後述する画像処理を行う。
本画像処理は,利用者により,前記画像読み取り部12に原稿がセットされた状態で,前記操作・表示部11を通じてコピー処理を開始する旨の所定の操作がなされ,前記画像読み取り部12によって原稿からの読み取り画像(デジタル画像データ)が得られた際に実行される。
また,コピー処理開始の操作の前に,利用者により,前記操作・表示部12を通じて,原稿からの読み取り画像を,予め設定された基準濃度レベルに対してより濃い画像に補正して出力するか,より薄い画像に補正して出力するかについての設定情報である濃度補正レベルが入力(設定)されているものとする。例えば,利用者により明示の入力がなされないときは,前記濃度補正レベルは「0(ゼロ)」であり,前記基準濃度レベルより濃く補正する場合の前記補正レベルは「+1」,「+2」,…等として(数字が大きいほど濃い),より薄く補正する場合の前記補正レベルは「−1」,「−2」,…等として(数字が小さいほど薄い)入力(選択)される。
まず,前記画像処理部16により,得られた読み取り画像に対して,前記画像読み取り部12が備える光源の主走査方向の出力分布を補正するため,読み取り画像における主走査方向の輝度(濃度)分布を補正するシェーディング補正を行う(S1)。
ここでは,まず,前記制御部15により,濃度(輝度)の非線形性を補正するγ補正に用いるγ補正テーブル,即ち,γ補正における入力階調(濃度)から出力階調への変換処理に用いる変換テーブルを,予め用意した複数のテーブルの中から選択し(S2),その選択されたγ補正テーブルを用いて,前記画像処理部16により前記読み取り画像に対してγ補正を施す(S3)ことによって画像濃度補正を行う。
図3は,γ補正テーブルの一例をグラフ化したものであり,グラフ横軸が入力データの階調,縦軸がγ補正後の出力データの階調を表す。
前記濃度補正レベルが「0」である場合,図3に実線のグラフ線g1で表される基準となるγ補正テーブルが選択される。
そして,前記濃度補正レベルが「+1」,「+2」,…とより高濃度側の補正レベルに設定されるほど,同じ階調の入力画像データが相対的に高い階調(濃度)の出力画像データに変換される破線のグラフ線g2で表されるγ補正テーブルが選択される。
逆に,前記濃度補正レベルが「−1」,「−2」,…とより低濃度側の補正レベルに設定されるほど,同じ階調の入力画像データが相対的に低い階調(濃度)の出力画像データに変換される一点鎖線のグラフ線g3で表されるγ補正テーブルが選択される。
なお,図3は,便宜上,3段階の前記濃度補正レベルに対応する3種類のγ補正テーブルをグラフ化したものであるが,5段階,7段階,…と,前記濃度補正レベルがより多段階である場合は,それらに対応して用意する前記γ補正テーブルの数を増やせばよいことはいうまでもない。或いは,前記濃度補正レベルを用いた補間計算や外挿計算等によってγ補正テーブルを算出してもよい。
前記読み取り画像の種類判別は,前記領域分離処理による判別に限らず,前記読み取り画像全体について画像の種類を判別するものであってもよい。
また,コピー開始操作前に,利用者により,前記操作・表示部11を通じて,原稿の読み取りモード情報として画像の種類情報(「写真画像」,「文字画像」等の種類情報)を入力させ,この読み取りモード情報に従って前記読み取り画像の種類を判別(設定)するものであってもよい。
ここでは,予め用意した各々平滑度合い(急峻度合いともいえる)の異なる複数のフィルタ係数の中から,空間フィルタ処理に用いるものを選択することによりフィルタ係数の平滑度合いの調節を行う。
図4(a)は,3行3列の2次元の配列データとして構成されるフィルタ係数の構成を表す。F11,F12,…,F33が,フィルタ係数を構成する各係数値である。
また,図4(b)は,前記読み取り画像データの各画素データ(濃度値)P11,P12,…の並びを表す。
図4(a),(b)ともに,行方向(横方向)が主走査方向を表し,列方向(縦方向)が副走査方向を表す。
空間フィルタ処理は,前記読み取り画像データから,所定の単位領域(ここでは,縦3画素×横3画素の単位領域)を1画素分ずつずらしながら順次取り出し,その取り出した単位領域を構成する各画素データ(濃度値)に対して,前記フィルタ係数の係数値を重み係数として重み付け加算した値(濃度値)を,その単位領域の中心画素における濃度値とする処理である。
前記単位領域が3画素×3画素である場合,前記単位領域の中心画素の座標を(j,k)とすると,その中心画素のフィルタ処理後の濃度値P'j,kは,次の(1)式で表すことができる。なお,x及びyは,各々x座標及びy座標を表す。
図5(a)〜(f)は,前記設定情報メモリ15aに予め記憶される空間フィルタ処理用のフィルタ係数の一例を表すものである。
ここで,図5(d)〜(f)は,前記濃度補正レベルが「+2」に設定されたときに選択されるフィルタ係数の一例であり,図5(a)〜(c)は,その他の場合のフィルタ係数の一例を表す。
また,図5(a),(d)は,前記読み取り画像の種類が,「写真画像」と判別された場合に選択されるフィルタ係数の一例であり,同様に,図5(b),(e)は,「写真画像」と「文字画像」とが混在すると判別された場合,図(c),(f)は,「文字画像」と判別された場合に選択されるフィルタ係数の一例である。
さらに,図5(a)〜(f)には,各フィルタ係数における主走査方向の平滑度合いを表す指標として,中央の係数値(F22)とその主走査方向の隣の係数値(F21)との差(以下,主走査方向偏差という)を,同様に,副走査方向の平滑度合いを表す指標として,中央の係数値(F22)とその副走査方向の隣の係数値(F12)との差(以下,副走査方向偏差という)を各々表している。
ステップS5では,図5(d)に示すように,前記濃度補正レベルが「+2」(既定の高濃度の補正レベルの一例)に設定されており,かつ,ステップS4(画像種類判別手段の処理の一例)の判別結果が「写真画像」である場合に,前記フィルタ係数として,他の場合に比べてより平滑なものを選択する(フィルタ係数の調節の一例)。なお,前記読み取り画像の種類の判別機能を有さない場合には,前記濃度補正レベルのみによって,或いは他の情報との組合せによってフィルタ係数の平滑度合いを調節することも考えられる。
図5(d)の例では,前記主走査方向偏差及び前記副走査方向偏差が,他より最も低い(即ち,最も平滑な)係数値が設定されている。
これにより,ノイズによる各画素の濃度のばらつきが空間フィルタ処理によって強調され,その強調されたノイズ画像が顕像化されることを防止できる。
さらにこの場合,即ち,前記読み取り画像の種類が,「写真画像」と「文字画像」との両方を含む画像である場合であって,前記濃度補正レベルが「+2」(既定の高濃度の補正レベルの一例)である場合(図5(e))には,フィルタ係数は,副走査方向側よりも主走査方向側についてより平滑に調節されたものが選択される。
図5の例では,前記濃度補正レベルが「0」の場合(図5(b))のフィルタ係数における主走査方向及び副走査方向の各偏差は,いずれも0.154であるが,前記濃度補正レベルが「+2」である場合(図5(e))のフィルタ係数における前記主走査方向偏差は0.043,前記副走査方向偏差は0.056であって,主走査方向側についてより平滑に調節されている。
これにより,前記画像読み取り部12が備える光源の主走査方向における出力レベルのばらつき(シェーディング補正で補正しきれなかったばらつき)に起因する副走査方向に伸びるスジ状のノイズ画像の発生をより確実に防止できる。
これにより,前記読み取り画像が文字画像である場合に,フィルタ係数がより平滑に調節されて画像の輪郭がぼやけるという画像劣化を防止できる。
一方,図5には示していないが,ステップS5では,前記濃度補正レベルが「−2」(既定の低濃度の補正レベルの一例)に設定されている場合に,他の場合に比べてより急峻に(前記主走査方向偏差及び前記副走査方向偏差が大きくなるように)調節されたフィルタ係数が選択される。
より具体的には,前記濃度補正レベルが「―2」(既定の低濃度の補正レベルの一例)に設定されており,かつ,前記読み取り画像の種類が「文字画像」若しくは「網点画像」であると判別されている場合に,他の場合に比べてより急峻に調節されたフィルタ係数が選択される。
これにより,画像の輪郭が強調されるので,低濃度レベル側への濃度補正(前述のγ補正)によって画像濃度の高低差が圧縮されても,その出力画像の輪郭がぼやけることを防止できる。
一方,前記濃度補正レベルが「+1」或いは「−1」の場合,同レベルが「0」の場合と同じフィルタ係数を用いる。
一般に,前記濃度補正レベルを通常(レベル「0」)よりも大幅に高濃度側へ補正した場合,或いは大幅に低濃度側へ補正した場合にのみ出力画像の劣化(ノイズ画像や画像輪郭のぼけ)が生じることが多い。
例えば,前記読み取り画像の濃度を,log(I1/I2)[但し,I1,I2は前記画像読み取り部12における発光部の出力輝度(I1)と受光部の受光輝度(I2)を表す。]で表した場合,その濃度が0.1〜0.15である前記読み取り画像が通常の濃度で出力(画像形成)されるように高濃度側への濃度補正を行うと,その出力画像にノイズ画像が生じやすい。
このため,そのような出力画像の劣化が生じやすい前記濃度補正レベル(例えば「+2」以上や,「−2」以下)の前記濃度補正レベルが設定された場合にのみ,フィルタ係数をより平滑に調節し,そのレベルに至らない範囲を不感帯とすればよい。
もちろん,事情に応じて,レベル「+1」若しくは「−1」の場合に,レベル「0」の場合とレベル「+2」若しくは「―2」の場合との中間的な平滑度合い(急峻度合い)のフィルタ係数とすることも考えられる。
図2には示していないが,前記読み取り画像がカラー画像である場合には,空間フィルタ処理が行われる前に,前記画像処理部16によって色補正等のカラー画像処理等も行われる。
次に,前記画像処理部16により,フィルタ処理後の前記読み取り画像について,所定の中間調処理を施した後(S7),その読み取り画像(画像データ)を前記画像メモリ13に出力し(S8),本画像処理を終了させる。
これにより,前記画像メモリ13内の画像データが,前記印刷部18によって記録紙等の転写材に画像形成される。
これにより,複数種類の画像が混在する原稿に対してより適切な空間フィルタ処理が可能となる。
また,前述の実施形態では,利用者により設定(入力)される前記濃度補正レベルに基づいて,空間フィルタ処理に用いるフィルタ係数の平滑度合いを調節する例を示した。
これに対し,画像処理装置ででは,例えば,画像形成時におけるいわゆる地肌カブリの防止等のため,感光体(像担持体)表面に形成したパッチ画像の濃度検出結果等に基づく自動画像濃度補正が広く行われている。この自動画像濃度補正により設定される濃度補正レベルに基づいて,空間フィルタ処理に用いるフィルタ係数の平滑度合いを調節することも考えられる。
例えば,地肌カブリ防止のため,自動画像濃度補正により濃度補正レベルが所定の低濃度の補正レベルに設定された場合に,フィルタ係数をより急峻に(画像のエッジを強調する方向に)調節すること等が考えられる。
これにより,低濃度側への濃度補正によって画像濃度の高低差が圧縮されて画像の輪郭がぼけることを防止できる。
もちろんこの場合も,前述の実施形態と同様に,自動設定された濃度補正レベルと前記読み取り画像の種類との組合せによってフィルタ係数の平滑度合いを調節してもよい。
12…画像読み取り部
13…画像メモリ
14…データ記憶部
15…制御部
15a…設定情報メモリ
16…画像処理部
17…圧縮・伸張部
18…印刷部
19…給紙部
X…画像処理装置
S1,S2,,…処理手順(ステップ)
Claims (4)
- 原稿からの読み取り画像について設定された濃度補正レベルに従って前記読み取り画像の濃度を補正する画像濃度補正手段と,
前記読み取り画像における複数の領域ごとに画像の種類を判別する画像種類判別手段と,
前記濃度補正レベルが既定の高濃度の補正レベルに設定されており,かつ,前記複数の領域ごとの前記画像種類判別手段の判別結果が写真画像である場合に,当該領域の画像に対する空間フィルタ処理に用いるフィルタ係数を他の場合に比べてより平滑に調節し,前記濃度補正レベルが既定の低濃度の補正レベルに設定されており,かつ,前記複数の領域ごとの前記画像種類判別手段の判別結果が文字画像若しくは網点画像である場合に,当該領域の画像における前記フィルタ係数を他の場合に比べてより急峻に調節するフィルタ係数調節手段と,
前記複数の領域ごとに調節された前記フィルタ係数を用いて前記読み取り画像に対して空間フィルタ処理を施すフィルタ処理手段と,
を具備してなることを特徴とする画像処理装置。 - 前記フィルタ係数調節手段が,前記濃度補正レベルが既定の高濃度の補正レベルに設定されている場合に,前記フィルタ係数を前記読み取り画像における副走査方向側よりも主走査方向側についてより平滑に調節してなる請求項1に記載の画像処理装置。
- 原稿からの読み取り画像について設定された濃度補正レベルに従って前記読み取り画像の濃度を補正する画像濃度補正工程と,
前記読み取り画像における複数の領域ごとに画像の種類を判別する画像種類判別工程と,
前記濃度補正レベルが既定の高濃度の補正レベルに設定されており,かつ,前記複数の領域ごとの前記画像種類判別工程の判別結果が写真画像である場合に,当該領域の画像に対する空間フィルタ処理に用いるフィルタ係数を他の場合に比べてより平滑に調節し,前記濃度補正レベルが既定の低濃度の補正レベルに設定されており,かつ,前記複数の領域ごとの前記画像種類判別工程の判別結果が文字画像若しくは網点画像である場合に,当該領域の画像における前記フィルタ係数を他の場合に比べてより急峻に調節するフィルタ係数調節工程と,
前記複数の領域ごとに調節された前記フィルタ係数を用いて前記読み取り画像に対して空間フィルタ処理を施すフィルタ処理工程と,
を有してなることを特徴とする画像処理方法。 - 前記フィルタ係数調節工程において,前記濃度補正レベルが既定の高濃度の補正レベルに設定されている場合に,前記フィルタ係数を前記読み取り画像における副走査方向側よりも主走査方向側についてより平滑に調節してなる請求項3に記載の画像処理方法。
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